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化鳥風
けちょうふう [0] 【化鳥風】
宝永(1704-1711)頃,江戸俳壇で沾徳(セントク)らの洒落風の一派が,調和や不角一派ら貞門末流の前句付派の垢ぬけしない俳風を揶揄(ヤユ)していった称。
北
きた 【北】
姓氏の一。
北
きた【北】
the north.→英和
〜の north;northern.→英和
…の〜に (to the) north of… (北方);on the north of…(隣接);in the north of… (北部).〜向きの <a house> facing (to the) north.
北
きた [0][2] 【北】
(1)方角の一。日の出に向かって左の方角。十二支を配するときは子(ネ)の方位。
⇔南
(2)北の国。北の地方。「―へ帰る雁(ガン)」
(3)北風。[季]冬。「あさ―の出で来ぬさきに綱手はや引け/土左」
(4)(北半球に多いことから)先進国をさす語。
北
きた 【北】
(1)大阪市北区,大阪駅付近一帯の繁華街の通称。
〔普通,キタと書く〕
→ミナミ
(2)東京都北部,二三区の一。工業・商業地。旧滝野川区・王子区が合併。
(3)札幌・名古屋・京都・大阪・神戸の各市の区の一。
(4)江戸の吉原,大坂の堂島あたりの遊里や曾根崎新地の通称。
北々東
ほくほくとう【北々東】
north-northeast.
北々西
ほくほくせい【北々西】
north-northwest.
北する
きた・する [0] 【北する】 (動サ変)[文]サ変 きた・す
北へ向かう。北進する。
北の丸
きたのまる [0] 【北の丸】
将軍家の正妻の居所。
北の丸公園
きたのまるこうえん 【北の丸公園】
東京都千代田区,皇居北側の公園。江戸城の北の丸にあたる。1969年(昭和44)国民公園に指定。日本武道館・科学技術館などがある。
北の台
きたのだい 【北の台】
「北の方(カタ){(2)}」に同じ。「新田義貞の―の伯父なりしかば/太平記 10」
北の対
きたのたい 【北の対】
寝殿造りで,中央の寝殿の北にある建物。北の対屋(タイノヤ)。
→寝殿造り
北の政所
きたのまんどころ 【北の政所】
〔「北」は北の対屋(タイノヤ),「政所」は内政を執る所の意〕
(1)摂政・関白の正妻の敬称。のちには,大・中納言の妻にもいった。「―の別当ども/源氏(若菜上)」
(2)豊臣秀吉の正室,高台院(ねね)の敬称。
北の方
きたのかた [5][4] 【北の方】
(1)北の方角。北方。
(2)〔寝殿造りで北の対屋(タイノヤ)に住んでいたことから〕
貴人の正妻の敬称。北の台。北の御方。
北の陣
きたのじん 【北の陣】
朔平門(サクヘイモン)の異名。衛門府(エモンフ)の陣があった。「―ざまに歩み行くに/枕草子 248」
北ア
ほくア 【北―】
(1)北アフリカの略称。
(2)北アルプスの略称。
北アイルランド
きたアイルランド 【北―】
アイルランド島北東部の地域。カトリックの多い同島の中で,この地域はプロテスタントが多く,アイルランド共和国成立後もイギリスに属する。中心都市ベルファスト。
北アイルランド紛争
きたアイルランドふんそう 【北―紛争】
英国統治下にあるアイルランド島北東部アルスター地方の,カトリック系住民の自治独立要求ないしはアイルランドへの編入要求をめぐる紛争。
北アメリカ
きたアメリカ 【北―】
六大州の一。西半球の北部を占める大陸。パナマ地峡によって南アメリカ大陸と接する。先住民はエスキモーとインディアン。住民の大部分はヨーロッパからの移住者の子孫。主要国はカナダ・アメリカ合衆国・メキシコ。広義には,グリーンランドと西インド諸島も含める。北米。
北アルプス
きたアルプス 【北―】
飛騨山脈の通称。
北ドイツ連邦
きたドイツれんぽう 【北―連邦】
1867年,プロイセンを中心に結成された連邦国家。普墺(フオウ)戦争の勝利後オーストリアと南ドイツ諸邦を除きマイン川以北二二の領邦で構成。71年のドイツ帝国成立の基盤となった。
北ノ庄
きたのしょう 【北ノ庄】
福井市の古名。柴田勝家の北ノ庄城があった。
北マリアナ諸島
きたマリアナしょとう 【北―諸島】
〔Northern Mariana〕
アメリカ合衆国の自治領である,グアム島を除くマリアナ諸島。中心都市はサイパン島のガラパン。
北一輝
きたいっき 【北一輝】
(1883-1937) 国家主義者。佐渡生まれ。本名,輝次郎。大川周明らの猶存社に参加。著書「日本改造法案大綱」は陸軍青年将校に深い影響を与えた。二・二六事件に連座して死刑。
北上
きたかみ 【北上】
岩手県南西部,北上盆地中央部にある市。近世,北上川舟運の河港,奥州街道の宿駅として繁栄。近年,内陸工業地化が進む。
北上
ほくじょう [0] 【北上】 (名)スル
北に向かって進むこと。
⇔南下
「台風は八丈沖を―中」「―する軍隊」
北上する
ほくじょう【北上する】
go north.
北上山地
きたかみさんち 【北上山地】
北上川東側に広がる山地。1000メートル前後の比較的平坦な山が連なる。最高峰は早池峰(ハヤチネ)山(1914メートル)。大部分が岩手県にあり,リアス式海岸を形成して太平洋に落ち込む。
北上川
きたかみがわ 【北上川】
岩手・宮城両県を北から貫流して追波湾に注ぐ川。長さ249キロメートル。七時雨(ナナシグレ)山付近に源を発する。中・下流域一帯は穀倉地帯。
北上盆地
きたかみぼんち 【北上盆地】
岩手県,北上川の中流域の盆地。穀倉地帯。盛岡・花巻・一関などの市がある。
北上線
きたかみせん 【北上線】
JR 東日本の鉄道線。岩手県北上・秋田県横手間,61.1キロメートル。旧称横黒(オウコク)線。奥羽山脈を横断する。
北上高地
きたかみこうち 【北上高地】
⇒きたかみさんち(北上山地)
北下ろし
きたおろし [3] 【北下ろし・北颪】
北方の山から吹きおろす冷たい風。[季]冬。《寝られずにかたへ冷ゆく―/去来》
北丹後地震
きたたんごじしん 【北丹後地震】
1927年(昭和2)3月7日,京都府北部に発生した地震。マグニチュード七・三,死者約三〇〇〇人,家屋倒壊約一万二〇〇〇戸,焼失約九〇〇〇戸。
北九州
きたきゅうしゅう 【北九州】
(1)九州の北部一帯の称。
(2)福岡県北部の市。指定都市。1963年(昭和38)若松・八幡・戸畑・小倉・門司の五市が合併して発足。金属・化学・製鉄・機械などの重化学工業が発達し北九州工業地帯の中心。
北九州国定公園
きたきゅうしゅうこくていこうえん 【北九州国定公園】
福岡県北部の山岳を中心とした国定公園。カルスト地形で知られる平尾台や福智山などが主要部。
北九州大学
きたきゅうしゅうだいがく 【北九州大学】
公立大学の一。1946年(昭和21)創立の小倉外事専門学校を母体とし,50年北九州外国語大学として設立。53年現名に改称。本部は北九州市小倉南区。
北九州工業地帯
きたきゅうしゅうこうぎょうちたい [11][12] 【北九州工業地帯】
北九州市を中心とする福岡県北東部の臨海部にある工業地帯。関門海峡から洞海湾奥にかけての東西30キロメートルに及ぶ。重化学工業が中心。現在は,ハイ-テク工場を中心とした新しい工業地域が建設されている。
北京
ほっきょう ホクキヤウ [0] 【北京】
(奈良を南京と呼ぶのに対して)京都のこと。「―には我禅上人入宋(ニツソウ)して/正統記(嵯峨)」
北京
ペキン【北京】
Peking;→英和
Beijing.→英和
北京
ペキン 【北京】
中華人民共和国の首都。華北平原の北西端に位置する。政府直轄市。典型的な城郭都市で,内城と外城の二部からなる。春秋戦国時代,燕の国都となり,金(燕京)・元(大都)・明・清などの都として繁栄。明代に北京と称するようになり,1928年から38年まで一時北平(ペーピン)といわれた。紫禁城・頤和(イワ)園など史跡・名勝が多い。鉄鋼・機械・織物・食品工業などが発達。ペイチン。
北京(天安門)[カラー図版]
北京(万里の長城)[カラー図版]
北京(中南海)[カラー図版]
北京(頤和園)[カラー図版]
北京(円明園)[カラー図版]
北京(天壇祈年殿)[カラー図版]
北京(北海公園)[カラー図版]
北京ペキンダック
ペキンダック [4] 【北京―】
(1)アヒルの中国産品種。全身帯黄白色。
(2)「烤鴨子(カオヤーツ)」に同じ。
北京原人
ペキンげんじん [4] 【北京原人】
中国北京郊外の周口店洞窟から発見された化石人類。原人の一種で,脳容量約1000立方センチメートル。頭骨は頑丈で,眼窩上隆起が著しい。火や打製石器を使用した。ホモ-エレクトゥス-ペキネンシス。シナントロプス-ペキネンシス。
北京大学
ペキンだいがく 【北京大学】
中国の国立大学の一。1898年北京に創設された京師大学堂を前身とし,1912年現名に改称,17年校長に就任した蔡元培の改革により新文化運動や五・四運動の中心となる。中華人民共和国成立後,総合大学に改組。
北京好日
ペキンこうじつ 【北京好日】
中国,現代の長編小説。林語堂作。1939年刊。1900年の義和団事件から日本軍占領下の38年元旦に至る動乱を背景に,ある上流階級の三代にわたる物語。
北京官話
ペキンかんわ [4] 【北京官話】
現代中国共通語の母体。清代に官庁言葉として河北を中心に広まった。
北京料理
ペキンりょうり [4] 【北京料理】
中国料理の四大系統の一。北京の宮廷を中心に発展してきた北方系の料理。油を使った濃厚なものが多い。
北京条約
ペキンじょうやく 【北京条約】
中国,清末に,北京で清が諸外国と結んだ条約の通称。特に次のものをさす。
(1)1860年にイギリス・フランスと結んだアロー戦争の講和条約。58年の天津条約を確認し,天津の開港,イギリスへの九竜の割譲などを追加した。
(2){(1)}の講和を調停したロシアと1860年結んだ条約。ロシアにウスリー川以東の沿海州を割譲した。
北京議定書
ペキンぎていしょ 【北京議定書】
1901年9月,中国清朝と一一か国との間に結ばれた義和団事件の講和に関する取り決め。清朝は巨額の賠償金の支払い,北京公使館地区への外国軍の駐留などを認めさせられた。辛丑(シンチユウ)条約。
北伐
ほくばつ 【北伐】
中国国民革命軍が華北の軍閥政府を倒した戦争。1926年蒋介石を総司令として広東から北上,武漢・南京両政府の対立により中絶したが,28年張作霖を追って北京を占領,中国を統一した。
→済南(サイナン)事件
北伝
ほくでん [0] 【北伝】
北方で,あるいは北方から伝わること。
北伝仏教
ほくでんぶっきょう [5] 【北伝仏教】
「北方仏教」に同じ。
北倶盧洲
ほっくるしゅう ホククルシウ [4] 【北倶盧洲】
〔梵 uttara-kuru〕
〔仏〕 古代インドの世界観で,須弥山(シユミセン)の北にある大陸。その住民の寿命は千年に及ぶとされる。鬱単越(ウツタンオツ)。
北側斜線制限
きたがわしゃせんせいげん キタガハシヤセン― [8] 【北側斜線制限】
北側に隣接する土地の日照を考慮した,建築基準法に定める建築物の高さ制限。
→斜線制限
北元
ほくげん 【北元】
中国,元朝が1368年に滅亡してのち明に追われてモンゴル地方に退いた元の残存勢力。88年,明の北征をうけて衰亡。
北光
ほっこう ホククワウ [0] 【北光】
オーロラのこと。極光。
北八
きたはち 【北八・喜多八】
「東海道中膝栗毛」の主人公。弥次郎兵衛(ヤジロベエ)とともに滑稽(コツケイ)な旅をする。
北円堂
ほくえんどう 【北円堂】
奈良市にある興福寺の一堂。721年元明・元正両天皇の勅願により建立。現在の建物は鎌倉初期に再建されたもの。八角円堂,一重本瓦葺き。本尊弥勒仏座像は国宝。
北冥
ほくめい [0] 【北溟・北冥】
北方の大海。
北前船
きたまえぶね キタマヘ― [5] 【北前船】
日本海海運に就航していた北国地方の廻船のうち,江戸中期以降,西廻り航路に就航していた廻船に対する上方地域での呼称。蝦夷(エゾ)地や東北・北陸など北国の物資を西国に,西国の物資を北国に運送した。北国廻船。北国船。
北北東
ほくほくとう [0] 【北北東】
北と北東との中間の方角。
北北西
ほくほくせい [0] 【北北西】
北と北西との中間の方角。
北十字星
きたじゅうじせい [5] 【北十字星】
デネブを頂点として白鳥座の五つの輝星が描く十字形をいう。
北半球
きたはんきゅう [3] 【北半球】
地球の赤道より北の半分。
⇔南半球
北原
きたはら 【北原】
姓氏の一。
北原怜子
きたはらさとこ 【北原怜子】
(1929-1958) 社会福祉活動家。東京生まれ。隅田川畔の廃品回収を生業とする人たちの集落,蟻の街でゼノ修道士らと奉仕活動,「蟻の街のマリア」と慕われる。
北原白秋
きたはらはくしゅう 【北原白秋】
(1885-1942) 詩人・歌人。福岡県柳川生まれ。本名,隆吉。早大中退。「明星」の歌人として出発,「パンの会」を結成し,耽美(タンビ)主義運動を展開。滑らかな韻律と異国情緒・官能性豊かな象徴的作法で「邪宗門」「思ひ出」「桐の花」を発表。後年,自然賛美に作風を転換,童謡・民謡にも名作を残す。また,短歌雑誌「多磨」を創刊した。
北受け
きたうけ [0] 【北受け】
北方に向いていること。北向き。
北叟
ほくそう [0] 【北叟】
北辺の老人。淮南子(エナンジ)の「塞翁が馬」の故事の塞翁をいう。
→ほくそ笑む
北叟笑む
ほくそえむ【北叟笑む】
chuckle <to oneself over> .→英和
北史
ほくし 【北史】
中国,二十四史の一。北朝(北魏(ホクギ)・北斉・北周・隋)の歴史を記す。一〇〇巻。唐の李延寿撰。659年完成。本紀一二巻,列伝八八巻。
→南史
北向き
きたむき [0] 【北向き】
(1)北の方に向いていること。「―の部屋」
(2)元禄の頃,京都島原中堂寺町の北側にいた下等な遊女。「京の―よりはおとりぬ/浮世草子・一代男 7」
北向道陳
きたむきどうちん 【北向道陳】
(1504-1562) 戦国時代の茶人。堺の人。本姓は荒木。千利休の最初の茶の湯の師匠で,利休を武野紹鴎(ジヨウオウ)に引き合わせたという。通称の由来は北向きの家に住したからとか,門内の北向きに大木があったからとかいわれる。
北周
ほくしゅう 【北周】
中国,北朝の一。北魏(ホクギ)の東西分裂後,宇文泰の子の覚が西魏のあとをうけて建国(557-581)。都は長安。北斉を併合したが,外戚の楊堅(隋の文帝)に滅ぼされた。
北周書
ほくしゅうしょ 【北周書】
⇒周書(シユウシヨ)
北回帰線
きたかいきせん [5] 【北回帰線】
北緯二三度二六分の緯線。
→回帰線
北国
ほっこく ホク― [0] 【北国】
(1)北の国。北方の土地。きたぐに。
⇔南国
(2)北陸道の諸国。また,明治初期,北海道の諸国。「越前国よりはじめて―の勢そろへて/平治(中)」
(3)〔江戸城の北にあたるので〕
新吉原遊郭の別名。北州。「あしたは―へいき山とおでかけなさりませ/黄表紙・栄花夢」
北国
きたぐに【北国】
the north.→英和
北国
きたぐに [2] 【北国】
北の方にある国。北の地方。寒風が吹き,雪が降り積もるような地方。
北国廻船
ほっこくかいせん ホク―クワイ― [5] 【北国廻船】
江戸時代の蝦夷(エゾ)地(北海道)を含む日本海地域と上方(カミガタ)を日本海航路によって往復した輸送船。北前船とも称した。船主が同時に荷主である買積みの場合が多く,加賀・能登の諸港を本拠とし,秋のはじめ海産物(俵物)を積んで上方へ向かい,翌年の春に酒・塩・綿布にかえて北帰するのを常とした。
北国船
ほっこくぶね ホク― [5] 【北国船】
(1)中世末期から近世初期にかけて,日本海海運の主力廻船として活躍した独特の形式の荷船。船首がまるく,舷側の垣立(カキダツ)のないのが特徴。帆走性能や経済性が悪く,一八世紀以後弁才船(ベザイセン)の進出で姿を消した。その形からどんぐり船ともいう。
(2)「北国廻船」の略。
北国船(1)[図]
北国街道
ほっこくかいどう ホク―ダウ 【北国街道】
(1)中山道から信濃追分で分かれ,小諸・長野・高田を経て直江津で北陸街道に合流する街道。
(2)「北陸街道」に同じ。
北国赤海老
ほっこくあかえび ホク― [6] 【北国赤海老】
タラバエビ科の小形のエビ。一般にアマエビと呼ばれる。
北園
きたぞの 【北園】
姓氏の一。
北園克衛
きたぞのかつえ 【北園克衛】
(1902-1978) 詩人。三重県生まれ。本名,橋本健吉。中央大卒。シュールレアリスム運動を推進し,言語の意味性を排した実験的表現を試みる。詩集「日のアルバム」など。
北堂
ほくどう [0] 【北堂】
(1)家の北にある建物。古代中国で,主婦の居所としていたところ。
(2)転じて,母の称。また,他人の母の尊称。母堂。
(3)大学寮の講堂の一。
北大西洋
きたたいせいよう【北大西洋】
the North Atlantic Ocean.北大西洋条約機構 the North Atlantic Treaty Organization <NATO> .
北大西洋条約機構
きたたいせいようじょうやくきこう キタタイセイヤウデウヤク― [13] 【北大西洋条約機構】
⇒ナトー(NATO)
北大西洋海流
きたたいせいようかいりゅう キタタイセイヤウカイリウ [9] 【北大西洋海流】
北半球の大西洋の中緯度以北を,北ヨーロッパに沿って北東流する暖流。湾流の延長に当たり,高緯度に位置する西ヨーロッパの冬の寒さを緩和している。
北大路
きたおおじ キタオホヂ 【北大路】
姓氏の一。
北大路魯山人
きたおおじろさんじん キタオホヂ― 【北大路魯山人】
(1883-1959) 陶芸家。京都生まれ。本名,房次郎。料理研究のかたわら食器製作を始め,多彩で斬新な陶器を作成。書・篆刻(テンコク)にも天分を発揮。
北天
ほくてん [0] 【北天】
北方の空。北国の空。
北太平洋高気圧
きたたいへいようこうきあつ キタタイヘイヤウカウキアツ [11] 【北太平洋高気圧】
北太平洋の東部に中心をもつ亜熱帯高気圧。夏季に発達し,冬季には南に下がる。
北宋
ほくそう 【北宋】
⇒宋(ソウ)(3)
北宗
ほくしゅう [0] 【北宗】
(1)〔中国北部で行われたことから〕
禅宗の一派。禅宗第五祖の弘忍の門下,神秀の系統をいう。漸悟主義をとる。我が国へは道璿(ドウセン)が伝えた。北宗禅。
⇔南宗
(2)「北宗画」の略。
北宗画
ほくしゅうが [0] 【北宗画】
中国の職業画家の系統およびその様式をさす語。唐の李思訓ら以後,宋の郭煕・馬遠らを経て,明の戴進らに至るもの。文人を主とする南宗画の対概念として,莫是竜・董其昌によって提唱された。北画。
北宗画
ほくそうが [0] 【北宗画】
⇒ほくしゅうが(北宗画)
北家
ほっけ ホク― 【北家】
藤原四家の一。藤原不比等の次子房前(フササキ)を祖とする。その邸が兄の武智麻呂の邸の北に位置したことからいう。のち,冬嗣・良房らが出て,外戚・摂関となり,藤原氏の主流をなした。
北寄貝
ほっきがい ホクキガヒ [3] 【北寄貝】
ウバガイの別名。
北尾
きたお キタヲ 【北尾】
姓氏の一。
北尾政演
きたおまさのぶ キタヲ― 【北尾政演】
山東京伝(サントウキヨウデン)の画号。
北尾次郎
きたおじろう キタヲジラウ 【北尾次郎】
(1853-1907) 物理学者・気象学者。松江の人。論文「大気の運動および颶風(グフウ)の理論について」は台風に関する先駆的な理論研究。
北尾派
きたおは キタヲ― 【北尾派】
浮世絵の一流派。北尾重政を祖とする。
北尾重政
きたおしげまさ キタヲ― 【北尾重政】
(1739-1820) 江戸中・後期の浮世絵師。独学で一家をなす。錦絵の美人画をよくし,独自の画風を完成。北尾派の祖。また,能書家でもあった
北山
きたやま [0] 【北山】
(1)北方の山。北の方にある山。
(2)特に京都北方の,船岡山・衣笠山・岩倉山などの諸山の称。
(3)「北」を「来た」にかけた洒落。空腹になること,気があることなどにいう。「時に腹が―だ/滑稽本・膝栗毛(初)」
北山抄
ほくざんしょう 【北山抄】
有職書。一〇巻。藤原公任(キントウ)著。平安中期成立。朝廷での年中行事や臨時の儀式・作法などを多くの典籍を引いて記したもの。「西宮記」と並ぶ有職故実の重要書。
北山文化
きたやまぶんか [5] 【北山文化】
足利義満の頃を中心とした室町初期の文化。義満が山荘を営んだ京都北山にちなんでこの名がある。禅宗を背景とした武家文化と公家文化との融合を特徴とし,五山文学や水墨画が盛行。
→東山(ヒガシヤマ)文化
北山時雨
きたやましぐれ [5] 【北山時雨】
(1)京都の,北山方面から降ってくる時雨。
(2)「北」に「来た」をかけた洒落。
(ア)空腹になること。「はらが―となつて来た/洒落本・妓娼精子」
(イ)気があること。「あいつおれには―だよ/滑稽本・浮世床 2」
北山杉
きたやますぎ [4] 【北山杉】
京都市北山地方で産出する杉材。室町時代から北山磨き丸太の名で知られ,茶室・書院の柱や桁,軒先の垂木,天井縁に重用された。現在では高級建築材として床柱などに用いる。
北山殿
きたやまどの 【北山殿】
(1)1224年,京都北山の衣笠山山麓に西園寺公経(キンツネ)が建てた別荘。1397年,足利義満が譲り受け,山荘を建てた。義満死後鹿苑寺(ロクオンジ)(金閣寺)と呼ばれた。
(2)足利義満の異名。
北岳
きただけ 【北岳】
山梨県北西端,赤石山脈の主峰。日本第二の高山。海抜3192メートル。間(アイ)ノ岳・農鳥岳とともに白根(シラネ)三山をなす。
北岳
ほくがく 【北岳】
中国五岳の一,恒山(コウザン)の別名。
北岸
ほくがん [0] 【北岸】
北側の岸。
北島
きたじま 【北島】
姓氏の一。
北島
きたじま 【北島】
徳島県北東部,板野郡の町。吉野川河口地帯に位置。紡績を主とする工業が盛ん。
北島見信
きたじまけんしん 【北島見信】
江戸中期の幕府天文方。長崎の人。1737年「紅毛天地二図贅説」で日本を中心とした一大洲の設置を提唱。生没年未詳。
北島雪山
きたじませつざん 【北島雪山】
(1636-1697) 江戸前期の書家。熊本の人。名は三立。明人から文徴明らの書法を学び,近世唐様の基礎を築いた。細井広沢はその門人。
北嶺
ほくれい 【北嶺】
(1)高野山を南山と呼ぶのに対し,比叡山(ヒエイザン)の別名。
(2)奈良の興福寺を南都と呼ぶのに対し,比叡山延暦寺の別名。
北川
きたがわ キタガハ 【北川】
姓氏の一。
北川冬彦
きたがわふゆひこ キタガハ― 【北川冬彦】
(1900-1990) 詩人・映画評論家。滋賀県生まれ。本名,田畔忠彦。東大卒。新散文詩運動を展開,現実を構成物と捉える詩法を試みる。詩集「戦争」「実験室」など。
北州
ほくしゅう 【北州】
(1)「ほっこく(北国){(3)}」に同じ。
(2)清元節の曲名。本名題「北州千歳寿(センネンノコトブキ)」。大田蜀山人作詞。川口お直作曲。1818年発表。吉原の四季の風物を語ったもの。
北平
ペーピン 【北平】
北京(ペキン)の旧称。
北庭都護府
ほくていとごふ 【北庭都護府】
中国,唐の六都護府の一。702年庭州(ウルムチ付近)に設置,安西都護府と並ぶ西域経略の拠点。790年頃吐蕃(トバン)に奪われた。
北征
ほくせい [0] 【北征】 (名)スル
北へ向かって行くこと。また,北方の征伐に行くこと。
⇔南征
北御堂
きたみどう 【北御堂】
津村(ツムラ)別院の別名。
北斉
ほくせい 【北斉】
中国,北朝の一。北魏(ホクギ)の東西分裂後,高歓の子の洋が東魏のあとをうけて建国(550-577)。鄴(ギヨウ)(河北省)に都して栄えたが,北周に滅ぼされた。
北斉書
ほくせいしょ 【北斉書】
中国,二十四史の一。南北朝時代の北斉の歴史を記す。五〇巻。唐の太宗の命により李百薬撰。636年完成。本紀八巻,列伝四二巻。
北斎
ほくさい 【北斎】
⇒葛飾(カツシカ)北斎
北斗
ほくと [1] 【北斗】
「北斗七星」の略。
北斗七星
ほくとしちせい [5] 【北斗七星】
大熊座の七個の星。北天に斗(ヒシヤク)状をなして連なるのでこの名がある。ひしゃくの柄の先にあたる星を中国名で揺光(ヨウコウ)といい,古来時刻の測定や航海の指針とした。北斗星。七曜(シチヨウ)の星。四三(シソウ)の星。ひしゃく星。ななつ星。
北斗七星[図]
北斗七星
ほくとしちせい【北斗七星】
<米> the Great Dipper; <英> the Plough.
北斗星
ほくとせい [3] 【北斗星】
「北斗七星(シチセイ)」に同じ。
北斗真君
ほくとしんくん 【北斗真君】
道教の神。北斗七星が神格化されたもの。華南から東南アジアで信仰される。
北方
ほっぽう ホクパウ [0] 【北方】
(1)北の方角。
⇔南方
(2)「北国(ホツコク){(3)}」に同じ。
北方
きたがた 【北方】
(1)岐阜県南西部,本巣(モトス)郡の町。岐阜市に接する。円鏡寺楼門は鎌倉時代の建築。
(2)佐賀県南部,杵島(キシマ)郡の町。かつての炭鉱町。杵島山がある。
北方
ほっぽう【北方(に)】
(to) the north <of a town> .→英和
北方仏教
ほっぽうぶっきょう ホクパウ―ケウ [5] 【北方仏教】
梵語仏典やその漢訳・チベット訳仏典によって伝わったチベット・モンゴル・中国・朝鮮・日本などにおける仏教。北伝仏教。
→南方仏教
北方戦争
ほっぽうせんそう ホクパウ―サウ 【北方戦争】
1700〜21年バルト海支配をめぐりスウェーデンとロシア・ポーランド・デンマークなどが行なった戦争。はじめスウェーデンが優勢だったが,1709年のポルタバでの戦いにピョートル一世が大勝。優位に立ったロシアはバルト海沿岸に進出しペテルブルクを建設した。
北方領土
ほっぽうりょうど ホクパウリヤウ― [5] 【北方領土】
第二次大戦後,日本とソ連(解体後はロシア連邦)との間でその帰属をめぐって争われている千島南部の地域のこと。一般に南千島(国後(クナシリ)・択捉(エトロフ))と歯舞(ハボマイ)・色丹(シコタン)をさす。
北星学園大学
ほくせいがくえんだいがく ホクセイガクヱン― 【北星学園大学】
私立大学の一。1887年(明治20)創立のキリスト教系のスミス女学校を母体とし,1962年(昭和37)設立。本部は札幌市厚別区。
北曲
ほっきょく ホク― [0] 【北曲】
元曲(ゲンキヨク)の別名。
北朝
ほくちょう [0] 【北朝】
(1)中国で南北朝時代に,華北を占めていた鮮卑系五王朝の総称。北魏(ホクギ)(386-534)・東魏(534-550)・西魏(535-557)・北斉(550-577)・北周(557-581)をいう。北周を継いだ隋が南朝の陳を滅ぼし南北を統一。
(2)日本で南北朝時代(1336-1392)に,京都に都を置いた持明院統の朝廷。足利氏に擁立された光厳・光明・崇光・後光厳・後円融・後小松の諸天皇が皇位についた。
⇔南朝
北朝鮮
きたちょうせん 【北朝鮮】
朝鮮民主主義人民共和国の俗称。
北木石
きたぎいし [3] 【北木石】
岡山県笠岡市の北木島・白石島に産する花崗岩の石材の名称。土木・建築・墓石に用いる。
北本
きたもと 【北本】
埼玉県中部の市。近世,中山道の宿駅。近年,工場・住宅の建設が進む。近郊農業も発達。
北村
きたむら 【北村】
姓氏の一。
北村サヨ
きたむらさよ 【北村サヨ】
(1900-1967) 天照皇大神宮教(踊る宗教)の開祖。山口県生まれ。1945年(昭和20)に開教。戦後の社会を利己主義で堕落していく「うじの世」と呼び,宇宙絶対神が自分の腹に降り,「うじの世」の終わりと神の国の到来とを告知したと説く。
北村季吟
きたむらきぎん 【北村季吟】
(1624-1705) 江戸前期の俳人・歌人・和学者。近江生まれ。名は静厚。号,湖月亭など。幕府歌学方。松永貞徳に俳諧・和学・和歌を学ぶ。和漢の学に精通,多くの古典の注釈書を著す。門下に松尾芭蕉らがいる。著「徒然草文段抄」「源氏物語湖月抄」「枕草子春曙抄」「八代集抄」「山の井」など。
北村透谷
きたむらとうこく 【北村透谷】
(1868-1894) 詩人・評論家。神奈川県生まれ。本名,門太郎。東京専門学校中退。島崎藤村らと「文学界」で交遊,浪漫主義運動の先駆をなしたが,自殺を遂げた。長詩「楚囚之詩」,劇詩「蓬莱曲」,評論「内部生命論」など。
北条
ほうじょう ホウデウ 【北条】
愛媛県北部,高縄(タカナワ)半島北西部にある市。水田農業やタマネギなどの栽培が盛ん。繊維工業のほか,鹿峰(カノミネ)瓦を特産。
北条
ほうじょう ホウデウ 【北条】
姓氏の一。
(1)桓武平氏。平貞盛の子孫時家が伊豆北条に住んで北条氏を称したのに始まる。鎌倉幕府創業に功があり,のち執権職として幕府の実権を掌握。
(2)小田原を本拠とした戦国大名。伊勢長氏(北条早雲)を祖とする。後北条氏。
→北条(1)[表]
北条九代記
ほうじょうくだいき ホウデウ― 【北条九代記】
(1)歴史書。二巻。作者未詳。1333年頃の成立。1183年から1332年までの鎌倉幕府関係の歴史を年代記風に漢文で記す。
(2)戦記物語。一二巻。浅井了意著という。1675年刊。北条時政から貞時に至る,執権北条氏九代の歴史を通俗的に記したもの。鎌倉北条九代記。鎌倉九代記。
北条団水
ほうじょうだんすい ホウデウ― 【北条団水】
(1663-1711) 江戸前・中期の俳人・浮世草子作者。名,義延。別号,白眼居士・滑稽堂など。西鶴庵二代目となり西鶴の遺稿を刊行。自ら浮世草子を著す一方で,俳諧・雑俳の点者としても活躍した。編著「団袋」「日本新永代蔵」など。
北条実時
ほうじょうさねとき ホウデウ― 【北条実時】
(1224-1276) 鎌倉中期の武将。義時の孫。称名寺殿とも。引付衆・評定衆などを歴任。武蔵六浦荘金沢郷に住んで称名寺を建立,多くの書物を収集・書写して金沢文庫の基礎を築いた。金沢実時。
北条政子
ほうじょうまさこ ホウデウ― 【北条政子】
(1157-1225) 源頼朝の妻。北条時政の女(ムスメ)。頼家・実朝の母。頼朝の死後は父時政・弟義時とともに幕政に参与。実朝の死後,京都から九条頼経を四代将軍に迎え,自ら後見として幕政を裁断したので尼将軍と称された。
北条政村
ほうじょうまさむら ホウデウ― 【北条政村】
(1205-1273) 鎌倉幕府七代執権。義時の子。1256年連署,64年執権,68年時宗に執権を譲って再び連署となった。
北条早雲
ほうじょうそううん ホウデウサウウン 【北条早雲】
(1432-1519) 室町後期の武将。後北条氏の祖。初め伊勢新九郎長氏と称し,出家して早雲庵宗瑞と号す。駿河の今川氏を頼って次第に頭角を現した。のち堀越公方(足利茶々丸)を倒して伊豆韮山(ニラヤマ)に進出,小田原を本拠として南関東制覇の基礎を築いた。家訓に「早雲寺殿廿一箇条」がある。
北条時宗
ほうじょうときむね ホウデウ― 【北条時宗】
(1251-1284) 鎌倉幕府八代執権。時頼の子。通称,相模太郎。文永・弘安の両度の元寇に際し,強硬に幕政を指導して,これを退けた。また,禅宗に帰依して宋から無学祖元を招き,円覚寺の開山とした。
北条時房
ほうじょうときふさ ホウデウ― 【北条時房】
(1175-1240) 鎌倉前期の武将。時政の子,義時の弟。承久の乱に甥の北条泰時とともに幕府軍を率いて上洛。泰時が執権になると連署としてこれを補佐した。
北条時政
ほうじょうときまさ ホウデウ― 【北条時政】
(1138-1215) 鎌倉幕府初代執権。伊豆の人。源頼朝の妻政子の父。通称,四郎。鎌倉幕府創業の功臣。頼朝の死後,二代将軍頼家を謀殺,実朝を擁立して北条氏の幕政の実権掌握への道を開いた。後妻牧の方の陰謀に与し,政子・義時らに阻まれ失敗,伊豆に退隠。
北条時行
ほうじょうときゆき ホウデウ― 【北条時行】
(?-1353) 南北朝時代の武将。高時の子。鎌倉幕府滅亡後,幕府再興を図り挙兵したが足利尊氏のため敗走(中先代の乱)。その後も南朝方に従って何度か挙兵したが,鎌倉で捕らえられ,竜ノ口で斬られた。中先代。
北条時頼
ほうじょうときより ホウデウ― 【北条時頼】
(1227-1263) 鎌倉幕府五代執権。泰時の孫,母は松下禅尼。最明寺殿とも。1247年,三浦泰村一族を滅ぼし北条氏の独裁体制を確立,引付衆を設置して訴訟制度を整備。また,民政に意を尽くしたことから,諸国民情視察遍歴の伝説が生じた。
→鉢の木
北条氏康
ほうじょううじやす ホウデウウヂヤス 【北条氏康】
(1515-1571) 戦国時代の武将。氏綱の子。1551年,扇谷(オウギガヤツ)・山内両上杉氏を河越に破り,61年上杉謙信を敗走させ,伊豆・相模・武蔵・上野を領有,後北条氏の全盛期を築いた。また,足利学校の復興を援助。
北条氏政
ほうじょううじまさ ホウデウウヂマサ 【北条氏政】
(1538-1590) 戦国時代の武将。氏康の子。武田・佐竹氏らと戦い,東海地方にも勢力を伸ばした。豊臣秀吉の小田原攻略に際し,籠城の末降伏,弟氏照と共に自刃した。
北条氏直
ほうじょううじなお ホウデウウヂナホ 【北条氏直】
(1562-1591) 戦国時代の武将。氏政の子。母は武田信玄の娘。後北条氏五代当主。豊臣秀吉の小田原攻略の時,籠城数か月後に開城,高野山に籠居した。
北条氏綱
ほうじょううじつな ホウデウウヂツナ 【北条氏綱】
(1486-1541) 戦国時代の武将。早雲の子。上杉朝興・里見義弘・足利義明らを破り,後北条氏の南関東における支配権を確立。
北条氏長
ほうじょううじなが ホウデウウヂナガ 【北条氏長】
(1609-1670) 江戸初期の旗本。北条流兵学の祖。小田原の後北条氏の裔。小姓組から累進し大目付。蘭人に兵学を学び軍制の体系化に尽力。著「兵法雄鑑」「士鑑用法」など。
北条民雄
ほうじょうたみお ホウデウタミヲ 【北条民雄】
(1914-1937) 小説家。ソウル生まれ。川端康成に師事。ハンセン病患者という自己の極限状況を凝視し,柔軟な感性でとらえた作品で知られる。作「いのちの初夜」など。
北条泰時
ほうじょうやすとき ホウデウ― 【北条泰時】
(1183-1242) 鎌倉幕府三代執権。義時の子。江馬太郎と称す。常楽寺殿とも。承久の乱に幕府軍を率いて上洛,乱後,初代六波羅探題。1225年評定衆を設置。32年に制定した「御成敗式目」は以後の武家法の規範となった。
北条流
ほうじょうりゅう ホウデウリウ 【北条流】
軍学の一派。祖は北条安房守氏長で,甲州流軍学小幡勘兵衛の筆頭門人。寛永年間(1624-1644)の創始。
北条義時
ほうじょうよしとき ホウデウ― 【北条義時】
(1163-1224) 鎌倉幕府二代執権。時政の子。江馬小四郎と称す。1205年執権,13年和田義盛を滅ぼして侍所の別当を兼ねた。実朝横死後は姉政子とともに幕政の実権を握り,承久の乱に勝利して幕府政権を確実なものとした。
北条重時
ほうじょうしげとき ホウデウ― 【北条重時】
(1198-1261) 鎌倉前期の武将。義時の子。極楽寺殿とも。兄泰時を助けて六波羅探題・連署を務めた。「重時家訓」は武家家訓の初源。極楽寺を創設。
北条霞亭
ほうじょうかてい ホウデウ― 【北条霞亭】
(1780-1823) 江戸後期の漢詩人。志摩の人。名は襄,字(アザナ)は子譲・景陽,霞亭は号。京や江戸で学んだ後,菅茶山に迎えられて廉塾の塾頭となり,ついで福山藩儒となった。著「霞亭摘藁」「霞亭渉筆」ほか。
北条高時
ほうじょうたかとき ホウデウ― 【北条高時】
(1303-1333) 鎌倉幕府第一四代執権。貞時の子。法名,崇鑑。一四歳で執権となったが,内管領長崎高資らに実権を握られ遊宴にふけったため幕政は混乱。元弘の乱で後醍醐天皇を隠岐に配流し光厳天皇を擁立したが,新田義貞に鎌倉を攻められ東勝寺で自刃した。
北東
ほくとう【北東(の)】
northeast.→英和
北東
ほくとう [0] 【北東】
北と東との中間の方角。ひがしきた。東北。艮(ウシトラ)。
⇔南西
北枕
きたまくら [3] 【北枕】
(1)頭を北方に向けて死人を横たえること。釈迦涅槃(ネハン)の像にならうという。
(2)北方に頭を向けて寝ること。一般にはこれを忌む。
北林禅尼
ほくりんぜんに 【北林禅尼】
阿仏尼(アブツニ)の別名。
北枝
ほくし 【北枝】
⇒立花(タチバナ)北枝
北桔橋門
きたはねばしもん 【北桔橋門】
江戸城内曲輪の門の一。竹橋門と乾(イヌイ)門の中間に位置し,桔橋になっていたという。
北極
ほっきょく【北極】
the North Pole.〜の arctic.→英和
‖北極圏 the Arctic Circle.北極光 aurora borealis.北極星 the polestar.北極海 the Arctic Ocean.
北極
ほっきょく ホク― [0] 【北極】
(1)地球上,地軸が北方で地表を貫く点。
(2)北極圏。また,地球の北のはての地方。
(3)天球上,地軸を北方に延長したとき,天球と交わる点。天の北極。
⇔南極
北極圏
ほっきょくけん ホク― [4][3] 【北極圏】
地球上で北緯六六度三三分以北の地域。一年のうち少なくとも一日,太陽の沈まない日と出ない日がある。
⇔南極圏
北極星
ほっきょくせい ホク― [4][3] 【北極星】
小熊座のアルファ星のこと。光度は実視等級一・九五等から二・〇五等までに変光するケフェウス型変光星。距離四〇〇光年。天球の北極の近くにあるため,北極の位置を示すのに有用。北極様(ホツキヨクサマ)。北辰。妙見(ミヨウケン)。子(ネ)の星。北のひとつ星。めあて星。方角星。芯星(シンボシ)。ポラリス。
北極海
ほっきょくかい ホク― 【北極海】
〔Arctic Ocean〕
北極を中心に北アメリカ・ユーラシア両大陸に囲まれた海域。大部分は夏季以外は凍結。ベーリング海峡を経て太平洋に通じる。北氷洋。北極洋。
北極点
ほっきょくてん ホク― [4][3] 【北極点】
地球の自転軸の北端。北緯九〇度地点。
北極熊
ほっきょくぐま ホク― [4] 【北極熊】
クマの一種。頭胴長は2メートルを超え,体重750キログラムに達する。鼻先と爪が黒い他は全身白色だが,成長すると黄色みを帯びる。首が長く,泳ぎが巧みで潜水もする。アザラシなどの海獣や魚・鳥を主食とし,海草なども食べる。北極圏に分布。シロクマ。
北極狐
ほっきょくぎつね ホク― [5] 【北極狐】
イヌ科の哺乳類。キツネの近縁種。体長70センチメートル内外。毛は長く密で,寒さによく耐える。夏毛は灰褐色あるいは青灰色。冬毛は全身白色となるシロギツネと,青灰色を帯びるアオギツネがある。北極圏に分布。毛皮が珍重され,養殖もされる。
北極距離
ほっきょくきょり ホク― [5] 【北極距離】
天球上のある点と天の北極との角距離。赤緯の余角。
→赤緯
北槎聞略
ほくさぶんりゃく 【北槎聞略】
記録。一一巻,付録一巻。桂川甫周編。1794年成立。1782年台風で遭難した大黒屋光太夫らの漂流とロシア滞在中の見聞をもとにした,わが国最初のロシア誌。
北欧
ほくおう [0] 【北欧】
ヨーロッパの北部にある国々。一般にデンマーク・スウェーデン・ノルウェー・フィンランド・アイスランドをさす。北ヨーロッパ。
⇔南欧
北欧
ほくおう【北欧】
Northern Europe.北欧人種 the Nordic race.北欧諸国(語) the Scandinavian countries (languages).
北欧会議
ほくおうかいぎ 【北欧会議】
〔Nordic Council〕
北欧五か国の国会議員代表から成る評議機関。非政治的・非軍事的問題について共通の政策を立案し勧告する。1952年発足。自由労働市場の確立,福祉政策面での協調も行われてきた。NC 。
北欧学派
ほくおうがくは [5] 【北欧学派】
経済変動の動的過程の考究を主眼におく経済学の学派。スウェーデンの諸大学を活動の中心とし,自然利子率と市場利子率の不一致による物価の累積的変動理論を唱えたウィクセルと,購買力平価説を唱えたカッセルが代表的。スウェーデン学派。ストックホルム学派。
北欧神話
ほくおうしんわ [5] 【北欧神話】
古く北欧の大半を占めたゲルマン民族に共通する神話および英雄伝説。ギリシャ神話に比肩するもので,物語群はエッダと総称される中世の写本により伝えられた。
北気
きたげ 【北気】
北の風。北風。
北氷洋
ほっぴょうよう ホクピヨウヤウ 【北氷洋】
北極海の別名。
北洋
ほくよう【北洋】
the northern sea.
北洋
ほくよう [0] 【北洋】
(1)北の海。狭義には太平洋の北西部,ベーリング海とオホーツク海とをさす。
(2)中国,清末に通商外交事務を統轄するために,奉天・直隷(河北)・山東の三省を合わせて一区域としたときの呼称。
⇔南洋
北洋材
ほくようざい [3] 【北洋材】
ロシア極東地域からの輸入木材の総称。エゾマツ・トドマツ・ベニマツなど。
北洋漁業
ほくようぎょぎょう [5] 【北洋漁業】
(1)北部太平洋で行う各種の漁業。オホーツク海・ベーリング海などの母船式サケマス漁業・母船式カニ漁業・北洋トロールなど。
(2)第二次大戦前,千島・樺太(カラフト)・カムチャツカ方面で行われた漁業の総称。北方漁業。
北洋艦隊
ほくようかんたい 【北洋艦隊】
中国,清末の新式海軍。李鴻章によってつくられ,海軍の主力として勢威を誇ったが,日清戦争で惨敗した。
北洋軍閥
ほくようぐんばつ 【北洋軍閥】
中国で,袁世凱(エンセイガイ)が編制した北洋新軍を母体として辛亥革命期に北京の政権を掌握した軍閥。袁の死後,分派の安徽(アンキ)派・直隷(チヨクレイ)派・奉天派が政権を争奪した。
北洲
ほくしゅう [0] 【北洲】
「北倶盧洲(ホツクルシユウ)」の略。
北流
ほくりゅう [0] 【北流】 (名)スル
川や海流などが北の方へ流れること。
北浜
きたはま 【北浜】
大阪市中央区,船場(センバ)北端の街区。江戸時代,米市・金相場会所が置かれ,商業地区として栄えた。現在,大阪証券取引所があり,東京の兜町と並ぶ証券街。浜。
北浦
きたうら 【北浦】
茨城県南東部にある,南北に長い淡水湖。面積36平方キロメートル。鹿島臨海工業地域の水源。
北海
ほっかい ホク― 【北海】
(1) [0]
北方の海。北洋。
⇔南海
(2)〔North Sea〕
イギリス・スカンディナビア半島南部に囲まれた海域。大西洋の付属海。大部分が浅い大陸棚でタラ・ニシンの好漁場。石油・天然ガスを産出。
北海
ほっかい【北海】
the North Sea.
北海学園北見大学
ほっかいがくえんきたみだいがく ホクカイガクヱン― 【北海学園北見大学】
私立大学の一。1977年(昭和52)設立。本部は北海道北見市。
北海学園大学
ほっかいがくえんだいがく ホクカイガクヱン― 【北海学園大学】
私立大学の一。1885年(明治18)創立の北海英語学校を源とし,1952年(昭和27)新制大学として設立。本部は札幌市豊平区。
北海油田
ほっかいゆでん ホク― 【北海油田】
英領海およびオランダ領海に存在する油田。1975年生産開始。石油メジャーを中心に多企業が開発に参加。
北海海老
ほっかいえび ホク― [3] 【北海海老】
エビの一種。体長約13センチメートル。黄褐色の地に数本の黄白色の縦帯がある。体長5センチメートルくらいまではすべて雄で,それ以上に成長すると雌に性転換する。食用。北海道沿岸・オホーツク海・北太平洋に分布。
北海盆唄
ほっかいぼんうた ホク― 【北海盆唄】
北海道道南地方の民謡で,盆踊り唄。新潟県の越後盆唄が,越後から積丹(シヤコタン)半島へ集団移住した人たちによって伝えられたもの。
北海道
ほっかいどう ホクカイダウ 【北海道】
日本列島四大島の一。また,その周辺の属島を含む地方。日本列島の最北端にあり,日本海・オホーツク海・太平洋に囲まれ,本州と津軽海峡で隔てられる。中央部を天塩山地・夕張山地・日高山脈や北見山地・石狩山地・白糠(シロヌカ)丘陵が南北に連続し,その間に名寄・上川・富良野盆地がある。石狩・十勝・釧路・天塩川などの下流域には平野が発達。南西部には渡島半島がある。かつて蝦夷(エゾ)と呼ばれ,古くからアイヌの居住地であった。江戸初期,道南に松前藩が置かれ,幕末には幕府の直轄領となった。1869年(明治2)明治新政府は開拓使を置き,北海道と改称。86年北海道庁を置く。1946年(昭和21)地方自治体の一つとなる。道庁所在地,札幌市。
北海道医療大学
ほっかいどういりょうだいがく ホクカイダウイレウ― 【北海道医療大学】
私立大学の一。1974年(昭和49)東日本学園大学として設立。94年(平成6)現名に改称。本部は北海道当別町。
北海道南西沖地震
ほっかいどうなんせいおきじしん ホクカイダウ―ヂシン 【北海道南西沖地震】
1993年(平成5)7月12日,北海道南西沖,奥尻島付近で発生した地震。マグニチュード七・八。大津波が発生し,奥尻島を中心に北海道南西部や青森県の日本海沿岸域などに大被害を生じた。死者行方不明約二四〇人,家屋全半壊約千戸,また奥尻島では火災焼失も約三〇〇戸。
北海道大学
ほっかいどうだいがく ホクカイダウ― 【北海道大学】
国立大学の一。札幌農学校として1876年(明治9)発足。1907年,東北帝国大学農科大学を経て,18年(大正7)独立して北海道帝国大学となる。49年(昭和24)函館水産専門学校・予科・付属農専などを吸収し新制大学となる。本部は札幌市北区。北大。
北海道工業大学
ほっかいどうこうぎょうだいがく ホクカイダウコウゲフ― 【北海道工業大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は札幌市手稲区。
北海道庁
ほっかいどうちょう ホクカイダウチヤウ [5] 【北海道庁】
北海道の地方公共団体としての業務の中心となる役所。他県の県庁にあたる。
北海道情報大学
ほっかいどうじょうほうだいがく ホクカイダウジヤウホウ― 【北海道情報大学】
私立大学の一。1988年(昭和63)設立。本部は江別市。
北海道教育大学
ほっかいどうきょういくだいがく ホクカイダウケウイク― 【北海道教育大学】
国立大学の一。北海道第一,第二,第三師範および青年師範を統合し,1949年(昭和24)に北海道学芸大学として設立。66年現名に改称。本部は札幌市中央区。
北海道新聞
ほっかいどうしんぶん ホクカイダウ― 【北海道新聞】
北海道で発行されている日刊新聞。1942年(昭和17),道内の主要な日刊新聞一一社が統合して発足。
北海道旧土人保護法
ほっかいどうきゅうどじんほごほう ホクカイダウキウドジンホゴハフ 【北海道旧土人保護法】
アイヌの救済・保護を目的として,1899年(明治32)制定施行された法律。一戸あたり一万五千坪以内の土地の無償下付(ただし相続以外の譲渡や質権・抵当権などの設定を禁止)とアイヌ小学校の設立を主な内容とする。
北海道東海大学
ほっかいどうとうかいだいがく ホクカイダウ― 【北海道東海大学】
私立大学の一。1972年(昭和47)設立の東海大学工芸短期大学を母体とし,77年設立。本部は札幌市南区。
北海道犬
ほっかいどういぬ ホクカイダウ― [5] 【北海道犬】
イヌの一品種。体高45〜50センチメートル。頭は大きめで発達した顎,頬をもつ。目は三角形でややつりあがり,耳は小さい。アイヌに繁殖され,クマ狩り猟に用いられてきた。猟犬として優れた素質をもつ。アイヌ犬。天然記念物。
北海道神宮
ほっかいどうじんぐう ホクカイダウ― 【北海道神宮】
⇒札幌神社(サツポロジンジヤ)
北海道薬科大学
ほっかいどうやっかだいがく ホクカイダウヤククワ― 【北海道薬科大学】
私立大学の一。1974年(昭和49)設立。本部は小樽市。
北海道開発庁
ほっかいどうかいはつちょう ホクカイダウ―チヤウ [10] 【北海道開発庁】
北海道総合開発事業の事務を行う総理府の外局。1950年(昭和25)設置。長官には国務大臣を当てる。
北涼
ほくりょう 【北涼】
中国,五胡十六国の一。匈奴(キヨウド)の沮渠蒙遜(ソキヨモウソン)が後涼の漢人段業を擁立して甘粛(カンシユク)に建国(397-439)。のち段業を殺して自立。北魏(ホクギ)に滅ぼされた。
北淡
ほくだん 【北淡】
兵庫県,淡路島北西部,津名(ツナ)郡の町。水産業が盛ん。
北清事変
ほくしんじへん 【北清事変】
⇒義和団事件(ギワダンジケン)
北溟
ほくめい [0] 【北溟・北冥】
北方の大海。
北漢
ほっかん ホク― 【北漢】
⇒ほくかん(北漢)
北漢
ほくかん 【北漢】
中国,五代十国の一。後漢(コウカン)滅亡の翌年,劉知遠の弟劉崇が太原(山西省)に建国(951-979)。契丹(キツタン)と結んだが,宋に滅ぼされた。
北燕
ほくえん 【北燕】
中国,五胡十六国の一。漢人の馮跋(フウバツ)が後燕を滅ぼし竜城(遼寧省)に都して建国(409-436)。二代で北魏(ホクギ)に滅ぼされた。
北爆
ほくばく [0] 【北爆】
アメリカがトンキン湾事件を口実に,1965年2月以降北ベトナムに対して行なった連続的な爆撃。ベトナム戦争に対するアメリカの本格的介入の第一歩となった。
北狄
ほくてき [0] 【北狄】
(1)古代中国で,北方の異民族の蔑称。匈奴(キヨウド)・鮮卑・突厥(トツケツ)・契丹(キツタン)・靺鞨(マツカツ)・回紇(ウイグル)など。
→東夷(トウイ)
→南蛮
→西戎(セイジユウ)
(2)北方の賊。「東夷―」
北狐
きたきつね [3] 【北狐】
キツネの一亜種。日本では北海道に分布し,本州以南のホンドキツネより大形。毛色は明るくて黄色みが強く,四肢の前面が黒い。エキノコッカスの宿主として注目される。[季]冬。
北町奉行
きたまちぶぎょう [5] 【北町奉行】
江戸町奉行の一。官邸が南町奉行に対して北に位置したのでいう。数度移転したが,1806年以降は呉服橋門内にあった。
北画
ほくが [0] 【北画】
「北宗画(ホクシユウガ)」の略。
北畠
きたばたけ 【北畠】
姓氏の一。村上源氏中院流。鎌倉・南北朝時代の公家。室町時代には伊勢国司として三国司家の一に数えられた。
北畠具教
きたばたけとものり 【北畠具教】
(1528-1576) 戦国時代の武将。伊勢国司。織田信長の次男を嫡子具房の養嗣子とし信雄と名のらせて伊勢国司を譲るが,信雄らに謀られ自刃した。
北畠准后
きたばたけじゅごう 【北畠准后】
北畠親房(チカフサ)の異名。
北畠満雅
きたばたけみつまさ 【北畠満雅】
(?-1428) 室町時代の武将。伊勢国司。多気郡を拠点として南北朝合一後も南朝を支持,小倉宮を迎えたが敗死。
北畠神社
きたばたけじんじゃ 【北畠神社】
三重県一志郡美杉村にある神社。北畠親房・顕家・顕能をまつる。
北畠親房
きたばたけちかふさ 【北畠親房】
(1293-1354) 南北朝時代の公家・武将・学者。後醍醐天皇に仕え,建武政権成立後,東北経営にあたった。南北朝分裂後,天皇を吉野に遷して南朝の重鎮として活躍。常陸小田城に拠ったとき「神皇正統記」を著した。ほかに「職原抄」「元元集」など。
北畠顕信
きたばたけあきのぶ 【北畠顕信】
(?-1380?) 南北朝時代の武将。親房の次男。兄顕家の死後,鎮守府将軍となり,東北地方の南朝勢力の中心として奮戦。
北畠顕家
きたばたけあきいえ 【北畠顕家】
(1318-1338) 南北朝時代の公家・武将。親房の長子。1333年,陸奥(ムツ)守に任ぜられ,義良(ノリナガ)親王(のちの後村上天皇)を奉じて下向,鎮守府将軍を兼ねた。足利尊氏が建武政権に叛すると,親王を奉じて各地に転戦,和泉石津で戦死した。最後の出陣にあたって,六か条からなる諫奏(カンソウ)を後醍醐天皇に呈した。
北畠顕能
きたばたけあきよし 【北畠顕能】
(?-1383?) 南北朝時代の武将。親房の三男。伊勢一志郡多気に築城し,幕府軍と連戦した。
北白川宮
きたしらかわのみや キタシラカハ― 【北白川宮】
旧宮家。伏見宮邦家親王の第一三王子智成(サトナリ)親王が,1870年(明治3)に創立。
北祭
きたまつり [3] 【北祭】
京都の上賀茂神社と下鴨神社両社の例祭(葵(アオイ)祭)の別名。石清水(イワシミズ)八幡宮の祭りを「南祭」というのに対する。[季]夏。
北窓
きたまど [0] 【北窓】
建物の北側にある窓。
北端
ほくたん [0] 【北端】
北側のはし。
⇔南端
「島の―」
北端
ほくたん【北端】
the north end.
北米
ほくべい 【北米】
北アメリカのこと。
北米
ほくべい【北米】
North America.
北米プレート
ほくべいプレート [6] 【北米―】
北アメリカとその周辺部を載せるプレート。東北日本までがこれに含まれ,日本海東縁部でユーラシア-プレートと接しているといわれる。
北米自由貿易協定
ほくべいじゆうぼうえききょうてい 【北米自由貿易協定】
〔North American Free Trade Agreement〕
⇒ナフタ(NAFTA)
北絹
ほっけん [0] 【北絹・黄絹】
黄繭からとった糸で織った薄い絹布。室町時代に中国,福建省から伝来。ほっけんつむぎ。
北総
ほくそう 【北総】
下総(シモウサ)国の別名。
→南総
北緯
ほくい [1] 【北緯】
赤道を〇度とし,それより北九〇度までの緯度。
⇔南緯
北緯
ほくい【北緯】
the north latitude <N.Lat.> .〜40度39分に at[in]lat.40°39′N.→英和
北脇
きたわき 【北脇】
姓氏の一。
北脇昇
きたわきのぼる 【北脇昇】
(1901-1951) 洋画家。名古屋生まれ。鹿子木孟郎・津田青楓に学ぶ。シュールレアリスムの影響を受け,哲学的・図解的な画面を構成。関西前衛画壇の発展に貢献。代表作「クォ-バディス」
北茨城
きたいばらき 【北茨城】
茨城県北東端の市。近年まで常磐炭田南部の中心。景勝地,五浦(イヅラ)がある。
→五浦
北虜南倭
ほくりょなんわ 【北虜南倭】
中国の明代,北方から侵略したモンゴル族と南方から侵略した倭寇(ワコウ)。被害が大きく明朝の基礎が動揺した。南倭北虜。
北蝦夷
きたえぞ 【北蝦夷】
江戸時代,サハリンの称。
北西
ほくせい [0] 【北西】
北と西との中間の方角。にしきた。西北。乾(イヌイ)。
⇔南東
北西
ほくせい【北西(の)】
northwest.→英和
北西季節風
ほくせいきせつふう [0] 【北西季節風】
冬季,シベリア大陸から東アジア沿岸およびその近海に吹き出す,寒冷で乾燥した北西の季節風。北西モンスーン。
北見
きたみ 【北見】
(1)北海道旧一一か国の一。宗谷支庁・網走支庁のほぼ全域を含む地域。
(2)北海道北東部の市。北見盆地の中心で,農産物の集散地。商工業も発達し,文教・行政機関が集まる。
北見工業大学
きたみこうぎょうだいがく 【北見工業大学】
国立大学の一。1960年(昭和35)創設の北見工業短期大学を前身とし,66年設立。本部は北見市。
北谷
ちゃたん 【北谷】
沖縄県中頭(ナカガミ)郡の町。沖縄本島中部西岸にあり,町域の五割以上がアメリカ軍基地。
北赤道海流
きたせきどうかいりゅう [7] 【北赤道海流】
赤道の北側を東から西に流れる海流。貿易風によって生じる。太平洋のものが最も大きく,一部が北上し黒潮の源流となる。
北越
ほくえつ 【北越】
越中・越後の二国。特に,越後をいう。
北越雪譜
ほくえつせっぷ ホクヱツ― 【北越雪譜】
地誌。二編七巻。鈴木牧之(ボクシ)著。1836〜42年刊。越後の雪の観察記録を中心に,雪国の風俗・習慣などについて述べたもの。
北転船
ほくてんせん [0] 【北転船】
日本近海の漁業資源の減少により,北太平洋へ漁場転換した中型底曳き網漁船。
北辰
ほくしん [0] 【北辰】
北極星のこと。
北辰一刀流
ほくしんいっとうりゅう 【北辰一刀流】
剣術の一派。流祖は千葉周作。家の流儀北辰夢想流に,小野派一刀流・中西派一刀流の剣法を加え一派を成した。
北辰権現
ほくしんごんげん 【北辰権現】
北極星を神格化した称。日本では造化の三神(天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)・高皇産霊神(タカミムスビノカミ)・神皇産霊神(カミムスビノカミ))がこれに当てられる。北辰明神。北辰尊。
北辰祭
ほくしんさい 【北辰祭】
北極星をまつる祭り。平安時代,朝廷・民間で盛んに行われ,中世以降日蓮宗の普及とともに妙見信仰へ受け継がれた。
北辺
ほくへん [0] 【北辺】
北のあたり。北のはて。
北辺の左大臣
きたのべのさだいじん 【北辺の左大臣】
源信(ミナモトノマコト)の通称。
北進
ほくしん [0] 【北進】 (名)スル
北へ進むこと。進路を北にとって進むこと。
⇔南進
「一路―する」
北邙
ほくぼう [0] 【北邙】
〔洛陽東北にある北邙山は,王侯の墓地として名高いので〕
墓地。「我れ―の露と消えなんのちの煙に/とはずがたり 3」
北郊
ほっこう ホクカウ [0] 【北郊】
都市の北方の郊外。「瀋陽の―」
北部
ほくぶ【北部】
the northern part.
北部
ほくぶ [1] 【北部】
北の方の部分。
⇔南部
北郭
ほっかく ホククワク [0] 【北郭】
〔江戸城の北方にあたることから〕
江戸新吉原遊郭の異名。北国。北里。北州。「供をも連れず唯一人,―指して打たせしが/黄表紙・四天王大通仕達」
北都
ほくと [1] 【北都】
〔奈良を南都というのに対して〕
京都。
⇔南都
北里
きたさと 【北里】
姓氏の一。
北里大学
きたさとだいがく 【北里大学】
私立大学の一。北里研究所を源とし,1962年(昭和37)設立。本部は東京都港区。
北里柴三郎
きたさとしばさぶろう 【北里柴三郎】
(1852-1931) 細菌学者。肥後の人。東大卒。ドイツに留学,コッホのもとで研究し,破傷風菌の純粋培養に成功,さらに血清療法を発見。帰国後,伝染病研究所長,のち北里研究所を創設。ペスト菌の発見者でもある。
北野
きたの 【北野】
(1)〔大内裏北側の野の意〕
京都市上京区,北野天満宮付近の地名。
(2)福岡県南部,三井(ミイ)郡南部の町。筑後川中流北岸にあり,北野天満宮の門前町として発達。
北野大茶の湯
きたのおおちゃのゆ 【北野大茶の湯】
1587年10月1日,京都北野天満宮の境内で,豊臣秀吉が前田玄以を奉行として催した大茶会。身分に関係なく参加を呼びかけ,秀吉自身と千利休・津田宗及・今井宗久が亭主をつとめた。
北野天満宮
きたのてんまんぐう 【北野天満宮】
京都市上京区にある神社。菅原道真(ミチザネ)をまつる。一〇世紀中頃の創建といわれ,権現造りの社殿は,1607年豊臣秀頼の再建で国宝。北野天神。北野神社。天満宮。
北野天神
きたのてんじん 【北野天神】
北野天満宮の別名。
北野天神縁起
きたのてんじんえんぎ 【北野天神縁起】
絵巻。作者未詳。鎌倉時代の作。菅原道真の一代記,菅公怨霊譚,北野天神の由来・霊験を描く。国宝。
北野祭
きたのまつり 【北野祭】
八月四日に行う北野天満宮の祭礼。天神祭。
北長門海岸国定公園
きたながとかいがんこくていこうえん 【北長門海岸国定公園】
山口県の日本海沿岸一帯を占める公園。海食地形と玄武岩の島々を特徴とする。
北門
ほくもん [0] 【北門】
北向きの門。北の方の道に通じる門。
北闕
ほっけつ ホク― [0] 【北闕】
〔「闕」は宮門の意〕
(1)皇居の北門。上奏謁見をする人の出入りする所。
(2)宮城。皇居。禁中。
北限
ほくげん [0] 【北限】
(動植物の地域分布などの)北の限界。
⇔南限
北院点
きたのいんてん キタノヰン― 【喜多院点・北院点】
ヲコト点の一。平安時代,主に南都法相(ホツソウ)宗の僧侶によって用いられた。きたいんてん。
北陰
きたかげ [0] 【北陰】
北側の,日陰となった部分。
北陸
ほくりく 【北陸】
〔古くは「ほくろく」〕
(1)「北陸地方」の略。
(2)「北陸道」の略。
北陸の道
くぬがのみち 【北陸の道】
北陸道の古名。くにがのみち。くるがのみち。「大彦命を以て,―に遣し/日本書紀(崇神訓)」
北陸トンネル
ほくりくトンネル 【北陸―】
北陸本線の敦賀と南今庄間にあるトンネル。長さ13.87キロメートル。1962年(昭和37)木ノ芽峠の下を貫いて建設された。
北陸先端科学技術大学院大学
ほくりくせんたんかがくぎじゅつだいがくいんだいがく 【北陸先端科学技術大学院大学】
国立の大学院大学の一。1990年(平成2)設立。本部は石川県辰口町。
北陸地方
ほくりくちほう 【北陸地方】
中部地方の日本海側の地域。新潟・富山・石川・福井の四県。北陸。
北陸大学
ほくりくだいがく 【北陸大学】
私立大学の一。1975年(昭和50)設立。本部は金沢市。
北陸本線
ほくりくほんせん 【北陸本線】
JR 西日本の鉄道線。米原・直江津間,353.9キロメートル。信越・羽越・奥羽の各本線と結んで日本海岸縦貫線を形づくる。
北陸自動車道
ほくりくじどうしゃどう 【北陸自動車道】
新潟市と滋賀県米原(マイハラ)町を結ぶ高速道路。延長481.1キロメートル。1988年(昭和63)全線開通。米原で名神高速道路と接続。
北陸街道
ほくりくかいどう 【北陸街道】
中山道を鳥居本あるいは関ヶ原で分かれ,琵琶湖東岸を北上し,福井・金沢・富山を経て新潟に至る道。北国街道。北国路。
北陸道
ほくりくどう 【北陸道】
〔古くは「ほくろくどう」〕
(1)五畿七道の一。若狭・越前・加賀・能登・越中・越後・佐渡の七国をいう。くぬがのみち。北国。
(2){(1)}の諸国を縦貫する道。
北陸道
ほくろくどう 【北陸道】
⇒ほくりくどう(北陸道)
北面
きたおもて 【北面】
(1)北向き。北方。「西の町は―築(ツ)きわけて,御蔵町なり/源氏(乙女)」
(2)北向きの部屋。「この猫を―にもいださず思ひかしづく/更級」
(3)北面(ホクメン)の武士のこと。「西面(ニシオモテ),―の者ども/宇治拾遺 12」
北面
ほくめん [0] 【北面】 (名)スル
(1)北方に面すること。
⇔南面
(2)〔中国で,臣下は北に面して天子に対面することから〕
臣下として主君に仕えること。
(3)「北面の武士」の略。また,北面の武士の伺候するところ。
北面の武士
ほくめんのぶし [6] 【北面の武士】
院の北面に詰めて近侍した武者。四位の者を上(シヨウ)北面,五位・六位の者を下(ゲ)北面と呼び,院の武力組織の中心。白河院のとき初めて設置。北面の者。きたおもて。
北風
きたかぜ [0] 【北風】
北方から吹いてくる冬の季節風。北からの冷たい風。きた。[季]冬。
⇔南風
北風
きたかぜ 【北風】
摂津国兵庫の豪商の家名。
北風
ほくふう [0] 【北風】
北から吹く風。きたかぜ。
⇔南風(ナンプウ)
北風荘右衛門
きたかぜそうえもん 【北風荘右衛門】
(1736-1802) 江戸中期の豪商。摂津国兵庫の人。廻船業を営み,蝦夷地との北前交易で財をなし北風家の基礎をなす。
北颪
きたおろし [3] 【北下ろし・北颪】
北方の山から吹きおろす冷たい風。[季]冬。《寝られずにかたへ冷ゆく―/去来》
北首
ほくしゅ [1] 【北首】
頭を北に向けて寝ること。北枕。「白河院は,―に御寝なりけり/徒然 133」
北高南低型
ほっこうなんていがた ホクカウナンテイ― [0] 【北高南低型】
日本付近の気圧配置型の一。北方の日本海やオホーツク海方面に高気圧があり,南方の気圧が低い。梅雨時の気圧型。
北魏
ほくぎ 【北魏】
⇒魏(ギ)(3)
北魏書
ほくぎしょ 【北魏書】
⇒魏書(ギシヨ)(1)
北麓
ほくろく [0] 【北麓】
山の北側のふもと。
匙
かい カヒ 【匙】
〔もと貝殻を用いたところから〕
さじ。「箸(ハシ)・―など,取りまぜて鳴りたる,をかし/枕草子 201」
匙
さじ【匙】
a spoon.→英和
〜ですくう spoon up.〜を投げる give up in despair.‖匙一杯 a spoonful <of> .匙加減 (a) prescription;consideration (手加減).匙加減する use one's discretion.
匙
しゃじ [2][1] 【匙】
⇒さじ(匙)
匙
さじ [1][2] 【匙】
〔「茶匙」の字音から〕
流動体や粉末状のものをすくいとる器具。頭部が皿のようになっており,これに柄がついているもの。スプーン。
匙先
さじさき 【匙先】
さじの使い方。薬の調合の仕方。「あの男等は―より口先が功者で/滑稽本・浮世風呂(前)」
匙加減
さじかげん [3] 【匙加減】
(1)薬の調合の加減。
(2)医者の治療のしかた。
(3)料理の味つけの具合。
(4)手加減すること。配慮。手ごころ。「事の成否は彼の―一つで決まる」
匙沢瀉
さじおもだか [3] 【匙沢瀉・匙面高】
オモダカ科の多年草。浅い水中に生える。葉は根生し,楕円形で柄が長い。八,九月,高さ約80センチメートルの花茎を出し,上半に花枝を輪生して白色の小花を多数つける。根茎は沢瀉(タクシヤ)といって,利尿・止渇剤とする。長野県で多く栽培される。
匙笥
かいげ カイ― 【掻い笥】 ・ カヒ― 【匙笥】
風呂場などで湯や水などを汲む時に使う小さい桶(オケ)。片手桶。
匙量
ひりょう [1][0] 【匙量】
薬剤をはかるのに用いる匙(サジ)一杯の分量。
匙面高
さじおもだか [3] 【匙沢瀉・匙面高】
オモダカ科の多年草。浅い水中に生える。葉は根生し,楕円形で柄が長い。八,九月,高さ約80センチメートルの花茎を出し,上半に花枝を輪生して白色の小花を多数つける。根茎は沢瀉(タクシヤ)といって,利尿・止渇剤とする。長野県で多く栽培される。
匚構え
はこがまえ [3] 【匚構え】
漢字の構えの一。「匠」「匱」などの「匚」の部分。「かくしがまえ(匸)」とは別。
匜
はんぞう [0] 【半挿・�・楾・匜】
(1)湯水を注ぐための器で,その柄が半分器の中にさしこまれているもの。柄に湯水が通ずるための溝がある。はにそう。はそう。
(2)口や手を洗ったり,お歯黒をつけるときに用いる盥(タライ)。耳盥(ミミダライ)など。
半挿(1)[図]
匜
はそう ハサフ [0] 【�・匜・半挿】
〔「はぞう」とも〕
(1)「はんぞう(半挿)」に同じ。
(2)特に考古学で須恵器の一器形にあてた名。丸い胴部に小さい孔があけられた口の広い小形壺。穴に竹の管を差し込み,液体を注ぐのに用いたとされる。
�(2)[図]
匠
たくみ [0][1] 【匠・工・巧み】
〔動詞「たくむ」の連用形から〕
■一■ (名)
(1)手先の技術や道具を用いて,工作物や建物を作り出すことを業とする人。工匠。大工(ダイク)や細工師をいう。《匠・工》「飛騨の―」
(2)工作物・建物などに施す技巧。意匠。趣向。《巧》「名匠が―をこらした建造物」「人間の―を加へざる処なれば/即興詩人(鴎外)」
(3)美しいものを作り出すわざ。「自然の―」「造化の―」
(4)考えをめぐらして見つけた方法。工夫。「ただ―によりて,よき能にはなるもの也/風姿花伝」
(5)はかりごと。たくらみ。計略。「腹の中はそれほど―のある奴では無いと/真景累ヶ淵(円朝)」
■二■ (形動)[文]ナリ
手際よくすぐれているさま。上手なさま。巧妙。器用。《巧》「―な手つき」「言葉―に人をだます」「―に逃げ回る」
匠
しょう シヤウ [1] 【匠】
すぐれた技術をもつ人。古くは木工をいう。たくみ。
匠丁
しょうてい シヤウ― 【匠丁】
奈良・平安時代,飛騨国から調・庸(ヨウ)に代えて朝廷に献上した正丁の木工。しょうちょう。
匠丁
しょうちょう シヤウチヤウ 【匠丁】
⇒しょうてい(匠丁)
匠人
しょうじん シヤウ― [0] 【匠人】
大工。また,職人。たくみ。
匠作
しょうさく シヤウ― [0] 【匠作】
修理職(シユリシキ)・木工寮(モクリヨウ)の唐名。
匠戸
しょうこ シヤウ― [1] 【匠戸】
中国,元・明時代の手工業職人の中で,一般民戸と戸籍を区別されて,工部に管轄され,政府や宮廷に必要な工作に従事した戸。
匠気
しょうき シヤウ― [1] 【匠気】
芸術家・職人などが,技術・技巧に趣向をこらす気持ち。
→市気
匡弼
きょうひつ キヤウ― [0] 【匡弼】
誤りを正し,足りないところを補うこと。また,その人。匡輔(キヨウホ)。
匡救
きょうきゅう キヤウキウ [0] 【匡救】 (名)スル
悪を正し,危難から救うこと。
匡正
きょうせい キヤウ― [0] 【匡正】 (名)スル
欠点などを改め,正しい状態にすること。「道徳の衰頽を―せんと/露団々(露伴)」
匡済
きょうさい キヤウ― [0] 【匡済】 (名)スル
悪や乱れをただして救うこと。「起因性質及び之れを―する方法等/露団々(露伴)」
匡翼
きょうよく キヤウ― [0] 【匡翼】 (名)スル
ただし,たすけること。
匡衡
きょうこう キヤウカウ 【匡衡】
中国,前漢の人。字(アザナ)は稚圭。家貧しく,隣舎の壁に穴をうがって光を引いて読書し,大儒になったという。官は太子少傅に至る。生没年未詳。
匡輔
きょうほ キヤウ― [1] 【匡輔】
「匡弼(キヨウヒツ)」に同じ。
匡郭
きょうかく キヤウクワク [0] 【匡郭】
木版などの古刊本の各丁の外枠の線。
匣
はこ 【箱・函・筥・匣・筐】
■一■ [0] (名)
(1)物を入れておく器。多くは直方体で蓋(フタ)が付く。
(2)列車の車両。「どの―も満員だ」
(3)三味線を入れる物。また,三味線。また,三味線を持って芸者に従って行く男や芸者をもいう。
(4)得意にしている物事。箱入り
→おはこ
(5)厠(カワヤ)に置いて大便を受けるもの。しのはこ。また,大便。「―すべからず/宇治拾遺 5」
(6)挟み箱。
(7)「箱入り娘」の略。
■二■ (接尾)
助数詞。{■一■(1)}の形をしたもの,あるいは,それに入れたものを数えるのに用いる。「みかん二(フタ)―」
匣鉢
さや [1] 【匣鉢】
陶磁器を焼くとき,保護のために素地(キジ)を入れる耐火粘土製の容器。
匪徒
ひと [2][1] 【匪徒】
暴動を起こし,略奪や暴行などを加えるものども。匪賊。暴徒。
匪賊
ひぞく [1] 【匪賊】
集団で略奪・殺人・強盗などを行う賊。
匪躬
ひきゅう [0] 【匪躬】
〔「匪」は「非」に同じ〕
わが身を顧みないこと。
→蹇蹇(ケンケン)匪躬
匱乏
きぼう [0] 【匱乏】 (名)スル
〔「匱」は尽きる意〕
物の乏しいこと。「士卒の衣糧―して/西国立志編(正直)」
匸構え
かくしがまえ [4] 【匸構え】
漢字の構えの一。「匹」「區」「匿」などの「匸」の部分。区切る,隠す,囲うなどの意を表す文字を作る。
→はこがまえ
匹
ひき 【匹・疋】
■一■ [2] (名)
(1)二反分をひと続きとした織物の単位。大人の着物と羽織を対で作るときなどに用いる。
(2)銭を数える単位。初め一〇文,のち二五文を一匹とした。
■二■ (接尾)
助数詞。獣・鳥・魚・虫などを数えるのに用いる。「二―の小犬」「金魚五―」
〔(1)古くは馬・牛など,獣類について用いたが,のち次第に小動物にもいうようになった。(2)上にくる語によっては「びき」「ぴき」となる〕
匹
むら 【疋・匹】 (接尾)
助数詞。巻いた布地を数えるのに用いる。「くれはとりといふ綾を二―包みて遣はしける/後撰(恋三詞)」
匹
ぎ 【匹・疋】 (接尾)
⇒き(匹・疋)
匹
ぴき 【匹・疋】 (接尾)
「ひき(匹)」に同じ。「ねずみ一―」
匹
き 【匹・疋】 (接尾)
〔「ひき(匹)」の転か。「ぎ」とも〕
(1)布帛(フハク)の長さの単位に用いる。「幾―ともえこそ見わかね秋山の紅葉の錦/後撰(秋下)」
(2)助数詞。馬を数えるのに用いる。「幾―の駒といかで知らまし/詞花(秋)」
→ひき(匹)
匹
びき 【匹・疋】 (接尾)
「ひき(匹)」に同じ。「猫三―」
匹偶
ひつぐう [0] 【匹偶・匹耦】
(1)つれあい。めおと。夫婦。「得難きの―にて相思の情縁は定めて両人の間に生ずべき/経国美談(竜渓)」
(2)なかま。ともがら。
匹儔
ひっちゅう [0] 【匹儔】 (名)スル
匹敵すること。また,匹敵する相手。「両軍幾(ホトン)ど相―せることは/此一戦(広徳)」
匹夫
ひっぷ [1] 【匹夫】
身分の低い男。また,道理をわきまえない卑しい男。「下賤の―のなりあがり/小説神髄(逍遥)」
匹夫下郎
ひっぷげろう [1][2] 【匹夫下郎】
匹夫と下郎。卑賤(ヒセン)な者。「―に押しくだし/浄瑠璃・日本武尊」
匹夫匹婦
ひっぷひっぷ [1][1][4] 【匹夫匹婦】
身分の低い男と女。卑賤な者たち。「―も志を奪はずといへり/浄瑠璃・平家女護島」
匹如身
するすみ 【匹如身・単己】 (名・形動ナリ)
〔「するつみ」とも〕
財産も係累もなく身一つである・こと(さま)。また,その人。「世をすてたる人の,万に―なるが/徒然 142」
匹婦
ひっぷ [1] 【匹婦】
身分の低い女。また,道理をわきまえない卑しい女。「欲にのみふける―の情/人情本・梅児誉美(後)」
匹敵
ひってき [0] 【匹敵】 (名)スル
同じような力量をもったり,地位をしめたりすること。肩を並べること。つりあうこと。「プロに―する腕前」「東京に―する大都市」
匹敵する
ひってき【匹敵する】
be equal <to> ;→英和
equal;be a match <for> .→英和
〜するものがない have no equal <in> .
匹物
ひきもの [2] 【疋物・匹物】
一疋の長さの織物。
→反物
匹練
ひつれん [0] 【匹練】
(1)一匹(イツピキ)の練絹(ネリギヌ)。
(2)滝や湖の表面が練絹に似る形容。「纔(ワズカ)に―を露はすは榛名の湖水/自然と人生(蘆花)」
匹耦
ひつぐう [0] 【匹偶・匹耦】
(1)つれあい。めおと。夫婦。「得難きの―にて相思の情縁は定めて両人の間に生ずべき/経国美談(竜渓)」
(2)なかま。ともがら。
匹馬
ひつば [1] 【匹馬】
一匹の馬。また,馬。馬匹。「鶏鳴暁を催せば,―風に嘶(イバ)へて/太平記 2」
区
く【区】
a ward (市の);→英和
a district (区域);→英和
a section (区画).→英和
中央区 Chuo Ward[-ku].
区
く 【区】
■一■ [1] (名)
(1)地域などをいくつかに分けた,その一つ一つ。「気候―」「路線―」「解放―」
(2)地方自治法において設けられた行政上の単位となる地域。自治権をもつ法人である自治区(特別区・財産区)と事務処理のための便宜的な行政単位である行政区(指定都市の区)とがある。
→財産区
(3)行政上の必要から定められた区域。学区や選挙区など。
■二■ (接尾)
助数詞。分けられた区域・区間などを数えるのに用いる。「全線一―」
区
まち [1] 【区】
(1)刀剣の,刃の部分と中子(ナカゴ)との境目。峰の方を棟区(ムネマチ),刃の方を刃区(ハマチ)という。
(2)鏃(ヤジリ)の,篦代(ノシロ)をさしこむ部分。のまち。
区会
くかい【区会(議員)】
(a member of) a ward assembly.
区会
くかい [2][0] 【区会】
「区議会」の略。
区会議員
くかいぎいん [4] 【区会議員】
区議会議員。区議。
区内
くない [1] 【区内】
(1)区画・区域など区分したものの中。
(2)行政上の一区の中。
区処
くしょ [1][2] 【区処】 (名)スル
(1)区分して処置すること。「凡(オヨソ)千百の事務を―し/西国立志編(正直)」
(2)区分されたところ。くぎり。
区分
くぶん [0][1] 【区分】 (名)スル
(1)ある基準によって,全体をいくつかに分けること。また,その分けたもの。くわけ。「土地を―する」「―所有」
(2)〔論〕
〔division〕
概念の外延をさらに分けて整理すること。類概念をそれに従属する種概念に分けること。樹木を高木・低木に分ける類。
→分類
区分
くぶん【区分】
(a) division (分割);→英和
classification (分類).→英和
〜する divide <into> ;→英和
classify.→英和
区分け
くわけ [0][3] 【区分け】 (名)スル
全体をいくつかの部分にくぎって分けること。くぶん。「土地を―する」
区分地上権
くぶんちじょうけん [5] 【区分地上権】
他人の所有する土地の地下または地上について上下の範囲を定めて,地下鉄道や送電線などの工作物を所有するために設定される地上権。
区分所有権
くぶんしょゆうけん [5] 【区分所有権】
分譲マンションのように,一棟の建物が構造上いくつかの部分に区分され,その部分が独立して住居・事務所・店舗など建物としての用途に使用できる場合に,その区分された各部分を目的とする所有権。
区分所有者
くぶんしょゆうしゃ [5] 【区分所有者】
分譲マンションの各住戸の所有者など区分所有権を有する者。
区分求積法
くぶんきゅうせきほう [7] 【区分求積法】
図形の面積や体積を求める方法。もとの図形をいくつかの図形に分割し,それぞれの面積や体積を求めてその和をつくり,その分割を無限にしたときの極限値として,もとの図形の面積や体積を計算する方法。
区切り
くぎり [3][0] 【区切り・句切り】
(1)物事の切れ目。段落。きり。「仕事に―をつける」「ひと―つく」
(2)文章や詩歌などの切れ目。句の切れ目。
区切り
くぎり【区切り】
(1) an end;→英和
a stop.→英和
(2) a pause (間).→英和
(3) punctuation (句読).→英和
〜をつける put an end <to> ;punctuate (文に).→英和
区切り目
くぎりめ [0] 【区切り目】
区切りになる所。「人生の―」
区切り符号
くぎりふごう [4] 【区切り符号】
文章や文の区切りを示す,句読点・括弧(カツコ)などの総称。
区切る
くぎる【区切る】
punctuate;→英和
mark off;space.→英和
区切る
くぎ・る [2] 【区切る・句切る】 (動ラ五[四])
(1)連続しているもの,ひろがっているものを,境目をつけて分ける。しきる。「地所を四つに―・る」「縄文時代を先期・前期・後期・晩期の四つに―・る」
(2)ひと続きの文章や詩をいくつかに分ける。段落をつける。「三つの段落に―・る」
(3)一つの文を一語あるいは数語など,短いことばごとに切れ目をつける。「一語一語―・って,ゆっくり話す」
[可能] くぎれる
区別
くべつ [1] 【区別】 (名)スル
あるものと他のものとの違いを認めて,それにより両者をはっきり分けること。「―をつける」「公私を―する」
区別
くべつ【区別】
<make> a distinction <between> ;→英和
(a) difference.→英和
〜する distinguish <A from B,between A and B> ;→英和
tell[know] <A from B> .→英和
…の〜なく without distinction of …;irrespective of ….
区割
くわり [0] 【区割(り)】 (名)スル
場所や土地などをいくつかに分けること。割り当てること。「分譲地の―をする」
区割り
くわり [0] 【区割(り)】 (名)スル
場所や土地などをいくつかに分けること。割り当てること。「分譲地の―をする」
区劃
くかく [0] 【区画・区劃】 (名)スル
土地・場所を一定の基準で区切ること。また,その区切られたひとつひとつ。「埋め立て地を―する」「分譲地を一―買う」
区区
まちまち [2][0] 【区区】 (名・形動)[文]ナリ
それぞれに違いがあること。一様でないこと。また,そのさま。区区(クク)。「―の意見」「―の服装」「同級生といっても年齢は―だ」
区区
くく [1][2] 【区区】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ばらばらでまとまりのないさま。まちまち。「―としてまとまりがない」「―たる議論の為め努力の働らきを妨げられ/鬼啾々(夢柳)」
(2)小さくてとるに足りないさま。「―たる問題」
■二■ (形動)[文]ナリ
{■一■(1)}に同じ。「議論―にして際限あることなく/文明論之概略(諭吉)」
■三■ (名)スル
小さなことにこだわること。「斯(カカ)る事に―する性質ならねば/蜃中楼(柳浪)」
区営
くえい [0] 【区営】
行政体としての区が経営すること。「―プール」
区域
くいき [1] 【区域】
ある地域や範囲を区切ったその一つ。「立入禁止―」
区域
くいき【区域】
a <residential> district;→英和
a <safety> zone;→英和
one's rounds (受持区域).区域内 within the limits[boundary].
区役所
くやくしょ【区役所】
a ward office.
区役所
くやくしょ [2] 【区役所】
東京都の特別区や政令指定都市の区で,区の事務を行う役所。
区政
くせい [0][1] 【区政】
区の行政。
区検
くけん [0] 【区検】
「区検察庁」の略。
区検察庁
くけんさつちょう [5][4] 【区検察庁】
簡易裁判所に対応して置かれる検察庁。
区民
くみん【区民】
the inhabitants of a ward.→英和
区民
くみん [1] 【区民】
区{(2)}の住民。
区民税
くみんぜい [2] 【区民税】
「特別区民税」の略。
区画
くかく [0] 【区画・区劃】 (名)スル
土地・場所を一定の基準で区切ること。また,その区切られたひとつひとつ。「埋め立て地を―する」「分譲地を一―買う」
区画
くかく【区画】
a division;→英和
a section;→英和
a block (一区画);→英和
the boundary (限界).→英和
〜する divide;→英和
mark off.‖区画整理 land readjustment;rezoning.
区画整理
くかくせいり [4] 【区画整理】
都市計画などで,土地の区画や境界・道路などを変更・整備すること。
→土地区画整理
区画漁業
くかくぎょぎょう [4] 【区画漁業】
免許漁業の一。水面を区画して行う漁業。海苔(ノリ)・魚類・貝類の養殖業など。
区立
くりつ [1] 【区立】
区がつくり,運営・維持すること。また,その施設。「―図書館」
区系
くけい [0] 【区系】
生物地理学上の地域区分。主に植物地理学で用いる用語。
区議
くぎ [1] 【区議】
「区議会議員」の略。
区議会
くぎかい [2] 【区議会】
東京都の特別区の議決機関。区会。
→特別区
区議会議員
くぎかいぎいん [5] 【区議会議員】
東京都の区議会の議員。住民の直接投票によって選出される。区会議員。区議。
区部
くぶ [1] 【区部】
大都市の区と呼ばれる地域。
⇔郡部
⇔市部
区長
くちょう [1][2] 【区長】
区の長。特別区では公選,行政区では市長の任命による。
区長
くちょう【区長】
the chief of a ward.→英和
区間
くかん [1][2] 【区間】
(1)(道路や鉄道で)ある地点と他の地点との間。「乗車―」
(2)〔数〕 二つの実数 � と � との間にあるすべての実数の集合。両端の � と � をともに含むときを閉区間,ともに含まないときを開区間という。
区間
くかん【区間】
the section <between A and B> .→英和
区限刺繍
くげんししゅう [4] 【区限刺繍】
目の粗い布を用い,織り目を利用して刺す刺繍の総称。
医
い【医】
⇒医学,医者.〜は仁術なり Medicine is a benevolent art.
医
い [1] 【医】
病気やけがを治すこと。医術。また,それを行う人。「―をもって世に尽くす」
医する
い・する [2] 【医する】 (動サ変)[文]サ変 い・す
(1)病気を治す。いやす。「富は吾が狂疾を―・すべき特効剤なりや/金色夜叉(紅葉)」
(2)疲れ・渇き・飢えなどをなくする。いやす。「渇を―・する/緑簑談(南翠)」
医事
いじ [1] 【医事】
病気や傷の診察・治療に関すること。「―評論」
医事法
いじほう [0] 【医事法】
人の生老病死にかかわる医療問題全体を対象とする法の総称。
医事訴訟
いじそしょう [3] 【医事訴訟】
医療過誤に対する訴訟や薬害に関する訴訟など,医事に関する訴訟。
医伯
いはく [1] 【医伯】
医師を敬っていう語。
医儒
いじゅ [1] 【医儒】
医者にして同時に儒者である人。儒医。
医務
いむ [1] 【医務】
医療に関する仕事。医師の仕事。
医務
いむ【医務】
medical affairs.医務室 a dispensary;→英和
a medical room.
医務室
いむしつ [2] 【医務室】
(学校や会社などで)診察や手当てをおこなう部屋。
医化学
いかがく [2] 【医化学】
基礎医学の一分野で,人体の生理現象を化学的に研究し,それを医療に役立てようとする学問。
医博
いはく [1] 【医博】
「医学博士」の略。
医博士
いはかせ 【医博士】
律令制で,医術・調剤の法を医生に教授する職。典薬寮に所属し,位は正七位下。
医原病
いげんびょう [0] 【医原病】
医師による投薬・手術などの医療行為が原因となって起こる病気。医原性疾患。
医員
いいん【医員】
(a member of) the medical staff.
医員
いいん [1] 【医員】
医院・診療所・病院などに勤める医師。
医大
いだい [0] 【医大】
「医科大学」の略。
医学
いがく【医学】
medical science;medicine.→英和
〜の(上) medical(ly).→英和
‖医学士(博士) a bachelor (doctor) of medicine;Bachelor (Doctor) of Medicine <M.B.,B.M.(M.D.,D.M.)> (学位).医学部 the faculty[department]of medicine.医学部進学課程 the premedical course.
医学
いがく [1] 【医学】
生体の機構を調べ,生体の保健や疾病・傷害の診断・治療・予防などについての方法を研究する学問。大きく基礎医学・臨床医学・社会医学に分かれる。
医学の正典
いがくのせいてん 【医学の正典】
⇒医学典範(イガクテンパン)
医学典範
いがくてんぱん 【医学典範】
〔原題 (アラビア) Qānūn fī'ṭ-ṭibb〕
イブン=シーナーが著した,五巻からなる中世アラビア医学の解説書。医学の正典。
医学専門学校
いがくせんもんがっこう 【医学専門学校】
1903年(明治36)の専門学校令により規定された医学の教育機関。1946年(昭21)医学教育制度の改革により,一部廃校となり,残りは総合大学の医学部または医科大学に改編された。
医学所
いがくじょ 【医学所】
江戸幕府の西洋医学校。1858年伊東玄朴ら蘭方医が神田お玉ヶ池につくった種痘所が始まり。東京大学医学部の前身。
医学校
いがっこう [2] 【医学校】
医学を専門に教える学校。
医学界
いがくかい [2][3] 【医学界】
医学にたずさわる人たちの世界。
医学館
いがくかん 【医学館】
江戸幕府の漢方医学校。1765年多紀元孝(安元)が江戸神田佐久間町に設けた私学躋寿館(セイジユカン)を前身とし,91年官立となって医学館と改称。官医の養成機関。
医官
いかん [1] 【医官】
医務を担当する官吏。
医家
いか [1] 【医家】
(1)医療を行う家・家系。
(2)医者。医師。
医専
いせん [0] 【医専】
旧「医学専門学校」の略称。
医局
いきょく【医局】
a medical office.
医局
いきょく [0] 【医局】
病院などで医務を扱う部署。また,医師の詰めている部屋。
医師
いし [1] 【医師】
〔古くは「いじ」とも〕
(1)医師法に基づき,傷病の診察・治療を職業とする人。医者。
(2)律令制で,典薬寮の職員。
(3)江戸幕府で,医療を担当する職員。奥医師・表医師などに分かれる。
医師
いし【医師】
⇒医者.医師会(免状) a medical association (license).
医師会
いしかい [2][3] 【医師会】
医師の職業団体。医師の権益を守り,医学および医療情報を提供する組織。日本医師会・日本歯科医師会などがある。
医師法
いしほう [2][0] 【医師法】
医師の試験・免許,業務上の義務,医道審議会等について定める法律。1948年(昭和23)制定。
医心
いごころ [2] 【医心】
医術の心得。
医心方
いしんほう イシンハウ 【医心方】
日本最古の医書。全三〇巻。984年刊。丹波康頼編纂(ヘンサン)。隋・唐・朝鮮などの医書より医術に関する記事を引用したもの。
医料
いりょう [1] 【医料】
医師に支払う治療代。医療費。
医方
いほう [0] 【医方】
治療の方法。医術。
医方明
いほうみょう [2] 【医方明】
〔仏〕 五明(ゴミヨウ)の一。インド古代の医学。
医書
いしょ【医書】
a medical book.
医書
いしょ [1] 【医書】
医学に関する書物。医学書。
医業
いぎょう [1] 【医業】
医療にたずさわる職業。医者の業。
医業類似行為
いぎょうるいじこうい [7][1][4] 【医業類似行為】
法令上では医療行為に含まれないが,疾病の治療または保健を目的とする行為。マッサージ・指圧療法・鍼灸・柔道整復術など。
→医療行為
医治
いじ [1] 【医治】
病気を治すこと。療治。治療。
医王
いおう [2][1] 【医王】
〔仏〕
(1)仏または菩薩(ボサツ)。衆生(シユジヨウ)の心の病をいやして悟りに導く者の意。
(2)薬師如来。
医王寺
いおうじ イワウ― 【医王寺】
(1)福島市飯坂町にある真言宗豊山派の寺。山号は芙蓉(フヨウ)山。開基は伝空海。境内に,源義経の臣佐藤継信・忠信と親の佐藤基治夫妻の墓がある。
(2)石川県薬師町にある高野山真言宗の寺。日本三薬師の一。もと山中護持明院。
医王山王
いおうさんのう [2][3][1] 【医王山王】
比叡山根本中堂の薬師如来と滋賀県大津市坂本日吉神社の日吉山王権現。
医生
いせい [0][1] 【医生】
医学をまなぶ学生。
医用
いよう [0] 【医用】
医療に使用すること。「―電子機器」
医用蛭
いようびる [4] 【医用蛭】
チスイビルの別名。
医療
いりょう [1][0] 【医療】
医術で病気を治すこと。「―施設」
医療
いりょう【医療】
<undergo> medical treatment.‖医療器械(施設) medical[surgical(外科)]instruments (facilities).医療班 a medical team.医療費 medical expenses.医療法人 a medical corporation.医療保険 medical case insurance.
医療ソーシャルワーク
いりょうソーシャルワーク [8] 【医療―】
医療現場で,患者や家族の心理的・社会的・経済的な問題の解決のために援助を行う社会福祉の実践的活動。
医療体操
いりょうたいそう [4] 【医療体操】
医療を目的とする体操。古くは中国の導引にはじまり,近代医学と結びついて各種のものが考案されている。
医療保護施設
いりょうほごしせつ [6] 【医療保護施設】
生活保護法による保護施設の一。医療を必要とする要保護者に診療・治療を行う。
医療保険
いりょうほけん [4] 【医療保険】
傷害や病気などに対し,医療の保障または医療費の負担を主目的とする社会保険。健康保険・共済組合保険・国民健康保険など。
医療保障
いりょうほしょう [4] 【医療保障】
医療に関する社会保障のこと。医療保険・医療扶助などのほか,医療サービスの確保などを含む場合もある。
医療保障保険
いりょうほしょうほけん [7] 【医療保障保険】
生命保険の一。公的な医療保険制度の補完を目的とする。死亡保険金・治療給付金・入院給付金・看護給付金などが支給される。
医療廃棄物
いりょうはいきぶつ [6] 【医療廃棄物】
医療機関から出る注射針・チューブなど医療器具をはじめとする廃棄物。特に微生物が付着し感染性をもつ廃棄物や温度計の水銀,放射性同位体などの有害物質の処理に注意を要する。1989年(平成1)厚生省は処理のためのガイドラインを設けた。
医療扶助
いりょうふじょ [4] 【医療扶助】
生活保護法に基づき,生活困窮者の傷害や疾病に対して行われる医療給付。
医療法
いりょうほう 【医療法】
1948年(昭和23)に制定された医療に関する法律。各種の医療機関の設置・管理・施設などについて規定する。
医療法人
いりょうほうじん [4] 【医療法人】
医療法に基づく法人。病院,医師か歯科医師が常時勤務する診療所または老人保健施設を開設しようとする社団・財団が対象となる。
医療行為
いりょうこうい [4] 【医療行為】
免許をもった医師のみが行うことのできる診断・治療など。
医療費控除
いりょうひこうじょ [5] 【医療費控除】
所得控除の一。自己または自己と生計を一にする配偶者その他親族のために支払った医療費を控除する。
医療費用保険
いりょうひようほけん [7] 【医療費用保険】
損害保険の一。公的な医療保険制度の補完を目的とする。治療費用保険金・入院諸費用保険金・高度先進医療費用保険金などが支給される。
医療過誤
いりょうかご [4] 【医療過誤】
誤った治療,誤診・誤薬投与など,医療上の過失によって患者に傷害・死亡などの事故を起こすこと。その状況により刑法・民法・行政法上の責任を問われる。医療事故。
医科
いか [1] 【医科】
(1)医学に関する学科。内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉(インコウ)科・放射線科などの総称。「―大学」
(2)医学部のこと。「彼は―の出だ」
医科
いか【医科】
the medical department.〜大学 a medical college.
医科大学
いかだいがく イクワ― [3] 【医科大学】
(1)医科に関する単科大学。
(2)帝国大学令による大学の一つで,現東大医学部の前身。
医籍
いせき [0][1] 【医籍】
(1)医師の免許を得た者の本籍・氏名などを登録しておく,厚生省の帳簿。
(2)医書。
医系
いけい [0] 【医系】
「医科系統」の略。
医者
いしゃ [0] 【医者】
病気や傷の診察・治療を職業とする人。医師。「―にかかる」
医者
いしゃ【医者】
a doctor;→英和
a physician (内科);→英和
a surgeon (外科).→英和
〜を呼ぶ(にみてもらう) send for (consult;see) a doctor.かかりつけの〜 one's family doctor.‖町医者(開業医) a general practitioner.
医者倒し
いしゃだおし [3] 【医者倒し】
〔効果が著しくて医者がいらないほどだの意から〕
センブリの異名。
〔ゲンノショウコ・キランソウなどをこの名で呼ぶ地方もある〕
医者坊
いしゃぼん 【医者坊】
(1)「医者坊主」に同じ。
(2)不可能なこと。元禄(1688-1704)頃の流行語。「いかないかな入る事―/浮世草子・御前義経記」
医者坊主
いしゃぼうず 【医者坊主】
〔多く髪を剃(ソ)っていたため〕
江戸時代の医者の称。いしゃぼん。
医聖
いせい [0] 【医聖】
聖人としてあがめられるほど,すぐれた技術・知識をもった医者。「―ヒポクラテス」
医薬
いやく【医薬】
medicine.→英和
医薬分業 separation of dispensary from medical practice.
医薬
いやく [1] 【医薬】
(1)病気を治療するための薬品。
(2)医療と薬剤。
医薬分業
いやくぶんぎょう [1][1][0] 【医薬分業】
医師は患者を診察・治療し,処方箋を発行し,薬剤師はそれに基づいて調剤・服薬指導・薬歴管理を行う制度。医薬品の重複投与や,相互作用を防止する目的がある。
医薬品
いやくひん [0] 【医薬品】
病気の診断・治療・予防のための薬品。開発・生産・使用などについて,薬事法により規制を受ける。
医薬部外品
いやくぶがいひん [0] 【医薬部外品】
医薬品に準ずるもの。人体に対する作用が緩やかで,吐き気やその他の不快感や口臭・体臭・あせも・ただれ・脱毛の防止,育毛または除毛,ネズミ・ハエ・カ・ノミなどの駆除を目的とし,または以上に準ずるもので厚生大臣が指定する。1960年(昭和35)制定の薬事法で,それまでの売薬部外品を改名したもの。
医術
いじゅつ [1] 【医術】
病気や傷を治療する技術。
医術の
いじゅつ【医術の】
medical <art> .→英和
医道
いどう [1] 【医道】
医術の道。医学。
医道審議会
いどうしんぎかい 【医道審議会】
医師法に基づいて厚生省に置かれる審議会。医師・歯科医師の免許の取り消し,医業・歯科医師業の停止等に関して調査・審議を行う。
医長
いちょう【医長】
the head physician.
医長
いちょう [1] 【医長】
病院などの,各科の首席級の医師。
医院
いいん【医院】
a <private> clinic;→英和
<Dr.Okada's> office;→英和
a hospital.→英和
医院
いいん [1] 【医院】
病気の診察・治療を行う所。普通,個人経営の小規模のものをいう。
医食同源
いしょくどうげん [1] 【医食同源】
病気の治療も普段の食事も,ともに人間の生命を養い健康を維持するためのもので,その源は同じであるとする考え方。中国で古くから言われる。
医骨
いこつ 【医骨】
医術の心得。「この僧―もなかりければ/沙石 2」
匿う
かくまう【匿う】
hide;→英和
harbor;→英和
shelter.→英和
匿まう
かくま・う カクマフ [3] 【匿まう】 (動ワ五[ハ四])
追われている人などを,(自分のもとに)こっそり隠しておく。「犯人を―・う」
[可能] かくまえる
匿まひ
かくまい カクマヒ 【匿まひ】
〔動詞「かくまう」の連用形から〕
ひそかに金品を貯えること。また,そのもの。たくわえ。「相応の―はせまいものか/浄瑠璃・新版歌祭文」
匿まへ
かくまえ カクマヘ 【匿まへ】
「かくまい」に同じ。「世をわたる―もなくて/浮世草子・一代女 6」
匿名
とくめい [0] 【匿名】
自分の実名を隠してあらわさないこと。また,実名を隠して別の名を用いること。「―希望の投書」「―批評」
匿名の
とくめい【匿名の(で)】
anonymous(ly).→英和
〜を希望する prefer to remain anonymous.‖匿名批評 pseudonymous criticism.
匿名投票
とくめいとうひょう [5] 【匿名投票】
投票者の氏名を記入しない投票。無記名投票。
匿名組合
とくめいくみあい [5] 【匿名組合】
当事者の一方(匿名組合員)が相手方の営業のために出資をし,相手方がその営業から生ずる利益を分配することを約束する特別の契約。出資者が外部に現れないところからの名称。
匿穴
くけあな 【漏穴・匿穴】
ぬけあな。「ひそかに兼ねてほりし―よりのがれ出て/太平記 32」
匿路
くけじ 【漏路・匿路】
ぬけみち。間道。くけみち。「播磨街道―のみちが候よ/田植草紙」
十
と [1] 【十】
数のとお。じゅう。多く名詞の上に付いて,接頭語的に用いる。「―文(モン)」「―月」
十
とう【十】
ten.→英和
十
とお トヲ [1] 【十】
(1)じゅう。一〇個。物の数を数える時に使う。
(2)一〇歳。
十
じゅう ジフ [1] 【十・拾】
数の名。九より一つ多い数。五の倍数。両手の指の数。と。とお。
十
じゅう【十】
ten.→英和
第〜(の) the tenth.→英和
〜分の一 one tenth.〜倍 tenfold;→英和
ten times.‖十中八九 ten to one;nine cases out of ten.
十
そ 【十】
じゅう。とお。「みそか(三十日)」「やそしま(八十島)」などの形で用いられる。
十の島
じゅうのしま ジフ― 【十の島】
〔平仮名の「あほ」の二字を分解して「十のしま」と読んだもの〕
ばか。あほう。
十の戒め
とおのいましめ トヲ― [1] 【十の戒め】
仏教の十戒(ジツカイ)のこと。
十一
じゅういち【十一】
eleven.→英和
第〜(の) the eleventh.→英和
十一
といち [0] 【十一】
(1)一〇日で一割も取る高利の金融。「―金融」
(2)花札で,一〇点札一枚とかす札ばかりの手役。
十一月
じゅういちがつ ジフイチグワツ [6] 【十一月】
一年の第一一番目の月。霜月。[季]冬。《あたゝかき―もすみにけり/中村草田男》
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
十一月
じゅういちがつ【十一月】
November <Nov.> .→英和
十一月事件
じゅういちがつじけん ジフイチグワツ― 【十一月事件】
1934年(昭和9)村中孝次・磯部浅一ら陸軍皇道派青年将校が,クーデターを企図した容疑で,士官学校生徒とともに逮捕された事件。証拠不十分で不起訴になった。士官学校事件。
十一月革命
じゅういちがつかくめい ジフイチグワツ― 【十一月革命】
(1)1917年11月(ロシア暦一〇月),レーニンらの指導するボルシェビキの武装蜂起(ホウキ)によって始まったロシア革命の一環をなす社会主義革命。ケレンスキー臨時政府が倒れ,ソビエト政府が成立。十月革命。
(2)「ドイツ革命」に同じ。
十一谷
じゅういちや ジフイチヤ 【十一谷】
姓氏の一。
十一谷義三郎
じゅういちやぎさぶろう ジフイチヤギサブラウ 【十一谷義三郎】
(1897-1937) 小説家。神戸生まれ。東大卒。「文芸時代」に参加。知的な文体で知られる。代表作「唐人お吉」
十一面観世音
じゅういちめんかんぜおん ジフイチメンクワンゼオン 【十一面観世音】
頭上に一一の面をもつ観音。衆生(シユジヨウ)を仏の悟りに到達させるとされる。一一の小面は,正面の三面が慈悲相,左方三面が瞋怒(シンド)相,右方三面が白牙上出相,後方の一面が大笑相,頂上の一面が仏相をそれぞれ現す。本面を加えて一一面とする像をはじめとして,面数も異なる物が多い。十一面観音。
十一面観世音[図]
十一面観世音法
じゅういちめんかんぜおんほう ジフイチメンクワンゼオンホフ [10] 【十一面観世音法】
〔仏〕 密教で,十一面観世音を本尊として,無病息災を祈る修法。
十七
じゅうしち【十七】
seventeen.→英和
第〜(の) the seventeenth.→英和
十七史
じゅうしちし ジフシチ― [4] 【十七史】
中国の一七の歴史書の総称。史記・漢書・後漢書・三国志・晋書・宋書・南斉書・梁書・陳書・魏書・北斉書・周書・南史・北史・隋書・新唐書・新五代史。
十七回忌
じゅうしちかいき ジフシチクワイキ [5] 【十七回忌】
死後満16年,死んだ日から数えて17年目にあたる回忌。
十七夜
じゅうしちや ジフシチ― [4] 【十七夜】
(1)陰暦一七日の夜。
(2)一七日の月。特に陰暦八月一七日の月。立ち待ち月。
十七年憲法
じゅうしちねんけんぽう ジフシチネンケンパフ 【十七年憲法】
メキシコ革命の過程で1917年に発布された憲法。土地・地下資源の国家への帰属を明記し,その後の石油国有化や農地改革の法的根拠を賦与。八時間労働などの労働者保護をうたうなど,他の中南米諸国に影響を与えた。
十七年蝉
じゅうしちねんぜみ ジフシチネン― [5] 【十七年蝉】
セミの一種。北アメリカ産。幼虫期間が長く,17年周期で出現する。
十七弦
じゅうしちげん ジフシチ― [4] 【十七弦・十七絃】
大型・低音の箏(コト)。1921年,従来の箏に対する伴奏用として,宮城道雄が新考案。構造・奏法は箏に準じ,名称は弦数による。合奏曲用に広く普及し,近年は独奏にも用いられる。
十七文字
じゅうしちもじ ジフシチ― [4] 【十七文字】
俳句の異名。
十七条憲法
じゅうしちじょうけんぽう ジフシチデウケンパフ 【十七条憲法】
604年,推古天皇のとき,聖徳太子の制定と伝えられる一七条から成る条文。貴族や官吏に対する道徳的規範を示したもので,特に天皇中心の秩序を確立しようとする意図がみられる。仏教思想を基調とし,儒家・法家の思想の影響が強い。憲法十七条。
十七殿
じゅうしちでん ジフシチ― [4] 【十七殿】
内裏(ダイリ)にあった一七の殿舎。紫宸殿・仁寿(ジジユウ)殿・承香(シヨウキヨウ)殿・常寧殿・貞観殿・春興殿・宜陽殿・綾綺(リヨウキ)殿・温明(ウンメイ)殿・麗景殿・宣耀殿・安福殿・校書(キヨウシヨ)殿・清涼殿・後涼殿・弘徽(コキ)殿・登花殿。
→内裏
十七絃
じゅうしちげん ジフシチ― [4] 【十七弦・十七絃】
大型・低音の箏(コト)。1921年,従来の箏に対する伴奏用として,宮城道雄が新考案。構造・奏法は箏に準じ,名称は弦数による。合奏曲用に広く普及し,近年は独奏にも用いられる。
十万
じゅうまん【十万】
a hundred thousand.十万億土 Paradise.
十万億土
じゅうまんおくど ジフマンオク― [5] 【十万億土】
〔仏〕
(1)娑婆(シヤバ),すなわちこの世から,極楽浄土に至るまでの間に無数にあるという仏土。
(2)転じて,極楽浄土のこと。
十三
じゅうさん【十三】
thirteen.→英和
第〜(の) the thirteenth.‖十三日の金曜日 Black Friday;Friday the 13th.
十三の砂山
とさのすなやま 【十三の砂山】
青森県津軽地方の民謡で,市浦村十三(ジユウサン)の盆踊り唄。山形県酒田市の「酒田節」が千石船の船乗りの伝馬船漕ぎの唄となって十三港に伝えられ,のちに盆踊り唄として唄われた。
十三七つ
じゅうさんななつ ジフサン― [1][2] 【十三七つ】
〔「お月さまいくつ,十三七つ」の童謡から出た言葉。十三夜の七つどきの月の意で〕
まだ若いこと。
十三仏
じゅうさんぶつ ジフサン― [3] 【十三仏】
初七日から三十三回忌までの一三回の追善供養仏事に配当した仏・菩薩の総称。室町時代に成立した信仰。
→十三仏[表]
十三代集
じゅうさんだいしゅう ジフサンダイシフ [5] 【十三代集】
鎌倉時代から室町時代にかけての勅撰和歌集。二十一代集から初めの八代集を除いた残りの,新勅撰・続後撰・続古今・続拾遺・新後撰・玉葉・続千載・続後拾遺・風雅・新千載・新拾遺・新後拾遺・新続古今の一三集。
→八代集
→二十一代集
十三参り
じゅうさんまいり ジフサンマヰリ [5] 【十三参り・十三詣り】
四月一三日に,一三歳になった少年・少女が福徳・知恵などを授かることを願って,虚空蔵(コクウゾウ)に参ること。京都嵐山の法輪寺などが著名。知恵詣(モウ)で。知恵もらい。[季]春。
十三名家
じゅうさんめいか ジフサン― [5] 【十三名家】
公家の家格で,弁官・蔵人頭を兼ね,大納言まで昇り得る一三の家柄。すなわち,日野・広橋・烏丸・柳原・竹屋・裏松・甘露寺・葉室・勧修寺・万里小路・清閑寺・中御門・坊城。
十三回忌
じゅうさんかいき ジフサンクワイキ [5] 【十三回忌】
死後満12年,死んだ日から数えて一三回目の回忌。十三年忌。
十三塚
じゅうさんづか ジフサン― [3] 【十三塚】
一三個内外の塚が並んでいる遺跡。供養塚と思われるが,石棺・副葬品はなく,古墳とは区別される。丘陵・村境・峠などに多い。
十三夜
じゅうさんや ジフサン― [3] 【十三夜】
(1)陰暦一三日の夜。
(2)陰暦九月一三日の夜。月をまつり,枝豆や栗を供えることが多いことから八月十五夜の月を芋名月というのに対して,豆名月・栗名月とも,また「後(ノチ)の月」ともよばれる。十五夜・十三夜の一方の月見を欠かすことを片月見といって忌む風がある。日本固有の習俗で,かつては秋の収穫祭の一つだったと考えられている。[季]秋。《みちのくの如く寒しや―/山口青邨》
十三夜
じゅうさんや ジフサンヤ 【十三夜】
小説。樋口一葉作。1895年(明治28)発表。酷薄な夫にもただ耐えるほかはない女主人公を通し,封建的な社会に生きる女性の悲惨を描く。
十三宗
じゅうさんしゅう ジフサン― [3] 【十三宗】
(1)中国仏教の一三宗派。涅槃(ネハン)・地論・摂論・成実(ジヨウジツ)・毘曇(ビドン)・律・三論・浄土・禅・天台・華厳・法相(ホツソウ)・真言。
(2)日本仏教の一三宗派。華厳・法相・律・天台・真言・臨済・曹洞(ソウトウ)・黄檗(オウバク)・浄土・真・融通念仏・時・日蓮。一三門派。
十三日
じゅうさにち ジフサ― 【十三日】
〔「じゅうさんにち」とも〕
江戸時代,煤(スス)払いを行なった一二月一三日のこと。「毎年煤払ひ極月―に定めて/浮世草子・胸算用 1」
十三月
じゅうさんがつ ジフサングワツ [3] 【十三月】
〔一二月の翌月の意〕
一月。正月。
十三束三伏せ
じゅうさんぞくみつぶせ ジフサンゾク― 【十三束三伏せ】
手で握った幅の一三倍に指三本の幅を加えた長さ。また,その矢。「三人張りに―取つて矧(ハ)げ/義経記 5」
→十二束三伏せ
十三経
じゅうさんぎょう ジフサンギヤウ [3] 【十三経】
中国,儒家の一三の基本的経典。周易(易経)・尚書(書経)・毛詩(詩経)・周礼(シユライ)・儀礼(ギライ)・礼記(ライキ)・春秋左氏伝・春秋公羊(クヨウ)伝・春秋穀梁(コクリヨウ)伝・論語・孝経・爾雅(ジガ)・孟子をいい,宋代に定められた。じゅうさんけい。
十三詣り
じゅうさんまいり ジフサンマヰリ [5] 【十三参り・十三詣り】
四月一三日に,一三歳になった少年・少女が福徳・知恵などを授かることを願って,虚空蔵(コクウゾウ)に参ること。京都嵐山の法輪寺などが著名。知恵詣(モウ)で。知恵もらい。[季]春。
十三里
じゅうさんり ジフサン― [3] 【十三里】
〔栗(九里)より(四里)うまいという洒落〕
サツマイモの称。また,焼き芋の称。
十三鐘
じゅうさんがね ジフサン― 【十三鐘】
(1)奈良の興福寺で,衆徒の勤行(ゴンギヨウ)のため,明け七つと暮六つの時刻につきならした鐘。
(2)地歌の一。鹿を殺して石子詰めの刑を受けた一三歳の子の伝説に取材したもの。
十三門派
じゅうさんもんぱ ジフサン― [5] 【十三門派】
(1)「十三宗{(2)}」に同じ。
(2)日本禅宗の一三宗派。臨済宗の建仁寺・永源寺・建長寺・東福寺・円覚寺・南禅寺・大徳寺・妙心寺・天竜寺・相国寺・仏通寺・万福寺の各派と曹洞宗の永平寺派の称。
十三門跡
じゅうさんもんぜき ジフサン― [5] 【十三門跡】
主な一三の門跡寺院の称。天台宗の輪王寺・妙法院・聖護院・昭高院・青蓮(シヨウレン)院・梶井宮(三千院)・曼殊(マンジユ)院・毘沙門堂・円満院,真言宗の仁和寺・大覚寺・勧修(カンジユ)寺,浄土宗の知恩院。
十三階段
じゅうさんかいだん ジフサン― [5] 【十三階段】
〔台上まで階段が一三段あることから〕
絞首台の異名。
十両
じゅうりょう ジフリヤウ [3] 【十両】
〔昔,給金が年一〇両であったからいう〕
相撲の番付で幕内力士より下で,幕下より上位にある位。以前は幕下十枚目までの力士をいった。関取として待遇される。十枚目。
十中八九
じゅうちゅうはっく ジフチユウ― [5] 【十中八九】
⇒じっちゅうはっく(十中八九)
十中八九
じっちゅうはっく [5] 【十中八九】
一〇のうち八か九まで。ほとんど。たいてい。十に八九。じゅっちゅうはっく。「―成功する」「―は反対されるだろう」
十中八九
じっちゅうはっく【十中八九】
ten to one;in nine cases out of ten;probably.→英和
十乗
じゅうじょう ジフ― [0] 【十乗】
「十乗観法」の略。
十乗観法
じゅうじょうかんぽう ジフ―クワンポフ [5] 【十乗観法】
〔仏〕「摩訶止観」に説かれる,解脱(ゲダツ)の境地に達するための天台宗の一〇種の観法。修行者の能力に従って修行すべき観心の数や方法・順序が定められている。止観十乗。
十九
じゅうく【十九】
nineteen.→英和
第〜(の) the nineteenth.
十九土用
じゅうくどよう ジフク― [4] 【十九土用】
一九日間ある土用。普通,土用は一八日を一期とするが,没日(モツニチ)がある場合は一九日とし,夏季にあるときは特に暑いといわれる。
十九文
じゅうくもん ジフク― 【十九文】
〔十九文屋で売るような物の意〕
安物。がらくた。価値のないもの。「どれをとつても―/胆大小心録」
十九文屋
じゅうくもんや ジフク― [0] 【十九文屋】
江戸時代,一九文均一で安物の雑貨を売った露店。十九文店。
十二
じゅうに【十二】
twelve;→英和
a dozen.→英和
第〜(の) the twelfth.→英和
十二
じゅうにきゅううんどう ジフニキウ― 【十二・九運動】
1935年12月9日,日本の侵略と国民政府の妥協的態度に反対して起こった北平(北京)の学生デモ。運動は全国に広がり,抗日民族統一戦線の結成へと連なった。
十二イマーム派
じゅうにイマームは ジフニ― 【十二―派】
イスラム教シーア派中,最大の宗派。イランで支配的。ムハンマドの女婿で従兄弟のアリからムハンマド=マハディに至る一二人を教主(イマーム)と認める。
十二使徒
じゅうにしと ジフニ― [4] 【十二使徒】
⇒使徒(シト)(1)
十二光
じゅうにこう ジフニクワウ [3] 【十二光】
〔仏〕 阿弥陀仏の一二種の光明。無量光・無辺光・無碍(ムゲ)光・無対光・焔王(エンオウ)光・清浄光・歓喜光・智慧(チエ)光・不断光・難思光・無称光・超日月光のこと。
十二光仏
じゅうにこうぶつ ジフニクワウ― [4] 【十二光仏】
〔仏〕 阿弥陀仏の別名。十二光のそれぞれに「仏」の字を付けたもの。
十二入
じゅうににゅう ジフニニフ [3] 【十二入】
⇒十二処(ジユウニシヨ)
十二処
じゅうにしょ ジフニ― [3] 【十二処】
〔仏〕 心の働きを生み出す眼・耳・鼻・舌・身・意の六根と,色・声・香・味・触・法の六境の総称。十二入(ジユウニニユウ)。
十二分
じゅうにぶん ジフニ― [0][4] 【十二分】 (名・形動)
十分すぎるほどたっぷりしている・こと(さま)。「じゅうぶん」を強めた言い方。「―の成果をあげる」「―にお礼をする」
十二分に
じゅうにぶん【十二分に】
more than enough;quite enough;fully.
十二分経
じゅうにぶんきょう ジフニブンキヤウ [4] 【十二分経】
〔仏〕 経典を形式または内容から一二に分類したもの。修多羅(シユタラ)(契経(カイキヨウ)または経)・祇夜(ギヤ)(応頌(オウジユ)また重頌)・伽陀(カダ)(諷頌)・尼陀那(因縁)・伊帝曰多伽(イテイワツタカ)(本事)・闍陀迦(ジヤタカ)(本生)・阿浮陀達磨(アブタダツマ)(希法または未曾有)・阿波陀那(アバダナ)(譬喩)・優婆提舎(ウバダイシヤ)(論議)・優陀那(ウダナ)(自説)・毘仏略(ビブツリヤク)(方広)・和伽羅那(ワカラナ)(授記)。十二部経。
十二列国
じゅうにれっこく ジフニ― [4] 【十二列国】
⇒春秋十二列国(シユンジユウジユウニレツコク)
十二単
じゅうにひとえ ジフニヒトヘ [5] 【十二単】
(1)平安時代以降行われた女房装束に対する後世の俗称。袿(ウチキ)を一二枚重ねて着たことによるという。
→女房装束
(2)シソ科の多年草。高さ約15センチメートル。全体に白毛を密生する。葉は長楕円形。春,茎の先の花穂に淡紫色の唇形の小花が何段にも重なってつく。ウツボグサ。[季]春。
十二単(2)[図]
十二司
じゅうにし ジフニ― [3] 【十二司】
⇒後宮十二司(コウキユウジユウニシ)
十二因縁
じゅうにいんねん ジフニインエン [4] 【十二因縁】
〔仏〕 迷いの世界の姿を無明(ムミヨウ)・行・識・名色・六処・触・受・愛・取・有(ウ)・生(シヨウ)・老死の一二の因果関係から説いたもの。無明と行を過去,識から有までを現在,生と老死を未来にあてる解釈と,存在のあり方を説明しているとする解釈とがある。十二因起。十二縁門。十二牽連。
十二天
じゅうにてん ジフニ― [3] 【十二天】
〔仏〕 世を守護する一二の神。四方・四維の八天に上・下の二天と日・月の二天を加えたもの。帝釈(タイシヤク)天(東)・火天(東南)・閻魔(エンマ)天(南)・羅刹(ラセツ)天(西南)・水天(西)・風天(西北)・毘沙門(ビシヤモン)天(北)・伊舎那(イシヤナ)天(東北)・梵天(上)・地天(下)・日天・月天をいう。
十二天供
じゅうにてんぐ ジフニ― [4] 【十二天供】
密教で,壇の中央に四臂(シヒ)の不動尊を安置し,その周囲に十二天を配置して行う修法。
十二客
じゅうにかく ジフニ― [3] 【十二客】
「名花(メイカ)十二客」の略。
十二宮
じゅうにきゅう ジフニ― [3] 【十二宮】
⇒黄道十二宮(コウドウジユウニキユウ)
十二弦ギター
じゅうにげんギター ジフニゲン― [6] 【十二弦―】
フォーク-ギターやエレクトリック-ギターの六本の弦のそれぞれに,さらに一本の弦を添え,広がりのある豊かな音色を得られるようにしたギター。
十二律
じゅうにりつ ジフニ― [3] 【十二律】
中国および日本の音楽理論で用いる音名。一オクターブ内に半音刻みに一二の音があるのでこの称がある。日本では古代に中国の理論を輸入したが,のちに日本独自の名称を生じ,主として雅楽・声明(シヨウミヨウ)・平曲・箏曲(ソウキヨク)などで用いられている。対して三味線楽では難解な十二律名を用いず,律管の順番による俗称が通用されている。十二調子。
→十二律[表]
十二所権現
じゅうにしょごんげん ジフニシヨ― [5] 【十二所権現】
熊野三山の本宮に勧請して祀った一二の権現。熊野三所権現の他,小守の宮・児の宮・聖の宮・禅師の宮・若宮または若王子の宮・一万の宮・勧請十五所の宮・米持の宮・飛行夜叉をいう。
十二折
じゅうにおり【十二折】
a duodecimo (本の判) <12mo> .→英和
十二指腸
じゅうにしちょう【十二指腸】
《解》the duodenum.→英和
‖十二指腸潰瘍 a duodenal ulcer.十二指腸虫 a hookworm.
十二指腸
じゅうにしちょう ジフニシチヤウ [4] 【十二指腸】
〔長さが指を一二本横に並べたほどであるところから命名〕
小腸のうち胃幽門に続く部分。長さ約30センチメートルで C 字型に曲がる。粘液と消化液を分泌。ここに,胆管や膵(スイ)管が開口し,胆汁や膵液が送られる。
十二指腸潰瘍
じゅうにしちょうかいよう ジフニシチヤウクワイヤウ [7] 【十二指腸潰瘍】
十二指腸に潰瘍を生じる疾患。主に胃幽門に近い十二指腸球部にでき,空腹時のみぞおち部疼痛が主症状。
十二指腸虫
じゅうにしちょうちゅう ジフニシチヤウ― [5] 【十二指腸虫】
鉤虫(コウチユウ)の別名。小腸上部に寄生するが,たまたま十二指腸で発見されたので,この名がついた。
十二支
じゅうにし ジフニ― [3] 【十二支】
暦法で,子(シ)・丑(チユウ)・寅(イン)・卯(ボウ)・辰(シン)・巳(シ)・午(ゴ)・未(ビ)・申(シン)・酉(ユウ)・戌(ジユツ)・亥(ガイ)の総称。古代中国に始まり,陰陽道と結びついて民間に広まった。一種の十二進法で,十干(ジツカン)と合わせると六〇の組み合わせができ,生まれ年に配したりする。
→干支(エト)
→十干
→十二支[表]
十二支
じゅうにし【十二支】
the twelve zodiacal signs.
十二時
じゅうにとき ジフニ― [3] 【十二時】
一昼夜。昼の卯・辰・巳・午・未・申と,夜の酉・戌・亥・子・丑・寅。
十二月
じゅうにがつ ジフニグワツ [5] 【十二月】
一年で最後の月。一二番目の月。師走(シワス)。極月(ゴクゲツ)。[季]冬。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
十二月
じゅうにがつ【十二月】
December <Dec.> .→英和
十二月党
じゅうにがつとう ジフニグワツタウ 【十二月党】
⇒デカブリスト
十二月建
じゅうにげつけん ジフニゲツ― [5] 【十二月建】
十二支を一年の一二の月に配当したもの。正月は寅(トラ),二月は卯(ウ),三月は辰(タツ),四月は巳(ミ),五月は午(ウマ),六月は未(ヒツジ),七月は申(サル),八月は酉(トリ),九月は戌(イヌ),一〇月は亥(イ),一一月は子(ネ),一二月は丑(ウシ)。ただし,閏月(ウルウヅキ)がある場合は繰り上がる。
十二束
じゅうにそく ジフニ― [3] 【十二束】
矢の長さをいう語。手で握ったときの幅の一二倍。
十二束三伏せ
じゅうにそくみつぶせ ジフニ― 【十二束三伏せ】
十二束に指三本の幅を加えた長さ。「小兵といふぢやう―,弓は強し/平家 11」
→十三束三伏せ
十二段
じゅうにだん ジフニダン 【十二段】
(1)浄瑠璃の一。近松門左衛門作。1690年竹本座初演。「十二段草子」を題材とし,能の「鞍馬天狗(クラマテング)」「張良」「熊坂」「隅田川」を取り入れて脚色。
(2)長唄の一。1850年五世杵屋(キネヤ)六三郎作曲。「十二段草子」の牛若丸と浄瑠璃姫の恋を上下二段に構成したもの。
十二段草子
じゅうにだんそうし ジフニダンサウ― 【十二段草子】
〔室町末期,操り人形芝居として,一二段に構成されて行われていたところからいう〕
古浄瑠璃・お伽草子。作者不明。小野お通の作といわれてきたが俗説。奥州へ下る牛若丸は,途中,三河の矢矧(ヤハギ)の長者の娘浄瑠璃姫を見染め,一夜を契る。のち牛若は吹上の浜で病に倒れたが,姫の介抱で本復する。「浄瑠璃」が語り物の代名詞となったのは,この物語の流行による。浄瑠璃御前(姫)物語。浄瑠璃十二段。源氏十二段。
十二牽連
じゅうにけんれん ジフニ― [4] 【十二牽連】
⇒十二因縁(ジユウニインネン)
十二直
じゅうにちょく ジフニ― [3] 【十二直】
江戸時代,民間で用いた仮名暦の中段に,日々の吉凶をしるし,生活の指針とした一二の言葉。建(タツ)・除(ノゾク)・満(ミツ)・平(タイラ)・定(サダン)・執(トル)・破(ヤブル)・危(アヤウ)・成(ナル)・収(オサム)・開(ヒラク)・閉(トズ)。
十二神将
じゅうにじんしょう ジフニジンシヤウ [4] 【十二神将】
薬師如来につき従い,薬師経を行ずる人を守護する一二の夜叉大将。それぞれ諸仏を本地とし,順に子から亥までの一二時を守るとされる。十二神。薬師十二神将。
→十二神将[表]
十二経
じゅうにけい ジフニ― [3] 【十二経】
鍼灸(シンキユウ)で,経穴を系統的に連ねた一二の線。肺経・心経・心包経・脾経・肝経・腎経・大腸経・小腸経・三焦経・胃経・胆経・膀胱経をいう。
→経絡(ケイラク)
十二表法
じゅうにひょうほう ジフニヘウハフ 【十二表法】
古代ローマ最古の成文法典。紀元前450年頃制定。民事訴訟法・私法・刑法・祭祀(サイシ)法などが規定されており,ローマ法の源泉とされている。当初一二枚の板に記されていた。
十二調子
じゅうにちょうし ジフニテウシ [4] 【十二調子】
⇒十二律(ジユウニリツ)
十二進法
じゅうにしんほう ジフニシンハフ [0][4] 【十二進法】
〔数〕 12 を基数とした数の表記法。一二個で一ダース,一二ダースで一グロスというように,一二倍ごとに上の位に上げていく表し方。
十二進法
じゅうにしんほう【十二進法】
the duodecimal system.
十二運
じゅうにうん ジフニ― [3] 【十二運】
九星で,人の運命の吉凶を判断するため,暦日に配当する一二の名。有卦(ウケ)に属する胎・養・長・沐(モク)・官・臨・帝,および無卦(ムケ)に属する衰・病・死・墓・絶をいう。
十二門
じゅうにもん ジフニ― [3] 【十二門】
平安京大内裏の外郭にある一二の門。東側の陽明門・待賢門・郁芳門,南側の美福門・朱雀門・皇嘉門,西側の談天門・藻壁門・殷富(インプ)門,北側の安嘉門・偉鑒(イカン)門・達智(ダツチ)門。
→大内裏
十二門論
じゅうにもんろん ジフニモンロン 【十二門論】
一巻。竜樹著。鳩摩羅什(クマラジユウ)訳。一二章から成り,空(クウ)の思想を説く。三論宗のよりどころとする三つの論書の一。
十二階
じゅうにかい ジフニ― [3] 【十二階】
(1)「冠位(カンイ)十二階」に同じ。
(2)もと東京浅草にあった凌雲閣(リヨウウンカク)の通称。
十二雀
じゅうにから ジフニ― [3] 【十二雀】
コガラの別名。
十二面体
じゅうにめんたい【十二面体】
a dodecahedron.
十二音音楽
じゅうにおんおんがく ジフニオン― [6] 【十二音音楽】
〔音〕 一二音技法による音楽。一二音音階の全一二音を重複せずに一つの音列(セリー)を設定し,これに基づいて楽曲を構成していくシェーンベルクの方法が代表的。伝統的な調性を否定しようとしたもので,1920年代に確立,その後さまざまに応用されて,今世紀中葉における最も重要な作曲法の一つとなった。ドデカフォニー。
十二音音階
じゅうにおんおんかい ジフニオン― [6] 【十二音音階】
〔音〕 一二の半音からなる音階。幹音と派生音の区別をつけず,全一二音を同等に扱う。
十二類生
じゅうにるいしょう ジフニルイシヤウ [4] 【十二類生】
〔仏〕 衆生(シユジヨウ)の生まれ方を卵生・胎生・湿生・化生・有色・無色・有想・無想・非有色・非無色・非有想・非無想の一二に分けたもの。
十五
じゅうご【十五】
fifteen.→英和
第〜(の) the fifteenth.十五分 a quarter (of an hour).→英和
十五三
とおごうさん トヲ― [3][1][1][0] 【十五三】
課税所得の捕捉率が,給与所得は十割であるのに対して,自営業は五割,農業は三割程度であるという意味の俗称。サラリーマンの重税感を表した語。
→くろよん(九六四)
十五夜
じゅうごや ジフゴ― [0] 【十五夜】
(1)陰暦一五日の夜。満月の夜。
(2)陰暦八月一五日の夜。この夜,団子や芒(ススキ)の穂,果物などを供えて月をまつる。里芋などを供え,芋名月ともいう。かつては,これらの供え物を子供たちが持ち去るのを喜ぶ風習があった。仲秋。[季]秋。
→十三夜
十五夜
じゅうごや【十五夜】
the night of a full moon.十五夜の月 a full moon;the harvest moon (中秋の).
十五大寺
じゅうごだいじ ジフゴ― [4] 【十五大寺】
奈良を中心とする一五の大寺の総称。「延喜式」では,東大寺・興福寺・元興寺・大安寺・薬師寺・西大寺・法隆寺・新薬師寺・招提寺・本元興寺・東寺・西寺・四天王寺・崇福寺・弘福寺を挙げる。
十五宗
じゅうごしゅう ジフゴ― [1] 【十五宗】
十宗に,大念仏宗・真宗・時宗・日蓮宗・雑宗(修験道のこと)を加えたもの。
→十宗
十五年戦争
じゅうごねんせんそう ジフゴネンセンサウ 【十五年戦争】
満州事変(1931年)に始まり,日中戦争・太平洋戦争を経て1945年の敗戦に至る日本の15年間の対外戦争の総称。
十五日粥
じゅうごにちがゆ ジフゴニチ― [5][0] 【十五日粥】
正月一五日の朝に食べる小豆(アズキ)粥。疫病・邪気をはらうという。また,粥占(カユウラ)を行う所もある。[季]新年。
十人
じゅうにん ジフ― [1] 【十人】
人数が一〇であること。とたり。
十人両替
じゅうにんりょうがえ ジフ―リヤウガヘ [5] 【十人両替】
江戸時代,大坂で公用を務めた両替商の代表格。天王寺屋・鴻池屋・平野屋など。ただし十人は定数ではない。幕府御用金調達に大きな役割を果たし,帯刀を許された。
十人並
じゅうにんなみ ジフ― [0] 【十人並(み)】 (名・形動)[文]ナリ
容貌や才能などがとりたててよくも悪くもない,普通の程度であること。また,そのさま。「器量は―だ」
十人並の
じゅうにんなみ【十人並の】
average;→英和
normal;→英和
ordinary.→英和
〜以上(以下)の above (below) the average.
十人並み
じゅうにんなみ ジフ― [0] 【十人並(み)】 (名・形動)[文]ナリ
容貌や才能などがとりたててよくも悪くもない,普通の程度であること。また,そのさま。「器量は―だ」
十人力である
−りき【十人力である】
have the strength of ten men.
十人十色
じゅうにん【十人十色】
So many men,so many minds.
十人十色
じゅうにんといろ ジフ― [1][1] 【十人十色】
考え・好み・性質などが人によってそれぞれ違うこと。「―の癖」
十人組
じゅうにんぐみ ジフ― [0] 【十人組】
(1)戦国末期から江戸初期にかけて,近隣一〇戸をもって組織した自治組織。
→五人組
(2)江戸時代,大坂において,両替仲間の取り締まりにあたった一〇名の両替商人。十人両替。
十代
じゅうだい ジフ― [1] 【十代】
(1)一〇歳から一九歳までの年齢。
(2)一三歳から一九歳までの年齢。ティーン-エージャー。
(3)一〇番目の代。「―将軍」
(4)一〇の世代。
十代
じゅうだい【十代(の)】
(in) one's teens.〜の人 a teenager.
十代集
じゅうだいしゅう ジフダイシフ [3] 【十代集】
一〇の勅撰集。古今集・後撰集・拾遺集・後拾遺集・金葉集・詞花集・千載集・新古今集・新勅撰集・続後撰集。
十住心
じゅうじゅうしん ジフヂユウシン [3] 【十住心】
〔仏〕 空海が「十住心論」で説いた,真言宗の教判。動物的な心のあり方から,真言宗の教えに至る心の段階を十に分け,儒教や仏教の各宗派を体系的に位置づける。
十住心論
じゅうじゅうしんろん ジフヂユウシンロン 【十住心論】
「秘密曼荼羅十住心論」の略称。一〇巻。空海著。九世紀前半成立。
十体
じったい [0] 【十体】
一〇種の様式。
(1)〔古くは「じってい」〕
和歌を歌体・様式によって一〇に分類したもの。「歌経標式」をはじめ「文鏡秘府論」や,忠岑(タダミネ)十体・定家十体などがある。有心体を最高のものとする定家の十体は後世まで影響を与えた。
(2)漢詩の一〇種の風体。すなわち,形似体・質気体・情理体・直置体・彫藻体・映帯体・飛動体・婉転体・清切体・青花体。
(3)漢字の一〇種の書体。すなわち,古文・大篆(ダイテン)・籀文(チユウブン)・小篆・八分(ハツプン)・隷書(レイシヨ)・章草・行書・飛白(ヒハク)・草書。
十作
じっさく [0] 【十作】
鎌倉・室町時代にかけて現れたとされる能面作りの名人一〇人。多少の出入りがあるが,普通,日光・弥勒(ミロク)・夜叉(ヤシヤ)・文蔵・竜(辰)右衛門・赤鶴(シヤクヅル)・石王兵衛(イシオウヒヨウエ)・越智(エチ)・小牛・徳若をいう。
十便十宜
じゅうべんじゅうぎ ジフベンジフギ [5] 【十便十宜】
東洋画の画題。中国清初の文人李漁(リギヨ)(李笠翁)が,山地の閑居生活には一〇ずつの便と宜があることを詠んだ詩に基づく。日本では池大雅(「十便図」)・蕪村(「十宜図」)の競作の画帖(国宝)が有名。
十傑
じっけつ [0] 【十傑】
ある分野で抜きんでている一〇人。ベストテン。「打撃―」
十億
じゅうおく【十億】
a billion.→英和
十全
じゅうぜん ジフ― [0] 【十全】 (名・形動)[文]ナリ
(1)少しの欠点もなく,完全なさま。十分に整っていて危げないさま。「―な対策を講ずる」
(2)〔哲〕
〔adequate〕
概念や認識がその対象(事物)と完全に一致・適合していること。あるいは,対象を細部に至るまで究明し,完全に明晰判明に認識していること。
十全の
じゅうぜん【十全の】
perfect;→英和
consummate.→英和
十八
じゅうはち【十八】
eighteen.→英和
第〜(の) the eighteenth.‖十八金 gold of 18 carat.十八番 ⇒おはこ.鬼も十八 sweet seventeen[sixteen].
十八公
じゅうはちこう ジフハチ― 【十八公】
⇒じゅうはっこう(十八公)
十八公
じゅうはっこう ジフハツ― [3] 【十八公】
(1)〔「松」の字を分解して十八公とよんだもの〕
松の異名。「この松は万木(バンボク)に勝れて―のよそほひ/謡曲・高砂」
(2)俳諧の様式の一。表一〇句・裏八句の一八句より成る連句。松の字によそえた名。
十八史略
じゅうはっしりゃく ジフハツシリヤク 【十八史略】
「史記」以下の一七史に宋代の史料を加えて一八史とし,これを概述した通史。二巻。元初の曾先之(ソウセンシ)の撰。明の陳殷(チンイン)が音釈した通行本は七巻。日本では中国史の入門書として広く読まれた。
十八大師
じゅうはちだいし ジフハチ― [5] 【十八大師】
日本で,大師号を朝廷から贈られた一八人の高僧。伝教(デンギヨウ)(最澄)・慈覚(円仁)・智証(円珍)・慈慧(良源)・慈摂(真盛)・慈眼(天海)・弘法(空海)・道興(実慧)・法光(真雅)・本覚(益信)・理源(聖宝)・興教(覚鑁)・月輪(俊芿)・見真(親鸞)・慧灯(蓮如)・承陽(道元)・円光(源空)・聖応(良忍)の称。
十八大角豆
じゅうはちささげ ジフハチ― [5] 【十八大角豆】
十六ササゲの異名。[季]秋。
十八大通
じゅうはちだいつう ジフハチ― [5] 【十八大通】
安永・天明(1772-1789)頃,江戸新吉原を中心に,通人を自任して,豪華な遊びをした一八人。一八は概数で,蔵前の札差(フダサシ)が大多数をしめる。大口屋暁雨・大和屋文魚など。
十八学士
じゅうはちがくし ジフハチ― [5] 【十八学士】
唐の太宗が,閻立本(エンリユウホン)にその像を描かせ,褚亮(チヨリヨウ)に賛を作らせた一八人の文学館学士。杜如晦(トジヨカイ)・房玄齢・于志寧・蘇世長・薛収(セツシユウ)・褚亮・姚(ヨウ)思廉・陸徳明・孔穎達(クエイタツ)・李玄道・李守素・虞世南・蔡允恭(サイインキヨウ)・顔相時・許敬宗・薛元敬・蓋文達・蘇勖(ソキヨク)の称。薛収死後,劉孝孫を補った。
十八宗
じゅうはっしゅう ジフハツ― [3] 【十八宗】
日本の仏教の一八の宗派。三論・法相(ホツソウ)・華厳・律・倶舎・成実(ジヨウジツ)・天台・真言・融通(ユズウ)念仏・修験(シユゲン)・浄土・臨済・曹洞(ソウトウ)・浄土真宗・日蓮・時宗・普化(フケ)・黄檗(オウバク)の各宗。
十八檀林
じゅうはちだんりん ジフハチ― [5] 【十八檀林】
関東にある浄土宗の一八の学問所。関東十八檀林。
→十八檀林[表]
十八物
じゅうはちもつ ジフハチ― [4] 【十八物】
〔仏〕 大乗の僧侶が常に身辺に備えておくべき一八種の品物。三衣(サンネ)・鉢・錫杖(シヤクジヨウ)・仏像・菩薩像・経・律・火燧(カスイ)(火打ち)・香炉・縄床・坐具・漉水嚢・瓶・手巾・楊枝・澡豆(ソウズ)(手洗い用の豆粉)・刀子(トウス)・鑷子(チヨウス)(鼻毛抜き)。
→六物(ロクモツ)
十八界
じゅうはちかい ジフハチ― [4] 【十八界】
〔仏〕 存在の領域を一八種に分類したもの。眼・耳・鼻・舌・身・意の六つの感覚器官,すなわち六根と,その対象となる色・声・香・味・触・法の六境と,この根・境の和合によって生じる眼・耳・鼻・舌・身・意の六識をいう。十八境界。
十八番
おはこ【十八番】
one's forte[speciality](得手);one's hobby (道楽).〜を出す mount[get on]one's hobbyhorse.
十八番
おはこ [0] 【十八番】
〔箱に入れて大切にしておく意からとも,市川家の家の芸歌舞伎十八番の台本を箱入りで保存したことからともいう〕
(1)最も得意な芸。得意とする技。じゅうはちばん。「そろそろ彼の―が出そうだ」
(2)(転じて)その人のよくする動作・行為や口にする言葉。くせ。「また君の―の引っ越しかい」
十八番
じゅうはちばん ジフハチ― [4] 【十八番】
(1)「歌舞伎十八番」の略。
(2)最も得意とする芸。いちばん得意な事柄。おはこ。
十八粥
じゅうはちがゆ ジフハチ― [4] 【十八粥】
陰暦一月一八日に元三(ガンザン)大師の供養のために食う小豆粥。
十八羅漢
じゅうはちらかん ジフハチ― [5] 【十八羅漢】
〔仏〕 十六羅漢に迦葉(カシヨウ)尊者・軍徒鉢歎(グントハツタン)尊者を加えたもの。異説もある。
十八般
じゅうはっぱん ジフハツ― [3] 【十八般】
中国で一八種の武芸。矛(テヤリ)・鎚(カナヅチ)・弓・弩・銃(テオノ)・鞭(シナイ)・簡(ムチ)・剣・鏈(クサリ)・撾(ナゲホコ)・斧(オノ)・鉞(マサカリ)・戈(ホコ)・戟(ホコ)・牌(タテ)・棒・槍・朳(クマデ)。十八事。
→武芸十八般
十八金
じゅうはちきん ジフハチ― [0] 【十八金】
金の純度を表す語。純金の含有量が全重量の二四分の一八であること。
十六
じゅうろく ジフ― [4] 【十六】
(1)数の名。
(2)一六歳。
(3)〔平敦盛(アツモリ)が一六歳で死んだことから〕
一六歳ぐらいの美貌の若武者が用いる能面。「敦盛」「朝長」などに用いる。
十六
じゅうろく【十六】
sixteen.→英和
第〜(の) the sixteenth.‖十六ミリ《映》a 16mm.film[camera (撮影機)].
十六ミリ
じゅうろくミリ ジフロク― [4] 【十六―】
16ミリメートル幅のフィルム。また,それを用いる撮影機・映写機。
十六六指
じゅうろくむさし ジフロク― [5] 【十六六指・十六武蔵】
遊戯の一。盤の中央に親石一個,周囲に子石一六個を並べ,親石が動いて二つの子石の間に割り込めば,両側の子石は死に,子石が親石を囲んで動けない状態にすれば親石の負けとなる。むさし。さすがり。弁慶むさし。
十六六指[図]
十六分音符
じゅうろくぶおんぷ ジフロクブ― [6] 【十六分音符】
全音符の一六分の一,八分音符の半分の長さを表す音符。じゅうろくぶんおんぷ。
→音符
十六善神
じゅうろくぜんじん ジフロク― [5] 【十六善神】
〔仏〕「般若経」とその誦持者の守護を誓った一六の夜叉(ヤシヤ)神。薬師十二神将に四天王を加えたもの。異説もある。
十六国春秋
じゅうろっこくしゅんじゅう ジフロクコクシユンジウ 【十六国春秋】
中国,五胡十六国時代の歴史を記した書。北魏の崔鴻(サイコウ)の撰。宋代に散逸。通行している一〇〇巻本は明の屠喬孫(トキヨウソン)・項琳(コウリン)の偽作。
十六夜
いざよい イザヨヒ [0] 【十六夜・猶予】
〔動詞「いざよう」の連用形から。上代は「いさよい」〕
(1)陰暦(八月)一六日の月。また,陰暦一六日の夜。《十六夜》 [季]秋。《―もまた更科の郡かな/芭蕉》
〔月の出が十五夜よりやや遅くなるのを,月がためらっていると見立てた語〕
(2)「いざよいの月」の略。
(3)ためらい。《猶予》「青嶺(アオネ)ろにたなびく雲の―に物をそ思ふ年のこのころ/万葉 3511」
十六夜
いざよい イザヨヒ 【十六夜】
歌舞伎舞踊の一。清元。本名題「梅柳中宵月(ウメヤナギナカモヨイヅキ)」。河竹黙阿弥(モクアミ)作詞。1859年江戸市村座初演。「小袖曾我薊色縫(コソデソガアザミノイロヌイ)」序幕の十六夜・清心の道行に用いた。
十六夜
じゅうろくや ジフロク― [4] 【十六夜】
陰暦一六日の夜。いざよい。既望(キボウ)。
十六夜の月
いざよいのつき イザヨヒ― 【十六夜の月】
陰暦(八月)一六日の夜の月。いさよう月。
→立ち待ち月
十六夜の月
いざよい【十六夜の月】
a moon sixteen days old <a full moon の次> .
十六夜日記
いざよいにっき イザヨヒ― 【十六夜日記】
紀行。一巻。阿仏尼(アブツニ)作。夫藤原為家の死後,実子為相(タメスケ)と異腹の嫡子為氏との間に領地相続の紛争が生じ,1277年実子のため鎌倉に訴訟に下った際の道中と,鎌倉滞在中の記録。
十六夜清心
いざよいせいしん イザヨヒ― 【十六夜清心】
歌舞伎「小袖曾我薊色縫(コソデソガアザミノイロヌイ)」の通称。
十六夜薔薇
いざよいばら イザヨヒ― [3] 【十六夜薔薇】
バラ科の落葉低木。中国原産。観賞用として栽培。初夏,紅紫色の八重の花をつける。花弁は多数で密集する。満月が少し欠けたような花の形をしているのでこの名がある。
十六大角豆
じゅうろくささげ ジフロク― [5] 【十六大角豆・十六豇豆】
(1)ササゲの変種。莢(サヤ)は長さ30〜90センチメートルで,十数個の種子がある若い莢を食用にする。十八ササゲ。サンジャクササゲ。ナガササゲ。[季]秋。
(2)「貝割り{(4)}」に同じ。
十六武蔵
じゅうろくむさし ジフロク― [5] 【十六六指・十六武蔵】
遊戯の一。盤の中央に親石一個,周囲に子石一六個を並べ,親石が動いて二つの子石の間に割り込めば,両側の子石は死に,子石が親石を囲んで動けない状態にすれば親石の負けとなる。むさし。さすがり。弁慶むさし。
十六六指[図]
十六社
じゅうろくしゃ ジフロク― [4] 【十六社】
平安時代に奉幣のために定められた一六の神社。伊勢・石清水・賀茂・松尾・平野・稲荷・春日・大原野・大神(オオミワ)・石上(イソノカミ)・大和・広瀬・竜田・住吉・丹生・貴船の各神社。
十六羅漢
じゅうろくらかん ジフロク― [5] 【十六羅漢】
〔仏〕 永くこの世にあり正法を護持し衆生(シユジヨウ)を導くという一六人の羅漢。すなわち,賓度羅跋羅惰闍(ヒンドラバラダジヤ)・迦諾迦伐蹉(カダクカバサ)・迦諾迦跋釐堕闍(カダクカバリダジヤ)・蘇頻陀(ソビンダ)・諾矩羅(ナクラ)・跋陀羅(バダラ)・迦理迦(カリカ)・伐闍羅弗多羅(バシヤラフツタラ)・戍博迦(ジユハカ)・半吒迦(ハンダカ)・羅怙羅(ラフラ)・那伽犀那(ナカサイナ)・因掲陀(インカダ)・伐那波斯(バナバシ)・阿氏多(アシタ)・注荼半吒迦(チユダハンダカ)。第一の賓度羅跋羅惰闍は,日本では一般に「おびんずるさま」と呼ばれて有名。
→びんずる
十六菊
じゅうろくぎく ジフロク― [4] 【十六菊】
一六弁八重の表菊花紋。皇室のみの紋章。
→菊
十六観
じゅうろっかん ジフロククワン [3] 【十六観】
〔仏〕「観無量寿経」に説く,浄土に生まれるために阿弥陀仏や浄土の姿を思い浮かべる一六の観法。
十六豇豆
じゅうろくささげ ジフロク― [5] 【十六大角豆・十六豇豆】
(1)ササゲの変種。莢(サヤ)は長さ30〜90センチメートルで,十数個の種子がある若い莢を食用にする。十八ササゲ。サンジャクササゲ。ナガササゲ。[季]秋。
(2)「貝割り{(4)}」に同じ。
十六進法
じゅうろくしんほう ジフロクシンハフ [5][0] 【十六進法】
16を基数とした記数法。数字 0 ・ 1 ・ 2 … 9 と A ・ B ・ C … F を用い,一六倍ごとに上の位に上げていく数の表し方。
十分
じゅうぶん [3] ジフ― 【十分】 ・ ジユウ― 【充分】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
条件を満たして,不足がないさま。満足できるさま。「―な栄養をとる」「二人で住むには―だ」「―に話し合う」「休養―」
■二■ (副)
かなりの分量・程度であるさま。「もう―いただきました」「―気をつけて下さい」「金は―持っている」
十分
じゅうぶん【十分(に)】
enough;→英和
sufficiently;→英和
in full;→英和
thoroughly;→英和
well.→英和
〜な enough;→英和
sufficient;→英和
full;ample;→英和
plenty of.
十分の一税
じゅうぶんのいちぜい ジフブンノイチ― [7] 【十分の一税】
ヨーロッパで六世紀頃から行われた一種の宗教税。教会が教区民から収穫物の一〇分の一を徴収したもので,のちには世俗領主の手に帰することも多かった。一九世紀にほぼ廃止。
十分一
じゅうぶいち ジフブ― [3] 【十分一】
(1)一〇分の一。
(2)「十分一銀(ジユウブイチギン)」の略。
十分一銀
じゅうぶいちぎん ジフブ― [5] 【十分一銀】
江戸時代,縁組・奉公・借金などの際に慣習として仲介者に支払われた,持参金・給金・借金の一〇分の一のかね。じゅうぶいち。「其の敷銀に応じて…―出だして/浮世草子・永代蔵 1」
十分条件
じゅうぶんじょうけん ジフ―デウ― [5] 【十分条件】
それがありさえすればある事物が必ず成り立つような条件。「 � ならば � 」という命題が真である時,� を � であるための十分条件という。
⇔必要条件
十分杯
じゅうぶんはい ジフ― [3] 【十分杯】
ほどほどに酒をつげばこぼれないが,一定の限度をこすと皆こぼれてしまうしかけの杯。[日葡]
十刹
じっせつ [0] 【十刹】
臨済宗で,五山に次ぐ寺格の一〇の寺。中国に始まり,日本でも1341年,室町幕府が浄妙寺・禅興寺・聖福寺・山城万寿寺・東勝寺・相模万寿寺・長楽寺・真如寺・安国寺・豊後万寿寺を定めた。のち,たびたび改定され,一六世紀末には,全国で六十余寺となった。
十刹
じっさつ [0] 【十刹】
〔「さつ」は漢音〕
⇒じっせつ(十刹)
十力
じゅうりき ジフ― [1][0] 【十力】
〔仏〕
(1)仏のみがもつ一〇種の超人的な知力。
(2)菩薩のもつ一〇種の能力。
十勝
とかち 【十勝】
(1)北海道旧一一か国の一。十勝支庁に相当。
(2)北海道南東部の支庁。支庁所在地,帯広市。
十勝岳
とかちだけ 【十勝岳】
北海道中央部にある複式活火山。海抜2077メートル。1926年(大正15)に爆発,62年(昭和37)にも噴火。大雪山国立公園の中心。
十勝川
とかちがわ 【十勝川】
北海道中央部の十勝岳・石狩岳付近に源を発し,十勝平野を貫流し,太平洋に注ぐ川。約156キロメートル。
十勝平野
とかちへいや 【十勝平野】
北海道南東部,十勝川の中下流に広がる洪積台地の平野。大部分が火山灰土に覆われた畑地。中心都市は帯広。
十勝石
とかちいし [3] 【十勝石】
北海道十勝地方に産する黒色の光沢の強い黒曜石。飾り石などに用いる。
十千万
とちまん [0] 【十千万】
非常に数や量の多いこと。巨万。名詞の上に付いて,数量がきわめて多いことを表す。助数詞を伴って用いられることも多い。
十千万両
とちまんりょう 【十千万両】
非常に多い金額。巨万。「この貞節は―金を積んでも買はれねえ/歌舞伎・小袖曾我」
十千万堂派
とちまんどうは トチマンダウ― 【十千万堂派】
尾崎紅葉を中心とする俳人の一派。十千万堂は尾崎紅葉の俳号。
十号
じゅうごう ジフガウ [0] 【十号】
〔仏〕 仏の一〇の称号。如来・応来(オウグ)・正遍知・明行足・善逝(ゼンゼイ)・世間解・無上士・調御丈夫(ジヨウゴジヨウブ)・天人師・世尊。
十和田
とわだ 【十和田】
青森県南東部の市。旧名,三本木。古くから馬の飼育で知られ,現在も乳牛・肉牛などの酪農が盛ん。十和田湖観光の玄関口。
十和田八幡平国立公園
とわだはちまんたいこくりつこうえん 【十和田八幡平国立公園】
青森・秋田・岩手の三県にまたがる国立公園。八甲田山・十和田湖・奥入瀬(オイラセ)渓谷の十和田地域と,八幡平・岩手山・駒ヶ岳の八幡平地域からなる。
十和田湖
とわだこ 【十和田湖】
(1)青森県と秋田県との県境の山中にあるカルデラ湖。湖面海抜401メートルにあり,面積60平方キロメートル。奥入瀬(オイラセ)川が湖沼水を排水する。十和田八幡平国立公園の一中心。
(2)青森県南部,上北郡の町。町域の西半は,十和田八幡平国立公園に属する。十和田湖・奥入瀬渓流など景勝地が多い。
十哲
じってつ [0] 【十哲】
〔「哲」は智の意〕
ある門下における,一〇人のすぐれた弟子。孔門の十哲・蕉門の十哲・木門(モクモン)の十哲など。
十善
じゅうぜん ジフ― [0] 【十善】
〔仏〕
(1)十悪,すなわち殺生・偸盗(チユウトウ)・邪婬・妄語・両舌・悪口・綺語(キゴ)・貪欲・瞋恚(シンイ)・邪見を犯さないこと。
→十悪
(2)天子・天皇のこと。十善の君。
十善の主
じゅうぜんのあるじ ジフ― 【十善の主】
「十善の君」に同じ。
十善の君
じゅうぜんのきみ ジフ― 【十善の君】
〔前世に十善を行なった果報で,この世に天子として生まれたとする考えから〕
天子。天皇。十善の主(アルジ)。十善の王。「―の御座(オワシマ)す城なれば/太平記 3」
十善の天位
じゅうぜんのてんい ジフ―テンヰ 【十善の天位】
天子・天皇の位。
十善の王
じゅうぜんのおう ジフ―ワウ 【十善の王】
「十善の君」に同じ。
十善万乗
じゅうぜんばんじょう ジフ― [0] 【十善万乗】
〔十善の徳と万乗の富を備えている意〕
天子。天皇。
十善戒
じゅうぜんかい ジフ― [3] 【十善戒】
十善を保つための戒。
十善法語
じゅうぜんほうご ジフゼンホフゴ 【十善法語】
十善戒の内容とその功徳を説いた書。一二巻。1775年,慈雲著。
十四
じゅうし【十四】
fourteen.→英和
第〜(の) the fourteenth.
十四事
じゅうしじ ジフシ― [3] 【十四事】
江戸時代に重んじた一四種の武芸の総称。すなわち,射・騎・棒・刀・抜刀(イアイ)・撃剣・薙刀(ナギナタ)・鎌・槍・鳥銃・石火箭(イシビヤ)・火箭(ヒヤ)・捕縛(トリテ)・拳(ヤワラ)。
十四日年越し
じゅうよっかとしこし ジフヨツカ― [6] 【十四日年越し】
正月一五日を小正月といい,その前日の一四日を年越しとして祝うこと。
十団子
とおだんご トヲ― [3] 【十団子】
駿河の宇津谷(ウツノヤ)峠の麓の茶屋で売った名物団子。白・赤・黄の三色の小さな団子を十個ずつ竹串に刺したり麻糸に通したりして売った。
十国峠
じっこくとうげ 【十国峠・十石峠】
静岡県熱海市と函南(カンナミ)町の境にある峠。海抜774メートル。十国を一望できることからつけられた名で,眺望がよい。日金(ヒカネ)山。
十地
じゅうじ ジフヂ [1] 【十地】
〔仏〕 菩薩の実践の段階を一〇に分けて示したもの。華厳経などでは五二位のうち四一位から第五〇位にあたる歓喜地・離垢(リク)地・発光地・焔慧(エンコ)地・難勝地・現前地・遠行地・不動地・善慧地・法雲地の称。他に大品般若経の十地,声聞(シヨウモン)・縁覚の十地などもある。
十夜
じゅうや ジフ― [1][0] 【十夜】
〔仏〕 主に浄土宗の寺で,陰暦一〇月六日から一五日までの一〇昼夜,念仏を唱える法要。参籠(サンロウ)者に「十夜粥(ガユ)」を炊いてねぎらう。永享年間(1429-1441),平貞国が京都の真如堂で念仏を行い,夢で来世の救済を告げられたことに始まるとされる。お十夜。十夜念仏。十夜法要。十夜念仏法要。[季]冬。
十大寺
じゅうだいじ ジフ― [3] 【十大寺】
798年に指定された一〇の官寺。大安寺・元興(ガンゴウ)寺・弘福(グフク)寺・薬師寺・四天王寺・興福寺・法隆寺・崇福寺・東大寺・西大寺。
十大弟子
じゅうだいでし ジフダイ― [3] 【十大弟子】
〔仏〕 釈迦の弟子のうち代表的な一〇人の総称。一般には智慧第一の舎利弗(シヤリホツ),神通第一の目犍連(モツケンレン),頭陀第一の摩訶迦葉(マカカシヨウ)(迦葉・大迦葉ともいう),天眼第一の阿那律,解空第一の須菩提(スボダイ),説法第一の富楼那(フルナ),論義第一の摩訶迦旃延(マカカセンネン)(迦旃延,大迦旃延ともいう),持律第一の優婆離(ウバリ),密行第一の羅睺羅(ラゴラ),多聞第一の阿難陀(アナンダ)。
十如
じゅうにょ ジフ― [1] 【十如】
「十如是(ジユウニヨゼ)」の略。
十如是
じゅうにょぜ ジフ― [3] 【十如是】
天台宗で,「法華経(方便品)」の文によって,万象の実体そのままが真理だということを一〇方面から説くもの。如是相・如是性・如是体・如是力・如是作・如是因・如是縁・如是果・如是報・如是本末究竟の一〇。十如。
十姉妹
じゅうしまつ ジフ― [3] 【十姉妹】
スズメ目カエデチョウ科の飼い鳥。全長12センチメートルほど。羽色は純白から黒に近いものまで,変異が多い。東南アジア産のダンドク(コシジロキンパラ)が原種といわれる。江戸時代に中国から輸入され,日本で改良された。じゅうしまい。
十姉妹
じゅうしまつ【十姉妹】
《鳥》a common finch.
十字
じゅうじ【十字(形)】
a cross.→英和
〜の cross-shaped;cruciform.→英和
〜に crosswise.→英和
〜を切る cross oneself.‖十字架(にかける) a cross (crucify).十字軍 a crusade;a crusader (兵士).十字砲火 crossfire.十字路で at a crossroads.
十字
じゅうじ ジフ― [1][0] 【十字】
(1)漢数字「十」の字の形。十文字。「道が―に交差している」「―を描く」
(2)〔十の字を表に印したことから〕
蒸し餅・まんじゅうの異名。[色葉字類抄]
(3)検地の用具。十字形の板の中央に溝を縦横に刻んだもの。溝に水縄をあてて角度を確認する。
十字の名号
じゅうじのみょうごう ジフ―ミヤウガウ 【十字の名号】
〔仏〕 弥陀(ミダ)の名号。世親の「浄土論」にある「帰命尽十方無礙光如来」の一〇字。真宗などで本尊として用いる。
十字懸垂
じゅうじけんすい ジフ― [4] 【十字懸垂】
体操競技の吊り輪で,体が十字の形になるよう両腕を水平に広げて行う懸垂。
十字架
じゅうじか ジフ― [0] 【十字架】
(1)罪人をはりつけにした処刑具。木を十文字に組み合わせたもの。「―にかける」
(2)〔イエスが磔刑(タツケイ)にされたことから〕
十字の形をしたもの。キリスト教の象徴。特に,贖罪・自己犠牲・愛などのしるしとして崇敬の対象とされる。クロス。クルス。
十字架(2)[図]
十字石
じゅうじせき ジフ― [3] 【十字石】
鉄やマグネシウムを含むアルミニウムのケイ酸塩鉱物。単斜晶系。柱状の結晶をなし,しばしば十文字形の双晶を示す。暗褐色・黄褐色で,ガラス状光沢がある。広域変成岩中に産する。
十字砲火
じゅうじほうか ジフ―ハウクワ [4] 【十字砲火】
左右から交差するように飛び交う砲火。十字火。クロス-ファイア。
十字花
じゅうじか ジフ―クワ [3] 【十字花】
十字花冠をもつ花。
十字花冠
じゅうじかかん ジフ―クワクワン [4] 【十字花冠】
四枚の花弁が十字形に配列している花冠。アブラナ科植物の花冠。十字形花冠。
十字花科
じゅうじかか ジフ―クワクワ [0] 【十字花科】
アブラナ科の旧名。十字科。
十字街
じゅうじがい ジフ― [3] 【十字街】
道が十字形に交差した街路。十字路。四つ辻(ツジ)。
十字路
じゅうじろ ジフ― [3] 【十字路】
道が十字形に交差する所。四つ辻(ツジ)。
十字軍
じゅうじぐん ジフ― [3] 【十字軍】
(1)〔Crusades〕〔従軍者が十字の記章をつけたことからの名〕
一一世紀末から一三世紀にかけて,ヨーロッパのキリスト教徒が結成した遠征軍。聖地エルサレムをイスラム教徒から奪還することを目的としたが,封建社会の隆盛による対外発展の機運が背景となる。1095年のクレルモンの公会議においてウルバヌス二世が提唱,翌年を第一回とし,遠征は数回にわたった。当初の目的は達成されなかったが,その影響は大きく,教皇権の失墜と騎士の没落,イタリア諸都市の興隆や市民階級の成長,東方文化の移入などがもたらされた。
(2)広義には,中世キリスト教徒が行なった,地中海諸地域をイスラム勢力から解放する戦いやアルビ派(カタリ派)の大虐殺と制圧,巡礼団による自発的遠征をもいう。
十字轡
じゅうじぐつわ ジフ― [4] 【十字轡】
もっとも普通の轡。鏡を十字に透かしてあるもの。一説に出雲(イズモ)轡のこととも。十文字轡。
十宗
じっしゅう [0][1] 【十宗】
(1)南都六宗・平安二宗・鎌倉二宗の総称。倶舎(クシヤ)・成実(ジヨウジツ)・律・法相(ホツソウ)・三論・華厳(ケゴン)・天台・真言・禅・浄土の一〇の宗派。
(2)華厳宗で,釈迦の教説をその内容によって一〇に分類したもの。
→五教
十寸見
ますみ 【十寸見】
姓氏の一。
十寸見河東
ますみかとう 【十寸見河東】
河東節の家元名。始祖(1684-1725)は江戸日本橋生まれで,本名,伊藤藤十郎。半太夫節から出て,式部節・手品節の語り口を取り入れて一派を立てた。名義継承は一一世(1841-1919)までで,以後は「十寸見会」が家元名義を預かっている。
十寸鏡
ますかがみ [3] 【真澄鏡・十寸鏡】
「ますみのかがみ(真澄鏡)」の略。「―見る影さへにくれぬと思へば/古今(冬)」
十市の里
とおちのさと トヲチ― 【十市の里】
現在の奈良県橿原市十市(トオイチ)町。古代・中世における十市郡の中心地。和歌では「遠(トオ)」と懸詞にして用いることが多い。((歌枕))「暮ればとくゆきて語らむあふことの―の住みうかりしも/拾遺(雑賀)」
十布
とふ 【十編・十布・十符】
〔「ふ」は編み目の意〕
編み目を十筋に編んだもの。「―の編み笠」
→十編の菅薦(スガゴモ)
十干
じっかん [0][3] 【十干】
甲・乙・丙・丁(テイ)・戊(ボ)・己(キ)・庚(コウ)・辛・壬(ジン)・癸(キ)の総称。五行の木・火・土・金・水と結びつけて,それぞれ兄(エ)(陽),弟(ト)(陰)を当て,甲(キノエ)・乙(キノト)・丙(ヒノエ)・丁(ヒノト)・戊(ツチノエ)・己(ツチノト)・庚(カノエ)・辛(カノト)・壬(ミズノエ)・癸(ミズノト)とも読む。十二支と組み合わせて年・日の表示などに用いる。十母。
→十干[表]
十干十二支
じっかんじゅうにし [7] 【十干十二支】
十干と十二支。また,それを組み合わせたもの。日にこの記号をつけて表す干支記日法は中国の殷(イン)代から始められ,中国と日本で共通に今日まで継続している。また,年に干支をつけて表す干支記年法は紀元前三世紀頃から行われ,やはり中国・日本と共通に今日まで継続している。干支(エト)((カンシ))。
→干支(エト)
十年
じゅうねん【十年】
ten years;a decade.→英和
十年一日の如く year in year out;without a break for ten long years.十年一昔 Ten years make(s) an epoch.→英和
十年
じゅうねん ジフ― [1] 【十年】
一年の一〇倍。また,長い年月。
十徳
じっとく [0][4] 【十徳】
(1)一〇種の徳。
(2)〔「直綴(ジキトツ)」の転か〕
男子の上着の一。丈は短く,羽織に似る。武家のものは素襖(スオウ)に似ていて胸紐(ヒモ)がある。鎌倉末期から用いられ,中間(チユウゲン)や小者は四幅袴(ヨノバカマ)の上に着た。江戸時代には医師・儒者・茶人などの礼服となった。
十徳(2)[図]
十徳四幅袴
じっとくよのばかま [7] 【十徳四幅袴】
十徳と四幅袴を着けたいでたち。武家の小者などの服装。十徳四布(シフ)袴。
十念
じゅうねん ジフ― [1] 【十念】
〔仏〕
(1)阿弥陀仏を一〇度念ずること,または念仏を一〇度唱えること。
(2)念仏・念法・念僧・念戒・念施・念天・念休息(グソク)・念安般・念身・念死の総称。
十念称名
じゅうねんしょうみょう ジフ―ミヤウ [5] 【十念称名】
南無阿弥陀仏の名号を一〇度唱えること。十度の御名。
十悪
じゅうあく ジフ― [0][1] 【十悪】
(1)中国古代,特に重く罰せられた一〇の大罪。謀反(ムヘン)・謀大逆・謀叛(ムホン)・悪逆・不道・大不敬・不孝・不睦・不義・内乱の総称。
(2)〔仏〕 人間の基本的な一〇の罪悪。殺生・偸盗(チユウトウ)・邪婬(ジヤイン)・妄語・綺語(キゴ)・両舌・悪口・貪欲・瞋恚(シンイ)・邪見の総称。
⇔十善
十惑
じゅうわく ジフ― [0] 【十惑】
〔仏〕 貪(トン)・瞋(シン)・痴・慢・疑・見の六煩悩の見をさらに有身見・辺執見・邪見・見取見・戒禁取見の五つに分けて,合わせて一〇としたもの。十煩悩。
十戒
じっかい【十戒】
[聖書の] <keep,break> the Ten Commandments.
十戒
じっかい [0] 【十戒・十誡】
(1)〔仏〕
(ア)二〇歳未満の出家者である沙弥・沙弥尼が守るべき一〇の戒め。不殺生・不偸盗(フチユウトウ)・不淫泆(フインイツ)(性行為の禁止)・不妄語・不飲酒(フオンジユ)・不塗飾香鬘(フトシヨクコウマン)・不歌舞観聴(芸能観賞の禁止)・不坐高大広床・不非時食(フヒジジキ)・不蓄金銀宝戒のこと。沙弥の十戒。
(イ)十善戒のこと。《十戒》
(2)〔Decalogue, Ten Commandments〕
旧約聖書の出エジプト記二〇章,申命記五章などで,モーセを介してシナイ山で神からイスラエルの民に与えられたとされる一〇か条の戒め。ヤハウェ以外のものを神としないこと,ヤハウェ神の名をみだりに挙げないこと,父母を敬うこと,安息日を聖別することのほか,殺人・姦淫・盗み・偽証・貪欲,偶像を作ることなどを禁じている。《十誡》
十手
じって [0] 【十手】
捕り物道具の一。鉄・真鍮・木などの棒の手元に鈎(カギ)などをつけ,柄の末端に緒をつけたもの。長さ30センチメートルから1メートルほどのものまである。相手の攻撃を防ぎ,また打ったり突いたりして攻める。じってい。手木(テギ)。
十手[図]
十才子
じっさいし [3] 【十才子】
中国,明代の一〇人の詩仙。洪武〜永楽年間(1368-1424)では,林鴻(リンコウ)・鄭定(テイジヨウ)・王褒(オウホウ)・唐泰・高棅(コウヘイ)・王恭・陳亮・永福王偁(シヨウ)・周元・黄元。弘治・正徳年間(1488-1521)では,李夢陽(リボウヨウ)・何景明(カケイメイ)・徐禎卿(ジヨテイケイ)・辺貢・朱応登・顧璘(コリン)・陳沂(チンキ)・鄭善夫・康海・王九思をいう。
十把一からげに
じっぱ【十把一からげに】
all together;in the lump.→英和
十把一絡げ
じっぱひとからげ [1][2] 【十把一絡げ】
いろいろなものを雑然とひとまとめにすること。一つ一つ取り上げるほどのことはないとして,まとめて扱うこと。
十拳
とつか 【十握・十拳・十束】
〔「つか」は,親指を除いた握りこぶしの幅〕
一つかみの約十倍の長さ。
十指
じっし [1] 【十指】
両手の一〇本の指。また,多くの人の指。
十指に余る
じっし【十指に余る】
more than ten.
十握
とつか 【十握・十拳・十束】
〔「つか」は,親指を除いた握りこぶしの幅〕
一つかみの約十倍の長さ。
十握剣
とつかのつるぎ 【十握剣】
刀身が十つかみほどの長さの剣。「伊邪那岐の命,佩かせる―を抜きて/古事記(上訓)」
十数
じゅうすう ジフ― 【十数】
一〇よりいくらか多く,二〇より少ないという意をばくぜんと表す。助数詞や単位を表す語を伴って用いられる。「―人」「―回」「―キロ」
十文
じゅうもん ジフ― [1] 【十文】
(1)一文の一〇倍。
(2)江戸時代上方で,辻に立って客を引いた最下級の売春婦。価が一〇文だったのでいう。十文色。「あれ是目利をして定りの―にて/浮世草子・一代女 6」
十文字
じゅうもんじ ジフ― [0][3] 【十文字】
(1)漢数字の「十」の字の形。たてよこに交差した形。十字形。「道路が―に交わる」
(2)縦横に動きまわるさま。また,刀を縦横に振り回すさま。「くもで・かくなわ―…八方すかさずきつたりけり/平家 4」
(3)「十文字槍」の略。
十文字
じゅうもんじ【十文字】
a cross.→英和
〜の cross-shaped.〜に crosswise.→英和
十文字
じゅうもんじ ジフモンジ 【十文字】
秋田県南東部,平鹿(ヒラカ)郡の町。横手盆地南部を占め,皆瀬川下流域に立地。
十文字
ともじ 【十文字】
「じゅうもんじ(十文字)」に同じ。
十文字槍
じゅうもんじやり ジフ― [5] 【十文字槍】
穂が十文字の形をした槍。
十文字羊歯
じゅうもんじしだ ジフ― [6] 【十文字羊歯】
オシダ科のシダ植物。山林に生える。葉は根茎に叢生(ソウセイ)し,長さ約50センチメートルの羽状複葉。葉の最下の羽片一対は大きく,さらに羽状に分裂するので全体として十字形となる。シュモクシダ。ミツデカグマ。
十文字遺伝
じゅうもんじいでん ジフ―ヰ― [6] 【十文字遺伝】
母親の形質が雄の子に,父親の形質が雌の子に遺伝する現象。伴性遺伝の一。
十文色
じゅうもんいろ ジフ― 【十文色】
「十文{(2)}」に同じ。「―も出て来るは/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
十文銭
じゅうもんせん ジフ― [0] 【十文銭】
銅銭の宝永通宝の称。一枚で一文銭一〇枚分に相当した。
十斎日
じっさいにち [3] 【十斎日】
〔仏〕 毎月,一・八・一四・一五・一八・二三・二四・二八・二九・三〇の各日をいう。この日に八斎戒を守り,それぞれの日に割り当てられた仏・菩薩(ボサツ)を念ずると罪消・増福の利益(リヤク)があるという。その仏・菩薩は,順に定光仏(ジヨウコウブツ)・薬師仏・普賢(フゲン)菩薩・阿弥陀(アミダ)仏・観世音菩薩・勢至菩薩・地蔵菩薩・毘盧舎那(ビルシヤナ)仏・薬王菩薩・釈迦牟尼(シヤカムニ)仏で,総じて十斎日仏と呼ぶ。
十方
じっぽう [3] 【十方】
(1)四方(東西南北)・四隅(東南・東北・西南・西北)と上下。「―の諸仏を礼拝する」
(2)あらゆる場所・方角。残るくまもないところ。
十方世界
じっぽうせかい [5] 【十方世界】
〔仏〕 すべての方角に無限に存在する世界の全部。
十方暮れ
じっぽうぐれ [0] 【十方暮れ】
(1)大空が暗く曇っていながら雨の降らない天候。
(2)暦で,甲申(キノエサル)の日から癸巳(ミズノトミ)までの一〇日間。この間は十方の気がふさがり,相談事などによくないとする。「雨降(シケ)て居る客は跡で―も知らず/洒落本・品川楊枝」
十方浄土
じっぽうじょうど [5] 【十方浄土】
〔仏〕 十方世界に無量無辺に存在する諸仏の浄土。十方土。
十方空
じっぽうくう [3] 【十方空】
〔仏〕 十方世界はすべて空であるということ。
十日
とおか トヲ― [0] 【十日】
(1)一日の一〇倍の日数。一〇日間。
(2)月の一〇番目の日。
十日
とうか【十日】
ten days (間);the tenth (日付).→英和
十日夜
とおかや トヲ― [3] 【十日夜】
⇒とおかんや
十日夜
とおかんや トヲカン― [3] 【十日夜】
〔「とおかのよる」の意〕
陰暦一〇月一〇日の夜。また,関東・中部地方でその日に行われる刈り上げの行事。田の神が山に帰る日とされ,案山子(カカシ)上げをしたり,子供が藁束(ワラタバ)で地面をたたいて回ったりする。西日本の亥(イ)の子の行事に対応する。とおかや。
十日恵比須
とおかえびす トヲ― [4] 【十日戎・十日恵比須】
正月一〇日に行われる初恵比須(ハツエビス)の祭礼。いろいろな宝物を枝先につけた縁起物の笹を売る。兵庫県の西宮神社・大阪の今宮戎・京都建仁寺門前の蛭子(エビス)神社などの祭りが名高い。[季]新年。
十日戎
とおかえびす トヲ― [4] 【十日戎・十日恵比須】
正月一〇日に行われる初恵比須(ハツエビス)の祭礼。いろいろな宝物を枝先につけた縁起物の笹を売る。兵庫県の西宮神社・大阪の今宮戎・京都建仁寺門前の蛭子(エビス)神社などの祭りが名高い。[季]新年。
十日町
とおかまち トヲカマチ 【十日町】
新潟県南部にある市。十日町盆地の中心地。御召(オメシ)・縮緬(チリメン)などの高級絹織物の産地。
十日町小唄
とおかまちこうた トヲカマチ― 【十日町小唄】
新潟県十日町市の新民謡で,花柳界のお座敷唄。1929年(昭和4)に作られた。作詞は永井白眉,作曲は中山晋平。
十月
じゅうがつ【十月】
October <Oct.> .→英和
十月
じゅうがつ ジフグワツ [4] 【十月】
一年の第一〇番目の月。神無(カンナ)月。[季]秋。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
十月事件
じゅうがつじけん ジフグワツ― 【十月事件】
1931年(昭和6)10月,旧陸軍の橋本欣五郎ら桜会幹部が中心となり,満州事変に呼応して,荒木貞夫中将を首班とする軍事政権樹立を企てたクーデター計画。未然に発覚したが,軍部の政治進出の契機となった。
十月人民蜂起
じゅうがつじんみんほうき ジフグワツ― 【十月人民蜂起】
1946年9月から一〇月にかけて,米軍政下の南朝鮮で起きた大規模なストライキ闘争。米の増配,賃上げなどを要求して労働組合がゼネストに突入し,米軍と衝突した。
十月十日
とつきとおか [1] 【十月十日】
一〇か月と一〇日。胎児が母の胎内にいる期間。
十月桜
じゅうがつざくら ジフグワツ― [5] 【十月桜】
シキザクラの別名。
十月革命
じゅうがつかくめい ジフグワツ― [5] 【十月革命】
〔ロシア暦で一〇月に起こったのでいう〕
⇒十一月革命(ジユウイチガツカクメイ)(1)
十服茶
じっぷくちゃ [4] 【十服茶】
闘茶で十服を飲み比べること。
十束
とつか 【十握・十拳・十束】
〔「つか」は,親指を除いた握りこぶしの幅〕
一つかみの約十倍の長さ。
十枚目
じゅうまいめ ジフマイ― [5] 【十枚目】
相撲で,十両の別名。
十柱戯
じっちゅうぎ [3] 【十柱戯】
⇒ボウリング(bowling)
十死
じっし [1] 【十死】
(1)生きのびる見込みがきわめて少ないこと。きわめて危険なこと。「此五六日しきりになやみ候ひて,既に―の体に相見え候/芭蕉書簡」
(2)「十死一生の日」の略。「―も過ぎて/浄瑠璃・大経師(下)」
十死一生
じっしいっしょう [1] 【十死一生】
(1)ほとんど生きのびる見込みのないこと。十死に一生。「―ノ戦イヲナス/日葡」
(2)「十死一生の日」の略。
十死一生の日
じっしいっしょうのひ 【十死一生の日】
陰陽道(オンヨウドウ)でいう大凶日。送葬・建墓・弔問を忌み,出征して生還の見込みがないとする日。十死。十死日。
十河額
そごうびたい ソガウビタヒ [4] 【十河額】
江戸前期に流行した,男子の額の剃(ソ)り方。生え際を剃り上げて,額を広く作る。
十波羅蜜
じっぱらみつ [3] 【十波羅蜜】
〔仏〕 菩薩の実践すべき一〇種の修行。六波羅蜜に,方便・願・力・智の四波羅蜜を加えたもの。
十津川
とつがわ 【十津川】
(1)奈良県南部,吉野山地を流れる川。上流は天(テン)ノ川,下流は熊野川。山上ヶ岳に源を発し,深い峡谷の中,蛇行を繰り返し,十津川郷を貫流して和歌山県に入り,熊野灘に注ぐ。長さ110キロメートル。
(2)〔村名は「とつかわ」〕
奈良県吉野郡の村。十津川(トツガワ)中・下流に位置する。日本最大の面積(672.4平方キロメートル)の村。
十津川郷
とつがわごう 【十津川郷】
奈良県南部,十津川流域にある農山村。林業が主産業。南朝の遺跡が多くある。
十津川郷士
とつがわごうし 【十津川郷士】
近世,十津川流域の在郷武士。太閤検地以来,郷中一千石が年貢赦免地となり,また郷士四五名は扶持米を受けた。1863年皇室領となり,天誅組の蜂起には多くの郷士が参加した。
十派
じっぱ [1] 【十派】
(1)日本臨済宗の一〇の派。相国寺派・建仁寺派・南禅寺派・天竜寺派・建長寺派・東福寺派・大徳寺派・円覚寺派・永源寺派・妙心寺派。
(2)浄土真宗の一〇の派。本願寺派(西本願寺)・大谷派(東本願寺)・仏光寺派・高田派(専修寺)・木辺派(錦織寺)・興正寺派・出雲路派(毫摂寺)・山元派(証誠寺)・誠照寺派・三門徒派(専照寺)。
十炷香
じしゅこう [2][0] 【十種香・十炷香】
〔「じしゅごう」とも〕
(1)組香の一。三種を三包ずつ,一種を一包の計一〇包の香木を順不同にたき,その香りを聞き分けるもの。
(2)香の名。栴檀(センダン)・沈水(ジンスイ)・蘇合(ソゴウ)・薫陸(クンロク)・鬱金(ウコン)・青木(シヨウモク)・白膠(ハツコウ)・零陵・甘松・鶏舌の一〇種。
十炷香
じっしゅこう [3][0] 【十種香・十炷香】
〔「じっしゅごう」とも〕
「じしゅこう(十種香)」に同じ。
十牛図
じゅうぎゅうず ジフギウヅ [3] 【十牛図】
中国宋代の禅宗の書。仏道入門から真の悟りに至るまでの過程を,牧者と牛に託して一〇の絵と短文で示したもの。廓庵のものが広く行われ,尋牛・見跡・見牛・得牛・牧牛・騎牛帰家・忘牛存人・人牛倶忘・返本還源・入鄽(ニツテン)垂手の順。画題とされる。
十玄縁起
じゅうげんえんぎ ジフゲン― [5] 【十玄縁起】
〔仏〕「十玄縁起無礙(ムゲ)門」の略。華厳宗の根本的な教義の一。一〇の観点からすべての存在,すべての現象が果てしなく自在に一体となって,融通していることを説いた教説。十玄門。
十王
じゅうおう ジフワウ [3] 【十王】
〔仏〕 冥土にいて死者を裁く一〇人の王。秦広王・初江王・宋帝王・五官王・閻魔王・変成王・泰山王・平等王・都市王・五道転輪王の総称。死者は初七日から七七日までの各七日,百箇日,一周忌,三回忌にそれぞれの庁をめぐって来世の形態を定められる。中国,唐代末に道教の影響で成立し,平安中期以降日本にも移入された。
十王の庁
じゅうおうのちょう ジフワウ―チヤウ 【十王の庁】
〔仏〕 十王のいる冥府の役所。冥土(メイド)。
十界
じっかい [0] 【十界】
〔仏〕 全世界を構成している一〇の世界。仏界・菩薩界・縁覚(エンガク)界・声聞(シヨウモン)界・天上界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界。初めの四つは聖者の世界で四聖といい,あとの六つは迷いをもつ凡夫の世界で六凡という。十の界。
十界互具
じっかいごぐ [5] 【十界互具】
〔仏〕 天台宗の教理で,地獄界など,十界の一つがそれぞれ互いに他の九界をそなえているということ。
十界大曼荼羅
じっかいだいまんだら [7] 【十界大曼荼羅】
日蓮宗の曼荼羅。題目を中心に,十界の諸菩薩などの名を記す。輪円具足の大曼荼羅。
十番仕立て
じゅうばんじたて ジフバン― [5] 【十番仕立て】
〔江戸麻布十番に住んでいた馬乗りが用いたからという〕
襠(マチ)が高く,裾(スソ)が広い袴。現在の男袴の仕立て。十番馬乗仕立て。
十番切り
じゅうばんぎり ジフバン― [0][6] 【十番切り】
(1)決闘などで,一〇人を斬り倒すこと。
(2)曾我兄弟の十番切りを脚色した演劇。幸若舞「十番切」,能「夜討曾我」の特殊演出,歌舞伎・浄瑠璃の諸作などがある。
十百万
とっぴゃくまん [5] 【十百万】
数えきれないほどの多数。大量。とちまん。
十百韻
とっぴゃくいん [3][4] 【十百韻】
俳諧用語。百句続く連句すなわち百韻を,各巻別々に百韻の式目に従って十巻(トマキ)続けること。談林期に盛行した。
→千句
十目
じゅうもく ジフ― [0] 【十目】
多くの人の目。衆人の観察。衆目。
十石峠
じっこくとうげ 【十国峠・十石峠】
静岡県熱海市と函南(カンナミ)町の境にある峠。海抜774メートル。十国を一望できることからつけられた名で,眺望がよい。日金(ヒカネ)山。
十禅師
じゅうぜんじ ジフ― 【十禅師】
(1)「内供奉(ナイグブ)」に同じ。
(2)日吉山王(ヒエサンノウ)七社権現の一。国常立尊(クニノトコタチノミコト)からかぞえて第一〇の神にあたる瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を,地蔵菩薩の権現とみて名づける。
十種
じっしゅ [1] 【十種】
一〇の種類。
十種
とくさ 【十種】
といろ。じっしゅ。
十種供養
じっしゅくよう [4] 【十種供養】
〔仏〕 華・香・瓔珞(ヨウラク)・抹香・塗香・焼香・繒蓋(ソウガイ)・幢幡(ドウバン)・衣服・伎楽(ギガク)をもって行う供養。繒蓋・幢幡を幡蓋として,合掌を加える場合もある。
十種神宝
とくさのかんだから 【十種神宝】
日本の神話で,饒速日命(ニギハヤヒノミコト)が地上におりる時,神より授けられたという十種類の宝。すなわち,瀛都鏡(オキツカガミ)・辺都鏡(ヘツカガミ)・八握剣(ヤツカノツルギ)・生玉(イクタマ)・足玉(タルタマ)・死反玉(マカルカエシタマ)・道反玉(チガエシノタマ)・蛇比礼(ヘビノヒレ)・蜂比礼(ハチノヒレ)・品物比礼(クサモノノヒレ)。天璽瑞宝十種。
十種競技
じっしゅきょうぎ [4] 【十種競技】
陸上競技の男子混成競技。一人で一〇種目の競技をし,その総合得点によって勝負を決するもの。第一日目には100メートル競走・走り幅跳び・砲丸投げ・走り高跳び.400メートル競走を,第二日目には110メートル高障害・円盤投げ・棒高跳び・槍投げ.1500メートル競走を行う。デカスロン。
→五種競技
→七種(ナナシユ)競技
十種競技
じっしゅきょうぎ【十種競技】
the decathlon.→英和
十種香
じしゅこう [2][0] 【十種香・十炷香】
〔「じしゅごう」とも〕
(1)組香の一。三種を三包ずつ,一種を一包の計一〇包の香木を順不同にたき,その香りを聞き分けるもの。
(2)香の名。栴檀(センダン)・沈水(ジンスイ)・蘇合(ソゴウ)・薫陸(クンロク)・鬱金(ウコン)・青木(シヨウモク)・白膠(ハツコウ)・零陵・甘松・鶏舌の一〇種。
十種香
じっしゅこう [3][0] 【十種香・十炷香】
〔「じっしゅごう」とも〕
「じしゅこう(十種香)」に同じ。
十種香箱
じっしゅこうばこ [4] 【十種香箱】
香道具一式を組み入れる箱で,二段重ねのものが多い。納められている道具と意匠が統一されている。
十符
とふ 【十編・十布・十符】
〔「ふ」は編み目の意〕
編み目を十筋に編んだもの。「―の編み笠」
→十編の菅薦(スガゴモ)
十筋右衛門
とすじえもん トスヂヱモン 【十筋右衛門】
頭髪の少ないことを人名めかしていう語。六筋右衛門。三筋右衛門。「かもじいくつか落ちて,地髪は―/浮世草子・一代女 3」
十組問屋
とくみどいや [4] 【十組問屋】
江戸時代,江戸で結成された江戸・大坂間の荷物運送の株仲間組合。従来,積荷の処理,海難による被害など船頭と荷主間に争いが多く,それを除くために作られたもの。1694年,塗物店・内店(布・糸など)・通町(小間物・太物など)・薬種店・くぎ店・綿店・表店(畳表など)・酒店・川岸(水油)・紙店の一〇種に分けて結成,のち,その数を増した。
十編
とふ 【十編・十布・十符】
〔「ふ」は編み目の意〕
編み目を十筋に編んだもの。「―の編み笠」
→十編の菅薦(スガゴモ)
十編の菅薦
とふのすがごも 【十編の菅薦】
〔「ふ」は編み目の意〕
(1)編み目が一〇の,菅で編んだむしろ。東北地方で産した。「今も年々―を調へて国守に献ず/奥の細道」
(2)〔古歌の「みちのくの十編の菅薦七婦(ナナフ)には君をしなして三編(ミフ)に我寝ん」をふまえて〕
男のそばに女が添いふすこと。「―七婦には,君の御寝姿を見て,夢も結ばず/浮世草子・男色大鑑 2」
十羅刹女
じゅうらせつにょ ジフ― [5] 【十羅刹女】
「法華経(陀羅尼品)」に説く一〇人の鬼女。のちに,仏法に接し,鬼子母神らとともに,「法華経」を持する者の守護を誓ったという。
十義
じゅうぎ ジフ― [1] 【十義】
〔礼記(礼運)〕
人がふみ行うべき十か条の徳義。父は慈,子は孝,兄は良,弟は弟,夫は義,婦は聴,長は恵,幼は順,君は仁,臣は忠であること。
十翼
じゅうよく ジフヨク 【十翼】
「周易(易経)」の解説書。「経文を翼(タス)ける一〇の書」の意。孔子の作といわれるが,成立は秦・漢の頃と推定される。「周易」を体系的統一的に把握するための理論を打ち立てたもので,特に「繋辞伝(ケイジデン)」は,易の根本原理と宇宙観を述べる。
十職
じっしょく [0] 【十職】
⇒千家十職(センケジツシヨク)
十能
じゅうのう【十能】
a fire shovel.
十能
じゅうのう ジフ― [3][0] 【十能】
炭火を載せて運んだり,火を掻き熾(オコ)したりするために使う,柄のついた器またはスコップ。ひかき。
十脚目
じっきゃくもく [4] 【十脚目】
節足動物甲殻綱の一目。エビ・カニ・ヤドカリ類など。
十腕類
じゅうわんるい ジフワン― [3] 【十腕類】
頭足綱十腕目の軟体動物。イカ類のこと。
十薬
じゅうやく ジフ― [0] 【十薬】
(1)ドクダミの別名。[季]夏。
(2)ドクダミを開花期に刈り取って乾燥したもの。煎じた汁を飲む。民間薬として用いられ解毒・利尿作用などいろいろの薬効があるのでこの名がある。
十角
じっかく【十角(形)】
a decagon.→英和
〜の decagonal.
十訓抄
じっくんしょう 【十訓抄】
説話集。三巻。菅原為長編,六波羅二臈左衛門入道編などの説があるが未詳。1252年成立。一〇項に分けて,中国説話を含む二百八十余の教訓的な説話を収録したもの。先行説話集から伝承した話が多い。じっきんしょう。
十訓抄
じっきんしょう 【十訓抄】
⇒じっくんしょう(十訓抄)
十語五草
じゅうごごそう ジフゴゴサウ [1] 【十語五草】
一〇種の物語と五種の草子。「秋斎間語」に竹取物語・宇津保物語・世継物語・いや世継物語・続世継物語・増鏡・栄花物語・狭衣物語・水鏡・伊勢物語,徒然草・枕草子・四季・御餝(オカザリ)の記・御湯殿の記が挙げられる。
十誡
じっかい [0] 【十戒・十誡】
(1)〔仏〕
(ア)二〇歳未満の出家者である沙弥・沙弥尼が守るべき一〇の戒め。不殺生・不偸盗(フチユウトウ)・不淫泆(フインイツ)(性行為の禁止)・不妄語・不飲酒(フオンジユ)・不塗飾香鬘(フトシヨクコウマン)・不歌舞観聴(芸能観賞の禁止)・不坐高大広床・不非時食(フヒジジキ)・不蓄金銀宝戒のこと。沙弥の十戒。
(イ)十善戒のこと。《十戒》
(2)〔Decalogue, Ten Commandments〕
旧約聖書の出エジプト記二〇章,申命記五章などで,モーセを介してシナイ山で神からイスラエルの民に与えられたとされる一〇か条の戒め。ヤハウェ以外のものを神としないこと,ヤハウェ神の名をみだりに挙げないこと,父母を敬うこと,安息日を聖別することのほか,殺人・姦淫・盗み・偽証・貪欲,偶像を作ることなどを禁じている。《十誡》
十講
じっこう [0] 【十講】
(1)「法華(ホツケ)十講」の略。
(2)一〇の講義。また,それを集めたもの。「英文学―」
十路
そじ 【十路】
み(三)・よ(四)・い(五)・む(六)・なな(七)・や(八)などに付いて,年齢を一〇歳単位に数える語。…十歳代。「み―の坂を越える」「よ―を迎える」
〔中古までは,物の数を数えるのにも用いられた〕
十返り
とかえり 【十返り】
一〇回繰り返すこと。「松の花―咲ける君が代に/新後撰(賀)」
十返りの花
とかえりのはな [7] 【十返りの花】
松の花の別名。松は百年に一度,すなわち千年に一〇度花が咲くといい,祝賀の意に用いる。「―咲きぬらし松山の梢を高み積る白雪/新続古今(賀)」
十返舎一九
じっぺんしゃいっく 【十返舎一九】
(1765-1831) 江戸後期の戯作者。本名重田貞一。駿河の人。江戸に出て武家に仕え,のち大坂に移り浄瑠璃を書くが名を成さず,江戸に戻り黄表紙・洒落本などを書き,滑稽本「東海道中膝栗毛」が大当たりし,以後多くの続編で人気を得た。式亭三馬とともに滑稽本の二大作家と称される。他に「心学時計草」など。
十進分類法
じっしんぶんるいほう [0] 【十進分類法】
図書分類法の一。アメリカのメルビル=デューイの創始したもので,知識の範囲をまず九類に分けて,1 〜 9 までの数字を与え,雑誌など,そのいずれにも属さぬものを総記として 0 と分類する。さらに類の下位に一〇綱を設け,綱の下位に一〇目を設けて分類する。
→日本十進分類法
十進法
じっしんほう [0][3] 【十進法】
〔decimal system〕
10を基数とした数の表記法。数字 0 ・ 1 ・ 2 … 9 を使って,一〇倍ごとに上の位に上げていく数の表し方。
十進法
じゅっしんほう [0][3] 【十進法】
⇒じっしんほう(十進法)
十進法
じっしんほう【十進法】
the decimal system.〜の decimal.→英和
十重
とえ [1] 【十重】
物が一〇かさなること。「―二十重(ハタエ)」
十重の[に]
とえ【十重の[に]】
tenfold.→英和
十重二十重
とえはたえ トヘハタヘ [1][1][2] 【十重二十重】
幾重(イクエ)にも多くかさなること。「城を―に取り囲む」
十重二十重に
とえはたえ【十重二十重に】
<surround> thick and fast.
十重禁
じゅうじゅうきん ジフヂユウキン [3] 【十重禁】
〔仏〕 大乗の修行者が犯してはならないとされる十の重い禁戒。殺・盗・淫・妄語・酤酒(コシユ)(酒を売る)・説四種過(仏教徒の過ちを語る)・自讃毀他(自己を誇り,他者をそしる)・慳惜加毀(法や財の施しを惜しむ)・瞋心不受悔(他人の謝罪を許さない)・謗三宝(三宝をそしる)をいう。
十陵
じゅうりょう ジフ― [0] 【十陵】
平安時代以降,年末に荷前(ノサキ)の使を派遣して,諸国からの貢ぎ物を供えさせた一〇の陵墓。天智・光仁・桓武ほかの天皇・皇后陵であるが,天皇との親疎によって,代ごとに多少の出入りがある。
十露盤
そろばん [0] 【算盤・十露盤】
(1)日本・中国などで使用される簡単な計算器。横長で底の浅い長方形の枠に珠(タマ)を数個貫いた軸を縦に何本も並べたもの。軸のそれぞれが桁(ケタ)を表し,珠の上下の位置でそれぞれの桁の数値を表し,珠を指で上下させることにより四則演算が行える。日本には室町末期に中国より伝来したといわれる。
(2)損得についての計算。「この仕事は―抜きでやっています」
〔唐音「そわんぱあん」の転という〕
十面体
じゅうめんたい【十面体】
a decahedron.→英和
千
せん [1] 【千・阡・仟】
数の単位で百の一〇倍。また,数の多いこと。
〔「阡」「仟」は大字として用いる〕
千
ち [1] 【千】
千(セン)。また,他の語と複合して数の多いことを表す。「―歳(チトセ)」「―尋(チヒロ)」など。「百(モモ)に―に人は言ふとも月草のうつろふ心我持ためやも/万葉 3059」
千
せん 【千】
姓氏の一。千利休を祖とする茶道家元の名が知られる。
千
せん【千】
a thousand.→英和
五〜 five thousand.〜倍の a thousandfold.→英和
幾〜の thousands of.
千々石
ちぢわ チヂハ 【千々石】
姓氏の一。
千々石ミゲル
ちぢわミゲル チヂハ― 【千々石―】
安土桃山時代,天正遣欧使節の正使。肥前の人。本名,清左衛門,ミゲルは洗礼名。1582年渡欧,翌年ローマ教皇に謁見した。生没年未詳。
千一夜物語
せんいちやものがたり 【千一夜物語】
⇒千夜一夜(センヤイチヤ)物語
千一夜物語
せんいちや【千一夜物語】
The Thousand and One Nights;the Arabian Nights' Entertainments.
千万
せんばん 【千万】
■一■ [1] (名)
いろいろ。さまざま。はなはだ。まったく。多く副詞的に用いる。「―手を尽くす」「―かたじけない」
■二■ (接尾)
多く,形容動詞の語幹に付いて,その程度がこの上もない,はなはだしいなどの意を添える。「卑怯―」「無礼―」「笑止―」
千万
せんまん【千万】
ten million(s).
千万
ちよろず [0] 【千万】
数の限りなく多いこと。「―の軍(イクサ)なりとも言挙げせず/万葉 972」
千万
せんばん【千万】
exceedingly;→英和
indeed.→英和
遺憾〜である It is a thousand pities <that…> .
千万
せんまん [3] 【千万】
(1)一万の千倍の数。
(2)非常に数の多いこと。
千万無量
せんまんむりょう [5] 【千万無量】
はかり知れないほど多いこと。「―の思い」
千万言
せんまんげん [0] 【千万言】
非常に多くの言葉。千言万語(センゲンバンゴ)。「―を費やす」
千丈
せんじょう [1] 【千丈】
一丈の千倍。
千三つ
せんみつ [0] 【千三つ】
(1)〔本当のことは千のうち三つしかないの意〕
ほら吹き。うそつき。「千いふ事三つもまことはなしとて―といふ男あり/浮世草子・桜陰比事 5」
(2)〔まとまる話は千回のうち三回の意〕
土地や家屋の売買,貸し金などの仲介を業とする人。千三つ屋。
千世
ちよ [1] 【千代・千世】
非常に長い年月。千年。永遠。ちとせ。
千両
せんりょう [1] 【千両】
(1)一両の千倍。
(2)金額の多いことにいう。また,非常に価値の高いことのたとえ。「一声(ヒトコエ)―」
(3)センリョウ科の常緑小低木。暖地の山林に自生。高さ70センチメートル。葉は対生し,長楕円形で粗い鋸歯(キヨシ)がある。冬,枝頂に小球形の実がかたまって赤熟(まれに黄熟)する。鉢植え,正月用の生け花などにする。ヤブコウジ科のマンリョウに対してつけられた和名。[季]冬。《―の実をこぼしたる青畳/今井つる女》
千両(3)[図]
千両役者
せんりょう【千両役者】
a leading actor;a star.→英和
千両役者
せんりょうやくしゃ [5] 【千両役者】
(1)〔一年の給金を千両も取る役者の意〕
格式が高く,芸のすぐれた役者。
(2)世間の喝采(カツサイ)を博する,非凡で魅力的な人物。
千両箱
せんりょうばこ [3] 【千両箱】
江戸時代,金貨幣容器の通称。本来小判千両を収納したことからの名称だが,容量・大きさ・様式など種々のものがあった。
千両道具
せんりょうどうぐ [5] 【千両道具】
非常に値打ちのある品。「―の娘を廿両の目腐金で/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
千乗
せんじょう [0] 【千乗】
〔乗は乗り物を数える単位。中国,周の兵制で,有事に大国の諸侯は千乗の兵車を出したことから〕
大諸侯。
→万乗(バンジヨウ)
千五百
ちいほ 【千五百】
⇒ちいお(千五百)
千五百
ちいお 【千五百】
数のきわめて多いこと。無数。ちいほ。「―の黄泉軍(ヨモツイクサ)を副へて追はしめき/古事記(上訓)」
千五百番歌合
せんごひゃくばんうたあわせ 【千五百番歌合】
歌合。二〇巻。1201年,後鳥羽上皇ほか三〇人が各人一〇〇首ずつ計三〇〇〇首を詠じ,上皇・藤原俊成・藤原良経・慈円・藤原定家など一〇人が判者となった。新古今時代最大の歌合で,新古今集に九〇首が撰入。
千人
せんにん [1] 【千人】
一千の人。多くの人。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [1][0]〕
千人力
せんにんりき [0] 【千人力】
千人分の力に相当する力。また,千人の人の援助が得られたほどに力強いこと。「あなたがいれば―だ」
千人塚
せんにんづか [0] 【千人塚】
戦場・災害地・刑場などの跡に,多くの死者を供養するために建てた塚。万人塚。
千人斬り
せんにんぎり [0] 【千人斬り】
腕だめしや心願のために千人の人を斬り殺すこと。
千人針
せんにんばり [5] 【千人針】
一枚の布に千人の女性が赤糸で一針ずつ刺して縫い玉をつくり,武運と無事を祈って出征兵士に贈ったもの。日清・日露戦争の頃に始まったという。千人結び。
千仏
せんぶつ [0] 【千仏】
過去・現在・未来の三劫にそれぞれ一千体の仏が出現するという信仰。特に現在劫の一千体の仏をいい,釈迦はそのうちの第四仏。
千仏供養
せんぶつくよう [5] 【千仏供養】
千仏に供養する法会(ホウエ)。
千仏洞
せんぶつどう [0] 【千仏洞】
岩壁を掘りぬいて造った石窟寺院群。中国甘粛省敦煌(トンコウ)の千仏洞が有名。
千仞
せんじん [0] 【千尋・千仞】
〔「尋」「仞」ともに長さの単位〕
山などがきわめて高いこと。谷や海などがきわめて深いこと。ちひろ。「―の谷」
千代
ちよ [1] 【千代・千世】
非常に長い年月。千年。永遠。ちとせ。
千代
ちよ 【千代】
⇒加賀千代(カガノチヨ)
千代女
ちよじょ チヨヂヨ 【千代女】
⇒加賀千代(カガノチヨ)
千代尼
ちよに 【千代尼】
⇒加賀千代(カガノチヨ)
千代木
ちよき [1] 【千代木】
松の異名。ちよみぐさ。
千代田
ちよだ 【千代田】
(1)東京都二三区の一。皇居を中心に旧江戸城の外堀にほぼ囲まれた区域で,中央区・港区とともに都心を形成する。旧麹町区・神田区が合併。
(2)茨城県中央部,新治(ニイハリ)郡の町。果樹栽培が盛ん。
(3)群馬県南東部,邑楽(オウラ)郡の町。近世は利根川水運の河港。
(4)広島県北西部,山県(ヤマガタ)郡の町。近世,石州街道の市場町。花笠踊りなどの民俗芸能が伝わる。
(5)佐賀県東部,神埼郡の町。
千代田城
ちよだじょう 【千代田城】
江戸城の異名。
千代田線
ちよだせん 【千代田線】
営団地下鉄の鉄道線。東京都綾瀬・千代田区大手町・渋谷区代々木上原間21.9キロメートルおよび北綾瀬・綾瀬間2.1キロメートル。
千代田草履
ちよだぞうり [4] 【千代田草履】
明治末期から大正期にかけて流行した草履。踵(カカト)の部分をばね仕掛けにして,空気が入っているように見せたもの。初め女性用,のちには男性も用いた。空気草履。
千代田襟
ちよだえり [3] 【千代田襟】
和装コートの襟形の一。カーブした深めの V 字の襟形。
千代紙
ちよがみ【千代紙】
Japanese paper with colored figures.
千代紙
ちよがみ [2] 【千代紙】
〔松竹梅・鶴亀など千代を祝うめでたい図柄が多かったところからという〕
和紙に種々の図柄を木版で色刷りにしたもの。江戸時代に,主として浮世絵師が作り始めたという。人形の着物としたり,小箱に張り合わせたり,女子の細工物に供する。
千代紙細工
ちよがみざいく [5] 【千代紙細工】
千代紙で人形などを細工すること。また,そうして作ったもの。
千代萩
せんだいはぎ [3] 【千代萩】
マメ科の多年草。海岸の砂地に生える。茎は横走する地下茎から出て,高さ約70センチメートル。葉は三小葉から成る複葉。春から夏にかけ,濃黄色の蝶形花を多数総状につける。ハギとは別属。
千代萩[図]
千住
せんじゅ センヂユ 【千住】
東京都足立区南部から荒川区東部にかけての地。商工業地区。江戸時代,奥州街道の宿場町。
千体仏
せんたいぶつ [3] 【千体仏】
一つの面に同じ大きさの多数の仏像を描いたり彫刻したりしたもの。また,一つの堂に多数の仏像を安置してある場合もいう。千仏。
千倉
ちくら 【千倉】
千葉県南部,安房(アワ)郡の町。太平洋に臨む漁業の町。冬も温暖で,花卉(カキ)の露地栽培も盛ん。
千個寺
せんがじ [3] 【千個寺・千箇寺】
(1)千の寺院。
(2)「千個寺参り」の略。「―はぬき��髭の門に立ち/柳多留 78」
千個寺参り
せんがじまいり [5] 【千個寺参り】
全国の多くの寺を願を立てて巡礼・参詣すること。また,その信者。千個寺。
千倍
せんばい [0] 【千倍】
(1)ある数に一〇〇〇を掛けること。また,その結果の数量。
(2)〔近世語〕
この上もなくうれしいこと。大満足。「艱難辛抱した女房は捨てられぬと言ひなさつたがわたしには―/滑稽本・膝栗毛(発端)」
千僧
せんそう [0] 【千僧】
〔「せんぞう」とも〕
千人の僧侶。多くの僧侶。
千僧会
せんそうえ [3] 【千僧会】
「千僧供養」に同じ。
千僧供養
せんそうくよう [5] 【千僧供養】
〔仏〕 千人の僧を招いて,食事を供し法要を行うこと。中国や日本で盛んに催され,きわめて功徳が大きいとされた。千僧会(エ)。千僧供。千僧斎。
千億
せんおく [1] 【千億】
(1)一億の千倍。
(2)きわめて大きい数。
千入
ちしお 【千入】
〔「しお」は接尾語〕
幾度も染料に浸して染めること。「くれなゐの―のまふり山のはに/金槐(雑)」
千入の靫
ちのりのゆき 【千入の靫】
多くの矢が入る靫。「そびらには―を負ひ/古事記(上訓)」
千入り
ちのり 【千入り・千箭】
〔「ちのいり(千篦入)」の転か〕
千本の矢が納められていること。また,たくさんの矢が差し入れてあること。
千六本
せんろっぽん [3] 【千六本・繊六本】
〔繊蘿蔔(センロフ)の中国字音の転。蘿蔔とは大根のこと〕
大根を千切りにすること。人参(ニンジン)などにもいう。せんぎり。
千分率
せんぶんりつ [3] 【千分率】
全体の数量の一〇〇〇分の一を単位として表した比率。パーミル。千分比。
千切り
ちきり [0][3] 【榺・千切り】
(1)織機の部品の一。たて糸を巻いておく,中央がくびれた形の棒。緒巻き。
(2)「榺締め」の略。
(3)家紋の一。{(1)}をかたどったもの。中世の衣服の文様にも多い。
榺(1)[図]
榺(3)[図]
千切り
ちぎり 【乳切り・千切り】
(1)棒などを,人の足裏から乳までの長さに切ること。「刀の長さはつか共に―なるがよし/耳塵集」
(2)「ちぎりき(乳切り木){(1)}」に同じ。
千切り
せんぎり [0][4] 【千切り・繊切り】
大根などを細長く刻むこと。また,刻んだもの。繊。繊蘿蔔(センロフ)。
千切りにする
せんぎり【千切りにする】
cut into small strips.
千切る
ちぎる【千切る】
tear[pluck]off (もぎとる);tear <a thing> (to pieces) (寸断する).→英和
千切る
ちぎ・る [2] 【千切る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)指先で細かく切ってばらばらにする。「手紙を―・って捨てる」
(2)むりにねじって切り取る。もぎ取る。「ボタンを―・ってとる」
[可能] ちぎれる
■二■ (動ラ下二)
⇒ちぎれる
千切れ
ちぎれ [0] 【千切れ】
ちぎれた切れはし。「雲の―」
千切れる
ちぎ・れる [3] 【千切れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ちぎ・る
ちぎったように切れる。「袖が―・れる」「―・れるほどにハンカチを振る」
千切れ千切れ
ちぎれちぎれ [4] 【千切れ千切れ】 (形動)[文]ナリ
小さく,いくつにも切れているさま。きれぎれ。「―になる」「―の布」
千切れ筆
ちぎれふで [3] 【千切れ筆】
穂先のすりへった筆。禿筆(トクヒツ)。
千切れ雲
ちぎれぐも [4] 【千切れ雲】
ちぎれ離れた雲。片々とした雲。
千切れ雲
ちぎれぐも【千切れ雲】
scattered clouds.
千利休
せんのりきゅう 【千利休】
(1522-1591) 安土桃山時代の茶人。千家流茶道の開祖。和泉国堺の人。法名は宗易。村田珠光相伝の侘茶(ワビチヤ)を武野紹鴎(ジヨウオウ)に学ぶ。茶器および諸道具に工夫をこらし,簡素・清浄な茶道を大成。織田信長・豊臣秀吉に仕えて御茶頭(オサドウ)となり,天下一の宗匠と評される。政治にも参画するに至ったが,秀吉の怒りを買い自刃を命じられた。
千千
ちぢ [1] 【千千】 (名・形動)[文]ナリ
(1)数の多い・こと(さま)。たくさん。「珠が―に砕ける」「和歌の浦に―の玉藻をかきつめて/玉葉(賀)」
(2)変化に富んでいるさま。さまざま。「心が―に乱れる」「秋の木の葉を―に染むらむ/古今(秋下)」
千古
せんこ [1] 【千古】
(1)遠い昔。おおむかし。太古。また,太古から現在にいたるまでの間。「―の謎」「内部の生命は―一様にして/内部生命論(透谷)」
(2)永遠。永久。
千古不易
せんこふえき [1][1][1] 【千古不易】
永遠に変わらないこと。「―の真理」
千句
せんく [1] 【千句】
(1)千の語句。
(2)連歌や俳諧(ハイカイ)で百韻を一〇巻続けたもの。「千句に一句物」など,千句全体に関わる規定があるため,十百韻(トツピヤクイン)とは区別する。
千句合せ
せんくあわせ [4] 【千句合(わ)せ】
連歌・俳諧で,千句を合わせること。
千句合わせ
せんくあわせ [4] 【千句合(わ)せ】
連歌・俳諧で,千句を合わせること。
千名
ちな 【千名】
いろいろの評判。さまざまのうわさ。「我が名はも―の五百名(イオナ)に立ちぬとも/万葉 731」
千国街道
ちくにかいどう 【千国街道】
信濃の松本から大町を経て越後の糸魚川に通じる街道。近世までの重要路で,千国に番所が置かれたことからこの名がある。糸魚川街道。
千塚
せんづか [0] 【千塚】
⇒群集墳(グンシユウフン)
千変
せんぺん [0] 【千変】
いろいろに変わること。
千変万化
せんぺんばんか [5] 【千変万化】 (名)スル
さまざまに変化すること。
千変万化の
せんぺんばんか【千変万化の】
kaleidoscopic;ever-changing;innumerable.→英和
〜する change endlessly.
千夜
ちよ [1] 【千夜】
千の夜。たくさんの夜。「夜の明くる程の久しさは―を過ぐさむ心地し給ふ/源氏(夕顔)」
千夜一夜物語
せんやいちやものがたり 【千夜一夜物語】
〔原題 (アラビア) Alf Layla wa Layla〕
アラビア・ペルシャ・インドなどの民話約二五〇を集めた説話集。九世紀頃の成立。大臣の娘シェエラザードが王に千一夜かかって物語る形式をとる。アラビアン-ナイト。千一夜物語。
千姫
せんひめ 【千姫】
(1597-1666) 徳川二代将軍秀忠の長女。七歳で豊臣秀頼に嫁し,大坂城落城後,本多忠刻(タダトキ)と再婚。忠刻の死後,剃髪(テイハツ)して天樹院と称し,江戸竹橋に住んだ。大坂城落城の際,姫を救出した坂崎出羽守の話や吉田御殿における乱行の俗説が戯曲化されている。
千姿万態
せんしばんたい [1] 【千姿万態】
種々様々の違った姿や形。
千字文
せんじもん 【千字文】
中国六朝時代の詩。一巻。梁(リヨウ)の周興嗣(シユウコウシ)作。四言古詩二五〇句(千字)から成る。古く中国で,初学の教科書・習字の手本とされた。日本への伝来時期は不明だが,平安後期以降,漢字の習得教育に用いられた。
千字書き
せんじかき [0] 【千字書き】
手習いのために一日に千字書くこと。江戸時代,冬至または毎月二五日に行われた。
千宗室
せんそうしつ 【千宗室】
(1622-1697) 千利休の曾孫。裏千家の祖。号,仙叟。宗旦の四男。今日庵を継ぎ,加賀前田家に仕えた。以後,裏千家宗家は宗室を名乗る。
千宗左
せんそうさ 【千宗左】
(1619-1672) 茶道千家の第四世。表千家の祖。号,江岑(コウシン)。宗旦の三男。不審庵に住し,紀伊徳川家に仕えた。以後,表千家宗家は宗左を名乗る。
千宗旦
せんそうたん 【千宗旦】
(1578-1658) 茶道千家の第三世。号,咄々斎・咄斎。千家流茶道の完成者。子,宗左・宗室・宗守を分家させ,表・裏・武者小路の三千家が興った。
千宗易
せんそうえき 【千宗易】
⇒千利休(センノリキユウ)
千客
せんかく [1] 【千客】
⇒せんきゃく(千客)
千客
せんきゃく [1] 【千客】
多くの客。せんかく。
千客万来
せんきゃくばんらい [0][1] 【千客万来】
多くの客が絶え間なくやって来ること。
千客万来だ
せんきゃくばんらい【千客万来だ】
have a succession of visitors.
千家
せんけ 【千家】
茶道の流派の一。千家流。また,その宗家。
千家
せんけ 【千家】
〔「せんげ」とも〕
姓氏の一。
千家元麿
せんけもとまろ 【千家元麿】
(1888-1948) 詩人。東京生まれ。千家尊福の子。白樺派の代表的詩人。自然や庶民生活を人道的感情をもって素朴に歌った。詩集「自分は見た」「虹」,小説戯曲集「青い枝」など。
千家十職
せんけじっしょく 【千家十職】
千家の茶道具を調製する一〇の家柄。明治中期に制定。現在は釜師大西家・茶碗師楽家・塗師(ヌシ)中村家・指物師駒沢家・金物師中川家・袋師土田家・柄杓師黒田家・表具師奥村家・一閑張細工師飛来(ヒキ)家・土風炉(ドブロ)師永楽家をいう。十職。
千家尊福
せんけたかとみ 【千家尊福】
(1845-1918) 神道家・政治家。出雲大社宮司。のち大社教の初代管長となり国家神道体制に寄与。元老院議官・貴族院議員・司法大臣などを歴任。
千家流
せんけりゅう 【千家流】
千利休(宗易)を祖とする茶道の流派。孫の宗旦の後,表千家・裏千家・武者小路千家の三家に分かれた。千家。
千寿万歳
せんずまんざい [4] 【千秋万歳・千寿万歳】
中世,唱門師が正月に民家の門に立って家門の繁栄を祝い,祝言を述べつつ舞った芸能。一人は扇を持って舞い,一人が鼓で拍子をとった。近世の三河万歳などの源流。
千寿菊
せんじゅぎく [3] 【千寿菊】
マリーゴールドの園芸種。高さ20〜30センチメートル。花は小輪で一重または八重,花色は黄・橙・紅色など。フレンチ-マリーゴールド。
千尋
せんじん [0] 【千尋・千仞】
〔「尋」「仞」ともに長さの単位〕
山などがきわめて高いこと。谷や海などがきわめて深いこと。ちひろ。「―の谷」
千尋
ちひろ [1] 【千尋】
〔「尋」は,両手を左右に広げた長さ。中世には「ちいろ」〕
非常な深さ・長さにいう語。「―の海底」
千尋の谷
せんじん【千尋の谷】
an unfathomable ravine.
千少庵
せんしょうあん 【千少庵】
(1546-1614) 安土桃山時代の茶人。初名宗淳。利休の後妻宗恩の連れ子。利休の女婿。宗旦の父。千家を再興し,利休第二世を名乗った。義兄道安の剛の茶に対し,柔の茶と伝えられる。
千山万水
せんざんばんすい [0] 【千山万水】
多くの山と多くの川。「―の間に坐して/手足弁」
千島
ちしま 【千島】
「千島列島」のこと。
千島列島
ちしま【千島列島】
the Kuril(e) Islands.
千島列島
ちしまれっとう 【千島列島】
北海道東端とカムチャツカ半島南端との間に,北東方向に弧状に連なる列島。活火山が多い。主な島は国後(クナシリ)・択捉(エトロフ)・得撫(ウルツプ)・幌筵(パラムシル)・占守(シムシユ)など。1854年日露和親条約により択捉島以南を日本領と定めたが,75年(明治8)樺太(カラフト)千島交換条約により全島が日本領となった。第二次大戦後はロシア連邦の占領下にあり,日ロ間で領土問題になっている。ロシア名,クリル列島。
千島桔梗
ちしまぎきょう [4] 【千島桔梗】
キキョウ科の多年草。本州中部以北,北海道の高山の岩礫地に生える。根葉は長楕円形。夏,高さ5〜15センチメートルの茎の先に紫色の鐘状花を横向きにつける。花冠の内面に長い白毛がある。
千島海峡
ちしまかいきょう 【千島海峡】
⇒占守(シムシユ)海峡
千島海流
ちしまかいりゅう 【千島海流】
⇒親潮(オヤシオ)
千島火山帯
ちしまかざんたい 【千島火山帯】
北海道中央部から知床(シレトコ)半島を経て千島列島に続く火山帯。
千島笹
ちしまざさ [3] 【千島笹】
ネマガリダケの別名。
千島鵜烏
ちしまうがらす [5] 【千島鵜烏】
ペリカン目ウ科の海鳥。全長85センチメートル程度の中型のウ。羽毛は緑色や青色の光沢のある黒色。繁殖期には顔・額・くちばしの基部が赤色になる。アラスカ南部沿岸から千島列島を経て,北海道東部沿岸にかけて繁殖。北海道東部は繁殖分布域の南限。1980年代に激減し,絶滅寸前。
千差万別
せんさばんべつ [1] 【千差万別】
種々様々あって,違いもいろいろであること。せんさまんべつ。千種万様。
千差万別の
せんさばんべつ【千差万別の】
multifarious;→英和
infinite varieties of <human life> .
千巻
ちまき [1] 【千巻(き)】
織機の部品の一。織られた織物を巻き取り,経(タテ)糸を緊張するための棒。布巻き。
千巻き
ちまき [1] 【千巻(き)】
織機の部品の一。織られた織物を巻き取り,経(タテ)糸を緊張するための棒。布巻き。
千年
せんねん [1] 【千年】
一年の千倍。長い年月をもいう。
千年木
せんねんぼく [3] 【千年木】
リュウゼツラン科の常緑低木。観葉植物として栽培されるドラセナ類の一種。幹の頂き付近に紫紅色で紅色の覆輪のある剣状の葉を多数互生。
千年王国
せんねんおうこく [5] 【千年王国】
キリストが再臨して一千年間支配するという王国。
千年王国説
せんねんおうこくせつ [8] 【千年王国説】
神によって悪魔サタンが捕らえられている一千年間に,再臨したキリストがまずよみがえった義人とともに地上に平和王国を創設し,それを支配する,その間一般の罪人も復活するが,その千年の至福の期間の終わりに最後の審判が行われるとする教説。千福年説。至福千年説。
→終末論
千年紀
せんねんき [3] 【千年紀】
1000年を単位として西暦を数える方法。前二千年紀は紀元前2000年から前1001年。考古学などで用いられる。
千年飴
せんねんあめ [3] 【千年飴】
江戸時代,紅白二本の棒状の飴を,鶴亀・松竹梅の模様のある袋に入れて神社の門前で宮参りの祝いに売った千歳飴に似たもの。
千年鯛
せんねんだい [3] 【千年鯛】
スズキ目の海魚。全長80センチメートル内外。フエダイの仲間。体形は楕円形で側扁し,体高が高く,吻(フン)が突きだす。体は赤桃色で,体側に三本の濃赤色の横帯がある。食用魚として重要。南日本以南の暖海に広く分布。サンバナー。
千度
せんど [1] 【千度】
■一■ (名)
(1)千回。ちたび。
(2)〔近世上方語〕
回数・分量などの多いこと。たびたび。なんども。「―いうても,とともう内のが耳潰してぢやつたが/滑稽本・浮世風呂 2」
■二■ (副)
ひどく。たいそう。「初午は―むちや��ぢやわいな/洒落本・風流裸人形」
千度
ちたび 【千度】
回数の非常に多いこと。千回。「底清み沈ける玉を見まくほり―そ告(ノ)りし潜(カヅ)きする海人は/万葉 1318」
千度の祓
せんどのはらい 【千度の祓】
大祓の祝詞(ノリト)を神前で千度唱え,身の汚れを清める修法。千度祓い。ちたびのはらえ。
千度の祓
ちたびのはらえ 【千度の祓】
⇒千度(センド)の祓(ハライ)
千度詣で
せんどもうで [4] 【千度詣で】
神社や寺に祈願成就のために千度,参詣すること。
千座
ちくら 【千座】
多くの台。
千座の置き戸
ちくらのおきど 【千座の置き戸】
上代,祓(ハラエ)のとき,罪の償いとして出した多くの品物。「速須佐之男命に―を負ほせ/古事記(上訓)」
千引き
ちびき 【千引き】
〔「ちひき」とも〕
千人もの大勢の力で引かなければならないほどの重さの物をいう語。「をしからで投げもやられぬ我が身こそ―の石のたぐひなりけれ/永久百首」
千思
せんし [1] 【千思】 (名)スル
いろいろに思うこと。また,その思い。
千思万考
せんしばんこう [1] 【千思万考】 (名)スル
あれこれ思いをめぐらすこと。「―するも此他又明案の有るあらざるなりと/世路日記(香水)」
千態
せんたい [0] 【千態】
様々な形態。千状。「―万様」
千態万状
せんたいばんじょう [0] 【千態万状】
「千状万態(センジヨウバンタイ)」に同じ。
千慮
せんりょ [1] 【千慮】
あれこれと十分に考えをめぐらすこと。多くの思慮。
千慮の一失
せんりょ【千慮の一失】
a slip of a wise man.
千成り
せんなり [0] 【千成り・千生り】
たくさん実がなること。群がって実がなること。
千成り柿
せんなりがき [4] 【千成り柿】
シナノガキの異名。
千成り瓢箪
せんなりびょうたん [5] 【千成り瓢箪】
(1)ヒョウタンの一。小さい実がたくさんなるもの。千成り。
(2){(1)}を図案化した紋様。豊臣秀吉の馬印(ウマジルシ)として知られる。せんなりひさご。
千成酸漿
せんなりほおずき [5] 【千成酸漿】
ナス科の一年草。熱帯アメリカ原産。野生化して各地に見られる。高さ約30センチメートル。葉は広卵形。夏から秋にかけ,淡黄色の花を開く。果実は小球形で多数つき,熟しても赤くならず,袋状になった緑色の萼(ガク)に包まれる。
千成酸漿[図]
千戸制
せんこせい [0] 【千戸制】
チンギス=ハンが組織した行政・軍事組織。全国の遊牧民を九五の千戸集団に分け,さらにそれを百戸・十戸に区分して各々に長を置き,各集団は行政集団と軍事集団を兼ねた。
千手
せんじゅ 【千手】
(1)「平家物語」に登場する遊女。鎌倉に捕らえられた平重衡(シゲヒラ)の寵(チヨウ)を受け,重衡が斬られた後,長野の善光寺に入って菩提を弔ったという。「吾妻鏡」にも見える。
(2)(「千寿」とも書く)能の一。三番目物。金春禅竹(コンパルゼンチク)作。捕らえられて鎌倉へ送られた平重衡と千手の前との悲恋を脚色。
千手
せんじゅ [1] 【千手】
(1)「千手観音」の略。
(2)「千手陀羅尼(ダラニ)」の略。
千手の誓い
せんじゅのちかい 【千手の誓い】
観世音が千の手,千の眼をそなえ,一切の衆生を救おうとして立てた誓い。「万の仏の願よりも,―ぞ頼もしき/梁塵秘抄」
千手巻
せんだまき [0] 【千手巻・千朶巻】
⇒千段巻(センダンマキ)(2)
千手法
せんじゅほう [0] 【千手法】
密教で,千手観音を本尊として行う延命・五穀豊穣・罪障消滅・怨敵降伏などを祈願する修法の一。
千手経
せんじゅきょう [0] 【千手経】
「千手千眼観世音菩薩広大円満無礙大悲心陀羅尼経」など。千手観音とその陀羅尼について説いた経の略称。千手陀羅尼経。
千手観音
せんじゅかんのん [4] 【千手観音】
(1)〔仏〕 六観音の一。限りない慈悲を表す菩薩で,千の慈悲の眼と千の慈悲の手をそなえ,生ある者を救うという。二七面四二臂の像が一般的。千手千眼観自在菩薩。千手千眼観世音。千眼千臂観世音。
(2)〔足が多く生えているのが(1)の姿に似ていることから〕
シラミの俗称。
千手観音(1)[図]
千手陀羅尼
せんじゅだらに [4] 【千手陀羅尼】
〔仏〕 千手観音の功徳を説いた呪文。大悲心陀羅尼。大悲呪。千手真言。
千手院
せんじゅいん [3] 【千手院】
(1)千手観音をまつる堂。
(2)「千手院物」の略。
千手院物
せんじゅいんもの [0] 【千手院物】
大和の刀匠千手院一派の造った刀。反りが高く鎬(シノギ)の広いのが特徴。
千把
せんば [1] 【千把・千歯】
稲や麦の穂をこくための農具。鉄片を櫛の歯のように並べ,それへ稲穂をひっかけて,籾(モミ)をしごき落とす。元禄年間(1688-1704)に考案された。後家倒し。千把稲扱(イナコ)き。千把扱き。
千把[図]
千把扱き
せんばこき [3] 【千把扱き】
「せんば(千把)」に同じ。
千振
せんぶり [0] 【千振】
(1)リンドウ科の越年草。乾いた丘陵地に生える。茎は高さ約25センチメートルで紫色を帯び,広線形の葉を対生。秋,枝頂に紫の線条のある白い花をつける。この時期に引き抜く。全体に苦みが強く,乾燥したものを当薬(トウヤク)といい,煎じて健胃薬とする。和名は千回振り出してもまだ苦いという意。医者倒し。
〔「千振引く」は [季]秋〕
(2)脈翅目の昆虫。ヘビトンボに似るが小形で,体長は約15ミリメートル。体は黒く,はねは暗色で半透明。初夏水辺に現れる。ヤマトセンブリ。
千振(1)[図]
千摺り
せんずり [0] 【千摺り】
手淫。自慰。
千日
せんにち [4][1] 【千日】
(1)一千もの日数。多くの日数のたとえ。
(2)一千日の精進。ある祈願のために行う千日間の精進。「―果てて御嶽にまゐらせ給て言ひ遣はしける/山家(雑詞)」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0][1]〕
千日前
せんにちまえ センニチマヘ 【千日前】
大阪市中央区,道頓堀(ドウトンボリ)と難波(ナンバ)に挟まれた繁華街。劇場・映画館・飲食店が多数ある。法善寺(別名,千日寺)の前にあるのでいう。
千日前線
せんにちまえせん センニチマヘ― 【千日前線】
大阪市営の地下鉄道線。大阪市野田阪神・谷町九丁目・南巽間,12.6キロメートル。大阪市東西横断地下鉄の一つ。
千日参り
せんにちまいり [5] 【千日参り】
(1)千日間,祈願のために毎日神社・仏閣に参ること。千日詣で。
(2)江戸時代,特定の日(江戸浅草寺では陰暦七月一〇日)に参詣すると千日間に相当する功徳があるとされ,寺社に参詣したこと。千日詣で。
千日手
せんにちて [4][0] 【千日手】
将棋で,双方が同じ指し手を繰り返す状態。三度繰り返した場合,無勝負として指し直しとなるが,王手の連続である場合,攻め方が指し手を変更しなければならない。千遍手。
千日紅
せんにちこう [4] 【千日紅】
ヒユ科の一年草。熱帯アメリカの原産。江戸時代に渡来し,花壇・切り花用に栽培される。高さ20〜50センチメートル。葉は長楕円形。六〜九月,枝先に紅色まれに白色の球状の頭花をつける。花期が長いのでこの名がある。千日草。[季]夏。
千日紅[図]
千日草
せんにちそう [0] 【千日草】
センニチコウ(千日紅)の別名。
千日詣で
せんにちもうで [5] 【千日詣で】
「千日参り」に同じ。
千日講
せんにちこう [0] 【千日講】
千日の間,法華経を読誦(ドクジユ)・講説する法会。
千早
ちはや 【千早】
「千早の歌」に同じ。
千早
ちはや 【襅・千早】
(1)神事に奉仕する女性の用いた,たすき状の布。
(2)女官などが着た貫頭衣形の上衣。のち,小忌(オミ)の肩衣として前が明き,細い襟が付いた。白絹で,身二幅(フタノ)で脇は縫わず水草・蝶(チヨウ)・鳥などの模様を山藍(ヤマアイ)ですりつける。
千早の歌
ちはやのうた 【千早の歌】
「千早振る卯月(ウヅキ)八日は吉日よ,かみさけ虫をせいばいぞする」という歌。これを書いた紙を虫除けに厠(カワヤ)や台所に貼った。「屎(クソ)の側―で虫を除け/柳多留 114」
千早ぶ
ちはや・ぶ 【千早ぶ】 (動バ上二)
〔「いちはやぶ」の転〕
あらあらしく振る舞う。たけだけしい態度をとる。「―・ぶる人を和(ヤワ)せとまつろはぬ国を治めと/万葉 199」
千早人
ちはやひと 【千早人】 (枕詞)
〔強暴な人の意か〕
「宇治」にかかる。「―宇治の渡りに渡り瀬に/古事記(中)」
千早城
ちはやじょう 【千早城】
河内国金剛山の西側(現,大阪府南河内郡千早赤阪村)にあった山城。1322年赤坂城の支城として楠木正成が築城。翌年赤坂城が陥(オチ)ると楠木氏の本拠となり,鎌倉幕府の大軍の攻撃によく耐えた。92年廃城。
千早振る
ちはやぶる 【千早振る】
■一■ (枕詞)
〔動詞「ちはやぶ」の連体形に基づく。後世「ちはやふる」とも〕
「神」「宇治」などにかかる。「―宇治の渡りに棹とりに/古事記(中)」「―神代も聞かず竜田川から紅に水くくるとは/古今(秋下)」
■二■ (名)
「千早の歌」に同じ。「遣り手知恵格子のすみへ―/柳多留 144」
千早振る
ちはやぶる 【千早振る】
落語の一。在原業平の「千早振る神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは」の歌の意味を聞かれた隠居が,苦しまぎれにこじつけの解釈をする滑稽。
千早赤阪
ちはやあかさか 【千早赤阪】
大阪府南東部,南河内郡の村。金剛山の西斜面に広がる。楠木氏ゆかりの地で,千早城・赤坂城の跡がある。
千景万色
せんけいばんしょく [0] 【千景万色】
たくさんの景色。いろいろな眺め。
千曲川
ちくまがわ 【千曲川】
信濃川上・中流部,長野県下を流れる部分の名称。秩父山地の甲武信(コブシ)岳に源を発し,佐久・上田盆地を経て長野盆地で犀川(サイガワ)と合流し,県境で信濃川となって新潟県に入る。長野県内の長さ214キロメートル。
千曲川のスケッチ
ちくまがわのスケッチ チクマガハ― 【千曲川の―】
随筆・小品集。島崎藤村作。1912年(大正1)刊。信州小諸の千曲川流域の自然と農村生活の断面を記録したもの。詩人藤村から小説家への転換を示す時期の執筆。
千木
ちぎ [1] 【千木・知木・鎮木】
神社本殿の屋根で,両妻の破風板が屋根の上に突き出て交差した装飾材。本来は垂木(タルキ)の端が棟より長く突き出たもの。のちには破風から離されて棟の上に置かれるようになった。氷木(ヒギ)。
千木櫃
ちぎびつ [2] 【千木櫃】
「ちぎばこ(千木箱)」に同じ。
千木笥
ちぎばこ [2] 【千木箱・千木笥】
江戸の芝神明(飯倉神社,今の芝大神宮)で九月の祭礼に売った,経木製の絵箱。婦人が箪笥(タンス)に入れて,衣服が増えるまじないとした。ちぎびつ。おだいびつ。
千木箱[図]
千木箱
ちぎばこ [2] 【千木箱・千木笥】
江戸の芝神明(飯倉神社,今の芝大神宮)で九月の祭礼に売った,経木製の絵箱。婦人が箪笥(タンス)に入れて,衣服が増えるまじないとした。ちぎびつ。おだいびつ。
千木箱[図]
千本
せんぼん [1] 【千本】
一本の千倍。また,本数が非常に多いことをいう。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [1][0]〕
千本
ちもと [1] 【千本】
(1)せんぼん。多くの本数。「我が宿に―の桜花咲かば/玉葉(神祇)」
(2)わけぎ。ふゆねぎ。
千本分葱
せんぼんわけぎ [6][5] 【千本分葱】
アサツキの別名。
千本念仏
せんぼんねんぶつ [5] 【千本念仏】
(1)京都市上京区の引接(インジヨウ)寺(千本閻魔(エンマ)堂)で,五月に数日または約二〇日間行われる念仏法会(ホウエ)。閻魔堂大念仏。
(2)京都市上京区の大報恩寺(千本釈迦堂)で行われる法会。昔は二月に一週間行われたが,現在は三月中旬に修される。遺教経を講じ,大念仏を修する。大報恩寺遺教経会。千本釈迦念仏。
千本搗き
せんぼんづき [0] 【千本搗き】
堤防などを固めるために,棒で何度もつくこと。
千本松原
せんぼんまつばら [6] 【千本松原】
多数の松が群がり生えている原。特に,静岡県沼津の海岸の松原が有名。
千本格子
せんぼんごうし [5] 【千本格子】
縦の目の細かい格子。店先などに用いる。
千本槍
せんぼんやり [3] 【千本槍】
キク科の多年草。各地の山野に生える。葉は根生し,狭卵楕円形。春型と秋型があり,春に出る花茎は高さ約10センチメートルで,白色の花を頂生。秋型は葉が大きく,花茎は約30センチメートルで閉鎖花をつける。ムラサキタンポポ。
千本湿地
せんぼんしめじ [5] 【千本湿地】
シメジの別名。たくさん群がって生えるのでいう。
千本釈迦堂
せんぼんしゃかどう 【千本釈迦堂】
京都にある「大報恩寺」の通称。
千朶巻
せんだまき [0] 【千手巻・千朶巻】
⇒千段巻(センダンマキ)(2)
千朶積み
せんだつみ [0] 【千朶積み】
商品を高く積み上げること。また,それを背負って売り歩く商人。
千束
ちづか 【千束】
〔「ちつか」とも〕
(1)千たば。幾つものたば。多数。「思ひかね今日たてそむる錦木の―も待たで逢ふよしもがな/詞花(恋上)」
(2)〔「束」は四本の指をそろえて置いた幅〕
きわめて長いこと。「―の橋を独梁にさしこえて/海道記」
千松
せんまつ 【千松】
(1)浄瑠璃「伽羅(メイボク)先代萩」中の人物で,政岡の子。
(2)〔「侍の子というものは腹がへってもひもじゅうない」という(1)の千松の台詞(セリフ)から〕
空腹である人のたとえ。
千枚
せんまい [1] 【千枚】
(1)一枚の千倍。また,枚数の多いことをいう。
(2)(料理用の)牛の第三胃。
千枚岩
せんまいがん [3] 【千枚岩】
変成岩の一。割れ目や片理が発達し,葉片状にはがれやすい。再結晶作用はあまり受けておらず,緑泥石や絹雲母などの細かい鱗片(リンペン)状結晶が片理に沿ってわずかに生じている。粘板岩と結晶片岩との中間の岩石。
千枚張
せんまいばり [0] 【千枚張(り)】
(1)何枚も張り合わせて厚くすること。また,そのもの。
(2)〔「面(ツラ)の皮千枚張り」の略〕
厚かましいこと。ずうずうしいこと。「対手(アイテ)が名代の―だから/社会百面相(魯庵)」
千枚張り
せんまいばり [0] 【千枚張(り)】
(1)何枚も張り合わせて厚くすること。また,そのもの。
(2)〔「面(ツラ)の皮千枚張り」の略〕
厚かましいこと。ずうずうしいこと。「対手(アイテ)が名代の―だから/社会百面相(魯庵)」
千枚漬
せんまいづけ [0] 【千枚漬(け)】
薄切りにした聖護院(シヨウゴイン)蕪菁(カブラ)と昆布とを重ね,塩・味醂(ミリン)・麹(コウジ)で漬けた漬物。京都の名産。
千枚漬け
せんまいづけ [0] 【千枚漬(け)】
薄切りにした聖護院(シヨウゴイン)蕪菁(カブラ)と昆布とを重ね,塩・味醂(ミリン)・麹(コウジ)で漬けた漬物。京都の名産。
千枚田
せんまいだ [3] 【千枚田】
「棚田(タナダ)」に同じ。たくさんの小さな田が階段状に並ぶところからいう。
千枚通し
せんまいどおし [5] 【千枚通し】
錐(キリ)の一種。何枚も重ねた紙などを刺し通して穴を開けるのに用いる。
千枚通し
せんまいどおし【千枚通し】
a bodkin.→英和
千枚道具
せんまいどうぐ 【千枚道具】
小判千枚の値打ちのあるもの。千枚物。「此無疵―也/浮世草子・諸艶大鑑 4」
千枝
ちえ 【千枝】
たくさんに枝分かれした枝。「楠の木は…―にわかれて/枕草子 40」
千樫
ちかし 【千樫】
⇒古泉(コイズミ)千樫
千歯
せんば [1] 【千把・千歯】
稲や麦の穂をこくための農具。鉄片を櫛の歯のように並べ,それへ稲穂をひっかけて,籾(モミ)をしごき落とす。元禄年間(1688-1704)に考案された。後家倒し。千把稲扱(イナコ)き。千把扱き。
千把[図]
千歳
ちとせ 【千歳】
北海道西部,札幌市の南東にある市。新千歳空港は北海道の空の玄関口。食品工業などが立地。
千歳
ちとせ [0][2] 【千歳】
千年。また,長い年月。
千歳
せんざい [0] 【千歳】
(1)千年。長い年月。千載。「名を―に残す」
(2)能の「翁(オキナ)」で,侍烏帽子に素襖(スオウ)を着け,小刀を佩(ハ)き,翁に次いで謡い舞う翁の露払い役。
千歳の坂
ちとせのさか 【千歳の坂】
千年の歳月をこえ過ぎるのを坂にたとえていう語。
千歳の声
ちとせのこえ 【千歳の声】
太平や長寿を祈る声。千秋楽・万歳楽などを頌(シヨウ)する声。
千歳山
ちとせやま 【千歳山】
〔千年の緑をたたえている山の意から〕
松の生えている山をいう。
千歳楽
せんざいらく [3] 【千歳楽】
(1)「千秋楽{(1)}」に同じ。
(2)「千秋楽{(3)}」に同じ。
千歳線
ちとせせん 【千歳線】
JR 北海道の鉄道線。北海道白石と沼ノ端(56.6キロメートル),南千歳と新千歳空港(2.6キロメートル)間。函館本線と室蘭本線を結び,新千歳空港とも結ぶ。
千歳蘭
ちとせらん [3] 【千歳蘭】
ユリ科の多年草。熱帯アフリカ原産。観葉植物として栽培。葉は根茎から直立し,剣状で質厚く高さ1メートルに達し,しばしば斑紋や縞(シマ)がある。花は白色の筒状花で香りが高く,まばらな穂状花序につく。サンセベリア。
千歳飴
ちとせあめ [3] 【千歳飴】
細長い紅白のさらし飴を,松竹梅などを色刷りにした化粧袋に詰めたもの。七五三の祝いなどに縁起物として売られる。[季]冬。
千歳鳥
ちとせどり 【千歳鳥】
鶴の異名。
千段巻
せんだんまき [0] 【千段巻】
(1)槍(ヤリ)や刀の柄などを籐や麻苧(アサオ)ですき間なく巻き漆で塗りこめたもの。
(2)重籐(シゲドウ)の弓の籐づるの巻き方で,斜め十文字に巻きしめるもの。また,その部分。せんだまき。
千波万波
せんぱばんぱ [1][1] 【千波万波】
次から次へと絶え間なく押し寄せてくる波。
千灯会
せんとうえ [3] 【千灯会】
多くの灯火をともし仏の供養をする法会(ホウエ)。奈良の法華寺などで行われた。
千状万態
せんじょうばんたい センジヤウ― [0] 【千状万態】
種々さまざまな状態。いろいろな姿やかたち。千態万状。
千生り
せんなり [0] 【千成り・千生り】
たくさん実がなること。群がって実がなること。
千田
せんだ 【千田】
姓氏の一。
千田是也
せんだこれや 【千田是也】
(1904-1994) 俳優・演出家。東京生まれ。本名,伊藤圀夫。築地小劇場で初舞台,1944年(昭和19)俳優座結成。ブレヒトの翻訳・上演など,戦後の新劇運動に指導的役割を果たす。
千町歩地主
せんちょうぶじぬし センチヤウブヂヌシ [6] 【千町歩地主】
幕末から農地改革までの間に,千町歩(約1000ヘクタール)以上の小作地を所有するに至った,寄生地主制を代表する地主。山形県庄内の本間家や新潟県の市島家,宮城県の斎藤家,秋田県の池田家など。
千番
せんばん [1] 【千番】
千回。千度。ちたび。
千畳
せんじょう [1][0] 【千畳】
(1)山などが幾重にも重なること。
(2)千枚のたたみ。
千畳敷
せんじょうじき [0] 【千畳敷(き)】
(1)畳千枚を敷くことのできるほどの大広間。また,その広さ。
(2)岩盤からなる広い台地状の地形。宮城県金華山や和歌山県の白浜海岸などの波食台の隆起地形,埼玉県の長瀞(ナガトロ)の河床,木曾駒ヶ岳のカール地形など。
千畳敷き
せんじょうじき [0] 【千畳敷(き)】
(1)畳千枚を敷くことのできるほどの大広間。また,その広さ。
(2)岩盤からなる広い台地状の地形。宮城県金華山や和歌山県の白浜海岸などの波食台の隆起地形,埼玉県の長瀞(ナガトロ)の河床,木曾駒ヶ岳のカール地形など。
千疋猿
せんびきざる [5] 【千疋猿】
くくり猿をたくさん糸に結びつけたもの。女児の災難よけや芸能の上達を祈願して,神仏に奉納する。
千百
せんひゃく [1] 【千百】
非常に数の多いこと。幾百幾千。「唯―の術を用るの際に/文明論之概略(諭吉)」
千石
せんごく [1] 【千石】
(1)一石の一〇〇〇倍。約180キロリットル。
(2)「千石通し」の略。
千石積み
せんごくづみ [0] 【千石積み】
米千石を積むこと。また,その船。
→千石船
千石簁
せんごくどおし [5] 【千石通し・千石簁】
傾斜した長い篩(フルイ)の上端から搗(ツ)き米を流して糠(ヌカ)をふるい落とす農具。また,籾摺(モミズ)りしたのち,粒の選別にも用いる。万石通し。
千石通し[図]
千石船
せんごくぶね [5] 【千石船】
米千石の重量の荷物を積み得る荷船の総称。しかし,江戸時代の大型荷船が弁財船で占められ,千石積みを大型の基準としたため,いつか積石数に関係なく弁財船の別名となった。大型船は二千石積みに及ぶ。
千石船[図]
千石豆
せんごくまめ [4] 【千石豆】
フジマメの別名。[季]秋。
千石通し
せんごくどおし [5] 【千石通し・千石簁】
傾斜した長い篩(フルイ)の上端から搗(ツ)き米を流して糠(ヌカ)をふるい落とす農具。また,籾摺(モミズ)りしたのち,粒の選別にも用いる。万石通し。
千石通し[図]
千社
せんじゃ [1] 【千社】
千のやしろ。多くのやしろ。
千社参り
せんじゃまいり [4] 【千社参り】
⇒千社詣(モウ)で
千社札
せんじゃふだ [3] 【千社札】
千社詣でをする人が社寺に納める札。自分の名・屋号・住所などを趣向を凝らして刷り,記念に社殿の柱などに貼りつける。
千社札[図]
千社詣で
せんじゃもうで [4] 【千社詣で】
多くの寺社に巡拝・祈願すること。二月初午(ハツウマ)の日に,稲荷(イナリ)に巡拝することが多い。特に江戸時代に流行。千社参り。
千福年説
せんぷくねんせつ [5] 【千福年説】
⇒千年王国説(センネンオウコクセツ)
千秋
せんしゅう [0] 【千秋】
(1)千年。長い年月。ちとせ。千載。「一日(イチジツ)―」
(2)「千秋万歳」の略。
千秋万歳
せんずまんざい [4] 【千秋万歳・千寿万歳】
中世,唱門師が正月に民家の門に立って家門の繁栄を祝い,祝言を述べつつ舞った芸能。一人は扇を持って舞い,一人が鼓で拍子をとった。近世の三河万歳などの源流。
千秋万歳
せんしゅうばんぜい [0] 【千秋万歳】
千年万年。永遠。また,長寿を祝う言葉。せんしゅうばんざい。「門出の盃出さるれば,互に―と/浄瑠璃・出世景清」
千秋楽
せんしゅうらく【千秋楽】
the last day of a public performance.〜になる come to a close.→英和
千秋楽
せんしゅうらく [3] 【千秋楽】
〔(3) が法会(ホウエ)などの最後に奏されたところからという〕
(1)相撲・芝居などの興行の最後の日。千歳楽。らく。
(2)謡曲「高砂」の終わりの部分。婚礼のときなどの祝言として謡われる。
(3)雅楽の曲の名の一。盤渉(バンシキ)調の曲で舞がない。千歳楽。
千種
ちぐさ [1] 【千草・千種】
〔「ちくさ」とも〕
(1)いろいろな秋の草。やちぐさ。[季]秋。「庭の―も虫の音も」
(2)「千草色(イロ)」の略。
千種
ちぐさ 【千種】
室町初期の能面作者。世阿弥と同時代の名工。生没年未詳。
千種
ちくさ 【千種】 (名・形動ナリ)
〔「ちぐさ」とも〕
種類が多い・こと(さま)。いろいろ。種々。「秋の野にみだれて咲ける花の色の―にものを思ふころかな/古今(恋二)」
千種
ちぐさ 【千種】
姓氏の一。
千種万様
せんしゅばんよう [1] 【千種万様】
「千差万別」に同じ。
千種忠顕
ちぐさただあき 【千種忠顕】
(?-1336) 南北朝時代の公家(クゲ)。後醍醐天皇の側近。元弘の乱で天皇とともに隠岐(オキ)に流され,脱出後,伯耆(ホウキ)船上山(センジヨウセン)に挙兵。六波羅を陥れ建武政権で参議となるが,近江西坂本で足利直義軍と戦って戦死。
千種有功
ちぐさありこと 【千種有功】
(1797-1854) 江戸末期の歌人。本姓は源。号は千々迺舎(チヂノヤ)。堂上家に生まれ,正三位権中将。香川景樹らと交わり,堂上派を脱した歌風を示した。歌集「千々迺舎集」「ふるかゞみ」など。
千種貝
ちぐさがい [3] 【千種貝】
海産の巻貝。貝殻は円錐形で,殻高約2センチメートル。殻表は滑らかで,赤橙色・黄褐色など色彩に変異が多い。北海道南部以南の潮間帯の海藻上に着生する。
千筋
ちすじ [1][2] 【千筋】
(1)細長い糸状のものがたくさんあることをいう語。「―の涙」
(2)髪の毛のこと。「きよらかなるみどりの―/洒落本・契情買虎之巻」
千筋
せんすじ [1] 【千筋】
経(タテ)糸二本ごとに色の違う細い縞。
千筋染
せんすじぞめ [0] 【千筋染(め)】
千筋を染めること。また,その布。
千筋染め
せんすじぞめ [0] 【千筋染(め)】
千筋を染めること。また,その布。
千箇寺
せんがじ [3] 【千個寺・千箇寺】
(1)千の寺院。
(2)「千個寺参り」の略。「―はぬき��髭の門に立ち/柳多留 78」
千箭
ちのり 【千入り・千箭】
〔「ちのいり(千篦入)」の転か〕
千本の矢が納められていること。また,たくさんの矢が差し入れてあること。
千篇一律
せんぺんいちりつ [0] 【千編一律・千篇一律】 (名・形動)[文]ナリ
多くの詩がみな同じ調子で作られていること。転じて,どれをとっても皆同じようで面白みのないこと。また,そのさま。「―の文章」「其趣向は―なるはいふまでもなし/筆まかせ(子規)」
千紫万紅
せんしばんこう [1] 【千紫万紅】
さまざまな花の色。また,色とりどりに咲く花。
千緒万端
せんしょばんたん [1] 【千緒万端】
種々雑多な事柄。
千編一律
せんぺんいちりつ [0] 【千編一律・千篇一律】 (名・形動)[文]ナリ
多くの詩がみな同じ調子で作られていること。転じて,どれをとっても皆同じようで面白みのないこと。また,そのさま。「―の文章」「其趣向は―なるはいふまでもなし/筆まかせ(子規)」
千編一律の
せんぺんいちりつ【千編一律の】
monotonous;→英和
stereotyped.→英和
千羽鶴
せんばづる [4][3] 【千羽鶴】
折り鶴を糸でたくさんつないだもの。祈願や,病気回復のために作り,また,その意をこめて贈り物ともする。
千般
せんぱん 【千般】
〔「せんばん」とも〕
種々。さまざま。いろいろ。「一首の歌に―の恨を述べて/太平記 12」
千草
ちぐさ [1] 【千草・千種】
〔「ちくさ」とも〕
(1)いろいろな秋の草。やちぐさ。[季]秋。「庭の―も虫の音も」
(2)「千草色(イロ)」の略。
千草木綿
ちぐさもめん [4] 【千草木綿】
千草色で先染めした木綿織物。
千草色
ちぐさいろ [0] 【千草色】
わずかに緑色がかった,薄い青色。
千葉
ちば 【千葉】
(1)関東地方南東部の県。かつての安房(アワ)・上総(カズサ)二国と下総(シモウサ)国の大部分を占める。房総半島の全域を占め,南部に房総丘陵,北部に下総台地,太平洋岸に九十九里平野が広がる。北の県境を利根川が流れる。県庁所在地,千葉市。
(2)千葉県中部,東京湾に面する市。県庁所在地。指定都市。近世は宿場町。商工業・住宅地として発達。
千葉
ちば 【千葉】
姓氏の一。中世の下総国の豪族。桓武平氏良文流。下総国千葉郡に住した。房総へ敗走した頼朝を助け,後に下総国守護となる。戦国時代,後北条氏に従ったが,豊臣氏に滅ぼされた。
千葉の
ちばの 【千葉の】 (枕詞)
〔「ちば」は多くの葉の意〕
「葛」に葉の多いことから「葛野(カズノ)」にかかる。「―葛野を見れば/古事記(中)」
千葉亀雄
ちばかめお 【千葉亀雄】
(1878-1935) 評論家・ジャーナリスト。山形県生まれ。「国民新聞」「読売新聞」などに勤め,文芸時評の筆をとる。新感覚派の命名者として知られ,大衆文学の発展にも寄与。著「ペン縦横」
千葉周作
ちばしゅうさく 【千葉周作】
(1794-1855) 江戸末期の剣客。北辰一刀流の祖。名は成政。陸奥(ムツ)の人。神田お玉が池に,斎藤弥九郎の練兵館,桃井(モモノイ)春蔵の士学館とともに幕末三大道場である玄武館を開く。のち,水戸藩校弘道館の剣撃師範。幕末三剣士の一人。
千葉商科大学
ちばしょうかだいがく 【千葉商科大学】
私立大学の一。1928年(昭和3)創立の巣鴨高等商業を母体とし,移転・改称を経て,50年新制大学となる。本部は千葉県市川市。
千葉大学
ちばだいがく 【千葉大学】
国立大学の一。千葉医科大学を中心に,付属医専・付属薬専・千葉農専・東京工専・師範系学校などが合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。翌年,東京医科歯科大学予科を吸収。本部は千葉市稲毛区。
千葉工業大学
ちばこうぎょうだいがく 【千葉工業大学】
私立大学の一。1942年(昭和17)東京都町田市に創立の興亜工業大学を前身に,46年千葉県に移転し,現名に改称。50年新制大学となる。本部は習志野市。
千葉常胤
ちばつねたね 【千葉常胤】
(1118-1201) 鎌倉初期の武将。常重の子。下総守護。千葉介と称す。源頼朝の挙兵に一族を率いて参加,幕府創設に功を成した。東国御家人の重鎮。
千葉広常
ちばひろつね 【千葉広常】
(?-1183) 平安末期の武将。平忠常の子孫。上総国権介(ゴンノスケ)。安房国に逃れた源頼朝の下に二万騎を率いて参陣。佐竹氏追討などにも功があったが,謀反を疑われ梶原景時に誅殺された。
千葉笑い
ちばわらい [3] 【千葉笑い】
江戸時代,下総(シモウサ)国千葉の千葉(センヨウ)寺で毎年大晦日(オオミソカ)の晩に行われた行事。だれとも分からぬように顔をおおうなどして集まった人々が,代官や村役人たちの悪行・不正を非難して笑った。
千葉経済大学
ちばけいざいだいがく 【千葉経済大学】
私立大学の一。1987年(昭和62)設立。本部は千葉市稲毛区。
千蔭流
ちかげりゅう 【千蔭流】
和様書道の流派の一。加藤千蔭を流祖とする。
千行
せんこう [0] 【千行】
いくすじも続くこと。とめどなく涙が流れるさまをいう。「―の悲涙袂を朽たし/謡曲・景清」
千言
せんげん [0] 【千言】
多くの言葉。
千言万語
せんげんばんご [5] 【千言万語】
非常に多くの言葉。「―を費やす」
千貫
せんがん [1] 【千貫】
一貫の千倍。また,価値の多いこと,重いことのたとえ。
千賀浦
ちがのうら 【千賀浦】
宮城県松島湾の南西部の浜。塩釜(シオガマ)の浦。千賀の塩釜。((歌枕))「陸奥(ミチノク)の―にて見ましかばいかにつつじのをかしからまし/道綱母集」
千足る
ちた・る 【千足る】 (動ラ四)
十分満ち足りている。「日本(ヤマト)は浦安の国細戈(クワシホコ)の―・る国/日本書紀(神武訓)」
千軍
せんぐん [0] 【千軍】
多くの軍兵。
千軍万馬
せんぐんばんば [5] 【千軍万馬】
(1)たくさんの兵と馬。大軍。
(2)度々戦場に臨んで,戦闘の経験が豊かであること。転じて,社会経験が豊かなこと。「―の古強者(フルツワモノ)」
千軍万馬の間
せんぐんばんばのかん 【千軍万馬の間】
戦場。また,社会での激しい競争の場。
千載
せんざい [0] 【千載】
「千歳(センザイ){(1)}」に同じ。「富も―の名も/思出の記(蘆花)」
千載一遇
せんざいいちぐう [0] 【千載一遇】
千年に一度めぐりあうほどの,またとない機会。「―の好機」「―のチャンス」
千載一遇の好機
せんざい【千載一遇の好機】
<throw away> a golden opportunity.
千載不磨
せんざいふま [5] 【千載不磨】
千年ののちまでも消えずに残っていること。「―の大典」
千載和歌集
せんざいわかしゅう 【千載和歌集】
第七番目の勅撰和歌集。二〇巻。後白河法皇下命,藤原俊成撰。1188年成立。約一二九〇首。伝統性を踏まえながら主情性を志向した歌風で,新古今集への道を開いた。八代集の一。千載集。
千載集
せんざいしゅう 【千載集】
「千載和歌集」の略。
千輻輪
せんぷくりん 【千輻輪】
「千輻輪相」の略。
千輻輪相
せんぷくりんそう [5] 【千輻輪相】
仏の三十二相の一。仏の足の裏の,千の輻(ヤ)が車輪状になっている文様。
千辛万苦
せんしんばんく [5] 【千辛万苦】 (名)スル
様々の苦労をすること。非常に多くの難儀や苦しみ。「―を重ねる」「―して始めて達し得べきもの/虞美人草(漱石)」
千道安
せんどうあん 【千道安】
(1546-1607) 安土桃山時代の茶人。初名紹安。利休の長男。利休らとともに秀吉に仕える。道安囲い・道安風炉(フロ)はその好みを伝える。
千部会
せんぶえ [3] 【千部会】
祈願や追善のために同じ経典を一千回読む法会。千人の僧が一部ずつ読む場合や,一人の僧が千部読む場合などがある。千部経。千部読経。
千里
せんり [1] 【千里】
(1)一里の千倍。
(2)遠く離れていることにいう。また,その所。
千里
ちさと 【千里】
(1)多くの村里。「―は同じ霧の内にて/秋篠月清集」
(2)非常に長い距離。また,非常に遠い所。せんり。「はるばると―の程を隔てては/古今六帖 5」
千里万里
せんりばんり [1][1] 【千里万里】
千里も万里も離れていること。また,物事がはなはだしくかけ離れていること。せんりまんり。「―の隔て」
千里丘陵
せんりきゅうりょう 【千里丘陵】
大阪平野北部にあり,吹田・豊中・箕面・茨木市にまたがる丘陵。千里ニュータウンや万国博記念公園がある。
千里同風
せんりどうふう [1] 【千里同風】
〔論衡(雷虚)「千里不�同�風,百里不�共�雷」〕
遠く離れた土地にも同じ風が吹くという意。天下がよく治まって太平な世であること。万里同風。
千里眼
せんりがん [0][3] 【千里眼】
遠く離れた土地の出来事や未来のこと,また人の心の中を知りうる能力。また,その能力をもっている人。
千里眼
せんりがん【千里眼】
clairvoyance (術);→英和
a clairvoyant (人).→英和
千里竹
ねざさ [0] 【根笹・千里竹】
(1)土手や丘などに群生するササ。根を四方に張り,高さは2メートル内外。枝は節に数個つき,披針形の葉を互生する。時に緑色の小穂をつける。アズマネザサ・ケネザサなど数種ある。
(2)笹紋の一。{(1)}を図案化したもの。
千里線
せんりせん 【千里線】
阪急電鉄の鉄道線。大阪府天神橋筋六丁目・北千里間,13.6キロメートル。
千里膏
せんりこう [0] 【千里膏】
江戸時代,はれ物・火傷(ヤケド)・切り傷や,旅の疲れ止めに足などに塗った塗り薬。
千里鏡
せんりきょう [0] 【千里鏡】
望遠鏡の異名。「―ならびに硝子細工物の類/蘭学事始」
千里馬
チョンリマ [3] 【千里馬】
〔朝鮮語〕
朝鮮の伝説上の馬。両翼をもち,一日に千里をあまがけるという。朝鮮民主主義人民共和国における社会主義建設の象徴とされる。チョルリマ。
千里馬運動
チョンリマうんどう 【千里馬運動】
朝鮮民主主義共和国が朝鮮戦争後,復興・建設事業を進めるために行なった運動。物質的刺激策だけでなく,階級的政治教育の強化によって経済建設の促進がめざされた。
千重
ちえ 【千重】
数多く重なっていること。「名ぐはしき印南の海の沖つ波―に隠りぬ大和島根は/万葉 303」
千重波
ちえなみ チヘ― 【千重波】
幾重にも重なり合って寄せる波。「朝なぎに―寄せ夕なぎに五百重(イオエ)波寄す/万葉 931」
千重波頻に
ちえなみしきに チヘ― 【千重波頻に】 (副)
波が次々に寄せるようにしきりに。「一日(ヒトヒ)には―思へども/万葉 409」
千金
せんきん [0] 【千金】
(1)千枚の金子(キンス)。千両。
(2)多額の金銭。また,きわめて大きな価値。「一攫(イツカク)―」
千金にかえ難い[の値打がある]
せんきん【千金にかえ難い[の値打がある]】
priceless;→英和
invaluable.→英和
千鈞
せんきん [0] 【千鈞】
〔「鈞」は目方の単位。一鈞は三〇斤という〕
非常に重いこと。また,価値の高いこと。
千門万戸
せんもんばんこ [5] 【千門万戸】
多くの家々。
千顆万顆
せんかばんか センクワバンクワ [1][1] 【千顆万顆】
〔「顆」はつぶ(粒)の意〕
きわめて数の多いこと。「其恩の重き事を思へば,―の玉にもこえ/平家 2」
千首
せんしゅ [1] 【千首】
ある題のもとに一人あるいは何人かの人が千首の和歌を詠んだもの。また,一人あるいは何人かの人の和歌を千首集めたもの。千首和歌。
千駄櫃
せんだびつ [3] 【千駄櫃】
小間物を入れて行商人などが背負うたくさんの引き出しのついた櫃。
千鳥
ちどり【千鳥】
a plover.→英和
千鳥掛け a cross-stitch.
千鳥
ちどり [1] 【千鳥・鵆】
(1)チドリ目チドリ科の鳥の総称。全長15〜40センチメートル。ほとんどの種が足の指は三本で後ろ指を欠く。海岸や平野の水辺にすみ,親鳥は外敵が近づくと擬傷動作をする。北方で繁殖し,日本では春秋に通過する旅鳥が多いが,周年とどまるものもある。[季]冬。
(2)多くの鳥。「朝狩に五百つ鳥立て夕狩に―踏み立て/万葉 4011」
千鳥
ちどり 【千鳥】
狂言の一。金なしで酒を求めるよう主人に命ぜられた太郎冠者は,すでに借りのある酒屋へ行き,千鳥を捕らえるまねや津島祭の話などをしてまんまと酒をせしめる。津島祭。
千鳥の曲
ちどりのきょく 【千鳥の曲】
箏曲(ソウキヨク)の一。
(1)吉沢検校(ケンギヨウ)作曲。純箏曲で「六段」と並ぶ代表曲。古今組の一。「古今集」「金葉集」から千鳥に関する和歌を一首ずつ選んで前唄・後唄とし,前弾きと手事をつけたもの。
(2)「梅枝(ウメガエ)」に同じ。
千鳥の木
ちどりのき [1] 【千鳥の木】
カエデ科の落葉高木。山中に自生。葉は対生し,狭倒卵形で先がとがり重鋸歯がある。雌雄異株。翼果の翼は鈍角に開く。ヤマシバカエデ。
千鳥の香炉
ちどりのこうろ 【千鳥の香炉】
砧(キヌタ)青磁の三脚の聞香炉。宗祇・織田信長・豊臣秀吉らが所持したという。底の中央に高台があって脚が宙に浮くのを千鳥に見立てて名付けられたという。また,この形の香炉。
千鳥ヶ淵
ちどりがふち 【千鳥ヶ淵】
東京都千代田区にある,旧江戸城の内堀の一部。無名戦没者をまつる千鳥ヶ淵戦没者墓苑がある。桜の名所。
千鳥掛
ちどりがけ [0] 【千鳥掛(け)】
(1)〔チドリがつらなって飛ぶさまに似ているところから〕
紐・糸などを稲妻形に掛けること。「紅の調べ緒―に掛けさせ/浄瑠璃・雪女」
(2)「千鳥縢(カガ)り」に同じ。
千鳥掛け
ちどりがけ [0] 【千鳥掛(け)】
(1)〔チドリがつらなって飛ぶさまに似ているところから〕
紐・糸などを稲妻形に掛けること。「紅の調べ緒―に掛けさせ/浄瑠璃・雪女」
(2)「千鳥縢(カガ)り」に同じ。
千鳥格子
ちどりごうし [4] 【千鳥格子】
同数のたて糸とよこ糸で織り出した格子縞(ジマ)。地と模様が同形の,犬の牙(キバ)のようなとがった形で構成される。染め模様についてもいう。ハウンド-ツース-チェック。
千鳥格子[図]
千鳥破風
ちどりはふ [4] 【千鳥破風】
屋根の斜面の中程に装飾あるいは換気・採光のために設ける三角形の破風。障泥(アオリ)破風。据え破風。
千鳥破風[図]
千鳥縢り
ちどりかがり [4] 【千鳥縢り】
糸を斜めに交差させる縢り方。布端のほつれ止めなどに用いる。千鳥掛け。
千鳥草
ちどりそう [0] 【千鳥草】
(1)ラン科の多年草。深山の草地に自生。主根は肥厚し手形状に切れ込んでいる。茎は高さ約40センチメートルで,下半に線状披針形の葉を少数互生。夏,茎頂に淡紅色の小花を総状につけ,花の基部に線形の蹴爪(ケヅメ)がある。テガタチドリ。
(2)ヒエンソウの別名。
千鳥草(1)[図]
千鳥足
ちどりあし [3] 【千鳥足】
(1)〔チドリの足運びに似ているところから〕
左右の足の踏み所がジグザクになるような歩き方。特に,酔った人のよろめきながら歩くさまにいう。
(2)馬の足並みが乱れること。また,足音がチドリの羽音を思わせるようであることともいう。
千鳥足で歩く
ちどりあし【千鳥足で歩く】
walk zigzag;reel along.
升
ます [2][0] 【枡・升・桝・斗】
(1)液状・粉状・粒状の物の一定量をはかる方形・円筒形の器具。一合枡・五合枡・一升枡などがある。
(2){(1)}ではかった分量。ますめ。「一人の僧ごとに飯(イイ)四―を受く/三宝絵詞(中)」
(3)歌舞伎劇場や相撲小屋で,土間を四角く区切った客席。現在は相撲興行と,劇場の桟敷席に見られる。仕切り枡。切り枡。枡席。
(4)銭湯などで,湯舟から湯をくむのに用いる箱形の器。
(5)家紋の一。角桝を図案化したもの。
升
しょう [1] 【升】
尺貫法の体積の単位。合の一〇倍。斗の一〇分の一。時代によって量が異なる。1891年(明治24),一升を約1.8039リットルと定めた。
升売り
ますうり [0] 【枡売り・升売り】
米・酒・醤油などを,枡ではかって売ること。はかり売り。
升席
ますせき [0] 【枡席・升席】
「枡{(3)}」に同じ。
升座
ますざ [0] 【枡座・升座】
江戸時代,幕府が枡の製造・販売などをさせた世襲の独占業者。江戸の樽屋氏,京の福井氏。
升形
ますがた [0] 【枡形・升形・斗形】
(1)枡のような四角い形。
(2)「ます(斗)」に同じ。
(3)直角に設けられた二つの城門と城壁とで囲まれた四角い空き地。敵の直進をさまたげ,勢いを鈍らせる。
→枡形門
枡形(3)[図]
升掻き
ますかき [4] 【枡掻き・升掻き】
(1)枡に盛った穀類などを,縁の高さにならすのに使う棒。とかき。
(2)「八十八の升掻き」の略。
升束
ますづか [0][2] 【枡束・升束・斗束】
「斗束(トヅカ)」に同じ。
升田
ますだ 【升田】
姓氏の一。
升田幸三
ますだこうぞう 【升田幸三】
(1918-1991) 棋士。広島県生まれ。豪放な棋風で知られた。
升目
ますめ [0][3] 【枡目・升目】
(1)枡ではかった量。「―が足りない」
(2)枡形の模様・枠・欄など。「原稿用紙の―」
升色紙
ますじきし 【升色紙】
三色紙の一。伝藤原行成筆。清原深養父(フカヤブ)の家集「深養父集」の断簡。一葉が縦14センチメートル,横12センチメートルの方形であるところからの名。もと冊子本。
升落し
ますおとし [3] 【枡落(と)し・升落(と)し】
鼠(ネズミ)取りの仕掛けの一。枡を斜め下向きにして棒で支え,中に餌(エサ)をおいて,鼠がふれると枡が落ちて捕らえるようにしたわな。
升落とし
ますおとし [3] 【枡落(と)し・升落(と)し】
鼠(ネズミ)取りの仕掛けの一。枡を斜め下向きにして棒で支え,中に餌(エサ)をおいて,鼠がふれると枡が落ちて捕らえるようにしたわな。
升酒
ますざけ [0] 【枡酒・升酒】
(1)枡についだ酒。
(2)枡売りの酒。
升降
しょうこう [0] 【昇降・升降】 (名)スル
(1)のぼることと降りること。「エレベーターで―する」
(2)盛んになることと衰えること。盛衰(セイスイ)。「世に―あり/新聞雑誌 40」
升麻
うたかぐさ 【升麻】
トリアシショウマの古名。
升麻
しょうま [1] 【升麻】
生薬の一。サラシナショウマの根茎で,解熱・解毒薬に用いる。
午
ご 【午】
午(ウマ)の刻。今の正午前後。「三井寺や日は―にせまる若楓/新花摘」
午
うま [2] 【午】
(1)十二支の七番目。年・日・時刻・方位などにあてる。ご。
(2)時刻の名。今の正午頃。また,正午から二時まで。または午前一一時から午後一時までの間。
(3)方角の名。南。
午
うま【午(年)】
(the year of) the Horse.
午の貝
うまのかい 【午の貝】
午の刻(正午)を知らせるために吹く法螺(ホラ)貝。「けふもまた―こそ吹きつなれひつじのあゆみ近づきぬらん/千載(雑下)」
午下
ごか [1] 【午下】
午後。昼すぎ。「夏の日の―/日乗(荷風)」
午刻
ごこく [1] 【午刻】
午(ウマ)の刻。正午。真昼。
午前
ごぜん【午前】
<in> the morning;→英和
<at 10> a.→英和
m.→英和
月曜 (10日) の〜に on Monday morning (on the morning of the 10th).
午前
ごぜん [1] 【午前】
(1)夜半一二時から正午まで。
(2)特に,夜明けから正午までの時間。
⇔午後
午前様
ごぜんさま [4][0][5] 【午前様】
〔「御前様」をもじった語〕
酒を飲んだりして遊び回り,帰宅が夜中の一二時を過ぎた人のこと。
午報
ごほう【午報】
the noon[midday]signal[siren].
午夜
ごや [1] 【午夜】
夜の一二時。まよなか。よなか。夜半。
午後
ごご【午後】
<in> the afternoon;→英和
<the 3 :10> p.→英和
m.→英和
<train> .
午後
ごご [1] 【午後】
(1)正午から午前零時まで。「―九時に大阪に着く」
(2)特に正午から日没までの時間。ひるすぎ「明日の―遊びにいらっしゃい」
⇔午前
午後一
ごごいち [2] 【午後一】
その日の午後一番最初に行うこと。「―でお届けします」
午時
ごじ [1] 【午時】
ひるどき。正午。うまのとき。
午睡
ごすい [0] 【午睡】 (名)スル
昼寝をすること。昼寝。[季]夏。
午睡
ごすい【午睡(する)】
(take) an afternoon nap.
午砲
ごほう [0] 【午砲】
正午を知らせる号砲。どん。1871年(明治4)以降1922年(大正11)まで行われた。
午祭
うままつり [3] 【午祭(り)】
稲荷(イナリ)神社の,初午(ハツウマ)・二の午(三の午)のこと。[季]春。
午祭り
うままつり [3] 【午祭(り)】
稲荷(イナリ)神社の,初午(ハツウマ)・二の午(三の午)のこと。[季]春。
午飯
ごはん [0] 【午飯】
ひるめし。
午餉
ごしょう [0] 【午餉】
昼食。ひるげ。
午餐
ごさん【午餐】
a lunch(eon).→英和
〜を取る (take) lunch.‖午餐会 <give> a lunch(eon) party.
午餐
ごさん [0] 【午餐】 (名)スル
昼食をとること。また,昼の食事。昼食。「携ふる所の行厨を開きて―す/日本風景論(重昂)」
午餐会
ごさんかい [2] 【午餐会】
客を招待して昼食をともにする会。昼食会。
午鶏
ごけい [0] 【午鶏】
日中にニワトリが鳴くこと。
半
はん【半】
a half.→英和
⇒半分.9時〜 half past nine.1時間〜 an hour and a half.→英和
〜マイル half a mile;→英和
a half mile.
半
はん [1] 【半】
(1)なかば。はんぶん。「一つ―」「二倍―」
(2)一時間の二分の一。昔の時刻では刻の二分の一。「六時―」「五つ―」
(3)二で割り切れない数。奇数。
⇔丁(チヨウ)
「丁か―か」
(4)主として鎌倉・室町時代に用いられた田畑の地積を表す語。一段が三六〇歩で,その二分の一の一八〇歩をいう。太閤検地以後は一五〇歩。
→大
→小
(5)名詞の上に付いて複合語をつくり,なかば,半分,不完全ななどの意を表す。「―病人」「―殺し」「―煮え」
半々に
はんはん【半々に】
<mix> half-and-half; <主に米> fifty-fifty.⇒半分.
半ちく
はんちく [1] 【半ちく】 (名・形動)
中途はんぱな・こと(さま)。はんぱ。「何をやらせても―な奴だ」
半ば
なかば [3][2] 【半ば】
■一■ (名)
(1)全体を二つに分けた一方。半分。「月の―は旅に出ている」
(2)一定の時間・行程などの半分の所。ほぼ中間のあたり。「道の―で倒れる」「三十代―の男」
(3)物事が行われている最中(サイチユウ)。「宴の―で立つ」「戦―也と聞えしかば/太平記 8」
■二■ (副)
(1)ある状態に半分ほどなっているさま。「―あきれ,―驚いてながめていた」「―朽ちた塀」
(2)かなりな程度。ほとんど。「―あきらめている」「―死ぬる心地して/今昔 5」
半ば
なかば【半ば】
(1)[半分]a half.→英和
(2)[いくらかは]partly.→英和
〜は half <seriously> .
〜出来ている be half finished.〜に ⇒中頃.
半ばの月
なかばのつき 【半ばの月】
(1)半月(ハンゲツ)。「涙ゆゑ―はかくるとも/太平記 3」
(2)陰暦一五日の月。十五夜。特に中秋の名月。「あまりに堪へぬ―,あら面白の折からやな/謡曲・雨月」
(3)〔腹板の穴を半月ということから〕
琵琶(ビワ)の異名。「かきくもる涙も悲し今更に―は袖にやどさじ/新後撰(雑下)」
半ば過ぎ
なかばすぎ [5][0] 【半ば過ぎ】
全体の半分を過ぎたあたり。「来月の―に帰って来る」
半べそ
はんべそ [0] 【半べそ】
(子供が)今にも泣き出しそうになること。「―をかく」
半ぺら
はんぺら [0] 【半ぺら】
一枚の紙の半分。
半ら
なから 【半ら・中ら】
(1)およそ半分。なかば。「盤渉調(バンシキチヨウ)の―ばかり吹きさして/源氏(横笛)」「おそろしかりけむけしきに―は死にけむ/落窪 1」
(2)中間のあたり。真ん中あたり。「未(ヒツジ)のときの―ばかりに/宇治拾遺 7」「口六尺の銅の柱を―までこそ切たりけれ/平家 5」
(3)途中。なかほど。「山の―ばかりの木の下のわづかなるに/更級」
半ら半尺
なからはんじゃく 【半ら半尺】 (名・形動)
中途はんぱなさま。いいかげん。「重忠は―で役目を粗末にするわな/滑稽本・浮世風呂 2」
半ら死に
なからじに 【半ら死に】
死にかかっていること。半死半生。「男は浅疵(アサキズ)―殺してくれい死なしてくれと泣き叫ぶ/浄瑠璃・卯月の潤色(上)」
半ガッパ
はんガッパ [3] 【半―】
上半身をおおう,丈の短い袖付き合羽(カツパ)。
半コート
はんコート [3] 【半―】
丈の短いコート。和装では羽織よりやや長め,洋装では腰が隠れる程度の丈のコート。
半ズボン
はんズボン【半ズボン】
shorts;knee pants[trousers];knickerbockers (ゴルファーなどの).
半ズボン
はんズボン [3] 【半―】
ひざより短い丈のズボン。
半ダース
はんダース [3] 【半―】
一ダースの半分。
半ドア
はんドア [3][0] 【半―】
自動車のドアが完全に閉まっていない状態。
半ドアで
はんドア【半ドアで】
with the door not fully closed.
半ドン
はんドン [0] 【半―】
〔ドンタク(=日曜日)の半分の意〕
土曜日。また,半日休みの日。
半ドン
はんドン【半ドン】
a half-holiday.
半上下
はんがみしも [3] 【半上下】
同色の肩衣と半袴を組み合わせた上下(カミシモ)。江戸時代,目見(メミエ)以下の武士が出仕に着用し,庶民で礼服とする者もあった。
半世紀
はんせいき [3] 【半世紀】
一世紀の半分。50年。
半両
はんりょう [1] 【半両】
(1)一両の半分。
(2)中国,秦代の銅銭の一。円形で中央に方形の穴があり,表に「半両」と刻したもの。漢代にも鋳造された。半両銭。
半中節
はんちゅうぶし 【半中節】
国太夫(クニタユウ)節の別名。
半主権国
はんしゅけんこく [4] 【半主権国】
一部分,特に外交の面で他の国家権力の下にあり,主権の行使を制限されている国家。一部主権国。非主権国。半独立国。
半乾き
はんかわき [0] 【半乾き】
まだ十分に乾いていないこと。なまかわき。「―の洗濯物」
半乾性油
はんかんせいゆ [5] 【半乾性油】
空気中で,酸化などによって固化(乾燥)する度合が中程度の植物油脂。胡麻油・綿実油・菜種油などがこれに属する。
半乾燥地帯
はんかんそうちたい ハンカンサウ― [7][8] 【半乾燥地帯】
乾燥地域の中で,乾燥の程度が弱く,湿潤地域への移行帯。
半井
なからい ナカラヰ 【半井】
姓氏の一。
半井卜養
なからいぼくよう ナカラヰボクヤウ 【半井卜養】
(1607-1678) 江戸初期の俳人・狂歌師。本姓,和気氏。別号慶友など。堺の生まれ。江戸に下り,幕府の御番医を勤めた。松永貞徳門。連歌・和歌をもよくした。著「卜養狂歌集」など。
半井桃水
なからいとうすい ナカラヰタウスイ 【半井桃水】
(1860-1926) 小説家。対馬の人。本名,冽(キヨシ)。別号菊阿弥など。東京朝日新聞記者。同紙に多くの通俗小説を掲載して好評を博した。樋口一葉の師・恋人として著名。代表作「唖聾子」「胡沙吹く風」「天狗廻状」
半人前
はんにんまえ [0] 【半人前】
(1)ひとり分の半分。「―の分量」
(2)技能や経験などが不足して,人並みの働きができないこと。「一人前なことを言うが,仕事は―だ」
半仙戯
はんせんぎ [3] 【半仙戯】
〔唐の玄宗が寒食(カンシヨク)の日に,宮女に半仙戯(鞦韆(シユウセン))の遊戯をさせたことから。「半仙戯」は半ば仙人になったような気分にさせる遊びの意〕
ぶらんこ。[季]春。
半休
はんきゅう [0] 【半休】
半日だけ休むこと。半日休暇。
半休
はんきゅう【半休(日)】
a half-holiday.
半作
はんさく [0] 【半作】
農作物の収穫が平年の半分であること。
半使
はんす [1] 【半使・判事】
高麗茶碗の一種。やや黄みをおびた鼠(ネズミ)色の釉(ウワグスリ)がかかり,釉中に淡紅色の円い斑点のあるものが多い。
〔一説に,「半使」は朝鮮の通訳官のことで,半使が日本に伝えたことにちなむ名という〕
半価
はんか [1] 【半価】
定価の半分。半値。
半俗
はんぞく [0] 【半俗】
僧でありながら,俗人としての姿・形,また振る舞いをしていること。「半僧―」
半信半疑
はんしんはんぎ [5] 【半信半疑】
半分は信じているが半分は疑っている状態。うそか本当か決めかねて迷っているようす。「―で聞く」「―の面持ち」
半信半疑である
はんしんはんぎ【半信半疑である】
be dubious[doubtful] <about,of> .〜で doubtfully.→英和
半値
はんね [0][1] 【半値】
定価の半分。半分の値段。
半値で
はんね【半値で】
at half (the) price.
半偈
はんげ [1] 【半偈】
〔仏〕 雪山偈(セツセンゲ)の後半の二句「生滅滅已,寂滅為楽」をいう。釈尊は自己の身体を羅刹(ラセツ)に与えることを約してこの半偈を教わったという。
→雪山偈
半僧半俗
はんそうはんぞく [0] 【半僧半俗】
僧形をしていながら,半ば俗人のような生活をしていること。また,その人。
半元服
はんげんぷく 【半元服】
江戸時代,本元服に対し,略式の元服をいう。
半兵衛
はんべえ ハンベヱ [1] 【半兵衛】
〔「知らぬ顔の半兵衛」の略〕
そ知らぬふりをすること。また,その人。「―をきめこむ」
半円
はんえん [0] 【半円】
円を二等分したものの一方。「―形」
半円アーチ
はんえんアーチ [5] 【半円―】
アーチ部分が半円形のもの。
半円形
はんえんけい【半円形】
a semicircle.→英和
〜の semicircular.
半分
はんぶん [3] 【半分】
(1)二等分したものの一方。二分の一。なかば。「―ずつ分け合う」「扉が―開いている」
(2)他の語の下に付いて,「なかば…のつもりで」「なかば…しながら」の意を表す。「遊び―」「面白―」「からかい―」
半分
はんぶん【半分】
a half.→英和
〜にする divide <a thing> into halves;cut in half.〜できている be half done[finished].…の〜だけの half as many[much]as….
半切
はんせつ [0] 【半切・半截】 (名)スル
(1)半分にたち切ること。「―にした紙」「一個のパンを取出し之を―して/求安録(鑑三)」
(2)「半折(ハンセツ){(2)}」に同じ。
半切り
はんぎり [0][4] 【半切り】
(1)(「半桶」「盤切」とも書く)盥(タライ)状の浅くて広い桶(オケ)。半切り桶。はんぎれ。
(2)能装束の袴の一。大口袴と同形で,繻子(シユス)地に金銀で大きな模様を織り出す。神・鬼・武人の霊などに用いる。
(3)歌舞伎で用いる広袖で,丈の短い衣装。荒事役が使う。
(4)「釣り輿(ゴシ)」に同じ。
半切り(2)[図]
半切り
はんきり [0][4] 【半切り】
杉原紙を横に半分に切ったもの。主に書状に用いる。また,書簡用の,縦が短く横に長い和紙。はんきれ。半切り紙。
半切れ
はんぎれ [0][4] 【半切れ】
⇒はんぎり(半切)
半切れ
はんきれ [0][4] 【半切れ】
(1)ひときれの半分。「―のパン」
(2)「半切(ハンキ)り」に同じ。
半券
はんけん [0] 【半券】
料金や品物を受け取ったしるしとして切り取って渡される,入場券や預かり証などの半片。
半券
はんけん【半券】
a stub.→英和
半割
はんざき [0] 【半割・半裂】
〔体を半分にさかれても生きているからという〕
オオサンショウウオの異名。
半助
はんすけ [1] 【半助】
〔明治期の語〕
一円(円助)の半分。五〇銭。「―でも二枚ありやあ結構だ/雁(鴎外)」
半半
はんはん [3][0] 【半半】
半分ずつ。五分五分。「―に分ける」
半双
はんそう [0] 【半双】
屏風など二つで一組になっているものの片方。一双の半分。
半句
はんく [1] 【半句】
ごくわずかな言葉。「一言―」
半可
はんか [0] 【半可】 (名・形動)[文]ナリ
(1)「半可通」の略。「ある―なる通がり客が/当世書生気質(逍遥)」
(2)未熟であること。中途はんぱ。生(ナマ)はんか。「―の英語でぺら��と/坊っちゃん(漱石)」
半可臭い
はんかくさ・い [5] 【半可臭い】 (形)
ばからしい。「―・い奴ぢや,なあ,そんなことでめそ��泣くのあ/放浪(泡鳴)」
半可通
はんかつう [3][0] 【半可通】
よく知らないのに知ったふりをすること。通人ぶること。また,その人。
半可通
はんかつう【半可通】
half knowledge;[人]a man of half knowledge;a smatterer.〜の half-learned.
半合成繊維
はんごうせいせんい ハンガフセイセンヰ [7] 【半合成繊維】
セルロースなどの天然高分子を化学的に処理し,その構造の一部をかえた繊維。アセテート-トリアセテートなど。
半周
はんしゅう【半周】
a semicircle.→英和
〜する go half round <the ground> .
半周
はんしゅう [0] 【半周】 (名)スル
一周の半分。また,それをまわること。「グランドを―する」
半四郎鹿子
はんしろうかのこ ハンシラウ― [6] 【半四郎鹿子】
〔江戸後期,歌舞伎の女形五代目岩井半四郎が用いたことからいう〕
浅黄地に鹿の子絞りで麻の葉を表した染め物。
半回し
はんまわし [3] 【半回し】
回り舞台を九〇度回すこと。
半坡遺跡
はんぱいせき 【半坡遺跡】
中国,陝西省西安市郊外の仰韶(ギヨウシヨウ)文化期の遺跡。環濠集落跡と共同墓地が発掘され,土器・骨角器・石器などが多数出土。
半壊
はんかい [0] 【半壊】 (名)スル
半分ほどこわれること。「家屋が―する」
半壊する
はんかい【半壊する】
be partially destroyed.
半夏
はんげ [1] 【半夏】
(1)〔仏〕 九〇日にわたる夏安居(ゲアンゴ)の中間,四五日目の称。
(2)カラスビシャクの別名。塊根は生薬として鎮嘔・鎮吐薬に用いる。
(3)「半夏生(ハンゲシヨウ)」の略。
半夏生
はんげしょう [3] 【半夏生】
(1)〔半夏(2)の生える頃の意〕
雑節の一。太陽の黄経が一〇〇度となる時。夏至から一一日目。太陽暦では七月二日頃。[季]夏。
(2)ドクダミ科の多年草。水辺に生え,臭気がある。茎は高さ約80センチメートル。葉は長卵形。夏,茎頂に花穂をつけ,白色の小花を密生する。花穂のすぐ下の葉は下半部が白色となり目立つ。片白草。[季]夏。
半夏生(2)[図]
半夜
はんや 【半夜】
(1)真夜中。子(ネ)の刻から丑(ウシ)の刻までの間,現在の午前零時頃から二時頃まで。「宮の御仏名の―の導師聞きて出づる人は/枕草子 302」
(2)一夜の半分。
(3)近世,上方の遊里で,昼夜に分けて客を取った遊女。半夜女。
半天
はんてん [0] 【半天】
(1)天の半分。
(2)空のなかほど。中空(ナカゾラ)。中天(チユウテン)。
半太刀
はんだち [0] 【半太刀】
太刀の一。太刀金具をつけた拵(コシラエ)であるが,足金物・帯取りを用いず,打ち刀のように腰に差すもの。室町時代には刃を下にして腰に差したが,江戸時代には逆向きのものも行われた。
半太夫節
はんだゆうぶし ハンダイフ― 【半太夫節】
江戸浄瑠璃の一。江戸半太夫が貞享(1684-1688)頃,江戸で語り始めたもの。優美な語り口で流行した。現在,多くの曲が河東節に吸収され伝えられる。江戸節。
半季
はんき [1] 【半季】
(1)一年の半分。半年。
(2)江戸時代,三月と九月を基準にした,六か月の奉公期限。
半季奉公
はんきぼうこう [4] 【半季奉公】
江戸時代,半年契約で奉公すること。また,その奉公人。半季勤め。
→出替わり
半季居
はんきい 【半季居】
半年契約の奉公。また,奉公人。
半守護
はんしゅご [3] 【半守護】
室町時代,一国の半分を領有した守護。半国守護。
半官
はんかん [0] 【半官】
なかば,政府が関与していること。なかば,公的であること。
半官半民
はんかんはんみん [0] 【半官半民】
政府と民間とが共同出資する事業形態。
半官半民の
はんかん【半官半民の】
semi-governmental.
半宵
はんしょう [0] 【半宵】
夜のなかば頃。よなか。半夜。
半寄生
はんきせい [3] 【半寄生】
クロロフィルをもちながら生存に必要な物質の一部を寄主に頼っているもの。ヤドリギなど。
⇔全寄生
半寿
はんじゅ [1] 【半寿】
〔「半」の字が,「八十一」に分解できることから〕
八一歳の祝い。
半導体
はんどうたい [0] 【半導体】
電気抵抗の値が金属と絶縁体との中間である固体物質の総称。低温では絶縁体に近く,温度が高くなるに従って電気伝導性が増す。ゲルマニウム・セレン・シリコン・ガリウムヒ素などがあり,整流器やトランジスタなどに応用される。
半導体
はんどうたい【半導体】
a semiconductor.
半導体メモリー
はんどうたいメモリー [7] 【半導体―】
記憶機能をもつ半導体集積回路からなるメモリー。コンピューターの主記憶装置に用いられる。
→ラム(RAM)
→ロム(ROM)
半導体レーザー
はんどうたいレーザー [7] 【半導体―】
〔semiconductor laser; laser diode〕
半導体素子を発光源とするレーザー。また,波の位相がそろった光であるレーザー光を発する半導体素子そのものについてもいう。発光源が小型であるため,CD や光ファイバー通信の光源などで広く用いられている。
半導体素子
はんどうたいそし [7] 【半導体素子】
半導体を用いた電子回路素子。ダイオード・トランジスタなどをいう。
半尻
はんじり 【半尻】
狩衣の一。後ろの丈が前身より短いもの。貴族の子供が着用した。小狩衣。
半尻[図]
半島
はんとう [0] 【半島】
海に向かって細長く突き出た陸地。小規模のものは岬・崎・鼻などと呼ぶ。「能登―」
半島
はんとう【半島】
a peninsula.→英和
半巾
はんはば [0] 【半幅・半巾】
並幅の半分の幅。和服地では約18センチメートル。
半幅
はんはば [0] 【半幅・半巾】
並幅の半分の幅。和服地では約18センチメートル。
半幅帯
はんはばおび [5] 【半幅帯】
女帯で並幅の半分の幅に仕立てた帯。羽織下や夏の浴衣に用いる。
半幕
はんまく [0] 【半幕】
(1)〔幕は二つで一帖というところから〕
幕一つのこと。
(2)特殊な能の後ジテの出で,本幕前に幕のすそを1メートルほどあけ,あらかじめシテの下半身,あるいは床几(シヨウギ)に座している姿をみせる演出手法。「清経」の特殊演出や「石橋」などにみられる。
→本幕
→片幕
半平
はんぺい 【半平】
食物のはんぺんのこと。「―をやくと見えて/滑稽本・膝栗毛 6」
半平
はんぺん [3] 【半片・半平】
〔「はんぺい(半平)」の転〕
すりつぶした魚肉にヤマノイモやデンプンを加え,調味して蒸し固めた白くふんわりした食品。そのままで,また,焼いたり汁の実にしたりして食べる。
半年
はんねん【半年】
half a year;→英和
<米> a half year.〜ごとの(に) semiannual(ly).
半年
はんねん [1][0] 【半年】
一年の半分。はんとし。
半年
はんとし [4] 【半年】
一年の半分。六か月。はんねん。
半年
はんとし【半年】
⇒半年(はんねん).
半広母音
はんひろぼいん [5] 【半広母音】
広母音よりは少し顎角が閉じた母音。日本語では遠くの人に大声で呼びかける「オーイ」というときのオーなどがこれに近い。
半庇の車
はんびさしのくるま [3] 【半庇の車】
物見の上にだけ庇のある牛車(ギツシヤ)。上皇や親王が使用。網代庇車(アジロビサシノクルマ)の類。
半座
はんざ [1][0] 【半座】
(1)座席の半分。
(2)住持の代理。「住持および―の職/正法眼蔵」
(3)話などの途中。中座。「夜談議を―で母はつれて逃げ/柳多留 3」
半弓
はんきゅう [0][3] 【半弓】
大弓(ダイキユウ)のほぼ半分の長さの弓。すわったまま射ることができる。
→大弓
半張
はんばり [0] 【半張(り)】
靴の底革のかかと以外の半分だけを張り直して修理すること。
半張り
はんばり [0] 【半張(り)】
靴の底革のかかと以外の半分だけを張り直して修理すること。
半影
はんえい [0] 【半影】
大きさをもつ光源から発せられる光が物体を照らした場合にできる影のうち,光が部分的に到達する薄暗い部分。
→本影
半影[図]
半役
はんやく [0] 【半役】
本役の半分。課役の半分。
半径
はんけい [1] 【半径】
円または球で,その中心と周上の一点とを結ぶ線分。また,その長さ。
半径
はんけい【半径】
a radius.→英和
…の〜内に within a radius of….
半意識
はんいしき [3] 【半意識】
「無意識」に同じ。「―の下で覚悟してゐた/それから(漱石)」
半截
はんせつ [0] 【半切・半截】 (名)スル
(1)半分にたち切ること。「―にした紙」「一個のパンを取出し之を―して/求安録(鑑三)」
(2)「半折(ハンセツ){(2)}」に同じ。
半截
はんさい [0] 【半截】 (名)スル
〔「はんせつ(半截)」の慣用読み〕
「半裁」に同じ。
半折
はんせつ [0] 【半折】
(1)紙を二つ折りにすること。
(2)唐紙・画仙紙などの全紙を縦に二つ切りにしたもの。また,それに書かれた書画。半切。「―物」
半挿
はそう ハサフ [0] 【�・匜・半挿】
〔「はぞう」とも〕
(1)「はんぞう(半挿)」に同じ。
(2)特に考古学で須恵器の一器形にあてた名。丸い胴部に小さい孔があけられた口の広い小形壺。穴に竹の管を差し込み,液体を注ぐのに用いたとされる。
�(2)[図]
半挿
はんぞう [0] 【半挿・�・楾・匜】
(1)湯水を注ぐための器で,その柄が半分器の中にさしこまれているもの。柄に湯水が通ずるための溝がある。はにそう。はそう。
(2)口や手を洗ったり,お歯黒をつけるときに用いる盥(タライ)。耳盥(ミミダライ)など。
半挿(1)[図]
半搗き
はんつき [0] 【半搗き】
玄米を完全に精白しないで,半分ほど搗くこと。また,その米。
半搗き米
はんつきまい [0] 【半搗き米】
半搗きにした米。白米や七分搗き米より消化は悪いが,ビタミン B� を多く含む。五分搗き米。
半数
はんすう【半数】
half the number;→英和
the half.→英和
半数
はんすう [3] 【半数】
全体の数の半分。半分の数。「住民の―」
半数体
はんすうたい [0] 【半数体】
半数の染色体数をもつ細胞または個体。一倍体。単相体。
半数性
はんすうせい [0] 【半数性】
一細胞当たりの染色体数が半減している状態。すなわち,ゲノムが一組であること。
半整数
はんせいすう [3] 【半整数】
1/2 の奇数倍として表される数。3/2 など。例えば量子力学でスピンの大きさに用いられる。
半文
はんもん [1] 【半文】
(1)一文の半分。
(2)わずかの金銭。
半斎
はんさい [0] 【半斎】
〔仏〕 禅宗で,早朝の粥(カユ)と昼食の中間の時刻。また,その時にとる食事。
半旗
はんき [1] 【半旗】
弔意(チヨウイ)を表すために,旗竿(ハタザオ)の先より少し下に掲げた旗。「―を掲げる」
半旗
はんき【半旗】
a flag at half-mast[-staff].〜を掲げる hang a flag (at) half-mast[-staff].
半日
はんび [1] 【半日】
奇数の日。はんのひ。
⇔丁日(チヨウビ)
半日
はんじつ [4][0] 【半日】
一日の半分。はんにち。
半日
はんにち【半日】
half a day;→英和
<米> a half day.
半日
はんにち [4] 【半日】
一日の半分。「―がかりの仕事」
半日物
はんにちもの [0] 【半日物】
コール資金の一種で,取引の行われた当日中に決済されるもの。
半旬
はんじゅん [0] 【半旬】
旬日の半分。すなわち,五日。
半時
はんじ 【半時】
一時(イツトキ)の半分。今の約一時間。はんとき。「身もだえ―ばかり/浮世草子・武道伝来記 6」
半時
はんとき [4] 【半時】
(1)一時(イツトキ)の半分。現在の約一時間にあたる。
(2)しばらく。少しの時間。
半時間
はんじかん【半時間】
half an hour;→英和
<米> a half hour.
半晶質
はんしょうしつ ハンシヤウ― [3] 【半晶質】
結晶とガラスとからなる岩石の組織。火山岩に普通にみられる。
→完晶質
半月
はんつき [4] 【半月】
一か月の半分。
半月
はにわり 【半月】
半陰陽。ふたなり。[和名抄]
半月
はんげつ【半月】
a half-moon.
半月
はんげつ [1] 【半月】
(1)半円形の月。弦月。弓張り月。
(2)半円の形。
(3) [4]
一か月の半分。はんつき。
半月
はんつき【半月】
half a month;→英和
<米> a half month.
半月切り
はんげつぎり [0] 【半月切り】
大根・人参(ニンジン)などを,縦二つに切ってから小口切りにすること。形が半月に似る。
半月弁
はんげつべん [4] 【半月弁】
左心室と大動脈の間,右心室と肺動脈の間にある弁膜。半月形の弁三個より成る。血液が心室内へ逆流するのを防ぐ。
半月板
はんげつばん [0] 【半月板】
膝関節腔に存在する軟骨組織。
半期
はんき [1] 【半期】
(1)一期間の半分。「上―」
(2)一年の半分の期間。
半期
はんき【半期】
a half term[year].〜の semiannual.‖上(下)半期 the first (second) half of the year.四半期 a quarter (term).
半東
はんとう [0] 【飯頭・半東】
茶の湯で,亭主を補佐して茶事を手伝う役。
半植民地
はんしょくみんち [5] 【半植民地】
名目上は独立を保っているが,他国の勢力に抑えられ,実質的にはその国の植民地となっている地域。
半櫃
はんびつ [0] 【半櫃】
長櫃の半分ぐらいの大きさの櫃。衣類・夜具などを入れる。
半歌仙
はんかせん [3] 【半歌仙】
俳諧で,初折の一八句を一巻とするもの。三六句の歌仙の半分に当たることからの称。
半歩
はんぶ [1] 【半歩】
地積の単位。一反の二分の一。太閤検地以前は一八〇歩,以後は一五〇歩。
→大歩(ダイブ)
→小歩
半歳
はんさい [1][0] 【半歳】
一年の半分。半年。
半死
はんし [1] 【半死】
〔古くは「はんじ」とも〕
(1)死にかかっていること。
(2)余命が少ないこと。
半死半生
はんしはんしょう [1] 【半死半生】
ほとんど死にかかっていること。やっと生きているという状態。瀕死(ヒンシ)。「―の目にあう」
半死半生の
はんしはんしょう【半死半生の】
half-dead.
半殺し
はんごろし [0] 【半殺し】
もう少しで死ぬほどに痛めつけること。「―の目にあわせる」
半殺しにする
はんごろし【半殺しにする】
strike[kick] <a person> unconscious[half-dead].
半母音
はんぼいん【半母音】
《言》a semivowel.→英和
半母音
はんぼいん [3] 【半母音】
〔semivowel〕
調音の仕方は母音に近いが,子音的性質を有する音。弱い有声の摩擦音で,単独で音節を成すことがない。ヤ・ユ・ヨの頭音 [j],ワの頭音 [ɰ] の類。接近音。
半永久
はんえいきゅう [3][1] 【半永久】
ほとんど永久に近いこと。また,それほど長く持ちこたえること。
半永久的
はんえいきゅうてき【半永久的】
semipermanent.
半永久的
はんえいきゅうてき [0][1] 【半永久的】 (形動)
ほとんど永久であるさま。「―な建造物」
半沓
はんぐつ [0] 【半靴・半沓】
(1)浅い洋風の靴。短靴。
(2)「ほうか(半靴)」に同じ。「―著(ハイ)て二騎づつ左右に打ち並びたり/太平記 24」
半波整流
はんぱせいりゅう [4] 【半波整流】
交流を直流に直す際,半周期ごとにカットして半周期だけ電流を流す整流法。
半泣き
はんなき [0] 【半泣き】
泣きそうになっていること。「―になる」
半深成岩
はんしんせいがん [5] 【半深成岩】
深成岩と火山岩との中間の組織を示す火成岩。完晶質,中粒で斑状を呈し,岩脈・岩床などにみられる。
半済
はんさい [0] 【半済】 (名)スル
「はんぜい(半済)」に同じ。
半済
はんぜい [0] 【半済】
〔「はんせい」とも〕
(1)半分だけ返済すること。はんさい。
(2)中世,年貢などの半分を納入すること。
(3)南北朝・室町初期に,室町幕府が,特定の国の荘園の年貢の半分を,一年に限って守護に与えた制度。戦費や配下の武士の恩賞にあてられた。のち,地域・期間を限定せず,荘園の下地(シタジ)の半分そのものの領有を認めたため,守護による荘園侵略の一手段となった。
半減
はんげん [0][3] 【半減】 (名)スル
半分に減ること。また,減らすこと。「勢力が―する」「興味―」
半減する
はんげん【半減する】
reduce[cut] <the personnel> by half.
半減期
はんげんき [3] 【半減期】
(1)〔物〕 一般に,素粒子・原子・分子・イオンなどの量が,時間とともに減少する時,その量がはじめの二分の一になるのに要する時間。特に放射性核種の崩壊の速さや素粒子の寿命を表すのに用いられる。
(2)〔生〕 体内に蓄積した物質の量が半分になるのに要する時間。生物学的半減期。
半漁
はんぎょ [1] 【半漁】
漁業を営みながら,他の職業にもついて生計を立てること。「半農―」
半濁点
はんだくてん [3] 【半濁点】
⇒半濁音符(ハンダクオンプ)
半濁音
はんだくおん [4][3] 【半濁音】
五十音図のハ行の仮名を表す音節のうち,両唇の無声破裂音 [p] を頭子音にもつもの。ハ行の仮名の右肩に半濁音符「°」をつけて表す。パ・ピ・プ・ペ・ポの五つ。
→清音
→濁音
半濁音符
はんだくおんぷ [5] 【半濁音符】
半濁音を示すためにハ行の仮名の右肩につける「°」の符号。「落葉集」など室町末期のキリシタン資料にその古い例がある。半濁点。
半焼
はんしょう [0] 【半焼】 (名)スル
火事で建物などの半分ほどが焼けること。「納屋が―する」
半焼け
はんやけ [0] 【半焼け】 (名・形動)
(1)食物などが完全に焼けていないこと。なまやけ。
(2)火事で建物などが半分ほど焼けること。はんしょう。「―の物置」
半焼けの
はんやけ【半焼けの】
[家などの]half-burnt;partially destroyed (by fire);[肉など]half-roasted;half-cooked;rare.→英和
半焼する
はんしょう【半焼する】
be partially destroyed by fire.
半煮え
はんにえ [0] 【半煮え】 (名・形動)
じゅうぶんに煮えていない・こと(さま)。なま煮え。
半煮えの
はんにえ【半煮えの】
half-boiled[cooked]; <英> underdone;→英和
rare.→英和
半熟
はんじゅく [0] 【半熟】
(1)食物がまだ十分に煮えていないこと。なまにえ。特に,卵のなまゆで。「―の卵」
(2)果実などが十分に熟していないこと。
半熟の
はんじゅく【半熟の】
soft-boiled <egg> .〜にする boil <an egg> soft.
半片
はんぺん [0] 【半片】
一きれの半分。半きれ。
半片
はんぺん [3] 【半片・半平】
〔「はんぺい(半平)」の転〕
すりつぶした魚肉にヤマノイモやデンプンを加え,調味して蒸し固めた白くふんわりした食品。そのままで,また,焼いたり汁の実にしたりして食べる。
半狂乱
はんきょうらん [3] 【半狂乱】
気が狂ったようにとり乱すこと。
半狂乱で
はんきょうらん【半狂乱で】
half mad.
半独立
はんどくりつ [3] 【半独立】
一部分他の力に依存しながら独立している状態。
半狭母音
はんせまぼいん [5] 【半狭母音】
狭母音よりは少し顎角が開いた母音。日本語のエ,オはこれに近い。中閉じ母音。
半獣
はんじゅう [0] 【半獣】
上半身または下半身だけが人間で,他の半身が獣の姿をしているもの。
半獣神
はんじゅうしん [3] 【半獣神】
牧神の別名。
半玉
はんぎょく [0] 【半玉】
まだ一人前として扱われず,玉代(ギヨクダイ)も半人分である芸者。おしゃく。
半球
はんきゅう [0] 【半球】
(1)球を二等分したものの一方。
(2)地球面を南北または東西などに二等分したものの一方。「南―」「東―」
半球
はんきゅう【半球】
a hemisphere.→英和
東(西)半球 the Eastern (Western) Hemisphere.
半生
はんせい [1][0] 【半生】
(1)一生の半分。人間の生涯の半分の期間。「教育に―を捧げる」「後―」
(2)「はんしょう(半生)」に同じ。
半生
はんせい【半生】
half one's life.前半生 the first half of one's life.
半生
はんしょう [0] 【半生】
生死の境にあること。はんせい。「半死―」
半生
はんなま [0] 【半生】 (名・形動)
(1)なま煮えであること。「―の芋」
(2)知識などがなまはんかで不十分なこと。半可通。「―な知識をひけらかす」
(3)「半生菓子」の略。
半生菓子
はんなまがし [3] 【半生菓子】
生菓子と干菓子の中間の,やや乾燥した保存のきく菓子。石衣(イシゴロモ)など。はんなま。
半田
はんだ 【半田】
愛知県南西部,知多半島東岸にある市。古くは江戸廻船の拠点。知多木綿で知られる綿織工業のほか,食酢・清酒・鉄鋼産業が盛ん。
半田
はんだ [0] 【半田・盤陀】
〔地名からとも人名からともいわれ,語の由来は不明〕
スズと鉛の合金。金属の接合に用いる。
半田付け
はんだづけ [0] 【半田付け】
半田で金属をつなぎ合わせること。
半畳
はんじょう [3][0][1] 【半畳】
(1)畳の一畳の半分。「畳―ぐらいの広さ」
(2)江戸時代,劇場の土間で観客の用いたござ。また,それを売る雑役係。
(3)「半畳を入れる」から転じて,相手をからかったりやじったりすること。また,その言葉。「高見の見物で―を云つてゐられる/社会百面相(魯庵)」
半畳を入れる
はんじょう【半畳を入れる】
jeer <at> ;→英和
interrupt.→英和
半病人
はんびょうにん【半病人】
a sickly person.
半病人
はんびょうにん [3][0] 【半病人】
体が弱って病人のようになっている人。
半白
はんぱく [0] 【半白・斑白・頒白】
白髪まじりの頭髪。ごましお頭。「油気なき髪の毛―なるに/いさなとり(露伴)」
半盲
はんもう 【半盲】
視覚障害で,視野障害と視力障害による場合がある。
(ア)視野障害で,視野の右半分あるいは左半分だけが見えなくなる状態。
(イ)視力障害で,準盲のこと。
半盲症
はんもうしょう [0][3] 【半盲症】
視神経交叉部およびそれより上部の視覚神経伝導路が障害され,両眼の視野にほぼ同様の欠損が現れた状態。
半直線
はんちょくせん [3] 【半直線】
一方に端があり,他方が無限にのびている直線。直線はその上の一点によって二つの半直線に分けられる。
半眼
はんがん [0] 【半眼】
目を半分ほど開くこと。また,その目。「目を―に開く」「―で見る」
半睡
はんすい [0] 【半睡】 (名)スル
半ば眠っていること。「―状態」
半知
はんち [1] 【半知】
(1)江戸時代,藩の財政難を救う方法として,領主が家臣の俸禄を借り上げにより半分に削減したこと。
→借り上げ
(2)知識が中途はんぱなこと。
半知半解
はんちはんかい [1] 【半知半解】
知識や理解が中途はんぱでものの役に立たないこと。
半神
はんしん【半神】
a demigod.→英和
半端
はんぱ [0] 【半端】 (名・形動)[文]ナリ
(1)全部そろっていないこと。数量が不完全なこと。また,そのさま。「―物」「―な布」「―な時間」
(2)端数。はした。「―は切りすてる」「―が出る」
(3)どっちともつかないで,いいかげんな・こと(さま)。「中途―」「―な気持ち」
(4)一人前でないこと。どこかぬけていること。また,そのさま。「―な人間」
半端の
はんぱ【半端の】
odd <glove> ;→英和
incomplete (不完全な).→英和
‖半端物 odds and ends;remnants;an odd piece.
半籬
はんまがき [3] 【半籬】
江戸吉原の遊里で,大籬(オオマガキ)に次ぐ遊女屋。籬の高さが大籬の二分の一あるいは四分の三のもの。中店(チユウミセ)。半店(ハンミセ)。
半紙
はんし [1] 【半紙】
〔もと,小形の杉原紙を半分に切ったものであったところからいう〕
縦24〜26センチメートル,横32〜35センチメートルの大きさに漉(ス)いた,日本紙。
半紙本
はんしぼん [0] 【半紙本】
半紙を縦に二つ折りにした大きさの本。
半紡
はんぼう [0] 【半紡】
緯(ヨコ)糸に紡績絹を混用した絹織物。または緯糸に手紡綿糸を使用した木綿織物。
半索動物
はんさくどうぶつ [5] 【半索動物】
動物分類上の一門。単体,または群体をなす。体は細長く,前体・中体・後体に分かれる。すべて海産。雌雄異体。原始的な神経系と循環系をもつ。消化管に脊索に似た組織が見られるが,発生は原索動物よりも棘皮(キヨクヒ)動物に似る。ギボシムシ類をはじめ,世界に約百種が知られる。擬索類。
半纏
はんてん【半纏】
a short coat;a workman's livery.
半纏
はんてん [3] 【半纏・袢纏】
(1)羽織に似た,丈の短い上着。わきに襠(マチ)がなく,胸紐をつけず,襟は折り返さないで着る。
(2)「印半纏(シルシバンテン)」に同じ。
半纏木
はんてんぼく [3] 【半纏木】
ユリノキの別名。
半纏着
はんてんぎ [3] 【半纏着】
半纏を着ていること。また,半纏姿の職人。「奉公人を初め出入の―/くれの廿八日(魯庵)」
半翅目
はんしもく [3] 【半翅目】
昆虫の分類上の一目。総じて口器が針状の吻(フン)になり,動植物の体液を吸収するのに適する。前ばね・後ろばねともに膜状のものと,前ばねの前半が革質になるものとがある。不完全変態を行う。セミ・アブラムシ・カイガラムシ・ヨコバイ・アメンボ・タガメなど。半翅類。
半肉彫
はんにくぼり [3] 【半肉彫(り)】
浮き彫りの一種。文様の盛り上がりが高肉彫りと薄肉彫りの中間のもの。
半肉彫り
はんにくぼり [3] 【半肉彫(り)】
浮き彫りの一種。文様の盛り上がりが高肉彫りと薄肉彫りの中間のもの。
半股引
はんももひき [3] 【半股引】
膝の上までしかない短い股引。
半肩
はんかた [0] 【半肩】
一方の肩。
半胴
はんどう [0] 【半胴】
大きな火鉢などを花器として立てる大型の立花(タテハナ)。胴(真隠(シンカクシ)の下から前置の上までの部分)に大葉(オオハ)が入らないのが特徴。
半能
はんのう [0] 【半能】
能楽で,前後二場ある曲の前場をほとんど省略し,後場を主として演ずること。脇能を祝言能として演ずる場合などの形式。
半臂
はんぴ [1] 【半臂】
束帯着用の際,袍(ホウ)と下襲(シタガサネ)との間に着る,袖無しの胴衣。裾に襴(ラン)をつけ,腰を小紐で結び忘れ緒(オ)を垂らす。
半臂[図]
半臂の句
はんぴのく 【半臂の句】
和歌で,第三句に枕詞や序詞・休め詞を置いて,一首全体の飾りとしたもの。
半臂の緒
はんぴのお [1][1][1] 【半臂の緒】
「忘(ワス)れ緒(オ)」に同じ。
半舁
はんがい [0] 【半舁】
衣類などを入れる行李(コウリ)。
半舷
はんげん [0] 【半舷】
艦船の乗組員を左舷・右舷二組に分けて,その一方をいう。
半舷上陸
はんげんじょうりく [5] 【半舷上陸】
艦船の乗組員を半分に分けて,一方が当直に残り,他方が上陸・休養をする方式。
半蔀
はじとみ 【半蔀】
能の一。三番目物。雲林院の僧が,立花供養で夕顔の花を捧げる女の言葉により五条辺りへ行くと,半蔀より夕顔の上の霊が現れ,源氏の君との昔を語って舞う。「夕顔」と同工異曲。
半蔀
はじとみ [2] 【半蔀】
蔀戸を上下二枚に分け,上半分を外側にはね上げて垂木から吊(ツ)るようにしたもの。
半蔀[図]
半蔀車
はじとみぐるま [5] 【半蔀車】
物見に半蔀をつけた網代(アジロ)車。上皇・親王・摂関・大臣・大将・女房などの乗用。
半蔀車[図]
半蔵門
はんぞうもん ハンザウ― 【半蔵門】
〔服部半蔵の組屋敷が近くにあったのでいう〕
江戸城内郭諸門の一。城の西口にあり,甲州街道の入り口にあたる。麹町門。
半蔵門線
はんぞうもんせん ハンザウ― 【半蔵門線】
営団地下鉄の鉄道線。東京都渋谷・半蔵門・水天宮前間,10.8キロメートル。
半袖
はんそで [0][4] 【半袖】
(1)洋服で,肘(ヒジ)までの長さの袖。また,その衣服。
⇔長袖
「―のシャツ」
(2)和服で,半幅(約18センチメートル)の袖。肌襦袢(ジバン)や仕事着につける。
半袖シャツ
はんそで【半袖シャツ】
a shirt with short sleeves.
半被
はっぴ [0] 【法被・半被】
(1)長着の上に羽織る,膝丈または腰丈の衣服。広袖で,袖付けより袖口の広がったものもある。襠(マチ)も襟の折り返しもなく,胸にひもが付く。江戸時代,武家の中間(チユウゲン)から大家の下僕・職人などが主家の紋や屋号を染め抜いたものを着たのに始まる。現在は職人などが用いる。
(2)能装束の一。広袖で,胸ひものない上衣。金襴(キンラン)や錦を用いる。甲冑(カツチユウ)姿の武将・天狗・鬼畜類の扮装に,袴と共に用いる。
半袴
はんばかま [3] 【半袴】
足首までの長さの袴。裾に括(クク)り緒(オ)はない。素襖(スオウ)や肩衣(カタギヌ)と合わせて着る。切り袴。平袴。
⇔長袴
半裁
はんさい [0] 【半裁】 (名)スル
半分にたちきること。また,そのもの。半截。「菊―判」
半裂
はんざき [0] 【半割・半裂】
〔体を半分にさかれても生きているからという〕
オオサンショウウオの異名。
半裸
はんら [1][0] 【半裸】
半ば,はだかであること。
半裸体の
はんらたい【半裸体の】
half-naked.
半製品
はんせいひん【半製品】
half-finished goods.
半製品
はんせいひん [3] 【半製品】
製品としての全製造過程を経ていないが,そのまま貯蔵・販売が可能な中間製品。
半襟
はんえり [0] 【半襟】
かけ襟の一。飾りや汚れを防ぐ目的で,襦袢(ジバン)・長襦袢の襟の上に重ねてかける襟。
半規管
はんきかん [4][3] 【半規管】
脊椎動物の内耳にあり,前庭とともに平衡感覚をつかさどる部分。円口類以外は三個の半円形の管から成るので,三半規管といい,それぞれの内腔を満たすリンパ液の動きにより,回転および加速運動を感知する。
半角
はんかく [0] 【半角】
正方形の和文活字一字の半分の大きさ。「―アキ」
半解
はんかい [0] 【半解】
物事の一部分のみを知るだけで,全体を理解しないこと。なまかじり。「一知(イツチ)―」
半跏
はんか [1] 【半跏】
「半跏趺坐(フザ)」の略。
半跏坐
はんかざ [3] 【半跏坐】
⇒半跏趺坐
半跏思惟像
はんかしいぞう [5] 【半跏思惟像】
仏像彫刻で,思索している弥勒菩薩(ミロクボサツ)の姿につけた名。台座に腰をおろし,左足を垂らし,右足を曲げて左ひざの上に置き,右手でほおづえをつく。中宮寺・広隆寺などのものが有名。はんかしゆいぞう。
半跏趺坐
はんかふざ [4] 【半跏趺坐】
結跏(ケツカ)趺坐の略式のすわり方。片方の足だけを他方の大腿(ダイタイ)部の上に置くすわり方。半跏坐。菩薩坐。半跏。
半身
はんしん【半身】
<the upper,lower> half of one's body;one[the right,the left]side of one's body;half-length (写真などの).‖半身像 a half-length (portrait);a bust.半身不随《医》hemiplegia.
半身
はんしん [0] 【半身】
(1)からだの右または左半分。はんみ。「―の自由が利かない」「左―」
(2)からだの上または下半分。「窓から―を乗り出す」「―の像」「上―」
半身
はんみ [0] 【半身】
(1)相手に対してからだを斜めに構える姿勢。「―に構える」
(2)魚を二枚におろした時の片方。
半身不随
はんしんふずい [0] 【半身不随】
片麻痺(ヘンマヒ)の通称。身体の左右いずれかの側に運動麻痺のある状態。大脳皮質から頸髄までの障害で生ずる。脳出血や脳梗塞の症状としてみられることが多い。かたまひ。
半輪
はんりん [0] 【半輪】
輪(ワ)の半分。半円形。「―の月」
半農
はんのう [0] 【半農】
農業を営みながら,他の職業にもついて生計を立てること。
半農半漁
はんのうはんぎょ [5] 【半農半漁】
農業と漁業とを兼ねて生計を立てること。
半返し
はんがえし [3] 【半返し】
慶弔などの際,受け取った金品の半分程度の金品を返すこと。
半透き額
はんすきびたい 【半透き額】
冠の額に三日月形の透かしのある冠。半額(ハンビタイ)。
半透明
はんとうめい [3] 【半透明】 (名・形動)
少し透き通って見えること。透明と不透明との中間。また,そのさま。「―な液体」
半透明の
はんとうめい【半透明の】
translucent.→英和
半透明体
はんとうめいたい [0] 【半透明体】
半透明の物体。水あめ・すりガラスなど。
半透膜
はんとうまく [3] 【半透膜】
溶液あるいは気体混合物に対し,一部の成分は通し他の成分は通さない膜。例えば膀胱膜やセロファン膜は,水・無機塩類・低分子有機物質は通すが高分子物質・コロイド粒子は通さない。透析・浸透圧測定・限外濾過などに利用される。
半途
はんと [1] 【半途】
(1)道のりの半ば。途中。
(2)学業・事業などの半ば。中途。「学業―にして病に倒れる」
半通夜
はんつや [3] 【半通夜】
一晩中棺を守るのではなく,時間を限って行う通夜。
半過去
はんかこ [3] 【半過去】
〔(フランス) imparfait〕
印欧系諸語のうち,特にロマンス諸語(イタリック語派)において一般的に用いられている未完了相過去時制に対する呼称。不完了過去。未完了過去。
半道
はんみち 【半道】
(1) [1]
一里の半分。半里。
(2) [0][4]
道のり全体の半分。
半道
はんどう [0] 【半道】
(1)道のりの半分。
(2)「半道方」「半道敵」の略。
半道敵
はんどうがたき [5] 【半道敵】
「半道方(ガタ)」に同じ。
半道方
はんどうがた [0] 【半道方】
〔半分道化の意〕
歌舞伎の役柄の一。敵役(カタキヤク)でおどけたしぐさを演ずる役者。「忠臣蔵」の道行きの伴内など。半道化方。半道敵。半道。チャリ敵。
半道海豚
はんどういるか [5] 【半道海豚】
〔バンドウイルカとも〕
鯨目マイルカ科の哺乳類の一種。体長は2メートルから4メートルまで,変異に富む。短いくちばしを持ち,背側は青灰色で腹面は白色。魚やイカなどを食べ,暖かく浅い海の全域に分布。人目に触れる最も典型的なイルカ。
半酔
はんすい [0] 【半酔】 (名)スル
半ば酒に酔っていること。
半醒
はんせい [0] 【半醒】 (名)スル
半ばさめていること。半ば意識があること。「半酔―」
半醒半睡
はんせいはんすい [0] 【半醒半睡】
半ばさめ,半ば眠っている状態。夢うつつ。「殆んど―の裡に世を送り/希臘思潮を論ず(敏)」
半里
はんり [1] 【半里】
一里の半分。半道(ハンミチ)。
半量
はんりょう [3] 【半量】
半分の量。
半金
はんきん [0] 【半金】
全金額の半分。はんがね。
半銭
きなか 【半銭・寸半】
(1)〔直径一寸(イツキ)の一文銭の半分の意〕
一文の半分。半銭。「一文も―もなりませぬ/浄瑠璃・先代萩」
(2)ごくわずかの量・程度。「うそとまことの諸分手管あ―も好かねえ不通さんだあ/洒落本・青楼真廓誌」
半銭
はんせん [1] 【半銭】
(1)一銭の半分。五厘。「―銅貨」
(2)わずかの金銭。「一紙―」
半鐘
はんしょう【半鐘】
a fire alarm;an alarm bell.
半鐘
はんしょう [0][3] 【半鐘】
小形の釣り鐘。火の見櫓(ヤグラ)の上などにつり下げ,火災などの警報にたたき鳴らす。
半鐘泥棒
はんしょうどろぼう [5] 【半鐘泥棒】
〔火の見櫓(ヤグラ)の半鐘を盗む者の意から〕
ひどく背の高い者をあざけっていう語。半鐘ぬすっと。
半鐘蔓
はんしょうづる [5] 【半鐘蔓】
キンポウゲ科のつる性落葉木本。山地に生える。葉は小葉三個から成る。初夏,長い花柄に鐘形の紅紫色の花を一個下向きにつける。
半長
はんなが [0] 【半長】
「半長靴」の略。
半長押
はんなげし [3] 【半長押】
本長押より背の低い長押。普通,柱の縁板に面する側の足元に用いられることが多い。
半長靴
はんながぐつ [3] 【半長靴】
脛(スネ)の中ぐらいまでの長靴。半長。
半開
はんかい [0] 【半開】 (名)スル
(1)なかば開くこと。「レンズを―にする」
(2)文明がやや開けていること。「是等諸邦の民は―にして/浮城物語(竜渓)」
半開き
はんびらき [0] 【半開き】
半ば開くこと。半ば開いていること。「口を―にする」「―の窓」
半開きの
はんびらき【半開きの】
half-open;half-closed.
半開き母音
はんひらきぼいん [6] 【半開き母音】
⇒半広母音(ハンヒロボイン)
半間
はんま [0][3] 【半間】 (名・形動)[文]ナリ
(1)そろっていないこと。はんぱなこと。また,そのさま。「無理矢理に体裁を繕ろつて―に調子を合せ様とすると/趣味の遺伝(漱石)」
(2)間(マ)がぬけていること。また,そのような人やさま。とんま。「真実(ホントウ)に―な野郎で/塩原多助一代記(円朝)」
半陰陽
はんいんよう [3] 【半陰陽】
外性器が生殖腺の雌雄と反対の外観を呈すること。また,同一個体に両性の生殖腺を有すること。半陰半陽。ふたなり。
半隈
はんぐま [0] 【半隈】
歌舞伎で,顔の上下どちらかの半分だけに施す隈取り。
半障子
はんしょうじ [3] 【半障子】
高さが1メートルほどの,普通より背の低い障子。
半電池
はんでんち [3] 【半電池】
⇒単極(タンキヨク)
半面
はんめん【半面】
one side;the other side.〜の真理 a half-truth.
半面
はんめん [3][0] 【半面】
(1)顔の半分。
(2)表面の半分。片側。「コートの―」
(3)物事の一方だけの面。一面。「―の真実でしかない」「隠された―」
半面像
はんめんぞう [3] 【半面像】
結晶面の発達が完面像の半分のもの。完面像における面が一つおきに発達すると半面像となる。
半面識
はんめんしき [3] 【半面識】
〔後漢の応奉が,扉の間から顔を半分見た人を数十年後まで覚えていたという「後漢書(応奉伝)」の故事から〕
ちょっと会っただけの人をよく覚えていること。また,ちょっと会った程度の浅い間柄。一面識。
半靴
ほうか ハウクワ [1] 【半靴】
〔「はんか」の転〕
靴帯(カタイ)を省略した靴(カ)の沓(クツ)。略儀の際の騎乗用とされた。はんぐつ。
半靴[図]
半靴
はんか 【半靴】
⇒ほうか(半靴)
半靴
はんぐつ [0] 【半靴・半沓】
(1)浅い洋風の靴。短靴。
(2)「ほうか(半靴)」に同じ。「―著(ハイ)て二騎づつ左右に打ち並びたり/太平記 24」
半音
はんおん【半音】
《楽》semitone;→英和
half step.〜上(下)げる sharp (flat) <the tone> .→英和
‖半音階 a chromatic scale.
半音
はんおん [0] 【半音】
全音階における広狭二種の音程のうち狭い方の音程。全音の半分に相当。短二度。
半音階
はんおんかい [3] 【半音階】
隣り合う各音の音程がすべて半音になっている音階。通常は,全音階の派生形として臨時に用いられる。クロマチック。
⇔全音階
半頬
はんぼお [0] 【半頬】
甲冑の付属具の一。頬から下,顔半分をおおう鉄または革製の面。はんぽお。
半頬[図]
半頭
はつむり 【半頭・半首】
平安・鎌倉時代に用いられた,額から頬にかけての顔面を守る武具。下卒が兜(カブト)のかわりに用い,また,上級武士も兜と重ねて用いた。はつぶり。
半頭[図]
半頭
はつぶり 【半頭・半首】
「はつむり(半頭)」に同じ。
半頭
はんこう 【半髪・半頭】
近世,頭髪の前半分を剃り,後ろ半分だけ残しておくこと。また,そうした頭。
半額
はんがく [0] 【半額】
ある金額の半分。
半額
はんがく【半額】
half the price[fare].→英和
〜で at half price[fare].〜にする make a fifty percent discount.
半額
はんびたい [3] 【半額】
「半透き額」に同じ。
半風子
はんぷうし [3] 【半風子】
〔「虱(シラミ)」の字が「風」の字の半分であることから〕
シラミの異名。
半首
はつむり 【半頭・半首】
平安・鎌倉時代に用いられた,額から頬にかけての顔面を守る武具。下卒が兜(カブト)のかわりに用い,また,上級武士も兜と重ねて用いた。はつぶり。
半頭[図]
半首
はつぶり 【半頭・半首】
「はつむり(半頭)」に同じ。
半髪
はんぱつ [0] 【半髪】
明治維新期,散切(ザンギ)りに対して,月代(サカヤキ)のある髪をいう。
半髪
はんこう 【半髪・半頭】
近世,頭髪の前半分を剃り,後ろ半分だけ残しておくこと。また,そうした頭。
卍
まんじ【卍】
a swastika.→英和
卍
まんじ [0][1] 【卍・卍字】
〔中国で仏書に「万」の字の代わりとして用いたことから,「万の字」の意〕
(1)(もとインドで,ビシュヌ神などの胸の旋毛を意味し吉祥の印という)仏の胸や手足に表れた吉祥の相。卍(左まんじ)と�(右まんじ)があるが,日本では卍が用いられる。
(2)日本で,仏教や寺院を表す記号。
(3){(1)}のような形。また,入り組んでいること。
(4)文様・家紋の一。{(1)} をかたどったもの。
卍字
まんじ [0][1] 【卍・卍字】
〔中国で仏書に「万」の字の代わりとして用いたことから,「万の字」の意〕
(1)(もとインドで,ビシュヌ神などの胸の旋毛を意味し吉祥の印という)仏の胸や手足に表れた吉祥の相。卍(左まんじ)と�(右まんじ)があるが,日本では卍が用いられる。
(2)日本で,仏教や寺院を表す記号。
(3){(1)}のような形。また,入り組んでいること。
(4)文様・家紋の一。{(1)} をかたどったもの。
卍崩し組み子
まんじくずしくみこ [7] 【卍崩し組み子】
卍を崩した形を繰り返した文様の組み子。法隆寺の金堂・五重塔・中門などの高欄に見られる。
卍崩し組み子[図]
卍巴
まんじともえ [4][1] 【卍巴】
卍や巴紋のように,多くのものが追い合うように入り乱れるさま。「―になって戦う」
卑しい
いやしい【卑しい】
low(ly);→英和
humble;→英和
base;→英和
mean;→英和
vulgar.→英和
卑しからぬ respectable;→英和
decently dressed (身なりの).
卑しい
いやし・い [3][0] 【卑しい・賤しい】 (形)[文]シク いや・し
(1)身分・階層が低い。下賤(ゲセン)だ。「―・い家柄の者」
(2)品が悪い。洗練されていない。下品だ。「人品―・しからぬ紳士」「今様は無下に―・しくなりゆくめれ/徒然 22」
(3)(飲食物などに対して)意地がきたない。「酒に―・い」「―・い目つき」「金に―・い」
(4)けちである。さもしい。「いかに―・しくもの惜しみせさせ給ふ宮とて…御衣一つ賜はらず/枕草子 278」
(5)粗末だ。みすぼらしい。「むぐらはふ―・しきやども大君のまさむと知らば玉敷かましを/万葉 4270」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
卑しぶ
いやし・ぶ 【卑しぶ・賤しぶ】 (動バ上二)
「いやしむ」に同じ。「―・び蔑(アナズ)られなむ/今昔 3」
卑しむ
いやしむ【卑しむ】
contempt;→英和
despise;→英和
look down <upon a person> .〜べき contemptible;→英和
despicable;→英和
base;→英和
mean.→英和
卑しむ
いやし・む [3][0] 【卑しむ・賤しむ】
■一■ (動マ五[四])
「いやしめる」に同じ。「さもしい根性を―・む」
■二■ (動マ下二)
⇒いやしめる
卑しめる
いやしめる【卑しめる】
⇒卑しむ.
卑しめる
いやし・める [4] 【卑しめる・賤しめる】 (動マ下一)[文]マ下二 いやし・む
いやしいものとしてさげすむ。見下す。「それでは自らを―・めることになる」
卑しん坊
いやしんぼう [3][0] 【卑しん坊】
物,特に食べ物をやたらとほしがること。また,その人。くいしんぼう。
卑下
ひげ [1] 【卑下】
■一■ (名)スル
自分を人より劣った者として扱うこと。へりくだること。謙遜すること。「必要以上に自分を―する」
■二■ (名・形動)スル [文]ナリ
いやしめ見下す・こと(さま)。「その―なる者に至りては/新聞雑誌 60」
卑下する
ひげ【卑下する】
be humble;humble oneself.〜して humbly;modestly.→英和
卑下自慢
ひげじまん [3] 【卑下自慢】
へりくだった言い方をしながら,実は自慢していること。卑下も自慢のうち。
卑俗
ひぞく [0] 【卑俗・鄙俗】 (名・形動)[文]ナリ
(1)卑しく下品であること。低俗であること。また,そのさま。「―な歌」
(2)いなかびている・こと(さま)。「―な風習」
[派生] ――さ(名)
卑俗な
ひぞく【卑俗な】
vulgar;→英和
low.→英和
卑劣
ひれつ [0] 【卑劣・鄙劣】 (名・形動)[文]ナリ
品性や行動が卑しく,下劣な・こと(さま)。「―きわまりない」「―なやり方」
[派生] ――さ(名)
卑劣な
ひれつ【卑劣な】
mean;→英和
base.→英和
卑夫
ひふ [1] 【鄙夫・卑夫】
卑しい男。また,身分の低い男。
卑婦
ひふ [1] 【鄙婦・卑婦】
卑しい女。また,身分の低い女。
卑官
ひかん [0] 【卑官】
■一■ (名)
階級の低い官職。微官。
⇔顕官
■二■ (代)
一人称。官吏が自分をへりくだっていう語。小官。微官。
卑小
ひしょう [0] 【卑小】 (名・形動)[文]ナリ
根性が卑しく,料簡(リヨウケン)が狭いこと。取るに足りないちっぽけなこと。けちくさいこと。また,そのさま。「―な考え」
卑屈
ひくつ [0] 【卑屈】 (名・形動)スル[文]ナリ
必要以上に自分を卑しめて,他にへつらうこと。おどおどしていじけていること。また,そのさま。「―な態度」「少しも―することなく此民権を張り/民権自由論(枝盛)」
[派生] ――さ(名)
卑屈な
ひくつ【卑屈な】
servile;→英和
mean.→英和
卑属
ひぞく [1] 【卑属】
親等の上で,基準となる人よりあとの世代の血族。子・孫・曾孫(ヒマゴ)など直系卑属と,甥(オイ)・姪(メイ)など傍系卑属に分けられる。
⇔尊属
卑属親
ひぞくしん [3][2] 【卑属親】
卑属の関係にある親族。
⇔尊属親
卑弥呼
ひみこ 【卑弥呼】
「三国志」魏書東夷伝倭の条(いわゆる「魏志倭人伝」)によって知られる邪馬台国の女王。三世紀,倭国の大乱の中で各地の政治集団によって共立され,これらを呪術的能力によって統率したが,司祭者としての性格が強く,その王権は不安定であった。239年,魏に使いして「親魏倭王」の称号と金印紫綬とを賜った。
卑怯
ひきょう [2] 【卑怯】 (名・形動)[文]ナリ
(1)正々堂々としていないこと。正面から事に立ち向かう潔さがないこと。また,そのさま。卑劣。「敵に後ろを見せるとは―だ」「―な手段を使う」
(2)気が弱く意気地がないこと。弱々しいこと。また,そのさま。「―な女を痛めずとも,言ふ事は身に言へ/浄瑠璃・博多小女郎(中)」[書言字考節用集]
〔本来は「比興」で,「卑怯」は当て字か〕
[派生] ――さ(名)
卑怯な
ひきょう【卑怯な】
cowardly;mean (卑劣な);→英和
foul (不正な).→英和
〜なことをする play <a person> foul (相手に).‖卑怯者 a coward.
卑怯者
ひきょうもの [0][5] 【卑怯者】
勇気のない者。また,ずるがしこい者。
卑懐
ひかい [0] 【鄙懐・卑懐】
いやしい思い。自分の感懐をへりくだっていう語。
卑汚
ひお [1] 【卑汚】 (名)スル
(1)いやしめけがすこと。「婦女を―し人身を売買する/佳人之奇遇(散士)」
(2)性格などがいやしく,下賤であること。「―残酷頑固なる行ありて/新聞雑誌 60」
卑湿
ひしつ [0] 【卑湿】
土地が低くてじめじめしていること。「―地」「下谷は―の地なるにも拘らず/渋江抽斎(鴎外)」
卑猥
ひわい [0] 【卑猥・鄙猥】 (名・形動)[文]ナリ
下品でみだらな・こと(さま)。「―な話」「―な行為」
[派生] ――さ(名)
卑猥な
ひわい【卑猥な】
indecent;→英和
obscene;→英和
dirty.→英和
卑称
ひしょう [0] 【卑称】
他人やその動作をさげすんだり,ののしったりする,ぞんざいな言葉や表現。「てめえ」「あん畜生」「…しやがる」「ぬかす」など。卑罵語。卑語。
卑罵語
ひばご [0] 【卑罵語】
⇒軽蔑語(ケイベツゴ)
卑見
ひけん [0] 【卑見・鄙見】
自分の意見をへりくだっていう語。「あえて―を述べさせていただけば」
卑見によれば
ひけん【卑見によれば】
in my opinion.
卑語
ひご [1] 【卑語・鄙語】
(1)卑しい言葉。下品な言葉。スラング。卑言。
(2)田舎びた言葉。里びた言葉。《鄙語》
卑語
ひご【卑語】
a vulgar word.
卑賎の
ひせん【卑賎の】
low;→英和
humble.→英和
〜の身 a man of low birth.
卑賤
ひせん [0] 【卑賤・鄙賤】 (名・形動)[文]ナリ
身分や地位が低く,いやしい・こと(さま)。「―の身」「教育といふものを受けた事のない―な男なら/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」
卑近
ひきん [0] 【卑近】 (名・形動)[文]ナリ
日常的で手近なこと。俗っぽいこと。また,そのさま。「―な例」「突然―な実際家となつて/明暗(漱石)」
卑近な
ひきん【卑近な】
familiar;→英和
common.→英和
卑金属
ひきんぞく【卑金属】
a base metal.
卑金属
ひきんぞく [2] 【卑金属】
空気中で容易に酸化される金属の総称。イオン化傾向が大きい。鉄・銅・鉛・亜鉛など。
⇔貴金属
卑陋
ひろう [0] 【鄙陋・卑陋】 (名・形動)[文]ナリ
身分・性行が卑しく下品な・こと(さま)。「財を軽んじ,倹省することを知らざるものは,遂に甚だ―なる事を為すに至るべし/西国立志編(正直)」
卒
そつ [1] 【卒】
(1)下級の兵。武家では,御目見得以下の軽輩。雑兵。「上は将から下は―に至るまで」
(2)「卒族」に同じ。
(3)「卒業」の略。「高校―」「昭和四九年―」
(4)身分の高い人が死ぬこと。律令制では,四位・五位および王・女王の死去をいう。
卒す
そっ・す 【卒す】 (動サ変)
「しゅっす(卒)」に同じ。[書言字考節用集]
卒す
しゅっ・す 【卒す】 (動サ変)
死ぬ。特に,四位・五位の人の死去をいう。「終に召し還されずして国に―・す/山家鳥虫歌」
卒中
そっちゅう【卒中】
<an attack of> apoplexy.→英和
〜にかかる have[be seized with]a stroke of apoplexy.
卒中
そっちゅう [0] 【卒中】
⇒脳卒中(ノウソツチユウ)
卒伍
そつご [1] 【卒伍】
(1)周代の人民の編制。五人一組を伍とし,百人一組を卒としたもの。
(2)身分の低い者。「身を―に起こす」
(3)兵卒。また,兵卒の隊伍。
卒倒
そっとう [0] 【卒倒】 (名)スル
脳貧血や衝撃で気を失い倒れること。「ショックを受けて―する」
卒倒
そっとう【卒倒】
a faint;→英和
fainting;a swoon.→英和
〜する swoon;faint;fall down senseless.
卒去
そっきょ [1] 【卒去】 (名)スル
〔「しゅっきょ(卒去)」の慣用読み〕
高貴な人が死ぬこと。律令制では,四位・五位および王・女王の死去をいう。
卒去
しゅっきょ 【卒去】
⇒そっきょ(卒去)
卒園
そつえん [0] 【卒園】 (名)スル
幼稚園・保育園を卒業すること。「―式」
卒塔婆
そとば【卒塔婆】
a stupa.→英和
卒塔婆
そとば [2][0] 【卒塔婆・卒都婆】
〔梵 stūpa〕
〔仏〕
(1)供養・報恩のため,仏舎利や遺物などを安置した建造物。浮図(フト)。塔婆。塔。そとうば。
→塔
(2)供養・追善のため,墓などに立てる細長い板。塔の形の切り込みがつけられ,梵字・経文などが記されている。板塔婆。塔婆。そとうば。
卒塔婆(2)[図]
卒塔婆
そとうば ソタフバ [2] 【卒塔婆】
「そとば(卒塔婆)」に同じ。
卒寿
そつじゅ [1] 【卒寿】
〔「卒」の略体の「卆」が「九十」と分解できるところから〕
数え年の九〇歳。また,その祝い。
卒後
そつご [0] 【卒後】
学校を卒業したあと。卒業後。
卒族
そつぞく [3] 【卒族】
明治初年の身分呼称の一。足軽以下の下級武士に相当する。1870年(明治3)から行われたが72年廃止,世襲の者は士族,一代抱えの者は平民に編入された。卒。
卒業
そつぎょう【卒業】
graduation;→英和
completion of a course <of study> .→英和
〜する complete a course;finish school;graduate from <a university, <米> high school> .中学を〜する complete the lower secondary school course.大学を〜したての fresh from college.‖卒業式 a graduation ceremony; <米> a commencement.卒業証書 a certificate;a diploma.卒業生 a graduate.卒業論文 a graduation thesis.
卒業
そつぎょう [0] 【卒業】 (名)スル
(1)学校の全教科または学科の課程を修了すること。[季]春。「今春―する」「―式」
(2)ある状態・段階を通過すること。「もうマンガ本は―した」
(3)一つの事業を完了すること。
卒業制作
そつぎょうせいさく [5] 【卒業制作】
卒業にあたって絵画や彫刻などの作品を作ること。また,その作品。芸術系大学では,卒業論文に相当するものとして提出する。
卒業生
そつぎょうせい [3] 【卒業生】
その学校を卒業した生徒・学生。
卒業証書
そつぎょうしょうしょ [5] 【卒業証書】
その学校の所定の全課程を修了したことを証明する文書。
卒業論文
そつぎょうろんぶん [5] 【卒業論文】
大学を卒業しようとする者が提出して審査を受ける論文。卒論。
卒然
そつぜん [0] 【卒然・率然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)だしぬけなさま。にわかなさま。突然。「―として悟りを開いた」
(2)あわてるさま。「襖の音に,女は―と蝶から眼を余の方に転じた/草枕(漱石)」
卒爾
そつじ [0][1] 【卒爾・率爾】 (名・形動)[文]ナリ
(1)予期していないことが突然起こる・こと(さま)。にわか。「明日の御幸もあまり―に存じ候ふ/平家 9」
(2)注意や思慮を欠く・こと(さま)。軽率。「奥深き宗清の心をはからず―の雑言/浄瑠璃・平家女護島」
(3)失礼なおこないをする・こと(さま)。失礼。無礼。「客僧達に―申し,余りに面目もなく覚え候ふ程に/歌舞伎・勧進帳」
卒爾ながら
そつじながら 【卒爾ながら】 (連語)
人に声をかけたり,物を尋ねたりするときに言う語。突然で失礼だが。「―此者の申す通り/鉄仮面(涙香)」
卒読
そつどく [0] 【卒読】 (名)スル
急いで,ざっと読むこと。また,読み終わること。「一夜にして―する」
卒論
そつろん [0] 【卒論】
「卒業論文」の略。
卒都婆
そとば [2][0] 【卒塔婆・卒都婆】
〔梵 stūpa〕
〔仏〕
(1)供養・報恩のため,仏舎利や遺物などを安置した建造物。浮図(フト)。塔婆。塔。そとうば。
→塔
(2)供養・追善のため,墓などに立てる細長い板。塔の形の切り込みがつけられ,梵字・経文などが記されている。板塔婆。塔婆。そとうば。
卒塔婆(2)[図]
卒都婆小町
そとばこまち 【卒都婆小町】
⇒そとわこまち(卒都婆小町)
卒都婆小町
そとわこまち 【卒都婆小町】
能の一。四番目物。観阿弥作。年老いて乞食の姿でさまよう小野小町が,鳥羽のあたりで卒都婆(ソトバ)に腰を下ろしていると高野山の僧がとがめる。小町は禅問答のあげくに狂乱する。
卓
しょく [1] 【卓】
〔唐音〕
(1)「たく(卓)」に同じ。
(2)〔仏〕 仏前に置いて,香・華・灯などを供えるのに用いる机。前卓・脇卓などがある。
(3)「卓香炉(シヨクコウロ)」の略。
卓
たく [0][1] 【卓】
机。テーブル。「―を挟んで対座する」
卓
たく【卓】
a table;→英和
a desk.→英和
卓上
たくじょう【卓上(の)】
desktop.→英和
卓上電話 a desk telephone.
卓上
たくじょう [0] 【卓上】
テーブルの上。机の上。「―日記」
卓上旋盤
たくじょうせんばん [5] 【卓上旋盤】
卓上に据え付けて使用する小型の旋盤。
卓上演説
たくじょうえんぜつ [5] 【卓上演説】
テーブル-スピーチ。「食後には―も何もなかつた/三四郎(漱石)」
卓上電話
たくじょうでんわ [5] 【卓上電話】
(柱・壁などに取り付けるものでなく)机・テーブルの上などに置いて使う電話。
卓偉
たくい [1] 【卓偉】
他にぬきんでて,すぐれていること。
卓出
たくしゅつ [0] 【卓出】 (名)スル
他にぬきん出てすぐれていること。傑出。「意気万人に―する/鬼啾々(夢柳)」
卓効
たっこう タクカウ [0] 【卓効】
優れたききめ。著効。
卓子
たくし [1] 【卓子】
つくえ。テーブル。卓。
卓布
たくふ [1] 【卓布】
食卓にかける布。テーブル-クロス。
卓才
たくさい [0] 【卓才】
すぐれた才能。また,その持ち主。
卓抜
たくばつ【卓抜】
⇒卓越.
卓抜
たくばつ [0] 【卓抜】 (名・形動)スル[文]ナリ
他よりもはるかにすぐれている・こと(さま)。卓出。「―した技能の持ち主」「―な発想」
[派生] ――さ(名)
卓文君
たくぶんくん 【卓文君】
前漢の蜀(シヨク)の富豪の娘。文人の司馬相如(シヨウジヨ)と知り合い,成都に駆け落ちして辛苦をともにした。のち相如が心変わりした際,「白頭吟」を作って決別の意を示した。後世,戯曲などの題材とされる。
卓然
たくぜん [0] 【卓然】 (ト|タル)[文]形動タリ
高くぬきんでているさま。「古今を圧して独り―たるを覚ゆ/獺祭書屋俳話(子規)」
卓爾
たくじ [1] 【卓爾】 (形動タリ)
ひときわすぐれているさま。
卓犖
たくらく [0] 【卓犖】 (形動タリ)
他よりぬきんでて,すぐれているさま。卓越。「―たる人民の曾て其自由を恢復して/民約論(徳)」
卓犖不羈
たくらくふき [5] 【卓犖不羈】
他よりすぐれていて,何ものにも束縛されないこと。「幼より―,好で兵を談じ/佳人之奇遇(散士)」
卓状
たくじょう [0] 【卓状】
上面が平らであること。頂部が平坦であること。「―火山」「―氷山」
卓状地
たくじょうち [3] 【卓状地】
(1)平坦な広い台地。普通,急崖で囲まれ,テーブル状をなす。
(2)楯状地の周縁で,先カンブリア時代の基盤岩の上に古生代以降の地層が比較的薄く,ほぼ水平に分布する広大な高原状の地域。ロシア卓状地・アフリカ卓状地など。
卓状氷山
たくじょうひょうざん [5] 【卓状氷山】
上面が平坦で,きわめて巨大な氷塊。棚氷の先端が分離して海中に浮かんだもの。南極海に特徴的に見られる。
→氷島
卓球
たっきゅう タクキウ [0] 【卓球】
ネットを張ったテーブルをはさんで競技者が相対し,ラケットでセルロイド製のボールを打ち合い得点を競う球技。シングルス・ダブルス・混合ダブルスなどの種目がある。また,硬式と軟式とがある。ピンポン。
卓球
たっきゅう【卓球】
table tennis;ping-pong.
卓眼
たくがん [0] 【卓眼】
すぐれた物の見方。卓越した眼力。「―の士」
卓立
たくりつ [0] 【卓立】 (名)スル
(1)他にぬきんでて高く立つこと。ひときわ優れていること。「学界に―している業績」
(2)プロミネンス{(2)}に同じ。
卓筆
たくひつ [0] 【卓筆】
すぐれた筆跡。また,文章。
卓絶
たくぜつ [0] 【卓絶】 (名)スル
他に比較するもののないほどにすぐれていること。「―した技能の持ち主」
卓袱
しっぽく [0] 【卓袱】
〔「卓の覆い」の意〕
(1)中国風の食卓。朱塗りで,周囲に紅白の紗綾(サヤ)を垂れる。卓袱台。
(2)「卓袱料理」の略。
(3)主に関西で,おかめそば・おかめうどんのこと。
卓袱
ちゃぶ [1] 【卓袱】
〔「卓袱(テーブル掛け)」の中国音の転〕
食事。
卓袱台
しっぽくだい [4] 【卓袱台】
⇒卓袱(シツポク)(1)
卓袱台
ちゃぶだい [0] 【卓袱台】
折り畳みのできる短い脚のついた食卓。
卓袱屋
ちゃぶや [2] 【卓袱屋】
横浜・神戸などの開港場の,船員や外国人相手の小料理屋。売春婦を置くことが多かった。
卓袱料理
しっぽくりょうり [5] 【卓袱料理】
長崎地方の郷土料理。中国の精進料理が伝来して日本化したもの。主として魚を用い,大鉢・中鉢などに盛って一つの卓に供する。
卓見
たっけん【卓見】
<have> an insight <into> ;→英和
an excellent idea[view](名案).
卓見
たっけん タク― [0] 【卓見】
非常に優れた意見・見識。
卓説
たくせつ [0] 【卓説】
すぐれた説。すばらしい説。
卓説
たくせつ【卓説】
an excellent view.
卓論
たくろん [0] 【卓論】
すぐれた議論。卓説。
卓識
たくしき [0] 【卓識】
すぐれた意見・考え。卓見。
卓越
たくえつ [0] 【卓越】 (名・形動)スル[文]ナリ
他よりもはるかに優れている・こと(さま)。「―した能力を示す」「甘(ウマ)い長い―な演説/もしや草紙(桜痴)」
卓越する
たくえつ【卓越する】
excel <in> .→英和
〜した excellent;→英和
eminent;distinguished;→英和
outstanding.→英和
卓越風
たくえつふう [0] 【卓越風】
ある地域・地方で,ある期間に最も頻繁に現れる風向きの風。大規模なものでは偏西風・貿易風など。
卓逸
たくいつ [0] 【卓逸】 (名・形動)[文]ナリ
ぬきんでていること。卓越。「格調高雅,意趣―/山月記(敦)」
卓香炉
しょくこうろ [3] 【卓香炉】
卓(シヨク)の上に置く香炉。
協会
きょうかい【協会】
a society;→英和
an association.→英和
協会
きょうかい ケフクワイ [0] 【協会】
ある目的のために集まった会員が協力して組織し,維持していく団体。
協働
きょうどう ケフ― [0] 【協働】 (名)スル
(1)同じ目的のために,協力して働くこと。
(2)「相互作用{(1)}」に同じ。
協力
きょうりょく【協力】
cooperation;joint efforts.〜する cooperate <with> ;→英和
join forces <with> .〜して in cooperation[collaboration] <with> .‖協力者 a cooperator;a collaborator.
協力
きょうりょく ケフ― [0] 【協力】 (名)スル
ある目的に向かって力を合わせること。「事業に―する」「―を惜しまない」
協合
きょうごう ケフガフ [0] 【協合】 (名)スル
異なっていた意見・立場などが一つになること。「人情の道理に―すること此の如し/偽悪醜日本人(雪嶺)」
協同
きょうどう ケフ― [0] 【協同】 (名)スル
複数の個人や団体が同じ目的のために事にあたること。共同。「和衷―」「産学―」
協同体
きょうどうたい ケフ― [0] 【協同体】
⇒共同社会(キヨウドウシヤカイ)
協同組合
きょうどうくみあい ケフ―アヒ [5] 【協同組合】
一般消費者・中小商工業者・小生産者がその経済的立場や活動・事業の改善のため,協同の出資により営む相互扶助を原則とする団体。農業協同組合・消費生活協同組合など。
協和
きょうわ ケフワ 【協和】
(1)茨城県中央部,真壁(マカベ)郡の町。古代常陸国新治(ニイハリ)郡の中心地。
(2)秋田県中央部,仙北郡の町。荒川銀山があった。
協和
きょうわ【協和】
harmony;→英和
concord.→英和
協和音《楽》a consonance.→英和
協和
きょうわ ケフ― [0] 【協和・恊和】 (名)スル
〔明治初期には「きょうか」とも〕
(1)心を合わせなかよくすること。「互に尊敬し―して男女各自の天分を全くすべき真理/一隅より(晶子)」
(2)〔音〕 同時に発せられた,あるいは継続的な二つ以上の音がよく調和していること。どのような響き(あるいは音程)が協和とされるかは,時代や音楽様式によって変化。
→不協和
協和音
きょうわおん ケフ― [3] 【協和音】
同時に鳴らした二つ以上の音が,よく調和して耳に快く聞こえるときの和音。和声理論では,完全協和音と不完全協和音とに区別する。
⇔不協和音
協商
きょうしょう【協商】
<conclude> an entente <with> ;→英和
negotiations (交渉).
協商
きょうしょう ケフシヤウ [0] 【協商】 (名)スル
(1)相談によってある目的にそった取り決めをすること。「細君はもう一応―を始める/吾輩は猫である(漱石)」
(2)〔法〕
〔(フランス) entente〕
数か国が,特定の事項についての協力を取り決めること。同盟に至らないような親善関係にいう。「三国―」
協奏交響曲
きょうそうこうきょうきょく ケフソウカウキヤウキヨク [7] 【協奏交響曲】
数個の独奏楽器と管弦楽とが合奏する楽曲。一八世紀中頃に成立,一九世紀初頭にかけて特にフランスで流行。サンフォニー-コンセルタント。
→協奏交響曲/Vn&Vla協奏交響曲(モーツァルト)[音声]
協奏曲
きょうそうきょく ケフソウ― [3] 【協奏曲】
独奏楽器と管弦楽とが合奏する形式の器楽曲。コンチェルト。
→協奏曲/ピアノ協奏曲第1番(チャイコフスキー)[音声]
協奏曲
きょうそうきょく【協奏曲】
a <piano> concerto.→英和
協定
きょうてい【協定】
<make> an agreement <with> ; <conclude> a convention;→英和
a pact.→英和
〜する agree <on> ;→英和
arrange <with> .→英和
‖協定価格 an agreed price.紳士協定 a gentleman's agreement.
協定
きょうてい ケフ― [0] 【協定】 (名)スル
(1)協議してきめること。また,その内容。「関係省庁で分担を―する」「―を結ぶ」「労使間の―」
(2)〔agreement〕
条約の一種。国際法上,効力などは条約と同じだが,厳重な形式をとらず,比較的重要でない合意について用いられる。
協定世界時
きょうていせかいじ ケフ― [6] 【協定世界時】
〔universal time coordinated〕
国際協定により人工的に維持されている時刻。セシウム原子時計の刻む原子時を,天文的に観測される世界時との差が常に〇・九秒以内になるように調整・管理した時刻システム。調整は閏秒(ウルウビヨウ)の挿入によって行う。各国・各地方の標準時は,これに一定の時間差を加減して定める。UTC 。
協定価格
きょうていかかく ケフ― [5] 【協定価格】
国際間・同業者間で協定して定めた価格。同業者が,競争による価格の下落を防ぐために協定価格を設けることは,一般に独占禁止法によって禁止されている。
協定憲法
きょうていけんぽう ケフ―パフ [5] 【協定憲法】
君主と国民の合意で制定された憲法。欽定(キンテイ)憲法と民定憲法の中間に位置する。協約憲法,君民協約憲法。
協定税率
きょうていぜいりつ ケフ― [5] 【協定税率】
ガットにより定められた関税率。ガット税率。
協定貿易
きょうていぼうえき ケフ― [5] 【協定貿易】
国家間で貿易や決済方法などについて協定を結び,その協定に従って行われる貿易。相互に輸出入の均衡をはかり,貿易を維持・拡大することを目的とする。
協定関税率制度
きょうていかんぜいりつせいど ケフ―クワンゼイリツ― [11] 【協定関税率制度】
幕末の安政の五か国条約の不平等条項の一。輸出入品に対する関税率が外国によって勝手に決められ,日本の関税自主権は認められなかった。
協心
きょうしん ケフ― [0] 【協心】 (名)スル
心を合わせて助け合うこと。「衆亦此旨趣に基き―努力せよ/五箇条の御誓文」
協応
きょうおう ケフ― [0] 【協応】 (名)スル
複数の器官や機能が互いにかみあってはたらくこと。「目と手の―」「感覚と運動の―」
協業
きょうぎょう ケフゲフ [0] 【協業】 (名)スル
〔経〕
〔co-operation〕
同一の生産過程あるいは相互に関連のある生産過程で,多数の者が計画的に協力して生産に従事する形態。
→分業
協約
きょうやく ケフ― [0] 【協約】 (名)スル
(1)協議して約束すること。また,その約束。
(2)個人と団体,あるいは団体相互の間の交渉や協議によって結ばれた契約。取り決め。「労働―」
(3)条約の一形式。本質も効力も条約と同じ。文化的内容のものや立法的なものに多い。
協約
きょうやく【協約】
⇒協定.
協約憲法
きょうやくけんぽう ケフ―パフ [5] 【協約憲法】
⇒協定憲法(キヨウテイケンポウ)
協約書
きょうやくしょ ケフ― [0][5] 【協約書】
相談して取り決めたことを記した書類。
協調
きょうちょう【協調】
<in> cooperation <with> ;harmony (調和);→英和
conciliation <of capital and labor> (妥協).〜する cooperate <with> ;→英和
act in concert <with> .〜的 cooperative;→英和
conciliatory <attitude> .
協調
きょうちょう ケフテウ [0] 【協調】 (名)スル
(1)力を合わせて事をなすこと。「―性」
(2)利害の対立するものが,力を合わせて事にあたること。「労使―」「国際―」
協調介入
きょうちょうかいにゅう ケフテウ―ニフ [5] 【協調介入】
為替相場の変動が大きくなりそうな場合,主要先進国の中央銀行が互いに協調して為替売買を行い,相場の安定を図ること。
協調会
きょうちょうかい ケフテウクワイ 【協調会】
米騒動後の労働運動の発展に対応して1919年(大正8),政府・財界の補助をうけ渋沢栄一らによって設立された財団法人。労使協調を目的として,内外の労働事情の研究・調査のほか,争議の仲裁などを行なった。1946年(昭和21)解散。
協調利上げ
きょうちょうりあげ ケフテウ― [5] 【協調利上げ】
政策協調の一環として先進主要各国が歩調をそろえて公定歩合や市場介入金利を引き上げること。引き下げる場合は,協調利下げという。
協調融資
きょうちょうゆうし ケフテウ― [5] 【協調融資】
複数の金融機関が,同一の融資先に対して年度資金や事業資金を分担して貸し出しを行うこと。
協議
きょうぎ ケフ― [1] 【協議】 (名)スル
話し合って決めること,またその話し合い。「三者―の末,合意に達する」
協議
きょうぎ【協議】
(a) conference;→英和
consultation.→英和
〜する talk <with a person> over <a matter> ;discuss <a matter with a person> ;→英和
confer <with> .→英和
‖協議会 a conference.協議事項 a subject of discussion;the agenda.協議離婚 a divorce by mutual agreement;a divorce by consent.
協議約款
きょうぎやっかん ケフ―ヤククワン [4] 【協議約款】
労働協約で,人事などについて労使があらかじめ協議する必要があることを定めた条項。同意約款よりも使用者への規制力が弱い。
→同意約款
協議離婚
きょうぎりこん ケフ― [4] 【協議離婚】
夫婦の合意によってする離婚。離婚判決を必要とせず,戸籍上の届け出によって効力を生じる。
協議離縁
きょうぎりえん ケフ― [4] 【協議離縁】
当事者の合意によって養子縁組を解消すること。戸籍上の届け出によって効力を生じる。
協賛
きょうさん ケフ― [0] 【協賛】 (名)スル
(1)趣旨に賛成し,その実行を助けること。
(2)旧憲法下において,帝国議会が,予算・法律などの成立に同意すること。
協賛
きょうさん【協賛】
<obtain the> approval <of the Diet> ;→英和
support.→英和
〜する approve;→英和
support.→英和
協賛権
きょうさんけん ケフ― [3] 【協賛権】
旧憲法下で,帝国議会に与えられていた協賛の権限。法律・予算の制定者である天皇に対して協力するための権限とされた。
南
みなみ【南】
the south.→英和
〜の south(ern).〜に <go> southward;→英和
in (南部に)[to (南方に),on (南側に)]the south.→英和
〜向きの家 a house facing the south.→英和
‖南風 the south wind.南半球 the southern hemisphere.南アフリカ共和国 (Republic of) South Africa.
南
みなみ 【南】
姓氏の一。
南
みなみ 【南】
大阪市中央部,船場(センバ)・島之内の問屋街の南にあたり,道頓堀・宗右衛門町(ソウエモンチヨウ)・千日前・難波(ナンバ)新地・心斎橋筋・戎橋(エビスバシ)筋などを含む地域の総称。キタとともに大阪の二大盛り場をなす。
〔普通,ミナミと書く〕
南
みんなみ 【南】
「みなみ(南)」の撥音添加。「―の遣戸の傍に/枕草子(四六・春曙抄)」
南
みなみ [0] 【南】
(1)方角の一。日の出に向かって右の方角。十二支を配するときは午(ウマ)の方位。みんなみ。
⇔北
(2)南風。はえ。[季]夏。「―吹き雪消(ユキゲ)溢(ハフ)りて/万葉 4106」
(3)〔江戸城の南方にあったことから〕
品川の遊里。北の新吉原に対していう。
南する
みなみ・する [0] 【南する】 (動サ変)[文]サ変 みなみ・す
南の方向に進む。南進する。「奚(ナン)ぞ之(コノ)九万里にして―・することを以て為んや/西洋道中膝栗毛(七杉子)」
南の三角座
みなみのさんかくざ [0] 【南の三角座】
〔(ラテン)Triangulum Australe〕
七月中旬の宵に南中する南の星座。二等星一つ,三等星二つで三角形をつくるが,日本からは見えない。
南ア
なんア 【南ア】
南アフリカ共和国の略。南阿。
南アジア
みなみアジア 【南―】
アジア大陸南部,インド半島を中心とした地域。インド・パキスタン・バングラデシュ・スリランカ・ネパール・ブータンの諸国の総称。広義にはアフガニスタンを含める。
南アジア語族
みなみアジアごぞく 【南―語族】
⇒オーストロアジア語族(ゴゾク)
南アフリカ
みなみアフリカ 【南―】
アフリカの南端部を占める共和国。ケープ・ナタール・トランスバール・オレンジ自由の四州から成る。1652年オランダ人がケープタウンに入植,1814年イギリス領になる。南アフリカ戦争を経て,1910年イギリス自治領の南アフリカ連邦として独立。61年共和国となる。91年アパルトヘイトを廃止。金・ダイヤモンド・マンガン・クロム・バナジウム・白金・ウランなどの鉱産資源を豊富に有し,鉱工業が発達。住民はバンツー系黒人が四分の三を占め,他はオランダ系・イギリス系の白人。主要言語はアフリカーンス語と英語。首都プレトリア。面積122万平方キロメートル。人口三九八二万(1992)。南ア。正称,南アフリカ共和国。
南アフリカ戦争
みなみアフリカせんそう 【南―戦争】
1899年イギリスが南アフリカの金やダイヤモンドの獲得のため,トランスバール共和国・オレンジ自由国を侵略した戦争。両国は激しく抵抗したが,1902年に併合された。ブール戦争。ボーア戦争。南ア戦争。
南アメリカ
みなみアメリカ 【南―】
六大州の一。主に西半球の南部を占める大陸。パナマ地峡で北アメリカ大陸に連なる。原住民はインディオ。一六世紀初めスペイン・ポルトガルが進出,ラテン系白人により開拓が進められた。ブラジル・アルゼンチン・チリなど一二か国がある。南米。
南アルプス
みなみアルプス 【南―】
赤石山脈の別名。
南アルプス国立公園
みなみアルプスこくりつこうえん 【南―国立公園】
長野・山梨・静岡三県にまたがる山岳公園。赤石山脈の主要部を占め,北は鋸岳から南は光岳(テカリダケ)まで南北約50キロメートル。
南ア戦争
なんアせんそう 【南ア戦争】
⇒南(ミナミ)アフリカ戦争(センソウ)
南一
なんいち [1] 【南一】
「南鐐(ナンリヨウ)一枚」の略。二朱銀一枚。また,その値段。「話の種に,―いたみと出やうか/黄表紙・見徳一炊夢」
南三陸金華山国定公園
みなみさんりくきんかざんこくていこうえん 【南三陸金華山国定公園】
宮城県北東部にある太平洋沿岸一帯の国定公園。岩手県境に近い本吉(モトヨシ)町から牡鹿(オシカ)半島までの屈曲に富む海岸と金華山などの島々を中心とする。
南下
なんか [0] 【南下】 (名)スル
南の方へ進むこと。
⇔北上
南下する
なんか【南下する】
go (down) south.
南中
なんちゅう【南中】
《天》culmination.〜する culminate.→英和
南中
なんちゅう [0] 【南中】 (名)スル
天体が子午線の天頂より南を通過すること。正中(セイチユウ)。
南九州大学
みなみきゅうしゅうだいがく 【南九州大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は宮崎市。
南京
ナンキン 【南京】
(1)中国,江蘇省の省都。長江下流南岸に位置する。水陸交通の要衝で機械・化学・鉄鋼などの工業が発達。古く金陵・建業・建康などともいわれ,明代に北京に対し南京と称した。1927年以後は国民政府の首都であった。ナンチン。
(2)他の語の上に付いて,中国または中国を経て渡来したものであることを表す。「―豆」「―袋」
(3)カボチャの,主に関西での言い方。
(4)「南京焼」の略。
南京
なんきょう [0] 【南京】
平城京。南都。
⇔北京(ホツキヨウ)
南京三会
なんきょうさんえ [5] 【南京三会】
⇒三会(サンエ)(2)
南京事件
ナンキンじけん 【南京事件】
1927年(昭和2)3月,北伐軍の南京入城に際し一部の軍民が諸外国の領事館・居留地で略奪・暴行を働いたことに対して,米・英の軍艦が南京を砲撃し多数の中国軍民を殺傷した事件。
南京国民政府
ナンキンこくみんせいふ 【南京国民政府】
1927年,北伐途上の蒋介石が国民党反共右派を結集し,四月一二日の反共クーデターによって南京に樹立した政府。西安事件を経て共産党と抗日民族統一戦線を結成したが,第二次大戦後,共産党との内戦に敗れて49年台湾に移った。
南京大虐殺
ナンキンだいぎゃくさつ 【南京大虐殺】
日中戦争さなかの1937年(昭和12)12月から翌年1月にかけて,南京を占領した日本軍が中国人に対して行なった大規模な暴行略奪虐殺事件。このとき殺された中国人の数は,極東軍事裁判では二〇万人以上,中国側の発表では三〇〜四〇万人とされる。
南京小桜
ナンキンこざくら [6] 【南京小桜】
ハクサンコザクラの別名。
南京操り
ナンキンあやつり [5] 【南京操り】
糸操りの初期の称。江戸初期に始まり,寛文・延宝年間(1661-1681)に隆盛。
南京木綿
ナンキンもめん [5] 【南京木綿】
黄褐色を帯びた太糸で厚地に織った平織りの綿布。中国,南京地方から産出する。
南京条約
ナンキンじょうやく 【南京条約】
アヘン戦争の結果,1842年に南京で清とイギリスとの間に締結された条約。香港の割譲,広東・上海など五港の開港,賠償金支払いなどが定められた。
南京焼
ナンキンやき [0] 【南京焼】
中国の明代から清代にかけて焼かれた磁器の総称。日本には江戸前期に南京地方から渡来した。景徳鎮民窯の製品を主にさす。
南京玉
ナンキンだま [0] 【南京玉】
陶製またはガラス製の小さな穴のついた玉。糸を通して遊ぶための玩具。ビーズ。
南京玉簾
ナンキンたますだれ [7] 【南京玉簾】
独特の口上ではやしながら,竹製の専用のすだれを種々の形に変えて見せる大道芸。
南京町
ナンキンまち [3] 【南京町】
中国人街。
南京米
ナンキンまい [0] 【南京米】
インド・タイ・インドシナ・中国などから輸入した米の通称。
南京繻子
ナンキンじゅす [5] 【南京繻子】
たて糸に絹糸,よこ糸に綿糸を用いて織った繻子。もと中国から輸入していたが,明治初年の頃から京都で模して織られるようになった。
南京虫
なんきん【南京虫】
a bedbug.→英和
南京豆 ⇒ピーナツ.
南京虫
ナンキンむし [3] 【南京虫】
(1)トコジラミの別名。
(2)婦人用小型金側腕時計の俗称。
南京袋
ナンキンぶくろ [5] 【南京袋】
広麻(コウマ)製の粗織りの袋。多く穀類を詰めるのに用いる。
南京豆
ナンキンまめ [3] 【南京豆】
マメ科の一年草。南アメリカ原産。江戸前期,中国を経て渡来し,各地で栽培される。茎は基部から分枝して地をはい,長さ約40センチメートル。葉は四小葉からなる。夏から秋にかけて,葉腋に黄色の小花をつけ,花後,子房の柄が伸びて地中にはいり,繭形の豆果を結ぶ。種子は煎って食べるほか,落花生油・菓子材料とする。落花生。ピーナッツ。唐人豆(トウジンマメ)。地豆(ジマメ)。[季]秋。
南京豆[図]
南京赤絵
ナンキンあかえ [5] 【南京赤絵】
中国,清代初期に景徳鎮その他の民窯で輸出用に大量生産した赤絵磁器。皿・鉢・火入れなどが多い。
南京路
ナンキンろ 【南京路】
中国,上海(シヤンハイ)市の中心繁華街。百貨店や専門店が並び,上海における金融・行政・商業の中心地域。通りの名は南京条約にちなんだといわれる。
南京鉋
ナンキンがんな [5] 【南京鉋】
両手持ちの反り台鉋。中国から渡来したもの。指物や椅子の複雑な曲面部加工に用いる。
→台鉋
南京銭
ナンキンせん [0] 【南京銭】
⇒京銭(キンセン)
南京錠
ナンキンじょう [3] 【南京錠】
巾着(キンチヤク)形をした錠前。巾着錠。西洋錠。
南京黄櫨
ナンキンはぜ [5] 【南京黄櫨】
トウダイグサ科の落葉高木。中国原産。庭木とされる。葉は長い柄があり,菱状広卵形。夏,黄色い小花をつける。蒴果(サクカ)は扁球形。種子から蝋(ロウ),葉から染料をとり,材は家具・器具とする。漢方では烏桕(ウキユウ)といい,利尿剤に用いる。紅葉が美しい。
南京鼠
ナンキンねずみ [5] 【南京鼠】
ハツカネズミの一品種。中国産のものの改良種。頭胴長約7センチメートル。尾は約6センチメートル。普通は全身白色で,目が赤い。愛玩用・実験用。
南人
なんじん 【南人】
(1)南の国の人。南方の人。[日葡]
(2)中国,元代,旧南宋治下の中国人の呼称。モンゴル人・色目人・漢人の下位に置かれ,政治的・社会的に差別された。
南仙笑楚満人
なんせんしょうそまひと ナンセンセウ― 【南仙笑楚満人】
(1749-1807) 江戸後期の戯作者。本名,楠彦太郎。江戸の人。1795年,黄表紙「敵討義女英(カタキウチギジヨノハナブサ)」が好評を博し,黄表紙の敵討ち物全盛のきっかけを作った。
南伝
なんでん [0] 【南伝】 (名)スル
南方で,あるいは南方から伝わること。
南伝仏教
なんでんぶっきょう [5] 【南伝仏教】
南方仏教のこと。
南伝大蔵経
なんでんだいぞうきょう 【南伝大蔵経】
〔仏〕 タイ・スリランカなどの南方仏教で伝えられているパーリ語の仏典を大成したもの。
南倭北虜
なんわほくりょ 【南倭北虜】
「北虜南倭(ホクリヨナンワ)」に同じ。
南円堂
なんえんどう ナンヱンダウ 【南円堂】
奈良,興福寺の堂舎の一。813年藤原冬嗣の創建。八角円堂で,本尊は不空羂索(フクウケンジヤク)観音。西国三十三所第九番札所。
南冠座
みなみのかんむりざ [0] 【南冠座】
〔(ラテン) Corona Australis〕
八月下旬の宵に南中する小星座。天の川の近くにあるが,輝星はない。輪の形に星が並ぶ。
南北
なんぼく 【南北】
⇒鶴屋(ツルヤ)南北
南北
なんぼく [1] 【南北】
南と北。
⇔東西
「東西―」「―アメリカ」
南北
なんぼく【南北(に)】
north and south.‖南北問題 the North-South problem.(アメリカ)南北戦争 the Civil War.
南北問題
なんぼくもんだい [5] 【南北問題】
北半球を主とする先進工業国と,低緯度地帯および南半球にある発展途上国との貧富の格差がもたらす政治的・経済的諸問題の総称。
→東西問題
南北戦争
なんぼくせんそう 【南北戦争】
1861〜65年のアメリカ合衆国の内乱。奴隷制大農場を基盤とする南部諸州と商工業が盛んで奴隷制に反対する北部諸州の利害の対立から戦争に発展。北軍の勝利で奴隷解放は実現したが,黒人差別問題は残された。
南北朝
なんぼくちょう 【南北朝】
南朝と北朝。
南北朝時代
なんぼくちょうじだい [7] 【南北朝時代】
(1)後醍醐天皇が京都より吉野へ入った1336年から,後亀山天皇が京都へ帰る92年までの,京都に持明院統の北朝と,吉野に大覚寺統の南朝との二つの朝廷が対立した時代。荘園制の衰退,守護領国制の展開,農民の成長と郷村制の伸展など,大きな社会的変動が続いた時代。吉野時代。
(2)五〜六世紀,中国で漢民族の南朝と鮮卑族を中心とした北朝とが対立した時代。南朝は420年成立の宋から斉・梁(リヨウ)・陳(チン),北朝は439年華北を統一した北魏(ホクギ)から東魏・西魏・北斉・北周の諸王朝。589年隋により統一。
南北朝正閏論
なんぼくちょうせいじゅんろん [9] 【南北朝正閏論】
南朝と北朝の対立について,どちらを正統とするかについての論争。1911年(明治44)国定教科書の両朝併立の記述が批判され,右翼と政府の圧力により教科書編纂官喜田貞吉が休職処分となり,南朝を正統とする教科書に改訂される事件が起こった。
南北線
なんぼくせん 【南北線】
(1)営団地下鉄の鉄道線。東京都駒込・赤羽岩淵間,6.3キロメートル。
(2)神戸高速鉄道の地下鉄道線。神戸市湊川・新開地間,0.4キロメートル。
(3)札幌市営の地下鉄道線。札幌市麻生・真駒内間,14.3キロメートル。
(4)仙台市営の地下鉄道線。仙台市泉中央・富沢間,14.8キロメートル。
南十字座
みなみじゅうじざ [0] 【南十字座】
〔(ラテン) Crux〕
南方の小星座。ケンタウルス座の南,天の川の中にあって,アルファ(光度〇・八等)・ベータ・ガンマ・デルタの四星が十字形をつくる。五月下旬の宵に南中するが日本本土からは見えない。
南十字星
みなみじゅうじせい [6] 【南十字星】
南十字座の中心にあって,十字形をなす四個の輝星。
南十字星
みなみじゅうじせい【南十字星】
the Southern Cross;the Crux.
南半球
みなみはんきゅう [4] 【南半球】
地球の赤道より南の半分。
⇔北半球
南南問題
なんなんもんだい [5] 【南南問題】
発展途上国相互間の経済格差とそれによって生ずる諸問題のこと。資源保有国と非保有国との利害対立などがある。
南南東
なんなんとう [0] 【南南東】
南と南東との中間の方角。
南南西
なんなんせい [0] 【南南西】
南と南西との中間の方角。
南原
なんばら 【南原】
姓氏の一。
南原繁
なんばらしげる 【南原繁】
(1889-1974) 政治学者。香川県生まれ。東大教授。無教会派の信仰に立ち,国家主義を批判。戦後東大総長として教育改革に貢献,その演説は広く国民に影響を与えた。講和問題では全面講和を唱えて吉田茂を批判。著「国家と宗教」など。
南受け
みなみうけ [0] 【南受け】
南向き。「此部屋は―で/三畳と四畳半(虚子)」
南史
なんし 【南史】
中国,二十四史の一。南朝(宋・斉・梁・陳)の史書。八〇巻。唐の李延寿撰。高宗の治世(649-683)に完成。本紀一〇巻・列伝七〇巻。
→北史
南向き
みなみむき [0] 【南向き】
南の方に向いていること。「―の部屋」
南呂
なんりょ [1] 【南呂】
(1)中国音楽の音名。十二律の一〇番目の音。日本の十二律の盤渉(バンシキ)に相当。
(2)陰暦八月の異名。[色葉字類抄]
南唐
なんとう 【南唐】
中国,五代十国の一(937-975)。呉の徐知誥(ジヨチコウ)(のち李昪(リベン))が建国。都は金陵(今の南京)。唐文化を継承し,列国中最も栄えたが,三代で宋の太祖に滅ぼされた。江南国。唐。
南回帰線
みなみかいきせん [0][6] 【南回帰線】
南緯二三度二六分の緯線。
→回帰線
南国
なんごく【南国】
a southern country.
南国
なんごく [0] 【南国】
南の方にある国。南の地方。陽光がふりそそぎ,暖かな地方。
⇔北国(ホツコク)
南国
なんこく 【南国】
高知県中部,土佐湾に面する市。物部川が流れ,かつては米の二期作,現在はビニール-ハウス園芸で知られる。尾長鶏を特産。土佐国府・国分寺跡がある。
南大東島
みなみだいとうじま 【南大東島】
沖縄島の東方,約380キロメートルに位置する大東諸島の一島。1885年(明治18)日本政府が探検隊を派遣,95年沖縄県に所属。サトウキビを産する。
南大門
なんだいもん [3] 【南大門】
都城・寺院の南面している正門。
南大阪線
みなみおおさかせん 【南大阪線】
近畿日本鉄道の鉄道線。大阪阿部野橋・奈良県橿原神宮前間,39.8キロメートル。大阪と奈良盆地南部を結ぶ。
南天
なんてん [0][3] 【南天】
(1)南の方の空。
(2)メギ科の常緑低木。暖地に自生し,また庭木とされる。茎は叢生(ソウセイ)し,細く,高さ2〜3メートル。葉は枝頂付近に互生し,羽状複葉で,小葉は披針形。初夏,大形の円錐花序に白色の小花をつける。果実は小球形で,晩秋初冬に赤色,まれに白色に熟し,漢方で鎮咳(チンガイ)薬とする。南天竹。南天燭。
〔「南天の花」は [季]夏,「南天の実」は [季]秋〕
(3)家紋の一。{(2)}の葉や実を図案化したもの。
南天
なんてん【南天】
《植》a nandin
南天燭
なんてんしょく [3] 【南天燭】
植物ナンテンの漢名。
南天竹
なんてんちく [3] 【南天竹】
植物ナンテンの漢名。
南天竺
なんてんじく 【南天竺】
五天竺の一。南インド。「―より金剛大師の渡りける事は/宇津保(初秋)」
南天萩
なんてんはぎ [3] 【南天萩】
マメ科の多年草。山地の草原に自生。高さ約50センチメートル。葉は広披針形の小葉二個から成る複葉で,小托葉がある。六,七月,葉腋に青紫色の細長い蝶形花が多数総状につく。二葉萩(フタバハギ)。タニワタシ。
南太平洋フォーラム
みなみたいへいようフォーラム 【南太平洋―】
〔South Pacific Forum〕
南太平洋域内の独立国・自治領で構成される地域協力機構。1970年設立。域内の政治的・経済的利益を代表する。85年の会議で南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)を採択。南太平洋諸国会議。南太平洋島嶼(トウシヨ)諸国会議。SPF 。
南太平洋非核地帯条約
みなみたいへいようひかくちたいじょうやく 【南太平洋非核地帯条約】
⇒ラロトンガ条約
南学
なんがく [0] 【南学】
土佐に興隆した朱子学の一派。戦国末期の南村梅軒に始まり,江戸初期に谷時中が学風をかため,門人に小倉三省・野中兼山・山崎闇斎らが輩出した。実践躬行(キユウコウ)を重んじる。海南学派。
南宋
なんそう 【南宋】
⇒宋(ソウ)(3)
南宗
なんしゅう [0] 【南宗】
〔中国の江南地方に広まったことからいう〕
禅宗の一派。中国禅宗の第五祖弘忍の門から分かれた二派の一つで,唐の慧能(エノウ)の系統をいう。日本の禅宗はすべてこれに属する。
⇔北宗
南宗寺
なんしゅうじ 【南宗寺】
大阪府堺市南旅籠町にある臨済宗大徳寺派の寺。山号,竜興山。1556年三好長慶が大林宗套(ダイリンソウトウ)を開山として創建。沢庵により再興。千利休・曾呂利新左衛門の墓がある。
南宗画
なんしゅうが [0] 【南宗画】
中国絵画の様式の一。柔らかなうるおいのある趣を特色とする。北宗画が専門画家の様式であるのに対し,主として文人画家によって描かれた。明代末に薫其昌(トウキシヨウ)らが唱えた様式の区別。南画。文人画。
→南画(2)
南宮神社
なんぐうじんじゃ 【南宮神社】
岐阜県垂井町宮代にある神社。祭神は金山彦命(カナヤマビコノミコト)。美濃国の一の宮。
南家
なんけ 【南家】
藤原四家の一。不比等の長子武智麻呂の系統。その邸が弟房前の邸の南に位置したことからいう。仲麻呂時代,全盛を誇ったが,のちに衰退。
南富魚
みなみとみよ [5] 【南富魚】
トゲウオ目の淡水魚。全長5〜6センチメートルで,背びれに七〜九本の棘(トゲ)を有する。京都府・兵庫県の一部に平地の湧水を好んで生息していたがすでに絶滅。サバジャコ。ミナミトミウオ。カツオ。
南寧
なんねい 【南寧】
中国,広西チワン族自治区の区都。スズ・アンチモニーの集散地。金属・機械工業が盛ん。中国とベトナムとの交通の拠点。ナンニン。
南山
なんざん [1] 【南山】
(1)南方の山。
(2)(比叡山を「北嶺」というのに対して)高野山のこと。特に,金剛峰寺(コンゴウブジ)。
(3)「垜(アズチ)」に同じ。
(4)中国,遼寧省金州城の南にある小丘。日露戦争の激戦地。
(5)中国,西安の近郊にある終南山(シユウナンザン)の異名。
南山の寿
なんざんのじゅ 【南山の寿】
〔「詩経(小雅,天保)」にある語。終南山がいつまでも崩れないように,事業が永遠である意から〕
人の長寿を祝う言葉。
南山不落
なんざんふらく [1] 【南山不落】
城などの要害の堅固なことを,終南山の堅固なことにたとえていう語。
南山古梁
なんざんこりょう 【南山古梁】
(1753-1839) 江戸後期の禅僧・漢詩人。相模の人。名は紹岷,古梁は字(アザナ),南山は号。山庵とも号した。仏・儒を修め詩文書画をよくした。仙台の瑞鳳寺に住し,東(アズマ)東洋・菅井梅関らと交遊。著「南山外集」
南山大学
なんざんだいがく 【南山大学】
私立大学の一。カトリック修道会の神言会により,1932年(昭和7)設立の南山中学校,46年設立の南山外国語専門学校を源に,名古屋外国語専門学校を経て,49年新制大学となる。本部は名古屋市昭和区。
南山大師
なんざんだいし 【南山大師】
高野山金剛峰寺の開祖,空海の敬称。
南山律宗
なんざんりっしゅう 【南山律宗】
唐の南山道宣を宗祖とする律宗。律宗の中で最も広まり,鑑真によって日本へ伝えられたのもこの系統。
→律宗
南岳
なんがく 【南岳】
中国,五岳の一。衡山(コウザン)の別名。
南岸
なんがん [0] 【南岸】
南側の岸。
南岸低気圧
なんがんていきあつ [9] 【南岸低気圧】
日本の南海上,または南岸を北東ないし東北東へと進む低気圧のこと。
南島
なんとう [0] 【南島】
南方の島々。
南島文化
なんとうぶんか [5] 【南島文化】
日本列島の南方,沖縄本島など南西諸島で原始・古代・中世に形成された独自の文化。貝塚時代・グスク時代と呼ばれる漁労主体の生活文化。
南島語族
なんとうごぞく [5] 【南島語族】
⇒オーストロネシア語族(ゴゾク)
南嶺山脈
なんれいさんみゃく 【南嶺山脈】
中国南部を東西に走る山脈。華中と華南との自然的境界をなす。タングステンの産地として有名。長さ約700キロメートル。ナンリン山脈。
南州
なんしゅう 【南州】
(1)「南国(ナンゴク)」に同じ。
(2)「南閻浮洲(ナンエンブシユウ)」の略。「三国の風儀,―の盛衰のことはりは/愚管 3」
南巡講話
なんじゅんこうわ 【南巡講話】
1992年一〜二月,鄧小平(トウシヨウヘイ)が広州や上海など南方を視察した際に行なった一連の講話。外資導入や市場経済化による経済成長の一層の加速化を力説した。
南座
みなみざ 【南座】
京都市四条にある歌舞伎劇場。元和(1615-1624)年間公許の七座の一。一二月の顔見世興行は祇園の芸妓の総見などで賑わう。
南庭
なんてい [0] 【南挺・南廷・南庭】
⇒南鐐(ナンリヨウ)
南庭
なんてい [0] 【南庭】
殿舎の南側にある庭。特に紫宸殿の前庭。だんてい。
南廷
なんてい [0] 【南挺・南廷・南庭】
⇒南鐐(ナンリヨウ)
南征
なんせい [0] 【南征】 (名)スル
南方の征伐に行くこと。
南懐仁
なんかいじん 【南懐仁】
⇒フェルビースト
南房総国定公園
みなみぼうそうこくていこうえん 【南房総国定公園】
房総半島南半の海岸景勝地や名山(鋸山・鹿野山・清澄山)からなる国定公園。
南挺
なんてい [0] 【南挺・南廷・南庭】
⇒南鐐(ナンリヨウ)
南支那海
みなみシナかい 【南支那海】
中国の華南地方の南に広がる海域。台湾・フィリピン諸島・カリマンタン島・インドシナ半島に囲まれる。太平洋の付属海の一つで,マグロ・カツオの好漁場。中国名,南海。
南斉
なんせい 【南斉】
中国,南北朝時代の南朝の一(479-502)。宋の蕭道成(シヨウドウセイ)が順帝の禅譲を得て建国。都は建康(今の南京)。七代で蕭衍(シヨウエン)(梁の武帝)に国を奪われた。斉。
南斉書
なんせいしょ 【南斉書】
中国,二十四史の一。南朝の斉の史書。五九巻(もと六〇巻)。梁(リヨウ)の蕭子顕(シヨウシケン)の撰。天監年間(502-519)に梁の武帝に献じられた。本紀八巻・志一一巻・列伝四〇巻。
南斗六星
なんとろくせい [5] 【南斗六星】
射手(イテ)座の一部で,北斗七星に似た柄杓(ヒシヤク)状の六つの星。二十八宿の一つである斗(ト)宿を形作る。
南方
なんぽう [0] 【南方】
(1)南の方角。
(2)南の方にある国。特に戦前,東南アジアの諸国や南洋諸島をいった。
⇔北方
南方
みなかた 【南方】
姓氏の一。
南方
なんぽう【南方】
⇒南.
南方仏教
なんぽうぶっきょう [5] 【南方仏教】
南方アジアに広まった仏教。主としてスリランカ・ミャンマー・タイ・カンボジア・ラオスに伝わり流布している上座部系の仏教をさす。パーリ語の聖典を保持するので,パーリ仏教ともいう。
→北方仏教
南方熊楠
みなかたくまぐす 【南方熊楠】
(1867-1941) 生物学者・民俗学者。和歌山県生まれ。大学予備門中退。大英博物館東洋調査部員。粘菌学者として菌類の採集研究に力を注ぎ,約七〇の新菌種を発見。また,日本民俗学に貢献。博覧強記・奇行の人として知られた。著「十二支考」「南方閑話」「南方随筆」など多数。
南方録
なんぼうろく ナンバウロク 【南方録】
茶道書。七巻。南坊宗啓著。1593年頃の成立とされる。師千利休から伝授された利休茶道の秘伝書。立花実山による増補本九巻があり,実山の著述とする説もある。
南昌
なんしょう ナンシヤウ 【南昌】
中国,江西省の省都。贛江(カンコウ)下流の東岸に位置する水陸交通の要地で,米・茶・綿花などの集散地。1927年朱徳の指揮する紅軍が武装蜂起した革命の故地。ナンチャン。
南曲
なんきょく [0] 【南曲】
中国の古典演劇の一。元末,雑劇に代わって浙江省におこった南方系曲調を基調とする歌劇。幕数に制限がなく長編が多い。「琵琶記」など。伝奇。明曲。
→崑曲(コンキヨク)
南曹
なんそう 【南曹】
勧学院のこと。大学寮の南にあったところからいう。
南朝
なんちょう [0][1] 【南朝】
(1)日本で南北朝時代(1336-1392)に,奈良の吉野を中心に存立した大覚寺統の朝廷。後醍醐・後村上・長慶・後亀山天皇と四代続いた。吉野朝。
(2)中国で,南北朝時代に江南(揚子江流域)を支配した漢民族四王朝の総称。宋(420-479)・斉(479-502)・梁(502-557)・陳(557-589)をいう。
⇔北朝
南木曾
なぎそ 【南木曾】
長野県南西部,木曾郡の町。中山道の宿場として栄えた妻籠(ツマゴ)がある。林業が盛ん。
南村
みなみむら 【南村】
姓氏の一。
南村梅軒
みなみむらばいけん 【南村梅軒】
戦国時代の儒学者。出身・前歴は不明。天文(1532-1555)末年,土佐で朱子学を講じ禅儒の一致を説く。南学派の祖とされる。生没年未詳。
南条
なんじょう ナンデウ 【南条】
姓氏の一。
南条文雄
なんじょうぶんゆう ナンデウ― 【南条文雄】
(1849-1927) 仏教学者。真宗大谷派の僧。美濃大垣生まれ。F = M =ミュラーに学ぶ。東大講師・大谷大学学長などを歴任。梵文仏典の校訂のほか,著「大明三蔵聖教目録(南条目録)」など。
南東
なんとう [0] 【南東】
南と東との中間の方角。ひがしみなみ。東南。巽(タツミ)。
⇔北西
南東
なんとう【南東(の)】
southeast.→英和
南東貿易風
なんとうぼうえきふう [8] 【南東貿易風】
南半球で吹く貿易風。亜熱帯高気圧から赤道に向かって吹き出す偏東風は,南半球では南東の風になる。
→貿易風
→偏東風
南東風
みなみごち [3] 【南東風】
東のやや南寄りから吹く風。
南枝
なんし [1] 【南枝】
南方に伸びた枝。日のよくあたる枝。「陽春の徳を備へて―始めて開く/謡曲・高砂」
南柯
なんか [1] 【南柯】
南にさしでた枝。南枝。
南柯の夢
なんかのゆめ 【南柯の夢】
〔李公佐「南柯記」による。唐の淳于棼(ジユンウフン)が酔って古い槐(カイ)の南柯の下に眠り,大槐安国(ダイカイアンコク)に迎えられて南柯郡の太守に封ぜられ20年の栄華をきわめた夢を見た,という故事から〕
夢。また,はかないことのたとえ。槐夢(カイム)。槐安の夢。
南校
なんこう 【南校】
⇒大学南校(ダイガクナンコウ)
南極
なんきょく【南極】
the South Pole.‖南極海 the Antarctic Ocean.南極観測(隊) an Antarctic research expedition.南極光 aurora australis.南極大陸(圏) Antarctica[the Antarctic Continent](Circle).南極探検 an Antarctic exploration.
南極
なんきょく [0] 【南極】
(1)地球上,地軸が南方で地表と交わる点。
(2)南極圏および南極大陸とその付近をさす。南極地方。
(3)天球上,地軸を南方に延長したとき天球と交わる点。天の南極。
⇔北極
南極区
なんきょくく [4][3] 【南極区】
植物の地理分布上の地域の一。南極大陸および周辺の諸島と南アメリカのパタゴニアを含む地域。植物種は少なく,ナンキョクブナのほかはコケ類・地衣類が生育。
南極圏
なんきょくけん [4][3] 【南極圏】
地球上で南緯六六度三三分以南の地域。一年のうち少なくとも一日,太陽の沈まない日と出ない日がある。
⇔北極圏
南極大陸
なんきょくたいりく 【南極大陸】
南極を中心に広がっている高原大陸。陸上のほとんどが厚い氷雪におおわれているが,沿岸の露岩地域にはアザラシやペンギンなどの動物や,コケ類・地衣類などの植物が生育する。面積約1390万平方キロメートル。
南極星
なんきょくせい [4] 【南極星】
中国で,竜骨座のアルファ星カノープスをいう。人の寿命をつかさどるとされる星で,南の地平線すれすれに見え,この星の見えるときは天下が治まるという。老人星。南極老人。
南極条約
なんきょくじょうやく 【南極条約】
南極地域における領土権主張の凍結・科学的調査の自由・平和利用と非軍事化などを主眼に1959年南極国際会議で締結された条約。61年発効,有効期限30年。
南極気団
なんきょくきだん [5] 【南極気団】
南極大陸上にできる,乾燥した寒冷な極気団。
南極沖醤蝦
なんきょくおきあみ [5] 【南極沖醤蝦】
オキアミの一種。南極海に分布。体長約5センチメートル。ヒゲクジラ類の主たる餌(エサ)となる。食用。
南極海
なんきょくかい 【南極海】
南極大陸を囲む南緯五五度付近までの海域。太平洋・大西洋・インド洋の最南部にあたる。南氷洋。南極洋。
南極海洋生物資源保存条約
なんきょくかいようせいぶつしげんほぞんじょうやく 【南極海洋生物資源保存条約】
魚類やオキアミなど南極海の生物資源を商業開発から守るための国際条約。適正な捕獲と環境保全の義務などを定める。1980年締結,82年発効。
南極点
なんきょくてん [4][3] 【南極点】
地球の自転軸の南端,南緯九〇度地点。海抜2800メートルの氷原上にある。
南極老人
なんきょくろうじん [5] 【南極老人】
(1)南極星のこと。
(2)「寿老人(ジユロウジン)」に同じ。
南次郎
みなみじろう 【南次郎】
(1874-1955) 陸軍軍人。大将。大分県生まれ。若槻内閣陸相を経て朝鮮総督となり,内鮮一体化を唱えた。第二次大戦後 A 級戦犯として,東京裁判で終身禁錮刑。54年仮出獄。
南欧
なんおう【南欧】
Southern Europe.
南欧
なんおう [0] 【南欧】
ヨーロッパの南部。ギリシャ・イタリア・フランス南部・スペイン・ポルトガルなどが属する。南ヨーロッパ。
⇔北欧
南武線
なんぶせん 【南武線】
JR 東日本の鉄道線。川崎と立川(35.5キロメートル),尻手と浜川崎(4.1キロメートル)間。39.6キロメートル。多摩川下流域を走り,武蔵野線と結んで東京外環状線を形成。
南殿
なでん [0] 【南殿】
(1)〔「なんでん」の撥音「ん」の無表記〕
紫宸殿(シシンデン)の別名。
(2)サクラの一種。サトザクラとチョウジザクラの雑種とされる。花は半八重の淡紅色。
南殿
なんでん [0] 【南殿】
(1)南側にある御殿。
(2)紫宸殿(シシンデン)のこと。なでん。
南殿
みなみどの 【南殿】
(1)南向きに建てられた殿舎。正殿。みなみおもて。
(2)鎌倉時代,南六波羅探題の称。
南殿の桜
なでんのさくら 【南殿の桜】
「左近(サコン)の桜」に同じ。「―は,盛りになりぬらむ/源氏(須磨)」
南氷洋
なんぴょうよう 【南氷洋】
南極海の別名。
南氷洋
なんぴょうよう【南氷洋】
the Antarctic Ocean.
南沙群島
なんさぐんとう 【南沙群島】
南シナ海の南部に散在する珊瑚礁の島々。フィリピン・インドネシア・中国・マレーシア・ベトナムなどが領有を主張している。第二次大戦中は日本領,新南群島と称した。別名,スプラトリー群島。
南河内
みなみかわち ミナミカハチ 【南河内】
栃木県南部,河内郡の町。自治医科大学や下野(シモツケ)薬師寺跡がある。特産は結城紬(ユウキツムギ)。
南泉斬猫
なんせんざんみょう 【南泉斬猫】
〔「碧巌録」より〕
禅の公案の一。東西両堂が猫の子の仏性の有無について争ったとき,唐の禅僧南泉が猫の子をとらえ会得したところを明らかにせよと迫り,返答がなかったためその猫を斬ったという故事。画題とされる。
南洋
なんよう【南洋】
the South Seas.南洋諸島 the South Sea Islands.
南洋
なんよう [0] 【南洋】
(1)日本の南方の熱帯海域およびそこに散在する島々の総称。第二次大戦前・戦中に用いた呼称。
(2)清末に,通商・外交事務を統轄するため,中国沿海各省を二分したときの,江蘇以南の各省を合わせた呼称。
⇔北洋
南洋庁
なんようちょう [3] 【南洋庁】
1922年(大正11)日本が第一次大戦でドイツから獲得した南洋委任統治領を統治するため,パラオ諸島のコロール島に置いた地方官庁。
南洋杉
なんようすぎ [3] 【南洋杉】
(1)ナンヨウスギ科の常緑高木。オーストラリア・南アメリカに自生。原産地では高さ60メートルに達する。熱帯の山地に栽植。樹形は円錐状で下枝は地に垂れる。葉は針形で剛直。雌雄異株。
(2)ナンヨウスギ科ナンヨウスギ属の高木の総称。材は軽く熱帯高地に広く造林されるほか,樹形が美しく,日本では鉢植えにして観賞用に栽植される。アローカリア。
南洋材
なんようざい [3] 【南洋材】
外材のうち,アジアの熱帯地域の国々に産出する木材。
南洋群島
なんようぐんとう 【南洋群島】
西太平洋の赤道以北に散在するマリアナ・カロリン・マーシャルなどの旧日本委任統治領の諸島群の総称。第二次大戦前・戦中に用いた呼称。南洋諸島。
南流
なんりゅう [0] 【南流】 (名)スル
河川・海流などが,南の方へ流れること。
南浦
なんぽ 【南浦】
朝鮮民主主義人民共和国の黄海に臨む港湾都市。1897年開港地となり,以後ピョンヤンの外港として発展。金属工業が発達。旧称,鎮南浦。ナムポ。
南浦文之
なんぽぶんし 【南浦文之】
(1555-1620) 安土桃山・江戸初期の禅僧・儒学者。日向(ヒユウガ)の人。姓は湯佐,名は玄昌。鹿児島大竜寺の開祖。島津氏に重用される。「四書集注」などに和訓を施す。著「南浦文集」など。
南浦紹明
なんぽしょうみょう 【南浦紹明】
(1235-1308)
〔諱(イミナ)は「しょうみん」とも〕
鎌倉時代の臨済宗の僧。駿河の人。南浦は道号。諡号(シゴウ)は円通大応国師。建長寺で蘭渓道隆に学んだのち,宋に渡って虚堂(キドウ)智愚の法を継ぐ。臨済宗発展の基礎をつくった。
南海
なんかい [0] 【南海】
(1)南方の海。南の海。
⇔北海
(2)「南海道」の略。
(3)中国史で当初,南シナ海,のち東南アジア諸地域をさしたが,さらに地理上の知識の拡大とともに,インド洋・ペルシャ湾・紅海などの沿岸地方までも含めるようになった。
南海
なんかい 【南海】
⇒祇園(ギオン)南海
南海トラフ
なんかいトラフ [5] 【南海―】
駿河トラフに続いて遠州灘の沖合から日向灘の沖合に延びる細長い窪地。その北側の斜面には幾段もの急崖が並び,底は堆積物で埋め立てられて平坦。このトラフに沿ってフィリピン海プレートが西南日本の下に沈み込むので,古来,巨大地震が繰り返し発生している。南海舟状海盆。西南日本海溝。
南海寄帰内法伝
なんかいききないほうでん 【南海寄帰内法伝】
見聞録。中国唐僧,義浄の著。四巻。インド留学から中国に帰る途中,スマトラのシュリービジャヤで,それまでの見聞を記したもの。当時の東南アジアやインドを知る貴重な文献。大唐南海寄帰内法伝。
南海本線
なんかいほんせん 【南海本線】
南海電気鉄道の鉄道線。大阪市難波・和歌山市間,64.2キロメートル。
南海道
なんかいどう [3] 【南海道】
律令制における七道の一。紀伊・淡路・阿波・讃岐・伊予・土佐の六国よりなる。および,それらを結ぶ幹線道路をもいう。
南海道地震
なんかいどうじしん [7] 【南海道地震】
紀伊半島の沖合から四国の沖合にかけて繰り返し発生した巨大地震の総称。684年.1361年.1707年.1854年.1946年などには,いずれも地殻変動と津波とを伴い,激甚な被害があった。特に1946年(昭和21)12月21日に起こった地震(マグニチュード八・一)をさすこともある。南海地震。
南海電気鉄道
なんかいでんきてつどう 【南海電気鉄道】
大手民営鉄道の一。大阪の難波を主たるターミナル駅として,大阪南部,和歌山県北部に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ162.0キロメートル。南海本線・高野線・貴志川線などよりなる。南海電鉄。
南涼
なんりょう 【南涼】
五胡十六国の一。鮮卑族の禿髪烏孤(トクハツウコ)が青海地方に建てた国(397-414)。西秦に滅ぼされた。
南淡
なんだん 【南淡】
兵庫県三原郡の町。淡路島南端にあり,鳴門観潮の基地。大鳴門橋がある。
南淵
みなみぶち 【南淵】
姓氏の一。
南淵請安
みなみぶちのしょうあん 【南淵請安】
飛鳥時代の学問僧。608年小野妹子に従って隋に渡り,640年帰国。中大兄皇子・中臣鎌足らに儒学を講じ,大化の改新に大きな影響を与えた。生没年未詳。
南満州鉄道
みなみまんしゅうてつどう 【南満州鉄道】
ポーツマス条約によりロシアから獲得した長春以南の鉄道および付属事業を経営する目的で,1906年(明治39)設立された半官半民の国策会社。満州国成立とともに,同国内の鉄道全線の運営・新設を委託されたばかりでなく,鉱工業を中心とする多くの産業部門に進出し,植民地支配機構の一翼をになった。45年,中国が接収。満鉄。
南溟
なんめい [0] 【南溟】
〔荘子(逍遥遊)〕
南方にある大きな海。
南濃
なんのう 【南濃】
岐阜県南西部,海津(カイヅ)郡の町。養老山地東斜面から揖斐(イビ)川西岸を占める。
南無
なも 【南無・南謨】
「南無(ナム)」に同じ。「―と拝み奉れば/栄花(鳥の舞)」
南無
なむ [1] 【南無】
〔梵 namas〕
仏・菩薩・経などを信じ敬い,それに帰依することを表す語。一般に帰依の対象となる語をそのあとに付けて感動詞的に用いる。帰命(キミヨウ)。納莫(ノウマク)。なも。「―八幡大菩薩,たすけさせ給へ/平治(下)」
南無三
なむさん [1][0] 【南無三】 (感)
「南無三宝{■二■}」の略。「―。逃がした」「―此奴(コイツ)は失敗(シクジツ)た/鉄仮面(涙香)」
南無三宝
なむさんぼう [1] 【南無三宝】
■一■ (名)
仏・法・僧の三宝に帰依すること。
■二■ (感)
驚いたり失敗したりしたときなどに発する語。しまった。大変だ。なむさん。「―。…したたか斬られた/謡曲・夜討曾我」
南無妙法蓮華経
なむみょうほうれんげきょう 【南無妙法 蓮華経】
〔法華経に帰依する意〕
日蓮宗で,法華経を信仰し加護を求める心持ちを表して唱える語。御題目。
南無帰命
なむきみょう 【南無帰命】
〔梵語 namas(南無)とその漢訳語「帰命」を重ねた語〕
仏神に帰依する意。「―月天子/謡曲・羽衣」
南無帰命頂礼
なむきみょうちょうらい 【南無帰命頂礼】
仏神を深く信じて礼拝する意。仏神を拝んだり祈念するときに,仏神の名の前に置いていう言葉。
南無阿弥豆腐
なむおみどうふ 【南無阿弥豆腐】
〔禅僧が豆腐をよく食べること,またその念仏の声が「なむおみどう」と聞こえるところから〕
「南無阿弥陀仏」をしゃれていう語。また,豆腐のこと。「―,―と奈落の鍋へ落ち入つたる湯豆腐も/浄瑠璃・御所桜」
南無阿弥陀
なむあみだ [0] 【南無阿弥陀】
「南無阿弥陀仏」の略。
南無阿弥陀仏
なむあみだぶつ [5] 【南無阿弥陀仏】
阿弥陀仏に帰依するの意。浄土宗などでは,それを唱えることによって阿弥陀仏の浄土に救済されるとする。弥陀の名号。六字の名号。なむあみだ。
南燕
なんえん 【南燕】
中国,五胡十六国の一。鮮卑族の慕容徳(ボヨウトク)が河南・山東地方に建てた国(398-410)。二代で東晋(トウシン)の将軍劉裕(リユウユウ)に滅ぼされた。
南燭
しゃしゃんぼ [2][0] 【南燭】
ツツジ科の常緑低木または小高木。西日本の山地に多い。葉は卵形で革質。初夏,葉腋に長鐘形の白花を総状につける。果実は黒熟する液果で,甘酸っぱく,食べられる。ササンボ。ワクラハ。古名サシブ。
南瓜
かぼちゃ【南瓜】
a pumpkin.→英和
南瓜子
ナングアズ [1] 【南瓜子】
〔中国語〕
カボチャの種子を乾燥したのち味つけしたもの。酒のつまみや菓子代わりに用いる。白瓜子(バイグアズ)。
南町奉行
みなみまちぶぎょう [6] 【南町奉行】
江戸町奉行の一。奉行所が北町奉行に対して南に位置したのでいう。数度移転したが,宝永(1704-1711)以降は数寄屋橋にあった。
→江戸町奉行
南画
なんが [0] 【南画】
(1)「南宗(ナンシユウ)画」の略。
(2)中国の南宗画の影響を受けて,江戸中期から盛んに描かれた中国趣味の濃い画派の絵の総称。祇園南海・柳雅園らに始まり池大雅・与謝蕪村らが創意を加え,日本独自の様式を大成した。日本独特のものとなったため区別して南宗画の略称である「南画」の語が用いられる。文人画とも称される。
南留別志
なるべし 【南留別志】
〔書名は,各条の結びが「…なるべし」とあるのによる〕
随筆。五巻。荻生徂徠著。1736年刊。制度・地名・文章・詩歌・文字などについてその語源・由来を考証したもの。
南畝
なんぽ 【南畝】
⇒大田(オオタ)南畝
南瞻部洲
なんせんぶしゅう [5] 【南瞻部洲】
⇒閻浮提(エンブダイ)
南知多
みなみちた 【南知多】
愛知県南西部,知多郡の町。知多半島南端に位置し,三河湾国定公園に属する。漁業のほか,愛知用水の通水で園芸農業が発達。
南祭
みなみまつり 【南祭】
京都,石清水(イワシミズ)八幡宮の臨時祭。陰暦三月の午(ウマ)の日に行われた(現在は九月一五日)。賀茂神社の祭りを「北祭」というのに対していう。[季]秋。
南禅寺
なんぜんじ 【南禅寺】
京都市左京区南禅寺福地町にある臨済宗南禅寺派の大本山。山号,瑞竜山。亀山天皇の離宮(禅林寺殿)を,1291年に無関普門(ムカンフモン)(1212-1291)を開山として禅寺に改めたのにはじまる。正安年間(1299-1302)に寺号を瑞竜山太平興国南禅禅寺とした。五山の第一位に列し,足利義満のとき,別格上位の「五山之上(シジヨウ)」となり,禅宗寺院最高の寺格を誇った。室町中期以後衰えたが,江戸初期,以心崇伝(スウデン)らの努力で再興。桃山期建立の方丈は国宝で,襖絵(フスマエ)は狩野派によって描かれている。
南禅寺派
なんぜんじは 【南禅寺派】
臨済宗の一派。京都の南禅寺を本山とする。派祖は無関普門。
南窓
なんそう [0] 【南窓】
南向きの窓。
南端
なんたん [0] 【南端】
南側のはし。
⇔北端
「島の―の灯台」
南端
なんたん【南端】
the south end.
南米
なんべい 【南米】
南アメリカ大陸のこと。
南米
なんべい【南米】
South America.
南紀
なんき [0] 【南紀】
〔紀伊国の南部の意〕
和歌山県南部の地域。三重県の南端部を含む。
南総
なんそう 【南総】
上総(カズサ)国の別名。
→北総
南総里見八犬伝
なんそうさとみはっけんでん 【南総里見八犬伝】
読本。曲亭馬琴作。九輯一〇六冊。1814〜42年刊。安房里見氏の祖義実の娘伏姫(フセヒメ)が妖犬八房(ヤツフサ)の気に感応して生み出した,仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の玉を持つ八犬士が里見家再興に活躍する伝奇小説。勧善懲悪に貫かれた雄大な構想をもつ江戸読本の代表作。八犬伝。
南緯
なんい【南緯(40度)】
(forty degrees) south latitude <S.Lat.> .
南緯
なんい [1] 【南緯】
赤道を〇度とし,それより南九〇度までの緯度。
⇔北緯
南翠
なんすい 【南翠】
⇒須藤(スドウ)南翠
南船北馬
なんせんほくば [5] 【南船北馬】
中国では,南は川が多いので船で,北は平原や山がちなので馬で旅行すること。転じて,絶えず忙しく旅行をしていること。「東奔西走―」
南華
なんか ナンクワ 【南華】
(1)「南華真経」の略。
(2)〔「荘子」の寓話に奇抜な仮構が多いことから〕
変わり者。また,うそつき。「只うつけたる者を今も―と名付くるなり/仮名草子・浮世物語」
南華真人
なんかしんじん ナンクワ― 【南華真人】
中国の思想家,荘子の追号。唐の玄宗から贈られた。
南華真経
なんかしんきょう ナンクワシンキヤウ 【南華真経】
「荘子」(書名)の別名。
南葵文庫
なんきぶんこ 【南葵文庫】
旧紀州侯,徳川頼倫(ヨリミチ)が現在の東京都港区麻布に設立した図書館。1908年(明治41)公開。震災後,その蔵書の大部分は東京大学図書館に寄贈。旧領の南紀と家紋の葵(アオイ)にちなむ命名。
南蘋派
なんぴんは 【南蘋派】
1731年長崎に来た清の沈南蘋(シンナンピン)の系統を伝える日本画の一派。熊斐(ユウヒ)・宋紫石(ソウシセキ)など。写実的な花鳥画を特色とする。
南蛮
なんばん [0] 【南蛮】
(1)古代中国で,南方の異民族に対する蔑称。
→北狄(ホクテキ)
→東夷(トウイ)
→西戎(セイジユウ)
(2)室町時代から江戸時代にかけて,シャム・ルソン・ジャワなど南方諸地域の総称。また,それらの地域を経てポルトガル人やスペイン人などが渡来したため,その本国や植民地をもいう。
(3){(2)}から渡来した文物や珍奇な物,異国風な物の名に冠して用いる。「―漬け」「―焼き」
(4)歌舞伎・日本舞踊で,右足を出すとき右手を振り上げ,左足を出すとき左手を振り上げるような歩き方。なんば。
(5)「南蛮煮」の略。「鴨(カモ)―」「カレー―」
(6)
(ア)トウモロコシの異名。
(イ)トウガラシの異名。
南蛮
なんば [0] 【南蛮】
「なんばん(南蛮){(4)}」に同じ。
南蛮ギセル
なんばんギセル [5] 【南蛮―】
ハマウツボ科の一年草。ススキ・アワ・ミョウガ等の根に寄生する。全体に葉緑素がなく淡黄褐色。茎はごく短く数個の鱗片葉がつく。秋,葉腋から高さ20センチメートル内外の花柄を出し,パイプに似た筒形で淡紫色の花を横向きに一個開く。萼(ガク)は舟形。オモイグサ。
南蛮ギセル[図]
南蛮人
なんばんじん [5][3] 【南蛮人】
中世末から近世にかけて日本に渡来した,ポルトガル人・スペイン人のこと。また,広く西洋人一般をさしてもいう。
南蛮吹き
なんばんぶき [0] 【南蛮吹き】
⇒南蛮絞(シボ)り
南蛮宗
なんばんしゅう [3] 【南蛮宗】
キリシタン宗。天主教。
南蛮寺
なんばんじ [0][5] 【南蛮寺】
一六世紀後半に日本各地に建てられたキリスト教の教会堂の俗称。1575年京都四条坊門に建立のものが最も著名。
南蛮屏風
なんばんびょうぶ [5] 【南蛮屏風】
桃山時代から江戸初期に行われたポルトガル人来朝のありさまを描いた一群の風俗図屏風の総称。南蛮船・南蛮人の交易のありさまなどが絵巻風に描かれている。
南蛮文化
なんばんぶんか [5] 【南蛮文化】
ポルトガル人の来航によってもたらされたヨーロッパの文化。キリスト教との結びつきが強い。
南蛮文学
なんばんぶんがく [5] 【南蛮文学】
キリシタン文学のうち,非宗教的なものの称。
南蛮流
なんばんりゅう [0] 【南蛮流】
(1)南蛮人の流儀。南蛮風。
(2)主としてキリシタン宣教師を通じて南蛮から伝わった医術。特に外科をいう。
(3)西洋流の砲術の一派。
南蛮漬
なんばんづけ [0] 【南蛮漬(け)】
揚げた小魚をネギやタマネギを入れた合わせ酢に漬けたもの。
南蛮漬け
なんばんづけ [0] 【南蛮漬(け)】
揚げた小魚をネギやタマネギを入れた合わせ酢に漬けたもの。
南蛮焼
なんばんやき [0] 【南蛮焼(き)】
中国南部・ルソン・安南などから輸入された炻器(セツキ)。紫黒色で無釉(ムユウ)のものが多く,日本では茶入れ・茶壺・水指・建水などに用いられてきた。各国産のものが混在しており,作風は一定しない。
南蛮焼き
なんばんやき [0] 【南蛮焼(き)】
中国南部・ルソン・安南などから輸入された炻器(セツキ)。紫黒色で無釉(ムユウ)のものが多く,日本では茶入れ・茶壺・水指・建水などに用いられてきた。各国産のものが混在しており,作風は一定しない。
南蛮煮
なんばんに [0] 【南蛮煮】
(1)野菜・魚・鳥肉などを油でいため煮た食品。
(2)魚肉や鳥肉にネギや唐辛子(トウガラシ)を加えて煮た料理。
南蛮物
なんばんもの [0] 【南蛮物】
南蛮渡来の珍奇・異風なもの。舶来品。
南蛮絞り
なんばんしぼり [5] 【南蛮絞り】
粗銅中の銀を採取する方法の一。銀を含む粗銅に鉛を加え,溶かして圧搾し,鉛に銀を含ませて流出させる。電解精製が行われるまで用いられた。南蛮吹き。絞り吹き。
→灰吹き法
南蛮絵
なんばんえ [3][0] 【南蛮絵】
桃山時代前後日本に渡来した西洋画,およびその手法をまねて西洋の風俗やキリスト教に関することを描いた絵。
南蛮縄簾
なんばんなわすだれ [7] 【南蛮縄簾】
南蛮焼きの水指・灰器・建水(ケンスイ)などで,胴に縄簾を掛け連ねたような模様がついているもの。
南蛮繁縷
なんばんはこべ [5] 【南蛮繁縷】
ナデシコ科の多年草。山野に生える。茎は細くよく分枝し,つる状に伸びて長さ1メートル内外になる。葉は狭卵形。夏から秋にかけ,枝先に白色の小五弁花をつける。萼(ガク)は広鐘形。花後,液果状の蒴果(サクカ)を結んで黒熟する。ツルセンノウ。
南蛮美術
なんばんびじゅつ [5] 【南蛮美術】
桃山時代から江戸初期にかけて流行した西洋風美術の総称。宗教画や洋風文様の工芸品など。
南蛮船
なんばんせん [0] 【南蛮船】
室町末期から江戸時代にかけて来航した,スペイン・ポルトガルの貿易船のこと。また,広く来航外国船。
南蛮菓子
なんばんがし [5] 【南蛮菓子】
室町時代に,南蛮人によって伝えられた菓子。金米糖(コンペイトウ)・カルメラ・カステラ・ボーロなど。
南蛮貿易
なんばんぼうえき [5] 【南蛮貿易】
室町末期から江戸初期にかけて,ポルトガル・スペインとの間に行われた貿易。輸入品は鉄砲・火薬,中国産の生糸,南方産の皮革など,輸出品は主に銀。鎖国によって途絶。
南蛮辛子
なんばんがらし [5] 【南蛮辛子】
トウガラシの異名。南蛮。
南蛮鉄
なんばんてつ [3] 【南蛮鉄】
室町末期から外国よりもたらされた鋼鉄。
南蛮錐
なんばんぎり [3] 【南蛮錐】
⇒ギムネ
南蛮鐔
なんばんつば [3] 【南蛮鐔】
江戸初期頃平戸の工人が始め,長崎でも造られた鉄鐔。ほとんどが丸鐔で,唐草・竜などの緻密(チミツ)な透かし彫りと,金・銀の布目象眼がほどこされている。初期のものはヨーロッパ風の意匠であるが,のちには中国風の物が多くなった。
南蛮鴃舌
なんばんげきぜつ [0] 【南蛮鴃舌】
〔「孟子(滕文公上)」による。「鴃舌」はモズの鳴き声〕
うるさいだけで意味の通じない外国語を卑しめていった語。
南蛮黍
なんばんきび [3] 【南蛮黍】
トウモロコシの異名。南蛮。
南西
なんせい【南西(の)】
southwest.→英和
南西
なんせい [0] 【南西】
南と西との中間の方角。にしみなみ。西南。坤(ヒツジサル)。
⇔北東
南西アフリカ人民機構
なんせいアフリカじんみんきこう 【南西―人民機構】
⇒スワポ(SWAPO)
南西諸島
なんせいしょとう 【南西諸島】
九州南端から台湾との間に弧状に連なる島々。東シナ海と太平洋を画する。鹿児島県に属する薩南諸島と沖縄県に属する琉球諸島とに大別される。亜熱帯性海洋気候で,夏から秋には台風が多い。
南西諸島海溝
なんせいしょとうかいこう 【南西諸島海溝】
南西諸島の太平洋側沿いに台湾付近まで延びる海溝。水深は6000〜7000メートル,最深点は7790メートル。琉球海溝。
南詔
なんしょう ナンセウ 【南詔】
中国,雲南地方に成立したチベット-ビルマ族の王国((649頃-902))。大理・昆明の二盆地を中心に,八世紀末最盛期を迎え仏教文化が栄えた。
南謨
なも 【南無・南謨】
「南無(ナム)」に同じ。「―と拝み奉れば/栄花(鳥の舞)」
南越
なんえつ 【南越】
(1)古代中国,秦末漢初に,広東・広西地方からベトナム北部にかけてあった国((前207-前111))。漢人の趙佗(チヨウダ)が建国し漢の高祖によって南越王に封ぜられたが,武帝のときに滅ぼされた。南粤。
(2)越前国の南部。現在の福井県の南東部にあたる。
南足柄
みなみあしがら 【南足柄】
神奈川県西部の市。もと宿場町から発達。最乗寺がある。写真フィルム工場が立地。
南進
なんしん [0] 【南進】 (名)スル
南の方へ進むこと。
⇔北進
南進論
なんしんろん [3] 【南進論】
日中戦争開始後,陸軍の北進論に対抗して,海軍を中心に唱えられた,軍需物資を南方進出によって確保しようとする議論。第二次大戦中,1940年(昭和15)の北部仏印進駐として具体化された。
南郊
なんこう [0] 【南郊】
都市の南方の郊外。
⇔北郊
南部
なんぶ 【南部】
姓氏の一。甲斐国巨摩郡南部郷から出て,中世陸奥国糠部郡に勢力を広げた奥州の豪族南部氏が知られる。
南部
みなべ 【南部】
和歌山県南西部,日高郡の町。太平洋に面する。南部梅林がある。千里浜はウミガメの産卵地。
南部
なんぶ【南部】
the southern part;the South (米国の).〜の southern.→英和
南部
なんぶ 【南部】
(1)〔甲斐国南部郷(山梨県南部町)一帯に勢力を張った甲斐源氏の一族,南部氏が鎌倉末期以降移住して領地としたことから〕
青森県東部から岩手県北部に至る地域の通称。特に近世,南部藩の城下町だった盛岡をいう。
(2)ゴマを用いた料理に付ける名。
南部
なんぶ [1] 【南部】
南の方の部分。
⇔北部
「本州―」
南部信直
なんぶのぶなお 【南部信直】
(1546-1599) 戦国時代の武将。盛岡藩藩祖。豊臣秀吉に臣従し本領安堵。九戸政信の反乱を鎮圧。
南部南山
なんぶなんざん 【南部南山】
(1658-1712) 江戸中期の儒者・漢詩人。長崎の人。名は景衡,字(アザナ)は思聡,南山は号。南部草寿・安東省庵・木下順庵に師事して,富山藩儒となり詩文をよくした。著「喚起漫草」
南部塗
なんぶぬり [0] 【南部塗】
南部地方で作られた漆器の総称。江戸初期から製作されたといわれ,浄法寺椀・秀衡椀・正法寺椀・南部椀など,椀を中心とした漆器をいう。内は朱,外は黒漆塗りで,外に色漆で草花の絵を描きところどころに金箔(キンパク)を押してある。
南部富士
なんぶふじ 【南部富士】
岩手山の別名。
南部暦
なんぶごよみ [4] 【南部暦】
⇒盲暦(メクラゴヨミ)
南部木挽き唄
なんぶこびきうた 【南部木挽き唄】
岩手県の民謡で,仕事唄。木挽き職人が大鋸(オガ)で材木を挽く時に唄ったもの。源流は南部地方の甚句という。
南部焼
なんぶやき [0] 【南部焼(き)】
ゴマを加えたたれの中に漬け込んだ材料を焼いた料理。
南部焼き
なんぶやき [0] 【南部焼(き)】
ゴマを加えたたれの中に漬け込んだ材料を焼いた料理。
南部煎餅
なんぶせんべい [4] 【南部煎餅】
小麦粉を練り,ゴマ・ピーナッツなどをのせて型に入れて焼いた菓子。
南部牛追い唄
なんぶうしおいうた 【南部牛追い唄】
岩手県の民謡で,仕事唄。和賀郡沢内村から盛岡や黒沢尻にある南部藩の米蔵まで,米を運ぶ牛方たちが唄ったもの。
南部織
なんぶおり [0] 【南部織】
南部地方から産出する紬(ツムギ)・縮緬(チリメン)などの織物。南部織物。
南部草
なんぶそう [0] 【南部草】
メギ科の多年草。北日本の深山に自生。根茎は細長く地をはう。葉は根生で長く硬い柄があり,菱(ヒシ)状広卵形の三小葉から成る。初夏,細い花茎の先端に萼(ガク)・花弁のない白色小花を穂状につける。
南部釜
なんぶがま [3] 【南部釜】
南部産の釜。京都の釜師,小泉仁左衛門清行が延宝年間(1673-1681)に盛岡に移住し,黒木山の鉄,北上川の砂鉄で鋳造し始めたという。
南部鉄瓶
なんぶてつびん [4] 【南部鉄瓶】
南部地方から産出する鉄瓶。南部釜の技術を受け継ぎ,最良のものとして賞用される。
南部馬
なんぶうま [3] 【南部馬】
南部地方で盛んに飼育・産出された日本馬。土産の馬に大形の外国馬を交配した改良種。体が大きく,性質はおとなしく,力が強い。
南部馬方節
なんぶうまかたぶし 【南部馬方節】
岩手県の民謡で,仕事唄。博労たちが馬市などへの往来に馬を曳(ヒ)いて唄った夜曳(ヨビ)き唄。源流は東北地方の甚句という。
南郭
なんかく ナンクワク 【南郭】
⇒服部(ハツトリ)南郭
南都
なんと [1] 【南都】
(1)京都を北都というのに対し,奈良のこと。
⇔北都
(2)比叡山延暦寺を北嶺というのに対し,奈良の興福寺のこと。「―の大衆(ダイシユ)ひた甲(カブト)七千余人/平家 4」
南都七大寺
なんとしちだいじ 【南都七大寺】
奈良時代の末頃までにできた寺で,平城京およびその付近の大安寺・薬師寺・元興寺(ガンゴウジ)・法隆寺・東大寺・興福寺・西大寺の七寺をいう。南都六宗の中心となった。七大寺。奈良七大寺。
南都仏教
なんとぶっきょう [4] 【南都仏教】
奈良時代に奈良の都に興隆した仏教。南都六宗・南都七大寺に代表される。
南都六宗
なんとろくしゅう 【南都六宗】
奈良時代の六つの仏教宗派。三論・法相(ホツソウ)・成実(ジヨウジツ)・倶舎(クシヤ)・律・華厳(ケゴン)。平安以降に成立する諸派に比べて,信仰・教化よりも学問的研究を重視。六宗。
南都北嶺
なんとほくれい 【南都北嶺】
奈良興福寺と比叡山延暦寺。
南都奉行
なんとぶぎょう [4] 【南都奉行】
⇒奈良奉行(ナラブギヨウ)
南鐐
なんりょう [1] 【南鐐】
(1)上質の銀。精錬された美しい銀。南挺(ナンテイ)。「―を以て作りたる金の菊形/義経記 6」
(2)二朱銀の通称。表面に「以南鐐八片換小判一両」と刻まれていた。南挺。
南鐐(2)[図]
南閻浮提
なんえんぶだい 【南閻浮提】
〔須弥山(シユミセン)の南にあるところから〕
「閻浮提(エンブダイ)」に同じ。
南閻浮洲
なんえんぶしゅう 【南閻浮洲】
「南閻浮提(ブダイ)」に同じ。
南限
なんげん [0] 【南限】
(動植物の地域分布などの)南の限界。
⇔北限
南陽
なんよう ナンヤウ 【南陽】
山形県南部,米沢盆地北部の市。ブドウ・リンゴを栽培し,醸造・木工・電気機器などの工業が行われる。赤湯は古くからの温泉町。
南階
なんかい [0] 【南階】
南に向かって作られている階段。特に,紫宸殿(シシンデン)の南面の階段。
南雲
なぐも 【南雲】
姓氏の一。
南雲忠一
なぐもちゅういち 【南雲忠一】
(1887-1944) 海軍軍人。山形県の生まれ。1941年(昭和16),第一航空艦隊長官として真珠湾攻撃を指揮。ミッドウェー海戦で敗れ,のちサイパン島で戦死。死後,大将。
南面
なんめん [0] 【南面】 (名)スル
(1)南の方に向いていること。
⇔北面
(2)〔「易経(説卦伝)」による。中国で,天子は南に向いて座ることから〕
君主の位につくこと。天子として国を治めること。「彼(カノ)周旦の成王にかはり,―にして一日万機の政(マツリゴト)ををさめ給ひしに准(ナゾラ)へて/平家 1」
南面
みなみおもて [4] 【南面】
(1)南に向いている方角。南側。
(2)邸宅の正面。南向きの正殿。
南面の位
なんめんのくらい 【南面の位】
天子の位。帝位。君位。
南頓北漸
なんとんほくぜん [0] 【南頓北漸】
南宗禅と北宗禅の宗風の相違を示す言葉。南宗は頓悟(トンゴ),北宗は漸悟(ゼンゴ)を主とすることからいう。
南風
なんぷう [0] 【南風】
南から吹く風。特に,夏の風についていう。みなみ。みなみかぜ。はえ。
⇔北風(ホクフウ)
[季]夏。
南風
はえ [2] 【南風】
南風。主に西日本でいう。[季]夏。《大―をくらって屋根の鴉かな/飯田蛇笏》
→白(シラ)はえ
→黒はえ
南風
みなみかぜ [0][3] 【南風】
南から吹いてくる風。なんぷう。みなみ。
⇔北風
南風原
はえばる 【南風原】
沖縄県島尻郡,沖縄島南部の町。サトウキビのほか琉球絣(リユウキユウガスリ)を特産。
南高北低型
なんこうほくていがた ナンカウホクテイ― [0] 【南高北低型】
日本付近の気圧配置型の一。気圧が,南方洋上で高く,北方で低くなっていて,夏に多い。南よりの季節風が卓越する。
南魚座
みなみのうおざ [0] 【南魚座】
〔(ラテン) Piscis Austrinus〕
一〇月中旬の宵に南中する星座。最輝星は光度一・二等のフォーマルハウト。これを口とし,他の星々が魚の形に並ぶ。
南鮪
みなみまぐろ [4] 【南鮪】
スズキ目の海魚。全長2.5メートル,体重200キログラムに達する。マグロの一種で,体形はクロマグロに似るが,目が大きい。刺し身・すし種などとする。インド洋・太平洋の南半球温帯域に分布。インドマグロ。
南鳥島
みなみとりしま 【南鳥島】
西太平洋,小笠原諸島に属する日本最東端のサンゴ礁の小島。マーカス島。
南麓
なんろく [0] 【南麓】
山の南側のふもと。
単
ひとえ [2] 【一重・単】
(1)重なっていないこと。そのものだけであること。「壁―をへだてるのみだ」
(2)花びらが重なっていないこと。また,その花。単弁。
(3)裏をつけないで仕立てた衣類,特に長着。ひとえもの。《単》 [季]夏。
→袷(アワセ)
(4)装束の下に着た肌着。平安末期,小袖肌着ができてからは,その上に重ねる中着となった。男は袴に着込め,女は袴の上からはおる。ひとえぎぬ。
単
たん [1] 【単】
(1)「単試合」の略。
(2)「単勝式」の略。
単なる
たんなる [1] 【単なる】 (連体)
それだけで,ほかに何もないさま。ただの。「―勘違いとは思えない」
単なる
たんなる【単なる】
mere;→英和
simple.→英和
単に
たんに【単に】
only;→英和
merely;simply.→英和
〜…ばかりでなく not only…but (also).
単に
たんに [1] 【単に】 (副)
(下に「だけ」「のみ」などを伴って用いられることが多い)ただそれだけに限られているさま。「―事実を述べただけにすぎない」
単クローン性抗体
たんクローンせいこうたい 【単―性抗体】
⇒モノクローナル抗体
単シロップ
たんシロップ [3] 【単―】
白糖の85パーセント水溶液。各種シロップ剤の製造・内用水剤の矯味に使用。単舎利別。単舎。
単一
たんいち [0] 【単一】
〔単一型乾電池の略〕
円筒形の小型乾電池の中で最も大きいもの。
→単二
→単三
→単四
単一
たんいつ [0] 【単一】 (名・形動)[文]ナリ
(1)一つ,あるいは一人だけであること。「―神」
(2)一種類だけで他のものがまざっていない・こと(さま)。「―な物質からなる」「―民族国家」
単一の
たんいつ【単一の】
single;→英和
sole;→英和
simple.→英和
〜化する simplify;→英和
unify (統一).→英和
単一クローン抗体
たんいつクローンこうたい [9] 【単一―抗体】
⇒モノクローナル抗体(コウタイ)
単一国
たんいつこく [4][3] 【単一国】
連邦制など,複数の国家が結合関係にあるのではなく,単一の主権で自立している国家。単一国家。
⇔複合国
単一本位
たんいつほんい [5] 【単一本位】
⇒単本位制度(タンホンイセイド)
単一欧州議定書
たんいつおうしゅうぎていしょ 【単一欧州議定書】
〔Single European Act〕
EC の基本条約であるローマ条約を修正した文書。EC 統合をめざす諸策を取り決める。1987年発効。SEA 。
単一物
たんいつぶつ [4] 【単一物】
〔法〕 その物一つで一つのものを形成しているもの。その物一つで一つの名をもっているもの。
単一神教
たんいつしんきょう [5] 【単一神教】
〔henotheism〕
多神教において,特定の一神が一時的に主神の位置を占め,唯一至上の存在としてまつられる宗教現象。M =ミュラーが古代インドのベーダの宗教に対して与えた名称。交替神教。
単一組合
たんいつくみあい [5] 【単一組合】
労働者個人の加盟の形式であるが,その下部に独立の規約・役員・会計をもつ単位組合に準じた支部・分会等を組織する組合。
単三
たんさん [0] 【単三】
〔単三型乾電池の略〕
円筒形の小型乾電池のうち,単二に次ぐ大きさのもの。
単二
たんに [0] 【単二】
〔単二型乾電池の略〕
円筒形小型乾電池のうち,単一より小さく単三より大きいもの。
単于
ぜんう [1] 【単于】
匈奴(キヨウド)の最高君主の称号。
単于都護府
ぜんうとごふ [5] 【単于都護府】
中国,唐代の六都護府の一。650年,内モンゴルの突厥(トツケツ)などの諸部族を統轄するために設置。
単伝
たんでん [0] 【単伝】
〔仏〕
(1)教法をその人にだけ伝えること。
(2)仏の教えや悟りの境地を文字や言葉によらず,心から心へ直接伝えること。
単位
たんい [1] 【単位】
(1)長さ・質量・時間など,ある量を数値で表す時,比較の基準となるように大きさを定めた量。メートル・グラム・秒など。
(2)一つの集団・組織などを構成する基本的なひとまとまり。物を量ったり,数値で表したりする時に基準としたひとまとまりの量。「クラス―で行動する」「―面積当たり収量」
(3)高等学校・大学で,学習量を測る基準。普通,一週一時間,一年間続けて学習した時に一単位とする。
(4)〔仏〕 禅寺で,修行僧各自の座席。
単位
たんい【単位】
a unit;→英和
<get> a credit <for English> (授業の).→英和
単位互換制度
たんいごかんせいど [7] 【単位互換制度】
協定の結ばれた他学校での履修を認め,単位認定する制度。1972年(昭和47)大学設置基準改正で制度化。
単位円
たんいえん [3] 【単位円】
半径 1 の円。
単位分数
たんいぶんすう [4] 【単位分数】
分子が 1 の分数。1/2・1/3 など。
単位制
たんいせい [0] 【単位制】
高等学校・大学の教育課程の履修の際とられている制度。最低必要単位以上を修得した場合に卒業・修了が認定される。
単位制高校
たんいせいこうこう [6] 【単位制高校】
進級に必要な単位を特に定めず,規定の単位以上を取得すれば卒業を認めるという高校。
単位未満株
たんいみまんかぶ [5] 【単位未満株】
単位株制度下で,一単位に満たない数の株式のこと。配当請求権などの自益権はあるが,議決権などの共益権はない。
単位株制度
たんいかぶせいど [6] 【単位株制度】
1981年(昭和56)の改正商法付則によって導入された株式単位引き上げのための措置。額面金額の合計が五万円に相当する株式をもって一単位とし,単位未満株主には議決権その他の共益権行使が認められないという制度。
単位格子
たんいこうし [4] 【単位格子】
空間格子のくり返し単位となる平行六面体。一つの空間格子について,単位格子のとり方は無数にあるが,普通,三つの辺の長さがなるべく短く,三つの辺のあいだの角がなるべく直角に近くなるようにとる。単位胞。
単位系
たんいけい [0] 【単位系】
少数の基本単位と,これを掛けたり割ったりした組み合わせとして表される組立単位,および必要により選ばれた補助単位とからなる一連の単位の集団のこと。MKS 単位系・ SI など。
単位組合
たんいくみあい [4] 【単位組合】
労働組合の連合組織の単位となる組合。産別組合の支部・分会ではなく,独自の規約を持つ独立した組合。単組。
単位膜
たんいまく [3] 【単位膜】
生体膜の見かけ上の基本構造。その断面の電子顕微鏡像に暗・明・暗の三層構造がみられる。
単体
たんたい [0] 【単体】
(1)単一の元素から成り,固有の化学的性質をもつ物質。水素(H�)・酸素(O�)・オゾン(O�)・銅(Cu)など。
⇔化合物
(2)文字を連綿(レンメン)せず,放ち書きすること。また,その文字。草書作品では独草(ドクソウ)ともいう。
単体規定
たんたいきてい [5] 【単体規定】
建築基準法に規定される各種の制限のうち,個々の建築物の構造,防災避難などに対する規定の通称。
→集団規定
単作
たんさく [0] 【単作】
田畑で一年に一種類の作物だけを作ること。一毛作。
単作
たんさく【単作】
a single crop.
単価
たんか [1] 【単価】
商品一つの,あるいは売買上の単位あたりの値段。
単価
たんか【単価】
a unit price.〜100円で at 100 yen apiece;@100 yen.→英和
単元
たんげん【単元】
a unit (学科の).→英和
単元
たんげん [3][0] 【単元】
学習によって得られる教科内容または経験のひとまとまり。単に教材内容の一分節をいうこともある。
単元学習
たんげんがくしゅう [5] 【単元学習】
ある主題についてひとまとまりの学習をすること。学習者の生活経験と興味の発展を重視する経験単元の学習についていうことが多い。
単刀
たんとう [0] 【単刀】
ただ一振りの刀。また,ただ一人で刀を振るうこと。
単刀直入
たんとうちょくにゅう [0] 【単刀直入】 (名・形動)
(1)刀を一振り持って敵陣に切り込むこと。
(2)前置きなどを省いて,すぐ本題に入ること。遠回しな言い方をしないで,問題の核心をつくこと。また,そのさま。「―にたずねる」
単刀直入
たんとうちょくにゅう【単刀直入】
⇒端的.
単分子膜
たんぶんしまく [5] 【単分子膜】
分子が一層に並んでできる膜。水面上に広がった脂肪酸の膜や,固体表面に吸着した気体分子など。
単利
たんり【単利(で)】
(at) simple interest.
単利
たんり [1] 【単利】
元金だけを対象としてつける利子。
⇔複利
単利法
たんりほう [0] 【単利法】
利息計算の方法の一。前期間の利息を元金に加算しないやり方。したがって,次期の利息は元金のみに対して計算される。
⇔複利法
単動機関
たんどうきかん [6][5] 【単動機関】
往復機関の一。ピストンの片面だけに圧力を作用させる機関。初期の蒸気機関に用いられた形式。
⇔複動機関
単勝
たんしょう [0] 【単勝】
「単勝式」の略。
単勝式
たんしょうしき [0] 【単勝式】
競馬・競輪などで,一着だけを当てる方式。単。単勝。単式。
→複勝式
→連勝式
単原子分子
たんげんしぶんし [6] 【単原子分子】
一個の原子がそのまま分子と見なされるもの。希ガスはその例。一原子分子。
単句
たんく [1] 【単句】
ただ一つの句。簡単な文句。
単名手形
たんめいてがた [5] 【単名手形】
手形上の債務者が一人である手形。振出人が単独の約束手形,および引受済自己宛為替手形が受取人(銀行)に交付されたにすぎない場合が,これにあたる。
⇔複名手形
単味
たんみ [1] 【単味】
成分が単一であること。「―肥料」
単品
たんぴん [0] 【単品】
(1)一個あるいは一種類の品物・商品。「―生産」
(2)セットで構成している品物のうちの一つ。「―では販売しません」
単四
たんよん [0] 【単四】
〔単四型乾電池の略〕
円筒形の小型乾電池のうち最も小さいもの。
→単一
→単二
→単三
単坐
たんざ [0] 【単座・単坐】
(1)ただひとりすわっていること。孤坐。
(2)座席が一つだけあること。
⇔複座
「―戦闘機」
単声
たんせい [0] 【単声】
音楽で,男声か女声か一方であること。同声。
⇔混声
単声合唱
たんせいがっしょう [5] 【単声合唱】
男声または女声のみの合唱。同声合唱。
⇔混声合唱
単声部音楽
たんせいぶおんがく [6] 【単声部音楽】
⇒モノフォニー
単変
たんぺん [0] 【単変】
ある物質が結晶構造の異なる二つの状態をもち,その一方から他方への転移は起こるが,その逆は起こらない現象。単変二形。隻変二形。モノトロピー。
⇔互変
単婚
たんこん [0] 【単婚】
婚姻形態の一。同一時期において一人の夫と一人の妻からなる婚姻。モノガミー。
→複婚
単子
たんし [1] 【単子】
⇒モナド
単子葉植物
たんしよう【単子葉植物】
a monocotyledonous plant.
単子葉植物
たんしようしょくぶつ タンシエフ― [7] 【単子葉植物】
被子植物の一綱。子葉が一枚の場合が多く,茎は髄をもち,不斉中心柱で,通常形成層を欠き,花の各部分は三の倍数からなる。葉は普通細長く平行脈をもつ。ユリ・ラン・イネ・カヤツリグサ・サトイモ・ヤシなど。単子葉類。
→双子葉植物
単子論
たんしろん [3] 【単子論】
⇒モナド論(ロン)
単孔類
たんこうるい [3] 【単孔類】
単孔目に属する原始的な哺乳類の総称。オーストラリア区の特産。ハリモグラ科とカモノハシ科がある。卵生。歯は全くないか,幼時に現れるのみ。後肢のかかとに距(キヨ)があり,毒腺が開口する。体温は不完全な恒温性。肛門・排尿口・生殖口が分かれていず,総排出口になっているのでこの名がある。
単孔類
たんこうるい【単孔類】
《動》Monotremata.
単孤
たんこ [1] 【単孤・単己・単居】
ひとりぼっちであること。身寄りのない独り身。孤独。
単射
たんしゃ [0] 【単射】
〔数〕 集合 � から集合 � への写像で,� の任意の相異なる二つの要素に対しその像が相異なるとき,この写像は単射であるという。
単居
たんこ [1] 【単孤・単己・単居】
ひとりぼっちであること。身寄りのない独り身。孤独。
単層
たんそう [0] 【単層】
地層区分の最小単位。その上・下が層理面で限られた地層の部分。岩相がほぼ均一で,一般に厚さ1センチメートル以上のもの。
単層林
たんそうりん [3] 【単層林】
⇒一斉林(イツセイリン)
単己
たんこ [1] 【単孤・単己・単居】
ひとりぼっちであること。身寄りのない独り身。孤独。
単己
するすみ 【匹如身・単己】 (名・形動ナリ)
〔「するつみ」とも〕
財産も係累もなく身一つである・こと(さま)。また,その人。「世をすてたる人の,万に―なるが/徒然 142」
単帯
ひとえおび [4] 【単帯・一重帯】
厚地の,かたい織物を用いて裏や芯(シン)をつけない帯。主に女帯で夏に用いる。[季]夏。
単年度
たんねんど [3] 【単年度】
一年だけの会計年度。
単座
たんざ [0] 【単座・単坐】
(1)ただひとりすわっていること。孤坐。
(2)座席が一つだけあること。
⇔複座
「―戦闘機」
単座の
たんざ【単座の】
single-seated <airplane> ;single-backed <rowboat> .
単弁
たんべん [0] 【単弁】
花弁の数がその種本来の数であること。花弁がひとえであること。ひとえ。
単弁の
たんべん【単弁の】
《動》univalve;→英和
《植》one-petaled.
単弁花
たんべんか [3] 【単弁花】
単弁の花。ひとえの花。
単式
たんしき [0] 【単式】
(1)単純な方式または形式。
(2)「単式簿記(ボキ)」の略。
(3)「単勝式」の略。
⇔複式
単式火山
たんしきかざん [5] 【単式火山】
一つの火道から生成し,単純で整った形の火山。単成火山・複成火山を問わない。富士山など。
⇔複式火山
単式簿記
たんしきぼき [5] 【単式簿記】
簿記の一。一定の記録対象について,他の各勘定との関連なしに記述・計算していくもの。小遣い帳や家計簿など。
⇔複式簿記
単彩
たんさい [0] 【単彩】
一色でいろどること。「―画」
単性
たんせい [0] 【単性】
(1)両性に対し,一つの同じ性質。
(2)ある種の動物で,一方の性のみの子孫を生ずる現象。
単性生殖
たんせいせいしょく [5] 【単性生殖】
⇒単為生殖(タンイセイシヨク)
単性花
たんせい【単性花】
《植》a unisexual flower.単性生殖 《生》monogenesis.
単性花
たんせいか [3] 【単性花】
雄しべ・雌しべの一方だけを有する花。雌雄異花。
⇔両性花
単性論
たんせいろん [3] 【単性論】
キリストのうちに人性と神性の二つの性(ナトゥーラ)が独立して存するとするキリスト両性論に対し,受肉によって人性は神性に融合されて一つの性(神性)となったとする説。ギリシャ的神観の残滓として古代・中世にわたり長い論争を生んだ。
単性雑種
たんせいざっしゅ [5] 【単性雑種】
特定の一対の対立遺伝子についてのみ異なる個体間の雑種。
単成火山
たんせいかざん [5] 【単成火山】
一輪廻(リンネ)の噴火活動で生成した火山。小規模で山体は小さい。マール・火砕丘・溶岩円頂丘など。噴火活動の途中で噴火様式が変わってそれらが複合する場合もある。一輪廻火山。
⇔複成火山
単打
たんだ [1] 【単打】
⇒シングル-ヒット
単打
たんだ【単打】
《野》a single (hit).→英和
〜する single <to third> .
単振り子
たんふりこ [3] 【単振(り)子】
一端を固定した軽くて伸びない糸に重くて小さいおもりをつけた振り子。特に,振動が鉛直面内で行われるものをいう。
単振動
たんしんどう [3] 【単振動】
粒子,あるいは物体が行う一直線上の往復運動で,位置の変化が時間の正弦関数で表されるもの。たとえば,ばねにつけた錘(オモリ)の振動や,原子の平衡点のまわりの振動。平衡点からの距離に比例する復元力が働くときに起こり,最も基本的な振動である。
単振子
たんふりこ [3] 【単振(り)子】
一端を固定した軽くて伸びない糸に重くて小さいおもりをつけた振り子。特に,振動が鉛直面内で行われるものをいう。
単振子
たんしんし [3] 【単振子】
(1)〔simple pendulum〕
単振り子。
(2)〔simple oscillator〕
単振動を行う振動体。
単数
たんすう [3] 【単数】
(1)一人・一個などと数えられるものについて,数が一であること。
(2)英語・フランス語・ドイツ語などで,事物 ・ 人の単一の存在を表す名詞や代名詞。
⇔複数
単数
たんすう【単数】
《文》the singular (number).→英和
〜の singular.
単文
たんぶん [0] 【単文】
構成上からみた文の種類の一。主語・述語の関係が一回だけで成り立っているもの。「日がのぼる」「学生が本を読む」の類。
→重文
→複文
単文
たんぶん【単文】
《文》a simple sentence.
単斜晶系
たんしゃしょうけい [4] 【単斜晶系】
結晶系の一。三本の結晶軸のうち,前後軸と上下軸とは斜交し,左右軸はこれらに直交する。各軸の長さは異なる。滑石・正長石・石膏(セツコウ)など。
単斜輝石
たんしゃきせき [4] 【単斜輝石】
単斜晶系に属する輝石の総称。
→輝石
単族国
たんぞくこく [4] 【単族国】
国民が一つの民族によって構成されている国家。単一民族国家。
単本位制
たんほんいせい【単本位制】
[通貨の]a single-standard system.
単本位制度
たんほんいせいど [6] 【単本位制度】
単一の金属を本位貨幣とする貨幣制度。単一本位。
⇔複本位制度
単板
たんばん [0] 【単板】
ロータリー-レースなどで切削した木材の薄板。合板の構成材。ベニヤ。
⇔合板
単果
たんか [1] 【単果】
⇒単花果(タンカカ)
単極
たんきょく [0] 【単極】
電極とそれに接するイオン電導体との組み合わせ。電池の電極はそれぞれ単極である。半電池。
単機
たんき [1] 【単機】
ただ一機の飛行機。単独飛行の機。
単比
たんぴ【単比(例)】
simple ratio (proportion).
単比
たんぴ [1] 【単比】
一つの数どうしの比。
⇔複比
単為生殖
たんいせいしょく タンヰ― [4] 【単為生殖】
雌が雄と関係なしに,単独で新個体を生ずる生殖法。ミツバチ・ミジンコ・アリマキなどの動物,ドクダミ・シロバナタンポポなどの植物に見られる。単性生殖。処女生殖。
→人工単為生殖
単為結実
たんいけつじつ タンヰ― [4] 【単為結実】
被子植物で,受精が行われないのに子房だけが発達し種子のない果実を生ずる現象。自然状態ではミカン・パイナップルなどに見られ,人工的にはジベレリン処理(ブドウ)などによって起こすことができる。単為結果。
単物
ひとえもの [0][4] 【単物】
「ひとえ(単){(3)}」に同じ。[季]夏。
単独
たんどく [0] 【単独】
ただ一人または一つであること。他とは無関係に存在・行動すること。「―登頂」「―飛行」
単独の
たんどく【単独の】
single;→英和
sole;→英和
individual;→英和
separate;→英和
independent.→英和
〜で individually;→英和
separately;→英和
independently;alone;→英和
by[for]oneself.‖単独行動 <take> an independent action.単独審議 independent deliberations.単独内閣 a one-[single-]party cabinet.単独犯 a single-handed offense.
単独内閣
たんどくないかく [5] 【単独内閣】
議院内閣制のもとで,ただ一党で組織する内閣。単独政権。
⇔連立内閣
単独制裁判所
たんどくせいさいばんしょ [0][11] 【単独制裁判所】
一人の裁判官によって裁判がなされる裁判所。簡易裁判所は常に単独で,地方裁判所・家庭裁判所も原則として単独で裁判を行う。
単独概念
たんどくがいねん [5] 【単独概念】
〔論〕 一つの個体のみを指示する概念。固有名詞,あるいは普通名詞に限定を加えて,「東京」「この机」などと表される。個体概念。具体概念。単称名辞。
⇔一般概念
単独機関
たんどくきかん [6][5] 【単独機関】
一人だけで構成する機関。各省大臣や地方公共団体の長など。
⇔合議機関
単独正犯
たんどくせいはん [5] 【単独正犯】
犯罪行為を単独で実行すること。単独犯。
⇔共同正犯
単独浄化槽
たんどくじょうかそう [7] 【単独浄化槽】
屎尿(シニヨウ)のみを処理する浄化槽。
→合併浄化槽
単独海損
たんどくかいそん [5] 【単独海損】
海損の一。損害を被った船主または荷主が単独で損害を負担するもの。特担分損。
⇔共同海損
単独犯
たんどくはん [4][3] 【単独犯】
⇒単独正犯(セイハン)
単独相続
たんどくそうぞく [5] 【単独相続】
所領・財産を一人の相続人が相続すること。日本では,一三世紀末期にその端緒が認められる。
⇔共同相続
単独行
たんどくこう [0][4] 【単独行】
登山などで,パーティーを組まずに一人で行くこと。
単独行動
たんどくこうどう [5] 【単独行動】
一人だけでする行動。
単独行為
たんどくこうい [5] 【単独行為】
一方的に意思表示をするだけでその内容どおりの法律効果を生じる法律行為。取り消し・追認など相手方のあるものと,遺言・寄付行為など相手方のないものとがある。一方行為。
→合同行為
→双方行為
単独講和
たんどくこうわ [5] 【単独講和】
交戦中の同盟国のうちの一国が単独で相手国と結ぶ講和。また,複数の相手国のうちの一国とだけ単独に結ぶ講和。
→全面講和
単玉
たんぎょく [0] 【単玉】
カメラなどのレンズ系が一枚のレンズから成っていること。また,そのカメラ。
単球
たんきゅう [0] 【単球】
全白血球の約7パーセントを占める単核の遊走細胞。白血球中最も大きい。骨髄でつくられ,血管外ではマクロファージに転換し,生体防御反応に関与する。単核白血球。
単産
たんさん [0] 【単産】
〔「産業別単一労働組合」の略〕
同一の産業に従事する労働者を,職種の区別なく単一組合に組織した労働組合。日本では企業別組合が連合し,その上部団体として結成する場合が多い。
→産業別組合
単発
たんぱつ [0] 【単発】
(1)一発ずつ発射すること。また,単発銃のこと。
(2)エンジンが一つだけであること。また,単発機のこと。
(3)後続がなく,ただそれだけで終わるようなもの。「―のヒットに終わる」
単発の
たんぱつ【単発の】
single-engined.単発銃 a single-loader.
単発機
たんぱつき [4][3] 【単発機】
エンジンが一つの飛行機。
単発銃
たんぱつじゅう [4] 【単発銃】
銃身が一つで,一発ごとに弾丸を装填(ソウテン)する方式の銃。単発。
⇔連発銃
単皮
たび [1] 【足袋・単皮】
足に履く布製の袋状の衣料。鼻緒をすげた履物をはけるように親指とほかの四本の指を入れる二つの部分に分かれており,かかとの上をこはぜで留める。古くは革製で組紐(クミヒモ)で結んだ。現代では和服の時に,防寒用・礼装用として用いる。[季]冬。《―つぐやノラともならず教師妻/杉田久女》
単相
たんそう [0] 【単相】
(1)「単相交流」の略。
(2)減数分裂によって半減した染色体数を示す核相。n で表す。配偶子およびその世代のもの。
⇔複相
単相交流
たんそうこうりゅう [5] 【単相交流】
位相の変化が単一に表される正弦波交流。家庭用の電灯線は単相交流。単相。
単眼
たんがん【単眼】
an ocellus.→英和
単眼
たんがん [0] 【単眼】
昆虫類・クモ類・多足類にみられる小形で単純な構造のレンズ眼。皮膚に突出したレンズ状の角膜と,若干の視細胞の集合した小網膜とからなり,主に明暗に反応する。
単票
たんぴょう [0] 【単表・単票】
(1)単一の表。単一の帳票。
(2)出力装置のプリンター用紙のうち,一枚ずつ切り離されているもの。シート。
単科
たんか [1] 【単科】
ただ一つの学部・学科。
単科大学
たんかだいがく【単科大学】
a college.→英和
単科大学
たんかだいがく [4] 【単科大学】
単一学部で構成される大学。商科大学・工業大学・医科大学・商船大学など。
⇔総合大学
単称
たんしょう [0] 【単称】
(1)簡単な名称。複雑でない呼称。
(2)〔論〕 判断において,主語が特定の一つの対象のみを外延とすること。単独概念を主語とする命題。「東京は日本の首都である」の類。
→全称
→特称
単税
たんぜい [0] 【単税】
最良と思われる租税を一種類のみかける租税体系。消費単税論・土地単税論などが提唱されたが実現していない。
⇔複税
単税論
たんぜいろん [3] 【単税論】
⇒土地単税論(トチタンゼイロン)
単立
たんりつ [0] 【単立】
単独で設立されていること。「―宗教法人」
単節国
たんせつこく [4] 【単節国】
国土が陸続きで一つにまとまっている国。
⇔多節国
単簡
たんかん [0] 【単簡・短簡】 (名・形動)[文]ナリ
単純でてみじかな・こと(さま)。簡単。「平岡から四遍程極めて―な質問を受けた/それから(漱石)」
〔明治期に用いられた語。のち「簡単」が一般化した〕
単粒構造
たんりゅうこうぞう タンリフコウザウ [5] 【単粒構造】
各種の土粒がそれぞれ独立して集積し,土壌を構成している状態。ゆるい砂土や粘土質の土地,長く耕さない田畑などに多い。土壌の中の空気・水および有用微生物の関係が悪く,作物の生育にはあまり適さない。
⇔団粒構造
単糖類
たんとうるい タンタウ― [3] 【単糖類】
糖類のうち,加水分解によってそれ以上低分子の糖を生じないもの。一般に C�H��O� と表される。ブドウ糖・果糖など。
単糸
たんし [1] 【単糸】
精紡機からつむぎ出したままの糸。これを数本撚(ヨ)り合わせたり,引きそろえたりしてさらに太い糸とする。羽糸。
単純
たんじゅん [0] 【単純】 (名・形動)[文]ナリ
(1)
(ア)こみいった点がなく簡単な・こと(さま)。
⇔複雑
「―な構造」「―なミス」
(イ)考え方などが一面的で行き届かない・こと(さま)。「―な発想」「―な頭の働き」
(2)他種のものがまざっていない・こと(さま)。純一。「―泉(セン)」「彼女の意味する通りの―さで津田の耳へは響かなかつた/明暗(漱石)」
(3)制限や条件のない・こと(さま)。「―承認」
[派生] ――さ(名)
単純な
たんじゅん【単純な】
simple;→英和
plain.→英和
〜化する simplify.→英和
単純再生産
たんじゅんさいせいさん [7] 【単純再生産】
毎年同じ規模で繰り返される再生産。
→拡大再生産
→縮小再生産
単純労働
たんじゅんろうどう [5] 【単純労働】
高度な知識や技術,一定年数の経験などを特に必要としない簡単な労働。
単純化
たんじゅんか [0] 【単純化】 (名)スル
単純にすること。「システムを―する」
単純平均
たんじゅんへいきん [5] 【単純平均】
⇒相加平均(ソウカヘイキン)
単純平均株価
たんじゅんへいきんかぶか [10] 【単純平均株価】
採用銘柄の株価合計を銘柄数で割って求められた平均株価。権利落ちが修正されないため連続性に欠ける。
→ダウ式平均株価
単純承認
たんじゅんしょうにん [5] 【単純承認】
財産も債務もすべて承継する,という無条件の相続の承認。相続人は,被相続人の債務についても無限責任を負うことになる。単純相続。
→限定承認
単純林
たんじゅんりん [3] 【単純林】
「純林」に同じ。
単純梁
たんじゅんばり [3][0] 【単純梁】
一端がピン接合で,他端がローラーからなる梁。
単純泉
たんじゅんせん [0][3] 【単純泉】
ガス成分を除く溶存物質量が水1キログラム中に1グラム未満の温泉。日本の代表的な温泉の三分の一はこれに属する。単純温泉。
単純相続
たんじゅんそうぞく [5] 【単純相続】
⇒単純承認(シヨウニン)
単純社会
たんじゅんしゃかい [5] 【単純社会】
生産諸力が未発達で,いまだ社会的分業や社会的分化を生ぜしめるに至らぬ社会。イギリスのスペンサーらが提出した原初的な社会の概念。
単純脂質
たんじゅんししつ [5] 【単純脂質】
脂質のうち,脂肪酸と各種アルコールとのエステルの総称。炭素・水素・酸素のみで構成されるもので,中性脂肪がその代表。
⇔複合脂質
単純蛋白質
たんじゅんたんぱくしつ [8] 【単純蛋白質】
複合タンパク質に対して,α-アミノ酸だけから成るタンパク質。アルブミンやグロブリンはその例。
単純語
たんじゅんご [0] 【単純語】
単語のうち,意味・語形の上からそれ以上に分けることができないと考えられるもの。「め(目)」「みみ(耳)」「やま(山)」「かわ(川)」の類。
→派生語
→複合語
単純音
たんじゅんおん [3] 【単純音】
⇒純音(ジユンオン)
単級
たんきゅう [0] 【単級】
全校の児童または生徒が一つの学級に編成されていること。
単細胞
たんさいぼう【単細胞】
《生》a single cell; <俗に> a simpleminded person (人).単細胞動物 a unicellular animal.
単細胞
たんさいぼう [3] 【単細胞】
(1)ただ一つの細胞。また,ただ一つの細胞から成り立っていること。
(2)単純で一面的な考え方しかできない人間をいう。「―の男」
単細胞生物
たんさいぼうせいぶつ [7] 【単細胞生物】
全生活史を通して一個体が一個の細胞からできている生物。細菌類・藍藻(ランソウ)類のほか,植物では鞭毛藻(ベンモウソウ)類・ケイ藻類,下等な緑藻類など。動物では原生動物がこれにあたる。
⇔多細胞生物
単細胞蛋白質
たんさいぼうたんぱくしつ 【単細胞蛋白質】
⇒微生物蛋白質(ビセイブツタンパクシツ)
単組
たんそ [1] 【単組】
「単位組合」の略。
単結合
たんけつごう [3] 【単結合】
一個の原子と他の原子との間で,一対の電子が共有されてできた共有結合。構造式中では一本の線で表される。
単結晶
たんけっしょう [3] 【単結晶】
一つの結晶のどの部分をとっても結晶軸の方向がそろっているもの。半導体素子・圧電素子やダイヤモンドなどの宝石は単結晶である。
⇔多結晶
単線
たんせん [0] 【単線】
(1)一本の線。
(2)鉄道で,軌道が上下線共用であること。また,その軌道。単線軌道。
⇔複線
単線
たんせん【単線】
a single track.単線運転 single-track operation.
単線型教育制度
たんせんがたきょういくせいど [11] 【単線型教育制度】
学校制度の一形式。すべての学習者が単一の教育段階を経て,あらゆる学校教育を受けることができる学校体系。現在の日本の六三制はその典型。
単縦線
たんじゅうせん [3] 【単縦線】
楽譜で,小節間を区切る一本の縦線。
単縦陣
たんじゅうじん [3] 【単縦陣】
軍艦が縦に長く一列に並ぶ陣形。
単羽織
ひとえばおり [4] 【単羽織】
裏をつけない羽織。夏用の羽織。
単肥
たんぴ [1] 【単肥】
成分が単一の肥料。単味肥料。
単舎利別
たんしゃりべつ [4] 【単舎利別】
「単シロップ」に同じ。単舎。
単舸
たんか [1] 【単舸】
小舟。はしけ。
単色
たんしょく [0] 【単色】
単一の色。また,いわゆる光の七原色。
単色の
たんしょく【単色の】
monochromatic.単色画 a monochrome.→英和
単色光
たんしょくこう [4][3] 【単色光】
一定の波長の光。スペクトルに分解できないもの。
⇔複色光
単花果
たんかか タンクワクワ [3] 【単花果】
一個の花の一個の子房からできた果実。ウメ・モモ・リンゴなど多くの果実はこれに属す。単果。
→集合果
単花被花
たんかひか タンクワヒクワ [4] 【単花被花】
萼(ガク)または花冠の一方を欠く花。単被花。
単葉
たんよう [0] 【単葉】
(1)一枚のみの葉身よりなる葉。最も普通な葉の形。
(2)飛行機の主翼が一枚でできていること。また,その形式の飛行機。「―機」
⇔複葉
単葉飛行機
たんよう【単葉飛行機】
a monoplane.→英和
単行
たんこう [0] 【単行】 (名)スル
(1)一回だけ単独で行うこと。単独に行うこと。多く他の語と複合して用いる。「―本」「―犯」
(2)ひとりで行くこと。ひとりで行うこと。「吾輩悪(イヅク)んぞ君を―せしむべけんと/八十日間世界一周(忠之助)」
単行本
たんこうぼん【単行本】
a book.→英和
〜として出版する publish in book form.
単行本
たんこうぼん [0] 【単行本】
雑誌・全集・叢書などに対して,単独に一冊として刊行される本。
単衣
ひとえぎぬ [4][3] 【単衣】
(1)裏のついていない衣。
(2)「ひとえ{(4)}」に同じ。
単衣
たんい [1] 【単衣】
(1)ひとえの着物。ひとえもの。ひとえ。
(2)一枚の着物。
単衣物
ひとえもの【単衣物】
unlined clothes;a summer kimono.
単表
たんぴょう [0] 【単表・単票】
(1)単一の表。単一の帳票。
(2)出力装置のプリンター用紙のうち,一枚ずつ切り離されているもの。シート。
単袴
ひとえばかま [4] 【単袴】
裏をつけない袴。夏用の袴。[季]夏。
単装砲
たんそうほう タンサウハウ [3][0] 【単装砲】
大砲を一門だけ砲架・砲塔に装備するもの。
⇔連装砲
単複
たんぷく [1] 【単複】
(1)単純と複雑。簡単と複雑。
(2)単数と複数。「―同形」
(3)テニス・卓球などで,シングルスとダブルス。
(4)競馬などで,単勝と複勝。
単襲
ひとえがさね [4] 【単襲】
単衣(ヒトエギヌ)を二枚以上重ねたもの。女房が夏に用いた。
単親
たんしん [0] 【単親】
父母のうち片方の親しかいないこと。
単親家庭
たんしんかてい [5] 【単親家庭】
母親あるいは父親のいずれかと子供とからなる家庭。
単記
たんき [1] 【単記】 (名)スル
一枚の紙に一つのことあるいは一人の名だけを記すこと。
⇔連記
「候補者名を―する」
単記制
たんき【単記制】
a single-ballot system.単記投票 single voting.
単記投票
たんきとうひょう [4] 【単記投票】
一回の選挙につき,一人の選挙人が候補者のうち一名だけに投票すること。
⇔連記投票
単試合
たんしあい [3] 【単試合】
⇒シングルス
単語
たんご [0] 【単語】
言語単位の一。文構成の最小単位で,特定の意味,文法上の職能を有するもの。文を構成する直接の単位である,文節をさらに構成する。「花が咲いた」における「花」「が」「咲い」「た」の類。語。
単語
たんご【単語】
a word;→英和
(a) vocabulary (語彙(い)).→英和
単語集 a wordbook.→英和
単語カード
たんごカード [4] 【単語―】
(英語などの)単語を覚えるために,単語とその意味を書いたカード。
単調
たんちょう [0] 【単調】 (名・形動)[文]ナリ
同じような状態が続いて変化が乏しい・こと(さま)。「―な生活」「―なリズム」
[派生] ――さ(名)
単調な
たんちょう【単調な】
monotonous;→英和
dull.→英和
単調子
たんちょうし [3] 【単調子】 (名・形動)
調子が単純で変化がない・こと(さま)。一本調子。「―な鉦(カネ),太鼓,鐃鈸(ニヨウバチ)の音/破戒(藤村)」
単身
たんしん [0] 【単身】
ただ一人。単独。「―敵地に乗りこむ」
単身で
たんしん【単身で】
alone;→英和
by oneself.単身赴任 commuter marriage.単身赴任者 a business bachelor.
単身像
たんしんぞう [3] 【単身像】
一人だけの像。
単身赴任
たんしんふにん [5][0] 【単身赴任】
遠方へ転勤する際,家族を残して,本人だけが任地へ赴くこと。
単車
たんしゃ [0] 【単車】
オートバイ・スクーターなど,原動機つきの二輪車。
単車
たんしゃ【単車】
a motorcycle.→英和
単軟膏
たんなんこう [3] 【単軟膏】
蜜蝋(ミツロウ)・植物油を原料とした軟膏基剤。被覆性がよい。
単軸結晶
たんじくけっしょう タンヂクケツシヤウ [5] 【単軸結晶】
⇒一軸結晶(イチジクケツシヨウ)
単量体
たんりょうたい タンリヤウ― [0] 【単量体】
〔monomer〕
重合体を構成する基本単位物質。例えば,ポリエチレンにおけるエチレンなど。モノマー。
単鉤
たんこう [0] 【単鉤】
書道で,親指と人差し指で筆軸をとり,中指を軽くそえて書くこと。
→双鉤(ソウコウ)
単離
たんり [1] 【単離】 (名)スル
〔化〕 混合物中から目的物質だけを,純粋な物質として分離し,取り出すこと。
単音
たんおん【単音】
a single sound.
単音
たんおん [1][0] 【単音】
音声学で扱う基本的な単位。連続的な音声を個々に区切られる諸部分に分解して得られる最小の単位。「汗(アセ)」は[a][s][e]の単音からなる。
単音文字
たんおんもじ [5] 【単音文字】
⇒音素文字(オンソモジ)
単音楽
たんおんがく [3] 【単音楽】
⇒モノフォニー
単音節
たんおんせつ【単音節(語)】
a monosyllable (a monosyllabic word).→英和
単頂花序
たんちょうかじょ タンチヤウクワジヨ [5] 【単頂花序】
有限花序の一。枝分かれしない茎の先端に一個だけ花をつけるもの。チューリップなど。
単項式
たんこうしき【単項式】
《数》a monomial (expression).
単項式
たんこうしき タンカウ― [3] 【単項式】
数といくつかの文字との積だけの式。一つの項だけの式。2�²,3�� など。
⇔多項式
単願
たんがん [0] 【単願】
受験の際,一校にだけ願書を出すこと。専願。
→併願
単食性
たんしょくせい [0] 【単食性】
(多食性に対して)一種類の生物だけを食物とする食性。
単騎
たんき [1] 【単騎】
(1)一人だけで馬に乗って行くこと。一騎。
(2)騎馬一騎。
(3)麻雀で,雀頭になる対子(トイツ)を作れば和了する牌の形。
博す
はく・す [2] 【博す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「博する」の五段化〕
「博する」に同じ。「名声を―・す」
■二■ (動サ変)
⇒はくする
博する
はくする【博する】
win <applause> ;→英和
gain <a reputation> ;→英和
obtain <a person's confidence> .→英和
博する
はく・する [3] 【博する】 (動サ変)[文]サ変 はく・す
(1)獲得する。「好評を―・する」「巨利を―・した」
(2)広める。広くゆき渡る。「其名誉は…万世に―・す/筆まかせ(子規)」
[慣用] 一粲(イツサン)を博す
博労
ばくろう [0][3] 【博労・馬喰・伯楽】
〔「伯楽(ハクラク)」の転〕
(1)牛馬の売買や周旋をする人。
(2)馬や牛のよしあしを見分けたり,病気を治したりした人。
博取
はくしゅ [1] 【博取】 (名)スル
広く,多く,手に入れること。「機会に投じ利益を―するもので/花間鶯(鉄腸)」
博士
はくし [1] 【博士】
学位の一。大学院の博士課程を修了し,博士論文の審査および試験に合格した者,または学歴のいかんを問わず論文審査・試験に合格した者に与えられる。ドクター。はかせ。
博士
はかせ [1] 【博士】
(1)その方面のことに詳しい人。ものしり。「お天気―」「鉄道―」
(2)「はくし(博士)」に同じ。
(3)律令制で,諸官司にあって学生(ガクシヨウ)の教育に従事した官職。大学寮に明経・明法・紀伝・算・音・書,陰陽寮に陰陽・暦・天文・漏刻,典薬寮に医・針・呪禁・按摩の各博士が置かれ,また大宰府・諸国にも明法博士や国博士が置かれていた。
(4)明治初年,大学生の教授,国史の編修,洋書の翻訳,病気の治療などをつかさどった奏任官。
(5)(「墨譜」とも書く)声明(シヨウミヨウ)や雅楽の声楽曲の記譜で,旋律を表示する記号。歌詞の各文字の左側に記し,折線・曲線によって旋律の動きを表す。広義には謡曲などの胡麻点(文字の右側)をも含めて言う。西洋のネウマに当たる。節博士(フシハカセ)。
博士
はくし【博士】
a doctor;→英和
Dr. <Yoshida> ;[資格]a doctorate[doctoral degree].→英和
〜号を授与する confer a doctorate[doctoral degree] <on a person> .〜号を得る take[obtain]a doctorate[doctoral degree].‖博士論文 a doctoral dissertation[thesis].
博士
はかせ【博士】
⇒博士(はくし).
博士号
はくしごう [3] 【博士号】
博士の論文審査と試験に合格した者に与えられる称号。はかせごう。「―を取る」
博士号
はかせごう [3] 【博士号】
⇒はくしごう(博士号)
博士家
はかせけ [3] 【博士家】
平安以降,大学寮などにおける博士の職を世襲した家柄。菅原・大江・清原・中原などの各家が有名。
博士家点
はかせけてん [4][0] 【博士家点】
博士家で用いられたヲコト点の総称。ヲコト点のうちで最も広く行われた。声点が,左下・左上・右上・右下の順にテ・ニ・ヲ・ハとなる。堂上点。
博士課程
はくしかてい [4] 【博士課程】
大学院の課程。修士課程修了後にすすむ。修業年限は三年。または,学部を卒業してはいり,五年以上の修業年限で専門的学術研究を行う課程。ドクター-コース。
博多
はかた 【博多】
福岡市七区の一。商業地区。朝鮮半島・大陸との交通の要衝として開けた古くからの港町。中世には日明貿易で発展,江戸時代には黒田氏の城下町福岡の外港・商業地域として繁栄。古名,博多津(ハカタノツ)・那大津(ナノオオツ)・那津(ナノツ)。
博多ドンタク
はかたドンタク 【博多―】
〔ドンタクは,オランダ語の zondag(安息日,休日)から〕
五月三日・四日に福岡市で行われる年中行事。松囃子(マツバヤシ)に港祭りを統合した市民の祭り。傘鉾(カサボコ)・福神の仮装風流(フリユウ)の邌(ネ)り物のほか,市民がしゃもじをたたいて町を練り歩き,様々な芸能が行われる。
博多人形
はかたにんぎょう [4] 【博多人形】
博多近辺で産する,粘土製の素焼きの人形に精巧な彩色をほどこしたもの。慶長(1596-1615)頃に始まるという。
博多作り
はかたづくり [4] 【博多作り】
〔博多織のように切り口が縞目になることから〕
イカなどの刺身のつくり方の一。材料を二枚合わせにして,間に海苔(ノリ)などを挟む。
博多俄
はかたにわか [4] 【博多俄】
博多の郷土演芸として発達した,素人の即興的な滑稽寸劇。目かずらをつけ,仮設舞台などで演ずる。
→俄
博多南線
はかたみなみせん 【博多南線】
JR 西日本の鉄道線。福岡市博多・博多南間,8.5キロメートル。新幹線車両基地への出入線を利用し,1990年(平成2)より旅客営業を行う。
博多小女郎波枕
はかたこじょろうなみまくら ハカタコヂヨラウ― 【博多小女郎波枕】
人形浄瑠璃。世話物。近松門左衛門作。1718年初演。密貿易事件に想を得たもの。京の商人小町屋惣七は,遊女小女郎のために密貿易の首領毛剃九右衛門(ケゾリクエモン)の手下となり,捕らえられて自害し,毛剃一味も追放となる。
博多山笠
はかたやまがさ [5] 【博多山笠】
「山笠(ヤマガサ){(2)}」に同じ。[季]夏。
博多帯
はかたおび [4] 【博多帯】
博多織の帯。
博多平
はかたひら [3] 【博多平】
博多織と同質の,男物の絹の袴(ハカマ)地。主に,平織りの縦縞。
博多津
はかたのつ 【博多津】
福岡市博多区の港の古名。坊津(ボウノツ)・安濃津(アノツ)とともに三津(サンシン)の一。
博多湾
はかたわん 【博多湾】
福岡県北西部にある内湾。西浦岬と海ノ中道で玄界灘と限られる。元寇の遺跡がある。福岡湾。
博多版
はかたばん [0] 【博多版】
室町初期,元の兪良甫(ユリヨウホ)が博多に渡来して出版した書籍。
博多獅子
はかたじし [4] 【博多獅子】
郷土玩具の一。松材を二つに割り,一方に目鼻などを刻み,他方とひもで結んで口が開くようにした獅子頭。
博多節
はかたぶし 【博多節】
福岡県博多の民謡で,花柳界のお座敷唄。島根県石見(イワミ)地方の遊芸人の唄が,1887年(明治20)ごろに伝えられたもの。
博多絞
はかたしぼり [4] 【博多絞】
博多に産する木綿の絞り染め。紺地に花形などの模様を白く絞り出したもの。主に,浴衣地。
博多織
はかたおり [0] 【博多織】
博多地方で織られる絹織物。たて糸に細い練糸(ネリイト)を強く張り,よこ糸に太糸を強く打ち込んだかたい織物。独鈷(トツコ)・花菱の浮き模様を連ねた縞模様が多い。単(ヒトエ)帯のほか袴(ハカマ)・袋物などにする。
博大
はくだい [0] 【博大】 (名・形動)[文]ナリ
広く大きいこと。またそのさま。「一大邦の在る有り…是れ甚だ―なり/三酔人経綸問答(兆民)」
博奕
ばくち [0] 【博打・博奕】
〔「ばくうち」の転〕
(1)金品をかけて,賽(サイ)や花札・トランプなどの勝負をすること。賭博(トバク)。ばくえき。「―を打つ」
(2)成功の可能性は薄くても,思い切ってしてみること。「大(オオ)―」「―に出る」
(3)「ばくちうち」に同じ。「昔,―の子の年若きが/宇治拾遺 9」
博奕
ばくえき [0] 【博奕】
囲碁・双六(スゴロク)・花札などの勝負ごと。また,ばくち。ばくよう。
博奕
ばくよう 【博奕】
〔「よう」は呉音「やく」の転〕
「ばくえき(博奕)」に同じ。「―をして,親にもはらからにも憎まれければ/大和 54」
博学
はくがく【博学】
erudition.→英和
〜の erudite;→英和
learned.→英和
博学
はくがく [0] 【博学】 (名・形動)[文]ナリ
広い分野にわたって豊富な知識をもっている・こと(さま)。また,そのような人。「―多識」「―な人」「―の士」
博学多才
はくがくたさい [0] 【博学多才】
豊富な知識をもち,さまざまな方面に才能があること。
博山炉
はくさんろ [3] 【博山炉】
中国で,漢代に多く作られた香炉。銅製が多い。海を表す皿の上に,透かしのある博山をかたどった蓋(フタ)付きの炉が浮いたように配されるのが基本形。焚香(フンコウ)の時に皿に湯を入れる。仏具にも取り入れられ,中国では六朝時代から唐代にかけて,日本では奈良時代に使われた。
博山炉[図]
博引
はくいん [0] 【博引】 (名)スル
ひろく多くの例を引用すること。
博引旁証
はくいんぼうしょう [0] 【博引旁証】 (名)スル
事物を説明するにあたり,多くの資料を引き,それらを証拠として論ずること。
博徒
ばくと [1] 【博徒】
ばくちうち。
博愛
はくあい [0] 【博愛】
すべての人を等しく愛すること。「―の精神」
博愛
はくあい【博愛】
charity;→英和
philanthropy;→英和
benevolence.〜の charitable;→英和
philanthropic;benevolent.→英和
‖博愛主義 philanthropism.
博愛主義
はくあいしゅぎ [5] 【博愛主義】
人種・宗教・風習などの違いをこえて,人間愛に基づいて全人類が平等に相愛協力すべきであるという考え方。
博愛社
はくあいしゃ 【博愛社】
1877年(明治10)5月西南戦争中に佐野常民らが設立した,戦争傷病者の救護団体。87年日本赤十字社と改称。
博戯
はくぎ [1] 【博戯】
〔「ばくぎ」とも〕
金品をかけて勝敗を争う遊戯。ばくち。
博才
ばくさい [0] 【博才】
ばくちの才能。かけごとに勝つ才能。
博打
ばくち【博打】
gambling.→英和
〜を打つ gamble.→英和
‖博打打ち a gambler.
博打
ばくち [0] 【博打・博奕】
〔「ばくうち」の転〕
(1)金品をかけて,賽(サイ)や花札・トランプなどの勝負をすること。賭博(トバク)。ばくえき。「―を打つ」
(2)成功の可能性は薄くても,思い切ってしてみること。「大(オオ)―」「―に出る」
(3)「ばくちうち」に同じ。「昔,―の子の年若きが/宇治拾遺 9」
博打の木
ばくちのき [5] 【博打の木】
バラ科の常緑高木。暖地に生える。樹皮は灰褐色で鱗片状にはげ落ち,あとが赤黄色となる。和名はこれを博打に負けて裸になるのにたとえたものという。葉は長楕円形でかたく,葉柄の上部に一対の腺がある。秋,葉腋に白色の小五弁花を穂状につける。ビランジュ。ビラン。ハダカギ。
博打打ち
ばくちうち [3] 【博打打ち】
ばくちを打つ人。また,それを生業としている人。博徒(バクト)。
博打汁
ばくちじる [4] 【博打汁】
豆腐・瓜(ウリ)などを,賽(サイ)の目に切って実とした汁。
博捜
はくそう [0] 【博捜】 (名)スル
広く探すこと。特に,資料文献などを広く探し求めること。
博文
はくぶん [0] 【博文】
広く学問を修めること。「これらはいづれも―広才の人なれども/浮世草子・元禄太平記」
博文約礼
はくぶんやくれい [0] 【博文約礼】
〔論語(雍也)〕
広い知識を身につけ,礼を根本において正しい行動をすること。
博物
はくぶつ【博物(学)】
natural history.博物館 a museum.→英和
博物
はくぶつ [2] 【博物】
(1)広い分野にわたって知識が豊富なこと。また,いろいろな事物。「張華も―の看板をおろし/滑稽本・根無草後編」
(2)「博物学」の略。また,昭和初期までの小・中学校で,その初歩教程の教科名。
博物学
はくぶつがく [4] 【博物学】
〔natural history〕
自然物,つまり動物・植物・鉱物の種類・性質・分布などの記載とその整理分類をする学問。特に,学問分野が分化し動物学・植物学などが生まれる以前の呼称。また,動物学・植物学・鉱物学などの総称。自然誌。自然史。ナチュラル-ヒストリー。
博物志
はくぶつし 【博物志】
(1)中国,晋(シン)代の民俗風物誌。一〇巻。張華著。山川・物産・外国・異人・異俗・獣鳥虫魚・薬物・服飾・器名などについて記した書。宋代の「続博物志」はこの書にならって李石が著したもの。
(2)〔原題 (ラテン) Historia naturalis〕
(大)プリニウス著。三七巻。77年に成立。宇宙・地理・人間・動植物・薬剤・鉱物などの記述を含む,古代ギリシャ・ローマ時代の知識の集大成。記述に疑問もあるが,典拠の列挙もあり貴重な文献資料。
博物標本
はくぶつひょうほん [5] 【博物標本】
動物・植物・鉱物などの標本。
博物誌
はくぶつし [4][3] 【博物誌】
博物学的な観察や研究を記述したもの。
博物館
はくぶつかん [4] 【博物館】
〔museum〕
歴史・芸術・民俗・産業・自然科学などに関する資料を集め,整理・展示して一般の利用に供し,あわせてこれら資料の調査・研究をする機関。
博聞
はくぶん [0] 【博聞】
広く物事を聞き知っていること。
博聞強記
はくぶんきょうき [5] 【博聞強記】
広く物事を聞き知りよく記憶していること。
博覧
はくらん [0] 【博覧】 (名・形動)[文]ナリ
(1)広く物事を見たり書物を読んだりして,よく知っている・こと(さま)。「―で,多識で/青春(風葉)」
(2)広く一般の人が見ること。「世人の―に供する」
博覧の
はくらん【博覧(強記)の】
well-read;erudite.→英和
博覧会
はくらんかい【博覧会】
an exhibition;→英和
an exposition.→英和
博覧会
はくらんかい [3] 【博覧会】
種々の文化財・生産品などを陳列して人々に観覧させ,産業や文化の振興に役立たせようとする催し。
〔exhibition の訳語〕
博覧強記
はくらんきょうき [5] 【博覧強記】 (名・形動)[文]ナリ
広く書物を読みよく覚えている・こと(さま)。「―で鳴る男」
博言学
はくげんがく [3] 【博言学】
言語学の旧称。
〔philology の加藤弘之による訳語〕
博識
はくしき【博識】
⇒博学.
博識
はくしき [0] 【博識】 (名・形動)[文]ナリ
広く物事を知っている・こと(さま)。博学。多識。「―をもって知られる」「―な人」
[派生] ――さ(名)
博載
はくさい [0] 【博載】 (名)スル
広く事柄を集めて,書物に載せること。
博陸
はくろく [0] 【博陸】
⇒はくりく(博陸)
博陸
はくりく [0] 【博陸】
〔漢書(霍光伝)〕
関白の唐名。はくろく。
博雅
はくが [1] 【博雅】
広く学問に通じ,道義が正しいこと。また,その人。「―の士」
→博雅三位(ハクガノサンミ)
博雅三位
はくがのさんみ 【博雅三位】
源博雅(ヒロマサ)の異称。
卜う
うらな・う [3] 【占う・卜う】 (動ワ五[ハ四])
〔「うら(占)」に接尾語「なう」が付いて動詞化した語〕
(1)(ある物事をもとに)将来の運命や物事の吉凶などを判断する。「トランプで―・う」
(2)予想する。「優勝のゆくえを―・う」
[可能] うらなえる
卜する
ぼく・する [3] 【卜する】 (動サ変)[文]サ変 ぼく・す
(1)占いをする。「天文を見て吉凶を―・する/文明論之概略(諭吉)」
(2)占って定める。「霞亭の―・する所の宅は/北条霞亭(鴎外)」
卜人
ぼくじん [0] 【卜人】
占いをする人。占い者。卜者。
卜伝流
ぼくでんりゅう 【卜伝流】
剣術の新当流の俗称。
卜占
ぼくせん [0] 【卜占】
占い。占卜。
卜定
ぼくじょう [0] 【卜定】 (名)スル
吉凶を占い,事を定めること。「陰陽博士,軒廊(コンロウ)にして国郡を―す/太平記 21」
卜定
ぼくてい 【卜定】
⇒ぼくじょう(卜定)
卜居
ぼっきょ ボク― [1] 【卜居】 (名)スル
うらなって住居を決めること。転じて,住居を定めること。「麻布に―してより二十年/日乗(荷風)」
卜庭の神
うらにわのかみ ウラニハ― 【卜庭の神】
卜占(ボクセン)をつかさどる神。太詔戸命(フトノリトノミコト)と櫛真智命(クシマチノミコト)の二神。宮中で夏冬の御占の式の始めと終わりにまつられた。卜部(ウラベ)の神。
卜筮
ぼくぜい [0] 【卜筮】
〔「卜」は亀の甲や獣の骨を焼いてする占い,「筮」は筮竹(ゼイチク)を用いてする占い〕
占い。
卜者
ぼくしゃ [1] 【卜者】
占いをする人。占い者。卜人。
卜辞
ぼくじ [0] 【卜辞】
甲骨文字の文章。その内容は王の行動の吉凶を占う卜占が大半を占める。
→甲骨文字
卜部
うらべ [1] 【卜部】
神祇官の下で,亀卜(キボク)に携わった職。
卜部
うらべ 【卜部】
姓氏の一。
卜部の神
うらべのかみ 【卜部の神】
⇒卜庭(ウラニワ)の神(カミ)
卜部兼倶
うらべかねとも 【卜部兼倶】
⇒吉田兼倶(ヨシダカネトモ)
卜部兼好
うらべかねよし 【卜部兼好】
⇒吉田兼好(ヨシダケンコウ)
卜部季武
うらべすえたけ 【卜部季武】
(950-1022) 平安後期の武将。源頼光の四天王の一人。
卜部懐賢
うらべかねかた 【卜部懐賢】
鎌倉中期の神道家。名は兼方とも。兼文の子。神祇権大副(ジンギゴンノオオスケ)。「釈日本紀」(二八巻)を著し,吉田神道成立に大きな影響を与えた。生没年未詳。
卜部神道
うらべしんとう 【卜部神道】
⇒吉田神道(ヨシダシントウ)
卜食
うらはみ 【卜食】
〔「うらばみ」とも〕
亀の甲を焼いて占うとき,それが縦または横に裂けてできた筋。縦を吉,横を凶とする。
卜骨
ぼっこつ ボク― [0] 【卜骨】
亀甲(キツコウ)・獣骨などを焼き,その亀裂によって吉凶を占う方法。古くは中国で用いられたが,日本でも弥生時代には行われていた。灼骨。
卞和
べんか 【卞和】
中国,戦国時代の楚の人。粗玉(アラタマ)を楚の山中に得,厲王に献じたがただの石だとされて左足を切られ,次の武王には右足を切られた。文王が位につくと,和(カ)は粗玉を抱いて哭(コク)すること三日三晩。文王の問いに,疑われたことを悲しんでいるのだと答えた。文王は粗玉を磨かせてみると果たして立派な璧(タマ)であった。この璧を「和氏(カシ)の璧」といった。またのち,趙王がこの璧を所有し,秦の昭王が一五の城と交換しようと言ったので,「連城の璧」ともいう。
占
うら 【占】
〔「心(ウラ)」と同源か〕
形や前兆によって神意を知り,事の成否や吉凶を判断すること。うらない。「夕卜(ユウケ)にも―にも告(ノ)れる/万葉 2613」
占
うらえ ウラヘ 【占】
うらなうこと。うらない。「武蔵野に―肩焼きまさでにも/万葉 3374」
占い
うらない [0][3] 【占い】
(1)吉凶などをうらなうこと。卜占(ボクセン)。「星―」「トランプ―」
(2)占いを職業とする人。占い師。
占い
うらない【占い】
fortune-telling.‖占い師 a fortune-teller;a palmist (手相見).
占い師
うらないし [3] 【占い師】
占いを業とする人。占い者。
占い算
うらないさん [3][0] 【占い算】
⇒占屋算(ウラヤサン)
占う
うらな・う [3] 【占う・卜う】 (動ワ五[ハ四])
〔「うら(占)」に接尾語「なう」が付いて動詞化した語〕
(1)(ある物事をもとに)将来の運命や物事の吉凶などを判断する。「トランプで―・う」
(2)予想する。「優勝のゆくえを―・う」
[可能] うらなえる
占う
うらなう【占う】
tell a person's fortune <with the cards> .占ってもらう consult a fortune-teller.
占ふ
うら・う ウラフ 【占ふ】 (動ハ下二)
うらなう。うらぶ。「太占(フトマニ)をもつて―・ふ/日本書紀(神代上訓)」
占む
し・む 【占む】 (動マ下二)
⇒しめる(占)
占めた
しめた [1] 【占めた】 (感)
〔動詞「占める」の連用形に助動詞「た」が付いた語。「自分のものにした」という意から〕
事がうまく運んで喜ぶときに発する言葉。しめしめ。「―,この問題なら解けるぞ」
占める
しめる【占める】
occupy <a position> ;→英和
hold <a seat> .→英和
過半数を〜 have the majority <in> .→英和
第一位を〜 rank first.
占める
し・める [2] 【占める】 (動マ下一)[文]マ下二 し・む
(1)ある場所・地位などを,自分のものとして,他者が入りこまないようにする。占有する。
(ア)自分の住んだり使ったりする場所とする。「商店街の一角を―・める銀行」「窓側に座席を―・める」「事務所は一階から五階までを―・めている」
(イ)ある地位を自分のものとする。「権力の座を―・める」「卒業までずっと首席を―・めていた」
(2)全体のある部分を専有する。「過半数を―・める」「反対意見が大勢(タイセイ)を―・める」「国土の五割以上を山林が―・める」
(3)土地や樹木が自分のものであることを示すため,標識をほどこす。「我が背子が―・めけむ黄葉地(ツチ)に落ちめやも/万葉 4223」
(4)食べる。飲食する。「牛で杯一(パイイチ)―・めたうへで/安愚楽鍋(魯文)」
[慣用] 味を―・地歩を―
占め売り
しめうり [0] 【占(め)売り】
買い占め・売り惜しみなどによって物の供給量を左右し,高値を保って売ること。
占め子
しめこ [1] 【占(め)子】
兎(ウサギ)。また,兎を飼う箱ともいう。「あら玉うさぎの吸物で。味を―の喰初(クイゾメ)に/安愚楽鍋(魯文)」
占め子の兎
しめこのうさぎ 【占(め)子の兎】 (連語)
物事がうまくいったときにいう言葉。しめた。しめしめ。
〔「しめた」を,「(うさぎを)絞(シ)めた」にかけたしゃれからという〕
占め買い
しめがい [0] 【占(め)買い】
商品を買い占めること。買い占め。
占位
せんい [1] 【占位】 (名)スル
位置を占めること。位置すること。
占兆
せんちょう [0] 【占兆】
占いに表れたしるし。うらかた。
占卜
せんぼく [0] 【占卜】
うらなうこと。うらない。
占問ふ
うらと・う 【占問ふ】 (動ハ四)
うらなう。「卜部をも八十のちまたも―・へど/万葉 3812」
占地
しめじ [0][1] 【湿地・占地】
担子菌類ハラタケ目のきのこの総称。普通ホンシメジをいう。色は薄い灰色。茎の下部が肥大し癒着して,多数が一株となって生える。俗に「においマツタケ,味シメジ」といわれ,食用となる。千本しめじ。なお,ヒラタケの栽培品種を「○○シメジ」と称しているものが多い。[季]秋。
占城
せんじょう センジヤウ 【占城】
⇒チャンパ
占売り
しめうり [0] 【占(め)売り】
買い占め・売り惜しみなどによって物の供給量を左右し,高値を保って売ること。
占夢
せんむ [1] 【占夢】
見た夢の吉凶をうらなうこと。夢判断。
占夢術
せんむじゅつ [3] 【占夢術】
見た夢の吉凶を判断し運命を予言する術。古代,世界各地で行われた。夢うらない。
占子
しめこ [1] 【占(め)子】
兎(ウサギ)。また,兎を飼う箱ともいう。「あら玉うさぎの吸物で。味を―の喰初(クイゾメ)に/安愚楽鍋(魯文)」
占子の兎
しめこのうさぎ 【占(め)子の兎】 (連語)
物事がうまくいったときにいう言葉。しめた。しめしめ。
〔「しめた」を,「(うさぎを)絞(シ)めた」にかけたしゃれからという〕
占守
せんしゅ [1] 【占守】 (名)スル
占有して守ること。
占守島
しむしゅとう 【占守島】
千島列島の最北端にある火山島。占守(シムシユ)海峡をへだててカムチャツカ半島のロパトカ岬に対する。ロシア語名シュムシュ。
占守海峡
しむしゅかいきょう 【占守海峡】
占守島とカムチャツカ半島との間の海峡。樺太(カラフト)千島交換条約の際の,日本とロシアとの境界。第一クリル海峡。千島海峡。
占居
せんきょ [1] 【占居】 (名)スル
ある場所を占めていること。「威波能(イパミノンダス)は其の―せる層級席を下り/経国美談(竜渓)」
占屋算
うらやさん 【占屋算】
うらない。また,それを業とする人。うらないさん。「神子(ミコ)山伏に―/浄瑠璃・嫗山姥」
占形
うらかた 【占形・占象】
(1)亀の甲・鹿の骨などを焼いて占うときに現れる形。占いに現れた形象。「子弟を遣(マダ)して其の―を奏す/日本書紀(敏達訓)」
(2)占い。また,占う人。「法皇大きに驚きおぼしめし,御―をあそばいて/平家 4」
占得
せんとく [0] 【占得】 (名)スル
自分のものにすること。占有。
占手
うらて 【占手】
(1)古代,相撲(スマイ)の節会(セチエ)で,最初に取組をする小童。
(2)後世,{(1)}が廃されてのち,最手(ホテ)に次ぐ地位の者の称。「相撲は最手,―,或いは左,或いは右/著聞 10」
(3)歌合(ウタアワセ)で,最初の歌のこと。[倭訓栞]
(4)占いの結果。「さて松明(タイマツ)の―はいかに/謡曲・烏帽子折」
占拠
せんきょ [1] 【占拠】 (名)スル
ある場所を自分のものにして,いすわること。「建物を―する」
占拠
せんきょ【占拠】
occupation.→英和
〜する occupy;→英和
take possession <of> .
占文
うらぶみ 【占文】
占いの結果を記した文書。せんもん。「吉平が自筆の―の裏に書かれたる御記/徒然 163」
占断
せんだん [0] 【占断】 (名)スル
うらないをして判断すること。
占星学[術]
せんせい【占星学[術]】
astrology.→英和
占星師 an astrologer.→英和
占星術
せんせいじゅつ [3] 【占星術】
〔astrology〕
惑星などの位置や運行によって人間の運勢や社会の動向を占う術。バビロニアと古代中国に発し,西洋では中世に大いに盛行した。近代天文学の発達に伴って衰微したが,今日でも民間の一部で行われている。
占有
せんゆう [0] 【占有】 (名)スル
(1)自分のものとすること。「土地を―する」
(2)〔法〕 自己のためにする意思をもって物を所持すること。
占有
せんゆう【占有】
possession;→英和
occupation;→英和
occupancy.→英和
〜する possess;→英和
occupy.→英和
‖占有者 an occupant;a possessor.占有物 a possession.
占有権
せんゆうけん [3] 【占有権】
占有という事実に基づいて生ずる物権。
占有物
せんゆうぶつ [3] 【占有物】
占有の目的となる有体物。
占有訴権
せんゆうそけん [5] 【占有訴権】
占有者が,占有を他人に侵害された場合に,侵害の排除などを請求できる権利。
占有離脱物横領罪
せんゆうりだつぶつおうりょうざい [12] 【占有離脱物横領罪】
遺失物・漂流物など,占有を離れた他人の物を横領する罪。
占法
せんぽう [0] 【占法】
うらないの方法。
占用
せんよう [0] 【占用】 (名)スル
独占して使用すること。「道路を―して下水工事をする」
占田
うらえた ウラヘ― 【占田】
神供の稲を植えるために,卜占によって定めた田。「時に神吾田鹿葦津姫―を以て号(ナヅ)けて狭名田(サナタ)と曰(イ)ふ/日本書紀(神代下訓)」
占田法
せんでんほう [0] 【占田法】
⇒占田課田法(センデンカデンホウ)
占田課田法
せんでんかでんほう センデンクワデンハフ [0] 【占田課田法】
中国,西晋の武帝が280年に発布した土地制度。占田は個人の土地所有の最高限度額を,課田は農民に一定の土地を割りつけ耕作させることを規定したものと推測される。
占筮
せんぜい [0] 【占筮】 (名)スル
占いの一。筮竹(ゼイチク)を使って卦(ケ)を立て,吉凶を占うもの。筮竹を何回かに分けて取り,得た数によって卦を立て吉凶を占う。
占算
うらさん [2] 【占算】
算木による占い。また,算木のこと。
占者
せんしゃ [1] 【占者】
うらないをする人。売卜(バイボク)者。
占術
せんじゅつ [1] 【占術】
超自然的な力の存在を信じ,特殊な自然現象や人間現象の観察によって将来の出来事や人の運命などを判断し予言する術。卜占(ボクセン)。うらない。
占象
うらかた 【占形・占象】
(1)亀の甲・鹿の骨などを焼いて占うときに現れる形。占いに現れた形象。「子弟を遣(マダ)して其の―を奏す/日本書紀(敏達訓)」
(2)占い。また,占う人。「法皇大きに驚きおぼしめし,御―をあそばいて/平家 4」
占買い
しめがい [0] 【占(め)買い】
商品を買い占めること。買い占め。
占領
せんりょう【占領】
<be under> occupation;→英和
possession;→英和
capture.→英和
〜する take;→英和
capture;occupy.→英和
‖占領軍 occupation forces.占領政策 an occupation policy.占領地 an occupied territory.
占領
せんりょう [0] 【占領】 (名)スル
(1)ある場所を独り占めにして,他者を入れないこと。占拠。「一人で部屋を―する」
(2)他国の領土を自国の武力の支配下に置くこと。「―軍」
卦
け [1] 【卦】
易で,算木を数えて得たしるし。乾・坤・震などの八種。また,これを組み合わせた六四種。「よい―が出る」
→八卦(ハツケ)
卦体
けたい [0] 【卦体】
■一■ (名)
易に現れたかたち。占いの結果。「此前髪の真鍮星が毎晩夜ばひ星になつて邪魔するといふ―/浄瑠璃・新版歌祭文」
■二■ (形動)
〔「希代(キタイ)」の転ともいう〕
(1)奇妙なさま。不思議。けったい。「―なことの続くのは,何か変事のある知らせと/桐一葉(逍遥)」
(2)しゃくにさわるさま。けったい。「あた―な,いま��しい/滑稽本・根南志具佐」
卦体糞
けたいくそ [0] 【卦体糞】
「卦体{■二■}」を強めていう語。いまいましいこと。けたくそ。けったくそ。「―が悪い」
卦体糞
けったくそ [0] 【卦体糞】
「けたいくそ(卦体糞)」に同じ。「―(が)悪い」
卦算
けさん 【卦算】
「けいさん(卦算){(1)}」に同じ。
卦算
けいさん 【卦算・圭算】
〔易の算木に似ることから〕
(1)文鎮。おもし。けさん。「―に薪を乗せとくけちなやね/柳多留 39」
(2)「卦算冠(ケイサンカンムリ)」に同じ。
卦算冠
けいさんかんむり [5] 【卦算冠】
〔「亠」の形が卦算(1)に似ることから〕
漢字の冠(カンムリ)の一。「交」「京」などの「亠」の部分。けいさん。なべぶた。
卦辞
かじ クワ― [1] 【卦辞】
六四卦について説明したことば。
卯
う [0][1] 【卯】
(1)十二支の四番目。年・日・時刻・方位などにあてる。うさぎ。
(2)時刻の名。今の午前六時頃。また午前六時から午前八時。または午前五時から七時。
(3)方角の名。東。
卯
う【卯(年)】
(the year of) the Hare.
卯の花
うのはな【卯の花】
《植》a deutzia (ウツギ);[豆腐の]bean-curd refuse[leavings].
卯の花
うのはな [1][2] 【卯の花】
(1)ウツギの花。また,ウツギの別名。[季]夏。《―にぱつとまばゆき寝起かな/杉風》
(2)豆腐のしぼりかす。おから。きらず。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は萌黄(モエギ)。四月頃に用いた。うのはながさね。
卯の花和え
うのはなあえ [0] 【卯の花和え】
調味して煎ったおからで,魚や野菜を和えたもの。
卯の花垣
うのはながき [4] 【卯の花垣】
ウツギを植え込んだ生け垣。うのはな垣根。[季]夏。
卯の花曇
うのはなぐもり [5] 【卯の花曇(り)】
陰暦四月頃の曇り空。
卯の花曇り
うのはなぐもり [5] 【卯の花曇(り)】
陰暦四月頃の曇り空。
卯の花月
うのはなづき [4] 【卯の花月】
陰暦四月の異名。
卯の花月夜
うのはなづくよ 【卯の花月夜】
卯の花が咲いている月夜。また,卯の花を月光に見立てていうとも。「五月山―霍公鳥(ホトトギス)/万葉 1953」
卯の花漬
うのはなづけ [0] 【卯の花漬(け)】
イワシ・コハダなどの魚を酢で締め,おからに漬けたもの。また,ワラビ・インゲンマメなどの野菜を,おからを漬け床にして塩漬けにしたもの。
卯の花漬け
うのはなづけ [0] 【卯の花漬(け)】
イワシ・コハダなどの魚を酢で締め,おからに漬けたもの。また,ワラビ・インゲンマメなどの野菜を,おからを漬け床にして塩漬けにしたもの。
卯の花烏賊
うのはないか [4] 【卯の花烏賊】
⇒卯(ウ)の花(ハナ)煎(イ)り(2)
卯の花煎り
うのはないり [0] 【卯の花煎り】
(1)煎ったおからに,甘辛く味つけした野菜・油揚げ・肉などを加えて煎り上げた料理。
(2)いかを切って薄いたれで煮た料理。卯の花いか。
卯の花縅
うのはなおどし [5] 【卯の花縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。白一色に縅したもの。江戸時代では,白と萌黄の二色を用いたものをいう。
卯の花腐し
うのはなくだし [5] 【卯の花腐し】
卯の花月のころ,卯の花を腐らせるほど続く長雨。[季]夏。《ひもすがら―茶を入るゝ/星野立子》
卯の花襲
うのはながさね [5] 【卯の花襲】
⇒卯の花(3)
卯の花飯
うのはなめし [4] 【卯の花飯】
卵などを加えて味つけしたおからをのせた飯。
卯の花鮨
うのはなずし [4] 【卯の花鮨】
裏ごしして合わせ酢で味つけしたおからを,すし飯の代わりに用いたすし。
卯建
うだち [0] 【梲・卯建】
(1)梁(ハリ)の上に立てて棟木(ムナギ)を支える短い柱・つか。うだつ。《梲》
(2)民家の両妻に屋根より一段高く設けた小屋根つきの土壁。また,これにつけた袖壁をもいう。家の格を示し,装飾と防火を兼ねる。
梲(2)[図]
卯建
うだつ [0][1] 【梲・卯建】
〔「うだち」の転〕
「うだち」に同じ。
卯月
うづき [1] 【卯月】
陰暦四月の異名。卯の花月。[季]夏。
卯月の忌み
うづきのいみ 【卯月の忌み】
陰暦四月,京都の賀茂祭に参列する者が身を慎み,心身を清め家にこもっていること。
卯月の紅葉
うづきのもみじ 【卯月の紅葉】
人形浄瑠璃。世話物。近松門左衛門作。1706年初演。本外題「ひぢりめん卯月紅葉」。大坂心斎橋の古道具商笠屋の娘お亀(カメ)とその婿(ムコ)与兵衛との心中事件を脚色したもの。梅田堤で心中を図るが与兵衛だけ助かる。続編「卯月の潤色(イロアゲ)」では,生き残った与兵衛がお亀の命日に自害する。
卯月八日
うづきようか 【卯月八日】
陰暦四月八日。この日を山の神の祭日,あるいは高い山に登り神を拝する日とする地方が多い。また,仏教では釈迦の誕生日を祝って灌仏会(カンブツエ)を行う。
卯月鳥
うづきどり 【卯月鳥】
ホトトギスの異名。
卯木
うつぎ [0] 【空木・卯木】
ユキノシタ科の落葉低木。山野に自生。高さ1,2メートル。葉は狭長楕円形で対生する。幹は中空。梅雨の頃,白色の五弁花を円錐花序につける。垣根などに植え,材は木釘(キクギ)・楊枝(ヨウジ)などにする。うのはな。
空木[図]
卯杖
うづえ [1] 【卯杖】
平安時代,正月上卯の日に地面をたたいて悪鬼を払った杖。梅・桃・椿などの木を五尺三寸(約1.6メートル)に切り,五色の糸を巻いて大学寮から宮中に献上した。
卯杖祝
うづえほがい 【卯杖祝】
正月上卯の日,朝廷に卯杖を奉る際に奏上する寿詞(ヨゴト)。うづえのことぶき。
卯槌
うづち [1] 【卯槌】
桃の木,まれに象牙(ゾウゲ)などを長さ三寸幅一寸ほどの直方体に切り,縦に穴をあけ五色の組糸を通して垂れ下げたもの。平安時代,正月の初卯の日,悪鬼を追い払うために用いた。
卯槌[図]
卯波
うなみ [1] 【卯波】
卯月(陰暦四月)のころに立つ波。[季]夏。《楫音や―も寒き鳴門沖/梅室》
卯酉
ぼうゆう バウイウ [0] 【卯酉】
東と西。東西。
卯酉圏
ぼうゆうけん バウイウ― [3] 【卯酉圏】
天頂を通り,子午線と直角に交わる天球上の大円。東西圏。卯酉線。
印
いん [1] 【印】
(1)木・竹・象牙(ゾウゲ)・水牛の角・石・玉・水晶・金属などに文字を彫刻し,個人・官職・団体のしるしとして公私の文書に押し,証明とするもの。印章。印形(インギヨウ)。判。印判。はんこ。印鑑。
(2)文書類に押された印影。「課長の―をもらう」「捨て―」
(3)〔仏〕 指を種々の形に折り曲げて,仏や菩薩(ボサツ)の悟りや力を象徴的に表すもの。手にする道具で示すこともある。特に,密教で重視する。印相。印契(インゲイ)。「―を結ぶ」
(4)忍者が術を行うときに指を組み合わせること。
印(3)=1[図]
印(3)=2[図]
印
しるし【印】
<put> a mark <on> ;→英和
a sign;→英和
a badge (記章);→英和
[証拠]a proof;→英和
evidence;→英和
a brand[trademark](商標);→英和
<as> a token <of> (記念);→英和
a symbol (表象).→英和
感謝の〜に as a token of one's gratitude.
印
いん【印】
a seal (印形);→英和
a stamp (消印);→英和
a postmark (郵便の).→英和
〜を押す seal;affix a seal <to> .
印
かね 【印】
飼い主・飼育地・品位などを表すために馬や牛などに押す焼き印。かなやき。[色葉字類抄]
印
しるし [0] 【印・標・証】
〔動詞「しるす」の連用形から〕
(1)あとの心覚えのためや,他人に必要なことを知らせるために形や色を物に付けたり変化させたりしたもの。マーク。サイン。《印・標》「木に―をつける」「横断歩道の―」「赤信号は止まれの―」
(2)行為・心情・抽象的な観念などを具体的に表すもの。象徴。証拠。「登頂の―の写真」「感謝の―として品物を贈る」「鳩は平和の―だ」
(3)家柄・身分などをはっきりと表すもの。紋所・旗・記章など。《印・標》「過ぎ行く跡から亀菊が―は紛ひも嵐吹く紅葉流しの紋提灯/浄瑠璃・会稽山」
(4)〔皇位またはそれから発することの証拠の意からか〕
《印》
(ア)官印。また,印綬。
(イ)三種の神器の一,八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)。神璽(シンジ)。「重祚などにてあるべけれども,―の箱を御身に添へられたれば/増鏡(月草の花)」
印
じるし 【印】 (接尾)
人名や事物名の下略形に付いて,その人や事物を遠まわしに言い表すのに用いる。「それはさうと,丹―はどうしたのだ/人情本・辰巳園(初)」
印す
しる・す [2][0] 【印す・標す】 (動サ五[四])
〔「しるす(記)」と同源〕
(1)しるしをつける。目じるしを残す。「確認済みのマークを―・す」
(2)ある場所に跡をつける。証拠・記念に何かを残す。「南極大陸に足跡を―・す」
[可能] しるせる
印する
いん・する [3] 【印する】 (動サ変)[文]サ変 いん・す
□一□(他動詞)
(1)印を押す。印刷する。「此書は―・するに四号活字を以てせり/即興詩人(鴎外)」
(2)跡を残す。しるす。「全国各地に足跡を―・する」
(3)光・影などを物の上になげかける。また心にある印象を与える。「人の鬼怪を信ずるや幼より其心に―・す/明六雑誌 25」
□二□(自動詞)
(1)しるしが残る。跡がつく。「馬車の轍(ワダチ)の跡は深く軟かい路に―・して/春潮(花袋)」
(2)光や影が物の上にあらわれる。「二人の影が明白(ハツキリ)と地上に―・する/忘れえぬ人々(独歩)」
印ばかり
しるしばかり 【標ばかり・印ばかり】
ほんのわずか。形だけ。「―の品をお送りいたします」
印パ紛争
いんパふんそう 【印―紛争】
イスラム教徒とヒンズー教徒間の宗教上の対立を背景にしたインド・パキスタン間の紛争。カシミール地方の帰属をめぐって係争中。
印仏
いんぶつ [0][1] 【印仏】
捺印の方式による一種の仏教版画。一板に陽刻した仏像に朱・墨を塗して紙布に捺印して作る。最も簡便・安価な造像法の一つで,わが国では平安末から室町期にかけて盛行。摺仏に比し一般に小さい。
印伝
いんでん [0] 【印伝】
〔インドから伝来した,の意〕
羊または鹿の鞣革(ナメシガワ)に漆で模様を現した染め革。また,その革で作った袋物。江戸中期以降,甲府で山羊革や牛革を使って作られる。印伝革。
印伝屋
いんでんや [0] 【印伝屋】
印伝革の袋物を売る店。また,その商人。
印信
いんじん [0] 【印信】
密教で,阿闍梨(アジヤリ)が秘法伝授の証に弟子に与える文書。
印信
いんしん [0] 【印信】
印。印形(インギヨウ)。
→いんじん(印信)
印像
いんぞう [0] 【印象・印像】
判を押したように形がはっきり現れること。
→いんしょう(印象)
印僑
いんきょう [1] 【印僑】
海外に移住したインド人とその子孫。旧イギリス植民地・イギリス連邦諸国に多い。
印刀
いんとう [0] 【印刀】
印刻に用いる小刀。
印判
いんばん [0] 【印判】
印。はんこ。印章。いんぱん。
印刷
いんさつ【印刷】
printing.→英和
〜する print.→英和
〜中 be in (the) press.‖印刷工 a printer;a pressman.印刷所(機) a printing house[shop](machine[press]).印刷物 printed matter.印刷用紙 printing paper.
印刷
いんさつ [0] 【印刷】 (名)スル
インクを使い,版面に描き出されている文字・絵画・模様などを,紙その他の被印刷体の表面に刷り出すこと。「年賀状を―する」「―物」
〔明治期には「いんせつ」とも〕
印刷局
いんさつきょく [4][3] 【印刷局】
大蔵省の付属機関の一。官報・法令全書・日本銀行券・郵便切手などの印刷を主に行う。
印刷機
いんさつき [4][3] 【印刷機】
印刷を行う機械。多種あるが,版の方式により凸版・平版・凹版があり,加圧方式では平圧機・円圧機・輪転機などがある。
印刷版
いんさつばん [0] 【印刷版】
印刷に用いる版。凸版・凹版・平版・石版・木版など。
印刷配線
いんさつはいせん [5] 【印刷配線】
⇒プリント配線(ハイセン)
印刷電信機
いんさつでんしんき [7] 【印刷電信機】
⇒テレプリンター
印刻
いんこく [0] 【印刻】 (名)スル
印章を彫ること。また,文字・絵・図形などを彫り込むこと。刻印。「―師」「永遠に日本国民の心裡に―せらるべきを疑はず/良人の自白(尚江)」
印匣
いんこう [0] 【印匣】
印をしまっておく箱。いんばこ。
印半纏
しるしばんてん【印半纏】
a livery coat.
印半纏
しるしばんてん [4] 【印半纏】
襟・背などに,家号・氏名などを染め出した半纏。江戸後期から,職人などが着用した。
印半纏[図]
印南野
いなみの 【印南野】
兵庫県南部の台地。東西を明石川と加古川とに限られる。ため池密集地として有名。明美(メイビ)台地。明石台地。稲日野。((歌枕))「―の浅茅押し並べさ寝(ヌ)る夜の日(ケ)長くしあれば家し偲(シノ)はゆ/万葉 940」
印南野の
いなみのの 【印南野の】 (枕詞)
同音であることから「いな」にかかる。「女郎花我に宿かせ―いなといふともここを過ぎめや/拾遺(別)」
印可
いんか [1] 【印可】 (名)スル
(1)〔仏〕 師が,弟子が悟りを開いたり,宗教的能力を得たことを証明認可すること。主に禅宗・密教でいう。印信許可(インジンコカ)。
(2)芸道・武道などで,師が弟子に秘伝の伝授の終了を認めて授ける許し。
印呪
いんじゅ [1] 【印呪】
密教で,印を結び,その印に応ずる陀羅尼(ダラニ)を唱えること。
印圧
いんあつ [0] 【印圧】
印刷の際,インクを紙面などに転移するために加える圧力。印刷圧。
印地
いんじ [0] 【印地】
(1)「印地打ち」の略。
(2)中世,「印地打ち」を得意としたあぶれ者。
印地打ち
いんじうち 【印地打ち】
五月五日に大勢の子供が集まり,二手に分かれて石を投げ合い,合戦のまねをした遊び。中世では大人が互いに石を投げ合って勝負を競ったが,近世以降は子供の遊びとなった。石合戦。印地。
印契
いんげい [0] 【印契】
「いん(印){(3)}」に同じ。
印子
いんす [1] 【印子】
〔「す」は唐音〕
(1)明(ミン)から輸入された,よく精錬された純金塊。舟形で一個の重量は400グラム前後という。豊臣秀吉や徳川家康の貯蔵金となった。印子金。
(2)純金製の品物。「印金の幕,―の狸百疋/浮世草子・好色敗毒散」
印子
いんし [1] 【印子】
⇒いんす(印子)
印子金
いんすきん [0] 【印子金】
「印子(インス){(1)}」に同じ。
印字
いんじ [0] 【印字】 (名)スル
(1)タイプライター・電信機やコンピューターの端末プリンターなどで,紙やテープに文字や符号を打つこと。
(2)印章の文字。
印字機
いんじき [3] 【印字機】
タイプライターやプリンターなど,機械的な方法で文字・符号などを印字する機器。
印床
いんしょう [0] 【印床】
印章の彫刻で,印材を挟んでおさえる道具。
印形
いんぎょう [0][3] 【印形】
(1)印章。はんこ。
(2)印影。
印形
いんぎょう【印形】
a seal.→英和
印影
いんえい [0] 【印影】
紙などにおした印章の形。
印文
いんぶん [0] 【印文】
印章などに刻まれた文字や文様。いんもん。
印文
いんもん [0] 【印文】
(1)仏像の手指の示す特定の形。また,真言密教で,僧が呪文を唱えるときに指でつくる形。印。
(2)お守りふだ。護符。「善光寺様の御―にも勝つて/浄瑠璃・新版歌祭文」
(3)「いんぶん(印文)」に同じ。
印文土器
いんもんどき [5] 【印文土器】
中国南東部で新石器時代から漢代に使われた土器。幾何学文様のあるスタンプを打った灰色の壺などで,軟陶と硬陶の別がある。
印施
いんせ [1] 【印施】
多くの人々の利益となることを印刷して配ること。また,そのもの。「―の方あり/近世畸人伝」
印旛沼
いんばぬま 【印旛沼】
千葉県北部,利根川下流部南岸にある湖沼。大規模な干拓が行われ,現在,北部と西部の二調整池になっている。京葉工業地帯の工業用・上水用水源。
印明
いんみょう [0][1] 【印明】
〔仏〕 印相と明呪,すなわち真言のこと。
印書
いんしょ [1] 【印書】
(1)印刷した本。印本。版本。
(2)印を押してある文書。
印本
いんぽん [0] 【印本】
印刷した書物。版本。
印材
いんざい [0] 【印材】
印章の材料。
印板
いんばん [0] 【印版・印板】
板に彫って印刷すること。また,その板。板木(ハンギ)。
印欧祖語
いんおうそご [5] 【印欧祖語】
〔Proto-Indo-European〕
インド-ヨーロッパ語族の諸言語の共通の祖語。資料にある諸言語から想定されるのみの言語。
印欧語族
いんおうごぞく [5] 【印欧語族】
⇒インド-ヨーロッパ語族
印池
いんち [1] 【印池】
印肉を入れる器。肉池。
印泥
いんでい [0] 【印泥】
⇒印肉(インニク)
印版
いんばん [0] 【印版・印板】
板に彫って印刷すること。また,その板。板木(ハンギ)。
印璽
いんじ [1] 【印璽】
天皇の印(御璽(ギヨジ))と国家の印(国璽)。
印画
いんが【印画】
《写》printing;→英和
a print (写真).→英和
印画紙 printing paper.
印画
いんが [0] 【印画】
印画紙などに陽画像を焼きつけること。また,焼きつけた画像。
印画紙
いんがし [3] 【印画紙】
陰画から陽画像を焼きつけるために感光乳剤を塗布した紙。乳剤の種類により,ガスライト紙・ブロマイド紙・クロロブロマイド紙などがある。
印相
いんそう [0] 【印相】
(1)(持ち主の運勢を判断するものとしての)印章の相。
(2)「いん(印){(3)}」に同じ。
(3)密教で,僧が印を結ぶこと。いんぞう。
印矩
いんく [1][0] 【印矩】
印を押すときに位置を定めるために用いる定規。
印税
いんぜい [0] 【印税】
書物やレコードの発行者が,その発行部数・定価などに応じて,著者や作詞家・作曲家・歌手などに支払う金銭。
印税
いんぜい【印税】
a <ten percent> royalty <on a book> .→英和
印章
いんしょう [0] 【印章】
印。印形(インギヨウ)。はんこ。
印章
いんしょう【印章】
a seal;→英和
a stamp.→英和
印章偽造罪
いんしょうぎぞうざい [6] 【印章偽造罪】
行使の目的で,御璽・国璽または御名,公務所・公務員の印章・署名,公務所の記号,他人の印章・署名を偽造する犯罪。広義では,権限なしに不正に使用する印章使用罪を含む。
印篆
いんてん [0] 【印篆】
印章に使われる篆字。
印籠
いんろう [0][3] 【印籠】
(1)江戸時代,武士が裃(カミシモ)を着たとき腰に下げた小さな容器状の装身具。左右両端に紐(ヒモ)を通して緒締めで留め,根付(ネツケ)を帯に挟んで下げる。室町時代に印や印肉の器として明(ミン)から伝わり,のち薬を入れるようになった。三重・五重の円筒形,袋形,鞘(サヤ)形などがあり,蒔絵(マキエ)・堆朱(ツイシユ)・螺鈿(ラデン)などの精巧な細工が施されているものが多い。
(2)キュウリ,ウリ類やイカなどの材料の中に他の材料を詰め,{(1)}のような形にした料理のこと。蒸し物,漬け物,鮨(スシ)などがある。
印籠(1)[図]
印籠刻み
いんろうきざみ [5] 【印籠刻み】
刀の鞘(サヤ)に約1.5センチメートルの間隔を置いて印籠の重ね目刻みのような刻み筋を入れたもの。
印籠決り
いんろうじゃくり [5] 【印籠決り】
戸障子の竪框(タテガマチ)などに用いる決(シヤク)りの一。相接する一方に溝を,他方に突出部を作り,閉ざしたとき両者がかみ合ってすき間ができないようにしたもの。
印籠湯葉
いんろうゆば [5] 【印籠湯葉】
〔形が印籠に似ているので〕
湯葉を巻き重ねて6センチメートルくらいの長さに切ったもの。
印籠漬
いんろうづけ [0] 【印籠漬(け)】
〔輪切りにした切り口の形が印籠に似ているので〕
白瓜・キュウリを丸のまま種をくりぬいたあとに,シソ・ショウガ・トウガラシなどを詰めて塩漬けにしたもの。
印籠漬け
いんろうづけ [0] 【印籠漬(け)】
〔輪切りにした切り口の形が印籠に似ているので〕
白瓜・キュウリを丸のまま種をくりぬいたあとに,シソ・ショウガ・トウガラシなどを詰めて塩漬けにしたもの。
印籠継
いんろうつぎ [3] 【印籠継(ぎ)】
(1)継手の一。接合部の材の一方の端の一部を突出させ,他方の端の一部をへこませて継ぐもの。
(2)釣り竿の継ぎ方の一。一方の竿の端に矢竹などの芯(シン)をすげ込み,これを他方の竿に差し込んで継ぐもの。継ぎ目に段がつかない。
印籠継ぎ
いんろうつぎ [3] 【印籠継(ぎ)】
(1)継手の一。接合部の材の一方の端の一部を突出させ,他方の端の一部をへこませて継ぐもの。
(2)釣り竿の継ぎ方の一。一方の竿の端に矢竹などの芯(シン)をすげ込み,これを他方の竿に差し込んで継ぐもの。継ぎ目に段がつかない。
印籠蓋
いんろうぶた [0][3] 【印籠蓋】
箱などの蓋の一種。蓋と身の境を印籠決(ジヤク)りにし,外面が平らになるようにしたもの。薬籠蓋。
印紙
いんし [0] 【印紙】
国が歳入金徴収の一手段として発行する,金額を表示した証票。特定の税金や手数料の納付に使用し,その証明として証書・文書などに貼る。収入印紙・特許印紙など。
印紙
いんし【印紙】
<put> a <100-yen> stamp <on> .→英和
収入印紙 a revenue stamp.
印紙条例
いんしじょうれい 【印紙条例】
1765年,イギリス議会がアメリカ一三植民地に対し,証書・新聞・広告などの印刷物に印紙税を課すことを定めた条例。植民地側は自治権侵害として強硬に反対,翌年その撤廃に成功。この事件はアメリカ独立革命の重要な契機となった。印紙法。
印紙税
いんしぜい [3] 【印紙税】
財産上の権利の変動を証明する証書や帳簿,および財産上の権利を承認する証書などを対象として,その作成者に対して課せられる税。印紙を証書・帳簿に貼って消印する方法で納税される。
印綬
いんじゅ [1] 【印綬】
身分や位階を表す官印と,それを結び下げる組紐(クミヒモ)。
〔昔,中国で官吏に任命されるとき,天子からそのしるしとして与えられた〕
印綿
いんめん [0] 【印綿】
「インドわた(綿)」に同じ。
印肉
いんにく [0] 【印肉】
印鑑を押すときに使う顔料をしみ込ませたもの。艾(モグサ)・パンヤなどに,ひまし油・松脂(マツヤニ)・白蝋を混ぜて着色し,これを印鑑に付着させて押し写す。印泥。
印肉
いんにく【印肉】
an inkpad;stamp ink.
印花
いんか [1] 【印花】
焼き物に施された型押し模様。古瀬戸の壺(ツボ)や花入れなどに多くみられる。
印花布
いんかふ [3] 【印花布・印華布】
「花布(カフ)」に同じ。
印華布
いんかふ [3] 【印花布・印華布】
「花布(カフ)」に同じ。
印行
いんこう [0] 【印行】 (名)スル
印刷して発行すること。板行。刊行。「遺稿を集めて―する」
印褥
いんじょく [0] 【印褥】
〔「褥」は敷物の意〕
印を押すとき,印影のはっきり出るよう下に敷く台。ゴム板など。
印西
いんざい 【印西】
千葉県北西部にある市。下総台地上にあり,千葉ニュータウンの開発が進む。
印譜
いんぷ [0] 【印譜】
名家の印影を集めて編んだ本。中国宋代以降盛行。「集古印譜」「十鐘山房印挙」など。
印象
いんしょう [0] 【印象】 (名)スル
〔impression〕
(1)見たり聞いたりしたときに対象物が人間の心に与える感じ。「―の強い出来事」「よい―を与える」「第一―」
(2)心に残っていること。「一個(ヒトリ)の男を脳底深く―している/死(独歩)」
印象
いんぞう [0] 【印象・印像】
判を押したように形がはっきり現れること。
→いんしょう(印象)
印象
いんしょう【印象】
(an) impression.→英和
良い(悪い)〜を与える give a good[favorable](a bad[an unfavorable]) impression <on> .〜的な impressive;→英和
striking.→英和
‖印象主義 Impressionism.印象派 the Impressionist school (流派);the Impressionists (人).
印象主義
いんしょうしゅぎ [5] 【印象主義】
〔(フランス) impressionnisme〕
古典主義的な写実を斥け,事物から受けた感覚的主観的印象をそのまま作品に表現しようとする芸術上の方法。一九世紀後半モネ・ルノアール・シスレーなどの画家の手によって始められ,文学(ゴンクール兄弟)・文学批評(サント=ブーブ)・哲学・心理学・音楽(ドビュッシー)・彫刻などの面にも広がった。
印象付ける
いんしょうづ・ける インシヤウ― [6] 【印象付ける】 (動カ下一)
強い印象を与える。「とびぬけた強さを―・けた試合」
印象批評
いんしょうひひょう [5] 【印象批評】
客観的尺度によらず,作品から受けた主観的印象に基づいて論じようとする批評態度。
印象材
いんしょうざい [3] 【印象材】
生体の欠損した部分を人工物で補うときに,欠損部の型をとる材料。義歯を作製するときなど,歯や口腔の型をとるために使われる。
印象派
いんしょうは [0] 【印象派】
印象主義に立つ芸術家の一派。
印象的
いんしょうてき [0] 【印象的】 (形動)
強い印象を与えるさま。「―な光景」
印金
いんきん [0] 【印金】
紗(シヤ)・絽(ロ)などの生地に糊(ノリ)または漆などで模様を置き,その上から金・銀・雲母などの箔を蒔(マ)いたもの。木彫や絵画にもこの手法を用いた。
印鈕
いんちゅう [0] 【印鈕】
印鑑のつまみ。
印鎰
いんやく 【印鑰・印鎰】
〔「鑰」「鎰」は錠の意〕
印と蔵・門のかぎ。「先づ諸国の―を奪ひ取て/今昔 25」
印鑑
いんかん【印鑑(証明)】
(a certificate of) one's seal impression.
印鑑
いんかん [0][3] 【印鑑】
(1)はんこ。印。
(2)あらかじめ地方自治団体や銀行その他取引先などに提出しておく特定の印影。印の真偽を見分ける基礎となるもの。「―登録」
印鑑証明
いんかんしょうめい [5] 【印鑑証明】
登録してある印鑑と同一の印影であることを市区町村長などが証明すること。
印鑰
いんやく 【印鑰・印鎰】
〔「鑰」「鎰」は錠の意〕
印と蔵・門のかぎ。「先づ諸国の―を奪ひ取て/今昔 25」
印面
いんめん [3] 【印面】
印鑑の印章として使用する面。
印顆
いんか [1] 【印顆】
〔「顆」は粒の意〕
印章。印判。はん。
危
あやう アヤフ [0] 【危】
〔「あやぶ」とも〕
暦注の十二直の一。伐木・酒造りなどに吉,旅行・登山などに凶という日。
危
き [1] 【危】
(1)あぶないこと。危険。「仮令(タトイ)如何ばかりの―を犯し/日光山の奥(花袋)」
(2)二十八宿の一。北方の星宿。危宿。うみやめぼし。
危い
あやうい【危い】
⇒危ない.
危うい
あやう・い アヤフイ [0][3] 【危うい】 (形)[文]ク あやふ・し
(1)あぶない。危険である。「生命が―・い」「―・いところを助けられる」
(2)心配だ。気がかりだ。「この君だちをさへや知らぬところに率て渡したまはむと―・し/源氏(夕霧)」
(3)実現があやぶまれる。あてにならない。「平らかに帰りのぼらん事もまことに―・き有さまどもにて/平家 5」
〔中世以降,次第に「あぶない」に取って代わられた〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
危うきこと累卵(ルイラン)の如(ゴト)し
危うきこと累卵(ルイラン)の如(ゴト)し
いつ崩れるかわからないような,非常に危険な状態のたとえ。
→累卵
危うく
あやうく アヤフク [0] 【危うく】 (副)
〔形容詞「あやうい」の連用形から〕
(1)やっとのことで。かろうじて。「―難をのがれる」
(2)まかりまちがえば。もう少しのところで。「―追突するところだった」
危うし
あやう・し アヤフシ 【危うし】 (形ク)
⇒あやうい
危くするところ
あやうく【危く…するところ】
<be> nearly <drowned> .→英和
危く…を免れる have a narrow escape from….
危な
あぶな 【危な】
(形容詞「あぶなし」の語幹)
危ない
あぶない【危ない】
(1)[危険な]dangerous;→英和
risky.→英和
(2)[病状・生命が]critical;→英和
in danger.(3)[不安定な]insecure;→英和
precarious;→英和
[心が]doubtful;→英和
unsteady.→英和
危ない! Look out!
〜事をする run a risk.→英和
〜空模様だ The weather looks threatening.〜目にあう be exposed to danger.
危ない
あぶな・い [0][3] 【危ない】 (形)[文]ク あぶな・し
(1)身体・生命がそこなわれそうだ。危険だ。「道路で遊ぶのは―・い」「命が―・い」
(2)地位がおびやかされている。「このままでは社長の椅子が―・い」「首が―・い」
(3)よい結果が期待できそうにない。悪い結果が予想される状態にある。「決勝への進出が―・くなった」「明日の天気は―・い」
(4)信頼できない。信用がおけない。「彼の保証では―・い」
〔中世以降,「あやうい」に代わって用いられるようになった〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(名・形動)――さ(名)
危ない橋を渡る
危ない橋を渡・る
危険を覚悟で物事を行う。「今までに何度も―・ってきた」
危ながる
あぶながる【危ながる】
(1)[不安]be afraid <of,to do,that…> ;feel uneasy <about> .
(2)[疑惑]be doubtful <of> .
危なく
あぶなく【危なく】
(1)[やっと]barely;→英和
narrowly.→英和
(2)[殆ど]nearly;→英和
almost.→英和
危なく…するところ come near <being killed> .
危なく
あぶなく [0] 【危なく】 (副)
もう少しのところで。まかりまちがえば。あやうく。「―落ちるところだった」
危なげな
あぶなげ【危なげな】
dangerous;→英和
unsteady.→英和
〜ない safe;→英和
secure.→英和
危なげない
あぶなげな・い [5] 【危なげない】 (形)[文]ク あぶなげな・し
危ない様子がない。危なっかしい感じがない。「―・く勝つ」「―・く見ていられる」
危なし
あぶな・し 【危なし】 (形ク)
⇒あぶない
危なっかしい
あぶなっかしい【危なっかしい】
dangerous;→英和
insecure;→英和
unsteady;→英和
unstable.→英和
〜英語で in halting English.〜手つきで in a clumsy manner.
危なっかしい
あぶなっかし・い [6] 【危なっかしい】 (形)
いかにも危なげな感じがする。見ていてはらはらする。「―・い運転ぶり」
[派生] ――が・る(動ラ五)――げ(名・形動)――さ(名)
危な危な
あぶなあぶな 【危な危な】 (副)
あぶないと思いながら。おそるおそる。「身もふるふほど―かかり/役者論語」
危な物
あぶなもの 【危な物】
(1)危険な事。あぶない物。「切つつ撲(ハ)つつは―/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
(2)あてにならないもの。「兄とは生れ給へどもはれ軍は―/浄瑠璃・門出八島」
危な絵
あぶなえ [0][3] 【危な絵】
江戸後期の浮世絵の一種。肌をちらつかせた扇情的な婦人の姿態を,主に入浴・納涼・更衣などの日常的風俗に取材し描いたもの。春画とは異なる。
危ぶむ
あやぶ・む [3] 【危ぶむ】
■一■ (動マ五[四])
(1)よくない結果になりはしないかと心配する。危ないと思う。「前途を―・む」
(2)望ましい状態が実現しそうもないと思う。「この成績では進級も―・まれる」
■二■ (動マ下二)
危ない状態にする。「国家を―・めんとする物/平家 5」
危ぶむ
あやぶむ【危ぶむ】
[懸念]fear;→英和
be afraid <of,that…> ;[疑う]doubt;→英和
be doubtful.
危む
あや・む 【危む】 (動マ下二)
⇒あやめる
危める
あや・める [3] 【危める・殺める】 (動マ下一)[文]マ下二 あや・む
人を殺傷する。「誤って人を―・めた」
危亡
きぼう [0] 【危亡】
国や身が滅びようとする危機。
危厄
きやく [0] 【危厄】
身にふりかかる危難。「片岡中将の―を救ひし後/不如帰(蘆花)」
危地
きち [2][1] 【危地】
危険な場所。また,危険な立場・状態。窮地。「―に陥る」
危坐
きざ [1] 【危坐・危座】 (名)スル
〔「危」は高くする意〕
かしこまって座ること。端座。正座。「―して少しも動かぬ/筆まかせ(子規)」
危害
きがい [1] 【危害】
生命・身体などを損なうような危険なこと。「―を及ぼす」「―を加える」
危害
きがい【危害】
<inflict> an injury <on> ;→英和
<do> harm <to a person> .→英和
〜を免れる escape unhurt.
危宿
うみやめぼし 【危宿】
二十八宿の危宿(キシユク)の和名。水瓶(ミズガメ)座のアルファ星と,ペガサス座のシータ星・エプシロン星の三星からなる。
危局
ききょく [2][1] 【危局】
危険の迫った状態。急迫した場面。
危峰
きほう [0] 【危峰】
高くそびえて険しい峰。
危座
きざ [1] 【危坐・危座】 (名)スル
〔「危」は高くする意〕
かしこまって座ること。端座。正座。「―して少しも動かぬ/筆まかせ(子規)」
危急
ききゅう【危急】
an emergency;→英和
a crisis.→英和
〜の場合に in case of emergency.
危急
ききゅう [0] 【危急】
危険な事態が目の前に迫っていること。「―の場合」
危急存亡
ききゅうそんぼう [0] 【危急存亡】
〔諸葛亮「前出師表」より。「ききゅうぞんぼう」とも〕
危機が迫って,生き残るか滅びるかという重大な瀬戸際(セトギワ)。「―の秋(トキ)」
危惧
きぐ [1] 【危惧】 (名)スル
うまくいかないのではないかと,あやぶむこと。危懼(キク)。「―の念を抱く」「遺漏の生ずることを―する」
危惧
きぐ【危惧】
fear;→英和
misgivings.
危懼
きく [1] 【危懼】 (名)スル
あやぶみおそれること。危惧(キグ)。
危機
きき [1][2] 【危機】
(1)危険な時期。きわめてあぶない状態。「―を脱する」「―が迫る」
(2)既存の社会体制・価値観などが崩壊しようとする,時代の転換期。「現代は―の時代だ」「―意識」
危機
きき【危機】
<tide over> a crisis;→英和
<be in> a critical situation.〜一髪で助かる have a narrow escape <from> .危機感 a sense of crisis.
危機一髪
ききいっぱつ [1][4] 【危機一髪】
髪の毛一本ほどの差で危険が迫っている状態。きわめてきわどい場合。「―のところを救い出された」
危機意識
ききいしき [3] 【危機意識】
その時代に支配的である価値観・秩序などの崩壊を不安のうちに感じとる意識。
危機感
ききかん [2] 【危機感】
このままでは危ないという感じ。不安な感じ。危機意識。「―をあおりたてる」
危機神学
ききしんがく [3] 【危機神学】
⇒弁証法神学(ベンシヨウホウシンガク)
危機管理
ききかんり [3] 【危機管理】
大地震・大停電・ハイジャック・テロなど,天災・人災を問わず不測の事態に対して事前の準備を行い,被害を最小限に食い止めるよう対処するための諸政策。クライシス-マネージメント。
危檣
きしょう [0] 【危檣】
〔「危」は高い意〕
高い帆ばしら。
危殆
きたい [0] 【危殆】 (名・形動)[文]ナリ
あやういこと。非常に危険なこと。また,そのさま。危険。「―なる小邦を棄てて安穏なる大邦に赴く/三酔人経綸問答(兆民)」
危殆犯
きたいはん [2] 【危殆犯】
⇒危険(キケン)犯
危殆責任
きたいせきにん [4] 【危殆責任】
⇒危険(キケン)責任
危疑
きぎ [1] 【危疑】 (名)スル
あやぶみうたがうこと。「―逡巡(シユンジユン)」「毫も―する趣なし/慨世士伝(逍遥)」
危篤
きとく [0] 【危篤】
病気が重く,今にも死にそうなこと。「―に陥る」「―状態」
危篤の
きとく【危篤の】
critical <condition> .→英和
〜である(に陥る) be seriously ill (fall into a critical condition).
危行
きこう [0] 【危行】
〔「論語(憲問)」より。「危」は高い意〕
気高い行い。
危言
きげん [0] 【危言】
〔「論語(憲問)」より。「危」は高い意〕
言葉遣いが卑俗になるのを慎むこと。また,高尚な言葉。
危険
きけん【危険】
(a) danger;→英和
(a) peril;→英和
(a) risk (冒険).→英和
〜な dangerous;→英和
perilous;→英和
risky.→英和
〜にさらす endanger.→英和
〜を冒す venture;→英和
run a risk.‖危険区域(信号) a danger zone (signal).危険思想 dangerous thoughts.危険物(人物) a dangerous object (character).
危険
きけん [0] 【危険】 (名・形動)[文]ナリ
あぶないこと。身体や生命に危害または損失の生ずる恐れがあること。また,そのさま。
⇔安全
「―な仕事」「―を避ける」
[派生] ――さ(名)
危険な関係
きけんなかんけい 【危険な関係】
〔原題 (フランス) Les Liaisons dangereuses〕
ラクロの小説。1782年刊。上流社会を舞台とし,恋愛心理分析と当時の風俗とを描いた書簡体小説。フランス心理小説の代表的作品の一。
危険中立者
きけんちゅうりつしゃ [7] 【危険中立者】
不確実性下の意思決定において,危険の大小を考慮しない者。厳密には,ある確実な所得と,それと同額の期待値をもつ籤(クジ)とを比べた時,両者を同等に好む者として定義される。
危険人物
きけんじんぶつ [4] 【危険人物】
(1)危険思想をもっている者。
(2)何を起こすかわからない油断できない人。注意人物。
危険信号
きけんしんごう [4] 【危険信号】
(1)交通機関などにおいて,危険を警告するための赤色旗・赤色灯などの信号。
(2)健康状態や社会状況の危険を暗示する物事。
危険回避者
きけんかいひしゃ [6] 【危険回避者】
不確実性下の意思決定において,危険の少ない方を望む者。厳密には,ある確実な所得と,それと同額の期待値をもつ籤(クジ)とを比べた時,前者の方を好む者として定義される。
危険思想
きけんしそう [4] 【危険思想】
国家や社会の存立を危うくするとみなされる思想。
危険性
きけんせい [0] 【危険性】
危険のおそれ。「失敗する―がある」
危険愛好者
きけんあいこうしゃ [6] 【危険愛好者】
不確実性下の意思決定において,あえて危険をおかすことを望む者。厳密には,ある確実な所得と,それと同額の期待値をもつ籤(クジ)とを比べた時,後者の方を好む者として定義される。
危険物
きけんぶつ [2] 【危険物】
危害を生ずる恐れのある物品。消防法上,発火性または引火性の強い物品をいい,その製造・貯蔵・取り扱いなどに一定の制限を加える。
危険物取扱者
きけんぶつとりあつかいしゃ [2][5] 【危険物取扱者】
消防法に基づき,危険物の取り扱い作業に従事する者。甲・乙・丙種の資格がある。
危険犯
きけんはん [2] 【危険犯】
犯罪の構成要件上,実害の発生することを要せず,法益が侵害される危険または脅威が生ずれば成立するとされる犯罪。放火罪など。危殆(キタイ)犯。
⇔侵害犯
危険負担
きけんふたん [4] 【危険負担】
売買のような双務契約において,債務の一方が当事者の責任ではなく,不可抗力で消滅したとき,これと対価関係にある他方の債務が消滅するかという問題。
危険責任
きけんせきにん [4] 【危険責任】
危険な施設・機械などにより,社会に対して危険を与えている者が,それによって生じる損害について負う賠償責任。
危難
きなん [1] 【危難】
命にかかわるような災難。「―に遭う」
危難
きなん【危難】
<escape> danger;→英和
a peril.→英和
即
そく [1] 【即】
■一■ (名)
(1)現象的には対立している二つの事物が,実は同一であること。「煩悩(ボンノウ)―菩提」「生死(シヨウジ)―涅槃(ネハン)」
(2)天台宗で,真理認識の六つの段階のこと。
■二■ (接続)
前に挙げたこととあとに挙げることが同じであることを示す。とりもなおさず。つまり。すなわち。「反対者―過激分子ではない」
■三■ (副)
間をおかないですぐ続くさま。ただちに。「連絡あり次第―行動せよ」
即す
そく・す [2] 【即す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「即する」の五段化〕
「即する」に同じ。「実情に―・さない」
■二■ (動サ変)
⇒そくする
即する
そくする【即する】
agree <with> ;→英和
be adapted <to> ;be based <on> (基づく).…に即して in conformity with….
即する
そく・する [3] 【即する】 (動サ変)[文]サ変 そく・す
離れないで,ぴったりとつく。ぴったりとあてはまる。「事実に―・して考える」
即ち
すなわち スナハチ [2] 【則ち・即ち・乃ち】
■一■ (接続)
(1)言い換えれば。とりもなおさず。「国会は二院,―衆議院と参議院より成る」「子の喜びは,―親の喜びである」
(2)(多く「…ば」を受けて)そのときは。つまり。「戦えば―勝つ」「狂人の真似とて大路を走らば―狂人なり/徒然 85」
■二■ (名)
(1)そのとき。その途端。「綱絶ゆる―に,八島の鼎の上にのけざまに落ち給へり/竹取」
(2)その頃。当時。「爰には―より,御夜中暁の事も知らでやと歎き侍りしかど/落窪 3」
■三■ (副)
(1)即座に。すぐに。「御願も―成就して/平家 3」
(2)とりもなおさず。つまり。「竜神は―千手の廿八部衆の其一なれば/平家 2」
〔本来,名詞で,■二■(1) が原義。「即時」の意の「即」の訓として用いられたものが,他の意の場合の「即」や「乃」「則」などの訓としても用いられるようになり,そこから接続詞や副詞としての用法が成立した〕
即ち
すなわち【即ち】
namely;that is (to say).
即下
そっか ソク― [1] 【即下】
すぐ下。すぐあと。「首尾よくかたがついた―であつた故かも知ぬ/思出の記(蘆花)」
即世
そくせい [0] 【即世】 (名)スル
人の死ぬこと。逝世。「其業も全からずして―せり/蘭学事始」
即事
そくじ [1] 【即事】
目の前のこと。また,その場の事柄や風景をよんだ詩歌。「寒夜の―をことば明らかに,五言の絶句にぞ作らせたまひける/太平記 12」
即今
そっこん ソク― [0][1] 【即今】
ただいま。今。「願くは―臣が職務を免せよ/新聞雑誌 9」
即位
そくい【即位】
accession to the throne.→英和
〜する accede to the throne.‖即位式 a coronation[an enthronement]ceremony.
即位
そくい [1] 【即位】 (名)スル
(1)君主・天皇の位につくこと。「幼くして―する」
(2)「即位式」に同じ。
即位式
そくいしき [3] 【即位式】
践祚(センソ)ののち,皇位についたことを万民に知らせる儀式。古くは践祚と即位の区別はなかったが,桓武天皇以来,日を隔てて行われることとなった。
即刻
そっこく ソク― [0] 【即刻】
間をおかないこと。すぐであること。多く,副詞的に用いる。即時。「―帰国せよ」
即刻
そっこく【即刻】
at once;instantly;→英和
without delay.
即功
そっこう [0] ソクカウ 【即効】 ・ ソクコウ 【即功】
用いるとすぐに効果が現れること。「―を示す」
即功紙
そっこうし ソク― [3] 【即功紙】
清涼剤・鎮痛剤を塗った紙。頭痛などのとき,患部に貼った。
即効
そっこう [0] ソクカウ 【即効】 ・ ソクコウ 【即功】
用いるとすぐに効果が現れること。「―を示す」
即効
そっこう【即効】
<have,produce> an immediate effect.即効薬 a quick remedy.
即効薬
そっこうやく ソクカウ・ソクコウ― [3] 【即効薬】
すぐ効き目の現れる薬。
即吟
そくぎん [0] 【即吟】 (名)スル
即座に詩歌を作ること。また,その詩歌。即詠。
即売
そくばい [0] 【即売】 (名)スル
展示会場などで,展示物をその場で売ること。「古書を―する」「―会」
即売
そくばい【即売】
a spot sale.〜する sell on the spot.→英和
‖展示即売会 an exhibition and spot sale.
即夜
そくや [1] 【即夜】
その夜。当日の夜。
即妙
そくみょう [0] 【即妙】
「当意(トウイ)即妙」に同じ。「―の返答」
即席
そくせき [0] 【即席】
(1)あらかじめ準備をするのではなく,その場ですぐすること。多く「に」を伴って副詞的に用いる。「―に考えた趣向」
(2)手間のかからないこと。すぐ間に合うこと。「―ラーメン」
即席の
そくせき【即席の】
extempore;→英和
improvised;offhand;→英和
instant <mashed potatoes> .→英和
〜で on the spot;→英和
offhand.‖即席料理 fast food;(a) convenience food.
即座
そくざ [1] 【即座】
その場。またその場ですぐ物事を行うこと。多く「即座に」の形で副詞的に用いる。「―に決定する」「―の機転」
即座の
そくざ【即座の】
ready;→英和
prompt;→英和
extempore.→英和
〜に on the spot;→英和
instantly;→英和
promptly.→英和
即得往生
そくとくおうじょう [5] 【即得往生】
〔仏〕 阿弥陀仏を信じて念仏を唱えれば,生が終わるとき直ちに極楽に往生できるということ。真宗では信心を得たとき,往生が確定すること。浄土門の語。
即心即仏
そくしんそくぶつ [0] 【即心即仏】
「即心是仏(ゼブツ)」に同じ。
即心念仏
そくしんねんぶつ [5] 【即心念仏】
〔仏〕 自分の心がそのまま仏であると観ずる立場において仏を念ずること。観心念仏。
即心是仏
そくしんぜぶつ [5] 【即心是仏】
〔仏〕 主として禅宗で用いる語。仏の心は人間の心のほかにあるのではなく,迷いの多いこの心がそのまま仏の心であるという考え。即心即仏。是心是仏。
即応
そくおう [0] 【即応】 (名)スル
その場の状況・目的などにうまく合うこと。「変化に―した態勢をとる」
即応する
そくおう【即応する】
conform <to> ;→英和
adapt oneself <to> ;meet.→英和
…に〜して in conformity with…;in response to….
即急
そっきゅう ソクキフ [0] 【速急・即急】 (形動)[文]ナリ
非常に急であること。また,そのさま。「―に弁明書を準備する」
即成
そくせい [0] 【即成】
すぐその場でできあがること。
即成犯
そくせいはん [3] 【即成犯】
⇒即時犯(ソクジハン)
即戦力
そくせんりょく [3] 【即戦力】
特に訓練をしなくても,そのまますぐに使える戦力。
即戦即決戦法
そくせんそっけつ【即戦即決戦法】
push-button tactics.
即敷
そくじき [0] 【即敷】
相場の変動が激しいとき,売買の成立と同時に納入する証拠金。即。
即断
そくだん [0] 【即断】 (名)スル
すぐに,その場で決めること。「軽々しく―するわけにはいかない」
即断を下す
そくだん【即断を下す】
decide on the spot.→英和
即日
そくじつ [0] 【即日】
すぐその日のうち。当日。副詞的にも用いる。「―結果を発表する」「―開票」
即日
そくじつ【即日】
(on) the same day.
即時
そくじ [1] 【即時】
間をおかずにすぐすること。即刻。副詞的にも用いる。「―通話」「―の解決」「―撤去せよ」「―に手を伸べて,余処に接せり/読本・弓張月(拾遺)」
即時
そくじ【即時】
at once;without delay.‖即時払い(渡し) spot payment (delivery).即時通話 a direct dial line.
即時取得
そくじしゅとく [4] 【即時取得】
処分の権限のない動産の占有者を権利者と信じ,有効な取引に基づいて,平穏・公然に動産を譲り受けた者が,その動産について完全な権利を取得すること。善意取得。即時時効。
即時年金
そくじねんきん [4] 【即時年金】
掛け金の払い込みを終了すると同時に支払いが開始される年金。一定期間据え置く,据置年金に対していう。
即時強制
そくじきょうせい [4] 【即時強制】
急迫の障害を除き,行政上必要な状態を実現するため,国民にあらかじめ義務の履行を命ずることなく,行政機関がただちに国民の身体や財産に実力を加える作用。泥酔者の保護,伝染病患者の強制入院など。
即時払い
そくじばらい [4] 【即時払い】
支払いの請求があったとき,すぐに現金で支払うこと。
即時抗告
そくじこうこく [4] 【即時抗告】 (名)スル
裁判上,迅速に確定されることが必要な決定について,期間を定めて認められる不服申し立て方法。
即時渡し
そくじわたし [4] 【即時渡し】
売買の契約成立と同時に,商品を引き渡すこと。
即時犯
そくじはん [3] 【即時犯】
犯罪およびそれによる法益の侵害が行為の遂行と同時に完成・終了する犯罪。殺人罪など。即成犯。
→継続犯
→状態犯
即死
そくし [0] 【即死】 (名)スル
事故や災難にあい,すぐその場で死ぬこと。「心臓を撃ち抜かれて―する」
即死
そくし【即死】
instant(aneous) death.〜する be killed on the spot.→英和
即決
そっけつ ソク― [0] 【即決】 (名)スル
その場ですぐにきめること。「採否を―する」
即決する
そっけつ【即決する】
decide on the spot.→英和
即決裁判 a summary trial.
即決裁判
そっけつさいばん ソク― [5] 【即決裁判】
公開の法廷で,口頭主義に基づき,簡略な手続きにより即日審判する形式の裁判。交通事件即決裁判手続がその例。
即滅
そくめつ [0] 【即滅】 (名)スル
即座に消えてなくなること。「七難―七福即生/御伽草子・蛤」
即点
そくてん [0] 【即点】
句会などで,その場で点をつけること。
即物的
そくぶつ【即物的】
realistic;→英和
materialistic.
即物的
そくぶつてき [0] 【即物的】 (形動)
(1)物に即して考えるさま。主観を交えないで,事物そのものの本質を見きわめようとする態度。ザッハリッヒ。「―描写」
(2)物質的なものや金銭・利害などを重視するさま。「―な人」
即狂
そっきょう ソクキヤウ 【即狂】
その場ですぐに作る狂歌。「この―が名人だてね/滑稽本・浮世風呂 3」
即発
そくはつ [0] 【即発】 (名)スル
即座に爆発すること。「一触―」
即答
そくとう [0] 【即答】 (名)スル
すぐに,その場で答えること。「―を避ける」「―しかねる」
即答
そくとう【即答】
an immediate[a ready]answer[reply].〜する give an immediate answer;reply at once.
即納
そくのう [0] 【即納】 (名)スル
その場ですぐ納めること。「税金を―する」
即自
そくじ [1] 【即自】
〔(ドイツ) an sich〕
〔哲〕 物の在り方が直接的で自足しており,無自覚で他者や否定の契機をもたないこと。へーゲル弁証法では,未だ対立の意識をもたない直接無媒介の状態とされ,この直接態が矛盾を生じ自と他の対立から反省を経て対自となり,さらに自他を止揚した即自かつ対自に至るとされる。これらは弁証法の正・反・合に対応している。アン-ジッヒ。
即自且つ対自
そくじかつたいじ 【即自且つ対自】
〔(ドイツ) an und für sich〕
ヘーゲル弁証法で,「即自(アン-ジッヒ)」と「対自(フュール-ジッヒ)」の統一。即自は自己発展により対自となり,さらにこの対立が否定されて即自かつ対自となる。アン-ウント-フュール-ジッヒ。
→対自
即興
そっきょう ソク― [0] 【即興】
(1)その場の情景・出来事などに感じて起こった興味。
(2)興にのって,即座に詩歌・楽曲などを作ること。「―で和歌を作る」「―の句」
即興の
そっきょう【即興の】
impromptu;→英和
improvised;ad-lib.〜的に作る improvise.→英和
‖即興曲 an impromptu.即興詩人 an improvis(at)or.
即興劇
そっきょうげき ソク― [3] 【即興劇】
特に台本を定めず,即興的に演じられる劇。
即興曲
そっきょうきょく ソク― [3] 【即興曲】
一九世紀ロマン派のピアノ用性格小品の一つで,シューベルト・ショパンの作品が有名。アンプロンプテュ。
→即興曲/「即興曲集作品90」より第4番(シューベルト)[音声]
即興演奏
そっきょうえんそう ソク― [5] 【即興演奏】
あらかじめ決められた譜面に頼ることなしに,即座に創作しながら演奏すること。インプロビゼーション。
即興的
そっきょうてき ソク― [0] 【即興的】 (形動)
その場その時の興にのって,即座に行うさま。「―に歌う」
即興詩
そっきょうし ソク― [3] 【即興詩】
その場で感興のわくままに作る詩歌。
即興詩人
そっきょうしじん ソク― [5] 【即興詩人】
(1)昔,西欧の王侯の宴会などで,その雰囲気などに応じて即興的に詩を作り歌った詩人。
(2)書名(別項参照)。
即興詩人
そっきょうしじん ソクキヨウ― 【即興詩人】
小説。アンデルセン作。森鴎外訳。詩人と薄幸な歌姫との悲恋を南欧を舞台に描く。翻訳は1892年から1901年にかけて「しからみ草紙」「めさまし草」に連載され,浪漫性豊かな訳として,次代の作家に影響を与えた。
即行
そっこう ソクカウ [0] 【即行】 (名)スル
その場ですぐに行うこと。
即製
そくせい [0] 【即製】 (名)スル
ただちに作ること。その場で作ること。また,その作られたもの。「―品」
即詠
そくえい [0] 【即詠】 (名)スル
「即吟」に同じ。「席題で―する」
即詰め
そくづめ [0] 【即詰め】
将棋で,王手王手の連続で相手の王将を詰めること。そくづみ。
→一手透(ス)き
即諾
そくだく [0] 【即諾】 (名)スル
その場ですぐ承諾すること。
即買
そくばい [0] 【即買】 (名)スル
その場で即座に買うこと。
即身仏
そくしんぶつ [3] 【即身仏】
人々を救済するため,土中に埋もれるなどして,瞑想状態のまま絶命した僧。また,そのようにして死んだ後,ミイラ化した身体。
即身成仏
そくしんじょうぶつ [5] 【即身成仏】 (名)スル
〔仏〕 現在の身体のままで仏となること。天台宗など諸宗派で説かれるが,特に真言宗では根本的教義とされ,大日如来の真実の姿と修行者が一体となることで即身成仏が実現されるとする。即身菩提(ボダイ)。
即身菩提
そくしんぼだい [5] 【即身菩提】
「即身成仏(ジヨウブツ)」に同じ。
即追い
そくおい [0] 【即追い】
取引で,前場と後場の相場が本証拠金の半額以上騰貴あるいは下落した時,売買当事者がその日のうちに納めなければならない追加証拠金。
即金
そっきん【即金】
cash (down);→英和
cash[immediate]payment (支払).〜で買う(売る) buy (sell) <a thing> for cash.〜で払う pay down.‖即金値段 a cash price;a spot price.
即金
そっきん ソク― [0] 【即金】
物を買うとき,その場で代金を支払うこと。現金。「半分を―で,残りは三回払いにする」
即非如一
そくひにょいち 【即非如一】
(1616-1671) 江戸初期の黄檗(オウバク)宗の僧。1657年師の隠元に招かれて清から来日し,長崎の崇福寺に住む。豊前(ブゼン)小倉の福聚寺の開山。黄檗の三筆の一人。
即題
そくだい [0] 【即題】
(1)その場で出して,答えさせる問題。
(2)その場で出される詩歌や文章の題。当座。
却って
かえって カヘツ― [1] 【却って・反って】 (副)
〔「かえりて」の転〕
(予想などとは)反対に。逆に。「そんなことをしたら,―よくない」「―失礼になる」
却って
かえって【却って】
(1) on the contrary (反対に).→英和
(2) rather;→英和
(all the) more (むしろ).→英和
却らまに
かえらまに カヘラマ― 【却らまに】 (副)
逆に。かえって。「―君こそ我にたくひれの白浜波の寄る時もなき/万葉 2823」
却りて
かえりて カヘリ― 【却りて】 (副)
かえって。反対に。「―はつらくなむ,かしこき御心ざしを思ひたまへ侍る/源氏(桐壺)」
却下
きゃっか【却下】
rejection;《法》dismissal.→英和
〜する reject;→英和
dismiss.→英和
却下
きゃっか キヤク― [1] 【却下】 (名)スル
(1)請願などを採り上げずに退けること。「願書が―された」
(2)官庁・裁判所に対する行政上・訴訟上の申し立てを退けること。民事訴訟法では,手続き上の要件を欠くため,訴えの内容を審理せずに不適法として門前払いをする裁判を棄却と区別していう。
→棄却
却掃
きゃくそう [0] 【却掃】 (名)スル
はらいのけること。「虚飾を却け,又之を掃ひ,之を―し尽して/学問ノススメ(諭吉)」
却来
きゃくらい 【却来】 (名)スル
もとの所にもどること。「まことに命期(メイゴ)の路なれども,また蘇名路に―して/謡曲・歌占」
却行
きゃっこう キヤクカウ [0] 【却行】
後ろに退くこと。あとずさり。
却説
かえってとく カヘツ― 【却説】 (連語)
〔「却説」を訓読みした語〕
接続詞的に用い,前文を受けて話題を転換するのに用いる。さて。話かわって。「―,今言つた三人づれで帰つて来ると/滑稽本・浮世床 2」
却説
きゃくせつ [0] 【却説・卻説】 (名)スル
話題を改めるために文頭におく言葉。「さて」「そこで」の意。中国の通俗小説で用いられた。「点灯の事を命ず。―す。然(サ)なきだに秋宵の寥寂たるや/世路日記(香水)」
却走
きゃくそう [0] 【却走・卻走】 (名)スル
逃げ走ること。走り戻ること。「暗黒に向つて―する時に当つて/復活(魯庵)」
却退
きゃくたい [0] 【却退・卻退】 (名)スル
あともどりすること。退却。「更に数歩―せりと謂ふべきのみ/明六雑誌 42」
卵
かい カヒ 【卵】
たまご。また,そのから。かいご。「―のうちに命こめたる雁の子は/宇津保(藤原君)」
卵
たまご【卵】
an egg;→英和
[魚類の]spawn;→英和
roe.→英和
〜を産む lay an egg;→英和
spawn (魚が).〜を抱く sit on eggs;brood.→英和
〜をとく beat an egg.〜形の egg-shaped;oval.→英和
女優の〜 a prospective actress.‖卵酒 eggnog.卵とじ egg soup.
卵
らん [1] 【卵】
雌の生殖細胞。有性生殖を行う生物において減数分裂によって生ずる雌性配偶子。雄性配偶子と合体して新個体となる。卵子。卵細胞。
卵
かいご カヒ― 【卵】
〔殻(カイ)子の意〕
(1)たまご。卵。「うぐひすの―の中にほととぎすひとり生まれて/万葉 1755」
(2)卵などの殻(カラ)。「肉団(シシムラ)の―開きて,女子を生めり/霊異記(下訓注)」
卵
たまご [2][0] 【卵・玉子】
(1)鳥・魚・虫などの雌性の生殖細胞で,大きくなってひなや幼生となるもの。
→らん(卵)
(2)鶏卵。「―料理」
(3)将来,ある地位や職業につくために,修業中の人。《卵》「医者の―」
(4)本格的になる前の未発達のもの。《卵》「台風の―」
卵丼
たまごどんぶり [4] 【卵丼・玉子丼】
ミツバ・タマネギなどを煮たものに卵を流し込んでとじ,丼に盛った飯の上にかけたもの。たまどん。
卵円孔
らんえんこう ランヱン― [3] 【卵円孔】
胎児期の心臓の左右の心房を貫くあな。生後間もなく,肺呼吸開始に伴って閉じる。
卵円形
らんえんけい ランヱン― [0] 【卵円形】
卵の外形に似た円形。
卵円窓
らんえんそう ランヱンサウ [3] 【卵円窓】
⇒前庭窓(ゼンテイソウ)
卵切り
らんぎり [0][4] 【卵切り】
卵を入れて打った蕎麦(ソバ)。卵麺。
卵割
かいわり カヒ― [0] 【貝割(り)・卵割(り)・穎割(り)】
(1)二枚貝が開いたような形。また,卵が二つに割れたような形。
(2)「かいわれ」に同じ。
(3)端を{(1)}のように結ぶ帯の結び方。
(4)広袖の袖口を真ん中でくくったもの。十六ささげ。
(5)スズキ目の海魚。全長30センチメートルほど。アジ類の一種。体は卵円形で,著しく側扁する。体色は青みを帯びた銀白色。食用にして美味。本州中部以南に広く分布。ヒラアジ。
卵割
らんかつ [0] 【卵割】
動物の受精卵の発生初期に起こる一連の細胞分裂。受精卵は全体の大きさはほぼ一定のまま,卵割によって未分化の多数の小さな細胞(割球)になる。分割。
卵割り
かいわり カヒ― [0] 【貝割(り)・卵割(り)・穎割(り)】
(1)二枚貝が開いたような形。また,卵が二つに割れたような形。
(2)「かいわれ」に同じ。
(3)端を{(1)}のように結ぶ帯の結び方。
(4)広袖の袖口を真ん中でくくったもの。十六ささげ。
(5)スズキ目の海魚。全長30センチメートルほど。アジ類の一種。体は卵円形で,著しく側扁する。体色は青みを帯びた銀白色。食用にして美味。本州中部以南に広く分布。ヒラアジ。
卵割腔
らんかつこう [0][4] 【卵割腔】
⇒割腔(カツコウ)
卵嚢
らんのう [0] 【卵嚢】
軟体動物の,卵が入っている袋。
卵塊
らんかい [0] 【卵塊】
魚や昆虫などの卵のかたまり。
卵塔
らんとう [0] 【卵塔・蘭塔】
禅僧の墓標などに用いられる,台座の上に卵形の塔身がのせられた墓石。無縫塔。
卵塔[図]
卵塔場
らんとうば [0] 【卵塔場】
墓場。墓地。
卵天狗茸
たまごてんぐたけ [6] 【卵天狗茸】
担子菌類ハラタケ目のキノコ。世界的に分布し,夏から秋にかけ林内の地上に発生。初め卵形,のち平らに開く。傘は径7〜10センチメートルで表面は灰緑色。茎は白色で,根元は袋状のものに包まれる。傘の白いシロタマゴテングタケ・ドクツルタケとともに,猛毒キノコとして名高い。
卵子
らんし [1] 【卵子】
「卵(ラン)」に同じ。精子に対して用いる。
卵子
らんし【卵子】
《生》an ovum.→英和
卵巣
らんそう【卵巣】
the ovary;→英和
the ovarium.‖卵巣炎 ovaritis.卵巣ホルモン ovarian hormones.
卵巣
らんそう [0] 【卵巣】
動物の雌の生殖腺。卵をつくり雌性ホルモンを分泌する。人間では子宮の両側に小指の大きさで一対あり,多数の卵胞を有してその中に卵子を含む。
⇔精巣
卵巣ホルモン
らんそうホルモン [5] 【卵巣―】
⇒雌性(シセイ)ホルモン
卵巣嚢腫
らんそうのうしゅ [5] 【卵巣嚢腫】
卵巣に発生する,嚢胞性の良性腫瘍の総称。症状はほとんどなく,腫瘍が大きくなるまで気づかないことが多い。
卵巣妊娠
らんそうにんしん [5] 【卵巣妊娠】
受精卵が卵胞内や卵巣の表面に着床したもの。多くは初期に中絶に至るが,まれに生児を得るまで妊娠が維持されることがある。
卵巣炎
らんそうえん [3] 【卵巣炎】
卵巣に起こる炎症。単独で起こることはまれで,卵管炎を併発することが多い。ブドウ球菌・クラミジアなどの感染が原因。下腹部痛,発熱,帯下の増量などの症状が現れる。
卵巻
たまごまき [0] 【卵巻(き)・玉子巻(き)】
卵を薄く焼いてほかの材料をつつんだ料理。
卵巻き
たまごまき [0] 【卵巻(き)・玉子巻(き)】
卵を薄く焼いてほかの材料をつつんだ料理。
卵形
たまごがた [0] 【卵形】
鶏卵に似ている形。楕円に似た形。たまごなり。「―の顔」
卵形
らんけい [0] 【卵形】
卵のような形。たまごがた。
卵形嚢
らんけいのう [3] 【卵形嚢】
耳の器官の一。垂直方向の動きを感知する感覚器官。
→球形嚢
卵核
らんかく [0] 【卵核】
卵細胞の核。
卵殻
らんかく [0] 【卵殻】
動物の卵の最外層の卵膜が強固になったもの。石灰質やキチン質が沈着して固くなることもある。ニワトリの卵の殻がこれに相当し,鳥類や爬虫類の卵などに顕著にみられる。
卵殻
たまごがら [0] 【卵殻】
鶏卵の殻。らんかく。
卵殻塗
らんかくぬり [0] 【卵殻塗(り)】
漆工芸で,卵の殻を割って漆面に貼り,上塗り後,研(ト)ぎ出したもの。粉末にして蒔(マ)き付けたものもある。
卵殻塗り
らんかくぬり [0] 【卵殻塗(り)】
漆工芸で,卵の殻を割って漆面に貼り,上塗り後,研(ト)ぎ出したもの。粉末にして蒔(マ)き付けたものもある。
卵殻膜
らんかくまく [4] 【卵殻膜】
鳥類や爬虫類の卵の卵殻の内側に密着する薄い膜。
卵湯
たまごゆ [3] 【卵湯・玉子湯】
鶏卵をかきまぜて砂糖を加え,熱湯をそそぎかけた飲み物。
卵焼
たまごやき [0] 【卵焼(き)・玉子焼(き)】
鶏卵をかきまぜて味をつけたものを焼いた料理。また,それをつくるための,底の平たく浅い四角いフライ-パン。
卵焼き
たまごやき [0] 【卵焼(き)・玉子焼(き)】
鶏卵をかきまぜて味をつけたものを焼いた料理。また,それをつくるための,底の平たく浅い四角いフライ-パン。
卵煎餅
たまごせんべい [4] 【卵煎餅・玉子煎餅】
小麦粉に卵・砂糖を混ぜて焼いた煎餅。
卵片発生
らんぺんはっせい [5] 【卵片発生】
実験条件下で精子を与えたとき,核のない卵の細胞質片が発生する現象。卵核を含む卵片の発生や精子の侵入のない卵片の発生も含む。卵片生殖。メロゴニー。破片生殖。
卵生
らんしょう [0] 【卵生】
〔仏〕 四生(シシヨウ)の一。鳥など卵から生まれてくるもの。また,そうした生まれ方。
卵生
らんせい [0] 【卵生】 (名)スル
受精卵が親の体外で発育して新個体となること。卵内の卵黄を養分として,卵膜中で発生が進み,ある段階に達すると孵化(フカ)する。単孔類を除く哺乳類以外の大部分の動物にみられる。
⇔胎生
卵生の
らんせい【卵生の(動物)】
(an) oviparous (animal).→英和
卵産む
こ・む 【子産む・卵産む】 (動マ四)
〔「こうむ」の転〕
子供を産む。出産する。「倭の国に雁―・むと聞くや/古事記(下)」
卵白
らんぱく【卵白】
⇒白身.
卵白
らんぱく [0] 【卵白】
卵の白身(シロミ)。鳥類や爬虫(ハチユウ)類の卵の,卵黄と卵殻膜との間を満たすゾル状の物質。主にタンパク質と水とから成り,胚を保護し個体発生時の養分となる。
卵管
らんかん [0] 【卵管】
排卵により卵巣から遊離した卵子を子宮に送る管。輸卵管。喇叭(ラツパ)管。
卵管
らんかん【卵管】
《解》the oviduct;→英和
the Fallopian tube.
卵管妊娠
らんかんにんしん [5] 【卵管妊娠】
受精卵が卵管に着床して発育する妊娠。子宮外妊娠の中で最も頻度が高い。妊娠早期に流産あるいは卵管破裂を起こし,下腹部の激痛とともに腹腔内出血の徴候が現れる。喇叭(ラツパ)管妊娠。
卵管炎
らんかんえん [3] 【卵管炎】
卵管の炎症。淋菌・連鎖球菌・ブドウ球菌などの感染による。後遺症として不妊症を残すことがある。喇叭(ラツパ)管炎。
卵粉
らんぷん [0] 【卵粉】
鶏卵のなかみを乾燥して粉末とした食品。料理・菓子などに用いる。乾燥卵。
卵紅
たまごべに [4] 【卵紅】
芝居の小道具。卵の殻の中に紅水を入れておき,血を見せる場面で破って用いる。
卵細胞
らんさいぼう [3] 【卵細胞】
卵(ラン)を一つの細胞としていう時の呼称。
卵綴じ
たまごとじ [3] 【卵綴じ・玉子綴じ】
煮物や汁物で,煮立ったところに,溶いた鶏卵を流して,とじること。また,その料理。とじたまご。
卵縮
たまごちぢみ [4] 【卵縮】
淡黄色に染めた縮。
卵繋ぎ
たまごつなぎ [4] 【卵繋ぎ・玉子繋ぎ】
つなぎに鶏卵を入れたそば切りなどの称。
卵胎性の
らんたいせい【卵胎性の】
ovoviviparous.
卵胎生
らんたいせい [3] 【卵胎生】
卵生の動物のうち新個体が卵でなく幼生の形で産まれること。卵が母体との組織的な連絡なしに母体中で発育・孵化(フカ)する点で,哺乳類の胎生とは区別される。マムシ・タニシ・グッピーなど。
卵胞
らんほう [0] 【卵胞】
〔「らんぽう」とも〕
哺乳類の卵巣内にある嚢(ノウ)状の細胞の集まり。中に卵を含み,空所には卵胞液を満たす。性周期に従って一個ずつ成熟して,グラーフ卵胞となり,嚢は破れて黄体に移行,卵は卵管内に放出される(排卵)。ヒトでは約三〇万個の原始卵胞が用意され,このうち約五〇〇個の卵が成熟して排出される。濾胞。卵巣濾胞。
→グラーフ卵胞
卵胞ホルモン
らんほうホルモン [5] 【卵胞―】
⇒発情(ハツジヨウ)ホルモン
卵胞刺激ホルモン
らんほうしげきホルモン [8] 【卵胞刺激―】
〔follicle-stimulating hormone〕
脳下垂体前葉から分泌される,性腺刺激ホルモンの一。卵巣においては,卵胞の発育・成熟,および卵胞ホルモンの生産・分泌を促進する。精巣においては精子の形成を促進する。FSH 。
卵膜
らんまく [0] 【卵膜】
動物の卵細胞を包む非細胞性の膜の総称。形成過程により,一次・二次・三次卵膜に分類される。
卵色
たまごいろ [0] 【卵色】
(1)鶏卵の黄身の色,または白身と黄身をかきまぜた色。淡黄色。クリーム色。
(2)卵の殻の色。白茶色。
卵色
らんしょく [0] 【卵色】
卵の黄身のいろ。たまごいろ。
卵豆腐
たまごどうふ [4] 【卵豆腐・玉子豆腐】
料理の名。古くはまだ固まらない豆腐に鶏卵を入れて蒸したもの。現在は鶏卵をといて味をつけ,箱形の容器に入れて蒸したもの。
卵酒
たまござけ [3] 【卵酒・玉子酒】
日本酒に鶏卵と砂糖を加えかきまぜて煮立てて飲む飲み物。風邪に効くとされる。[季]冬。
卵麺
らんめん [0][1] 【卵麺】
⇒卵切(ランギ)り
卵黄
らんおう【卵黄】
⇒黄味.
卵黄
らんおう [0] 【卵黄】
卵の黄身(キミ)。卵の細胞質内に存在する貯蔵物質で,タンパク質・脂質・糖類・ビタミン・無機塩類などを含み,個体発生途上の胚の栄養となる。その量により無黄卵・中黄卵・多黄卵などに,また分布状態により等黄卵・端黄卵などに区別する。
卵黄嚢
らんおうのう [3] 【卵黄嚢】
卵黄を包んでいる膜状の袋。卵黄の分解および吸収を行い,多量の血管を通じて胚体と連絡する。脊椎動物では魚類・羊膜類にみられる。
卸
おろし [3][1] 【卸(し)】
〔「おろし(下)」と同源〕
問屋が商品を小売業者に売り渡すこと。おろしうり。
卸し
おろし [3] 【下ろし・卸し】
〔動詞「おろす(降・下)」の連用形から〕
(1)おろすこと。多く他の名詞に付いて用いる。「雪―」「積み―」「上げ―」
(2)(多く「卸し」と書く)
(ア)(大根・わさびなどを)すりくずすこと。また,すりくずした物。「大根―」
(イ)「おろし金(ガネ)」の略。
(3)(「卸し」とも書く)魚の身を背骨に沿ってたてに切り取ること。「アジの三枚―」
(4) [1]
品物を新しく使い始めること。「仕立て―の洋服」
(5)邦楽用語。
(ア)能の囃子(ハヤシ)の手組の一。頭組から地へ移るために打つ打楽器の手組。
(イ)能の舞事で,笛が地のなかで特殊な譜を吹く部分。
(ウ)長唄囃子の一。登場人物が駆け出す場合や,立ち回りの見得のきまりなどに用いる。
(6)神仏に供えてあったのを下げたもの。また,貴人の食物の残りや,使っていた物のおさがり。「大饗の―をば,其殿の侍共なん食(クライ)ける/今昔 26」
卸し
おろし [3][1] 【卸(し)】
〔「おろし(下)」と同源〕
問屋が商品を小売業者に売り渡すこと。おろしうり。
卸し和え
おろしあえ [0] 【卸し和え】
魚介やきのこなどを調味し,大根おろしであえたもの。
卸し大根
おろしだいこん [4] 【卸し大根】
大根をおろし金にかけてすりおろしたもの。大根おろし。
卸し網
おろしあみ [3] 【卸(し)網】
かぶせ網の一。数隻の船で水面に網を広げ,一斉に沈ませて投網を引く要領で魚をとるもの。
卸し蕎麦
おろしそば [4] 【卸し蕎麦】
そばつゆに大根おろしを加えて食べるそば。辛い大根ほどよく合うとされる。福井の越前そばなど。
卸し金
おろしがね [0][3] 【卸し金・下ろし金】
大根・わさび・しょうが・山芋などをすりおろすための道具。表面に多数の鋭い突起を立てたもの。
卸す
おろす【卸す】
sell (at) wholesale.
卸す
おろ・す [2] 【卸す】 (動サ五[四])
〔「下ろす」と同源〕
問屋が商品を小売業者に売り渡す。おろし売りをする。「衣料品を―・す」
[可能] おろせる
卸で売る
おろし【卸で売る(買う)】
sell (buy) at wholesale.‖卸売業 the wholesale business.卸商(値) a wholesale dealer (price).
卸下
しゃが [1] 【卸下】
〔「しゃか」とも〕
(軍隊で)輸送した積み荷をおろすこと。
卸値
おろしね [3][0] 【卸値】
卸売の段階での値段。
卸商
おろししょう [3] 【卸商】
卸売を専業とする商人。
卸問屋
おろしどんや [4] 【卸問屋】
卸売をする問屋。
卸売
おろしうり [0][3] 【卸売】
卸売業者が生産者や輸入業者から大量に仕入れた商品を小売業者に売り渡すこと。
卸売価格
おろしうりかかく [6] 【卸売価格】
卸売業者が商品を小売業者に販売する価格。
卸売市場
おろしうりしじょう [6] 【卸売市場】
(1)小売商・卸売商・企業を需要者として,供給者である生産者との間に成立する市場。
(2)卸売が行われる場所。
卸売業者
おろしうりぎょうしゃ [6] 【卸売業者】
卸売市場で,生産者またはその代理人である出荷者から生鮮食料品などの販売委託を受け,仲卸(ナカオロシ)業者や売買参加者に販売する者。農林水産大臣の許可を受ける。卸売会社。荷受け。
→仲卸業者
卸売物価指数
おろしうりぶっかしすう [10][9] 【卸売物価指数】
〔wholesale price index〕
卸売価格から算定した卸売物価の水準を示す指数。日本では日銀が作成しているものが代表的。景気変動を最も敏感に反映するといわれ,景気の指標とされる。WPI 。
→消費者物価指数
卸網
おろしあみ [3] 【卸(し)網】
かぶせ網の一。数隻の船で水面に網を広げ,一斉に沈ませて投網を引く要領で魚をとるもの。
卻説
きゃくせつ [0] 【却説・卻説】 (名)スル
話題を改めるために文頭におく言葉。「さて」「そこで」の意。中国の通俗小説で用いられた。「点灯の事を命ず。―す。然(サ)なきだに秋宵の寥寂たるや/世路日記(香水)」
卻走
きゃくそう [0] 【却走・卻走】 (名)スル
逃げ走ること。走り戻ること。「暗黒に向つて―する時に当つて/復活(魯庵)」
卻退
きゃくたい [0] 【却退・卻退】 (名)スル
あともどりすること。退却。「更に数歩―せりと謂ふべきのみ/明六雑誌 42」
卿
きょう キヤウ 【卿】
■一■ [1] (名)
(1)律令制で,八省の長官。また,明治の太政官制の各省の長官。
(2)大納言(ダイナゴン)・中納言・参議以上の官,三位(サンミ)以上の位の人。けい。大臣を公というのに対していう。
(3)(代名詞的に用いて)相手の貴人を敬っていう。あなたさま。
■二■ (接尾)
人名に付いて,イギリスなどでの爵位をもつ人に対する敬称として用いられる。「ウインストン―」
卿
けい 【卿】
■一■ [1] (名)
(1)「きょう(卿)」に同じ。
(2)
(ア)中国周代,天子・諸侯の臣下の身分で,その最上位。
→卿大夫士(ケイタイフシ)
(イ)政治の要職にある大臣。長官。公卿(コウケイ)・六卿(リクケイ)など。
■二■ (代)
二人称。改まった文章などで軽い敬意をこめて用いる語。
(1)君主が臣下に対して用いる。
(2)男性が同輩以下に対して用いる。
卿
きょう【卿】
Lord;Sir.
卿
まちぎみ 【公卿・卿】
〔「まうちぎみ」の転〕
「まえつきみ(公卿)」に同じ。
卿名
きみな [0] 【公名・君名・卿名】
比叡山などで,父親の官名をとった幼童の呼び名。貴族の子弟を弟子とするときに,大蔵卿の君,兵部卿の君などと呼んだ。
卿大夫
けいたいふ [3] 【卿大夫】
卿と大夫。また,高位の朝臣。
→士大夫
卿大夫士
けいたいふし 【卿大夫士】
中国,周代の天子直轄地における臣下の三身分。上位より卿・大夫・士。また諸侯の臣下には大夫・士があり,特に上大夫は卿と称された。
卿相
けいしょう 【卿相】
天子をたすけて政治をとる人々。公卿(クギヨウ)。「臣下―,おほく罪科に行ひ/曾我 2」
卿相雲客
けいしょううんかく 【卿相雲客】
公卿と殿上人。「一門の―の家々/平家 7」
卿雲
けいうん [0] 【慶雲・景雲・卿雲】
めでたいことの前兆となる雲。瑞雲。
厄
やく【厄】
(a) misfortune;→英和
bad luck.
厄
やく [2] 【厄】
(1)災難。わざわい。「―を払う」
(2)「厄年」に同じ。「来年が―だ」
(3)疱瘡(ホウソウ)。「お孫さまがお―を遊ばしたそうでございますね/滑稽本・浮世風呂 3」
厄介
やっかい ヤク― [1] 【厄介】 (名・形動)
(1)面倒で手間のかかること。迷惑なこと。また,そのさま。「―をかける」「―な仕事を引き受ける」
(2)面倒をみること。世話すること。「御―になります」「一晩―になります」
(3)他家に寄食すること。また,その人。居候。食客。「それが奉公人でもなく,―でもなく,泊客でもなければ,万更預りものでもない/多情多恨(紅葉)」
(4)江戸時代,家長の傍系親族で扶養されている者。
[派生] ――さ(名)
厄介な
やっかい【厄介な】
troublesome;→英和
annoying;→英和
difficult.→英和
〜になる depend on <a person> ;live on <a person> (居候);stay with <a person> .〜をかける trouble;→英和
give <a person> trouble;bother.→英和
〜払いをする get rid <of a nuisance> .‖厄介もの a burden;a nuisance;a white elephant.
厄介もっかい
やっかいもっかい ヤク― [5] 【厄介もっかい】
厄介を強めていう語。「貧乏してもこんた衆のやつけえもつけえにやあならねえ/滑稽本・浮世風呂 2」
厄介払い
やっかいばらい ヤク―バラヒ [5] 【厄介払い】 (名)スル
厄介者を追い払うこと。
厄介者
やっかいもの ヤク― [0] 【厄介者】
(1)他人に迷惑をかける人。世話のやける人。
(2)食客。居候。やっかい。
厄前
やくまえ [3] 【厄前】
厄年の前の年。前厄。
厄塚
やくづか [2] 【厄塚】
京都市の吉田神社の節分祭に設けられる塚。参拝者は姓名・年齢などを記した紙をこの厄塚に投げて焼却し,自らの厄を免れようというもの。[季]冬。
厄子
やくご [0] 【厄子】
父母の厄年に生まれた子。一度捨てて拾った形にするなど,厄を落とす風習がある。
厄害
やくがい [0] 【厄害】
厄難と災害。
厄年
やくどし [2] 【厄年】
(1)災難に遭うことが多いので気をつけるべきだといわれる年。男は数え年の二五・四二・六〇歳。女は一九・三三歳という。陰陽道(オンヨウドウ)で説かれたものという。厄。
(2)災厄の多い年。年忌み。
厄年
やくどし【厄年】
a bad[an unlucky]year;a critical age (年齢).
厄払い
やくはらい [3] 【厄払い】 (名)スル
〔「やくばらい」とも〕
(1)神仏に祈ったりして災いを取り除いてもらうこと。
(2)門付(カドヅケ)の一。近世,節分や大晦日の夜,市中を回り,戸毎に厄払いの祝言などを唱えて銭を乞うもの。[季]冬。《声よきも頼もし気也―/太祇》
(3)つらねの一種。世話狂言で用いられる美文調で掛け詞の多い,節よく言い回すせりふ。お嬢吉三の「月も朧(オボロ)に白魚の…」は代表的な例。
厄払いをする
やくはらい【厄払いをする】
drive away one's evils.
厄日
やくび [2] 【厄日】
(1)災難に出合った日。
(2)陰陽道(オンヨウドウ)で,災難に出合うので気をつけねばならないとされている日。
(3)農家で,天候による災難が多く起こるとされる日。二百十日・二百二十日など。[季]秋。
厄日
やくび【厄日】
a bad[an unlucky]day.
厄月
やくづき [2] 【厄月】
災厄に遭う巡り合わせで,万事に慎むべきであるとする月。また,災厄の多い月。
厄水
やくみず [2] 【厄水】
ケイ藻類の異常発生による赤潮。春から初夏にかけ,東北地方太平洋岸の親潮水の中に時々起こる。海水は緑褐色を呈し,異臭を放つ。
厄災
やくさい [0] 【厄災】
わざわい。災難。災厄。
厄神
やくじん [0] 【厄神】
災厄をもたらすという悪神。
厄神詣で
やくじんもうで [5] 【厄神詣で】
京都石清水八幡宮で,正月一五日から五日間営まれる厄除大祭に参詣すること。
厄落し
やくおとし【厄落し】
an escape from bad luck.
厄落し
やくおとし [3] 【厄落(と)し】
厄年にあたる人が厄難をのがれるための,まじない。節分の夜,社寺に参詣したり,招宴を張ったり,金や餅をまくなどの風習がある。[季]冬。
厄落とし
やくおとし [3] 【厄落(と)し】
厄年にあたる人が厄難をのがれるための,まじない。節分の夜,社寺に参詣したり,招宴を張ったり,金や餅をまくなどの風習がある。[季]冬。
厄負け
やくまけ [0] 【厄負け】 (名)スル
厄年に災難に遭うこと。
厄除け
やくよけ [0] 【厄除け】
災厄を払い除くこと。また,その方法。氏神に参詣したり,餅や銭,身につけている櫛・褌(フンドシ)などを道の辻に捨てたり,小正月に各家をまわって餅をもらい歩いたり,二月一日や六月一日にもう一度正月を祝うなどした。厄払い。
厄除け
やくよけ【厄除け】
a talisman (against evils) (お守り).→英和
〜になる protect <a person> from evils.
厄難
やくなん [0][2] 【厄難】
災難。わざわい。「―に遭う」
厓
がけ [0] 【崖・厓】
山・海岸などの,険しく切り立ったようになっている所。
厓山
がいさん 【厓山】
中国,広東省の広州付近の海中にある小島。1279年この地に拠った南宋軍が元軍に攻められて全滅した古戦場。
厖大
ぼうだい バウ― [0] 【厖大・尨大】 (形動)[文]ナリ
量や規模が大きいさま。「―な資料」「―な計画」
〔「膨大」は別語であるが,書き換え字として用いることもある〕
[派生] ――さ(名)
厖然
ぼうぜん バウ― [0] 【厖然・尨然】 (ト|タル)[文]形動タリ
豊かで大きなさま。むっくりと大きなさま。「眼前―たる一大邦の在る有りて/三酔人経綸問答(兆民)」
厘
りん [1] 【厘】
(1)尺貫法における長さの単位。分(ブ)の一〇分の一。尺の一〇〇〇分の一。
(2)数の単位。一〇〇分の一。
(3)歩合(ブアイ)の単位。割の一〇〇分の一。すなわち一〇〇〇分の一。「打率二割七分三―」
(4)目方の単位。匁(モンメ)の一〇〇分の一。貫の一〇万分の一。
(5)貨幣の単位。円の一〇〇〇分の一。銭の一〇分の一。
厘付
りんづけ 【厘付・釐付】
江戸時代,石高に対して一定の租率を乗じて税額を算出すること。
厘付取
りんづけどり 【厘付取】
江戸時代,厘付により年貢を徴収すること。主として関西の田地に行われた。厘取。
→反取(タンドリ)
厘取
りんどり [0] 【厘取・釐取】
⇒厘付取(リンヅケドリ)
厘揉
りんだめ [0] 【厘揉・釐揉】
⇒釐等具(レイテング)
厘毛
りんもう [0] 【厘毛】
きわめてわずかなこと。ほんの少し。「―の利を争う」「地頭も百姓も―の軽重あることなし/学問ノススメ(諭吉)」
厘秤
りんばかり [3] 【厘秤・釐秤】
秤座(ハカリザ)で作られた棒秤のうち,厘単位まで計れる小形のものの俗称。りんだめし。りんだめ。
厚い
あつい【厚い】
(1) thick;→英和
heavy.→英和
(2)[感情]cordial;→英和
hearty;→英和
kind;→英和
warm.→英和
厚く thickly;→英和
kindly;→英和
warmly;→英和
heartily.
厚い
あつ・い [0] 【厚い・篤い】 (形)[文]ク あつ・し
(1)物の一方の面から他方の面までの距離が大きい。厚みがある。《厚》
⇔薄い
「―・い本」「―・い壁」「面(ツラ)の皮が―・い」
(2)真心がこもっている。心が深い。《篤・厚》「―・い友情」「信仰が―・い」「―・く御礼を申し上げます」「情に―・い」
(3)恩恵などを受ける程度がはなはだしい。《篤・厚》「―・い恩顧」
(4) [0][2]
病気が重い。重病である。《篤》「病が―・い」
(5)裕福である。「至つて―・き御身の上の御方はいかが侍らん/仮名草子・東海道名所記」
(6)あつかましい。図々しい。「扨も兄貴―・い和郎(ワロ),こちやならぬ/浄瑠璃・会稽山」
[派生] ――さ(名)――み(名)
厚かましい
あつかまし・い [5] 【厚かましい】 (形)[文]シク あつかま・し
恥じる気持ちや遠慮がない。ずうずうしい。厚顔だ。「―・い男」「―・いお願いですが」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
厚かましい
あつかましい【厚かましい(く)】
impudent(ly);→英和
shameless(ly);→英和
brazen(ly).→英和
厚かましくも…する have the face to do; take the liberty of doing.
厚かましさ
あつかましさ【厚かましさ】
impudence;→英和
shamelessness.
厚さ
あつさ【厚さ】
thickness.→英和
〜3インチ It is 3 inches thick[in thickness].
厚さ
あつさ [0] 【厚さ】
厚いこと。また,その程度。「本の―」
厚し
あつ・し 【厚し・篤し】 (形ク)
⇒あつい
厚ぼったい
あつぼった・い [5][0] 【厚ぼったい】 (形)
(紙・布などが)厚くふくらみ,重たいような感じである。「―・い本」
[派生] ――さ(名)
厚み
あつみ [0] 【厚み】
(1)厚さの程度。厚いと感じられる状態。「胸のあたりに―がでてきた」
(2)奥深く豊かな感じ。「教養に―が感じられる」「―を持たせる」
厚み
あつみ【厚み】
⇒厚さ.
厚み計
あつみけい 【厚み計】
薄板や紙などの厚さを測る計器。ノギス・ダイヤル-ゲージのほか,空気厚み計・電磁厚み計・超音波厚み計・放射線厚み計などがある。厚さ計。
厚め
あつめ [0] 【厚め】
厚さが比較的厚い・こと(さま)。
⇔薄め
厚らか
あつらか 【厚らか】 (形動ナリ)
厚くふっくらしているさま。「白き色紙のいと―なる一重(ヒトカサ)ねに/宇津保(国譲上)」
厚作り
あつづくり [3] 【厚作り】
分厚く切って作った刺身。
厚切り
あつぎり [0] 【厚切り】
物を厚く切ること。また,その切ったもの。
⇔薄切り
「―パン」
厚化粧
あつげしょう【厚化粧】
heavy makeup;a heavy toilet.〜する paint one's face thick.
厚化粧
あつげしょう [3] 【厚化粧】 (名)スル
おしろい・紅などを濃くつけて,はでな化粧をすること。また,その化粧。濃い化粧。
⇔薄化粧
厚厚
あつあつ 【厚厚】 (形動タリ)
厚く,こんもりしているさま。「濃緑は―としげりたる緑也/中華若木詩抄」
厚味
こうみ [1] 【厚味】
濃い味付けの,うまい食べ物。
厚地
あつじ [0] 【厚地】
布地の厚いこと。
⇔薄地
厚地の
あつじ【厚地の】
thick <cloth> .→英和
厚壁細胞
こうへきさいぼう [5] 【厚壁細胞】
⇒厚膜細胞(コウマクサイボウ)
厚壁組織
こうへきそしき [5] 【厚壁組織】
⇒厚膜組織(コウマクソシキ)
厚岸
あっけし 【厚岸】
北海道南東部,釧路支庁の町。漁業と酪農が盛ん。蝦夷三官寺の一つ国泰寺がある。
厚岸草
あっけしそう [0] 【厚岸草】
アカザ科の一年草。高さ20センチメートルほどで,多数の枝を対生する。葉は鱗片状に退化。緑色の茎は多肉質で,秋になると紅紫色に変わる。花は小形。北海道および四国の一部の海浜に自生する。北海道厚岸の牡蠣島(カキジマ)で発見された。ヤチサンゴ。[季]秋。
厚岸草[図]
厚徳
こうとく [0] 【厚徳】
広く大きな徳。「―の人」
厚志
こうし [1] 【厚志】
情の厚い心。親切な気持ち。相手の好意などに対していう。「御―ありがたくお受けします」
厚志
こうし【厚志】
kindness.→英和
厚恩
こうおん [0] 【厚恩】
あつい恩恵。深い恩。
厚情
こうせい 【厚情】
〔「せい」は漢音。「こうぜい」とも〕
「こうじょう(厚情)」に同じ。[日葡]
厚情
こうじょう【厚情】
kindness;→英和
favor.→英和
厚情
こうじょう [0] 【厚情】
あついなさけ。思いやりのある心。厚志。厚意。こうせい。「御―のほど感謝いたします」
厚意
こうい [1] 【厚意】
思いやりの気持ち。厚情。他人の行為に関していう。「―に感謝する」
厚手
あつで [0] 【厚手】 (名・形動)
布・紙・陶器などの地の厚い・こと(さま)。
⇔薄手
「―の織物」
厚揚
あつあげ [0] 【厚揚(げ)】
「生揚(ナマア)げ」に同じ。
厚揚げ
あつあげ [0] 【厚揚(げ)】
「生揚(ナマア)げ」に同じ。
厚播き
あつまき [0] 【厚播き】
一定面積当たりの量を多くして種を播くこと。
→薄播き
厚木
あつぎ 【厚木】
神奈川県中部の市。相模川中流西岸に臨み,商業地・工業地・住宅地化が著しい。西部に飯山温泉があり,東方の綾瀬市に米軍の厚木航空基地がある。
厚朴
ほお ホホ [1] 【朴・厚朴】
ホオノキの別名。
厚朴
こうぼく [0] 【厚朴】
ホオノキの漢名。また,その樹皮を乾燥した生薬。健胃薬・利尿薬として用いる。
厚板
あついた [0] 【厚板】
(1)厚い板。
⇔薄板
(2)平織りの地組織に練った染め糸や金銀糸を緯(ヨコ)糸にして地紋を織り出した固く厚い絹織物。厚板織り。室町時代中国から輸入した錦や唐織りは,厚い板に巻かれていたことからいう。
⇔薄板
(3)能装束の一。厚板{(2)}のような布で仕立てた小袖。主に男体(ナンタイ)の着付けに用いる。
(4)〔plate〕
鋼板で,厚さ3ミリメートル以上のもの。
⇔薄板
厚板
あついた【厚板】
a plank;→英和
a thick board.厚板ガラス plate glass.
厚様
あつよう [0] ―ヤウ 【厚様】 ・ ―エフ 【厚葉】
厚手の雁皮(ガンピ)紙や鳥の子紙などの称。
⇔薄様
厚氷
あつごおり [3] 【厚氷】
厚く張った氷。
⇔薄氷
[季]冬。
厚焼
あつやき [0] 【厚焼(き)】
普通より厚めに焼きあげた食品。「―せんべい」「―卵」
厚焼き
あつやき [0] 【厚焼(き)】
普通より厚めに焼きあげた食品。「―せんべい」「―卵」
厚物
あつもの [0] 【厚物】
キクの園芸品種の一。大菊で多くの管状の花弁がまり状に盛り上がって咲くものの総称。厚走り・大掴(オオヅカ)みなど数種がある。厚物咲き。
→平物(ヒラモノ)
厚生
こうせい【厚生】
public[social]welfare.‖厚生課 the welfare section.厚生事業(施設) welfare work (facilities).厚生省(大臣) the Ministry (Minister) of Health and Welfare.厚生年金 a welfare pension[annuity].厚生保険 welfare insurance.
厚生
こうせい [0] 【厚生】
生活を健康で豊かなものにすること。「―施設」
〔古くは為政者が人民の生活を豊かにする意〕
厚生大臣
こうせいだいじん [5] 【厚生大臣】
厚生省の長である国務大臣。厚相。
厚生年金
こうせいねんきん [5] 【厚生年金】
厚生年金保険法に基づき,五人以上の事業所を強制加入事業所として,その従業員を対象に支給される年金。社会保険庁が主管する。老齢年金・障害年金・遺族年金などがある。
厚生年金基金
こうせいねんきんききん [10][9] 【厚生年金基金】
企業年金制度の一。企業が基金を設立して厚生年金の給付の一部を代行するとともに,独自の給付を付加したもの。1966年(昭和41)実施。退職金制度と厚生年金制度との調整をはかるものとして導入されたので,調整年金とも呼ばれる。
→企業年金
→適格退職年金
厚生新編
こうせいしんぺん 【厚生新編】
江戸時代の百科事典。全七〇巻(現存六八巻)。馬場佐十郎・大槻玄沢などの編訳。1811〜39年頃成立。1937年(昭和12)刊。フランス人ショメール編「日常百科事典」のオランダ語訳からの抄訳。江戸幕府,天文方に設けられた蕃書和解(バンシヨワゲ)御用掛の事業として行われたもの。
厚生省
こうせいしょう [3] 【厚生省】
国の行政機関の一。社会福祉・社会保障・公衆衛生の向上増進を任務とする。1938年(昭和13)発足。当初は労働行政をも担当した。外局に社会保険庁,付属機関に国立病院・療養所などがある。
厚生経済学
こうせいけいざいがく [7] 【厚生経済学】
ピグー著「厚生経済学」に由来し,その後一般均衡理論と結合した経済学の一分野。経済的厚生もしくは経済的福祉の最大化を基準にして,経済機構や経済政策の成果の良否を判断したり,その改善の方法を見いだすことを課題とする規範的経済学。
厚皮
あつかわ [0] 【厚皮】
■一■ (名)
厚い皮。
■二■ (形動)
面(ツラ)の皮の厚いさま。あつかましいさま。厚顔。「おれがやうに―ぢやあいさつも出来めえ/人情本・辰巳園(後)」
厚皮面
あつかわづら 【厚皮面】 (名・形動)
面の皮の厚いさま。また,その人。「―な,昼日中/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
厚相
こうしょう [0] 【厚相】
厚生大臣のこと。
厚着
あつぎ [0] 【厚着】 (名)スル
衣類を何枚も重ねて着ること。重ね着。
⇔薄着
[季]冬。「―しすぎてかえって風邪をひく」
厚着する
あつぎ【厚着する】
be heavily[warmly]clothed;wear thick clothes.
厚禄
こうろく [0] 【厚禄】
待遇のよい俸給。
厚紙
あつがみ [0] 【厚紙】
(1)厚手の紙。
⇔薄紙
(2)すき合わせたりはり合わせたりして厚く作った紙。
厚紙
あつがみ【厚紙】
pasteboard;→英和
cardboard.→英和
厚綿
あつわた [0] 【厚綿】
歌舞伎の衣装で,綿入れのどてら風のもの。荒事(アラゴト)の主人公などが用いる。
厚膜細胞
こうまくさいぼう [5] 【厚膜細胞】
植物の細胞壁全体が厚くなり,かつ木化した細胞。原形質は少ないか全く消失している。石細胞・棒状細胞・異形細胞など。厚壁細胞。
厚膜組織
こうまくそしき [5] 【厚膜組織】
機械組織の一。厚膜細胞が集合してできたもの。ナシやカリンの果肉中の硬い部分や,ウメやモモの内果皮など。厚壁組織。
厚葉
あつよう [0] ―ヤウ 【厚様】 ・ ―エフ 【厚葉】
厚手の雁皮(ガンピ)紙や鳥の子紙などの称。
⇔薄様
厚葬
こうそう [0] 【厚葬】
手厚く埋葬すること。
→薄葬(ハクソウ)
厚薄
こうはく [1] 【厚薄】
厚いことと薄いこと。十分であることと不十分であること。「待遇の―」
厚衣
あつぎぬ [0][3] 【厚衣】
綿を入れた着物。綿入れ。
厚表紙
あつびょうし [3] 【厚表紙】
本製本で,ボール紙などの厚い芯(シン)紙を用いた表紙。また,この表紙の本。
→薄表紙
厚角細胞
こうかくさいぼう [5] 【厚角細胞】
植物の細胞壁の角(カド)の部分が肥厚した細胞。
→厚角組織
厚角組織
こうかくそしき [5] 【厚角組織】
植物体の機械組織の一。厚角細胞が集まってできる。茎や葉の表皮下に環状に分布し,屈折に対する抵抗力を強める。
厚誼
こうぎ [1] 【厚誼】
交際の情があついこと。あついよしみ。「御―を賜り御礼申し上げます」
厚謝
こうしゃ [1] 【厚謝】 (名)スル
厚く礼を述べること。深謝。「―する所無ふして可ならんや/世路日記(香水)」
厚遇
こうぐう [0] 【厚遇】 (名)スル
手厚くもてなすこと。優遇。
⇔薄遇
「―を受ける」「珍客として―される」
厚遇
こうぐう【厚遇】
<give> a warm reception <to> ;good treatment (優遇).〜する treat kindly[well].
厚額
あつびたい 【厚額】
縁(ヘリ)を高く作った冠。古くは成年で高位の者だけが用いた。磯高(イソダカ)。
⇔薄額(ウスビタイ)
厚顔
こうがん [0] 【厚顔】 (名・形動)[文]ナリ
あつかましく,ずうずうしい・こと(さま)。「―な男」
[派生] ――さ(名)
厚顔
こうがん【厚顔】
impudence.→英和
〜無恥な impudent and shameless.
厚顔抄
こうがんしょう 【厚顔抄】
注釈書。三巻。契沖著。1691年成立。記紀歌謡一八三首の注釈。殊に古事記歌謡の解釈は独創的。記紀歌謡研究の出発点をなす書。
厚顔無恥
こうがんむち [5] 【厚顔無恥】 (名・形動)[文]ナリ
あつかましく恥知らずな・こと(さま)。
厚飼い
あつがい [0] 【厚飼い】
蚕を一定面積に多く集めて飼育すること。
⇔薄飼い
厚鬢
あつびん [0] 【厚鬢】
江戸時代の男の髪の結い方の一。月代(サカヤキ)を狭く剃(ソ)り,左右の鬢を広く剃り残して厚くふっくらとさせ,髻(モトドリ)を高く結うもの。
⇔薄鬢
原
はら 【原】
姓氏の一。
原
はら【原】
a field;→英和
fields.
原
はら [1] 【原】
草などの生い茂った平らで広い土地。はらっぱ。野原。平原。
原
げん [1] 【原】
漢語の上に付いて連体詞的に用いる。本来の。元来の。「―著作者」
原っぱ
はらっぱ [1] 【原っぱ】
野原。原。「―で遊ぶ」
原の辻遺跡
はるのつじいせき 【原の辻遺跡】
長崎県壱岐郡芦辺町と石田町にかけてある弥生中・後期の遺跡。石包丁・石剣・鉄斧・貨泉・籾粒(モミツブ)などが出土。「魏志倭人伝」の一支国の都と推定される。
原三渓
はらさんけい 【原三渓】
(1868-1939) 実業家。近代の数寄者。岐阜県生まれ。名は富太郎。養家を横浜第一の財閥とし,その財力をもって古美術品を収集し,茶道に親しむ。本牧三渓園はその旧宅。収集品の多くは大和文華館に蔵される。
原乳
げんにゅう [0] 【原乳】
乳牛から搾乳したばかりの牛乳。
原人
げんじん [0] 【原人】
約一五〇万年前から三〇万年前に生息した化石人類。握斧(アクフ)などの石器を使用し,火を用いていた。猿人に次ぐ人類進化の第二段階で,旧人の前段階。ピテカントロプス(ジャワ原人)・シナントロプス(北京原人)など。
原人
げんじん【原人】
a primitive man.
原付き
げんつき【原付き】
a moped;→英和
<米> a motor-bike.
原付き
げんつき [0] 【原付き】
「原動機付き」の略。また,「原動機付き自転車」の略。
原住民
げんじゅうみん ゲンヂユウ― [3] 【原住民】
(移住者に対して)その土地にもとから住んでいる人々。
原住民
げんじゅうみん【原住民】
a native;→英和
an aborigine.
原体験
げんたいけん [3] 【原体験】
記憶の底にいつまでも残り,その人が何らかの形でこだわり続けることになる幼少期の体験。
原作
げんさく【原作】
the original (work).→英和
原作者 the author;→英和
the writer.
原作
げんさく [0] 【原作】
翻訳・脚色・改作などをする前の,もとになった作品。「志賀直哉の―を映画化する」「―者」
原価
げんか [1] 【原価・元価】
(1)もとの値段。
(2)製品の生産・販売に要した費用を単位当たりに計算した価。コスト。
(3)仕入れ値段のこと。もとね。
原価
げんか【原価】
the cost price.〜で(以下で)売る sell at (below) cost.‖原価計算 cost accounting.
原価主義
げんかしゅぎ [4] 【原価主義】
資産および費用の評価について取得原価を採用するという考え方。時価が低下すると過大評価になる場合もあるが,企業会計原則,商法や税法も原則として採用している。
原価管理
げんかかんり [4] 【原価管理】
企業の発展に必要な原価引き下げの目標を設定し,その実施を計画的に図る管理活動。コスト-マネジメント。
原価計算
げんかけいさん [4] 【原価計算】
生産に要した費用の会計上の集計方法。生産のため用いた財の実際の価格を集計する実際原価計算,標準となる原価を前もって算定し,それに実際の生産量を掛ける標準原価計算,固定費を含めず変動費だけを集計する直接原価計算がある。
原価計算基準
げんかけいさんきじゅん [8] 【原価計算基準】
原価計算に関する成文化された指針で,企業会計審議会により1962年(昭和37)に設定・公表された。
原像
げんぞう [0] 【原像】
(1)一番もとの根源的な像。「日本文化の―」
(2)〔数〕 A から B の写像 f において,f によって B の部分集合 b になるような A の部分集合 a のこと。
原光景
げんこうけい [3] 【原光景】
フロイトの用語。子供の記憶・空想の中の両親の性行為の光景。多くは父親への攻撃行為と解される。
原免
げんめん [0] 【原免】
〔「原付き免許」の略〕
原動機付き自転車の運転免許。
原典
げんてん【原典】
an original (text,work).→英和
原典
げんてん [0][1] 【原典】
引用・翻訳・改作などのもとになった書物。「―にあたる」
原典批判
げんてんひはん [5] 【原典批判】
〔(ドイツ) Textkritik〕
ある文献の諸伝本を比較考証し,正しい原典を見いだそうとする研究。
原初
げんしょ [1] 【原初】
物事のいちばんはじめ。最初。
原判決
げんはんけつ【原判決(を破棄する)】
(reverse) the original decision.
原判決
げんはんけつ [3] 【原判決】
原裁判の判決。
→原裁判
原則
げんそく [0] 【原則】
(1)多くの場合にあてはまる基本的な規則や法則。しばしば原理と区別せずに用いられるが,原理は主として存在や認識に,原則は主として人間の活動に関係する。「―として五時に下校すること」
(2)〔論〕
〔(ドイツ) Grundsatz〕
他の諸命題がそこから導き出される基本命題。
原則
げんそく【原則】
a principle;→英和
a general rule.→英和
〜として in principle;as a rule.
原則法
げんそくほう [4][0] 【原則法】
一定の事項について,原則的に適用される法規。
⇔例外法
原則論
げんそくろん [4] 【原則論】
何事も原則通りに行われなければならないという考え方・議論。
原動
げんどう [0] 【原動】
運動・活動を起こすもと。
原動力
げんどうりょく [3] 【原動力】
物事の活動を起こすもとになる力。
原動力
げんどうりょく【原動力】
motive power;driving force (推進力);mainspring <of one's activity> (源泉).→英和
原動機
げんどうき [3] 【原動機】
自然界のエネルギーを機械的な仕事のエネルギーに変える機械の総称。風水力原動機・熱機関・電動機・原子力原動機に大別される。機関。
原動機
げんどうき【原動機】
a prime mover.
原動機付き自転車
げんどうきつきじてんしゃ [9] 【原動機付き自転車】
総排気量五〇 cc 以下のエンジンを搭載する二輪車。原付き。
原勝郎
はらかつろう 【原勝郎】
(1871-1924) 歴史学者。岩手県生まれ。京大教授。鎌倉時代から戦国時代の期間を日本中世として区分し,積極的に評価した。著「日本中世史」「東山時代に於ける一縉紳(シンシン)の生活」など。
原単位
げんたんい [3] 【原単位】
製品の一定量を生産するのに必要な各生産要素(原料・動力・労働力など)の量。
原口
げんこう [0] 【原口】
動物の胚発生の胞胚期終了後,嚢胚形成時に生ずる細胞の陥入口。原腸が外部へ開く部分。先口動物では原口が成体の口になり,後口動物では原口またはその付近が肛門になる。
原句
げんく [0][1] 【原句】
もとの句。
原史時代
げんしじだい [4] 【原史時代】
考古学上の時代区分の一。先史時代と歴史時代との中間の時代。断片的に文献が残存。日本では一説に弥生時代を含め,主に古墳時代をいう。
原名
げんめい [0] 【原名】
もとの名前。
原告
げんこく【原告】
a plaintiff.→英和
原告
げんこく [0] 【原告】
民事訴訟・行政訴訟において訴えを起こし裁判を請求する側の当事者。
⇔被告
原告適格
げんこくてきかく [5] 【原告適格】
原告として訴訟を進行し判決を受けるための資格。
→当事者適格
→訴えの利益
原品
げんぴん [0][1] 【原品】
模造や複製のもとになった物。
原器
げんき [1] 【原器】
(1)測定の基準として用いる標準器で,基本単位の大きさを具体的に表すもの。国際単位系( SI )ではキログラム原器のみがある。
(2)同種類の物の標準として作られた基本的な器。
原因
げんいん [0] 【原因】 (名)スル
(1)ある物事や状態を引き起こしたもとになった事・出来事。
⇔結果
「墜落事故の―を調査する」「此処へ引越したのも,半(ナカバ)は僕の事に―して居る様に誤解して居たんだ/魔風恋風(天外)」
(2)〔哲〕 ある事物を成立させるもととなった物事・理由。アリストテレスでは形相因・質料因・作用因・目的因の四つに区別するが,狭義には,二つの事象が必然的な関係のもとに生起する時,時間的に先なるものをいい,後なるものを結果という。
原因
げんいん【原因】
a cause;→英和
the origin (発端).→英和
…に〜する be caused <by> ;originate[arise] <from> ;→英和
be due <to> .〜をきわめる trace <a thing> to its origin.‖原因結果 cause and effect.原因不明の <a fire> of unknown origin.
原因療法
げんいんりょうほう [5] 【原因療法】
疾病原因の除去を目指した治療法。化学療法や血清療法,手術による摘出など。
⇔対症療法
原図
げんず [0] 【原図】
複製や転写のもとになった図。印刷では,写真・絵画・線画などの原稿をも含む。
原地形
げんちけい [3] 【原地形】
火山活動によって形成された火山や,海底が隆起してできた海岸平野など,地形輪廻(リンネ)の出発点として想定される地形。原形面。
原坦山
はらたんざん 【原坦山】
(1819-1892) 禅僧・仏教学者。磐城の人。名は良作。諱(イミナ)は覚仙,号は鶴巣。東大印度哲学科の最初の講師。曹洞宗大学林(現,駒沢大学)総監。
原型
げんけい【原型】
a prototype;→英和
a model.→英和
原型
げんけい [0] 【原型】
(1)鋳物(イモノ)など同じ物をいくつも作る時,型をとるために製作されたもの。
(2)洋裁で,洋服の製図の基礎となる型。
(3)自然哲学的生物学で,動植物の諸種の類群から現実の生物の根源となるものとして抽象されたモデル。ゲーテの形態学などにおいて論じられた。
原基
げんき [1] 【原基】
個体発生の途中で,将来ある器官になることに予定されてはいるが,まだ形態的・機能的には未分化の状態にある部分。
原始
げんし [1] 【原始】
(1)おおもと。はじめ。元始。「基督教の―に遡りて/海潮音(敏)」
(2)自然のままで,未発達・未開発の状態。「―のままの生活」
原始
げんし【原始(の)】
primitive <ages> .→英和
‖原始時代 the primitive age.原始社会 primitive society.原始人 a primitive man.原始的生活 a primitive life.原始林 a primeval forest.
原始キリスト教
げんしキリストきょう [1] 【原始―教】
最初期のキリスト教。イエスの死後エルサレムに教会が成立して以降,一世紀末か遅くとも二世紀頃までをいう。まだ様々の要素が未整理のまま混在し多様性に富む。
原始一神観
げんしいっしんかん [1][3] 【原始一神観】
宗教の原初形態が,一神の崇拝であったとする学説。採集狩猟民・遊牧民らの信仰の研究に基づき,進化主義に反対してカトリックの民族学者シュミットなどが唱えた。
原始人
げんしじん [3] 【原始人】
(1)原始時代に生きていた人類。
(2)未開社会の野蛮な人間。未開人。
原始仏教
げんしぶっきょう [4] 【原始仏教】
初期のインド仏教。釈迦の開教から部派の分裂が始まる前までの仏教。ほぼ釈迦の教えがそのまま遵奉されていたとみなされる。根本仏教。
原始共産制
げんしきょうさんせい [0] 【原始共産制】
社会発展の初期,きわめて低い生産力段階で,血縁関係を基礎に生産活動や分配・消費を共同で行うとされる社会体制。エンゲルスらにより唱えられた。原始共同制。
原始取得
げんししゅとく [4] 【原始取得】
ある権利を他人の権利に基づかずに取得すること。無主物先占・遺失物拾得・時効取得・公用徴収などの類。
→承継取得
原始太陽
げんしたいよう [4] 【原始太陽】
星間雲が収縮して太陽系が生成された時,まだ核融合反応が行われていない段階の太陽。
→原始星
原始太陽系
げんしたいようけい [0] 【原始太陽系】
太陽系が生成された当初の太陽系。星雲成因説によれば,星間雲が収縮するにつれて回転が速くなり中央部の膨らみは原始太陽に,周辺の円盤状の部分は分裂によってまず多くの微惑星となり,これらがいくつかに合体して各々が原始惑星になったという。
→微惑星
原始宗教
げんししゅうきょう [4] 【原始宗教】
原始社会や未開社会の宗教。経典をもたず,現象形態によりアニミズムやトーテミズムなどの類型に分類されることもある。
原始心性
げんししんせい [4] 【原始心性】
フランスの民族学者レビ=ブリュールの用語で,未開人の事物の把握の仕方。文明人の論理的因果律による思考法と異なって,呪術的・前論理的であるとされる。しかしこの学説は今日経験的には支持されていない。
原始惑星
げんしわくせい [4] 【原始惑星】
太陽系の誕生期において,微惑星どうしが衝突・合体して,星間ガスを引き寄せられる程度(ほぼ月の質量)に成長した天体。
→原始太陽
原始星
げんしせい [3] 【原始星】
宇宙に存在する星間物質(ガス雲)が重力によって収縮してできた,生まれたばかりの星。高い光度をもち,活発な活動を行う。
原始時代
げんしじだい [4] 【原始時代】
人類が原始的な生活を行なっていた時代。有史以前の時代を漠然とさす。
原始林
げんしりん [3] 【原始林】
人の手の加わっていない自然のままの森林。原生林。
原始生殖細胞
げんしせいしょくさいぼう [8] 【原始生殖細胞】
⇒始原生殖細胞(シゲンセイシヨクサイボウ)
原始的
げんしてき [0] 【原始的】 (形動)
自然のままで進歩していないこと。素朴で幼稚なこと。「―な方法」
原始的不能
げんしてきふのう [0] 【原始的不能】
債権が成立する前から,その債務の履行が不可能なこと。例えば売買した建物が契約前夜に消失していた場合。
⇔後発的不能
原始的蓄積
げんしてきちくせき [6] 【原始的蓄積】
資本主義的生産様式の発生期に,資本と賃労働がつくりだされる歴史的過程。大土地所有や商人による資本蓄積と,土地から切り離された農民などの無産者階級の形成が行われること。本源的蓄積。
原始社会
げんししゃかい [4] 【原始社会】
(1)原始時代の社会。文明化されていない社会。
(2)文字をもたず,採集狩猟や遊牧に依存する社会。未開社会。
原始関数
げんしかんすう [4] 【原始関数】
�(�)を導関数にもつ関数を �(�)の原始関数または不定積分という。
原姿
げんし [1] 【原姿】
もとの姿。
原子
げんし【原子】
an atom.→英和
‖原子価 an atomic value.原子核 an atomic nucleus.原子核工学 nuclear engineering;nucleonics.原子核分裂(融合) nuclear fission (fusion).原子雲 an atomic[a mushroom]cloud.原子灰 radioactive ashes;fallout.原子爆弾 an atomic bomb.原子病 a radiation[an atomic]disease.原子病患者 a sufferer from a radiation[an atomic]disease.原子物理学 nuclear physics.原子炉 a (nuclear) reactor.原子力 nuclear power;atomic energy.原子力時代(戦争) the atomic age (warfare).原子力委員会 the Atomic Energy Commission.原子力航空母艦(潜水艦) an atomic[a nuclear-powered]carrier (submarine).原子力発電 nuclear power generation.原子力発電所 an atomic power plant.原子力平和利用peaceful uses of atomic energy.
原子
げんし [1] 【原子】
〔atom〕
(1)物質を構成する基本的な粒子。一個の原子核とそれをとりまく何個かの電子とから構成される。大きさは半径 10��〜10�� センチメートル。原子の化学的性質は主としてそれのもつ電子の個数で定まる。
(2)(通俗的に)原子核。
(3)〔哲〕 ギリシャ哲学で,これ以上不可分と考えられた,事物を構成する微小存在。アトム。
〔明治期には「元子」とも書かれた〕
原子エネルギー
げんしエネルギー [5] 【原子―】
核分裂や核融合などの核変換によって放出されるエネルギー。変換によって質量が減少すれば,その減少量に相当する質量エネルギーが放出される。原子核エネルギー。原子力。
→質量エネルギー
原子スペクトル
げんしスペクトル [5] 【原子―】
原子が放出または吸収する光のスペクトル。通常は線スペクトルで,その光の振動数は原子内の電子がそのエネルギー状態を変えることにより決まる。
原子体積
げんしたいせき 【原子体積】
⇒原子容(ゲンシヨウ)
原子価
げんしか [3] 【原子価】
ある原子が他の原子何個と結合しうるかを表す尺度。通常,水素原子の原子価を一価として,水素原子何個と結合するかによってその原子の原子価を定める。水素と結合しない元素については H�O や HCl などから,酸素を二価,塩素を一価などとして,これから間接的に決める。
原子価電子
げんしかでんし [5] 【原子価電子】
⇒価電子(カデンシ)
原子力
げんしりょく [3] 【原子力】
「原子エネルギー」に同じ。特に,これを利用する際にいう。
原子力三原則
げんしりょくさんげんそく [8] 【原子力三原則】
原子力基本法に定める,原子力の研究・開発・利用についての基本方針である民主・自主・公開の原則。
原子力基本法
げんしりょくきほんほう 【原子力基本法】
原子力の研究・開発・利用を推進し,将来におけるエネルギー資源を確保し,学術の進歩と産業の振興を図るための法律。平和利用,自主・民主的運営,公開を原則とし,総理府内に原子力委員会を設置することを定める。1955年(昭和30)制定。
原子力委員会
げんしりょくいいんかい 【原子力委員会】
1956年(昭和31)設置された総理府の付属機関。原子力の研究・開発・利用についての企画・審議・監督を行う。
原子力安全委員会
げんしりょくあんぜんいいんかい 【原子力安全委員会】
原子力利用に関する政策のうち,安全確保についての企画・審議・決定を行う総理府の付属機関。1978年(昭和53)設置。
原子力損害賠償法
げんしりょくそんがいばいしょうほう 【原子力損害賠償法】
原子炉の異常により被害が生じた場合,被害者保護の立場から,原子力事業者に無過失責任を負わせる法律。また,賠償の窓口を原子力事業者のみに一本化した。1961年(昭和36)制定。
原子力潜水艦
げんしりょくせんすいかん [0][8] 【原子力潜水艦】
原子炉を動力源とする潜水艦。高速で航続距離が長く,長時間の潜水行動が可能。原潜。
原子力発電
げんしりょくはつでん [6] 【原子力発電】
核分裂による熱で水蒸気を発生させ,蒸気タービン・発電機を回して発電すること。
原子力発電所
げんしりょくはつでんしょ [0][10] 【原子力発電所】
原子力発電を行う施設。原発。
原子力研究所
げんしりょくけんきゅうじょ 【原子力研究所】
⇒日本原子力研究所(ニホンゲンシリヨクケンキユウジヨ)
原子力船
げんしりょくせん [0] 【原子力船】
原子炉を動力源とする船舶。
原子力電池
げんしりょくでんち [6] 【原子力電池】
放射性同位体から放出される放射線のエネルギーを電気エネルギーに変換する装置。長寿命なので,人工衛星の電源などに使われる。アイソトープ電池。
原子単位系
げんしたんいけい [0] 【原子単位系】
原子の規模で諸量を理論的に扱う時に用いられる単位系。この単位系では,例えば長さの単位としてボーア半径をとる。
原子命題
げんしめいだい [4] 【原子命題】
世界の最も単純な事実(原子事実)に対応する,固有名と述語より成る命題。他の複合命題はすべてこれらの原子命題から論理的に構成され,世界の事実が記述されるとする。ラッセルや前期ウィトゲンシュタインらの論理的原子論の中で唱えられた。要素命題。
原子団
げんしだん [3] 【原子団】
化合物の分子内に含まれる特定の原子の一団。基(キ)と同じように使われるが,さらに広い意味にも用いる。
原子容
げんしよう [3] 【原子容】
単体の原子1モルが占める体積。原子体積。
原子時
げんしじ [3] 【原子時】
天文時に対して,原子時計に基づく時系。1958年(昭和33)1月1日から始動した原子時計の示す時刻。
→秒
→世界時
原子時計
げんしどけい [4] 【原子時計】
原子または分子の特定のエネルギー準位間の遷移による放射の振動数が安定していることを利用した時計。アンモニア分子・ルビジウム原子などが用いられたが,現在はセシウム原子や水素原子を利用している。原子周波数標準器。
→秒
原子核
げんしかく [3] 【原子核】
いくつかの核子(陽子と中性子)が核力によって結合してできた複合粒子。正電荷をもつ。大きいものでも半径は10�¹² センチメートル以下。原子の中心部にあり,その質量の大部分を占める。核。
原子核乾板
げんしかくかんぱん [6] 【原子核乾板】
荷電粒子の飛跡を記録するための特殊な乾板。乳剤には非常に小さい臭化銀微粒子が多く含まれ,厚く塗布されている。荷電粒子が入射すると銀粒子が感光し,現像すると飛跡が黒い銀粒子の列として現れる。宇宙線や素粒子の研究に用いられる。
原子核分裂
げんしかくぶんれつ [6] 【原子核分裂】
⇒核分裂(カクブンレツ)
原子核反応
げんしかくはんのう [6] 【原子核反応】
⇒核反応(カクハンノウ)
原子核崩壊
げんしかくほうかい [6] 【原子核崩壊】
⇒崩壊(ホウカイ)(2)
原子核物理学
げんしかくぶつりがく [8] 【原子核物理学】
原子核の性質と構造,および核反応を研究する物理学の部門。原子核の構成粒子と核力の性質が明らかになると核反応と新しい核種の発見があいついで行われ,ついで粒子加速器などを利用して個々の核種の励起状態と核の内部構造の研究が行われてきた。核物理学。
原子核融合
げんしかくゆうごう [6] 【原子核融合】
⇒核融合(カクユウゴウ)
原子模型
げんしもけい [4] 【原子模型】
(1)原子の構造を理解しやすくするために構成粒子の立体配置を示した模型。量子力学が確立される際に作られたトムソン・長岡半太郎・ラザフォード・ボーアらのものが著名。
(2)化合物の構造をわかりやすく示すために,原子を立体的に組み立てた模型。分子模型。
原子水素溶接
げんしすいそようせつ [7] 【原子水素溶接】
二個のタングステン電極間にアークを発生させて水素を吹きつけ,その反応熱によって行う溶接方法。
原子炉
げんしろ [3] 【原子炉】
核分裂の連鎖反応を制御しながら継続させる装置。連鎖反応を起こす中性子の速度,燃料の種類と形態,冷却・減速の方法など様々な観点から分類される。原子核研究・材料試験・発電・推進機関・アイソトープ生産・医療などに利用される。リアクター。
原子炉=1[図]
原子炉=2[図]
原子熱
げんしねつ [3] 【原子熱】
単体の原子1モルの温度を一度( K )上げるのに必要な熱量。比熱に原子量を乗じて求める。
原子燃料サイクル
げんしねんりょうサイクル [8] 【原子燃料―】
⇒核燃料(カクネンリヨウ)サイクル
原子爆弾
げんしばくだん [4] 【原子爆弾】
核分裂の連鎖反応によって瞬間的に大量のエネルギーを放出させる爆弾。ウラン二三五,プルトニウム二三九を原料とする。1キログラムのウラン二三五が爆発して放出するエネルギーは TNT 火薬2万トンが爆発するときのエネルギーにほぼ等しい。核分裂の際に発生するγ線・β線・中性子線などによる放射線障害,熱放射による火災と火傷,衝撃波による破壊などを起こす。1945年(昭和20)8月,ウランを用いたものが六日広島に,プルトニウムを用いたものが九日長崎にアメリカ軍によって投下され,大惨害をもたらした。原爆。
原子物理学
げんしぶつりがく [6] 【原子物理学】
原子の性質や構造を研究する物理学の部門。一九世紀の末から量子論と密接に関連しながら発展した。広義には原子核物理学を含む。
原子番号
げんしばんごう [4] 【原子番号】
元素・原子・原子核の分類番号の一つで,原子核を構成する陽子の個数。原子番号はまた,その原子のもつ電子の個数に等しく,原子の化学的性質を決める。
原子病
げんしびょう [0] 【原子病】
各種放射線の被曝によって起こる疾患。放射線機器・放射性同位体の取り扱い者,ウラン原鉱の採掘・精錬の従事者などにみられる。放射能症。
原子記号
げんしきごう [4] 【原子記号】
⇒元素記号(ゲンソキゴウ)
原子説
げんしせつ [3] 【原子説】
物質は原子(アトム)からなるという説。ギリシャ時代(デモクリトスら)よりあるが,近代化学の理論としては,元素は固有の質量をもつ原子からできており,化合物は原子の結合からなるというドルトンの原子仮説を端緒とする。化学的原子論。
→原子論
原子論
げんしろん [3] 【原子論】
世界の現象は分割不可能な最小粒子(アトム)の離合集散によって説明されるとする説。世界をとらえる基本的考え方の一つとして,古代のギリシャ(デモクリトス)・インドの哲学(ジャイナ教など)以来,近・現代の物理科学(ドルトンの原子説・アボガドロの分子説・原子物理学・素粒子論など)に至るまで諸説がある。エネルギー一元論・生気論などの現象論的な見方や「場」の理論・全体論に対立する。原子説。
原子質量単位
げんししつりょうたんい [8] 【原子質量単位】
〔atomic mass unit; amu〕
原子などの質量を表すために用いる単位の一。記号 u ¹² C の原子一個の質量の一二分の一を基準とし,1u は約 1.66×10�²�kg に相当する。
原子量
げんしりょう [3] 【原子量】
原子の相対的な質量。炭素の安定同位体 ¹² C の質量を一二とし,これを基準にして,他の原子の質量を表す。天然に同位体の存在する元素については,各同位体の原子量にその存在比を掛けて平均したものを,その元素の原子量とする。
原子雲
げんしぐも [4] 【原子雲】
核爆発の直後にできる巨大なキノコ状の雲。大量の放射性物質を含む。キノコ雲。
原宿
はらじゅく 【原宿】
東京都渋谷区東部の地名。明治神宮から青山に至る表参道周辺一帯をいい,青山とともに近年,若者の街としてにぎわう。
原富太郎
はらとみたろう 【原富太郎】
(1868-1939) 実業家。岐阜県生まれ。旧姓,青木。号,三渓(サンケイ)。横浜の豪商原善三郎の養子となり,生糸・絹織物貿易で巨富を築く。古美術品収集・画家育成にも尽力。古建築を集めた三渓園を築造した。
原審
げんしん [0] 【原審】
⇒原裁判(ゲンサイバン)
原寸
げんすん【原寸(大の)】
(of) full size.
原寸
げんすん [0] 【原寸】
実物と同じ大きさの寸法。もとの寸法。「―大の模型」
原寸図
げんすんず [3] 【原寸図】
実物と同じ寸法で書いた図面。
原尾類
げんびるい [3] 【原尾類】
原尾目に属する昆虫の総称。体長1ミリメートル内外。体は半透明の白色ないしあめ色で,羽はない。成長の途上で腹節数を増加させるが変態しない。落ち葉や土の中にすむ。ヨシイムシが代表種。カマアシムシ類。
原尿
げんにょう [0] 【原尿】
血液が糸球体で濾過(ロカ)されて血球やタンパク質を取り除かれ,ボーマン嚢(ノウ)へ押し出されたもの。ブドウ糖・アミノ酸は細尿管で再吸収され,残りの成分が尿として排出される。
原形
げんけい [0] 【原形・元形】
もとの形。「―をとどめない」「―を保つ」
原形
げんけい【原形】
the original form.〜をとどめないまでに <be destroyed> beyond recognition.
原形質
げんけいしつ [3] 【原形質】
自己増殖・物質代謝・運動など,細胞内で生命活動の基礎となっている物質系の総称。核と細胞質とに分けられる。
原形質
げんけいしつ【原形質】
《生》protoplasm.→英和
原形質分離
げんけいしつぶんり [7] 【原形質分離】
生きている植物細胞を浸透圧の高い液に浸した時,原形質が収縮して細胞壁から離れる現象。細胞膜の半透性による。
原形質流動
げんけいしつりゅうどう [7] 【原形質流動】
細胞の外形が変わらずに細胞質が流れるように運動する現象。シャジクモの節間細胞,ムラサキツユクサのおしべの毛などの植物細胞でよく観察される。
原形質膜
げんけいしつまく [6] 【原形質膜】
⇒細胞膜(サイボウマク)
原形質連絡
げんけいしつれんらく [7] 【原形質連絡】
多細胞植物の隣り合う細胞の原形質間を連絡している細い細胞間橋。
原形質運動
げんけいしつうんどう [7] 【原形質運動】
生きている細胞の原形質が示す動き。原形質流動をはじめ,アメーバ運動・鞭毛(ベンモウ)運動・繊毛運動など。
原意
げんい [1] 【原意】
もとの意味。本来の意味。
原態
げんたい [0] 【原態】
もとの状態。原状。「―に復す」
原憲
げんけん 【原憲】
孔子の門人。字(アザナ)は子思。清貧に甘んじ,学友の華美な身なりをたしなめたという故事が「荘子(譲王)」などに見える。
原拠
げんきょ [1] 【原拠】
言説や推論などのよりどころ。
原敬
はらけい 【原敬】
⇒はらたかし(原敬)
原敬
はらたかし 【原敬】
(1856-1921) 政治家。盛岡の人。新聞記者・外交官などを経て大阪毎日新聞社社長。立憲政友会創立に参加。逓相・内相を務め,政友会総裁となる。1918年(大正7)寺内内閣のあと最初の政党内閣を組織し平民宰相と称されたが,強硬政策が反発を買い東京駅で暗殺された。
原文
げんぶん [0] 【原文】
翻訳・改作・加筆などを行なった文章に対して,もとの文章。
原文
げんぶん【原文】
the (original) text (本文);the original (原書).→英和
〜で読む read <a novel> in the original.〜のまま sic.→英和
原料
げんりょう【原料】
raw material(s);materials <for> (材料).
原料
げんりょう [3] 【原料】
物を製造するもとになるもの。普通,製品になった時にその形が残っていないものをいう。
原料炭
げんりょうたん [3][0] 【原料炭】
製鉄用コークス・都市ガスなど他の物質を製造する原料となる石炭。
原曲
げんきょく [0] 【原曲】
編曲した曲などに対して,もとの曲。
原書
げんしょ [0] 【原書】
(1)外国で出版された外国語の本。特に,欧文の書籍。「論文を―で読む」「―講読」
(2)書写本・翻訳書・改作本などに対して,もとの本。
原書
げんしょ【原書】
the original (work).→英和
〜で読む read <Hamlet> in the original.
原木
げんぼく【原木】
pulpwood (製紙の).→英和
原木
げんぼく [0] 【原木】
原料や材料に使う,切り出したままの木。「パルプの―」
原末
げんまつ [0] 【原末】
医薬品製造の工程において,原料として用いられる個々の薬物の粉末。
原本
げんぽん 【原本】
(1) [1][0]
翻訳・引用・複写・再発行のものなどに対して,もとの書物や書類。
(2) [0][1]
おおもと。根本。
原本
げんぽん【原本】
the original (work[copy]).→英和
原材料
げんざいりょう [3] 【原材料】
原料と材料。
原材料
げんざいりょう【原材料】
⇒原料.
原来
げんらい [1][0] 【原来】
もともと。はじめから。元来。「―団内なる一物にして/明六雑誌 39」
原板
げんぱん [0] 【原板】
カメラに装填(ソウテン)し,実際に被写体を撮影したフィルム。撮影オリジナルフィルムともいう。
原板
げんばん【原板】
《写》a negative.→英和
原核生物
げんかくせいぶつ [5] 【原核生物】
生物の二大群の一。その細胞では,DNA 分子が核様体として存在し,核膜を持たず,有糸分裂を行わない。また,細胞小器官もない。生物進化の初期に出現した原始的な群であり,すべての細菌類と藍藻(ランソウ)類が含まれる。
→真核生物
原案
げんあん【原案】
<amend> the original bill (議案)[plan (計画)].〜どおり可決(通過)する approve (pass) <a bill> in its original form.
原案
げんあん [0] 【原案】
討議・検討を加えるための最初の案。修正案などに対していう。「―を修正する」
原権
げんけん [0] 【原権】
権利が侵害された場合に,侵害される以前のもとの権利。
原歌
げんか [1] 【原歌】
もとの歌。もとうた。
原毛
げんもう【原毛】
raw wool.
原毛
げんもう [0] 【原毛】
刈り取ったままのまだ加工していない羊毛などの獣毛。
原民喜
はらたみき 【原民喜】
(1905-1951) 小説家・詩人。広島生まれ。慶大卒。原爆体験に基づいた小説「夏の花」で知られる。
原水
げんすい [0] 【原水】
水道水の原材料になる水。地表水あるいは地下水から取水する。水道原水。
原水協
げんすいきょう 【原水協】
原水爆禁止日本協議会の略称。1955年(昭和30)広島で行われた第一回原水爆禁止世界大会を機に結成された運動団体。65年,運動方針をめぐって分裂したあとは共産党系が中心。
原水爆
げんすいばく [3] 【原水爆】
原子爆弾と水素爆弾。
原水爆禁止世界会議
げんすいばく【原水爆禁止世界会議】
a World Conference Against Atomic and Hydrogen Bombs.
原水爆禁止運動
げんすいばくきんしうんどう [3][4] 【原水爆禁止運動】
第二次大戦後の日本の平和運動。1954年(昭和29)の第五福竜丸事件を契機に原水爆禁止を求める声が広がる中で,東京都杉並区の主婦らによって始められた原水爆禁止署名運動が全国的に発展。55年8月広島で第一回原水爆禁止世界大会が開かれ,以後毎年世界大会が開催されている。
原水禁
げんすいきん 【原水禁】
原水爆禁止日本国民会議の略称。1965年(昭和40)社会党・総評系が中心となって原水協から脱退・結成した運動組織。
原油
げんゆ [0] 【原油】
地中から産出されたままの石油。赤褐色ないし黒褐色の粘度の高い油状物質で,液状炭化水素を主成分とし,少量の硫黄,窒素,酸素化合物などさまざまな物質が溶存している混合物。分留・熱分解などの方法で処理することにより,各種の石油製品や石油化学工業の原料が得られる。
原油
げんゆ【原油】
crude oil.‖原油価格 the price of crude oil.原油生産国 a producer of crude oil.
原泉
げんせん [0] 【源泉・原泉】
(1)水・温泉などのわき出るところ。みなもと。
(2)物が生ずるところ。もと。「活力の―」
原注
げんちゅう [0] 【原注】
原本に最初から付けてあった注。
原液
げんえき【原液】
an undiluted solution.
原液
げんえき [0][1] 【原液】
薄めたり加工したりしていない,もとの液。
原潜
げんせん [0] 【原潜】
「原子力潜水艦」の略。
原点
げんてん【原点】
the origin;→英和
the starting point.
原点
げんてん [1][0] 【原点】
(1)長さなどを測る時の基準となる点。
(2)そこから物事が出発した,基本となるところ。「平和運動の―に立ち返る」
(3)〔数〕
〔origin〕
座標を定める基準の点。数直線では目盛り 0 の点,平面座標・空間座標では,座標軸の交点。
原爆
げんばく【原爆】
an atom(ic) bomb.‖原爆犠牲者 an A-bomb[atomic bomb]victim.原爆記念日 No-More-Hiroshima Day.原爆実験 an A-bomb experiment.原爆症 an atomic disease.
原爆
げんばく [0] 【原爆】
「原子爆弾」の略。
原爆ドーム
げんばくドーム [5] 【原爆―】
広島市中区の中心部,大手町の相生橋南側にある旧産業奨励館の焼け跡の鉄骨ドーム。爆心にあたり,当時の惨禍を伝える唯一の記念物として保存されている。
原爆手帳
げんばくてちょう [5] 【原爆手帳】
〔正式名称は「被爆者健康手帳」〕
広島市および長崎市に投下された原子爆弾に被爆した者に交付され,医療給付・各種手当の支給の根拠となる手帳。居住地の都道府県知事が交付する。
原爆症
げんばくしょう [0][4] 【原爆症】
原子爆弾・水素爆弾の炸裂などに伴って放出される各種放射線・高熱,および爆風が人体に引き起こす病的影響の総称。
原版
げんぱん [1][0] 【原版】
(1)印刷で,鉛版などに対して,そのもとになる活字組版。
(2)彫刻された版木。
(3)複製・翻刻のもととする版。
原版刷
げんぱんずり [0] 【原版刷(り)】
印刷部数が少ない場合などに,活字組版のままで印刷すること。また,その印刷物。
原版刷り
げんぱんずり [0] 【原版刷(り)】
印刷部数が少ない場合などに,活字組版のままで印刷すること。また,その印刷物。
原牛
げんぎゅう [0] 【原牛】
⇒オーロックス
原物
げんぶつ [0] 【原物】
複製・写真などに対して,もとの品物。
原状
げんじょう [0] 【原状】
もとのままの状態。変化する前の形。
原状回復
げんじょうかいふく [0] 【原状回復】
ある事情の結果(現在)生じている事態を,その事情以前の状態に戻すこと。
原猴類
げんこうるい [3] 【原猴類】
「原猿類」に同じ。
原猿類
げんえんるい ゲンヱン― [3] 【原猿類】
霊長目原猿亜目の哺乳類の総称。原始的なサル類で,平爪(ヒラヅメ)のほか,鋭い鉤爪(カギヅメ)をもつ。多くは夜行性。キツネザル科・コビトキツネザル科・インドリ科・アイアイ科・ロリス科・メガネザル科に分けられる。擬猴(ギコウ)類。原猴類。
→真猿類
原獣類
げんじゅうるい ゲンジウ― [3] 【原獣類】
哺乳(ホニユウ)類の一亜綱。骨格に爬虫(ハチユウ)類的特色を残す原始的な一群。現生のカモノハシとハリモグラ類は,卵生で乳腺の発達が悪く,総排出腔(ソウハイシユツコウ)をもつなど,哺乳類の中では異質の特徴を示す。化石資料が乏しく,進化史的位置付けは不明な点が多い。
原理
げんり【原理】
a principle;→英和
a theory.→英和
原理
げんり [1] 【原理】
〔principle〕
(1)事象やそれについての認識を成り立たせる,根本となるしくみ。主として人間の活動にあてはまる原則とは多少意味の違いがある。「多数決の―」「相対性―」
(2)〔哲〕 世界や現象の根本原因・根拠であるもの。本源。アルケー。
原理主義者
げんりしゅぎしゃ [5] 【原理主義者】
⇒根本主義者(コンポンシユギシヤ)
原理日本社
げんりにほんしゃ 【原理日本社】
第二次大戦前の右翼団体。蓑田胸喜が中心となって1925年(大正14)結成。機関誌「原理日本」を発行。
原生
げんせい [0] 【原生】
(1)発生した時の状態のままで進化や変化をしないこと。
(2)人工を加えない自然のままであること。原始。
原生の
げんせい【原生の】
primeval <forest> .→英和
原生代
げんせいだい [3] 【原生代】
地質時代の先カンブリア時代を二分した場合の後半。
原生動物
げんせいどうぶつ [5] 【原生動物】
動物分類上の一門。単細胞性の最も下等な動物。種類が多く,自由遊泳・付着・寄生などさまざまな生活様式をもち,一般には分裂・出芽などで増殖する。鞭毛虫類(ミドリムシ)・肉質類(アメーバ)・繊毛虫類(ゾウリムシ)・胞子虫類(マラリヤ病原虫)などに大別できる。原虫。
原生林
げんせいりん [3] 【原生林】
伐採や山火事などによって破壊されたことのない,自然のままの森林。原始林。処女林。
原生花園
げんせいかえん 【原生花園】
北海道,オホーツク海沿岸の砂丘や濤沸(トウフツ)湖・サロマ湖・能取(ノトロ)湖などの周辺にある自然のままの草原群落。ハマナス・エゾキスゲなどが群生する。
原産
げんさん [0] 【原産】
ある物が最初に産出したこと。また,そのもの。普通,動植物についていう。「熱帯―の植物」
原産地
げんさんち【原産地】
the country[place]of origin;the (original) home <of tobacco> .
原産地
げんさんち [3] 【原産地】
動植物の元来の産地。また,製品の生産地。
原田
はらだ 【原田】
姓氏の一。
原田孫七郎
はらだまごしちろう 【原田孫七郎】
安土桃山時代の貿易商。肥後の生まれ。長崎の貿易商原田喜右衛門の手代を務め,ルソン貿易に従事,豊臣秀吉にルソン経略を進言した。生没年未詳。
原田慶吉
はらだけいきち 【原田慶吉】
(1903-1950) 法学者。神戸生まれ。東大教授。比較法的研究を進め,古代法,特にユスティニアヌス法典とハンムラピ法典の研究で知られる。著「楔形文字法の研究」「ローマ法」「日本民法典の史的素描」
原田淑人
はらだよしと 【原田淑人】
(1885-1974) 考古学者。東京生まれ。東大教授。浜田耕作らと東亜考古学会を設立。中国東北部および朝鮮の城址などの調査研究に従事。主著「東亜古文化研究」
原田甲斐
はらだかい 【原田甲斐】
(1619-1671) 江戸前期の仙台藩伊達氏の家老。伊達騒動の中心人物。幕府による伊達家政争の審問が始められ,敗北をさとった甲斐は大老酒井邸で政敵伊達宗重を斬り,自らも斬殺された。
→伊達騒動
原田直次郎
はらだなおじろう 【原田直次郎】
(1863-1899) 洋画家。江戸生まれ。東京外国語学校卒。豊吉の弟。ドイツ留学後,画塾鐘美館を設け,また明治美術会の創設に参加。代表作「靴屋のおやじ」
原田豊吉
はらだとよきち 【原田豊吉】
(1860-1894) 明治時代の地質学者。江戸生まれ。「日本地質構造論」を著し日本の地質系統を明らかにし,地質学の発展に寄与した。
原由
げんゆう [0] 【原由】
⇒げんゆ(原由)
原由
げんゆ [0] 【原由】
事の起こり。みなもと。原因。げんゆう。
原町
はらまち 【原町】
福島県北東部,太平洋に面する市。旧宿場町で相馬地方の中心。紡織・精密・光学機械の工場が立地。雲雀ヶ原で,野馬追(ノマオ)いが行われる。
原画
げんが【原画】
the original picture.
原画
げんが [0] 【原画】
(1)(複製画に対して)もとの絵。
(2)印刷のもととなる絵画原稿。
原発
げんぱつ [0] 【原発】
■一■ (名)
「原子力発電」「原子力発電所」の略。「―事故」
■二■ (名)スル
〔医〕(腫瘍(シユヨウ)・症状などが)病因から直接または最初に現れること。
原発巣
げんぱつそう [4] 【原発巣】
腫瘍(シユヨウ)の原発部位。
⇔転移巣
原発性免疫不全症候群
げんぱつせいめんえきふぜんしょうこうぐん [0][10] 【原発性免疫不全症候群】
リンパ球の機能低下あるいは免疫グロブリンの生成減少など,生まれつきこれらの免疫機構に欠陥をもつために起こる疾患の総称。先天性免疫不全症候群。
→エイズ
原皮
げんぴ [1] 【原皮】
加工していない皮。なめしてない皮。
原盤
げんばん [0] 【原盤】
(1)録音に用いたもとのレコード。また,その音をもととして作った金属製の円盤。
(2)復刻する際,そのもとになったレコード。
原石
げんせき [0][1] 【原石】
(1)原料となる岩石。
(2)加工していないもとのままの宝石。
原石
げんせき【原石】
raw ore.
原石器
げんせっき [3] 【原石器】
人類が最初に使用したと考えられた石器。現在では自然の産物とされ,人工品説は否定されている。エオリス。
原票
げんぴょう [0] 【原票】
手形・小切手・証書などで,控えとして切り取って保存しておく部分。
原種
げんしゅ [0] 【原種】
(1)交配・選抜などにより改良された栽培品種のもとになった野生種。
(2)一般栽培用の種子を採るために育成した植物の種子。
原稿
げんこう [0] 【原稿】
(1)発表する文章の下書き。草稿。「講演の―」
(2)印刷のもととなる文章や絵画・写真など。「フロッピー―」
原稿
げんこう【原稿】
a manuscript <MS.,〔複〕MSS.> ;→英和
a copy;→英和
a draft.→英和
‖原稿生活をする make a living by writing.原稿用紙 manuscript paper.原稿料 copy money.
原稿料
げんこうりょう [3] 【原稿料】
著述した原稿に対する報酬。稿料。
原稿用紙
げんこうようし [5] 【原稿用紙】
原稿を書くための用紙。一字分ずつ書けるよう縦横に罫を引いた用紙。二百字詰め・四百字詰めが普通。
原積土
げんせきど [4][3] 【原積土】
⇒残積土(ザンセキド)
原簿
げんぼ [0] 【原簿】
(1)写したものに対して,もとの帳簿。「戸籍―」
(2)「元帳(モトチヨウ)」に同じ。
原簿
げんぼ【原簿】
a ledger.→英和
原籍
げんせき【原籍】
<transfer> one's (registered) domicile <to> .⇒本籍.
原籍
げんせき [0][1] 【原籍】
(1)戸籍を変更する前のもとの籍。
(2)本籍。
原糸体
げんしたい [0] 【原糸体】
コケ植物・シダ植物の胞子が発芽後に形成する糸状の配偶体。発達して造卵器・造精器をつくる。糸状(シジヨウ)体。
原紙
げんし 【原紙】
(1) [0]
謄写版印刷の原版に用いる蝋(ロウ)を塗った紙。「―を切る」
(2) [1][0]
加工紙・変性紙の製造原料となる紙。
原紙
げんし【原紙】
stencil paper.〜を切る cut a stencil.→英和
原級
げんきゅう【原級】
the original class;《文》the positive degree.〜にとどめる do not promote <a student> to a higher class.
原級
げんきゅう [0] 【原級】
(1)進級する前のもとの級。「出席日数不足のため―にとめおく」
(2)ヨーロッパ諸語で,形容詞・副詞の比較の意を表す比較級・最上級の形に対するもとになる形。
→比較級
→最上級
原素
げんそ [1] 【原素】
「元素」に同じ。「人の性質の―となるべき種々の性情をば/小説神髄(逍遥)」
原索動物
げんさくどうぶつ [5] 【原索動物】
動物分類上の門の一。終生または一時期に脊索(セキサク)を有する動物。脊椎の発達はみられない。すべて海産で,ホヤ・サルパなどの尾索類(被嚢類)とナメクジウオなどの頭索類(無頭類)とからなる。脊椎動物と併せて脊索動物と呼び,無脊椎動物から脊椎動物への進化を考えるうえで重要。
原綿
げんめん【原綿】
raw cotton.
原綿
げんめん [0] 【原綿】
「繰り綿(ワタ)」に同じ。
原罪
げんざい【原罪】
《宗》the original sin.
原罪
げんざい [0] 【原罪】
キリスト教で,人類の祖が犯した最初の罪のこと。蛇にそそのかされたイブとともにアダムが神にそむいて禁断の木の実を食べたことが旧約聖書創世記に記されている。アダムの子孫である人間は生まれながらに罪を負うとされる。
→自罪
原義
げんぎ [1][3] 【原義】
言葉の本来もっている意味。もとの意味。原意。
原義
げんぎ【原義】
the original meaning.
原職
げんしょく [0] 【原職】
一時的に離れていた,もとの職務。「―に復帰する」
原肥
げんぴ [1] 【原肥】
もとごえ。基肥。
原腎管
げんじんかん [3] 【原腎管】
扁形動物・紐形動物・輪形動物の排出器官。環形動物・軟体動物の幼生にも見られる。後生動物の中では最も原始的な排出器官で,浸透圧調節器官も兼ねる。
原腸
げんちょう [0] 【原腸】
嚢胚(ノウハイ)形成の際,細胞が陥入して生ずる腔所および腔壁。消化管の原基であり,のちに腸管・肝臓・膵臓(スイゾウ)などを形成する。節足動物と脊椎動物羊膜類では生じない。
原腸胚
げんちょうはい [3] 【原腸胚】
⇒嚢胚(ノウハイ)
原色
げんしょく【原色】
a primary color.原色版 (a) full-color reproduction.原色写真 a color picture.
原色
げんしょく [0] 【原色】
(1)混合することによって最も広い範囲の色をつくり出せるように選んだ基本的な色。絵の具では赤紫(マゼンダ)・青緑(シアン)・黄,光では赤・緑・青。
→三原色
(2)色合いのはっきりした強い色。まじり気のない色。刺激的な,派手な色。
(3)絵画や写真の複製で,もとの色。
原色版
げんしょくばん [0] 【原色版】
黄・マゼンタ(赤紫)・シアン(青緑)の三原色インクのほか,黒インクを加え,原画と同じ色彩を出す網目凸版印刷法。また,その印刷物。原画を色分解したネガから,各色の網版を製版し,それぞれの色を刷り重ねる。
→プロセス平板
原茸
はらたけ [2] 【原茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。高さ5〜10センチメートル。傘は初めは球状で,次第に開く。表面は白く,後に淡黄色を帯びる。肉は厚く白色。畑地や牧草地に生じる。マッシュルームによく似て,食用となる。
原葉体
げんようたい ゲンエフ― [0][3] 【原葉体】
⇒前葉体(ゼンヨウタイ)
原著
げんちょ [1] 【原著】
翻訳や翻案した作品などのもとになっている著作。
原著
げんちょ【原著(者)】
the original work (the author).
原虫
げんちゅう [0] 【原虫】
⇒原生動物(ゲンセイドウブツ)
原蚕
げんさん [0] 【原蚕】
原蚕種をつくるためのカイコ。
原蚕種
げんさんしゅ [3] 【原蚕種】
系統を正した蚕種。特別に保護される。
原裁判
げんさいばん [3] 【原裁判】
前の裁判。控訴審においては第一審,上告審においては控訴審の裁判。原審。
原裁判所
げんさいばんしょ [0][7] 【原裁判所】
原裁判を行なった裁判所。
原詩
げんし [0] 【原詩】
翻訳・改作などをする前の,もとの詩。
原話
げんわ [0] 【原話】
ある作品のもとになった説話。
原語
げんご【原語】
the original word[language].〜で読む read in the original.→英和
原語
げんご [0] 【原語】
(訳したりしない前の)もとの語。訳す前の外国語。
原説
げんせつ [0] 【原説】
もとの説。
原論
げんろん【原論】
the principles <of economics> .
原論
げんろん [0] 【原論】
その分野で最も根本的な理論。また,それを論じた著作。
原譜
げんぷ [0] 【原譜】
編曲などをする前のもとの楽譜。
原資
げんし [1] 【原資】
(1)もとで。
(2)財政投融資に向けられる資金源。
原質
げんしつ [0] 【原質】
本来の性質。もとの性質。本質。
原酒
げんしゅ [0] 【原酒】
(1)もろみを圧搾したもので,加水などしてない清酒。
(2)ウイスキーの原液。麦芽と水をまぜて糖化・発酵させたものを蒸留し,熟成のために樽に詰めて貯蔵する。
原酒
げんしゅ【原酒】
raw[unrefined]sake;malt whisky.
原采蘋
はらさいひん 【原采蘋】
(1798-1859) 江戸後期の女流漢詩人。筑前の人。名は猷,采蘋は号。父は秋月藩儒で詩文をよくした原古処。各地を遊歴して菅茶山・梁川星巌らと交流した。著「采蘋詩集」
原野
はらの [0] 【原野】
野原。げんや。
原野
げんや [1] 【原野】
人間の手が加えられていない野原。自然のままの荒野。地目の一。
原野
げんや【原野】
a field;→英和
a plain (野原);→英和
an uncultivated plain (未開墾地); <reclaim> wasteland (荒野).→英和
原鉱
げんこう [0] 【原鉱】
採掘したままの鉱石。粗鉱。
原隊
げんたい [1][0] 【原隊】
軍隊などで,以前に所属していた隊。「―に復帰する」
原音
げんおん [0][1] 【原音】
(1)文字・語などのもとの言語による音。
(2)(再生音に対して)レコード・テープなどに録音される素材となった音。
(3)結合音や,うなりを起こさせるもとになる音。
原題
げんだい [0] 【原題】
翻訳・改題などを行う前の,もとの題。
原風景
げんふうけい [3] 【原風景】
〔primal scene〕
原体験から生ずる様々なイメージのうち,風景の形をとっているもの。
原麦
げんばく [0] 【原麦】
原料となる麦。
厠
こうや カウ― 【厠】
〔「かわや」の転〕
便所。
厠
かわや カハ― [0] 【厠・圊・溷】
〔川の流れの上に作った小屋の意味からか〕
便所。
厠
かわや【厠】
a water closet;a toilet (room);→英和
a lavatory.→英和
厠の神
かわやのかみ カハ― [5] 【厠の神】
厠を守護する神。卜部(ウラベ)神道では埴山姫(ハニヤマヒメ)・水罔女(ミズハノメ)の二神。仏教(密教または禅家)では烏芻沙摩明王(ウスサマミヨウオウ)をさす。民間の信仰では水の神やお産と関係して信仰され,男女一対の土人形をまつったり,新築の際に便壺の下に紙製の人形を埋めたりしてまつる所もある。便所神。
厠坑
しこう [0] 【厠坑】
便所の穴。便壺。
厦門
アモイ 【廈門・厦門】
〔(ポルトガル) Amoy〕
中国,福建省の台湾海峡に面する港湾都市。宋・元時代から南洋方面との貿易によって栄え,清代以後は,華僑(カキヨウ)の主な送り出し港であった。シアメン。
厨
くりや [0] 【厨】
(1)料理をこしらえる所。台所。
(2)「厨人(クリヤビト)」の略。
厨丁
ちゅうてい [0] 【厨丁】
台所の事をつかさどる男。料理人。
厨下
ちゅうか [1] 【厨下】
台所。くりや。
厨人
ちゅうじん [0] 【厨人】
台所のことをつかさどる人。料理人。まかないかた。
厨夫
ちゅうふ [1] 【厨夫】
調理場で働く男。料理人。
厨婢
ちゅうひ [1] 【厨婢】
台所の事をする下女。くりやおんな。
厨子
ずし ヅ― [1] 【厨子】
(1)仏像・舎利・経巻などを安置する戸棚形の仏具。扉が両開きで,漆や箔(ハク)を施したものが多い。
(2)古代の貴族住宅における調度の一。両開きの扉をつけた置き戸棚。文具・書物など身の回りの品を収納するためのもの。
厨子(1)[図]
厨子仏
ずしぼとけ ヅシ― [3] 【厨子仏】
厨子に安置した仏像。また,厨子に据えるほどの小さい仏像。
厨子棚
ずしだな ヅシ― [0] 【厨子棚】
武家の室内調度の一。三層に分かれた置き棚の中・下層の一部に両開きの扉を設けたもの。
→三棚(サンタナ)
厨子王
ずしおう ヅシワウ 【厨子王】
山椒太夫(サンシヨウダユウ)伝説の登場人物。安寿姫の弟。
→山椒太夫
厨川
くりやがわ クリヤガハ 【厨川】
姓氏の一。
厨川柵
くりやがわのさく クリヤガハ― 【厨川柵】
平安時代に,現在の盛岡市北西部,北上川西岸にあった柵。前九年の役の末期,安倍貞任(サダトウ)・宗任(ムネトウ)が源頼義・義家の軍をこの柵に迎えて戦い,敗れた。
厨川白村
くりやがわはくそん クリヤガハ― 【厨川白村】
(1880-1923) 評論家・英文学者。京都の人。本名,辰夫。京大教授。自由主義の立場から,文明批評を展開,また欧米文芸を紹介。著「近代文学十講」「近代の恋愛観」「象牙の塔を出て」など。
厨房
ちゅうぼう [0] 【厨房】
食物を調理する所。くりや。台所。調理場。
厨房
ちゅうぼう【厨房】
a kitchen;→英和
a galley (船の).→英和
厨船
くりやぶね 【厨船】
本船に付き添って飲食物の調理をする船。まかない船。台所船。
厨芥
ちゅうかい [0] 【厨芥】
炊事場から出る,食べ物のくず。
厩
うまや [0] 【厩・馬屋】
馬を飼っておくための小屋。馬小屋。むまや。厩舎(キユウシヤ)。
厩
むまや 【厩・馬屋】
「うまや(厩)」に同じ。[和名抄]
厩侍
うまやさぶらい 【厩侍】
鎌倉・室町時代,武家の邸内に設けられた厩番の詰め所。
厩別当
うまやのべっとう 【厩別当】
厩の長。院司・家司(ケイシ)・国司などの下で,馬の飼育や厩の管理をつかさどった役。
厩務員
きゅうむいん キウムヰン [3] 【厩務員】
〔「馬丁」の新しい呼び方〕
馬を扱い,その世話を専門とする人。特に競馬界でいう。
厩司
うまやのつかさ 【厩司】
摂政・関白に仕えて,厩のことをつかさどる者。うまづかさ。
厩堆肥
きゅうたいひ キウ― [3] 【厩堆肥】
厩肥と堆肥。
厩奉行
うまやぶぎょう 【厩奉行】
鎌倉・室町幕府の職制の一。厩や馬のことをつかさどり,また将軍が出かける際につき従った役。
厩戸皇子
うまやどのおうじ 【厩戸皇子】
聖徳太子(シヨウトクタイシ)の名。
厩火事
うまやかじ 【厩火事】
落語の一。馬小屋の火事で大事な馬よりも家来の身を案じた孔子の故事にならい,女房が亭主愛蔵の器を割ってその愛情を試す。亭主は怪我を案じてくれるが,それは髪結いの女房に怪我をされては食い上げになるからだったという話。
厩肥
きゅうひ キウ― [1] 【厩肥】
家畜の糞尿や敷き藁(ワラ)などを腐らせた肥料。遅効性で,有機質に富む。うまやごえ。
→堆肥
厩肥
うまやごえ [0][3] 【厩肥】
「きゅうひ(厩肥)」に同じ。
厩舎
きゅうしゃ【厩舎】
a stable.→英和
厩舎
きゅうしゃ キウ― [1] 【厩舎】
牛馬を飼う小屋。うまや。
厩舎人
うまやのとねり 【厩舎人】
厩別当の下で,馬の世話を行なった者。うまやどねり。
厩[馬屋]
うまや【厩[馬屋]】
a stable;→英和
<米> a barn.→英和
厭
いや [2] 【嫌・厭】 (形動)[文]ナリ
(1)きらうさま。欲しないさま。「―になる」「―なら行かなくてもいいんだよ」「顔を見るのも―だ」
(2)不愉快なさま。「―な顔をする」
(3)好ましくないさま。「―な予感がする」「人の弱みにつけこむ―なやつ」「―ねえ,こんな所で寝こんじゃって」
→いやに
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
厭う
いと・う イトフ [2] 【厭う】 (動ワ五[ハ四])
(1)いやに思う。いやに思って避ける。「世を―・う」「水仕事を―・う」「煩(ハン)を―・わず」
(2)大事にする。いたわる。「お体をお―・い下さいませ」
(3)(「世を厭う」から)出家する。「山里に浮世―・はん友もがな/新古今(雑中)」
厭う
いとう【厭う】
(1) dislike (嫌う);→英和
hate;→英和
grudge (惜しむ);→英和
be[get]weary[tired,sick] <of> (いやになる).
(2) take good care of oneself (身をいたわる).厭わない do not mind <doing> ;be willing <to do> .
厭き
あき [2] 【飽き・厭き】
あきること。興味をなくすこと。
厭きる
あ・きる [2] 【飽きる・厭きる】 (動カ上一)
〔四段動詞「あく」の上一段化。近世江戸語以降の形〕
(1)同じ物事が何度も続いて,いやになる。いやになって,続ける気がなくなる。「パン食に―・きる」「仕事にすぐ―・きて長続きしない」
(2)満ち足りて,これ以上はいらなくなる。《飽》「好きな物を―・きるほど食べたい」
(3)動詞の連用形の下に付いて,いやになるほど十分に…する意を表す。「見―・きる」「そんなせりふは聞き―・きた」
厭き厭き
あきあき [3] 【飽き飽き・厭き厭き】 (名)スル
すっかりあきてしまうこと。「単調な仕事に―する」
厭く
あ・く 【飽く・厭く】 (動カ五[四])
(1)同じ状態が続いて,もうたくさんだという気持ちになる。「―・くまで食べる/ヘボン」
(2)満足する。満喫する。「月夜―・きてむ馬しまし止め/万葉 4206」
(3)動詞の連用形の下に付いて,十分に…する,の意を表す。「キキ―・イタ/日葡」
→あかず
→あくなき
厭わしい
いとわしい【厭わしい】
disgusting.→英和
厭わしい
いとわし・い イトハシイ [4] 【厭わしい】 (形)[文]シク いとは・し
〔動詞「いとう」の形容詞化〕
嫌だ。不愉快だ。煩わしい。「顔を見るのも―・い」
[派生]――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
厭世
えんせい【厭世】
weariness of life;pessimism.→英和
〜的 pessimistic.‖厭世家 a pessimist.厭世観 a pessimistic view of life.
厭世
えんせい [0] 【厭世】
世の中をうとましく思うこと。生きていることがつらいと思うこと。
厭世主義
えんせいしゅぎ [5] 【厭世主義】
⇒ペシミズム
厭世家
えんせいか [0] 【厭世家】
厭世観をもっている人。すぐに悲観したり,世をはかなんだりする人。ペシミスト。
⇔楽天家
厭世的
えんせいてき [0] 【厭世的】
人生や世の中をはかなむ傾向にあるさま。
⇔楽天的
「―な考え」「―な生き方」
厭世観
えんせいかん [3] 【厭世観】
物事を悪い方にばかり考え,悲観していく考え方やものの見方。悲観主義。ペシミズム。
⇔楽天観
厭人
えんじん [0] 【厭人】
他人とつきあうのを嫌うこと。人間ぎらい。「―癖」
厭倦
えんけん [0] 【厭倦】 (名)スル
飽きて嫌になること。倦厭。「喜ぶべからざるの事―すべきの事/明六雑誌 1」
厭勝
えんしょう [0] 【厭勝】
まじないによって人をおさえ鎮めること。まじない。あっしょう。
厭勝
あっしょう [0] 【厭勝】
〔「厭」が「壓(圧)」に通じるところから出た読み方〕
⇒えんしょう(厭勝)
厭勝銭
えんしょうせん [0] 【厭勝銭】
吉祥の文句や特殊な図像を刻んで,縁起物または護符として所持した銭。中国では漢代からあり,宋・元以後に多くつくられた。日本では室町から江戸時代にかけて行われた。流通貨幣ではない。あっしょうせん。
厭勝銭
あっしょうせん [0] 【厭勝銭】
⇒えんしょうせん(厭勝銭)
厭味
いやみ [3][0] 【嫌み・厭味】 (名・形動)
(1)人をいやがらせる言葉。いやがらせ。「―を並べる」「―たっぷりに話す」
(2)人に不快な感じを与えるさま。「―のない人」「―な男」
厭地
いやち [0] 【厭地・忌地】
〔「いやじ」とも〕
連作すると作物の生育が悪くなり,収穫が減少する現象。ナス科やウリ科の作物に顕著にみられる。
厭地
いやじ [0] 【厭地・忌地】
⇒いやち(厭地)
厭対日
えんたいにち [3] 【厭対日】
九星術の語。婚礼や出立(シユツタツ)などを忌む日。正月は辰(タツ)の日,二月は卯(ウ)の日,三月は寅(トラ)の日,以下十二支の逆順に各月にあてはめる。
厭忌
えんき [1] 【厭忌】 (名)スル
いみ嫌うこと。「専制の政体を―し/妾の半生涯(英子)」
厭悪
えんお [1] 【厭悪】 (名)スル
いやがること。「―の情」「都人士が薄情をば…―する所ならずや/世路日記(香水)」
厭戦
えんせん [0] 【厭戦】
戦争することを嫌うこと。「―思想」
厭日
えんにち [1] 【厭日】
暦注の一。凶日で出行・結婚を忌む。古く,奈良時代から信じられた。正月は戌(イヌ)の日,二月は酉(トリ)の日,三月は申(サル)の日,四月は未(ヒツジ)の日と,十二支を逆回りに各月にあてて定めた。
厭舞
えんぶ 【厭舞】
〔「厭」は鎮める意〕
舞楽の曲名。舞楽の初めに左方・右方から一人ずつの舞人が出て乱声(ランジヨウ)に合わせ,鉾(ホコ)を振って舞う。邪気を払い,悪魔を鎮める意味をもつという。えぶ。振鉾。振舞。
厭舞[図]
厭術
えんじゅつ [0] 【厭術】
まじないの術。厭勝術。
厭離
おんり [1] 【厭離】
⇒えんり(厭離)
厭離
えんり [1] 【厭離】 (名)スル
〔「えん」は漢音〕
〔仏〕 汚れているこの世をいとい,離れること。おんり。「六塵の楽欲(ギヨウヨク)おほしといへども,皆―しつべし/徒然 9」
厭離穢土
えんりえど [1][1] 【厭離穢土】
〔仏〕 けがれた現世を嫌って離れること。おんりえど。
→欣求浄土(ゴングジヨウド)
厭魅
えんみ [1] 【魘魅・厭魅】 (名)スル
妖術で人をのろい殺すこと。「人に―せられて死す/菅家後集」
厲声
れいせい [0] 【励声・厲声】
声をはりあげること。声を荒くすること。「女の愚痴盲昧を憫れむ勘弁は亡くなつて―叱咜して/くれの廿八日(魯庵)」
厲精
れいせい [0] 【励精・厲精】 (名)スル
心を励まし努力すること。精を出すこと。「文学に―した/伊沢蘭軒(鴎外)」
厲行
れいこう [0] 【励行・厲行】 (名)スル
規則や決めた事柄をきちんと実行すること。「シート-ベルト着用を―する」
厳
げん [1] 【厳・儼】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)態度や処置がきびしい。厳格。「―たる態度」「―として譲らない」
(2)動かしがたい。「―として存在する」
■二■ (形動ナリ)
{■一■}に同じ。「修例の―なる規則の密なる/もしや草紙(桜痴)」
厳
いつ 【厳・稜威】
(1)神聖であること。斎(イ)み清められていること。「―の真屋に麁草(アラクサ)を―の席(ムシロ)と苅り敷きて/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)勢いの激しいこと。威力が強いこと。「―の男建(オタケビ)踏み建(タケ)びて/古事記(上)」
厳い
いか・い 【厳い】 (形)[文]ク いか・し
〔中世・近世語〕
(1)荒々しい。勇猛だ。恐ろしい。「かく―・う猛き身に生まれて/宇治拾遺 8」
(2)大きい。多い。「聞き及うだより―・い河ぢや/狂言記・鈍根草」
(3)(程度が)はなはだしい。大層である。「それはほんに―・いお力落しで/滑稽本・浮世床 2」
厳いこと
厳いこと
多いこと。多いさま。たいへんなこと。「ひる見たれば,瓜が―見えたが/狂言記・瓜盗人」
厳い世話
厳い世話
大変お世話になりました,の意で用いる挨拶(アイサツ)の語。「いやもう,きのふは―/咄本・鹿の子餅」
厳う
いこう 【厳う】 (副)
〔「厳(イカ)し」の連用形「厳く」の転〕
たいそう。ひどく。「―ほねを折つたに/狂言・三本柱」
厳か
おごそか [2] 【厳か】 (形動)[文]ナリ
いかめしく,近づきにくいさま。威儀正しく威厳があるさま。「―に儀式をとりおこなう」「―な雰囲気」
[派生] ――さ(名)
厳かな
おごそかな【厳かな(に)】
solemn(ly);→英和
grave (-ly).→英和
厳し
いか・し 【厳し】
■一■ (形ク)
⇒いかい
■二■ (形シク)
(1)霊威が盛んである。神秘的な力に満ちている。「―・し矛/日本書紀(舒明訓注)」「八束穂の―・し穂/祝詞(祈年祭)」
(2)たけだけしい。荒々しい。「―・しき心をなして阿修羅の中にまじりぬ/宇津保(俊蔭)」
〔上代にはシク活用が普通であったと思われるが,その確実な例は「いかし日」「いかし矛」のように,終止形(実際は語幹に相当するもの)を連体的に用いた例しか見当たらない。また,中古以降は普通ク活用として用いられるが,上代にも「いかしほ(瞋塩)」「いかづち(雷)」のようにク活用の語幹用法と見られる例があり,すでに両活用があったかともみられる〕
厳し
きび・し 【厳し】
■一■ (形ク)
(1)すき間なく詰まっている。「歯は白きこと斉(ヒト)しく―・くして珂(カ)(=玉ノ一種)と雪との猶(ゴト)し/金光明最勝王経(平安初期点)」
(2)厳格だ。容赦がない。「弾正をば霜台と云ふぞ。―・くはげしう事をただす官ぢやほどにぞ/百丈清規抄」
■二■ (形シク)
⇒きびしい
厳し
おご・し 【厳し】 (形シク)
力強くいかめしい。おここし。「三百の―・しき大徳(ホウシ)等/日本書紀(持統訓)」
厳し
いつく・し 【厳し・美し】 (形シク)
(1)いかめしい。おごそかだ。「皇神(スメカミ)の―・しき国/万葉 894」
(2)尊く立派だ。大切だ。重々しく格式がある。「―・しうもてかしづきたてまつり給ふ/増鏡(おどろの下)」
(3)美しい。「―・しくかたじけなきものに思ひはぐくむ/源氏(若菜下)」
厳し
いつか・し 【厳し】 (形シク)
荘重だ。立派だ。いかめしい。「さばかり―・しき御身をと/源氏(御法)」
厳しい
きびしい【厳しい(く)】
severe(ly);→英和
strict(ly).→英和
厳しい
きびし・い [3] 【厳しい】 (形)[文]シク きび・し
□一□
(1)厳格で,手心を加えない。取り扱いに容赦がない。「戒律が―・い」「―・い先生」「―・くしつける」
(2)耐えがたいほど激しい。激烈だ。「残暑が―・い」「砂漠地帯の―・い環境」
(3)人を寄せつけないような印象を与える。柔和でない。「―・い表情」「―・い山容」
□二□
(1)すき間なく詰まっている。密度が高い。「松―・しく生ひつづき/東関紀行」
(2)大したものだ。素晴らしい。「鯛の浜焼に蛸の桜煮,これは―・しいお持たせぢやな/歌舞伎・五大力」
〔もともとク活用の語で,シク活用が生じたのは平安中期からかと思われる〕
→きびし
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
厳たる
げんたる [1] 【厳たる・儼たる】
⇒げん(厳)■一■
厳つ
いかつ 【厳つ】 (名・形動)
いかめしいさま。荒々しいさま。また,そのような態度。「駈出の山伏と申すものは―な物で御座る/狂言・禰宜山伏(虎寛本)」
厳つい
いかつ・い [0][3] 【厳つい】 (形)[文]ク いかつ・し
武張(ブバ)った感じである。柔らかな感じがない。ごつい。「―・い顔の先生」「―・い体つきの男」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
厳つい
いかつい【厳つい】
stern <look> ;→英和
grim;→英和
stiff <shoulders> .→英和
厳つし
いかつ・し 【厳つし】 (形ク)
⇒いかつい
厳として
げんとして 【厳として・儼として】 (連語)
⇒げん(厳)■一■
厳として
げん【厳として】
⇒厳然.
厳に
げんに [1] 【厳に】 (副)
きびしく。厳重に。「―つつしむ」
厳め
いかめ 【厳め】 (形動ナリ)
いかめしげ。恐ろしげ。「―な御山伏に成らせられて御座るの/狂言・腰祈(虎寛本)」
厳めい
いかめ・い 【厳めい】 (形)
〔シク活用の形容詞「厳めし」がク活用化して生じた口語形。中世語〕
「いかめしい」に同じ。「管仲ほど―・い賢臣と言はうずものは/史記抄 10」
厳めしい
いかめし・い [4] 【厳めしい】 (形)[文]シク いかめ・し
(1)近よりにくい感じを与えるほど立派で威厳がある。「―・い顔つきの将軍」「―・い門がまえ」
(2)厳重である。物々しい。きびしい。「―・い警戒」
(3)激しい。猛烈だ。「波いと―・しう立ち来て/源氏(須磨)」
(4)盛んである。盛大だ。すばらしい。「内裏・東宮の残らず参り集ひて,―・しき御いそぎの響きなり/源氏(若菜上)」
(5)(「いかめしく」の形で副詞的に用い)立派に。よくこそ。「―・しくも尋ね給ふものかな/ささめごと」
〔主に和文で用いられた〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
厳めしい
いかめしい【厳めしい】
dignified;solemn;→英和
stern;→英和
grave <look> ;→英和
stately;→英和
high-sounding (肩書など).厳めしく gravely;solemnly;→英和
sternly.→英和
厳令
げんれい [0] 【厳令】 (名)スル
きびしく命令すること。また,その命令。厳命。「陣地の死守を―する」
厳修
ごんしゅ [1] 【厳修】 (名)スル
仏教で,儀式を厳かに執り行うこと。「大遠忌(ダイオンキ)を―する」
厳冬
げんとう [0] 【厳冬】
寒さのきびしい冬。[季]冬。「―の候」
厳冬
げんとう【厳冬】
a severe[hard]winter.
厳刑
げんけい [0] 【厳刑】
きびしい刑罰。厳罰。
⇔寛刑
厳刻
げんこく [0] 【厳酷・厳刻】 (名・形動)[文]ナリ
きびしくむごいこと。非常にきびしいこと。また,そのさま。「風土は寒暑共に―なり/新聞雑誌 42」
厳原
いづはら 【厳原】
長崎県西部,下県(シモアガタ)郡の町。対馬(ツシマ)の南部に位置し,古くから島の中心。厳原港は鎖国の時も長崎とともに対外貿易港であった。
厳原
いずはら イヅハラ 【厳原】
⇒いづはら(厳原)
厳厳し
いかいか・し 【厳厳し】 (形シク)
はなはだいかめしい。たけだけしい。「猛辛,―・しき体なり/孟津抄」
厳君
げんくん [1][0] 【厳君】
他人の父を敬っていう語。父君。
厳命
げんめい [0] 【厳命】 (名)スル
きびしく命ずること。また,きびしい命令。「―を下す」「中止を―する」
厳命する
げんめい【厳命する】
give a strict order <to do> .
厳威
げんい [1] 【厳威】 (名・形動)[文]ナリ
おごそかでいかめしい・こと(さま)。
厳存
げんそん [0] 【厳存】 (名)スル
厳然として存在すること。「自分が―して居ると云ふ観念/虞美人草(漱石)」
厳守
げんしゅ [1] 【厳守】 (名)スル
約束・規則などをかたく守ること。「時間―」「秘密は―して下さい」
厳守する
げんしゅ【厳守する】
observe <a rule> strictly;keep <one's promise> strictly.時間を〜する be punctual.
厳密
げんみつ [0] 【厳密】 (形動)[文]ナリ
細かな点まできびしく行うさま。細かいところまで注意が行き届いているさま。「―な調査」「―に言うと」
[派生] ――さ(名)
厳密な
げんみつ【厳密な(に)】
strict(ly);→英和
close(ly);→英和
exact(ly).→英和
〜な意味で in a strict sense.
厳寒
げんかん [0] 【厳寒】
きびしい寒さ。極寒。
⇔厳暑
「―の候」[季]冬。《―や事と戦ふ身の力/池内たけし》
厳寒
げんかん【厳寒】
intense[severe]cold.
厳封
げんぷう [0] 【厳封】 (名)スル
厳重に封をすること。密封。「重要書類を―する」
厳島
いつくしま 【厳島】
広島湾西部の島。最高所は弥山(ミセン)。島をおおう原始林は国の天然記念物。神の島とされ,出産・埋葬を忌んだ。北西岸に厳島神社があり,日本三景の一。宮島。
厳島の戦い
いつくしまのたたかい 【厳島の戦い】
1555年,主君大内義隆を殺して領国を奪った陶晴賢(スエハルカタ)を毛利元就(モトナリ)が厳島に敗死させた戦い。毛利氏発展の基となる。
厳島神社
いつくしまじんじゃ 【厳島神社】
厳島にある神社。主神,市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)。平氏・鎌倉幕府・毛利氏などの崇敬庇護のもとに栄えた。本社・平家納経・鎧など多くの国宝を蔵する。安芸(アキ)国一の宮。
厳島裂
いつくしまぎれ 【厳島裂】
厳島神社蔵の名物裂。二重の隅入り角文の中に雨竜(アマリヨウ)文のある,花色の緞子(ドンス)。厳島緞子。
厳峻
げんしゅん [0] 【厳峻】 (名・形動)[文]ナリ
おごそかで厳しい・こと(さま)。「条例の施行頗ぶる―なる時/雪中梅(鉄腸)」
厳復
げんふく 【厳復】
(1853-1921) 中国,清末の啓蒙思想家・翻訳者。福建省出身。字は又陵(ユウリヨウ),号は幾道。イギリスに留学後,西洋思想を翻訳・紹介し,清末思想界に影響を与えた。主訳書「天演論」(ハクスリー「進化論と倫理学」),「原富」(スミス「国富論」)。イエン=フー。
厳戒
げんかい [0] 【厳戒】 (名)スル
厳重に警戒すること。「―態勢をしく」
厳探
げんたん [0] 【厳探】 (名)スル
(犯罪容疑者などを)きびしくさがすこと。
厳明
げんめい [0] 【厳明】 (形動)[文]ナリ
きびしくて明らかなさま。「―なる法律の制裁に/うらおもて(眉山)」
厳星
いかぼし [2] 【厳星】
兜(カブト)の鉢の矧(ハ)ぎ合わせを止める鋲(ビヨウ)で,頭を大きくいかめしく作ってあるもの。平安末期の兜に多い。「―の兜」
厳暑
げんしょ [1] 【厳暑】
きびしい暑さ。酷暑。
⇔厳寒
「―の候」
厳格
げんかく [0] 【厳格】 (形動)[文]ナリ
不正・怠慢・ごまかし・失策などを全く許さないきびしい・態度(さま)。きびしくて,少しも手加減をしないさま。「―な家庭」「―に審査する」
[派生] ――さ(名)
厳格な
げんかく【厳格な(に)】
strict(ly);→英和
severe(-ly);→英和
stern(ly);→英和
rigorous(ly).→英和
厳格主義
げんかくしゅぎ [5] 【厳格主義】
〔哲〕
〔rigorism〕
きわめて厳格に道徳的規律を守る立場。ストア学派の倫理説,キリスト教の敬虔主義,カント哲学の倫理説など。厳粛主義。リゴリズム。
厳正
げんせい [0] 【厳正】 (名・形動)[文]ナリ
規準に厳格に従って,公正に取り扱う・こと(さま)。「―な裁判」「―中立」「―な判定」
[派生] ――さ(名)
厳正な
げんせい【厳正な(に)】
strict(ly);→英和
exact(ly);→英和
rigid(ly);→英和
impartial(ly) (公平).→英和
厳正中立 <observe> strict neutrality.
厳法
げんぽう [0] 【厳法】
きびしいおきて。きびしい法律。
厳浄
ごんじょう 【厳浄】 (名・形動ナリ)
おごそかできよらかな・こと(さま)。「或は―なる楼閣もあり/三国伝記」
厳烈
げんれつ [0] 【厳烈】 (名・形動)[文]ナリ
きびしくはげしい・こと(さま)。「―な処分」
厳然
げんぜん [0] 【厳然・儼然】 (ト|タル)[文]形動タリ
おごそかで近寄り難いさま。動かし難いさま。「―たる事実」「神の像の如く,―として我前に立てり/即興詩人(鴎外)」
厳然と
げんぜん【厳然と】
solemnly;→英和
gravely;sternly (きびしく).→英和
〜たる事実 an undeniable fact.
厳父
げんぷ [1] 【厳父】
(1)自分の子供に対してきびしい父。
(2)他人の父を敬っていう語。
厳物造り
いかものづくり [5] 【厳物造り】
(1)いかめしげなこしらえ。
(2)いかめしいよそおい。
厳物造りの太刀
いかものづくりのたち 【厳物造りの太刀】
兵具鎖(ヒヨウググサリ)の太刀など,金物を多用していかめしくこしらえた太刀。厳物造り。
厳禁
げんきん [0] 【厳禁】 (名)スル
厳重に禁止すること。「立ち入りを―する」
厳禁する
げんきん【厳禁する】
forbid[prohibit]strictly.火気厳禁 ⇒火気(厳禁).
厳科
げんか [1] 【厳科】
きびしい罰。「―に処す」
厳秘
げんぴ [1] 【厳秘】
厳重に守るべき秘密。極秘。「―事項」
厳粛
げんしゅく [0] 【厳粛】 (形動)[文]ナリ
(1)おごそかで,心が引き締まるさま。「会場は―な雰囲気につつまれた」「式は―にとりおこなわれた」
(2)きびしくゆるがせにできないさま。「―な事実」
[派生] ――さ(名)
厳粛な
げんしゅく【厳粛な(に)】
grave(ly);→英和
solemn(-ly);→英和
serious(ly).→英和
厳粛主義
げんしゅくしゅぎ [5] 【厳粛主義】
〔哲〕
⇒厳格主義(ゲンカクシユギ)
厳罰
げんばつ [0] 【厳罰】
きびしく罰すること。きびしい罰。「―に処す」
厳罰
げんばつ【厳罰】
a heavy[severe]punishment.〜にする punish <a person> severely.
厳行
げんこう [0] 【厳行】 (名)スル
決まりを厳しく守って実行すること。
厳親
げんしん [1][0] 【厳親】
父親。厳父。厳君。
厳談
げんだん [0] 【厳談】 (名)スル
手きびしく談判すること。「曠(ヌカ)らず―せよと代理を命ぜられて/金色夜叉(紅葉)」
厳責
げんせき [0] 【厳責】 (名)スル
きびしく叱責すること。「無礼を―せんと思ひしが/八十日間世界一周(忠之助)」
厳達
げんたつ [0] 【厳達】 (名)スル
命令などを守るようにきびしく通達すること。また,その通達。「小作料の残り半分も上納せよと―せられた時/良人の自白(尚江)」
厳選
げんせん [0] 【厳選】 (名)スル
厳重に審査して選ぶこと。「応募者から―する」
厳選する
げんせん【厳選する】
select carefully.
厳酷
げんこく [0] 【厳酷・厳刻】 (名・形動)[文]ナリ
きびしくむごいこと。非常にきびしいこと。また,そのさま。「風土は寒暑共に―なり/新聞雑誌 42」
厳重
げんじゅう [0] 【厳重】 (形動)[文]ナリ
(1)きびしく事に当たるさま。「―な検査」「―に警戒する」
(2)おごそかなさま。いかめしいさま。「其の荘厳微妙にして―なる事限りなし/今昔 1」
〔古く「げんじょう」とも〕
[派生] ――さ(名)
厳重
げんじょう 【厳重】 (名・形動ナリ)
〔「げんちょう」とも〕
「げんじゅう(厳重)」に同じ。「臨幸の―なる事も侍らむに/増鏡(新島守)」
厳重な
げんじゅう【厳重な(に)】
strict(ly);→英和
severe(-ly);→英和
stern(ly);→英和
rigorous(ly).→英和
厳顔
げんがん 【厳顔】
おごそかな顔つき。君主などの顔の形容。「―に親(チカ)づき奉らんこと何(イズ)れの日ぞや/保元(下)」
厴
へた [0][2] 【厴】
巻貝の殻の口のふた。硬い石灰質で,外敵の攻撃などを防ぐ。「サザエの―を開く」
去なす
いな・す [0][2] 【往なす・去なす】 (動サ五[四])
(1)相撲で,相手が突進してくるのを片手で相手の肩口を横に突きながら急にかわして,相手の態勢を崩す。「―・されてよろける」
(2)相手の追及・攻撃などをはぐらかすようにあしらう。「質問を適当に―・す」
(3)去らせる。追い払う。「―・したものが行かいで何とせう/狂言記・文山賊」
(4)離縁する。実家に帰す。「気にいらいで―・した嫁/浄瑠璃・宵庚申(下)」
(5)ばかにする。悪口を言う。「いや―・さにやならぬ/歌舞伎・韓人漢文」
[可能] いなせる
去に掛け
いにがけ 【往に掛け・去に掛け】
行くついで。いきがけ。
去ぬ
い・ぬ 【去ぬ・往ぬ】
■一■ (動ナ変)
(1)行く。行ってしまう。去る。「おのが行かまほしき所へ―・ぬ/竹取」
(2)時が過ぎ去る。「あはれ今年の秋も―・ぬめり/千載(雑上)」
(3)死ぬ。「うち嘆き妹が―・ぬれば/万葉 1809」
(4)くさる。悪くなる。「鉄は―・んでいやせぬか/洒落本・箱枕」
■二■ (動ナ四)
〔■一■ の四段化。近世中期以降の語〕
(1)(関西地方で)立ち去る。帰る。「早う―・ね」
(2){■一■}に同じ。「わしや―・ぬ事はいやぢや��/歌舞伎・三十石」
去ぬる
いぬる 【往ぬる・去ぬる】 (連体)
〔動詞「いぬ(往)」の連体形から〕
過ぎ去った。去る。「―十余日のほどより/源氏(若紫)」
去らず
さらず 【去らず・避らず】 (連語)
〔動詞「さる(去・避)」の未然形に打ち消しの助動詞「ず」の付いたもの〕
(1)避けることができないで。仕方なく。「―まかりぬべければ/竹取」
(2)去らせないで。放さないで。「あながちにお前―もてなさせ給ひし程に/源氏(桐壺)」
去り嫌い
さりきらい [0] 【去り嫌い】
(1)連歌・俳諧で,一巻の中に類似の言葉や事物を近接して用いること(差し合い)のないように定めた規定のこと。例えば,「草」と「木」を三句以上隔てるなど。
→差し合い
(2)すききらい。えり好み。「―がある食物をお気をつけられい/滑稽本・浮世風呂(前)」
去り文
さりぶみ 【去り文・避り文】
⇒去(サ)り状(ジヨウ)
去り状
さりじょう [0][2] 【去り状・避り状】
(1)夫が離縁する旨を記して妻に渡す文。室町時代以降,女は去り状がないと再婚できなかった。離縁状。三行半(ミクダリハン)。さりぶみ。
(2)中世,土地などの権利を放棄し,他人にゆだねる旨を明記した文書。さりぶみ。
去り難し
さりがた・し 【避り難し・去り難し】 (形ク)
(1)捨て去りにくい。別れにくい。離れられない。「―・き妻(メ)・をとこ持ちたるものは/方丈記」
(2)避けることがむずかしい。のがれにくい。「人間の儀式,いづれの事か―・からぬ/徒然 112」
(3)断りにくい。辞退しにくい。「―・き餞(ハナムケ)などしたるは,さすがに打ち捨て難くて/奥の細道」
去る
さ・る [1] 【去る・避る】 (動ラ五[四])
□一□(自動詞)
(1)今までいた場所・地位を離れる。「故郷を―・るのは忍びない」「三〇年勤めた会社を―・る」「社長の職を―・る」「台風が―・ったあとの青空」
(2)ある時期が過ぎる。過ぎ去る。「夏が―・って秋になる」「私の青春はもう―・ってしまった」
(3)ある状態・事態がなくなる。「危険は―・った」「一難―・ってまた一難」「痛みが―・らない」
(4)へだたる。
(ア)空間的に,ある場所から遠くへだたっている。距離がある。「都を―・ること二百里」「理想を―・ることはなはだしい」
(イ)時間的に,ある時点から過去へさかのぼる。「今を―・ること三百年」
→去る(連体)
(5)(サ変動詞の連用形に付いて)すっかり…する。「無視し―・る」
(6)(季節や時を表す語について)ある季節・時期になる。「秋―・らば黄葉(モミチ)の時に春―・らば花の盛りに/万葉 3993」
→夕さる
(7)進行する。変化する。「たとひ時移り事―・り/古今(仮名序)」
□二□(他動詞)
(1)遠ざける。しりぞける。なくなす。「俗念を―・る」「迷いを―・る」
(2)妻を離縁する。「妻を―・る」「―・られるのは女の恥だのって/化銀杏(鏡花)」
(3)避ける。よける。「道も―・りあへず花ぞ散りける/古今(春)」
(4)辞退する。ことわる。「いとことに―・り聞え給へるを/源氏(紅葉賀)」
(5)連歌や連句で,句をへだてる。
→去らず
[慣用] 世を―
去る
さる【去る】
(1)[離れる]leave;→英和
go away;quit.→英和
(2)[隔たる]be away <from> .
(考えが)念頭を去らぬ haunt one's mind.職を〜 retire from a post.→英和
世を〜 pass away.今を〜10年 ten years ago.〜8月 last August.
去る
さる [1] 【去る】 (連体)
〔動詞「去る」の連体形から〕
時などを表す語に付いて,以前の,過ぎ去った,の意を表す。
⇔来たる
「新任の大使は―二日に着任した」
去る者は日日に疎(ウト)し
去る者は日日に疎(ウト)し
〔文選(古詩十九首)〕
死んだ者のことは月日がたつに従って次第に忘れ,また親しかった者も遠ざかれば,次第に交情が薄れる。
去る者は追わず
去る者は追わず
〔春秋公羊伝(隠公二年)「来者勿�拒,去者勿�追」〕
去ってゆく者は無理に引き止めない。
去んぬる
さんぬる 【去んぬる】 (連体)
〔「去りぬる」の転〕
過ぎ去った。去る。「又―十三日神輿射奉りし武士六人/平家 1」「―五月十日に帰国」
〔現代語では文章語的な言い方〕
去冬
きょとう [0] 【去冬】
去年の冬。昨冬。
去勢
きょせい【去勢】
castration;emasculation.〜する castrate (獣を);→英和
sterilize (断種);→英和
[比喩的に]enervate;→英和
effeminate.→英和
‖去勢馬(鶏) a gelding (capon).去勢手術 (a) castration operation.
去勢
きょせい [0] 【去勢】 (名)スル
(1)動物の雄や人間の男子から精巣を取り除くか,その機能をなくすこと。広義には,雌雄を問わず生殖腺を除去すること。その結果,生殖不能や二次性徴の退化が起こる。食肉用の牛・豚や鶏に対して行うと,脂肪の多い柔らかい肉が得られる。使役用の家畜に行うと性質が温順になる。「―された牛」
(2)人から反抗心や気力を奪うこと。「―された思想」「―者」
去去年
きょきょねん [2] 【去去年】
去年の前の年。一昨年。おととし。
去去日
きょきょじつ [2] 【去去日】
昨日の前の日。一昨日。おととい。
去去月
きょきょげつ [2] 【去去月】
先月の前の月。先先月(センセンゲツ)。
去声
きょせい [0] 【去声】
⇒きょしょう(去声)
去声
きょしょう [0] 【去声】
(1)漢字の四声(シセイ)の一。仄声(ソクセイ)に属する。現代中国の北京音では,高い音調から急に下がるように発音する。第四声。きょせい。
(2)日本漢字音や国語アクセントの声調の一。上昇調に発音するもの。
去就
きょしゅう【去就】
<define> one's attitude.〜に迷う be at a loss how to act.
去就
きょしゅう [0] 【去就】
(1)去ることと留(トド)まること。
(2)事に際してとる態度。進退。「首相の―が注目される」「―を決しかねる」
去年
きょねん【去年】
last year.〜の今日 this day last year.
去年
きょねん [1] 【去年】
今の年の前の年。昨年。「―の正月」
去年
こぞ [1] 【去年】
(1)昨年。きょねん。特に,年の始めに前年を振り返って使われることが多い。[季]新年。「―見てし秋の月夜は照らせども/万葉 211」
(2)昨夜。一説に,今夜。きぞ。「我が泣く妻を―こそは安く肌触れ/古事記(下)」
去所
きょしょ [1] 【去所】
〔「去」は行く意〕
行くところ。「来るに来所なく去るに―を知らず/倫敦塔(漱石)」
去春
きょしゅん [0] 【去春】
去年の春。昨春。
去月
きょげつ [1] 【去月】
〔「きょがつ」とも〕
先月。「―下旬俄かに帰り来れる時/不如帰(蘆花)」
去来
きょらい 【去来】
⇒向井(ムカイ)去来
去来
きょらい [0] 【去来】 (名)スル
去ることと来ること。行ったり来たりすること。また,思い浮かんだり消えたりすること。「この間の出来事が脳裏に―する」
去来する
きょらい【去来する】
come and go;recur <to one's mind> .→英和
去来抄
きょらいしょう 【去来抄】
俳論書。四巻。向井去来著。1702年から1704年の間に成立。1775年刊。芭蕉と門人たちの句評・俳諧本質論・俳諧作法などを「先師評」「同門評」「故実」「修行」の四分に分けて記す。ただし,そのうち「故実」編のみ出版されなかった。土芳の「三冊子」と並び,芭蕉俳論を知る重要な資料。
去来紗別神
いざさわけのかみ 【去来紗別神】
福井県敦賀(ツルガ)市の気比(ケヒ)神宮の祭神。太子時代の応神天皇と名を交換し,そのお礼に魚を献上した。気比大神。御食津大神(ミケツオオカミ)。
去歳
きょさい [1][0] 【去歳】
(1)去年。昨年。[日葡]
(2)過ぎ去った年。往年。むかし。
去留
きょりゅう [0] 【去留】
去ることと留まること。「いまだ―を決すること能はざるなり/日乗(荷風)」
去痰
きょたん [0] 【去痰・袪痰】
喉頭(コウトウ)または気管にたまっている痰を取り除くこと。
去痰薬
きょたんやく [2] 【去痰薬】
痰の排出を促進し,呼吸をしやすくして二次的に咳(セキ)を鎮める薬。吐根・セネガ・キキョウなど。
去秋
きょしゅう [0] 【去秋】
去年の秋。昨秋。
参
さん [0] 【三・参】
(1)数の名。二より一つ多い数。一の三倍の数。み。みつ。みっつ。
(2)二番目の次の順番。「―の酉(トリ)」
(3)「三の糸」の略。「―下がり」
参
しん [1] 【参】
二十八宿の一。西方の星宿。オリオン座の中心部にあたる。参宿。からすきぼし。
参
さん [1] 【参】
(1)二十八宿の一。
→しん(参)
(2)禅宗で人を集め,座禅・説法・念誦(ネンジユ)すること。
参じる
さん・じる [0][3] 【参じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「参ずる」の上一段化〕
「参ずる」に同じ。「明日―・じることにいたします」
参す
まい・す マヰス 【参す】 (動サ下二・動サ変)
⇒まいする(動サ下二・動サ変)
参する
さん・する [3] 【参する】 (動サ変)[文]サ変 さん・す
仲間に加わる。かかわる。「君は…機密に―・しておると想像して/社会百面相(魯庵)」
参する
まい・する マヰスル 【参する】 (動サ下二・動サ変)
〔動詞「まゐらす(参)」の転。中世後期に連用形「まゐし」が用いられるようになり,サ変に活用するようになった〕
(1)人に物を与えるの意の謙譲語。差し上げる。「君に―・せう京絵書いたる扇を/田植草紙」「その代にめめを五十石―・する程に/狂言・比丘貞」
(2)(補助動詞)
動詞・助動詞の連用形に付いて,動作の及ぶ対象への敬意を表す。…し申し上げる。「魏其こそよからうずらうなんどと,大后に云わせ―・したぞ/史記抄 14」
参ずる
さん・ずる [0][3] 【参ずる】 (動サ変)[文]サ変 さん・ず
(1)「行く」「来る」の意の謙譲語。目上の人の所に行く。まいる。参上する。「御挨拶に―・じました」
(2)禅を修行する。参禅する。「一冬,永平寺に―・ずる」
(3)一員として麾下(キカ)に加わる。「源氏勝たば一門なれば,御方(ミカタ)に―・ずべし/平治(中)」
(4)(補助動詞)
「行く」「来る」の意の謙譲語。「今日はお寺詣に連れて―・じますのさ/滑稽本・浮世風呂 2」
参った
まいった マヰツ― [1] 【参った】 (感)
柔道・剣道などで,負けた者が合図にかける声。
→参る
参らす
まいら・す マヰラス 【参らす・進らす】 (動サ下二)
〔動詞「まゐる(参)」の未然形「まゐら」に使役の助動詞「す」が付いて一語化したもの〕
(1)さし上げる。献上する。たてまつる。「一筆―・せ候」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に付く。
(ア)謙譲の意を表す。話し手の動作に付けて,動作の及ぶ対象への敬意を表す。…し申し上げる。「大殿ごもりおはしましてにやなど思ひ―・するほどに/枕草子 291」
(イ)聞き手に対する丁寧の意を表す。「張り物にしかかりて遅なはり―・せし/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」
参らせ候
まいらせ∘そろ マヰラセ― 【参らせ候・進らせ候】 (連語)
〔動詞「まゐらす(参)」に補助動詞「さうらふ(候)」の転である「そろ」の付いたもの。近世語。主として女性の手紙文に用いる〕
動詞の連用形に付いて補助動詞的に用いられる。丁寧の意を表す。…ております。…でございます。…ます。まゐらせさうらふ。「何事も先生(サキシヨウ)よりの定り事とあきらめ―∘そろ/浄瑠璃・先代萩」
〔手紙文では草書でくずして「��」などと書く〕
参らせ候
まいらせそろ マヰラセ― 【参らせ候】
(1)〔「まいらせそろ(連語)」がもっぱら手紙で用いられた語であるところから〕
手紙,特に恋文。「つれづれの外に―も書き/柳多留 20」
(2)〔「続け書きの形が似ているところから〕
虚無僧(コムソウ)のこと。「九段目の―ではかがゆき/柳多留 95」
参らせ候ふ
まいらせそうろ・う マヰラセサウラフ 【参らせ候ふ・進らせ候ふ】 (連語)
〔動詞「まゐらす(参)」に補助動詞「さうらふ(候)」の付いたもの〕
□一□「まゐらす」が本動詞の場合。さし上げます。さし上げております。「六波羅の煖廷(ナンリヨウ)こそとてまゐて候へ,―・はんとて,伊豆守にたてまつる/平家 4」
□二□「まゐらす」が補助動詞の場合。他の動詞の連用形に付く。
(1)「まゐらす」が謙譲の意を表し,それに丁寧の意を表す「さうらふ」が付いたもの。…してさしあげます。「もとよりわらはは推参の者にて,いだされまゐらせさぶらひしを/平家 1」
(2)「まゐらす」「さうらふ」ともに丁寧の意を表すもの。…ております。…でございます。…ます。「御行水はわき―・ふ。はやとり給へ/御伽草子・鉢かづき」
参り
−まいり【−参り】
a pilgrimage <to> (巡礼).→英和
⇒参詣(けい).
参り
まいり マヰリ [3] 【参り】
〔動詞「まいる(参)」の連用形から〕
(1)神社・仏閣に参拝すること。「伊勢―」「お礼―」
(2)「行くこと」の謙譲語。参上すること。「年月の勘事(コウジ)なりとも,今日の―には許されなむ/蜻蛉(中)」
(3)特に,宮中に行くこと。参内。「此の頃は時々御宿直(トノイ)とて―などしたまひつつ/源氏(宿木)」
(4)(食べ物などを)召し上がること。「車とめて,湯―などし給ふ/源氏(手習)」
参り下向
まいりげこう マヰリ―カウ 【参り下向】
神仏に参って帰ること。また,参詣すること。「峰から谷,谷から峰まで,―の人ばかりでござる/狂言・富士松(虎寛本)」
参り墓
まいりばか マヰリ― [3] 【詣り墓・参り墓】
両墓制で,遺体を埋めた墓とは別に,墓参のために墓碑を立てた墓。引き墓。
⇔埋め墓(バカ)
参り物
まいりもの マヰリ― 【参り物】
召し上がり物。「―なるべし,折敷手づから取りて/源氏(玉鬘)」
参る
まいる【参る】
(1)[行く,来る]go;→英和
come;→英和
visit.→英和
(2)[負ける]be beaten[defeated];lose <a game> .→英和
⇒降参.
(3)[当惑する]be worried[annoyed] <about,by> ;be very[dead]tired <with> (疲れきって).
(4)[心を奪われる]be gone on <a girl> ;lose one's head[heart] <over> .
参る
まい・る マヰル [1] 【参る】 (動ラ五[四])
〔「参(マヰ)入(イ)る」の転〕
□一□(自動詞)
❶
(1)「行く」「来る」の意の謙譲語。動作の及ぶ相手を敬う。聞き手と動作の及ぶ相手とが一致している場合に用いられる。「また明日二時に―・ります」「お客さま,お迎えの車が―・りました」「はい,すぐにそちらへ―・ります」
(2)「行く」「来る」の意の丁寧語。聞き手への敬意をこめていう。「駅までご一緒に―・りましょう」「このバスは市役所へ―・りますでしょうか」「私は沖縄へ―・ったことはございません」「担当の者が―・りましたら,すぐにお電話いたさせます」
(3)神社・寺院や墓へ行って拝む意の謙譲語。もうでる。参詣する。お参りする。「菩提寺に―・る」
(4)「行く」「来る」意の尊大語。上位者が下位者の行為を低めていう。「わしはあとから行くからお前は先に―・れ」「早くこちらへ―・れ」
(5)相手の力や能力に負けて降参したということを相手に表明する語。「『どうだ―・ったか』『うん,―・った』」「おみごと,―・りました」「貴兄の卓説には―・りました」
(6)事態に対応できなかったりして,困惑・閉口している気持ちを表す。「彼のせっかちには―・るよ」「―・ったなあ,この渋滞には」
(7)困難な状況にあって,肉体や精神が弱る。「徹夜続きで体が―・ってしまう」「激務で神経が―・る」「今年の夏の暑さには―・った」
(8)(多く相手を卑しめて)死ぬ。「ついに彼も―・ったか」
(9)(多くは「まいっている」の形で)ある異性にすっかりほれる。「彼は奥さんにぞっこん―・っている」「彼はあの子の魅力にすっかり―・っているらしい」
(10)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て」の付いたものに付いて,補助動詞「行く」「来る」に謙譲の意を添えて言い表す。「早速品物を持って―・ります」「田舎から出て―・りましたばかりで,とんと勝手がわかりません」
❷
(1)貴人のいる場所,貴い場所へ移動する。「春宮(トウグウ)の生れ給へりける時に―・りてよめる/古今(賀詞)」「とく装束(ソウゾ)きてかしこへお―・れ/蜻蛉(下)」
(2)「行く」「来る」の意の謙譲語。古くは聞き手と動作の及ぶ相手とが一致しない場合にも用いる。「前の川原へ―・りあはん/徒然 25」「その有りさま,―・りて申せ/徒然 238」
(3)貴人に奉公するためにそのもとへ行く。出仕する。「宮に初めて―・りたるころ/枕草子 184」
(4)入内(ジユダイ)する。「十六にて故宮に―・り給ひて,二十にておくれ奉り給ふ/源氏(賢木)」
□二□(他動詞)
(1)貴人に対する下の者の動作の謙譲語。
(ア)貴人に品物を献上する。進上する。さしあげる。「親王(ミコ)に馬の頭(カミ)大御酒(オオミキ)―・る/伊勢 82」「御手水(チヨウズ)とり具して―・りたり/落窪 1」「箏の御琴―・りたれば,少し弾き給ふも/源氏(明石)」
(イ)貴人のために,何らかの動作をする。してさしあげる。「掃部司(カモンヅカサ)参りて御格子―・る/枕草子 278」「まだ大殿油も―・らざりけり/源氏(東屋)」「御ゆする(=洗髪)―・り,御衣着かへなどし給ひて/源氏(葵)」
(ウ)(この手紙を差し上げます,の意から)手紙の脇付に用いる語。「小春様―・る/浄瑠璃・天の網島(上)」
(2)貴人の動作の尊敬語。
(ア)「食う」「飲む」の尊敬語。召し上がる。「今は粥など―・りて/蜻蛉(上)」
(イ)ある動作をする,または,ある動作を受ける意の尊敬語。「夜深く,御手水―・り/源氏(須磨)」「大殿油短く―・りて御覧ずるに/源氏(梅枝)」「こよひはなほ静かに加持など―・りて出でさせ給へ/源氏(若紫)」
[可能] まいれる
参上
さんじょう [0] 【参上】 (名)スル
目上の人の所へ行くこと。また,他人の所へ行くことをへりくだっていう語。「お宅へ―します」「直ちに―いたします」
参上る
もうのぼ・る マウ― 【参上る】 (動ラ四)
「まいのぼる(参上)」の転。「昭陽殿は…―・らせ給はず/宇津保(国譲下)」
参上る
まいのぼ・る マヰ― 【参上る】 (動ラ四)
貴人の所や都に行く。参上(サンジヨウ)する。もうのぼる。「―・る八十氏人の手向する恐(カシコ)の坂に/万葉 1022」
参与
さんよ【参与】
a councilor (職名).→英和
〜する participate[take part] <in> .→英和
参与
さんよ [1] 【参与】 (名)スル
(1)物事にかかわり合うこと。相談などにあずかること。また,その役の人。「国政に―する」
(2)王政復古により置かれた官職名。三職の一。公卿・雄藩の代表者から任命。1869年(明治2)廃止。
参与員
さんよいん [3] 【参与員】
家事審判に立ち会い,意見を述べることを任務とする者。前もって家庭裁判所により民間の有識者から任命される。
参与官
さんよかん [3] 【参与官】
1898年(明治31)に設置され1900年に廃止されたのち,1924年(大正13)再び内閣各省に設置された自由任用の政務官。帝国議会との交渉事項その他の政務に参与した。48年(昭和23)廃止。
参与機関
さんよきかん [5][4] 【参与機関】
行政上の意思決定に参与する行政機関。行政組織法では行政庁の付属機関とされる。
参与観察
さんよかんさつ [4] 【参与観察】
研究対象である社会や集団に調査者自身が加わり,生活をともにするなどして,観察を行い,一次資料を収集すること。文化人類学などにおける異文化社会の研究方法の一。
→フィールドワーク
参事
さんじ【参事】
a councilor.→英和
参事会 a council.→英和
参事
さんじ [1] 【参事】
(1)国会職員の職名。
(2)協同組合などの職員の職名。
(3)明治初年の地方官制で,長官に次ぐ官名。
参事官
さんじかん [3] 【参事官】
内閣官房・法制局あるいは各省庁などで,法律の立案や政策の審議などの事務を行う職員。
参事院
さんじいん 【参事院】
1881年(明治14)に太政官内に設置された機関で,法律の制定・審査や行政官と司法官,地方議会と地方官の権限争いの裁定などにあたった。85年,内閣制度創設により廃止。
参仕
さんし [1] 【参仕】 (名)スル
参上して仕えること。
参伍
さんご [1] 【参伍】
いりまじること。まぜ合わせること。
参会
さんかい [0] 【参会】 (名)スル
(1)会合に出席すること。「―者」
(2)集会。よりあい。「各々の御―おびたたしい事でござる/狂言・張蛸」
(3)遊女をあげて遊ぶこと。遊興。「いにしへ―せし,阿波の大じん/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
参会する
さんかい【参会する】
attend[be present at]a meeting.→英和
参会者 an attendant;→英和
<a large> attendance (総称).→英和
参候
さんこう 【参候】
高貴な人のもとに参上し,御機嫌をうかがうこと。「忠盛に知られずして,ひそかに―の条,力及ばざる次第なり/平家 1」
参候祭
さんぞろまつり 【参候祭】
愛知県設楽(シタラ)町の津島神社の祭り。一一月一七日頃に行われる。湯立の場へ七福神などがあらわれて禰宜(ネギ)との問答があり,その名乗りが祭りの名になった。室町時代に始まるという。
参入
さんにゅう [0] 【参入】 (名)スル
(1)貴人の住居など高貴な場所に入ること。「―するを許されぬは御疑念の筋ありと察せり/近世紀聞(延房)」
(2)加わること。入ること。「他社におくれて―した分野」
参入障壁
さんにゅうしょうへき [5] 【参入障壁】
ある産業に加わろうとする企業にとって,既存の企業が備えている優位性などが参入阻止要因になっていること。
参入音声
まいりおんじょう マヰリ―ジヤウ [4] 【参入音声】
雅楽で,楽人・舞人の入場または登場の音楽。
⇔退出(マカデ)音声
参内
さんだい [0] 【参内】 (名)スル
宮中に参上すること。「―する」
参内傘
さんだいがさ [5] 【参内傘】
少将以上の者が参内するとき従者に持たせた長柄の傘。紙は朱色で柄は籐(トウ)で巻き,畳むときは白麻の袋で包む。近世は,十万石以上の大名も用いた。台傘。
参内殿
さんだいでん 【参内殿】
近世,京都御所内に設けられた宮殿。常御殿の西,御車寄せの内にあり,摂家はここから参内した。
参出
まい・ず マヰヅ 【参出】 (動ダ下二)
〔動詞「まゐる(参)」に「いづ(出)」の付いた「まゐいづ」の転〕
参上する。「山たづの迎へ―・でむ君が来まさば/万葉 971」
参列
さんれつ [0] 【参列】 (名)スル
式に関係者の一人として参加すること。「告別式に―する」
参列する
さんれつ【参列する】
attend;→英和
be present <at> .参列者 an attendant (個人);→英和
an attendance (総称).→英和
参加
さんか【参加】
participation.〜する participate[take part] <in> ;→英和
join;→英和
enter <war> .→英和
〜を申し込む send an entry.→英和
‖参加国 a participating nation.参加者 a participant.
参加
さんか [0] 【参加】 (名)スル
(1)会や団体など目的をもつ集まりの一員になること。行動をともにすること。「平和運動に―する」
(2)〔法〕 ある法律関係に当事者以外の者が関与すること。
参加引受
さんかひきうけ [4] 【参加引受】
手形の引き受けが拒絶された場合に,その遡求(ソキユウ)を阻止するため,引受人以外の者が,特定の遡求義務者のために引受人と同じ義務を引き受けること。栄誉引受。
参加支払
さんかしはらい [4] 【参加支払】
手形の引き受けまたは支払いが拒絶された場合に,その遡求(ソキユウ)を阻止するため,振出人または引受人以外の第三者が,特定の遡求義務者のために手形の支払いを行うこと。栄誉支払。
参勤
さんきん [0] 【参勤・参覲】 (名)スル
(1)出仕して主君に拝謁すること。
(2)「参勤交代」の略。
参勤交代
さんきんこうたい [0][5] 【参勤交代】
江戸幕府の大名統制策の一。原則として一年交代で,諸大名を江戸と領地とに居住させた制度。1635年の武家諸法度改定により制度化。往復や江戸屋敷の経費は大名財政を圧迫したが,交通の発達や文化の全国的な交流をうながすなど各方面に影響を与えた。参勤。
参合
さんごう [0] 【参合】
(1)交わり合うこと。まぜ合わせること。「其社員の多寡に関はらず之を―することを得べき/民約論(徳)」
(2)照らし合わせて考えること。「唯其大意を斟酌して之を日本の事実に―したるも/文明論之概略(諭吉)」
参向
さんこう [0] 【参向】 (名)スル
高位の人の所へ出向くこと。「至急に御所へ―せしに/近世紀聞(延房)」
参堂
さんどう [0] 【参堂】 (名)スル
(1)寺社の堂に参ること。寺社に参詣すること。
(2)人の家を訪問することをへりくだっていう語。「―の上是非文芸上の御高話を伺ひたいから/吾輩は猫である(漱石)」
(3)僧堂に入ること。僧堂の一員として認められ,自分の場所を与えられること。
参天台五台山記
さんてんだいごだいさんき 【参天台五台山記】
1072〜73年,成尋(ジヨウジン)が入宋し,天台山・五台山などを巡礼した際の記録。八巻。
参学
さんがく [0] 【参学】 (名)スル
座禅して仏道を学ぶこと。
参宮
さんぐう [3][0] 【参宮】 (名)スル
神社,特に伊勢神宮に参拝すること。
参宮線
さんぐうせん 【参宮線】
JR 東海の鉄道線。三重県多気・伊勢市・鳥羽間,29.1キロメートル。志摩半島北部を走る。
参宮街道
さんぐうかいどう [5] 【参宮街道】
伊勢神宮参拝のための街道。伊勢街道。
参審制度
さんしんせいど [5] 【参審制度】
一般の国民の中から選ばれた者が裁判官とともに合議体を構成して裁判を行う制度。主にドイツで発達。日本では認められていない。
参州
さんしゅう [1] 【三州・参州】
(1)三つの国。三国。
(2)三河(ミカワ)国の別名。
参差
しんし [1] 【参差】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)長短の等しくないさま。そろわないさま。「枝葉―として生繁り/読本・弓張月(拾遺)」
(2)入りまじるさま。入り組むさま。「茅舎二三十,―として向背相望む/日本風景論(重昂)」
(3)くいちがっているさま。矛盾しているさま。
■二■ (名)スル
くいちがうこと。「烟草の畦圃高低―し/日本風景論(重昂)」
参差錯落
しんしさくらく [1] 【参差錯落】 (ト|タル)[文]形動タリ
一様でなく,入りまじっているさま。「この―たる趣ありてこそ/即興詩人(鴎外)」
参府
さんぷ [1] 【参府】 (名)スル
江戸時代,大名が江戸に参勤したこと。また,江戸に出ること。
参座
さんざ [0] 【参座】
出席すること。参列。参会。「裁判するに,―の者は土人を用ひず/文明論之概略(諭吉)」
参戦
さんせん [0] 【参戦】 (名)スル
戦争に参加すること。
参戦する
さんせん【参戦する】
participate in[enter]a war <on the British side> .→英和
参拝
さんぱい [0] 【参拝】 (名)スル
神社に行って拝むこと。寺にもいう。「明治神宮に―する」
参拝
さんぱい【参拝】
⇒参詣(けい).
参政
さんせい【参政】
participation in government.〜する participate in government.‖(婦人)参政権 (woman) suffrage.
参政
さんせい [0] 【参政】
(1)政治に参加すること。
(2)執政の次に位して,政治に参与する者。江戸幕府の若年寄,大名の用人などの別称。
参政権
さんせいけん [3] 【参政権】
基本的人権の一。国民が直接・間接に国政に参加する権利。選挙権・被選挙権,公務員になる権利,公務員を罷免する権利など。
参朝
さんちょう [0] 【参朝】 (名)スル
朝廷に行くこと。参内。「一橋大納言殿―せられて/近世紀聞(延房)」
参来
もう・く マウ― 【参来】 (動カ変)
〔「まゐく(参来)」の転〕
参り来る。「未だかへり―・こず/日本書紀(仁徳訓)」
参来
まい・く マヰ― 【参来】 (動カ変)
参上する。やってくる。「我(アレ)は―・こむ年の緒長く/万葉 4298」
参殿
さんでん [0] 【参殿】 (名)スル
御殿に参上すること。他人の家を訪問する意の謙譲語としても用いる。参堂。「議奏大納言忠能卿へ―して/近世紀聞(延房)」
参洛
さんらく 【参洛】
都へ上ること。上洛。「東国北国の源氏等おのおの―を企て/平家 7」
参照
さんしょう【参照】
(a) reference;→英和
(a) comparison.→英和
〜する refer <to> ;→英和
compare <with> .→英和
〜せよ see;→英和
vid.;vide;compare <cf.> .
参照
さんしょう [0] 【参照】 (名)スル
他のものと照らし合わせてみること。「第一章を―せよ」「―項目」
参画
さんかく [0] 【参画】 (名)スル
(政策や事業などの)計画に加わること。「草案の起草に―する」
参画する
さんかく【参画する】
participate[take part] <in the planning of> .→英和
参看
さんかん [0] 【参看】 (名)スル
照らしあわせて見くらべること。「兵馬の大権を論ずる章に詳なり宜しく―す可し/明六雑誌 7」
参着
さんちゃく [0] 【参着】 (名)スル
(1)到着すること。「追々―した会員の百余名/油地獄(緑雨)」
(2)「参着払い」の略。
参着払い
さんちゃくばらい [5] 【参着払い】
「一覧払い」に同じ。
参知
さんち [1] 【参知】
そのことに加わって知ること。たずさわること。
参知政事
さんちせいじ [4] 【参知政事】
中国の官名。宋初,宰相の権限を弱めるために置かれた高官。副宰相。執政。明初まで存在。元以降,その性格を異にする。
参社
さんしゃ [0][1] 【参社】 (名)スル
神社に参拝すること。社参。
参禅
さんぜん [0] 【参禅】 (名)スル
座禅して禅を修学すること。特に,ある師の指導の下に禅の修行をすること。参学座禅。問禅。「老師の下に―する」
参禅する
さんぜん【参禅する】
practice Zen meditation.
参稼
さんか [0][1] 【参稼】
個人が組織や団体の中で特殊技能を生かして仕事をすること。
参稼報酬
さんかほうしゅう [4] 【参稼報酬】
特殊技能をもつ人が所属する組織・団体から活動の度合によって得る報酬。
参究
さんきゅう [0] 【参究】
〔仏〕 参禅し真理を究めること。
参籠
さんろう [0] 【参籠】 (名)スル
神社・寺院などに一定の期間こもって祈願すること。おこもり。「寺に―する」
参考
さんこう【参考】
reference.→英和
〜にする refer <to> ;→英和
consult <a book> .→英和
〜になる be instructive[helpful].〜の為 for reference[one's information].‖参考書 a reference book.参考書目 a bibliography(巻末の).参考資料 reference materials.参考人 a witness.参考文献 references.
参考
さんこう [0] 【参考】 (名)スル
(1)考えをまとめたり,物事を決める際に,手がかりや助けとすること。また,その材料。「前例を―にする」
(2)種々の資料などを利用し,考えること。また,その資料。「ご―までに」「欧米の書籍を広く―する時間を要する/社会百面相(魯庵)」
参考人
さんこうにん [0] 【参考人】
(1)犯罪捜査の過程で,捜査機関に取り調べを受ける,被疑者以外の者。
(2)議院の委員会または行政庁の求めに応じて,審査または調査のため参考意見を述べる者。
参考文献
さんこうぶんけん [5] 【参考文献】
書物・論文などにまとめるうえで,参考とする書物・文書。
参考書
さんこうしょ [5][0] 【参考書】
学習・調査・研究などにあたって,参考として用いる書物。
参覲
さんきん [0] 【参勤・参覲】 (名)スル
(1)出仕して主君に拝謁すること。
(2)「参勤交代」の略。
参観
さんかん【参観】
a visit;→英和
(an) inspection.〜する visit;inspect.→英和
〜を許す(さない) be open (closed) to visitors.
参観
さんかん [0] 【参観】 (名)スル
(1)その場に出向いて,仕事ぶりや授業などを見ること。「授業を―する」「父親―日」
(2)くらべ合わせて見ること。「巻尾の正史摘節を―すべし/経国美談(竜渓)」
参詣
さんけい [0] 【参詣】 (名)スル
(1)神社やお寺にお参りすること。「八幡宮に―する」
(2)貴人のもとを訪れること。
参詣する
さんけい【参詣する】
worship <at> ;→英和
visit <a shrine> .→英和
参詣人 a worshipper;a visitor.→英和
参謀
さんぼう【参謀】
(1)[軍の]the staff (総称);→英和
a staff officer.(2)[相談役] <act as> an adviser <to> .
‖参謀(総)長 the chief of the (general) staff.参謀本部 the General Staff Office.
参謀
さんぼう [0] 【参謀】
(1)高級指揮官の幕僚として,軍の作戦・用兵などの一切を計画して指揮官を補佐する将校。
(2)表立った指導者・指揮者の下にいて補佐し,意志決定に際して進言・献策など重要な役割を果たす人。「選挙の―」
参謀本部
さんぼうほんぶ [5] 【参謀本部】
軍隊を統率・指揮する最高機関。旧日本軍においては,陸軍のものを参謀本部と呼び,作戦計画や参謀将校の監督・教育などを行なった。天皇直属。海軍は軍令部と称した。
参謀総長
さんぼうそうちょう [5] 【参謀総長】
旧日本陸軍の参謀本部の長。
参謁
さんえつ [0] 【参謁】 (名)スル
参上して高位の人に会うこと。「長官に―する」
参議
おおまつりごとびと オホ― 【参議】
「さんぎ(参議)」に同じ。[和名抄]
参議
さんぎ [1] 【参議】 (名)スル
(1)国政に参与して,政策などを議すること。「国政を―す/花柳春話(純一郎)」
(2)(「三木」とも書く)律令制で令外官の一。三位・四位の中から選ばれ,大・中納言に次ぐ重職。平安時代には定員八人となった。八座。宰相。
(3)1869年(明治2),太政官に設置し,大政に参与した官名。左右大臣に次ぎ,正三位相当。85年廃止。
(4)1937年(昭和12),日中戦争に際して内閣に設けられた職。重要国務に参与した。43年廃止。内閣参議。
参議院
さんぎいん [3] 【参議院】
日本国憲法下,衆議院とともに国会を構成する一院。衆議院の行き過ぎを是正し不足を補充して,国会の審議を慎重なものにする機能を担う。解散はなく,衆議院の解散中に緊急の必要が生じた場合,単独で議決を行う。参院。
参議院
さんぎいん【参議院(議員)】
(a member of) the House of Councilors.
参議院議員
さんぎいんぎいん [6] 【参議院議員】
参議院を組織する議員。比例代表区(一〇〇人)と選挙区(一五二人)から選出され,任期は六年。三年ごとに半数が改選。被選挙権は三〇歳以上。
参賀
さんが [1] 【参賀】 (名)スル
参内して賀意を表すること。特に正月などに皇居へ行って祝意を表すこと。[季]新年。
参賀する
さんが【参賀する】
go to offer one's congratulations at the Imperial Palace.
参逢ふ
まわ・う マワフ 【参逢ふ】 (動ハ四)
〔「まゐあふ」の転〕
参上して会う。お会いする。「七代(ナナツギ)の御代に―・へる百千(モモチ)まり十の翁の舞ひたてまつる/続後紀(承和一二)」
参進
さんしん [0] 【参進】 (名)スル
神前や貴人の前に進み出ること。
参道
さんどう [0] 【参道】
神社や寺院に参拝する人のために作られた道。「表―」
参道
さんどう【参道】
the approach to a shrine.→英和
参酌
さんしゃく [0] 【参酌】 (名)スル
「斟酌(シンシヤク)」に同じ。「外国思想の長所が―してあるのです/一隅より(晶子)」
参院
さんいん [0] 【参院】
「参議院」の略。
参集
さんしゅう【参集】
⇒集合.
参集
さんしゅう [0] 【参集】 (名)スル
寄り集まること。「他県からも多数―した」「御―の皆さま」
参頭行者
さんとうあんじゃ [5] 【参頭行者】
禅寺で,行者(アンジヤ)の長たる者。古参の僧。
参鶏湯
サムゲタン [3] 【参鶏湯】
〔朝鮮語〕
ひな鶏の腹にもち米・ナツメ・朝鮮人参を詰めて水炊きにする朝鮮料理。
又
また [0] 【又・復・亦】
■一■ (副)
(1)同じ事柄が再び起きたり,繰り返されたりするさまを表す。
(ア)もう一度。再び。重ねて。「―川の水があふれた」「―のおいでをお待ちします」
(イ)今度も。同様に。やはり。「―うまくいった」「今日も―雨だ」
(2)他と比べて事態・状態が同じであるさまを表す。やはり。同様に。「彼も―人の子である」「私も―彼女が好きです」
(3)もう一つ別の要素が加わるさまを表す。その上に。「彼は―熱血漢でもある」「一人で飲む酒も―よいものだ」
(4)(上にくる副詞を強めて)驚きいぶかしむ気持ちを表す。それにつけても。「よく―そんなことが言えたものだ」「どうして―そんなことをしたのだ」
→またの
→またも
■二■ (接続)
(1)その上に。かつ。「波―波」「詩人として名高いだけでなく,―音楽家でもある」「金もいらない。―地位もいらない」
(2)あるいは。または。「今日でもいい。―明日でもいい」
(3)話題を変えるときに用いる語。それから。ところで。「―,ふもとに一つの柴の庵あり/方丈記」
(4)しかし。「見る時は,―,かねて思ひつるままの顔したる人こそなけれ/徒然 71」
→または
■三■ (接頭)
名詞に付いて,間接である意を表す。「―聞き」「―貸し」
又
まった 【又】 (接続)
〔「また(又)」の転〕
「また」を強めていう語。さらに加えて。「味方残らず討死,―主君知盛も大勢に取りまかれ/浄瑠璃・千本桜」
又しても
またしても [2] 【又しても】 (副)
「また」を強めた語。再び重ねて。またまた。「―勝ちを拾う」「―迷惑をかける」
又と無い
またとな・い 【又と無い】 (連語)
⇒「又(マタ)」の句項目
又の
またの 【又の】 (連語)
(連体詞的に用いて)「別の」「ほかの」「次の」などの意を表す。「今回は見送って―機会に譲ろう」
又の世
またのよ 【又の世】
次の世。来世。又の生(シヨウ)。「後の世のため―のため/仏足石歌」
又の名
またのな [2] 【又の名】
ほかの名前。別の名。一名。「平賀源内,―を風来山人」
又の年
またのとし [2] 【又の年】
翌年。あくる年。
又の日
またのひ [2] 【又の日】
(1)ほかの日。別の日。後日。「―にお伺い致しましょう」
(2)翌日。「野分の―/枕草子 200」
又の朝
またのあした 【又の朝】
翌朝。あくる朝。「―御文とくあり/源氏(胡蝶)」
又は
または [2] 【又は】 (接続)
二つ以上の事柄のどれを選んでもよい意を表す。それでなければ。あるいは。もしくは。「万年筆―ボール-ペンを使用すること」
〔法律文などでは,選択される語句に段階がある場合,大きい段階に「または」を,小さい段階に「もしくは」を用いる。→もしくは〕
又も
またも [2] 【又も】 (副)
同じような事柄が再び起こるさま。またしても。またまた。「―しくじった」
又もや
またもや [2] 【又もや】 (副)
またまた。またしても。「―大成功を収めた」
又代官
まただいかん [3] 【又代官】
中世,守護代・地頭代の代わりにその職務を執る者。
又候
またぞろ [0] 【又候】 (副)
〔「またそうろう」の転〕
またまた。またしても。「―彼が来た」「行李(トランク)を開けるか開けない中,―海外へ行かうなぞとは/あめりか物語(荷風)」
又借り
またがり [0] 【又借り】 (名)スル
他人が借りたものを,さらに借り受けること。
⇔又貸し
「部屋を―する」
又借りする
またがり【又借りする】
borrow <a thing> (at) second hand.
又又
またまた [0][2] 【又又】 (副)
〔「また(又)」を重ねて強めた語〕
再び。重ねて。「―大事件だ」「―ご冗談を」
又四郎尺
またしろうじゃく マタシラウ― [4] 【又四郎尺】
曲尺(カネジヤク)の一種。永正年間(1504-1521)京都の指物師又四郎が作ったと伝えられ,広く大工に用いられた。一尺は30.258センチメートル。
→享保(キヨウホウ)尺
→折衷(セツチユウ)尺
又売り
またうり [0] 【又売り】 (名)スル
人から買った品物を他の人に売ること。転売。
又家来
またげらい [3] 【又家来】
家来の家来。陪臣(バイシン)。またもの。
又寝
またね [0] 【又寝・復寝】
一度目を覚まして再び寝ること。
又小作
またこさく [3] 【又小作】
地主から借り入れた小作地をさらに他者に貸し付けること。また,その小作地,小作農。孫小作。下小作。又小作させる仲介者を仲小作という。
又平
またへい 【又平】
(1)近松の浄瑠璃「傾城反魂香(ケイセイハンゴンコウ)」の登場人物。土佐光信の弟子の吃(ドモリ)の絵師。見かけの愚鈍さのために軽んじられるが,必死の思いで手水鉢(チヨウズバチ)に描いた自画像が裏に抜け,その技量を知った師に土佐の名を許される。吃(ドモ)の又平。浮世又平。
(2)〔(1)に用いるところから〕
文楽の首(カシラ)の一。善良だが間の抜けた滑稽役に使用。眉(マユ)が太く口をへの字に結んでいる。
又庇
またびさし [3] 【又庇・又廂】
「孫庇(マゴビサシ)」に同じ。
又廂
またびさし [3] 【又庇・又廂】
「孫庇(マゴビサシ)」に同じ。
又弟子
またでし [0] 【又弟子】
弟子の弟子。孫弟子。
又従兄弟
またいとこ【又従兄弟】
a second cousin.
又従兄弟
またいとこ [3][4] 【又従兄弟・又従姉妹】
親がいとこである子どうしの関係。ふたいとこ。いやいとこ。
又従姉妹
またいとこ [3][4] 【又従兄弟・又従姉妹】
親がいとこである子どうしの関係。ふたいとこ。いやいとこ。
又無し
またな・し 【又無し】 (形ク)
二つとない。この上ない。これにまさるものはない。「我が―・く慕ふ母の/舞姫(鴎外)」
又甥
またおい [0] 【又甥】
甥の子。姪孫(テツソン)。
又者
またもの [0] 【又者】
家来の家来。又家来。陪臣(バイシン)。「お身は―ぢやわ/歌舞伎・幼稚子敵討」
又聞き
またぎき [0] 【又聞き】 (名)スル
話を聞いた人からさらに聞くこと。人づてに聞くこと。「―した話」
又聞き
またぎき【又聞き】
hearsay;→英和
(a) rumor (噂).→英和
〜する learn[know]by[through]hearsay.
又請
またうけ [0] 【又請(け)】
(1)保証人の保証をすること。「―を立てる」
(2)「下請け」に同じ。
又請け
またうけ [0] 【又請(け)】
(1)保証人の保証をすること。「―を立てる」
(2)「下請け」に同じ。
又買い
またがい [0] 【又買い】 (名)スル
買った人から買うこと。
又貸し
またがし [0] 【又貸し】 (名)スル
借りたものを他の者に貸すこと。
⇔又借り
「本を―する」
又貸しする
またがし【又貸しする】
sublet;→英和
sublease.→英和
又質
またしち [0] 【又質】
質にとった質物(シチモツ)を,さらに他に質入れすること。
又隠
ゆういん イウイン 【又隠】
裏千家の茶室。千宗旦が隠居に際して造立した四畳半。利休風四畳半茶室の典型とされる。
又隣
またどなり [3] 【又隣】
一軒おいて隣の家。隣の隣。
又頼み
まただのみ [3] 【又頼み】
人づてに頼むこと。
叉
また [2] 【股・叉・胯】
(1)胴から足の分かれる所。両足のつけ根の部分。またぐら。「―を広げて座る」
(2)一つのもとから二つ以上のものが分かれている所。また,そのような形。「二(フタ)―」「木の―」
叉ふ
あざ・う アザフ 【糾ふ・叉ふ】 (動ハ下二)
組み合わせる。より合わせる。交差させる。あざなう。「筆を抛(ナゲウツ)て手を―・へ/太平記 4」
叉手
さしゅ [1] 【叉手】
(1)両手を組み合わせること。さす。しゃす。「独り帳然として―低頭する/世路日記(香水)」
(2)手をこまぬくこと。物事に手を出さないこと。拱手(キヨウシユ)。さす。しゃしゅ。
(3)「しゃしゅ(叉手){(1)}」に同じ。
叉手
しゃしゅ [1] 【叉手】
(1)〔仏〕 合掌に次ぐ礼法。左手を親指を内にして握り右手でおおって乳の高さに挙げること。
(2)「さしゅ(叉手){(2)}」に同じ。
叉手
さで 【叉手】
「叉手網」に同じ。「―さすに衣手濡れぬ/万葉 1717」
叉手
さす [1] 【叉手】
(1)「さしゅ(叉手)」に同じ。
(2)「扠首(サス)」に同じ。
叉手網
さであみ [0] 【叉手網】
掬(スク)い網の一。二本の竹を交差させ,これに網を張ったもの。また,竹などで輪をつくり,そこに網を張って柄をつけたものもいう。さで。
叉手網[図]
叉木
またぎ [2][0] 【叉木・股木】
二またに分かれた枝。
叉木形
またぎがた [0] 【叉木形】
叉木を組み合わせて図案化した文様。
叉棘
さきょく [0] 【叉棘】
ウニやヒトデ類の体表の棘(トゲ)が変化したもので,先端が叉状をなす構造。物をつかみ,また防身の役をする。はさみとげ。
叉焼
チャーシュー [3] 【叉焼】
〔中国語〕
中国料理で,豚肉を細い紐(ヒモ)でしばり,調味液に浸し,天火で焼いたもの。切って料理に用いる。焼き豚。
叉焼麺
チャーシューメン [3] 【叉焼麺】
具としてチャーシューの薄切りを用いる中華そば。
叉状
さじょう [0] 【叉状】
交差した状態。「―に立てた二本の国旗」
叉状分岐
さじょうぶんき [4] 【叉状分岐】
植物の主軸の生長点が二分して同形の枝を出し,さらにそれぞれの枝が同様に分岐すること。多くの藻類・苔類の根などにみられる。叉生分岐。叉生。叉分。
叉状脈
さじょうみゃく [2] 【叉状脈】
二またに分かれる葉脈。イチョウなどにみられる。
叉銃
さじゅう [0] 【叉銃】 (名)スル
野外で軍隊などが休憩するとき,銃を銃口と槊杖(サクジヨウ)との部分で組み合わせて三角錐状に立て合わせること。
及く
し・く [0] 【如く・若く・及く】 (動カ五[四])
(1)匹敵する。かなう。およぶ。多く打ち消しの語を伴って用いる。「逃げるに―・かず」「明媚争(イカデ)か画も―・かん/金色夜叉(紅葉)」
(2)追いつく。「黄泉(ヨモツクニ)に入りまして,―・きて共に語る/日本書紀(神代上訓)」
→おいしく
→いしく
及ばず乍ら
およばずながら【及ばず乍ら】
<I will do> what little <I> can.
及ばず乍ら
およばずながら [5][0] 【及ばず乍ら】 (副)
十分ではないが。ゆきとどかないが。人の手助けなどする時,謙遜して使う。「―全力を尽くします」
及ばない
およば∘ない 【及ばない】 (連語)
…するまでもない。…する必要がない。及ばぬ。「わざわざ来るに(は)―∘ない」「心配するには―∘ない」
→およぶ
及び
および【及び】
and;→英和
as well (as).
及び
および [0][1] 【及び】
■一■ (接続)
(名詞や名詞と同じ資格をもつ句に付く)並べて挙げる時用いる。並びに。かつ。…も…も。「東京―大阪で開く」「会館の運営―管理」
〔法令用語では,「及び」は小さな段階の語句を併合するのに用い,「ならびに」は大きな段階の語句の併合に用いる。漢文訓読に由来する語〕
■二■ (名)
およぶこと。とどく限り。「これも心の―はいかでかおろかに侍らん/海人刈藻」
及び無し
およびな・し 【及び無し】 (形ク)
力が及ばない。不十分だ。到底不可能だ。「いと―・く,心尽くさざらんかきまぜのほどは/浜松中納言 3」
及び腰
およびごし [0] 【及び腰】
(1)腰をなかば浮かし,上半身をかがめた不安定な姿勢。
(2)自信がなくおどおどしているようす。「―で交渉する」
及び腰になる
およびごし【及び腰になる】
bend[lean]forward.〜である be hesitant[indecisive].
及び難い
およびがた・い [5] 【及び難い】 (形)[文]ク およびがた・し
それと同等になることがきわめて難しい。かなわない。「常人の―・い発想」
及ぶ
およ・ぶ [0][2] 【及ぶ】 (動バ五[四])
(1)ある動きやその影響が伝わっていって,ある離れた所にまで達する。「近代文明の―・ばぬ未開の地」「わが身に被害が―・ぶ」「君にまで迷惑が―・ぶとは思わなかった」
(2)範囲が次第に広がって,ある点にまで達する。「北海道から中部地方に―・ぶ広い地域での地震」「話題が戦時中のことに―・ぶ」
(3)ある数量・時刻・段階に達する。「前後一〇回に―・ぶ折衝」「会議はしばしば深夜に―・んだ」「この期に―・んで中止と言われても困る」
(4)能力・地位・実績などの程度が,ある水準に達する。匹敵する。「彼の芸はまだ師匠には遠く―・ばない」「体力では彼の足元にも―・ばない」
(5)ある範囲全体に行き渡る。「あんな結末を迎えるとは全く想像も―・ばなかった」「私も力の―・ぶ限り協力いたします」
(6)届く。何とかすることができる。「―・ばぬ恋」「くやしがっても―・ばない」
(7)事態が進展していって,そういう状態にまでなる。「酔っぱらって乱暴狼藉に―・んだ」「ついに犯行に―・ぶ」
(8)多く「…するには及ばない」の形で,…する必要がない,…しなくてよい,の意を表す。「自分で行くには―・ばない」「いえ,それには―・びません」「言うにや―・ぶ」
(9)体を伸ばして届かせる。「枕上なる扇,わが持たるして―・びてかきよするが/枕草子 36」
[慣用] 言うに及ばず・一議に及ばず・是非に及ばず・力及ばず
及ぶ
およぶ【及ぶ】
reach (達する);→英和
amount[come up] <to a million yen> ;→英和
extend <to,over> ;→英和
cover.→英和
及ばない (1) do not reach (達しない);fall short <of> .(2) be inferior <to> (匹敵しない);be no match <for> .(3) need not <do> (必要がない);do not have to <do> .
〜かぎりのことをする do everything in one's power.
及ぼす
およぼす【及ぼす】
exert <influence on> .→英和
及ぼす
およぼ・す [3][0] 【及ぼす】 (動サ五[四])
(1)ある作用・影響・恩恵などが達するようにする。行きわたらせる。「生徒に良い影響を―・す」「他人に迷惑を―・す」「利益を万人に―・す」
(2)ある状態に立ち至らせる。「我らが一類を悉く滅亡に―・ぼすを憐ませられい/天草本伊曾保」
[可能] およぼせる
及台子
きゅうだいす キフ― 【及台子】
台子の一。二本柱の台子で,科挙合格者のくぐる門に似せたものといわれる。
及己
つきねぐさ 【及己】
植物フタリシズカの古名。[和名抄]
及第
きゅうだい キフ― [0] 【及第】 (名)スル
試験に合格すること。
⇔落第
「試験に―する」「―点」
及第する
きゅうだい【及第する】
pass <an examination> .→英和
及第者(点) a successful examinee[candidate](the passing mark).
及落
きゅうらく【及落】
success or failure (in an examination).
及落
きゅうらく キフ― [1][0] 【及落】
試験などに合格することと,落ちること。及第と落第。「―を分かつ」
及門
きゅうもん キフ― [0] 【及門】
先生の門にやってくること。転じて弟子。門人。「―の子弟に示す小冊子/渋江抽斎(鴎外)」
友
とも【友】
a friend;→英和
a companion (つれ);→英和
a comrade (仲間);→英和
company (交友).→英和
〜とする make friends with;associate with.良い(悪い)〜と交わる keep good (bad) company.
友
とも [1] 【友・朋】
(1)親しく交わる人。ともだち。友人。朋友(ホウユウ)。「竹馬(チクバ)の―」「昨日の敵は今日の―」
(2)志を同じくする人。同志。「世界の―よ手をつなごう」
(3)常に好んで親しんでいる物。「書物を―とする」
(4)道づれ。なかま。「月を旅路の―とする」
友どち
ともどち 【友どち】
友だち。仲間。朋友。[日葡]
友ヶ島水道
ともがしますいどう 【友ヶ島水道】
⇒紀淡海峡(キタンカイキヨウ)
友交
ゆうこう イウカウ [0] 【友交】
友達の交際。友との交わり。
友人
ゆうじん【友人】
a friend.→英和
〜になる make friends <with> .
友人
ゆうじん イウ― [0] 【友人】
ともだち。朋友。
友党
ゆうとう イウタウ [0] 【友党】
政見・政策に一致するところがあり,行動を共にする政党。
友千鳥
ともちどり [3] 【友千鳥】
群れをなして飛んでいる千鳥。むらちどり。むれちどり。[季]冬。
友垣
ともがき [2] 【友垣】
ともだち。友人。交わりを結ぶことを垣を結ぶのにたとえていう。「気の合つた―はまた別なもので/思出の記(蘆花)」
友好
ゆうこう イウカウ [0] 【友好】
仲のよい交際。友達のよしみ。「―を結ぶ」「―関係」「―国」「―団体」
友好
ゆうこう【友好】
friendship.→英和
‖友好関係 <establish,have> friendly relations <with> .友好国 a friendly nation[power].友好条約 a treaty of friendship[amity].
友好関係原則宣言
ゆうこうかんけいげんそくせんげん イウカウクワンケイ― 【友好関係原則宣言】
正称,国際連合憲章に従った諸国間の友好関係及び協力についての国際法の原則に関する宣言。1970年国連総会で決議として採択。武力不行使,紛争の平和的解決,国内問題不干渉等を宣言。
友子
ともこ 【友子】
ともだち。仲間。「―・友達が手木前で輿樗(キヤリ)をやらかして呉れやうもんなら/滑稽本・浮世床(初)」
友引
ともびき [0] 【友引】
(1)陰陽道(オンヨウドウ)で,凶禍が友人に及ぶとする方角。友引方。
(2)六曜の一。何をしても勝負がつかないとする日。朝晩は吉,昼は凶だが,のち,{(1)}と混同されこの日に葬式を出すことを忌むようになった。友引日(ニチ)。
友情
ゆうじょう【友情】
friendship.→英和
〜のある(ない) (un)friendly;→英和
warm (cold) <to> .→英和
友情
ゆうじょう イウジヤウ 【友情】
小説。武者小路実篤作。1919年(大正8)「大阪毎日新聞」連載。親友に恋人を奪われる主人公を通して,友情と恋との相克,自然に従うエゴの姿を描く。
友情
ゆうじょう イウジヤウ [0] 【友情】
友達の間の親愛の情。友人の間の情け。友達のよしみ。「―に厚い人」
友愛
ゆうあい【友愛】
friendship.→英和
友愛
ゆうあい イウ― [0] 【友愛】 (名・形動)[文]ナリ
(1)兄弟または友人間の情愛。「―の精神」
(2)友情を抱いている・こと(さま)。「妾(ワラワ)が―なる水本君足下(ソツカ)よ/新粧之佳人(南翠)」
友愛会
ゆうあいかい イウ―クワイ 【友愛会】
1912年(大正1)8月結成された労働組合。鈴木文治ら一五名で結成,初めは共済・修養的性格が強かった。19年大日本労働総同盟友愛会と改称,八時間労働・普通選挙などを要求した。21年日本労働総同盟と改称。
→総同盟(1)
友成
ともなり 【友成】
平安中・末期の備前の刀工。父実成とともに一条天皇の剣を鍛えたという。太刀姿反り高く,地鉄美麗。「君万歳友成」ほかの作品が現存。生没年未詳。
友擦れ
ともずれ [0] 【友擦れ】 (名)スル
友人との交際で世慣れすること。友人の影響で悪ずれすること。
友朋
ゆうほう イウ― [0] 【友朋】
友だち。朋友。
友梅
ゆうばい イウバイ 【友梅】
⇒雪村(セツソン)友梅
友田
ともだ 【友田】
姓氏の一。
友田恭助
ともだきょうすけ 【友田恭助】
(1899-1937) 新劇俳優。東京生まれ。築地小劇場創立に参加。1932年(昭和7)築地座を結成。文学座創立直後に召集,中国で戦死。
友禅
ゆうぜん イウゼン [1] 【友禅】
(1)
⇒宮崎(ミヤザキ)友禅
(2)「友禅染め」の略。
友禅カナキン
ゆうぜんカナキン イウゼン― [5][6] 【友禅―】
友禅染めを施した金巾(カナキン)。
友禅ビロード
ゆうぜんビロード イウゼン― [5] 【友禅―】
⇒ビロード友禅(ユウゼン)
友禅モスリン
ゆうぜんモスリン イウゼン― [5] 【友禅―】
友禅染めを施したモスリン。
友禅扇
ゆうぜんおうぎ イウゼンアフギ [5] 【友禅扇】
人物・花鳥などを友禅の染め模様のように描いた扇。
友禅染
ゆうぜんぞめ イウゼン― [0] 【友禅染(め)】
糊置(ノリオ)き防染による文様染め。本来は手描き・手彩色であったが,明治以後型紙を用いる型友禅が多くなった。多色を用いて絵画風な模様を華麗に染め出した,日本独特の染め物。宮崎友禅が始めたといわれる。
→糊置き
友禅染め
ゆうぜんぞめ【友禅染め】
the Yuzen process;printed silk.
友禅染め
ゆうぜんぞめ イウゼン― [0] 【友禅染(め)】
糊置(ノリオ)き防染による文様染め。本来は手描き・手彩色であったが,明治以後型紙を用いる型友禅が多くなった。多色を用いて絵画風な模様を華麗に染め出した,日本独特の染め物。宮崎友禅が始めたといわれる。
→糊置き
友禅模様
ゆうぜんもよう イウゼン―ヤウ [5] 【友禅模様】
友禅染めに用いられる華やかな模様。
友禅絵
ゆうぜんえ イウゼンヱ [3] 【友禅絵】
(1)友禅染めの下絵。
(2)宮崎友禅が始めたという絵画の一風。友禅の染め模様のように描いた絵画。
友禅縮緬
ゆうぜんちりめん イウゼン― [5] 【友禅縮緬】
友禅染めを施した縮緬。
友船
ともぶね [0] 【友船・伴船】
(1)一緒に行く船。連れだって行く船。
(2)同じ船に一緒にのること。
友視
ゆうし イウ― [1] 【友視】 (名)スル
友として扱うこと。「必ず君を―するのみならず又君を尊敬し/花柳春話(純一郎)」
友誼
ゆうぎ イウ― [1] 【友誼】
友達のよしみ。友達どうしの仲。友情。「―に厚い人」「―を深める」「―団体」
友軍
ゆうぐん イウ― [0] 【友軍】
味方の軍隊。「―機」「―部隊」
友達
ともだち [0] 【友達】
一緒に勉強したり仕事をしたり遊んだりして,親しく交わる人。友人。友。朋友(ホウユウ)。「―になる」「遊び―」「女―」
友達
ともだち【友達】
⇒友.
友邦
ゆうほう イウハウ [0] 【友邦】
親密な友好関係にある国。
友邦
ゆうほう【友邦】
a friendly nation;an ally.→英和
友部
ともべ 【友部】
茨城県中部,西茨城郡の町。常磐線と水戸線が分岐する交通の要衝。
友野
ともの 【友野】
姓氏の一。
友野霞舟
とものかしゅう 【友野霞舟】
(1791-1849) 江戸後期の漢詩人。江戸の人。名は瑍,字(アザナ)は子玉,霞舟は号。幕臣の家に生まれ,昌平黌で野村篁園に師事。著「霞舟先生詩集」「錦天山房詩話」
友釣
ともづり [0] 【友釣(り)】
アユの釣り方の一。成魚のアユは川底に縄張りをつくり,他のアユが近づくと攻撃をする。この習性を利用して,おとりアユの尾の後方に掛け針をつけて縄張りに誘導し掛け針に掛ける方法。
友釣
ともづり【友釣】
fishing by decoy.
友釣り
ともづり [0] 【友釣(り)】
アユの釣り方の一。成魚のアユは川底に縄張りをつくり,他のアユが近づくと攻撃をする。この習性を利用して,おとりアユの尾の後方に掛け針をつけて縄張りに誘導し掛け針に掛ける方法。
友鏡
ともかがみ 【友鏡】
語学書。東条義門著。1823年刊。係り結びの法則を活用によって整理して図示したもの。本居宣長の「てにをは紐鏡」に準じて作られた。てにをは友鏡。
→活語指南
友鶯
ともうぐいす 【友鶯】
雌雄一緒にいる鶯。「春山の―の鳴き別れ,帰ります間も思ほせ我を/万葉 1890」
友鶴
ともづる 【友鶴】
雌雄そろいの鶴。また,よい配偶者。
双
そう サウ 【双】
■一■ [1] (名)
(1)二つで一組になるもの。「―の目」
(2)匹敵するもの。並ぶもの。
→そうなし(双無)
(3)「双調(ソウジヨウ)」に同じ。「―・黄・一越/花鏡」
■二■ (接尾)
助数詞。対になっているものを数えるのに用いる。「屏風(ビヨウブ)一―」
双び
ならび [0] 【並び・双び】
(1)並ぶこと。並んでいるもの。並んでいる状態。列。「歯の―が美しい」「この―の家は全部社宅になっている」
(2)並べて比べるもの。たぐい。比類。「世界に―もない大学者」
→並びない
双び倉
ならびぐら [0] 【並び倉・双び倉】
古代における倉の配置形式の一。二つの倉を並べて建て中間部が板倉によって連絡されているもの。正倉院はこの例。
双ぶ
なら・ぶ [0] 【並ぶ・双ぶ】
■一■ (動バ五[四])
(1)二つ以上のもの,二人以上の人が同じ方向に向いて列を作る。線状につらなる。「三列に―・ぶ」「切符を買うために―・んだ」
(2)二つのものが隣り合ってある。一対になる。また,並行する。「二人―・んで歩く」「新幹線と在来線が―・んで走る」「いたう進みぬる人の命幸と―・びぬるはいと難きものになむ/源氏(絵合)」
(3)きちんと置かれている。「書棚に―・んでいる本」
(4)程度が同じになる。匹敵する。「―・ぶものがない」「オーストラリアと―・ぶ羊毛の生産国」「―・び称される」
(5)そろう。いっしょになる。同席する。「御子三人。みかど・きさき,かならず―・びて生れ給ふべし/源氏(澪標)」
(6)時間的に近接する。「すぎにし年ごろ,―・べる月日の中に求むれど/保憲女集」
〔「並べる」に対する自動詞〕
[可能] ならべる
■二■ (動バ下二)
⇒ならべる
双べる
なら・べる [0] 【並べる・双べる】 (動バ下一)[文]バ下二 なら・ぶ
(1)二つ以上のものを線状に置く。列を作るように置く。また,多くのものをきちんと配列する。「椅子を三列に―・べる」「本を書棚に―・べる」「単語カードを ABC 順に―・べ直す」
(2)二つのものを隣り合わせて置く。「机を―・べて仕事をする」「肩を―・べて歩く」「羽を―・べ枝をかはさむ/源氏(桐壺)」
(3)ある場所に多くの物を広げて置く。「テーブルに料理を―・べる」
(4)同じ種類のことを次々に言いたてる。「不平を―・べる」「能書きを―・べる」
(5)匹敵させる。「シラーはゲーテと―・べて論ぜられることがある」
(6)碁石を盤上に置く。
(7)比較する。「―・べて見ればをぐさ勝ちめり/万葉 3450」
〔「並ぶ」に対する他動詞〕
[慣用] 肩を―・轡(クツワ)を―・枕を―
双ヶ岡
ならびがおか 【双ヶ岡】
京都市右京区,仁和(ニンナ)寺の南の丘陵。一ノ岡・二ノ岡・三ノ岡に分かれる。平安時代,貴族の別荘地。兼好法師が草庵を結んだ所。双の岡。((歌枕))
双児
そうじ サウ― [1] 【双児】
ふたご。双子。双生児。そうし。
双六
すぐろく 【双六】
「すごろく」の古形。「碁・―の盤,調度,弾棊(タンギ)の具など/源氏(須磨)」
双六
すごろく【双六】
sugoroku;a picture ludo.〜をする play (at) sugoroku.
双六
すごろく [0] 【双六】
〔「双六」の古い字音に基づく「すぐろく」の転〕
(1)盤双六。エジプトまたはインドに起こり,中国から奈良時代以前に伝わった室内遊戯。盤上に白黒一五個ずつの駒(コマ)を置き,筒から振り出した二つの采(サイ)の目の数によって駒を進め,早く敵陣にはいった方を勝ちとする。中古以来,賭博(トバク)として行われることが多かった。江戸末期には衰退。
(2)絵双六。紙面に多くの区画を作って絵をかき,数人が采を順に振って出た目の数によって「ふりだし」から駒を進め,早く「あがり」に着いた者を勝ちとする。江戸時代に起こり,道中双六など様々な種類がある。[季]新年。
双六(1)[図]
双六打ち
すごろくうち [0] 【双六打ち】
双六をすること。双六を使って博打(バクチ)をすること。また,その人。
双六盤
すごろくばん [0] 【双六盤】
双六{(1)}の遊戯に使用した盤。中間に横に一条の空地があり,その両側にそれぞれ一二のます目を設けたもの。
双円墳
そうえんぷん サウヱン― [3] 【双円墳】
円墳が二つ連結した形の,古墳の一形式。瓢形(ヒヨウケイ)墳とも呼ばれ,朝鮮の双墓も類例。
双分組織
そうぶんそしき サウブン― [5] 【双分組織】
社会を二つの集団に分ける組織原理。北米インディアンの半族制が典型。二大政党制や男女関係も双分組織とみることができる。双分制。
双務
そうむ サウ― [1] 【双務】
契約の当事者の双方が互いに義務を負うこと。
⇔片務
双務協定
そうむ【双務協定】
a bilateral contract.
双務契約
そうむけいやく サウ― [4] 【双務契約】
当事者の双方が相互に対価的な債務を負担する契約。売買・賃貸借・請負など。
⇔片務契約
双務貿易
そうむぼうえき サウ― [4] 【双務貿易】
双務協定によって二国間で行われる貿易。相手国の製品を買い付けると同時に,自国の製品を売り込むことを前提とする。
双十協定
そうじゅうきょうてい サウジフケフテイ 【双十協定】
1945年10月10日に結ばれた中国国民党と共産党との間の協定。二か月におよぶ国共両党の重慶会談によって平和的な統一中国の再建に関し合意したが,のち国共内戦に突入。
双十節
そうじゅうせつ サウジフ― [3] 【双十節】
中華民国の建国記念日。一〇月一〇日。1911年孫文らが清朝打倒の行動を起こした日を記念する。
双口土器
そうこうどき サウコウ― [5] 【双口土器】
一つの胴に二つの口をつけた,縄文時代の異形土器の一種。小形のものが多く,液体容器とされる。
双向き
もろむき 【諸向き・双向き】
(1)ウラジロの別名。
(2)どちらの方向へも向くこと。また,すべてが同じ方向に向く意とも。「武蔵野の草は―かもかくも/万葉 3377」
双墓
そうぼ サウ― [1] 【双墓】
二つの円墳が相接して並んでいる墳墓。古代朝鮮にあり,双方に遺骸が納められている。
→双円墳
双声
そうせい サウ― [0] 【双声】
漢字二字の熟語の,各字の語頭子音が同じであること。「過去」「流離」など。
双子
ふたご【双子】
twins;a twin (その一人).→英和
双子座《天》the Twins;Gemini.→英和
双子
ふたこ [0][3] 【双子・二子】
「双子糸(フタコイト)」に同じ。
双子
そうし サウ― [1] 【双子】
(1)ふたご。双児。双生。
(2)星の名。双子(フタゴ)座のポルックスとカストルの二星。陰陽。二つ星。
双子
ふたご [0] 【双子・二子】
同じ母親から同時に生まれた二人の子。双生児。
双子の赤字
ふたごのあかじ [0][0] 【双子の赤字】
アメリカにおける財政赤字と国際収支赤字の併存。レーガン政権による景気拡大のための国債発行による財政支出が財政赤字を生み,それに基づく有効需要の拡大による輸入の増加が国際収支赤字を生んだことをいう語。
双子塚
ふたごづか [3] 【双子塚・二子塚】
山が二つ並んだ形の丘・小山。しばしば双円墳・前方後円墳などの通称となる。二子山。二つ山。
双子宮
そうしきゅう サウ― [3] 【双子宮】
黄道十二宮の第三宮。昔は,双子(フタゴ)座に相当したが,歳差のため今では牡牛座にある。
双子座
ふたござ [0] 【双子座】
〔(ラテン) Gemini〕
三月初旬の宵に南中する星座。黄道十二宮の双子(ソウシ)宮に相当した。明るい二つの星カストルとポルックスはギリシャ神話の双子の英雄の名。
双子糸
ふたこいと [4] 【双子糸】
⇒双糸(ソウシ)
双子素数
ふたごそすう [4] 【双子素数】
三と五,一七と一九のように,隣り合う奇数がともに素数である組のこと。
双子縞
ふたこじま [0] 【双子縞】
(1)縞柄の双子織り。
(2)太縞の両側に細い縞を配した縞柄。双子持ち。
双子織
ふたこおり [0] 【双子織(り)】
経(タテ)糸または経糸・緯(ヨコ)糸ともに双子糸を使って平織りにした綿織物。
双子織り
ふたこおり [0] 【双子織(り)】
経(タテ)糸または経糸・緯(ヨコ)糸ともに双子糸を使って平織りにした綿織物。
双子葉植物
そうしよう【双子葉植物】
a dicotyledon.→英和
双子葉植物
そうしようしょくぶつ サウシエフ― [7] 【双子葉植物】
被子植物の一綱。単子葉植物に対する。子葉が二枚あり,一般に維管束が輪状に並んで形成層をつくる。葉は羽状脈・掌状脈または網状脈をもつ。花は四または五数性。花弁の癒着の有無により,さらに合弁花類と離弁花類とに分ける。
⇔単子葉植物
双対の原理
そうついのげんり サウツイ― 【双対の原理】
〔数〕
(1)射影幾何学の原理の一。平面(または空間)の射影幾何学で,ある命題が成り立てば,その命題中の点を直線に,直線を点に(空間の場合には点を平面に,平面を点に)置き換えて得られる命題も成り立つというもの。
(2)ブール代数の原理の一。ある公式の中の記号∪と∩を交換して得られる式は,また公式になるというもの。
双差
もろざし [0] 【双差(し)・両差(し)】
相撲で,両手を相手のわきに差し入れること。左右とも下手を取ること。
双差し
もろざし [0] 【双差(し)・両差(し)】
相撲で,両手を相手のわきに差し入れること。左右とも下手を取ること。
双幅
そうふく サウ― [0] 【双幅】
二つで一組の掛軸。
双懸果
そうけんか サウケンクワ [3] 【双懸果】
下側から二裂して果軸の先端に下垂している果実。セリ科のシシウド・ニンジンの果実など。懸果。
双成り
ふたなり [0] 【二形・双成り・二成り】
(1)一つのものが二つの形をもっていること。特に,ひとりの人が男女両性をそなえていること。また,その人。半陰陽。はにわり。
(2)「二形船(フタナリブネ)」の略。
双手
そうしゅ サウ― [1] 【双手】
両方の手。両手。もろて。
⇔隻手
双手
もろて [0] 【諸手・双手】
(1)左右の手。両手。
⇔一手(ヒトテ)
(2)もろもろの軍隊。「―にすぐれたりとの御感状/甲陽軍鑑(品一八)」
双数
そうすう サウ― [0][3] 【双数】
(1)〔dual number〕
古代印欧語などで,特に二個または一対のものを表す数。現代でもアラビア語や東南アジアなどの諸言語にみられる。両数。
(2)二個あるいは一対の事物を普通の複数と区別する語法や,文法上の特徴。
双方
そうほう【双方】
both parties[sides].〜の both;→英和
mutual.→英和
〜の言い分を聞く hear both sides.
双方
そうほう サウハウ [1] 【双方】
関係しているあちらとこちら。両方。「―の意見を聞く」
双方代理
そうほうだいり サウハウ― [5] 【双方代理】
同一人が同時に当事者双方の代理人となって契約を結ぶこと。民法上,原則として禁止される。
双方向
そうほうこう サウハウカウ [3] 【双方向】
通信などで,情報の伝達の方向が一方向ではなく,受け手も送り手になることができるような方式。
双方向通信
そうほうこうつうしん サウハウカウ― [7] 【双方向通信】
電話に代表されるような対話型の通信。インタラクティブ-コミュニケーションとも。
双方寡占
そうほうかせん サウハウクワ― [5] 【双方寡占】
売り手側と買い手側の両方が少数で寡占状態にあること。それぞれがいかなる行動をとるかについては確定が困難。
双方独占
そうほうどくせん サウハウ― [5] 【双方独占】
売り手と買い手の両方が独占状態にあること。クローズド-ショップの労働組合と企業との関係などにいう。
双方行為
そうほうこうい サウハウカウヰ [5] 【双方行為】
当事者双方の意思の合致により一つの法律的効果が生じる行為。契約など。
→単独行為
→合同行為
双晶
そうしょう サウシヤウ [0] 【双晶】
二個以上の同一種類の単結晶が,一定の幾何学的規則性をもって一体に結合しているもの。
双曲線
そうきょくせん【双曲線】
《数》a hyperbola.→英和
双曲線
そうきょくせん サウキヨク― [0][4] 【双曲線】
二次曲線の一。平面上で,二定点(焦点)からの距離の差が,常に一定な点の軌跡として表される曲線。標準形の方程式は �²/�²−�²/�²=1
→円錐曲線
双曲線[図]
双曲線航法
そうきょくせんこうほう サウキヨク―カウハフ [7] 【双曲線航法】
電波航法の一種。二点からの距離差の一定な点は双曲線を描くことから,二つの固定局からのパルス電波を受信し,到達時間差・位相差を測って位置を求める航法。到達時間差を測定するものにロラン,位相差を測定するものにオメガ・デッカがある。
双曲面
そうきょくめん サウキヨク― [4] 【双曲面】
二次曲面の一。標準形の方程式は �²/�²+�²/�²−�²/�²=1(一葉双曲面)または −�²/�²−�²/�²+�²/�²=1(二葉双曲面)。
双曲面[図]
双書
そうしょ [0][1] ソウ― 【叢書】 ・ サウ― 【双書】
(1)多くの書物を集めてまとめたもの。「群書類従」「故実叢書」の類。
(2)同じ形式・体裁で編集され,継続的に刊行される一群の書物。シリーズ。「日本史人物―」
双書]
ぶんこ【文庫[書庫・双書]】
a library.→英和
文庫本 <米> a pocket book.
双本
そうほん サウ― [0] 【双本】
「双本歌(ソウホンカ)」に同じ。
双本
ひたもと 【双本】
旋頭歌(セドウカ)のこと。
双本歌
そうほんか サウ― [3] 【双本歌】
旋頭歌(セドウカ)の別名。ひたもと。双本。
双林
そうりん サウ― [0] 【双林】
沙羅双樹(サラソウジユ)の林。
双林の入滅
そうりんのにゅうめつ サウ―ニフメツ 【双林の入滅】
釈迦が沙羅双樹の林の中で涅槃(ネハン)に入ったこと。その際,四方に二本ずつあった木は,東西,南北の二双樹が合わさり,一樹となって釈迦をおおい,白色に変わって枯れたという。
双林寺
そうりんじ サウリン― 【双林寺】
京都市東山区下河原鷲尾町にある天台宗の寺。山号,霊鷲(リヨウジユ)山(のちに金玉山)。805年最澄の創建。後鳥羽天皇が帰依し皇女が入寺したため双林寺宮と称された。一四世紀後半より明治維新までは時宗道場となっていた。
双棲
そうせい サウ― [0] 【双棲】
雌雄・夫婦が一緒に住むこと。
双極子
そうきょくし サウキヨク― [3] 【双極子】
微小な距離だけ離れた大きさの等しい正負一対の電荷,または大きさの等しい正負一対の磁極。前者を電気双極子あるいは単に双極子といい,後者を磁気双極子という。
→双極子モーメント
→磁気モーメント
双極子モーメント
そうきょくしモーメント サウキヨク― [6] 【双極子―】
電気双極子モーメントと磁気双極子モーメントがあるが,普通は前者をさす。電気双極子を特徴づけるベクトル量で,その大きさは,正電荷の大きさと正負電荷間の距離との積に等しく,その向きは,普通,負電荷から正電荷に向かう向きにとる。
双極性障害
そうきょくせいしょうがい サウキヤクセイシヤウガイ [7] 【双極性障害】
精神障害である気分障害の一。躁状態と鬱状態の二つの病相が交互に,あるいは躁状態が周期的に現れるもの。
双樹
そうじゅ サウ― [1] 【双樹】
(1)二本の木。一対の木。
(2)「沙羅双樹(サラソウジユ)」の略。
双殻類
そうかくるい サウカク― [4] 【双殻類】
⇒斧足類(オノアシルイ)
双海船
そうかいぶね サウカイ― [5] 【双海船】
明治前期まで捕鯨に用いた船。二隻で一張りの網を張り,勢子船の追い込んだ鯨を捕獲する。
双涙
そうるい サウ― [0] 【双涙】
両眼から流れる涙。「―はら��と砂上に落ちぬ/自然と人生(蘆花)」
双清
そうせい サウ― [0] 【双清】
画題の一。梅に水仙を配するもの。
双無し
そうな・し サウ― 【双無し】 (形ク)
並ぶものがない。並ぶもののないほどすばらしい。「鎌倉の海に鰹といふ魚は,かの境ひには―・きものにて/徒然 119」
双球菌
そうきゅうきん サウキウ― [0] 【双球菌】
球菌のうち,二個の菌体が対になって腎形・ソラマメ形などを呈しているもの。淋菌・肺炎双球菌など。
双璧
そうへき【双璧】
the two greatest authorities <of> ;the matchless twin stars <of> .
双璧
そうへき サウ― [0] 【双璧】
〔「璧」は宝玉の意〕
優劣をつけられない二つのすぐれたもの。両雄。「日本文学の―」
双生
そうせい サウ― [0] 【双生】
同時に二児を産むこと。また,生まれること。双胎分娩。
双生児
そうせいじ サウ― [3] 【双生児】
一回の分娩で生まれた二人の児。一卵性と二卵性とがある。ふたご。
双生児
そうせいじ【双生児】
a twin (その一方);→英和
<identical> twins (その両方);twin brothers[sisters].
双発
そうはつ サウ― [0] 【双発】
二基の発動機を備えていること。
双発の
そうはつ【双発の】
bimotored[twin-engined] <plane> .
双発機
そうはつき サウ― [4][3] 【双発機】
エンジン二基を備えている飛行機。
双盤
そうばん サウ― [0] 【双盤】
(1)寺院で法会のときなどに,打ち合わせて鳴らす金属の盤。
(2)下座(ゲザ)音楽の一。伏鉦(フセガネ)の大形のものを枠につるし,撞木(シユモク)で打ち鳴らす。寺院の場や,立ち回りに使う。
(3)「礎盤(ソバン)」に同じ。
双眸
そうぼう サウ― [0] 【双眸】
左右のひとみ。両眼。
双眼
そうがん サウ― [0] 【双眼】
左右両方の目。両眼。
⇔隻眼
双眼鏡
そうがん【双眼鏡】
(a pair of) binoculars;a field glass[field glasses];an opera glass[opera glasses].〜で見る look through field glasses.
双眼鏡
そうがんきょう サウ―キヤウ [0] 【双眼鏡】
小型の望遠鏡を二本平行に並べ,両眼で観察できるようにした携帯用の光学器具。主に地上用なので正立像。ガリレイ式とプリズム式がある。小さくて低倍率のものはオペラグラス。
双瞳
そうとう サウ― [0] 【双瞳】
〔「そうどう」とも〕
(1)一眼の中に二つのひとみがあること。奇人の人相。
(2)左右両方の目。両眼。「―烱々として/経国美談(竜渓)」
双碰
シャンポン [1] 【双碰】
〔中国語〕
麻雀で,聴牌(テンパイ)しているとき,対子(トイツ)が二組あってどちらかを刻子(コーツ)にすれば和了する牌の形。
双節棍
ぬんちゃく [0] 【双節棍】
沖縄に伝わる武具。二本の短い樫(カシ)の棒を,短い鎖または紐(ヒモ)でつないだもの。
双糸
そうし サウ― [1] 【双糸】
単糸を二本よりあわせた糸。二子(フタコ)糸。諸撚(モロヨ)り糸。
双紙
そうし サウ― [1] 【草紙・草子・双紙・冊子】
〔「さくし(冊子)」の転〕
(1)綴(ト)じてある本。字などを書いたものも書いてないものもいう。
(2)仮名書きの物語・日記・歌などの総称。「古今の―を御前におかせ給ひて/枕草子 23」
(3)書き散らした原稿。したがき。「書きおかれける歌の―どもの/十六夜」
(4)「絵草紙」「草双紙」などの略。
(5)字の練習用に紙を綴じたもの。
双絶
そうぜつ サウ― [0] 【双絶】
二つながら比類なくすぐれていること。「才色―」
双美
そうび サウ― [1] 【双美】
(1)二つともそろって美しいこと。また,そのもの。
(2)二人の美女。
双翅目
そうしもく サウシ― [3] 【双翅目】
昆虫の分類上の一目。昆虫の中で最も進化した群の一つとされる。前ばねは膜状でよく発達しているが,後ろばねは退化して平均棍(コン)と呼ばれる棍棒状をなす。体長1〜50ミリメートル前後。完全変態をする。ハエ・アブ・カなどを含み,全世界で一〇万種近くが知られる。双翅類。
双翼
そうよく サウ― [0] 【双翼】
(1)左右の翼。
(2)左右両側に配置された軍隊。両翼。
双肩
そうけん サウ― [0] 【双肩】
(1)左右両方の肩。
(2)重い責任や義務を負うもののたとえ。「国の将来が若者の―にかかる」
双肩に掛かるう)
そうけん【双肩に掛かる(担(にな)う)】
rest[fall](bear) on one's shoulders.
双胎
そうたい サウ― [0] 【双胎】
胎内に二つの胎児を保有する状態。
双胎妊娠
そうたいにんしん サウ― [5] 【双胎妊娠】
ふたごを妊娠すること。
双胴船
そうどうせん サウドウ― [0] 【双胴船】
二つの船を並べたような胴体構造の船。カタマラン船。
双胴船
そうどう【双胴船】
a catamaran.→英和
双脚
そうきゃく サウ― [0] 【双脚】
左右両方の足。両足。
双腕
そうわん サウ― [0] 【双腕】
両方の腕。両腕。
双葉
ふたば【双葉】
《植》a seed leaf;a bud (芽).→英和
双葉
ふたば [2][0] 【二葉・嫩・双葉】
(1)二つの子葉。植物が芽を出した時に見られる二枚の葉。双子葉植物は一般に子葉は二枚である。[季]春。《大いなる―もたげぬ庭最中/加賀谷凡秋》
(2)人のごく幼い頃。また,物のごく初期。「―の頃から見守る」
双葉山
ふたばやま 【双葉山】
(1912-1968) 第三五代横綱。大分県生まれ。本名,龝吉(アキヨシ)定次。六九連勝・全勝優勝連続五場所・幕内優勝一二回などを記録。年寄名は時津風。日本相撲協会理事長を務めた。
双葉葎
ふたばむぐら [4] 【双葉葎】
アカネ科の一年草。畑や草地に多い。茎は高さ約20センチメートルで,よく分枝する。葉は線形で,対生。夏,葉腋(ヨウエキ)に白色の花をつける。
双葉葵
ふたばあおい [4] 【二葉葵・双葉葵】
ウマノスズクサ科の多年草。山中の木陰に生え,茎は地をはい先端に二葉をつける。葉は帯紫色の長い柄につき,ほぼ心臓形。五月頃,葉間に淡紅紫色の花を一個つける。京都賀茂神社の神紋とされ,徳川家・松平家もこれを用いた。賀茂葵。葵草。
双葉鈴木竜
ふたばすずきりゅう [6] 【双葉鈴木竜】
中生代白亜紀に栄えた首長竜の一種。体長約7メートル,福島県いわき市で化石が出土。地層名の双葉層群と発見者鈴木直(タダシ)の名を取って命名。
双蛾
そうが サウ― [1] 【双蛾】
美人の眉(マユ)。「宛転たる―は遠山の色とぞ見え紛ふ/盛衰記 2」
双蝶蝶曲輪日記
ふたつちょうちょうくるわにっき フタツテフテフ― 【双蝶蝶曲輪日記】
人形浄瑠璃。世話物。竹田出雲ほか合作。1749年初演。近松門左衛門の「山崎与次兵衛寿(ネビキ)の門松」の吾妻・与次兵衛の話に,力士濡髪長五郎と放駒長吉の立て引きと和解とをからませて展開したもの。「角力(スモウ)場」「引き窓」がしばしば上演される。
双袖
そうしゅう サウシウ [0] 【双袖】
左右のそで。両方のそで。両袖。
双親
もろおや [0] 【双親】
ふたおや。両親。
双親
そうしん サウ― [0] 【双親】
ふたおや。両親。父母。
双調
そうじょう サウデウ [1][0] 【双調】
(1)日本音楽の音名。十二律の六番目の音。中国十二律の仲呂(チユウリヨ)に相当し,音高は洋楽のトにほぼ等しい。
(2)雅楽の六調子の一。{(1)}を主音とするもの。呂旋音階に属する。
双軸結晶
そうじくけっしょう サウヂクケツシヤウ [5] 【双軸結晶】
⇒二軸結晶(ニジクケツシヨウ)
双輪
そうりん サウ― [0] 【双輪】
(1)車の左右二つの車輪。両輪。
(2)二つそろわなければ役に立たない物事のたとえ。
双鉤
そうこう サウ― [0] 【双鉤】
(1)書道で,親指と,人差し指および中指で軸を持って書くこと。
→単鉤(タンコウ)
(2)文字の輪郭だけを墨の線で写しとること。籠(カゴ)写し。
双鉤填墨
そうこうてんぼく サウ― [5] 【双鉤填墨】
双鉤{(2)}で写したものに墨を塗り込め,同じような書跡をつくること。
双面
ふたおもて 【双面】
浄瑠璃・歌舞伎舞踊の趣向。全く同じ姿形の二人の人物が現れ周囲を惑わすが,のち一方が変化の正体を現すというもの。「隅田川続俤(ゴニチノオモカゲ)」(通称,法界坊)の終幕の所作事が有名。
双頬
そうきょう サウケフ [0] 【双頬】
両方のほお。
双頭
そうとう サウ― [0] 【双頭】
頭が二つ並んでついているもの。両頭。
双頭の鷲
そうとうのわし サウ― [0] 【双頭の鷲】
二つの頭をもつ鷲の図柄。神聖ローマ帝国・オーストリア-ハンガリー帝国・ロシア帝国などが皇帝権力の象徴として用いた。現在,アルバニアで国旗・国章に使用。
双鬟
そうかん サウクワン 【双鬟】
あげまき。
双鬢
そうびん サウ― [0] 【双鬢】
左右の鬢。もろびん。
双魚
そうぎょ サウ― [1] 【双魚】
(1)二匹の魚。
(2)〔客の持ってきた二匹の鯉の腹から手紙が出てきたという「文選」の故事から〕
手紙。書簡。双鯉(ソウリ)。
双魚宮
そうぎょきゅう サウ― [3] 【双魚宮】
黄道十二宮の第一二宮。東端に春分点がある。魚座に相当していたが,今は歳差のため西に移っている。
双黒点
そうこくてん サウ― [3] 【双黒点】
太陽黒点のうち,対となって生じるもの。磁場が互いに反対の極性をもつ。
双[諸]刃の
もろは【双[諸]刃の】
double-edged.
双[諸]手
もろて【双[諸]手(をあげる)】
(raise) both hands.〜をあげて賛成する support <a person's plan> whole-heartedly.
双[諸]肌を脱ぐ
もろはだ【双[諸]肌を脱ぐ】
strip oneself to the waist.→英和
反
たん [1] 【反・段】
(1)地積の単位。古代・中世では三六〇歩,太閤検地以降は三〇〇歩(坪)。約9.9174アール。
(2)(「端」とも書く)布帛(フハク)の大きさの単位。長さ・幅は材質・時代によって異なる。養老令では長さ五丈二尺,幅二尺四寸。現在は,一着分の幅と丈のものを一反とする。絹の着尺地では鯨尺で幅九寸,長さ三丈から三丈二尺が一般的。
(3)距離の単位。六間(ケン)。
(4)和船の帆の大きさを示す単位。製帆用の布の幅をいう。
反
はん 【反】
■一■ [1] (名)
(1)「反切(ハンセツ)」の略。
(2)〔哲〕 ある肯定的主張に対立する否定的主張。反定立。アンチ-テーゼ。
→正反合
■二■ (接頭)
名詞に付いて,それとは反対である,またそれにそむくなどの意を表す。「―作用」「―定立」「―ナチ」「―主流」「―革命」
反
たん【反(物)】
a roll <of cloth> .→英和
反−
はん−【反−】
anti-.→英和
‖反主流派 the anti-mainstream faction.反帝国主義 anti-imperialism.
反さふ
かえさ・う カヘサフ 【反さふ】 (動ハ四)
〔「かえす」に反復・継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
(1)繰り返す。「今は三び―・ひ,失を尋ね究むるに/法華義疏(長保点)」
(2)思いなおす。「かくだに思はじなど,心一つを―・ふ/源氏(手習)」
(3)問いかえす。質問する。「博士の―・ふべきふしぶしを引き出でて/源氏(乙女)」
(4)反論する。反対する。「―・ひ給はばこそは,負くるやうにても靡(ナビ)かめ/源氏(常夏)」
反し
かえし カヘシ [3] 【返し・反し】
〔動詞「返す」の連用形から〕
(1)もらったものの返礼。おかえし。
(2)仕返し。返報。「このお―は必ずする」
(3)釣り針の先端の内側に逆向きにつけたとがった突起。あご。かかり。あぐ。
(4)返答。また,返歌や返信。かえり。「今宵はえまゐるまじとて―おこせたるは/枕草子 25」
(5)風・波・地震などが,いったんおさまってから再び起こること。「吹き返す東風(コチ)の―は身にしみき/後拾遺(雑五)」
(6)日本音楽で曲中の同じ部分を反復して演奏(または歌唱)すること。
(7)〔「反」の訓読み〕
反切(ハンセツ)のこと。[俚言集覧]
反す
かえ・す カヘス [1] 【返す・反す】 (動サ五[四])
(1)物を,本来の場所や持ち主に戻す。返却する。《返・還》「借りた本を―・す」「もとの場所に―・す」
(2)もとの状態に戻す。「旧状に―・す」
(3)向きを逆にする。
(ア)相手からの働きかけに対して,こちらからも相手に同様の動作をする。《返》「挨拶を―・す」「言葉を―・す(=反論スル)」「―・す言葉もない(=返事ノシヨウガナイ)」
(イ)表裏・上下を反対にする。《返・反》「カードを―・す」「てのひらを―・す」
(ウ)耕す。《返・反》「畑の土を―・す」
(エ)波が沖の方へ戻る。《返・反》「寄せては―・す波」
(4)いったん食べた物を口から出す。戻す。「抱へて御湯参らせ給へば―・してきこしめさず/栄花(楚王の夢)」
(5)地の色の上に他の色をかけて染め変える。染め返す。「小桜を黄に―・したる鎧着て/保元(上)」
(6)(動詞の連用形の下に付いて)
(ア)他からの働きかけに対して,こちらからもその方へ向かって…する。《返・反》「にらみ―・す」「投げ―・す」
(イ)もう一度…する。繰り返し…する。《返・反》「手紙を読み―・す」「思い―・す」
〔「かえる」に対する他動詞〕
[可能] かえせる
[慣用] 裏を―・踵(キビス)を―・手の裏を―・白紙に―
反する
はんする【反する】
[相いれない]be contrary to <one's interests> ;go[be]against;violate[break] <a rule> (違反).→英和
意志に反して against one's will.期待に反して contrary to one's expectation.これに反して on the contrary.→英和
反する
はん・する [3] 【反する】 (動サ変)[文]サ変 はん・す
(1)反対になる。違ったものになる。「大方の予想に―・する」「予期に―・して」「利害が相―・する」
(2)違反する。「協定に―・する行為」
(3)(「叛する」とも書く)そむく。従わない。「忠告に―・する」「国王に―・して戦いを起こす」
反っくり返る
そっくりかえ・る [5] 【反っくり返る】 (動ラ五[四])
〔「そりくりかえる」の転〕
(1)ひどくそる。そりかえる。「子供が―・って泣く」
(2)人を見下すように腹をつき出し,体を反らせる。えらそうな態度をとることにいう。
反っくり返る
そっくりかえる【反っくり返る】
throw back one's head.反っくり返って歩く swagger along.
反って
かえって カヘツ― [1] 【却って・反って】 (副)
〔「かえりて」の転〕
(予想などとは)反対に。逆に。「そんなことをしたら,―よくない」「―失礼になる」
反っ歯
そっぱ [1] 【反っ歯】
〔「そりは」の転〕
前歯が普通より前に突き出ているもの。出っ歯。
反っ歯
そっぱ【反っ歯】
a projecting tooth;a bucktooth.→英和
反らす
そらす【反らす】
bend <oneself backward> ;→英和
curve.→英和
反らす
そら・す [2] 【反らす】 (動サ五[四])
反るようにする。「体を後ろに―・す」「昂然と項(ウナジ)を―・して/阿部一族(鴎外)」「鬚を―・してゐたり/宇治拾遺 15」
反り
かえり カヘリ 【反り】
〔「かえり(返)」と同源〕
■一■ [3] (名)
(1)うらがえること。くつがえること。
(2)「反(カエ)り角(ヅノ)」に同じ。
■二■ (接尾)
助数詞。数や数の不定を表す和語に付いて,回数を表すのに用いる。たび。回。「いまひと―われにいひて聞かせよ/更級」
反り
のり [2] 【伸り・反り】
〔動詞「伸(ノ)る」の連用形から〕
刀の反り。
反り
そり【反り】
a warp (板の);→英和
a curve;→英和
a bend;→英和
an arch.→英和
〜が合わない cannot get along <with> .
反り
そり [2] 【反り】
(1)そっていること。曲がっていること。「板の―」
(2)太刀・刀などの刀身の湾曲。また,切っ先と棟区(ムネマチ)を結ぶ線と棟とがなす最大距離。
→太刀
(3)相撲で,相手の脇(ワキ)の下に首を入れたりして自分の体をそらせ,相手を自分の後ろに倒す技。いぞり・たすきぞり・掛けぞりなど。
(4)弦を張らない弓の湾曲。「つるなれぬあらきの弓の―高み/新撰六帖 5」
反りくり返る
そりくりかえ・る [5] 【反りくり返る】 (動ラ五[四])
「そっくりかえる(反返)」に同じ。
反り公事
かえりくじ カヘリ― 【反り公事】
(1)「逆公事(サカクジ)」に同じ。
(2)苦情をいうべき人間が,その相手から逆に苦情をいわれること。「人の子に―を食はせる/滑稽本・浮世風呂 2」
反り刀
そりがたな [3] 【反(り)刀】
刀身のそっている刀。
反り太刀
そりだち [3] 【反(り)太刀】
刀身にそりのある太刀。
反り橋
そりはし [2] 【反(り)橋】
中央が上方にふくらんでいる橋。
反り檀弓
そりまゆみ 【反り檀弓】
檀(マユミ)で作ったそりの高い強弓。「徒にまた手もふれぬ―/新撰六帖 5」
反り渡殿
そりわたどの 【反り渡殿】
中ほどを高くそらせた屋根付きの渡り廊下。
反り破風
そりはふ [3] 【反(り)破風】
凹形の曲線をなす破風。照り破風。
⇔起(ムク)り破風
反り舌音
そりじたおん [4] 【反(り)舌音】
〔retroflex〕
舌尖およびその裏側を,前部硬口蓋よりも後ろの部位に対してそり返らせるようにして調音する言語音。ヒンディー語などインドの諸言語に認められる。反転音。捲舌音(ケンゼツオン)。
反り角
かえりづの カヘリ― [3] 【反り角】
打ち刀・腰刀の鞘(サヤ)に,先を柄(ツカ)の方に向けてつけた鉤爪。抜刀の際,帯にかかるので,鞘が刀身とともに抜けるのを防ぐ。さかづの。
反り跳び
そりとび [0] 【反(り)跳び】
陸上競技の走り幅跳びで,踏み切り後,空中で全身を反らせ,着地直前に前屈姿勢をとる跳躍。
反り身
そりみ [0][3] 【反(り)身】
体をうしろの方へそらし,胸を張ること。また,その姿勢。得意気な様子,いばった様子にもいう。「―になってこらえる」「音羽屋を気取り,ぐつと―にて考ふれば/当世書生気質(逍遥)」
反り身になる
そりみ【反り身になる】
stick out one's chest.
反り返り
そりかえり [0] 【反(り)返り】
(1)そりかえること。
(2)能で,身をそらせながら,左足を軸に一回転する型。
反り返る
そりかえ・る [3] 【反(り)返る】 (動ラ五[四])
(1)物がそって,ひどく曲がる。「はめ板が―・る」
(2)いばって,体をうしろへそらす。そっくりかえる。ふんぞりかえる。「ソファーに―・って話を聞く」
反り返る
そりかえる【反り返る】
throw back one's head (身体が);warp[bend backward](板が).→英和
反り高
そりだか 【反り高】 (形動ナリ)
弦を張らない弓のそりの高いさま。「世の常の弓に立ちならべたりければ,今二尺あまりほこ長にて―なるを/太平記 17」
反る
そる【反る】
bend;→英和
be curved;be arched;warp (板が);→英和
bend backward (身体が).
反る
そ・る [1] 【反る】 (動ラ五[四])
(1)平らなものやまっすぐなものが弓のように曲がる。そりかえる。「本の表紙が―・る」
(2)体がうしろの方に曲がる。「弓なりに―・って土俵際でこらえる」
[可能] それる
反る
の・る 【伸る・反る】 (動ラ四)
(1)(刀が)反り曲がる。反りかえる。「五尺三寸の太刀を以て敵三人かけず胴切つて,太刀の少し―・つたるを門の扇に当てて押し直し/太平記 8」
(2)人が体を前や後ろに曲げる。前かがみになったりのけぞったりする。「刺し通されて―・つつ屈んづ身をもがき/浄瑠璃・浦島年代記」
反る
かえ・る カヘル [1] 【返る・反る】 (動ラ五[四])
(1)物が本来の持ち主に戻る。《返》「貸した金が―・る」「財布が落とし主に―・る」
(2)もとの状態に戻る。《返》「童心に―・る」「正気に―・る」「我に―・る」
(3)向きが逆になる。《返・反》
(ア)物にぶつかったりして逆の方向に向かって動く。「こだまが―・る」「答えが即座に―・ってくる」
(イ)裏と表,上と下などが入れかわる。「葉が裏に―・る」
(4)(動詞の連用形の下に付いて)すっかりその状態になる。全く…する。「しょげ―・る」「あきれ―・る」「静まり―・る」「煮えくり―・る」
(5)年が改まる。《返》「年が―・る」「年―・りて三月十余日になるまで/更級」
(6)色が変わる。変色する。「薄色の,裏いと濃くて上は少し―・りたる/枕草子 36」
(7)何度も同じことをする。盛んに…する。「我が衣手に秋風の吹き―・らば/万葉 2092」
〔「かえす」に対する自動詞〕
[可能] かえれる
反ケインズ主義
はんケインズしゅぎ [7] 【反―主義】
現代経済学の中で,ケインズ流の総需要管理政策を重視する経済学に反対する立場。マネタリズム・合理的期待形成学派・供給重視(サプライ-サイド-エコノミックス)学派・公共的選択学派など。
反ダンピング関税
はんダンピングかんぜい [8] 【反―関税】
ダンピングにより国内産業が被害を受けないように,通常賦課される関税に加えて特に課す関税。不当廉売関税。ダンピング防止関税。
反トラスト法
はんトラストほう 【反―法】
自由競争を阻害する独占や取引制限などを禁止・制限する法律。特にアメリカの,1890年制定の州際および国際取引における独占行為を規制する法律(シャーマン法),1914年制定のトラストを助長する行為を規制する法律(クレイトン法)と連邦取引委員会の設立や不公正な取引方法の禁止を定めた法律(連邦取引委員会法)の総称。
反中性子
はんちゅうせいし [5] 【反中性子】
素粒子の一。中性子の反粒子。記号 n̄ 電荷・スピン・質量は中性子と同じだが,磁気モーメントの符号は中性子と逆。1956年発見。
反乱
はんらん【反乱】
(a) rebellion;→英和
(a) revolt.→英和
〜を起こす rebel[rise] <against> .→英和
‖反乱軍 a rebel army.反乱者 a rebel.
反乱
はんらん [0] 【反乱・叛乱】 (名)スル
政府や支配者にそむいて乱を起こすこと。「―を起こす」「―軍」
反乱罪
はんらんざい [3] 【反乱罪】
旧陸軍刑法および海軍刑法に定められていた,党を結び兵器をとって反乱をなす罪。朝憲紊乱(ビンラン)の目的を要件としない点で,内乱罪と区別されていた。
反体制
はんたいせい [3] 【反体制】
既存の政治形態・支配機構に対し,それを改革または否定すること。また,その立場。
⇔体制
反体制
はんたいせい【反体制】
anti-Establishment.〜派の人 an anti-Establishmentarian.
反作用
はんさよう【反作用】
(a) reaction.→英和
〜をする react <on,to> .→英和
反作用
はんさよう [3] 【反作用】
(1)〔物〕 ある物体に力が働くとき,力を及ぼしたものに,同じ大きさで正反対の方向に働き返す力。
(2)生物の生活の結果が環境に影響を与えてこれを変化させる現象。逆作用。
反俗
はんぞく [0] 【反俗】
俗世間とは異なった考え方・態度。世間一般には同調しない生き方。「―精神」「―的」
反側
はんそく [0] 【反側】 (名)スル
(1)寝返りをうつこと。
→輾転(テンテン)反側
(2)そむくこと。裏切ること。[ヘボン(三版)]
反共
はんきょう [0] 【反共】
共産主義・共産思想に反対すること。
⇔容共
反共の
はんきょう【反共の】
anticommunist <campaign> .
反刀
そりがたな [3] 【反(り)刀】
刀身のそっている刀。
反切
はんせつ [0] 【反切】
ある漢字の字音を,それと声(頭子音)の同じ字(父字)と韻の同じ字(母字)各一字を選び,上下に並べ二字の組み合わせによって示すこと。例えば,「三」の字音を「思甘切」のように表し,「思」の頭子音 [s] と「甘」の韻 [am] とで [sam] を表す類。なお,この原理を日本語に応用し,日本語の語形変化について説明することも行われた。かえし。切韻。
反別
たんべつ [0] 【反別・段別】
(1)田畑を一反ごとに区別して考えること。反当たり。
(2)町・反・畝(セ)・歩(ブ)などを単位として表した田の面積。
反則
はんそく【反則】
a foul (競技の);→英和
violation of the law (法規の).→英和
〜である be against the rule.→英和
〜する (play) foul;break[violate]the rule.
反則
はんそく [0] 【反則・犯則】 (名)スル
規則・ルールにそむくこと。「―をおかす」
反則切符
はんそくきっぷ [5] 【反則切符】
交通反則金納付のための書式。反則チケット。
反則金
はんそくきん [0] 【反則金】
⇒交通(コウツウ)反則金
反動
はんどう【反動】
(a) reaction;→英和
recoil (砲の).→英和
〜的な reactionary.→英和
‖反動主義者 a reactionary.反動分子 reactionary elements.
反動
はんどう [0] 【反動】
(1)ある力や作用が働く時,それと反対の方向に生じる力や作用。「急発車の―でよろめく」
(2)ある傾向に対抗して生じるそれと全く反対の傾向・動き。反発。「抑圧への―」
(3)歴史の流れや進歩・改革に反対し逆戻りしようとする傾向。また,その人。「―的な思想」「―勢力」
〔reaction の訳語〕
反動タービン
はんどうタービン [5] 【反動―】
タービンの一種。蒸気・ガスなど,流体の速度エネルギーおよび圧力エネルギーを利用して回転を得るもの。圧力タービン。不等圧タービン。
→衝動タービン
反動形成
はんどうけいせい [5] 【反動形成】
〔心〕 欲求をそのまま満たすことが許されない時,それと正反対の行動となって表れる心の働き。例えば,子供に憎しみをもっている継母が,かえって過度に甘やかしたりする場合。
反動水車
はんどうすいしゃ [5] 【反動水車】
水の速度エネルギーと圧力エネルギーを利用して回転を得る水車の総称。フランシス水車・プロペラ水車など。不等圧水車。
→衝動水車
反動的
はんどうてき [0] 【反動的】 (形動)
歴史の流れに逆行して,それとは反対の方向へ進もうとするさま。「―な思想」「―な政権」
反原発運動
はんげんぱつうんどう [7] 【反原発運動】
原子力発電所の建設・運転に反対する住民・市民運動。
反収
たんしゅう [0] 【反収・段収】
一反(約10アール)当たりの作物の収穫量。
反取
たんどり [0][4] 【反取・段取】
江戸時代の年貢徴収方式の一。生産性に応じて耕地を上・中・下・下々の等級に分け,それぞれ反ごとの収穫予想高を指定,年貢はこの数字を基準として決定される。特に中部以東の地方に多く用いられた。
→厘付取(リンヅケドリ)
反古
ほご [1][2] 【反故・反古】
〔古くは「ほうぐ」「ほうご」「ほぐ」「ほんぐ」「ほんご」とも〕
(1)書画などをかきそこなったりして,いらなくなった紙。ほごがみ。「―籠(カゴ)」
(2)不要なもの。役立たないもの。
(3)無効。取り消し。破棄。
反古
ほんぐ 【反故・反古】
「ほご(反故)」に同じ。
反古
ほんご 【反故・反古】
「ほご(反故)」に同じ。
反右派闘争
はんうはとうそう [5] 【反右派闘争】
1957年に中国で行われた,中国共産党の政策に批判的な知識人を摘発する政治運動。主に文化・教育・報道部門の幹部が「右派分子」として追放された。文革後の78年,党中央は運動の行き過ぎを認め,名誉回復をはかった。
反吐
へど [1] 【反吐・嘔吐】
飲食したものを口から吐き戻すこと。また,その吐いた汚物。げろ。「―を吐く」
反吐
へど【反吐】
vomit.→英和
〜を吐く throw up;〜の出そうな disgusting.→英和
反命
はんめい [0] 【反命】 (名)スル
使者が,役目を果たして,その結果を帰って報告すること。復命。
反哺
はんぽ [1] 【反哺】
〔梁武帝「孝思賦」より。「反」は返す意。「哺」は口中の食物の意。烏(カラス)の子が成長後,老いた親烏に食物を口移しに与えて養うということから〕
親の恩に報いること。「―の孝」「翅折られし親鳥の,―に露の命をつなぎ/読本・弓張月(続)」
反問
はんもん [0] 【反問】 (名)スル
質問された相手に逆に問いかけること。聞きかえすこと。「鋭く―する」
反問する
はんもん【反問する】
ask in return;retort.→英和
反嘴鴫
そりはししぎ [5] 【反嘴鴫】
チドリ目シギ科の鳥。全長約20センチメートル。背面は灰色,腹面は白い。くちばしは長く,上へ反り返っている。ユーラシア北部で繁殖し,冬は南に渡る。日本には旅鳥として,各地の海岸に渡来。
反噬
はんぜい [0] 【反噬】 (名)スル
〔「噬」は噛(カ)む意〕
恩を受けた相手にさからうこと。「人民の為に―の患に陥らんことを慮り/経国美談(竜渓)」
反坐
はんざ [0] 【反坐】
偽証などにより他人を罪におとしいれた者を,その罪と同じ罪に処すること。
反坐刑
はんざけい [3] 【反坐刑】
⇒タリオ
反太刀
そりだち [3] 【反(り)太刀】
刀身にそりのある太刀。
反宗教改革
はんしゅうきょうかいかく [7] 【反宗教改革】
宗教改革に対抗して生じた一六,七世紀のカトリック教会の改革運動。トリエント宗教会議の開催やイエズス会の宣教活動,三十年戦争もその一環。対抗宗教改革。
反定立
はんていりつ [3] 【反定立】
〔哲〕
〔(ドイツ) Antithese〕
ヘーゲルの弁証法で,出発点である定立が発展の過程で否定され,全く新しい段階として現れた状態。また,定立の命題を否定する命題。反措定。反対命題。アンチテーゼ。反立。
反対
はんたい【反対】
(1)[逆]the opposite;→英和
the contrary.→英和
(2)[反対]opposition;→英和
(an) objection (異論).→英和
〜の opposite;contrary.〜に in the opposite direction;the other way;on the contrary (それどころか).
〜する oppose;→英和
object <to> .→英和
…に〜である be against….→英和
…に〜して <vote> against…;in opposition to….
‖反対運動 a movement <against the war> .反対者 an opponent.反対尋問《法》a cross-examination.反対党 an opposition (party).反対派 oppositionists.
反対
はんたい [0] 【反対】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)物事の位置・順序・方向・状態などが逆の関係にある・こと(さま)。あべこべ。「―の方向に行く」「上下が―になっている」「昨日とは―の事を言う」
(2)対(ツイ)になるものの一方。「―の足から踏み出す」
■二■ (名)スル
意見や提案に同意しないこと。さからうこと。
⇔賛成
「―を押し切る」「提案に―する」「―勢力」「―意見」
反対売買
はんたいばいばい [5] 【反対売買】
信用取引決済の一方法で,清算取引において差金決済のために行う売りまたは買い。
反対対当
はんたいたいとう [5] 【反対対当】
〔論〕 対当関係の一。主語・述語を同じくする全称肯定命題と全称否定命題との論理的関係。
反対尋問
はんたいじんもん [5] 【反対尋問】
裁判で,証人の尋問を請求した側がその証人を尋問(主尋問)した後,相手側が行う尋問。
反対概念
はんたいがいねん [5] 【反対概念】
〔論〕 ある類概念に従属する概念で,その内包上最大の差異をもつ概念。例えば黒と白,大と小など。
→矛盾概念
反対称律
はんたいしょうりつ [5] 【反対称律】
集合の元(ゲン) �,� について,関係 R があるとき,「�R� かつ �R� であれば,�=�」であること。
反対給付
はんたいきゅうふ [5] 【反対給付】
一方の給付に対する他方の給付。例えば売り主にとっては代金が,買い主にとっては売買の目的物が反対給付。
反対色
はんたいしょく [3] 【反対色】
⇒補色(ホシヨク)
反対解釈
はんたいかいしゃく [5] 【反対解釈】
法の解釈において,法文中に規定されている事項以外の事項については,その法文の意味と反対の意味を引き出して解釈すること。車馬の通行を禁止するという法文に対して,人は通行してもよいと解釈するのがその例。
⇔類推解釈
反対語
はんたいご [0] 【反対語】
⇒対義語(タイギゴ)
反射
はんしゃ【反射】
reflection;→英和
reflex (神経の).→英和
〜する reflect <light> .→英和
‖反射(望遠)鏡 a reflecting mirror (telescope).反射作用 a reflex action.
反射
はんしゃ [0] 【反射】 (名)スル
(1)ある媒質を伝わった波動あるいは粒子が他の媒質との境界面で進行方向をかえ元の媒質の中に戻ること。特に,光線があるものに当たってはね返ること。「―光線」「光が鏡で―する」
(2)人間・動物が刺激に対して,意識作用の関与なしに神経系を介して行う反応。条件反射と無条件反射とがあるが,普通は後者をさす。
〔reflection の訳語〕
反射の法則
はんしゃのほうそく [0] 【反射の法則】
光の進み方の法則の一。反射に際して,入射光線と反射光線とは反射点での法線を含む同一面内にあり,入射角と反射角の大きさは等しい。
反射中枢
はんしゃちゅうすう [4] 【反射中枢】
反射に関与する神経経路のうち,遠心性・求心性ニューロンの神経細胞の部分や介在ニューロンなど中枢神経系内にあって中枢の働きをする部分。
反射代名詞
はんしゃだいめいし [6] 【反射代名詞】
⇒反照代名詞(ハンシヨウダイメイシ)
反射光線
はんしゃこうせん [4] 【反射光線】
反射して元の媒質の中を進行する光線。
反射弓
はんしゃきゅう [3] 【反射弓】
反射の神経経路。受容器を発した興奮が求心神経経路・介在ニューロン・遠心神経経路を経て筋などの実行器に至り反応を起こす全経路。反射路。反射弧。
反射律
はんしゃりつ [3] 【反射律】
〔数〕 �=� という関係をいう。同一律。
反射望遠鏡
はんしゃぼうえんきょう [0] 【反射望遠鏡】
対物鏡として凹面鏡を用いる望遠鏡。屈折望遠鏡よりも大型のものを作ることが容易で色収差がないため主として天体望遠鏡に用いられる。
→屈折望遠鏡
反射測角器
はんしゃそっかくき [7][6] 【反射測角器】
結晶体の結晶面の反射角を反射光線によって測る装置。
反射炉
はんしゃろ [3] 【反射炉】
金属の溶解・製錬などに用いる炉の一種。燃焼室と加熱室が分かれており,加熱室の天井および側壁からの反射熱(放射熱)によって溶解する。一時に大量の溶解が可能で,製錬もしやすい。
反射率
はんしゃりつ [3] 【反射率】
波動が媒質の境界面で反射するとき,入射する波のエネルギーに対する反射する波のエネルギーの比。
反射的
はんしゃてき [0] 【反射的】 (形動)
与えられた刺激に対し無意識のうちに瞬間的に反応するさま。「―に身をかわす」
反射能
はんしゃのう [3] 【反射能】
ある物体の表面に入射した光のエネルギーに対する,物体からあらゆる方向に反射した光のエネルギーの割合。月や惑星の明るさは入射した光の何割が反射されるかで決まる。
→アルベド
反射色
はんしゃしょく [3] 【反射色】
透過光線の色に対し,反射光線によって見られる物体の色。表面色。
⇔透過色
反射角
はんしゃかく [3] 【反射角】
反射面の法線と反射光線のなす角。
反射運動
はんしゃうんどう [4] 【反射運動】
反射によって起こる筋の運動。例えば,膝蓋腱(シツガイケン)をたたくと下腿が前方に動く運動など。
反射鏡
はんしゃきょう [0] 【反射鏡】
光線を反射する鏡。特に光学顕微鏡や望遠鏡に使用されるもの。
→平面鏡
→凸面鏡
→凹面鏡
反射防止膜
はんしゃぼうしまく [6] 【反射防止膜】
ガラス面などの表面反射を防ぐため,その表面につける薄い膜。ガラスの屈折率の平方根に近い屈折率をもつ膜が使われる。コーティング。
反巻
はんけん [0] 【反巻】
植物の葉・花弁などが背面のほうにそって巻くこと。
反帝
はんてい [0] 【反帝】
「反帝国主義」の略。「―闘争」
反帝国主義運動
はんていこくしゅぎうんどう [9] 【反帝国主義運動】
帝国主義による戦争や植民地化政策に反対する運動。
反強磁性
はんきょうじせい [0] 【反強磁性】
物質の磁性の一。結晶全体の磁化が小さく,ある温度までは,温度が上がるにつれて磁化率が大きくなり,ある温度で常磁性になる。結晶内の原子の磁気モーメントが,たがいちがいに逆向きに並んでいる時に現れ,酸化マンガンなどにみられる。
反当
たんとう [0] 【反当・段当】
「反当(タンア)たり」に同じ。
反当たり
たんあたり [3] 【反当(た)り】
田畑一反について。反当(タントウ)。「―の収量」
反当り
たんあたり [3] 【反当(た)り】
田畑一反について。反当(タントウ)。「―の収量」
反彩層
はんさいそう [3] 【反彩層】
彩層の下層部分。太陽スペクトルの暗線をつくる部分。
→彩層
反影
はんえい [0] 【反影】 (名)スル
(1)反射して物にうつった影。特に夕日の照り返し。反照。
(2)「反映{(3)}」に同じ。
反復
はんぷく【反復】
repetition;→英和
reiteration.〜する repeat;→英和
reiterate.→英和
〜して repeatedly.→英和
反復
はんぷく [0] 【反復】 (名)スル
何度も繰り返すこと。「テープを―して聴く」「―練習」
反復強迫
はんぷくきょうはく [5] 【反復強迫】
〔(ドイツ) Wiederholungszwang〕
精神分析の用語。幼児期の外傷体験を,意識することなしに行動で反復すること。
反復法
はんぷくほう [0] 【反復法】
同一または類似の語句を繰り返す修辞法。「松島やああ松島や松島や」「嬉しや喜ばしや」の類。
反復記号
はんぷくきごう [5] 【反復記号】
楽譜の記号の一。複縦線に二点を付したもので,この記号にはさまれた部分を繰り返して演奏する。リピート。
反復説
はんぷくせつ [4] 【反復説】
個体発生は系統発生を繰り返すという説。ドイツの生物学者ヘッケルが,1866年提唱。生物発生原則。
反心
はんしん [0] 【叛心・反心】
むほんを起こそうとする心。
反応
はんのう【反応】
(a) reaction;→英和
(a) response;→英和
effect (効果).→英和
〜がある have effect <on> ;find a response <in> .〜する react <to> ;→英和
respond <to> .→英和
反応
はんおう 【反応】
⇒はんのう(反応)
反応
はんのう [0] 【反応】 (名)スル
〔「はんおう」の連声〕
(1)ある働きかけに応じて起こる相手の変化や動き。手ごたえ。「相手の―をみる」「教師の熱意に生徒が―する」「―がない」
(2)刺激によって生じる生活体の活動の変化の総称。「生体―」「薬物―」
(3)物質が他の物質との相互作用により組成や構造などを変えること。「化学―」
〔reaction の訳語〕
反応式
はんのうしき [3] 【反応式】
⇒化学反応式(カガクハンノウシキ)
反応熱
はんのうねつ [3] 【反応熱】
化学反応に伴って,化学反応系と外界との間を熱として出入りするエネルギーの量。通常,発熱反応のときは正,吸熱反応のときは負とする。
反応速度
はんのうそくど [5] 【反応速度】
化学反応の進行する速度。反応に関与する一つの物質の濃度の単位時間当たりの変化量で表す。温度・圧力・触媒などによって変化する。
反情
はんじょう [0] 【反情】
そむこうとする心情。
反意語
はんいご [0] 【反意語】
⇒対義語(タイギゴ)
反意語
はんいご【反意語】
an antonym.→英和
反感
はんかん【反感】
antipathy;→英和
dislike;→英和
an ill feeling.〜をいだく have an antipathy[a dislike] <to> .〜を買う offend <a person> ;→英和
be hated <by> .
反感
はんかん [0] 【反感】
相手の考えや言動を不快に感じて反発しようとする気持ち。反抗的な感情。「―を持つ」
〔明治時代につくられた語〕
反戦
はんせん [0] 【反戦】
戦争に反対すること。「―思想」「―運動」「―論」
反戦の
はんせん【反戦の】
pacifistic.‖反戦運動 an antiwar movement.反戦主義 pacifism.反戦主義者 a pacifist.
反手
はんしゅ [1] 【反手】
琵琶(ビワ)の部分の名。転手(テンジユ)の先端を押し込んだ部分。はんず。
→琵琶
反抗
はんこう【反抗】
resistance;→英和
opposition;→英和
defiance (挑戦).→英和
〜的な defiant <attitude> ;→英和
rebellious <spirit> .〜する resist;→英和
oppose.→英和
‖反抗期 <in> one's rebellious age.
反抗
はんこう [0] 【反抗】 (名)スル
(年長者や権威・権力に)手向かうこと。命令・言いつけに従わないこと。「親に―する」「―心」
反抗期
はんこうき [3] 【反抗期】
自我の発達過程において,周囲のものに対して否定的・反抗的態度が強く表れる時期。自我が発達してくる三,四歳頃のそれを第一反抗期,自我の独立を求める青年期初期のそれを第二反抗期という。
反抗的
はんこうてき [0] 【反抗的】 (形動)
反抗するような態度や傾向があるさま。「―な態度」
反掌
はんしょう [0] 【反掌】
〔漢書(枚乗伝)〕
「掌(タナゴコロ)を反(カエ)す」に同じ。「諸人の浮沈―の如し/日本開化小史(卯吉)」
反措定
はんそてい [3] 【反措定】
⇒反定立(ハンテイリツ)
反撃
はんげき [0] 【反撃】 (名)スル
攻めてくる敵を反対に攻撃すること。逆襲。反攻。「―に転じる」「―に出る」
反撃
はんげき【反撃】
a counterattack.→英和
〜する strike back.
反撥
はんぱつ [0] 【反発・反撥】 (名)スル
(1)はねかえすこと。また,相手にしたがわずたてつくこと。「親の意見に―する」「油が水を―するのか/土(節)」
(2)取引で,下落している相場が一転してはね上がること。反騰(ハントウ)。
⇔反落
反攻
はんこう [0] 【反攻】 (名)スル
攻められていた者が逆に相手を攻めること。反撃。「―に転ずる」「―作戦」
反故
ほうご [1] 【反故】
⇒ほご(反故)
反故
ほご【反故】
wastepaper;→英和
scraps of paper.〜にする throw away (捨てる);break <one's promise> .→英和
反故
ほんご 【反故・反古】
「ほご(反故)」に同じ。
反故
ほご [1][2] 【反故・反古】
〔古くは「ほうぐ」「ほうご」「ほぐ」「ほんぐ」「ほんご」とも〕
(1)書画などをかきそこなったりして,いらなくなった紙。ほごがみ。「―籠(カゴ)」
(2)不要なもの。役立たないもの。
(3)無効。取り消し。破棄。
反故
ほぐ [1] 【反故】
「ほご(反故)」に同じ。「以前の説を―にして/安愚楽鍋(魯文)」
反故
ほんぐ 【反故・反古】
「ほご(反故)」に同じ。
反故
ほうぐ [1] 【反故】
「ほご(反故)」に同じ。
反故紙
ほごがみ [2] 【反故紙】
「ほご(反故){(1)}」に同じ。
反数
はんすう [3] 【反数】
ある数の符号をかえた数。� の反数は −�,−� の反数は � である。ある数の逆数,すなわち � に対し 1/� をいう場合もある。
反旗
はんき [1] 【反旗・叛旗】
謀反(ムホン)を起こした人の立てる旗。
反旗を翻す
はんき【反旗を翻す】
revolt[rise]against.
反日
はんにち [0] 【反日】
日本(人)を排斥しようとする思想や運動。
⇔親日
「―運動」
反映
はんえい【反映】
reflection;→英和
influence (影響).→英和
〜する reflect;→英和
be reflected <in> .
反映
はんえい [0] 【反映】 (名)スル
(1)光や色が反射してうつること。「木々の緑が湖面に―する」
(2)色や光が互いにうつり合って,美しくはえること。
(3)影響が他に及び,ある形をとってあらわれること。反影。「世相を―した事件」
〔明治時代につくられた語〕
反映論
はんえいろん [3] 【反映論】
⇒模写説(モシヤセツ)
反曲
はんきょく [0] 【反曲】
(1)そりかえること。
(2)建築・家具などにおいて,刳(ク)り形が反転曲線をなすもの。キューマ。
反核
はんかく [0] 【反核】
核軍備に反対すること。「―運動」
反核の
はんかく【反核の】
antinuclear <movement> .
反様
かえさま カヘ― 【反様・返様】
前後・表裏などが逆であること。あべこべ。「表(ウエ)の袴を―に着/宇津保(あて宮)」
反橋
そりはし [2] 【反(り)橋】
中央が上方にふくらんでいる橋。
反歌
はんか [1] 【反歌】
長歌のあとに添える歌。歌体は短歌形式,まれに旋頭歌(セドウカ)。一首ないし数首で,長歌の意を補足または要約したもの。万葉集に多く見られる。かえしうた。
反正
はんせい [0] 【反正】
以前の正しい状態にかえすこと。「次第々々に―を謀ること/福翁百話(諭吉)」
→撥乱(ハツラン)反正
反正天皇
はんぜいてんのう 【反正天皇】
記紀で第一八代天皇,多遅比瑞歯別尊(タジヒノミズハワケノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。仁徳天皇第三皇子。中国の「宋書(倭国伝)」中に見える倭王珍に比定される。
反歩
たんぶ [1] 【反歩・段歩】
田畑の面積を反を単位として数えるのに用いる語。五反歩といえば五反のこと。
反比
はんぴ [1] 【反比】
�:� という比があるとき,比 �:� をいう。逆比。
⇔正比
反比例
はんぴれい [3] 【反比例】 (名)スル
二量 � と � がともに関係しながら変化し,一方が二倍,三倍…となるにつれて,他方が 1/2,1/3 …のように逆数に比例するような関係。� と � の関係は ��=�(� は定数)で表される。逆比例。
⇔正比例
⇔比例
反比例する
はんぴれい【反比例する】
be in inverse proportion <to> .
反毛
はんもう [0] 【反毛】
毛織物や毛糸のくずをほぐして繊維とすること。また,その繊維。再生毛。
反汗
はんかん [0] 【反汗】
〔出た汗(アセ)を再び体の中に戻す意から〕
一度出した命令を取り消したり,改めたりすること。
反流
はんりゅう [0] 【反流】
ある海域において,主たる海流と反対方向に流れる海流。
反照
はんしょう [0] 【反照】 (名)スル
(1)光が照りかえすこと。また,その光。「残雪は日光に―してキラ��と輝けども/花間鶯(鉄腸)」
(2)夕ばえ。夕ひかげ。
(3)色・光・情趣などが互いに照り映えて輝きを増すこと。「嵐雪の句…其角の豪壮にして変化するものと相―して/獺祭書屋俳話(子規)」
反照代名詞
はんしょうだいめいし [7] 【反照代名詞】
一人称・二人称・三人称の別に関係なく,実体そのものをさす働きをする代名詞。「自分」「おのれ」など。反射代名詞。反射指示代名詞。
反物
たんもの 【反物】
(1) [1][0]
和服・帯・夜具などの一枚分に仕上げた布。目的のものによって長さは異なる。
→疋物
(2) [0]
和服用の織物。呉服。
反物
たんもの【反物】
cloth;→英和
<米> dry goods; <英> drapery.
反物質
はんぶっしつ [3] 【反物質】
核子と電子から構成される物質に対して,それらの反粒子である反核子と陽電子から構成される物質をいう。宇宙に多量の反物質から成る反世界が存在することは,現在の観測からは否定的である。
反発
はんぱつ【反発(力)】
repulsion.〜する repulse;→英和
repel.→英和
反発
はんぱつ [0] 【反発・反撥】 (名)スル
(1)はねかえすこと。また,相手にしたがわずたてつくこと。「親の意見に―する」「油が水を―するのか/土(節)」
(2)取引で,下落している相場が一転してはね上がること。反騰(ハントウ)。
⇔反落
反発係数
はんぱつけいすう [5][7] 【反発係数】
二物体が衝突するとき,衝突後と衝突前の相対速度の比。はねかえり係数。
反発力
はんぱつりょく [4] 【反発力】
反発する力。はねかえす力。
反目
はんもく [0] 【反目】 (名)スル
仲が悪く,対立すること。にらみあうこと。「遺産をめぐり兄弟が―する」
反目
はんもく【反目】
hostility <to> ;(a) feud.→英和
〜する be hostile <to> ;be at feud <with> .
反省
はんせい【反省】
reflection;→英和
reconsideration (再考).〜する reflect on <oneself> ;reconsider.→英和
‖反省会 a meeting for reviewing.
反省
はんせい [0] 【反省】 (名)スル
(1)振り返って考えること。過去の自分の言動やありかたに間違いがなかったかどうかよく考えること。「自らの行為を―する」「―の色が見えない」「―を促す」
(2)〔哲・心〕
〔reflexion〕
注意・感覚・思考など,意識の作用を自分の内面,自己自身に向けること。何らかの目的や基準に照らしつつ行われる判断であり,普遍原理の窮極的把握そのものとは区別されることが多い。ヘーゲルがカント・フィヒテなどの哲学を,現実の具体性にいまだ媒介されていない抽象的な内省,理性に至らぬ悟性的思惟による反省哲学と呼んだのはその意味による。
反破風
そりはふ [3] 【反(り)破風】
凹形の曲線をなす破風。照り破風。
⇔起(ムク)り破風
反磁性
はんじせい [0] 【反磁性】
物質の磁性の一。磁場を加えると磁場と反対方向に磁化される性質。
⇔常磁性
反磁性体
はんじせいたい [0] 【反磁性体】
銅・金・銀・亜鉛・鉛・ビスマスなどのように,磁場の中においた時,磁場と逆の方向に磁化される物質。
反社会的
はんしゃかいてき [0] 【反社会的】 (形動)
社会の常識や習慣に反するさま。「―行動」
反立
はんりつ [0] 【反立】
⇒反定立(ハンテイリツ)
反米
たんまい [0] 【反米・段米】
中世,朝廷・幕府などが,即位・内裏造営・将軍宣下(センゲ)などの折に,正規の田租以外に反別に課した税米。
反粒子
はんりゅうし [3] 【反粒子】
ある素粒子に対して,質量・スピン・寿命は同じで,電荷などの電磁的性質の符号だけが逆である粒子。光子や中性のパイ中間子のように自身に等しい場合を含めて,すべての素粒子は反粒子をもつ。電子に対する陽電子,陽子に対する反陽子など。
反義語
はんぎご [0] 【反義語】
⇒対義語(タイギゴ)
反胃
ほんい 【反胃】
飲食物が消化せず噫気(アイキ)や食臭がしきりに出,食物を吐く病の総称。ほに。[日葡]
反臣
はんしん [0] 【叛臣・反臣】
むほんを企てた家臣。逆臣。
反自然主義
はんしぜんしゅぎ [6] 【反自然主義】
自然主義の理念と方法に反発・対立する文学傾向。象徴派・耽美派など。日本では夏目漱石や森鴎外,谷崎潤一郎らの作家,白樺派・新思潮派などがこれに属する。
反致
はんち [1] 【反致】
渉外事件において,自国の国際私法において準拠法と指定する他国の国際私法で自国または第三国の法を準拠法として指定している場合に,それにしたがって自国または第三国の法を準拠法とすること。
反舌音
そりじたおん [4] 【反(り)舌音】
〔retroflex〕
舌尖およびその裏側を,前部硬口蓋よりも後ろの部位に対してそり返らせるようにして調音する言語音。ヒンディー語などインドの諸言語に認められる。反転音。捲舌音(ケンゼツオン)。
反航
はんこう [0] 【反航】 (名)スル
船が互いに反対の針路で航行すること。
反芻
はんすう [0] 【反芻】 (名)スル
(1)牛などが,一度のみこんだ食物を胃から再び口中に戻してかむこと。
(2)繰り返し考えたり味わったりすること。「師の忠告を―する」
反芻
はんすう【反芻】
rumination.〜する ruminate.→英和
‖反芻動物 a ruminant.
反芻動物
はんすうどうぶつ [5] 【反芻動物】
偶蹄目反芻亜目(シカ科・キリン科・ウシ科など)と核脚亜目(ラクダ科)に属する哺乳類の総称。胃は三または四室に分かれ,食物を反芻する。反芻類。
反芻症
はんすうしょう [0] 【反芻症】
一度のみこんだ食物が再び口中に逆流すること。神経性胃腸障害によるものが多い。
反芻胃
はんすうい [3] 【反芻胃】
偶蹄目反芻類にみられる胃。普通四室に分かれる。第一胃・第二胃で微生物により消化された食物は口に戻されてかみ直されたのち,第三胃を経て第四胃で胃液により消化される。
反落
はんらく [0] 【反落】 (名)スル
取引で,上がっていた相場が一転して大きく値下がりすること。
⇔反騰
⇔反発
反覆
はんぷく [0] 【反覆】 (名)スル
(1)(天下や国家などが)ひっくり返ること。また,ひっくり返すこと。「天下の―遠からじと/太平記 18」
(2)心が離れること。裏切ること。「大勢瓦解人心―治乱の機今日に決し/新聞雑誌 8」
(3)繰り返すこと。反復。「―練習」
反観
はんかん [0] 【反観】
〔邵雍「観物内篇」〕
主観にとらわれずに,物事について客観的に観察する思考法。
反言
はんげん [0] 【反言】 (名)スル
言い返すこと。また,その言葉。
反訳
はんやく [0] 【反訳】 (名)スル
(1)「翻訳{(1)}」に同じ。
(2)翻訳された文あるいは速記・暗号などを,またもとの言葉にもどすこと。「速記原本を―する」
反訴
はんそ [1] 【反訴】 (名)スル
民事訴訟の係属中に被告が本訴に併合して原告を相手として提起する訴え。
反訴
はんそ【反訴(する)】
《法》(bring) a cross action <against> .
反証
はんしょう【反証】
(a) disproof;→英和
(an) evidence to the contrary.→英和
〜をあげる disprove;→英和
prove the contrary.
反証
はんしょう [0] 【反証】 (名)スル
(1)相手の主張に証拠をあげて否定すること。反対の証拠。「―をあげて抗議する」
(2)〔法〕
(ア)訴訟法上,立証責任のない当事者が立証責任を負う相手方の申し立てた事実・証拠を否定するために提出する証拠。
⇔本証
(イ)推定規定について,推定事実に反する事実を証明すること。
反証可能性
はんしょうかのうせい [0] 【反証可能性】
〔哲〕
〔falsifiability〕
ある言明が観察や実験の結果によって否定あるいは反駁(ハンバク)される可能性をもつこと。ポパーは反証可能性を言明が科学的である基本条件と見なし,科学と非科学とを分かつ境界設定の基準とした。
反語
はんご【反語】
irony.→英和
〜的な(に) ironical(ly).
反語
はんご [0] 【反語】
(1)話し手が自分の考えを強く言うために,主張と反対の内容を疑問の形で表現すること。「彼がそんなことをするだろうか(=彼は絶対にしない)」などの類。
(2)実際とは反対のことを言って,暗に本当の気持ちを表現した言い方。遅れて来た人に,「ずいぶんとお早いお着きですね」などの類。アイロニー。
(3)反対の語句を用いて,表現したい事物を言い表すこと。「葦(アシ)」を「よし」,「すり鉢」を「あたり鉢」などという類。
→忌み詞(コトバ)
(4)江戸時代の語源説明法の一。ある語が二語の反切によってできたとするもの。また,そうしてできた語。「あわうみ」より「おうみ」ができたとする類。
→かながえし(2)
反語法
はんごほう [0] 【反語法】
修辞法の一。反対の内容を述べることによって,逆に自分の考えを相手に強く認識させる表現法。反語表現。
反論
はんろん [0] 【反論】 (名)スル
相手の意見や批判に反対の意見を述べること。また,その議論。「政策批判に―する」
反論
はんろん【反論】
a counterargument;a refutation.〜する argue against;refute.→英和
反賊
はんぞく [0] 【反賊・叛賊】
反乱を企てた者。逆賊。
反跳び
そりとび [0] 【反(り)跳び】
陸上競技の走り幅跳びで,踏み切り後,空中で全身を反らせ,着地直前に前屈姿勢をとる跳躍。
反身
そりみ [0][3] 【反(り)身】
体をうしろの方へそらし,胸を張ること。また,その姿勢。得意気な様子,いばった様子にもいう。「―になってこらえる」「音羽屋を気取り,ぐつと―にて考ふれば/当世書生気質(逍遥)」
反軍
はんぐん [0] 【反軍】
(1)軍隊・軍国主義に反対であること。「―思想」
(2)反乱軍。叛軍。
反転
くるべき 【反転】
枠に糸を掛け,回転させて繰る道具。「我妹子(ワギモコ)に恋ひて乱れば―に掛けて搓せむと我(ア)が恋ひそめし/万葉 642」
反転
はんてん [0] 【反転】 (名)スル
(1)ころがること。ひっくりかえること。「マットの上で―する」
(2)位置・動きの方向などが反対になること。また,反対にすること。「機首を―する」
(3)写真で,陰画を陽画に,またその逆にすること。
反転する
はんてん【反転する】
turn[roll]over.
反転フィルム
はんてんフィルム [5] 【反転―】
反転現像によって,直接ポジ画像を得ることを目的として作られたフィルム。スライド・小型映画・テレビ用などがある。リバーサル-フィルム。
反転図形
はんてんずけい [5] 【反転図形】
一つの図形でありながら,見ているうちに別の図形としての見え方が現れる図形。多義図形。曖昧(アイマイ)図形。
反転図形[図]
反転現像
はんてんげんぞう [5] 【反転現像】
直接ポジ画像を得る現像処理法。現像処理の途中で感光した部分の画像を除去し,未感光部分を光または特殊薬品によって感光した状態にし,これを現像する。反転。
反転音
はんてんおん [3] 【反転音】
「反(ソ)り舌(ジタ)音」に同じ。
反返り
そりかえり [0] 【反(り)返り】
(1)そりかえること。
(2)能で,身をそらせながら,左足を軸に一回転する型。
反返る
そりかえ・る [3] 【反(り)返る】 (動ラ五[四])
(1)物がそって,ひどく曲がる。「はめ板が―・る」
(2)いばって,体をうしろへそらす。そっくりかえる。ふんぞりかえる。「ソファーに―・って話を聞く」
反逆
はんぎゃく [0] 【反逆・叛逆】 (名)スル
権力や権威に対し,さからいそむくこと。謀反。ほんぎゃく。「圧政に―する」「―者」「―罪」「―を企てる」
反逆
はんぎゃく【反逆】
a rebellion;→英和
a revolt.→英和
〜する rebel[revolt,rise] <against> .→英和
‖反逆罪 treason.反逆者 a traitor;a rebel.
反逆児
はんぎゃくじ [4] 【反逆児】
一般的な考え方や習慣に従わず,独自の考えを通そうとする人。
反閇
へんばい [0] 【反閉・反閇・反陪】
(1)「禹歩(ウホ){(2)}」に同じ。
(2)能で,「翁(オキナ)」「三番叟(サンバソウ)」などにみられる,{(1)}に似せた足の踏み方。
反閉
へんばい [0] 【反閉・反閇・反陪】
(1)「禹歩(ウホ){(2)}」に同じ。
(2)能で,「翁(オキナ)」「三番叟(サンバソウ)」などにみられる,{(1)}に似せた足の踏み方。
反間
はんかん [0] 【反間】
(1)間者。間諜。スパイ。
(2)敵の間者を逆に味方のために利用すること。また,間者を使って敵同士の仲間割れをはかること。「―の謀(ハカリゴト)」
反間苦肉
はんかんくにく [0][5] 【反間苦肉】
敵をだまし,仲間割れさせるために,自らの体をいためつけること。「―の計」
反陪
へんばい [0] 【反閉・反閇・反陪】
(1)「禹歩(ウホ){(2)}」に同じ。
(2)能で,「翁(オキナ)」「三番叟(サンバソウ)」などにみられる,{(1)}に似せた足の踏み方。
反陽子
はんようし【反陽子】
《理》an antiproton.→英和
反陽子
はんようし [3] 【反陽子】
素粒子の一。陽子の反粒子。記号 p̄ スピン・質量は陽子と同じだが,陽子と異なって負の電気素量をもち,磁気モーメントの符号も陽子とは逆である。1955年発見。
反面
はんめん [3][0] 【反面】
別の面。一面。他面。多く副詞的に用いる。「陽気な―寂しがり屋でもある」
反面教師
はんめんきょうし [5] 【反面教師】
〔毛沢東の言葉から〕
悪い見本として,かえって見習うべきようなもの。悪い面の手本。悪例。
反革命
はんかくめい【反革命】
a counterrevolution.→英和
反革命
はんかくめい [3] 【反革命】
革命で実現した新体制を覆して,再びもとの体制に戻そうとする運動。
反音
はんおん [0] 【反音】
漢字音を反切(ハンセツ)によって示すこと。また,反切の音。
反音作法
はんおんさほう 【反音作法】
韻学書。一巻。明覚(ミヨウガク)著。1093年成立。五十音図を用いて正しい字音を導き出す方法を説いたもの。
反響
はんきょう [0] 【反響】 (名)スル
〔echo〕
(1)音波が物体にあたって反射し,再び聞こえること。また,はね返った音。「音が四方の壁に―する」
(2)ある事件や発表された事柄に対して示される世間の反応。「各方面から―があった」
反響
はんきょう【反響】
(1) an echo;→英和
reverberation.〜する echo;resound.→英和
(2)[反応]a response;→英和
influence.→英和
〜がある find[awaken]a response <in> .
反響症状
はんきょうしょうじょう [5] 【反響症状】
他人の言葉・動作・表情を無意識的に反復する病的状態。ある種の精神分裂病や老人性痴呆などで見られる。
反駁
はんばく【反駁】
(a) retort <on> ;→英和
(a) refutation.〜する retort <on,against> ;refute.→英和
反駁
はんばく [0] 【反駁】 (名)スル
〔「はんぱく」とも〕
他人の主張・批判に対し論じかえすこと。反論。論駁。「―を加える」「非難に―する」
反騰
はんとう [0] 【反騰】 (名)スル
取引で,下がっていた相場が一転して大きく値上がりすること。
⇔反落
反骨
はんこつ [0] 【反骨・叛骨】
不当な権力や世俗的風習に反抗する気概。「―精神」「―の士」
反骨精神
はんこつ【反骨精神】
(spirit of) independence.→英和
反魂
はんごん [0] 【反魂】
死者の魂をこの世に呼びかえすこと。死者をよみがえらせること。「沈と香とを焚きて,―の秘術を行ひ侍りき/撰集抄 5」
反魂丹
はんごんたん [3] 【反魂丹】
家庭または携帯用に用いられた丸薬。霍乱(カクラン)・食傷・腹痛その他万病に効くといわれ,江戸時代,富山の薬売りが全国に広めた。
反魂樹
はんごんじゅ [3] 【反魂樹】
想像上の樹木名。この木の汁を取って反魂香を作るという。
反魂草
はんごんそう [0] 【反魂草】
キク科の大形多年草。深山に生える。茎は直立し,高さ約1.5メートル。葉は羽状に三〜五裂する。夏,茎頂に径約2センチメートルの頭状花を多数つける。
反魂香
はんごんこう [0][3] 【反魂香】
〔漢の武帝が李夫人の死後この香をたいてその面影を見たという故事から〕
火にくべると,煙の中に死者のありし日の俤(オモカゲ)を見せるという香。
収
おさむ ヲサム [0] 【収】
暦注の十二直の一。田猟・五穀収納などに吉,葬儀・旅行などに凶という日。
収まり
おさまり ヲサマリ [0][4] 【治まり・納まり・収まり】
(1)乱れや騒ぎが静まること。問題が解決すること。《治・収》「―がつく」
(2)調和。つり合い。《収・納》「―が悪い」
(3)金銭の納入。また,収入。「けふら乾魚(ヒモノ)を売居(ウツテ)るやうぢやあ―やあ悪(ワリ)いな/滑稽本・浮世風呂 4」
収まる
おさま・る ヲサマル [3] 【納まる・収まる】 (動ラ五[四])
〔「治まる」と同源〕
(1)入れ物や一定の枠の中にきちんと入る。「本棚になんとか―・った」「予算の枠内に―・る」
(2)ふさわしい所に落ち着く。また,もとの所や状態に戻る。「美術館に―・る」「元の鞘(サヤ)に―・る」
(3)人が,ふさわしい地位・立場につく。また,満足して,その立場にいる。《納》「社長に―・る」
(4)金品や税が,確実に受け取り手に渡される。《納》「国庫に―・る」
(5)(「治まる」とも書く)解決がつく。片づく。《収》「紛争が―・る」
(6)納得する。《収》「それでは相手が―・るまい」
(7)受け入れられて落ち着く。《納》「注文の品がようやく―・る」
(8)事が終わる。落着する。「三度奏して後こそ―・りにけれ/増鏡(おどろの下)」
(9)勢いが弱くなる。消える。「月は有明にて,光―・れるものから/源氏(帚木)」
収む
おさ・む ヲサム 【治む・修む・納む・収む】 (動マ下二)
⇒おさめる(治)
⇒おさめる(修)
⇒おさめる(納・収)
収める
おさ・める ヲサメル [3] 【納める・収める】 (動マ下一)[文]マ下二 をさ・む
〔「治める」と同源〕
(1)しかるべき所にしまう。また,しまって表に出さない。「金庫に―・める」「胸一つに―・める」
(2)一定の枠に入れる。「空いた所に書棚を―・める」「食費を千円以内に―・める」
(3)結果として手に入れる。《収》「成果を―・める」「権力を手中に―・める」
(4)贈り物などを自分の側に受け入れる。「少々ですがお―・め下さい」
(5)受け取り手に渡す。《納》「月末に―・める商品」「会費を―・める」「年貢を―・める」
(6)中に取り入れる。《収》「目録に―・める」「代表作を選集に―・める」
(7)勢いを静める。《収》「怒りを―・める」
(8)終わりにする。他の動詞に付けても用いる。《納》「歌い―・める」
(9)死者を埋葬する。「みまかりにける時に深草の山に―・めて/古今(哀傷詞)」
[慣用] 腹に―・鉾(ホコ)を―・胸に―
収入
しゅうにゅう【収入】
an income;→英和
earnings;revenue (歳入);→英和
receipts (入金);proceeds (売上げ).〜が多(少な)い have a large (small) income.〜の道がない have no means of earning livelihood.〜を得る earn[gain]an income.〜以上の(以内で)生活をする live beyond (within) one's means.‖収入印紙 a revenue stamp.収入役 a treasurer.
収入
しゅうにゅう シウニフ [0] 【収入】
個人や団体が,金や品物を自分の所有とすること。また,その金品。
⇔支出
「年間―」「明六社へ―する処の金/明六雑誌 30」
収入印紙
しゅうにゅういんし シウニフ― [5] 【収入印紙】
国庫への収納金の徴収のため,政府が発行する一定額を表章する証票。手数料・罰金・科料・訴訟費用や印紙税・登録税などの徴収に用いる。
収入役
しゅうにゅうやく シウニフ― [0][3] 【収入役】
市町村の会計事務の担当責任者。市町村議会の同意を得て市町村長が選任。任期は四年。
→出納長(スイトウチヨウ)
収入関税
しゅうにゅうかんぜい シウニフクワン― [5] 【収入関税】
⇒財政関税(ザイセイカンゼイ)
収公
しゅこう 【収公】
⇒しゅうこう(収公)
収公
しゅうこう シウ― [0] 【収公】
〔「しゅこう」とも〕
領地などを官府がとりあげること。没収。
収去
しゅうきょ シウ― [1] 【収去】 (名)スル
一定の場所から取り去ること。
収受
しゅうじゅ シウ― [1] 【収受】 (名)スル
(1)受け取っておさめること。「毎年小児の―するもの若干(ソコバク)/西国立志編(正直)」
(2)特に金品などを不正に受け取ること。
収奪
しゅうだつ シウ― [0] 【収奪】 (名)スル
(権力をもつ者が)うばいとること。とりあげること。「土地を―する」
収容
しゅうよう シウ― [0] 【収容】 (名)スル
人や品物を一定の場所や施設に入れること。「被災者を病院に―する」「千人を―できるホール」
収容
しゅうよう【収容】
accommodation;→英和
admission;→英和
seating;→英和
housing;→英和
custody.→英和
〜する receive;→英和
accommodate;→英和
take in;intern.→英和
‖収容所 an asylum;a camp;a home.収容力 accommodation;(seating) capacity.
収容所
しゅうようじょ シウ― [0][5] 【収容所】
人や物をおさめいれる場所。特に,囚人や捕虜を強制的に入れる施設。
収容所群島
しゅうようじょぐんとう シウヨウジヨグンタウ 【収容所群島】
〔原題 (ロシア) Arkhipelag gulag〕
ソルジェニーツィンの長編記録小説。全三巻。1973〜75年刊。ソ連の強制収容所の実態を,膨大な資料を駆使して描き,世界的なセンセーションを呼ぶ。著者はこの第一巻をパリで出版したため,ソ連から強制国外追放の処分を受けた。
収差
しゅうさ シウ― [1] 【収差】
レンズなどを通る光線が正しく一点に集まらず,不完全な像ができること。
→球面収差
→色収差
→コマ
→非点収差
収差
しゅうさ【収差】
《理》aberration.→英和
収得
しゅうとく シウ― [0] 【収得】 (名)スル
自分の物にすること。手に入れること。「住宅を―する」
収得税
しゅうとくぜい シウ― [4] 【収得税】
人が得た収入に対して課せられる租税。所得税と収益税に分けられる。
収得罪
しゅうとくざい シウ― [4] 【収得罪】
行使の目的で,偽造・変造の通貨を収得することにより成立する罪。
収拾
しゅうしゅう シウシフ [0] 【収拾】 (名)スル
(1)混乱している物事をとりまとめて,秩序のある状態にすること。「―がつかない」「事態を―する」
(2)ひろいおさめること。
収拾する
しゅうしゅう【収拾する】
get under control;save;→英和
manage;→英和
cope <with> .→英和
時局を〜する save a difficult situation.〜がつかなくなる get out of hand[control].
収攬
しゅうらん シウ― [0] 【収攬】 (名)スル
集めて自分の手ににぎること。「人心を―する」
収支
しゅうし【収支】
revenue and expenditure;income and outgo.収支相償わせる make both ends meet.〜決算する strike a balance.→英和
収支
しゅうし シウ― [1] 【収支】
収入と支出。「―相つぐなう」
収支簿記
しゅうしぼき シウ― [4] 【収支簿記】
取引をすべて現金取引に分解し,収入・支払という分類を用いた複式簿記。
収斂
しゅうれん【収斂(性)】
astringency.〜する be astringent;be constricted.‖収斂剤 an astringent.
収斂
しゅうれん シウ― [0] 【収斂】 (名)スル
(1)ちぢむこと。ちぢめること。「血管の―が起こる」
(2)〔数〕「収束(シユウソク){(2)}」に同じ。
(3)〔物〕「集束(シユウソク)」に同じ。
(4)系統の異なる生物が,次第に似た形質をもつように進化すること。相近。
収斂剤
しゅうれんざい シウ― [3][0] 【収斂剤】
皮膚または粘膜組織のタンパク質を沈殿させる性質をもち,被膜を形成して細胞膜の透過性を減少する薬。下痢・炎症・潰瘍・きずの治療に用いる。酸化亜鉛・タンニン酸など。
収束
しゅうそく シウ― [0] 【収束】 (名)スル
(1)おさまりがつくこと。収拾。「争いが―する」「事態は―に向かった」
(2)〔数〕
(ア)数列の項がある一つの有限確定の値にいくらでも近づくこと。
(イ)無限級数の和が有限確定の値であること。
(ウ)ある変数の値がある一つの有限確定の値にいくらでも近づくこと。
(エ)点列の項がある一つの定点にいくらでも近づくこと。収斂(シユウレン)。
⇔発散
(3)「集束」に同じ。
収束
しゅうそく【収束】
《数》(a) convergence.〜する converge.→英和
収率
しゅうりつ シウ― [0] 【収率】
合成・精製・回収などの過程で,理論的に予想される目的物質の量に対して実際に得られた量の割合。普通,百分率で表す。
収用
しゅうよう シウ― [0] 【収用】 (名)スル
(1)取りあげて,使用すること。
(2)〔法〕 公共事業のために,強制的に特定物の財産権を取得し,国または第三者に所有を移すこと。土地収用がその例。
収用する
しゅうよう【収用する】
expropriate;→英和
requisition.→英和
土地収用法 the Compulsory Land Purchase Law.
収益
しゅうえき【収益】
earnings;profits;gains;returns (資本に対し).〜をあげる make profits.
収益
しゅうえき シウ― [0][1] 【収益】
(1)利益をえること。また,その利益。
(2)(会計の上で)利益の源泉になる売上高のこと。
収益税
しゅうえきぜい シウ― [4] 【収益税】
生産の要素を課税物件とし,それがもたらす収益を税源として課す租税。収得税の一。事業税・鉱産税など。
収益財産
しゅうえきざいさん シウ― [5] 【収益財産】
⇒財政財産(ザイセイザイサン)
収益資産
しゅうえきしさん シウ― [5] 【収益資産】
収益を生み出す資産。特に銀行資産のうち,収益源泉となる貸出金・有価証券投資など。
収益還元法
しゅうえきかんげんほう シウ―クワンゲンハフ [1][7] 【収益還元法】
不動産の鑑定評価法の一。対象不動産が将来生みだすと期待される純収益を還元利回りで還元して不動産価格を求める方法。
収監
しゅうかん シウ― [0] 【収監】 (名)スル
人を監獄に収容すること。「既決囚を―する」
収監状
しゅうかんじょう シウ―ジヤウ [3][0] 【収監状】
収監すべき者が呼び出しに応じないとき,検察官が発する令状。
収着
しゅうちゃく シウ― [0] 【収着】
気体や液体が固体の表面に吸着され,またその内部にも吸収されること。吸着と吸収とが同時に起こる場合,また,吸着か吸収かの区別が明確でない場合に用いる語。
収税
しゅうぜい【収税】
taxation.→英和
〜する collect[gather]taxes.‖収税吏 a tax collector.
収税
しゅうぜい シウ― [0] 【収税】 (名)スル
税金をとりたてること。
収穫
しゅうかく シウクワク [0] 【収穫】 (名)スル
(1)農作物をとりいれること。とりいれ。「大豆を―する」「―期」
(2)ある事をして得た有益な結果。成果。「みるべき―もなく帰る」
収穫
しゅうかく【収穫】
a crop;→英和
a harvest;→英和
the fruit <of labor> .→英和
〜する harvest;gather in;reap.→英和
〜が多い(少ない) have a good (poor) crop.‖収穫期 the harvest time.(予想)収穫高 the (estimated) crop.
収穫祭
しゅうかくさい シウクワク― [4] 【収穫祭】
農作物のとりいれを祝う祭り。亥子(イノコ)・十日夜(トオカンヤ)・刈り上げ祝いなど多くの名称でよばれている。
収穫逓減の法則
しゅうかくていげんのほうそく シウクワク―ハフソク 【収穫逓減の法則】
土地・労働・資本の投入から得られる収穫は,それらの投入量の増加に従って増えるが,その増え方は徐々に小さくなるという法則。
収納
しゅうのう【収納】
[金銭の]receipt;→英和
[貯蔵]storage.→英和
〜する receive;→英和
store.→英和
‖収納係 a receiver.収納伝票 a receipt.
収納
しゅうのう シウナフ [0] 【収納】 (名)スル
(1)国または地方公共団体の会計で,租税その他の現金を受領すること。
(2)農作物などを取り入れること。
(3)品物をしまいおさめること。「蔵書を―する」「―壁」
収納
すのう 【収納】
〔「しゅのう」の直音表記〕
年貢その他の税をとりたてること。また,とりたてたもの。「あやしの郡の―などせさせければ/宇治拾遺 7」
収納家具
しゅうのうかぐ シウナフ― [5] 【収納家具】
生活用品や衣類などを収納しておく家具。たんす・戸棚など。
収納木屋
しなきや 【収納木屋】
道具をしまっておく小屋。
収縛
しゅうばく シウ― [0] 【囚縛・収縛】 (名)スル
罪人などを捕らえてしばること。
収縮
しゅうしゅく【収縮】
shrinking;contraction.〜する contract;→英和
shrink;→英和
be constricted.‖収縮性 contractibility.
収縮
しゅうしゅく シウ― [0] 【収縮】 (名)スル
しまりちぢまること。引きしめてちぢめること。
⇔膨張
収縮胞
しゅうしゅくほう シウ―ハウ [4] 【収縮胞】
主に淡水産の原生動物にみられる細胞器官。収縮と拡張を周期的に反復し,浸透圧の調節や排出に関与する。
収蔵
しゅうぞう シウザウ [0] 【収蔵】 (名)スル
(1)作物を取り入れてしまっておくこと。また,蓄えておくこと。
(2)ものを手元にしまっておくこと。「古い切手を―する」
収賄
しゅうわい シウ― [0] 【収賄】 (名)スル
賄賂(ワイロ)を受け取ること。
⇔贈賄(ゾウワイ)
収賄
しゅうわい【収賄】
acceptance of a bribe;→英和
corruption.→英和
〜する take[accept]a bribe.‖収賄事件 a bribery case.収賄者 a bribee; <米> a grafter.
収賄罪
しゅうわいざい シウ― [3][0] 【収賄罪】
公務員または仲裁人がその職務に関し,賄賂を受けたり,要求したり,約束したりすることにより成立する罪。
収載
しゅうさい シウ― [0] 【収載】 (名)スル
書物に収めのせること。収録。「二三万語を―した辞書」
収量
しゅうりょう シウリヤウ [3] 【収量】
(1)収穫した分量。「反当たり―」
(2)精製・合成などによって得た目的物質の量。
収録
しゅうろく シウ― [0] 【収録】 (名)スル
(1)おさめ記録すること。書物・新聞などにおさめ載せること。
(2)録音・録画すること。「正月番組は年末にすべて―してある」
収録する
しゅうろく【収録する】
record (記録);→英和
contain (集録).→英和
収集
しゅうしゅう シウシフ [0] 【収集・蒐集】 (名)スル
(1)よせ集めること。「ごみを―する」
(2)趣味や研究などのために,ある種の物や資料をたくさん集めること。コレクション。「切手を―する」「―家」
収集
しゅうしゅう【収集】
(a) collection.→英和
〜する collect;→英和
gather;→英和
glean.→英和
‖収集家 a collector.
収集狂
しゅうしゅうきょう シウシフキヤウ [0] 【収集狂】
むやみに収集したがる病的な性質。また,その人。コレクト-マニア。
収集癖
しゅうしゅうへき シウシフ― [3] 【収集癖】
収集を趣味とし,むやみに物を集めたがる癖。コレクト-マニア。
収領
しゅうりょう シウリヤウ [0] 【収領】 (名)スル
受けおさめること。領収。「其抵当物を―する特権を失ふ/明六雑誌 16」
収骨
しゅうこつ シウ― [0] 【収骨】 (名)スル
戦地などに残された戦没者の遺骨を,埋葬するために集めること。
収[納
おさまり【収[納・治]まり】
settlement (落着);→英和
an end (結末).→英和
〜をつける settle <a matter> .→英和
〜がつく come to a settlement[an end].
収[納]まる
おさまる【収[納]まる】
(1) be put <in> (入る);be paid (in) (税など);be accepted (品物が).
(2) be restored <to> (元へ);be reconciled <with> (元のさやに);be settled (片づく).
(3) stay <in the stomach> (胃に).→英和
(気持が)納まらない be not satisfied.
収[納]める
おさめる【収[納]める】
(1)[納入]pay <one's tuition fee> ;→英和
furnish (物品);→英和
deliver (注文品).→英和
(2)[しまう]put in;store (倉に);→英和
put up <one's sword> (刀を).
叔伯
しゅくはく [0] 【叔伯】
〔「叔」は弟,「伯」は兄〕
兄弟。伯叔。
叔妹
しゅくまい [0] 【叔妹】
夫の妹。こじゅうと。
叔孫通
しゅくそんとう 【叔孫通】
〔「しゅくそんつう」とも〕
中国,前漢の儒者。漢の高祖に仕えて博士となり,諸儀式・制度を定めた。生没年未詳。
叔斉
しゅくせい 【叔斉】
中国,殷(イン)末の孤竹君の公子。伯夷(ハクイ)の弟。
→伯夷
叔梁紇
しゅくりょうこつ シユクリヤウ― 【叔梁紇】
孔子の父。魯(ロ)の人。武事にすぐれた。顔氏の娘徴在をめとり,尼丘に祈って孔子をもうけ,孔子三歳のとき没したという。
叔母
おば ヲ― [0] 【伯母・叔母】
〔「を(小)は(母)」から〕
父母の姉妹。
(ア)父母の姉。また,伯父の妻をもいう。《伯母》
(イ)父母の妹。また,叔父の妻をもいう。《叔母》
⇔おじ
叔母
しゅくぼ [2] 【叔母】
父母の妹。おば。
叔母さん
おばさん ヲバ― [0] 【伯母さん・叔母さん】
「おば(伯母・叔母)」を敬って,また親しんでいう語。
⇔おじさん
叔母婿
おばむこ ヲバ― [3] 【伯母婿・叔母婿】
(1)父母の姉の夫。《伯母婿》
(2)父母の妹の夫。《叔母婿》
叔母者人
おばじゃひと ヲバヂヤ― 【伯母者人・叔母者人】
〔「おばである人」の意。「者」は当て字〕
おばである人。おばさん。おばじゃもの。「―,御ざりまするか/狂言・伯母が酒(虎寛本)」
叔父
しゅくふ [2] 【叔父】
父母の弟。おじ。
叔父
おじ ヲヂ [0] 【伯父・叔父】
〔「を(小)ち(父)」から〕
父母の兄弟。
(ア)父母の兄。また,伯母(オバ)の夫をもいう。《伯父》
(イ)父母の弟。また,叔母(オバ)の夫をもいう。《叔父》
⇔おば
叔父さん
おじさん ヲヂ― [0] 【伯父さん・叔父さん】
「おじ(伯父・叔父)」を敬って,また親しんでいう語。
⇔おばさん
叔父や人
おじやひと ヲヂ― 【伯父や人・叔父や人】
「おじじゃひと」の転。「―の方へことづてなりともせうものを/狂言・文蔵(虎寛本)」
叔父御
おじご ヲヂ― [0] 【伯父御・叔父御】
「おじ(伯父・叔父)」を敬っていう語。
叔父者人
おじじゃひと ヲヂヂヤ― 【伯父者人・叔父者人】
〔おじである人の意。「者」は当て字〕
おじさん。おじじゃもの。「先度―より相撲の書た物を呉られた/狂言・文相撲(虎寛本)」
叔父親
おじおや ヲヂ― 【伯父親・叔父親】
親同様のおじ。「勿体なくも―を忠義にかへぬ不孝の剣/浄瑠璃・国性爺後日」
叔父貴
おじき ヲヂ― [0] 【伯父貴・叔父貴】
おじを親しんで,また敬っていう語。主に若い人が使う。
取
しゅ [1] 【取】
〔仏〕 十二因縁の一。食欲・淫欲などの欲望から対象を追い求めること。
取っ
とっ 【取っ・突】 (接頭)
名詞や動詞に付いて,意味や語調を強める。「―ぱずれ」「―つかまえる」
取ったか見たか
とったかみたか 【取ったか見たか】 (形動)
〔手に取って見たか見ないかのうちに,の意〕
(1)あっという間のことであるさま。すぐさま。「―に筆をとり/洒落本・二日酔巵觶」
(2)手に入った金をすぐ使ってしまうさま。また,その日暮らしであるさま。「カネヲ―ニツカウ/ヘボン(三版)」
(3)ざっくばらん。「―にやつてのけるは酒の徳/滑稽本・六あみだ詣」
取って
とって 【取って】 (連語)
〔「取りて」の促音便〕
(1)年齢を数える時にいう語。「当年―二五歳」
(2)「にとって」の形で,「…を中心として考えると」の意を表す。…として。…から見て。「彼らに―は,又とないよい機会だ」「一学生の身に―,とても無理なことだった」
〔(1)は,普通,数え年で,今年を数え入れていうのに用いる〕
取って付けたような
とってつけた【取って付けたような】
unnatural;→英和
forced <smile> ;→英和
<pay> insincere[empty] <compliments> .→英和
取って付けた様
とってつけたよう 【取って付けた様】 (連語)
言動が不自然でわざとらしいさま。「―なお世辞」
取って代わる
とってかわ・る [1] 【取って代わる】 (動ラ五[四])
ある人や物に代わってその位置・地位につく。入れ代わる。「魏(ギ)に―・った晋(シン)も間もなく滅んだ」
[可能] とってかわれる
取って置き
とっておき [0] 【取って置き】
いざという時のために,大切にしまっておくこと。また,そのようにしまっておいたもの。とっとき。「―の隠し芸を披露する」
取って置く
とって【取って置く】
keep;→英和
put aside[by];reserve;→英和
save.→英和
〜置きの reserved;spare.→英和
〜返す hurry back.〜代わる take the place <of> .→英和
〜来る bring;→英和
fetch.→英和
取って返し
とってかえし [4] 【取って返し】
引き返すこと。元の状態に戻ること。「つまらない事を云はうものなら―がつかないからね/野分(漱石)」
取って返す
とってかえ・す [1][4] 【取って返す】 (動サ五[四])
引き返す。元の状態に戻る。「旅先から―・す」
取っ付き
とっつき [0] 【取っ付き】
(1)物事のやり始め。初手。「―から失敗する」
(2)初めて会った時に受ける感じ。第一印象。「―の悪い男だ」
(3)ある建物・場所などに入る時,一番初めに通る所。一番手前。入り口。「―の部屋」
取っ付きの良い
とっつき【取っ付きの良い(悪い)】
(un)sociable;→英和
easy (hard) to talk to.
取っ付き難い
とっつきにく・い 【取っ付き難い】 (連語)
威厳があったり無愛想であったりして親しみがもてないようすだ。付き合いにくい。「―・い人」
取っ付く
とっつ・く [0][3] 【取っ付く】 (動カ五[四])
〔「とりつく」の転〕
(1)人や物に取りすがる。「子供が母のそでに―・いて離れない」
(2)物事に着手する。「最近―・いたばかりの仕事」
(3)病や霊などがつきまとう。「怨霊に―・かれる」「悪い病ひに―・かれた/滑稽本・浮世床(初)」
[可能] とっつける
取っ付け
とっつけ 【取っ付け】
(1)鞍(クラ)の後輪(シズワ)に付けたひも。「あぎとを喉へ貫き,―につけて馳せて行く/太平記 29」
(2)刀剣の柄口(ツカグチ)の金具。「―さや口に…けむをのうたる所をありありと彫ってさう/幸若・烏帽子折」
取っ外す
とっぱず・す [0][4] 【取っ外す】 (動サ五[四])
〔「とりはずす」の転〕
(1)とりはずす。「支えの棒を―・す」
(2)失敗する。しくじる。「けいせいは―・しても恩にかけ/柳多留(初)」
取っ手
とって [0][3] 【取っ手・把手】
〔「とりて」の転〕
手で持ったりするのに便利なように,家具・機械類などに取りつけた柄。ハンドル。とりて。「引き出しの―」「なべの―」
取っ払う
とっぱら・う [4][0] 【取っ払う】 (動ワ五[ハ四])
「とりはらう」の転。「垣根を―・う」「先入観念を―・って考える」
[可能] とっぱらえる
取っ捕まえる
とっつかま・える [6][5] 【取っ捕まえる】 (動ア下一)
「つかまえる」を強めていう語。「泥棒を―・える」
取っ捕まる
とっつかま・る [5][0] 【取っ捕まる】 (動ラ五[四])
「つかまる」を強めていう語。「逃げそこねて―・る」
取っ掛かり
とっかかり [0] 【取っ掛(か)り】
取りかかること。とりつくこと。「―が遅い」「解決への―をつかむ」
取っ掛かる
とっかか・る [0][4] 【取っ掛(か)る】 (動ラ五)
「取り掛かる」の転。「大仕事に―・る」
[可能] とっかかれる
取っ掛り
とっかかり [0] 【取っ掛(か)り】
取りかかること。とりつくこと。「―が遅い」「解決への―をつかむ」
取っ掛る
とっかか・る [0][4] 【取っ掛(か)る】 (動ラ五)
「取り掛かる」の転。「大仕事に―・る」
[可能] とっかかれる
取っ替える
とっか・える [0] 【取っ替える】 (動ア下一)
「とりかえる(取替)」の転。
取っ替え引っ替え
取っ替え引っ替え
あれこれと,また続けざまに取り替えること。「衣装を―して試してみる」
取っ替へべえ
とっかえべえ トツカヘ― 【取っ替へべえ】
〔「取っ替えべえ取っ替えべえ」と呼び歩いたことから〕
江戸時代,古鉄などと交換で飴(アメ)を売り歩いた行商人。
取っ組み合い
とっくみあい [0] 【取っ組(み)合い】
取っ組み合って争うこと。「―のけんか」
取っ組み合い
とっくみあい【取っ組み合い】
a grapple;→英和
a scuffle.→英和
取っ組み合う
とっくみあう【取っ組み合う】
grapple[come to grips] <with> ;→英和
wrestle <with> .→英和
取っ組み合う
とっくみあ・う [0][5] 【取っ組(み)合う】 (動ワ五[ハ四])
〔「とりくみあう」の転〕
互いに組み合って争う。格闘する。「兄弟で―・う」
取っ組む
とっく・む [3][0] 【取っ組む】 (動マ五)
〔「とりくむ」の転〕
(1)相手に組みつく。「―・んでなぐりあう」
(2)物事を一生懸命に行う。「難問に―・んでいる」
取っ組む
とっくむ【取っ組む】
⇒取り組む.
取っ組合い
とっくみあい [0] 【取っ組(み)合い】
取っ組み合って争うこと。「―のけんか」
取っ組合う
とっくみあ・う [0][5] 【取っ組(み)合う】 (動ワ五[ハ四])
〔「とりくみあう」の転〕
互いに組み合って争う。格闘する。「兄弟で―・う」
取っ置き
とっとき [0] 【取っ置き】
「とっておき」の転。「―の品」
取つき端
とりつきは [4] 【取(り)つき端】
〔「とりつきば」とも〕
「取り付き所」に同じ。「―がない」
取らす
とら・す 【取らす】 (動サ下二)
⇒とらせる
取らせる
とら・せる [3] 【取らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 とら・す
〔動詞「とる」に使役の助動詞「す」の付いたものから〕
(1)受け取らせる。目下の者に物を与える場合に用いることが多い。「ほうびを―・せる」「名を付れば太刀刀を―・するといへども/狂言・財宝」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に「て」の付いた形に付いて,「…してやる」の意を表す。上位の者が下位の者に対して行う自分の動作についていう語。「望みどおりにして―・せよう」
取らぬ狸(タヌキ)の皮算用(カワザンヨウ)
取らぬ狸(タヌキ)の皮算用(カワザンヨウ)
〔捕らえてもいない狸の皮を売ることを考える意から〕
まだ手に入らないうちから,それをあてにしてあれこれと計画を立てることのたとえ。
取られん坊
とられんぼ 【取られん坊】
〔「とられんぼう」とも。遊里語〕
遊女などにだまされて金や品物を取られる客。「やかれつつ金のあるほど―/評判記・あづま物語」
取り
とり 【取り】
■一■ [2] (名)
(1)取ること。また,取る人。多く他の語と複合して用いる。「月給―」「相撲―」「借金―」
(2)寄席で,最後に出演する人。「―をつとめる」
(3)(「どり」の形で)数量を表す語の下に付いて用いる。
(ア)それだけの米の量を知行として受け取る武士をいう。「五百石―」
(イ)それだけの米の量をもって作る供え餅をいう。「五合―」
(ウ)それだけの金額を給料としてとる人をいう。主として明治から昭和前期までの言い方。「八十円―の会社員」
■二■ (接頭)
動詞に付いて,語勢を強めるのに用いる。「―つくろう」「―決める」「―調べる」「―紛れる」
取りっこ
とりっこ [2] 【取りっこ】
競争で取ること。取りっくら。
取りっこ
とりっこ【取りっこ】
⇒取合い.
取りつき端
とりつきは [4] 【取(り)つき端】
〔「とりつきば」とも〕
「取り付き所」に同じ。「―がない」
取りにやる
とりにやる【取りにやる】
send <a person> for <a thing> .
取りに来る
とりにくる【取りに来る】
come[call]for <a thing> .
取りに行く
とりにゆく【取りに行く】
go for <a thing> .
取りも敢へず
とりもあえず 【取りも敢へず】 (連語)
(1)捕らえることもできないうちに。押さえることもできず。「さかさまに年も行かなむ―過ぐるよはひやともにかへると/古今(雑上)」
(2)たちまちに。すぐさま。「御兄たちは―ほろび給ひにしにこそおはすめれ/大鏡(道長)」
取りも直さず
とりもなおさず【取りも直さず】
⇒即ち.
取りも直さず
とりもなおさず 【取りも直さず】 (連語)
上に述べたことが次に述べることにひとしいこと。そのまま。すなわち。ほかでもなく。「この事実を認めることは―彼の無実を認めることである」
取りん坊
とりんぼう 【取りん坊】
(1)遊女から金品を奪い取る客。のちに,客をだまして金品を奪い取る遊女をもいう。「女郎も―もあまねく色道の鏡といたしぬ/浮世草子・色三味線」
(2)「とられんぼ」に同じ。
(3)遊里で,ひやかし。素見。「往古吉原にては―と云ふ今は素見といふ/洒落本・娼妓絹籭」
取り上げ
とりあげ [0] 【取(り)上げ】
(1)取り上げること。「一向にお―がない」
(2)「取り上げ婆」に同じ。
取り上げる
とりあげる【取り上げる】
take[pick]up (手に);take away (奪う);forfeit <a license> (没収);→英和
adopt (採用);→英和
[受理]take up;accept.→英和
取り上げない ignore (無視);→英和
reject (却下).→英和
取り上げる
とりあ・げる [0][4] 【取(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 とりあ・ぐ
(1)下にある物を手に取って持ち上げる。「手もとの書類を―・げる」
(2)意見・申し出などを聞き入れる。受理する。採用する。「その案は―・げられなかった」
(3)相手が持っている物を奪い取る。「子供のおもちゃを―・げる」
(4)財産・地位などを没収する。召し上げる。「官位を―・げる」
(5)税金などを徴収する。取り立てる。「追徴金を―・げられる」
(6)出産の介助をして,子を生ませる。「玉のような男の子を―・げる」
(7)髪をたぐり上げて結ぶ。結(ユ)う。「小いねぢ髷に―・げる/縁(弥生子)」
(8)人を引き上げて用いる。「三年の中に二千石―・げたる者の拝領の地なり/浮世草子・武道伝来記 4」
(9)男子の髪上げをする。元服させる。
取り上げ婆
とりあげばば [5] 【取(り)上げ婆】
出産の介助をして子を取り上げる人。昔は年を取った婦人がしたのでいう。今の助産婦。産婆。取り上げばあさん。
取り上げ親
とりあげおや [4] 【取(り)上げ親】
お産のとき,子を取り上げてくれた人を親に見立てていう語。また,その人。産婆。子取り親。
取り上げ髪
とりあげがみ 【取(り)上げ髪】
無造作にたばねた髪。たばね髪。「此の祝ひ日に,髪をも結はず―は何ごとぞ/浄瑠璃・嫗山姥」
取り上げ髷
とりあげまげ 【取り上げ髷】
⇒精進髷(シヨウジンマゲ)
取り上せる
とりのぼ・せる [0] 【取(り)上せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とりのぼ・す
〔「とり」は接頭語〕
頭に血がのぼってのぼせ上がる。逆上する。「すっかり―・せて騒ぎ回る」
取り下げ
とりさげ [0] 【取(り)下げ】
取りさげること。撤回。
取り下げる
とりさげる【取り下げる】
withdraw[drop] <a case> .→英和
取り下げる
とりさ・げる [4][0] 【取(り)下げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 とりさ・ぐ
申し出ていた訴訟や願いを取り消す。また,その書類などを取り戻す。撤回する。「訴訟を―・げる」「要求を―・げる」
取り下ろす
とりおろ・す [0][4] 【取(り)下ろす】 (動サ五[四])
(1)上にある物を持って下に置く。「棚から箱を―・す」
(2)長い髪など,垂れさがっているものを切り落とす。「わが頭(=頭髪)を―・して額を分くと見る/蜻蛉(中)」
(3)身分の上の人の前にあるものをさげて自分の前に置く。または,他の所へ持って行く。さげる。「しもなどにあるをわざと召して御硯―・して書かせさせ給ふ/枕草子 158」
取り乱す
とりみだ・す [4][0] 【取(り)乱す】 (動サ五[四])
(1)物を散らかしたり,身なりをだらしなくしたりする。「部屋を―・したままで外出する」
(2)心の平静を失って見苦しい態度をする。「夫の急死に遭って―・す」
取り乱す
とりみだす【取り乱す】
be confused[upset,excited,distracted].取り乱してある be in disorder (乱雑).
取り乱る
とりみだ・る 【取り乱る】
〔「とり」は接頭語〕
■一■ (動ラ四)
乱れる。平静を失う。「又―・り,いとまなくなどして/源氏(朝顔)」
■二■ (動ラ下二)
⇒とりみだれる
取り乱れる
とりみだ・れる [0][5] 【取り乱れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 とりみだ・る
とり散らかる。乱れる。「―・れた仕事場」
取り交わし
とりかわし [0] 【取(り)交わし】
とりかわすこと。やりとり。「結納の―」
取り交わす
とりかわ・す [4][0] 【取(り)交わす】 (動サ五[四])
互いにやりとりをする。交換する。「杯を―・す」「契約書を―・す」
[可能] とりかわせる
取り交わす
とりかわす【取り交わす】
exchange <with> .→英和
取り交わせ
とりかわせ [0] 【取(り)交わせ・取(り)替わせ】
「とりかわし」に同じ。「窃(ヒソ)かに誓たる約束は死すとも負(ソム)く可からず,其堅き事証文―の類ひに非ず/鉄仮面(涙香)」
取り仕切る
とりしきる【取り仕切る】
manage[run] <a hotel,a company> .→英和
取り仕切る
とりしき・る [4][0] 【取(り)仕切る】 (動ラ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
物事を引き受けて,上手に扱う。責任をもって行う。「委員会を―・る」
[可能] とりしきれる
取り付き
とりつき [0] 【取(り)付き】
(1)最初のところ。一番目。とばくち。とっつき。「その角を曲がって―の家」
(2)物事のはじめの部分。はじめのうち。「秋も過ぎて,冬の―になりました/真景累ヶ淵(円朝)」
(3)(主に初対面の人との)社交態度。第一印象。とっつき。「―の良い人」
(4)取りつくこと。すがりつくこと。
取り付き所
とりつきどころ [5] 【取(り)付き所】
すがりつくところ。てがかり。取りつくしま。取りつき端(ハ)。「―もない」
取り付き身上
とりつきしんしょう [5] 【取(り)付き身上】
始めたばかりで何事もととのわない世帯。新世帯。
取り付く
とりつ・く [0][3] 【取(り)付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)相手にしっかりつかまって離れない。すがりつく。「子供が母に―・いて離れない」
(2)物事をやり始める。着手する。とりかかる。「新しい研究課題に―・く」
(3)立ち向かう。組み伏せようとする。「垂直な岩壁に―・く」「五人三人―・きて…押し返し押し戻し/仮名草子・竹斎(下)」
(4)手がかりを得る。親しむきっかけをつかむ。「作右衛門様の世話でもつて,何うやら,斯うやら―・いて此処にゐやすが/真景累ヶ淵(円朝)」
(5)(「取り憑く」とも書く)もののけなどが人にのり移る。「狐が―・く」
→取りつかれる
[可能] とりつける
■二■ (動カ下二)
⇒とりつける
取り付く
とりつく【取り付く】
cling[hang on,hold on] <to> .→英和
〜島もない be (left) helpless.取り付かれる[悪霊・考えに]be possessed[obsessed] <by,with> .
取り付く島=がない
取り付く島=がな・い(=もな・い)
(1)相手がつっけんどんで話を進めるきっかけがみつからない。「けんもほろろで―・い」
(2)頼れる所もなくどうしようもない。「何に取付嶋もなく,なみの音さへ恐しく,孫子に伝て舟には乗まじきと/浮世草子・永代蔵 4」
取り付け
とりつけ [0] 【取(り)付け】
(1)器械・器具などを取り付けること。「アンテナの―」
(2)きまった店からいつも買うこと。買いつけ。「―の店から配達してもらう」
(3)信用を失った銀行に対して,預金者が払い戻しのために一時にどっと押し寄せること。「―騒ぎ」
取り付ける
とりつ・ける [4][0] 【取(り)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりつ・く
(1)器械・器具などを装置する。そなえつける。「事務所にファックスを―・ける」
(2)相手を説得して,自分の思い通りの返事を得る。獲得する。「大口の契約を―・ける」「課長の承諾を―・けた」
(3)いつもその店から買っている。買いつける。「いつも―・けている店」
(4)霊などを憑(ヨ)りつかせる。「己(オノレ)命のにぎみたまを八咫(ヤタ)の鏡に―・けて/祝詞(出雲国造神賀詞)」
取り付ける
とりつける【取り付ける】
install;have <a telephone> installed[put in];be equipped <with> ;draw (預金を).→英和
取り入る
とりい・る [0][3] 【取(り)入る】
■一■ (動ラ五[四])
目上の人などの機嫌を取って,気に入られようとする。「上役に―・る」
■二■ (動ラ下二)
⇒とりいれる
取り入る
とりいる【取り入る】
try to win a person's favor;curry favor <with> .
取り入れ
とりいれ [0] 【取(り)入れ】
(1)中に取り入れること。取り込み。
(2)農作物を取り入れること。特に,稲の収穫。[季]秋。「―の時期」
取り入れる
とりいれる【取り入れる】
harvest (収穫);→英和
take in <washings> ;[説を]adopt;→英和
borrow;→英和
introduce;→英和
learn <from> .→英和
取り入れる
とりい・れる [4][0] 【取(り)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 とりい・る
(1)取って中に入れる。取り込む。「洗濯物を―・れる」
(2)実った農作物を収穫する。「稲を―・れる」
(3)採用して役に立たせる。受け入れる。採用する。「新技術を―・れる」
(4)物の怪(ケ)が人の心を取り込む。「御物の怪の度々―・れたてまつりしをおぼして/源氏(葵)」
取り入れ口
とりいれぐち [4] 【取(り)入れ口】
発電・上水道・灌漑(カンガイ)用水などに使用する水を,川・貯水池・湖などから取り入れる所。取水口(シユスイコウ)。
取り具す
とりぐ・す 【取り具す】 (動サ変)
取りそろえる。備える。「御てうづ―・してまゐりたり/落窪 1」
取り出
とりで 【取り出】
始めたばかりであること。かけだし。しんまい。「力ばかりを自慢して,昨今―の男/浮世草子・二十不孝 5」
取り出す
とりだす【取り出す】
take[pick]out;produce <one's ticket> .→英和
取り出す
とりだ・す [3][0] 【取(り)出す】 (動サ五[四])
(1)中から取って外へ出す。とりいだす。「ポケットから手帳を―・す」
(2)多くのものの中から選び出す。「リストから該当者を―・す」
[可能] とりだせる
取り出だす
とりいだ・す 【取り出だす】 (動サ四)
取り出す。
取り出づ
とりい・ず 【取り出づ】 (動ダ下二)
取り出す。「小さき箱を―・でて/今昔 4」
取り分
とりぶん【取り分】
⇒分け前.
取り分
とりぶん [2] 【取(り)分】
取るべき分。とりまえ。
取り分き
とりわき 【取り分き】 (副)
〔動詞「取り分く」の連用形から〕
ことさらに。とりわけ。「御はてにも,誦経など,―せさせ給ふ/源氏(横笛)」
取り分く
とりわ・く 【取り分く】
■一■ (動カ四)
特別なものとする。とりわける。「ただいまは―・きたる事もなかめり/宇津保(蔵開上)」
■二■ (動カ下二)
⇒とりわける
取り分け
とりわけ【取り分け】
⇒特に.
取り分け
とりわけ [0] 【取(り)分け】 (副)
〔動詞「取り分ける」の連用形から〕
特に。ことに。とりわけて。「―今日は涼しい」
取り分けて
とりわけて [0] 【取(り)分けて】 (副)
ことに。特別に。とりわけ。「今年の情勢は―きびしい」
取り分ける
とりわ・ける [0][4] 【取(り)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりわ・く
(1)めいめいが自分の分だけ分けて取る。「サラダを小皿に―・ける」
(2)取りのけて別にしておく。「不良品は―・ける」
→とりわけ
取り分ける
とりわける【取り分ける】
[配分]distribute;→英和
deal out;[選別]separate;→英和
assort.→英和
取り切る
とりき・る [0][3] 【取(り)切る】 (動ラ五[四])
(1)すっかり取ってしまう。取り尽くす。「まだ殻を―・っていない」
(2)遮断する。ふさぐ。「帰路を敵に―・られたり/常山紀談」
[可能] とりきれる
取り初め
とりそめ [0] 【取(り)初め】
朝廷・武家で,正月二日,昆布・鮑(アワビ)・栗などを三方(サンボウ)に盛り,杯事をしたこと。
取り前
とりまえ [2][0] 【取(り)前】
取り分。わけまえ。
取り去る
とりさ・る [0][3] 【取(り)去る】 (動ラ五[四])
取って除く。取り除く。「不純物を―・る」「垣根を―・る」
[可能] とりされる
取り去る
とりさる【取り去る】
⇒除(のぞ)く.
取り取り
とりどり [2][0] 【取り取り】 (名・形動)[文]ナリ
それぞれ異なっている・こと(さま)。いろいろ。さまざま。てんで。副詞的にも用いる。「色―に咲く」「各人が―の装いをこらす」「主人も老婆も―僕によくして呉れた/思出の記(蘆花)」
取り口
とりくち [2] 【取(り)口】
相撲で,相手と取り組む方法。相撲をとる手口。「うまい―」
取り合い
とりあい [0] 【取(り)合い】 (名)スル
(1)取り合うこと。「ボールを―する」
(2)取り合わせ。配合。「何とぞいたまぬやうに,顔の―よく頼みます/浮世草子・織留 4」
取り合う
とりあう【取り合う】
take each other's hand (手を);scramble[struggle] <for> (奪い合う);→英和
[相手にする]pay <no> attention <to> ;listen <to> .→英和
取り合う
とりあ・う [3][0] 【取(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いに手と手を握る。「手を―・って喜ぶ」
(2)互いに争って取る。先を争って取る。奪いあう。「一点を―・う好試合」
(3)まともに相手になる。「いくら説明しようとしても―・わない」
(4)釣り合う。調和する。「是はこちらの道具とは―・はぬ物ぢやが/狂言・子盗人(虎寛本)」
取り合せ
とりあわせ [0] 【取り合(わ)せ】
(1)取り合わせること。配合すること。調和。「―の妙」
(2)とりなし。とりつくろい。「おいとまの出る様に―頼みます/浄瑠璃・万年草(上)」
(3)調子を合わせること。追従(ツイシヨウ)。「御尤も御尤もと―云ふ人もあれど/浮世草子・風流曲三味線」
取り合せる
とりあわ・せる [5][0] 【取り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とりあは・す
(1)いくつかの物を組み合わせて,調和のある物を作る。「いくつかのエピソードを―・せて一つの物語とする」「海のもの,山のものを―・せる」
(2)うまくとりつくろう。調子を合わせる。「とかく一たん気にては病気にもあたり申すべきなどと―・せ/洒落本・隣壁夜話」
(3)世話をする。面倒をみる。「下々を―・せ,其家をあまたに仕分るこそ/浮世草子・永代蔵 4」
取り合わせ
とりあわせ [0] 【取り合(わ)せ】
(1)取り合わせること。配合すること。調和。「―の妙」
(2)とりなし。とりつくろい。「おいとまの出る様に―頼みます/浄瑠璃・万年草(上)」
(3)調子を合わせること。追従(ツイシヨウ)。「御尤も御尤もと―云ふ人もあれど/浮世草子・風流曲三味線」
取り合わせる
とりあわ・せる [5][0] 【取り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とりあは・す
(1)いくつかの物を組み合わせて,調和のある物を作る。「いくつかのエピソードを―・せて一つの物語とする」「海のもの,山のものを―・せる」
(2)うまくとりつくろう。調子を合わせる。「とかく一たん気にては病気にもあたり申すべきなどと―・せ/洒落本・隣壁夜話」
(3)世話をする。面倒をみる。「下々を―・せ,其家をあまたに仕分るこそ/浮世草子・永代蔵 4」
取り合わせる
とりあわせる【取り合わせる】
assort;→英和
arrange;→英和
combine;→英和
mix.→英和
取り回し
とりまわし [0] 【取(り)回し】
(1)手に取って回すこと。取り扱い。「女郎の手づからの燗鍋の―/浮世草子・一代男 2」
(2)処置。とりなし。工夫。「この―が京にて出づれば,遠い江戸までは行かずに済む事を/浮世草子・永代蔵 2」
(3)立ち居振る舞い。風体。「―も温藉(シトヤカ)な方だ/当世書生気質(逍遥)」
(4)力士の化粧まわし。また,まわし。「衣服を脱ぐと下には―をしめてゐる/真景累ヶ淵(円朝)」
取り回す
とりまわ・す [4][0] 【取(り)回す】 (動サ五[四])
(1)仕事・人などをほどよく取り扱う。うまく処理する。「店の仕事を一人で―・す」
(2)一部を取って次へ回す。「料理を盛った大皿を―・す」
(3)ぐるりと囲む。とりまく。「東一方をば敵未だ―・し候はねば/太平記 9」
[可能] とりまわせる
取り囲む
とりかこむ【取り囲む】
surround;→英和
besiege.→英和
取り囲む
とりかこ・む [0][4] 【取(り)囲む】 (動マ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
周りをぐるりと囲む。「城を―・む」
[可能] とりかこめる
取り固める
とりかた・める [0][5] 【取(り)固める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりかた・む
〔「とり」は接頭語〕
厳しく守りかためる。「警官が周囲を―・める」
取り壊し
とりこわし [0] 【取(り)壊し・取り毀し】
(建物などを)とりこわすこと。
取り壊す
とりこわす【取り壊す】
pull[break]down;demolish.→英和
取り壊す
とりこわ・す [4][0] 【取(り)壊す・取り毀す】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
(建物などを)こわしてくずす。「老朽家屋を―・す」
[可能] とりこわせる
取り売り
とりうり 【取(り)売り】
古道具屋。「上方の―が此の脇差を売りに来て/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
取り外し
とりはずし [0] 【取(り)外し】
(1)取り付けてあるものをはずすこと。「作り付け家具なので―がきかない」
(2)うっかりして仕損じること。そそう。失敗。「永い間には―も有ると見えて/浮雲(四迷)」
取り外しのできる
とりはずし【取り外しのできる】
(re)movable;→英和
detachable.→英和
〜のできない fixed;→英和
built-in.
取り外す
とりはず・す [0][4] 【取(り)外す】 (動サ五[四])
(1)取り付けてあったものをはずす。「付属品を―・す」
(2)手に持っている物をうっかり落とす。取り落とす。「此の生れたる皇子を―・して此の河に落とし入れつ/今昔 2」
(3)うっかりしてし損なう。しくじる。「心にくくもありはてず,―・せばいとあはつけいこともいでくるものから/紫式部日記」
(4)しくじる。粗相をする。とっぱずす。「姉女郎納戸飯を喰べ過ぎられ,座敷へ出て―・し/浮世草子・禁短気」
[可能] とりはずせる
取り外す
とりはずす【取り外す】
take away;remove;→英和
detach.→英和
取り娘
とりむすめ 【取り娘】
養女。「―の御事を/狭衣 4」
取り子
とりこ 【取り子】
もらい子。養子。「あぢきなきもの…―の顔にくげなる/枕草子 79」
取り寄せる
とりよ・せる [0][4] 【取(り)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とりよ・す
(1)手に取って引きよせる。「手を伸ばして箱を―・せる」
(2)人に命令したり注文したりして,物を持ってこさせる。「見本を―・せる」
(3)人を呼びよせる。手もとにおく。「御むすめにおほとのの三位の中将を―・せ給ふ/とりかへばや(上)」
取り寄せる
とりよせる【取り寄せる】
get;→英和
order <from> ;→英和
send <for> (使いを出して);→英和
write <for> (手紙で).→英和
取り寄る
とりよ・る 【取り寄る】 (動ラ四)
(1)寄りつく。近寄る。「君もいとあらまほしく,心かしこく―・りにけりと思ひけり/源氏(東屋)」
(2)よりどころとする。「されば,―・る所は師匠を本として/十問最秘抄」
取り尽くす
とりつく・す [0][4] 【取り尽(く)す】 (動サ五[四])
全部取る。すっかり取る。「魚を―・す」
取り尽す
とりつく・す [0][4] 【取り尽(く)す】 (動サ五[四])
全部取る。すっかり取る。「魚を―・す」
取り崩す
とりくずす【取り崩す】
⇒崩す.
取り崩す
とりくず・す [4][0] 【取(り)崩す】 (動サ五[四])
(1)くずして取り去る。「廃屋を―・す」
(2)まとまったものから少しずつ取る。「預金を―・す」
[可能] とりくずせる
取り巻き
とりまき [0] 【取(り)巻き】
金や権力のある人の側にいて機嫌をとること。また,その人。「ワンマン社長の―連中」
取り巻く
とりま・く [3][0] 【取(り)巻く】 (動カ五[四])
(1)ぐるりと周りを囲む。とりかこむ。「ファンに―・かれる」
(2)人につきまとって機嫌をとる。「女きやくでも―・くりやうけん/安愚楽鍋(魯文)」
[可能] とりまける
取り巻く
とりまく【取り巻く】
surround;→英和
throng around;fawn <upon> (へつらう).→英和
取り広げる
とりひろ・げる [0] 【取(り)広げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 とりひろ・ぐ
(1)取り払って場所を広げる。拡張する。「市区改正の結果…―・げられた往来には/明暗(漱石)」
(2)物を出して,いっぱいに広げる。[日葡]
(3)だらしのない様である。「衣装つきが―・げて立居が危なうて/浮世草子・胸算用 2」
取り延ぶ
とりの・ぶ 【取り延ぶ】 (動バ下二)
(1)手に取ってのばす。「天野鎗を―・べ刺し通す/常山紀談」
(2)心をのびやかにする。安心する。「心を―・べて参詣するに,別の煩ひなし/沙石 1」
取り得
とりどく [0][2] 【取り得・取り徳】
取れば取っただけその人の利益になること。
取り得
とりどく【取り得】
<be so much> gain;→英和
a profit.→英和
取り得
とりえ [3] 【取(り)柄・取(り)得】
(1)とりたててよいところ。特に役立つところ。長所。「何の―もない」「人間どこかに―があるものだ」
(2)きっかけ。動機。[日葡]
取り徳
とりどく [0][2] 【取り得・取り徳】
取れば取っただけその人の利益になること。
取り急ぎ
とりいそぎ [0] 【取り急ぎ】
〔動詞「取り急ぐ」の連用形〕
とりあえず急いで。多く,手紙文に用いる。「―右お知らせまで」
取り急ぐ
とりいそ・ぐ [0][4] 【取(り)急ぐ】 (動ガ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
急ぐ。「火の手のまだ収まらないうちに,―・いで纏(マトイ)を撤した/彼岸過迄(漱石)」「職人はそれぞれの細工を―・げども/浮世草子・永代蔵 5」
取り憑かれる
とりつか・れる [0][5] 【取り憑かれる】 (動ラ下一)
〔「取り付く」に受け身の助動詞「れる」の付いたもの〕
(1)物の怪(ケ)・魔物・霊・動物などにのり移られる。「厄病神に―・れる」
(2)妄想・固定観念などが頭から離れず,それに操られる。憑かれる。「発明熱に―・れた人」
取り成し
とりなし [0] 【取(り)成し・執(り)成し】
(1)とりなすこと。うまいはからい。「―を頼む」「―が上手だ」
(2)「取り成し付け」の略。
取り成し付け
とりなしづけ [0] 【取(り)成し付け】
連歌・俳諧の付合方法の一。前句の詞や心を別の意味に解して付句をつけること。場面転換に用いる。「違付(チガイヅケ)・―等の句の時は,第三にて転ずるにおよばざる事也/三冊子」
取り成し顔
とりなしがお [0] 【取(り)成し顔】
その場をうまくまとめようとする顔つき・態度。
取り成す
とりな・す [3][0] 【取(り)成す・執(り)成す】 (動サ五[四])
(1)もめごとの中に立って,仲直りをさせる。仲裁する。「両者の間を―・す」
(2)なだめて機嫌よくさせる。その場をうまくはからう。「なんとかあなたから―・していただけませんか」
(3)手に取ってかまえる。別の物のようにして手に持つ。「神仏助け給へと念じて,大刀を桙(ホコ)のやうに―・して/宇治拾遺 11」
(4)そのように考える。わざと…と理解する。「名残なくは,いかがは。心浅くも―・し給ふかな/源氏(葵)」
(5)取りざたする。言いふらす。「物の聞えやまたいかがと―・されむとわが御ためつつましけれど/源氏(須磨)」
(6)調子を合わせる。とりはやす。「なよびやかに,女しと見れば,あまり情にひきこめられて―・せばあだめく/源氏(帚木)」
(7)ほかのものに変える。「すなはち,湯津爪櫛に其の童女(オトメ)を―・して御美豆良に刺して/古事記(上訓)」
[可能] とりなせる
取り成り
とりなり [0] 【取り成り】
なりふり。人の動作・身なり・態度など。「女房気取りの―は為るものの/いさなとり(露伴)」
取り戻し権
とりもどしけん [5][4] 【取(り)戻し権】
破産または更生手続きの場合,第三者が破産管財人に対して,破産財団または更生会社に属さない財産であることを主張して,その返還もしくは引き渡しを求める権利。
取り戻す
とりもどす【取り戻す】
⇒取り返す.
取り戻す
とりもど・す [4][0] 【取(り)戻す】 (動サ五[四])
一度人に与えたり失ったりしたものを,再び自分のものとする。とりかえす。「顧客を―・す」「落ち着きを―・す」「健康を―・す」「人気を―・す」
[可能] とりもどせる
取り所
とりどころ [3][0] 【取り所】
(1)特にすぐれている所。認めるべき点。とりえ。長所。「―のない平凡な気の弱い…男/或る女(武郎)」
(2)器物の取っ手。つまみ。「―には,女の一人若菜摘みたる形を作りたり/宇津保(蔵開中)」
取り手
とりて [3] 【取(り)手】
(1)受け取る人。
(2)特にカルタで,取る側の人。
→読み手
(3)相撲・柔道をとる人。またそれの巧みな人。「その年は相撲(スマイ)の―にも立たざりけり/今昔 23」
(4)武術の一。素手で罪人をとらえる術。「―の師匠かとりあげばばより外にかねになるものなし/浮世草子・永代蔵 3」
(5)「とって(取手)」に同じ。
取り払い
とりはらい [0] 【取(り)払い】
取り払うこと。撤去。
取り払う
とりはら・う [4][0] 【取(り)払う】 (動ワ五[ハ四])
残らず取り除く。とっぱらう。「不要になった足場を―・う」
[可能] とりはらえる
取り払う
とりはらう【取り払う】
remove;→英和
take[clear]away;pull down (取り壊す).
取り扱い
とりあつかい [0] 【取(り)扱い・取扱】
(1)取り扱うこと。「―高」
(2)世話。接待。待遇。「丁重な―」
取り扱う
とりあつか・う [0][5] 【取(り)扱う】 (動ワ五[ハ四])
(1)物を手で持って動かしたり,使ったりする。「掛け軸を丁寧に―・う」「劇薬を―・う」
(2)物事を処理する。「傷害事件として―・う」「預金は三番の窓口で―・っております」
(3)人を待遇する。「平等に―・う」
[可能] とりあつかえる
取り扱う
とりあつかう【取り扱う】
handle;→英和
conduct (事務を);→英和
carry on;manage;→英和
accept <telegrams> (受理);→英和
treat (人を);→英和
deal <with> (問題・人を).→英和
取り扱いやすい(にくい) (not) handy (物);→英和
easy (hard) to deal with (人).
取り抑える
とりおさ・える [5][0] 【取り押(さ)える・取(り)抑える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりおさ・ふ
(1)逃げようとするものをつかまえる。とらえる。「現行犯を―・える」
(2)動いたり,暴れたりするものを押さえとどめる。「暴れる馬を―・える」
取り押える
とりおさ・える [5][0] 【取り押(さ)える・取(り)抑える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりおさ・ふ
(1)逃げようとするものをつかまえる。とらえる。「現行犯を―・える」
(2)動いたり,暴れたりするものを押さえとどめる。「暴れる馬を―・える」
取り押える
とりおさえる【取り押える】
catch;→英和
seize;→英和
arrest.→英和
取り押さえる
とりおさ・える [5][0] 【取り押(さ)える・取(り)抑える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりおさ・ふ
(1)逃げようとするものをつかまえる。とらえる。「現行犯を―・える」
(2)動いたり,暴れたりするものを押さえとどめる。「暴れる馬を―・える」
取り拉ぐ
とりひし・ぐ [0][4] 【取り拉ぐ】 (動ガ五[四])
つかみかかって押しつぶす。ひしぐ。「鬼をも―・ぐ勢い」
取り持ち
とりもち [0] 【取(り)持ち】
(1)双方の間を取り持つこと。世話をすること。斡旋。「―役」
(2)男女の交際の世話をすること。仲立ちをすること。「恋の―をする」
(3)人をもてなすこと。もてなし。あしらい。「酒席の―のうまい人」
取り持つ
とりも・つ [3][0] 【取(り)持つ・執(り)持つ】 (動タ五[四])
(1)二者の関係がうまく運ぶように,引き合わせたり世話をしたりする。仲立ちをする。「仲を―・つ」「雨の―・つ縁」「人ニ嫁ヲ―・ツ/ヘボン」
(2)もてなす。接待する。「客を―・つ」「座を―・つ」
(3)責任をもって執り行う。身に引き受けて処理する。「大方の事どもは―・ちて親めき聞こえ給ふ/源氏(絵合)」
(4)手に持つ。「山吹の花―・ちて/万葉 4184」
取り持つ
とりもつ【取り持つ】
[客を]receive;→英和
entertain.→英和
⇒周旋(しゆうせん).
取り捌く
とりさば・く [4][0] 【取り捌く】 (動カ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
物事を処理する。処置する。「もめごとを―・く」
取り捨てる
とりす・てる [0][4] 【取(り)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 とりす・つ
取って捨てる。取り去る。取り除く。「不要なものは―・てる」
取り据う
とりす・う 【取り据う】 (動ワ下二)
(1)一定の場所に置く。安置する。「僧にたぶものどもは,先づ御前に―・ゑさせて置かせ給ひてのちにつかはしける/大鏡(頼忠)」
(2)人を一定の場所に住まわせる。「如何なる女を―・ゑて相住など聞きつれば/徒然 190」
取り掛かる
とりかかる【取り掛かる】
begin;→英和
start;→英和
get to work.
取り掛かる
とりかか・る [4][0] 【取り掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)しはじめる。着手する。「新しい仕事に―・る」
(2)とりつく。とりすがる。「太子に―・りて忽に懐抱せむとす/今昔 4」
(3)立ち向かう。「笛を吹き乍ら見返りたる気色,―・るべくも思えざりければ走りのきぬ/今昔 25」
[可能] とりかかれる
取り掛ける
とりか・ける [0][4] 【取(り)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりか・く
(1)取りはじめて途中の状態にある。「庭の草が―・けたままになっている」
(2)取って掛ける。「そほ舟に綱―・け/万葉 3300」
(3)攻め寄せる。攻めかける。「我ラニ―・ケ一大事ニ及バショウズル時/天草本伊曾保」
取り掛る
とりかか・る [4][0] 【取り掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)しはじめる。着手する。「新しい仕事に―・る」
(2)とりつく。とりすがる。「太子に―・りて忽に懐抱せむとす/今昔 4」
(3)立ち向かう。「笛を吹き乍ら見返りたる気色,―・るべくも思えざりければ走りのきぬ/今昔 25」
[可能] とりかかれる
取り揃える
とりそろえる【取り揃える】
⇒揃える.
取り揃える
とりそろ・える [5][0] 【取り揃える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりそろ・ふ
〔「とり」は接頭語〕
いろいろな物をもれなくそろえる。「必要なものは―・えてあります」
取り換える
とりか・える [0][4][3] 【取(り)替える・取(り)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりか・ふ
(1)自分のものと相手のものとをかえる。交換する。「読み終わった本を―・える」
(2)今までのものを別のものにかえる。交換する。「車のタイヤを新品と―・える」
(3)金などを立てかえる。「樽屋は―・へし物共目のこ算用にして/浮世草子・五人女 2」
取り損なう
とりそこな・う 【取(り)損なう】 (動ワ五[ハ四])
(1)取ることに失敗する。「ボールを―・う」
(2)理解をあやまる。「文章の意味を―・う」
取り損なう
とりそこなう【取り損なう】
miss;→英和
fail to catch.
取り放く
とりさ・く 【取り放く】 (動カ下二)
とりのぞく。とりはらう。「御堂のかざり―・け/源氏(蜻蛉)」
取り放す
とりはな・す [0][4] 【取(り)放す・取(り)離す】 (動サ五[四])
(1)手に持っていたものをうっかりはなす。「手綱を―・す」
(2)戸・障子などを開け放す。また,取り除く。「夏の間は建具を―・す」
(3)取り付けてあったものを離して別々にする。取り除く。「昼の御座のかたにこぼこぼと物―・す音して/讃岐典侍日記」
(4)取り上げる。剥奪する。「もとの信陵と云ふ所領をも―・さぬぞ/史記抄 11」
取り放つ
とりはな・つ 【取り放つ】 (動タ四)
(1)別れさせる。ひきはなす。「北の方も―・ちてむとまどひ給へど/落窪 2」
(2)一つ一つとりあげる。「今めかしう細かにをかしきを,―・ちてはまねび尽くすべきにもあらぬこそわろけれ/紫式部日記」
(3)とりはずす。「北の御障子も―・ちて,御簾かけたり/源氏(鈴虫)」
取り放題
とりほうだい [3] 【取(り)放題】 (名・形動)
取るがままにすること。取りたいだけ取っていいこと。また,そのさま。
取り敢えず
とりあえず トリアヘ― [3][4] 【取り敢えず】 (副)
〔取るべきものも取らずに,の意から〕
(1)いろいろしなければならないものの中でも第一に。さしあたって。まずはじめに。「―これだけはしておかなければならない」「―お知らせ申し上げます」
(2)すぐに。直ちに。「取るものも―かけつける」
取り敢えず
とりあえず【取り敢えず】
at once;in a hurry;→英和
just;→英和
first of all (第一に);[当分]for the time being.〜…する hasten <to do> ;→英和
lose no time <in doing> .取るものも〜 as soon as possible.
取り敢ふ
とりあ・う 【取り敢ふ】 (動ハ下二)
(1)物などを手に取ることができる。準備できる。「蓑(ミノ)も笠も―・へで/伊勢 107」
(2)人を動員できる。駆り集めることができる。「御ともの人は―・へけるに従ひて/蜻蛉(中)」
(3)前もって用意する。多く,打ち消しの語を伴って用いる。「つれなきを恨みもはてぬしののめに―・へぬまで驚かすらむ/源氏(帚木)」
(4)心に余裕がある。ゆとりがある。「木の葉よりけにもろき御涙は,まして―・へ給はず/源氏(葵)」
→とりあえず
取り散らかす
とりちらか・す [5][0] 【取(り)散らかす】 (動サ五[四])
「とりちらす」に同じ。
取り散らかる
とりちらか・る [0][5] 【取(り)散らかる】 (動ラ五[四])
あちこち散らかる。「―・った部屋」
取り散らす
とりちらす【取り散らす】
put <a room> in disorder.取り散らかしてある be in disorder;be scattered about.
取り散らす
とりちら・す [4][0] 【取(り)散らす】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
あちこち物を散らす。乱雑にする。とりちらかす。「―・したものを片附ける/多情多恨(紅葉)」
取り替え
とりかえ【取り替え】
(ex)change;→英和
(a) renewal;→英和
(a) replacement.→英和
取り替え
とりかえ [0] 【取(り)替え】
(1)とりかえること。交換。「―のきかない品」
(2)とりかえ用のもの。予備。ひかえ。
(3)立てかえ。「おのれには預り手形にして銀八拾目の―あり/浮世草子・五人女 3」
取り替えっこ
とりかえっこ [0] 【取(り)替えっこ】 (名)スル
互いにとりかえること。交換。「おやつを―する」
取り替える
とりかえる【取り替える】
(ex)change <A for B> ;→英和
renew;→英和
replace <A with B> .→英和
取り替える
とりか・える [0][4][3] 【取(り)替える・取(り)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりか・ふ
(1)自分のものと相手のものとをかえる。交換する。「読み終わった本を―・える」
(2)今までのものを別のものにかえる。交換する。「車のタイヤを新品と―・える」
(3)金などを立てかえる。「樽屋は―・へし物共目のこ算用にして/浮世草子・五人女 2」
取り替わせ
とりかわせ [0] 【取(り)交わせ・取(り)替わせ】
「とりかわし」に同じ。「窃(ヒソ)かに誓たる約束は死すとも負(ソム)く可からず,其堅き事証文―の類ひに非ず/鉄仮面(涙香)」
取り木
とりき [0][3] 【取(り)木】
枝を親木につけたまま土に埋めたり,樹皮の皮層を環状にはぎ取って水苔で巻いたりして発根させたのち,切り離して繁殖させる方法。圧条。取り枝。[季]春。
取り木[図]
取り木
とりき【取り木】
a layer.→英和
〜する lay <a tree> .→英和
取り札
とりふだ [2] 【取(り)札】
歌ガルタで,取る方の札。
⇔読み札
取り束
とりづか [2] 【取り束】
むち・杵(キネ)などの,手で握る部分。
取り柄
とりえ [3] 【取(り)柄・取(り)得】
(1)とりたててよいところ。特に役立つところ。長所。「何の―もない」「人間どこかに―があるものだ」
(2)きっかけ。動機。[日葡]
取り染め
とりぞめ [0] 【取(り)染め】
横筋を細く絞り染めにしたもの。だんだら染め。「かの冠者,赤―の水干に,夏毛のむかばきをはきて/著聞 12」
取り極め
とりきめ [0] 【取(り)決め・取り極め】
取りきめること。また,取りきめたこと。決定。約束。契約。「町内会の―を作る」「―に従って支払う」
取り極める
とりき・める [0][4] 【取(り)決める・取り極める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりき・む
〔「とり」は接頭語〕
(1)それと定める。決定する。「式の日取りを―・める」
(2)話し合って定める。約束する。「和解条項を―・める」
取り様
とりさま [0] 【取(り)様】
「様」の字の草体の一。「様」の旁(ツクリ)の部分を「取」の草体のように書いたもの。目下の人へのあて名の下に用いた。
→次様(ツギザマ)
取り次ぎ
とりつぎ [0] 【取(り)次ぎ・取次】
(1)取り次ぐこと。両方の者の間に立って物事を伝えること。また,それをする人。「電話の―をする」「社長に―を頼む」「―役」「―人」
(2)自己の名をもって,他人の計算(=他人の取引の損益)においてする取引行為。
(3)出版社と書店との中間にある書籍や雑誌などの流通業。出版取次。
取り次ぐ
とりつ・ぐ [0][3] 【取(り)次ぐ】 (動ガ五[四])
(1)両者の間にたって,一方の意向を他方に伝える。仲立ちする。「君の言い分は私が―・いであげよう」
(2)来客・電話などを当人に伝える。「秘書が―・ぐ」
(3)売り手と買い手の間にたって商品の売り買いの中継ぎをする。「全国の書店に新刊を―・ぐ」
[可能] とりつげる
取り次ぐ
とりつぐ【取り次ぐ】
act as an agent (販売);→英和
show in (来客を);tell (伝言).→英和
取り止め
とりやめ [0] 【取り止め】
とりやめにすること。中止。「旅行は都合で―になった」
取り止める
とりや・める [0][4] 【取り止める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりや・む
予定していた事をやめる。中止する。「集会を―・める」
取り残す
とりのこす【取り残す(される)】
leave <a person> (be left) behind.
取り残す
とりのこ・す [4][0] 【取(り)残す】 (動サ五[四])
(1)全部取らないで残しておく。「―・した柿の実を小鳥が食べる」
(2)そこに残したままにする。「一人だけ―・された」「時代に―・される」
取り殺す
とりころ・す [0][4] 【取(り)殺す】 (動サ五[四])
亡霊・物の怪(ケ)などが取りついて人を殺す。たたって殺す。「亡霊に―・される」
[可能] とりころせる
取り毀し
とりこわし [0] 【取(り)壊し・取り毀し】
(建物などを)とりこわすこと。
取り毀す
とりこわ・す [4][0] 【取(り)壊す・取り毀す】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
(建物などを)こわしてくずす。「老朽家屋を―・す」
[可能] とりこわせる
取り毀つ
とりこぼ・つ 【取り毀つ】 (動タ四)
取りこわす。「門もいつの代にか―・たれた/虞美人草(漱石)」
取り決め
とりきめ [0] 【取(り)決め・取り極め】
取りきめること。また,取りきめたこと。決定。約束。契約。「町内会の―を作る」「―に従って支払う」
取り決める
とりきめる【取り決める】
arrange;→英和
agree;→英和
make a contract <with> (契約を).→英和
取り決める
とりき・める [0][4] 【取(り)決める・取り極める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりき・む
〔「とり」は接頭語〕
(1)それと定める。決定する。「式の日取りを―・める」
(2)話し合って定める。約束する。「和解条項を―・める」
取り沙汰
とりざた [0] 【取り沙汰】 (名)スル
〔古くは「とりさた」〕
(1)世間でうわさをすること。世間の評判。「あれこれ―する」
(2)取り上げて処理すること。とりさばき。「軍勢の兵粮已下の事―しける衆の中へ/太平記 17」
取り消し
とりけし [0] 【取(り)消し】
(1)取り消すこと。前に書いたり言ったりしたことを,なかったことにすること。「―になる」
(2)〔法〕 効力を発した意思表示・法律行為に瑕疵(カシ)がある場合,当事者など特定の権利を有する者の意思表示により,その効力を無効にすること。
取り消し権
とりけしけん [4][3] 【取(り)消し権】
法律に定められた一定の事由に基づいて,特定の者が取り消しの意思表示をなしうる権利。
取り消す
とりけ・す [0][3] 【取(り)消す】 (動サ五[四])
いったん述べたり,決めたりしたことを,なかったことにする。「予約を―・す」「前言を―・す」
[可能] とりけせる
取り消す
とりけす【取り消す】
cancel <an order> ;→英和
take back <one's words> ;withdraw <one's promise> ;→英和
revoke;→英和
abolish.→英和
取り混ぜる
とりまぜる【取り混ぜる】
mix (up);→英和
put together.取り混ぜて all together;in all.
取り混ぜる
とりま・ぜる [4][0] 【取(り)混ぜる】 (動ザ下一)[文]ザ下二 とりま・ず
〔「とり」は接頭語〕
混ぜ合わせる。「新旧―・ぜた家並み」「老若―・ぜて三〇人ほどのグループ」
取り湯
とりゆ 【取(り)湯】
重湯(オモユ)。粥(カユ)から取った湯。「飯の―や地黄煎(ジオウセン)で欺(ダマ)しすかして/浄瑠璃・神霊矢口渡」
取り潰し
とりつぶし [0] 【取り潰し】
とりつぶすこと。特に江戸時代,謀反や不始末を理由に,幕府が大名や旗本の家を断絶させ,領地などを没収したこと。「主家がお―にあう」
取り潰す
とりつぶ・す [0][4] 【取り潰す】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
(1)組織などをなくす。つぶす。
(2)「取り潰し」を行う。「主家が―・される」
[可能] とりつぶせる
取り澄ます
とりすま・す [4][0] 【取(り)澄ます】 (動{サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
いかにもすましているような態度をとる。きどった態度をとる。「―・した顔つき」
取り灰
とりばい [2] 【取(り)灰】
(1)かまどから取り出した灰。
(2)藁(ワラ)を焼いて作った灰。
取り熟し
とりこなし [0] 【取り熟し】
身のこなし。たちいふるまい。
取り熟す
とりこな・す [4] 【取り熟す】 (動サ五[四])
巧みに処理する。「悉く大自然の点景として描き出されたものと仮定して―・して見様(ミヨウ)/草枕(漱石)」
取り片付く
とりかたづ・く [0][5] 【取(り)片付く】
〔「とり」は接頭語〕
■一■ (動カ五[四])
整頓されている。「きれいに―・いた部屋」
■二■ (動カ下二)
⇒とりかたづける
取り片付ける
とりかたづ・ける [6] 【取(り)片付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりかたづ・く
〔「とり」は接頭語〕
散らばっているものをきちんとする。整頓する。「机のまわりを―・ける」
取り瓶
とりべ [0] 【取り瓶】
(1)溶けた金属を溶鉱炉から取り出して鋳型に注入する際に用いる容器。
(2)酒を入れる容器。甕(モタイ)。[新撰字鏡(享和本)]
取り申す
とりもう・す 【執り申す・取り申す】 (動サ四)
(1)取りなして言う。申し上げる。「何事をか―・さむと思ひめぐらすに/源氏(帚木)」
(2)取り次いで申し上げる。執奏(シツソウ)する。「もし又平家の思し召し忘れ給へるかや,―・す者の無かりけるかや/盛衰記 9」
取り留め
とりとめ [0] 【取(り)留め】
(話などの)要点やまとまり。「話に―がない」「―のない話」
取り留める
とりと・める [0][4] 【取(り)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりと・む
(1)失いかけた命を助かる。「一命を―・める」
(2)押さえとどめる。ひきとめる。「泣悶て逃去としけるを―・めて/盛衰記 18」
(3)それと定める。まとめる。「まだ,―・めた話ではなし,唯学校で見初めた,と厭らしく云ふ/婦系図(鏡花)」
取り留める
とりとめる【取り留める】
[命を]save one's life;be out of danger.
取り皿
とりざら【取り皿】
a plate.→英和
取り皿
とりざら [2] 【取(り)皿】
大皿に盛った料理をめいめい取り分けるための小さな皿。
取り直し
とりなおし [0] 【取(り)直し】
(1)取り直すこと。やり直すこと。
(2)特に相撲で,勝負がつかないので,もう一度取り組むこと。「ただ今の一番―」
取り直す
とりなお・す [4][0] 【取(り)直す】 (動サ五[四])
(1)持ち方を変える。持ち直す。「船頭が,出ますよと棹を―・すと/虞美人草(漱石)」
(2)一度,悪くなったり弱くなったりしたものを,前のような状態に戻す。考え方を変える。気を持ち直す。「励まされて気を―・す」
(3)(「撮り直す」と書く)撮影をやり直す。「写真を―・す」
(4)(「採り直す」と書く)改めてまた集めとる。「新しくデータを―・す」
(5)相撲で,勝負をやり直す。
(6)悪い点を改める。変える。直す。修正する。「我が心のままに―・して見むに,なつかしくおぼゆべき/源氏(夕顔)」
[可能] とりなおせる
取り直す
とりなおす【取り直す】
[気を]take fresh heart;collect oneself;[相撲を]wrestle[try]again.
取り立て
とりたて [0] 【取(り)立て】
(1)強制的に取り上げること。催促して徴収すること。「借金の―に行く」
(2)挙げ用いること。登用。抜擢(バツテキ)。「主君のお―」
(3)取って間がないこと。「―の鮎を持って来た」
取り立てて
とりたてて [0] 【取(り)立てて】 (副)
(多く打ち消しの語を伴って)特別のものごととして取り上げて。特に問題として。「―言うほどのことでもない」
取り立てて
とりたてて【取り立てて】
<nothing> in particular[to speak of].
取り立ての
とりたて【取り立ての】
fresh <from> .→英和
〜の果実 a fruit just picked.〜の魚 fresh-caught fish.
取り立てる
とりたてる【取り立てる】
collect (集める);→英和
appoint (任用);→英和
promote (昇進);→英和
patronize (ひいき).→英和
取り立てる
とりた・てる [4][0] 【取(り)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 とりた・つ
(1)むりに取り上げる。強制的に取る。「借金を―・てる」
(2)特別のものとして数え上げる。特に取り上げる。「―・てて問題とすべき点はない」
→取り立てて
(3)特に目をかけて重要な位置につかせる。引き立てる。「課長に―・てられる」
(4)建てる。築く。「横浜高嶋嘉右衛門の―・てし学校にても/新聞雑誌 31」「金堂はそののちたふれふしたるままにて,―・つるわざもなし/徒然 25」
(5)手に持ち上げる。使用する。「からうじておもひおこして弓矢を―・てむとすれども/竹取」
取り立て信託
とりたてしんたく [5] 【取(り)立て信託】
金銭債権の取り立てを目的とする信託。
取り立て債務
とりたてさいむ [5] 【取(り)立て債務】
債務者の住所または営業所で履行しなければならない債務。
→持参債務
→送付債務
取り立て命令
とりたてめいれい [5] 【取(り)立て命令】
差し押さえた債権につき,差し押さえ債権者自らに取り立てる権限を付与する執行裁判所の命令。民事執行法施行以前の制度で,現行では命令がなくても取り立てる権利は認められる。
取り立て委任裏書
とりたていにんうらがき [8] 【取(り)立て委任裏書】
裏書人が被裏書人に,自分に代わって手形上の権利を行使する権限を与える旨を記載する裏書。代理裏書。
取り立て手形
とりたててがた [5] 【取(り)立て手形】
債権取り立てに利用される手形。通常,債権者が,債務者を支払人として為替手形を振り出し,その取り立てを銀行に依頼する。
取り立て金
とりたてきん [0][4] 【取(り)立て金】
強制的に徴収した金銭。取り立てた金。
取り箸
とりばし [2][3] 【取り箸】
盛り合わせた料理などを取り皿に取るときに使う箸。
取り籠める
とりこ・める [0][4] 【取り籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりこ・む
(1)中にこめる。おしこめる。「部屋に―・める」
(2)取り囲む。包囲する。「童子を引立(ヒツタテ)―・めて/慨世士伝(逍遥)」
取り粉
とりこ [3][0] 【取(り)粉】
搗(ツ)きあげた餅にまぶして,扱いやすくするための粉。しろこ。もちとりこ。
取り糺す
とりただ・す [0][4] 【取り糺す】 (動サ五[四])
取り調べる。「深く事情も―・さず/雪中梅(鉄腸)」
取り納める
とりおさ・める [0][5] 【取(り)納める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりをさ・む
(1)整った状態にする。片づける。「跡を―・める人も無くて/武蔵野(美妙)」
(2)収納する。「年貢ヲ―・ムル/日葡」
(3)埋葬する。「僧たちをやりたてまつり…頓証菩提とぞ―・めける/曾我 10」
取り紛れる
とりまぎ・れる [5][0] 【取(り)紛れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 とりまぎ・る
〔「とり」は接頭語〕
(1)まぎれこむ。混入する。「書類がどこかに―・れてしまった」
(2)雑事や仕事などに心が奪われる。「忙しさに―・れて御返事が遅れました」
取り紛れる
とりまぎれる【取り紛れる】
be taken up[occupied] <with> .
取り組み
とりくみ [0] 【取(り)組み】
(1)その事に取り組むこと。「流通問題への―が弱い」
(2)組み合わせること。とり合わせること。
(3)(「取組」と書く)相撲で,組み合わせ。勝負。「中入り後の―」
(4)信用取引における,売り株残と買い株残との状態。「―が厚い」
取り組む
とりくむ【取り組む】
wrestle[grapple] <with> ;→英和
tackle <a difficult problem> .→英和
取り組む
とりく・む [3][0] 【取(り)組む】 (動マ五[四])
(1)互いに組みつく。「四つに―・んで動かない」
(2)相手となって勝負を争う。特に,相撲をとる。「明日―・む相手」
(3)熱心に事にあたる。「事業と―・む」「難題に―・む」
(4)手を組む。手を取り合う。「手ト手ヲ―・ム/日葡」
(5)仕組む。組み立てる。「挟箱よりたたみ家躰―・み/浮世草子・一代男 5」
[可能] とりくめる
取り結ぶ
とりむす・ぶ [4][0] 【取(り)結ぶ】 (動バ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
(1)契約・約束などを結び固める。「条約ヲ―・ブ/ヘボン」
(2)両者の仲立ちをする。「若い二人を―・ぶ」
(3)へつらって人の機嫌をとる。「社長のご機嫌を―・ぶ」
(4)戦いをまじえる。「合戦ヲ―・ブ/日葡」
[可能] とりむすべる
取り続く
とりつづ・く 【取り続く】 (動カ四)
〔「とり」は接頭語〕
(1)つづく。ひきつづく。「年月は流るる如し―・き追ひ来るものは/万葉 804」
(2)生計をたててゆく。「何様(ドウ)にも為て―・いてお呉んなはれば/人情本・梅美婦禰 5」
取り締まり
とりしまり [0] 【取り締(ま)り・取締】
(1)とりしまること。監視。管理。「交通違反の―」
(2)「取締役」の略。
取り締まり規定
とりしまりきてい [6] 【取り締(ま)り規定】
行政上の目的により,国民に対してある行為を禁止または制限することを定める規定。
取り締まる
とりしま・る [4][0] 【取り締(ま)る】 (動ラ五[四])
(1)物事がうまく行われるように監督する。管理する。「会社の業務を―・る」
(2)規則などがよく守られるように監視する。「交通違反を―・る」
[可能] とりしまれる
取り締まる
とりしまる【取り締まる】
control;→英和
regulate;→英和
supervise.→英和
厳重に〜 maintain strict control[discipline] <over> .
取り締り
とりしまり [0] 【取り締(ま)り・取締】
(1)とりしまること。監視。管理。「交通違反の―」
(2)「取締役」の略。
取り締り規定
とりしまりきてい [6] 【取り締(ま)り規定】
行政上の目的により,国民に対してある行為を禁止または制限することを定める規定。
取り締る
とりしま・る [4][0] 【取り締(ま)る】 (動ラ五[四])
(1)物事がうまく行われるように監督する。管理する。「会社の業務を―・る」
(2)規則などがよく守られるように監視する。「交通違反を―・る」
[可能] とりしまれる
取り縄
とりなわ [0] 【取(り)縄・捕(り)縄】
(1)罪人を縛る縄。賊などを捕らえて縛るのに用いる麻縄。早縄。捕縄(ホジヨウ)。
(2)太刀の鞘(サヤ)に付けた組紐(クミヒモ)。刀を帯びるとき,腰に結び付けるもの。とりおび。あしお。
取り縋る
とりすがる【取り縋る】
cling <to> ;→英和
appeal <to a person for> (哀願).→英和
取り縋る
とりすが・る [0][4] 【取り縋る】 (動ラ五[四])
人のからだや物にすがりつく。「たもとに―・る」「格子に―・りながら屋外(ソト)の方を眺めて居た/家(藤村)」
取り縛る
とりしば・る [0][4] 【取(り)縛る】 (動ラ五[四])
固く握り持つ。握り締める。「宣戦の大詔に腕を―・り/不如帰(蘆花)」
取り繕う
とりつくろ・う [5][0] 【取(り)繕う】 (動ワ五[ハ四])
〔「とり」は接頭語〕
(1)破れたところをちょっと直す。修繕をする。「障子の破れを―・う」
(2)外見だけ飾って,体裁をよくする。「人前を―・う」
(3)過失などを,その場だけなんとかうまくごまかす。「失言をなんとか―・う」
(4)身なりを整える。「御髦(ヒゲ)なども―・ひ給はねばしげりて/源氏(柏木)」
[可能] とりつくろえる
取り繕う
とりつくろう【取り繕う】
[言い繕う]smooth[gloss]over;patch up;save[keep up]appearances (体裁を).
取り纏め
とりまとめ [0] 【取り纏め】
とりまとめること。「票の―を頼む」
取り纏める
とりまと・める [0][5] 【取り纏める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりまと・む
〔「とり」は接頭語〕
(1)多くのものを集め,整理して一つにする。「以上を―・めて申しますと」「政府の見解を―・める」
(2)望ましい状態になるように処理する。「縁談を―・める」
取り纏める
とりまとめる【取り纏める】
⇒纏(まと)める.
取り置き
とりおき 【取り置き】
(1)処置。処分。始末。「諸道具の―もやかましきとて/浮世草子・永代蔵 2」
(2)死骸を取り片づけること。埋葬。「死骸の―にも構はず,野辺に送る人も無し/浮世草子・二十不孝 3」
(3)身の処し方。「けふの日いかにたてがたしと,身躰の―を案じ/浮世草子・胸算用 3」
(4)とっておき。「―の面がまへに移せし/評判記・難波の顔」
取り置く
とりお・く 【取り置く】 (動カ四)
(1)残しておく。しまっておく。「うちおき散らし給ふべくもあらず,深く―・き給ふべかめれば/源氏(帚木)」
(2)
(ア)片づける。始末する。「御ゆするの調度など―・きて立つとて/落窪 1」
(イ)死骸を片づける。葬る。「各々歎きを止めて―・きける/浮世草子・永代蔵 3」
(3)女性を引き取って手元に置く。愛人とする。「常葉十六歳より義朝に―・かれ七年のちぎりなれば/平治(下)」
(4)とっておく。やめる。「もう道草のおどけは―・いて,さあお館(ヤカタ)へ/常磐津・靫猿」
取り肴
とりざかな [3] 【取り肴】
(1)一皿に盛って,各自が取り分けるようにした酒の肴。つまみもの。
(2)正式の日本料理で,食事が済んで酒のとき,三度目の酒とともに出す最後の料理。珍品などを盛り,主人が取って進める。
取り膳
とりぜん [2] 【取り膳】
男女・親子などが差し向かいで一つの膳に向かってする食事。また,その膳。
取り舵
とりかじ [0][2] 【取り舵】
(1)船首を左へ向けること。また,その時の舵の取り方。
⇔面舵(オモカジ)
「―いっぱい」
(2)船尾から船首に向かって左側の船縁(フナベリ)。左舷(サゲン)。
取り落す
とりおと・す [4][0] 【取り落(と)す】 (動サ五[四])
(1)手に持っている物をうっかり落とす。「驚いて茶碗を―・す」
(2)うっかりなくす。また,正気を失う。「正気を―・したるもの/吾輩は猫である(漱石)」
(3)そのものだけうっかり抜かす。漏らす。「あとから入ったデータを―・して集計する」
取り落とす
とりおと・す [4][0] 【取り落(と)す】 (動サ五[四])
(1)手に持っている物をうっかり落とす。「驚いて茶碗を―・す」
(2)うっかりなくす。また,正気を失う。「正気を―・したるもの/吾輩は猫である(漱石)」
(3)そのものだけうっかり抜かす。漏らす。「あとから入ったデータを―・して集計する」
取り葺き
とりぶき [0] 【取り葺き】
屋根の葺き方。そぎ板を並べ,風で飛ばないように石や丸太などを押さえにしたもの。また,その屋根。
取り葺き屋根
とりぶきやね [5] 【取り葺き屋根】
取り葺きにした,粗末な屋根。
取り袴
とりばかま [3] 【取り袴】
袴の股立(モモダチ)をからげ上げること。危急の時などにする。
取り見る
とり・みる 【執り見る・取り見る】 (動マ上一)
世話をする。看病する。介抱する。「国にあらば,父―・見まし家にあらば母―・見まし/万葉 886」
取り親
とりおや 【取り親】
(1)養育した親。養い親。「其の後さし続きて,この―又うせぬ/閑居友」
(2)奉公人などが仮に立てた親。仮親(カリオヤ)。「いやしき者の娘には,―とて小家持ちし町人を頼み,其子分にして出すなり/浮世草子・一代女 1」
取り計らい
とりはからい [0] 【取(り)計らい】
取り計らうこと。処理。処置。措置。「好意ある―をうける」
取り計らう
とりはから・う [5][0] 【取(り)計らう】 (動ワ五[ハ四])
〔「とり」は接頭語〕
あれこれと考えて,物事をうまく処理する。取り扱う。「早く許可のおりるように―・って下さい」
[可能] とりはからえる
取り計らう
とりはからう【取り計らう】
arrange;→英和
manage;→英和
deal <with> ;→英和
see <to,that…> .→英和
取り詰める
とりつ・める [0][4] 【取(り)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりつ・む
(1)思い悩む。思いあまる。「胸も張裂けるばかりに―・めて/多情多恨(紅葉)」
(2)のぼせあがる。逆上する。「内へ帰つて今の咄するとそのまま―・めてこの通りに死んだのさ/歌舞伎・お染久松色読販」
(3)きびしく責める。「冷泉院を―・めまゐらせたり/愚管 7」
取り読み
とりよみ [0] 【取(り)読み】
先に読んでいる者が読みまちがえると,他の者がすぐその続きを引き取って読み,次から次へと読み続ける方法。「中学生が三四人で外史の―をして居る/思出の記(蘆花)」
取り調べ
とりしらべ [0] 【取(り)調べ】
(1)取り調べること。
(2)〔法〕 検察官・検察事務官・司法警察職員が,犯罪捜査上必要があるときに,被疑者および参考人の供述を求めること。
取り調べる
とりしらべる【取り調べる】
examine;→英和
investigate;→英和
inquire <into> .→英和
取り調べる
とりしら・べる [5][0] 【取(り)調べる】 (動バ下一)[文]バ下二 とりしら・ぶ
〔「とり」は接頭語〕
(1)物事の状態を詳しく調べる。「内情を―・べる」
(2)犯人や容疑者をいろいろと調べる。「被疑者を―・べる」
取り賄ふ
とりまかな・う 【取り賄ふ】 (動ハ四)
準備する。用意する。まかなう。「人々も御硯―・ひてきこゆれば/源氏(朝顔)」
取り越し
とりこし [0] 【取(り)越し】
(1)繰り上げて先にすること。「―の御年始/わかれ道(一葉)」
(2)忌日を繰り上げて法事を行うこと。
→おとりこし
取り越し米
とりこしまい 【取(り)越し米】
江戸時代,蔵米取りの者に特別の事情がある時,期限に先だって給与する切り米。
取り越し苦労
とりこしぐろう [5] 【取(り)越し苦労】 (名)スル
確実に起きるかどうかわからないことを,あれこれと悪い方に想像して心配すること。杞憂(キユウ)。
取り越す
とりこ・す [0][3] 【取(り)越す】 (動サ五[四])
(1)期日より前に行う。特に,法事を繰り上げてする。「初七日を―・して供養をいたし/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)先の事をあれこれ考える。「―・して安心をして/浮雲(四迷)」
取り込み
とりこみ 【取(り)込み】
(1)取り込むこと。「洗濯物の―」
(2)不意の出来事・不幸などのためにごたごたすること。混雑。「お―中のところ失礼します」
(3)だまし取ること。
→取り込み詐欺
取り込み事
とりこみごと [0] 【取(り)込み事】
冠婚葬祭など忙しい用事。ごたごた。
取り込み詐欺
とりこみさぎ [5] 【取(り)込み詐欺】
品物を取り寄せ,代金を払わずにだまし取ること。
取り込む
とりこむ【取り込む】
take in <washings> ;pocket[embezzle](着服);→英和
be busy[occupied] <with> (多忙).
取り込む
とりこ・む [0][3] 【取(り)込む】 (動マ五[四])
(1)取って中に入れる。取り入れる。「洗濯物を―・む」「酸素を―・む」
(2)取って自分の物にする。自分の側に引き入れる。「少数意見を―・んだ修正案」「相手陣営に―・まれた」
(3)人をまるめ込む。籠絡(ロウラク)する。「我宿は是,ちと御立寄,と―・む事もあり/浮世草子・一代男 4」
(4)家内に冠婚葬祭など不時のことがありごたごたする。「―・んでおりますので失礼します」
[可能] とりこめる
取り返し
とりかえし [0] 【取(り)返し】
■一■ (名)
取り返すこと。元のとおりにすること。「今となっては―がつかない」「―のならないことをしてしまった」
■二■ (副)
ふたたび。あらためて。「昔のこと,―悲しく思さる/源氏(桐壺)」
取り返す
とりかえす【取り返す】
take back;recover;→英和
restore;→英和
retrieve;→英和
catch up <with one's work in English> ;make up <for lost time> .
取り返す
とりかえ・す [3][0] 【取(り)返す】 (動サ五[四])
(1)人に与えたり,取られたりした物を,再び自分の物にする。とりもどす。「弟にやった鉛筆を―・す」
(2)再び,元の状態にもどす。元どおりにする。「人気を―・す」「健康を―・す」
[可能] とりかえせる
取り退き無尽
とりのきむじん [5] 【取り退き無尽】
頼母子講(タノモシコウ)の一。当たりくじで金を取った者が退会し,以後金を掛けないもの。江戸時代に流行した。天狗頼母子(テングタノモシ)。
取り逃がす
とりにが・す [4][0] 【取(り)逃がす】 (動サ五[四])
(1)捕らえかけたものを失敗して逃がす。「逮捕寸前で―・す」
(2)一度つかまえたものをうっかり逃がす。「護送中の犯人を―・す」
取り逃がす
とりにがす【取り逃がす】
⇒逃がす.
取り運ぶ
とりはこ・ぶ [0][4] 【取(り)運ぶ】 (動バ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
物事を進行させる。「万事うまく―・ぶ」
[可能] とりはこべる
取り違え
とりちがえ [0] 【取(り)違え】
とりちがえること。まちがえること。「意味の―」
取り違える
とりちがえる【取り違える】
mistake;→英和
take <A> for <B> ;misunderstand.→英和
取り違える
とりちが・える [0][5] 【取(り)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりちが・ふ
(1)まちがえて他の物を手に取る。「弟のかばんと―・えて持ってきてしまった」
(2)話の内容や意見をまちがえて理解する。誤解する。「話の内容を―・える」
(3)たがいちがいにする。取りかわす。「諏方五郎と播州とは手に手を―・へ/太平記 29」
取り違ふ
とりたが・う 【取り違ふ】 (動ハ下二)
とりちがえる。まちがえる。「あやしの包み物や,人のもとに,さるもの包みて送るやうやはある。―・へたるか/枕草子 84」
取り遣り
とりやり [1][2] 【取り遣り】 (名)スル
「遣り取り」に同じ。「まづ一盃とさかづきの―/安愚楽鍋(魯文)」
取り遣る
とりや・る 【取り遣る】 (動ラ四)
取り除く。かたづける。「ちりたるもの―・りなどするに/枕草子 184」
取り鎮める
とりしず・める [0][5] 【取(り)静める・取(り)鎮める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりしづ・む
争いや騒ぎなどをおさえて静かにさせる。やめさせる。「暴徒を―・める」
取り除く
とりのぞく【取り除く】
⇒除(のぞ)く.
取り除く
とりのぞ・く [0][4] 【取(り)除く】 (動カ五[四])
不要なものを取ってなくす。取り去る。「まざり物を―・く」「不信感を―・く」
[可能] とりのぞける
取り除け
とりのけ [0] 【取り除け】
(1)とりのけること。排除。
(2)例外。「ただ坂井丈(ダケ)は―であつた/門(漱石)」
取り除ける
とりの・ける [4][0] 【取り除ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりの・く
(1)取って,その場所からなくす。取り除く。「覆いを―・ける」
(2)それだけ別に残しておく。
取り集める
とりあつ・める [5][0] 【取(り)集める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりあつ・む
いろいろな所から寄せ集める。「各界の意見を―・める」「資料を―・める」
取り集める
とりあつめる【取り集める】
collect;→英和
gather.→英和
取り離す
とりはな・す [0][4] 【取(り)放す・取(り)離す】 (動サ五[四])
(1)手に持っていたものをうっかりはなす。「手綱を―・す」
(2)戸・障子などを開け放す。また,取り除く。「夏の間は建具を―・す」
(3)取り付けてあったものを離して別々にする。取り除く。「昼の御座のかたにこぼこぼと物―・す音して/讃岐典侍日記」
(4)取り上げる。剥奪する。「もとの信陵と云ふ所領をも―・さぬぞ/史記抄 11」
取り零し
とりこぼし [0] 【取り零し】
取りこぼすこと。勝てるはずの相手に負けること。「―が多い」
取り零す
とりこぼ・す [4][0] 【取り零す】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
当然勝てるはずの勝負で負ける。「勝ち将棋を―・す」
取り静める
とりしず・める [0][5] 【取(り)静める・取(り)鎮める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりしづ・む
争いや騒ぎなどをおさえて静かにさせる。やめさせる。「暴徒を―・める」
取り食み
とりばみ 【鳥食み・取り食み】
宴会の料理の残り物を庭上に投げ捨て,下衆(ゲス)や乞食(コジキ)に拾って食べるにまかせたこと。また,それを食べる下衆・乞食。「―といふもの,男などのせむだにいとうたてあるを/枕草子 142」
取り飼ふ
とりか・う 【取り飼ふ】 (動ハ四)
〔「とり」は接頭語〕
飼料を与える。飼う。「まぐさなど―・はせて/源氏(夕霧)」
取り高
とりだか [2] 【取(り)高】
(1)取った量。収穫高。とれだか。
(2)収入の額。俸給の額。所得。
(3)分け前。「一人当たりの―が多くなる」
取り髪
とりかみ [0] 【取(り)髪】
馬の首から肩にかけてのたてがみ。須弥(シユミ)の髪。
取る
と・る [1] 【取る・執る・採る・捕る・撮る】
■一■ (動ラ五[四])
❶手に持つ。《取・執》
(1)離れているものを手でつかんで持つ。手で握る。「茶碗を手に―・って見る」「書棚の本を―・る」「ペンを―・る」
(2)手に持って使う。操作する。「船の舵(カジ)を―・る」
(3)つまんで上に引き上げる。「袴の股立ちを―・る」「着物の褄(ツマ)を―・る」
(4)手に入れる。自分のものにする。「政権を―・る」「損して得―・れ」
(5)処理する。仕事を進める。運用する。《執》「事務を―・る」「政務を―・る」
(6)保存する。残しておく。《取》「記念に―・っておく」「明日のおやつに半分―・っておく」
(7)かたく保持する。守る。「自説を―・って譲ろうとしない」
❷それまであった所から自分の側に移す。《取》
(1)手に取って自分のものとする。「お菓子を一つずつ―・る」「お釣りは―・っておいてください」
(2)集める。採集する。収穫する。《取・採》「きのこを―・る」「貝を―・る」「血を―・る」
〔農作物の場合は「穫る」とも書く〕
(3)捕らえる。つかまえる。捕獲する。《捕》「すずめを―・る」「蝶(チヨウ)を―・る」「マグロを―・る」「熊を―・る」
〔「獲る」とも書く。昆虫など小さな動物の場合は「採る」とも書く〕
(4)領有する。支配する。《取・執》「天下を―・る」「リーダーシップを―・る」「乾杯の音頭を―・る」「指揮を―・る」
(5)分けて移す。分けて自分のものとする。「料理を小皿に―・る」「分け前を―・る」
(6)報酬を得る。収入を得る。「高給を―・る」「月給を―・る」
(7)(「摂る」とも書く)体内に取りこむ。食べる。摂取する。「食事を―・る」「野菜を―・る」「ビタミンを―・る」
(8)体を休ませることをする。体に心地よいことをする。「睡眠を―・る」「休養を―・る」「暖を―・る」「木陰で涼を―・る」
(9)願い出て得る。請うて与えられる。
(ア)休みをもらう。「休暇を―・る」「暇を―・る」
(イ)許しを得る。「保健所の許可を―・る」「相手の了解を―・る」
(10)取引をまとめる。「注文を―・る」「契約を―・る」
(11)自分のところへ来させてあることをする。または,させる。
(ア)注文して持って来させる。取り寄せて買う。「出前を―・る」「寿司を―・る」
(イ)届けさせて定期的に継続して買う。「新聞を―・る」
(ウ)呼び寄せる。呼んで療治をさせる。「あんまを―・る」
(12)迎え入れる。もらう。「息子に嫁を―・る」「弟子を―・る」
(13)権力によって強制的に集める。多く受け身の形で用いる。「息子を兵隊に―・られる」「徴用に―・られる」
(14)引き入れる。導き入れる。《取・採》「灌漑用水を―・る」「天窓から明かりを―・る」
(15)導く。案内する。「手を―・って教える」「馬の口を―・る」
(16)つながりを設ける。接触する。「連絡を―・る」「コンタクトを―・る」
(17)成績・資格などを得る。「良い成績を―・る」「学位を―・る」「賞を―・る」「運転免許を―・る」
(18)ある事や物の代わりにあずかる。「人質を―・る」「担保を―・る」
❸それまであった場所から別のところに移す。《取》
(1)不要なものや汚れなどを除く。取り去る。どける。「しみを―・る」「澱(オリ)を―・る」
(2)(「脱る」とも書く)身に付けていたものを外す。ぬぐ。「帽子を―・って挨拶(アイサツ)する」「眼鏡を―・る」
(3)付属品などを取り外す。「箱のふたを―・る」「本のカバーを―・る」
(4)体から苦痛や不快感を除く。「痛みを―・る」「疲れを―・る」
(5)人の所有物を自分のものにする。
(ア)ある手段によって,他に属していたものを自分のほうに移す。うばう。「大手スーパーに客を―・られる」
(イ)不法な手段で自分のものにする。盗む。うばう。「だまされて土地を―・られる」「財布を―・られる」
〔金品をぬすむ場合は「盗る」とも書く〕
(6)討ち果たす。殺す。また,首を切る。「命を―・る」「仇(カタキ)を―・る」「敵将の首を―・る」
(7)注意・関心などを引き付ける。「テレビに気を―・られる」「移り変わる景色に気を―・られる」
(8)自由な動きをうばう。「ぬかるみに足を―・られる」「スリップしてハンドルを―・られる」
(9)受け取る。徴収する。
(ア)物やサービスの対価として相手から金銭を受け取る。「代金を―・る」「初診料を―・る」
(イ)強制的に納めさせる。「税金を―・る」「賦課金を―・る」
(ウ)契約や約束によって受けて納める。「家賃を―・る」「月謝を―・る」「手数料を―・る」
(10)将棋・カルタ・花札・トランプなどで,敵の駒やその場に出された札を,自分の持ち駒にしたり,自分の札としてうばう。「飛車を―・る」「切り札で―・る」
(11)スポーツの試合で,得点を得る。「初回に二点を―・る」「一本―・られる」
(12)(「とってもらう」「とってあげる」など授与を表す動詞の上に付いて)他の人のために物を持って渡す。「その胡椒(コシヨウ)を―・ってください」
(13)官位・財産などを召し上げる。没収する。「かく官爵(カンサク)を―・られず/源氏(須磨)」
❹身に負う。引き受ける。受け止める。《取》
(1)他より劣る評判や結果などを得る。「不覚を―・る」「若い者に引けを―・らない」「他社に後れを―・る」
(2)自分のするべきこととして引き受ける。《取・執》「責任を―・る」「仲介の労を―・る」
(3)芸・娼妓が,客を迎えて相手をする。「客を―・る」
(4)財産や家督を受け継ぐ。「跡を―・る」
(5)身に加わる。身に積み重なる。「年を―・る」「当年―・って二五歳」
(6)身に負わせる。課する。多く受け身の形で用いる。「反則を―・られる」「罰金を―・られる」
(7)(多く「…にとって」「…にとりて」の形で)…の身として。…の立場からすれば。「一介の研究者に―・って身に余る名誉」「反対派に―・ってじゃまな存在」
❺選び出す。選んで決める。
(1)よいものを選んで使う。すぐれているものを採用する。《採・取》「―・るべき唯一の方策」「どちらの方法を―・るべきだろう」
(2)人を採用する。《採》
(ア)会社・組織などが,従業員を採用する。「新卒を―・る」「理科系から―・る」
(イ)学校が学生・生徒を入学させる。「一学年一八〇人―・る」
(3)ある態度や行動様式を選んでそのようにする。《執》「毅然たる態度を―・る」「強硬な手段を―・る」「自由行動を―・る」
(4)進む方向を選び出して決める。選んでそちらへ行く。《取》「針路を北に―・る」「徳本(トクゴウ)峠を越えて上高地へと道を―・る」「学者への道を―・る」
(5)あるものを選んでそれに基づく。よりどころとする。《取》「史実に題材を―・った作品」
(6)みずからその下につく。仕える。《取》「主を―・る」「師を―・る」
(7)選び出す。選択する。「この二十八日になむ,舟に乗るべき日―・りたりければ/落窪 4」「クジヲ―・ル/日葡」
❻作り出す。ある形にしてとどめる。《取》
(1)あるものを原料にして何かを作り出す。《取・採》「大豆から油を―・る」「アオカビの一種から抗生物質を―・る」
(2)形を作る。形を似せて作る。「石膏で型を―・る」
(3)形を描き出す。「輪郭を―・る」「矛盾がさまざまな形を―・って表面化する」
(4)書き留める。「ノートに―・る」「控えを―・る」「メモを―・る」
(5)写す。
(ア)写真を写す。《撮》「記念写真を―・る」「スナップを―・る」「映画を―・る」「レントゲンを―・る」
(イ)音や映像を磁気テープなどに記録する。「演奏会の模様を録音に―・る」「野鳥の鳴き声をテープに―・る」「ビデオに―・っておいた映画を楽しむ」「コピーを―・る」
〔音を記録する場合は「録る」とも書く〕
(6)数値などを記録する。「データを―・る」「心電図を―・る」
❼数量や物事を知る。おしはかる。《取》
(1)数える。はかる。「数を―・る」「カウントを―・る」「寸法を―・る」「尺を―・る」「脈を―・る」
(2)数値を集めて計算する。「平均を―・る」「統計を―・る」
(3)人数などを確認する。「出席を―・る」「点呼を―・る」
(4)解釈する。推量する。理解する。受け取る。「悪く―・らないでほしい」「冗談を本気と―・られる」
(5)うまく釣り合って安定するようにする。「バランスを―・る」
(6)相手の気持ちに合うようにうまく扱う。「機嫌を―・る」「多少わるくなく―・られた事ゆゑ,自然足しげく通ふうち/当世書生気質(逍遥)」
❽場所や時間を占める。《取》
(1)場所を占める。場所を定めて落ち着く。「宿を―・る」「席を―・る」「会議室を―・る」「陣を―・る」
(2)場所を設ける。ある面積を占める。「書斎を広く―・る」「スペースを―・る」
(3)予約して場所を確保する。「指定券を―・る」「金曜の最終便を―・ってある」「特別席を―・る」
(4)時間や労力を必要とする。費やす。かかる。「準備に手間を―・る」「一時間ほど時間を―・ってくれないか」
(5)しつらえる。ふとんを敷く。「床(トコ)を―・る」
❾手・足・体などを動かす。ある動作をする。
(1)動きをととのえる。「拍子を―・る」「リズムを―・る」
(2)相撲やカルタなどをする。「横綱と一番―・る」「家族で百人一首を―・る」
❿
(1)(「時にとって」「時にとりて」の形で)場合によって。時によって。「人,木石にあらねば,時に―・りて,物に感ずる事なきにあらず/徒然 41」
(2)たとえる。なぞらえる。「例に―・る」「このセクションは人間に―・ってみれば心臓に当たる部門だ」
〔「とれる」に対する他動詞〕
[可能] とれる
■二■ (動ラ下二)
⇒とれる
[慣用] 上げ足を―・当たりを―・裏を―・遅れを―・垢離(コリ)を―・采(サイ)を―・鞘(サヤ)を―・質(シチ)に―・死に水を―・酌を―・陣を―・先(セン)を―・大事を―・手に手を―・手玉に―・年を―・中を―・引けを―・暇(ヒマ)を―・不覚を―・筆を―・脈を―・面を―/鬼の首を取ったよう・手に取るよう
取るに足らない
とるにたらない【取るに足らない】
worthless;trifling;→英和
trivial;→英和
insignificant.→英和
取るに=足り∘ない
取るに=足り∘ない(=足ら∘ない)
取り上げるだけの価値はない。つまらない。取るに足らぬ。「―∘ない人物」
取るものも取り敢(ア)えず
取るものも取り敢(ア)えず
大急ぎで,また,あわてて行うさま。「―急いででかける」
取れる
と・れる [2] 【取れる・採れる・捕れる・撮れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 と・る
□一□
(1)得られる。
(ア)収穫・捕獲される。《取・捕》「畑で―・れたばかりのトマト」「この川で―・れたアユ」
(イ)採掘・採集される。《採》「大豆からは油が―・れる」
(2)付いていたものが離れて落ちる。《取》「汚れが―・れる」「ワイシャツのボタンが―・れた」
(3)好ましくない状態が消える。なくなる。「疲れが―・れる」「痛みが―・れる」「熱が―・れる」
(4)許可が与えられる。《取》「ビザが―・れ次第出発します」
(5)写真が撮影される。《撮》「この写真はよく―・れていますね」
(6)解釈できる。理解される。《取》「この文章は二通りの意味に―・れる」
(7)調和した状態になる。うまく釣り合う。《取》「うまくバランスが―・れている」「均整の―・れた体」
(8)手間・時間がかかる。《取》「少し手間が―・れそうだから…」「時間が―・れる」
〔「取る」に対する自動詞〕
□二□〔「取る」の可能動詞〕
捕ることができる。《捕》「子供でも―・れるフライを落とす」
取れる
とれる【取れる】
come[be]off (脱落);be got[obtained,caught,earned](得られる);make a <good> catch (魚が);→英和
be gone (痛みが);may be interpreted (意味が);be taken <well> (写真が).
取れ立て
とれたて [0] 【取れ立て】
(魚・野菜・果物などが)取れたばかりであること。また,その物。とりたて。「―のトマト」
取れ高
とれだか【取れ高】
⇒取高(とりだか).
取れ高
とれだか [2] 【取れ高】
農作物などの収穫した量。収穫高。
取上げ
とりあげ [0] 【取(り)上げ】
(1)取り上げること。「一向にお―がない」
(2)「取り上げ婆」に同じ。
取上げる
とりあ・げる [0][4] 【取(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 とりあ・ぐ
(1)下にある物を手に取って持ち上げる。「手もとの書類を―・げる」
(2)意見・申し出などを聞き入れる。受理する。採用する。「その案は―・げられなかった」
(3)相手が持っている物を奪い取る。「子供のおもちゃを―・げる」
(4)財産・地位などを没収する。召し上げる。「官位を―・げる」
(5)税金などを徴収する。取り立てる。「追徴金を―・げられる」
(6)出産の介助をして,子を生ませる。「玉のような男の子を―・げる」
(7)髪をたぐり上げて結ぶ。結(ユ)う。「小いねぢ髷に―・げる/縁(弥生子)」
(8)人を引き上げて用いる。「三年の中に二千石―・げたる者の拝領の地なり/浮世草子・武道伝来記 4」
(9)男子の髪上げをする。元服させる。
取上げ婆
とりあげばば [5] 【取(り)上げ婆】
出産の介助をして子を取り上げる人。昔は年を取った婦人がしたのでいう。今の助産婦。産婆。取り上げばあさん。
取上げ親
とりあげおや [4] 【取(り)上げ親】
お産のとき,子を取り上げてくれた人を親に見立てていう語。また,その人。産婆。子取り親。
取上げ髪
とりあげがみ 【取(り)上げ髪】
無造作にたばねた髪。たばね髪。「此の祝ひ日に,髪をも結はず―は何ごとぞ/浄瑠璃・嫗山姥」
取上せる
とりのぼ・せる [0] 【取(り)上せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とりのぼ・す
〔「とり」は接頭語〕
頭に血がのぼってのぼせ上がる。逆上する。「すっかり―・せて騒ぎ回る」
取下げ
とりさげ [0] 【取(り)下げ】
取りさげること。撤回。
取下げる
とりさ・げる [4][0] 【取(り)下げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 とりさ・ぐ
申し出ていた訴訟や願いを取り消す。また,その書類などを取り戻す。撤回する。「訴訟を―・げる」「要求を―・げる」
取下ろす
とりおろ・す [0][4] 【取(り)下ろす】 (動サ五[四])
(1)上にある物を持って下に置く。「棚から箱を―・す」
(2)長い髪など,垂れさがっているものを切り落とす。「わが頭(=頭髪)を―・して額を分くと見る/蜻蛉(中)」
(3)身分の上の人の前にあるものをさげて自分の前に置く。または,他の所へ持って行く。さげる。「しもなどにあるをわざと召して御硯―・して書かせさせ給ふ/枕草子 158」
取乱す
とりみだ・す [4][0] 【取(り)乱す】 (動サ五[四])
(1)物を散らかしたり,身なりをだらしなくしたりする。「部屋を―・したままで外出する」
(2)心の平静を失って見苦しい態度をする。「夫の急死に遭って―・す」
取交わし
とりかわし [0] 【取(り)交わし】
とりかわすこと。やりとり。「結納の―」
取交わす
とりかわ・す [4][0] 【取(り)交わす】 (動サ五[四])
互いにやりとりをする。交換する。「杯を―・す」「契約書を―・す」
[可能] とりかわせる
取交わせ
とりかわせ [0] 【取(り)交わせ・取(り)替わせ】
「とりかわし」に同じ。「窃(ヒソ)かに誓たる約束は死すとも負(ソム)く可からず,其堅き事証文―の類ひに非ず/鉄仮面(涙香)」
取仕切る
とりしき・る [4][0] 【取(り)仕切る】 (動ラ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
物事を引き受けて,上手に扱う。責任をもって行う。「委員会を―・る」
[可能] とりしきれる
取付き
とりつき [0] 【取(り)付き】
(1)最初のところ。一番目。とばくち。とっつき。「その角を曲がって―の家」
(2)物事のはじめの部分。はじめのうち。「秋も過ぎて,冬の―になりました/真景累ヶ淵(円朝)」
(3)(主に初対面の人との)社交態度。第一印象。とっつき。「―の良い人」
(4)取りつくこと。すがりつくこと。
取付き所
とりつきどころ [5] 【取(り)付き所】
すがりつくところ。てがかり。取りつくしま。取りつき端(ハ)。「―もない」
取付き身上
とりつきしんしょう [5] 【取(り)付き身上】
始めたばかりで何事もととのわない世帯。新世帯。
取付く
とりつ・く [0][3] 【取(り)付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)相手にしっかりつかまって離れない。すがりつく。「子供が母に―・いて離れない」
(2)物事をやり始める。着手する。とりかかる。「新しい研究課題に―・く」
(3)立ち向かう。組み伏せようとする。「垂直な岩壁に―・く」「五人三人―・きて…押し返し押し戻し/仮名草子・竹斎(下)」
(4)手がかりを得る。親しむきっかけをつかむ。「作右衛門様の世話でもつて,何うやら,斯うやら―・いて此処にゐやすが/真景累ヶ淵(円朝)」
(5)(「取り憑く」とも書く)もののけなどが人にのり移る。「狐が―・く」
→取りつかれる
[可能] とりつける
■二■ (動カ下二)
⇒とりつける
取付け
とりつけ [0] 【取(り)付け】
(1)器械・器具などを取り付けること。「アンテナの―」
(2)きまった店からいつも買うこと。買いつけ。「―の店から配達してもらう」
(3)信用を失った銀行に対して,預金者が払い戻しのために一時にどっと押し寄せること。「―騒ぎ」
取付け
とりつけ【取付け】
a run <on a bank> (銀行の);→英和
drawing (預金の);→英和
[備付け]installation;furnishing.→英和
取付ける
とりつ・ける [4][0] 【取(り)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりつ・く
(1)器械・器具などを装置する。そなえつける。「事務所にファックスを―・ける」
(2)相手を説得して,自分の思い通りの返事を得る。獲得する。「大口の契約を―・ける」「課長の承諾を―・けた」
(3)いつもその店から買っている。買いつける。「いつも―・けている店」
(4)霊などを憑(ヨ)りつかせる。「己(オノレ)命のにぎみたまを八咫(ヤタ)の鏡に―・けて/祝詞(出雲国造神賀詞)」
取入る
とりい・る [0][3] 【取(り)入る】
■一■ (動ラ五[四])
目上の人などの機嫌を取って,気に入られようとする。「上役に―・る」
■二■ (動ラ下二)
⇒とりいれる
取入れ
とりいれ [0] 【取(り)入れ】
(1)中に取り入れること。取り込み。
(2)農作物を取り入れること。特に,稲の収穫。[季]秋。「―の時期」
取入れる
とりい・れる [4][0] 【取(り)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 とりい・る
(1)取って中に入れる。取り込む。「洗濯物を―・れる」
(2)実った農作物を収穫する。「稲を―・れる」
(3)採用して役に立たせる。受け入れる。採用する。「新技術を―・れる」
(4)物の怪(ケ)が人の心を取り込む。「御物の怪の度々―・れたてまつりしをおぼして/源氏(葵)」
取入れ口
とりいれぐち [4] 【取(り)入れ口】
発電・上水道・灌漑(カンガイ)用水などに使用する水を,川・貯水池・湖などから取り入れる所。取水口(シユスイコウ)。
取入れ時
とりいれ【取入れ時】
harvest time.取入れ高 a crop[yield] <of rice> .→英和
取出す
とりだ・す [3][0] 【取(り)出す】 (動サ五[四])
(1)中から取って外へ出す。とりいだす。「ポケットから手帳を―・す」
(2)多くのものの中から選び出す。「リストから該当者を―・す」
[可能] とりだせる
取分
とりぶん [2] 【取(り)分】
取るべき分。とりまえ。
取分け
とりわけ [0] 【取(り)分け】 (副)
〔動詞「取り分ける」の連用形から〕
特に。ことに。とりわけて。「―今日は涼しい」
取分けて
とりわけて [0] 【取(り)分けて】 (副)
ことに。特別に。とりわけ。「今年の情勢は―きびしい」
取分ける
とりわ・ける [0][4] 【取(り)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりわ・く
(1)めいめいが自分の分だけ分けて取る。「サラダを小皿に―・ける」
(2)取りのけて別にしておく。「不良品は―・ける」
→とりわけ
取切る
とりき・る [0][3] 【取(り)切る】 (動ラ五[四])
(1)すっかり取ってしまう。取り尽くす。「まだ殻を―・っていない」
(2)遮断する。ふさぐ。「帰路を敵に―・られたり/常山紀談」
[可能] とりきれる
取初め
とりそめ [0] 【取(り)初め】
朝廷・武家で,正月二日,昆布・鮑(アワビ)・栗などを三方(サンボウ)に盛り,杯事をしたこと。
取前
とりまえ [2][0] 【取(り)前】
取り分。わけまえ。
取去る
とりさ・る [0][3] 【取(り)去る】 (動ラ五[四])
取って除く。取り除く。「不純物を―・る」「垣根を―・る」
[可能] とりされる
取口
とりくち [2] 【取(り)口】
相撲で,相手と取り組む方法。相撲をとる手口。「うまい―」
取口
とりくち【取口】
the way of sumo wrestling (相撲の).
取合い
とりあい [0] 【取(り)合い】 (名)スル
(1)取り合うこと。「ボールを―する」
(2)取り合わせ。配合。「何とぞいたまぬやうに,顔の―よく頼みます/浮世草子・織留 4」
取合いをする
とりあい【取合いをする】
scramble <for> .→英和
取合う
とりあ・う [3][0] 【取(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いに手と手を握る。「手を―・って喜ぶ」
(2)互いに争って取る。先を争って取る。奪いあう。「一点を―・う好試合」
(3)まともに相手になる。「いくら説明しようとしても―・わない」
(4)釣り合う。調和する。「是はこちらの道具とは―・はぬ物ぢやが/狂言・子盗人(虎寛本)」
取合せ
とりあわせ【取合せ】
(an) assortment;→英和
(an) arrangement;→英和
(a) combination;→英和
(a) contrast.→英和
取回し
とりまわし [0] 【取(り)回し】
(1)手に取って回すこと。取り扱い。「女郎の手づからの燗鍋の―/浮世草子・一代男 2」
(2)処置。とりなし。工夫。「この―が京にて出づれば,遠い江戸までは行かずに済む事を/浮世草子・永代蔵 2」
(3)立ち居振る舞い。風体。「―も温藉(シトヤカ)な方だ/当世書生気質(逍遥)」
(4)力士の化粧まわし。また,まわし。「衣服を脱ぐと下には―をしめてゐる/真景累ヶ淵(円朝)」
取回す
とりまわ・す [4][0] 【取(り)回す】 (動サ五[四])
(1)仕事・人などをほどよく取り扱う。うまく処理する。「店の仕事を一人で―・す」
(2)一部を取って次へ回す。「料理を盛った大皿を―・す」
(3)ぐるりと囲む。とりまく。「東一方をば敵未だ―・し候はねば/太平記 9」
[可能] とりまわせる
取囲む
とりかこ・む [0][4] 【取(り)囲む】 (動マ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
周りをぐるりと囲む。「城を―・む」
[可能] とりかこめる
取固める
とりかた・める [0][5] 【取(り)固める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりかた・む
〔「とり」は接頭語〕
厳しく守りかためる。「警官が周囲を―・める」
取壊し
とりこわし [0] 【取(り)壊し・取り毀し】
(建物などを)とりこわすこと。
取壊し
とりこわし【取壊し】
pulling down;demolition.
取壊す
とりこわ・す [4][0] 【取(り)壊す・取り毀す】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
(建物などを)こわしてくずす。「老朽家屋を―・す」
[可能] とりこわせる
取売り
とりうり 【取(り)売り】
古道具屋。「上方の―が此の脇差を売りに来て/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
取外し
とりはずし [0] 【取(り)外し】
(1)取り付けてあるものをはずすこと。「作り付け家具なので―がきかない」
(2)うっかりして仕損じること。そそう。失敗。「永い間には―も有ると見えて/浮雲(四迷)」
取外す
とりはず・す [0][4] 【取(り)外す】 (動サ五[四])
(1)取り付けてあったものをはずす。「付属品を―・す」
(2)手に持っている物をうっかり落とす。取り落とす。「此の生れたる皇子を―・して此の河に落とし入れつ/今昔 2」
(3)うっかりしてし損なう。しくじる。「心にくくもありはてず,―・せばいとあはつけいこともいでくるものから/紫式部日記」
(4)しくじる。粗相をする。とっぱずす。「姉女郎納戸飯を喰べ過ぎられ,座敷へ出て―・し/浮世草子・禁短気」
[可能] とりはずせる
取寄せる
とりよ・せる [0][4] 【取(り)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とりよ・す
(1)手に取って引きよせる。「手を伸ばして箱を―・せる」
(2)人に命令したり注文したりして,物を持ってこさせる。「見本を―・せる」
(3)人を呼びよせる。手もとにおく。「御むすめにおほとのの三位の中将を―・せ給ふ/とりかへばや(上)」
取崩す
とりくず・す [4][0] 【取(り)崩す】 (動サ五[四])
(1)くずして取り去る。「廃屋を―・す」
(2)まとまったものから少しずつ取る。「預金を―・す」
[可能] とりくずせる
取巻き
とりまき [0] 【取(り)巻き】
金や権力のある人の側にいて機嫌をとること。また,その人。「ワンマン社長の―連中」
取巻き連
とりまき【取巻き連】
followers;hangers-on.
取巻く
とりま・く [3][0] 【取(り)巻く】 (動カ五[四])
(1)ぐるりと周りを囲む。とりかこむ。「ファンに―・かれる」
(2)人につきまとって機嫌をとる。「女きやくでも―・くりやうけん/安愚楽鍋(魯文)」
[可能] とりまける
取帳
とりちょう 【取帳】
⇒検注帳(ケンチユウチヨウ)
取広げる
とりひろ・げる [0] 【取(り)広げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 とりひろ・ぐ
(1)取り払って場所を広げる。拡張する。「市区改正の結果…―・げられた往来には/明暗(漱石)」
(2)物を出して,いっぱいに広げる。[日葡]
(3)だらしのない様である。「衣装つきが―・げて立居が危なうて/浮世草子・胸算用 2」
取引
とりひき [2] 【取引】 (名)スル
(1)商人どうし,また,商人と客との間でなされる商業行為。売買の行為。「株を―する」
(2)互いの利益のために双方の主張を取り入れ合って妥協すること。「主流派と反主流派との間に―が行われた」
取引
とりひき【取引】
transactions;dealings;business;→英和
trade.→英和
〜する do[transact]business <with> ;deal[have dealings] <with> ;→英和
trade <in silk,with a person> .‖取引関係 <have> business relations <with> .取引銀行 one's bank.取引先 a customer;business connections.(株式)取引所 an (a stock) exchange.取引高 a turnover.現金(現物,先物)取引 cash (spot,forward) transactions.信用取引 dealings on credit.
取引コスト
とりひきコスト [5] 【取引―】
取引そのものが成立するために必要となる費用。情報収集費や危険負担費など。
取引先
とりひきさき [0] 【取引先】
取引の相手。「―を招待する」
取引所
とりひきじょ [0][5] 【取引所】
有価証券や,投機的性格のある商品の取引を大量に行うために設けられた,常設の市場。特定の会員で構成される法人組織で,需要供給を調整し公正な市価を形成する機能をもつ。証券取引所と商品取引所の二種がある。
取引猶予金
とりひきゆうよきん [0][7] 【取引猶予金】
清算取引で,現金受渡日に買い手がその受渡日を延ばすために売り手に払う繰延料。
取引証憑書
とりひきしょうひょうしょ [0][9] 【取引証憑書】
取引の発生および履行に際して,当事者間に受け渡される書類。
取引高税
とりひきだかぜい [6] 【取引高税】
商品の広い範囲を対象とし,製造・卸売・小売の各取引段階における取引額を課税標準とする間接税の一種。付加価値税と異なり,前段階までの課税額が控除されないために税負担が累積していくという欠点をもつ。
取得
しゅとく [0] 【取得】 (名)スル
自分の物とすること。手に入れること。「卒業単位を―する」「不動産の―」
取得
とりえ [3] 【取(り)柄・取(り)得】
(1)とりたててよいところ。特に役立つところ。長所。「何の―もない」「人間どこかに―があるものだ」
(2)きっかけ。動機。[日葡]
取得する
しゅとく【取得する】
acquire;→英和
obtain.→英和
取得物(税) an acquisition (an acquisition tax).→英和
取得原価
しゅとくげんか [4] 【取得原価】
取得した商品または資産の実際購入価格,または実際製造原価のこと。時価に対して使われる。
取得時効
しゅとくじこう [4] 【取得時効】
〔法〕 所有の意思をもって他人の物を占有した状態が,一定期間継続することによって,権利取得の効果が生じる時効。
→消滅時効
取急ぎ申し上げます
とりいそぎ【取急ぎ申し上げます】
I hasten to inform you <of,that…> .
取急ぐ
とりいそ・ぐ [0][4] 【取(り)急ぐ】 (動ガ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
急ぐ。「火の手のまだ収まらないうちに,―・いで纏(マトイ)を撤した/彼岸過迄(漱石)」「職人はそれぞれの細工を―・げども/浮世草子・永代蔵 5」
取成し
とりなし [0] 【取(り)成し・執(り)成し】
(1)とりなすこと。うまいはからい。「―を頼む」「―が上手だ」
(2)「取り成し付け」の略。
取成し付け
とりなしづけ [0] 【取(り)成し付け】
連歌・俳諧の付合方法の一。前句の詞や心を別の意味に解して付句をつけること。場面転換に用いる。「違付(チガイヅケ)・―等の句の時は,第三にて転ずるにおよばざる事也/三冊子」
取成し顔
とりなしがお [0] 【取(り)成し顔】
その場をうまくまとめようとする顔つき・態度。
取成す
とりな・す [3][0] 【取(り)成す・執(り)成す】 (動サ五[四])
(1)もめごとの中に立って,仲直りをさせる。仲裁する。「両者の間を―・す」
(2)なだめて機嫌よくさせる。その場をうまくはからう。「なんとかあなたから―・していただけませんか」
(3)手に取ってかまえる。別の物のようにして手に持つ。「神仏助け給へと念じて,大刀を桙(ホコ)のやうに―・して/宇治拾遺 11」
(4)そのように考える。わざと…と理解する。「名残なくは,いかがは。心浅くも―・し給ふかな/源氏(葵)」
(5)取りざたする。言いふらす。「物の聞えやまたいかがと―・されむとわが御ためつつましけれど/源氏(須磨)」
(6)調子を合わせる。とりはやす。「なよびやかに,女しと見れば,あまり情にひきこめられて―・せばあだめく/源氏(帚木)」
(7)ほかのものに変える。「すなはち,湯津爪櫛に其の童女(オトメ)を―・して御美豆良に刺して/古事記(上訓)」
[可能] とりなせる
取戻し権
とりもどしけん [5][4] 【取(り)戻し権】
破産または更生手続きの場合,第三者が破産管財人に対して,破産財団または更生会社に属さない財産であることを主張して,その返還もしくは引き渡しを求める権利。
取戻す
とりもど・す [4][0] 【取(り)戻す】 (動サ五[四])
一度人に与えたり失ったりしたものを,再び自分のものとする。とりかえす。「顧客を―・す」「落ち着きを―・す」「健康を―・す」「人気を―・す」
[可能] とりもどせる
取手
とりで 【取手】
茨城県南部の市。近世は利根川の河港,水戸街道の宿場町。食品・機械などの工業が発達。住宅地化が著しい。
取手
とって【取手】
a handle;→英和
a grip;→英和
a knob (ドアの);→英和
a pull (引き手).→英和
取手
とりて [3] 【取(り)手】
(1)受け取る人。
(2)特にカルタで,取る側の人。
→読み手
(3)相撲・柔道をとる人。またそれの巧みな人。「その年は相撲(スマイ)の―にも立たざりけり/今昔 23」
(4)武術の一。素手で罪人をとらえる術。「―の師匠かとりあげばばより外にかねになるものなし/浮世草子・永代蔵 3」
(5)「とって(取手)」に同じ。
取払い
とりはらい [0] 【取(り)払い】
取り払うこと。撤去。
取払いになる
とりはらい【取払いになる】
be removed;be pulled down (取りこわす).
取払う
とりはら・う [4][0] 【取(り)払う】 (動ワ五[ハ四])
残らず取り除く。とっぱらう。「不要になった足場を―・う」
[可能] とりはらえる
取扱
とりあつかい [0] 【取(り)扱い・取扱】
(1)取り扱うこと。「―高」
(2)世話。接待。待遇。「丁重な―」
取扱い
とりあつかい【取扱い】
handling;treatment.→英和
取扱時間 service hours.取扱所 an office;→英和
an agency.→英和
取扱注意 <表示> Handle with Care.取扱人 a manager;→英和
a person in charge;an agent.→英和
取扱い
とりあつかい [0] 【取(り)扱い・取扱】
(1)取り扱うこと。「―高」
(2)世話。接待。待遇。「丁重な―」
取扱う
とりあつか・う [0][5] 【取(り)扱う】 (動ワ五[ハ四])
(1)物を手で持って動かしたり,使ったりする。「掛け軸を丁寧に―・う」「劇薬を―・う」
(2)物事を処理する。「傷害事件として―・う」「預金は三番の窓口で―・っております」
(3)人を待遇する。「平等に―・う」
[可能] とりあつかえる
取扱所
とりあつかいじょ [0] 【取扱所】
事物を取り扱う場所。「手荷物―」
取扱注意
とりあつかいちゅうい [7] 【取扱注意】
壊れやすいものなどに表示し,運搬などの際に注意を促す語。
取抑える
とりおさ・える [5][0] 【取り押(さ)える・取(り)抑える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりおさ・ふ
(1)逃げようとするものをつかまえる。とらえる。「現行犯を―・える」
(2)動いたり,暴れたりするものを押さえとどめる。「暴れる馬を―・える」
取持ち
とりもち [0] 【取(り)持ち】
(1)双方の間を取り持つこと。世話をすること。斡旋。「―役」
(2)男女の交際の世話をすること。仲立ちをすること。「恋の―をする」
(3)人をもてなすこと。もてなし。あしらい。「酒席の―のうまい人」
取持つ
とりも・つ [3][0] 【取(り)持つ・執(り)持つ】 (動タ五[四])
(1)二者の関係がうまく運ぶように,引き合わせたり世話をしたりする。仲立ちをする。「仲を―・つ」「雨の―・つ縁」「人ニ嫁ヲ―・ツ/ヘボン」
(2)もてなす。接待する。「客を―・つ」「座を―・つ」
(3)責任をもって執り行う。身に引き受けて処理する。「大方の事どもは―・ちて親めき聞こえ給ふ/源氏(絵合)」
(4)手に持つ。「山吹の花―・ちて/万葉 4184」
取捨
しゅしゃ【取捨(選択)】
choice;→英和
selection.→英和
〜する choose;→英和
select.→英和
〜に迷う be at a loss which to take.
取捨
しゅしゃ [1] 【取捨】 (名)スル
取ることと捨てること。用いることと用いないこと。
取捨てる
とりす・てる [0][4] 【取(り)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 とりす・つ
取って捨てる。取り去る。取り除く。「不要なものは―・てる」
取捨選択
しゅしゃせんたく [1] 【取捨選択】 (名)スル
悪いもの・不必要なものを捨てて,よいもの・必要なものを選びとること。「―して歌集を編む」
取掛ける
とりか・ける [0][4] 【取(り)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりか・く
(1)取りはじめて途中の状態にある。「庭の草が―・けたままになっている」
(2)取って掛ける。「そほ舟に綱―・け/万葉 3300」
(3)攻め寄せる。攻めかける。「我ラニ―・ケ一大事ニ及バショウズル時/天草本伊曾保」
取換える
とりか・える [0][4][3] 【取(り)替える・取(り)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりか・ふ
(1)自分のものと相手のものとをかえる。交換する。「読み終わった本を―・える」
(2)今までのものを別のものにかえる。交換する。「車のタイヤを新品と―・える」
(3)金などを立てかえる。「樽屋は―・へし物共目のこ算用にして/浮世草子・五人女 2」
取損なう
とりそこな・う 【取(り)損なう】 (動ワ五[ハ四])
(1)取ることに失敗する。「ボールを―・う」
(2)理解をあやまる。「文章の意味を―・う」
取放す
とりはな・す [0][4] 【取(り)放す・取(り)離す】 (動サ五[四])
(1)手に持っていたものをうっかりはなす。「手綱を―・す」
(2)戸・障子などを開け放す。また,取り除く。「夏の間は建具を―・す」
(3)取り付けてあったものを離して別々にする。取り除く。「昼の御座のかたにこぼこぼと物―・す音して/讃岐典侍日記」
(4)取り上げる。剥奪する。「もとの信陵と云ふ所領をも―・さぬぞ/史記抄 11」
取放題
とりほうだい [3] 【取(り)放題】 (名・形動)
取るがままにすること。取りたいだけ取っていいこと。また,そのさま。
取散らかす
とりちらか・す [5][0] 【取(り)散らかす】 (動サ五[四])
「とりちらす」に同じ。
取散らかる
とりちらか・る [0][5] 【取(り)散らかる】 (動ラ五[四])
あちこち散らかる。「―・った部屋」
取散らす
とりちら・す [4][0] 【取(り)散らす】 (動サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
あちこち物を散らす。乱雑にする。とりちらかす。「―・したものを片附ける/多情多恨(紅葉)」
取替え
とりかえ [0] 【取(り)替え】
(1)とりかえること。交換。「―のきかない品」
(2)とりかえ用のもの。予備。ひかえ。
(3)立てかえ。「おのれには預り手形にして銀八拾目の―あり/浮世草子・五人女 3」
取替えっこ
とりかえっこ [0] 【取(り)替えっこ】 (名)スル
互いにとりかえること。交換。「おやつを―する」
取替える
とりか・える [0][4][3] 【取(り)替える・取(り)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりか・ふ
(1)自分のものと相手のものとをかえる。交換する。「読み終わった本を―・える」
(2)今までのものを別のものにかえる。交換する。「車のタイヤを新品と―・える」
(3)金などを立てかえる。「樽屋は―・へし物共目のこ算用にして/浮世草子・五人女 2」
取替わせ
とりかわせ [0] 【取(り)交わせ・取(り)替わせ】
「とりかわし」に同じ。「窃(ヒソ)かに誓たる約束は死すとも負(ソム)く可からず,其堅き事証文―の類ひに非ず/鉄仮面(涙香)」
取木
とりき [0][3] 【取(り)木】
枝を親木につけたまま土に埋めたり,樹皮の皮層を環状にはぎ取って水苔で巻いたりして発根させたのち,切り離して繁殖させる方法。圧条。取り枝。[季]春。
取り木[図]
取札
とりふだ [2] 【取(り)札】
歌ガルタで,取る方の札。
⇔読み札
取材
しゅざい [0] 【取材】 (名)スル
記事・制作などの材料となることを,人の話や物事の中から集めること。「事件の―に出かける」「民話に―した作品」
取材する
しゅざい【取材する】
gather data[materials];cover <an event> .→英和
取材記者 a reporter; <米> a legman.→英和
取柄
とりえ [3] 【取(り)柄・取(り)得】
(1)とりたててよいところ。特に役立つところ。長所。「何の―もない」「人間どこかに―があるものだ」
(2)きっかけ。動機。[日葡]
取柄
とりえ【取柄】
<have> a merit;→英和
a good[strong]point;[価値]value;→英和
worth.→英和
〜のない worthless;good-for-nothing.
取柄
とつか [0] 【取柄】
弓・鞭(ムチ)などの握るところ。
取染め
とりぞめ [0] 【取(り)染め】
横筋を細く絞り染めにしたもの。だんだら染め。「かの冠者,赤―の水干に,夏毛のむかばきをはきて/著聞 12」
取様
とりさま [0] 【取(り)様】
「様」の字の草体の一。「様」の旁(ツクリ)の部分を「取」の草体のように書いたもの。目下の人へのあて名の下に用いた。
→次様(ツギザマ)
取次
とりつぎ【取次】
agency (取次販売);→英和
intermediation (仲介);[玄関の]an usher;→英和
a doorkeeper.→英和
取次所(人) an agency (agent).
取次
とりつぎ [0] 【取(り)次ぎ・取次】
(1)取り次ぐこと。両方の者の間に立って物事を伝えること。また,それをする人。「電話の―をする」「社長に―を頼む」「―役」「―人」
(2)自己の名をもって,他人の計算(=他人の取引の損益)においてする取引行為。
(3)出版社と書店との中間にある書籍や雑誌などの流通業。出版取次。
取次ぎ
とりつぎ [0] 【取(り)次ぎ・取次】
(1)取り次ぐこと。両方の者の間に立って物事を伝えること。また,それをする人。「電話の―をする」「社長に―を頼む」「―役」「―人」
(2)自己の名をもって,他人の計算(=他人の取引の損益)においてする取引行為。
(3)出版社と書店との中間にある書籍や雑誌などの流通業。出版取次。
取次ぐ
とりつ・ぐ [0][3] 【取(り)次ぐ】 (動ガ五[四])
(1)両者の間にたって,一方の意向を他方に伝える。仲立ちする。「君の言い分は私が―・いであげよう」
(2)来客・電話などを当人に伝える。「秘書が―・ぐ」
(3)売り手と買い手の間にたって商品の売り買いの中継ぎをする。「全国の書店に新刊を―・ぐ」
[可能] とりつげる
取次商
とりつぎしょう [4] 【取次商】
取り次ぎに関する行為を営業とする商人。商法上,問屋・運送取扱人・準問屋の三種がある。
取次店
とりつぎてん [4] 【取次店】
客の注文を受けて商品の取り次ぎをする商店。
取次所
とりつぎじょ [0][5] 【取次所】
取り次ぎをする所。「貨物配送―」
取止め
とりやめ【取止め】
⇒中止.
取残す
とりのこ・す [4][0] 【取(り)残す】 (動サ五[四])
(1)全部取らないで残しておく。「―・した柿の実を小鳥が食べる」
(2)そこに残したままにする。「一人だけ―・された」「時代に―・される」
取殺す
とりころ・す [0][4] 【取(り)殺す】 (動サ五[四])
亡霊・物の怪(ケ)などが取りついて人を殺す。たたって殺す。「亡霊に―・される」
[可能] とりころせる
取水
しゅすい [0] 【取水】 (名)スル
川や湖沼から水を取り入れること。「利根川から―する」
取水口
しゅすいこう [2][0] 【取水口】
川や湖沼などから上水道・発電用水路・灌漑用水路などへ水を取り込む口。また,そのために設けた設備や構築物。
取水塔
しゅすいとう [0] 【取水塔】
水深の大きい河川内や貯水池の中などに設けられる,取水口をそなえた塔状の建物。
取永
とりえい 【取永】
江戸時代,田畑の年貢を永楽銭で表示して金納したもの。
→取米(トリマイ)
取決め
とりきめ [0] 【取(り)決め・取り極め】
取りきめること。また,取りきめたこと。決定。約束。契約。「町内会の―を作る」「―に従って支払う」
取決め
とりきめ【取決め】
an arrangement;→英和
an agreement;settlement (解決).→英和
取決める
とりき・める [0][4] 【取(り)決める・取り極める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりき・む
〔「とり」は接頭語〕
(1)それと定める。決定する。「式の日取りを―・める」
(2)話し合って定める。約束する。「和解条項を―・める」
取沙汰
とりざた【取沙汰】
⇒噂.
取消
とりけし【取消】
cancellation;withdrawal;→英和
abolition.→英和
取消し
とりけし [0] 【取(り)消し】
(1)取り消すこと。前に書いたり言ったりしたことを,なかったことにすること。「―になる」
(2)〔法〕 効力を発した意思表示・法律行為に瑕疵(カシ)がある場合,当事者など特定の権利を有する者の意思表示により,その効力を無効にすること。
取消し権
とりけしけん [4][3] 【取(り)消し権】
法律に定められた一定の事由に基づいて,特定の者が取り消しの意思表示をなしうる権利。
取消す
とりけ・す [0][3] 【取(り)消す】 (動サ五[四])
いったん述べたり,決めたりしたことを,なかったことにする。「予約を―・す」「前言を―・す」
[可能] とりけせる
取混ぜる
とりま・ぜる [4][0] 【取(り)混ぜる】 (動ザ下一)[文]ザ下二 とりま・ず
〔「とり」は接頭語〕
混ぜ合わせる。「新旧―・ぜた家並み」「老若―・ぜて三〇人ほどのグループ」
取湯
とりゆ 【取(り)湯】
重湯(オモユ)。粥(カユ)から取った湯。「飯の―や地黄煎(ジオウセン)で欺(ダマ)しすかして/浄瑠璃・神霊矢口渡」
取澄ます
とりすま・す [4][0] 【取(り)澄ます】 (動{サ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
いかにもすましているような態度をとる。きどった態度をとる。「―・した顔つき」
取灰
とりばい [2] 【取(り)灰】
(1)かまどから取り出した灰。
(2)藁(ワラ)を焼いて作った灰。
取片付く
とりかたづ・く [0][5] 【取(り)片付く】
〔「とり」は接頭語〕
■一■ (動カ五[四])
整頓されている。「きれいに―・いた部屋」
■二■ (動カ下二)
⇒とりかたづける
取片付ける
とりかたづ・ける [6] 【取(り)片付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とりかたづ・く
〔「とり」は接頭語〕
散らばっているものをきちんとする。整頓する。「机のまわりを―・ける」
取留め
とりとめ [0] 【取(り)留め】
(話などの)要点やまとまり。「話に―がない」「―のない話」
取留めのない
とりとめ【取留めのない】
incoherent;→英和
rambling;silly;→英和
absurd;→英和
wild.→英和
取留める
とりと・める [0][4] 【取(り)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりと・む
(1)失いかけた命を助かる。「一命を―・める」
(2)押さえとどめる。ひきとめる。「泣悶て逃去としけるを―・めて/盛衰記 18」
(3)それと定める。まとめる。「まだ,―・めた話ではなし,唯学校で見初めた,と厭らしく云ふ/婦系図(鏡花)」
取的
とりてき [0] 【取的】
最も地位の低い力士の通称。ふんどしかつぎ。
取皿
とりざら [2] 【取(り)皿】
大皿に盛った料理をめいめい取り分けるための小さな皿。
取直し
とりなおし [0] 【取(り)直し】
(1)取り直すこと。やり直すこと。
(2)特に相撲で,勝負がつかないので,もう一度取り組むこと。「ただ今の一番―」
取直す
とりなお・す [4][0] 【取(り)直す】 (動サ五[四])
(1)持ち方を変える。持ち直す。「船頭が,出ますよと棹を―・すと/虞美人草(漱石)」
(2)一度,悪くなったり弱くなったりしたものを,前のような状態に戻す。考え方を変える。気を持ち直す。「励まされて気を―・す」
(3)(「撮り直す」と書く)撮影をやり直す。「写真を―・す」
(4)(「採り直す」と書く)改めてまた集めとる。「新しくデータを―・す」
(5)相撲で,勝負をやり直す。
(6)悪い点を改める。変える。直す。修正する。「我が心のままに―・して見むに,なつかしくおぼゆべき/源氏(夕顔)」
[可能] とりなおせる
取立て
とりたて [0] 【取(り)立て】
(1)強制的に取り上げること。催促して徴収すること。「借金の―に行く」
(2)挙げ用いること。登用。抜擢(バツテキ)。「主君のお―」
(3)取って間がないこと。「―の鮎を持って来た」
取立て
とりたて【取立て】
collection (集金);→英和
[人を]appointment;→英和
promotion.取立人 a collector.
取立てて
とりたてて [0] 【取(り)立てて】 (副)
(多く打ち消しの語を伴って)特別のものごととして取り上げて。特に問題として。「―言うほどのことでもない」
取立てる
とりた・てる [4][0] 【取(り)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 とりた・つ
(1)むりに取り上げる。強制的に取る。「借金を―・てる」
(2)特別のものとして数え上げる。特に取り上げる。「―・てて問題とすべき点はない」
→取り立てて
(3)特に目をかけて重要な位置につかせる。引き立てる。「課長に―・てられる」
(4)建てる。築く。「横浜高嶋嘉右衛門の―・てし学校にても/新聞雑誌 31」「金堂はそののちたふれふしたるままにて,―・つるわざもなし/徒然 25」
(5)手に持ち上げる。使用する。「からうじておもひおこして弓矢を―・てむとすれども/竹取」
取立て信託
とりたてしんたく [5] 【取(り)立て信託】
金銭債権の取り立てを目的とする信託。
取立て債務
とりたてさいむ [5] 【取(り)立て債務】
債務者の住所または営業所で履行しなければならない債務。
→持参債務
→送付債務
取立て命令
とりたてめいれい [5] 【取(り)立て命令】
差し押さえた債権につき,差し押さえ債権者自らに取り立てる権限を付与する執行裁判所の命令。民事執行法施行以前の制度で,現行では命令がなくても取り立てる権利は認められる。
取立て委任裏書
とりたていにんうらがき [8] 【取(り)立て委任裏書】
裏書人が被裏書人に,自分に代わって手形上の権利を行使する権限を与える旨を記載する裏書。代理裏書。
取立て手形
とりたててがた [5] 【取(り)立て手形】
債権取り立てに利用される手形。通常,債権者が,債務者を支払人として為替手形を振り出し,その取り立てを銀行に依頼する。
取立て金
とりたてきん [0][4] 【取(り)立て金】
強制的に徴収した金銭。取り立てた金。
取箇
とりか 【取箇】
(1)江戸時代,田畑に課した年貢。成箇(ナリカ)。物成(モノナリ)。
(2)収入の金額。
取箇帳
とりかちょう 【取箇帳】
江戸時代,検見(ケミ)の結果,各郡の定まった取箇を記入して勘定所に差し出す帳簿。
取箇方
とりかがた 【取箇方】
勘定所で,取箇徴収の事務を取り扱った者。
取箇郷帳
とりかごうちょう 【取箇郷帳】
⇒郷帳(ゴウチヨウ)
取米
とりまい 【取米】
江戸時代,米穀で上納した年貢(ネング)。
取粉
とりこ [3][0] 【取(り)粉】
搗(ツ)きあげた餅にまぶして,扱いやすくするための粉。しろこ。もちとりこ。
取納める
とりおさ・める [0][5] 【取(り)納める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりをさ・む
(1)整った状態にする。片づける。「跡を―・める人も無くて/武蔵野(美妙)」
(2)収納する。「年貢ヲ―・ムル/日葡」
(3)埋葬する。「僧たちをやりたてまつり…頓証菩提とぞ―・めける/曾我 10」
取紛れる
とりまぎ・れる [5][0] 【取(り)紛れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 とりまぎ・る
〔「とり」は接頭語〕
(1)まぎれこむ。混入する。「書類がどこかに―・れてしまった」
(2)雑事や仕事などに心が奪われる。「忙しさに―・れて御返事が遅れました」
取組
とりくみ【取組】
[相撲などの]a match;→英和
a bout;→英和
a program.→英和
取組み
とりくみ [0] 【取(り)組み】
(1)その事に取り組むこと。「流通問題への―が弱い」
(2)組み合わせること。とり合わせること。
(3)(「取組」と書く)相撲で,組み合わせ。勝負。「中入り後の―」
(4)信用取引における,売り株残と買い株残との状態。「―が厚い」
取組む
とりく・む [3][0] 【取(り)組む】 (動マ五[四])
(1)互いに組みつく。「四つに―・んで動かない」
(2)相手となって勝負を争う。特に,相撲をとる。「明日―・む相手」
(3)熱心に事にあたる。「事業と―・む」「難題に―・む」
(4)手を組む。手を取り合う。「手ト手ヲ―・ム/日葡」
(5)仕組む。組み立てる。「挟箱よりたたみ家躰―・み/浮世草子・一代男 5」
[可能] とりくめる
取組高
とりくみだか [4] 【取組高】
株式の信用取引や商品の先物取引で,売買契約をしたまま,決済してない売買の数。
取結ぶ
とりむす・ぶ [4][0] 【取(り)結ぶ】 (動バ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
(1)契約・約束などを結び固める。「条約ヲ―・ブ/ヘボン」
(2)両者の仲立ちをする。「若い二人を―・ぶ」
(3)へつらって人の機嫌をとる。「社長のご機嫌を―・ぶ」
(4)戦いをまじえる。「合戦ヲ―・ブ/日葡」
[可能] とりむすべる
取締
とりしまり [0] 【取り締(ま)り・取締】
(1)とりしまること。監視。管理。「交通違反の―」
(2)「取締役」の略。
取締り
とりしまり【取締り】
[統制]control;→英和
regulation;management (管理);→英和
order (秩序);→英和
discipline (規律);→英和
supervision (監督);[人]a supervisor;→英和
a director.→英和
‖取締規則 regulations.(専務) 取締役 a (managing) director.
取締役
とりしまりやく [0][5] 【取締役】
株式会社の取締役会の構成員として,会社の業務執行に関する意思決定や監督を行う者。株主総会で選任され,人員は三人以上,任期は二年を超えることができない。有限会社にあっては,業務の執行機関。
取締役会
とりしまりやくかい [7][6] 【取締役会】
業務の執行に関する株式会社の意思決定および監督機関。取締役全員により構成される合議体。
取縄
とりなわ [0] 【取(り)縄・捕(り)縄】
(1)罪人を縛る縄。賊などを捕らえて縛るのに用いる麻縄。早縄。捕縄(ホジヨウ)。
(2)太刀の鞘(サヤ)に付けた組紐(クミヒモ)。刀を帯びるとき,腰に結び付けるもの。とりおび。あしお。
取縛る
とりしば・る [0][4] 【取(り)縛る】 (動ラ五[四])
固く握り持つ。握り締める。「宣戦の大詔に腕を―・り/不如帰(蘆花)」
取繕う
とりつくろ・う [5][0] 【取(り)繕う】 (動ワ五[ハ四])
〔「とり」は接頭語〕
(1)破れたところをちょっと直す。修繕をする。「障子の破れを―・う」
(2)外見だけ飾って,体裁をよくする。「人前を―・う」
(3)過失などを,その場だけなんとかうまくごまかす。「失言をなんとか―・う」
(4)身なりを整える。「御髦(ヒゲ)なども―・ひ給はねばしげりて/源氏(柏木)」
[可能] とりつくろえる
取舵
とりかじ【取舵】
<号令> Port (the helm)! <米> Left! 取舵一杯 <号令> Hard aport!
取計いで
とりはからい【取計いで】
through one's arrangement;at one's discretion.
取計らい
とりはからい [0] 【取(り)計らい】
取り計らうこと。処理。処置。措置。「好意ある―をうける」
取計らう
とりはから・う [5][0] 【取(り)計らう】 (動ワ五[ハ四])
〔「とり」は接頭語〕
あれこれと考えて,物事をうまく処理する。取り扱う。「早く許可のおりるように―・って下さい」
[可能] とりはからえる
取詰める
とりつ・める [0][4] 【取(り)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりつ・む
(1)思い悩む。思いあまる。「胸も張裂けるばかりに―・めて/多情多恨(紅葉)」
(2)のぼせあがる。逆上する。「内へ帰つて今の咄するとそのまま―・めてこの通りに死んだのさ/歌舞伎・お染久松色読販」
(3)きびしく責める。「冷泉院を―・めまゐらせたり/愚管 7」
取読み
とりよみ [0] 【取(り)読み】
先に読んでいる者が読みまちがえると,他の者がすぐその続きを引き取って読み,次から次へと読み続ける方法。「中学生が三四人で外史の―をして居る/思出の記(蘆花)」
取調べ
とりしらべ [0] 【取(り)調べ】
(1)取り調べること。
(2)〔法〕 検察官・検察事務官・司法警察職員が,犯罪捜査上必要があるときに,被疑者および参考人の供述を求めること。
取調べる
とりしら・べる [5][0] 【取(り)調べる】 (動バ下一)[文]バ下二 とりしら・ぶ
〔「とり」は接頭語〕
(1)物事の状態を詳しく調べる。「内情を―・べる」
(2)犯人や容疑者をいろいろと調べる。「被疑者を―・べる」
取調べを受ける
とりしらべ【取調べを受ける】
be examined <by the police> .〜中 under examination[investigation].
取越し
とりこし [0] 【取(り)越し】
(1)繰り上げて先にすること。「―の御年始/わかれ道(一葉)」
(2)忌日を繰り上げて法事を行うこと。
→おとりこし
取越し米
とりこしまい 【取(り)越し米】
江戸時代,蔵米取りの者に特別の事情がある時,期限に先だって給与する切り米。
取越し苦労
とりこしぐろう [5] 【取(り)越し苦労】 (名)スル
確実に起きるかどうかわからないことを,あれこれと悪い方に想像して心配すること。杞憂(キユウ)。
取越す
とりこ・す [0][3] 【取(り)越す】 (動サ五[四])
(1)期日より前に行う。特に,法事を繰り上げてする。「初七日を―・して供養をいたし/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)先の事をあれこれ考える。「―・して安心をして/浮雲(四迷)」
取越苦労する
とりこしぐろう【取越苦労する】
worry about the future;→英和
be overanxious;meet trouble halfway.
取込み
とりこみ 【取(り)込み】
(1)取り込むこと。「洗濯物の―」
(2)不意の出来事・不幸などのためにごたごたすること。混雑。「お―中のところ失礼します」
(3)だまし取ること。
→取り込み詐欺
取込みがある
とりこみ【取込みがある】
Something seems to have happened.〜中 We are very busy just now.取込詐欺 <米> <play> a confidence game[ <英> trick].
取込み事
とりこみごと [0] 【取(り)込み事】
冠婚葬祭など忙しい用事。ごたごた。
取込み詐欺
とりこみさぎ [5] 【取(り)込み詐欺】
品物を取り寄せ,代金を払わずにだまし取ること。
取込む
とりこ・む [0][3] 【取(り)込む】 (動マ五[四])
(1)取って中に入れる。取り入れる。「洗濯物を―・む」「酸素を―・む」
(2)取って自分の物にする。自分の側に引き入れる。「少数意見を―・んだ修正案」「相手陣営に―・まれた」
(3)人をまるめ込む。籠絡(ロウラク)する。「我宿は是,ちと御立寄,と―・む事もあり/浮世草子・一代男 4」
(4)家内に冠婚葬祭など不時のことがありごたごたする。「―・んでおりますので失礼します」
[可能] とりこめる
取返し
とりかえし [0] 【取(り)返し】
■一■ (名)
取り返すこと。元のとおりにすること。「今となっては―がつかない」「―のならないことをしてしまった」
■二■ (副)
ふたたび。あらためて。「昔のこと,―悲しく思さる/源氏(桐壺)」
取返しがつかない
とりかえし【取返しがつかない】
〔形〕irrecoverable;→英和
irretrievable;→英和
irreparable;→英和
〔動〕cannot be undone.
取返す
とりかえ・す [3][0] 【取(り)返す】 (動サ五[四])
(1)人に与えたり,取られたりした物を,再び自分の物にする。とりもどす。「弟にやった鉛筆を―・す」
(2)再び,元の状態にもどす。元どおりにする。「人気を―・す」「健康を―・す」
[可能] とりかえせる
取逃がす
とりにが・す [4][0] 【取(り)逃がす】 (動サ五[四])
(1)捕らえかけたものを失敗して逃がす。「逮捕寸前で―・す」
(2)一度つかまえたものをうっかり逃がす。「護送中の犯人を―・す」
取運ぶ
とりはこ・ぶ [0][4] 【取(り)運ぶ】 (動バ五[四])
〔「とり」は接頭語〕
物事を進行させる。「万事うまく―・ぶ」
[可能] とりはこべる
取違え
とりちがえ [0] 【取(り)違え】
とりちがえること。まちがえること。「意味の―」
取違える
とりちが・える [0][5] 【取(り)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とりちが・ふ
(1)まちがえて他の物を手に取る。「弟のかばんと―・えて持ってきてしまった」
(2)話の内容や意見をまちがえて理解する。誤解する。「話の内容を―・える」
(3)たがいちがいにする。取りかわす。「諏方五郎と播州とは手に手を―・へ/太平記 29」
取鎮める
とりしず・める [0][5] 【取(り)静める・取(り)鎮める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりしづ・む
争いや騒ぎなどをおさえて静かにさせる。やめさせる。「暴徒を―・める」
取除く
とりのぞ・く [0][4] 【取(り)除く】 (動カ五[四])
不要なものを取ってなくす。取り去る。「まざり物を―・く」「不信感を―・く」
[可能] とりのぞける
取集める
とりあつ・める [5][0] 【取(り)集める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりあつ・む
いろいろな所から寄せ集める。「各界の意見を―・める」「資料を―・める」
取離す
とりはな・す [0][4] 【取(り)放す・取(り)離す】 (動サ五[四])
(1)手に持っていたものをうっかりはなす。「手綱を―・す」
(2)戸・障子などを開け放す。また,取り除く。「夏の間は建具を―・す」
(3)取り付けてあったものを離して別々にする。取り除く。「昼の御座のかたにこぼこぼと物―・す音して/讃岐典侍日記」
(4)取り上げる。剥奪する。「もとの信陵と云ふ所領をも―・さぬぞ/史記抄 11」
取静める
とりしず・める [0][5] 【取(り)静める・取(り)鎮める】 (動マ下一)[文]マ下二 とりしづ・む
争いや騒ぎなどをおさえて静かにさせる。やめさせる。「暴徒を―・める」
取高
とりだか [2] 【取(り)高】
(1)取った量。収穫高。とれだか。
(2)収入の額。俸給の額。所得。
(3)分け前。「一人当たりの―が多くなる」
取高
とりだか【取高】
an income (収入);→英和
a crop (収穫);→英和
a share (分け前).→英和
取髪
とりかみ [0] 【取(り)髪】
馬の首から肩にかけてのたてがみ。須弥(シユミ)の髪。
受
じゅ [1] 【受】
〔仏〕 五蘊(ゴウン)・十二因縁の一。六根を通して,主観のうえに感受すること。外界から受ける印象的感覚。
受かる
うか・る [2] 【受かる】 (動ラ五)
(試験などに)合格する。
⇔落ちる
「入学試験に―・る」
〔主に,話し言葉で用いる〕
受かる
うかる【受かる】
pass <an examination> .→英和
受く
う・く 【受く・請く】 (動カ下二)
⇒うける
受け
うけ [2] 【受け・請け】
(1)相手からの働きかけを受けること。また,受け手。「―にまわる」
(2)周囲の受け止め方。評価。世間の評判。人気。「上役の―がよい」
(3)保証すること。うけあうこと。「―人」「―判」
(4)物を受け入れるもの。「新聞―」「郵便―」
受けが良い
うけ【受けが良い(悪い)】
[人気]be (not) popular <with> ;be in (out of) favor <with> .‖名刺受け a (card) tray.郵便受け a (private) mail box.
受けて立つ
受けて立・つ
相手の働きかけに応じて立ち向かう。「挑戦を―・つ」
受ける
うける【受ける】
(1)[得る,取る]be given;receive <an order,a higher education> ;→英和
get[obtain] <permission,a license> ;→英和
have <a visit from a person> ;→英和
win <a prize> ;→英和
catch <a ball> .→英和
(2)[試験・手術を]take[sit for] <an examination> ;→英和
have[undergo] <an operation> .
(3)[こうむる]suffer <a loss,damage> .→英和
(4)[受諾する]accept <an offer> .→英和
(5)[人気]be popular;make a hit.→英和
受ける
う・ける [2] 【受ける・請ける・承ける・享ける】 (動カ下一)[文]カ下二 う・く
(1)向かってくる物をとらえておさめる。「ボールを手で―・ける」「雨漏りをバケツで―・ける」
(2)風や光が当てられる。「追い風を―・けて快走するヨット」「西日をまともに―・ける部屋」
(3)自分に差し出されたものを自分のものとする。受け取る。《受》「謝礼を―・ける」
(4)(動作を表す語や,動作の結果生ずるものを目的語とする)他からの働きかけが及ぶことを,働きを及ぼされた側から言うことば。《受》
(ア)課せられた物事やしかけられた行為などに積極的に対処する。「部下から報告を―・ける」「挑戦を―・ける」
(イ)自分の意志に関係なく,他からの働きかけをこうむる。「敵から攻撃を―・ける」「罰を―・ける」「読者からのお叱りを―ける」
(ウ)他からもたらされた状態が自分の身に自然と生ずる。
⇔あたえる
「あの本を読んでどんな印象を―・けたか」「地震で被害を―・ける」「精神的ショックを―・ける」
(エ)与えられる。
〔「享ける」とも書く〕
「生を―・ける」
(5)自分からすすんで,あることをしてもらう。《受》「手術を―・ける」「お祓(ハラ)いを―・ける」「入学試験を―・けに行く」
(6)他からの注文・依頼を承知して対処する。《受・請》「注文を―・ける」「神は―・けずぞなりにけらしも/古今(恋一)」
(7)(提案などを)承服する。受け入れる。のむ。《受・承》「とても―・けられないきびしい条件」
(8)影響・関連・つながりがそこに及んでいる。《受・承》「理事会の決定を―・けて事務局では…」「『もしも』を―・けて,あとには仮定表現が来る」
(9)引き継ぐ。継承する。《承》「先代のあとを―・けて二代目当主となる」「母親から絵の才を―・ける」
(10)観客・聴衆に気に入られ,好まれる。《受》「若者に―・けるギャグ」
(11)(方角を表す語を目的語として)…に面する。《受》「南を―・ける」
(12)借金を払って,質種(シチグサ)などを取り戻す。現代では「うけ出す」「うけ戻す」など,複合した形で用いる。《受・請》「衣を…質に置けるが,そののち―・くる事成がたく/浮世草子・世間胸算用 1」
[慣用] 意を―・生を―・真(マ)に―
受け付ける
うけつ・ける [4][0] 【受(け)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うけつ・く
(1)申し込みなどを受ける。「応募書類を―・ける」
(2)人の頼みや訴えごとを聞き入れる。「返品を―・ける」
(3)与えられた物事に応じた反応を示す。受け入れる。多く「受け付けない」の形で用いる。「何を食べても胃が―・けない」
受け付ける
うけつける【受け付ける】
receive;→英和
[願書などを]accept <applications> .→英和
受け付けない refuse;→英和
reject;→英和
pay no attention <to> (聞かない);[胃が]revolt <against food> .→英和
受け入れ
うけいれ [0] 【受(け)入れ】
(1)自分の方へ引き取ること。「留学生の―」
(2)承諾。承知。「要求の―」
受け入れる
うけい・れる [0][4] 【受(け)入れる・受(け)容れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うけい・る
(1)人の言うことや要求などを聞き入れる。「反対意見を―・れる」
(2)引き取って,世話をする。「難民を―・れる」
(3)受け取って収める。また,他からもたらされたものを取り入れる。「納入品を―・れる」「仏教の風習を―・れる」
受け入れる
うけいれる【受け入れる】
receive;→英和
accept[agree to] <a proposal> ;→英和
grant <a request> .→英和
受け入れ態勢
うけいれたいせい [5] 【受(け)入れ態勢】
物や人を受け入れるための準備。
受け取り
うけとり [0] 【受(け)取り・受取・請取】
(1)うけとること。「代理人を―にやる」
(2)(「受取」「請取」と書く)受け入れた旨を記して渡す証文。受取証。
(3)引き受けたこと。受け持ち。「女の子は私の―だから,おまへさんお構ひなさいますな/滑稽本・浮世風呂 3」
(4)理解。のみこみ。「他人の記した帳簿を見ても甚だ―が悪い/福翁自伝(諭吉)」
受け取り渡し
うけとりわたし [5] 【受(け)取り渡し】
(1)受け取ることと渡すこと。受け渡し。
(2)婚礼で,嫁を婿方に渡すこと。また,その儀式。
(3)(「請取渡し」とも書く)請け負った仕事を,さらに他人に請け負わせること。
受け取る
うけとる【受け取る】
(1)[受ける]receive;→英和
get.→英和
(2)[解する]take <it to be true> ;→英和
accept;→英和
believe;→英和
interpret;→英和
[言った通りに]take a person at his words.
受け取る
うけと・る [0][3] 【受(け)取る】 (動ラ五[四])
(1)自分の所へ来たものを手で取って持つ。「代金を―・る」
(2)他からの働きかけや話をある意味に解釈する。「何でも悪意に―・る人だ」
(3)(多く「受け取りにくい」「受け取りかねる」の形で)納得する。認める。「彼女の言葉としては―・りにくい」
(4)(「請け取る」とも書く)引き受ける。担当する。「国々の勢一方��を―・りて谷々峰々より攻め上りける/太平記 16」
[可能] うけとれる
受け取れる
うけと・れる [0][4] 【受(け)取れる】 (動ラ下一)
〔「受け取る」の可能動詞から〕
(1)ある意味に解釈できる。「彼の言い方は否定的に―・れる」
(2)(多く打ち消しの語を伴う)納得できる。合点がいく。「何とも―・れない話だ」
受け口
うけぐち [2][0] 【受(け)口】
(1)物品の受け入れ口。「郵便受けの―」
(2)上顎(ウワアゴ)よりも下顎の方が突き出た口。うけくち。
(3)電球のソケット。
(4)樹木を切り倒す時,倒す方向を確実にし,また木の裂けるのを防ぐために,倒そうとする側に斧でつけておく切り口。
⇔追い口
受け合い
うけあい [0] 【請(け)合い・受(け)合い】
(1)確実だと請け合うこと。保証。「成功すること―だ」
(2)請負。「―で土こね迄が足をぬき/柳多留 9」
受け合う
うけあ・う [3] 【請(け)合う・受(け)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)責任をもって,確かに約束を果たすと引き受ける。「納期を―・う」
(2)その物事・品物が確かなものであると保証する。「品質は―・います」
[可能] うけあえる
受け売り
うけうり [0] 【受(け)売り・請(け)売り】 (名)スル
(1)他人の意見や考えなどを,そのまま自分の意見のように言うこと。「他人の説を―する」
(2)製造元や問屋からの委託品をほかに売ること。「―の焼酎・もろはく/浮世草子・永代蔵 3」
受け壺
うけつぼ [2] 【受け壺】
戸の,掛け金を受ける側の金物。
受け太刀
うけだち [0] 【受(け)太刀】
(1)剣道で,相手の斬り込んできた太刀を受け止めること。
(2)相手の攻撃に押されて,守勢になること。「鋭い反論に―となる」
受け容れる
うけい・れる [0][4] 【受(け)入れる・受(け)容れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うけい・る
(1)人の言うことや要求などを聞き入れる。「反対意見を―・れる」
(2)引き取って,世話をする。「難民を―・れる」
(3)受け取って収める。また,他からもたらされたものを取り入れる。「納入品を―・れる」「仏教の風習を―・れる」
受け張る
うけば・る 【受け張る】 (動ラ四)
他に憚(ハバカ)ることなく存分に振る舞う。勢いを張る。「庭のたたずまひもげに艶なる方に―・りたるありさまなり/源氏(賢木)」
受け戻し
うけもどし [0] 【受(け)戻し・請(け)戻し】
(1)金を払って質(シチ)や抵当に入っていたものを取り戻すこと。
(2)手形・小切手の裏書人などが,金銭と引き換えに所持人から手形・小切手を取り返すこと。
受け戻す
うけもど・す [4] 【受(け)戻す・請(け)戻す】 (動サ五[四])
(1)預けておいた金品の返却を受ける。「学資の余分を亭主が預つて置て呉れるのを―・し/油地獄(緑雨)」
(2)「受け出す{(1)}」に同じ。
(3)手形・小切手の裏書人や振出人などが,金銭と引き換えに所持人からその手形・小切手を取り返す。「約束手形を―・す」
受け手
うけて [3] 【受(け)手】
(1)物を受け取る人。受取人。
(2)放送・通信などで,情報を受け取る側の人。
⇔送り手
(3)(「受手」と書く)「受取手形」の略。
⇔支手
受け払い
うけはらい [0] 【受け払い】
受け取ることと支払うこと。
受け持ち
うけもち [0] 【受(け)持ち】
受け持つこと。受け持っている仕事。担当。担任。「会計は彼の―だ」「―の先生」
受け持つ
うけも・つ [3][0] 【受(け)持つ】 (動タ五[四])
自分の仕事・任務として,引き受けて扱う。担当する。担任する。「案内係を―・つ」「一年 A 組を―・つ」
受け持つ
うけもつ【受け持つ】
take[be in]charge of;teach.→英和
受け持たせる assign;→英和
allot;→英和
put <a person> in charge <of a thing> .
受け損じる
うけそん・じる [0] 【受(け)損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「うけそんずる」の上一段化〕
「受け損ずる」に同じ。
受け損ずる
うけそん・ずる [5][0] 【受(け)損ずる】 (動サ変)[文]サ変 うけそん・ず
受けようとして失敗する。うけそんじる。「鋭い切っ先を―・ずる」
受け損なう
うけそこなう【受け損なう】
miss <a ball> .→英和
受け方
うけかた 【受(け)方】
(1) [3][4]
受ける時の方法・態度。「電話の―が悪い」
(2) [0]
受ける側の人。
(3) [0]
攻撃などを受ける側。防御側。「―になる」
(4) [0]
取引で,品物の受け渡しの時,受け取る側。買い方。
受け木
うけぎ [0] 【受(け)木】
建築で,ほかの部分を受け支える部材。
受け株
うけかぶ [2] 【受(け)株】
買い方が決済期日に引き取る株式。
受け止める
うけとめる【受け止める】
catch.→英和
受け止める
うけと・める [4][0] 【受(け)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 うけと・む
(1)飛んできた物や落ちてきた物を手や腕で支えて進行を止める。「ボールを―・める」
(2)攻撃を食い止める。防ぐ。「猛烈な突っ張りをがっちり―・める」
(3)外からの働きかけを受けてそれに対応する。取り組む。「自分自身の問題として―・める」
受け流す
うけなが・す [4][0] 【受(け)流す】 (動サ五[四])
(1)軽くあしらってまともに受けない。はぐらかす。「柳に風と―・す」
(2)斬り込んできた刀を受けてかわす。「鋭い切っ先を軽く―・す」
[可能] うけながせる
受け流す
うけながす【受け流す】
ward off;dodge <a blow> ;→英和
parry <a blow,a question> .→英和
受け渡し
うけわたし [0] 【受(け)渡し】 (名)スル
(1)一方が他方へ引き渡し,他方がそれを受け取ること。「荷物の―」
(2)売買の目的物たる商品の引き渡し。また,取引所における売買取引の決済。「―価格」
(3)演劇で台詞(セリフ)を一人の俳優から他の人に引き継がせること。「台詞の―がスムーズにいく」
受け為替
うけかわせ [3] 【受(け)為替】
逆為替の一種。江戸時代,大坂商人の行なった売り渡し商品代金などの資金取り立て方法。
受け皿
うけざら [2][0] 【受(け)皿】
(1)しずくなどが落ちるのを受けるために,醤油さし・カップなどの下に敷く皿。
(2)物事を引き継ぐための受け入れ態勢。「政権の―づくり」
受け皿
うけざら【受け皿】
a saucer.→英和
受け答え
うけこたえ [0] 【受け答え】 (名)スル
相手の言葉や問いかけに答えること。応答。「―がきびきびしている」「適当に―しておく」
受け答えする
うけこたえ【受け答えする】
answer;→英和
give an answer <to> .
受け箱
うけばこ [2] 【受(け)箱】
郵便物・新聞・牛乳などを受けるために取り付けられた箱。
受け継ぎ
うけつぎ【受け継ぎ】
succession (地位の);→英和
inheritance (性質・財産の);→英和
taking over (事務の).
受け継ぐ
うけつぐ【受け継ぐ】
[地位・仕事を]succeed to <one's father's business> ;take over <the duties> ;[性質・財産を]inherit.→英和
受け継ぐ
うけつ・ぐ [0][3] 【受(け)継ぐ】 (動ガ五[四])
前の人の仕事などを引き継ぐ。また,人の性質や志などを引き継ぐ。継承する。「書記の役を―・いだ」「親から―・いだ気質」
[可能] うけつげる
受け網
うけあみ [0][2] 【受(け)網】
張り網の一種。シラウオ・ウナギなどを追い込んで取る,中央が袋状の網。
受け腰
うけごし [2][0] 【受(け)腰】
物事に対する受け身の姿勢・態度。「激しい質問攻めに―になる」
受け身
うけみ [0][3][2] 【受(け)身】
(1)ほかから攻撃されて守勢になること。また,その状態。受け太刀。「鋭い質問に―になる」
(2)消極的な態度。ほかからの働きかけを待つ態度。「あの人は何をするにも―だ」
(3)文法で,他者からの動作・作用を受けるものを主語として述べるもの。口語では助動詞「れる」「られる」,文語では「る」「らる」(古くは「ゆ」「らゆ」)を付けて言い表す。「殺される」「ほめられる」の類。なお,「雨に降られる」のように,自動詞に受け身の助動詞を付けた言い方(迷惑の受け身といわれる)もある。受動態。
(4)柔道で,相手に投げられたとき,けがをしないように倒れる方法。
受け込む
うけこ・む 【請け込む・受け込む】 (動マ四)
引き受ける。「後家のおかめが―・んで/浄瑠璃・油地獄(上)」
受け返す
うけかえ・す 【受け返す・請け返す】 (動サ四)
(1)「受け出す{(1)}」に同じ。「古の質の札をば―・し/仮名草子・仁勢物語」
(2)「受け出す{(2)}」に同じ。「金さへ出来りや,何時でも―・さうと/滑稽本・根無草後編」
受付
うけつけ [0] 【受付】 (名)スル
(1)申し込みや願書などを受け付けること。「願書の―」「九時から―する」
(2)用件を受け継いだり,取り次いだりする場所。また,その係の人。「会社の―で尋ねる」
受付
うけつけ【受付】
[受理]receipt;→英和
acceptance;[受付所]a reception desk;an information office[desk].‖受付係 an information clerk;an usher.受付番号 a receipt number.
受付ける
うけつ・ける [4][0] 【受(け)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うけつ・く
(1)申し込みなどを受ける。「応募書類を―・ける」
(2)人の頼みや訴えごとを聞き入れる。「返品を―・ける」
(3)与えられた物事に応じた反応を示す。受け入れる。多く「受け付けない」の形で用いる。「何を食べても胃が―・けない」
受任
じゅにん [0] 【受任】 (名)スル
(1)任命・任務を受けること。
(2)委任契約により委任事務を処理する義務を負うこと。
受信
じゅしん [0] 【受信】 (名)スル
(1)他からの電話・ラジオ放送・テレビ放送などを受けること。
⇔発信
「電波を―する」「―料」
(2)手紙やたよりを受け取ること。
⇔発信
(3)信用を受けること。
→与信
受信
じゅしん【受信】
the receipt of a message;→英和
reception.→英和
〜する receive <a message> .→英和
‖受信機 a receiver;a receiving set.受信人 an addressee.受信料 a <TV> receiving fee.
受信主義
じゅしんしゅぎ [4] 【受信主義】
〔法〕
⇒到達主義(トウタツシユギ)
受信人
じゅしんにん [0] 【受信人】
郵便・電報などを受け取る人。受信者。
受信料
じゅしんりょう [2] 【受信料】
⇒放送受信料(ホウソウジユシンリヨウ)
受信機
じゅしんき [2] 【受信機】
通信・放送などで,送信された信号を受け取る装置。
受傷
じゅしょう [0] 【受傷】 (名)スル
けがをすること。負傷。
受働代理
じゅどうだいり [4] 【受働代理】
本人に代わって相手方からの意思表示を受領する代理。受方代理。
⇔能働代理
受像
じゅぞう [0] 【受像】 (名)スル
テレビ電波を受けて像に変えること。
⇔送像
受像する
じゅぞう【受像する】
televise;→英和
receive <images> .→英和
受像機 a television set;a TV set.
受像機
じゅぞうき [2] 【受像機】
送られてきた電波を映像と音声に再現する装置。テレビ-セット。
受光伐
じゅこうばつ ジユクワウ― [2] 【受光伐】
樹木に十分な日光を与えるために,森林内の生長のよくない樹木を間引いて伐採すること。
受入れ
うけいれ [0] 【受(け)入れ】
(1)自分の方へ引き取ること。「留学生の―」
(2)承諾。承知。「要求の―」
受入れる
うけい・れる [0][4] 【受(け)入れる・受(け)容れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うけい・る
(1)人の言うことや要求などを聞き入れる。「反対意見を―・れる」
(2)引き取って,世話をする。「難民を―・れる」
(3)受け取って収める。また,他からもたらされたものを取り入れる。「納入品を―・れる」「仏教の風習を―・れる」
受入れ態勢
うけいれたいせい [5] 【受(け)入れ態勢】
物や人を受け入れるための準備。
受入れ態勢が整っている
うけいれ【受入れ態勢が整っている(いない)】
be (not) ready[prepared]to receive[accept].受入れ家庭 a host-family.
受刑
じゅけい [0] 【受刑】 (名)スル
刑罰の執行を受けること。
受刑者
じゅけいしゃ [2] 【受刑者】
判決によって確定した刑の執行を受けている者。
受刑者
じゅけいしゃ【受刑者】
a convict.→英和
受動
じゅどう【受動】
passivity;passiveness.〜の[的]passive.→英和
‖受動態《文》the passive voice.
受動
じゅどう [0] 【受動】
他からの動作・作用を受けること。受け身。所動。
⇔能動
受動免疫
じゅどうめんえき [4] 【受動免疫】
他の生体が産生した免疫抗体を導入することで生じる免疫状態。ジフテリアや破傷風の治療に応用される。
→能動免疫
受動喫煙
じゅどうきつえん [4] 【受動喫煙】
⇒間接喫煙(カンセツキツエン)
受動態
じゅどうたい [0] 【受動態】
文法で,動詞の態の一。主語が他のものから動作・作用を受けることを表す動詞の文法形式。日本語では「れる」「られる」(文語では「る」「らる」)の助動詞で示される。所相。
⇔能動態
→受け身(3)
受動的
じゅどうてき [0] 【受動的】 (形動)[文]ナリ
物事への対処の仕方が受け身であるさま。
⇔能動的
「―な態度」
受動的総合
じゅどうてきそうごう [0] 【受動的総合】
〔(ドイツ)passive Synthesis〕
〔哲〕 フッサール現象学の用語。対象の認識は多様な知覚的現れの統一,すなわち総合として成立するが,その際自我が積極的に関与する局面を能動的総合,自我の関与なしにおのずから生じる,いわば無意識的な局面を受動的総合とよぶ。能動的総合はすべて受動的総合を基盤として行われる。
受動素子
じゅどうそし [4] 【受動素子】
電子素子のうち,増幅や電気エネルギーの変換のような能動的機能をもたない素子。抵抗器・コンデンサー・コイルなど。
受勲
じゅくん [0] 【受勲】
勲章を受けること。
受取
うけとり【受取(証)】
(a) receipt;→英和
(an) acknowledgment.受取人 a recipient;→英和
a remittee (為替の);a beneficiary (保険金の);→英和
a consignee (貨物の).受取手形 bills receivable <B/R,b.r.> .
受取
うけとり [0] 【受(け)取り・受取・請取】
(1)うけとること。「代理人を―にやる」
(2)(「受取」「請取」と書く)受け入れた旨を記して渡す証文。受取証。
(3)引き受けたこと。受け持ち。「女の子は私の―だから,おまへさんお構ひなさいますな/滑稽本・浮世風呂 3」
(4)理解。のみこみ。「他人の記した帳簿を見ても甚だ―が悪い/福翁自伝(諭吉)」
受取り
うけとり [0] 【受(け)取り・受取・請取】
(1)うけとること。「代理人を―にやる」
(2)(「受取」「請取」と書く)受け入れた旨を記して渡す証文。受取証。
(3)引き受けたこと。受け持ち。「女の子は私の―だから,おまへさんお構ひなさいますな/滑稽本・浮世風呂 3」
(4)理解。のみこみ。「他人の記した帳簿を見ても甚だ―が悪い/福翁自伝(諭吉)」
受取り渡し
うけとりわたし [5] 【受(け)取り渡し】
(1)受け取ることと渡すこと。受け渡し。
(2)婚礼で,嫁を婿方に渡すこと。また,その儀式。
(3)(「請取渡し」とも書く)請け負った仕事を,さらに他人に請け負わせること。
受取る
うけと・る [0][3] 【受(け)取る】 (動ラ五[四])
(1)自分の所へ来たものを手で取って持つ。「代金を―・る」
(2)他からの働きかけや話をある意味に解釈する。「何でも悪意に―・る人だ」
(3)(多く「受け取りにくい」「受け取りかねる」の形で)納得する。認める。「彼女の言葉としては―・りにくい」
(4)(「請け取る」とも書く)引き受ける。担当する。「国々の勢一方��を―・りて谷々峰々より攻め上りける/太平記 16」
[可能] うけとれる
受取れる
うけと・れる [0][4] 【受(け)取れる】 (動ラ下一)
〔「受け取る」の可能動詞から〕
(1)ある意味に解釈できる。「彼の言い方は否定的に―・れる」
(2)(多く打ち消しの語を伴う)納得できる。合点がいく。「何とも―・れない話だ」
受取人
うけとりにん [0] 【受取人】
(1)郵便物・金品・書類などを受け取るべき人。
⇔差出人
(2)手形・小切手の振出人から交付を受け,その最初の所持人となる者。自ら支払いを受けることも,裏書きして他人に譲渡することもできる。
受取勘定
うけとりかんじょう [5] 【受取勘定】
短期に回収される債権の総称。受取手形・売掛金・未収金など。
⇔支払勘定
受取勘定相場
うけとりかんじょうそうば [9] 【受取勘定相場】
外国為替相場の建て方の一。自国通貨一単位に対する外国通貨の額で表示される相場。外貨建て為替相場。
⇔支払勘定相場
受取手形
うけとりてがた [5] 【受取手形】
(1)商取引で,給付の対価として受け取った手形。
⇔支払手形
(2)江戸時代,切米または借米を受け取るときの手形。
受取証
うけとりしょう [0] 【受取証】
金品を受け取ったことの証拠として出す証書。領収証。受取。受領証。受取証文。受取証書。
受取証書
うけとりしょうしょ [5] 【受取証書】
債権者が債務の弁済を受けたことを証明するために,債務者に対して交付する書面。
受口
うけぐち [2][0] 【受(け)口】
(1)物品の受け入れ口。「郵便受けの―」
(2)上顎(ウワアゴ)よりも下顎の方が突き出た口。うけくち。
(3)電球のソケット。
(4)樹木を切り倒す時,倒す方向を確実にし,また木の裂けるのを防ぐために,倒そうとする側に斧でつけておく切り口。
⇔追い口
受合い
うけあい [0] 【請(け)合い・受(け)合い】
(1)確実だと請け合うこと。保証。「成功すること―だ」
(2)請負。「―で土こね迄が足をぬき/柳多留 9」
受合う
うけあ・う [3] 【請(け)合う・受(け)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)責任をもって,確かに約束を果たすと引き受ける。「納期を―・う」
(2)その物事・品物が確かなものであると保証する。「品質は―・います」
[可能] うけあえる
受命
じゅめい [0] 【受命】
(1)命令を受けること。
(2)〔史記(周本紀)〕
天命を受けて天子となること。「―の君」
受命裁判官
じゅめいさいばんかん [6] 【受命裁判官】
証人尋問・準備手続きなどについて,合議体の裁判所を代表して訴訟行為をする,合議体の構成員である裁判官。
受嘱
じゅしょく [0] 【受嘱】 (名)スル
委嘱を受けること。
受売り
うけうり [0] 【受(け)売り・請(け)売り】 (名)スル
(1)他人の意見や考えなどを,そのまま自分の意見のように言うこと。「他人の説を―する」
(2)製造元や問屋からの委託品をほかに売ること。「―の焼酎・もろはく/浮世草子・永代蔵 3」
受売りする
うけうり【受売りする】
retail (品物を);→英和
tell at second hand (話を).〜の知識 secondhand information[knowledge].
受太刀
うけだち [0] 【受(け)太刀】
(1)剣道で,相手の斬り込んできた太刀を受け止めること。
(2)相手の攻撃に押されて,守勢になること。「鋭い反論に―となる」
受太刀になる
うけだち【受太刀になる】
stand[be]on the defensive.→英和
受容
じゅよう【受容】
acceptance.
受容
じゅよう [0] 【受容】 (名)スル
うけいれること。「西欧文明を―する」「―性に富む」
受容れる
うけい・れる [0][4] 【受(け)入れる・受(け)容れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うけい・る
(1)人の言うことや要求などを聞き入れる。「反対意見を―・れる」
(2)引き取って,世話をする。「難民を―・れる」
(3)受け取って収める。また,他からもたらされたものを取り入れる。「納入品を―・れる」「仏教の風習を―・れる」
受容体
じゅようたい [0] 【受容体】
(1)細胞膜上あるいは細胞内に存在し,ホルモンや抗原・光など外から細胞に作用する因子と反応して,細胞機能に変化を生じさせる物質。ホルモン受容体・抗原受容体・光受容体などをいう。レセプター。
(2)ウイルスの受容体のこと。細胞表面にあってウイルスと特異的に結合し,その侵入を導くもの。レセプター。
(3)「受容器」に同じ。
受容器
じゅようき [2] 【受容器】
動物体が外界からの刺激および体内で生じる刺激を受け入れる器官。化学受容器・光受容器・圧受容器など。受容体。摂受体。感覚器。
受寄
じゅき [1] 【受寄】
寄託を引き受けること。
受寄物
じゅきぶつ [2] 【受寄物】
寄託の目的物で,寄託を引き受けた者(受寄者)が保管する物。
受寄者
じゅきしゃ [2] 【受寄者】
寄託を引き受けた者。
受張
うけばり [0] 【浮張・受張】
兜(カブト)の鉢裏に,頭が直接鉢に当たるのを防ぐために張る革や布。内張。浮裏(ウケウラ)。
受忍
じゅにん [0] 【受忍】
意に添わないことでも,耐え忍んで我慢すること。
受忍限度
じゅにんげんど [4] 【受忍限度】
被害の程度が,社会通念上我慢できるとされる限度。この限度内では損害賠償や差し止めの請求が成立しないとされるため,公害に関する訴訟などにおいて問題となる。
受戒
じゅかい [0] 【受戒】 (名)スル
〔仏〕 仏教徒が出家や在家などのそれぞれの立場で,守るべき戒を受けること。納戒。
受戻し
うけもどし [0] 【受(け)戻し・請(け)戻し】
(1)金を払って質(シチ)や抵当に入っていたものを取り戻すこと。
(2)手形・小切手の裏書人などが,金銭と引き換えに所持人から手形・小切手を取り返すこと。
受戻す
うけもど・す [4] 【受(け)戻す・請(け)戻す】 (動サ五[四])
(1)預けておいた金品の返却を受ける。「学資の余分を亭主が預つて置て呉れるのを―・し/油地獄(緑雨)」
(2)「受け出す{(1)}」に同じ。
(3)手形・小切手の裏書人や振出人などが,金銭と引き換えに所持人からその手形・小切手を取り返す。「約束手形を―・す」
受戻証券
うけもどししょうけん [6] 【受戻証券】
証券と引き換えでなければ,証券上の債務の履行を必要としない有価証券。手形・小切手・貨物引換証・倉庫証券・船荷証券などの類。引換証券。
受手
うけて [3] 【受(け)手】
(1)物を受け取る人。受取人。
(2)放送・通信などで,情報を受け取る側の人。
⇔送り手
(3)(「受手」と書く)「受取手形」の略。
⇔支手
受払い
うけはらい【受払い(金)】
receipts and payments.
受持
うけもち【受持】
charge.→英和
‖受持学級(区域) one's class (territory).受持の先生 one's class[homeroom]teacher;the teacher in charge <of the first year class> .受持時間 one's class hours.
受持
じゅじ 【受持】
教え,特に仏の教えを銘記して忘れないこと。「喜て互に三帰の法文を―しけり/今昔 4」
受持ち
うけもち [0] 【受(け)持ち】
受け持つこと。受け持っている仕事。担当。担任。「会計は彼の―だ」「―の先生」
受持つ
うけも・つ [3][0] 【受(け)持つ】 (動タ五[四])
自分の仕事・任務として,引き受けて扱う。担当する。担任する。「案内係を―・つ」「一年 A 組を―・つ」
受按
じゅあん [0] 【受按】
キリスト教ことにプロテスタント教会で,牧師などになるため按手礼を受けること。
→叙任
受損じる
うけそん・じる [0] 【受(け)損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「うけそんずる」の上一段化〕
「受け損ずる」に同じ。
受損ずる
うけそん・ずる [5][0] 【受(け)損ずる】 (動サ変)[文]サ変 うけそん・ず
受けようとして失敗する。うけそんじる。「鋭い切っ先を―・ずる」
受方
うけかた 【受(け)方】
(1) [3][4]
受ける時の方法・態度。「電話の―が悪い」
(2) [0]
受ける側の人。
(3) [0]
攻撃などを受ける側。防御側。「―になる」
(4) [0]
取引で,品物の受け渡しの時,受け取る側。買い方。
受木
うけぎ [0] 【受(け)木】
建築で,ほかの部分を受け支える部材。
受株
うけかぶ [2] 【受(け)株】
買い方が決済期日に引き取る株式。
受検
じゅけん [0] 【受検】 (名)スル
検査を受けること。
受業
じゅぎょう [1] 【受業】 (名)スル
師から教えを受けること。
受業生
じゅぎょうせい [2] 【受業生】
師から教えを受けた人。門下生。
受止める
うけと・める [4][0] 【受(け)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 うけと・む
(1)飛んできた物や落ちてきた物を手や腕で支えて進行を止める。「ボールを―・める」
(2)攻撃を食い止める。防ぐ。「猛烈な突っ張りをがっちり―・める」
(3)外からの働きかけを受けてそれに対応する。取り組む。「自分自身の問題として―・める」
受死日
じゅしび [2] 【受死日】
「黒日(クロビ)」に同じ。
受法
じゅほう [0] 【受法】
〔仏〕 弟子が師から法を受けること。
受注
じゅちゅう [0] 【受注・受註】 (名)スル
注文を受けること。注文を引き受けること。
⇔発注
「ビル工事を―する」
受注する
じゅちゅう【受注する】
accept[receive]an order.→英和
受洗
じゅせん [0] 【受洗】 (名)スル
キリスト教で,洗礼を受けること。
受流す
うけなが・す [4][0] 【受(け)流す】 (動サ五[四])
(1)軽くあしらってまともに受けない。はぐらかす。「柳に風と―・す」
(2)斬り込んできた刀を受けてかわす。「鋭い切っ先を軽く―・す」
[可能] うけながせる
受渡し
うけわたし【受渡し】
delivery;transfer (権利・財産などの);→英和
payment.→英和
〜する deliver;→英和
transfer;hand over.
受渡し
うけわたし [0] 【受(け)渡し】 (名)スル
(1)一方が他方へ引き渡し,他方がそれを受け取ること。「荷物の―」
(2)売買の目的物たる商品の引き渡し。また,取引所における売買取引の決済。「―価格」
(3)演劇で台詞(セリフ)を一人の俳優から他の人に引き継がせること。「台詞の―がスムーズにいく」
受灌
じゅかん [0] 【受灌】
灌頂(カンジヨウ)を受けること。
受為替
うけかわせ [3] 【受(け)為替】
逆為替の一種。江戸時代,大坂商人の行なった売り渡し商品代金などの資金取り立て方法。
受理
じゅり [1] 【受理】 (名)スル
書類・届け・願い事などを受けつけること。「辞表を―する」「請願を―する」
受理する
じゅり【受理する】
accept;→英和
receive.→英和
受用
じゅよう [0] 【受用】 (名)スル
うけいれて,もちいること。「公益事業も青年の―する所と成りません/一隅より(晶子)」
受用身
じゅゆうしん [2] 【受用身】
〔仏〕 三身の一。報身のこと。自ら得た法楽を独り楽しむ自受用身と,また他に対してその法楽を施し楽しませる他受用身に分ける。
受療
じゅりょう [0] 【受療】 (名)スル
診療を受けること。
受皿
うけざら [2][0] 【受(け)皿】
(1)しずくなどが落ちるのを受けるために,醤油さし・カップなどの下に敷く皿。
(2)物事を引き継ぐための受け入れ態勢。「政権の―づくり」
受益
じゅえき [0] 【受益】
利益を受けること。
受益者
じゅえきしゃ【受益者】
《法》a beneficiary.→英和
受益者
じゅえきしゃ [3] 【受益者】
〔法〕 ある行為や事件によって直接に利益を受ける者。
受益者負担
じゅえきしゃふたん [5] 【受益者負担】
特定の公共事業に必要な経費にあてるため,その事業によって特別の利益を受ける者に経費の一部を負担させること。公用負担の一。
→特別賦金
受益証券
じゅえきしょうけん [4] 【受益証券】
証券投資信託や貸付信託の運用による利益分配を受ける権利を表示する証券。有価証券の一種。
受禅
じゅぜん [0] 【受禅】 (名)スル
〔「禅」はゆずる意〕
先帝の譲位を受けて帝位につくこと。
受章
じゅしょう [0] 【受章】 (名)スル
勲章などをもらうこと。「文化勲章を―する」
受筒
うけづつ [2][0] 【受筒】
(1)鎧(ヨロイ)の背に,旗指物(ハタサシモノ)をさすためにつける筒。指筒(サシヅツ)。「―につつぱめべい/雑兵物語」
(2)生け花で花どめに使う鉛または陶製の筒。受け箱。
(3)立花(タテハナ)や立華(リツカ)で草花をさすための竹製または金属性の足の付いた筒。
受筒(1)[図]
受箱
うけばこ [2] 【受(け)箱】
郵便物・新聞・牛乳などを受けるために取り付けられた箱。
受粉
じゅふん [0] 【受粉】 (名)スル
めしべの柱頭に同一種の花のおしべの花粉がつくこと。このあとで受精が起こる。
受粉
じゅふん【受粉】
《植》pollination;fertilization.
受精
じゅせい [0] 【受精】 (名)スル
雌雄の配偶子が一つに結合すること。雌の卵子などと,雄の精子などとが合体すること。
受精
じゅせい【受精】
《生》fertilization;fecundation;《植》pollination.〜する be fertilized[fecundated,pollinated].‖受精卵 a fertilized egg.
受精卵
じゅせいらん [2] 【受精卵】
受精を完了した卵。通常,個体発生に向かう。
受精嚢
じゅせいのう [2] 【受精嚢】
扁形動物や昆虫類の雌にある生殖器官の一。交尾によって雄から受け取った精子を一時的に蓄えておく袋。
受精膜
じゅせいまく [2] 【受精膜】
受精の際,精子の侵入と同時に侵入点を起点として卵の表面から分離して卵のまわりに形成される薄い膜。多くの海産動物にみられる。
受納
じゅのう [0] 【受納】 (名)スル
物を受け納めること。受け入れること。「粗品ですが御―下さい」
受納
じゅのう【受納】
acceptance;receipt.→英和
〜する accept;→英和
receive.→英和
受給
じゅきゅう [0] 【受給】 (名)スル
配給や支給を受けること。「厚生年金の―資格」
受継
じゅけい [0] 【受継】
当事者の死亡などで中断した民事訴訟手続や特許法上の審査の手続などを受け継ぐこと。
受継ぐ
うけつ・ぐ [0][3] 【受(け)継ぐ】 (動ガ五[四])
前の人の仕事などを引き継ぐ。また,人の性質や志などを引き継ぐ。継承する。「書記の役を―・いだ」「親から―・いだ気質」
[可能] うけつげる
受網
うけあみ [0][2] 【受(け)網】
張り網の一種。シラウオ・ウナギなどを追い込んで取る,中央が袋状の網。
受緒
うけお [2] 【受緒】
〔結び合わせる二本の緒の一方を受けるものをいう〕
(1)鎧(ヨロイ)の袖についていて,袖を綿上(ワタガミ)の茱萸(グミ)と称する羂(ワナ)につなぐ緒。
→大鎧
(2)箙(エビラ)・靫(ユギ)・空穂(ウツボ)などにつける緒。
受肉
じゅにく [0] 【受肉】
キリスト教の根本教義の一。神がキリストとして,人間となって現れること。霊が肉に結合すること。託身。インカルナチオ。
受胎
じゅたい [0] 【受胎】 (名)スル
妊娠すること。みごもること。懐妊。
受胎
じゅたい【受胎】
conception.→英和
〜する conceive;→英和
become pregnant.‖受胎告知 the Annunciation.
受胎告知
じゅたいこくち [4] 【受胎告知】
大天使ガブリエルがヨセフのいいなずけマリアを訪れ聖霊によって神の子を受胎したことを告げたこと。古くからキリスト教美術の代表的テーマの一つ。聖告。
受胎調節
じゅたいちょうせつ [4] 【受胎調節】
避妊をすることによって,産児数や出産の間隔を計画的に調節すること。
受腰
うけごし [2][0] 【受(け)腰】
物事に対する受け身の姿勢・態度。「激しい質問攻めに―になる」
受苦
じゅく [1] 【受苦】
苦しみを受けること。
受衣
じゅえ [1] 【受衣】
禅僧の弟子となった者が,法を受け継いだしるしとして師僧から法衣を受けて着ること。
受託
じゅたく [0] 【受託】 (名)スル
(1)頼まれて引き受けること。委託を受けること。「夫れ行法の権を―するの人は/民約論(徳)」
(2)物品や金銭を預かること。
受託
じゅたく【受託】
trust.→英和
〜する be entrusted <with a thing> ;be given in trust.→英和
‖受託人 a trustee;a consignee.受託物 a thing put under one's custody.受託収賄罪 bribery.
受託収賄
じゅたくしゅうわい [4] 【受託収賄】
公務員または仲裁人が一定の職務行為を行うことを依頼され,賄賂の収受・要求・約束をすること。
受託売買
じゅたくばいばい [4] 【受託売買】
他人から委託を受けてする売買。
受託者
じゅたくしゃ [3][2] 【受託者】
(1)委託を受けた人。
(2)〔法〕 一定の法律行為や事実行為をする依頼を受けた人。特に,信託法による信託財産の管理処分の委託を受けた人。
受託裁判所
じゅたくさいばんしょ [0][8] 【受託裁判所】
裁判所間の共助として訴訟の係属している受訴裁判所からの嘱託を受け,その管轄内での証拠調べ・和解・捜索・送達などの処理をする裁判所。
受託販売
じゅたくはんばい [4] 【受託販売】
委託販売を受託者の側からいう語。他人から委託されて商品を売ること。
受訴
じゅそ [1] 【受訴】
訴訟を受理すること。
受訴裁判所
じゅそさいばんしょ [0][7] 【受訴裁判所】
ある民事事件について,判決手続きが係属している,あるいは将来係属する,または過去に係属した裁判所。
受診
じゅしん [0] 【受診】 (名)スル
診療を受けること。「半年に一回は―して下さい」
受診する
じゅしん【受診する】
consult[see]a doctor.→英和
受註
じゅちゅう [0] 【受注・受註】 (名)スル
注文を受けること。注文を引き受けること。
⇔発注
「ビル工事を―する」
受話器
じゅわき [2] 【受話器】
電話機・無線機で,電気信号を音声に変換する装置。レシーバー。
⇔送話器
受話器
じゅわき【受話器】
a receiver;an earphone.→英和
〜を置く(はずす) hang up (take off) the receiver.
受諾
じゅだく【受諾】
acceptance.〜する accept <an offer> ;→英和
agree <to a proposal> ;→英和
consent <to do> .→英和
受諾
じゅだく [0] 【受諾】 (名)スル
引き受けること。受け入れを承知すること。「要求を―する」「ポツダム宣言を―する」
受講
じゅこう [0] 【受講】 (名)スル
講義や講習を受けること。「恩師の最終講義を―する」
受講する
じゅこう【受講する】
attend a lecture <on> .→英和
受賞
じゅしょう [0] 【受賞】 (名)スル
賞をもらうこと。「ノーベル賞を―する」
受賞する
じゅしょう【受賞する】
receive[win]a prize.→英和
受賞者 a prize winner.
受贈
じゅぞう [0] 【受贈】 (名)スル
贈り物を受けること。「―図書」
受身
うけみ【受身】
《文》the passive voice.〜の passive;→英和
<be> (on the) defensive (守勢の).→英和
受身
うけみ [0][3][2] 【受(け)身】
(1)ほかから攻撃されて守勢になること。また,その状態。受け太刀。「鋭い質問に―になる」
(2)消極的な態度。ほかからの働きかけを待つ態度。「あの人は何をするにも―だ」
(3)文法で,他者からの動作・作用を受けるものを主語として述べるもの。口語では助動詞「れる」「られる」,文語では「る」「らる」(古くは「ゆ」「らゆ」)を付けて言い表す。「殺される」「ほめられる」の類。なお,「雨に降られる」のように,自動詞に受け身の助動詞を付けた言い方(迷惑の受け身といわれる)もある。受動態。
(4)柔道で,相手に投げられたとき,けがをしないように倒れる方法。
受遺
じゅい [1] 【受遺】
遺贈を受けること。
受遺者
じゅいしゃ [2] 【受遺者】
〔法〕 遺言により遺産の全部または一部を受ける者。
受配
じゅはい [0] 【受配】 (名)スル
配給・配達・配当などを受けること。
受難
じゅなん【受難】
sufferings;ordeals.‖受難週間 Passion Week.受難日 Good Friday.
受難
じゅなん [0] 【受難】 (名)スル
(1)苦難・災難にあうこと。
(2)キリスト教でキリストが捕らえられて十字架にかけられたこと。
受難劇
じゅなんげき [2] 【受難劇】
キリストの受難と復活を主題とした宗教劇。中世ヨーロッパで盛んに行われた。
受難曲
じゅなんきょく [2] 【受難曲】
キリスト受難の物語を劇的に表した音楽。独唱・合唱と管弦楽とによる大規模なものが多い。典礼音楽に準じた扱いをうけるが典礼とは無関係なオラトリオ風のものも多数作曲された。バッハの「マタイ受難曲」など。
受難週
じゅなんしゅう [2] 【受難週】
キリスト教で,イエスのエルサレム入城の日から復活の前日までの一週間。教会ではイエスの受難を記念する行事が行われる。聖週。
受電
じゅでん [0] 【受電】 (名)スル
(1)電信・電報を受けること。
(2)電力の供給を受けること。「―設備」
受領
ずりょう [0] 【受領】
〔新任国司が前任者から事務を引き継ぐ意〕
平安中期以降,実際に任地に赴いた国司の最上席のもの。遥任(ヨウニン)の国司に対する語。任国での徴税権を利用して富を築き,成功(ジヨウゴウ)・重任(チヨウニン)を行なって勢力をもった。じゅりょう。ずろう。
受領
じゅりょう [0] 【受領】 (名)スル
(1)うけおさめること。うけとること。領収。「代金を―する」「―証」
(2)「ずりょう(受領)」に同じ。
(3)江戸時代,優秀であると認められた職人や芸人が,国名を付した官名を名のることを許されたこと。また,その官名。竹本筑後掾(チクゴノジヨウ)など。
受領する
じゅりょう【受領する】
receive;→英和
accept.→英和
受領証 a receipt.→英和
受領の挙
ずりょうのきょ 【受領の挙】
平安時代,県召除目(アガタメシノジモク)の際に受領の候補者を公卿が推挙すること。公卿の挙。
受領遅滞
じゅりょうちたい [0] 【受領遅滞】
債務者が提供する債務の弁済に,債権者が受領を拒否すること。あるいは受領が不可能なこと。債権者遅滞。
受領銘
ずりょうめい [2] 【受領銘】
刀鍛冶(カジ)などの職人が朝廷から受けた国守名を彫りつけた銘。
受食
じゅじき [0] 【受食】
〔仏〕 僧侶が食物の施しを受けること。
受験
じゅけん [0] 【受験】 (名)スル
試験を受けること。特に,入学試験を受けることをいう。[季]春。「大学を―する」「―生」
受験する
じゅけん【受験する】
take[ <英> sit for]an examination.→英和
‖受験科目 subjects of examination.受験資格 qualifications for an examination.受験者 an examinee.受験準備をする prepare (oneself) for an examination.受験番号 an examinee's seat number.受験票 an admission ticket for an examination.受験料 an examination fee.
受[請]け出す
うけだす【受[請]け出す】
[質草を]redeem;→英和
take <a thing> out of pawn.
叙す
じょ・す [1] 【叙す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「叙する」の五段化〕
「叙する」に同じ。「勲一等には―・されなかった」
■二■ (動サ変)
⇒じょする(叙)
叙する
じょする【叙する】
(1) depict;→英和
describe.→英和
(2)[爵位を授ける]confer;→英和
create;→英和
invest.→英和
叙する
じょ・する [2] 【叙する】 (動サ変)[文]サ変 じよ・す
(1)文章や詩歌に書き表す。述べる。「こまごまと別れを―・した時に/病牀苦語(子規)」
(2)順序に従って位階・勲等などをさずける。「正一位に―・する」
叙づ
つい・ず ツイヅ [0] 【序づ・叙づ】 (動ダ下二)
〔「つぎつ(継)」の転〕
順序をつける。順序立てて述べる。「微を拆き,細を―・づる歴史は/思出の記(蘆花)」「是を定家卿の左に―・づ/国歌八論」
→ついで(序で)
叙上
じょじょう [0] 【叙上】
前に述べたこと。上述。前述。「―の条件で許可する」
叙事
じょじ [0][1] 【叙事】
事件や事実をありのままに述べ記すこと。
→抒情
叙事
じょじ【叙事】
narration;→英和
description.→英和
‖叙事詩 an epic.叙事文 a description.
叙事文
じょじぶん [2][0] 【叙事文】
歴史・記録など,事実をありのままに記した文章。
叙事的演劇
じょじてきえんげき [5][0] 【叙事的演劇】
〔(ドイツ) Episches Theater〕
ドイツの劇作家ブレヒトが唱え,実践した演劇理論。従来の,観客の感性に訴えようとする演劇に対して,理性によって批判的に判断させようとする演劇の方法。
叙事詩
じょじし [2] 【叙事詩】
〔epic〕
神話・伝説・英雄の功業などを物語る長大な韻文。「イリアス」「オデュッセイア」「失楽園」など。
→抒情詩
叙任
じょにん【叙任】
appointment;→英和
installation.〜する appoint.→英和
叙任
じょにん [0] 【叙任】 (名)スル
(1)位を授けて,官に任ずること。
(2)キリスト教会で,聖職者に任じること。特に聖公会で,按手(アンシユ)を授け司祭とすること,また按手を受けること。
→叙階
叙任権闘争
じょにんけんとうそう [6] 【叙任権闘争】
中世ヨーロッパで行われた,聖職者の叙任権をめぐる教皇と世俗君主の争い。一一世紀後半,教皇グレゴリウス七世と神聖ローマ皇帝ハインリヒ四世の対立で最高潮に達した。
→カノッサの屈辱
叙位
じょい [1] 【叙位】
(1)位階を授けること。
(2)平安時代以後,正月に宮中で五位以上の位階を授ける儀式。
叙位
じょい【叙位】
conferment of a (court) rank.
叙位入内
じょいにゅうない [3] 【叙位入内】
外位から内位に昇進すること。
叙勲
じょくん [0] 【叙勲】
勲等を与え,勲章を授けること。「―を受ける」
叙勲
じょくん【叙勲】
(conferment of a) decoration.→英和
〜する confer a decoration <on a person> .
叙品
じょひん [0] 【叙品】
「叙階(ジヨカイ)」に同じ。
叙唱
じょしょう [0] 【叙唱】
⇒レチタティーボ
叙官
じょかん [0] 【叙官】
官に任命すること。任官。
叙情
じょじょう【叙情】
expression of feelings;lyricism.→英和
〜的 lyric(al).→英和
‖叙情詩 lyric poetry;a lyric.
叙情
じょじょう [0] 【抒情・叙情】
感情を述べ表すこと。
→叙事
叙情文
じょじょうぶん [2] 【抒情文・叙情文】
自分の感情を表現した文章。
叙文
じょぶん [0] 【序文・叙文】
書物のはじめに著述の趣旨などを書き記した文章。序。はしがき。まえがき。
⇔跋文(バツブン)
叙景
じょけい【叙景】
(a) description of scenery.
叙景
じょけい [0] 【叙景】
景色を目に映ったとおりに述べ記すこと。
叙景文
じょけいぶん [0] 【叙景文】
叙景の文章。
叙法
じょほう [0] 【叙法】
(1)文章などの叙述の方法。表現の仕方。
(2)位階を授ける基準や方法。
叙爵
じょしゃく [0] 【叙爵】
(1)爵位を授けられること。
(2)律令制で,初めて従五位下を授けられること。「元服の後,―して民部少輔忠直とめさる/折たく柴の記」
叙留
じょりゅう 【叙留】
律令制下,位階だけ昇進し,官職はもとのままにとどまること。
叙級
じょきゅう [0] 【叙級】 (名)スル
官吏をある級に叙すること。また,叙せられた等級。
叙説
じょせつ [0] 【叙説】 (名)スル
自分の考えを説くこと。
叙賜
じょし [1] 【叙賜】 (名)スル
位階・勲等を授けられ,勲章・年金を賜ること。
叙述
じょじゅつ [0] 【叙述】 (名)スル
物事を順を追って述べること。また,述べたもの。「年次を追って―する」
叙述
じょじゅつ【叙述】
description.→英和
〜する describe;→英和
narrate.→英和
叙階
じょかい [0] 【叙階】
カトリック教会で,聖職位に就けられること。また,就くこと。按手(アンシユ)を受けて司教・司祭・助祭になること。叙品(ジヨヒン)。
→叙任
叛く
そむ・く [2] 【背く・叛く】
■一■ (動カ五[四])
〔「背(ソ)向く」の意で(6) が原義〕
(1)人の意志にしたがわない。命令や意向に反する。「師の教えに―・く」「国王の仰ごとを―・かば,はや殺し給ひてよかし/竹取」
(2)裏切る。反逆する。「主君に―・く」
(3)(世間・人などから)はなれる。すてる。「世を―・く(=出家スル)」
(4)決まりなどに違反する。反する。「約束に―・く」「法に―・く」「掟ヲ―・ク/ヘボン」
(5)予想される結果と反対になる。「期待に―・く」「横綱の名に―・かぬ取り口」
(6)うしろを向く。背中を向ける。「伯爵夫人は寝返りして,横に―・かむとしたりしが/外科室(鏡花)」「明カリニ―・イテ立ツ/ヘボン」
〔「背ける」に対する自動詞〕
[可能] そむける
■二■ (動カ下二)
⇒そむける
叛する
はん・する [3] 【叛する】 (動サ変)[文]サ変 はん・す
反乱を起こす。そむく。「国司の一族其郎党を率ゐて―・するものあり/日本開化小史(卯吉)」
叛乱
はんらん [0] 【反乱・叛乱】 (名)スル
政府や支配者にそむいて乱を起こすこと。「―を起こす」「―軍」
叛徒
はんと [1] 【叛徒】
むほん人たち。逆徒。
叛心
ほんしん [0] 【叛心】
⇒はんしん(叛心)
叛心
はんしん [0] 【叛心・反心】
むほんを起こそうとする心。
叛意
はんい [1] 【叛意】
謀反を起こそうとする気持ち。
叛旗
はんき [1] 【反旗・叛旗】
謀反(ムホン)を起こした人の立てる旗。
叛服
はんぷく [0] 【叛服】
そむくことと従うこと。
叛臣
はんしん [0] 【叛臣・反臣】
むほんを企てた家臣。逆臣。
叛賊
はんぞく [0] 【反賊・叛賊】
反乱を企てた者。逆賊。
叛軍
はんぐん [0] 【叛軍】
反乱をおこした軍隊。反軍。
叛逆
はんぎゃく [0] 【反逆・叛逆】 (名)スル
権力や権威に対し,さからいそむくこと。謀反。ほんぎゃく。「圧政に―する」「―者」「―罪」「―を企てる」
叛逆
ほんぎゃく [0] 【叛逆】
〔「ほん」は慣用音〕
「はんぎゃく(反逆)」に同じ。「―ノ人トミエケルゾヤ/サントスの御作業」
叛骨
はんこつ [0] 【反骨・叛骨】
不当な権力や世俗的風習に反抗する気概。「―精神」「―の士」
叡尊
えいぞん 【叡尊・睿尊】
(1201-1290) 鎌倉中期の律宗の僧。大和の人。字(アザナ)は思円,諡(オクリナ)は興正菩薩。はじめ密教を学び,のち戒律復興を志し奈良西大寺を復興。蒙古襲来の時,敵国降伏を祈願して神風を起こしたと伝えられる。貧民救済などの社会事業を行い,また殺生禁断を勧めた。
叡山
えいざん 【叡山】
〔「えいさん」とも〕
「比叡山」の略。
叡山版
えいざんばん [0] 【叡山版】
鎌倉時代,比叡山あるいは京都市内の天台宗の寺院において出版された経典。比叡山版。
叡山百合
えいざんゆり [3] 【叡山百合】
ヤマユリの別名。
叡山苔
えいざんごけ [3] 【叡山苔】
クラマゴケの別名。
叡山菫
えいざんすみれ [5] 【叡山菫】
スミレ科の多年草。山地の木陰に生え,高さ約7センチメートル。葉は深く五裂し長い柄がある。春,淡紫白色,芳香のある大きな花をつける。エゾスミレ。
叡山酢漿草
えいざんかたばみ [5] 【叡山酢漿草】
ミヤマカタバミの別名。
叡感
えいかん [0] 【叡感】
天子が感心すること。御感(ギヨカン)。「かへつて―にあづかつしうへは/平家 1」
叡慮
えいりょ [1] 【叡慮】
天子の考え。天子の気持ち。
叡断
えいだん [0] 【叡断】
天子の決断。「―をまつ」
叡旨
えいし [1] 【叡旨】
天子の意向。天子の考え。「―を奉ずる」
叡智
えいち [1] 【英知・英智・叡知・叡智】
(1)すぐれた知恵。深い知性。「―にあふれる」
(2)〔哲〕 真実在や真理を捉(トラ)えることのできる最高の認識能力。
叡智界
えいちかい [3] 【叡智界】
〔哲〕
〔(ラテン) mundus intellegibilis〕
人間の経験的な知覚においては与えられず,ただ思惟や精神的直観によってのみ把握される超感覚的な世界。可想界。
⇔感性界
叡知
えいち [1] 【英知・英智・叡知・叡智】
(1)すぐれた知恵。深い知性。「―にあふれる」
(2)〔哲〕 真実在や真理を捉(トラ)えることのできる最高の認識能力。
叡福寺
えいふくじ 【叡福寺】
大阪府南河内郡太子町にある寺。磯長(シナガ)山聖霊院と号する。もと古義真言宗,現在は単立宗教法人。619年聖徳太子が当地に墓所を築いて太子・妃・母君の三棺を安置。俗に三骨一廟(ビヨウ)と呼ばれる。八尾市の勝軍寺を下(シモ)の太子と呼ぶのに対し上(カミ)の太子と呼ぶ。石川寺。磯長寺。御廟寺。
叡算
えいさん [0] 【叡算】
天子の年齢。宝算。
叡聖
えいせい [0] 【叡聖】 (名・形動)[文]ナリ
知徳がすぐれて賢明であること。天子を礼賛する時に使う。「―なる天子」
叡聞
えいぶん [0] 【叡聞】
天子が聞くこと。「―に達する」
叡覧
えいらん [0] 【叡覧】
天子が見ること。「―に供する」
叡許
えいきょ [1] 【叡許】
天子や国王の許可。勅許。「―を賜る」
叢
くさむら [0] 【叢・草叢】
草が群がって生えている所。
叢
むら [2] 【群・叢・簇】
群がっていること。群がり。群れ。現代語では多く複合語として用いる。「稲―」「草―」
叢
くさむら【叢】
a bush;→英和
a grassy place.
叢り
むらがり [0][4] 【群がり・叢り・簇り】
群がっていること。群がっているもの。群れ。「白い鳥の―」
叢る
むらが・る [3] 【群がる・叢る・簇る】 (動ラ五[四])
たくさんの人・動物などが,一か所に秩序なく集まる。群れをなす。「蜜蜂が―・る」「売場に―・る人々」
〔古くは下二段にも活用。「桂樹の―・れ生ふること/三蔵法師伝(院政期点)」〕
叢叢
むらむら [1] 【群群・叢叢】 (副)
(1)あちこちに群がっているさま。「凌霄(ノウゼン)の燃えるやうな花が―と咲いてゐる/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」
(2)群れをなして集まったり動いたりするさま。「石橋へ,―と集つて列を作る/偸盗(竜之介)」
(3)雲・煙などの湧き上がるさま。「雲―と立ち渡りつ/自然と人生(蘆花)」
(4)衝動や激しい感情が急に起こるさま。「―と怒りがこみ上げる」「―と悪心がきざす」
叢叢
そうそう [0] 【叢叢】 (ト|タル)[文]形動タリ
たくさん集まっているさま。草が群がり生えているさま。「―たる薄(ススキ)苅萱(カルカヤ)/緑簑談(南翠)」
叢叢し
むらむら・し 【斑斑し・叢叢し】 (形シク)
濃淡がある。まだらである。「つき草のうつし心やいかならむ―・しくもなりかへるかな/馬内侍集」
叢時雨
むらしぐれ [3] 【村時雨・叢時雨】
ひとしきり激しく降ってはやみ,やんでは降る雨。[季]冬。
叢書
そうしょ [0][1] ソウ― 【叢書】 ・ サウ― 【双書】
(1)多くの書物を集めてまとめたもの。「群書類従」「故実叢書」の類。
(2)同じ形式・体裁で編集され,継続的に刊行される一群の書物。シリーズ。「日本史人物―」
叢書
そうしょ【叢書】
a library;→英和
a series.→英和
叢松
むらまつ [2][0] 【叢松】
群がり生えている松。
叢林
そうりん [0] 【叢林】
(1)やぶやはやし。
(2)〔仏〕 寺院。特に,禅寺をいう。
叢樹
そうじゅ [1] 【叢樹】
むらがり生えている樹木。
叢濃
むらご [0] 【斑濃・叢濃・村濃】
ところどころに濃い部分を置き,そのまわりをしだいに薄くぼかす染め方。また,そのようなまだらの模様。「木も草も―に紅葉(モミジ)した崖/青春(風葉)」
叢生
そうせい [0] 【叢生・簇生】 (名)スル
(1)草木などが群がり生えること。ぞくせい。「森の奥には雑草や灌木が―して/戸隠山紀行(美妙)」
(2)茎や花茎などが,根ぎわから束(タバ)のように集まって生ずること。束生(ソクセイ)。
叢生する
そうせい【叢生する】
grow thick;cluster;→英和
grow in clusters.
叢祠
そうし [1] 【叢祠】
草木の茂みの中にあるほこら。
叢祠
ほこら [0] 【祠・叢祠】
〔「ほくら(神庫)」の転という〕
神をまつった小さいやしろ。
叢立ち
むらだち [0] 【群立ち・叢立ち】
群がって生えていること。「栗の林,丈高き月桂の―ある丘陵にて/即興詩人(鴎外)」
叢立つ
むらだ・つ [3] 【群立つ・叢立つ】 (動タ五[四])
(1)ひとかたまりになって立っている。「赤松の拗(クネ)つた細い幹が雑木交りに木深く―・つて/青春(風葉)」
(2)群がって飛びたつ。群れだつ。「磯千鳥のむら��ばつと―・てる其影のみぞ/ふところ日記(眉山)」「群鳥の―・ち去(イ)なば/万葉 1785」
叢草
むらくさ [0][2] 【叢草】
群がって生えている草。
叢菊
むらぎく [2] 【叢菊】
群がって生えている菊。
叢薄
むらすすき [3] 【叢薄】
群がり生えているすすき。
叢蘭
そうらん [0] 【叢蘭】
群がり生えた蘭。
叢記
そうき [1] 【叢記】
いろいろな事柄を集めて記すこと。また,その書物。
叢話
そうわ [1][0] 【叢話】
いろいろな話を集めて記した書物。
叢誌
そうし [1] 【叢誌】
種々のことを集めた記録,または雑誌。
叢説
そうせつ [0] 【叢説】
いろいろな説を集めて記した書物。
叢雨
むらさめ [0] 【群雨・叢雨・村雨】
ひとしきり強く降ってやむ雨。強くなったり弱くなったりを繰り返して降る雨。にわか雨。驟雨(シユウウ)。
叢雲
むらくも【叢雲】
(gathering) clouds.
叢雲
そううん [0] 【叢雲】
群がり集まった雲。むらくも。
叢雲
むらくも [0] 【群雲・叢雲】
群がり集まった雲。一群れの雲。「月ニ―花ニ風/ヘボン(三版)」「月のかほに―のかかりて/大鏡(花山)」
叢雲の剣
むらくものつるぎ [8] 【叢雲の剣】
⇒天叢雲剣(アマノムラクモノツルギ)
口
くち【口】
(1) a mouth;→英和
lips (くちびる).
(2)[就職口] <look for> employment[a job].(3)[一株] <have> a share <in> (一口入る).→英和
(4)[種類]a kind[sort];→英和
a brand (商品).→英和
〜が肥えている have a dainty[delicate]palate.〜に合う suit one's taste.→英和
〜にする eat;→英和
taste;mention[speak <of> ](言及する).→英和
〜のうまい(悪い) honey-(foul-)tongued.〜の堅い closemouthed.〜の軽い(重い) talkative (taciturn).→英和
〜をきく speak <to,with> ;→英和
mediate <between> (仲裁).→英和
〜を切る broach <a subject> .→英和
〜をすべらす let slip <that…> .
〜をする(あける) (un)cork <a bottle> .→英和
〜を添える recommend.→英和
〜を出す put in a word;→英和
interfere[meddle] <in> (干渉).→英和
〜を慎しむ hold one's tongue.〜を割る disclose <a secret> .→英和
口
くち 【口】
■一■ [0] (名)
(1)動物が飲食物をとり入れる器官。高等動物では頭部の下方にあって,唇・歯・舌があり,下あごによって開閉する。音声や鳴き声を発する器官ともなり,鳥類では嘴(クチバシ)となる。「―でくわえる」
(2)話すこと。声を出してものを言うこと。
(ア)話す時に使うものとしての口。「―を開けば嫁の悪口ばかり」「―をつぐむ」
(イ)話す動作。声に出すこと。また,その言葉。「―で言うほど簡単ではない」「―に出す」「―ほどでもない」
(ウ)(文章などによらず)直接話すこと。口頭。「―で伝える」
(エ)うわさ。評判。風説。「世間の―を気にする」
(オ)話し方。話し方のよしあしや多寡(タカ)。「―が悪い」「―が達者だ」(カ)呼び出し。誘い。「―がかかる」
(3)飲食すること。
(ア)飲食する時に使うものとしての口。「―をつける」
(イ)飲食物を味わうものとしての口。また,味覚。「―に合う」「―あたり」
(ウ)生活のために必要な量の食事をとるものとしての口。また,食事をする人数。「―が干上がる」「―を減らす」「一人―(ヒトリグチ)」
(エ)飲食する動作。飲み食いすること。「酒は―にしない」
(4)通り抜けることができる空間。複合語としても用いる(この場合,多く「ぐち」となる)。
(ア)穴やすき間。「傷の―」「船腹に―があく」
(イ)ものを出し入れする所。また,そこをふさぐもの。「瓶の―」「―がかたくて抜けない」
(ウ)人の出入りする所。戸口。「―が狭い」「登山―(トザングチ)」「非常―(ヒジヨウグチ)」
(5)〔(1)が体内への入り口であることから〕
物事の初め。最初。「序の―」「宵の―」
(6)物事を分類するときの,その一つ一つの類。種類の一。「飲める―」「そっちの―がだめなら,別の―に当たってみよう」
(7)はいっておさまる所。「嫁の―をさがす」「就職―(シユウシヨクグチ)」
(8)馬の口につける縄。「馬の―をとる」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)口に飲食物を入れる回数を数えるのに用いる。「一―で食べる」
(2)刀剣などを数えるのに用いる。「太刀一―」
(3)多くの人から金銭を集める時の,出してもらう単位を数えるのに用いる。「一―五千円で加入できる」
口
こう 【口】 (接尾)
助数詞。
(1)人を数えるのに用いる。たり。「狛(コマ)の虜(トリコ)十―を献ず/日本書紀(欽明)」
(2)刀などを数えるのに用いる。「千―の剣/読本・弓張月(続)」
口
く 【口】
■一■ [1] (名)
〔仏〕 くち。また,言葉。「―悪説」
→口業(クゴウ)
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)人や動物などを数えるのに用いる。「大きなる亀四―を売る/霊異記(上訓)」
(2)口のあいている器物を数えるのに用いる。「瓶四―,坏四―/延喜式(神祇)」
(3)刃のある武器・農具を数えるのに用いる。「太刀一―/延喜式(神祇)」
口々に
くちぐち【口々に】
severally (個々に);→英和
unanimously (一同).→英和
口うるさい
くちうるさい【口うるさい】
nagging;faultfinding.→英和
口がまし
くちがま・し 【口がまし】 (形シク)
口やかましい。口うるさい。「―・しきくるわ中の沙汰にあはば/浮世草子・禁短気」
口さがない
くちさがない【口さがない】
gossipy;→英和
scandal-loving.
口さがない
くちさがな・い [5] 【口さがない】 (形)[文]ク くちさがな・し
他人のことを,あれこれ口うるさく批評するのが好きである。口うるさい。「―・い連中」
[派生] ――さ(名)
口ずから
くちずから [3][2] 【口ずから】 (副)
自分の口で。自分の言葉で。「―命令を伝える」
口ずさむ
くちずさむ【口ずさむ】
sing to oneself.
口つき
くちつき【口つき】
⇒口元.
口づつ
くちずつ 【口づつ】
ものの言い方がまずいこと。口べた。くちてずつ。「おのれは―に侍れば/今昔 24」
口の端
くちのは [0] 【口の端】
(1)言葉のはしばし。口先。くちは。
(2)うわさ。評判。くちは。
口の端にのぼる
くちのは【口の端にのぼる】
be talked[gossiped]about.
口の虎
くちのとら [0] 【口の虎】
うかつな言葉遣いから起こる災いのおそろしさを虎にたとえていう語。
口まめな
くちまめ【口まめな】
glib;→英和
talkative.→英和
口むろ
くちむろ [0] 【口むろ】
口腔(コウコウ)。
〔音で「こうこう」と聞いただけではわかりにくいために考えられた呼び方〕
口コミ
くちコミ [0] 【口―】
〔マスコミのもじり〕
口から口へ伝えられる評判。「―で伝わる」
口コミ
くちコミ【口コミ(で)】
(by) word of mouth.
口パク
くちぱく [0] 【口パク】
ステージなどで,歌手があらかじめ録音されたテープに合わせて口を動かし,いかにも歌っているように見せかけること。
口三味線
くちざみせん 【口三味線】
⇒くちじゃみせん(口三味線)
口三味線
くちじゃみせん [3] 【口三味線】
〔「くちざみせん」とも〕
(1)口で三味線の音や曲節をまねること。
(2)うまく相手を丸めこむように言いかける言葉。口車。「―に乗る」
口上
こうじょう【口上】
a (verbal) message (伝言);a prologue (芝居の).口上書 a verbal note.
口上
こうじょう [0][3] 【口上・口状】
(1)口頭で伝えること。また,その内容。特に,口で言う型にはまった挨拶(アイサツ)の言葉。「前―」「逃げ―」「使者の―」
(2)歌舞伎・浄瑠璃などの興行で,役者または興行主が出演者の紹介や挨拶などを舞台上から述べること。現在は,初舞台・襲名披露・追善興行などの際,よく行われる。
(3)口のきき方。ものの言い方。「久しう逢はぬ内に―が上つた/狂言・八句連歌(虎寛本)」
口上人
こうじょうにん [0] 【口上人】
「口上言(コウジヨウイ)い」に同じ。
口上商人
こうじょうあきんど 【口上商人】
江戸時代,街頭で口上を述べながら商品を売る商人。
口上手
くちじょうず [3] 【口上手】 (名・形動)[文]ナリ
聞き手を喜ばすことが上手なさま。口先がうまいさま。また,その人。口器用(クチギヨウ)。口巧者(クチゴウシヤ)。「―な人」
口上書
こうじょうしょ [0] 【口上書】
外交文書の一。相手国に対する意向を口で述べるかわりに文書にしたもの。
→通牒(ツウチヨウ)
口上書き
こうじょうがき [0] 【口上書き】
(1)江戸時代,訴訟関係者の口述を筆記したもの。寺社関係者および士分に限ってこの語が用いられ,足軽以下百姓町人の口述は「口書(クチガ)き」といった。
(2)口で述べたことを文章に記したもの。
口上看板
こうじょうかんばん [5] 【口上看板】
歌舞伎などの興行で,興行内容や出演者など,座元の口上を記した看板。
口上茶番
こうじょうちゃばん [5] 【口上茶番】
茶番の一種。いろいろな品物を並べ,それを材料にしてしゃれや滑稽を述べ立てるもの。江戸末期に流行。
→立茶番(タチチヤバン)
口上触れ
こうじょうぶれ [0] 【口上触れ】
歌舞伎で,口上の始まりを知らせる頭取の触れ。また,所作事を演ずる前に,その役割などを読みあげること。
口上言い
こうじょういい [3] 【口上言い】
口上{(2)}を述べる役。古くは,専門の俳優がおり,独特の調子で述べた。口上人。
口下手
くちべた【口下手(である)】
(be) a poor talker.
口下手
くちべた [0] 【口下手】 (名・形動)[文]ナリ
ものの言い方がへたな・こと(さま)。話しべた。口不調法。「―で損をする」
口不調法
くちぶちょうほう【口不調法】
⇒口下手.
口不調法
くちぶちょうほう [4] 【口不調法】 (名・形動)[文]ナリ
「口下手(クチベタ)」に同じ。「議論は面倒臭いと云ふ風で,実は―な人達/一隅より(晶子)」
口中
こうちゅう [1][0] 【口中】
(1)口のなか。「―に含む」
(2)接吻。「こりやこりや,君よ。ちよつと―のあしらひなりとも/歌舞伎・韓人漢文」
口中薬
こうちゅうやく [3] 【口中薬】
口中の衛生や病気に用いる薬。
口中錠
こうちゅうじょう [3] 【口中錠】
⇒トローチ
口之津
くちのつ 【口之津】
長崎県南東部,南高来(ミナミタカキ)郡の町。島原半島南端の港町で,口之津港は南蛮貿易とキリスト教布教の地として開かれた。運輸省の海員学校がある。
口争い
くちあらそい [3] 【口争い】 (名)スル
言い争うこと。口論。
口付き
くちつき [0] 【口付き】
(1)口の形。口もとの形やようす。「あどけない―」
(2)話す言葉から受ける感じ。話しぶり。「不満そうな―」
(3)牛馬の口もとの綱を持って引く人。口取り。「―のをのこ/徒然 87」
(4)「口付きタバコ」の略。
口付きタバコ
くちつきタバコ [5] 【口付き―】
吸い口のついている紙巻きタバコ。
⇔両切りタバコ
口付く
くちづ・く 【口付く】
■一■ (動カ四)
(1)繰り返し言ったり話したりする。言いなれる。口ぐせになる。「先斗町(ポントチヨウ)が―・いて大丈夫だといふから/滑稽本・浮世風呂(前)」
(2)口になれる。「シヨクニ―・イタ/日葡」
■二■ (動カ下二)
口ぐせに言う。いつも言い慣れる。「孝子伝・蒙求などにしるせるによて,皆人―・けたる物語なれば/十訓 6」
口付け
くちづけ【口付け】
a kiss.→英和
⇒キス.
口付け
くちづけ [0] 【口付け】 (名)スル
(1)唇で触れること。接吻(セツプン)。キス。くちつけ。「頬(ホオ)に―する」
(2)言い続けにすること。くちぐせ。「朝から晩まで―に/滑稽本・浮世風呂 3」
口代り
くちがわり [3] 【口代(わ)り・口替(わ)り】
〔「口取り肴(ザカナ)」の代わりの意〕
酒の肴として数種類の料理を少しずつ一皿に盛り合わせたもの。
口代わり
くちがわり [3] 【口代(わ)り・口替(わ)り】
〔「口取り肴(ザカナ)」の代わりの意〕
酒の肴として数種類の料理を少しずつ一皿に盛り合わせたもの。
口任せ
くちまかせ [3] 【口任せ】
口から出まかせを言うこと。
口任せに話す
くちまかせ【口任せに話す】
talk at random.
口伝
くでん [0] 【口伝】
(1)口で伝えること。くちづたえ。
(2)奥義・秘伝などを口伝えに伝授すること。
(3)奥義を書き留めた書。秘伝の書。
口伝
くでん【口伝】
oral instruction (口授);secrets (奥義).
口伝え
くちづたえ【口伝え】
oral instruction (口授);a tradition (口碑).→英和
〜に by word of mouth (口頭で);by tradition.
口伝え
くちづたえ [0][3] 【口伝え】
(1)直接,口頭で話して教え伝えること。口伝(クデン)。「―の秘法」
(2)人から人へと言い伝えること。口づて。「うわさが―にひろがる」
口伝て
くちづて [0] 【口伝て】
くちづたえ。「―に聞く」
口供
こうきょう【口供】
(a) deposition.→英和
〜する depose.→英和
‖口供書《法》an affidavit.
口供
こうきょう [0] 【口供】 (名)スル
(1)裁判所などの尋問に対して,被告・証人などが口頭で述べること。供述。
(2)事実や意見を口頭で述べること。
(3)罪人などが罪状を口頭で述べること。「白洲で,表向の―を聞いたり/高瀬舟(鴎外)」
口偏
くちへん [0] 【口偏】
漢字の偏の一。「呼」「喰」などの「口」の部分。
口元
くちもと [0] 【口元・口許】
(1)口のあたり。「―に笑みを浮かべる」
(2)口の形やようす。くちつき。「―がかわいい」
(3)出入りする所。出入り口。「ほら穴の―」
(4)はじめの部分。とばくち。「せかいみやこぢなどを一寸(チヨツト)―ばかりよんで/安愚楽鍋(魯文)」
口元
くちもと【口元】
the mouth[lips].→英和
口先
くちさき [0] 【口先】
(1)くちの端。くち。「―にくわえる」
(2)心のこもらないうわべだけの言葉や話しぶり。「―だけの約束」「―だけの親切心」
口先のうまい
くちさき【口先のうまい】
honey-[smooth-]tongued.〜だけの insincere.→英和
〜だけで…する pay lip service <to democracy> .
口入
こうじゅ 【口入】
⇒くにゅう(口入)
口入
くにゅう 【口入】 (名)スル
(1)口をはさむこと。口出し。こうじゅ。「法皇去年の冬より,政に御―もなく/著聞 3」
(2)仲介や世話をすること。口添え。こうじゅ。「金などの―をする浪人あり/黄表紙・京鹿子娘泥鯲汁」
(3)周旋屋。くちいれ。「恐ろしき―に書付を出し/浮世草子・禁短気」
口入る
くちい・る 【口入る】 (動ラ下二)
(1)口をさしはさむ。さしでがましい口をきく。「汝―・れずとも,わが財しあらばありなむ/宇津保(藤原君)」
(2)口をきいて世話をする。仲立ちをする。「大夫やがてはひのりて,しりにこのことに―・れたる人と,のせてやりつ/蜻蛉(下)」
口入れ
くちいれ [0][4] 【口入れ】 (名)スル
(1)奉公先・縁談などの周旋をすること。また,それを業とする人。
(2)口出しをすること。「いささか―を申たりけるを/十訓 1」
(3)江戸時代,金銭の斡旋をすること。また,それを業とする人。「我も人も請合,―をせりあひ/浮世草子・桜陰比事 5」
口入れ人
くちいれにん [0] 【口入れ人】
(1)仲介をする人。
(2)雇い人などを周旋する人。また,それを業とする人。
口入れ屋
くちいれや [0] 【口入れ屋】
奉公人の周旋・仲介を業とする人。また,その家。口入れ宿。
口入れ屋
くちいれ【口入れ屋】
an employment agency (周旋屋).
口八丁
くちはっちょう [3] 【口八丁】
口が達者なこと。
口内
こうない [1] 【口内】
口の中。
口内炎
こうないえん [3][0] 【口内炎】
口腔粘膜の炎症の総称。
口内炎
こうないえん【口内炎】
《医》stomatitis.
口写し
くちうつし [0][3] 【口移し・口写し】
(1)飲食物を自分の口から他人の口へ移し入れること。《口移》
(2)口頭で直接に言い伝えること。口授。口伝(クデン)。《口移》「―で教え込む」
(3)話しぶりや話の内容が,ほかの人とそっくりそのままであること。《口写》「先生の説の―」
口凌ぎ
くちしのぎ [3][0] 【口凌ぎ】
(1)なんとか食べることだけはできる暮らし。一時しのぎ。
(2)一時しのぎに食べること。「お―にどうぞ」
口出し
くちだし [0] 【口出し】 (名)スル
他人の話に割り込んでものをいうこと。さしでぐち。「部外者は―するな」
口出しする
くちだし【口出しする】
cut[butt]in;interfere[meddle] <in,with> .→英和
口分
くぶん [0] 【口分】
人数にあてて等分に分け与えること。
口分け
くちわけ [0] 【口分け】
(1)種類によって区別すること。類別。分類。[ヘボン(三版)]
(2)分配すること。配分。
口分田
くぶんでん [2] 【口分田】
律令制で,班田収授法によって,六歳以上のすべての民に授けられた終身使用・用益を許された田。良民男子は一人に二段(約22アール),女子はその三分の二。賤民のうち,官有の官戸・公奴婢(クヌヒ)は良民と同額,私有の家人・私奴婢は良民男子の三分の一が授けられた。官戸・公奴婢のものを除いて,すべて輸租田。
口切り
くちきり [0] 【口切り】
(1)密封した容器の封を切ること。口あけ。
(2)物事の初め。最初。かわ切り。「講演会の―は先生にお願いしよう」
(3)茶道で,新茶を詰めた茶壺(チヤツボ)の封を切ること。[季]冬。《―や湯気たゞならぬ台所/蕪村》
(4)取引所などで,最初に成立した売買の取引。
口利き
くちきき【口利き】
mediation;a mediator (調停者).〜で through a person's good offices.
口利き
くちきき [0][4] 【口利き】
(1)仲介・斡旋・紹介などをすること。とりもつこと。「就職の―をたのむ」
(2)談判・相談などのとりなしをすること。また,それをするのが上手な人。
(3)話し方がうまいこと。弁舌が巧みなこと。また,その人。「物なれたるうへ―なりしかば/平治(下・古活字本)」
口利口
くちりこう 【口利口】 (名・形動ナリ)
口先がうまいこと。また,そのさまやそのような人。口巧者(クチゴウシヤ)。「此の期に成ても―,後を見せぬは兵(ツワモノ)なり/浄瑠璃・生玉心中(中)」
口前
くちまえ [0] 【口前】
ものの言い方。言い回し。「壮者(ワカモノ)には中々枯れた―なり/露団々(露伴)」
口占
くちうら [0] 【口占・口裏】
〔(2)が原義〕
(1)言い方から察せられる本心。相手が本心を推察できるような話しぶり。《口裏》「相手の―から大体のことは察せられる」
(2)人の言葉を聞いて,それで吉凶を占うこと。《口占》「源繁昌の―あり,とぞささやきける/盛衰記 27」
口印
こうじるし 【口印】
〔「口吸(クチス)い」の意の隠語〕
接吻(セツプン)。「もう手つけの―までやらかしておいた/滑稽本・膝栗毛(初)」
口取り
くちとり 【口取り】
(1) [0][3]
酒や茶などに添えて供する食べ物。
(ア)「口取り肴(ザカナ)」の略。
(イ)「口取り菓子」の略。
(2) [4][3]
牛や馬の口取り縄を取って引くこと。また,その人。口引き。
口取り
くちとり【口取り】
a side[an assorted]dish (料理).
口取り皿
くちとりざら [4] 【口取り皿】
口取り肴を盛る皿。
口取り縄
くちとりなわ [4] 【口取り縄】
牛馬の口につないで引く縄。くちなわ。
口取り肴
くちとりざかな [5] 【口取り肴】
饗膳(キヨウゼン)で,吸い物とともに最初に出す酒肴(シユコウ)。古くは,熨斗鮑(ノシアワビ)・昆布・勝栗など。のちには,きんとん・かまぼこ・卵焼きなどを盛り合わせたもの。組み肴。口取り。
口取り菓子
くちとりがし [5] 【口取り菓子】
茶会で,客が座についたとき,器に盛って出す菓子。くちとり。
口受
くじゅ [1] 【口受】
学問・技術などを口頭で教えられること。口授(クジユ)を受けること。こうじゅ。
口受
こうじゅ [1] 【口受】
直接,口伝えで教えを受けること。くじゅ。
口口
くちくち 【口口】
接吻(セツプン)。口づけ。キス。「手付けにちよつと―とすがり付くを/浄瑠璃・神霊矢口渡」
口口
くちぐち [2] 【口口】
(1)大勢の人がそれぞれにものを言うこと。「めいめい―にわめき合う」「―に言う」
(2)あちこちの出入り口。
口号
こうごう [0] 【口号】 (名)スル
(1)詩歌などを吟ずること。「小詩を―す/佳人之奇遇(散士)」
(2)漢詩で,心に浮かぶままに口ずさんだ詩。
口合
くちあい [0] 【口合(い)】
(1)二人の話がよく合うこと。あいくち。「―がいい」
(2)口をきいて仲介・保証をすること。また,その人。仲人。保証人。「惣七殿には―家請も有る仁/浄瑠璃・博多小女郎(中)」
(3)〔上方語〕
語呂合わせ。江戸では「地口(ジグチ)」といった。「さまざまの―や地口を言つて/黄表紙・御存商売物」
→地口
口合い
くちあい [0] 【口合(い)】
(1)二人の話がよく合うこと。あいくち。「―がいい」
(2)口をきいて仲介・保証をすること。また,その人。仲人。保証人。「惣七殿には―家請も有る仁/浄瑠璃・博多小女郎(中)」
(3)〔上方語〕
語呂合わせ。江戸では「地口(ジグチ)」といった。「さまざまの―や地口を言つて/黄表紙・御存商売物」
→地口
口吟
くぎん [0] 【口吟】 (名)スル
詩歌などを口ずさむこと。
口吟
こうぎん [0] 【口吟】 (名)スル
詩歌などを口ずさむこと。「独り歩み黙思―し/武蔵野(独歩)」
口吸ひ
くちすい 【口吸ひ】
口づけ。接吻(セツプン)。キス。
口吻
こうふん [0] 【口吻】
(1)くちさき。くちもと。
(2)(その人の内心がそれとなくわかるような)話しぶり。くちぶり。「大いにおだてるやうな―を弄した/あくび(潤一郎)」
口吻
こうふん【口吻】
one's manner of speaking.〜をもらす hint <at> ;→英和
intimate.→英和
口唇
こうしん [0] 【口唇】
くちびる。
口唇期
こうしんき [3] 【口唇期】
フロイトの唱えた,小児の性欲の発達の第一段階。乳首を吸うなど口唇による快感をもっぱらとする時期。生後一八か月ぐらいまでとされる。
口唇裂
こうしんれつ [3] 【口唇裂】
〔医〕 顔面裂奇形の一種。口唇の先天性破裂をいう。多くは上口唇の人中(ジンチユウ)の側方唇裂で,兎唇(トシン)ともいわれる。
口唱
くそう 【口唱】
阿弥陀の名を口に唱えること。口称(クシヨウ)。「南無阿弥陀仏と,くも―遥かに声うちあげたれば/栄花(嶺の月)」
口喧しい
くちやかまし・い [6][0] 【口喧しい】 (形)[文]シク くちやかま・し
(1)ちょっとした事にもあれこれと文句を言う。くちうるさい。「―・い隠居」
(2)口かずが多くてうるさい。おしゃべりである。「―・く指図する」
[派生] ――さ(名)
口喧しい
くちやかましい【口喧しい】
sharp-tongued;faultfinding.→英和
口喧嘩
くちげんか【口喧嘩】
a (verbal) quarrel.
口喧嘩
くちげんか [3] 【口喧嘩】 (名)スル
言い争うこと。言い合うこと。口論。
口器
こうき [1] 【口器】
無脊椎動物,特に節足動物の口部を構成し,摂食や咀嚼(ソシヤク)に関係する器官の総称。昆虫類では上唇・大顎・小顎・下唇・下咽頭から成るが,食性により咬み型・吸い型などが区別される。
口器用
くちぎよう 【口器用】 (名・形動ナリ)
〔中世・近世語。「くちきよう」とも〕
「口上手(クチジヨウズ)」に同じ。「―にぬかすな,隠した文ここへ出せ/浄瑠璃・国性爺後日」
口四
くし 【口四】
〔仏〕 十悪・十善のうち,口にかかわる四つのもの。すなわち,妄語・綺語・悪口・両舌。
口固い
くちがた・い [4][0] 【口堅い・口固い】 (形)[文]ク くちがた・し
(1)やたらに人に言い散らさない。口が堅い。
(2)言うことが確かである。「―・く約束する」
(3)強く言い張る。主張をまげない。「げにあやまちてけり,とは言はで―・うあらがひたる/枕草子(一〇〇・能因本)」
口固め
くちがため [0][3] 【口固め】 (名)スル
(1)他言をとめること。口止め。
(2)言葉で約束すること。口約束。
(3)男女の契り。
口堅い
くちがた・い [4][0] 【口堅い・口固い】 (形)[文]ク くちがた・し
(1)やたらに人に言い散らさない。口が堅い。
(2)言うことが確かである。「―・く約束する」
(3)強く言い張る。主張をまげない。「げにあやまちてけり,とは言はで―・うあらがひたる/枕草子(一〇〇・能因本)」
口塞ぎ
くちふさぎ [3][0] 【口塞ぎ】
(1)客に出す料理などを謙遜していう言葉。つまらない料理。くちよごし。
(2)口外しないようにすること。くちどめ。くちふたげ。「二円もありやあ。一寸(チヨツト)―をする訳だが/当世書生気質(逍遥)」
口塞げ
くちふたげ 【口塞げ】
「くちふさぎ{(2)}」に同じ。「いとほしと思ひながら―に言へば/落窪 2」
口塩
くちじお [0] 【口塩】
(1)魚の切り身などに,軽くふる塩。
(2)「盛(モ)り塩(ジオ)」に同じ。
口外
こうがい [0] 【口外】 (名)スル
口に出して話すこと。他人に話を漏らすこと。「―を禁ずる」「―しては困る」
口外する
こうがい【口外する】
disclose;→英和
reveal.→英和
〜しない keep <a matter> to oneself.
口奏
こうそう [0] 【口奏】 (名)スル
口頭で奏上すること。
口女
くちめ 【口女】
ボラの古名。「―は即ち鯔魚(ナヨシ)なり/日本書紀(神代下訓)」
口実
こうじつ【口実】
an excuse;→英和
a pretext.→英和
〜を作る make up[find]an excuse.…を〜として on the pretext of….
口実
こうじつ [0] 【口実】
(1)責任のがれや弁解のための理屈。また,いいがかりの材料。「うまい―を作る」「―を設けて欠席する」
(2)いいぐさ。よく口にする言葉。「朝暮の―として誦しける/今昔 15」
口宣
くぜん 【口宣】
口で勅命を伝えること。内侍・職事(シキジ)を経て上卿(シヨウケイ)に伝えられる。また,その時に発せられる文書。
口宣案
くぜんあん 【口宣案】
口宣の控え書き。
口寂しい
くちさびし・い [5] 【口寂しい】 (形)[文]シク くちさび・し
⇒くちざみしい
[派生] ――さ(名)
口寄せ
くちよせ [0] 【口寄せ】 (名)スル
巫女(ミコ)が霊魂を招き寄せ,その思いを自分の口を通して他の人に伝えること。また,それをする巫女。招き寄せる霊の違いにより生き口・死に口・神口(カミクチ)の別がある。
口密
くみつ [0] 【口密】
〔「く」は呉音〕
〔仏〕 三密の一。衆生(シユジヨウ)が口に真言・経典などを唱えること。また,衆生の言語活動。
口封じ
くちふうじ [0][3] 【口封じ】 (名)スル
秘密や人に知られては不都合なことを知っている人に,そのことを他人に話させないようにすること。「脅かして―する」
口小言
くちこごと [3] 【口小言】
不平や文句を言うこと。「下女はお上さんがあんなでは困ると,―を言ひながら/雁(鴎外)」
口少な
くちずくな [3] 【口少な】 (形動)[文]ナリ
口数の少ないさま。言葉少な。
口尻
くちじり [0] 【口尻】
唇の両端。「小作りの姿と,―のしまつた円顔/すみだ川(荷風)」
口峡
こうきょう [0] 【口峡】
咽頭腔と口腔との境界をなす腔所。
口峡炎
こうきょうえん [3] 【口峡炎】
⇒アンギーナ(2)
口巧者
くちごうしゃ [3] 【口巧者】 (名・形動)[文]ナリ
口先のうまい・こと(さま)。そのような人のこともいう。口上手。「何をぬかす,―な/露団々(露伴)」
口巻
くちまき [0] 【口巻】
「沓巻(クツマキ){(1)}」に同じ。
口布
くちぬの [0] 【口布】
洋裁で,切り込みを入れて作るポケットのあき口に用いる布。口切(クチギレ)。
口幅たい
くちはばた・い [5][0] 【口幅たい】 (形)
「くちはばったい」に同じ。「―・いと思召すかも知れませんが/或る女(武郎)」
口幅ったい
くちはばった・い [6][0] 【口幅ったい】 (形)
身のほど知らずの偉そうな口のききようである。言うことが身分不相応でなまいきだ。「―・いことを申しあげるようですが」
口幅ったい事を言う
くちはばったい【口幅ったい事を言う】
talk big.
口幕
くちまく [0] 【口幕】
芝居の最初の幕。序幕。
口広
くちひろ [0] 【口広】 (形動)[文]ナリ
(1)(入れ物などの)口が広いさま。
(2)大きなことを言うさま。「何ぢや,慮外とは―な/桐一葉(逍遥)」
口広い
くちひろ・い 【口広い】 (形)[文]ク くちひろ・し
〔近世語〕
偉そうなことを言うさまである。口はばったい。「―・い申し上げやうでござりますが/洒落本・南閨雑話」
口座
こうざ【口座】
<open> an account <with a bank> .→英和
口座番号 the number of one's bank account.
口座
こうざ [0] 【口座】
(1)簿記で,資産・負債・資本の増減,損益の発生などを項目別に記入する所。勘定口座。
(2)「預金口座」「振替口座」の略。「銀行に―を設ける」
口弁
こうべん [0] 【口弁】
口でしゃべること。物言い。また,口が達者なこと。
口引き
くちひき 【口引き】
「口取り{(2)}」に同じ。「―の男/徒然 106」
口強
くちごわ 【口強】 (名・形動)[文]ナリ
〔近世語〕
(1)強く主張すること。強弁すること。また,そのさま。「此間,―に御ざるに依て,いつぞは打擲致う/狂言・髭櫓(虎寛本)」
(2)馬などの性質が荒く,御し難いさま。「坂東黒というて―なる馬に乗りて/浮世草子・風流軍配団」
口強し
くちごわ・し 【口強し】 (形ク)
(1)強く言いはる。負けずに言い争う。「―・くて,手触れさせず/源氏(葵)」
(2)馬などの性質が荒く,御し難い。「白葦毛なる馬の,きはめて―・きにぞ乗たりける/平家 8」
口当たり
くちあたり [0] 【口当(た)り】
(1)食べ物や飲み物を口に入れたときの感じ。舌ざわり。「―のいいワイン」
(2)応対の折などに,人に与える感じ。人あたり。「―のいい人」
口当り
くちあたり [0] 【口当(た)り】
(1)食べ物や飲み物を口に入れたときの感じ。舌ざわり。「―のいいワイン」
(2)応対の折などに,人に与える感じ。人あたり。「―のいい人」
口当りの良い
くちあたり【口当りの良い(悪い)】
(un)pleasant to the taste;→英和
(un)palatable.→英和
口径
こうけい [0] 【口径】
(1)大砲や管(クダ)など,円筒形のものの内径。
(2)レンズ・鏡の有効直径。
口径
こうけい【口径】
a caliber.→英和
口径比
こうけいひ [3] 【口径比】
レンズなどの有効直径と焦点距離の比。F ナンバーの逆数。像の明るさは口径比の二乗に比例し,光学系の明るさの目安となる。
→F ナンバー
口径食
こうけいしょく [3] 【口径食】
光学系に入った光の周辺部が鏡筒などでさえぎられること。
口忠実
くちまめ [0] 【口忠実】 (名・形動)[文]ナリ
よくしゃべるさま。口数の多いさま。また,その人。「―な人」
口悪
くちわる [0] 【口悪】 (名・形動)[文]ナリ
物事を悪しざまに言うこと。憎まれ口をきくさま。また,その人。「―な人」
口悪し
くちあ・し 【口悪し】 (形シク)
(1)口がわるい。憎まれ口をきく。「―・しきをのこ/落窪 2」
(2)食欲がない。「或る尼の―・しとて物の食はれぬに/散木奇歌集」
口悪説
くあくせつ [2][3] 【口悪説】
〔仏〕 うそ・お世辞・悪口など,口による悪行。
口惜し
くやし 【悔し・口惜し】
(形容詞「くやしい」の語幹)
口惜しい
くちおし・い [4] 【口惜しい】 (形)[文]シク くちを・し
(1)残念だ。くやしい。やや古風な言い方。「生家も人手に渡って―・い思いをした」
(2)期待はずれだ。失望を感じる。「遊びもしは見すべきことありて呼びにやりたる人の来ぬ,いと―・し/枕草子 98」
(3)取るに足りない。言うに足りない。大したことはない。「取るかたなく,―・しききはと,優なりと覚ゆばかりすぐれたるとは/源氏(帚木)」
〔語源未詳。一説に「朽ち惜し」の意とも。自分の行為を後悔する気持ちを表す「くやし」とは区別して使われていたが,室町時代頃から混同されるようになった〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
口惜しい
くやし・い [3] 【悔しい・口惜しい】 (形)[文]シク くや・し
(1)失敗や恥辱を経験して,あきらめたり忘れたりできないさま。「一点の差で負けて―・い」「あんなやつにばかにされて―・い」
(2)自分のした行為を後悔するさま。悔やまれる。「かなし妹をいづち行かめと山菅のそがひに寝しく今し―・しも/万葉 3577」
〔上二段動詞「悔ゆ」の形容詞形。(1)は近世以降の用法〕
→くちおしい
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
口惜しい
くちおしい【口惜しい】
<It is> regrettable[a great pity] <that…> .→英和
口惜しく思う regret.→英和
口慣らし
くちならし [0][3] 【口慣らし・口馴らし】 (名)スル
(1)食べ物に体をなれさせるように少し食べること。また,その食べ物の味になれさせること。「病後の―におかゆを食べる」
(2)何度も繰り返し言って,うまく話せるように練習すること。「声を出して読んで―をする」
口慣れる
くちな・れる [4] 【口慣れる・口馴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 くちな・る
(1)言いなれる。「―・れた使いやすい言葉で話す」
(2)食べなれる。味が口になじむ。「―・れない料理」
口慰み
くちなぐさみ 【口慰み】
(1)退屈なときに,詩歌の吟詠をしたり談話をしたりすること。[ヘボン]
(2)退屈しのぎに間食をすること。
口手づつ
くちてずつ 【口手づつ】
口べた。口不調法。くちずつ。「おのれは―にて/宇治拾遺 14」
口手間
くちでま 【口手間】
あれこれ口上を述べて手間どること。「―入れる面倒な/浄瑠璃・宵庚申(下)」
口才
こうさい 【口才】
⇒こうざい(口才)
口才
こうざい 【口才】 (名・形動)
〔「こうさい」とも〕
弁舌の才。また口のうまいこと。「―利発の人あり/仮名草子・可笑記」
口承
こうしょう [0] 【口承】 (名)スル
歌いつぎ語りつぎして,口づてに伝えること。「―されてきた伝説」
口承文芸
こうしょうぶんげい [5] 【口承文芸】
文字によらず,歌いつぎ語りつがれてきた文芸。昔話・語り物・民謡・伝説など。口承文学。伝承文学。
口抜き
くちぬき [4][0] 【口抜き】
びんの栓をあける道具。栓抜き。
口拍子
くちびょうし [3][0] 【口拍子】
(1)口で拍子をとること。また,その拍子。
(2)調子のよい物言い。「―に乗る」
口持ち
くちもち 【口持ち】
口の形。また,口のきき方。「―けしきことごとしくなりぬる人は/紫式部日記」
口振り
くちぶり【口振り】
one's way of talking.…ような〜だ talk as if….
口振り
くちぶり [0] 【口振り】
話のしかた。話をするようす。言葉つき。「何か知っていそうな―」
口授
こうじゅ [1][0] 【口授】 (名)スル
学問・技術などを口頭で教えること。くじゅ。「原語で―する/俳諧師(虚子)」
口授
くじゅ [1] 【口授】 (名)スル
師から弟子に口頭で,直接に教え授けること。こうじゅ。「秘伝を―する」
口授する
こうじゅ【口授する】
instruct orally;dictate.→英和
口数
こうすう [3] 【口数】
(1)人口数。
(2)項目や品物の数。
口数
くちかず [0] 【口数】
(1)話をする回数。言葉かず。「すこし―が多すぎる」「―が少ない」
(2)食費のかかる人の数。「奉公に出して―を減らす」
(3)一口(ヒトクチ)単位になっている申込金・寄付金・出資金などの個数。
口数の多い
くちかず【口数の多い(少ない)】
talkative (taciturn).→英和
口早に言う
くちばや【口早に言う】
talk quickly[rapidly].
口明け
くちあけ【口明け】
the beginning.
口明け
くちあけ [0] 【口開け・口明け】
(1)閉じてある物の口をあけること。封を切ること。
(2)物事の初め。最初。かわきり。「興行の―の日」
(3)共有の山林や漁場の解禁。
(4)能の形式の一。狂言方の台詞で一曲を始めるもの。狂言口開け。
(5)上方の歌舞伎で,続き狂言の序幕の称。
口書
こうしょ [1] 【口書】
⇒口書(クチガ)き
口書き
くちがき [0] 【口書き】
(1)はしがき。序文。こうしょ。
(2)筆を口にくわえて書や絵をかくこと。また,そのかいたもの。
(3)江戸時代,裁判における供述・主張や取り調べに対する返答を記した調書。足軽以下,百姓・町人に関する調書をいい,武家のものは口上書(コウジヨウシヨ)という。
口替り
くちがわり [3] 【口代(わ)り・口替(わ)り】
〔「口取り肴(ザカナ)」の代わりの意〕
酒の肴として数種類の料理を少しずつ一皿に盛り合わせたもの。
口替わり
くちがわり [3] 【口代(わ)り・口替(わ)り】
〔「口取り肴(ザカナ)」の代わりの意〕
酒の肴として数種類の料理を少しずつ一皿に盛り合わせたもの。
口木
くちき 【口木】
「枚(バイ)」に同じ。「―を銜(クク)みて城(キ)を穿(ウガ)ちて/日本書紀(天武上訓)」
口松
くちまつ 【口松】
〔「くちまめ」を人名になぞらえた語〕
おしゃべりなこと。また,その人。「わたしらが嫁はそんな―ぢやあごぜえやしねえ/滑稽本・浮世風呂 2」
口業
くごう [0] 【口業】
〔仏〕 三業(サンゴウ)の一。言語表現による行為。語業。
→三業
口次
くちつぎ 【口次】
話をとりもつこと。周旋すること。口入れ。「―のかかに身まかせて/浮世草子・織留 6」
口止め
くちどめ [0] 【口止め】 (名)スル
(1)内密の話を他人に話さないようにさせること。「秘密を漏らさぬよう―する」
(2)相手が言い返せないように封じること。「重ねて御へんが―に,兄にあらざる証拠を見せん/浄瑠璃・松風村雨」
(3)「口止め料」の略。
口止めする
くちどめ【口止めする】
forbid <a person> to speak.口止め料 hush money.
口止め料
くちどめりょう [4] 【口止め料】
口止めのために与える金品。
口気
こうき [1] 【口気】
(1)口から吐く息。
(2)ものの言い方。くちぶり。口吻(コウフン)。「憤慨に堪へないやうな―で仰やる/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」
口永
くちえい 【口永】
口米(クチマイ)の金納化したもの。金納を建て前とする畠地で,架空の貨幣単位「永」を設定して算出した。
口永良部島
くちのえらぶじま 【口永良部島】
鹿児島県南部,大隅諸島西部の火山島。南西に屋久島海峡を隔てて屋久島がある。近海は好漁場。
口汚い
くちぎたな・い [5][0] 【口汚い】 (形)[文]ク くちぎたな・し
(1)下品で乱暴な言葉を使うさま。聞く人が不愉快になるような言い方である。「―・くののしる」
(2)食い意地が張っている。くいしんぼうである。
[派生] ――さ(名)
口汚し
くちよごし【口汚し】
a mere morsel.これはほんの〜ですが I hope this will suit your taste.
口汚し
くちよごし [0][3] 【口汚し】
飲食物が少量であったり,粗末であったりすること。客に飲食物をすすめるときに,へりくだっていう語。「ほんのお―でございますが」
口汚ない
くちぎたない【口汚ない】
foulmouthed;abusive.口汚なく(ののしる) abusively (abuse).→英和
口淋しい
くちざみし・い [5] 【口淋しい】 (形)[文]シク くちざみ・し
食べ物やタバコなど口にするものがなくて,口のあたりが物足りない。口さみしい。口さむしい。「禁煙すると―・い」
[派生] ――さ(名)
口添え
くちぞえ【口添え】
<on the> recommendation <of> .→英和
〜する recommend;→英和
put in a good word <for> .
口添え
くちぞえ [0] 【口添え】 (名)スル
ある人の依頼・交渉などがうまく行くように,はたから言葉を添えてとりなすこと。「就職の―をする」「先生の―で解決した」
口清し
くちきよ・し 【口清し】 (形ク)
(1)物言いが立派である。「心の問はむにだに―・う答へむ/源氏(夕霧)」
(2)口先だけ立派である。口先が巧みである。「商人は,惣て此れ無き事也,と―・く諍(アラソ)ふ/今昔 31」
口渇
こうかつ [0] 【口渇】
のどのかわき。
口減らし
くちべらし [3][0] 【口減らし】
人数を減らすこと。特に,子供を奉公に出したりして,生計の負担を減らすこと。
口演
こうえん [0] 【口演】 (名)スル
(1)口で言うこと。口述。
(2)(浪曲・講談などを)口で演ずること。また,その芸。
口演する
こうえん【口演する】
recite;→英和
tell <a story> .→英和
口火
くちび [0] 【口火】
(1)ガス器具の点火に使う種火(タネビ)。パイロット-バーナー。
(2)爆発物や火縄銃の点火に使う火。
(3)(比喩的に)物事が起こるきっかけ。「相手のエラーが―となって大量得点した」
口火
くちび【口火】
<light> a fuse.→英和
〜を切る begin;→英和
start.→英和
口炎
こうえん [0][1] 【口炎】
「口内炎(コウナイエン)」に同じ。
口無し
くちなし 【口無し】
ものを言わないこと。また,その人。詩歌などで,多く「巵子(クチナシ)」にかけて用いる。「山吹きの花色衣主やたれ問へど答へず―にして/古今(雑体)」
口煩い
くちうるさ・い [5] 【口煩い】 (形)[文]ク くちうるさ・し
ちょっとしたことにも細かく文句を言う。口やかましい。
口熱
こうねつ【口熱】
fever in the mouth.→英和
口状
こうじょう [0][3] 【口上・口状】
(1)口頭で伝えること。また,その内容。特に,口で言う型にはまった挨拶(アイサツ)の言葉。「前―」「逃げ―」「使者の―」
(2)歌舞伎・浄瑠璃などの興行で,役者または興行主が出演者の紹介や挨拶などを舞台上から述べること。現在は,初舞台・襲名披露・追善興行などの際,よく行われる。
(3)口のきき方。ものの言い方。「久しう逢はぬ内に―が上つた/狂言・八句連歌(虎寛本)」
口琴
びやぼん [0] 【琵琶笛・口琴】
口琴(コウキン)の一種。細長い鋼鉄をかんざしのように二股につくり,その間に針のような鉄をつけた三股状のもの。閉じた側を横ぐわえにし,間の鉄を指で弾いて鳴らす。江戸末期に玩具として一時流行。きやこん。びわぼん。くちびわ。
口琴
こうきん [0] 【口琴】
竹・金属など弾力のある小薄片の一端を枠に固定し,他端を指で弾くなどして振動させ,口腔に共鳴させる楽器の総称。小形の原始的な楽器で,ほぼ世界中に分布。ジューズ-ハープ。
口留番所
くちどめばんしょ 【口留番所】
江戸時代,諸藩が境界や要所に設けた見張り所。物資の他藩流出などを統制した。
口番
くちばん [0] 【口番】
劇場で,楽屋の出入り口の番をする人。
口疾
くちど [0] 【口疾】 (形動)
口ばやなさま。「繁は何か―に囁いた/葬列(啄木)」
口疾し
くちと・し 【口疾し】 (形ク)
(1)ものの言い方が早い。早口である。また,受け答えが早い。「―・く返事などし侍りき/源氏(夕顔)」
(2)軽はずみに,つまらないことをいう。「何となく―・く難ぜられたりける/十訓 4」
口癖
くちぐせ【口癖】
a habit of saying (癖);one's favorite phrase.〜のように言う be in the habit of saying <that…> .
口癖
くちぐせ [0] 【口癖】
習慣のようになっている言葉遣い。たびたび話す話やよく使う言葉。
口白鹿
くちじろじか [4] 【口白鹿】
シカ科の哺乳類。体高1.2メートルほどで,肩より腰の方がやや高い。下あごと吻端(フンタン)が白い。夏毛は短く灰褐色,冬毛は長く黒褐色。角は大きく扁平で,普通五本の枝がある。中国,四川省・青海省・チベット東部の3500〜5000メートルの高地に少数が分布。
口盃
くちさかずき 【口盃】
杯をとりかわさず,口先だけで約束すること。「盃なしの―/浄瑠璃・天神記」
口目
くちめ 【口目】
目方の量り方。二〇〇匁を一斤とする。
口直し
くちなおし [3][0] 【口直し】
まずい物や苦い薬などを口にしたあとで,その味を消すために別の物を食べたり飲んだりすること。また,その飲食物。
口直しに
くちなおし【口直しに】
to take off the aftertaste.→英和
口真似
くちまね【口真似】
mimicry.→英和
〜する mimic <another,another's way of speaking> .→英和
口真似
くちまね [0] 【口真似】 (名)スル
他人の話し方や声音(コワネ)をまねること。
口碑
こうひ [1] 【口碑】
〔「碑」は後世に伝えるべきことを刻んだ石〕
言い伝え。伝説。「―に残る」
口福
こうふく [0] 【口福】
おいしい物を食べて感じる満足感。
口称
くしょう 【口称】
念仏を口にとなえること。称名。
口称念仏
くしょうねんぶつ 【口称念仏】
口に念仏をとなえること。また,その念仏。
⇔観念念仏
口移し
くちうつし [0][3] 【口移し・口写し】
(1)飲食物を自分の口から他人の口へ移し入れること。《口移》
(2)口頭で直接に言い伝えること。口授。口伝(クデン)。《口移》「―で教え込む」
(3)話しぶりや話の内容が,ほかの人とそっくりそのままであること。《口写》「先生の説の―」
口移しの
くちうつし【口移しの】
mouth-to-mouth <feeding> .
口程
くちほど [0] 【口程】
口で言う程度。「目は―に物を言う」
口立て
くちだて [0] 【口立て】
演劇で,脚本なしに口頭でおおまかな筋を指示し,台詞(セリフ)やしぐさの簡単な打ち合わせだけで芝居をまとめ演ずること。
口端
くちは [0] 【口端】
「口の端(ハ)」に同じ。「―に上(ノボ)る」
口端
こうたん [0] 【口端】
口のはし。口の端(ハ)。
口笛
くちぶえ [0][3] 【口笛】
口をすぼめて,息を強く出して笛のような音をたてること。また,指笛のこと。
口笛
くちぶえ【口笛】
a whistle.→英和
〜を吹く (give a) whistle.
口答
こうとう [0] 【口答】
(質問に)口で答えること。
口答え
くちごたえ【口答え】
a retort.→英和
〜する retort.
口答え
くちごたえ [3][0] 【口答え】 (名)スル
目上の人の言葉に言い返すこと。また,そのような返答。「親に―する」
口篭る
くちごもる【口篭る】
mumble;→英和
falter.→英和
口籠
くつこ 【口籠】
牛馬などがかみついたり,作物を食べたりするのを防ぐために,口にはめる籠(カゴ)。鉄または藁縄(ワラナワ)で作る。くちのこ。[和名抄]
口籠る
くごも・る [3] 【口籠る】 (動ラ五[四])
くちごもる。「―・りてはきとは聞えず/谷間の姫百合(謙澄)」
口籠る
くちごも・る [4] 【口籠る】 (動ラ五[四])
(1)はっきり言わない。また,言葉につまる。言いしぶる。「明日なら,と言いかけて―・った」
(2)病気などのために,声が言葉として聞きとれない状態である。「昨日辰刻より―・られ,去夜絶入す/東鑑(延応二)」
口米
くちまい 【口米】
(1)近世の雑税の一。年貢米に付加された追加税米。幕領では初め,代官所の経費にあてられたが,享保10年(1725)以降は幕府に納入。
→口永
(2)見本として俵から抜き取られる米。検査者の得分となることもあったことから,付録・心付けの意にも用いる。「お定まりの―ながら/滑稽本・続膝栗毛」
口籾
くちもみ 【口籾】
中世,年貢米のほかに加徴された付加米。収穫の減損の補填などにあてられた。
口糧
こうりょう [3][0] 【口糧】
(1)軍隊で,兵士一人前の糧食。
(2)生活のかて。「―を得る」
口約
こうやく [0] 【口約】 (名)スル
文書に記さず,口で約束すること。また,その約束。
口約
こうやく【口約】
a verbal promise[agreement].〜する give one's word.
口約束
くちやくそく【口約束(する)】
(make) a verbal promise[commitment].
口約束
くちやくそく [3] 【口約束】 (名)スル
紙に書きとめたりしない,口だけの約束。口約。
口紅
くちべに【口紅】
rouge;→英和
a lipstick (棒紅).→英和
〜を付ける rouge one's lips.
口紅
くちべに [0] 【口紅】
(1)化粧品の一。唇に塗る紅。ルージュ。
(2)器物の縁に赤い彩色を施すこと。特に,陶磁器の口縁に赤褐色の鉄釉(テツユウ)を施すこと。
口紐
くちひも【口紐】
[袋の]a drawstring.→英和
口細
くちぼそ [0] 【口細】
(1)モツゴの異名。
(2)〔女房詞〕
カマス。
口絵
くちえ【口絵】
a frontispiece.→英和
口絵
くちえ [0] 【口絵】
書籍・雑誌で,表紙の次あるいは本文の前に別丁で入れる絵や写真。
口網
くちあみ 【口網】
(1)籠(カゴ)などの出入り口を閉じる網。
(2)引き網の一種か。また,「朽ち網」の意とも,「くち」という魚を取る網の意ともいう。「―も諸持ちにて/土左」
口綺麗
くちぎれい [3] 【口綺麗】 (形動)[文]ナリ
(1)口先だけはきれいごとを言うさま。口きよらか。「―な事はいひますとも此あたりの人に泥の中の蓮とやら/にごりえ(一葉)」
(2)食い意地が張っていないさま。
口縄
くちなわ [0] 【口縄】
口取り縄。
口置き
くちおき 【口置き】
物の縁や衣服のへりに金銀などの装飾をすること。置き口。「―など,目もあやに/栄花(根合)」
口義
くぎ [1] 【口義】
口伝により伝える秘伝。口訣(クケツ)。
口耳
こうじ [1] 【口耳】
口と耳。
口耳の学
こうじのがく [1] 【口耳の学】
受け売りの知識。耳学問。
口耳四寸
こうじしすん [4][1][1] 【口耳四寸】
〔荀子(勧学)〕
耳と口との間隔が近い意。聞いたことを,自分では理解できないまま,他に受け売りすること。
口脇
くちわき [0] 【口脇】
(1)口の両わき。口のはた。
(2)馬の口の裂けめ。轡掛(クツワガ)かり。
口脚類
こうきゃくるい [4] 【口脚類】
節足動物甲殻綱に属する一群の総称。シャコが代表的。頭胸部は小さく,五対の胸脚があり,第二対は強大で餌を捕らえるのに使う。腹部は長く,扁平。浅海の砂泥中に穴を掘ってすむ。
口腔
こうくう [0] 【口腔】
「こうこう(口腔)」の医学での慣用読み。
口腔
こうこう【口腔】
the mouth;→英和
the oral cavity.口腔衛生(外科) dental hygiene (surgery).
口腔
こうこう [0] 【口腔】
口の中の空所で,鼻腔や咽頭に連なる部分。舌や歯があり,消化管の入り口として食物の摂取・咀嚼(ソシヤク)・消化を行うほか,発声器・補助気道としても重要。
〔医学部門では「こうくう」という〕
口腔癌
こうくうがん [3] 【口腔癌】
口腔内に発生する癌腫。舌癌・口唇癌・歯肉癌・口蓋癌・頬粘膜癌の類。
口腔鏡
こうくうきょう [0] 【口腔鏡】
口腔内面の検査に使用する小さな円形の鏡に取っ手を付けた歯科用器具。
口腹
こうふく [1][0] 【口腹】
(1)口と腹。
(2)飲み食い。食欲。「―の欲をみたす」
口臭
こうしゅう [0] 【口臭】
口からはき出される息の不快なにおい。歯や口腔の疾患に由来するものが多いが,ほかに糖尿病や食道・胃・肝臓などの疾患も原因となる。
口臭
こうしゅう【口臭】
foul breath.
口舌
くぜつ [0][1] 【口舌・口説】
〔古くは「くぜち」とも〕
(1)言い争い。特に,恋のうらみ言や痴話(チワ)げんか。「抱かれて寝ても,顔が気にいらぬと―仕懸られ/浮世草子・一代男 7」
(2)おしゃべり。弁舌。雄弁。「―ノ利イタト/日葡」
口舌
こうぜつ [0] 【口舌】
くちさき。くちぶり。物言い。くぜつ。
口舌
ぐぜり [0] 【口舌(り)】
鳥の完全なさえずりではなく,弱く小声で鳴くもの。しばしば,他の種の鳥の声に似て,さえずりの時期以外に聞かれる。
口舌
くぜち 【口舌・口説】
〔呉音〕
「くぜつ{(1)}」に同じ。「―いできにけり/伊勢 96」
口舌がましい
くぜつがまし・い 【口舌がましい】 (形)[文]シク くぜつがま・し
〔近世語〕
何事にも文句をいうようすだ。「家に帰りてはあらぬ事をも―・く言ひ罵る程に/仮名草子・浮世物語」
口舌の争い
こうぜつのあらそい [8][0] 【口舌の争い】
言葉の上でのあらそい。言いあらそい。口論。
口舌の徒
こうぜつのと [6] 【口舌の徒】
口先だけ達者で,実行力を伴わない者。
口舌り
ぐぜり [0] 【口舌(り)】
鳥の完全なさえずりではなく,弱く小声で鳴くもの。しばしば,他の種の鳥の声に似て,さえずりの時期以外に聞かれる。
口舌る
くぜ・る 【口舌る・口説る】 (動ラ四)
〔「くぜつ(口舌)」の動詞化。「ぐぜる」とも〕
(1)さかんにしゃべる。しゃべりまくる。「よく色々な事を―・るのう/洒落本・伊賀越増補合羽之竜」
(2)言い争いをする。痴話げんかをする。
(3)鳥がさえずる。「ふとい木へかけ鳥が来て―・る也/柳多留 42」
口舌文
くぜつぶみ 【口舌文】
不満を述べる手紙。特に,男女間のうらみの手紙。「深い余りの―,浅きを招く届け文/浄瑠璃・賀古教信」
口舐り
くちなめずり [3] 【口舐り】 (名)スル
舌で口のまわりをなめまわすこと。舌なめずり。
口茶
くちぢゃ [0] 【口茶】 (名)スル
出がらしの茶の上に,新しい茶の葉を加えること。また,その茶。差し茶。
口蓋
こうがい【口蓋】
the palate.→英和
軟(硬)口蓋 soft (hard) palate.口蓋垂 a uvula.→英和
口蓋
こうがい [0] 【口蓋】
口腔の上壁。前方の大部分は内部に上顎骨と口蓋骨があり硬く(硬口蓋),後方の約三分の一は筋肉を含んで軟らかい(軟口蓋)。
口蓋化
こうがいか [0] 【口蓋化】
二次的調音として前舌面が硬口蓋に接近することによって固有の音色が,やや鋭く聞こえるようになること。例えば「カ」に対して「キ」と発音したときの子音部など。本来的硬口蓋音だけでは,口蓋化とはいわない。硬口蓋化。
口蓋垂
こうがいすい [3] 【口蓋垂】
軟口蓋後端の中央から垂れ下がっている乳頭状の突起。懸壅垂(ケンヨウスイ)。のどひこ。のどちんこ。
口蓋帆
こうがいはん [3] 【口蓋帆】
⇒軟口蓋(ナンコウガイ)
口蓋裂
こうがいれつ [3] 【口蓋裂】
何らかの原因で,胎生期に左右の口蓋突起,もしくは上顎突起と顎間部が癒合せず開いたまま残る奇形。癒合不全が口唇部に及べば口唇裂(兎唇)となる。口腔と鼻腔とが直接連結するので,哺乳・発生などに障害を起こす。
口蓋音
こうがいおん [3] 【口蓋音】
舌の上面と口蓋との間で調音される音。前舌面と硬口蓋によるものを硬口蓋音,後舌面と軟口蓋によるものを軟口蓋音という。
口蓋骨
こうがいこつ [3] 【口蓋骨】
上顎骨の後ろに付着する左右一対の L 字形の骨。
口薬
くちぐすり [3] 【口薬】
(1)火縄銃の火皿に盛って,起爆薬とする黒色火薬。
(2)口止めのために与える金品。口止め料。「お供の衆には,―水撒(マ)く様に飲まして置いた/浄瑠璃・菅原」
口裏
くちうら [0] 【口占・口裏】
〔(2)が原義〕
(1)言い方から察せられる本心。相手が本心を推察できるような話しぶり。《口裏》「相手の―から大体のことは察せられる」
(2)人の言葉を聞いて,それで吉凶を占うこと。《口占》「源繁昌の―あり,とぞささやきける/盛衰記 27」
口裏を合わせる
くちうら【口裏を合わせる】
rearrange a story not to contradict each other.
口覆い
くちおおい [3] 【口覆い】
(1)茶道で,葉茶壺の口を覆う布。金襴(キンラン)などを用いる。
(2)口を覆い隠すこと。また,そのための袖や扇など。
口角
こうかく [0] 【口角】
唇の両脇の部分。
口角泡を飛ばす
こうかく【口角泡を飛ばす】
engage in a heated discussion.
口角炎
こうかくえん [4][0] 【口角炎】
口角におこる炎症。化膿菌やカンジダ菌の感染,ビタミン B� 欠乏などが原因。口角びらん。
口触り
くちざわり [3][0] 【口触り】
飲食物を口に入れたときの感じ。口あたり。
口言葉
くちことば [3] 【口言葉・口詞】
(1)口で言うことば。話しことば。口語。
(2)「言葉」を強めた語。「―をいれさせをつて日がくれたは/狂言・鈍根草」
口訣
こうけつ [0] 【口訣】
口伝えで奥義を伝えること。くけつ。
口訣
くけつ [0] 【口訣】
口で直接言い伝える秘伝。元来,仏教,特に密教や天台教学で,一般には伝えるべきではない重要な教義や儀式を伝える方法として重視された。口伝(クデン)。口義。
口許
くちもと [0] 【口元・口許】
(1)口のあたり。「―に笑みを浮かべる」
(2)口の形やようす。くちつき。「―がかわいい」
(3)出入りする所。出入り口。「ほら穴の―」
(4)はじめの部分。とばくち。「せかいみやこぢなどを一寸(チヨツト)―ばかりよんで/安愚楽鍋(魯文)」
口訳
こうやく [0] 【口訳】 (名)スル
口語体に訳すこと。口語訳。
口証
こうしょう [0] 【口証】
(書証に対して)口頭による証言。また,口頭による証明。
口詞
くちことば [3] 【口言葉・口詞】
(1)口で言うことば。話しことば。口語。
(2)「言葉」を強めた語。「―をいれさせをつて日がくれたは/狂言・鈍根草」
口試
こうし [1] 【口試】
「口頭試問」の略。
口詩
くし 【口詩】
書きつけないで,口で言う詩。「駅(ムマヤ)の長(オサ)に,―とらする人もありけるを/源氏(須磨)」
口話
こうわ [0] 【口話】
聴覚障害者が,相手の音声言語を読話によって理解し,自らも発話により音声言語を用いて意思伝達を行うこと。
→手話
口話法
こうわほう [0] 【口話法】
〔oral method〕
聴覚障害者に対する言語教育の一。意思伝達の手段として音声言語を用いる方法。
口語
こうご【口語】
(the) spoken[colloquial]language;(a) colloquialism.→英和
〜の spoken;→英和
colloquial.→英和
‖口語体 a colloquial style.
口語
こうご [0] 【口語】
(1)書き言葉に対して,話すときに用いる言葉づかいをいう。音声言語・話し言葉・口(クチ)言葉などともいわれる。
(2)現代の話し言葉,およびそれに基づいた書き言葉。現代語。
⇔文語
〔明治以前の時代に使われた言葉についても,その時代の話し言葉ならびにそれに基づいた書き言葉を口語ということがある〕
口語り
くちがたり [3] 【口語り】
(1)浄瑠璃一段を口(クチ)・中(ナカ)・切(キリ)に分けたとき,口を語ること。また,それを語る太夫。切り語りよりも格の低い太夫が受け持つ。端場(ハバ)語り。
→切り語り
(2)浄瑠璃などの語り物を三味線の伴奏なしで語ること。
口語体
こうごたい [0] 【口語体】
話し言葉を基にして,それにできるだけ近い形で書かれた文体。明治中期の言文一致運動によって確立し,現代で最も普通に用いられる。文末の語によって「だ体」「である体」「です・ます体」などと区別される。
⇔文語体
口語形
こうごけい [0] 【口語形】
口語に使われるときの語形。
⇔文語形
口語文
こうごぶん [3][0] 【口語文】
口語体で書かれた文。
⇔文語文
口語文法
こうごぶんぽう [4] 【口語文法】
現代の口語文の文法。また,音声言語の文法。口語法。
⇔文語文法
口語歌
こうごか [3] 【口語歌】
口語の短歌。伝統短歌の制約を排し,また言文一致運動の試みとして始められ,石川啄木や土岐哀果(トキアイカ)らの口語発想の歌に至ってひとつの完成を示す。
口語法
こうごほう [0] 【口語法】
「口語文法(コウゴブンポウ)」に同じ。
口語自由詩
こうごじゆうし [5] 【口語自由詩】
詩作上の一切の約束ごとを捨てた非定型の口語詩。川路柳虹の試作に始まり,高村光太郎・山村暮鳥・室生犀星・千家元麿らを経て,萩原朔太郎に至って完成した。
口語詩
こうごし [3] 【口語詩】
口語による詩。山田美妙の試作に始まり,自然主義文学の影響で明治末から大正にかけて盛行。
口誦
こうしょう [0] 【口誦】 (名)スル
声を出して書物や詩歌などをよむこと。くちずさむこと。
口説
くぜつ [0][1] 【口舌・口説】
〔古くは「くぜち」とも〕
(1)言い争い。特に,恋のうらみ言や痴話(チワ)げんか。「抱かれて寝ても,顔が気にいらぬと―仕懸られ/浮世草子・一代男 7」
(2)おしゃべり。弁舌。雄弁。「―ノ利イタト/日葡」
口説
くぜち 【口舌・口説】
〔呉音〕
「くぜつ{(1)}」に同じ。「―いできにけり/伊勢 96」
口説き
くどき [3] 【口説き】
(1)口説くこと。また,その言葉。「熱心な―に折れる」
(2)日本音楽の曲節の称。
(ア)平曲で,叙述的部分に用いる素声(シラゴエ)に近い,単純な節回し。
(イ)謡曲で,拍子に乗せない語りの部分。悲嘆・述懐などに用いる。
(ウ)浄瑠璃で,観客に聞かせ所として,怨言・懺悔・恋慕・哀愁・懐旧など,自己の心の中に思うことをしめやかにうたう節回し。
(3)「口説唄」「口説節」の略。
(4)「口説模様」の略。
口説き立てる
くどきた・てる [5][0] 【口説き立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くどきた・つ
さかんに言いたてる。くどくどと述べる。「これまで楽しさ嬉しさを長々と―・てる/ふらんす物語(荷風)」
口説き落とす
くどきおと・す [5] 【口説き落とす】 (動サ五[四])
なかなか承知しない相手を,執拗(シツヨウ)に口説いて承知させる。「いやがる相手を―・す」
[可能] くどきおとせる
口説く
くどく【口説く】
court[make advances <to> ](女を);→英和
persuade;→英和
entreat.→英和
口説き落とす seduce (女を);→英和
win <a person> over (説得).
口説く
くど・く [2] 【口説く】 (動カ五[四])
〔「くどくど」の「くど」の動詞化か〕
(1)納得させようとしきりに説得したり懇願したりする。自分の思いどおりにしようとし,いろいろに言う。「父親を―・いて車を買わせる」「言葉巧みに―・く」
(2)異性に対して,自分の意に従わせようと,しきりに言葉で迫る。言い寄る。「女を―・く」
(3)くどくどと繰り返して言う。しきりに嘆きの言葉を言う。「のろのろしげにはばかる所もなく―・き給へば/平治(上・古活字本)」
[可能] くどける
口説る
くぜ・る 【口舌る・口説る】 (動ラ四)
〔「くぜつ(口舌)」の動詞化。「ぐぜる」とも〕
(1)さかんにしゃべる。しゃべりまくる。「よく色々な事を―・るのう/洒落本・伊賀越増補合羽之竜」
(2)言い争いをする。痴話げんかをする。
(3)鳥がさえずる。「ふとい木へかけ鳥が来て―・る也/柳多留 42」
口説唄
くどきうた [3] 【口説唄】
⇒口説節(1)
口説模様
くどきもよう [4] 【口説模様】
歌舞伎・浄瑠璃で,女が情人に自分の意中を訴えたり,恨みごとを言いかけたりする場面やその演出。くどき。
口説節
くどきぶし [0] 【口説節】
(1)民謡で七・七・七・七または七・五・七・五の四句を一単位にした節を繰り返してうたっていく長編の物語唄。「相川音頭」「八木節」などがその代表例。和讃や御詠歌から出たと考えられる。口説唄。口説。
(2)俗曲の一。瞽女(ゴゼ)などが,三味線にあわせて,あわれな調子でうたうもの。鈴木主水(モンド)・八百屋お七など心中や情話が主。
口調
くちょう [0] 【口調】
(1)言葉を話すようす。話し方。語調。「諭すような―」
(2)発音したときの言葉の音の調子。「―のいいキャッチ-フレーズ」
口調
くちょう【口調】
a tone.→英和
演説〜で in an oratorical tone.〜の良い rhythmic.
口調法
くちちょうほう 【口調法】 (名・形動ナリ)
口先の上手なこと。もの言いの巧みなこと。また,そのさま。「某も―を以,ほつてと持成(モテナ)いて帰さうと存る/狂言・鱸庖丁(虎寛本)」
口談
こうだん [0] 【口談】 (名)スル
口に出して話すこと。
⇔筆談
口論
こうろん [1][0] 【口論】 (名)スル
言葉で言い争うこと。また,その言い争い。口げんか。「つまらないことで―する」
口論
こうろん【口論】
<have> a dispute <with> .→英和
〜する dispute[quarrel] <with a person on a matter> .
口賢い
くちがしこ・い [5] 【口賢い】 (形)[文]ク くちがしこ・し
ものの言い方がうまい。「―・く己(オノ)れの非を蔽(オオ)ふ理窟を作る/社会百面相(魯庵)」
口賢し
くちさか・し 【口賢し】 (形シク)
口が達者だ。言葉巧みである。「かく―・しきをしへを伝へなば/読本・雨月(白峯)」
口走る
くちばしる【口走る】
blurt (out);→英和
let out <a secret> .
口走る
くちばし・る [4] 【口走る】 (動ラ五[四])
(1)正常な意識を失って言う。「あらぬことを―・る」
(2)言ってはならないことをうっかり言う。「思わず秘密を―・る」
口跡
こうせき [0] 【口跡】
言葉づかい。口のきき方。特に,歌舞伎の役者の声色や台詞の言い回し。「―のいい役者」
口蹄疫
こうていえき [3] 【口蹄疫】
ウシ・ブタ・ヒツジなどの偶蹄類が感染するウイルス性の家畜法定伝染病。発熱・流涎(リユウゼン)とともに多数の水疱(スイホウ)が生じる。人間に感染することもある。
口車
くちぐるま [3] 【口車】
相手をおだてたりだましたりするための,巧みな話し方。
口車に乗せる
くちぐるま【口車に乗せる】
cajole <a person> into <doing> ;coax.→英和
口軽
くちがる [0] 【口軽】 (名・形動)
軽々しくよくしゃべり,秘密などをすぐに人にもらす・こと(さま)。
⇔口重(クチオモ)
「故(ワザ)と―に笑顔さへ粧(ツク)つて/くれの廿八日(魯庵)」
口軽い
くちがる・い [4][0] 【口軽い】 (形)[文]ク くちがる・し
(1)気軽な口調である。柔らかでなめらかな口調である。「お万が客は―・く/そめちがへ(鴎外)」
(2)軽々しくものを言う。秘密などをすぐ口外する。おしゃべりだ。「かうまでも洩らし聞ゆるも,かつはいと―・けれど/源氏(宿木)」
口軽し
くちがろ・し 【口軽し】 (形ク)
「くちがるい{(2)}」に同じ。「大方―・きものに成たれば/十訓 4」
口輪
くちわ【口輪】
<put> a muzzle <on> ;→英和
a gag.→英和
口輪
くちわ 【口輪】
轡(クツワ)。[新撰字鏡]
口辺
こうへん [0] 【口辺】
口のあたり。「―に微笑を浮かべる」
口近い
くちぢか・い 【口近い】 (形)[文]ク くちぢか・し
〔近世語〕
皆がよく知っている。ありふれている。「およそ人の知つた,―・いめりやすの分/黄表紙・艶気樺焼」
口返答
くちへんとう [3][5] 【口返答】 (名)スル
目上の人の言葉に逆らうような返事をすること。口答え。
口述
こうじゅつ [0] 【口述】 (名)スル
口で述べること。「返書を―する」
口述
こうじゅつ【口述】
an oral statement.〜する state orally;dictate.→英和
‖口述試験 an oral examination.口述筆記 notes.
口述筆記
こうじゅつひっき [5] 【口述筆記】 (名)スル
他の人の口述をその場で記録すること。また,その記録。
口述試験
こうじゅつしけん [6][5] 【口述試験】
口頭で答える形式の試験。口頭試問。
口速
くちばや [0] 【口速】 (形動)[文]ナリ
話し方の早いさま。早口であるさま。「―に話す」
口速し
くちばや・し 【口速し】 (形ク)
即座に言葉の口をついて出るさまである。「―・しと,(此ノ歌ヲ)ききて/源氏(竹河)」
口遊
くちずさみ 【口遊】
平安時代の初学者用学習書。源為憲著。970年成立。貴族の子弟の学習・暗誦すべき語句を乾象・時節以下一九門に分けて列挙。「たいに」の歌を載せる。
口遊び
くちあそび 【口遊び】
(1)無意識に口ずさむこと。また,その言葉。くちずさび。「ただ仏の御ことのみを寝言にも―にもしつつ行ふ/宇津保(春日詣)」
(2)無駄口。うわさ。悪口。「かかる―は,さらにうけたまはらじ/宇津保(藤原君)」
口遊び
くちずさび 【口遊び】
〔「くちすさび」とも〕
「くちずさみ(口遊)」に同じ。「あやしとおぼゆる事ぞかしと―にいへば/源氏(若菜上)」
口遊ぶ
くちずさ・ぶ 【口遊ぶ】 (動バ四)
「くちずさむ(口遊)」に同じ。「入りぬる磯の,と―・びて/源氏(紅葉賀)」
口遊み
くちずさみ [0] 【口遊み】
(1)思い浮かんだ詩や歌を,軽く口に出すこと。ひとりごとのように歌うこと。口ずさび。「―に歌う」
(2)人々が,よく口にする詩歌や言葉。くちずさび。「いたく人の―にもし侍る/今鏡(藤波下)」
(3)うわさをすること。また,うわさの種。くちずさび。「あはれ恥の上の損かなと,諸人―は猶やまず/太平記 7」
口遊む
くちずさ・む [4] 【口遊む】 (動マ五[四])
詩や歌などを,思い浮かんだまま低く声に出して言ったり歌ったりする。くちずさぶ。「唱歌を―・む」
口過ぎ
くちすぎ [0] 【口過ぎ】
その日その日の暮らしをたてること。生計。糊口(ココウ)。
口過ごし
くちすごし [0] 【口過(ご)し】
「口過ぎ」に同じ。
口過し
くちすごし [0] 【口過(ご)し】
「口過ぎ」に同じ。
口達
こうたつ [0] 【口達】 (名)スル
〔「こうだつ」とも〕
口頭で伝えること。また,その言葉。「命令を―する」
口達者
くちだっしゃ [3] 【口達者】 (名・形動)
言葉巧みに話す・こと(さま)。よくしゃべること。また,その人。「―な人だ」
口重
くちおも [0] 【口重】 (名・形動)
軽々しくものを言わないこと。口数が少ないこと。また,そのさま。
⇔口軽(クチガル)
「―で容易に物を言はず/戸隠山紀行(美妙)」
口重い
くちおも・い [4][0] 【口重い】 (形)[文]ク くちおも・し
(1)口数が少ない。軽々しくものを言わない。「―・く押し黙っている」
(2)口に出すのが遠慮される。言いにくい。「明かし給はむ事は,猶,―・き心地して/源氏(手習)」
口金
くちがね【口金】
a (bottle) cap;a clasp (かばんの).→英和
口金
くちがね [0] 【口金】
(1)入れ物の口もとをとめる金具。「ハンドバッグの―」
(2)電球の,ソケットにねじ込む金属の部分。
(3)槍の穂などの部分をしっかりと保持するため柄(エ)の先にはめる金具。
→鑿(ノミ)
口鉾
くちぼこ 【口鉾】
他人をあやつる巧みな弁舌。口車。「―にお袋それはよくかかり/柳多留 7」
口銭
こうせん【口銭】
<take> a commission <of ten percent> ;→英和
a percentage.→英和
口銭
こうせん [0][1] 【口銭】
取引の仲立ちをした仲介手数料。
口銭
くちせん [0] 【口銭】
(1)取引の仲介料や手数料。こうせん。
(2)口永(クチエイ)のうち,銭(ゼニ)で納めるもの。
(3)中世末から近世,入津料または関税。
口開き
くちびらき [3] 【口開き】
物の口をはじめて開くこと。また,物事のはじめ。くちあけ。「たれもきけ名づくる壺の―けふ初雁の声によそへて/咄本・醒睡笑」
口開け
くちあけ [0] 【口開け・口明け】
(1)閉じてある物の口をあけること。封を切ること。
(2)物事の初め。最初。かわきり。「興行の―の日」
(3)共有の山林や漁場の解禁。
(4)能の形式の一。狂言方の台詞で一曲を始めるもの。狂言口開け。
(5)上方の歌舞伎で,続き狂言の序幕の称。
口際
くちぎわ [0] 【口際】
口もと。口のまわり。
口頭
こうとう [0] 【口頭】
文書によらず,言葉で述べること。口上。「―で伝える」
口頭の
こうとう【口頭の(で)】
oral(ly);→英和
verbal(ly).→英和
‖口頭契約 a verbal contract.口頭試験[問]an oral examination.口頭弁論 oral pleadings.
口頭審理
こうとうしんり [5] 【口頭審理】
審理の方式において,弁論や証拠調べを口頭で行うこと。
→書面審理
口頭弁論
こうとうべんろん [5] 【口頭弁論】
民事訴訟で,裁判官の面前で口頭によって当事者,またはその代理人が行う弁論。広義では,証拠調べなどをも含む訴訟手続きの全体を意味する。
口頭禅
こうとうぜん [3] 【口頭禅】
〔悟りも実践も伴わない,口先だけの禅の意〕
口先ばかりで実行の伴わないことをいう語。「―に終わる」
口頭試問
こうとうしもん [5] 【口頭試問】
質問・応答により,学力・人物などを考査する試験方法。口述試験。
口頭語
こうとうご [0] 【口頭語】
「話し言葉」に同じ。
口飲みする
くちのみ【口飲みする】
drink from a bottle.→英和
口養
くよう 【口養】
〔「く」は呉音〕
暮らしむき。糊口(ココウ)。生計。「―の資無くして子に後れたる老母は/太平記 11」
口馴らし
くちならし [0][3] 【口慣らし・口馴らし】 (名)スル
(1)食べ物に体をなれさせるように少し食べること。また,その食べ物の味になれさせること。「病後の―におかゆを食べる」
(2)何度も繰り返し言って,うまく話せるように練習すること。「声を出して読んで―をする」
口馴れる
くちな・れる [4] 【口慣れる・口馴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 くちな・る
(1)言いなれる。「―・れた使いやすい言葉で話す」
(2)食べなれる。味が口になじむ。「―・れない料理」
口髭
くちひげ【口髭】
<wear> a moustache.→英和
口髭
くちひげ [0] 【口髭】
鼻の下に生やしたひげ。
口鴨
くちがも [0] 【口鴨】
ハシビロガモの別名。
口鼓
くちつづみ [3] 【口鼓】
舌で鼓を打つような音を出すこと。舌つづみ。「―ヲナラス/ヘボン(三版)」
古
ふる [1] 【古・故・旧】
(1)古くなったもの。使い古したもの。「姉のお―」
(2)古いこと。年を経たこと。「―ぎつね」「―つわもの」
(3)以前のもの。「―巣」
古
いにしえ [0] 【古】
〔「往(イ)にし方(ヘ)(過ぎ去った方)」の意〕
過ぎ去った日々。昔。過去。「―をしのぶ」
古い
ふる・い [2] 【古い・旧い】 (形)[文]ク ふる・し
〔動詞「古(フ)る」の形容詞化〕
(1)
(ア)現れてから長い時間が経っている。出来てから長い時を経ている。「―・い建物」「―・い帽子」
(イ)ずっと以前から続いている。長い時間にわたり継続している。「―・い友人」「―・い家柄」
(ウ)年老いている。「―・き女ばらなどは/源氏(蓬生)」
(2)ずっと以前のことである。遠い昔のことである。「―・い話」「―・い時代」
(3)
(ア)以前に行われたものである。改められる以前のものである。「―・い法律」「―・い制度」
(イ)時代遅れだ。古くさい。「考え方が―・い」「―・い髪形」
(4)老練である。「汝等は―・い者どもなり。いくさの様(ヨウ)をも掟(オキ)てよ/平家 7」
⇔新しい
[派生] ――さ(名)
古い
ふるい【古い】
old;→英和
ancient (昔の);→英和
old-fashioned;stale (新鮮でない).→英和
⇒古く,古臭い.
古い革袋(カワブクロ)に新しい酒を盛る
古い革袋(カワブクロ)に新しい酒を盛る
⇒新(アタラ)しい酒(サケ)を古(フル)い革袋(カワブクロ)に入(イ)れる
古く
ふるく [1] 【古く】
■一■ (副)
〔形容詞「古い」の連用形から〕
ずっと以前に。昔に。昔から。「―昔にさかのぼれば」
■二■ (名)
ずっと前。昔。「―からの知り合い」
古く
ふる・く 【古く】 (動カ下二)
⇒ふるける
古くから
ふるく【古くから】
for a long time (長い間);since old times;since a long time ago.〜は formerly;→英和
in ancient times.〜なる become old;become old-fashioned (古臭く).
古ける
ふる・ける [3] 【古ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふる・く
古くなる。古ぼける。「―・けた品物」[日葡]
古し
ふる・し 【古し・旧し】
■一■ (形ク)
⇒ふるい
■二■ (形シク)
〔■一■ のシク活用化。中世後期のもの〕
「古い」に同じ。「詩は意を新しく,語を―・しく云ふことがよき也/中華若木詩抄」
古す
ふる・す 【古す・旧す】 (動サ五[四])
(1)古くする。新鮮みをなくさせる。現代語では他の動詞の連用形に付けて用いる。「着―・したオーバー」「昔から言い―・された言葉」「ほととぎすかひなかるべき声な―・しそ/蜻蛉(上)」
(2)飽きてうとんずる。古いもの扱いにする。「あだ人の我を―・せる名にこそありけれ/古今(恋五)」
古に恋ふる鳥
いにしえにこうるとり 【古に恋ふる鳥】
ホトトギスの異名。「―かもゆづる葉の三井の上より鳴き渡り行く/万葉 111」
古の道
いにしえのみち 【古の道】
⇒古道(コドウ)
古び
ふるび [3] 【古び】
古びること。また,古びていること。「この分にては,―に落ち申すべく候ふ/去来抄」
古びる
ふる・びる [3] 【古びる・旧びる】 (動バ上一)[文]バ上二 ふる・ぶ
(1)古くなる。時代遅れになる。「―・びた由緒ありげな家」
(2)老人くさくなる。「心ばせなどの―・びたるかたこそあれ/源氏(蓬生)」
古びる
ふるびる【古びる】
grow[look]old;→英和
wear off (すりきれる).古びた old;worn-out.
古めかしい
ふるめかしい【古めかしい】
⇒古臭い.
古めかしい
ふるめかし・い [5] 【古めかしい】 (形)[文]シク ふるめか・し
〔動詞「ふるめく」の形容詞化〕
(1)いかにも昔のものだと感じられる。古風だ。「―・い寺院」「―・いしきたり」
(2)年寄りじみる。「いと―・しきしはぶきうちして/源氏(朝顔)」
[派生] ――さ(名)
古めく
ふるめ・く [3] 【古めく・旧めく】 (動カ四)
(1)古風である。古ぼける。旧式である。「わりなう―・きたる鏡台の,唐櫛笥(カラクシゲ),掻上(カカゲ)の箱/源氏(末摘花)」
(2)年をとる。「女房などの,年―・きたるどもさへ,恋し,悲し,と聞ゆる/源氏(柏木)」
古る
ふ・る 【旧る・古る】 (動ラ上二)
(1)年月が経つ。古くなる。「あをによし奈良の都は―・りぬれどもとほととぎす鳴かずあらなくに/万葉 3919」
(2)年をとる。老いる。「わが身―・るれば置き所なし/古今(恋四)」
(3)過去のものとなる。新鮮みがなくなる。「世々に―・りにけることにて,をかしきふしもなけれど/源氏(絵合)」
古アジア諸語
こアジアしょご [1][4] 【古―諸語】
〔Paleo-Asiatic〕
沿海州から北東アジアにかけて孤立的に分布するギリヤーク語・ユカギール語・チュクチ語など少数民族の言語の総称。少数の同系言語から成るいくつかの語族と,全く孤立した言語とがある。旧アジア諸語。旧シベリア諸語。極北諸語。
古丁銀
こちょうぎん 【古丁銀】
天正年間(1573-1592)鋳造の丁銀。
古三島
こみしま [2] 【古三島】
朝鮮から渡来した陶器。三島手(ミシマデ)の初期のもの。
古九谷
こくたに [3] 【古九谷】
明暦(1655-1658)頃から元禄(1688-1704)初年の間に加賀国九谷で焼かれたと伝えられる色絵磁器。
古事
ふること 【古事・故事】
〔「ふるごと」とも〕
昔の出来事。また,昔から伝えられたこと。「いにしへよりの―ども思ひ出でられて/源氏(東屋)」
古事
こじ [1] 【故事・古事】
昔から伝わっているいわれや物語。「―来歴」「―成語」「―を引き合いに出す」
古事記
こじき 【古事記】
歴史書。三巻。712年成立。序文によれば,天武天皇が稗田阿礼(ヒエダノアレ)に誦習(シヨウシユウ)させていた帝紀・旧辞を,天武天皇の死後,元明天皇の命を受けて太安万侶(オオノヤスマロ)が撰録したもの。上巻は神代の物語,中巻は神武天皇から応神天皇までの記事,下巻は仁徳天皇から推古天皇までの記事が収められている。現存する我が国最古の歴史書であり,天皇統治の由来と王権による国家発展の歴史を説く。
古事記
ふることぶみ 【古事記】
古事記(コジキ)の訓読み。
〔本居宣長による読み方〕
古事記伝
こじきでん 【古事記伝】
古事記の注釈書。四四巻。本居宣長著。1798年完成。1822年刊。その文献学的,実証主義的研究態度は,国学を確立させ,のちの古代文学研究に多大の影響を与えた。
古事談
こじだん 【古事談】
説話集。六巻。源顕兼編。1212年から15年の間に成立。宮廷や貴族,僧侶の説話を多く収録。先行文献の引用が多い。他の説話集への影響も少なくなく,説話の伝承上重要な作品。
古事類苑
こじるいえん コジルイヱン 【古事類苑】
百科全書。本文一〇〇〇巻。神宮司庁編。洋装本五一冊。1896(明治29)〜一九一四(大正三)年刊。1879年,文部省に編纂掛を設けて編集を始め,皇典講究所さらに神宮司庁が引き継ぎ35年をかけて完成。古代より近世までの各時代の制度・文物・社会一般の事項を,天・歳時・地など三〇部に分けて,六国史以下1867年までの基本的文献から原文のまま引いた資料集。
→小中村清矩
古井
ふるい [2] 【古井】
古井戸。
古井戸
ふるいど [0][3] 【古井戸】
長い間使わず荒れた井戸。
古京
こきょう [1] 【故京・古京】
古い都。もとの都。
古人
こじん [1] 【古人】
昔の人。
⇔今人(コンジン)
古人
いにしえびと 【古人】
(1)昔の世の人。
(2)昔なじみ。旧知。「―を相見つるかも/万葉 2614」
(3)昔,連れ添った人。「わらはが―にて候/謡曲・蘆刈」
古人
ふるひと 【古人・旧人】
〔「ふるびと」とも〕
(1)昔の人。すでにこの世にいない人。こじん。「今木の嶺に茂り立つ夫(ツマ)松の木は―見けむ/万葉 1795」
(2)年老いた人。老人。「かかる―などのさぶらはむに/源氏(宿木)」
(3)以前からそこにいる人。古参の人。「あて宮の御方に,殿守といふ―ありけり/宇津保(藤原君)」
(4)昔なじみの人。「春雨の―なれば袖ぞぬれぬる/古今(恋四)」
(5)古風な人。「あやしき―にこそあれ/源氏(行幸)」
古今
ここん [1] 【古今】
昔と今。昔から今まで。「―に例を見ない」
〔「古今(コキン)」は別語〕
古今
こきん [1][0] 【古今】
(1)昔と今。ここん。
(2)「古今和歌集」の略。
古今の
ここん【古今の】
ancient and modern.〜を通じて through all ages.‖古今未曾有の unparalleled in history.
古今亭
ここんてい 【古今亭】
落語家の亭号。
古今亭志ん生
ここんていしんしょう 【古今亭志ん生】
(1)(初代)(1809-1856) 落語家。俗称清吉。初代三遊亭円生に入門,人情噺に妙を得,得意の「お富与三郎」は歌舞伎に脚色された。
(2)(五代目)(1890-1973) 落語家。東京の人。本名美濃部孝蔵。八方破れともいうべき独特な芸風で人気を博した。得意の出し物に「火焔太鼓」などがある。
古今伝授
こきんでんじゅ [4] 【古今伝授】
歌道伝授の一。中世,古今集の語句の訓詁注釈を師から弟子に伝え授けたこと。三木・三鳥・三草などはその例。
古今六帖
こきんろくじょう 【古今六帖】
「古今和歌六帖」の略。
古今名物類聚
ここんめいぶつるいじゅう 【古今名物類聚】
江戸後期の名物記。1797年刊。一八巻。松平不昧の著とされる。茶碗・茶入れなどの茶道具中心の名物を類聚し,図説とともに実証的に記載。中興名物・大名物・名物などの品等および呼称はこの書によって定まった。
古今和歌六帖
こきんわかろくじょう 【古今和歌六帖】
平安中期の類題和歌集。六巻。編者は兼明親王・源順・紀貫之ほか諸説あるが,未詳。後撰集と拾遺集の間に成立か。天象・地儀・人事・動植物に分け,さらに細分した題ごとに歌を集め全部で五一六題約四五〇〇余首。古今六帖。
古今和歌集
こきんわかしゅう 【古今和歌集】
最初の勅撰和歌集。二〇巻。905年,醍醐天皇の下命により,紀友則・紀貫之・凡河内躬恒(オオシコウチノミツネ)・壬生忠岑(ミブノタダミネ)撰。913年頃成立。歌数約一一一〇首。仮名序・真名序がつけられている。理知的・技巧的で,情趣的な「もののあわれ」を基調とする歌が多い。三代集・八代集の一。古今集。古今。
古今和歌集打聴
こきんわかしゅううちぎき 【古今和歌集打聴】
古今集の注釈書。二〇巻。賀茂真淵講述,野村ともひ子筆記,上田秋成修訂。1789年刊。
古今和歌集正義
こきんわかしゅうせいぎ 【古今和歌集正義】
古今集の注釈書。二三巻。香川景樹著。1835年に総論と序注,95年(明治28)全巻が刊行された。
古今図書集成
ここんとしょしゅうせい 【古今図書集成】
中国最大の類書。一万巻。清の陳夢雷が康煕帝の勅命で編纂。1725年成立。古今の図書から抜き出した事項を類別配列する。のち清の蒋廷錫(シヨウテイシヤク)らが増訂。欽定古今図書集成。
古今夷曲集
ここんいきょくしゅう 【古今夷曲集】
狂歌集。一〇巻。生白堂行風編。1666年刊。古今の狂歌を集め,四季・賀・神祇などの部立をして収めたもの。古今夷曲和歌集。古今狂歌大全。
古今帽子
こきんぼうし 【古今帽子】
⇒古今綿(コキンワタ)
古今未曾有
ここんみぞう [1] 【古今未曾有】
昔から今まで一度もなかったこと。「―の出来事」
古今東西
ここんとうざい [1][1] 【古今東西】
昔から今までと,東西四方のあらゆる所。いつでも,どこでも。「―の文学に通じている」
古今無双
ここんむそう [1][0] 【古今無双】
〔「ここんぶそう」とも〕
昔も今も並ぶものがないこと。「―の名人」
古今独歩
ここんどっぽ [1][1] 【古今独歩】
古今を通じて比べるもののないほどすぐれていること。古今無双。「―の弓馬の達人/浄瑠璃・信州川中島」
古今百馬鹿
ここんひゃくばか 【古今百馬鹿】
滑稽本。二巻。式亭三馬作。1814年刊。人の性癖の滑稽を描写したもの。
古今節
こきんぶし [0] 【古今節】
元禄(1688-1704)頃,上方の歌舞伎役者,古今新左衛門が歌い始めた曲風。小歌・万歳・口説(クドキ)・歌念仏・浄瑠璃にわたる。
古今組
こきんぐみ [0] 【古今組】
安政(1854-1860)の頃に名古屋の吉沢検校(ケンギヨウ)が作曲した「千鳥の曲」「春の曲」など五曲の箏曲の総称。古今集の歌を歌詞とし,古今調子という独特の調弦を用いる。
古今綿
こきんわた 【古今綿】
江戸時代の綿帽子の一。額から両頬を包んであご下まで巻くもの。頬包。古今帽子。
古今綿[図]
古今著聞集
ここんちょもんじゅう 【古今著聞集】
説話集。二〇巻。橘成季編。1254年成立。のち一部増補。神祇・釈教・政道・公事など三〇編に分かれた,「今昔物語集」に次ぐ大部の説話集。当時の社会や風俗を伝える話が多い。著聞集。
古今要覧稿
ここんようらんこう 【古今要覧稿】
江戸後期成立の類書。五六〇巻。幕命により屋代弘賢が中心となって1821年から42年に編纂。日本の故事の起源や沿革についての考証を分類編集したもの。当初一八部千巻の予定が,弘賢病没のため未完に終わる。
古今調
こきんちょう [0] 【古今調】
古今集に代表される歌風・歌調。発想・内容では理知的・技巧的な面が強く,修辞的には縁語・掛詞の使用や七五調・三句切れが目立つ。
古今銘尽大全
ここんめいづくしたいぜん 【古今銘尽大全】
刀剣目利きの書。全七巻五冊。江戸時代を通じ最も権威があった。慶長16年(1611)版をはじめ,何度も版を重ねた。
古今集
こきんしゅう 【古今集】
「古今和歌集」の略。
古今集遠鏡
こきんしゅうとおかがみ 【古今集遠鏡】
古今集の注釈書。六冊。本居宣長著。1793年までに成立。真名序と長歌を除いて仮名序・短歌を当時の口語になおしたもの。
古今雛
こきんびな [4] 【古今雛】
寛政(1789-1801)の頃,江戸の人形師,原舟月が,古代雛を参考にして考案した雛人形。目の玉に水晶やガラスを入れた写実的なもの。
古今類句
ここんるいく 【古今類句】
和歌索引。一〇巻。山本春正編。1666年刊。二十一代集・六家集・伊勢物語・大和物語・源氏物語・狭衣物語などの歌を,下句の頭字によっていろは順に分類,検索できるようにしたもの。
古仏
こぶつ [0][1] 【古仏】
(1)昔の仏像。
(2)過去世に現れた仏。
(3)禅宗で悟りを得た過去および現在の高僧の尊称。
古代
こだい【古代】
<from> ancient times;antiquity.→英和
〜の ancient;→英和
antique.→英和
‖古代史(文学) ancient history (literature).古代人 ancients.古代の微笑 an archaic smile.古代文明 ancient civilization.
古代
こだい [1] 【古代】
(1)古い時代。遠い昔。
(2)時代区分の一。原始時代に続き,中世封建時代に先行する時代。世界史的には,階級と国家が発生し,普遍的な文明が花開く段階で,ギリシャ・ローマや秦・漢を典型とする。日本史では,一般に大和朝廷の時代から奈良・平安時代までをさす。
古代サラサ
こだいサラサ [5][4] 【古代―】
古く渡来したサラサ。また,それを模した日本製のもの。
古代切
こだいぎれ [2][0] 【古代裂・古代切】
断片となって残っている古い時代の染織品。表装・茶入れ袋などに用いる。
古代教会スラブ語
こだいきょうかいスラブご [0][0][1][0] 【古代教会―語】
〔Old Church Slavonic〕
一〇〜一一世紀にかけて,ブルガリア地方やマケドニア地方などで教会福音書の写本に用いられた言語。スラブ諸語の祖語の性質を数多く残している。
古代模様
こだいもよう [4] 【古代模様】
有職(ユウソク)文様など,古くからある模様。織物・染め物などの模様にいう。
古代研究
こだいけんきゅう 【古代研究】
折口信夫著。1929(昭和4)〜30年刊。三巻。民俗学の見地から文学の発生や信仰・祭礼など多方面にわたる考察を体系化した。
古代社会
こだいしゃかい 【古代社会】
〔原題 Ancient Society〕
L = H =モーガン著。1877年刊。野蛮(savagery)・未開(barbarism)の段階を経て文明(civilization)に至る人類の進歩の過程を記したもの。
古代紫
こだいむらさき [5] 【古代紫】
くすんだ鈍い紫色。灰色がかった深い紫色。
古代縮緬
こだいちりめん [4] 【古代縮緬】
しぼの大きい二越縮緬。鬼しぼ縮緬。
古代裂
こだいぎれ [2][0] 【古代裂・古代切】
断片となって残っている古い時代の染織品。表装・茶入れ袋などに用いる。
古代語
こだいご [0] 【古代語】
(1)日本語の歴史を大きく二分した場合に,近代語に対して,中世以前の時代の言語をいう。
(2)上代の言語,あるいは上代から中古に至る時代の言語をいうことがある。
古伊万里
こいまり [2] 【古伊万里】
伊万里焼の初期のもの。染め付けと赤絵があり,柿右衛門・渋右衛門らを代表的陶工とする。普通,草創期を含めず,赤絵が完成した正保(1644-1648)末期から元禄(1688-1704)前後のものをいう。
古伝
こでん [0][1] 【古伝】
昔からの言い伝え。古来の記録。
古体
こてい [0] 【古体】
〔「てい」は漢音〕
⇒こたい(古体)
古体
こたい [0] 【古体】
■一■ (名)
(1)昔の様式。古いやり方。
(2)中国の古典詩で,平仄や句数に制約のない,唐代以前から存した詩体。絶句や律詩などの今体詩に対応するもので,古詩や楽府(ガフ)などがこれに属する。古体詩。
⇔近体
■二■ (形動ナリ)
(1)古めかしいさま。昔風。「―なる御文書なれど,いたしや/源氏(行幸)」
(2)年寄りじみているさま。「―にうちしはぶきつつ/源氏(薄雲)」
〔平安時代の仮名書きの作品には濁音表記がないため,「古代」とする説もある〕
古作
こさく [0] 【古作】
古い時代の制作。古人の作品。
古例
これい [0][1] 【古例】
昔から伝わっている慣習。また,昔のしきたり。「―にならう」
古俗
こぞく [1] 【古俗・故俗】
古くからの風俗。昔からの習俗。
古備前
こびぜん [2] 【古備前】
(1)平安中期から鎌倉初期にかけて,備前国で作られた日本刀の総称。刀剣史では,日本刀の実際上の完成とする。友成・正恒・包平(カネヒラ)らの刀工が有名。古備前物。
(2)備前焼の初期のもの。桃山時代以前のものについていう。
古傷
ふるきず【古傷】
an old wound;a scar (傷跡).→英和
〜をあばく open up old sores.
古傷
ふるきず [0][2] 【古傷・古疵】
(1)古くなった傷あと。昔受けた傷。
(2)以前に犯した悪事やにがい体験など,思い出したくない事柄。「昔の―を暴き立てる」「―に触れる」
古儀
こぎ [1] 【古儀】
古い時代に行われた儀式。旧儀。
古公亶父
ここうたんぽ 【古公亶父】
周の文王の祖父。太王。遊牧民の侵入を避け民を率いて豳(ヒン)から周原に移動。始祖后稷(コウシヨク)の業を継ぎ善政をしいて周の勢力を発展させた。
古兵
ふるつわもの [4][0] 【古兵・古強者】
(1)戦いの経験を積んだ老巧な武士や軍人。
(2)経験を積み,その道に通じた人。老練。ベテラン。
古兵
こへい [1] 【古兵】
先任の兵。古年兵。
⇔新兵
古兵
ふるつわもの【古兵】
a veteran.→英和
古典
こてん【古典】
a classic;→英和
classical literature[classics](古典文学).古典主義(学者) classicism (a classicist).→英和
古典
こてん [0] 【古典】
〔古く「こでん」とも〕
(1)学問・芸術などの分野で,古い時代に作られ,長い年月にわたる鑑賞を経て,現在もなお高い評価を受けている作品。
(2)過去のある時期まで尊重され,その後,新しい方法・様式に取って代わられた学問・技芸など。「もはや―としての価値しかない」「―力学」
(3)古くからあるきまり。昔のおきて。[日葡]
(4)古い時代に書かれ,典拠として受容されている書物。「されば―にも君臣を視ること土芥の如くするときは,則ち臣君を視ること寇讐の如しと言へり/太平記 2」
古典バレエ
こてんバレエ [4] 【古典―】
モダン-バレエ登場前のバレエ作品。また,その形式による現代のバレエ作品。
→バレエ
古典主義
こてんしゅぎ [4] 【古典主義】
(1)一七,八世紀のヨーロッパにおける,古代ギリシャ・ローマの芸術のもつ形式美・理知・調和を尊重した芸術上の立場。文学ではフランスのコルネイユ・ラシーヌ・ボワロー,ドイツのレッシング,イギリスのポープ・ジョンソンらに代表される。クラシシズム。
(2)一八世紀後半から一九世紀半ばにかけて興った,古代ギリシャ・ローマ美術を範とするヨーロッパの美術様式。ダビッド・アングルらがその代表。ルネサンス期の古典主義と区別して,新古典主義ともいう。
古典仮名遣い
こてんかなづかい [6] 【古典仮名遣い】
仮名遣いで,古文献の仮名の用法を規準としたもの。歴史的仮名遣(レキシテキカナヅカ)い。
古典劇
こてんげき [2] 【古典劇】
(1)古代ギリシャ・ローマ時代の悲劇・喜劇。
(2){(1)}の影響を受けて発達した,一七,八世紀ヨーロッパの古典主義演劇。フランスのラシーヌ・コルネイユ・モリエールらを代表とする。
(3)イプセンの近代劇以前の演劇の総称。
(4)西洋演劇・近代劇に対して,日本の伝統的・古典的な演劇。新劇・新派・新国劇などに対して,能・狂言・人形浄瑠璃・歌舞伎などをいう。
古典力学
こてんりきがく [5][4] 【古典力学】
相対論的力学・量子力学が現れる以前の,ニュートンの運動の法則を根本原理とする力学。ニュートン力学・解析力学の総称。また,現代では微視的現象を対象とする量子力学に対して,相対論的力学をも含めていう。
古典古代
こてんこだい [4] 【古典古代】
〔classical antiquity〕
古代ギリシャ・ローマ時代の総称。近代ヨーロッパ文化の規範となり,イスラム文化にも影響を及ぼした古典文明を生んだ時代として,世界史上他の古代社会と区別して用いる。
古典学派
こてんがくは [4] 【古典学派】
一八世紀後半から一九世紀初頭の資本主義の確立期にイギリスで成立した経済学の学派。経済的自由放任主義を基調とし,政府の干渉を極力排除して,民間の主導による競争条件のもとにあってこそ経済の機能はうまく働くと主張。今日の経済学の基礎を形成したアダム=スミス・リカード・マルサス・ミルなどを中心とする。古典経済学派。正統学派。
古典建築
こてんけんちく [4] 【古典建築】
一般には古代ギリシャ・古代ローマ様式の建築をいう。また,様式を問わず,均衡のとれた模範的な建築をさすこともある。
古典文学
こてんぶんがく [4] 【古典文学】
古い時代に作られ,現在も高い評価を受けている文学作品。西洋では,文学の原点,創作上の模範とされる,古代ギリシャ・ローマの作品を特にさし,日本では近代文学に対して,江戸時代までの文学をさしていうことが多い。
古典派音楽
こてんはおんがく [5] 【古典派音楽】
一八世紀後半から一九世紀の初めにかけてヨーロッパで栄えた音楽。最盛期は1780〜1810年代で,これに先立つ一八世紀中葉を前古典派ということがある。ウィーンを中心としたことからウィーン古典派ともいう。交響曲・弦楽四重奏曲,ピアノ-ソナタ,ソナタ形式などが完成された。ハイドン・モーツァルト・ベートーベンらに代表される。古典音楽。
古典物理学
こてんぶつりがく [6] 【古典物理学】
量子力学の出現する以前の物理学の総称。力学・熱力学・光学・電磁気学(特殊相対性理論によるそれらの修正を含む)などからなり,ニュートン力学やマクスウェルの電磁気学を基礎として巨視的物理現象を対象とする理論体系。因果律の成り立つ決定論であるところに特徴がある。
⇔量子物理学
古典的
こてんてき [0] 【古典的】 (形動)
(1)古典の趣・風格を備えているさま。
(2)古典の作風や伝統的な様式を重んじるさま。クラシック。
古典的条件付け
こてんてきじょうけんづけ [0][0] 【古典的条件付け】
中性的な刺激が,生理的反射を引き起こす刺激(無条件刺激)とともに繰り返し呈示されることによって,単独でもその生理的反射を引き起こすようになる現象。パブロフ型条件付け。レスポンデント条件付け。
⇔道具的条件付け
古典組曲
こてんくみきょく [5] 【古典組曲】
一七,八世紀に栄えた組曲。舞曲を一定の順序で配列したもので,バッハの頃までにはすでに舞曲としての性格を失い,器楽曲の主要なジャンルの一つとなる。
古典経済学派
こてんけいざいがくは [8] 【古典経済学派】
⇒古典学派
古典語
こてんご [0] 【古典語】
(1)古典に用いられた言葉。日本では,明治以前の文学作品に用いられている言葉や言い方。
(2)その国の現在の文化に大きな影響をもつ古い文化をになう語。ヨーロッパにおけるギリシャ語・ラテン語など。
古典論理学
こてんろんりがく [6] 【古典論理学】
⇒伝統的(デントウテキ)論理学
古典量子論
こてんりょうしろん [6] 【古典量子論】
⇒前期(ゼンキ)量子論
古典音楽
こてんおんがく [4] 【古典音楽】
(1)古い伝統をもち,規範が確立された音楽。元来は西洋のクラシック音楽の訳語。現代音楽・民俗音楽・通俗音楽などと対比して,他民族の音楽にも用いる。「インド―」
(2)「古典派音楽」に同じ。
古写本
こしゃほん [2][0] 【古写本】
古い時代に筆写された本。日本では慶長・元和(1596-1624)頃までの写本をいうことが多い。
古刀
ことう [0][1] 【古刀】
(1)古い刀剣。
(2)日本刀の時代区分の一。新刀に対応する名称。平安中期の日本刀(彎刀)完成期から安土桃山時代までの作刀をいい,時代色・地方色が著しい。
古刃
ふるみ 【古身・古刃】
時代ものの刀。古い刀身。
⇔新身(アラミ)
「鑓の権三が―の鑓/浄瑠璃・鑓の権三(下)」
古切
こぎれ [0] 【古切・古裂】
江戸時代以前に外国から入ってきた金襴(キンラン)・緞子(ドンス)などの布地。茶道具の仕覆に仕立てたり,屏風・手鑑に貼ったりして珍重される。
古切れ
ふるぎれ [0][2] 【古切れ】
使い古した布きれ。また,古い時代の端切れ。
古刊本
こかんぽん [0] 【古刊本】
古い刊本。特に,慶長(1596-1615)・元和(1615-1624)以前のものをいう。また,中国の書では宋・元版以前の刊本をいう。古版本。
古利根川
ふるとねがわ 【古利根川】
埼玉県東部を南東流する川で,利根川の旧流路。県南東部で元荒川と合流した後,中川となる。流量が少なく,現在は灌漑・排水路化している。
古制
こせい [1] 【古制】
古代の制度。昔のきまり。
古刹
こさつ [0] 【古刹】
古い由緒のある寺。古寺。
古医方
こいほう [2] 【古医方】
江戸時代,漢方医学の一派が唱えた医学説。金・元以後の医学説を排し,晋(シン)・唐以前の医方によるべきとし,実際を重んじた。江戸初期,名古屋玄医が唱え,のちに後藤艮山(コンザン)・山脇東洋などが継承。
⇔後世方(ゴセイホウ)
→古方
古博打打ち
ふるばくちうち 【古博打打ち】
老獪(ロウカイ)な賭博師。また,駆け引きのうまい人や人をだます者などをののしっていう。「日本一の大風(オオフ)のあの―がきたつて/狂言・茶壺」
古参
こさん [0] 【古参】
古くからある職や仕事についていること。また,その人。
⇔新参(シンザン)
「―兵」「最―」
古参
こさん【古参】
a senior.→英和
〜の senior.
古反故
ふるほご [0][3] 【古反故】
古くなった,書き損じなどの紙。ふるほぐ。ふるほうぐ。
古古し
ふるぶる・し 【古古し・旧旧し】 (形シク)
いかにも古い。大変古風だ。「いとさだすぎ,―・しき人の/枕草子 83」
古古米
ここまい [2][0] 【古古米】
九月頃の収穫期前には,三年前の産米の称。新米の出回る以後には,二年前の産米の称。
古句
こく [1] 【古句】
古人の作った詩文の一節,または俳句。
古句
ふるく [0] 【古句】
古い詩句。こく。
古史
こし [1] 【古史】
古代の歴史。古代史。
古史伝
こしでん 【古史伝】
平田篤胤著。三七巻。1825年成立。神代の古伝説を整理・編纂した自著「古史成文」の注釈書で,著者の神道思想を述べたもの。
古史徴
こしちょう 【古史徴】
国学書。四巻一一冊。平田篤胤著。1818〜19年刊。本居宣長が「古事記」を重んじるのに対して,祝詞を重んじる立場から古伝説の起源や神代文字,記紀などの古典について論じたもの。
古史本辞経
こしほんじきょう 【古史本辞経】
語学書。平田篤胤(アツタネ)著。四巻。1839年成立。50年刊。五十音図の沿革を述べ,各行を音義説によって説く。五十音義訣(ギケツ)。
古史通
こしつう 【古史通】
史論書。四巻。新井白石著。1716年成立。神代から神武天皇までを扱い,日本古代史の合理的研究方法を展開。
古名
こめい [1][0] 【古名】
今は使われない古い呼び名。古称。
古哲
こてつ [0] 【古哲】
昔の優れた思想家や賢人。
古唐津
こからつ [2] 【古唐津】
唐津焼の古陶器。慶長(1596-1615)から元和(1615-1624)頃に焼かれた唐津焼をいい,褐色の絵付けをした絵唐津が有名。
古器
こき [1] 【古器】
古い時代に作られた器物。古器物。
古在
こざい 【古在】
姓氏の一。
古在由直
こざいよしなお 【古在由直】
(1864-1934) 農芸化学者。京都生まれ。東京帝国大学農科大学教授。後に東京帝国大学総長。農芸化学的研究のほか,足尾鉱毒事件の学術的調査を行い,銅山の銅が土壌を侵していることを証明。
古地図
こちず [2] 【古地図】
近世以前に作成された地図。
古地理
こちり [2] 【古地理】
現在地表で見られる岩石や地層の分布,岩相・化石などから推定される地質時代の地理。
古地磁気
こちじき [2] 【古地磁気】
過去の地磁気。岩石ができるときに帯磁した残留磁気を測定すると,地質時代の地球磁場の強さと方向とを知ることができる。その結果,地磁気の方向の逆転,地磁気極の移動,大陸の位置のずれなどが明らかになり,プレート-テクトニクスが成立した。なお,人類遺跡の土器・炉跡などの考古学的資料から復元される古地磁気を考古磁気という。
古址
こし [1] 【古址・故址】
(1)昔あった建築物の土台石。
(2)昔,建築物または都などのあった所。
古城
こじょう [0][1] 【古城】
古い城。昔の城。
古塁
こるい [0][1] 【古塁】
古いとりで。
古墨
こぼく [1][0] 【古墨】
古い墨。古い時代に製造された墨。
古墳
こふん [0] 【古墳】
(1)日本で四世紀頃から七世紀頃まで行われた墳墓で石室・粘土槨などを築いて棺を副葬品とともに納め,土・礫などで覆って高塚を築いたもの。多くは当時の豪族などが被葬者。形の上から,前方後円墳・円墳・方墳・上円下方墳・前方後方墳などがある。
(2)古い墓。昔の人の墓。「累々たる―のほとり/謡曲・藍染川」
古墳(1)[図]
古墳
こふん【古墳】
an old tomb;a tumulus.→英和
古墳時代 the tumulus period.
古墳時代
こふんじだい [4] 【古墳時代】
日本の考古学上の時代区分。弥生時代に続く時代で,ほぼ四世紀頃から六世紀頃までをいう。国家としての統治形態が形成されつつある時代にあたる。古墳そのものは七世紀まで造られている。
古套
ことう [0] 【古套・故套】
古いしきたり。旧套。「―遂に廃するに至る/明六雑誌 4」
古女房
ふるにょうぼう [3] 【古女房】
(1)長年,連れ添った妻。
(2)長年仕えている女房。古参の女官。
古字
こじ [1] 【古字】
昔使われて,今は使われない文字や書体。
古学
こがく [1] 【古学】
(1)近世日本の儒学の一派。「論語」や「孟子」などの経書を,朱子学・陽明学などの解釈を介さず直接研究し,理解しようとするもの。山鹿素行に始まり,伊藤仁斎(古義学)・荻生徂徠(ソライ)(古文辞学)らもそれぞれ独自な展開を示した。復古学。古学派。
(2)「国学{(1)}」に同じ。
古学び
いにしえまなび 【古学び】
古代の文物について研究する学問。古学(コガク)。
古学先生
こがくせんせい 【古学先生】
伊藤仁斎の私諡号。
古学小伝
こがくしょうでん 【古学小伝】
伝記。清宮(セイミヤ)秀堅著。1857年(安政4)に成り,77年(明治10)に増補。86年刊。契沖以下,山崎知雄に至る国学者七五名の伝を,列伝体で記す。
古学派
こがくは 【古学派】
⇒古学(1)
古宮
ふるみや 【古宮】
(1)古い宮殿。また,かつての宮殿。「此の―の梢(コズエ)はいと,ことにをかしう,おもしろく/源氏(総角)」
(2)世間から忘れられた皇族。「その頃世にかずまへられ給はぬ―おはしけり/源氏(橋姫)」
古家
ふるや [2] 【古屋・古家】
ふるい家。
古家
ふるいえ [0] 【古家】
古びた家。古い家。
古寺
ふるでら [0][2] 【古寺】
(1)古くて荒れている寺。こじ。
(2)古い由緒のある寺。古刹(コサツ)。こじ。
古寺
こじ [1] 【古寺】
ふるい寺。ふるでら。
古寺巡礼
こじじゅんれい 【古寺巡礼】
評論。和辻哲郎著。1919年(大正8)刊。大和の古寺を巡った印象を日記風に記す。日本文化の特性と美しさを再発見した書。
古屋
ふるや [2] 【古屋・古家】
ふるい家。
古屋の漏り
ふるやのもり 【古屋の漏り】
昔話の一。虎(トラ)・狼(オオカミ)などが,雨の夜に馬をとろうと忍び込んだ家で,爺と婆とが虎・狼よりも「古屋の漏り(=雨漏リ)」が恐ろしいと話しているのを聞いて,この世に自分よりも恐ろしいものがあると驚いて逃げ出す話。
古層
こそう [0] 【古層】
ものごとを歴史的に見たときの,古い時代の層。
古島
こじま 【古島】
姓氏の一。
古島一雄
こじまかずお 【古島一雄】
(1865-1952) 政治家。兵庫県出身。新聞・雑誌記者として活躍。のち衆議院議員。戦後,保守政党の再建に尽力,吉田茂内閣の師範役といわれた。
古川
ふるかわ [2] 【古川・古河】
古くから流れている川。
古川
ふるかわ フルカハ 【古川】
(1)宮城県中北部,大崎平野にある市。近世,陸羽街道の宿駅。良質米を産する。
(2)岐阜県北部,吉城(ヨシキ)郡の町。春の勇壮な古川祭りの起こし太鼓は有名。
古川
ふるかわ フルカハ 【古川】
姓氏の一。
古川古松軒
ふるかわこしょうけん フルカハ― 【古川古松軒】
(1726-1807) 江戸中・後期の地理学者。備中の人。名は辰,通称,平次兵衛。長崎で測量術を学ぶ。諸国を巡り,「西遊雑記」「東遊雑記」を著す。
古川柳
こせんりゅう [2] 【古川柳】
江戸時代に行われた川柳。明治時代に復興された新川柳に対していう。
古川緑波
ふるかわろっぱ フルカハロクハ 【古川緑波】
(1903-1961) 喜劇俳優。東京生まれ。徳川夢声のナヤマシ会に参加,声帯模写で人気を得る。笑いの王国,古川緑波一座を結成,榎本健一と並び称された。
古巣
ふるす【古巣】
one's (old) home.
古巣
ふるす [0] 【古巣】
(1)鳥の,古い巣。巣立ったあとの,打ち捨てられた巣。また,もとの巣。[季]春。
(2)以前に住んだり,勤めたりしてなじんだ所。「―に戻る」
古市
ふるいち 【古市】
姓氏の一。
古市公威
ふるいちこうい 【古市公威】
(1854-1934) 土木工学者。江戸の生まれ。工科大(現東大工学部)学長。全国の河川治水・港湾修築や鉄道・水力発電・上水道などの指導監督にあたる。また土木行政の改善,土木法規の制定など近代土木技術の確立に寄与。
古市古墳群
ふるいちこふんぐん 【古市古墳群】
大阪府羽曳野市と藤井寺市にまたがる大古墳群。古市誉田(コンダ)古墳群とも。応神陵古墳をはじめ,前方後円墳一九,方墳一一,円墳二五などから成る。
古希
こき [1] 【古希・古稀】
〔杜甫「曲江詩」中の「人生七十古来稀」の句から〕
七〇歳をいう。「―の祝い」
古希
こき【古希】
threescore and ten.〜の祝い the celebration of one's seventieth birthday.
古帛紗
こぶくさ [2] 【小帛紗・古帛紗】
茶の湯で用いる帛紗の一。高貴な織物または由緒ある布帛(フハク)の類で作る。亭主は濃茶の時,茶碗に添えて出し,客は茶入れ・香合などの拝見の際,下に敷いて扱う。出し帛紗。
古帳
こちょう [1][0] 【古帳】
古い帳面。古い記録。
古年兵
こねんへい [2] 【古年兵】
初年兵に対して,古くから入営している兵士。古参兵。
古年刀
こねんとう [2] 【古年刀】
武家で,家重代の刀。
古弊
こへい [0] 【古弊】
(1)昔からの悪い習慣。「既に貧富争闘の―を絶す/花柳春話(純一郎)」
(2)古くて,いたんでいること。「累代の公物,―をもちて規模とす/徒然 99」
古式
こしき [1][0] 【古式】
昔から行われ続けている習慣や方法。昔からのしきたり。古来の方式。「―ゆかしい神事」「―にのっとって式典を行う」
古式にのっとり
こしき【古式にのっとり】
following the procedure of the old[time-honored]rite.
古強者
ふるつわもの [4][0] 【古兵・古強者】
(1)戦いの経験を積んだ老巧な武士や軍人。
(2)経験を積み,その道に通じた人。老練。ベテラン。
古形
こけい [0] 【古形】
古い形。古い形式。
古往今来
こおうこんらい コワウ― [1] 【古往今来】
昔から今まで。古来。副詞的に用いる。「此猛烈な経験を嘗め得たものは―ヰリアム一人である/幻影の盾(漱石)」
古律
こりつ [1] 【古律】
(1)昔の法律。
(2)養老律に対して,大宝律をいう。
古徳
ことく 【古徳】
昔の高徳の僧。「―寺を建立し給ふ/沙石 1」
古惚ける
ふるぼ・ける [4] 【古惚ける】 (動カ下一)
時がたって,物が色あせたり,形が崩れたりしてきたならしくなる。「―・けたかばんを持つ」
古意
こい [1] 【古意】
(1)もともとの意義。
(2)昔をなつかしむ心。
古態
こたい [0] 【古態・故態】
元の姿。昔のままの姿。「―に復す」
古戦場
こせんじょう [0] 【古戦場】
昔,戦いのあった場所。
古戦場
こせんじょう【古戦場】
an old[ancient]battlefield.
古手
ふるて [0] 【古手】
■一■ (名)
(1)使いふるした衣服や道具。「―のタイヤ」
(2)長年,その仕事をしている人。
⇔新手(アラテ)
「―の役人」
■二■ (名・形動)
古くからあること。ありふれていること。また,そのさま。「―な心中なぞして/歌舞伎・お染久松色読販」
古手売り
ふるてうり [3] 【古手売り】
古着や古道具を売ること。また,その商売の人。
古手屋
ふるてや [0] 【古手屋】
古着や古道具を売買する商売。
古手買い
ふるてかい [3][0] 【古手買い】
古着や古道具を買うこと。また,その商売の人。
古抄本
こしょうほん [2] 【古抄本・古鈔本】
「古写本」に同じ。
古拙
こせつ [0] 【古拙】 (名・形動)[文]ナリ
美術・建築などで,技術的にはつたないが,古風で素朴な趣のあるさま。アルカイック。「―な表現」
[派生] ――さ(名)
古振り
いにしえぶり 【古振り・古風】
昔の様式や風習・流儀。「本居信仰にて―の物まなびなどすると見えて/滑稽本・浮世風呂 3」
古文
こぶん【古文】
ancient[archaic]writing;classics (古典).古文体 an archaic style.
古文
こぶん [1] 【古文】
(1)昔の詩文。文語体で書かれた文章。また,高等学校国語科の古典の教材で,上代から江戸時代までの詩文。
(2)古体の漢字。小篆(シヨウテン)もしくは大篆(ダイテン)以前の文字をいう場合と,隷書以前の文字をさす場合とがある。
→今文(キンブン)
(3)中国,前漢末の劉歆(リユウキン)らが重んじた経書のテキスト,およびそのテキストを使用する学派。
(4)中国,南北朝時代から発達した対句尊重の駢文(ベンブン)に対して,秦漢以前の達意・明快を主とした散文の文体。唐の韓愈(カンユ)・柳宗元の文体改革運動で提唱された。
古文めく
こぶんめ・く 【古文めく】 (動カ四)
〔「古文」は中国の詩文集「古文真宝」の意〕
四角張っている。堅苦しい。「此揚屋,―・きたる顔つきして/浮世草子・置土産 4」
古文字金銀
こぶんじきんぎん [5] 【古文字金銀】
⇒元文金銀(ゲンブンキンギン)
古文学
こぶんがく [2] 【古文学】
古文{(2)}で書かれた経書を研究する学問。
古文尚書
こぶんしょうしょ コブンシヤウシヨ 【古文尚書】
「書経」の異本。五八編。前漢時代に孔子の家の壁中から発見されたといわれ,春秋戦国時代に通用した古い文字で書かれている。当時のテキスト「今文尚書」にはないもの二五編(原形では一六編)を含んでいた。一旦は亡失したが,東晋に至って再び献上するものがあり,経典の中に加えられた。現在では後世の偽作とされている。
→書経
古文書
こぶんしょ [2][0] 【古文書】
⇒こもんじょ(古文書)
古文書
こもんじょ [0][2] 【古文書】
(1)古い文書。
(2)古文書学の用語。歴史の史料となる古い記録で,特定の対象に意思・情報などを伝えるために作成された文書。一般の著述や記録・日記などと区別される。
古文書
こもんじょ【古文書】
an old document;ancient manuscripts.
古文書学
こもんじょがく [4] 【古文書学】
古文書の様式・材料・署名・花押・印章・書風・用語・文体などを分析して,文書の真偽を鑑定し,体系化したり,またその内容から文書授受者の関係やその歴史的背景を研究する学問。
古文真宝
こぶんしんぽう 【古文真宝】
中国の詩文集。前集一〇巻・後集一〇巻。元の黄堅編。成立年代未詳。前集には漢から宋までの詩を,後集には戦国末から宋までの文を収め,ジャンル別に分類。日本でも広く読まれた。
古文辞
こぶんじ [2] 【古文辞】
(1)古代の文章の言葉。
(2)中国で,秦(シン)・漢以前の文,盛唐以前の詩の総称。
古文辞学
こぶんじがく [4] 【古文辞学】
荻生徂徠(オギユウソライ)が唱えた儒学。宋学を否定し伊藤仁斎の古義学や明の古文辞派の影響を受けつつそれを批判し,中国古代の言語(古文辞)と制度文物の研究によって六経に記載された先王の道を知ろうとするもの。その思想と方法論は本居宣長などの国学に影響を与えた。徂徠学。
古文辞学派
こぶんじがくは 【古文辞学派】
荻生徂徠とその弟子の服部南郭・太宰春台・山県周南らの一派。蘐園(ケンエン)学派。徂徠学派。
古文辞派
こぶんじは 【古文辞派】
(1)中国,明代中期の李攀竜・王世貞らの首唱した文学運動の一派。古文辞{(2)}を文学の模範とすることを主張した。
(2)「古文辞学派」に同じ。
古方
こほう [1][0] 【古方】
(1)昔の方法。
(2)漢方医学の古医方(コイホウ)。「漢医は―後世とも廃止どうぜん/安愚楽鍋(魯文)」
古方家
こほうか [0] 【古方家】
古医方(コイホウ)によって治療する漢方医。
古昔
こせき [1] 【古昔】
むかし。いにしえ。「この紅涙こそは―より人間の特性を染むるもの/文学史骨(透谷)」
古暦
ふるごよみ [3] 【古暦】
年末の,残りが少なくなった暦。また,前年の暦。[季]冬。《うか��と年よる人や―/芭蕉》
古暦
これき [1] 【古暦】
昔の暦(コヨミ)。
古曲
こきょく [1] 【古曲】
(1)古く作られ,古典となったり,または珍しくなった楽曲。
(2)箏曲で,八橋検校(ケンギヨウ)の制定した表組・裏組の曲および「雲井弄斎」をいう。
(3)三味線で,河東節・一中節・宮薗節(薗八節)・荻江(オギエ)節をいう。
古書
こしょ【古書】
an old book;a rare book (珍書);a second-hand book (古本).古書展示会 an exhibition of rare old books.
古書
こしょ [1] 【古書】
(1)昔の書物。
(2)古本(フルホン)。特に,名ざしで買われるような価値ある古本をいう。「―展」「―売買」
古曾部焼
こそべやき [0] 【古曾部焼】
摂津国古曾部で産した陶器。開窯(カイヨウ)の時期は不明だが,寛政(1789-1801)以降は活動していた。遠州七窯の一つに挙げる書もある。唐津・三島の写しや,赤絵に特色のある作がある。明治末期に廃窯。
古朋輩
こほうばい [2] 【古朋輩】
古い友だち。昔の仲間。
古朝鮮
こちょうせん 【古朝鮮】
前漢の武帝が四郡を設置する以前に,朝鮮半島に相次いで存在したといわれる檀君(ダンクン)朝鮮・箕子(キシ)朝鮮・衛氏朝鮮の総称。その所在は大同江流域を中心とした半島北西部地帯といわれる。
古期造山帯
こきぞうざんたい [5] 【古期造山帯】
古生代の造山運動によって形成された山地の分布する地帯。山地は長期にわたる浸食を受けて,一般に高度が低く,炭田地帯とほぼ一致する。ヨーロッパではスカンジナビア・ペニン・チューリンゲンバルトなど,アジアではウラル・天山・アルタイ・大興安嶺など,北アメリカのアパラチア,オーストラリアのグレートディバイディングなどの山脈。古期褶曲山脈。
→新期造山帯
古木
ふるき [0] 【古木】
多くの年を経た木。こぼく。老樹。
古木
こぼく [0][1] 【古木】
長い年月を経た立ち木。老木。
古木責め
こぼくぜめ 【古木責め】
大木につるして責めさいなむ拷問。
古本
こほん [0] 【古本】
(1)古くなった本。古書。ふるほん。
⇔新本
(2)古い形の本文・内容の本。「―節用集」
古本
ふるほん [0] 【古本】
(1)読みふるした本。
(2)刊行されてから時を経た本。古書。
古本
ふるほん【古本】
a secondhand book.古本屋 a secondhand bookseller (人).a secondhand bookstore (店).
古本屋
ふるほんや [0] 【古本屋】
古本を売買する店。また,その人。古書籍商。
古本説話集
こほんせつわしゅう 【古本説話集】
〔原本の書名が不明のため,1943年(昭和18)に命名〕
説話集。一冊。編者未詳。大治年間(1126-1131)末頃成立か。前半は和歌説話,後半は仏法説話より成る。
古札
ふるふだ [0] 【古札】
古くなった社寺の札。
古札納め
ふるふだおさめ [5] 【古札納め】
(1)年末に,古札を社寺に納めること。
(2)近世,銭をもらって古札を他人にかわって社寺に納めた乞食の一種。
古朴
こぼく [0] 【古朴・古樸】 (名・形動)[文]ナリ
古びて飾りけのない・こと(さま)。「―な木像」
古来
こらい【古来】
from old[ancient]times;from time immemorial.〜の old;→英和
time-honored <custom> .
古来
こらい [1] 【古来】
昔から今まで。古くから。副詞的にも用いる。「―難所といわれた所」
古来風体抄
こらいふうていしょう 【古来風体抄】
歌論書。二巻。藤原俊成著。初撰本1197年,再撰本1201年成立。式子内親王の依頼に応じて,歌体の歴史的批評,勅撰集からの秀歌例などを記したもの。
古染め付け
こそめつけ [2] 【古染(め)付け】
〔清代の新渡り染め付けに対して,古渡りの染め付けの意〕
中国明末期に景徳鎮の民窯(ミンヨウ)で産出された染め付け磁器。中国で雑器として生産されたものと,日本からの注文品とがある。器胎は厚く粗雑で,虫食いと俗称される釉(ウワグスリ)の剥落(ハクラク)などが見られる。古拙な絵に飄逸みがあり,茶道で好まれた。古染め。
古染付け
こそめつけ [2] 【古染(め)付け】
〔清代の新渡り染め付けに対して,古渡りの染め付けの意〕
中国明末期に景徳鎮の民窯(ミンヨウ)で産出された染め付け磁器。中国で雑器として生産されたものと,日本からの注文品とがある。器胎は厚く粗雑で,虫食いと俗称される釉(ウワグスリ)の剥落(ハクラク)などが見られる。古拙な絵に飄逸みがあり,茶道で好まれた。古染め。
古柳
こやなぎ 【古柳・小柳】
雑芸の一種。平安時代から行われ,朗詠調でうたわれたという。小柳節。
古株
ふるかぶ [0] 【古株】
その集団・地域などに古くからいる人。古顔。「―の社員」
古株
ふるかぶ【古株】
[古顔]a veteran;→英和
an old-timer.
古格
こかく [0][1] 【古格】
昔のやり方。古くからの格式。古例。
古梅園
こばいえん [2] 【古梅園】
江戸時代創業の墨の老舗(シニセ)。また,そこで作られた墨。最初奈良で作られた。
古検
こけん [0] 【古検】
慶長(1596-1615)・元和(1615-1624)以降の検地に対して,1582年(天正10)の太閤検地のこと。1726年の新検地条目制定以後は,享保(1716-1736)以前のすべての検地をいう。
→新検
古楽
こがく [1] 【古楽】
(1)古い音楽。古い時代の音楽。
(2)雅楽の唐楽の楽曲分類。新楽と対するもので,古くから用いられたが,分類基準には諸説あって定めがたい。現状では羯鼓(カツコ)のリズム-パターンが異なり,古楽では右桴(バチ)のみの壱鼓掻(イツコガキ)が用いられる。
(3)西洋音楽で,バロック期以前の音楽の称。アーリー-ミュージック。
古楽府
こがふ [2] 【古楽府】
中国古典詩の一形式。唐代に白居易らによってつくられた新楽府に対して,六朝時代以前につくられた古い楽府。
古様
いにしえざま 【古様】
昔。過ぎ去った時の様子。「あるじのおとど,今夜は―のことはかけ侍らねば/源氏(行幸)」
古樸
こぼく [0] 【古朴・古樸】 (名・形動)[文]ナリ
古びて飾りけのない・こと(さま)。「―な木像」
古樹
こじゅ [1] 【古樹】
年数を経た古い木。
古歌
こか [1] 【古歌】
昔の人がよんだ歌。古い歌。
古武
こたけ 【古武】
姓氏の一。
古武士
こぶし [1][2] 【古武士】
昔の武士。節操堅固で,信義にあついとされた。「―然とした風貌」
古武弥四郎
こたけやしろう 【古武弥四郎】
(1879-1968) 生化学者。岡山県生まれ。大阪大教授。アミノ酸代謝,特にトリプトファン代謝の研究で中間代謝産物であるキヌレニンを発見。
古気候
こきこう [2] 【古気候】
現在の気候に対し,過去の気候のこと。過去の気候を研究する学問が古気候学。
古池
ふるいけ [0] 【古池】
古くからある池。古くてすさんだ池。「―や蛙(カワズ)とびこむ水の音(芭蕉)/春の日」
古河
こが 【古河】
茨城県西端の市。室町時代,古河公方の根拠地。近世,土井氏らの城下町。日光街道の宿場町として繁栄。現在は電気機器・機械・化学などの工業が発達。
古河
ふるかわ フルカハ 【古河】
姓氏の一。
古河
ふるかわ [2] 【古川・古河】
古くから流れている川。
古河公方
こがくぼう [3] 【古河公方】
鎌倉公方足利持氏の遺子足利成氏(シゲウジ)以下政氏・高基・晴氏・義氏の五代の称。関東管領上杉憲忠を謀殺した成氏が,下総古河に拠って幕府・上杉勢力に対抗したことに由来する称。
古河太四郎
ふるかわたしろう フルカハタシラウ 【古河太四郎】
(1845-1907) 教育者。京都の人。1878年(明治11)日本最初の盲聾学校である京都盲唖院を創設し院長を務める。盲聾教育の確立に尽力。
古河市兵衛
ふるかわいちべえ フルカハイチベヱ 【古河市兵衛】
(1832-1903) 実業家。京都の人。初め小野組生糸買付主任。のち草倉・足尾・阿仁・院内などの鉱山を経営,古河財閥の基礎を築いた。
古河庭園
ふるかわていえん フルカハ―ヱン 【古河庭園】
東京都北区にある大正時代の庭園。正式名,旧古河庭園。洋風庭園をコンドルが設計,和風庭園を小川治兵衛につくらせた和洋併立式で著名。
古河黙阿弥
ふるかわもくあみ フルカハ― 【古河黙阿弥】
⇒河竹(カワタケ)黙阿弥
古泉
こいずみ コイヅミ 【古泉】
姓氏の一。
古泉
こせん [0] 【古銭・古泉】
(1)昔の貨幣。古い銭。
(2)江戸時代,寛永通宝以前の銭貨をいう称。
⇔新銭(シンセン)
古泉千樫
こいずみちかし コイヅミ― 【古泉千樫】
(1886-1927) 歌人。千葉県生まれ。本名,幾太郎。伊藤左千夫に師事,「アララギ」同人となる。写生を基調とした端整な抒情みを特徴とする。のち「日光」に参加。歌集「川のほとり」「屋上の土」など。
古泉学
こせんがく [2] 【古銭学・古泉学】
過去の貨幣・メダルを研究する学問。経済学・考古学・歴史学・地理学・美術史などの研究の補助的役割を果たす。
古法
こほう [1] 【古法】
(1)昔の法律。
(2)古くからのしきたり。
古法眼
こほうげん [2] 【古法眼】
父子ともに法眼の位を授けられている時,その父の方をいう称。特に,狩野元信をいう。
古注
こちゅう [0][1] 【古注・古註】
■一■ (名)
(1)江戸時代以前または国学成立以前になされた注釈。
(2)中国で,漢・唐時代の経書の訓詁上の注釈。
⇔新注
■二■ (形動ナリ)
古くさいさま。「―ナ気質(カタギ)/日葡」
古活字本
こかつじぼん [0] 【古活字本】
文禄(1592-1596)から慶安(1648-1652)頃までに刊行された,活字で印刷された本。文禄の役で朝鮮の活字印刷技術が導入されたことによる。慶長勅版・伏見版・駿河版・嵯峨本など。古活字版。
古流
こりゅう [1] 【古流】
(1)古風な流儀。昔からのやり方。
(2)生け花の流派の一。江戸中期に今井宗普の創始という。
古浄瑠璃
こじょうるり [2] 【古浄瑠璃】
義太夫節以前の古い浄瑠璃各派の総称で,義太夫節を当流浄瑠璃・新浄瑠璃などと称するのに対する呼称。近松門左衛門と竹本義太夫が提携した作「出世景清(カゲキヨ)」初演(1685年)以前の浄瑠璃を主にさし,杉山丹後掾(タンゴノジヨウ)・薩摩(サツマ)浄雲・和泉太夫(イズミダユウ)・薩摩外記(ゲキ)・井上播磨掾(ハリマノジヨウ)・山本角太夫・宇治加賀掾らの語り物をいう。六段形式が多く,内容は単純で説話的・類型的である。
古浜縮緬
こはまちりめん [4] 【小浜縮緬・古浜縮緬】
代表的な丹後縮緬。織りが密でしぼが普通の縮緬より細かい。
古渡
こと [1] 【古渡】
「こわたり(古渡)」に同じ。
⇔新渡(シント)
古渡り
こわたり [2] 【古渡り】
古くに外国から伝来したもの。特に,織物・陶磁器・器物などで,主に室町時代中頃までに渡ってきたものをいい,貴重なものとされた。時代渡り。本(モト)渡り。昔渡り。こと。「―サラサ」「―唐桟(トウザン)」
→今(イマ)渡り
古満
こま 【古満】
江戸時代の蒔絵師の姓。古満休意に始まる。
→古満蒔絵
古満休伯
こまきゅうはく 【古満休伯】
(?-1715) 江戸中期の蒔絵(マキエ)師。古満家二代。1681年,父休意の跡を承けて幕府御用蒔絵師となる。黒漆の技に優れ,作風は精巧華麗と評された。
古満休意
こまきゅうい 【古満休意】
(?-1663) 江戸初期の蒔絵師。御用蒔絵師古満派の祖。徳川家光の時に出仕。研ぎ出し蒔絵を得意とし,江戸城内紅葉山の仏殿や家綱廟の蒔絵に携わった。
古満蒔絵
こままきえ [3][4] 【古満蒔絵】
江戸時代の御用蒔絵師,古満家で製作した蒔絵。
古漬
ふるづけ [0] 【古漬(け)】
長い間漬けてある漬物。
古漬け
ふるづけ [0] 【古漬(け)】
長い間漬けてある漬物。
古瀬戸
こせと [0][2] 【古瀬戸】
愛知県の瀬戸で鎌倉末期から室町末期頃まで焼かれた陶器。釉(ウワグスリ)は,灰釉(ハイグスリ)か飴釉(アメグスリ)が用いられている。
→古瀬戸(フルセト)
古瀬戸
ふるせと [0] 【古瀬戸】
尾張国瀬戸の初代藤四郎作の陶器,および同種の黒い天目釉(テンモクユウ)の陶器の称。大瀬戸と小瀬戸がある。
→古瀬戸(コセト)
古点
こてん [0] 【古点】
(1)漢籍や仏典などに施された古い訓点。主として平安時代のものをさす。
(2)万葉集訓点の一。951年,源順(ミナモトノシタゴウ)ら梨壺(ナシツボ)の五人がつけたもの。
→次点
→新点
古版
こはん [0] 【古版】
昔,出版された書物。
古版本
こはんぽん [0] 【古版本】
古版の本。日本では,江戸初期以前,中国では明代以前の版本をいう。こはんぼん。
古物
ふるもの【古物】
an old[a used,a secondhand]article.
古物
ふるもの [0] 【古物】
古くなった衣服や道具類。こぶつ。
古物
こぶつ【古物】
antiques;curios;a secondhand article.古物商 a curiosity[secondhand]shop (店);a dealer in secondhand articles (人).
古物
こぶつ [0][1] 【古物・故物】
(1)すでに使用された物品,もしくは,未使用でも使用される目的で取引された物品,またはこれらの物品にいくらか手入れをしたもの。「―商」
(2)古くから伝わった品物。由緒ある品物。
古物商
こぶつしょう [3] 【古物商】
古物を売買・交換する商売。また,その商人。ふるもの屋。古道具屋。
古物営業法
こぶつえいぎょうほう 【古物営業法】
警察上または犯罪捜査上の目的のために,古物商の営業について規制を加える法律。1949年(昭和24)制定。
古物語
ふるものがたり 【古物語】
(1)昔の出来事の話。思い出話。「さしぐみに―にかかづらひて/源氏(橋姫)」
(2)古い時代の物語。特に,源氏物語より前の物語。「源氏の事は申すに及ばず―も取るなり/正徹物語」
古状
こじょう [1] 【古状】
(1)昔の手紙。
(2)古人の書状。
古狐
ふるぎつね [3] 【古狐】
(1)年とった狐。通力を得た狐。
(2)長く経験を積んで,慣れてずるがしこい人。
古狸
ふるだぬき [3] 【古狸】
(1)年を経た狸。
(2)長く経験を積んでずるがしこくなっている人。
古狸
ふるだぬき【古狸】
an old fox (悪賢い人).
古生代
こせいだい [2] 【古生代】
地質時代の四代区分のうち,先カンブリア時代の後,中生代の前の時代。今から約五・七五億年前から約二・四七億年前までの期間。旧古生代(カンブリア紀・オルドビス紀・シルル紀)と新古生代(デボン紀・石炭紀・二畳紀)とに分けられる。古生代の初めから脊椎動物を除くすべての動物門の代表的なものが出現している。
古生代
こせいだい【古生代(層)】
《地》the Paleozoic era (strata).
古生層
こせいそう [2] 【古生層】
⇒古生界(コセイカイ)
古生松葉蘭類
こせいまつばらんるい [7] 【古生松葉蘭類】
古生代デボン紀に栄えた下等なシダ植物。単純な形態の気孔が存在し,陸生高等植物の祖と考えられている。
古生物
こせいぶつ [2] 【古生物】
地質時代に生存していた生物。化石として知られる。
古生物
こせいぶつ【古生物】
extinct animals and plants.古生物学(者) paleontology (a paleontologist).→英和
古生物学
こせいぶつがく [5] 【古生物学】
古生物を研究の対象とする学問分野。古動物学・古植物学・微古生物学などに区分される。生物の進化の解明や地層の対比,堆積環境の解析に貢献している。
古生界
こせいかい [2] 【古生界】
古生代にできた地層・岩体。砂岩・泥岩・礫(レキ)岩・石灰岩や火山物質などから成る。日本では古生代オルドビス紀の地層が最も古い。古生層。
古田
ふるた [0] 【古田】
古い田。古びて荒れている田。
⇔新田(アラタ)
古田
ふるた 【古田】
姓氏の一。
古田
こでん [0] 【古田】
「本田(ホンデン){(3)}」に同じ。
古田織部
ふるたおりべ 【古田織部】
(1544-1615) 安土桃山時代の武将・茶人。織部流茶道の開祖。美濃の人。名は重然(シゲナリ)。織田信長・豊臣秀吉に仕えた大名で,織部正に叙任。千利休の高弟で,のち一流をなし,徳川秀忠はじめ諸大名に茶の湯を伝授。関ヶ原の戦いでは徳川方に属し功をあげたが,大坂夏の陣で豊臣方に内通したとの疑いを受け自刃。
古甲金
ここうきん [2] 【古甲金】
甲州(コウシユウ)金のうち,江戸時代になって幕府の管理となる前に造られたもの。
古画
こが [1] 【古画】
昔の人が描いた絵。昔の絵画。
古画品録
こがひんろく コグワ― 【古画品録】
中国の画論。一巻。南斉の謝赫(シヤカク)が,六世紀に画家評をまとめた現存最古の画論。絵画の理想を論じた六つの規範,六法が著名。
→六法(2)
古畑
ふるはた 【古畑】
姓氏の一。
古畑種基
ふるはたたねもと 【古畑種基】
(1891-1975) 法医学者・血清学者。三重県生まれ。東大教授・警察庁科学警察研究所所長などを歴任。帝銀事件・下山事件など第二次大戦後の難事件の鑑定にかかわる。
古疵
ふるきず [0][2] 【古傷・古疵】
(1)古くなった傷あと。昔受けた傷。
(2)以前に犯した悪事やにがい体験など,思い出したくない事柄。「昔の―を暴き立てる」「―に触れる」
古癖
こへき [0] 【古癖】
(1)古い書画・器物などを好むこと。好古癖。
(2)古くからの悪い習慣。
古皮質
こひしつ [2] 【古皮質】
大脳皮質の一部。旧皮質に次いで発生し,両生類以上にみられる。ヒトでは大脳半球の内側の狭い部分に局在する。
→旧皮質
→大脳辺縁系
古着
ふるぎ [0][3] 【古着】
着古した衣服。
古着
ふるぎ【古着】
old[used]clothes;secondhand clothing.古着屋 an old clothes dealer (人);a secondhand clothes store (店).
古着屋
ふるぎや [0] 【古着屋】
古着の売買をする人。また,その店。
古着市
ふるぎいち [3] 【古着市】
古着を売る市。
古碑
こひ [1] 【古碑】
古い石碑。
古礼
これい [0][1] 【古礼】
昔の礼式・作法。
古社
こしゃ [1] 【古社】
古い神社。
古神道
こしんとう [2] 【古神道】
後世の儒教・仏教など外来思想に影響される以前の日本固有の神道。主に記紀・祝詞(ノリト)・万葉集などの古典に表れた思想を中心とする信仰。
古祠
こし [1] 【古祠】
古い社。古いほこら。
古称
こしょう [0] 【古称】
昔の呼び名。
古稀
こき [1] 【古希・古稀】
〔杜甫「曲江詩」中の「人生七十古来稀」の句から〕
七〇歳をいう。「―の祝い」
古第三紀
こだいさんき [4][1][3] 【古第三紀】
新生代第三紀の前半で,暁新世・始新世・漸新世を合わせた時代。約六五〇〇万年前から約二四〇〇万年前までの期間。哺乳類が栄え,被子植物が繁茂した。示準化石は貨幣石。
古筆
こひつ 【古筆】
姓氏の一。
古筆
こひつ [0] 【古筆】
(1)昔の人の筆跡。特に,平安時代から鎌倉時代にかけてのすぐれた筆跡。主に和様書道の草仮名のものにいう。
(2)「古筆見(ミ)」の略。
古筆了佐
こひつりょうさ 【古筆了佐】
(1582-1662) 江戸前期の古筆鑑定家。近江の人。本名,平沢弥四郎。近衛前久に書画の鑑定を,烏丸光広に連歌を学ぶ。茶道にも通じた。「古筆」の姓と「琴山」号の鑑定証印を関白豊臣秀次から賜り,明治維新まで一子相伝した。
古筆切
こひつぎれ [0] 【古筆切】
古筆の,断簡になったもの。古来,手鑑(テカガミ)や幅(フク)・茶掛けにするために,古筆を切断したものが多い。
古筆家
こひつけ [3] 【古筆家】
古筆了佐にはじまる家系。
古筆家
こひつか [0] 【古筆家】
「古筆見(ミ)」に同じ。
古筆見
こひつみ [0] 【古筆見】
古筆{(1)}の真偽を鑑定すること。また,それを専門にする人。古筆家。
古筆鑑
こひつかがみ [4] 【古筆鑑】
古筆{(1)}の鑑定・鑑賞,あるいは書道の手本とするために,古筆切を集めて冊子としたもの。古筆手鑑(テカガミ)。
古米
こまい [0][1] 【古米】
その年の米がとれた後も残っている前年の米。とれて一年以上たった米。ふるごめ。
⇔新米
古米
ふるごめ [0] 【古米】
古くなった米。ひねごめ。こまい。
古紙
こし [1] 【故紙・古紙】
古い紙。古反故(フルホゴ)。反故。「―再生」
古細菌
こさいきん [2] 【古細菌】
高濃度の塩水や高酸性・高温の温泉水の中など,他の生物が生存し得ない特殊な環境でしか生育できない細菌の総称。核はないが,細菌とは異なる化学成分の細胞壁をもつ。真正細菌(原核生物)と真核生物との中間的存在。メタン細菌など。
古経
こきょう [0][1] 【古経】
(1)古い経書(ケイショ)。
(2)古い仏教経典。
古美術
こびじゅつ [2] 【古美術】
古い絵画・書・彫刻・陶磁器・家具・調度などの美術品の総称。
〔従来「骨董」と呼ばれてきたが,美的鑑賞に重きをおいて戦後用いるようになった語〕
古義
こぎ [1] 【古義】
(1)言葉・文章などの古い時代の解釈。
(2)「古義真言宗」の略。
古義堂
こぎどう 【古義堂】
古義学を唱えた儒学者伊藤仁斎の学塾。1662年,京都堀川の自宅に創設。堀川学校。
古義学
こぎがく [2] 【古義学】
伊藤仁斎の提唱した学問。孔子・孟子の教えをその原典にさかのぼって究めようとするもの。名称は仁斎の私塾の古義堂による。
古義学派
こぎがくは 【古義学派】
古学派の一。古義学を奉ずる儒学の一派。仁斎学派。堀川学派。
古義派
こぎは 【古義派】
⇒古義真言宗(コギシンゴンシユウ)
古義真言宗
こぎしんごんしゅう 【古義真言宗】
真言宗の一派。覚鑁(カクバン)が加持身説を説いて根来寺に分立した新義真言宗に対して,従来の教理・本地身説を説くもの。高野山を中心とし,古義八派といわれたが,現在は各派に分裂。古義派。古義。
→新義真言宗
古老
ころう [0] 【古老・故老】
としより。老人。特に,昔のことをよく知っている老人。「村の―に話を聞く」
古聖
こせい [0] 【古聖】
昔の聖人。
古臭い
ふるくさ・い [4] 【古臭い】 (形)[文]ク ふるくさ・し
いかにも古い感じがする。古くて新鮮さがない。「―・い着物」「―・いたとえ」
[派生] ――さ(名)
古臭い
ふるくさい【古臭い】
old;→英和
old-fashioned;outdated;[陳腐な]stale;→英和
trite.→英和
古色
こしょく [1] 【古色】
年を経て物の古びた色合い。古風な趣。「―を帯びる」
古色蒼然
こしょくそうぜん [1] 【古色蒼然】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひどく古びたさま。いかにも古めかしいさま。「―たる館」「―としたお堂」
古色蒼然とした
こしょく【古色蒼然とした】
antique-looking.
古茶
こちゃ [1] 【古茶】
前年に製した茶。[季]夏。
⇔新茶
古草
ふるくさ [0] 【古草】
若草に混じって枯れずに残っている去年からの草。[季]春。「―に新草(ニイクサ)まじり/万葉 3452」
古薩摩
こさつま [2] 【古薩摩】
元禄(1688-1704)以前の初期の薩摩焼。
古血
ふるち [2][0] 【古血】
⇒おけつ(瘀血)
古衣
ふるぎぬ 【古衣】
着古した衣服。古着(フルギ)。「春をばかへすしづが―/為忠集」
古衣
ふるごろも 【古衣】
〔「ふるころも」とも〕
■一■ [3] (名)
着古した衣服。
■二■ (枕詞)
古衣をまた打って柔らかくすることから,「また打つ」の類音の地名「まつちの山」にかかる。「―真土山より帰り来ぬかも/万葉 1019」
古裂
こぎれ [0] 【古切・古裂】
江戸時代以前に外国から入ってきた金襴(キンラン)・緞子(ドンス)などの布地。茶道具の仕覆に仕立てたり,屏風・手鑑に貼ったりして珍重される。
古言
ふること 【古言】
(1)古くから伝えられた言葉。言い伝え。また,昔の物語。「世の―になむありける/大和 155」
(2)昔の詩歌。古歌。「ならのはの名におふ宮の―ぞこれ/古今(雑下)」
(3)思い出話をすること。「かやうなる女・おきななんどの―するはいとうるさく/大鏡(道長)」
古言
こげん [0][1] 【古言】
(1)古い言語。古語。
(2)古人のいった文句。昔からの名言。
古言梯
こげんてい 【古言梯】
仮名遣い辞書。一冊。楫取魚彦(カトリナヒコ)著。1764年成立。契沖の「和字正濫鈔」の不備を補い,古書を引いて仮名遣いの典拠を示す。歴史的仮名遣いの正書法的地位を確立させた。
古言清濁考
こげんせいだくこう 【古言清濁考】
語学書。石塚竜麿著。三冊。1801年刊。本居宣長の説をうけ,古事記・日本書紀・万葉集の用例からそれぞれの語の清濁を明らかにしようとしたもの。
古言衣延弁
こげんええべん 【古言衣延弁】
語学書。写本一冊。奥村栄実(テルザネ)著。1829年成立。上代および平安前期まではア行のエ[e](衣)とヤ行のエ[je](延)に音韻上の区別があったことを実証したもの。
古訓
こくん [0] 【古訓】
(1)昔の人のいましめ。
(2)ある漢字・漢文に対する中世以前の読み方。
古記
こき [1] 【古記】
昔の人が書いた古い記録。旧記。
古記録
こきろく [2] 【古記録】
古い時代の史料となる記録。公私の日記など。
古註
こちゅう [0][1] 【古注・古註】
■一■ (名)
(1)江戸時代以前または国学成立以前になされた注釈。
(2)中国で,漢・唐時代の経書の訓詁上の注釈。
⇔新注
■二■ (形動ナリ)
古くさいさま。「―ナ気質(カタギ)/日葡」
古詩
こし [1] 【古詩】
(1)昔の古い詩。
(2)中国の古典詩で,古体の詩型に属するもの。近体詩の成立する唐代以前の詩のほか,古体にならって作られた唐代以後の詩をもいう。
(3)漢代に成立した一連の作者未詳の五言詩。「文選(モンゼン)」の古詩の一九首はその代表例。
古語
こご【古語】
an archaic word.
古語
こご [1] 【古語】
(1)昔使われた言葉で,現在では一般に使われなくなっているもの。古典語。
⇔現代語
「―辞典」
(2)古人の言ったことば。「―にいわく」
古語り
いにしえがたり 【古語り】
昔話。昔語り。「そこはかとなき―にのみ紛らはさせ給ひて/源氏(横笛)」
古語拾遺
こごしゅうい コゴシフヰ 【古語拾遺】
歴史書。一巻。斎部(インベ)広成著。807年成立。中臣(ナカトミ)氏の勢力の伸長下,祭祀(サイシ)執行の職権を縮小されつつあった旧来の祭祀氏族斎部氏が,平城天皇に提出した愁訴状。神代以来の歴史を扱い,記紀を補う資料として重要。題名は後人の付けたもの。
古語辞典
こごじてん [3] 【古語辞典】
国語辞典の一種。上代から近世末期までの語・慣用句について,意味・語誌・用法などを説明し,用例を添えたもの。
古説
こせつ [0][1] 【古説】
古い説。昔の説。旧説。
古調
こちょう [0][1] 【古調】
古い時代の調子。楽調・画調や和歌の調子などにいう。
古論
ころん [0][1] 【古論】
古文字で書かれた「論語」の異本。前漢時代に孔子の家の壁中から発見されたという。現在のものより一編多く,二一編。
→斉論
→魯論(ロロン)
古諺
こげん [0][1] 【古諺】
古くから伝わることわざ。
古謡
こよう [0] 【古謡】
ふるくから伝わる歌謡。「琉球の―」
古譚
こたん [0] 【古譚】
古い話。昔話。
古豪
こごう [0] 【古豪】
長年の経験を積んだ,力量のある人。ふるつわもの。ベテラン。「―どうしの対戦」
古賀
こが 【古賀】
福岡県北西部,糟屋(カスヤ)郡の町。福岡市に近く,住宅・工業地化が進む。北西は玄海国定公園となる。
古賀
こが 【古賀】
姓氏の一。
古賀政男
こがまさお 【古賀政男】
(1904-1978) 作曲家。福岡県生まれ。明大卒。「古賀メロディー」と称せられる多くの流行歌を作曲した。
古賀春江
こがはるえ 【古賀春江】
(1895-1933) 洋画家。福岡県生まれ。西欧の新風の摂取に努め,シュールレアリスムの傾向の強い前衛的作品を残した。代表作「素朴な月夜」など。
古賀精里
こがせいり 【古賀精里】
(1750-1817) 江戸後期の儒者。寛政の三博士の一人。佐賀藩の人。朱子学を奉じ昌平黌(シヨウヘイコウ)の教官となり,寛政異学の禁を推進。著「大学章句纂釈」「精里集抄」など。
古賀逸策
こがいっさく 【古賀逸策】
(1899-1982) 電気工学者。佐賀県生まれ。東工大・東大教授。水晶の圧電作用を研究。1932年(昭和7)水晶発振器を発明し,無線通信や水晶時計に応用。
古賢
こけん [1] 【古賢】
昔の賢人。「―の教え」
古赤絵
こあかえ [2] 【古赤絵】
中国明代の赤絵のうち,景徳鎮民窯で万暦以前のものの総称。下地に染付を用いない。一六世紀前半が最盛期。
古跡
こせき【古跡】
a place of historic(al) interest.古跡保存会 a society for the preservation of historic remains.
古跡
こせき [0][1] 【古跡・古蹟】
歴史に残るような有名な事件や建物などがあったあと。遺跡。旧跡。古址(コシ)。
古蹟
こせき [0][1] 【古跡・古蹟】
歴史に残るような有名な事件や建物などがあったあと。遺跡。旧跡。古址(コシ)。
古身
ふるみ 【古身・古刃】
時代ものの刀。古い刀身。
⇔新身(アラミ)
「鑓の権三が―の鑓/浄瑠璃・鑓の権三(下)」
古道
こどう [1] 【古道】
(1)昔の交通路。旧道。
(2)古代・古来の道義・方法・文化。古(イニシエ)の道(ミチ)。儒学では原始儒教(聖人の道),神道・国学では日本の古神道のこと。
古道
ふるみち [2][0] 【古道】
ふるい道。旧道。
古道具
ふるどうぐ【古道具】
old[used]furniture;a secondhand article;⇒骨董(とう).古道具屋 a secondhand dealer (人);a secondhand shop[ <米> store](店);a junk dealer;a junkie[junky].→英和
古道具
ふるどうぐ [3][0] 【古道具】
長年使って古くなった道具。
古道具屋
ふるどうぐや [0] 【古道具屋】
古道具を売買する店。また,その人。古物商。
古道大意
こどうたいい コダウ― 【古道大意】
国学書。二巻。平田篤胤著。1824年刊。篤胤の講義を門人が筆録したもの。古学の精神を称揚して,儒仏や西洋科学を排斥する。
古都
こと [1] 【古都】
昔のみやこ。また,昔から続いている,長い歴史のあるみやこ。「―京都」「―ローマ」
古都
こと【古都】
an ancient city;a former capital (旧都).
古都保存法
ことほぞんほう 【古都保存法】
古都における歴史的風土の保存に関する特別の措置を定めた法律。京都市・奈良市・鎌倉市と政令で定める市町村を対象とする。1966年(昭和41)制定。
古酒
こしゅ [1] 【古酒】
(1)日本酒で,前年度またはそれより以前に造った酒。熟成した酒。
⇔新酒
[季]秋。
(2)一般に,長い貯蔵期間を経て熟成した酒。
古酒
ふるざけ 【古酒】
〔古くは「ふるさけ」〕
前年以前に仕込んだ酒。こしゅ。
古里
ふるさと [2] 【故郷・古里・故里】
(1)生まれ育った土地。故郷(コキヨウ)。「―の山川」「第二の―」
(2)(比喩的に)精神的なよりどころ。「心の―」
(3)古びて荒れた里。かつて都や離宮のあったところをいう。古跡。古都。「―となりにし奈良の都にも/古今(春下)」
(4)かつて住んだり,訪れたりしたことのある土地。古くからなじんでいる里。「人はいさ心も知らず―は花ぞむかしの香ににほひける/古今(春上)」
(5)自宅。我が家。宮仕え先や旅先に対していう。「おのおの―に心細げなる言伝てすべかめり/源氏(明石)」
古里温泉
ふるさとおんせん 【古里温泉】
鹿児島県鹿児島市,桜島南岸の鹿児島湾に臨む温泉。桜島一周道路に沿って観光温泉街が発展。
古金
こきん [0] 【古金】
江戸後期に,それまで通用していた金貨をいう。
古金大判
こきんおおばん [4] 【古金大判】
甲斐で鋳造したといわれる大判。1588年の天正大判より古い時代のものとされる。古甲金の一。
古金襴
こきんらん [2] 【古金襴】
古く,外国から渡って来た金襴。室町中期に渡来したものをいう。古渡(コワタリ)金襴。
古鈔本
こしょうほん [2] 【古抄本・古鈔本】
「古写本」に同じ。
古鉄
ふるがね [0] 【古鉄】
〔「ふるかね」とも〕
使いふるした金属製品。また,その破片など。
古鉄買い
ふるがねかい [4] 【古鉄買い】
古鉄などを買い集める商人。また,その職業。
古銅
こどう [1][0] 【古銅】
(1)古代の銅。銅器。
(2)古い銅銭。古銭。
古銅器
こどうき [2] 【古銅器】
(1)古代の銅器。
(2)中国の殷(イン)・周の時代に,青銅で鋳造された鬲(レキ)・鼎(テイ)・爵(シヤク)などの器物。
古銅輝石
こどうきせき [4] 【古銅輝石】
斜方輝石の一。頑火(ガンビ)輝石と紫蘇(シソ)輝石との中間の変種。短柱状の結晶で,ブロンズ(青銅)光沢がある。ブロンザイト。
古銭
こせん【古銭】
an old[ancient]coin.
古銭
こせん [0] 【古銭・古泉】
(1)昔の貨幣。古い銭。
(2)江戸時代,寛永通宝以前の銭貨をいう称。
⇔新銭(シンセン)
古銭学
こせんがく [2] 【古銭学・古泉学】
過去の貨幣・メダルを研究する学問。経済学・考古学・歴史学・地理学・美術史などの研究の補助的役割を果たす。
古銭家
こせんか [0] 【古銭家】
古銭を集めて研究・愛玩(アイガン)する人。愛銭家。
古鏡
こきょう [0] 【古鏡】
古い鏡。古代の鏡。
古関
こせき 【古関】
姓氏の一。
古関裕而
こせきゆうじ 【古関裕而】
(1909-1989) 作曲家。福島市生まれ。早大応援歌「紺碧の空」,軍歌「露営の歌」や「とんがり帽子」「長崎の鐘」「君の名は」などを作曲。
古隷
これい [0] 【古隷】
⇒秦隷(シンレイ)
古雅
こが [1] 【古雅】 (名・形動)[文]ナリ
古風でみやびな・こと(さま)。「古代の人像は―にして奇(クシ)く/慨世士伝(逍遥)」
古集
こしゅう [0] 【古集】
古い時代の詩歌や文章を集めた書物。
古音
こおん [1] 【古音】
呉音が伝わる以前に日本に伝来していた漢字音。「巷」を「そ」,「宜」を「が」,「意」を「お」と読む類。
古韻
こいん [0][1] 【古韻】
中国の漢・魏(ギ)の頃までの,漢字の韻。「広韻」以前の韻。
古顔
ふるがお [0] 【古顔・故顔】
古くからそこにいる人。古株。古参。
⇔新顔
古風
いにしえぶり 【古振り・古風】
昔の様式や風習・流儀。「本居信仰にて―の物まなびなどすると見えて/滑稽本・浮世風呂 3」
古風
こふう [1] 【古風】 (名・形動)[文]ナリ
(1)昔風の流儀や習慣。また,古めかしいさま。「―な考え」「―にならう」
(2)漢詩で,古詩。
(3)自派の俳諧を当流と呼んだ談林派が,貞門派の俳諧をさしていった称。古流。
[派生] ――さ(名)
古風な
こふう【古風な】
old-fashioned;antiquated.→英和
古風土記
こふどき 【古風土記】
713年の元明天皇の勅により編纂された風土記を,後世の風土記と区別していう語。「出雲国風土記」の全部,常陸・播磨・豊後・肥前の各風土記の一部が現存。
古馬
こば [1] 【古馬】
三歳馬や四歳馬に対し,それ以上の年齢の馬。ふる馬。
古馴染み
ふるなじみ [3] 【古馴染み】
古くから親しくしている間柄。また,その人。昔なじみ。
古鳥蘇
ことりそ 【古鳥蘇】
〔「新鳥蘇」に対して,伝来の古いものをいう〕
雅楽の一。右方に属する,壱越(イチコツ)調の高麗楽(コマガク)。常装束に巻纓(ケンエイ)の冠をつけ,六人で舞う。
句
く 【句】
■一■ [1] (名)
(1)言葉や文章の中の一区切り。
(2)文の中で,ある一つの意味を示す単語のまとまり。文の成分となる。「副詞―」「従属―」
(3)詩歌を構成している単位。
(ア)和歌・俳句などで,韻律上,一まとまりとなる五音または七音の区切り。「二―切れ」
(イ)連歌・俳諧の発句(ホツク)または付句(ツケク)。俳句。「長―(=一七音)」
(ウ)漢詩で,四字・五字・七字などからなる一まとまり。
→二の句
(4)格言。慣用句。
■二■ (接尾)
助数詞。連歌・俳諧の発句・付句や俳句・川柳などの句を数えるのに用いる。「表八―」「応募するのは三―まで」
句
く【句】
(1) a phrase.→英和
(2) a line (詩の一行);→英和
a verse (一節).→英和
(3) a haiku (俳句).
句上げ
くあげ [0] 【句上げ】
連歌・俳諧一巻の巻末に,作者名とその句数を記入すること。
句会
くかい [0] 【句会】
俳句を作ったり,批評し合ったりする集まり。
句作
くさく [0] 【句作】 (名)スル
連歌・俳句を作ること。
句作り
くづくり [2] 【句作り】
(1)連歌・俳句を作ること。句作(クサク)。
(2)俳諧用語。句の構成の仕方や表現。趣向と対照される。
句切り
くぎり [3][0] 【区切り・句切り】
(1)物事の切れ目。段落。きり。「仕事に―をつける」「ひと―つく」
(2)文章や詩歌などの切れ目。句の切れ目。
句切る
くぎ・る [2] 【区切る・句切る】 (動ラ五[四])
(1)連続しているもの,ひろがっているものを,境目をつけて分ける。しきる。「地所を四つに―・る」「縄文時代を先期・前期・後期・晩期の四つに―・る」
(2)ひと続きの文章や詩をいくつかに分ける。段落をつける。「三つの段落に―・る」
(3)一つの文を一語あるいは数語など,短いことばごとに切れ目をつける。「一語一語―・って,ゆっくり話す」
[可能] くぎれる
句句
くく [1][2] 【句句】
一句一句。それぞれの句。「小歌の詞(コトバ)が,―珠(タマ)のやうに光つて/油地獄(緑雨)」
句句廼馳
くくのち 【句句廼馳】
〔「くく」は茎,「ち」は精霊の意〕
木の神。記紀神話では伊弉諾尊(イザナキノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)の子とする。久久能智神。
句合
くあわせ [2] 【句合】
歌合(ウタアワセ)にならい,左右に分かれた組から一句ずつ発句を出して優劣を競うもの。その優劣は判者が判定する場合と衆議判による場合とがある。
句品
くひん [0] 【句品】
俳句の品格。「えも言われぬ―がある」
句境
くきょう [0] 【句境】
俳句の作品が示す境地。また,句作者の心境。
句帳
くちょう [0] 【句帳】
俳句を書き留めるノート。
句心
くごころ [2] 【句心】
(1)俳句を作ったり味わったりする心や能力。「―のある人」
(2)俳句を作ろうとする気持ち。
句意
くい [1] 【句意】
句・俳句などの意味。
句数
くかず [2][0] 【句数】
(1)句の数。
(2)連歌・俳諧で,百韻や歌仙一巻中同種の季や題材の句を何句まで続けてもよいか規定したもの。例えば連歌の百韻では春・秋・恋などは五句に,夏・冬・旅などは三句に制限される。
句数
くすう [2] 【句数】
句のかず。
句末
くまつ [0] 【句末】
句の終わりの部分。
句材
くざい [0] 【句材】
俳句の題材。俳句の中に詠み込む風物。
句柄
くがら [0] 【句柄】
連歌・俳句などの句のできばえや格調。
句案
くあん [0] 【句案】
文章や歌・句を作るのに,あれこれと考えること。
句業
くぎょう [0] 【句業】
俳句を作ったり批評したりする,俳句にかかわる活動。
句歴
くれき [0] 【句歴】
俳句を作ってきた経歴。
句法
くほう [0] 【句法】
詩文や俳句の作り方。
句点
くてん [0] 【句点】
文が終わったしるしとして,文末の右下につける「。」の記号。まる。
→読点(トウテン)
句眼
くがん [0] 【句眼】
詩句のなかで最も大切なところ。
句碑
くひ [1] 【句碑】
俳句を彫りつけた石碑。
句稿
くこう [0] 【句稿】
俳句の原稿。
句締め
くじめ [3][0] 【句締め】
点取り俳諧で,点者が巻末に付した批評と署名。
句義
くぎ [1] 【句義】
句の意味。
句者
くしゃ [1] 【句者】
俳句の作者。また,俳句を上手に作る人。
句話
くわ [1] 【句話】
俳句についての話。俳話。
句誌
くし [1] 【句誌】
(1)俳句結社の雑誌。
(2)俳句の専門誌。
句読
くとう [0] 【句読】
(1)句と読。文の切れ目と,文中の息つぎの切れ目。
(2)「句読点」の略。
(3)文章の読み方。特に漢文の素読。「これら皆々―を授けし師あるにもあらず/折たく柴の記」
句読
くとう【句読】
punctuation.→英和
句読点(をつける) punctuation marks (punctuate).
句読法
くとうほう [0] 【句読法】
句読点の使い方。また,句読点の使い方について定めたもの。
句読点
くとうてん [2] 【句読点】
文につける句点と読点(トウテン)。ひとまとまりの文の最後に句点を,また,文中に読みやすく正確な理解を助けるために読点をつける。現在は普通,句点に「。」,読点に「,」を用いる。横書きやローマ字文では「.」「,」などが使われる。なお,感嘆符「!」,疑問符「?」,中黒「・」,かっこの類など,表記上の補助符号をも含めていうこともある。
句調
くちょう [0] 【句調】
(1)文の調子。文体。「非難の―」
(2)俳句の風体。句風。
句論
くろん [0] 【句論】
文法で,句を基礎において,文の構造を解明しようとする考え。
→句
句選
くせん [0] 【句選】
秀句を選ぶこと。また,選び集めたもの。
句集
くしゅう [0] 【句集】
俳句や連句を集録した本。
句頭
くとう [0] 【句頭】
(1)語句の最初。
(2)神楽歌・催馬楽(サイバラ)・朗詠などの謡物で,初めの部分を独唱する首席唱者。
句題
くだい [0] 【句題】
(1)俳句の題。
(2)和歌などの詠作の際,古歌などの一句を題として用いたもの。また,その題。
句題和歌
くだいわか [4] 【句題和歌】
句題{(2)}によって詠んだ和歌。
句風
くふう [0] 【句風】
俳句の作りぶり。俳風。
叨く
ひたた・く 【叨く・混く】 (動カ下二)
(1)だらしなくする。「人しげく,―・けたらむ住ひは/源氏(須磨)」
(2)混同する。「禅と教と方便を云ば―・けて同ずべからず/沙石 5」
叩(タタ)けば埃(ホコリ)が出る
叩(タタ)けば埃(ホコリ)が出る
表面は正しく見えても,細かくせんさくすれば悪い点が出てくるものだ。
叩(タタ)けよさらば開かれん
叩(タタ)けよさらば開かれん
(1)ひたすら神に祈り,救いを求めれば,神は必ずこたえてくれるということ。新約聖書マタイ福音書七章にあるイエスの言葉。
(2)迷わず積極的な行動をとれば,おのずと道が開ける。
叩き
はたき [3] 【叩き】
(1)はたくこと。
(2)掃除用具の一。長い柄の先に束ねた布や羽根を付けたもの。障子の桟や器物などのほこりを払うのに用いる。「―をかける」
(3)失敗。損失。「わしが―がまだあるわい/滑稽本・浮世床(初)」
(4)「叩き込み」の略。
叩き
はたき【叩き】
a feather duster.〜をかける dust.→英和
叩き
たたき [3] 【叩き】
〔動詞「たたく(叩)」の連用形から〕
(1)
(ア)魚鳥の肉や獣肉などを包丁でたたくこと。また,そうして作った料理。「アジの―」
(イ)カツオの表面を火で焙(アブ)り刺身にし,ニンニク・ショウガなどの薬味と二杯酢をかけ,手や包丁でたたいたもの。高知県の名物料理。土佐作り。
(2)〔建〕 石材の表面をたたき,細かな痕(アト)を残す仕上げ方。
(3)門付(カドヅケ)芸の一。江戸時代,京都悲田院内に住む非人頭の与二(次)郎の配下が,正月・彼岸・祭礼の折などに扇子で拍子をとり口早に祝言を述べ立てて家々を回ったもの。
(4)義太夫・浄瑠璃などの曲節。{(3)}の拍子を移したものという。
(5)強盗,また恐喝をいう隠語。
叩きのめす
たたきのめ・す [5] 【叩きのめす】 (動サ五[四])
(1)激しく殴ったり蹴ったりして,起き上がれないようにする。「ちんぴらを―・す」
(2)きびしい言葉などで攻撃して立ち上がれないようにする。「最後の一言で―・された」
叩き上げ
たたきあげ [0] 【叩き上げ】
下積み時代の苦労を経て,腕を磨いて一人前になったこと。「―の職人」
叩き上げる
たたきあげる【叩き上げる】
work[struggle]one's way up <from an office boy> .
叩き上げる
たたきあ・げる [5][0] 【叩き上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 たたきあ・ぐ
(1)たたいて仕上げる。「漆喰(シツクイ)で―・げた二坪程の土間に/吾輩は猫である(漱石)」
(2)苦労を重ねて,腕を磨き,一人前となる。「でっち奉公から―・げた苦労人」
(3)財産を使い果たす。「程なく一跡を―・げ/仮名草子・浮世物語」
叩き付ける
たたきつ・ける [5] 【叩き付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たたきつ・く
(1)激しく物にぶちあてる。強く投げつける。「グローブを地面に―・けてくやしがる」「雨が―・けるように降る」
(2)憤然として物を差し出す。「辞表を―・ける」
(3)自分の考えなどを押し付ける。「私合点いたさぬを老母をたらし―・け/浄瑠璃・曾根崎心中」
(4)幼児の背を軽くたたいて寝かしつける。「赤児を―・けてゐる/歌舞伎・四谷怪談」
叩き付ける
たたきつける【叩き付ける】
throw <a thing> at[against].
叩き伏せる
たたきふ・せる [5][2][0] 【叩き伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 たたきふ・す
(1)たたいてねじふせる。「暴漢を―・せる」
(2)徹底的にやりこめて屈服させる。「理論闘争で相手を―・せる」
叩き伏せる
たたきふせる【叩き伏せる】
knock down.
叩き出す
たたきだす【叩き出す】
kick[turn]out (追い出す);[解雇]dismiss;→英和
<米話> fire.→英和
叩き出す
たたきだ・す [4] 【叩き出す】 (動サ五[四])
(1)乱暴に,外に出す。追い出す。「酔っぱらいを―・す」
(2)「打ち出す{(3)}」に同じ。
叩き分け
たたきわけ [0] 【叩き分け】
ものを半分ずつ分けること。山わけ。「利徳(モウケ)は茶屋と―/安愚楽鍋(魯文)」
叩き切る
たたきき・る [4][2] 【叩き切る】 (動ラ五[四])
勢いよく切る。たたっきる。「燃(タ)きつけにするために盤根(ネツコ)の上で出刃で―・つてゐた/疑惑(秋江)」
叩き切る
たたききる【叩き切る】
hack;→英和
chop.→英和
叩き割る
たたきわ・る [4][2][0] 【叩き割る】 (動ラ五[四])
たたいて割る。たたいてこわす。うち割る。「スイカを―・る」
叩き台
たたきだい【叩き台】
<as> a basic plan for discussion.
叩き台
たたきだい [0] 【叩き台】
よりよい成案をめざして意見や批判によって練り上げてゆくための,もとになる案。試案。
叩き合い
たたきあい【叩き合い】
⇒殴(なぐ)り合い.
叩き合う
たたきあ・う [4] 【叩き合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いにたたく。
(2)互いに取るに足りないようなことを言い合う。「無駄口を―・う」
叩き土
たたきつち [3] 【叩き土】
花崗(カコウ)岩・安山岩などの風化した,可溶性ケイ酸に富む土。
→たたき(三和土)
叩き壊す
たたきこわす【叩き壊す】
knock <a thing> to pieces;smash[break]up.
叩き売り
たたきうり【叩き売り】
<sell at> a sacrifice.→英和
叩き売り
たたきうり [3][0] 【叩き売り】
(1)大道商人が,売り台などをたたいて威勢よく,値引きしながら売ること。「バナナの―」
(2)値段には構わずに,安売りすること。投げ売り。「バッタ商品の―」
叩き売る
たたきう・る [4][0] 【叩き売る】 (動ラ五[四])
(1)大道商人が台を叩いたりして,威勢よく売る。「バナナを―・る」
(2)安売りする。投げ売りする。「換金のために―・る」
(3)売りとばす。「家屋敷を―・る」
叩き大工
たたきだいく [4] 【叩き大工】
下手な大工。また,あまり技量を必要としない仕事をする大工。
叩き放し
たたきばなし [0] 【敲き放し・叩き放し】
(1)江戸時代の刑罰の一。たたきの刑を行なって,そのまま放免すること。たたきばらい。
(2)人を使っておいて,あとは捨て置くこと。「口さきで一ぱいくわせしまいは―にするなどとはあんまり情ないやつなり/洒落本・令子洞房」
叩き殺す
たたきころ・す [5][2][0] 【叩き殺す】 (動サ五[四])
たたいて殺す。また,「殺す」を強めていう語。「―・してやる」
叩き殺す
たたきころす【叩き殺す】
beat <a person> to death;strike <a person> dead.
叩き毀す
たたきこわ・す [5] 【叩き毀す】 (動サ五[四])
たたいてこわす。乱暴に破壊する。「ドアを―・す」
叩き潰す
たたきつぶす【叩き潰す】
smash up.
叩き潰す
たたきつぶ・す [5][2][0] 【叩き潰す】 (動サ五[四])
(1)たたいてつぶす。「蚊を―・す」
(2)(議論・勝負などで)相手を完全に打ちのめす。「反対勢力を―・す」
叩き牛蒡
たたきごぼう [4] 【叩き牛蒡】
牛蒡をゆでてたたき砕き,酢または醤油で味をつけて煮た食品。
叩き独楽
たたきごま [3][4] 【叩き独楽】
こまの一種。木または竹の端に,木綿の細長いきれをつけ,これをむちとして打ちたたいて回すもの。
叩き直す
たたきなお・す [5][0] 【叩き直す】 (動サ五[四])
(1)たたいてまっすぐにする。
(2)邪悪でねじ曲がっている心などを直して正しくする。「まがった根性を―・す」
叩き直す
たたきなおす【叩き直す】
correct <a bad habit> .→英和
叩き石
たたきいし [3] 【叩き石】
(1)ものをたたいたり,すりつぶすのに用いた,丸いまたは扁平な石器。
(2)藁(ワラ)をたたいて柔らかくするのに用いる台石。
叩き箸
たたきばし [4] 【叩き箸】
茶碗(チヤワン)を箸でたたいてご飯などを催促すること。不作法とされる。
叩き納豆
たたきなっとう [4] 【叩き納豆】
納豆を包丁でたたいて細かくしたもの。納豆汁にして食べる。
叩き網
たたきあみ [3] 【叩き網】
刺し網を張りめぐらし,船べりや水面をたたいて魚群を送り込む漁法。
叩き菜
たたきな [3] 【叩き菜】
正月六日の夜に七草粥(ナナクサガユ)の菜をまな板の上に載せてたたくこと。また,その行事。
→七草(ナナクサ)を囃(ハヤ)す
叩き落す
たたきおと・す [5][2][0] 【叩き落(と)す】 (動サ五[四])
(1)たたいて落とす。打ち落とす。「栗を枝から―・す」
(2)人を失脚させる。「競争相手を―・す」
[可能] たたきおとせる
叩き落とす
たたきおとす【叩き落とす】
beat[knock]down;knock off.
叩き落とす
たたきおと・す [5][2][0] 【叩き落(と)す】 (動サ五[四])
(1)たたいて落とす。打ち落とす。「栗を枝から―・す」
(2)人を失脚させる。「競争相手を―・す」
[可能] たたきおとせる
叩き起こす
たたきおこ・す [5][0] 【叩き起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)戸などをたたいて,眠っている家の人を起こす。「配達の人に―・された」
(2)眠っている人をむりやりに起こす。「子供を―・して学校にやる」
叩き起こす
たたきおこす【叩き起こす】
knock <a person> up (戸を叩いて);rouse <a person> out of bed (無理に).
叩き起す
たたきおこ・す [5][0] 【叩き起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)戸などをたたいて,眠っている家の人を起こす。「配達の人に―・された」
(2)眠っている人をむりやりに起こす。「子供を―・して学校にやる」
叩き込み
はたきこみ [0] 【叩き込み】
相撲の決まり手の一。低い体勢で出てくる相手を,体を開いて首筋・肩などをたたいて前へ倒す技。
叩き込む
たたきこむ【叩き込む】
drive in <a nail> ;beat[hammer] <an idea> into a person's head (教え込む);throw <a person> into (a) prison (牢(ろう)へ).
叩き込む
たたきこ・む [4] 【叩き込む】 (動マ五[四])
(1)乱暴に入れる。ぶちこむ。たたっこむ。「牢屋に―・む」
(2)強くたたいて中に入れる。「ホームランを―・む」
(3)身につくように厳しく教えこむ。「技を―・む」
(4)しっかり覚えるようにする。「頭によく―・んでおけ」
叩き返す
たたきかえ・す [4][2] 【叩き返す】 (動サ五[四])
(1)たたかれた仕返しに相手をたたく。
(2)たたきつけるようにして返す。「こんな金―・してこい」
叩き鉦
たたきがね [3] 【叩き鉦】
仏具の一。念仏のとき,下に置いて撞木(シユモク)でたたき鳴らす鉦。鉦鼓に似た平たい椀状で,伏せて使う。伏せ鉦。
叩き鱠
たたきなます [4] 【叩き鱠】
アジなどを細かくたたいて作った料理。
叩く
はた・く [2] 【叩く】 (動カ五[四])
(1)たたく。うつ。「頬(ホオ)を―・く」
(2)たたいて払う。払って除く。「塵を―・く」「煙管(キセル)を―・く/書記官(眉山)」
(3)財布などを逆さにして,中の金を全部出す。財産を使いつくす。「有り金を―・く」「何やかやで全く財布の底を―・き/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(4)相撲で,相手の首や肩を上からたたいて前に落とす。
(5)搗(ツ)いて粉にする。「枯れたる樒(シキミ)を抹香に―・かせて/浮世草子・新永代蔵」
(6)失敗する。損失を出す。「―・きさうな芝居なり/黄表紙・艶気樺焼」
[可能] はたける
叩く
たた・く [2] 【叩く・敲く】 (動カ五[四])
(1)手や手に持った固い物で,物や体に強い衝撃を与える。打つ。目的は,破壊,音を出す,攻撃,注意を喚起,確認,その他いろいろある。「クルミを金づちで―・いて割る」「太鼓を―・く」「ドアを―・く」「手を―・く」「相手の頭を―・く」「お母さんの肩を―・く」「スイカを軽く―・いてみる」「奥(オキ)には平家ふなばたを―・いて感じたり/平家 11」
(2)「たたき{(1)}」にする。「アジを―・く」
(3){(1)}のような動作をする。「パソコンのキーを―・く」「大つぶの雨が屋根を―・く音がする」
(4)人の意見を問う。たずね聞く。「専門家の意見を―・く」「僕が瀬川君の意中を―・いて見たのです/破戒(藤村)」
(5)門や戸を叩いて,来意を告げる。また,訪れて教えを請う。「師の門を―・く」「南の隅の間より,格子―・きののしりて入りぬ/源氏(空蝉)」
(6)攻撃する。悪口を言う。手ひどく批判する。「徹底的に―・く」「マスコミにさんざん―・かれた」
(7)値を安くさせる。値切る。「値を―・いて買う」
(8)(多く「…口をたたく」の形で)言う。しゃべる。「無駄口を―・く」「大口を―・く」「陰口を―・く」
(9)(鳴き声が戸を叩く音に似ることから)クイナが鳴く。「おしなべて―・く水鶏(クイナ)に驚かば上(ウワ)の空なる月もこそ入れ/源氏(澪標)」
[可能] たたける
[慣用] 肩を―・尻を―・底を―・太鼓を―
叩く
はたく【叩く】
[払う]dust;→英和
[打つ]strike;→英和
beat;→英和
empty <one's purse> (からにする).→英和
叩く
たたく【叩く】
(1)[打つ]strike;→英和
beat <a drum> ;→英和
hit;→英和
slap (平手で);→英和
pat (軽く);→英和
clap (手を);→英和
knock <at,on> ;→英和
bang <at,on> (どんと).→英和
(2)[攻撃する]attack;→英和
criticize.→英和
(3)[値段を]beat down <the price> .
(4)[意見を]sound.→英和
叩扉
こうひ カウ― [1] 【叩扉】 (名)スル
扉をたたくこと。訪問すること。
叩打
こうだ [1] 【叩打】
たたいたり打ったりすること。「―痛」
叩解
こうかい [0] 【叩解】
製紙の工程の一。パルプの繊維をたたいてほぐすこと。「―機」
叩頭
こうとう [0] 【叩頭】 (名)スル
〔頭で地を叩く意から〕
頭を地面にすりつけてお辞儀すること。叩首。「或は合掌し,或は―し/象(潤一郎)」
叩頭虫
ぬかずきむし ヌカヅキ― 【叩頭虫】
コメツキムシの異名。「―,またあはれなり/枕草子 43」
叩首
こうしゅ [1] 【叩首】 (名)スル
「叩頭(コウトウ)」に同じ。
只
ただ [1] 【唯・只】
〔「ただ(直)」と同源〕
■一■ (副)
(1)ある物や事柄に限定され,ほかは問題にならないことを表す。もっぱら。ひたすら。「―君だけが頼りだ」「今は―無事を祈るしかない」「―勉強ばかりしている」
(2)数量の少ないことを強調する語。たった。わずか。「―の百円」「―一つ」「―一目会いたい」「泣き言は―の一度も言わない」
(3)(「ただ+動詞連用形+に+動詞」の形で)もっぱらその行為をするさま。ひたすら。「馬のうへにて―ねぶりにねぶりて/更科紀行」
■二■ (接続)
前に述べたことについて,留保・注釈・条件などを付け加える語。ただし。もっとも。「品質はいいと思う。―少し高すぎる」
只
ただ [1] 【只・徒】
〔「ただ(直)」と同源〕
■一■ (名)
(1)代金が不要なこと。無料。無償。ロハ。《只》「機械を―で使わせる」「この酒は―だ」
(2)特別に変わった点がないこと。普通。「―の人」「―のかすり傷」「―でさえ混雑するのに,休日だから身動きもできない」
(3)何事もないこと。無事。「―で済むとは思われない」
■二■ (形動ナリ)
(1)取り立てるほどのことのないさま。普通。「まだいと若うて,后の―におはしける時とや/伊勢 6」
(2)何もしないさま。むなしいさま。「―にて帰り参りて侍らむは,証候ふまじきにより/大鏡(道長)」
■三■ (副)
(1)ありきたりに。普通。「―有る蛇(クチナワ)なめりと人思ふ程に/今昔 13」
(2)何もせず。「御忌日なれば,猶―臥し給へれ/落窪 2」
→ただならぬ
只ならず
ただなら∘ず 【徒ならず・只ならず】 (連語)
(1)普通ではない。ひととおりではない。ただならぬ。
(2)並はずれてすぐれている。「ものふりたる森のけしきも―∘ぬに/徒然 24」
(3)妊娠した様子である。「かの女君,夢の事ありしに,―∘ずなりにけり/宇津保(俊蔭)」
只中
ただなか [2][0] 【直中・只中】
(1)まんなか。「群衆の―に割り込む」
(2)真っ最中。「争いの―に割って入る」
(3)最もすぐれていること。随一。代表。「当世女の―,広い京にも又有べからず/浮世草子・五人女 3」
只乗り
ただのり [0] 【只乗り】 (名)スル
運賃を払わずに乗り物に乗ること。無賃乗車。
→薩摩守(サツマノカミ)
只乗りする
ただのり【只乗りする】
steal a ride <on a train> .→英和
只事
ただごと [0] 【只事・徒事・唯事】
〔古くは「ただこと」とも〕
ありふれたこと。普通の現象。多く下に打ち消しの語を伴う。「彼の様子は―ではない」
只事でない
ただごと【只事でない】
It is no joke[no trivial matter].
只人
ただびと [0] 【徒人・直人・只人】
(1)通常の人間。普通の人間。常人。「げに―にはあらざりけりとおぼして/竹取」
(2)(帝・后などに対して)臣下の人。「めでたうをかしきに,―のねぶたかりつる目もいと大きになりぬ/枕草子 313」
(3)官位の低い人。普通の身分の人。「―も,舎人など賜はるきはは,ゆゆしと見ゆ/徒然 1」
(4)(僧に対して)俗人。「九の僧を請(マ)せて,―の供養を以て養き/日本書紀(天武訓)」
只今
ただいま 【只今・唯今】
■一■ [2] (名)
〔「今」を強めた言い方で,「今」よりも丁寧な感じの語〕
(副詞的にも用いる)
(1)今。目下。現在。「―の時刻は正午です」「―問い合わせております」
(2)現在より少し前。ついさっき。「―お帰りになりました」
(3)現在より少しあと。今すぐ。ただちに。「―うかがいます」「―まいります」
■二■ [4][0] (感)
〔「ただ今帰りました」の略〕
外出から帰ったときの挨拶(アイサツ)の言葉。「『―』,『お帰りなさい』」
只今
ただいま【只今】
[現在]now;→英和
at present;just now (たった今);[すぐに]soon;→英和
in a minute;→英和
I'm coming (今参ります).
只働き
ただばたらき [3] 【只働き】 (名)スル
(1)もらうべき報酬をもらわないで働くこと。「これでは―同様だ」
(2)働いてもその効果のあらわれないこと。むだばたらき。
只働きする
ただばたらき【只働きする】
work for nothing.
只匁
ただもんめ [5] 【只匁】
〔匁は昔の銭の単位〕
ただ。無料。
只取り
ただどり [4][0] 【只取り】 (名)スル
〔「ただとり」とも〕
ただで手に入れること。代償や労力を払わずに自分のものとすること。「研究の成果を―された」
只句
ただく 【只句】
連歌で,発句以外の普通の句。「―も発句のやうに心をわり/筑波問答」
只只
ただただ [1] 【只只・唯唯】 (副)
「ただ」を強めていう語。ひたすら。「ご親切―御礼申し上げるばかりです」
只奉公
ただぼうこう [3] 【只奉公】
「只働き」に同じ。
只戻り
ただもどり [3] 【只戻り】 (名)スル
用事をすませずに,そのまま戻ってくること。すもどり。
只洲
ただす 【糺・只洲】
京都市左京区,高野川と賀茂川との合流点にあった地名。糺の神が鎮座。
只管
ひたすら [0] 【只管・一向】
■一■ (副)
(1)ただその事だけに心が向かうさま。いちず。ひたぶる。「―平和に尽くす」「―謝る」「―隠し通す」
(2)すっかり。全く。「かの維時がなごりは―民となりて/増鏡(新島守)」
■二■ (形動)[文]ナリ
{■一■(1)}に同じ。「―な思い」「―に励む」「―に祈りをささげる」
只管打坐
しかんたざ シクワン― [4] 【只管打坐・祗管打坐】
〔「只管」はひたすらの意〕
〔仏〕 悟りを求めたり想念をはたらかすことなく,ひたすら座禅すること。曹洞宗の座禅の特色。
只者
ただもの [0] 【徒者・只者】
普通の者。尋常な者。多く打ち消しの語を伴って,「特異」「すぐれた」の意で用いる。「あの身のこなしは―ではない」
只見川
ただみがわ 【只見川】
尾瀬ヶ原に発し,福島県南西部を流れて阿賀野川に合流する川。上流部は電源地帯で,奥只見・田子倉などの発電用大ダムがある。
只見線
ただみせん 【只見線】
JR 東日本の鉄道線。新潟県小出と福島県会津若松間,135.2キロメートル。六十里越トンネルで福島県に入り,只見川に沿って走る。
只言
ただごと 【徒言・直言・只言】
〔「ただこと」とも〕
(1)(和歌的・歌語的でない)普通の言葉。平凡で技巧に乏しい表現。「きく人の思へるやう,『なぞ,―なる』とひそかにいふべし/土左」
(2)直接的に表現すること。「これは―に言ひて物にたとへなどもせぬものなり/古今(仮名序)」
只食い
ただぐい [0] 【只食い】 (名)スル
代金を払わないで食べること。
叫く
あめ・く 【叫く】 (動カ四)
わめく。叫ぶ。「そこら集りたる大衆,異口同音に―・きて/宇治拾遺 5」
叫く
ひめ・く 【叫く】 (動カ四)
鳥などが,するどく叫ぶ。「南殿に鵼(ヌエ)の声して一つの鳥―・き渡りたり/盛衰記 1」
叫び
さけび [3] 【叫び】
さけぶこと。また,その声。「魂の―」
叫び
さけび【叫び】
a shout;→英和
a cry <for help,against a reform> ;→英和
an exclamation;→英和
a shriek;→英和
a roar;→英和
a clamor.→英和
叫び声
さけびごえ [4] 【叫び声】
叫ぶ声。叫び。
叫ぶ
さけぶ【叫ぶ】
(1) shout <for joy> ;→英和
cry;→英和
exclaim;→英和
scream;→英和
roar.→英和
(2)[世間に向かって]cry <for a reform> ;clamor <against> ;→英和
advocate.→英和
叫ぶ
さけ・ぶ [2] 【叫ぶ】 (動バ五[四])
(1)大きな声を出す。また,大きな声で言う。「是のせて行け,具して行け,とをめき―べど/平家 3」「『助けて』と―・ぶ」
(2)強く世間に訴える。主張する。「獄中から無実を―・び続ける」
[可能] さけべる
叫ぶ
おら・ぶ 【叫ぶ・哭ぶ】 (動バ四)
大声でさけぶ。わめく。「後れたる菟原壮士(ウナイオトコ)い天仰ぎ叫び―・び/万葉 1809」
叫号
きょうごう ケウガウ [0] 【叫号】 (名)スル
大声でさけびわめくこと。
叫号
きゅうごう キウガウ [0] 【叫号】 (名)スル
さけぶこと。「苦痛の為に―する/求安録(鑑三)」
叫呼
きょうこ ケウ― [1] 【叫呼】 (名)スル
大声でさけぶこと。わめくこと。「多人数に押付けられて―するなど/花間鶯(鉄腸)」
叫喚
きょうかん【叫喚】
cries;shrieks.
叫喚
きょうかん ケウクワン [0] 【叫喚】 (名)スル
(1)大声をあげて,わめくこと。「阿鼻(アビ)―の巷(チマタ)」「風に向ひて―する/即興詩人(鴎外)」
(2)「叫喚地獄」の略。
叫喚地獄
きょうかんじごく ケウクワンヂ― [5] 【叫喚地獄】
〔仏〕 八大地獄の第四。生前,殺生(セツシヨウ)・偸盗(チユウトウ)・邪淫(ジヤイン)・飲酒(オンジユ)をした亡者が送られて,熱湯や猛火に責められ,号泣・叫喚するという地獄。
叫声
きょうせい ケウ― [0] 【叫声】
さけび声。「―を上げる」
召さる
めさ・る 【召さる】
■一■ (動ラ四)
〔下二段活用動詞「召さる」の四段化したもの。近世語〕
(1)「召される{(1)}」に同じ。「おお,よい仕事―・つたの/浄瑠璃・用明天皇」
(2)(補助動詞)
「召される{(2)}」に同じ。「孫十次郎は城に残つてゐ―・るか/浄瑠璃・太功記」
■二■ (動ラ下二)
⇒めされる
召される
めさ・れる [3] 【召される】 (動ラ下一)[文]ラ下二 めさ・る
(1)「する」の尊敬語。なさる。めさる。「コノゴロメウトイサカイ(=夫婦諍)ヲ―・レタニヨッテ/天草本伊曾保」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に付いて,尊敬の意を添える。…なさる。「源之介おとなしうござるよ。追付け殿の御用に立ち―・れう/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
召し
めし 【召し・徴し】
〔動詞「召す」の連用形から〕
(1)上位の人が呼び寄せること。呼び出し。「うちより―ありつれば/蜻蛉(中)」
→お召し
(2)貴人が命じて取り寄せること。
召し上がり物
めしあがりもの [0] 【召し上(が)り物】
食べる人を敬って,その飲食物をいう語。
召し上がる
めしあがる【召し上がる】
⇒食べる.どうぞ召し上がって下さい Please help yourself <to a cake> .
召し上がる
めしあが・る [0][4] 【召し上(が)る】 (動ラ五[四])
「飲む」「食う」の尊敬語。「御飯を―・れ」
[可能] めしあがれる
召し上げる
めしあ・げる [4][0] 【召(し)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 めしあ・ぐ
(1)没収する。取り上げる。「土地を―・げる」
(2)呼び寄せる。召し出す。「実政を御船に―・げて,歌ども講ぜさせ給ふ/栄花(松の下枝)」
(3)「召し上がる」に同じ。「酒少しづつ―・げられ/浮世草子・風流曲三味線」
召し上り物
めしあがりもの [0] 【召し上(が)り物】
食べる人を敬って,その飲食物をいう語。
召し上る
めしあが・る [0][4] 【召し上(が)る】 (動ラ五[四])
「飲む」「食う」の尊敬語。「御飯を―・れ」
[可能] めしあがれる
召し下ろし
めしおろし [0] 【召(し)下ろし】
目下の者に与える,使い古しの衣服など。召しくだし。
召し仰せ
めしおおせ 【召し仰せ】
呼び寄せて命ずること。特に,叙位や朝廷の諸役の任命についていう。「その夜―ありけり/著聞 3」
召し使い
めしつかい [3] 【召(し)使い】
(1)雇われて雑用をする者。女中・下男・下女など。
(2)宮中で雑事に使われた,身分の低い官人。
召し使う
めしつか・う [0][4] 【召(し)使う】 (動ワ五[ハ四])
貴人が人を身近に呼びよせ,雑用などに使う。
召し入る
めしい・る 【召し入る】 (動ラ下二)
貴人が人を招き入れる。呼び入れる。「修法の阿闍梨ども―・れさせ/源氏(総角)」
召し具す
めしぐ・す 【召し具す】 (動サ変)
貴人が従者などを伴って行く。「大納言…侍三四人―・して/平家 2」
召し出す
めしだ・す [3][0] 【召(し)出す】 (動サ五[四])
「召しいだす」に同じ。「御前(ゴゼン)に―・される」
召し出だす
めしいだ・す 【召し出だす】 (動サ四)
(1)貴人が人を呼び寄せる。「小督があらんかぎりは世中よかるまじ,―・してうしなはん/平家 6」
(2)貴人が命じて,物を差し出させる。「其の刀を―・して叡覧あれば/平家 1」
召し出づ
めしい・ず 【召し出づ】 (動ダ下二)
(1)「召しいだす{(1)}」に同じ。「右近を―・でて,随身を召させ給ひて/源氏(夕顔)」
(2)「めしいだす{(2)}」に同じ。「御直衣―・でて奉る/源氏(松風)」
召し取り
めしとり [0] 【召(し)捕り・召(し)取り】
罪人などをつかまえること。
召し取る
めしと・る [3][0] 【召(し)捕る・召(し)取る】 (動ラ五[四])
(1)命によって罪人などをつかまえる。逮捕する。「牢破りを―・る」
(2)貴人が呼び寄せる。「すぐれたる上手どもを―・りて/源氏(絵合)」
[可能] めしとれる
召し合せ
めしあわせ [0] 【召し合(わ)せ】
(1)相撲(スマイ)の節(セチ)の当日,左右の相撲人(スマイビト)を手合わせさせたこと。
(2)襖(フスマ)や障子などで,両方から引き寄せて閉じるようになっているもの。また,その合わさる部分。
召し合はす
めしあわ・す 【召し合はす】 (動サ下二)
呼び出して対決させる。「御前にて―・せられたりけるに/徒然 135」
召し合わせ
めしあわせ [0] 【召し合(わ)せ】
(1)相撲(スマイ)の節(セチ)の当日,左右の相撲人(スマイビト)を手合わせさせたこと。
(2)襖(フスマ)や障子などで,両方から引き寄せて閉じるようになっているもの。また,その合わさる部分。
召し寄せる
めしよ・せる [0][4] 【召(し)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 めしよ・す
(1)貴人が下位の人を呼んで,その場に来させる。「家老を―・せる」
(2)貴人が下位の人に命じて持ってこさせる。お取り寄せになる。「―・せて見給ふ/源氏(宿木)」
召し抱える
めしかかえる【召し抱える】
employ.→英和
召し抱える
めしかか・える [5][0] 【召(し)抱える】 (動ア下一)[文]ハ下二 めしかか・ふ
家来として雇う。「武芸者を―・える」
召し捕り
めしとり [0] 【召(し)捕り・召(し)取り】
罪人などをつかまえること。
召し捕る
めしと・る [3][0] 【召(し)捕る・召(し)取る】 (動ラ五[四])
(1)命によって罪人などをつかまえる。逮捕する。「牢破りを―・る」
(2)貴人が呼び寄せる。「すぐれたる上手どもを―・りて/源氏(絵合)」
[可能] めしとれる
召し放す
めしはな・す 【召し放す】 (動サ四)
官位・領地などを官へ取り上げる。剥奪(ハクダツ)する。「知行ヲ―・サレタ/日葡」
召し放ち
めしはなち [0] 【召(し)放ち】
(1)中世,幕府や大名が刑罰として家臣の所領を没収すること。
(2)近世,旗本・御家人・代官・名主などの役職を解任すること。
召し放つ
めしはな・つ 【召し放つ】 (動タ四)
多くの人の中から,その人だけを召し寄せる。「かく聞きそめ給ひて後は―・ちつつ/源氏(玉鬘)」
召し料
めしりょう [2] 【召(し)料】
貴人が用いるもの。召し物。
召し替え
めしかえ [0] 【召(し)替え】
召しかえること。また,その用に供するもの。
召し替える
めしか・える [0][4][3] 【召(し)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 めしか・ふ
貴人が衣服や乗り物などをとりかえる。「輿(コシ)を―・える」「我が命に―・ふべしと申して/著聞 8」
召し次ぎ
めしつぎ 【召し次ぎ・召し継ぎ】 (名)スル
(1)とりつぐこと。また,とりつぎをする人。「この―しつる侍/宇治拾遺 5」
(2)院や東宮につかえて,雑役をする人。「―・舎人などの中には/源氏(宿木)」
召し次ぎ所
めしつぎどころ 【召し次ぎ所】
院の庁の,召し次ぎの詰め所。
召し物
めしもの [2] 【召(し)物】
相手を敬ってその衣服・飲食物をいう語。お召し物。
召し状
めしじょう [2] 【召(し)状】
⇒召文(メシブミ)
召し継ぎ
めしつぎ 【召し次ぎ・召し継ぎ】 (名)スル
(1)とりつぐこと。また,とりつぎをする人。「この―しつる侍/宇治拾遺 5」
(2)院や東宮につかえて,雑役をする人。「―・舎人などの中には/源氏(宿木)」
召し置く
めしお・く 【召し置く】 (動カ四)
(1)上位の者が取り寄せてそばにおく。また,召してそばにおく。「禁中にも仙洞にも軍兵を―・きて/保元(上)」
(2)捕らえて留めおく。「権大納言公宗卿―・かれしも/正統記(後醍醐)」
召し返す
めしかえ・す 【召(し)返す】 (動サ四)
上位のものが,呼び返す。呼びもどす。「―・して御対面さぶらへ/平家 1」
召し連れる
めしつ・れる [0][4] 【召(し)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 めしつ・る
貴人が従者などを伴う。従えて行く。「供を―・れる」
召し集ふ
めしつど・う 【召し集ふ】 (動ハ下二)
召し集める。召集する。「もののふの八十伴の男を―・へ/万葉 478」
召す
め・す [1] 【召す】 (動サ五[四])
〔「見(メ)す」と同源〕
(1)貴人が人をそば近くにお呼び寄せになる。
(ア)そばにお招きになる。「殿に―・される」「呼べとて―・せば,参りたり/枕草子 9」
(イ)お招きになってある役職につかせる。また,任ずる。「歌会始の講師に―・される」「もろこしの判官に―・されて侍りける時に/古今(雑下詞)」
(ウ)(受け身の形で用いる。キリスト教で,神のそば近くに招かれる意から)死ぬ。または,特別な使命を受ける。「天に―・される」「聖職に―・される」
(エ)女性を寵愛なさる。「皇孫因りて―・す/日本書紀(神代下訓)」
(2)「飲む」「食べる」意の尊敬語。「御酒を―・していらっしゃるようだ」「夏痩せに良しといふものそ鰻捕り―・せ/万葉 3853」
(3)身につける意の尊敬語。「和服を―・した方」「―・しもならはぬ草鞋しめはき給ひて/御伽草子・鉢かづき」
(4)貴人や相手を敬って,その動作・状態などについて言及する語。
(ア)多く慣用的表現として用いられ,「年をとる」「気に入る」「風邪をひく」などの意の尊敬語。「お年を―・す」「お気に―・す」「お風邪を―・す」
(イ)特に「腹を切る」意の尊敬語。切腹なさる。「かなはぬ所にて御腹―・されん事,なにの義か候べき/平治(中・古活字本)」
(5)風呂・行水などを使う意の尊敬語。「御行水を―・さばや/平家 3」
(6)人に命じて物を取り寄せる,差し出させる,意の尊敬語。「御硯急ぎ―・して/源氏(空蝉)」「田内左衛門をば,物の具―・されて,伊勢三郎に預けらる/平家 11」
(7)「買う」意の尊敬語。「通例(ヨク)御侍様が刀剣(カタナ)を―・す時は/怪談牡丹灯籠(円朝)」「よきつみや―・すとうり歩きけるを/続詞花集」
(8)名付けて呼ぶ意の尊敬語。「其比はいまだ鶴蔵人と―・されけるを/平家 4」
(9)「する」「なす」意の尊敬語。「連歌―・せ―・せ萩も候/迹祭」
→召される
(10)車などに乗る意の尊敬語。「其処までだから一所に―・していらつしやい/義血侠血(鏡花)」
(11)(補助動詞)
動詞の連用形に付いて,尊敬の意を添える。…なさる。「木曾殿も死に―・したりやお娘は浪人/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
〔(11)は近世での用法。近世でもまれなもので,普通は「めされる」が用いられる。→めされる(2)〕
召す
めす【召す】
(1)[呼ぶ]summon;→英和
send for.(2)[敬語]wear[put on](着る).→英和
お気に〜なら if you like[please].
召上げる
めしあ・げる [4][0] 【召(し)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 めしあ・ぐ
(1)没収する。取り上げる。「土地を―・げる」
(2)呼び寄せる。召し出す。「実政を御船に―・げて,歌ども講ぜさせ給ふ/栄花(松の下枝)」
(3)「召し上がる」に同じ。「酒少しづつ―・げられ/浮世草子・風流曲三味線」
召下ろし
めしおろし [0] 【召(し)下ろし】
目下の者に与える,使い古しの衣服など。召しくだし。
召人
めしうど [2] 【召人】
〔「めしひと」の転。「めしうと」とも〕
(1)宮中の歌会始(ウタカイハジメ)で,歌を特に召された人。めしびと。
(2)和歌所の寄人(ヨリウド)の異称。
(3)舞楽に奉仕するために召し出された人。「このたびの神楽少しよろしうせばや―などえらびて/宇津保(菊の宴)」
(4)側近く仕えさせ,寵愛(チヨウアイ)する女性。「小野の宮おとどの御―どもあり/蜻蛉(中)」
(5)(「囚人」と書く)とらえられた人。しゅうじん。「大事の―を切るべきやらん/義経記 4」
召使
めしつかい【召使】
a servant;→英和
a maid(-servant) (女).→英和
召使い
めしつかい [3] 【召(し)使い】
(1)雇われて雑用をする者。女中・下男・下女など。
(2)宮中で雑事に使われた,身分の低い官人。
召使う
めしつか・う [0][4] 【召(し)使う】 (動ワ五[ハ四])
貴人が人を身近に呼びよせ,雑用などに使う。
召公奭
しょうこうせき セウコウ― 【召公奭】
中国,周初の政治家。文王の子,武王・周公の弟。殷滅亡後,燕に封ぜられ,成王の時,陝以西を領す。よく民を治めたという。
召出す
めしだ・す [3][0] 【召(し)出す】 (動サ五[四])
「召しいだす」に同じ。「御前(ゴゼン)に―・される」
召募
しょうぼ セウ― [1] 【招募・召募】 (名)スル
まねきつのること。呼び集めること。募集。「―せし生疎なる兵/西国立志編(正直)」
召取り
めしとり [0] 【召(し)捕り・召(し)取り】
罪人などをつかまえること。
召取る
めしと・る [3][0] 【召(し)捕る・召(し)取る】 (動ラ五[四])
(1)命によって罪人などをつかまえる。逮捕する。「牢破りを―・る」
(2)貴人が呼び寄せる。「すぐれたる上手どもを―・りて/源氏(絵合)」
[可能] めしとれる
召名
めしな 【召名】
除目(ジモク)に任官される人々の名を書き記して,太政官から奉聞する文書。
召呼
しょうこ セウ― [1] 【召呼・招呼】 (名)スル
招き呼ぶこと。呼びよせること。「暫(シバラ)くにしてアリスを―す/花柳春話(純一郎)」
召命
しょうめい セウ― [0] 【召命】
キリスト教で,神に選ばれて救いを与えられること。転じて,聖職者として使命を与えられること。
召喚
しょうかん セウクワン [0] 【召喚】 (名)スル
官庁,特に,裁判所が日時・場所などを指定して人を呼び出すこと。「証人を―する」
召喚
しょうかん【召喚】
a summons;→英和
a call.→英和
〜する(される) (be) summon(ed);→英和
(be) call(ed).‖召喚状《法》a subpoena;a written summons.
召喚状
しょうかんじょう セウクワンジヤウ [0][3] 【召喚状】
被告人・証人・鑑定人などを召喚するために発する裁判所の令状。
召天
しょうてん セウ― [0] 【召天】 (名)スル
キリスト教で,信者が死ぬこと。帰天。
→召す(1)
(ウ)
召寄せる
めしよ・せる [0][4] 【召(し)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 めしよ・す
(1)貴人が下位の人を呼んで,その場に来させる。「家老を―・せる」
(2)貴人が下位の人に命じて持ってこさせる。お取り寄せになる。「―・せて見給ふ/源氏(宿木)」
召抱える
めしかか・える [5][0] 【召(し)抱える】 (動ア下一)[文]ハ下二 めしかか・ふ
家来として雇う。「武芸者を―・える」
召捕り
めしとり [0] 【召(し)捕り・召(し)取り】
罪人などをつかまえること。
召捕る
めしと・る [3][0] 【召(し)捕る・召(し)取る】 (動ラ五[四])
(1)命によって罪人などをつかまえる。逮捕する。「牢破りを―・る」
(2)貴人が呼び寄せる。「すぐれたる上手どもを―・りて/源氏(絵合)」
[可能] めしとれる
召放ち
めしはなち [0] 【召(し)放ち】
(1)中世,幕府や大名が刑罰として家臣の所領を没収すること。
(2)近世,旗本・御家人・代官・名主などの役職を解任すること。
召文
めしぶみ 【召文】
(1)召喚状。呼び出し状。召符。召状。
(2)中世,武家政権が訴訟を審理する際,訴訟当事者に出頭を求めるべく発給した文書。召符。召状。
召料
めしりょう [2] 【召(し)料】
貴人が用いるもの。召し物。
召書
しょうしょ セウ― [1][0] 【召書】
人を召し出す文書。
召替え
めしかえ [0] 【召(し)替え】
召しかえること。また,その用に供するもの。
召替える
めしか・える [0][4][3] 【召(し)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 めしか・ふ
貴人が衣服や乗り物などをとりかえる。「輿(コシ)を―・える」「我が命に―・ふべしと申して/著聞 8」
召歌
めしうた [2] 【召歌】
宮中の歌会始(ウタカイハジメ)で,召人(メシウド)が詠進した歌。
召波
しょうは セウハ 【召波】
⇒黒柳(クロヤナギ)召波
召物
めしもの [2] 【召(し)物】
相手を敬ってその衣服・飲食物をいう語。お召し物。
召状
めしじょう [2] 【召(し)状】
⇒召文(メシブミ)
召状
しょうじょう セウジヤウ [0] 【召状】
人を召し出すための書状。めしぶみ。めしじょう。
召符
めしふ 【召符】
〔「めしぶ」とも〕
「召文(メシブミ)」に同じ。
召見
しょうけん セウ― [0] 【召見】 (名)スル
呼び出して面会すること。引見。「王宮に―された重臣」
召返す
めしかえ・す 【召(し)返す】 (動サ四)
上位のものが,呼び返す。呼びもどす。「―・して御対面さぶらへ/平家 1」
召連れる
めしつ・れる [0][4] 【召(し)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 めしつ・る
貴人が従者などを伴う。従えて行く。「供を―・れる」
召還
しょうかん セウクワン [0] 【召還】 (名)スル
派遣していた者を呼び戻すこと。「大使を本国に―する」
召還
しょうかん【召還(する)】
recall.→英和
〜される be summoned <home> .
召集
しょうしゅう セウシフ [0] 【召集】 (名)スル
(1)大勢の人を呼び出して集めること。自分と同等以下の者に用いる。
(2)議会を開会するため衆参両院の国会議員に対し,一定の期日に議会に集合することを命ずること。内閣の助言と承認により国事行為として天皇が行う。「国会を―する」
〔地方議会の場合は「招集」と表記する〕
(3)在郷軍人・国民兵などを,軍隊に編入するために呼び集めること。「―をかける」
召集する
しょうしゅう【召集する】
[会議を]convene;→英和
call;→英和
[軍隊を]muster;→英和
call out.召集令 a mobilization order.
召集令
しょうしゅうれい セウシフ― [3] 【召集令】
(1)召集のための命令。
(2)在郷軍人の召集および簡閲点呼,ならびに国民兵の召集を規定した勅令。1927年(昭和2)に廃止され,召集規則がこれにかわった。
召集令状
しょうしゅうれいじょう セウシフ―ジヤウ [5] 【召集令状】
もと,在郷軍人を軍隊に召集する際に出された命令書。充員召集・臨時召集・国民兵召集には,特に赤色の紙を用いたところから「赤紙(アカガミ)」と呼ばれる。
叮嚀
ていねい [1] 【丁寧・叮嚀】 (名・形動)[文]ナリ
〔昔,中国で,軍中の警戒や注意の知らせのために用いられた楽器のことから〕
(1)注意深く念入りであること。細かい点にまで注意の行き届いていること。また,そのさま。「何度も―に読む」
(2)動作や言葉遣いが,礼儀正しく,心がこもっている・こと(さま)。「―な挨拶」
(3)何度も繰り返すこと。特に何度も忠告すること。「―訓告せざるべからず/自由之理(正直)」
(4)文法で,話し手が聞き手に対して直接に敬意を表現する言い方。
→丁寧語
[派生] ――さ(名)
可
か [1] 【可】
(1)それでよいとすること。「住み込みも―」
(2)よいとして認めること。「国民の大多数が―とするならば…」
(3)成績を示す評語。「良」の次。あまりよくないが及第できる成績。「優・良・―」
可
か【可】
good;→英和
passable;→英和
[採点記号]C;→英和
fair.→英和
〜とする approve <of> ;→英和
vote for (投票).〜もなく不可もない neither good nor bad.
可う
べう 【可う】 (助動)
〔助動詞「べし」の連用形「べく」の音便形〕
助動詞「べし」に同じ。「走り来たる女子,あまた見えつる子どもに似る〈べう〉もあらず/源氏(若紫)」「是をききければ,少しもまがふ〈べう〉もなき小督の殿の爪音なり/平家 6」
可う
びょう ベウ 【可う】 (助動)
⇒べう(可う)
可く内
べくない [2] 【可く内】
〔書簡文で「可」の字は必ず上に置かれ,下には置かれなかったことから,「可」でない,つまり決して上には置かれない,の意を人名らしくした語〕
江戸時代,武家の下男の通称。べく助。
可く助
べくすけ [2] 【可く助】
「べくない(可内)」に同じ。
可く杯
べくさかずき [3] 【可く杯・可く盃】
〔「可」の字は,候文では「可参候(マイルベクソウロウ)」のように必ず上に書き,下には置かないところから〕
底に小さな穴のある杯。指で穴をふさいで酒を受け,飲み干さないと下に置けない杯。底をとがらせて,置くと倒れるようになっているものもある。
可く盃
べくさかずき [3] 【可く杯・可く盃】
〔「可」の字は,候文では「可参候(マイルベクソウロウ)」のように必ず上に書き,下には置かないところから〕
底に小さな穴のある杯。指で穴をふさいで酒を受け,飲み干さないと下に置けない杯。底をとがらせて,置くと倒れるようになっているものもある。
可く飲み
べくのみ [0] 【可く飲み】
可く杯(サカズキ)で酒を飲むこと。飲み干すまで杯を下に置かずに飲むこと。
可なり
か∘なり 【可なり】 (連語)
(…をしても)よろしい。「死すとも―∘なり(=死ンデモ満足デアル)」
→可
可也
かなり [1] 【可成り・可也】
■一■ (副)
〔連語「可なり」からできた語〕
非常にというほどではないが,普通の程度を大分超えているさま。相当。「―うまくいった」「―の損害」
■二■ (形動)[文]ナリ
{■一■}に同じ。「―な金額にのぼる」「パリに住むようになってから―になる」
可住地
かじゅうち カヂユウ― [2] 【可住地】
居住可能な条件を備えた土地。地形や傾斜等をもとに可住地面積として表すことが多い。
可住地人口密度
かじゅうちじんこうみつど カヂユウ― [9] 【可住地人口密度】
可住地面積で人口数を割った度合。実態に近い居住密度の尺度として用いる。
可児
かに 【可児】
岐阜県南部,木曾川中流域の市。パルプ・自動車部品工業などが発達。日本ライン下りの起点。
可処分所得
かしょぶんしょとく [5] 【可処分所得】
所得のうち,税金・社会保険料などを除き,個人が自由に処分できる部分。消費と貯蓄に振り向けられる。
可分
かぶん [0] 【可分】
分割が可能であること。
⇔不可分
可分債務
かぶんさいむ [4] 【可分債務】
分割して実現できる給付を内容とする債務。
可分債権
かぶんさいけん [4] 【可分債権】
分割して実現できる給付を内容とする債権。
可分物
かぶんぶつ [2] 【可分物】
物の性質および価値をそこなわずに分割できるもの。例えば,金銭・穀物・土地など。
⇔不可分物
可分給付
かぶんきゅうふ [4] 【可分給付】
〔法〕 性質や価値をそこなわずに分割することのできる給付。金銭・穀物の給付など。
可動
かどう [0] 【可動】
動かせること。動く仕掛けになっていること。「―式」
可動
かどう【可動(の)】
movable;→英和
mobile.→英和
可動性 movability;mobility.
可動コイル型計器
かどうコイルがたけいき [9] 【可動―型計器】
磁場中のコイルを流れる電流に働く力を利用してコイルの動きを指針で示す方式の電気計器。精度が高く,電流計・電圧計などに広く用いる。
可動堰
かどうぜき [2] 【可動堰】
河川・湖沼の水位を調節するため,開放できるようにした堰。
可動橋
かどうきょう [0] 【可動橋】
船が通過する時,橋桁を上や左右に動かせるようにした橋。旋回橋・跳開橋・昇降橋などがある。
可動鉄片型計器
かどうてっぺんがたけいき [10] 【可動鉄片型計器】
固定コイルを流れる電流が作る磁場中に可動および固定鉄片を置き,両者間に働く力で指針を動かす方式の電気計器。精度はあまりよくないが,交流の電流計・電圧計として広く用いる。
可動間仕切り
かどうまじきり [4] 【可動間仕切り】
必要なときに容易に取り付け,取り外しができる間仕切り。
可及的
かきゅうてき カキフ― [0] 【可及的】 (副)
〔漢文の「可�及」からできた語〕
できるかぎり。なるべく。「―速やかに撤去せよ」
可古の島
かこのしま 【可古の島】
兵庫県中部を流れる加古川が播磨灘に注ぐ河口にあった島。南毘都麻(ナビツマ)の島。((歌枕))「心恋しき―見ゆ/万葉 253」
可否
かひ【可否】
right or wrong (当否);pros and cons (賛否).〜を論じる argue for and against <a matter> .〜を問う put <a matter> to vote.
可否
かひ [1] 【可否】 (名)スル
(1)よいことと悪いこと。よしあし。「原発建設の―を論ずる」
(2)賛成と反対。賛否。「―を採る」
(3)よい悪い,賛成不賛成などについて論じること。「其名衆口に上り世人之を―すれども/花柳春話(純一郎)」
可哀想
かわいそう カハイサウ [4] 【可哀相・可哀想】 (形動)[文]ナリ
〔「可哀相」「可哀想」は当て字〕
気の毒なさま。同情を誘うさま。「―な身の上」「―に,またしかられている」
可哀相
かわいそう カハイサウ [4] 【可哀相・可哀想】 (形動)[文]ナリ
〔「可哀相」「可哀想」は当て字〕
気の毒なさま。同情を誘うさま。「―な身の上」「―に,またしかられている」
可哀相な
かわいそう【可哀相な】
poor;→英和
pitiful;→英和
pitiable;→英和
miserable;→英和
unfortunate.→英和
〜に思う feel pity for.〜に What a pity!
可塑の
かそ【可塑の】
plastic.→英和
可塑性 plasticity.
可塑剤
かそざい [2] 【可塑剤】
成形や加工をしやすくするためにプラスチックや合成ゴムに添加する物質。
可塑性
かそせい [0] 【可塑性】
⇒塑性(ソセイ)
可塑性物質
かそせいぶっしつ [5] 【可塑性物質】
塑性を示す物質。特に,プラスチック。可塑物。
可塑物
かそぶつ [2] 【可塑物】
⇒可塑性物質(カソセイブツシツ)
可変
かへん [0] 【可変】
変えることができること。変わることができること。
⇔不変
「―式」
可変
かへん【可変(の)】
variable.→英和
可変資本 variable capital.
可変コンデンサー
かへんコンデンサー [6] 【可変―】
静電容量を変えられるコンデンサー。向かい合った電極の面積や電極間の距離を変えることにより容量を加減する。無線通信機・ラジオの同調部などに用いる。可変蓄電器。バリコン。
可変ピッチプロペラ
かへんピッチプロペラ [7] 【可変―】
航空機・船舶で,エンジンを回転させたまま,羽根の角度を自由に変えられるプロペラ。
可変容量ダイオード
かへんようりょうダイオード [10] 【可変容量―】
加える電圧により静電容量が変化するダイオード。テレビや FM チューナーの自動同調回路などに用いる。バラクター。
可変抵抗器
かへんていこうき [6] 【可変抵抗器】
連続的または断続的に抵抗値を変えられる抵抗器。ラジオやアンプの音量調節など,電子機器に広く用いる。加減抵抗器。ボリューム。レオスタット。
可変費用
かへんひよう [4] 【可変費用】
生産費用のうち生産数量の変化とともに増減する費用。原材料や労賃などが相当する。変動費用。
⇔固定費用
可変資本
かへんしほん [4] 【可変資本】
資本のうち,労働力の購入にあてられる部分。労働力は生産過程でその価値の大きさを変じ,自らの価値以上の超過分(剰余価値)を生み出すとされる。
⇔不変資本
可変長
かへんちょう [2] 【可変長】
コンピューターで,レコード長を変えられるようにしたもの。ファイルを小さくできる。
⇔固定長
可干渉性
かかんしょうせい [0] 【可干渉性】
⇒コヒーレンス
可怪しな話だが
おかしな【可怪しな話だが】
strange to say.
可惜
あたら【可惜】
regrettably.〜命を落とす lose one's precious life.
可惜
あったら [0] 【可惜】 (副)
「あたら」の転。「―面白い夢を攪(サマ)し臭(クサ)つたナ/社会百面相(魯庵)」
可惜
あたら [0] 【可惜】 (副)
〔立派なものが相応に扱われていないのを惜しむ意〕
惜しいことに。もったいなくも。あったら。「―好機を逸した」「―有能な人材を失ってしまった」「いみじき―つはもの一人失ひつ/源氏(浮舟)」
〔名詞が続くことが多く,連体詞的な用法とみられる場合も多い〕
可惜し
あたら・し 【可惜し】 (形シク)
〔副詞「あたら」の形容詞形〕
(1)すばらしい。立派だ。「―・しき君が老ゆらく惜しも/万葉 3247」
(2)(立派なものが相応に扱われていなくて)惜しい。もったいない。「きはことに賢くて,ただうどにはいと―・しけれど/源氏(桐壺)」
可惜夜
あたらよ 【可惜夜】
明けるのが惜しい,すばらしい夜。「玉くしげ明けまく惜しき―/万葉 1693」
可惜物
あたらもの 【可惜物】
惜しむべきもの。貴重なもの。あったらもの。「明くれ―といひ思ふ/落窪 1」
可想界
かそうかい カサウ― [2] 【可想界】
⇒叡智界(エイチカイ)
可愛
かわい カハイ 【可愛】
形容詞「かわいい」の語幹。
可愛い
かわい・い カハイイ [3] 【可愛い】 (形)
〔「かわゆい」の転。「可愛」は当て字〕
(1)深い愛情をもって大切に扱ってやりたい気持ちである。「わたしの―・い息子へ」「馬鹿な子ほど―・い」
(2)愛らしい魅力をもっている。主に,若い女性や子供・小動物などに対して使う。「―・いお子さんですね」「―・い女の子」
(3)幼さが感じられてほほえましい。小さく愛らしい。「―・い手」「―・い声で歌っている」「―・い花が咲いている」
(4)殊勝なところがあって,愛すべきである。「あの男にも―・いところがある」
(5)かわいそうだ。いたわしい。ふびんだ。「明日の日中に切らるるげな。―・い事をしまする/浄瑠璃・丹波与作(中)」
→かわいさ
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(名・形動)――さ(名)
可愛い
かわいい【可愛い】
lovely;→英和
charming;sweet (愛らしい);→英和
dear;→英和
darling (愛している);→英和
pretty;→英和
nice;→英和
cute (小さくて美しい).→英和
可愛い子には旅をさせよ
可愛い子には旅をさせよ
子供が本当にかわいかったら,甘やかさずに世の中の苦しみやつらさを経験させた方が将来のためによい。思う子に旅をさせよ。
可愛がる
かわいがる【可愛がる】
love;→英和
pet;→英和
caress;→英和
be kind to <a servant> .…に可愛がられる be loved by <a person> ;be a favorite with <a person> .
可愛がる
かわいが・る カハイ― [4] 【可愛がる】 (動ラ五[四])
(1)かわいいと感じて大事にする。「子供を―・る」「犬を―・る」
(2)(反語的に)いじめる。しごく。「たっぷり―・ってやるから覚悟しろ」
[可能] かわいがれる
可愛げ
かわいげ カハイ― [3] 【可愛げ】
■一■ (形動)
かわいいさま。「見るからに―なしぐさ」
■二■ (名)
かわいいと思わせるところ。かわいらしさ。「―のない子」
可愛さ
かわいさ カハイ― [3][2] 【可愛さ】
かわいいこと。
可愛らしい
かわいらしい【可愛らしい】
⇒可愛い.
可愛らしい
かわいらし・い カハイ― [5] 【可愛らしい】 (形)[文]シク かはいら・し
〔「かわゆらしい」の転。「可愛」は当て字〕
愛らしさ・かわいさが感じられるさまである。愛らしい。かわいい。「赤ん坊の―・い手」「―・い花嫁」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
可愛岳
えのだけ 【可愛岳】
宮崎県北東部にある山。海抜728メートル。浸食を受けて地形は険しい。西南戦争末期,西郷軍は政府軍の重囲を破り,この山を越えて鹿児島に走った。
可愛気のない
かわいげ【可愛気のない】
unamiable.
可憐
かれん [0] 【可憐】 (名・形動)[文]ナリ
いたわりたくなるようすである・こと(さま)。いじらしく,かわいい・こと(さま)。「―な花」「少女の―な姿」
[派生] ――さ(名)
可憐な
かれん【可憐な】
pretty;→英和
lovely;→英和
pitiful (哀れな).→英和
可成り
かなり [1] 【可成り・可也】
■一■ (副)
〔連語「可なり」からできた語〕
非常にというほどではないが,普通の程度を大分超えているさま。相当。「―うまくいった」「―の損害」
■二■ (形動)[文]ナリ
{■一■}に同じ。「―な金額にのぼる」「パリに住むようになってから―になる」
可換
かかん [0] 【可換】
〔数〕 操作や演算の順序を変えてもその結果が変わらないこと。例えば,数の加法・乗法は可換である。
可撓
かとう [0] 【可撓】
曲げたわめることが可能であること。「―性」
可楽
からく 【可楽】
⇒三笑亭可楽(サンシヨウテイカラク)
可死
かし [1] 【可死】
神話などで,登場人物が不死身でないこと。
可汗
かかん [0] 【可汗】
〔khaghan の音訳〕
⇒ハン
可決
かけつ [0] 【可決】 (名)スル
提出された議案の内容をよいと認めて決定すること。
⇔否決
「動議を―する」
可決
かけつ【可決】
(an) approval;→英和
adoption;passage.→英和
〜する approve <of a bill> ;→英和
pass <a bill> ;→英和
carry <a motion> .→英和
可溶
かよう [0] 【可溶】
ある物質が,液体によく溶けること。
可溶化
かようか [0] 【可溶化】
水に溶けにくい物質が,界面活性剤によって,水溶液中で安定に存在するようになること。液全体に溶質が一様に分散する溶解とは区別する。
可溶性
かようせい [0] 【可溶性】
液体に溶けうる性質。液体の種類を特に示さない場合は水であることが多い。
⇔不溶性
可溶性
かようせい【可溶性】
solubility.〜の soluble.→英和
可照時間
かしょうじかん カセウ― [4] 【可照時間】
太陽の中心が東の地平線に現れてから西の地平線に没するまでの時間。普通,緯度と季節によって決まった値をとる。
可燃
かねん [0] 【可燃】
燃えること。燃えやすいこと。
⇔不燃
可燃性
かねん【可燃性】
combustibility.〜の combustible;→英和
inflammable.→英和
‖可燃物 combustibles;inflammables.
可燃性
かねんせい [0] 【可燃性】
よく燃える性質。
⇔不燃性
「―物質」
可燃物
かねんぶつ [2] 【可燃物】
可燃性のあるもの。
可睡斎
かすいさい 【可睡斎】
静岡県袋井市久能にある曹洞宗の寺。山号は万松山。1407年如仲天誾(テンギン)の創建で東陽軒と称した。徳川家康の帰依を得て現号に改名。明治初年,秋葉寺より三尺坊大権現を移してから,秋葉総本殿とも呼ばれ火災除けの験があるとして,信仰される。
可笑しい
おかしい【可笑しい】
amusing;laughable;→英和
comical;funny;→英和
strange;→英和
queer;→英和
improper.→英和
可笑しがる
おかしがる【可笑しがる】
be amused <at> ;be tickled <at,by> .
可笑しさ
おかしさ【可笑しさ】
laughableness (こっけい);ridiculousness;→英和
strangeness;→英和
queerness.〜を堪(こら)える suppress one's laughter.
可笑記
かしょうき カセウキ 【可笑記】
仮名草子。五巻。如儡子(ニヨライシ)作。1636年刊。「徒然草」にならって,当時の世相などに対する感想を随筆風に記したもの。模倣作や「可笑記評判」のような批判書を生んだ。
可算名詞
かさん【可算名詞】
《文》a countable (noun).→英和
可算名詞
かさんめいし [4] 【可算名詞】
〔countable noun〕
英語の名詞を数の観点から分類した一。一定の形状や限界をもち,一つ,二つと数えられるものを指す名詞。単数と複数の対立があるもの。「机」「犬」「本」など。
⇔不可算名詞
可算集合
かさんしゅうごう [4] 【可算集合】
自然数全体と一対一の対応がつけられる,すなわち番号のつけられる集合。例えば整数の集合や有理数の集合。可付番集合(カフバンシユウゴウ)。
可約
かやく [0] 【可約】
〔数〕
(1)より基本的なものに分解できること。「―多項式」
(2)約分できること。「―分数」
→既約
可罰的違法性
かばつてきいほうせい [0] 【可罰的違法性】
処罰を加えることが妥当であるほどの強い違法性。
可美葦牙彦舅尊
うましあしかびひこじのみこと ウマシアシカビヒコヂ― 【可美葦牙彦舅尊】
記紀神話で,太古の混沌(コントン)から葦(アシ)が芽ぶくような物によって化成した男神。生命力の神格化。宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ)。
可翁
かおう カヲウ 【可翁】
南北朝時代の画家。「可翁」「仁賀」の二印が捺(オ)された作品が残るが,伝歴には諸説がある。代表作「蜆子和尚図」「寒山図」「竹雀図」など。生没年未詳。
可耕地
かこうち カカウ― [2] 【可耕地】
耕作することが可能な土地。
可聴音
かちょうおん カチヤウ― [2] 【可聴音】
人間の耳に聞こえる範囲の音。おおよそ振動数20〜2万ヘルツの音波。
可能
かのう [0] 【可能】 (名・形動)[文]ナリ
(1)することができること。ありうること。また,そのさま。
⇔不可能
「―な限り」「実行―な計画」
(2)文法で,そうすることができるという意を表す言い方。口語では助動詞「れる」「られる」,文語では「る」「らる」(古くは「ゆ」「らゆ」)を付けて言い表す。
可能
かのう【可能(性)】
possibility.→英和
可能性のある(ない) (im)possible.→英和
可能世界
かのうせかい [4] 【可能世界】
〔possible world〕
神は無数の世界(可能な事物の組み合わせ)を創造しえたのであり,現実世界はその一つであるとする思想。必然的真理はすべての可能世界で真とされる。ライプニッツにより展開されたが,二〇世紀の様相論理学でも可能世界意味論として重要。
可能動詞
かのうどうし [4] 【可能動詞】
五段(四段)活用の動詞が下一段活用に転じて可能の意味を表すようになったもの。例えば,「読む」「書く」に対する「読める」「書ける」などの類。命令形をもたない。近世江戸語に発生し,明治以降次第に普及した。
可能命題
かのうめいだい [4] 【可能命題】
様相命題の一。ある事実が生起することが可能であることを述べる命題。「 S は P であることが可能である」と「 S が P であることは可能である」という二つの形に大別される。
可能性
かのうせい [0] 【可能性】
(1)物事の実現する見込み。「成功の―がある」「―が小さい」「無限の―を秘める」
(2)〔哲〕
〔possibility〕
物事の現実の在り方(現実性)に対して,できうる(ありうる,考えうる,能うる)在り方。事柄・知識・能力などの,今実際にそうではないが,そうでありうる範囲・程度のこと。
→蓋然性
可良糸
からいと [2][0] 【可良糸】
玉繭や中・下級の繭から紡いだ諸撚(モロヨ)り糸。
可融合金
かゆうごうきん [0] 【可融合金】
⇒易融合金(イユウゴウキン)
可視
かし [1] 【可視】
肉眼で見えること。
⇔不可視
「―光線」
可視光線
かし【可視光線】
a visible ray.
可視光線
かしこうせん [3] 【可視光線】
人間の目に光として感知できる電磁波。波長範囲が400ナノメートルから800ナノメートル程度のもの。可視光。
⇔不可視光線
可視被害
かしひがい [3] 【可視被害】
霧・もや・スモッグ・砂塵・黄砂などのために視界が悪くなる大気の現象。降水現象は除く。
可読性
かどくせい [0] 【可読性】
読みやすさの度合。「―に欠ける」
可逆
かぎゃく【可逆】
reversible.→英和
可逆反応(変化) a reversible reaction (change).
可逆
かぎゃく [0] 【可逆】
元に戻り得ること。
⇔不可逆
可逆サイクル
かぎゃくサイクル [4] 【可逆―】
可逆変化のみから構成されるサイクル。一つのサイクルが完了した後に,外界も元と同じ状態に戻るようなサイクル。理想的なカルノー-サイクルはその例。
可逆反応
かぎゃくはんのう [4] 【可逆反応】
化学反応において,もとの物質から生成物ができる反応(正反応)と生成物からもとの物質ができる反応(逆反応)の二つの逆向きの反応が同時に起こるような反応。
→化学平衡
可逆変化
かぎゃくへんか [4] 【可逆変化】
物質系の変化のうち,なんらかの方法によって,その系も外界も変化の前とまったく同じ状態に戻すことのできる変化。一般に,可逆変化は,理想化された条件の下でしか実現できず,現実の変化は不可逆変化である。
可逆性
かぎゃくせい [0] 【可逆性】
ある変化を考えたとき,条件を変えるとその変化と逆の方向に変化が起こってもとの状態に戻ること。
可逆機関
かぎゃくきかん [5][4] 【可逆機関】
理想的なカルノー-サイクルのように,可逆サイクルを行う機関。現実に存在しないが,物理学,特に熱力学の理論上,思考実験として扱われる。
可逆電池
かぎゃくでんち [4] 【可逆電池】
その電池の起電力よりもわずかに大きい逆向きの電圧を加えると,放電の時と逆向きの反応が起こって,充電が行われる電池。鉛蓄電池など。
可部線
かべせん 【可部線】
JR 西日本の鉄道線。広島県横川・可部・三段峡間,60.2キロメートル。
可鍛性
かたんせい [0] 【可鍛性】
外力によって,固体が壊れることなく変形し,強度や靭性を向上させる性質。鍛造性。
可鍛鋳鉄
かたんちゅうてつ [4] 【可鍛鋳鉄】
白銑鋳物として鋳造したのち,熱処理により含有炭素を脱炭または黒鉛化した鋳鉄。白心・パーライト・黒心の三種類がある。肉薄で強い鋳物ができるため,各種車両部品・電送部品などに利用される。
可食部
かしょくぶ [3] 【可食部】
食べられる部分。
台
うてな【台】
[萼(がく)]the calyx <of a lotus flower> ;→英和
[高楼]a tower.→英和
台
だい【台】
a stand;→英和
a base;→英和
a rest;→英和
a support;→英和
a table (卓);→英和
a pedestal (胸像などの);→英和
a mount (宝石の).→英和
40〜(の人) (a person) in his forties.千円〜を越す(割る) pass (fall below) the 1,000 yen level[mark].
台
うてな [0][1] 【台】
(1)高殿(タカドノ)。高楼(コウロウ)。
(2)〔蓮(ハス)のうてなの意から〕
蓮台(レンダイ)。「はちす葉を同じ―と契りおきて/源氏(鈴虫)」
(3)土を盛って築いた物見台。[和名抄]
台
だい 【台】
■一■ [1] (名)
(1)物をのせるためのひらたいもの。また,人がのるために使うもの。「―にのせる」「箱を―にして本を取る」
(2)高く造った建築物。たかどの。「展望―」「楚王の―の上の夜の琴の声/源氏(東屋)」
(3)物の基礎・土台となるもの。
(ア)細工などをほどこす素材。「プラチナの―にダイヤをはめこむ」
(イ)接ぎ木の台木。
(ウ)物事のしたじ。「記して置て,…それを―にして尚ほ色々な原書を調べ/福翁自伝(諭吉)」
(4)「台の物{(2)}」に同じ。「三度の食の栄耀には,魚吉の―も飽たりし/人情本・梅児誉美 4」
(5)食物をのせる台。また,食物・食事。「大殿油など,いそぎ参らせて,御―など,こなたにてまゐらせ給ふ/源氏(夕霧)」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)車両や機械などを数えるのに用いる。「月産一万―」「ワープロ一―」
(2)数量の大体の範囲を示すのに用いる。例えば「千円台」は一〇〇〇円から一九九九円まで。「百番―の成績」「九時―の列車」
(3)印刷で,一度に印刷できるページ数を一単位として数えるのに用いる。また,製本の折り丁を数えるのにも用いる。普通,一六または三二ページを一台とする。
台の物
だいのもの [1] 【台の物】
(1)台の上にのせた進物や料理。
(2)近世,台屋が大きな台に載せて遊女屋に運んでくる料理。松竹梅などの飾りがついている。
台上
だいじょう [0] 【台上】
台の上。演壇の上。また,高殿の上。
台下
だいか [1] 【台下】
(1)台(ウテナ)の下。高楼下。
(2)相手を敬って手紙の脇付(ワキヅケ)に用いる語。貴下。
台中
たいちゅう 【台中】
台湾の中西部にある都市。米・サトウキビ・タバコなどの集散が盛ん。タイチョン。
台付き
だいつき [0] 【台付き】
台が付いていること。「―の鏡」
台代
たいしろ [0] 【対代・台代】
「たいのだい(対代)」に同じ。
台切り
だいぎり [0] 【台切り】
立木を地面近くで切り,切り株からの萌芽(ホウガ)を新幹に仕立てる手法。「―仕立て」
台割れ
だいわれ [0] 【台割れ】
株価が下落して,一〇円刻みで示される「台」が一つ下のものに変わること。例えば,八〇円台の株が七〇円台に下がるなど。
台北
たいほく 【台北】
台湾北部にある都市。台湾の政治・文化・経済の中心地。金属・機械などの工業が発達。タイペイ。
台北(国立故宮博物院)[カラー図版]
台北(中正紀念堂)[カラー図版]
台北(忠烈祠)[カラー図版]
台北(中華路)[カラー図版]
台北
タイペイ【台北】
Taipei.
台北
タイペイ 【台北】
⇒たいほく(台北)
台北帝国大学
たいほくていこくだいがく 【台北帝国大学】
植民地時代の台湾に設置された,旧帝国大学の一。1928年(昭和3)開設,45年日本の敗戦により閉鎖。
台十
だいじゅう [3] 【台十】
「台十能(ダイジユウノウ)」の略。
台十能
だいじゅうのう [3] 【台十能】
炭火を入れたまま床に置けるように台をつけた十能。台十。
台南
たいなん 【台南】
台湾の南西部にある都市。製糖業が盛ん。台湾最古の都市で,旧跡に富む。タイナン。
台命
たいめい [0] 【台命】
将軍や三公など貴人の命令。「勅命に戻(モト)り―に背き/福翁自伝(諭吉)」
台唐臼
だいからうす [3] 【台唐臼】
唐臼の一種で,足踏みの部分に台を付けた,据え置き用のもの。
台唐臼[図]
台地
だいち [0][1] 【台地】
表面が平坦で周囲より一段と高く,一方ないし四方を崖で縁(フチ)どられた台状の地域。ほぼ水平な地層からなる。
台地
だいち【台地】
a plateau;→英和
a tableland;→英和
heights.
台地玄武岩
だいちげんぶがん [6] 【台地玄武岩】
大量に噴出し,広大な台地をつくっている玄武岩。デカン高原や北アメリカのコロンビア台地など。高原玄武岩。
台場
だいば [0] 【台場】
江戸末期,海防のため海岸付近に設けられた砲台。
→お台場
台墨
たいぼく [0] 【台墨】
他人の手紙を敬っていう語。台翰(タイカン)。
台天目
だいてんもく [3] 【台天目】
台に載せた天目茶碗。また,天目茶碗を台に載せたまま行う点前(テマエ)。
台子
だいす [0] 【台子】
茶の湯の棚物の一。南浦紹明(ナンポシヨウミヨウ)が宋から将来したと伝える。本来,書院広間で用い,風炉(フロ)・釜など一式をのせる。及台子(キユウダイス)・真台子(シンノダイス)・桑台子・竹台子など種々のものがある。
台子[図]
台家
たいけ [1] 【台家】
天台宗の別称。
台密
たいみつ [1][0] 【台密】
日本の天台宗の密教。真言宗の東密に対していう。最澄に始まり,円仁流の山門派(延暦寺)と円珍流の寺門派(園城寺)の二派となって発展した。
台密十三流
たいみつじゅうさんりゅう 【台密十三流】
〔仏〕 台密の一三の流派。根本大師流・慈覚大師流・智証大師流を根本三流といい,慈覚大師流は川流と谷流に分かれ,谷流は院尊・三昧・仏頂・蓮華・味岡・智泉・穴太(アノウ)・法曼・功徳・梨本の一〇流に分かれた。根本大師流・智証大師流・川流と谷流系の一〇流を総じて十三流という。
台尻
だいじり [0] 【台尻】
小銃の銃床の,肩に当たる部分。
台尻
だいじり【台尻】
the butt (end) <of a gun> .→英和
台屋
だいや [0] 【台屋】
遊里で,仕出し屋。台肴屋(ダイザカナヤ)。
台岳
たいがく 【台岳】
(1)中国浙江省,天台山の別名。
(2)比叡山の別称。
台嶺
たいれい 【台嶺】
(1)中国の天台山。
(2)比叡山の異名。
台布巾
だいぶきん [3] 【台布巾】
食卓をふくのに用いるふきん。
台帳
だいちょう [1][0] 【台帳】
(1)商家で,売買の金額を記す元帳。大福帳。「―と合わせる」
(2)ある事柄を記すときに,一番の元となる帳簿。原簿。「土地―」
(3)歌舞伎で,全体の進行に必要なすべてのことを書き込んである本。脚本。台本。根本。正本。大帳。
台帳
だいちょう【台帳】
a ledger (元帳);→英和
a register (登録簿).→英和
台座
だいざ [0] 【台座】
(1)物をすえ置く台。
(2)仏像を安置する台。須弥(シユミ)座・蓮華座・岩座・禽獣(キンジユウ)座などがある。
台座
だいざ【台座】
a plinth.→英和
台引物
だいひきもの [3] 【台引物】
膳部に添えて台に載せて出す肴(サカナ)・菓子の類。客への土産物とする。
台形
だいけい [0] 【台形】
一組の対辺が平行な四辺形。梯形(テイケイ)。
台形
だいけい【台形】
《数》 <米> trapezoid;→英和
<英> a trapezium.→英和
台慮
たいりょ [1] 【台慮】
貴人の思慮。
台所
だいどころ【台所】
a kitchen.→英和
台所仕事(道具) kitchen work (utensils).
台所
だいどこ [0] 【台所】
「だいどころ」の略。
台所
だいどころ [0] 【台所】
(1)食物を調理し,煮炊きする部屋。厨(クリヤ)。勝手。炊事場。だいどこ。キッチン。
(2)金銭上のやりくり。家計。「―は火の車だ」
〔「台盤所」の略とも,台を調える所,の意ともいう〕
台所奉行
だいどころぶぎょう [6] 【台所奉行】
武家の職名。台所のことをつかさどる役。
台所船
だいどころぶね [6] 【台所船】
「厨船(クリヤブネ)」に同じ。
台提灯
だいちょうちん [3] 【台提灯】
台付きの脚で立てる提灯。
台数
だいすう [3] 【台数】
車などの数。「乗用車の生産―」
台明竹
だいみょうちく [3] 【大名竹・大明竹・台明竹】
カンザンチクの異名。
台書
たいしょ [1] 【台書】
他人の手紙を敬っていう語。台翰(タイカン)。
台替り
だいがわり [3] 【台替(わ)り】
相場が変動して,一〇円単位でその上下の台に移ること。たとえば,三〇円台から四〇円台になるなど。
台替わり
だいがわり [3] 【台替(わ)り】
相場が変動して,一〇円単位でその上下の台に移ること。たとえば,三〇円台から四〇円台になるなど。
台木
だいぎ [0] 【台木・砧木】
(1)接ぎ木の台にする木。つぎだい。だいき。
→接ぎ木
(2)物の台にする木。
台木
だいぎ【台木(につぎ木する)】
(graft a tree on) a stock.→英和
台本
だいほん [0] 【台本】
芝居・演劇・映画などで,すべての演出の基本となる本。脚本。シナリオ。「―どおりに運ぶ」
台本
だいほん【台本】
a playbook (劇の);a libretto (歌劇の);→英和
a script (放送の);→英和
a scenario (映画の).→英和
台東
たいとう 【台東】
〔「上野の台地の東側」の意〕
東京都二三区の一。旧下谷区・浅草区の二区を合わせた下町の商業地域。問屋街と家内工業が発達する。
台槐
たいかい [0] 【台槐】
〔周代に三本の槐(エンジユ)を朝廷に植え,三公がそれに面して台にすわったことから〕
三台と三槐,すなわち三公のこと。
台湾
たいわん 【台湾】
中国,福建省の東方に位置する大島。台湾本島とその属島からなる。米・サトウキビ・茶・バナナなどを産する。製糖・製紙・機械・セメント・造船などの工業が発達。先住民は高山族であるが,住民の大部分は漢民族。1683年から中国領土。日清戦争後日本の植民地になり,1945年中国に返還されたが,49年から国共内戦に敗れた中国国民党がここに移っている。首都,台北。面積3万6千平方キロメートル。人口二〇七五万(1992)。
台湾
たいわん【台湾】
Taiwan.〜の(人) (a) Taiwanese.
台湾出兵
たいわんしゅっぺい 【台湾出兵】
1874年(明治7),三年前の台湾原住民による琉球島民殺害を理由として,日本が台湾に派兵した事件。清国から償金を得て和約。征台の役。台湾征討。
台湾坊主
たいわんぼうず [5] 【台湾坊主】
(1)円形脱毛症の俗名。
(2)冬,台湾北方の東シナ海に発生する低気圧の俗名。
台湾栗鼠
たいわんりす [5] 【台湾栗鼠】
リス科の哺乳類。頭胴長25センチメートル,尾長20センチメートルほど。肢足が短く,耳が丸い。背面は暗赤褐色,腹面は灰褐色。台湾・マレー半島などに分布するが,日本にも持ち込まれ定着している。
台湾檜
たいわんひのき [5] 【台湾檜】
ヒノキ科の常緑高木。台湾原産。ヒノキに似て,ときに同種とも考えられる。高さ40メートル,径3メートルに達する。建材・器具材に用いる。紅檜(ベニヒ)。
台湾民主国
たいわんみんしゅこく 【台湾民主国】
1895年(明治28)下関条約による台湾の日本割譲に反対した台湾官民が,清朝の高官唐景崧を擁して独立を宣言し建てた国家。日本軍により鎮圧された。
台湾泥鰌
たいわんどじょう [5] 【台湾泥鰌】
スズキ目の淡水魚。全長60センチメートルに及ぶ。体は円筒形で,やや側扁する。カムルチーとともに雷魚とも呼ばれるが,体側の暗色斑紋が細かい。中国南部と台湾・フィリピンの原産であるが,日本には台湾から移入され,兵庫県の一部に分布している。ライヒー。
→カムルチー
台湾海峡
たいわんかいきょう 【台湾海峡】
中国大陸と台湾との間にある海峡。東シナ海と南シナ海を結ぶ。幅約200キロメートル。
台湾猿
たいわんざる [5] 【台湾猿】
オナガザル科の哺乳類。体色は灰色がかった褐色。頭胴長50センチメートルほど。山地や海岸近くの岩地にすみ,果実・種子などや貝・カタツムリなどを食べる。台湾に分布。
台湾総督
たいわんそうとく [5] 【台湾総督】
台湾総督府の最高行政長官。
台湾総督府
たいわんそうとくふ [8][7] 【台湾総督府】
日本統治下の台湾の植民地行政官庁。1895年(明治28)台北に設置。初め民政・軍政の全権を有したが,のち文官を総督とし,別に台湾軍司令部を置いた。1945年(昭和20)廃止。
台湾茶
たいわんちゃ [3] 【台湾茶】
台湾で産出される製茶。ウーロン茶が最も有名。
台湾虎
たいわんとら [3] 【台湾虎】
⇒雲豹(ウンピヨウ)
台湾諸語
たいわんしょご [5] 【台湾諸語】
台湾原住民の諸言語。かつては高砂語(タカサゴゴ)などといわれていたが,互いに通じないほど異なる諸言語が行われているため,現在はその名称をとらない。オーストロネシア語族のうちの一。アタヤル語・アミ語・ツォウ語などが含まれる。
台湾豹
たいわんひょう [5] 【台湾豹】
⇒雲豹(ウンピヨウ)
台湾銀行
たいわんぎんこう 【台湾銀行】
日本統治下の台湾の中央発券銀行。1899年(明治32)開業。日本の台湾支配,中国・東南アジアへの資本輸出に重要な役割を果たした。戦後閉鎖。
台湾鹿
たいわんじか [3] 【台湾鹿】
ニホンジカの一亜種。肩高90センチメートルほど。体毛は夏は淡褐色,冬は橙褐色で,一年を通じて白斑をもつ。台湾の山地に分布。ハナジカ。
台無し
だいなし [0] 【台無し】
■一■ (名・形動)
物事がすっかりだめになる・こと(さま)。「雨にぬれて着物が―になる」「せっかくの苦労が―だ」
■二■ (副)
(下に打ち消し表現を伴って)全然。すっかり。「―うごくこつちやない/咄本・鹿の子餅」
台無しにする
だいなし【台無しにする】
spoil;→英和
ruin.→英和
〜になる be spoiled[ruined];be upset <by> (計画などが).
台状
だいじょう [0] 【台状】
台のように,盛り上がっていて上が平らな形。
台盤
だいばん [0] 【台盤】
〔「だいはん」とも〕
食物を盛った皿を載せる台。長方形の机の形をした四脚の台で,高めの縁がついている。
台盤[図]
台盤所
だいばんどころ [5] 【台盤所】
(1)台盤を置いておく所。宮中では,清涼殿内の一室で,女房の詰め所。臣下の家では,台所。
→清涼殿
(2)〔食事のことを取りしきる意から〕
貴人の夫人。みだいどころ。奥方。
台目
だいめ [0] 【台目・大目】
(1)茶室の畳の一。一畳の約四分の三で,台子(ダイス)の寸法分の畳目を切り捨てた大きさといわれる。
(2)三分の二。半分以上。[日葡]
台石
だいいし【台石】
a pedestal (stone).→英和
台石
だいいし [0] 【台石】
台にすえる石。土台石。礎石。
台秤
だいばかり【台秤】
a platform scale.
台秤
だいばかり [3] 【台秤】
秤の一。台の上に量る物を載せ,ばねの伸縮,あるいは分銅の移動や増減によって示される目盛りを読む。かんかんばかり。
台笠
だいがさ [3] 【台笠】
かぶり笠を袋に入れて長い棒の先につけたもの。大名行列などのとき持たせた。
台笠[図]
台箱
だいばこ [0] 【台箱】
江戸時代,髪結いが結髪の道具を入れて持ち運んだ箱。
台箱[図]
台紙
だいし [0] 【台紙】
写真・絵などを貼るのに土台とする紙。
台紙
だいし【台紙】
a mount (写真の).→英和
〜に貼(は)る mount <a photograph> .
台網
だいあみ [0] 【台網】
建て網の一。垣網と身網(ミアミ)から成り,網を魚道に定置して魚を身網部に誘導し捕獲する。マグロ・ブリ漁に使われる。
台翰
たいかん [0] 【台翰】
他人の手紙を敬っていう語。尊翰。
台聞
たいぶん [0] 【台聞】
身分の高い者が聞くこと。お聞きになること。台聴。高聞。
台聴
たいちょう [0] 【台聴】
貴人の耳に入ること。台聞。
台臨
たいりん [0] 【台臨】
三后・皇族などがその場所に来ることを敬っていう語。
台船
だいせん [0] 【台船】
箱型の浮き船。ポンツーン。
台襟
だいえり [0] 【台襟】
ワイシャツなどの襟の,折り返る部分の下にあるバンド状の部分。
台覧
たいらん [0] 【台覧】
高貴な人,特に三后や皇族が御覧になること。「―の栄に浴する」
台観
たいかん [0] 【台観】
物見の台。
台記
たいき 【台記】
院政期の左大臣藤原頼長の日記。一二巻。漢文体。1136年から55年の間の記事が断続的に残存する。保元の乱の研究および宮中の儀式を知るうえで重要な史料。宇槐(ウカイ)記。槐記。宇治左府記。宇左記。
台詞
せりふ【台詞】
speech;→英和
dialogue;words.〜を言う(忘れる) deliver (forget) one's lines.
台詞
せりふ [0] 【台詞・科白】
(1)俳優が劇中で言う言葉。
(2)人に向かって言うときの言い方。言いぐさ。「それが親に向かって言う―か」「断るときの―がふるっている」
(3)決まり文句。常套(ジヨウトウ)句。「どこかで聞いた―だ」
(4)談判。交渉。「何ぢやあろとここへゐて,めきしやきと―せにやおかんわいの/滑稽本・膝栗毛 8」
(5)支払いをすること。「三十日余りの座敷代…今夜中に―して下さんせにやなりません/歌舞伎・五大力」
台詞
だいし [0] 【台詞】
せりふ。台辞。
台詞付け
せりふづけ [0] 【台詞付け】
台詞を覚えやすいように,その俳優の台詞だけを書いたもの。台詞帳。
台詞回し
せりふまわし [4] 【台詞回し】
台詞の言い方,言い回し。エロキューション。
台詞尽くし
せりふづくし [4] 【台詞尽(く)し】
歌舞伎の名せりふを集めた冊子。「鸚鵡石(オウムセキ)」など。
台詞尽し
せりふづくし [4] 【台詞尽(く)し】
歌舞伎の名せりふを集めた冊子。「鸚鵡石(オウムセキ)」など。
台車
だいしゃ [0] 【台車】
(1)鉄道車両などで,車体を支えて走行するための,車輪・台枠・ばねなどを含めた部分。
(2)物を運搬するための,手押し車。
台輪
だいわ [0] 【台輪・大輪】
(1)上のものを支え下のものをおおう働きをする横木。社寺建築の柱上を結び,組物を支える平らな水平材や二階の管柱の下部を支える横木。
(2)鳥居の島木を受け支える円盤状の台木など。
台輪(1)[図]
台輪鳥居
だいわとりい [4] 【台輪鳥居】
⇒稲荷鳥居(イナリドリイ)
台辞
だいじ [0] 【台辞】
せりふ。台詞。
台鉋
だいがんな [3] 【台鉋】
木の台に刃を取り付けた鉋。現在普通に用いられるもので,古く用いられた鑓鉋(ヤリガンナ)などに対していう。
台鉋[図]
台長
だいちょう [1] 【台長】
天文台・気象台など,「台」のつく官庁やその部局などの長。
台閣
たいかく [0] 【台閣】
〔「だいかく」とも〕
(1)高くて立派な建物。
(2)政治を行う官庁。中央政府。内閣。「―に列する」
台階
たいかい [0] 【台階】
三公の位。大臣のこと。「男子(ナンシ)或は―をかたじけなうし,或は羽林につらなる/平家 4」
台頭
たいとう [0] 【擡頭・台頭】 (名)スル
(1)頭を持ち上げること。あるものの勢力が伸び,進出すること。「新興勢力が―する」
(2)上奏文などの中で,高貴の人に関した語を書く時,敬意を示すため行を改め,ほかよりも高く書くこと。上げ書き。
→平出(ヘイシユツ)
→闕字(ケツジ)
台頭する
たいとう【台頭する】
raise[show]one's head;gain power.
台顔
たいがん [0] 【台顔】
他人を敬ってその顔をいう語。尊顔。
台風
たいふう [3] 【台風・颱風】
北太平洋の南西部に発生する熱帯低気圧のうち,最大風速が毎秒17.2メートル以上に発達したもの。直径数百から千キロメートルほどの渦巻で,風は中心に向かって反時計回りに吹き込む。風速は中心から数十キロメートル離れたところが最大で,中心では静穏になっていることが多い。また,進行方向に対して右側が強い。[季]秋。
→台風[表]
台風
たいふう【台風】
a typhoon.→英和
〜が襲った(上陸した) a typhoon hit (came to land in) <Kyushu> .‖台風圏(内) (within) the typhoon area.台風の目 the eye of a typhoon.
台風の目
たいふうのめ [6] 【台風の目】
(1)台風の中心部で,直径数十キロメートルほどの風の静穏域。台風眼。
(2)激動する物事の中心にいて,影響を与えている勢力や人物。
台風一過
たいふういっか [1][1] 【台風一過】
台風が通り過ぎて,風雨がおさまり晴天になること。「―の青空」
台駕
たいが [1] 【台駕】
高貴な人の乗り物を敬っていう語。
台鼎
たいてい [0] 【台鼎】
〔鼎は三つ脚であることから〕
皇帝を支える三人の重臣。三公。
叱する
しっ・する [3][0] 【叱する】 (動サ変)[文]サ変 しつ・す
(1)しかる。「これを嚇(オド)しこれを―・し,強(シイ)て誠実に移らしめんとして/学問ノススメ(諭吉)」
(2)舌打ちをする。
叱ふ
いさか・う イサカフ 【叱ふ】 (動ハ四)
しかる。「客人の前には犬をだにも―・ふまじとこそ/十訓 7」
叱り
しかり [0] 【叱り・呵り】
(1)(「おしかり」の形で)しかること。「きついお―を受けた」
(2)江戸時代,庶民に科した最も軽い刑。奉行が白州(シラス)に呼び出し,その罪を叱るだけにとどめたもの。やや重いものを急度叱(キツトシカリ)という。
叱り付ける
しかりつ・ける [5] 【叱り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しかりつ・く
きびしく叱る。強く叱る。「子供を―・ける」
叱り散らす
しかりちら・す [5] 【叱り散らす】 (動サ五[四])
感情にまかせて,だれかれとなく叱りつける。「小使給事などを―・して/浮雲(四迷)」
叱り飛ばす
しかりとば・す [5] 【叱り飛ばす】 (動サ五[四])
ひどく叱る。荒々しく叱る。「使用人を―・す」
叱る
しかる【叱る】
scold;→英和
reprove;→英和
give <a person> a scolding;find fault <with> .叱られる be scolded;have a <good> scolding (こっぴどく).
叱る
しか・る [0][2] 【叱る・呵る】 (動ラ五[四])
(1)(目下の者に対して)相手のよくない言動をとがめて,強い態度で責める。「子供のいたずらを―・る」
(2)怒る。「猪のししといふものの,腹立ち―・りたるはいと恐ろしきものなり/宇治拾遺 10」
(3)陰で悪口を言う。「あのやうなしわい人はあるまいと申して,皆―・りまする/狂言・素襖落(虎寛本)」
[可能] しかれる
叱咜
しった [1] 【叱咤・叱咜】 (名)スル
(1)大声で叱ること。「時に人を―することあるのみ/浮城物語(竜渓)」
(2)大声で励ますこと。
叱咤
しった [1] 【叱咤・叱咜】 (名)スル
(1)大声で叱ること。「時に人を―することあるのみ/浮城物語(竜渓)」
(2)大声で励ますこと。
叱咤する
しった【叱咤する】
scold (しかる);→英和
encourage (激励する).→英和
叱咤激励
しったげきれい [1] 【叱咤激励】 (名)スル
大きな声で強く励ますこと。
叱声
しっせい [0] 【叱声】
しかる声。しかる言葉。「―を放つ」
叱正
しっせい [0] 【叱正】
しかり,ただすこと。他人に詩文・論文などの訂正・添削を求めるときにへりくだっていう語。「よろしく御―を乞う」
叱正
しっせい【叱正】
⇒訂正.
叱罵
しつば [1] 【叱罵】 (名)スル
ののしりしかること。
叱責
しっせき [0] 【叱責】 (名)スル
失策や怠慢などを叱りとがめること。「―を受ける」「強く―する」
叱責
しっせき【叱責】
(a) reproof;→英和
a reproach.→英和
〜する reprove <a person> ;→英和
scold;→英和
take <a person> to task;reproach <a person with[for]> .
史
ふみひと 【史】
〔「書人」の意〕
大和朝廷で文筆や記録を職とした官職名。のち姓となる。ほとんどが渡来系氏族。
史
ふびと [1] 【史】
〔「ふみひと」の転。「ふひと」とも〕
(1)大和政権に文書・記録をつかさどって奉仕した官人集団の称。多くは渡来人の子孫。
(2)古代の姓(カバネ)の一。{(1)}の職名が姓となったもの。
(3)文書・記録をつかさどる下級役人。
〔「国史・史部・録史」とも書く〕
(4)律令制における諸司の四等官。
〔「主典・令史・主帳」とも書く〕
史
し【史】
<medieval> history;→英和
a history (書).
史
し [1] 【史】
(1)歴史。
(2)歴史を記す人。記録をつかさどる役人。史官。
(3)律令制で神祇官・太政官の主典(サカン)。大史と少史とがあり,記録をつかさどった。
(4)漢籍の分類法である四部(経・史・子・集)の一。歴史・地理・政治に関する書物など。
史上
しじょう [0] 【史上】
歴史に記録されている範囲内。歴史上。「―最大の激戦」
史上に名をとどめる
しじょう【史上に名をとどめる】
be immortalized in history.〜最高の the highest <price> on record.
史乗
しじょう [0] 【史乗】
〔「乗」は記録の意〕
事実の記録。史録。「古今の―に載する各国の大改革/明六雑誌 7」
史伝
しでん [0] 【史伝】
(1)歴史に伝わった記録。「―小説」
(2)歴史と伝記。
史前
しぜん [0] 【史前】
有史以前。
史前学
しぜんがく [2] 【史前学】
⇒先史学(センシガク)
史劇
しげき [1] 【史劇】
歴史上の人物や事件に取材した戯曲。歴史劇。
史劇
しげき【史劇】
a historical play.
史大夫
しのたいふ 【史大夫】
太政官の大史で,従五位下に叙せられたもの。大夫の史。
史学
しがく [1] 【史学】
歴史を研究する学問。歴史学。
史学
しがく【史学】
history;→英和
historical science.
史官
しかん [1][2] 【史官】
歴史を記録し,編纂(ヘンサン)する官。特に,古代中国で,世襲的にその職にあった人。また,その家。
史実
しじつ [1][0] 【史実】
歴史上の事実。
史実
しじつ【史実】
a historical fact.
史家
しか【史家】
a historian.→英和
史家
しか [1][2] 【史家】
歴史の研究家。歴史家。
史局
しきょく [2][0] 【史局】
史書の編纂(ヘンサン)に当たった役所。また特に,水戸藩の徳川光圀(ミツクニ)が「大日本史」編纂のため建てた施設。のちの彰考館。
史思明
ししめい 【史思明】
(?-761) 安史の乱の指導者の一人。安禄山の反乱軍の武将。のち禄山の子の安慶緒を殺して大燕皇帝を称したが,子の史朝義に殺された。
史料
しりょう [1] 【史料】
歴史を認識する素材。文献・遺物・遺跡・図像・口頭伝承など。
史料
しりょう【史料】
historical materials.史料編纂(さん) historiography.→英和
史料批判
しりょうひはん [4] 【史料批判】
史料の価値を調べ検討すること。史料自体の真偽や由来などをさぐる外的批判と,内容の信頼性などをはかる内的批判に大別される。
史料編纂所
しりょうへんさんじょ 【史料編纂所】
東京大学の付属研究所の一。1869年(明治2)設けられた史料編輯国史校正局に始まる。わが国の史料の調査・収集と,史料集「大日本史料」「大日本古文書」「大日本古記録」などの刊行をしている。
史書
ししょ [1] 【史書】
歴史を記述した書物。史籍。
史林
しりん [0] 【史林】
歴史の書物。
史生
ししょう [0] 【史生】
〔「しじょう」とも〕
律令制で,主典(サカン)の下で公文書の浄書・複写・装丁,四等官の署名を集めるなどの雑務に当たった下級の官。官位相当はない。ふびと。行署(コウシヨ)。
史略
しりゃく [1] 【史略】
簡単に記した歴史。「十八―」
史的
してき [0] 【史的】 (形動)
歴史にかかわりがあるさま。「―な観点」「―考察」
史的唯物論
してきゆいぶつろん [7] 【史的唯物論】
〔(ドイツ) historischer Materialismus〕
マルクス主義の歴史観。発展する歴史の原動力は人間の意識・観念にはなく,社会の物質的な生産にあり,生産過程における人間相互の諸関係は,生産力との関係で弁証法的に発展すると考える立場。この物質的な生産の諸条件が全社会経済構成を規定すると同時に,宗教・哲学・芸術などの精神構造をも究極的に決定するとされる。唯物史観。歴史的唯物論。
→弁証法的唯物論
史的現在
してきげんざい [4] 【史的現在】
⇒歴史的現在(レキシテキゲンザイ)
史的現在
してき【史的現在】
《文》the historical present.
史眼
しがん [1] 【史眼】
歴史を洞察する力のある眼識。
史科
しか [1][2] 【史科】
歴史に関する科目。また,歴史学科。
史筆
しひつ [0] 【史筆】
歴史を書き記す筆。転じて,歴史の記述法や記述の態度。
史籍
しせき [1][0] 【史籍】
歴史の書物。史書。
史籍集覧
しせきしゅうらん 【史籍集覧】
歴史書の叢書。近藤瓶城編。1881(明治14)〜85年刊。「群書類従」未収の歴史書三六四種を収録し,四六八冊より成る。1900〜03年改訂増補した「改訂史籍集覧」三三冊がある。
史臣
ししん [0][1] 【史臣】
記録をつかさどる臣。
史要
しよう [0] 【史要】
歴史の要点。また,それを書き記したもの。
史観
しかん [0][1] 【史観】
歴史を解釈する基本となる考えや態度。歴史観。「唯物―」
史観
しかん【史観】
a historical view.
史記
しき 【史記】
中国最初の紀伝体の通史。二十四史の一。一三〇巻。前漢の司馬遷著。紀元前91年頃完成。上古の黄帝から前漢の武帝までの歴史を記す。本紀一二巻,表一〇巻,書八巻,世家(セイカ)三〇巻,列伝七〇巻から成る。後世,正史の模範とされた。注釈書に南朝の宋の裴駰(ハイイン)の「史記集解(シツカイ)」,唐の司馬貞の「史記索隠」,唐の張守節の「史記正義」などがある。太史公書。
史記抄
しきしょう 【史記抄】
抄物の一。「史記」について講じたもの。口語体仮名抄。桃源瑞仙著。一九巻。1477年成立。史記桃源抄。
史詩
しし [1] 【史詩】
歴史上の出来事を扱った詩。
史話
しわ [1] 【史話】
歴史上の出来事に関する話。
史談
しだん [0][1] 【史談】
歴史についての話。史話。
史論
しろん [0] 【史論】
歴史に関する論説。
史跡
しせき【史跡】
a historic site;a place of historical interest;historical relics.
史跡
しせき [0] 【史跡・史蹟】
歴史に残る事件に関係のあった場所・建物や遺構。
史跡名勝天然記念物
しせきめいしょうてんねんきねんぶつ [13] 【史跡名勝天然記念物】
文化財保護法に基づき,文部大臣が指定した史跡・名勝・天然記念物の総称。
史蹟
しせき [0] 【史跡・史蹟】
歴史に残る事件に関係のあった場所・建物や遺構。
史通
しつう 【史通】
中国最初の史論書。二〇巻。唐の劉知幾(リユウチキ)の撰。710年成立。内外二篇から成り,古来からの史書の体裁,史官の沿革,史書の内容などについて論評する。
史部
ふびとべ [3] 【史部】
応神天皇の時,百済(クダラ)から渡来したといわれる王仁(ワニ)と阿知使主(アチノオミ)の一族で,文書・記録をつかさどった部民(ベミン)。王仁の子孫を西史部(カワチノフビトベ),阿知使主の子孫を東史部(ヤマトノフビトベ)という。ふむひとべ。
史都
しと [1] 【史都】
歴史が古く,遺跡の多い都市。「―ローマ」
史録
しろく [0][1] 【史録】
歴史に関する記録。史書。
右
みぎ【右】
the right.→英和
〜の right.〜へ曲がる turn (to the) right.…の〜に[の]on the right of…;on one's right.‖右側通行 <掲示> Keep to the Right.右廻りの clockwise.右向け右 <号令> Right turn! 右寄りの right-leaning.
右
みぎ [0] 【右】
(1)空間を二分したときの一方の側。その人が北に向いていれば,東にあたる側。
⇔左
「―を向く」
(2)(人の)体で{(1)}の側。また,その側の手・足など。
⇔左
「―投げ左打ち」
(3) [1]
(縦書きの文章で)前に記したこと。既述したこと。「―の通り相違ありません」
(4)革新的な側に対して,保守的な側。右翼。
⇔左
「―に寄った考え」
(5)歌合・相撲など左右に分かれてする競技で,右側の組。「つひに―負けにけり/源氏(賢木)」
(6)同じ職掌の官を左右二つに分けた時の下位の方。通常左を上位とした。
⇔左
「左大臣亡せ給ひて―は左に/源氏(竹河)」
(7)〔中国,戦国時代に,右側を上位として尊んだことから〕
上座・上席。また,すぐれている方。上位。「三浦は千葉が―に立たん事を忿て/太平記 12」
右
みぎり 【右】
みぎ。「文を左にし武を―にす/平治(上)」
右する
みぎ・する [0] 【右する】 (動サ変)[文]サ変 みぎ・す
右の方向に進む。右の方へ行く。
⇔左する
「―・すれば海なるべしと行けども/ふところ日記(眉山)」
右の司
みぎのつかさ 【右の司】
左右分掌の官司のうち,右の部局。右近衛府・右衛門府・右兵衛府・右馬寮・右京職など。
右の方
みぎのかた 【右の方】
(1)右側。右側の組。
(2)相撲で,西方。「左の方にも―にも負くる事無かりければ/今昔 23」
右より
みぎより 【右より】 (連語)
はじめから。もとより。「―誠に討つべきと思へば/浮世草子・武道伝来記 7」
右上がり
みぎあがり [3] 【右上(が)り】
(1)文字の右側がつり上がったように書いてあること。右肩上がり。
(2)〔グラフの線が右側ほど上がっていることから〕
あとになるほど数値が大きくなること。よくなること。右肩上がり。「―の成績」
右上り
みぎあがり [3] 【右上(が)り】
(1)文字の右側がつり上がったように書いてあること。右肩上がり。
(2)〔グラフの線が右側ほど上がっていることから〕
あとになるほど数値が大きくなること。よくなること。右肩上がり。「―の成績」
右丞相
うじょうしょう 【右丞相】
〔古くは「うしょうじょう」〕
右大臣の唐名。
⇔左丞相
右中将
うちゅうじょう 【右中将】
⇒右近衛中将(ウコンエノチユウジヨウ)
右中弁
うちゅうべん 【右中弁】
右弁官の次官。正五位上相当。
右中間
うちゅうかん [2] 【右中間】
野球で,右翼手と中堅手との間。ライト・センター間。
右京
うきょう [1] 【右京】
(1)〔皇居から見て右にあたるので〕
平城京・平安京の西半部。朱雀大路(スザクオオジ)を境として東西に分けた西側。西の京。
(2)京都市の最西端の区。嵯峨野・小倉山・仁和寺・広隆寺など名所史跡に富む。
右京大夫
うきょうのだいぶ 【右京大夫】
(1)右京職の長官。
(2)建礼門院右京大夫のこと。
右京職
うきょうしき [2] 【右京職】
律令制で,右京の行政・財政・司法などをつかさどっていた役所。
→京職
右側
うそく [0] 【右側】
みぎがわ。
⇔左側
「―通行」
右側
みぎがわ [0] 【右側】
右の方の側。うそく。
⇔左側
右傾
うけい [0] 【右傾】 (名)スル
保守的・国粋主義的になること。右翼的な傾向を強くすること。
⇔左傾
「―した政策」
右傾化する
うけい【右傾化する】
turn rightist[rightish].
右僕射
ゆうぼくや イウ― 【右僕射】
⇒うぼくや(右僕射)
右僕射
うぼくや [3] 【右僕射】
右大臣の唐名。
右党
うとう [0][1] 【右党】
(1)保守政党。右翼。
(2)酒が飲めず,甘い物が好きな人。
⇔左党
右兵衛
うひょうえ [2] 【右兵衛】
(1)「右兵衛府」の略。
(2)右兵衛府の武官。
⇔左兵衛
右兵衛の陣
うひょうえのじん 【右兵衛の陣】
(1)平安京内裏の陰明門(オンメイモン)の所にある右兵衛府の詰め所。
(2)陰明門の別名。
右兵衛佐
うひょうえのすけ 【右兵衛佐】
右兵衛府の次官。正六位下相当。
右兵衛尉
うひょうえのじょう 【右兵衛尉】
右兵衛府の判官。
右兵衛府
うひょうえふ [4] 【右兵衛府】
右の兵衛府。うえふ。
→兵衛府
右兵衛督
うひょうえのかみ 【右兵衛督】
右兵衛府の長官。従五位上相当。
右利き
みぎきき [0] 【右利き】
左手より右手の方が自由に使えること。また,その人。
⇔左利き
右利きの
みぎきき【右利きの】
right-handed.
右勝手
みぎがって [3] 【右勝手】
「本(ホン)勝手」に同じ。
右史
ゆうし イウ― [1] 【右史】
古く中国で,左史とともに君側にいて君主の言行を記録した官。
右四つ
みぎよつ [0][3] 【右四つ】
相撲で,互いに右手を下手に組む構え。また,そのように組み合った状態。
⇔左四つ
右回り
みぎまわり [3] 【右回り】
時計の針と同じ方向にまわること。
右図
うず [1] 【右図】
右の図。「―を参照せよ」
右大将
うだいしょう 【右大将】
「右近衛大将(ウコンエノダイシヨウ)」の略。
右大弁
うだいべん 【右大弁】
右弁官の長官。従四位上相当。
右大臣
みぎのおとど 【右大臣】
⇒うだいじん(右大臣)
右大臣
みぎのおおいもうちぎみ 【右大臣】
⇒うだいじん(右大臣)
右大臣
うだいじん [2] 【右大臣】
(1)律令制で,太政官の官名の一。太政大臣・左大臣に次ぐ。左大臣と同じく太政官の政務を統括する。右丞相。右府。みぎのおおいもうちぎみ。みぎのおとど。
(2)明治初期,太政官制の官名の一。三条実美・岩倉具視が任ぜられた。内閣制度発足により廃止。
右孕み
みぎばらみ [3] 【右孕み】
腹の右の方にはらむこと。女の子が生まれるという俗説があった。
右寄り
みぎより [0] 【右寄り】
(1)右に寄った方。
(2)思想が右翼的であること。「―の立場をとる」
右少将
うしょうしょう 【右少将】
⇒右近衛少将(ウコンエノシヨウシヨウ)
右少弁
うしょうべん 【右少弁】
右弁官の判官。正五位下相当。
→弁官
右岸
うがん [0][1] 【右岸】
川の上流から下流に向かって右側の川岸。
⇔左岸
右岸の[に]
うがん【右岸の[に]】
on the right bank <of the river> .
右左
みぎひだり [2][0] 【右左】
(1)右と左。
(2)右と左とを反対にすること。あべこべ。「サンダルを―にはく」
右巴
みぎどもえ [3] 【右巴】
家紋の一。右巻きの巴紋。
右巻
みぎまき [0] 【右巻(き)】
時計の針が動く方向と同じ方向に巻いていること。また,そのもの。
⇔左巻き
右巻き
みぎまき [0] 【右巻(き)】
時計の針が動く方向と同じ方向に巻いていること。また,そのもの。
⇔左巻き
右幕下
うばっか 【右幕下】
(1)右近衛大将の居所。
(2)右近衛大将。特に,源頼朝のこと。
右府
うふ [1] 【右府】
(1)右大臣の唐名。
(2)「右衛門府(ウエモンフ)」の略。
⇔左府
右弁官
うべんかん [2] 【右弁官】
律令制の官名。右大弁・右中弁・右少弁の総称。
右往左往
うおうさおう ウワウサワウ [4][2] 【右往左往】 (名)スル
〔古くは「うおうざおう」とも〕
あわてふためいて,あっちへ行ったり,こっちへ来たりすること。あわてて混乱した状態をいう。左往右往。「―の大騒ぎ」「火に追われて―する」
右往左往する
うおうさおう【右往左往する】
go this way and that;rush to and fro.
右心室
うしんしつ [2] 【右心室】
鳥類および哺乳類にみられる心臓右側下部の腔所。右心房から受けた静脈血をその壁の収縮により肺動脈に送る。
右心房
うしんぼう [2] 【右心房】
鳥類および哺乳類にみられる心臓右側上部の腔所。大静脈から受けた静脈血をその壁の収縮により右心室に送る。
右手
みぎて [0] 【右手】
(1)右の手。めて。
(2)右の方。「―に富士山が見える」
⇔左手
右手
めて [1] 【馬手・右手】
(1)馬の手綱を取る手。右の手。
⇔弓手(ユンデ)
「―の袖」
→射向(イム)け
(2)右側。右の方。
⇔弓手
「蓮の池をば―にみて/平家 9」
(3)「馬手(メテ)差し」の略。
右手系
みぎてけい [0] 【右手系】
三次元の直交座標軸の向きの決め方。右手の親指・人差し指・中指を互いに直交させ,親指が � 軸,人差し指が � 軸,中指が � 軸になるように定めた座標系。
→左手系
右打ち
みぎうち [0] 【右打ち】
野球で,打者が右打席で打つこと。また,ライト方向に打つこと。
右折
うせつ [0] 【右折】 (名)スル
道路などを右へ曲がること。
⇔左折
「―禁止」「次の角を―して下さい」
右折する
うせつ【右折する】
turn to the right.→英和
‖右折禁止 <掲示> No Right Turn.
右掖門
うえきもん 【右掖門】
右に位置する掖門。平安京内裏では,特に承明門の西,月華門の南に位置する掖門。
右撚り
みぎより [0] 【右撚り】
時計の針の進む方向によりをかけること。また,その糸や縄。S 撚り。
右文
ゆうぶん イウ― [0] 【右文】
文筆を尊ぶこと。文字を重んずること。
右文左武
ゆうぶんさぶ イウ― [5] 【右文左武】
学問と武術とを共に重んずること。文武両道を兼備すること。左文右武。
右方
うほう [1][2] 【右方】
(1)右の方。
⇔左方
(2)「右方高麗楽(コマガク)」「右方の楽」の略。
右方の楽
うほうのがく [0] 【右方の楽】
⇒右方高麗楽(コマガク)
右方高麗楽
うほうこまがく [5] 【右方高麗楽】
雅楽の曲目分類用語。左方唐楽に対をなし,雅楽の器楽曲(狭義の雅楽)を二大分する。現行の右方高麗楽の曲はすべて舞楽(器楽合奏と舞)で,篳篥(ヒチリキ)・高麗笛・三ノ鼓(サンノツヅミ)・鉦鼓(シヨウコ)・太鼓の五種類の楽器を用いる。古代に伝来した各種の外来楽が日本風に整理された結果の分類名称で,それ以前の三韓楽(新羅(シラギ)楽・百済楽・高麗楽)と渤海(ボツカイ)楽がこれに含められた。右楽。高麗楽。
→右舞(ウマイ)
右旋性
うせんせい [0] 【右旋性】
右に回転する旋光性。
→旋光性
右書き
みぎがき [0] 【右書き】
文章を縦書きするとき,文字を右から左へ書き進めること。また,その書式。
⇔左書き
右楽
うがく [1] 【右楽】
「右方(ウホウ)の楽(ガク)」「右方高麗楽(コマガク)」の略。
⇔左楽
右様
みぎよう [0] 【右様】
右に述べた文章。右の通り。
右派
うは【右派】
the right wing;a rightist[right-winger](人).→英和
右派
うは [1] 【右派】
保守的な政治団体。また,ある組織内での,保守派。
⇔左派
右獄
うごく [1] 【右獄】
平安時代,京都の右京に置かれていた獄舎。西獄。
⇔左獄
右相
うしょう [0] 【右相】
右大臣の唐名。
⇔左相
右相国
うしょうこく 【右相国】
右大臣の唐名。
⇔左相国
右端
うたん [0][1] 【右端】
右のはし。
⇔左端
右筆
ゆうひつ イウ― [1][0] 【右筆・祐筆】
(1)筆をとって文を書くこと。
(2)貴人のそば近く仕えて,物を書く役。また,その役人。書記。
(3)武家の職名。文書・記録をつかさどる。
(4)文筆の業に従事する者。文官。「われ―の身にあらず,武勇の家に生まれて/平家 1」
右繞
うにょう [0] 【右繞】
〔仏〕 古代インドの礼儀にならい,敬意を払う対象に対し右肩を向けて,時計回りに歩く礼拝法。右旋。
→行道(ギヨウドウ)
右翼
うよく [1] 【右翼】
(1)鳥・飛行機の右側のつばさ。
(2)左右に広がったものの右側の部分。「敵の―を攻める」「宮殿の―にある広間」
(3)〔フランス革命における国民公会で議長席から見て右側に保守派のジロンド派が座ったことから〕
保守的・国粋主義的な思想傾向。また,その立場に立つ人や団体。
(4)野球で,本塁から見て外野の右の方。また,そこを守る選手。ライト。「―手」
(5)〔旧軍隊では成績のよい順に右側から並んだところから〕
成績が優秀であること。上位であること。
→最右翼
{(1)}〜{(4)}
⇔左翼
右翼
うよく【右翼】
(1)[部隊の]the right wing;《野》the right field.(2)[思想の]the right wing;a rightist (人).→英和
‖右翼手 a right fielder.右翼団体 a rightist organization.
右肩上がり
みぎかたあがり [5] 【右肩上がり】
〔数値の推移を示すグラフが,右側へゆくにつれ,上がることから〕
景気・売上高などが年を追うごとに拡大してゆくことの形容。
→右上がり
右脇臥
うきょうが [2] 【右脇臥】
⇒頭北面西右脇臥(ズホクメンサイウキヨウガ)
右脳
うのう [1][0] 【右脳】
大脳の右半分。音楽や図形など言語以外の認識を行うと考えられている。みぎのう。
右腕
うわん [1] 【右腕】
右の腕。みぎうで。
⇔左腕
「―投手」
右腕
みぎうで【右腕】
the right arm;one's right hand (人).
右腕
みぎうで [0] 【右腕】
(1)右の腕。
(2)ある人にとって最も信頼できる部下。「社長の―として活躍している」
右舞
うまい [1][0] 【右舞】
雅楽の右方高麗楽(コマガク)の舞。装束には主に青・緑系統の色を用い,舞人は舞台の右方から登退場する。右方の舞楽。
⇔左舞
右舞
うぶ [1] 【右舞】
⇒うまい(右舞)
右舷
うげん【右舷】
《海》the starboard.→英和
右舷
うげん [0][1] 【右舷】
船尾から,船首に向かって右側のふなばた。また,そちらの方向。
⇔左舷
右螺子の法則
みぎねじのほうそく ミギネヂ―ハフソク 【右螺子の法則】
定常電流がつくる磁場は,電流の方向に右ねじを進めるとき,ねじの回る方向に生じるという法則。アンペールの法則の定性的表現。
右衛門
うえもん [0] 【右衛門】
「右衛門府」の略。
右衛門の陣
うえもんのじん 【右衛門の陣】
宜秋門(ギシユウモン)の異名。そばに右衛門府の詰め所があったことによる。
右衛門府
うえもんふ [3] 【右衛門府】
⇒衛門府(エモンフ)
右衛門督
うえもんのかみ 【右衛門督】
右衛門府の長官。
右辺
うへん [1] 【右辺】
(1)等式や不等式で,等号や不等号の右側にある式や数の全体。
(2)碁盤の黒側から見て右側の辺。
⇔左辺
右近
うこん 【右近】
平安中期の歌人。藤原季縄の女(ムスメ)。醍醐天皇の中宮穏子の女房。主に村上朝歌壇で活躍。男に忘れられる身を嘆く歌を残す。「後撰和歌集」以下の勅撰集に九首入集。生没年未詳。
右近
うこん [1] 【右近】
(1)「右近衛府(ウコンエフ)」の略。
⇔左近
(2)「右近の橘」の略。
右近の橘
うこんのたちばな 【右近の橘】
紫宸殿(シシンデン)の南階下西側に植えられた橘。朝儀のとき,右近衛府の武官の列する側にあたる。
→左近の桜
→内裏
右近の陣
うこんのじん 【右近の陣】
宮中内にある,右近衛府の役人の詰め所。紫宸殿(シシンデン)の西,月華門内にあった。
右近の馬場
うこんのばば 【右近の馬場】
右近衛府の管轄する馬場。京都,北野神社の南東にあった。ここで近衛の官人が毎年5月に競(クラ)べ馬を行なった。うこんのうまば。
右近中将
うこんのちゅうじょう 【右近中将】
⇒右近衛中将(ウコンエノチユウジヨウ)
右近司
うこんのつかさ 【右近司】
⇒右近衛府(ウコンエフ)
右近大夫
うこんのたいふ 【右近大夫】
右近衛将監で官位が五位の者。
右近将監
うこんのじょう 【右近将監】
⇒右近衛将監(ウコンエノシヨウゲン)
右近左近
おこさこ 【右近左近】
狂言の一。自分の田の稲を左近の牛に食われた右近は訴訟を起こそうとし,妻と訴訟の稽古をする。奉行に扮した妻に言いこめられてとり乱し,喧嘩(ケンカ)となる。内沙汰(ウチザタ)。
右近源左衛門
うこんげんざえもん 【右近源左衛門】
(1622-?) 初期歌舞伎の俳優。若衆歌舞伎時代から女方を専門とし,若衆歌舞伎禁止後は置き手拭いを考案。後世,女方の祖とされる。
右近衛
うこんえ [2] 【右近衛】
(1)「右近衛府」の略。
(2)右近衛府の兵士。
右近衛中将
うこんえのちゅうじょう 【右近衛中将】
右近衛府の次官。従四位下相当。定員一名。のちに四名となる。三位でなる人を三位中将(サンミノチユウジヨウ),参議で兼ねる人を宰相中将という。右近中将。
右近衛大将
うこんえのだいしょう 【右近衛大将】
右近衛府の長官。従三位相当。多くは大臣や納言が兼任した。右近大将。右大将。
右近衛将曹
うこんえのしょうそう 【右近衛将曹】
右近衛府の主典(サカン)(四等官)。従七位下相当。定員四名。
右近衛将監
うこんえのしょうげん 【右近衛将監】
右近衛府の三等官。従六位上相当。定員四名。うこんのじょう。
右近衛少将
うこんえのしょうしょう 【右近衛少将】
右近衛府の次官。正五位下相当。定員二名。右少将。
右近衛府
うこんえふ [4] 【右近衛府】
近衛府の一。右近司。右近衛。右近。
→近衛府(コノエフ)
右長左短
うちょうさたん ウチヤウ― [4] 【右長左短】
「本勝手{(3)}」に同じ。
右門
うもん [1] 【右門】
「右衛門府(ウエモンフ)」の略。
右院
ういん [1] 【右院】
1871年(明治4),太政官内におかれた諮問機関。正院に従属。各省の長官・次官で組織され,法案を起草し,各省の議事を調査・審議する。75年元老院・大審院の設置により,左院とともに廃止。
右顧左眄
うこさべん [1] 【右顧左眄】 (名)スル
〔右を見たり左を見たりする意〕
あたりの様子や周囲の思惑を気にして,決断できず迷うこと。左顧右眄。「いつも―してばかりいる」
右馬の陣
うまのじん 【右馬の陣】
内裏の修明門(シユメイモン)前にあった右馬寮(ウマリヨウ)の役人の詰め所。また,修明門の異名。
右馬助
うまのすけ 【右馬助】
右馬寮(ウマリヨウ)の次官。正六位下相当。
右馬寮
みぎのうまづかさ 【右馬寮】
⇒うまりょう(右馬寮)
右馬寮
うまりょう [2] 【右馬寮】
律令制で,馬寮(メリヨウ)の一。兵衛府に属し左馬寮とともに御所の厩の馬・馬具および諸国の御牧(ミマキ)をつかさどる役所。みぎのうまづかさ。
⇔左馬寮
右馬頭
うまのかみ 【右馬頭】
右馬寮(ウマリヨウ)の長官。従五位上相当。みぎのうまのかみ。
右馬頭
みぎのうまのかみ 【右馬頭】
⇒うまのかみ(右馬頭)
叶う
かな・う カナフ [2] 【叶う・適う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)願望が実現する。《叶》「念願が―・った」「―・わぬ恋」
(2)(基準や条件などに)適合する。《適》「理想に―・った人」「時宜に―・う」「潮も―・ひぬ今は漕ぎ出でな/万葉 8」
(3)(動作性の名詞などを受け,下に打ち消し表現を伴って)…することができる。…することが許される。「足が弱って歩行も―・わない」
(4)(多く「敵う」と書く)対抗できるほどである。匹敵する。打ち消し表現を伴って用いる。「二人でかかっても―・う相手ではない」
〔「かなえる」に対する自動詞〕
→かなわない
→かなわぬ
■二■ (動ハ下二)
⇒かなえる
[慣用] 御眼鏡(オメガネ)に―/願ったり叶ったり
叶う
かなう【叶う】
be fulfilled[realized](希望などが);be granted (願いなどが).望みが〜 have one's desire fulfilled.叶わぬ願い an impossible desire.叶わぬ恋 hopeless love.
叶える
かなえる【叶える】
grant <a request> ;→英和
answer <a person's prayer> .→英和
叶える
かな・える カナヘル [3] 【叶える・適える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かな・ふ
(1)他人の望みを実現させる。《叶》「望みを―・えてあげる」
(2)基準・条件をみたす。《適》「条件を―・える」
〔「かなう」に対する他動詞〕
叶わぬ
かなわ∘ぬ カナハ― 【叶わぬ・適わぬ】 (連語)
(1)望みが実現しない。かなわない。「―∘ぬ恋」
(2)(「…しなくてはかなわぬ」の形で)そうしなくては実現できない。どうしても必要である。かなわない。「行かなくては―∘ぬ用事」
叶わぬ時の=神頼み
叶わぬ時の=神頼み(=神叩(タタ)き)
平生は神を拝まない者が,困った時だけ神仏の助けを借りようとすること。苦しい時の神頼み。
叶福助
かのうふくすけ カナフ― [5] 【叶福助】
裃(カミシモ)を着た,背が低く頭の大きな幸福招来の縁起人形。文化(1804-1818)頃,願いが叶うといって江戸で流行し,茶屋・遊女屋・水商売の家などで祀(マツ)り,その後一般の家庭にも広まった。ふくすけ。
叶結び
かのうむすび カナフ― [4] 【叶結び】
〔表から見ると口の字に,裏からは十の字に見えるところから〕
装飾紐(ヒモ)の結び方の一。儀式用やお守りを結ぶのに用いる。
号
ごう ガウ 【号】
■一■ [1] (名)
(1)画家・文人・学者などが,本名のほかにつける名。雅号。
(2)雑誌など,定期的に発行されるもののそれぞれ。「次の―で完結する」
(3)活字の大きさの単位。
→号数活字
(4)カンバスの大きさを表す単位。〇号が最小で,写真のキャビネ判よりやや大きいもの。
■二■ (接尾)
(1)助数詞。雑誌など,定期的に発行されるものや,順序のあるものについて,順を追って数えるのに用いる。「三―で廃刊になった」「一―車と二―車は禁煙車」
(2)列車・船・飛行機・動物などの名に付けて用いる。「ひかり―」
号
ごう【号】
a number (雑誌などの);→英和
a pen name (雅号);a title (称号).→英和
〜する call[style](oneself).→英和
‖「世界」5月号 the May number[issue]of the Sekai.
号す
ごう・す ガウ― 【号す】 (動サ変)
⇒ごうする(号)
号する
ごう・する ガウ― [3] 【号する】 (動サ変)[文]サ変 がう・す
〔中世末頃まで「かうす」。「かう」は漢音〕
(1)偽ってそう称する。「骨休めとか―・して一日ぐう��寐てゐる/それから(漱石)」
(2)名づける。また,雅号などをつける。「芭蕉庵と―・する」
号令
ごうれい ガウ― [0] 【号令】 (名)スル
(1)多数の人が同時に動くように大声で指図すること。また,そのかけ声。「―をかける」
(2)上の者が下の者に命令すること,またその命令。「権を握つて四海に―する/社会百面相(魯庵)」
号令をかける
ごうれい【号令をかける】
give a command.→英和
号俸
ごうほう ガウ― [0] 【号俸】
公務員の職階によって区分した給与。何級職何号と区分する。
号叫
ごうきょう ガウケウ [0] 【号叫】 (名)スル
大声で叫ぶこと。また,大声で泣き叫ぶこと。
号哭
ごうこく ガウ― [0] 【号哭】 (名)スル
大声をあげて泣き叫ぶこと。号泣。「心ゆくばかり―せん/天うつ浪(露伴)」
号外
ごうがい【号外】
<issue> an extra.→英和
号外
ごうがい ガウグワイ [0] 【号外】
新聞社などが,重大な事柄や突発的な事件を早く報道するため臨時に発行する印刷物。
号数
ごうすう ガウ― [3] 【号数】
号を表す数。また,号で表された順序や大きさなどの順位。
号数活字
ごうすうかつじ ガウ―クワツ― [5] 【号数活字】
号を大きさの単位とした活字。最も大きい活字を初号とし,次に一号から順次小さくなって八号にいたる,九段階の和文用の活字。初号は42ポイント,八号は4ポイントに相当。明治初年,本木昌造らにより製作された。
号泣
ごうきゅう ガウキフ [0] 【号泣】 (名)スル
大声をあげて泣き叫ぶこと。「悲報を聞いて―する」
号泣する
ごうきゅう【号泣する】
cry bitterly.
号火
ごうか ガウクワ [1] 【号火】
合図の火。のろし。
号砲
ごうほう ガウハウ [0] 【号砲】
合図として撃つ銃砲。
号砲
ごうほう【号砲】
<fire> a signal gun.
号笛
ごうてき ガウ― [0] 【号笛】
合図のために吹く笛。また,その音。
号衣
ごうい ガウ― [1] 【号衣】
武家で,家紋を背に染め出して中間(チユウゲン)などの仕着せとした衣服。法被(ハッピ)など。
号鐘
ごうしょう ガウ― [0] 【号鐘】
(1)合図に打つ鐘。
(2)船舶で,時報を知らせたり,霧中衝突防止などの警鐘として打つ鐘。
号音
ごうおん ガウ― [0] 【号音】
信号・合図のために発する音。
司
つかさ [0][2] 【官・司・首・長】
(1)政務をつかさどる所。役所。官庁。「かの―におはして見たまふに/竹取」
(2)政務をつかさどる者。役人。官吏。「百(モモ)の―を従へ給へりしそのほど/増鏡(新島守)」
(3)つとめ。役目。官職。「除目に―得ぬ人の家/枕草子 139」
(4)おもだったもの。主要なもの。「万調(ヨロズツキ)奉る―と作りたるその生業(ナリワイ)を/万葉 4122」
(5)主要人物。かしら。首長。「即ち王辰爾を以て船の―とす/日本書紀(欽明訓)」
司
し [1] 【司】
律令制で,省に属し,職・寮に次ぐ役所。
司
みこともち 【宰・司】
大化前代,天皇の命令を受けて地方に赴き政務をつかさどった者。「十二に曰はく―・国造(クニノミヤツコ),百姓に斂(オサメト)ることなかれ/日本書紀(推古訓)」
司る
つかさどる【司る】
govern;→英和
administer;→英和
take charge of;conduct;→英和
supervise.→英和
司る
つかさど・る [4] 【司る・掌る】 (動ラ五[四])
〔つかさ(官)を取るの意〕
(1)役目としてその仕事をする。担当する。「政務を―・る」
(2)生物の器官がその働きをする。「呼吸を―・る」
(3)国や人を支配する。管理する。「国ヲ―・ル/日葡」
[可能] つかさどれる
司令
しれい【司令】
command;→英和
control.→英和
‖司令(長)官 a commander (in chief).司令塔 a conning tower (軍艦の).司令部 the headquarters <H.Q.> .
司令
しれい [0] 【司令】 (名)スル
軍隊,あるいは警察・消防などで,その全体や部署を指揮すること。また,その役や人。航空隊司令・通信司令・消防司令など。
〔もと中国で,製塩場の監督官の意〕
司令塔
しれいとう [0] 【司令塔】
(1)軍艦や航空基地で,艦長・司令官が指揮をするために設けられた塔。
(2)作戦・指示をする中枢部。また,その人。「プロジェクトの―」
司令官
しれいかん [2] 【司令官】
軍隊や艦隊の指揮・統率に当たる職。また,その人。
司令部
しれいぶ [2] 【司令部】
司令官が職務を行う所。
司令長官
しれいちょうかん [4] 【司令長官】
旧日本海軍で,艦隊・鎮守府などの指揮・統率に当たった職。また,その人。「連合艦隊―」
司会
しかい [0] 【司会】 (名)スル
会の進行をつかさどること。また,その人。「座談会で―する」「―者」
〔古代中国で,財政を司った官名〕
司会する
しかい【司会する】
preside at[over] <a meeting> ;take the chair.→英和
司会者 the chairman[chairwoman];→英和
the president;→英和
the toastmaster (宴会の);→英和
the master[mistress (女)]of ceremonies <m.c.,M.C.> (テレビなどの).
司厨
しちゅう [0] 【司厨】
艦船で,炊事を担当する部署。「―員」
司召
つかさめし 【司召・官召】
「司召の除目(ジモク)」の略。「―の頃,この宮の人は,給はるべき官(ツカサ)も得ず/源氏(賢木)」
司召の除目
つかさめしのじもく 【司召の除目】
平安時代,在京諸司の官吏を任命する儀式。秋に行われたので,秋の除目ともいう。内官の除目。京官(キヨウカン)の除目。
→県召(アガタメシ)の除目
司天
してん [2][1] 【司天】
天文博士の唐名。
司天台
してんだい [2] 【司天台】
(1)陰陽寮(オンヨウリヨウ)の唐名。
(2)江戸時代,天文・暦のことをつかさどった役所。1689年江戸本所に建てられ,諸地に移転ののち,1782年浅草に移され天文台と改称。
司宰
しさい [0] 【司宰】
つかさどること。また,その人。
司式
ししき [0] 【司式】
式を執り行うこと。特に,キリスト教で,洗礼・聖餐や結婚・葬儀などの式をつかさどること。
司政官
しせいかん [2] 【司政官】
第二次大戦中,日本軍が占領地の行政のために置いた臨時の職員。
司教
しきょう【司教】
a bishop.→英和
司教
しきょう [2][1] 【司教】
ローマ-カトリック教会の聖職位の一。司祭の上に立つ。教区の監督者。正教会・聖公会の主教に当たる。
司教区
しきょうく [2] 【司教区】
ローマ-カトリック教会の管轄区域の単位。司教がその管理を行う。ローマ教区の司教は,教皇自身。
司書
ししょ [1] 【司書】
図書館法に基づき,図書資料の整理・保管・閲覧などに関する専門的事務を行う者。
司書
ししょ【司書】
a librarian.→英和
司書教諭
ししょきょうゆ [3] 【司書教諭】
学校図書館の管理,運営や子供の読書に関する指導を専門的に行う教員。1958年(昭和33)学校図書館法により制度化。
司法
しほう【司法】
administration of justice.〜の judicial.→英和
‖司法官 a judicial officer.司法行政 judicial administration.司法権 jurisdiction;judicial power.司法試験 the judicial examination.司法書士 a judicial scrivener.司法制度 the judicial system.司法大臣 the Minister of Justice.
司法
しほう [0][1] 【司法】
紛争解決のために法を適用して,一定の事項の適法性や違法性あるいは権利関係を確定・宣言する行為。形式的には,司法機関たる裁判所の権限に属する国家作用。
司法修習生
しほうしゅうしゅうせい [6] 【司法修習生】
判事補・検察官・弁護士になる資格を得るため,司法研修所・裁判所・検察庁・弁護士会で実務を修習中の者。司法試験合格者の中から最高裁判所が命ずる。
司法共助
しほうきょうじょ [4] 【司法共助】
裁判所が事件を処理する際に,必要な事務の一部を他の裁判所に嘱託すること。
司法処分
しほうしょぶん [4] 【司法処分】
裁判所の司法権によって行われる処分。
→行政処分
司法卿
しほうきょう [0] 【司法卿】
1885年(明治18)以前の太政官制における司法省の長官。
司法取引
しほうとりひき [4][5] 【司法取引】
刑事事件を法廷で最後まで争うには多大の時間と費用がかかるため,それを節約する目的で,検察官と弁護人との間で事件を軽い処分で決着させようとする,アメリカ特有の制度。
司法国家
しほうこっか [4] 【司法国家】
特別な行政裁判所をもたず,司法裁判所が行政上の事件をも管轄する国家。
→行政国家
司法大臣
しほうだいじん [4] 【司法大臣】
旧憲法下で,司法省の長官。内閣の一員。
司法委員
しほういいん [4] 【司法委員】
簡易裁判所の民事事件について,審理に立ち会って意見を述べ,和解の勧告の補助をする者。一般人の中から地方裁判所が選定し,さらに簡易裁判所が各事件について指定する。
司法官
しほうかん [2] 【司法官】
司法権の行使に携わる公務員。普通,裁判官をさす。
司法官庁
しほうかんちょう [4] 【司法官庁】
司法権の行使を担当する官庁。もっぱら裁判所をさす。旧制では,検事局などをも含めていった。
→行政官庁
司法官憲
しほうかんけん [4] 【司法官憲】
憲法上,裁判官をさすが,広義では,検察官・司法警察職員を含み,司法に関する職務を行う公務員のこと。
司法官試補
しほうかんしほ [6] 【司法官試補】
旧制で,判事・検事になるため裁判所・検事局に配属されて実務の修習を行なった者。現在の司法修習生にあたる。
司法年度
しほうねんど [4] 【司法年度】
司法事務の取り扱いについて定めた年度。我が国では,一月一日に始まり一二月三一日に終わる。
司法書士
しほうしょし [4] 【司法書士】
司法書士法に基づき,他人の嘱託を受けて,登記・供託の手続きや裁判所・検察庁・法務局に提出する書類の作成を代行する者。
司法権
しほうけん [2] 【司法権】
国家の作用のうち,司法の作用を行う権能。現行憲法においては,すべて最高裁判所および下級裁判所に属する。
→立法権
→行政権
司法権の優越
しほうけんのゆうえつ 【司法権の優越】
司法権が立法権・行政権に対して優位に立つこと。違憲立法審査権による。
司法機関
しほうきかん [5][4] 【司法機関】
司法を担当する機関。立法機関および行政機関に対していう。
司法法
しほうほう [0] 【司法法】
司法権の行使,司法制度に関する法規の総称。裁判所法・民事訴訟法・刑事訴訟法など。
司法省
しほうしょう [2] 【司法省】
1871年(明治4)に設置され,1948年(昭和23)まで,司法行政事務を統轄した中央官庁。長は司法大臣。法務省の前身。
司法研修所
しほうけんしゅうじょ [0][8] 【司法研修所】
裁判官や裁判所職員の研修と司法修習生の修習のために,最高裁判所に付置される機関。
司法行政
しほうぎょうせい [4] 【司法行政】
司法権の運営上必要な行政。裁判所の職員の任免および監督,会計経理などの事務を処理すること。司法権の独立を確保するために,最高裁判所を最上級機関として各裁判所が行う。
司法裁判
しほうさいばん [4] 【司法裁判】
民事・刑事の裁判。
→行政裁判
司法裁判所
しほうさいばんしょ [0][8] 【司法裁判所】
司法権を行使する裁判所。旧憲法下で,行政事件を扱った行政裁判所に対して民事・刑事の裁判を扱った裁判所をいったが,現行憲法においては,すべての裁判所が司法裁判所である。
司法解剖
しほうかいぼう [4] 【司法解剖】
法医解剖の一。刑事訴訟法に基づき,犯罪に関係ある,もしくはその疑いのある死体について,死因・死後経過時間・血液型など,裁判上の証拠を得るための手段として行うもの。
司法試験
しほうしけん [5][4] 【司法試験】
裁判官・検察官・弁護士になるために必要な学識およびその応用能力を判定する国家試験。合格者は司法修習生となる資格を得る。
司法警察
しほうけいさつ [4] 【司法警察】
犯罪の捜査,被疑者の逮捕,証拠の収集など,司法権の作用に基づいて行われる警察活動。刑事訴訟法に従って,司法警察職員・検察官およびその指揮を受ける検察事務官が行う。
司法警察職員
しほうけいさつしょくいん [9] 【司法警察職員】
刑事訴訟法上,犯罪の捜査,被疑者の逮捕,令状の執行などを行う資格を有する公務員。警察官・麻薬取締官・海上保安官・労働基準監督官など。
司牧
しぼく [0][1] 【司牧】
(1)古く中国で,人民を統治すること。また,その人(地方長官)。
(2)キリスト教,特に,カトリック教会で司祭が信徒を導くこと。
→牧会
司獄
しごく [1] 【司獄】
監獄のことをつかさどること。また,その人。
司直
しちょく【司直】
the judicial authorities.
司直
しちょく [0] 【司直】
法律によって事の曲直を裁く職にある人。裁判官。検察官を含めていうこともある。「―の手にゆだねる」
司祭
しさい [1][0] 【司祭】
〔priest〕
キリスト教の聖職位の一。ローマ-カトリック教会では司教の下位。ハリストス教会・聖公会では主教の下位。聖礼典を執り行う。
司祭
しさい【司祭】
a priest.→英和
司空
しくう [2][0][1] 【司空】
中国,周代,六卿の一。冬官の長。土地・人民のことをつかさどった。後漢以後,隋・唐の三公の一。
司符
しふ [1] 【司符】
伊勢大神宮司・造東大寺司令外の官司から発する下達文書。
司辰
ししん [0] 【司辰】
漏刻(ロウコク)博士の唐名。
司農
しのう [0] 【司農】
(1)中国古代の官名。農政をつかさどった。
→大司農
(2)宮内省の唐名。
司農卿
しのうけい [2] 【司農卿】
宮内卿(クナイキヨウ)の唐名。
司馬
しば 【司馬】
姓氏の一。
司馬
しば [1] 【司馬】
(1)中国古代の官名。周代,六卿の一。夏官の長。軍事をつかさどった。漢代には大司馬とし,三公の一。魏晋南北朝時代では将軍・都督の属官。隋・唐代には州にも置かれた。宋以後,兵部尚書の雅称となった。
(2)地方官の掾(ジヨウ)の唐名。
司馬仲達
しばちゅうたつ 【司馬仲達】
⇒司馬懿(シバイ)
司馬光
しばこう 【司馬光】
(1019-1086) 中国,北宋中期の政治家・学者。字(アザナ)は君実。諡(オクリナ)は文正。神宗のとき,王安石の新法に反対して政界を退き「資治通鑑」の編集に専念。哲宗の即位で宰相となり,新法を廃して旧法に復した。死後,温国公に封ぜられたので司馬温公とも称される。文集に「司馬文正公集」がある。
司馬懿
しばい 【司馬懿】
(179-251) 中国三国時代,魏(ギ)の将軍・政治家。字(アザナ)は仲達(チユウタツ)。蜀の諸葛亮の北征を五丈原にしりぞけ,のち魏の実権を掌握。孫の司馬炎(西晋の武帝)から宣帝と諡(オクリナ)された。
司馬江漢
しばこうかん 【司馬江漢】
(1747-1818) 江戸後期の洋風画家・蘭学者・随筆家。江戸の人。本名,安藤峻。初め鈴木春信に浮世絵を学んだが,平賀源内と交わって洋画に開眼,蘭書によって銅版画の創製に成功,また油絵の製作に打ち込んだ。西洋理学に興味をもち,地動説を紹介。著「西遊日記」「春波楼筆記」「天地理譚」など。
司馬温公
しばおんこう 【司馬温公】
司馬光(シバコウ)の異名。
司馬炎
しばえん 【司馬炎】
(236-290) 中国,西晋の初代皇帝(在位 265-290)。諡(オクリナ)は武帝。司馬懿(シバイ)の孫。禅譲の形で魏(ギ)の帝位を奪い,洛陽に都した。280年,呉を滅ぼして中国を統一し,占田・課田法を施行。
司馬相如
しばしょうじょ 【司馬相如】
(前179-前117) 中国,前漢の詩人。字(アザナ)は長卿(チヨウケイ)。華麗な辞賦で名高く,武帝に召されて宮廷詩人として活躍した。富豪の娘卓文君との恋愛の話は有名。作品「子虚賦」「上林賦」など。
司馬睿
しばえい 【司馬睿】
(276-322) 中国,東晋の初代皇帝(在位 317-322)。諡(オクリナ)は元帝。司馬懿(シバイ)の曾孫。西晋の滅亡後,北方の名族と江南の豪族の支持を得て建康(南京)に即位。
司馬達等
しばたつと 【司馬達等】
古代の渡来人。継体朝に来日したと伝えられる。蘇我氏と結んで,仏教の普及に大きな役割を果たした。仏師鞍作止利(クラツクリノトリ)はその孫。
司馬遷
しばせん 【司馬遷】
(前145?-?) 中国,前漢の歴史家。字(アザナ)は子長。官名により太史公と称する。父司馬談の歴史編纂(ヘンサン)の大志を受け継ぐ。匈奴(キヨウド)に降伏した李陵(リリヨウ)を弁護して武帝の怒りに触れ,宮刑に処せられたが,修史の志を貫き,紀伝体の歴史書「史記」を完成。
叺
かます [0][3] 【叺】
わらむしろを二つ折りにして作った袋。穀物・塩・石灰・肥料などを入れる。かまけ。
叺子
かますご [0][3] 【叺子】
〔関西で叺に入れて出荷するからとも,魳(カマス)の子に似ているからともいう〕
いかなご。こおなご。
叺袖
かますそで 【叺袖】
袖口を下まで縫わない袖。
叺頭巾
かますずきん 【叺頭巾】
叺のような形をした頭巾。
吁
おの 【吁】 (感)
〔感動詞「あな」の転〕
驚き怪しむ意を表す語。おや。まあ。「針袋取り上げ前に置きかへさへば―とも―や裏も継ぎたり/万葉 4129」
吃
ままなき 【吃】
どもり。[名義抄]
吃
チー [1] 【吃】
〔中国語〕
麻雀で,上家から順子(シユンツ)の完成に必要な牌(パイ)が捨てられた時,その牌をもらうこと。こうしてできた順子は卓上にさらす。
吃す
きっ・す 【吃す】 (動サ変)
⇒きっする(吃)
吃する
きっ・する [3] 【吃する】 (動サ変)[文]サ変 きつ・す
(1)どもる。「口―・して卒(ニワカ)に言ふ能はざるなりき/金色夜叉(紅葉)」
(2)「喫する」に同じ。「一驚を―・して回顧(カエリミ)る折/蜃中楼(柳浪)」
吃り
どもり [1] 【吃り】
どもること。どもる人。
→吃音(キツオン)
吃り
どもり【吃り】
a stammer;→英和
a stutter;→英和
[人]a stammerer;a stutterer.→英和
吃る
ども・る [2] 【吃る】 (動ラ五[四])
物を言う際に,声がなめらかに出なかったり,同じ音をくり返したりする。「緊張のあまり,―・る」
→吃音(キツオン)
吃る
どもる【吃る】
stammer;→英和
stutter.→英和
吃又
どもまた 【吃又】
人形浄瑠璃「傾城反魂香」上の巻「将監閑居」の場の通称。また,吃又平(ドモノマタヘイ)の略。
吃又平
どものまたへい 【吃又平】
⇒又平
吃吃
きつきつ [0] 【吃吃】 (ト|タル)[文]形動タリ
笑い声を表す語。「聞訖(キキオワ)りたる貫一は―として窃笑(セツシヨウ)せり/金色夜叉(紅葉)」
吃水
きっすい [0] 【喫水・吃水】
船舶が浮かんでいる時,水面から船体最下部までの距離。船脚(フナアシ)。
吃水線
きっすいせん [0] 【吃水線】
船舶が静水上に浮かんでいる時,船腹が水面に接する分界線。
吃相
きっそう 【気っ相・吃相】
感情が顔に現れること。顔つき。表情。顔色。「―変へて見えければ/浄瑠璃・八百屋お七」
吃緊
きっきん [0] 【喫緊・吃緊】 (名・形動)[文]ナリ
さしせまっていて大切な・こと(さま)。「―の問題」「真を極むるの道に於て―必須/真善美日本人(雪嶺)」
吃語
きつご [0] 【吃語】
言葉がどもること。また,その言葉。
吃逆
きつぎゃく [0] 【吃逆】
「しゃっくり」のこと。
吃逆
さくり 【噦り・吃逆】
〔動詞「噦(サク)る」の連用形から〕
(1)「しゃっくり」に同じ。[和名抄]
(2)しゃくりあげて泣くこと。「―もよよと泣き給ふ/源氏(総角)」
吃逆
しゃくり 【噦り・吃逆】
〔「さくり」の転〕
(1)「しゃっくり」に同じ。
(2)しゃくりあげて泣くこと。「―もし敢へず泣き語り給ひけり/盛衰記 11」
吃逆
しゃっくり [1] 【噦・吃逆】 (名)スル
横隔膜の不随意性の痙攣(ケイレン)のため,吸気時に声門が突然開いて特殊な音声が出る状態。吃逆(キツギヤク)。しゃくり。さくり。
吃音
きつおん [0] 【吃音】
話しことばを発する時,第一音や途中の音が詰まったり,同じ音を何度も繰り返したり,音を引き伸ばしたりして,流暢に話すことができない状態。吃音発生の原因は不明確である。男子に多く見られる。吃音症。「―矯正」
吃音
きつおん【吃音】
stammering.
吃驚
きっきょう [0] 【喫驚・吃驚】 (名)スル
驚くこと。驚天。「余が言ふ所を聞き敢て―する勿れ/世路日記(香水)」
各
おのおの [2] 【各・各々】
■一■ (名)
(1)(人間について)ひとりひとり。めいめい。各自。「―の義務」「―一つずつ持つ」
(2)(事物について)ひとつひとつ。それぞれ。各個。「―の条項を参照する」
■二■ (代)
二人称。多人数に向かって呼びかける語。皆さん。「これ御覧ぜよ,―/平家 3」
各
かく 【各】 (接頭)
漢語の名詞に付いて,それらの多くのものの一つ一つの意を表す。「―大学」「―部門」
各
かく【各】
each;→英和
every;→英和
various (種々の).→英和
各
おのおの【各】
⇒銘々(めいめい).
各々
おのおの [2] 【各・各々】
■一■ (名)
(1)(人間について)ひとりひとり。めいめい。各自。「―の義務」「―一つずつ持つ」
(2)(事物について)ひとつひとつ。それぞれ。各個。「―の条項を参照する」
■二■ (代)
二人称。多人数に向かって呼びかける語。皆さん。「これ御覧ぜよ,―/平家 3」
各々方
おのおのがた 【各々方】 (代)
二人称。多人数の人を敬っていう語。皆さん。あなたがた。近世,多く武士が用いた。「大事の銀を出して,―を呼ぶは/浮世草子・禁短気」
各人
かくじん【各人】
each person;everybody.→英和
各人
かくじん [1] 【各人】
ひとりひとりの人。めいめい。おのおの。
各人各様
かくじんかくよう [1] 【各人各様】
人によってそれぞれ違うこと。人それぞれ。「―のいでたち」
各人各説
かくじんかくせつ [1] 【各人各説】
人によって,それぞれ考えが異なること。
各位
かくい [1] 【各位】
二人以上の人を対象にして,それぞれの人に敬意を表す語。みなさまがた。「父兄―」
各位
かくい【各位】
all[every one]of you;[手紙で]Dear Sirs;Gentlemen.
各個
かっこ【各個】
each (one).→英和
〜に each;severally;→英和
individually.→英和
各個
かっこ カク― [1] 【各個】
いくつかあるものの一つ一つ。おのおの。めいめい。それぞれ。
各個撃破
かっこげきは カク― [4] 【各個撃破】
(1)敵の勢力がいくつにも分散しているうちに,その一つ一つを別々に撃ち破ること。
(2)関係者が大勢いる場合,関係者一人一人を別々に説得すること。
各別
かくべち 【格別・各別】 (名・形動ナリ)
「かくべつ(格別)」に同じ。「是は,凡,―の事なれば/風姿花伝」
各務
かがみ 【各務】
姓氏の一。
各務原
かかみがはら 【各務原】
岐阜県南部の市。木曾川下流北岸の洪積台地を占め,航空機・機械工業が発達。
各務支考
かがみしこう 【各務支考】
(1665-1731) 江戸前期の俳人。別号,東華坊・西華坊・獅子庵など。美濃の生まれ。蕉門一の論客として俗語平談を旨として風姿風情を平易に説き蕉風の地方普及に尽力。美濃派の祖となった。著「葛の松原」「俳諧十論」「続五論」「本朝文鑑」「俳諧古今抄」など。
各務鉱三
かがみこうぞう 【各務鉱三】
(1896-1985) ガラス工芸家。岐阜県生まれ。グラビールやカット技法を用いた食器・工芸品を制作。
各員
かくいん【各員】
every one;(each and) all.→英和
各員
かくいん [1] 【各員】
めいめい。おのおのの人。各人。ひとりひとり。「―一層奮励努力せよ」
各問
かくもん [1] 【各問】
いくつかある問題や質問の一つ一つ。
各国
かくこく [1] 【各国】
⇒かっこく(各国)
各国
かっこく カク― [1][0] 【各国】
それぞれの国。国々。
各地
かくち【各地】
each[every]place;various parts <of the country> .
各地
かくち [1] 【各地】
それぞれの地方。「全国―」
各層
かくそう [1] 【各層】
(1)それぞれの階層。また,それに属する人々。「国民―の支持を得る」
(2)それぞれの地層。
各戸
かっこ カク― [1] 【各戸】
それぞれの家。
各戸
かくこ [1] 【各戸】
⇒かっこ(各戸)
各戸
かっこ【各戸(に)】
(at) every[each]door[house].
各所
かくしょ [1] 【各所】
あちこち。いたるところ。
各所に
かくしょ【各所に】
everywhere;→英和
here and there.
各方面
かくほうめん【各方面(に)】
(in) all directions.
各方面
かくほうめん [1] 【各方面】
(1)それぞれの方向や地域。「―に兵を出す」
(2)それぞれの分野。「―の意見を聞く」
各日
かくじつ [0] 【各日】
それぞれの日。日々。毎日。
各月
かくげつ [1] 【各月】
毎月。つきづき。
各条
かくじょう【各条】
each article[item].
各条
かくじょう [1] 【各条】
法令・条約・規約などのそれぞれの箇条。一つ一つの条項。
各校
かくこう [1] 【各校】
それぞれの学校。かっこう。
各様
かくよう [1][0] 【各様】
それぞれに違ったありさまであること。「各人―」
各氏
かくし [1] 【各氏】
それぞれの方(カタ)。諸氏。
各派
かくは【各派】
each party (政党)[sect (宗派),school (流派)].
各派
かくは [1] 【各派】
それぞれの流派・党派。
各界
かくかい [1][0] 【各界】
職業・職務などによってできているそれぞれの社会。かっかい。「―の名士が集まる」
各界
かっかい カク― [0][1] 【各界】
⇒かくかい(各界)
各界
かくかい【各界】
various circles.
各盞
かくさん 【各盞】
酒宴で各自が自分の杯で酒を飲むこと。また,その杯。杯の応酬をしない。「成るもならぬも―で,と取りの盃面々に/浄瑠璃・合邦」
各省
かくしょう [1] 【各省】
内閣の統轄下にあって,国の行政を分担する機関。
各省大臣
かくしょうだいじん [5] 【各省大臣】
行政事務を分担する各省の長たる国務大臣。行政大臣。
各種
かくしゅ [1] 【各種】
いろいろな種類。さまざま。種々。諸種。
各種の
かくしゅ【各種の】
various;→英和
all sorts[kinds]of.‖各種学校 a vocational school.
各種学校
かくしゅがっこう [4] 【各種学校】
学校教育法第一条に定める学校(小・中・高校,高専・大学・盲・聾(ロウ)・養護学校・幼稚園)および専修学校以外のもので,学校教育法第八三条に定められ,学校教育に類する教育を行う施設。自動車学校・予備校・珠算・料理・美容・看護・和洋裁などがある。
各紙
かくし [1] 【各紙】
(各新聞社の)それぞれの新聞。「事件は今朝の―で一斉に報道された」
各自
かくじ【各自】
each[every]one.⇒めいめい.
各自
かくじ [1] 【各自】
めいめい。おのおの。「―の自覚にまつ」
各般
かくはん [0][1] 【各般】
それぞれの方面・分野。あれこれ。もろもろ。諸般。「―の事情を検討する」
各誌
かくし [1] 【各誌】
(各雑誌社の)それぞれの雑誌。
各説
かくせつ [1] 【各説】
各人の考え・説。「各人―」
各論
かくろん [0] 【各論】
全体を構成する細かい項目に関する議論。
⇔総論
「これより―に入る」「総論賛成,―反対」
各論
かくろん【各論(に入る)】
(go into) details.
各通
かくつう [1] 【各通】
おのおのの書類や書状。
各部
かくぶ [1] 【各部】
(1)それぞれの部分。
(2)組織の部の一つ一つ。それぞれの部。
各部
かくぶ【各部】
each[every]part[section,department];various parts.
各階
かくかい【各階(にとまる)】
(stop at) every floor.
各駅
かくえき [1][0] 【各駅】
それぞれの駅。
各駅停車
かくえきていしゃ [5] 【各駅停車】
運転区間のすべての駅にとまる列車。
各駅停車の列車
かくえき【各駅停車の列車】
a local (train);→英和
<米> a way train.
合
あい アヒ 【合(い)】
名詞の下に付いて,接尾語的に用いる。
(1)「ようす」「ぐあい」などの意を表す。「色―」「肌―」
(2)意味をぼかして,婉曲(エンキヨク)な表現にする。「意味―」「義理―」
(3)互いにその動作をする意を表す。「にらみ―」「果し―」
合
ごう ガフ 【合】
■一■ [1] (名)
(1)尺貫法における体積の単位。升の一〇分の一。一〇勺(シヤク)で一合。明治の尺貫法では1.8039デシリットル。
→升
(2)面積の単位。坪または歩の一〇分の一。約0.3306平方メートル。
→坪
(3)登山路の概略を示す単位。頂上までを険阻の度を目安として一〇合に分ける。「八―目」
(4)和船で,帆の張り加減の度合をいう語。帆を一杯に張るのを一升とし,半ばに張るのを五合という。
(5)太陽と惑星との黄経が等しくなる時刻およびその現象。内惑星(水星および金星)については,太陽に対して内側にある時を内合,外側にある時を外合という。会合。
→衝(シヨウ)
(6)〔哲〕 正・反・合の一。「総合{(2)}」に同じ。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)箱などふたのあるものを数えるのに用いる。「黒き皮籠三―/方丈記」
(2)戦いや試合の回数を数えるのに用いる。「戦いを交えること一,二―」
合
ごう【合】
a go (量目);→英和
<the eighth> stage[station] <of Mt.Fuji> .→英和
合い
あい アヒ 【合(い)】
名詞の下に付いて,接尾語的に用いる。
(1)「ようす」「ぐあい」などの意を表す。「色―」「肌―」
(2)意味をぼかして,婉曲(エンキヨク)な表現にする。「意味―」「義理―」
(3)互いにその動作をする意を表す。「にらみ―」「果し―」
合いの子
あいのこ アヒ― [0] 【間の子・合(い)の子】
(1)混血児。ハーフ。
(2)異種の生物の間に生まれた子。
(3)二つの物の特徴を併せ持ち,どちらともいえないようなもの。
合いの子弁当
あいのこべんとう アヒ―タウ [5] 【合(い)の子弁当】
米の飯に西洋風に調理した惣菜を添えた弁当。明治末・大正期に流行。
合いの手
あいのて アヒ― [3][4] 【間の手・合(い)の手・相の手】
(1)邦楽で,唄と唄の間に伴奏楽器だけで演奏される部分。
(2)歌や踊りの調子に合わせてはさむ掛け声や手拍子。
(3)物事や会話の合間にはさむ動作や言葉。「―が入る」
合いの楔
あいのくさび アヒ― [1] 【間の楔・合(い)の楔】
(1)物と物との間に打ち込んで両方をつなぐくさび。
(2)間をとりもつもの。物事のつなぎとしてする事柄。「夫(ソレ)じやおれを―に一席伺はせる気なんだな/坊っちゃん(漱石)」
合い判
あいばん アヒ― [0] 【相判・間判・合(い)判】
(1)仕上がり寸法が縦七寸(約21センチメートル),横五寸(約15センチメートル)の大きさの紙。ノートなどに用いた。
(2)浮世絵版画で,縦一尺一寸(約33センチメートル),横七寸五分(約23センチメートル)の大きさのもの。
合い判
あいはん アヒ― [0] 【合(い)判・相判】
(1)「合い印(ジルシ){(1)}」に同じ。
(2)連帯で押す印。
合い印
あいいん アヒ― [0] 【合(い)印】
帳簿・書類を他の帳簿・書類と照らし合わせたしるしに押す印。合い判。あいじるし。
合い印
あいじるし アヒ― [3] 【合(い)印】
(1)器物が一組であることを示すために,蓋(フタ)と身などにつけておくそろいの印。合い判。
(2)(「合標」とも書く)裁縫・木工などで,二つの物を合わせる時,ずれないように合わせ目の要所につける印。
(3)「合い印(イン)」に同じ。
(4)戦場で,敵と区別するために,兜(カブト)や鎧(ヨロイ)の袖,馬具などにつけるそろいの印。
合い口
あいくち アヒ― [0] 【合(い)口】
(1)(「匕首」とも書く)つばのない短刀。匕首(ヒシユ)。九寸五分(クスンゴブ)。
(2)刀剣で,つばをつけず,柄口(ツカグチ)と鞘口(サヤグチ)が合うようなこしらえ。合口拵(コシラエ)。
(3)物事をするときの,相手との調子・具合。相性。「―が悪い」
(4)器物の蓋(フタ)と身の合わせ目。
(5)石積みで,石と石との接する面の表面に近い部分。合端(アイバ)。
(6)互いによく話が合うこと。また,そのような間柄。「幼な馴染つて云ふ訳でもないけれどもね,誠に―でしてねえ/初すがた(天外)」
合い宿
あいやど アヒ― [0][3] 【相宿・合(い)宿】
同じ宿屋または部屋に他人と泊まり合わせること。また,その人。同宿。
合い席
あいせき アヒ― [0] 【相席・合(い)席】 (名)スル
飲食店などで,知らない人と同じ席につくこと。「―させて下さい」
合い引き
あいびき アヒ― [0] 【相引(き)・合(い)引き】
(1)(多く「合引」と書く)歌舞伎用語。
(ア)俳優が舞台で用いる腰掛け。三種の高さがあるが,狭義には一番低いものをいう。
(イ)鬘(カツラ)の内部に付けた細いひも。生え際にゆるみが出ないように,後頭部で強く結ぶ。
(ウ)引き抜きの衣装や仕掛け物に用いる細いひも。
(2)(「相引」と書く)袴(ハカマ)の両脇の,前後の布を縫い合わせた所。
(3)「相引の緒」の略。
(4)互いに引き合うこと。双方から同時に引くこと。「足首掴んで兄弟が大の男を―に/浄瑠璃・唐船噺」
(5)敵が射かけてくるのに応戦して弓を射ること。「かたき射るとも―すな/平家 4」
(6)敵味方が同時に兵を引くこと。相退(ノ)き。「敵御方―に京白河へぞ帰りにける/太平記 33」
合い性
あいしょう アヒシヤウ [3] 【相性・合(い)性】
(1)男女・友人・主従などが,互いに性格がよく合うかどうかということ。古くは生まれ年で判断し,特に縁組には重視された。「彼とはどうも―が悪い」「―は聞きたし年は隠したし/柳多留 6」
(2)相手との性格や調子の合い方。合い口。
合い挽き
あいびき アヒ― [0] 【合い挽き】
牛肉と豚肉をまぜてひいた挽き肉。
合い文
あいもん アヒ― [1][0] 【合(い)紋・合(い)文】
(1)そろいの紋。
(2)符合すること。一致。「何心なき話の―一々胸にこたゆる十兵衛/浄瑠璃・伊賀越道中双六」
(3)仲間うちだけで通用する隠語や符丁。「仲間で―の言葉をつかひ/浮世草子・一代男 5」
合い服
あいふく アヒ― [0] 【間服・合(い)服】
春や秋の,寒暑のきびしくない季節に着る洋服。間着。
合い札
あいふだ アヒ― [0] 【合(い)札】
(1)品物を預かった証拠に渡す札。
(2)割符(ワリフ)の,一方に対して他方。
合い火
あいび アヒ― [0] 【合(い)火】
服喪中の家や不浄のある家の火で調理すること。また,調理したもの。
→別火(ベツカ)
合い着
あいぎ アヒ― [0][3] 【間着・合(い)着】
(1)「間服(アイフク)」に同じ。
(2)上着と下着の間に着る衣服。特に,江戸時代,女性が打掛のすぐ下に着た小袖。
合い符
あいふ アヒ― [0] 【合(い)符】
駅などで,荷物を預かった証に渡す券。
合い篦
あいべら アヒ― [0] 【合い篦】
へらで布につける,合い印。
合い紋
あいもん アヒ― [1][0] 【合(い)紋・合(い)文】
(1)そろいの紋。
(2)符合すること。一致。「何心なき話の―一々胸にこたゆる十兵衛/浄瑠璃・伊賀越道中双六」
(3)仲間うちだけで通用する隠語や符丁。「仲間で―の言葉をつかひ/浮世草子・一代男 5」
合い縁
あいえん アヒ― [0] 【合(い)縁・相縁】
縁があってよく気心の合うこと。
合い縁奇縁
あいえんきえん アヒ― [5] 【合(い)縁奇縁・相縁機縁】
お互いに気心が合うか合わないかは,みな縁によるということ。
合い見積もり
あいみつもり アヒ― [3] 【合い見積(も)り】
一つの工事について複数の業者から見積もりを出させて比較すること。また,その見積もり。「―を取る」
合い見積り
あいみつもり アヒ― [3] 【合い見積(も)り】
一つの工事について複数の業者から見積もりを出させて比較すること。また,その見積もり。「―を取る」
合い言葉
あいことば アヒ― [3] 【合(い)言葉】
(1)味方であることが確認できるように,前もって定めておく合図の言葉。
(2)みんなの主張や目標を示す言葉。モットー。
(3)仲間うちだけに通用する言葉。隠語。「小揚の―はいつの世よりの洒落ならん/鶉衣」
合い鍵
あいかぎ アヒ― [0] 【合い鍵】
その錠に合わせて作った別の鍵。
合う
あ・う アフ [1] 【合う】 (動ワ五[ハ四])
〔「会う」と同源〕
(1)二つ以上のものが一つに集まる。まじって一つになる。「いくつもの川が―・って大河となる」「視線が―・う」
(2)二つの物が,すき間なくぴったりと合致する。「足に―・わない靴」
(3)抽象的なことについて,二つのものが一致する。「意見が―・わない」「彼とは話が―・う」
(4)規準・標準と一致する。「計算が―・う」「答えが―・わない」
(5)二つのものがうまく調和・適合する。また,その人の好みにかなう。「このネクタイならあの上着によく―・う」「眼鏡の度が―・わない」「好みに―・った音楽」
(6)ついやした費用や労力に見合う。比喩的にも用いる。引き合う。「割に―・わない仕事」
(7)道理にかなう。「―・はざる訴訟なりとも,一度は,などや御免なからん/曾我 3」
(8)動詞の連用形に付いて。
(ア)互いに相手に働きかけながらある動作をする意を表す。「愛し―・う」「話し―・う」「子犬がじゃれ―・う」
(イ)別々だったものが一緒になる意を表す。「喫茶店で落ち―・う」「銅とニッケルが溶け―・った合金」
[慣用] 息が―・馬が―・気が―・口に―・採算が―・算盤(ソロバン)が―・つじつまが―・肌が―・話が―・目が―・割に―/反りが合わない・歯の根が合わない・間尺(マシヤク)に合わない
合う
あう【合う】
(1)[適合]fit;→英和
suit;→英和
be fitted <to> ;become(似合う).→英和
(2)[合致]agree <with> ;→英和
be in accord <with> ;match[harmonize] <with> (調和).→英和
(3)[正確]be right;keep good time(時計が).
(4)[引き合う]pay.→英和
調子が〜(合わぬ) be in (out of) tune <with> .
身体に〜 well-fitting.
合う
お・う アフ 【合う】 (動ワ五[ハ四])
⇒あう(合)
合うたり叶(カナ)うたり
合うたり叶(カナ)うたり
「願ったり叶ったり」に同じ。「―と悦びて/浮世草子・懐硯 4」
合うも不思議(フシギ)合わぬも不思議
合うも不思議(フシギ)合わぬも不思議
夢や占いは,現実と合うこともあるし,合わないこともあるということ。
合さる
あわさ・る アハサル [3] 【合(わ)さる】 (動ラ五[四])
(1)物と物とがぴったりとくっつく。「ふたが―・らない」
(2)いくつかの物が重なる。「二つの音が―・って和音になる」
合す
あわ・す アハス 【合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
〔下二段動詞「合わす」の四段化〕
「合わせる」に同じ。「仏前に手を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒あわせる
合す
がっ・す 【合す】 (動サ変)
⇒がっする
合する
がっ・する [0][3] 【合する】 (動サ変)[文]サ変 がつ・す
いくつかのものが一つになる。合う。また,一つにする。合わせる。「渡良瀬川の利根川に―・するあたり/田舎教師(花袋)」
合する[合わせる]
がっする【合する[合わせる]】
join;→英和
put[add]together (合算する);mix (混ぜる).→英和
合せ
あわせ アハセ [3] 【合(わ)せ】
〔動詞「合わせる」の連用形から〕
(1)あわせること。二つ以上のものを一つにすること。他の語と複合して用いる。「―目」
(2)釣りで,「あたり」があったとき,魚に釣り針がかかるように竿(サオ)を操作すること。
(3)飯にとり合わせるもの。おかず。副食物。
⇔御物(オモノ)
「御台,―いと清げにて/落窪 1」
合せて
あわせて アハセ― 【合(わ)せて・併せて】 (連語)
(1)(副詞的に用いる)いっしょにして。全部で。「―一万円」
(2)(接続詞的に用いる)それとともに。同時に。「平素の疎遠を謝し,―皆様の御健勝を祈り上げます」
合せる
あわ・せる アハセル [3] 【合(わ)せる・併せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
□一□
(1)二つの物がすきまなくぴったりと接するようにする。《合》「割れた茶碗の割れ目に接着剤を塗って,ぴったりと―・せる」「手を―・せて拝む」
(2)いくつもの数・量を合算する。足し合わせる。《合・併》「二と三を―・せると五だ」「二人の所持金を―・せても一万円にしかならない」
(3)食品・薬品などについて,数種類のものをまぜる。混合する。調合する。「赤味噌と白味噌を―・せる」「香を―・せる」
(4)抽象的なことについて,二つのものが一致するようにする。「口裏を―・せる」「話を―・せる」
(5)しかるべき規準・標準に一致させる。「時計を正しい時刻に―・せる」「帳尻を―・せる」
(6)正しい規準と一致しているかどうか確かめる。「現金を帳簿の残高と―・せる」
(7)他とリズム・テンポなどが一致するようにして,ある動作をする。「力を―・せて車を押す」「声を―・せて助けを呼ぶ」
(8)二つのものが調和・適合するようにする。「上着に―・せてネクタイを選ぶ」「カメラのピントを人物に―・せる」
(9)異なる種類の楽器をいっしょに鳴らす。合奏する。「琴と笛を―・せる」
(10)(「刀を合わせる」などの形で)双方が刀を持って戦う。「太刀を―・せる」
(11)(「…と顔を合わせる」の形で)偶然に…と会う。「あそこでみんなに顔を―・せるとまずい」
(12)相撲などで,双方を戦わせる。「―・せる行司は式守伊之助」「十両の力士を幕内と―・せる」
(13)見た夢の意味を考えて吉凶を占う。夢解きをする。「さま異なる夢を見給ひて,―・する者召して問はせ給へば/源氏(若紫)」
(14)物合(モノアワセ)・歌合(ウタアワセ)などで,二つのものをくらべて優劣を競わせる。「物語りのいでき始めの親なる竹取の翁に宇津保の俊蔭を―・せて争ふ/源氏(絵合)」
□二□動詞の連用形の下に付いて複合動詞をつくる。《合》
(1)物と物とを一つにする。「二枚の布を縫い―・せる」「原料をまぜ―・せる」
(2)互いにある行為をする。「誘い―・せて花見に行く」「駅で待ち―・せる」
(3)偶然にある同一の状態になる。「事件の現場に居―・せる」「同じ電車に乗り―・せる」
[慣用] 顔を―・口を―・口裏(クチウラ)を―・心を―・力を―・調子を―・帳尻を―・手を―・肌を―・額(ヒタイ)を―・歩調を―・間を―
合せガラス
あわせガラス アハセ― [4] 【合(わ)せ―】
安全ガラスの一。二枚のガラスの間に透明な樹脂膜をはさんで接着したもの。丈夫で,割れても破片が飛び散らない。車両・航空機・船舶などの窓ガラスとして使われる。
合せ口甕棺
あわせぐちかめかん アハセ―カメクワン [6] 【合(わ)せ口甕棺】
弥生時代の棺。ほぼ同大・同形の二つの甕の口を合わせて棺としたもの。一般には北九州の弥生前期後半に出現し,中期に盛行したものをさすが,縄文晩期・古墳時代初頭にも若干存在する。
→甕棺
合せ吹き
あわせぶき アハセ― [0] 【合(わ)せ吹き】
金や銀を含有する銅鉱に鉛を加えて溶かし,金・銀を鉛に吸収させて分離すること。
合せ味噌
あわせみそ アハセ― [4] 【合(わ)せ味噌】
二種以上の味噌をまぜた味噌。
合せ技
あわせわざ アハセ― [0] 【合(わ)せ技】
柔道で技ありを二つ取り,合わせて一本取る勝ち方。
合せ持つ
あわせも・つ アハセ― [4] 【併せ持つ・合(わ)せ持つ】 (動タ五[四])
二つのものを,ともに備えている。「硬軟両面を―・つ」
合せ接ぎ
あわせつぎ アハセ― [0] 【合(わ)せ接ぎ】
接ぎ木の方法の一。台木と接ぎ穂を同角度に削り,その削った両面を密着させて接ぐもの。
合せ梁
あわせばり アハセ― [0] 【合(わ)せ梁】
二材の間に支木(カイギ)をはさみ,ボルトなどで締め合わせた梁。
合せ焼き
あわせやき アハセ― [0] 【合(わ)せ焼き】
キス・サヨリなどの白身の魚を三枚におろし,肉側に卵白をぬって重ね合わせ,くしに刺して塩焼きにした料理。
合せ物
あわせもの アハセ― [0] 【合(わ)せ物】
(1)二つ以上の物を合わせた物。
(2)邦楽で,合奏すること。また,そのような曲。
(3)同種の物を持ち寄ってその優劣をきめる遊戯。根合わせ・薫(タ)き物合わせの類。
(4)副食物。あわせ。「朝夕飯(イイ)の―には/読本・八犬伝 9」
合せ目
あわせめ【合せ目】
a joint;→英和
a seam.→英和
合せ目
あわせめ アハセ― [0] 【合(わ)せ目】
物と物とを合わせたときのつぎめ。
合せ真
あわせしん アハセ― [3] 【合(わ)せ真】
若松二本を間をあけないでしん(心・真)として立てる立花(タテハナ)や立華(リツカ)。結婚式の時にのみ立てられる。
合せ砥
あわせど アハセ― [3] 【合(わ)せ砥】
(1)刀剣・かみそり・鉋(カンナ)などをとぐとき,仕上げに用いる砥石。緻密(チミツ)で硬い粘板岩を用いる。
(2)砥石の表面を平らにしたり,あぶらを取ったりするための粘板岩の小片。
合せ竿
あわせざお アハセザヲ [0] 【合(わ)せ竿】
マグロなど大きい魚を釣るとき,一本の釣り糸に数本の竿をつけ,数人がかりで釣り上げる漁法。
合せ米
あわせまい アハセ― 【合(わ)せ米】
江戸時代,正租に付加して徴収された一種の付加税。運送中の減量を見込んで余分に量り入れた米。1716年に制度化された。込米(コミマイ)。
合せ糸
あわせいと アハセ― [4] 【合(わ)せ糸】
数本の糸を引きそろえた糸。また,より合わせた糸。
合せ薫き物
あわせたきもの アハセ― 【合(は)せ薫き物】
種々の香料を蜜などで練り合わせて作った香。合わせ香。練り香。
合せ薬
あわせぐすり アハセ― 【合(わ)せ薬】
数種の薬を調合して作った薬。[日葡]
合せ酢
あわせず アハセ― [3] 【合(わ)せ酢】
酢に他の調味料を加えたもの。二杯酢・三杯酢が代表的。
合せ醤油
あわせじょうゆ アハセジヤウ― [4] 【合(わ)せ醤油】
かつお節の出し汁をまぜ合わせた醤油。天ぷらなどのつけ汁に用いる。
合せ鉋
あわせかんな アハセ― [4] 【合(わ)せ鉋】
「二枚鉋(ニマイガンナ)」に同じ。
合せ鏡
あわせかがみ アハセ― [4] 【合(わ)せ鏡】
後ろ姿を見るために,前に置いた鏡に,後ろからもう一枚の鏡で映した像を映して見ること。また,それに用いる鏡。共鏡。
合せ香
あわせごう アハセガウ [3] 【合(わ)せ香】
「合わせ薫(タ)き物」に同じ。
合せ鬢
あわせびん アハセ― 【合(は)せ鬢】
江戸時代の男の髪の結い方の一。左右の鬢を髻(モトドリ)の下で合わせ,太い元結でくくったもの。享保(1716-1736)頃,多く老人の間に流行した。
合の子
あいのこ アヒ― [0] 【間の子・合(い)の子】
(1)混血児。ハーフ。
(2)異種の生物の間に生まれた子。
(3)二つの物の特徴を併せ持ち,どちらともいえないようなもの。
合の子弁当
あいのこべんとう アヒ―タウ [5] 【合(い)の子弁当】
米の飯に西洋風に調理した惣菜を添えた弁当。明治末・大正期に流行。
合の手
あいのて アヒ― [3][4] 【間の手・合(い)の手・相の手】
(1)邦楽で,唄と唄の間に伴奏楽器だけで演奏される部分。
(2)歌や踊りの調子に合わせてはさむ掛け声や手拍子。
(3)物事や会話の合間にはさむ動作や言葉。「―が入る」
合の手
あいのて【合の手(を入れる)】
(perform) an interlude.→英和
合の楔
あいのくさび アヒ― [1] 【間の楔・合(い)の楔】
(1)物と物との間に打ち込んで両方をつなぐくさび。
(2)間をとりもつもの。物事のつなぎとしてする事柄。「夫(ソレ)じやおれを―に一席伺はせる気なんだな/坊っちゃん(漱石)」
合はせ柿
あわせがき アハセ― 【淡せ柿・醂柿・合はせ柿】
「あわしがき」に同じ。「やい卑怯者返せ返せ返せ―/狂言・合柿」
合はせ薫き物
あわせたきもの アハセ― 【合(は)せ薫き物】
種々の香料を蜜などで練り合わせて作った香。合わせ香。練り香。
合はせ鬢
あわせびん アハセ― 【合(は)せ鬢】
江戸時代の男の髪の結い方の一。左右の鬢を髻(モトドリ)の下で合わせ,太い元結でくくったもの。享保(1716-1736)頃,多く老人の間に流行した。
合わさる
あわさ・る アハサル [3] 【合(わ)さる】 (動ラ五[四])
(1)物と物とがぴったりとくっつく。「ふたが―・らない」
(2)いくつかの物が重なる。「二つの音が―・って和音になる」
合わす
あわ・す アハス 【合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
〔下二段動詞「合わす」の四段化〕
「合わせる」に同じ。「仏前に手を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒あわせる
合わせ
あわせ アハセ [3] 【合(わ)せ】
〔動詞「合わせる」の連用形から〕
(1)あわせること。二つ以上のものを一つにすること。他の語と複合して用いる。「―目」
(2)釣りで,「あたり」があったとき,魚に釣り針がかかるように竿(サオ)を操作すること。
(3)飯にとり合わせるもの。おかず。副食物。
⇔御物(オモノ)
「御台,―いと清げにて/落窪 1」
合わせて
あわせて【合わせて】
in all;altogether.→英和
合わせて
あわせて アハセ― 【合(わ)せて・併せて】 (連語)
(1)(副詞的に用いる)いっしょにして。全部で。「―一万円」
(2)(接続詞的に用いる)それとともに。同時に。「平素の疎遠を謝し,―皆様の御健勝を祈り上げます」
合わせる
あわせる【合わせる】
(1)[合一]put together;unite;→英和
combine.→英和
(2)[一致・適合]set[adjust,adapt] <one thing to another> .→英和
(3)[加える]add;→英和
sum up.(4)[混合]mix;→英和
compound;→英和
match <colors> (配合).→英和
(5)[照合]compare;→英和
check up.手を〜 clasp[join]one's hands.ラジオを〜 tune in <to BBC> .
調子を〜 set in tune <with> .
時計を〜 set one's watch <by the time signal> .
声を合わせて in chorus.
合わせる
あわ・せる アハセル [3] 【合(わ)せる・併せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
□一□
(1)二つの物がすきまなくぴったりと接するようにする。《合》「割れた茶碗の割れ目に接着剤を塗って,ぴったりと―・せる」「手を―・せて拝む」
(2)いくつもの数・量を合算する。足し合わせる。《合・併》「二と三を―・せると五だ」「二人の所持金を―・せても一万円にしかならない」
(3)食品・薬品などについて,数種類のものをまぜる。混合する。調合する。「赤味噌と白味噌を―・せる」「香を―・せる」
(4)抽象的なことについて,二つのものが一致するようにする。「口裏を―・せる」「話を―・せる」
(5)しかるべき規準・標準に一致させる。「時計を正しい時刻に―・せる」「帳尻を―・せる」
(6)正しい規準と一致しているかどうか確かめる。「現金を帳簿の残高と―・せる」
(7)他とリズム・テンポなどが一致するようにして,ある動作をする。「力を―・せて車を押す」「声を―・せて助けを呼ぶ」
(8)二つのものが調和・適合するようにする。「上着に―・せてネクタイを選ぶ」「カメラのピントを人物に―・せる」
(9)異なる種類の楽器をいっしょに鳴らす。合奏する。「琴と笛を―・せる」
(10)(「刀を合わせる」などの形で)双方が刀を持って戦う。「太刀を―・せる」
(11)(「…と顔を合わせる」の形で)偶然に…と会う。「あそこでみんなに顔を―・せるとまずい」
(12)相撲などで,双方を戦わせる。「―・せる行司は式守伊之助」「十両の力士を幕内と―・せる」
(13)見た夢の意味を考えて吉凶を占う。夢解きをする。「さま異なる夢を見給ひて,―・する者召して問はせ給へば/源氏(若紫)」
(14)物合(モノアワセ)・歌合(ウタアワセ)などで,二つのものをくらべて優劣を競わせる。「物語りのいでき始めの親なる竹取の翁に宇津保の俊蔭を―・せて争ふ/源氏(絵合)」
□二□動詞の連用形の下に付いて複合動詞をつくる。《合》
(1)物と物とを一つにする。「二枚の布を縫い―・せる」「原料をまぜ―・せる」
(2)互いにある行為をする。「誘い―・せて花見に行く」「駅で待ち―・せる」
(3)偶然にある同一の状態になる。「事件の現場に居―・せる」「同じ電車に乗り―・せる」
[慣用] 顔を―・口を―・口裏(クチウラ)を―・心を―・力を―・調子を―・帳尻を―・手を―・肌を―・額(ヒタイ)を―・歩調を―・間を―
合わせる顔がない
合わせる顔がな・い
面目なくて,その人の前に出られない気持ちだ。
合わせガラス
あわせガラス【合わせガラス】
laminated glass.
合わせガラス
あわせガラス アハセ― [4] 【合(わ)せ―】
安全ガラスの一。二枚のガラスの間に透明な樹脂膜をはさんで接着したもの。丈夫で,割れても破片が飛び散らない。車両・航空機・船舶などの窓ガラスとして使われる。
合わせ口甕棺
あわせぐちかめかん アハセ―カメクワン [6] 【合(わ)せ口甕棺】
弥生時代の棺。ほぼ同大・同形の二つの甕の口を合わせて棺としたもの。一般には北九州の弥生前期後半に出現し,中期に盛行したものをさすが,縄文晩期・古墳時代初頭にも若干存在する。
→甕棺
合わせ吹き
あわせぶき アハセ― [0] 【合(わ)せ吹き】
金や銀を含有する銅鉱に鉛を加えて溶かし,金・銀を鉛に吸収させて分離すること。
合わせ味噌
あわせみそ アハセ― [4] 【合(わ)せ味噌】
二種以上の味噌をまぜた味噌。
合わせ技
あわせわざ アハセ― [0] 【合(わ)せ技】
柔道で技ありを二つ取り,合わせて一本取る勝ち方。
合わせ持つ
あわせも・つ アハセ― [4] 【併せ持つ・合(わ)せ持つ】 (動タ五[四])
二つのものを,ともに備えている。「硬軟両面を―・つ」
合わせ接ぎ
あわせつぎ アハセ― [0] 【合(わ)せ接ぎ】
接ぎ木の方法の一。台木と接ぎ穂を同角度に削り,その削った両面を密着させて接ぐもの。
合わせ梁
あわせばり アハセ― [0] 【合(わ)せ梁】
二材の間に支木(カイギ)をはさみ,ボルトなどで締め合わせた梁。
合わせ焼き
あわせやき アハセ― [0] 【合(わ)せ焼き】
キス・サヨリなどの白身の魚を三枚におろし,肉側に卵白をぬって重ね合わせ,くしに刺して塩焼きにした料理。
合わせ物
あわせもの アハセ― [0] 【合(わ)せ物】
(1)二つ以上の物を合わせた物。
(2)邦楽で,合奏すること。また,そのような曲。
(3)同種の物を持ち寄ってその優劣をきめる遊戯。根合わせ・薫(タ)き物合わせの類。
(4)副食物。あわせ。「朝夕飯(イイ)の―には/読本・八犬伝 9」
合わせ目
あわせめ アハセ― [0] 【合(わ)せ目】
物と物とを合わせたときのつぎめ。
合わせ真
あわせしん アハセ― [3] 【合(わ)せ真】
若松二本を間をあけないでしん(心・真)として立てる立花(タテハナ)や立華(リツカ)。結婚式の時にのみ立てられる。
合わせ砥
あわせど アハセ― [3] 【合(わ)せ砥】
(1)刀剣・かみそり・鉋(カンナ)などをとぐとき,仕上げに用いる砥石。緻密(チミツ)で硬い粘板岩を用いる。
(2)砥石の表面を平らにしたり,あぶらを取ったりするための粘板岩の小片。
合わせ竿
あわせざお アハセザヲ [0] 【合(わ)せ竿】
マグロなど大きい魚を釣るとき,一本の釣り糸に数本の竿をつけ,数人がかりで釣り上げる漁法。
合わせ米
あわせまい アハセ― 【合(わ)せ米】
江戸時代,正租に付加して徴収された一種の付加税。運送中の減量を見込んで余分に量り入れた米。1716年に制度化された。込米(コミマイ)。
合わせ糸
あわせいと アハセ― [4] 【合(わ)せ糸】
数本の糸を引きそろえた糸。また,より合わせた糸。
合わせ薬
あわせぐすり アハセ― 【合(わ)せ薬】
数種の薬を調合して作った薬。[日葡]
合わせ酢
あわせず アハセ― [3] 【合(わ)せ酢】
酢に他の調味料を加えたもの。二杯酢・三杯酢が代表的。
合わせ醤油
あわせじょうゆ アハセジヤウ― [4] 【合(わ)せ醤油】
かつお節の出し汁をまぜ合わせた醤油。天ぷらなどのつけ汁に用いる。
合わせ鉋
あわせかんな アハセ― [4] 【合(わ)せ鉋】
「二枚鉋(ニマイガンナ)」に同じ。
合わせ鏡
あわせかがみ アハセ― [4] 【合(わ)せ鏡】
後ろ姿を見るために,前に置いた鏡に,後ろからもう一枚の鏡で映した像を映して見ること。また,それに用いる鏡。共鏡。
合わせ香
あわせごう アハセガウ [3] 【合(わ)せ香】
「合わせ薫(タ)き物」に同じ。
合コン
ごうコン ガフ― [0] 【合―】
〔合同コンパの略〕
男子学生と女子学生など,二つ以上のグループが合同で行うコンパ。
合一
ごういつ【合一】
union;→英和
unification.→英和
〜する unite;→英和
be united <with> .
合一
ごういつ ガフ― [0] 【合一】 (名)スル
一つになること。一体となること。また,一つにすること。「知行―」「皆な―して政府に向ひ/日本開化小史(卯吉)」
合三味線
あいじゃみせん アヒ― [3] 【相三味線・合三味線】
浄瑠璃・長唄などで,一人の太夫や唄方(ウタカタ)と常に一緒に演奏する息の合った三味線ひき。
合体
がったい [0] 【合体】 (名)スル
(1)二つ以上の物が一つになること。「公武―」「クラシシズムと写実主義とはギリシア芸術に於いて―する/文芸上の自然主義(抱月)」
(2)心を一つにすること。共同すること。「君臣―」「今より如何に予と―し玉ふ心なきや/八十日間世界一周(忠之助)」
(3)生物の有性生殖において,接着した雌雄の配偶子が核も細胞質も融合して一個の細胞になる現象。
⇔接合
合体する
がったい【合体する】
unite <with> ;→英和
combine <with> .→英和
合体字
がったいじ [3] 【合体字】
⇒合字(ゴウジ)
合作
がっさく [0] 【合作】 (名)スル
(1)力を合わせてある作品を作ること。「映画を日米両国で―する」
(2)中国で,共通の目的のために協力すること。「国共―」
合作
がっさく【合作】
collaboration;a joint work (合作物).〜する collaborate <with> .→英和
‖合作者 a collaborator.
合作社
がっさくしゃ [4][3] 【合作社】
中国の地域協同組合。信用・運輸・供給・消費・生産などに分かれる。国民政府時代に始まり,中華人民共和国になって発展し,個人経済を社会主義経済へと転化させる過渡的役割を果たした。1958年人民公社に発展解消。
合併
がっぺい【合併】
union;→英和
combination;→英和
merger (会社などの);→英和
annexation (併合).〜する unite;→英和
combine;→英和
merge;→英和
annex.→英和
‖合併号 a combined number.合併症 complications.
合併
がっぺい [0] 【合併】 (名)スル
いくつかの物が合わさって一つになること。また,合わせて一つにすること。「町村―」「 A 社と―する」
合併浄化槽
がっぺいじょうかそう [7] 【合併浄化槽】
屎尿(シニヨウ)と生活雑排水をあわせて処理する浄化槽。屎尿のみを処理する単独浄化槽に対していう。
合併症
がっぺいしょう [0][3] 【合併症】
ある疾患に関連して起こる他の疾患。余病。併発症。
合併集合
がっぺいしゅうごう [5] 【合併集合】
⇒結(ムス)び(6)
合冊
ごうさつ ガフ― [0] 【合冊】
⇒合本(ガツポン)
合冊
がっさつ [0] 【合冊】 (名)スル
「合本(ガツポン)」に同じ。
⇔分冊
合切
がっさい [0][1] 【合切】
何もかもすべて。残らず。「一切―」
合切袋
がっさいぶくろ [5] 【合切袋】
身のまわりのこまごました物をあれこれと入れて持ち歩く袋。信玄袋。
合判
あいはん アヒ― [0] 【合(い)判・相判】
(1)「合い印(ジルシ){(1)}」に同じ。
(2)連帯で押す印。
合判
ごうはん ガフ― [0] 【合判】
公文書に判を押すこと。あるいは連判すること。また,その判。
合判
あいばん アヒ― [0] 【相判・間判・合(い)判】
(1)仕上がり寸法が縦七寸(約21センチメートル),横五寸(約15センチメートル)の大きさの紙。ノートなどに用いた。
(2)浮世絵版画で,縦一尺一寸(約33センチメートル),横七寸五分(約23センチメートル)の大きさのもの。
合刻
ごうこく ガフ― [0] 【合刻】 (名)スル
二冊以上の異なった本を一冊にまとめて刊行すること。また,その本。「薇山三観は後に帰省詩嚢と―せられたが/北条霞亭(鴎外)」
合剤
ごうざい ガフ― [0] 【合剤】
二種以上の薬をまぜ合わせた製剤。
合力
ごうりき ガフ― [0][4] 【合力】 (名)スル
〔「ごうりょく」「こうりょく」とも〕
(1)力を貸して助けること。力添え。「友人の事業に―する」
(2)金銭や物品を恵み与えること。「一少年が落魄して―を求むるに会ひ候/思出の記(蘆花)」
合力
ごうりょく ガフ― [1][0] 【合力】 (名)スル
(1)「ごうりき(合力)」に同じ。「貴処(アナタ)方から金の―は受けません/社会百面相(魯庵)」「同志を得,共に―して/妾の半生涯(英子)」
(2)〔物〕 一つの物体に同時に働く二つ以上の力と効果が等しい一つの力。合成力。
⇔分力
合力
こうりょく カフ― 【合力】
〔「ごうりょく」とも〕
「ごうりき(合力)」に同じ。「米粟数百万石の―を請け/浄瑠璃・国性爺合戦」
合力米
こうりょくまい カフ― [0] 【合力米】
〔「ごうりょくまい」とも〕
貧しい人を救うために,ほどこし与える米。「―をくださるる御方が御ざるが/狂言・米市(虎寛本)」
→ごうりょく(合力)
合力金
こうりょくきん カフ― [0] 【合力金】
〔「ごうりょくきん」とも〕
ほどこしの金。援助金。「沙汰なしの―を五両七両/浮世草子・織留 6」
合印
あいいん アヒ― [0] 【合(い)印】
帳簿・書類を他の帳簿・書類と照らし合わせたしるしに押す印。合い判。あいじるし。
合印
あいじるし アヒ― [3] 【合(い)印】
(1)器物が一組であることを示すために,蓋(フタ)と身などにつけておくそろいの印。合い判。
(2)(「合標」とも書く)裁縫・木工などで,二つの物を合わせる時,ずれないように合わせ目の要所につける印。
(3)「合い印(イン)」に同じ。
(4)戦場で,敵と区別するために,兜(カブト)や鎧(ヨロイ)の袖,馬具などにつけるそろいの印。
合卺
ごうきん ガフ― [0] 【合卺】
〔「礼記(昏義)」による。「卺」は瓢(フクベ)を二分した杯。中国で婚礼のとき,夫婦が各々その一つをとって酌み交わしたことからいう〕
婚礼。
合口
あいくち アヒ― [0] 【合(い)口】
(1)(「匕首」とも書く)つばのない短刀。匕首(ヒシユ)。九寸五分(クスンゴブ)。
(2)刀剣で,つばをつけず,柄口(ツカグチ)と鞘口(サヤグチ)が合うようなこしらえ。合口拵(コシラエ)。
(3)物事をするときの,相手との調子・具合。相性。「―が悪い」
(4)器物の蓋(フタ)と身の合わせ目。
(5)石積みで,石と石との接する面の表面に近い部分。合端(アイバ)。
(6)互いによく話が合うこと。また,そのような間柄。「幼な馴染つて云ふ訳でもないけれどもね,誠に―でしてねえ/初すがた(天外)」
合口音
ごうこうおん ガフコウ― [3] 【合口音】
(1)もと中国音韻学の用語。漢字音で頭子音と主母音の間に介母音[u]のある音節。
(2)「合音」に同じ。
合同
ごうどう ガフ― [0] 【合同】 (名)スル
(1)二つ以上の物が合わさって一つになること。また,一つにすること。「保守系の二党が―する」
(2)〔数〕
(ア)二つ以上の図形が,形と大きさにおいて全く同一で,重ね合わせ得ること。
(イ)整数論で,二整数 �と �の差が整数 �で割り切れる時,�と �は �を法として合同であるという。
合同
ごうどう【合同】
(a) combination;→英和
(a) union;→英和
《数》congruence.→英和
〜する combine;→英和
join.→英和
〜の(して) joint (jointly).→英和
‖合同慰霊祭 a joint memorial service <for the war dead> .合同事業 a joint undertaking.
合同労働組合
ごうどうろうどうくみあい ガフ―ラウドウクミアヒ [9] 【合同労働組合】
二つ以上の中小零細企業の労働者が,地域の別により個人加入の形で組織する労働組合。合同労組。
合同行為
ごうどうこうい ガフ―カウヰ [5] 【合同行為】
法人の設立行為など,数人の共同の権利・義務の変動を目的として共同で行う法律行為。
→単独行為
→双方行為
合名
ごうめい ガフ― [0] 【合名】
連帯責任を負うために,名前を書き連ねること。
合名会社
ごうめいがいしゃ ガフ―グワイ― [5] 【合名会社】
二人以上の社員から成り,社員全員が会社の債権者に対して,直接に連帯無限責任を負う会社。家族的・個人的結合による人的会社。
合名会社
ごうめいがいしゃ【合名会社】
an unlimited partnership.
合否
ごうひ ガフ― [1] 【合否】
合格と不合格。「―の判定」
合否
ごうひ【合否】
success or failure;(a) result.→英和
合唱
がっしょう【合唱】
<sing in> chorus.→英和
‖合唱団[隊]a chorus;a choir (聖歌の).男声(女声)合唱 a male (female) chorus.二部(混声)合唱 a chorus in two parts (a mixed chorus).
合唱
がっしょう [0] 【合唱】 (名)スル
(1)声を合わせて同じ旋律を歌ったり,同じ文句を唱えたりすること。「校歌を―する」「万歳の―」
(2)〔音〕 いくつかの部に分かれた異なる声部を,複数の歌い手が受け持つ歌唱形式。同声(児童・女声・男声)合唱・混声合唱などがある。コーラス。「二部―」
→独唱
→斉唱
→重唱
→合唱/歌劇「ナブッコ」より(ベルディ)[音声]
合唱曲
がっしょうきょく [3] 【合唱曲】
合唱のために作曲,または編曲された歌曲。
合器
ごうき ガフ― [1] 【合器】
(1)ふたつきの椀。
(2)修行僧などの持ち歩く椀。御器(ゴキ)。
合器蔓
ごきづる [2][0] 【合器蔓・御器蔓】
ウリ科のつる性一年草。水辺の草地に自生。丈は約2メートル。葉は狭卵三角形。晩夏,葉腋に黄緑色の小花を開く。漢名,合子草。
合囲
ごうい ガフヰ [0] 【合囲】 (名)スル
まわりをとり囲むこと。「斉城を―する/経国美談(竜渓)」
合図
あいず【合図】
a signal;→英和
a sign.→英和
〜する (give a) signal;make a sign.→英和
目で〜する wink <at> .→英和
合図
あいず アヒヅ [1] 【合図・相図】 (名)スル
(1)あらかじめ決めた方法で相手に意思や事柄を知らせること。また,その方法や信号。「目で―する」「―を送る」
(2)約束。「七条河原にてひとつになれと,―を定めて出立けり/平家 8」
合壁
かっぺき [0] 【合壁】
〔「がっぺき」とも〕
壁一つ隔てた隣家。かべどなり。「お顔を見れば皆―のお方々/浄瑠璃・妹背山」
合奉行
あいぶぎょう アヒブギヤウ [3] 【合奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。一つの訴訟を担当する二人の奉行のうち,鎌倉時代には本奉行の監視役,室町時代には補佐役。ごうぶぎょう。
合奏
がっそう【合奏】
ensemble;→英和
a concert.→英和
〜する play in concert.‖二部(三部,四部)合奏 a duet (trio,quartet).
合奏
がっそう [0] 【合奏】 (名)スル
二つ以上の楽器で演奏すること。管弦楽・弦楽合奏・管楽合奏・吹奏楽などがある。
⇔独奏
合奏協奏曲
がっそうきょうそうきょく [7] 【合奏協奏曲】
バロック時代特有の器楽形式。独奏部と合奏部とからなり,両者が競合的に合奏する。コンチェルト-グロッソ。
合子
ごうす ガフ― 【合子】
⇒ごうし(合子)
合子
ごうし ガフ― 【合子・盒子】
〔「ごうす」とも。身と蓋(フタ)とを合わせる意〕
(1)蓋のある器の総称。「いみじうきたなきもの…殿上の―/枕草子 263」
(2)建水の一。口が広く裾すぼまりで底が平らになっているもの。
合子(1)[図]
合字
ごうじ ガフ― [0] 【合字】
二つ以上の文字を合成して作った文字。「麿(麻呂)」「杢(木工)」,「�(トキ)」「�(こと)」,「 œ 」「 æ 」「 fl 」「 � 」など。あわせじ。合体字。
合字
ごうじ【合字】
《印》a ligature.→英和
合宿
あいやど アヒ― [0][3] 【相宿・合(い)宿】
同じ宿屋または部屋に他人と泊まり合わせること。また,その人。同宿。
合宿
がっしゅく [0] 【合宿】 (名)スル
多くの人が同じ宿舎で一定期間ともに生活して,共同の練習や研修を行うこと。また,その宿舎。「大会に備えて―する」「―所」
合宿する
がっしゅく【合宿する】
lodge together.合宿所 a dormitory;→英和
a training camp (スポーツの).
合巻
ごうかん ガフクワン [0] 【合巻】
草双紙の一。江戸後期,文化(1804-1818)初年頃より流行した絵入りの読み物。五丁一巻の従来の草双紙数冊を綴じ合わせて一編としたところからの称で,長さは数十編に及んだ。黄表紙が読み物化し長編化した内容で,実録・読本・歌舞伎などの影響を受け,挿画にも工夫がこらされ庶民層に広く読まれた。合巻物。合巻本。
合席
あいせき アヒ― [0] 【相席・合(い)席】 (名)スル
飲食店などで,知らない人と同じ席につくこと。「―させて下さい」
合弁
ごうべん ガフ― [0] 【合弁・合瓣】
合弁花,または合弁花冠の略。
合弁
ごうべん ガフ― [0] 【合弁・合辧】
共同で事業をするための資本提携。もと,中国で,中国資本と外資との共同出資をいった。
合弁の
ごうべん【合弁の】
joint <management> .→英和
合弁会社 a joint concern.合弁企業[事業]a joint venture.
合弁会社
ごうべんがいしゃ ガフ―グワイ― [5] 【合弁会社】
外国企業と国内企業との共同出資で設立され,共同で経営される会社。
合弁花
ごうべんか ガフ―クワ [3] 【合弁花】
合弁花冠を有する花。
合弁花冠
ごうべんかかん ガフ―クワクワン [5] 【合弁花冠】
花弁が全部または一部分,合着している花冠。花冠の形によって,舌状花冠・漏斗状花冠・鐘状花冠などに分ける。
⇔離弁花冠
→花冠
合弁花類
ごうべんかるい ガフ―クワ― [5] 【合弁花類】
双子葉植物のうち,合弁花冠をもつ植物群。キク科・キキョウ科・アカネ科・カキノキ科・シソ科・ナス科など。
⇔離弁花類
合式
がっしき 【合式】 (副)
のこらず。すべて。一切合切。「―お一人でなされうから/滑稽本・古朽木」
合引き
あいびき アヒ― [0] 【相引(き)・合(い)引き】
(1)(多く「合引」と書く)歌舞伎用語。
(ア)俳優が舞台で用いる腰掛け。三種の高さがあるが,狭義には一番低いものをいう。
(イ)鬘(カツラ)の内部に付けた細いひも。生え際にゆるみが出ないように,後頭部で強く結ぶ。
(ウ)引き抜きの衣装や仕掛け物に用いる細いひも。
(2)(「相引」と書く)袴(ハカマ)の両脇の,前後の布を縫い合わせた所。
(3)「相引の緒」の略。
(4)互いに引き合うこと。双方から同時に引くこと。「足首掴んで兄弟が大の男を―に/浄瑠璃・唐船噺」
(5)敵が射かけてくるのに応戦して弓を射ること。「かたき射るとも―すな/平家 4」
(6)敵味方が同時に兵を引くこと。相退(ノ)き。「敵御方―に京白河へぞ帰りにける/太平記 33」
合従
がっしょう [0] 【合従】 (名)スル
〔「従」は「縦(タテ)」で,縦に連合する意〕
(1)中国,戦国時代に,蘇秦(ソシン)が唱えた,秦(シン)に対抗するための攻守同盟。韓・魏(ギ)・趙(チヨウ)・燕(エン)・楚(ソ)・斉(セイ)の六国を南北に連合して秦に当たらせた政策。
(2)同盟または連合すること。「共に―して事を為んとするの日には/新聞雑誌 21」
合従連衡
がっしょうれんこう [0] 【合従連衡】
〔「連衡」は六国にそれぞれ単独に秦と同盟を結ばせる張儀の唱えた政策〕
合従の策と連衡の策。転じて,時々の利害に応じて,団結したり離れたりする政策。
→連衡(レンコウ)
合志
こうし カフシ 【合志】
熊本県北部,菊池郡の町。畑作が中心だったが,近年工場などが進出。
合性
あいしょう アヒシヤウ [3] 【相性・合(い)性】
(1)男女・友人・主従などが,互いに性格がよく合うかどうかということ。古くは生まれ年で判断し,特に縁組には重視された。「彼とはどうも―が悪い」「―は聞きたし年は隠したし/柳多留 6」
(2)相手との性格や調子の合い方。合い口。
合意
ごうい ガフ― [1][0] 【合意】 (名)スル
(1)二人以上の者の意見が一致すること。「―に達する」「協議の上で―した」
(2)〔法〕 当事者の意思が一致すること。
合意の上で
ごうい【合意の上で】
by mutual agreement[consent].合意書 a statement of mutual agreement.
合憲
ごうけん ガフ― [0] 【合憲】
(法律や命令などが)憲法の規定にかなっていること。
⇔違憲
合憲的
ごうけん【合憲的(性)】
constitutional(-ity).→英和
合成
ごうせい【合成】
《化》synthesis;→英和
《理》composition.→英和
〜の synthetic;→英和
component.→英和
〜する synthesize;→英和
compound.→英和
‖合成語《文》a compound (word).合成樹脂(繊維,ゴム,酒) synthetic resin (fiber,rubber,sake).合成洗剤 a synthetic detergent.
合成
ごうせい ガフ― [0] 【合成】 (名)スル
(1)二つ以上のものを合わせて,一つのものを作り出すこと。「―した写真」
(2)二つ以上の,ベクトルや波形あるいはグラフなどを加え合わせて,一つのものを得ること。
(3)二つ以上の単体または化合物から,化学反応により別の化合物をつくること。特に,目的とする化合物を簡単な化合物からつくること。熱・光または触媒・酵素などを加えることが多い。化学合成。
合成の誤謬
ごうせいのごびゅう ガフ―ゴビウ 【合成の誤謬】
個々人にとってよいことも,全員が同じことをすると悪い結果を生むことをいう語。個人にとって貯蓄はよいことであっても,全員が貯蓄を大幅に増やすと,消費が減り経済は悪化するなど。
合成ゴム
ごうせいゴム ガフ― [5] 【合成―】
天然ゴムに似た性質をもち,耐熱・耐油・耐薬品・耐摩耗性などにすぐれた性質をもつ合成高分子化合物の総称。ブタジエン-ゴム・イソプレン-ゴム・スチレン-ブタジエン-ゴムなど。人造ゴム。
合成保存料
ごうせいほぞんりょう ガフ―レウ [6] 【合成保存料】
食品添加物の一。細菌やカビの繁殖を抑える化学物質。殺菌剤よりは作用が弱い。安息香酸・ソルビン酸など。
→保存料
→防腐剤
合成写真
ごうせいしゃしん ガフ― [5] 【合成写真】
あるモチーフを表現するために,二枚以上のネガや印画を組み合わせて作った一枚の写真。フォト-モンタージュ。
→モンタージュ写真
合成力
ごうせいりょく ガフ― [3] 【合成力】
⇒合力(ゴウリヨク)(2)
合成数
ごうせいすう ガフ― [3] 【合成数】
1 と自分自身以外の約数をもつ整数。二つ以上の素数の積。非素数。
合成染料
ごうせいせんりょう ガフ―レウ [5] 【合成染料】
天然染料に対して,石炭・石油などを原料として化学工業で造られる染料の総称。人造染料。
合成樹脂
ごうせいじゅし ガフ― [5] 【合成樹脂】
建築用材・各種部品・食器などに用いられる合成高分子化合物の総称。ポリ塩化ビニル樹脂・アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂と,フェノール樹脂・尿素樹脂などの熱硬化性樹脂に分けられる。
→プラスチック
合成洗剤
ごうせいせんざい ガフ― [5] 【合成洗剤】
石油化学的方法などにより合成された洗剤。エービーエス洗剤・ラス洗剤など。溶液が中性なので中性洗剤ともいう。
合成物
ごうせいぶつ ガフ― [3] 【合成物】
個々の部分がそれぞれ固有の性質を保ちつつ,一つの形に構成されているもの。法律上,単一の物として扱われる。建物・宝石入り指輪などはその例。
→集合物
合成皮革
ごうせいひかく ガフ― [5] 【合成皮革】
基布上にポリアミド・ポリウレタンなどの合成樹脂を塗り重ねて,天然皮革に似せたもの。
合成石油
ごうせいせきゆ ガフ― [5] 【合成石油】
石油の代替物としての液体燃料。石炭の水素化分解や,水性ガス中の一酸化炭素と水素を触媒によって液状の炭化水素にする方法などがある。人造石油。
合成繊維
ごうせいせんい ガフ―ヰ [5] 【合成繊維】
化学繊維の一。合成高分子化合物を,種々の方法で紡いで繊維としたもの。ナイロン・ポリエステル・ビニロンなど。人造繊維。合繊。
合成語
ごうせいご ガフ― [0] 【合成語】
⇒複合語(フクゴウゴ)
合成酒
ごうせいしゅ ガフ― [3] 【合成酒】
アルコールを原料とし,これにブドウ糖・コハク酸・乳酸・グルタミン酸ナトリウムなどを加え,清酒に模した酒。合成清酒。
合成酢
ごうせいす ガフ― [3] 【合成酢】
酢酸の希釈液に糖類・酸味料・化学調味料などを加えたもの。
→酢
合成酵素
ごうせいこうそ ガフ―カウ― [5] 【合成酵素】
二つの分子を結合させる反応を触媒する酵素の総称。
→シンターゼ
→シンテターゼ
合成関数
ごうせいかんすう ガフ―クワン― [5] 【合成関数】
〔数〕 関数の関数。二つの関数 �=�(�), �=�(�)に対して関数 �=�(�(�))を合成関数という。
合戦
かっせん [0] 【合戦】
敵味方が出会って戦うこと。戦い。「関ヶ原の―」
合戦
かっせん【合戦】
<fight> a battle;→英和
an engagement.→英和
歌合戦 a singing contest.
合折れ釘
あいおれくぎ アヒヲレ― [4] 【合折れ釘】
直角に曲がり,両端のとがった釘。襖(フスマ)などの骨を縁に取り付けるときの隠し釘に使う。
合抱
ごうほう ガフハウ [0] 【合抱】
ひとかかえの大きさ。「五十年の星霜を閲した―の木であつたから/伊沢蘭軒(鴎外)」
合拗音
ごうようおん ガフエウオン [3] 【合拗音】
⇒拗音(ヨウオン)
合拳
あいけん アヒ― [0] 【合拳】
拳で,両方が同じ手を出すこと。
合掌
がっしょう [0] 【合掌】 (名)スル
(1)仏を拝む時のしぐさ。両手のひらを顔や胸の前で合わせて拝む。インドの礼法で,仏教によって日本へ伝えられた。
(2) [3]
建築で,二つの材を山形(合掌形)に組み合わせた構造。小屋組などに用いる。合掌組み。
(3)手紙の末尾に書く挨拶の文句。
合掌する
がっしょう【合掌する】
press one's hands together in prayer.
合掌捻り
がっしょうひねり [5] 【合掌捻り】
相撲の決まり手の一。両手で相手の首をはさみつけ,ひねって倒す技。
合掌泳ぎ
がっしょうおよぎ [5] 【合掌泳ぎ】
日本泳法で,立ち泳ぎの一。両手を合掌した形で水上に出し,巻き足で立って泳ぐ泳法。
合掌組
がっしょうぐみ [0] 【合掌組(み)】
「合掌{(2)}」に同じ。
合掌組み
がっしょうぐみ [0] 【合掌組(み)】
「合掌{(2)}」に同じ。
合掌造り
がっしょうづくり [5] 【合掌造り】
屋根が巨大な合掌になっている家の造り。屋根裏を三,四層に分けて蚕室などに用いる。岐阜県白川地方,富山県五箇山(ゴカヤマ)地方などの民家にみられる。
合掌造り[図]
合掌鳥居
がっしょうどりい [5] 【合掌鳥居】
⇒山王鳥居(サンノウトリイ)
合文
ごうぶん ガフ― [0] 【合文】
山田孝雄による文の構造上の分類の一。複文の一種で,条件を表す句と帰結を表す句とが結合して一文となっているもの。「春が来れば,桜が咲く」の類。
合文
あいもん アヒ― [1][0] 【合(い)紋・合(い)文】
(1)そろいの紋。
(2)符合すること。一致。「何心なき話の―一々胸にこたゆる十兵衛/浄瑠璃・伊賀越道中双六」
(3)仲間うちだけで通用する隠語や符丁。「仲間で―の言葉をつかひ/浮世草子・一代男 5」
合方
あいかた アヒ― [0] 【合方】
(1)邦楽で,唄や踊りを伴わず,主に三味線だけを聞かせる部分。合いの手より長いものをいい,長唄に多い。
(2)能で,謡のリズム型に伴奏を合わせる合わせ方。大ノリ合方など。
(3)歌舞伎で,幕開き・幕切れ・俳優の出入り・台詞(セリフ)・しぐさなどに合わせて,舞台の効果を高めるため演奏される三味線曲。鳴り物を配することもあるが唄は伴わない。
合有
ごうゆう ガフイウ [0] 【合有】
共同所有の一形態。各人は各々の持ち分を有するが,複数の者が共同目的のために結合したことにより,持ち分の処分および分割の請求に制約がある。共有と総有の中間的形態。総手的共有。
→共有
→総有
合服
あいふく アヒ― [0] 【間服・合(い)服】
春や秋の,寒暑のきびしくない季節に着る洋服。間着。
合期
がっこ [0] 【合期】 (名)スル
物事がうまくゆくこと。ごうご。「百計―せずば,それまでなり/桐一葉(逍遥)」
合本
がっぽん【合本】
a double volume.〜する bind (together) <in one volume> .→英和
合本
がっぽん [0] 【合本】 (名)スル
数冊の本を合わせて,一冊の本として製本すること。また,その本。合冊。
合札
あいふだ【合札】
a check;→英和
a tally.→英和
〜をつける check <a package> .
合札
あいふだ アヒ― [0] 【合(い)札】
(1)品物を預かった証拠に渡す札。
(2)割符(ワリフ)の,一方に対して他方。
合板
ごうはん ガフ― [0] 【合板】
〔「ごうばん」とも〕
奇数枚の薄い単板(ベニヤ板)を,繊維方向が互いに直交するように接着剤で貼り合わせて一枚の板としたもの。プライウッド。俗にベニヤ板という。
⇔単板
合板
ごうばん【合板】
plywood.→英和
プリント合板 printed plywood.→英和
合柿
あわせがき アハセ― 【合柿】
狂言。試食させた柿を渋いと言われた柿売りが,渋柿をさも甘そうに食べて見せるがごまかしきれずけんかとなる。柿売(カキウリ)。
合格
ごうかく ガフ― [0] 【合格】 (名)スル
(1)入学試験・採用試験などに受かること。及第すること。「入試に―する」
(2)ある条件・資格などに合っていること。「―品」
⇔不合格
合格する
ごうかく【合格する】
pass[succeed in,be successful in]an examination;→英和
come up to the standard (標準に達する).→英和
‖合格者 a successful candidate.合格点 a passing mark.
合欠き
あいがき アヒ― [0] 【相欠き・合欠き】
継ぎ手および仕口の一種。二つの材の継ぐ部分を半分ずつ同じ形に欠き取って合わせること。
合歓
ごうかん ガフクワン [0] 【合歓】 (名)スル
(1)喜びをともにすること。
(2)男女が共寝すること。
(3)「合歓木(ゴウカンボク)」の略。
合歓
ねぶ 【合歓】
ネムノキの別名。「我妹子(ワギモコ)が形見の―は花のみに咲きてけだしく実にならじかも/万葉 1463」
合歓
ねむ [1] 【合歓】
ネムノキの別名。「―の花」
合歓の木
ねむりのき [5] 【眠りの木・合歓の木】
ネムノキの別名。
合歓の木
ごうかのき ガフクワ― [1] 【合歓の木】
ネムノキの別名。
合歓木
ねむのき【合歓木】
a silk tree.
合歓木
ねぶりのき 【眠りの木・合歓木】
ネムノキの異名。[和名抄]
合歓木
ごうかんぼく ガフクワン― [3] 【合歓木】
ネムノキの別名。
合歓木
ねぶのき [1] 【合歓木】
⇒ねむのき(合歓木)
合歓木
ねむのき [1] 【合歓木】
マメ科の落葉高木。山野に自生し,庭木ともされる。葉は披針形の小葉多数から成る大形の羽状複葉。夜間,小葉を閉じて就眠運動をする。六,七月,枝先に十数個の頭状花序がつく。淡紅色のおしべは長い糸状で多数あり,美しい。ネム。ネブ。ネブノキ。合歓木(ゴウカンボク)。合歓(コウカ)の木。ネムリノキ。
〔「合歓の花」は [季]夏。《象潟や雨に西施が合歓の花/芭蕉》〕
合歓木[図]
合歓茶
ねむちゃ [2] 【合歓茶】
(1)カワラケツメイの別名。
(2)「浜茶」に同じ。
合比の理
ごうひのり ガフヒ― [1][1] 【合比の理】
�: �=�: � ならば(�+�): �=(�+�): � であるということ。
合毛
ごうけ ガフ― 【合毛】
江戸時代,領主役人が検見(ケミ)をする前に村方が各田地の収穫量を調べること。田一筆ごとに収穫量をはかり,等級づけることを合毛付(ヅケ)という。
合気道
あいきどう アヒキダウ [3] 【合気道】
古流柔術の一派からおこった武術の一。関節技・当て身技を用いて,徒手で相手を制する格闘技。
合気道
あいきどう【合気道】
Aikido.
合決り
あいじゃくり アヒ― [3] 【合決り】
板の接(ハ)ぎ合わせ方で,板の厚みを半分ずつ欠き取って合わせるもの。違い接ぎ。
合決り[図]
合法
ごうほう ガフハフ [0] 【合法】
行為などが法律で許された範囲内にあること。法にかなっていること。適法。
⇔不法
合法
ごうほう【合法】
lawfulness.→英和
〜的(に) lawful(ly);→英和
legal(ly).→英和
〜的手段で by lawful means.〜化する legalize.→英和
‖合法政府 the legitimate government.
合法則性
ごうほうそくせい ガフハフソク― [0] 【合法則性】
法則に適合している状態。
合法性
ごうほうせい ガフハフ― [0] 【合法性】
行為が現行法秩序,特に実定法に適合していること。
合法的
ごうほうてき ガフハフ― [0] 【合法的】 (形動)
法規に適合しているさま。「―な手段」
合法鳥
がっぽうどり ガツパフ― 【合法鳥】
〔「かっぽうどり」とも〕
カッコウの異名。
合流
ごうりゅう ガフリウ [0] 【合流】 (名)スル
(1)いくつかの流れが合わさって一つの流れになること。「川の―する所」「―点」
(2)いくつかに分かれていたものや,別の団体・組織などが一つに合わさること。「友軍と―する」
合流
ごうりゅう【合流】
confluence.→英和
〜する join;→英和
meet.→英和
‖合流点(地) the confluence <of the two rivers> .
合火
あいび アヒ― [0] 【合(い)火】
服喪中の家や不浄のある家の火で調理すること。また,調理したもの。
→別火(ベツカ)
合点
がってん [3] 【合点】 (名)スル
(1)承知すること。承諾すること。「おっと―」「別段追ひとめて―するまで分疏(イイワケ)しやうともせず/いさなとり(露伴)」
(2)事情をよく理解すること。納得。がてん。「―がいく」
(3) [0][3]
文書・表などに,承諾・照合済みの意で自分の名や項目の右肩に鉤(カギ)型に引いた線。
(4) [0][3]
和歌・連歌・俳諧などで,批評・評価の際に優れた作品の頭部もしくは左右の肩に鉤点や丸点などを付けること。また,その印。がてん。点。批点。
合点
がてん [0][2] 【合点】 (名)スル
〔「がってん」の転〕
事情を理解すること。承知。納得。了解。「早(ハヤ)―」「旦那といふのは矢張自分の父だといふことを―したが/片恋(四迷)」
合点する
がてん【合点する】
[理解する]understand;→英和
[承諾する]agree;→英和
consent <to do> .→英和
早〜する jump to a conclusion.→英和
合点尽く
がってんずく 【合点尽く】
納得ずく。「買ふ人も其―なり/浮世草子・一代女 5」
合点首
がってんくび 【合点首】
おもちゃの一。竹または木の串(クシ)に土や練り物の首だけを付けた人形。がてんくび。
合物
あいもの アヒ― 【相物・間物・合物】
塩で処理した魚・干魚の総称。「―とて乾したる魚の入たる俵を取積で/太平記 7」
合理
ごうり【合理】
rationality.〜的(に) rational(ly).→英和
〜化(する) rationalization <of industry> (rationalize).‖合理主義 rationalism.
合理
ごうり ガフ― [1] 【合理】
(1)論理にかなっていて理性でとらえることができること。
→非合理
(2)道理に合っていて無理のないこと。
→不合理
合理主義
ごうりしゅぎ ガフ― [4] 【合理主義】
(1)すべてを理性的に解釈しようとし,合理的なもののみを認めようとする考え。
⇔経験主義
⇔非合理主義
(2)〔rationalism〕
近世ヨーロッパの理性中心の認識論・哲学説。真なる知識の起源を感覚的経験にではなく理性的思惟に求め,生得的・明証的な原理を基礎に導かれたもののみを確実な認識であるとする。イギリス経験論に対して,デカルト・スピノザ・ライプニッツなどの大陸合理論が代表的。合理論。理性論。唯理論。
合理化
ごうりか ガフ―クワ [0] 【合理化】 (名)スル
(1)現象を理に合ったものとしてとらえなおすこと。「事態の―を図る」
(2)無駄を省いて能率化すること。余剰人員・設備を削減すること。
(3)新しい技術・設備の導入,労働組織・管理体系の計画的再編成によって労働生産性の向上を図ること。「工埸を―する」
(4)〔心〕 罪の意識や自責の念から逃れるために,真の動機となる欲求を隠蔽しようと無意識的に働く心理的自己防衛。
(5)〔哲〕 事象を理論的に分析整理し,その中に秩序や法則を見いだすこと。理論化。
合理化カルテル
ごうりかカルテル ガフ―クワ― [5] 【合理化―】
技術向上・品質改善・原価引き下げなど企業活動の合理化のためにつくられるカルテル。不況カルテルとともに公正取引委員会の認可によって認められる。
合理性
ごうりせい ガフ― [0] 【合理性】
論理にかなった性質を有していること。「―に欠ける」
合理的
ごうりてき ガフ― [0] 【合理的】 (形動)
(1)論理にかなっているさま。因習や迷信にとらわれないさま。「―な考え方」
(2)目的に合っていて無駄のないさま。「―な作業手順」
合理的期待仮説
ごうりてききたいかせつ ガフ― [9] 【合理的期待仮説】
経済学で,人々があらゆる情報を効率よく利用して合理的な期待形成を行えば,それは平均的には正しいものとなり,誤った事態は生じないという理論仮説。
合理的期待形成学派
ごうりてききたいけいせいがくは ガフ― 【合理的期待形成学派】
合理的期待仮説をとる学派。政府によるケインズ政策の短期的・長期的無効性を主張。
合理論
ごうりろん ガフ― 【合理論】
⇒合理主義(ゴウリシユギ)(2)
合瓣
ごうべん ガフ― [0] 【合弁・合瓣】
合弁花,または合弁花冠の略。
合百
ごうひゃく ガフ― [1][0] 【合百】
市場で成立する相場を予想して行う賭博(トバク)行為。昔,米相場の一定変動額に対して銭百文をかけたことからいう。
合百師
ごうひゃくし ガフ― [4][3] 【合百師】
合百の賭博を業とする者。
合目
−ごうめ【−合目】
一(八)合目 the first (eighth) station <of Mt.Fuji> .
合目的
ごうもくてき ガフ― [3] 【合目的】 (形動)
ある事柄が一定の目的にかなっているさま。
合目的性
ごうもくてきせい ガフ― [0] 【合目的性】
〔(ドイツ)Zweckmäßigkeit〕
目的にかなった仕方で存在していること。
合目的的
ごうもくてきてき ガフ― [0] 【合目的的】 (形動)
ある目的をもち,それにかなっているさま。「―に行動する」「―な手段」
合着
ごうちゃく ガフ― [0] 【合着】 (名)スル
(1)くっついて一つになること。
(2)植物体の同質の細胞や器官が癒合(ユゴウ)すること。合弁の類。
合着
あいぎ アヒ― [0][3] 【間着・合(い)着】
(1)「間服(アイフク)」に同じ。
(2)上着と下着の間に着る衣服。特に,江戸時代,女性が打掛のすぐ下に着た小袖。
合祀
ごうし ガフ― [1][0] 【合祀】 (名)スル
二柱以上の神や霊を一神社に合わせ祀(マツ)ること。また,ある神社の祭神を他の神社に合わせ祀ること。合祭。
合祭
ごうさい ガフ― [0] 【合祭】
「合祀(ゴウシ)」に同じ。
合科学習
ごうかがくしゅう ガフクワガクシフ [4] 【合科学習】
各教科に含まれる教育内容を一定の中心的課程に統合し,総合的に学習させる方法。主として小学校低学年で行われる。
合端
あいば アヒ― [0] 【合端】
「あいくち(合口){(5)}」に同じ。
合符
あいふ アヒ― [0] 【合(い)符】
駅などで,荷物を預かった証に渡す券。
合筆
ごうひつ ガフ― [0] 【合筆】
⇒がっぴつ(合筆)
合筆
がっぴつ [0] 【合筆】 (名)スル
土地登記簿上,隣接する数筆の土地を合併して,一筆の土地とすること。
⇔分筆
合算
がっさん [0] 【合算】 (名)スル
合わせ加えて計算すること。加算。合計。「夫婦の収入を―する」
合算する
がっさん【合算する】
sum[add]up.
合算課税
がっさんかぜい [5] 【合算課税】
⇒ユニタリー-タックス
合紋
あいもん アヒ― [1][0] 【合(い)紋・合(い)文】
(1)そろいの紋。
(2)符合すること。一致。「何心なき話の―一々胸にこたゆる十兵衛/浄瑠璃・伊賀越道中双六」
(3)仲間うちだけで通用する隠語や符丁。「仲間で―の言葉をつかひ/浮世草子・一代男 5」
合縁
あいえん アヒ― [0] 【合(い)縁・相縁】
縁があってよく気心の合うこと。
合縁奇縁
あいえんきえん アヒ― [5] 【合(い)縁奇縁・相縁機縁】
お互いに気心が合うか合わないかは,みな縁によるということ。
合繊
ごうせん【合繊】
synthetic fiber.
合繊
ごうせん ガフ― [0] 【合繊】
「合成繊維」の略。
合羽
カッパ【合羽】
a raincoat.→英和
合肥
ごうひ ガフヒ 【合肥】
中国,安徽(アンキ)省の省都。鉄鋼・機械などの工業が発達。ホーフェイ。
合膝
がっし [1] 【合膝】
能で,膝(ヒザ)をついて中腰になり,膝を交互に進めて前へ出る型。
合致
がっち [0] 【合致】 (名)スル
ぴったり合うこと。一致。「趣旨に―する」
合致
がっち【合致】
agreement.⇒一致(いつち).
合舞
あいまい アヒマヒ [2][0] 【相舞・合舞】
能などで,二人または三人以上が一緒に同じ舞を舞うこと。連舞(ツレマイ)。
合著
がっちょ [1] 【合著】
二人以上の人の共同の著作。「―句集」
合葬
ごうそう ガフサウ [0] 【合葬】
⇒がっそう(合葬)
合葬
がっそう [0] 【合葬】 (名)スル
同一の墓に二人以上の死者を合わせ葬ること。「夫婦―」
→重葬
合薬
ごうやく ガフ― [0] 【合薬】
(1)数種の薬剤を調合すること。また,その薬。あわせぐすり。
(2)火薬。
合衆
がっしゅう [0] 【合衆】 (名)スル
〔明治中期までは「ごうしゅう」とも〕
いくつもの物や多くの人などが一つに集まること。「初め羅馬(ローマ)の国を建(タツ)るや,幾多の市邑(シユウ),―したる者なり/文明論之概略(諭吉)」
合衆国
がっしゅうこく【合衆国】
the United States (of America) <U.S.A.> .
合衆国
がっしゅうこく [3] 【合衆国】
(1)「連邦」に同じ。
(2)「アメリカ合衆国」の略。
合衾
ごうきん ガフ― [0] 【合衾】
寝床をともにすること。結婚。「非常な美人そうじやな,何時じや―の式は/火の柱(尚江)」
合装
ごうそう ガフサウ [0] 【合装】 (名)スル
一つに合わせて表装すること。「歌四首と画とを―したる一幅を/北条霞亭(鴎外)」
合褄幅
あいづまはば アヒヅマ― [4] 【合褄幅】
和服で,襟付け止まりの位置ではかった衽(オクミ)の幅。
合言葉
あいことば アヒ― [3] 【合(い)言葉】
(1)味方であることが確認できるように,前もって定めておく合図の言葉。
(2)みんなの主張や目標を示す言葉。モットー。
(3)仲間うちだけに通用する言葉。隠語。「小揚の―はいつの世よりの洒落ならん/鶉衣」
合言葉
あいことば【合言葉】
a password;→英和
a countersign;→英和
[標語]a catchword;→英和
a slogan.→英和
合計
ごうけい ガフ― [0] 【合計】 (名)スル
いくつかあるものを数え合わせること。また,数え合わせたもの。「全体の金額を―する」「みかんは―五〇個ある」
合計
ごうけい【合計】
a total;→英和
the sum total.〜する sum[add]up;total.〜で in all[total];all told.〜で…になる come[amount]to…(in all).
合計特殊出生率
ごうけいとくしゅしゅっしょうりつ ガフ―シユツシヤウ― [10] 【合計特殊出生率】
女子の年齢別の出生率を合計したもの。女性一人当たりの平均子供数を表す。
合評
がっぴょう [0] 【合評】 (名)スル
作品や演劇などについて,いく人かの人が集まってそれぞれの立場から批評すること。また,その批評。「―会」
合議
ごうぎ【合議】
(a) conference;→英和
(a) consultation.→英和
〜する confer <with a person> [consult together] <about> .→英和
〜の上で by mutual consent.‖合議制 a council system.
合議
ごうぎ ガフ― [1] 【合議】 (名)スル
二人以上の者が集まって相談すること。「関係者が―する」
合議体
ごうぎたい ガフ― [0] 【合議体】
複数の構成員の全員一致または多数決でその意思を決定する組織体。国会・内閣・議会・株主総会など多くの例がある。
合議制
ごうぎせい ガフ― [0] 【合議制】
(1)合議によって事を決定する制度。
(2)行政官庁において,意思決定機関を多人数で構成させる制度。
⇔独任制
合議制官庁
ごうぎせいかんちょう ガフ―クワンチヤウ [6] 【合議制官庁】
合議制によって組織される官公庁。内閣・人事院,その他公正取引委員会・教育委員会などの各種行政委員会がこれにあたる。
合議制裁判所
ごうぎせいさいばんしょ ガフ― [0][10] 【合議制裁判所】
二人以上の裁判官によって構成される合議制の裁判所。裁判長と陪席裁判官より成る。最高裁判所・高等裁判所がこれにあたり,地方裁判所・家庭裁判所は場合により例外的に合議制となる。
合議機関
ごうぎきかん ガフ―クワン [5][4] 【合議機関】
合議制によって意思決定を行う機関。国会や各種の委員会など。
⇔単独機関
合谷
ごうこく ガフ― [0] 【合谷】
鍼灸医学のつぼ(経穴)の一。親指の骨と人差し指の骨との接合部の手前にある陥凹部。場所がさがしやすく効果が大きいので,よく用いられる。
合資
ごうし ガフ― [0] 【合資】 (名)スル
何人かで資本を出し合うこと。
合資
ごうし【合資】
<enter into> partnership.→英和
合資会社 a limited partnership; <Mitsui> & Co.→英和
合資会社
ごうしがいしゃ ガフ―グワイ― [4] 【合資会社】
無限責任社員と有限責任社員とで組織される会社。
合趾足
ごうしそく ガフシ― [3] 【合趾足】
鳥の足指(趾)のうち,第二・三・四趾の基部が癒着しているもの。ブッポウソウ目カワセミ科・ブッポウソウ科・ハチクイ科などに見られる。
合辧
ごうべん ガフ― [0] 【合弁・合辧】
共同で事業をするための資本提携。もと,中国で,中国資本と外資との共同出資をいった。
合邦
がっぽう ガツパウ 【合邦】
人形浄瑠璃「摂州合邦辻(セツシユウガツポウガツジ)」,歌舞伎「絵本合邦衢(エホンガツポウガツジ)」の通称。また,その登場人物。
合邦
がっぽう [0] 【合邦】 (名)スル
二つ以上の国家を合併すること。
合金
ごうきん【合金】
an alloy <of copper and zinc> .→英和
〜する alloy <copper with zinc> .
合金
ごうきん ガフ― [0] 【合金】
一つの金属元素に一種類以上の別の金属元素または非金属元素を添加したもの。全体として金属的性質をもつ。黄銅(銅と亜鉛)・鋼(鉄と炭素その他)など。アロイ。
→合金[表]
合金鉄
ごうきんてつ ガフ― [3] 【合金鉄】
⇒フェロアロイ
合金鋼
ごうきんこう ガフ―カウ [0] 【合金鋼】
⇒特殊鋼(トクシユコウ)
合釘
あいくぎ アヒ― [0][2] 【合釘・間釘】
板と板とを接(ハ)ぎ合わせるのに用いる,両端のとがった釘。
合銀
あいぎん アヒ― 【間銀・合銀】
手数料。口銭(コウセン)。間銭(アイセン)。「借入れの肝煎りして,この―を取り/浮世草子・胸算用 4」
合鍵
あいかぎ【合鍵】
a duplicate key;a passkey;→英和
a master key (親鍵).
合間
あいま アヒ― [0][3] 【合間】
物事のとぎれた短い時間。ひま。「勉強の―」
合間
あいま【合間】
(1)an interval;→英和
leisure.→英和
〜に at one's leisure.→英和
(2)[仕事の]〜に between jobs.‖合間仕事 an odd job.
合除比の理
ごうじょひのり ガフヂヨヒ― 【合除比の理】
合比の理と除比の理をまとめたもの。�: �=�: � ならば(�+�):(�−�)=(�+�):(�−�)が成り立つこと。
合音
ごうおん ガフ― [1] 【合音】
(1)中世の前期から後期にかけて,オ列長音は口の開き方の広い・狭いで二種に区別されており,その狭い方を合音のオ列長音という。オウ・オフ・エウ・エフ・オホ・キヨウ・シヨウなどが長音化して「オー[oː]」と発音されるようになったもの。中世末期から近世初期にかけてその区別は次第に乱れていき,元禄(1688-1704)頃にはすでにこの二種の区別は失われている。合口音。合。
⇔開音
(2)「結合(ケツゴウ)音」に同じ。
合類節用集
ごうるいせつようしゅう ガフルイセツヨウシフ 【合類節用集】
辞書。八巻。若耶三胤子編。1680年刊。節用集の一。意義分類をいろは順より優先させる。
合駒
あいごま アヒ― [0] 【間駒・合駒】 (名)スル
将棋で,王手をかけられたとき,相手の駒のきき筋の間に駒を打って王手を防ぐこと。また,その駒。間(アイ)。間遮(アイシヤ)。間馬(アイマ)。
合鴨
あいがも アヒ― [0] 【間鴨・合鴨】
アオクビアヒルとマガモを交配させたもの。肉を食用とするほか,カモ猟のおとりにする。アヒルガモ。ナキアヒル。
合[相]槌を打つ
あいづち【合[相]槌を打つ】
chime in <with> .
吉
きち [2][1] 【吉】
よいこと。めでたいこと。きつ。
⇔凶
「占いは―と出た」
吉
きち【吉】
good luck[fortune].
吉上
きちじょう 【吉上】
(1)この上なくめでたいこと。上吉。
(2)(「吉祥」とも書く)六衛府の下役で,諸門の警衛にあたった者。「陣の―を召して/今昔 29」
吉事
きつじ [1][2] 【吉事】
よいこと。めでたいこと。きちじ。
吉事
よごと 【吉事】
よいこと。めでたい事柄。「新(アラタ)しき年の初の初春の今日降る雪のいやしけ―/万葉 4516」
吉事
きちじ [2] 【吉事】
めでたい事柄。縁起のよいこと。きつじ。慶事。
⇔凶事
吉井
よしい ヨシヰ 【吉井】
姓氏の一。
吉井
よしい ヨシヰ 【吉井】
(1)群馬県南部,多野郡の町。中山道脇往還の宿場町・市場町として発達。日本三古碑の一つ多胡碑(タゴノヒ)がある。
(2)岡山県東部,赤磐(アカイワ)郡の町。吉備高原にあり,吉井川の河港として発達。筆軸の生産地。
(3)福岡県南部,浮羽(ウキハ)郡の町。筑紫平野北東部,水縄(ミノウ)山地北側にあり,山麓に装飾古墳が多い。
(4)長崎県北部,北松浦郡の町。北松浦半島の中央部に位置する。かつては佐世保炭田の炭鉱地帯。
吉井勇
よしいいさむ ヨシヰ― 【吉井勇】
(1886-1960) 歌人・劇作家・小説家。東京生まれ。早大中退。「明星」から「スバル」に転じ編集に従事。紅灯の巷を舞台にした独自な耽美的歌風で知られる。歌集「酒ほがひ」「祇園歌集」,戯曲集「午後三時」のほか,小説・随筆など多方面の著書を残した。
吉住
よしずみ 【吉住】
姓氏の一。
吉住小三郎
よしずみこさぶろう 【吉住小三郎】
長唄唄方,吉住流の家元の名。
(1)(初世)(1699-1753) もと住吉神社の神職あるいは伶人(レイジン)といわれる。「京鹿子(キヨウガノコ)娘道成寺」「相生獅子」などの初演者。
(2)(四世)(1876-1972) 長唄研精会を組織して,劇場を離れた純音楽としての長唄の普及につとめた。東京音楽学校教授。
吉例
きつれい [0] 【吉例】
⇒きちれい(吉例)
吉例
きちれい [0] 【吉例】
めでたいならわし。めでたいしきたり。良い先例。きつれい。
吉例により
きちれい【吉例により】
according to the time-honored custom.
吉信
きっしん [0] 【吉信】
めでたい便り。よい知らせ。吉報。
吉備
きび 【吉備】
姓氏の一。
吉備
きび 【吉備】
備前・備中・備後・美作(ミマサカ)地方の古名。
吉備の中山
きびのなかやま 【吉備の中山】
岡山市吉備津神社の後方の山。((歌枕))「まがねふく―帯にせる細谷川の音のさやけさ/古今(神遊びの歌)」
吉備人形
きびにんぎょう [3] 【吉備人形】
岡山県の吉備津(キビツ)神社門前で売る信仰玩具。犬・鳥などの形の小さな土人形。
吉備団子
きびだんご [3] 【黍団子・吉備団子】
(1)キビの粉で作った団子。
(2)求肥(ギユウヒ)菓子の一。岡山市の名物。安政年間(1854-1860)に創製。
吉備国際大学
きびこくさいだいがく 【吉備国際大学】
私立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は岡山県高梁(タカハシ)市。
吉備大臣
きびだいじん 【吉備大臣】
右大臣吉備真備(キビノマキビ)の通称。
吉備大臣入唐絵詞
きびだいじんにっとうえことば 【吉備大臣入唐絵詞】
絵巻。二巻(上巻のみ現存)。作者未詳。鎌倉初期の作。ボストン美術館蔵。唐に渡った吉備真備が唐の朝廷から多くの難問を出され才能・技芸を試されるが,阿倍仲麻呂の霊によって助けられるという説話を描く。
吉備奈仔
きびなご [0] 【黍魚子・吉備奈仔】
ニシン目の海魚。全長10センチメートル。体は円筒状で細長い。体側に銀白色の縦帯があり,背は青緑色。春から夏の産卵期には大群をなして海岸に来る。新鮮なものは美味。本州中部以南に分布。
吉備楽
きびがく 【吉備楽】
雅楽から出た舞楽。明治の初め,岡山の楽人岸本芳秀が創始。歌を主とし,箏・笙(シヨウ)・横笛・篳篥(ヒチリキ)の伴奏で舞う。黒住教・金光教が式楽として採用。
吉備津神社
きびつじんじゃ 【吉備津神社】
岡山市吉備津にある神社。大吉備津彦命(オオキビツヒコノミコト)をまつる。1425年再建の吉備津造りの社殿は国宝。釜鳴(カマナリ)神事で有名。備中国一の宮。
吉備津造り
きびつづくり [4] 【吉備津造り】
吉備津神社社殿の様式。内陣と内々陣の周囲に中陣および外陣をめぐらし,屋根は左右に二つずつの破風(ハフ)をもつ比翼入母屋(イリモヤ)造りとしたもの。比翼造り。
吉備真備
きびのまきび 【吉備真備】
(695-775) 奈良時代の学者・廷臣。吉備地方の豪族の出身。大宰大弐。正二位右大臣。717年遣唐使に従って留学。735年帰国,「唐礼」などの書籍,兵器・器具を将来。751年遣唐副使として再入唐。帰国後,怡土(イト)城を築き,また藤原仲麻呂の乱の鎮定に貢献。吉備大臣。著「私教類聚」など。
吉備線
きびせん 【吉備線】
JR 西日本の鉄道線。岡山・総社間,20.4キロメートル。岡山平野北部を走る。
吉備高原
きびこうげん 【吉備高原】
中国山地の南側,岡山県と広島県にまたがって広がる低山帯。海抜200〜600メートル。吉井川・旭川・高梁(タカハシ)川が谷を刻んで流れる。
吉兆
きっちょう【吉兆】
a good[lucky]omen.
吉兆
きっちょう [0] 【吉兆】
よいことが起こる前ぶれ。瑞祥(ズイシヨウ)。吉相。
⇔凶兆
吉光
よしみつ 【吉光】
(1239?-1291?) 鎌倉末期,京都粟田口の刀工。国吉の子(一説に弟子とも)。藤四郎と称す。地鉄美しく,粟田口派最後の名工。短刀が多く,その姿は品位高い。桃山期には日本三作に挙げられ,古刀中の第一人者とされた。平野藤四郎(御物)・骨喰藤四郎・一期一振など名物は多い。
吉凶
きっきょう【吉凶】
good and bad luck; <tell> one's fortune.
吉凶
きっきょう [0][3] 【吉凶】
めでたいことと不吉なこと。縁起のよしあし。「―を占う」
吉原
よしわら ヨシハラ 【吉原】
(1)東京都台東区浅草北部。もとの遊郭地。現在は千束の一地区。1617年江戸市中に散在した遊女屋を日本橋葺屋町に集めて公許。57年(明暦3),大火で日本堤山谷(サンヤ)付近に移転。その以前を元吉原,以後を新吉原という。新吉原は江戸城の北にあったので,北郭・北国・北州とも呼ばれた。遊郭は1958年(昭和33)売春防止法の成立とともに廃止。
(2)静岡県富士市の地名。富士山南麓に位置する。江戸時代,東海道の宿場町。1948年(昭和23)市制となるが66年富士市と合併。
吉原の大火
よしわらのたいか ヨシハラ―タイクワ 【吉原の大火】
1911年(明治44)4月,浅草吉原の遊廓から出火して山谷堀・千束町・南千住に延焼,二三町約六五〇〇戸を焼いた火事。
吉原俄
よしわらにわか ヨシハラニハカ [5] 【吉原俄】
吉原遊郭中の稲荷祭などで郭(クルワ)の芸人・禿(カムロ)・若い衆などが行なった即興寸劇。明和(1764-1772)〜天明(1781-1789)頃盛んで,毎年8月に行なった。
吉原楊枝
よしわらようじ ヨシハラヤウ― [5] 【吉原楊枝】
総(フサ)の長い歯磨き楊枝。吉原の遊郭で用いたのでいう。
吉原細見
よしわらさいけん ヨシハラ― [5] 【吉原細見】
⇒細見(サイケン)(3)
吉原被り
よしわらかぶり ヨシハラ― [5] 【吉原被り】
手ぬぐいを二つに折って頭にのせ,その両端を髷(マゲ)の後ろで結んだかぶり方。遊里での芸人や新内流しなどが用いた。
吉原被り[図]
吉原言葉
よしわらことば ヨシハラ― [5] 【吉原言葉】
(1)江戸吉原の遊女などが用いた独特の言葉づかい。「あります」を「ありんす」という類。ありんすことば。
(2)知っていることでも知らないふりをして人にたずねるなど,万事あどけなく見せることをいう。「まんざら知りきつてゐる事をも知らぬ風(フリ)で物を尋ねる,諸事あどけなく見せるを俗に―と云ひやす/滑稽本・浮世床 2」
吉原雀
よしわらすずめ ヨシハラ― 【吉原雀】
(1) [5]
吉原の遊郭に出入りしてその内情にくわしい者のこと。さとすずめ。また,吉原の素見(スケン)客。「―の觜(クチバシ)を閉ぢんと/洒落本・辰巳之園」
(2)歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「教草(オシエグサ)吉原雀」。初世桜田治助作詞。1768年江戸市村座初演。男鳥売,実は八幡太郎義家,女鳥売,実は鷹の精による郭(クルワ)気分の横溢した踊り。清元の改作は「筐花手向橘(カタミノハナムカシノソデノカ)」。
吉原駕籠
よしわらかご ヨシハラ― [4] 【吉原駕籠】
江戸の吉原遊郭へ通う客を乗せて往来した町駕籠。
吉四六話
きっちょむばなし [5] 【きっちょむ話・吉四六話】
〔「きっちょむ」は吉右衛門の転〕
大分県地方に伝わる「きっちょむ」を主人公とする一連のとんち話。
吉報
きっぽう [0] 【吉報】
めでたい知らせ。喜ぶべき便り。
⇔凶報
吉報
きっぽう【吉報】
good news.
吉士
きし [1] 【吉士・吉師】
〔新羅(シラギ)の官名に基づくといわれる〕
八色(ヤクサ)の姓(カバネ)以前の古代氏族の姓の一。海外に使節として派遣されたり,外国からの使節の応接にあたる職能をもつ氏族に与えられた。
吉夢
きつむ [2][1] 【吉夢】
⇒きちむ(吉夢)
吉夢
きちむ [2][1] 【吉夢】
縁起のよい夢。きつむ。
⇔凶夢
吉奈温泉
よしなおんせん 【吉奈温泉】
静岡県伊豆半島中部,天城湯ヶ島町にある温泉。狩野川支流の吉奈川に沿う。
吉宗
よしむね 【吉宗】
⇒徳川(トクガワ)吉宗
吉屋
よしや 【吉屋】
姓氏の一。
吉屋信子
よしやのぶこ 【吉屋信子】
(1896-1973) 小説家。新潟県生まれ。栃木県立高女卒。少女小説の作家として出発。穏健な道徳観に基づいた家庭小説で人気を獲得。代表作「良人の貞操」「鬼火」「徳川の夫人たち」など。
吉屋組
よしやぐみ 【吉屋組】
江戸初期の旗本奴の一団。六方組の一。頭領の三浦小次郎義也の名をとったもの。
吉岡
よしおか ヨシヲカ 【吉岡】
姓氏の一。
吉岡弥生
よしおかやよい ヨシヲカヤヨヒ 【吉岡弥生】
(1871-1959) 医師・教育家。静岡県生まれ。済生学舎で男子学生に伍して医学を学ぶ。東京女子医科大学の前身,東京女医学校を創立。女医の養成と女性の地位向上につとめた。
吉岡憲法
よしおかけんぼう ヨシヲカケンバフ 【吉岡憲法】
室町末期の剣術家。吉岡流の祖。京都四条の染物商だったが,祇園藤次に剣を学び,一流を興した。小太刀を用いる。室町幕府兵法所師範。生没年未詳。
吉岡染
よしおかぞめ ヨシヲカ― [0] 【吉岡染】
⇒憲法染(ケンボウゾメ)
吉岡流
よしおかりゅう ヨシヲカリウ 【吉岡流】
剣術の一派。祖は吉岡憲法。この一派は鬼一法眼流の末流という。憲法流。
吉崎御坊
よしざきごぼう 【吉崎御坊】
福井県坂井郡金津町吉崎にある浄土真宗,東西両本願寺の別院。1471年朝倉敏景の寄進を受けて蓮如が北陸布教の根拠として建てた道場に始まる。のち焼失し,江戸時代に東西両派がそれぞれ再興。吉崎別院。
吉川
きっかわ キツカハ 【吉川】
姓氏の一。
吉川
よしかわ ヨシカハ 【吉川】
姓氏の一。
吉川
よしかわ ヨシカハ 【吉川】
(1)新潟県南西部,中頸城(クビキ)郡の町。豪雪地帯にあり,越後杜氏(トウジ)の出身地。
(2)埼玉県南東部にある市。中川と江戸川に挟まれた低地で,近世は舟運による市場町。
吉川元春
きっかわもとはる キツカハ― 【吉川元春】
(1530-1586) 戦国時代の武将。毛利元就(モトナリ)の子。従兄吉川興経(オキツネ)の養子。山陰の尼子氏を平定,山陽を分掌した。弟小早川隆景と協力し,毛利氏の中国地方経略に貢献。
吉川幸次郎
よしかわこうじろう ヨシカハカウジラウ 【吉川幸次郎】
(1904-1980) 中国文学者。兵庫県生まれ。京大教授。該博な知識により考証的に中国古典を研究・解釈。著書は「元雑劇研究」「尚書正義」「杜甫私記」など多数。
吉川広家
きっかわひろいえ キツカハヒロイヘ 【吉川広家】
(1561-1625) 安土桃山・江戸初期の武将。毛利氏支藩,岩国藩吉川氏の祖。元春の三男。関ヶ原の戦いでは西軍にあって徳川家康に通じ,毛利氏の参戦を阻止,宗家の周防・長門両国の保全に功があった。
吉川惟足
よしかわこれたり ヨシカハ― 【吉川惟足】
〔姓は「きっかわ」とも〕
(1616-1694) 江戸前期の神道家。吉川神道の創設者。江戸の人。本名,尼崎屋五郎左衛門。京都の萩原兼従(カネヨリ)から吉田神道を学び,のち江戸で吉川神道を唱える。将軍徳川綱吉から幕府の神道方に任じられた。著「神道大意講談」「神代巻惟足抄」など。
吉川惟足
きっかわこれたり キツカハ― 【吉川惟足】
⇒よしかわこれたり(吉川惟足)
吉川神道
よしかわしんとう ヨシカハ―タウ 【吉川神道】
神道の一派。江戸初期に吉田神道から分かれて吉川惟足(ヨシカワコレタリ)が創唱した。儒教的色彩が強い。理学神道。
吉川経家
きっかわつねいえ キツカハツネイヘ 【吉川経家】
(1547-1581) 戦国時代の武将。山名豊国に代わり鳥取城を守り,羽柴秀吉軍の兵糧攻めに抗戦三か月,城兵の命にかえて自刃した。
吉川経幹
きっかわつねもと キツカハ― 【吉川経幹】
(1829-1867) 幕末の岩国藩主。第一次長州征伐に際し,宗家毛利家存続のため恭順を主張。長州藩と幕府を周旋し,長州藩の危機を救った。
吉川英治
よしかわえいじ ヨシカハエイヂ 【吉川英治】
(1892-1962) 小説家。横浜市生まれ。本名は英次(ヒデツグ)。「鳴門秘帖」「宮本武蔵」により大衆文学の第一人者となり,以後,国民作家と呼ぶにふさわしい作品を数多く生んだ。代表作「新書太閤記」「新平家物語」「私本太平記」
吉川霊華
きっかわれいか キツカハレイクワ 【吉川霊華】
(1875-1929) 日本画家。東京生まれ。本名,準(ヒトシ)。浮世絵・狩野派などを学ぶ。また,冷泉為恭(タメチカ)に私淑。端麗な描線を以て気品に満ちた大和絵を描いた。代表作「離騒」
吉州窯
きっしゅうよう キツシウエウ 【吉州窯】
中国江西省吉安市永和鎮にあった窯(カマ)。唐代末期には白磁や黒釉陶を産し,宋代の玳玻天目(タイヒテンモク)は名高い。鎌倉時代頃から日本にも輸入された。永和窯。
吉左右
きっそう [3] 【吉左右】
〔「左右」は便(タヨ)りの意〕
(1)よい便り。うれしい知らせ。吉報。「落ち着いて―を待つて居たらいいでせう/羹(潤一郎)」
(2)よいか悪いか,どちらかの便り。
吉師
きし [1] 【吉士・吉師】
〔新羅(シラギ)の官名に基づくといわれる〕
八色(ヤクサ)の姓(カバネ)以前の古代氏族の姓の一。海外に使節として派遣されたり,外国からの使節の応接にあたる職能をもつ氏族に与えられた。
吉師部の楽
きしべのがく 【吉師部の楽】
⇒吉志舞(キシマイ)
吉弥
きちや 【吉弥】
延宝(1673-1681)頃の人気女形上村吉弥のこと。
吉弥笠
きちやがさ [4] 【吉弥笠】
吉弥がかぶった編み笠。婦人が用いた。「―に四つかはりのくけ紐(ヒボ)を付けて/浮世草子・五人女 3」
吉弥結び
きちやむすび [4] 【吉弥結び】
吉弥が始めたという帯の結び方。帯の両端に鉛を入れて長く垂らしたもの。若い婦人の間で行われた。玉章(タマズサ)結び。
吉弥結び[図]
吉志舞
きしまい 【吉志舞】
古代,大嘗会(ダイジヨウエ)の際に行われた儀式舞踊の一。戦闘を表した舞で,舞人は武装し,鉾(ホコ)をとって舞う。代々,安倍氏がこれにあたった。吉師部(キシベ)の楽。楯節(タダフシノ)舞。
吉慶
きっけい [0] 【吉慶】
めでたいこと。喜ぶべきこと。
吉房
よしふさ 【吉房】
鎌倉中期の備前福岡の刀工。助房の子。福岡一文字派最盛期の代表的鍛冶。日本刀の刃紋中で最も発達した,華麗な蛙子(カワズコ)丁子(チヨウジ)を焼く。名物「岡田切吉房」の作者。生没年未詳。
吉方
えほう ヱハウ [0] 【恵方】 ・ エハウ 【吉方・兄方】
陰陽道(オンヨウドウ)で,その年の干支(エト)に基づいてめでたいと定められた方角。その年の歳徳神(トシトクジン)のいる方角。明きの方。きっぽう。
⇔ふさがり
[季]新年。
吉方
きっぽう [0] 【吉方】
(1)縁起のよい方角。
(2)恵方(エホウ)。
吉日
きちじつ【吉日】
a lucky day.
吉日
きちじつ [0] 【吉日】
何か事をするのに縁起のよい日。めでたい日。きちにち。きつじつ。
⇔凶日
「大安―」
吉日
きつじつ [0] 【吉日】
「きちじつ(吉日)」に同じ。
⇔凶日
吉日
きちにち [0] 【吉日】
⇒きちじつ(吉日)
吉旦
きったん [0] 【吉旦】
よい日。吉日。吉辰。
吉春
きっしゅん [0] 【吉春】
めでたい春。よい新春。年賀状などに書く言葉。
吉曜
きちよう [0] 【吉曜】
吉日。よい日。
吉書
きっしょ [0] 【吉書】
(1)年始・政始(マツリゴトハジメ)などの物事の改まった時,奏覧に供する儀礼的な文書。また,その儀式。
(2)江戸時代,役所から農民に賦税を怠らぬように下す令書。
(3)「吉書始め{(2)}」に同じ。[季]新年。
吉書の奏
きっしょのそう 【吉書の奏】
平安時代,朝廷で吉書を奏聞した儀式。年始は正月二日または三日に弁官・蔵人(クロウド)より奏し,政始は正月九日または代始め・改元後の吉日に大臣より奏した。
吉書始め
きっしょはじめ 【吉書始め】
(1)中世,武家で,公家の吉書の奏にならい,改元・将軍襲職・年頭などに吉書を見る儀式。
(2)正月の書き初めに,吉日として暦に記された日。また,書き初め。吉書。
吉村
よしむら 【吉村】
姓氏の一。
吉村信吉
よしむらしんきち 【吉村信吉】
(1906-1947) 地理学者・湖沼学者。東京生まれ。東大卒。田中阿歌麿によって創始された日本の湖沼学を,総合湖沼学の観点から世界的水準にまで高めた。著「湖沼学」
吉村冬彦
よしむらふゆひこ 【吉村冬彦】
寺田寅彦(トラヒコ)の筆名。
吉村寅太郎
よしむらとらたろう 【吉村寅太郎】
(1837-1863) 幕末尊攘派の志士。土佐の人。虎太郎とも。名は重郷。土佐勤王党に加盟。1863年天誅組を組織,大和五条に挙兵,敗死した。
吉村秋陽
よしむらしゅうよう 【吉村秋陽】
(1797-1866) 幕末の儒学者。安芸の人。名は晋,字(アザナ)は麗明。三原藩儒。佐藤一斎に師事した陽明学者。著「読我書楼遺稿」など。
吉林
きつりん 【吉林】
(1)中国の東北部,朝鮮半島に接する省。コーリャン・大豆・小麦などの畑作農業と林業が盛ん。省都,長春。別名,吉。チーリン。
(2)吉林省の中央部,松花江上流の河港都市。製材・製紙・製糖・化学などの工業が盛ん。チーリン。
吉水上人
よしみずしょうにん ヨシミヅシヤウニン 【吉水上人】
⇒法然(ホウネン)
吉水院
きっすいいん 【吉水院】
奈良県吉野にある金峰山寺(キンプセンジ)の僧坊。役小角(エンノオヅノ)が庵を結んだ所という。源義経がここに隠れ,また後醍醐天皇が行宮(アングウ)としたことで有名。1874年(明治7)吉水(ヨシミズ)神社と改める。
吉江
よしえ 【吉江】
姓氏の一。
吉江喬松
よしえたかまつ 【吉江喬松】
(1880-1940) フランス文学者・詩人・評論家。長野県生まれ。号,孤雁。早大教授。文芸批評への社会科学の方法論導入を主張。著「緑雲」「仏蘭西古典劇研究」など。翻訳も多い。
吉沢
よしざわ ヨシザハ 【吉沢】
姓氏の一。
吉沢検校
よしざわけんぎょう ヨシザハケンゲウ 【吉沢検校】
(二世)(1808?-1872) 江戸末期の箏曲家。名古屋の人。箏曲の独立(地歌への従属状態からの脱却)を目ざし,「千鳥の曲」「春の曲」などの五曲(「古今組(コキングミ)」と総称)を作曲した。
吉沢義則
よしざわよしのり ヨシザハ― 【吉沢義則】
(1876-1954) 国語・国文学者。名古屋生まれ。東大卒。京大教授。訓点研究の端緒を開き,また平安文学に造詣が深かった。書や和歌もよくした。著「国語国文の研究」「国語説鈴」「国語史概説」「対校源氏物語新釈」など。
吉瑞
きちずい [0] 【吉瑞】
めでたいしるし。よいことの前兆。
吉田
よしだ 【吉田】
(1)新潟県中央部,西蒲原郡の町。燕市の西隣に位置する。
(2)埼玉県西部,秩父郡の町。椋(ムク)神社は竜勢花火で知られる。
(3)静岡県南部,榛原(ハイバラ)郡の町。大井川河口西岸にあり,養鰻業を行う。牧ノ原では茶を産する。
(4)愛知県豊橋市の江戸時代の旧称。東海道五十三次の宿場町であった。
(5)広島県中央部,高田郡の町。毛利氏の郡山城跡がある。
(6)愛媛県南西部,北宇和郡の町。ミカン栽培が盛ん。
(7)鹿児島県中部,鹿児島郡の町。鹿児島市の北に接する。
吉田
よしだ 【吉田】
姓氏の一。
吉田一穂
よしだいっすい 【吉田一穂】
(1898-1973) 詩人。北海道生まれ。本名は由雄。早大中退。浪漫的な詩風から,現実否定の反俗的な傾向を強くして,独自の形而上的な純粋詩を作る。詩集「海の聖母」「未来者」,散文詩集「故園の書」,詩論「黒潮回帰」など。
吉田五十八
よしだいそや 【吉田五十八】
(1894-1974) 建築家。東京生まれ。東京美術学校卒,東京芸大教授。数寄屋建築の近代化に貢献。代表作に梅原竜三郎邸・大阪文楽座・明治座・日本芸術院会館などがある。
吉田健一
よしだけんいち 【吉田健一】
(1912-1977) 批評家,小説家。東京生まれ。吉田茂の長男。ケンブリッジ大中退。英文学の素養を生かした文芸批評で知られる。著「東西文学論」「ヨオロツパの世紀末」など。
吉田光由
よしだみつよし 【吉田光由】
(1598-1672) 江戸初期の数学者。角倉了以と光由の祖父は従兄弟。和算の創始者。中国の「算法統宗」に基づきながら日本の説話などをとり入れた大衆数学書「塵劫記」を著す。
吉田兼倶
よしだかねとも 【吉田兼倶】
(1435-1511) 室町時代の神道家。本姓は卜部(ウラベ)。吉田神社の神職。本地垂迹説に対して神主仏従説を唱え,陰陽五行説などを加えて吉田神道を大成。伊勢神宮から攻撃されたが,朝廷・幕府に取り入り,地方の神社に神位,神職に位階を授ける権限を獲得した。
吉田兼好
よしだけんこう 【吉田兼好】
(1283頃-1350頃) 鎌倉末期から南北朝初期の歌人・随筆作者。本姓は卜部(ウラベ)。慈遍の弟(一説に兄)。和歌を二条為世に学び二条派の和歌四天王と称せられ,「続千載集」以下の勅撰和歌集に一六首入集。その著「徒然草」は「枕草子」と並ぶ随筆文学の傑作。兼好法師。
吉田司家
よしだつかさけ 【吉田司家】
相撲の家元。熊本の行司吉田追風(オイカゼ)が,1789年谷風・小野川両力士に横綱土俵入りを免許,これを機に全国に数家あった相撲故実を伝える行司の家と相撲集団を支配したのに始まる。行司・力士免許の授与を行なってきたが,1951年(昭和26)以後,日本相撲協会に権限を譲り形式的存在となった。
吉田奈良丸
よしだならまる 【吉田奈良丸】
(二世)(1880-1967) 明治・大正の浪曲師。奈良県生まれ。本名は広橋宏吉。レコードにより全国を風靡(フウビ)。得意の義士伝の一節は「奈良丸くずし」と呼ばれて評判をとり,京都に大石神社を建てた。
吉田定房
よしださだふさ 【吉田定房】
(1274-1338) 鎌倉後期・南北朝時代の廷臣。後醍醐天皇の討幕計画を幕府に密告したが,天皇の信任厚く,建武新政府に重きをなした。南北分裂後は初め北朝,のち南朝方。日記「吉槐記」がある。
吉田富三
よしだとみぞう 【吉田富三】
(1903-1973) 病理学者。福島県生まれ。東大教授。ネズミの肝臓癌発生実験の成功,吉田肉腫の発見など癌研究に貢献した。
吉田屋
よしだや 【吉田屋】
人形浄瑠璃「夕霧阿波鳴渡」の上の巻。遊女夕霧と藤屋伊左衛門との恋愛場面が見せ場。現在は改作「廓文章」による上演が多い。
吉田山
よしだやま 【吉田山】
京都市左京区南部の小丘。海抜103メートル。麓に京都大学・吉田神社がある。神楽岡(カグラオカ)。
吉田文五郎
よしだぶんごろう 【吉田文五郎】
(四世)(1869-1962) 文楽の人形遣い。大阪生まれ。本名は河村巳之助。女方遣いの名人。独特の色気と奔放な明るさのある芸風で,1956年(昭和31)難波掾を受領。
吉田東伍
よしだとうご 【吉田東伍】
(1864-1918) 歴史・地理学者。越後の生まれ。独学で歴史を研究し「徳川政教考」を著す。また,「大日本地名辞書」を編纂(ヘンサン),地理学の発展に貢献した。
吉田東洋
よしだとうよう 【吉田東洋】
(1816-1862) 幕末の土佐藩士。通称は元吉。藩主山内豊信に登用されて藩政改革を推進・断行したが,勤王党のために暗殺された。
吉田松陰
よしだしょういん 【吉田松陰】
(1830-1859) 幕末の尊王論者・思想家。長州藩士。名は矩方(ノリカタ),通称は寅次郎。兵学を学び,長崎・江戸に遊学,佐久間象山に師事した。ペリー再来の時,密航を企てて,下獄。のち萩の自邸内に松下村塾を開き,高杉晋作・久坂玄瑞・伊藤博文ら維新の指導者を育成。安政の大獄に連座,刑死した。
吉田栄三
よしだえいざ 【吉田栄三】
(初世)(1872-1945) 文楽の人形遣い。大阪生まれ。吉田光栄を名乗って初舞台。1898年(明治31)文楽座に加入,初め女方を遣い,のち座頭となって立役に転じた。格調の正しい渋い芸風で,昭和期の名人。
吉田流
よしだりゅう 【吉田流】
(1)弓術の一派。祖は吉田上野介重賢(シゲカタ)。日置(ヘキ)流から分派したもの。
(2)鍼術(シンジユツ)の一派。出雲大社の祠官吉田意休が永禄年間(1558-1570)にはじめたもの。
吉田神社
よしだじんじゃ 【吉田神社】
(1)愛知県豊橋市関屋町にある神社。祭神は,素戔嗚命(スサノオノミコト)。
(2)京都市左京区にある神社。祭神は健御賀豆知命(タケミカズチノミコト)・伊波比主命(イワイヌシノミコト)・天之子八根命(アメノコヤネノミコト)・比売神。古くから卜部(ウラベ)が祠職をつとめ吉田氏がその職を継承した。二十二社の一。
吉田神道
よしだしんとう 【吉田神道】
室町末期に,吉田兼倶が大成した神道の一派。神・儒・仏・道四教および陰陽道の関係を説き,神道を万法の根本とし,神主仏従の立場から反本地垂迹説を主張。唯一神道。唯一宗源神道。卜部(ウラベ)神道。
吉田篁墩
よしだこうとん 【吉田篁墩】
(1745-1798) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は坦,字(アザナ)は学儒・学生。折衷学者井上金峨に学び,漢・唐の古注を重んじ考証学を唱えた。著「論語攷異」「近聞偶筆」など。
吉田精一
よしだせいいち 【吉田精一】
(1908-1984) 国文学者。埼玉県生まれ。東京教育大・東大教授。日本の近代文学研究の発展に指導的役割を果たした。著「自然主義の研究」など多数。
吉田絃二郎
よしだげんじろう 【吉田絃二郎】
(1886-1956) 小説家・劇作家・随筆家。佐賀県生まれ。本名は源次郎。早大卒。小説「磯ごよみ」で文壇にデビュー,「島の秋」が出世作となる。繊細なセンチメンタリズムとヒューマニスティックな宗教的詩情をたたえた随筆感想集「小鳥の来る日」は大正期の驚異的なベスト-セラーになった。
吉田肉腫
よしだにくしゅ 【吉田肉腫】
シロネズミの可移植性肉腫。1943年(昭和18),吉田富三らが実験的に作り出した悪性腫瘍(腹水腫瘍)。腫瘍細胞の研究や癌の化学療法の研究に広く利用されている。
吉田茂
よしだしげる 【吉田茂】
(1878-1967) 政治家。東京生まれ。東大卒。土佐の旧自由党領袖竹内綱の五男。吉田家の養子となる。牧野伸顕の女婿。外務次官,駐伊・駐英大使などを歴任し,第二次大戦後,外相。1946年(昭和21)第一次内閣,48〜54年第二次から五次に至る内閣を組織。51年,サンフランシスコ講和条約・日米安全保障条約に調印。戦後の国際関係における日本の路線を方向づけた。
吉田追風
よしだおいかぜ 【吉田追風】
熊本の相撲の行司吉田司家の当主が代々称する名。
→吉田司家(ヨシダツカサケ)
吉益
よします 【吉益】
姓氏の一。
吉益東洞
よしますとうどう 【吉益東洞】
(1702-1773) 江戸中期の医学者。広島の人。名は為則。万病一毒・親試実験を唱え,経験に基づき疾病の内的原因をつきとめることに努め,実験医学の道を開く。著「類聚方(ルイジユホウ)」「方極」「薬徴」など。
吉相
きっそう [0][3] 【吉相】
(1)よい運勢の表れた人相。
⇔凶相
(2)よいことのある前兆。吉兆。「永く御末継がせ給ふは―にこそはありけれ/大鏡(昔物語)」
吉礼
きつれい [0] 【吉礼】
⇒きちれい(吉礼)
吉礼
きちれい [0] 【吉礼】
めでたい儀式。きつれい。
吉祥
きっしょう [0] 【吉祥】
⇒きちじょう(吉祥)
吉祥
きちじょう [0] 【吉祥】
〔「きっしょう」とも〕〔梵 śrī〕
(1)よい前兆。めでたいきざし。「いたる所には,―・福徳のみあり/沙石 7」
(2)「吉上(キチジヨウ)」に同じ。
吉祥天
きちじょうてん 【吉祥天】
〔梵 Śrī-mahādevī〕
天部の一。もとインド神話の神で,ビシュヌ神の妃とされたが,仏教では徳叉迦(トクサカ)を父に,鬼子母を母に生まれ,毘沙門天の妃とされる。福徳安楽を与え,仏法を護持する天女。通常,天衣宝冠を着け,左手に如意宝珠を捧げ持つ。吉祥天女。きっしょうてん。功徳天。宝蔵天女。
吉祥天[図]
吉祥悔過
きちじょうけか [5] 【吉祥悔過】
〔仏〕 吉祥天を本尊として,最勝王経を誦し,福徳を祈る悔過の法会。
吉祥文様
きっしょうもんよう [5] 【吉祥文様】
松竹梅・鶴亀・鳳凰(ホウオウ)など,祝意を表す伝統的な文様。
吉祥日
きちじょうにち [3] 【吉祥日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,何事をするにも吉とする日。きっしょうにち。
吉祥果
きちじょうか [3] 【吉祥果】
鬼子母神が持つ果実。魔障を除くという。多く柘榴(ザクロ)で表される。
吉祥草
きちじょうそう [0] 【吉祥草】
ユリ科の常緑多年草。林下に生え,茎は地をはい,先端付近に根を出して広線形の葉を密につける。晩秋,帯紅色の短い花茎を立てて一〇個内外の淡紫色の花を穂状につける。[季]秋。
吉祥草[図]
吉祥金剛
きちじょうこんごう [5] 【吉祥金剛】
文殊(モンジユ)菩薩の密教での称。
吉胡貝塚
よしごかいづか 【吉胡貝塚】
愛知県渥美郡田原町にある縄文後期・晩期の貝塚。集団墓地があり,三四〇体の人骨が発見され,葬制や抜歯習俗の研究に貢献した。
吉良
きら 【吉良】
姓氏の一。足利氏の支族。足利義氏が三河国幡豆郡吉良荘地頭となったことに始まる。近世の高家吉良は後裔。
吉良
きら 【吉良】
愛知県南部,幡豆(ハズ)郡の町。江戸時代,吉良義央(ヨシナカ)の領地。かつて製塩が盛ん。吉良温泉がある。
吉良上野介
きらこうずけのすけ 【吉良上野介】
⇒吉良義央(ヨシナカ)
吉良仁吉
きらのにきち 【吉良仁吉】
(1839-1865) 江戸後期の侠客。三河国吉良の人。本名,太田仁吉。義に殉じるため妻を離別して荒神山の争いで斬られる。のち講談・浪曲などで庶民の人気者となった。
吉良義央
きらよしなか 【吉良義央】
(1641-1702) 江戸中期の幕臣,高家筆頭。通称,上野介(コウズケノスケ)。1701年,勅使接待役の赤穂藩主浅野長矩(ナガノリ)を辱(ハズカ)しめ,江戸城中で長矩に切られて負傷,御役御免となる。翌年,大石良雄ら赤穂義士に討ち入られ,殺された。
吉草
きっそう [0] 【吉草】
カノコソウの異名。
吉草根
きっそうこん [3] 【吉草根】
カノコソウの根・根茎を乾燥した生薬。特異臭のある吉草油を含み,鎮静・鎮痙(チンケイ)薬とする。纈草根(ケツソウコン)。
吉蔵
きちぞう キチザウ 【吉蔵】
江戸時代の下男の通称。「―・三助がなりあがり/浮世草子・永代蔵 1」
吉蔵
きちぞう キチザウ 【吉蔵】
(549-623) 中国,隋代の僧。金陵の人。三論宗の大成者。諡号(シゴウ)は嘉祥大師。著「三論玄義」など。
吉行
よしゆき 【吉行】
姓氏の一。
吉行淳之介
よしゆきじゅんのすけ 【吉行淳之介】
(1924-1994) 小説家。岡山県生まれ。東大中退。男女の性的関係を通して,人間存在の意味を問う。「原色の街」「砂の上の植物群」「鞄の中身」「夕暮まで」など。
吉見
よしみ 【吉見】
姓氏の一。
吉見
よしみ 【吉見】
埼玉県中央部,比企(ヒキ)郡の町。東部は荒川の低地,西部は比企丘陵となる。
吉見幸和
よしみゆきかず 【吉見幸和】
(1673-1761) 江戸中期の神道家。名古屋の人。名古屋東照宮祠官。山崎闇斎・正親町公通(オオギマチキンミチ)に神道を学び,度会(ワタライ)・卜部(ウラベ)両氏の神道に反対した。神道五部書が偽書であることを論じたので有名。
吉見百穴
よしみひゃっけつ 【吉見百穴】
埼玉県吉見町にある横穴古墳群。凝灰岩質丘陵の斜面に二百余個の横穴が群在。よしみひゃくあな。
吉言
よごと [1] 【寿詞・吉言】
(1)天皇の治世が長く栄えるようにと祝う言葉。賀辞。「巨勢大臣をして―奉らしめて曰さく/日本書紀(孝徳訓)」
(2)祈願の言葉。「―を放ちて起ち居,泣く泣くよばひ給ふ事/竹取」
吉記
きっき 【吉記】
権大納言藤原(吉田)経房の日記。二二巻。1166年から93年までの記録で,朝廷・鎌倉幕府間の取次役として政局の機微に触れた記事が多い。吉御記。吉戸記。吉大記。
吉辰
きっしん [0] 【吉辰】
よい日。めでたい日。吉日。佳辰。
吉都線
きっとせん 【吉都線】
JR 九州の鉄道線。宮崎県都城・小林・鹿児島県吉松間,61.6キロメートル。都城盆地より霧島山の東・北麓を走る。えびの高原線とも呼ぶ。
吉野
よしの 【吉野】
(1)奈良県吉野郡の町。吉野川に臨む。中心の上市は古くから市場町として発達し,桜の名所で南朝の史跡が多い。製材業が盛ん。
(2)奈良県南部,紀伊山地中北部の吉野郡一帯の地域の総称。
(3)「吉野桜」「吉野織り」の略。
吉野
よしの 【吉野】
姓氏の一。
吉野の大衆
よしののだいしゅ 【吉野の大衆】
吉野金峰山寺(キンプセンジ)の僧徒。
吉野の宮
よしののみや 【吉野の宮】
(1)古代の離宮。吉野町宮滝の地が所在地と推定されている。斉明・天武・持統・文武・元正・聖武など代々天皇の行幸があった。
(2)「吉野行宮(アングウ)」に同じ。
吉野ヶ里遺跡
よしのがりいせき 【吉野ヶ里遺跡】
佐賀県神埼郡神埼町・三田川町にある弥生時代の集落・墓地遺跡。大形建物・物見櫓を囲む環濠集落,大形の墳丘墓,銅剣・巴形銅器が発見され,邪馬台国時代の都と考えられる。
吉野作造
よしのさくぞう 【吉野作造】
(1878-1933) 政治学者・思想家。宮城県生まれ。東大教授。民本主義を唱え,普通選挙・政党内閣制を主張。活発な啓蒙活動を展開,黎明会・新人会・社会民衆党の結成に貢献するなど,大正デモクラシーを指導。
吉野塗
よしのぬり [0] 【吉野塗】
吉野地方に産する吉野盆・吉野椀・吉野根来(ネゴロ)などの漆器。南北朝頃に興ったといわれる。
吉野山
よしのやま 【吉野山】
奈良県吉野町にある山地。吉野川の左岸から大峰山脈北端に向けて高まる約8キロメートルに及ぶ尾根続きの山稜の総称。桜と南朝の史跡で知られる。((歌枕))「―こぞのしをりの道かへてまだみぬかたの花を尋ねむ/新古今(春上)」
吉野川
よしのがわ 【吉野川】
■一■ (名)
(1)奈良県,紀伊山地の経ヶ峰付近を水源とする川。和歌山県に入り紀ノ川となり紀淡海峡に注ぐ。長さ81キロメートル。((歌枕))「―岩波高く行く水のはやくぞ人を思ひそめてし/古今(恋一)」
(2)四国の中央部を東西に流れる四国第一の大河。長さ194キロメートル。四国山地の瓶ヶ森に発し,上流部に大歩危(オオボケ)・小歩危(コボケ)の峡谷をつくり,徳島平野を形成して紀伊水道に注ぐ。農業・電力・工業用水に利用される。四国三郎。
■二■ (枕詞)
同音の「よしや」にかかる。「―よしや人こそつらからめはやく言ひてしことは忘れじ/古今(恋五)」
吉野拾遺
よしのしゅうい 【吉野拾遺】
説話集。二巻。藤原吉房編と伝えるが未詳。1358年成立か。1336年の吉野遷幸から58年頃までの南朝側の事蹟を思い出として記す。三巻本・四巻本は後人の増補によるものか。
吉野杉
よしのすぎ [3] 【吉野杉】
吉野地方から産する杉材。酒樽などに利用する。
吉野桜
よしのざくら [4] 【吉野桜】
(1)吉野山に咲くヤマザクラ。
(2)ソメイヨシノの別名。
吉野椀
よしのわん [3] 【吉野椀】
塗り椀の一種。南北朝時代,吉野に興ったという。内外を黒漆で塗り,朱漆で木芙蓉(キフヨウ)(一説に桜)の文様を描いたもの。懐石などに用いる。
吉野法師
よしのほうし 【吉野法師】
吉野金峰山寺(キンプセンジ)の僧徒。金峰山寺は890年頃から修験道の本山となって勢力を振るい,興福寺・延暦寺と戦ったり,神輿をかついで上京し朝廷に強訴するなど,その武力をもって南都北嶺に対した。吉野の大衆。
吉野源三郎
よしのげんざぶろう 【吉野源三郎】
(1899-1981) ジャーナリスト。東京生まれ。岩波書店に入り,戦後,雑誌「世界」編集長。民主主義擁護と平和問題に尽力。著「君たちはどう生きるか」
吉野煮
よしのに [0] 【吉野煮】
くず粉を使った煮物。白身魚や野菜に用いられる。
吉野熊野国立公園
よしのくまのこくりつこうえん 【吉野熊野国立公園】
奈良・三重・和歌山の三県にまたがる国立公園。吉野山・大台ヶ原山・那智の滝・瀞(ドロ)八丁・熊野三社・潮岬(シオノミサキ)などを含む。
吉野神宮
よしのじんぐう 【吉野神宮】
吉野山にある神社。祭神は後醍醐天皇。1889年(明治22)創建。
吉野秀雄
よしのひでお 【吉野秀雄】
(1902-1967) 歌人。群馬県生まれ。慶応義塾中退。生涯病と闘いながら,自然な人間感情の流露を歌う。妻の死を詠む絶唱を含む歌集「寒蝉集」ほか,良寛研究の著書もある。
吉野紙
よしのがみ [3] 【吉野紙】
奈良県吉野から産出する紙の一種。こうぞで作り,きわめて薄い。
吉野紙子
よしのかみこ [4] 【吉野紙子】
吉野紙で作った紙子。
吉野織
よしのおり [0] 【吉野織(り)】
平織りの地に,縞または格子状に畦(アゼ)織りを入れた特殊組織の織物。吉野格子。
吉野織り
よしのおり [0] 【吉野織(り)】
平織りの地に,縞または格子状に畦(アゼ)織りを入れた特殊組織の織物。吉野格子。
吉野草
よしのぐさ [3] 【吉野草】
桜の異名。
吉野葛
よしのくず [4] 【吉野葛】
奈良県吉野に産する上等の葛粉(クズコ)。
吉野行宮
よしのあんぐう 【吉野行宮】
1336年,吉野に遷幸した後醍醐天皇が金輪王寺に置いた行宮。48年,後村上天皇は北朝の来襲を避けて賀名生(アノウ)に移した。
吉野詣で
よしのもうで [4] 【吉野詣で】
吉野の金峰山寺(キンプセンジ)に参詣すること。また,その人。
吉野雛
よしのびな [4] 【吉野雛】
束帯した男女一対の木彫り立像の雛(ヒナ)人形。
吉野静
よしのしずか 【吉野静】
(1) [4]
ヒトリシズカの異名。
(2)能の一。三番目物。作者未詳。源義経の吉野山落ちの際,静御前は佐藤忠信とはかって,義経と頼朝が和解するといつわり,法楽の舞を舞う。吉野山の衆徒は静の舞に見とれて義経追討の気をなくす。
吉雄
よしお ヨシヲ 【吉雄】
姓氏の一。
吉雄耕牛
よしおこうぎゅう ヨシヲカウギウ 【吉雄耕牛】
(1724-1800) オランダ通詞,蘭学者。長崎の人。通詞のかたわら,オランダ医学を研究,蘭方の吉雄流を興した。各地の蘭学者と交流し大きな影響を与えた。「解体新書」の序文を書いた。
吊
つり 【系・吊】
〔「吊(ツ)り」と同源。代々の系統,師弟関係などを線を引いてつりさげるように示したことからという〕
(1)系図。つりがき。「大織はんの―あるにしてから町屋住ひの身は/浮世草子・永代蔵 6」
(2)系統。血統。血縁。
吊し
つるし【吊し】
⇒既製(服).
吊し上げ
つるしあげ【吊し上げ】
<米話> <be subjected to> a kangaroo court.
吊し上げる
つるしあげる【吊し上げる】
hang up;hoist;→英和
[非難]subject <a person> to a kangaroo court;denounce;→英和
blame.→英和
吊し柿
つるしがき【吊し柿】
a dried persimmon.
吊す
つるす【吊す】
⇒吊る.
吊り
つり [0] 【吊り】
(1)物をつるすこと。また,それに用いるもの。
(2)相撲で,相手の体を持ち上げ土俵の外に運び出すこと。
(3)旗・幕・幟・羽織などの縁に付ける乳(チ)。
吊り上がる
つりあがる【吊り上がる】
be turned up (目が).
吊り上がる
つりあが・る [4] 【吊り上(が)る・釣り上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)(綱などで)上へ引かれて上がる。「天井まで―・る」
(2)上方に引き上げた状態になる。「目じりが―・る」
吊り上げ
つりあげ [0] 【吊り上げ】
歌舞伎で,仕掛けによって俳優をつり上げること。また,その仕掛け。種々の仕掛けがある。
吊り上げる
つりあ・げる [4] 【吊り上げる・釣(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つりあ・ぐ
(1)つって上に持ちあげる。「鉄骨をクレーンで―・げる」「土俵中央で相手を高々と―・げる」
(2)上方に引き上げた状態にする。「目を―・げて怒る」
(3)物の値段を人為的に上げる。「値段を―・げる」
吊り上る
つりあが・る [4] 【吊り上(が)る・釣り上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)(綱などで)上へ引かれて上がる。「天井まで―・る」
(2)上方に引き上げた状態になる。「目じりが―・る」
吊り下がる
つりさが・る [4] 【吊り下(が)る・釣り下(が)る】 (動ラ五[四])
一端が上に固定されて,垂れ下がる。「風鈴(フウリン)が―・る」
吊り下がる
つりさがる【吊り下がる】
hang[be suspended] <from> ;→英和
dangle <from> .→英和
吊り下げる
つりさ・げる [4] 【吊り下げる・釣(り)下げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つりさ・ぐ
上からつるして下げる。ぶら下げる。つるす。「天井から―・げたシャンデリア」
吊り下げる
つりさげる【吊り下げる】
hang;→英和
suspend.→英和
吊り下る
つりさが・る [4] 【吊り下(が)る・釣り下(が)る】 (動ラ五[四])
一端が上に固定されて,垂れ下がる。「風鈴(フウリン)が―・る」
吊り井楼
つりせいろう [3] 【吊り井楼】
軍中で敵状偵察に使用した望楼。櫓を組んで人を入れた箱を滑車で上下できるようにしたもの。
吊り出し
つりだし [0] 【吊り出し】
相撲の決まり手の一。両手で相手のまわしを引き,相手の体をつり上げて土俵外に出す技。
吊り出す
つりだ・す [3] 【釣(り)出す・吊り出す】 (動サ五[四])
(1)(うまいことを言って)人を誘い出す。おびきだす。「甘言で―・す」
(2)相撲で,相手のまわしをつかんでつり上げ,土俵外に出す。《吊出》「高々と―・す」
[可能] つりだせる
吊り屋根
つりやね [0] 【吊り屋根】
柱で支えないで,上からつり下げた屋根。「国技館の土俵上の―」
吊り屋根構造
つりやねこうぞう [5] 【吊り屋根構造】
ワイヤーなどで屋根をつって支える構造形式。支点間の距離の大きい建築物に用いられる。
吊り床
つりどこ [0] 【吊り床・釣(り)床】
(1)つり下げた寝床。ハンモック。[季]夏。
(2)「壁床(カベドコ)」に同じ。
吊り戸棚
つりとだな [3] 【釣(り)戸棚・吊り戸棚】
上からつるしてある戸棚。
吊り手
つりて【吊り手】
a hanger (蚊帳(かや)の).→英和
吊り手
つりて [0] 【吊り手・釣(り)手】
蚊帳(カヤ)などをつるのに用いるひも,または金属の輪。
吊り書き
つりがき [0] 【釣(り)書き・吊(り)書き】
(1)系図。つり。「楠木が―/浮世草子・新可笑記 1」
(2)縁談などの際に取り交わす身上書(シンジヨウシヨ)。つりしょ。つり。
吊り束
つりづか [0] 【釣(り)束・吊り束】
長い鴨居などがたわまないように,上からつり支える柱。
吊り枝
つりえだ [0] 【釣(り)枝・吊り枝】
歌舞伎の大道具の一。舞台の上の内側に桜・梅・松などのつくりものの枝をつり下げたもの。花盛りや山中の様子などを表す。
吊り梯子
つりばしご [3] 【吊り梯子・釣り梯子】
一方の端を結わえ付け,垂らして用いる,綱ばしご。
吊り棚
つりだな [0] 【釣(り)棚・吊り棚】
つり下げた棚。
(1)床の間に,つり下げたように作り付けた棚。
(2)果樹栽培に用いる棚。主にブドウに用いる。
吊り橋
つりばし [0] 【吊り橋・釣(り)橋】
(1)両岸から架け渡したケーブル・綱などで橋床をつっている橋の総称。
(2)城の堀などに設け,用のないときはつり上げておく橋。
吊り環
つりわ [0] 【吊り輪・吊り環】
体操用具の一。上方からつるした二本のひもの先端に手で握る輪をつけたもの。また,それを用いて懸垂・倒立など種々の演技を行う男子の体操競技。
吊り目
つりめ [0] 【吊り目】
目じりがつり上がった目。
吊り籠
つりかご [0] 【吊り籠】
上へつるすようにしたかご。
吊り紐
つりひも [0][2] 【吊り紐】
物をつるすために用いるひも。
吊り花
つりばな [0] 【釣(り)花・吊り花】
生け花で,花器を天井からつり下げて用いる形式のもの。
吊り落し
つりおとし [0] 【吊り落(と)し】
相撲の決まり手の一。相手を吊り上げておいて,落としながら倒す技。
吊り落とし
つりおとし [0] 【吊り落(と)し】
相撲の決まり手の一。相手を吊り上げておいて,落としながら倒す技。
吊り行灯
つりあんどん [3] 【吊り行灯・釣(り)行灯】
商家の入り口などにつるすあんどん。
吊り身
つりみ [0] 【吊り身】
相撲で,相手をつり出すような姿勢。「―になって出る」
吊り輪
つりわ [0] 【吊り輪・吊り環】
体操用具の一。上方からつるした二本のひもの先端に手で握る輪をつけたもの。また,それを用いて懸垂・倒立など種々の演技を行う男子の体操競技。
吊り革
つりかわ [0] 【吊り革】
〔もと革で作られたことから〕
電車・バスなどの中で,乗客が体を支えるためにつかまる,上から吊り下げられた輪状のもの。
吊る
つる【吊る】
hang;→英和
suspend;→英和
[腕を]⇒吊包帯.
吊る
つ・る [0] 【吊る・釣る】
■一■ (動ラ五[四])
□一□(他動詞)
(1)上で支えて下へ垂れ下げる。「蚊帳を―・る」「棚を―・る」
(2)物の端を固定して高い所にかけ渡す。「ハンモックを―・る」「橋を―・る」
(3)相撲で,両手で相手のまわしを引き相手の体をつり上げて両足が土俵から離れた状態にする。《吊》「土俵際に―・って出る」
(4)釣り針をつけた糸を垂らして魚をとる。《釣》「フナを―・る」
(5)わなやおとりでけものや虫をとらえる。《釣》「トンボを―・る」「この年月狐を―・る程に/狂言・釣狐」
(6)金品・地位など,人のほしがるものを与えたり,その約束をして,ある行動をとらせる。《釣》「甘言で―・って契約させる」
(7)かごをかく。「女中駕籠―・らせて/浮世草子・五人女 1」
□二□(自動詞)
(1)(多く「攣る」「痙る」と書く)筋肉などが痙攣(ケイレン)する。ひきつる。「ふくらはぎが―・る」「足が―・る」
(2)(「攣る」とも書く)縫ったあとが引っぱられた状態になる。《吊》「ミシンの上糸が―・っている」
(3)引っぱられたように上を向く。《吊》「目の―・った人」
(4)系図を書く。系統づける。「実清卿の子と為し之を―・る/実隆公記」
[可能] つれる
■二■ (動ラ下二)
⇒つれる(吊)
⇒つれる(釣)
吊るし
つるし [0] 【吊るし】
(1)〔店頭につるして売られていることから,注文服に対していう〕
既製服。つるしんぼう。「―の背広」
(2)「吊るし責め」に同じ。
(3)「吊るし柿」の略。
吊るしん坊
つるしんぼう [0] 【吊るしん坊】
「吊るし{(1)}」に同じ。
吊るし上げ
つるしあげ [0] 【吊るし上げ】
ひとりの人を大勢で責めなじること。「―を食う」
吊るし上げる
つるしあ・げる [5] 【吊るし上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つるしあ・ぐ
(1)つるして高く上げる。「木の上に―・げる」
(2)大勢で取り囲んで,厳しく責める。「社長を―・げる」
吊るし切り
つるしぎり [0] 【吊るし切り】
(1)つるしておいて切ること。
(2)魚をつるしておいて,皮や肉を切る料理法。
→鮟鱇(アンコウ)の吊るし切り
吊るし大根
つるしだいこん [4] 【吊るし大根】
つるして日に干した大根。干し大根。
吊るし柿
つるしがき [3] 【吊るし柿】
渋柿の皮をむいてつるし,日に干して甘くしたもの。つりがき。ほしがき。つるし。[季]秋。《湖へ傾く町の―/福田蓼汀》
吊るし棒
つるしぼう [3] 【吊るし棒】
運動用器具。上からつり下げた長さ3メートルほどの丸い木の棒。これをよじ登って運動する。つりぼう。
吊るし責め
つるしぜめ [0] 【吊るし責め】
江戸時代の拷問の一。罪人を後ろ手にしばり,足が床につかないようにつるしあげるもの。つるし。
吊るし雲
つるしぐも [4] 【吊るし雲】
地形の影響で,山頂より風下側に離れた所にできるレンズ雲の一種。
吊るす
つる・す [0] 【吊るす】 (動サ五[四])
紐(ヒモ)などで物をつって下げる。つり下げる。「風鈴を―・す」
〔近世以降の語〕
[可能] つるせる
吊れる
つ・れる [0] 【吊れる・攣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 つ・る
(1)ひきつった状態になる。痙攣(ケイレン)する。《攣》「足の筋肉が―・れる」
(2)ひきつって縮まる。《吊》「縫い目が―・れる」
(3)つりあがる。《吊》「怒るとすぐ目が―・れる」
吊包帯
つりほうたい【吊包帯】
<have one's arm in> a sling.→英和
吊戸棚
つりとだな【吊戸棚】
a wall cupboard.
吊書き
つりがき [0] 【釣(り)書き・吊(り)書き】
(1)系図。つり。「楠木が―/浮世草子・新可笑記 1」
(2)縁談などの際に取り交わす身上書(シンジヨウシヨ)。つりしょ。つり。
吊梯子
つりばしご【吊梯子】
a hanging rope ladder.
吊棚
つりだな【吊棚】
a hanging shelf.
吊橋
つりばし【吊橋】
a suspension bridge;a hanging bridge (谷川の).
吊目
つりめ【吊目】
slant[upturned]eyes.
吊花
つりばな [0] 【吊花】
ニシキギ科の落葉低木。山地に自生。葉は楕円形。初夏,葉腋(ヨウエキ)から出た長い花柄の先に緑白色または淡紫色の小五弁花をつけ集散状に垂れ下がる。秋,蒴果(サクカ)は熟して五裂し,赤色の種子を現す。
吊虻
つりあぶ [0] 【吊虻・長吻虻】
双翅目ツリアブ科の昆虫の総称。中形のアブで吻(フン)が長く,はねがよく発達し空中で停止して草花の蜜を吸う。幼虫は他の昆虫に寄生する。
吊革
つりかわ【吊革】
<hang on to> a strap (電車の).→英和
吋
インチ【吋】
an inch.→英和
5 フィート 7〜 five feet seven inches <5 ft.7 in.> .
同
どう [1] 【同】
(1)前に出た語句を繰り返し書く代わりに用いる語。「昭和六〇年入学,―六三年卒業」
(2)前に述べた語句を受けて,連体詞的に「その…」の意を表すのに用いる。「―提案」「―論文」
同−
どう−【同−】
the same;→英和
the said (上記の).→英和
同い年
おないどし [2] 【同い年】
〔「おなじ年」の転〕
年齢が同じであること。また,その人たち。「彼女とは―だ」
同い年である
おないどし【同い年である】
be (of) the same age <as> .
同じ
おんなじ [0] 【同じ】
〔形容動詞「おなじ」の撥音添加。「おんなし」とも〕
■一■ (形動)
形容動詞「おなじ」に同じ。「あれと―物が欲しい」「どっちの道を行っても時間は―だ」
〔連体形に「おんなじ」「おんなじな」の二形がある。そのうち,「おんなじな」は準体助詞「の」,接続助詞「ので」「のに」に接続する時に用いられ,連体修飾語としては「おんなじ」が用いられる〕
■二■ (副)
副詞「おなじ」に同じ。「―飲むなら気持ちよく飲もう」
同じ
おなじ【同じ】
(1)[同一](one and) the same <thing> ;→英和
identical.→英和
(2)[等しい]equal <to,with> ;→英和
equivalent <to> .→英和
(3)[同様の]similar <to> ;→英和
like.→英和
(4)[共通の]common.→英和
〜ように,同じく in the same way[manner];likewise;→英和
alike;→英和
equally;→英和
similarly.→英和
死んだ(新しい)も〜 be as good as dead (new).
同じ
おな・じ [0] 【同じ】 (形シク)
〔「おなし」とも〕
(1)形容動詞「おなじ{(1)}」に同じ。「あしひきの山は無くもが月見れば―・じき里を心隔てつ/万葉 4076」
(2)形容動詞「おなじ{(2)}」に同じ。「貫之らがこの世に―・じく生まれて/古今(仮名序)」
〔体言に続く場合は,「おなじ」「おなじき」の両形が使われ,和文系では前者が,漢文訓読系では後者が一般に用いられた〕
同じ
おなじ [0] 【同じ】
〔「おなし」「おんなじ」とも〕
■一■ (形動)[文]ナリ
〔形容詞「おなじ」の語幹に「だ」(文語「なり」)が付いて形容動詞化したもの〕
(1)同一である。別のものでない。「二人は学校も―だし,学年も―だ」
(2)性質・状態・程度などが共通している。差異がない。「父親と―好みだ」「兄と―に振る舞う」「右に―」
〔連体形に「おなじ」「おなじな」の二形がある。そのうち,「おなじな」は準体助詞「の」,接続助詞「ので」「のに」に接続するときに用いられ,連体修飾語としては「おなじ」が用いられる〕
■二■ (副)
(「同じ…なら」の形で)同一のことをする以上は,の意を表す。どうせ。「―行くなら,まだ行ったことのない所がいい」
同じ
おや・じ 【同じ】 (形シク)
〔上代語〕
形容詞「おなじ」に同じ。「人言の繁きによりてまを薦(ゴモ)の―・じ枕は我(ワ)はまかじやも/万葉 3464」
〔(1)連体修飾語としては「おやじき」ではなく,「おやじ」の形が用いられた。(2)上代では「おやじ」と同義の語に「おなじ」があり,いずれが当時普通に用いられたか明らかでない〕
同じい
おなじ・い [3][0] 【同じい】 (形)
〔シク活用の形容詞「おなじ」の口語化〕
同じである。同様である。「大きさの―・い二つの三角形」「今日も昨日と―・く雨だ」
〔一般には形容動詞「同じ」が用いられる〕
同じく
おなじく [2] 【同じく】 (接続)
〔形容詞「同じ」の連用形から〕
(1)同類のものを列挙するとき,修飾的な語を繰り返すかわりに用いる。並びに。および。「学生 A ― B 」
(2)そして同じように。「マヅゲレシアノ国ニユイテ諸人ニ道ヲ教ヘ,―ソノ国ノウチナデルフォストユウ島ヘ渡リ/天草本伊曾保」
同じくは
おなじくは [2] 【同じくは】 (副)
おなじことなら。どうせなら。いっそ。
同じゅうする
おなじゅう∘する オナジウ― 【同じゅうする】 (連語)
〔「同じくする」の転〕
(「…を同じゅうする」の形で)…を同じにする。…が同じである。「志を―∘する者が集う」「時を―∘して兵を挙げる」
同じる
どう・じる [0][3] 【同じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「同ずる」の上一段化〕
「同ずる」に同じ。「彼の考えに―・じるつもりはない」
同じ枕(マクラ)
同じ枕(マクラ)
同じ場所。何人かが同じ場所に倒れ伏す場合にいう。「各(オノオノ)腹かき切て―に伏て死にけり/太平記 3」
同じ流れを掬(ムス)ぶ
同じ流れを掬(ムス)・ぶ
〔「説法明眼論」による。同じ川の水を汲(ク)む意〕
浅からぬ因縁があることのたとえ。
同じ穴の=狢(ムジナ)
同じ穴の=狢(ムジナ)(=狐(キツネ)・=狸(タヌキ))
一見無関係のようにみえて,実は同類・仲間であることのたとえ。普通,悪者についていう。一つ穴の狢。
同じ釜(カマ)の飯(メシ)を食う
同じ釜(カマ)の飯(メシ)を食・う
いっしょに生活する。起居を共にし,親しく暮らす。「君とぼくとは―・った仲だ」
同ずる
どう・ずる [0][3] 【同ずる】 (動サ変)[文]サ変 どう・ず
同意する。賛成する。くみする。「大衆皆尤々と―・じて/平家 1」
同の字点
どうのじてん [4] 【同の字点】
繰り返し符号の一。すぐ前の漢字と同じであることを示す。「人々」「堂々」などの「々」。
同一
どういつ [0] 【同一】 (名・形動)[文]ナリ
(1)同じであること。別のものでないこと。また,そのさま。「―人物」「―の目的」
(2)等しいこと。差のないこと。また,そのさま。「両者を―に扱う」
同一
どういつ【同一(であること)】
identity.→英和
〜の the same <as,that…> ;→英和
identical <with> ;→英和
one and the same 〜視する put <A> and <B> (together) in a class;→英和
identify <A> with <B> .
同一体
どういつたい [0] 【同一体】
(1)同じからだ。同体。
(2)形・質などが同じ物体。
同一労働同一賃金
どういつろうどうどういつちんぎん [5][5] 【同一労働同一賃金】
量と質において同じ価値をもつ労働に対しては,性別・年齢・勤続年数・人種などにかかわりなく同額の賃金を支払うという原則。もともとは,女性労働者の差別的低賃金に対する反対運動としてはじまった。
同一化
どういつか [0] 【同一化】
〔心〕 対象のもつ考えや感情・行動・属性を取り入れ,同様の傾向を示すようになる心理的過程。
→同一視
同一哲学
どういつてつがく [6][5] 【同一哲学】
〔(ドイツ) Identitätsphilosophie〕
精神と物質,主観と客観などを二つの独立した実体とみずに,絶対的同一者の現れと考える学説。スピノザ・シェリングらに代表される。同一説。
同一律
どういつりつ [4] 【同一律】
〔論〕
〔law of identity〕
思考の原理の一。一般に「 A は A である」という形式で表す。いかなる事物も自己自身と同一であり,我々の思考過程においてもこれを否定するような思考をしてはならないという要求をいう。同一原理。同一法。自同律。
→思考の原理
同一性
どういつせい [0] 【同一性】
〔identity〕
〔哲〕 あるものが時間・空間を異にしても同じであり続け,変化がみられないこと。
(1)物がそれ自身に対し同じであって,一個の物として存在すること。自己同一性。
(2)人間学・心理学で,人が時や場面を越えて一個の人格として存在し,自己を自己として確信する自我の統一をもっていること。自我同一性。主体性。
同一概念
どういつがいねん [5] 【同一概念】
〔論〕 外延と内包が全く同一の二つの概念。「男性である親」と「父」など。
同一様
どういつよう [4] 【同一様】
同一の様子であること。同様。
同一法
どういつほう [0] 【同一法】
〔数〕 定理の証明法の一。A ならば B という定理が真で,性質 B をもつものがただ一つしかないならば,B ならば A という逆定理も成り立つというもの。
同一点
どういつてん [4] 【同一点】
二つ以上の物事に共通する点や一致する点。「―を見いだす」
同一視
どういつし [4][3] 【同一視】 (名)スル
(1)同じ物とみなすこと。差のないものとみなすこと。「連中と―して欲しくない」
(2)〔心〕 精神分析で,対象と自分を無意識のうちに混同し,対象が考え,感じ,行為しているように自分が考え,感じ,行為することによって,満足や安定を得ようとする防衛機制の一。
同一轍
どういつてつ [4][3] 【同一轍】
〔同じわだちの意〕
筋道ややり方が同じであること。「満校の感情―であるから/思出の記(蘆花)」
同上
どうじょう【同上】
the same as the above;→英和
ditto <do> .→英和
同上
どうじょう [0] 【同上】
(1)前に記したことと同じであること。同前。「―の理由により」
(2)図表や書式などで,記号的に用いて,上記のことと同じである意を表す。
同乗
どうじょう [0] 【同乗】 (名)スル
同じ乗り物に一緒に乗ること。「トラックに―する」「―者」
同乗する
どうじょう【同乗する】
ride together;ride[go]with another <in the same car> ;share <a car with a person> .→英和
同乗者 a fellow passenger.
同事
どうじ [1] 【同事】
同じ事。同じ事柄。また,同然。同様。「釈迦右衛門―にまはるべきと仰せ付られけると也/浮世草子・桜陰比事 2」
同人
どうにん【同人】
[会員]a member;→英和
a coterie (文芸・社交上の).→英和
同人雑誌 a (literary) coterie magazine.
同人
どうじん [0] 【同人】
(1)「どうにん(同人){(1)}」に同じ。
(2)「どうにん(同人){(2)}」に同じ。
(3)志・好みを同じくする人。同好の士。仲間。
同人
どうにん 【同人】
〔「どうじん」とも〕
(1) [0]
同じ人。
(2) [1]
(前に述べた)その人。
同人
どうじん【同人】
⇒同人(どうにん).
同人社
どうじんしゃ 【同人社】
1873年(明治6)中村正直が東京小石川の自邸内に開いた家塾。主として英学を教授。門下生多く,慶応義塾と並び称せられた。
同人雑誌
どうにんざっし [5] 【同人雑誌】
⇒どうじんざっし(同人雑誌)
同人雑誌
どうじんざっし [5] 【同人雑誌】
主義・志などを同じくする人たちが,自分たちの作品の発表の場として共同で編集発行する雑誌。同人誌。どうにんざっし。
同仁
どうじん [0] 【同仁】
わけへだてせずに,多くの者を平等に愛すること。「一視―」
同仁教会
どうじんきょうかい 【同仁教会】
ユニバーサリストの日本における呼称。
同伴
どうはん [0] 【同伴】 (名)スル
一緒に連れて行くこと。多く,男女・夫婦が連れ立って行くことにいう。「夫人を―する」
同伴する
どうはん【同伴する】
go with;(Aに同伴する) accompany <A> .→英和
〜で accompanied <by> .‖同伴者 a companion.
同伴者
どうはんしゃ [3] 【同伴者】
(1)一緒に行く人。道連れ。
(2)政治運動などに自分自身は参加しないが,その運動に理解を示し,助力を惜しまない人。
同位
どうい [0][1] 【同位】
同じ位(クライ)。同じ位置。
同位体
どういたい [0] 【同位体】
同一の元素に属し(すなわち,原子番号が等しく),質量数が異なる原子。また,そのような原子の原子核。アイソトープ。
同位元素
どういげんそ [4] 【同位元素】
⇒同位体
同位核
どういかく [3] 【同位核】
〔isotopic nucleus〕
互いに陽子数が等しく,中性子数が異なる原子核。同一の元素に属し(すなわち,原子番号が等しく),質量数が異なる原子の原子核。
同位概念
どういがいねん [4] 【同位概念】
〔論〕 同一の類概念に含まれる種概念相互のこと。例えば,脊椎動物と無脊椎動物,男性と女性など。等級概念。等位概念。
同位角
どういかく [3] 【同位角】
二直線が他の一直線と交わってできる角のうち,一直線から見て同じ位置にある二つの角。図におけるαとα′など。
同位角[図]
同位角
どうい【同位角】
the corresponding angles.同位元素《理》an[a radioactive]isotope.→英和
同位語線
どういごせん [0] 【同位語線】
⇒等語線(トウゴセン)
同住
どうじゅう [0] 【同住】 (名)スル
いっしょに住むこと。「娘と―すべしと親切に申し呉るる/罪と罰(魯庵)」
同体
どうたい [0] 【同体】
(1)一つの体。同じ体。また,一体となること。「一心―」
(2)相撲で,二人の力士が同じ体勢で土俵に倒れたり,土俵外に出たりして,どちらが優勢とも判断しえない状態。取り直しとなる。
同作
どうさく [0] 【同作】
(1)同じ人の作品。
(2)同じ作り方。
同価
どうか [0] 【同価】
価値・価格が等しいこと。等価。
同値
どうち [1] 【同値】
〔論〕 二つの命題 �,� で,� が真である時 � も真,� が偽である時 � も偽であるような場合,� と � は同値であるという。また,「 � ならば � 」という命題が真でその逆「 � ならば � 」という命題も真の場合,命題 �,� は同値であるという。等価。等値。同等。
同値律
どうちりつ [3] 【同値律】
反射律・対称律・推移律の総称。
同値関係
どうちかんけい [4] 【同値関係】
同値律を満たす関係。
同僚
どうりょう [0] 【同僚】
同じ職場で働いていて,地位などが大体同じ程度の人。「職場の―」
同僚
どうりょう【同僚】
a colleague;→英和
a coworker;a fellow worker.
同党
どうとう [0] 【同党】
(1)同じ党派。
(2)同族。一族。
同列
どうれつ【同列】
the same rank (横の)[file (縦の),row].
同列
どうれつ [0] 【同列】
(1)列が同じであること。同じ列。
(2)地位・程度・扱いなどが同じであること。「―に扱う」「―には論じられない」
同前
どうぜん [0] 【同前】 (名・形動)[文]ナリ
(1)前に記したことと同じであること。同上。
(2)「同然」に同じ。「犬猫―な奴に手を杖(ツ)いて頼めと/浮雲(四迷)」
同割
どうわり [0] 【同割(り)】
だしや調味料を同量ずつ混ぜること。
同割り
どうわり [0] 【同割(り)】
だしや調味料を同量ずつ混ぜること。
同功
どうこう [0] 【同功】
功績が同じであること。同じ功績。
同功一体
どうこういったい [0] 【同功一体】
〔史記(黥布伝)〕
功績が全く同じであること。
同功繭
どうこうけん [0][3] 【同功繭】
「玉繭(タママユ)」に同じ。
同勢
どうぜい [1][0] 【同勢】
連れ立って行動している人々。また,その人数。「凡そ十四五人の―で/歌行灯(鏡花)」
同化
どうか [0] 【同化】
〔assimilation〕 (名)スル
(1)本来異なる性質や考え方が同じものになること。
⇔異化
「その社会に―する」
(2)外から得た知識などを理解して自分のものとすること。
(3)生物体が外界から摂取した物質に特定の化学変化を加え,その生物に固有あるいは必要な物質を作り出すこと。同化作用。アナボリズム。
⇔異化
(4)マグマが周囲の岩石や外来物質を取り込み,一つのものに混合すること。同化作用。
(5)〔言〕 ある音素が隣接する音素に影響されてそれと同じ,または似た性質のものに変化すること。エビス(ebisu)の i が先行する e と等しくなってエベス(ebesu)となる類。
⇔異化
同化
どうか【同化(作用)】
assimilation.〜する assimilate.→英和
同化作用
どうかさよう [4] 【同化作用】
(1)「同化{(3)}」に同じ。
(2)「同化{(4)}」に同じ。
同化政策
どうかせいさく [4] 【同化政策】
本国ないし支配民族が,植民地原住民ないし国内少数民族を,自分たちの生活様式・考え方になじませ,一体化しようとする政策。
同化澱粉
どうかでんぷん [4] 【同化澱粉】
光合成によって葉緑体中に形成されるデンプン。貯蔵デンプンに比べて粒子が著しく小さい。
同化組織
どうかそしき [4] 【同化組織】
細胞内に多数の葉緑体をもち,光合成を行う組織。葉の柵状組織・海綿状組織がその例。
同原
どうげん [0] 【同源・同原】
(1)同一の源・起源をもつこと。
(2)特に,語源が同じであること。
同参
どうさん [0] 【同参】
禅宗で,同一の師について参学すること。また,その同学の仲間。同学。
同友
どうゆう [0] 【同友】
気持ち・志などを同じくする友。
同右
どうみぎ [1] 【同右】
右に書いたことと同じであること。たて書きの図表・書式などで記号的に用いる。
同名
どうみょう [0] ―ミヤウ 【同名】 ・ ―メウ 【同苗】
(1)「どうめい(同名)」に同じ。
(2)同じ一族。同族。
同名
どうめい [0] 【同名】
名前や呼称が同じであること。どうみょう。「同姓―」「―の作品」
同名異人
どうめいいじん [5][0] 【同名異人】
名前は同じでも,異なる人であること。また,その人。
同名異人
どうめいいじん【同名異人】
a different person of the same name.
同君
どうくん [1] 【同君】
その人。今言った人について,その名前などをくり返さずに表すことば。「―は努力を怠らず…」
同君連合
どうくんれんごう [5] 【同君連合】
〔personal union〕
二つ以上の国が同一君主のもとに連合すること。1603年から1707年までのイングランドとスコットランドの関係がその例。君合国。
同吟
どうぎん [0] 【同吟】
謡曲で,地謡方の合唱。同音。
同和
どうわ [0] 【同和】
同胞一和・同胞融和の意。同和教育・同和問題など,被差別部落の解放に関する事項について用いられる。
同和教育
どうわきょういく [4] 【同和教育】
被差別部落の解放を目的とする教育。歴史的・科学的認識に基づいて,差別の実態を明らかにし,差別を許さない国民を育てるための一切の教育活動。
同国
どうこく [0][1] 【同国】
(1) [0]
同じ国。同じ郷里。「―人(ジン)」
(2) [1]
(前に述べた)その国。
同国人
どうこく【同国人】
a fellow countryman;[同郷人]⇒同郷(どうきよう).
同地
どうち [1] 【同地】
(1)同じ土地。
(2)(前に述べた)その土地。
同地払い手形
どうちばらいてがた [7] 【同地払い手形】
支払地と支払人の住所地とが同一である為替手形。また,振出地と支払地とが同一地である約束手形。当所払い手形。
⇔他地払い手形
同坐
どうざ [0] 【同座・同坐】 (名)スル
(1)同じ会の席に居合わすこと。同席。「名士と―する」
(2)かかわりあい。巻き添え。連座。
(3)同じ劇場・劇団。
同型
どうけい [0] 【同型】
同じかた。同じ様式。「―の船」
同型
どうけい【同型(の)】
(of) the same type[pattern].
同型分裂
どうけいぶんれつ [5] 【同型分裂】
減数分裂で,二回の核分裂のうち各染色体が縦裂面で分かれ,染色体数に変化の生じない分裂。体細胞分裂と基本的には同じ。
→異型分裂
同塵
どうじん [0] 【同塵】
〔老子〕
俗世間と歩調を合わせること。
→和光同塵
同士
どし [1] 【同士】
仲間。同志。どうし。「読まぬ―書かぬ―/安愚楽鍋(魯文)」
〔「どち」の転。あるいは「どうし(同士)」の古形とも〕
同士
どうし [1] 【同志・同士】
(1)主義・主張を同じくすること。また,そういう仲間。同じ志の人。《同志》「―を募る」「―愛」
(2)互いにある共通の関係にある人。名詞の下に付いて,接尾語的にも用いる。《同士》「気の合った―」「好いた―」「女―」「いとこ―」
同士打ち
どうしうち [3][0] 【同士討ち・同士打ち】
味方同士が争うこと。どしうち。
同士討ち
どうしうち [3][0] 【同士討ち・同士打ち】
味方同士が争うこと。どしうち。
同士軍
どしいくさ 【同士軍】
同士討ち。「判官と梶原と,すでに―あるべし/平家 11」
同士[志]
どうし【同士[志]】
friends;comrades.同士討をする fight among themselves.‖かたき同士 <They are> enemies to each other.
同声
どうせい [0] 【同声】
(1)同じ声。また,声を合わせること。
(2)「単声」に同じ。
同声合唱
どうせいがっしょう [5] 【同声合唱】
「単声合唱」に同じ。
同夜
どうや [1] 【同夜】
(1)おなじ夜。
(2)(前に述べた)その夜。
同大
どうだい [0] 【同大】
大きさが同じであること。「同型―」
同女
どうじょ [1] 【同女】
(前に述べた)その女の人。
同好
どうこう [0] 【同好】
同じ好みを持つこと。趣味・興味が同じであること。また,その人。「―の士」
同好の士
どうこう【同好の士】
men of the same taste.音楽同好会 a music lovers' society.
同好会
どうこうかい [3] 【同好会】
(1)同好の者の集まり。
(2)学生のサークル活動などで,クラブが学校や自治会の公認のものであるのに対し,私的に同好の者が集まって行われるもの。
同姓
どうせい【同姓(同名)】
<a person of> the same family (and personal) name.〜の人 one's namesake.
同姓
どうせい [0] 【同姓】
(1)同じ苗字。
⇔異姓
「―同名」
(2)同じ一族。同族。
同字
どうじ [0] 【同字】
同じ文字。特に,同じ漢字。
同字切れ
どうじぎれ [0] 【同字切れ】
連歌・俳諧で,前句にも付句にも句の切れ目に同字の「てにをは」があること。
同字別心
どうじべっしん [4] 【同字別心】
連歌・俳諧で,同字去りの原則の例外とされるもの。同一の漢字を用いても意味が異なる場合をいう。「木の葉」と「摺り粉木」の「木」の字の類。同字別吟。
同字去り
どうじざり [0] 【同字去り】
俳諧・連歌で,同じ文字は三句隔てなければならないという掟(オキテ)。字去り。
同学
どうがく [0] 【同学】
学んだ学問,あるいは学校・師などが同じであること。また,その人。同窓。同門。「―のよしみ」
同定
どうてい [0] 【同定】 (名)スル
〔identify〕
(1)ある物をある一定の物として認めること。あるものとあるものの同一性を認めること。
(2)生物の分類学上の所属・名称を明らかにすること。
(3)融点や沸点,各種の吸収スペクトルなど,物質に固有な性質を利用して,単離した目的物質が何であるかを明らかにすること。
同定
どうてい【同定】
《生》identification.→英和
〜する identify.→英和
同室
どうしつ【同室】
<in> the same room.→英和
〜する room <with> .‖同室者 a roommate.
同室
どうしつ [0] 【同室】 (名)スル
(1)同じ部屋。
(2)同じ部屋に住む,あるいは宿泊すること。「ホテルでは A 君と―した」
同害復讐法
どうがいふくしゅうほう ドウガイフクシウハフ [0] 【同害復讐法】
⇒タリオ
同家
どうけ [1] 【同家】
(1)本家を同じくする分家から他の分家をさす語。同じ家筋。
(2)(前に述べた)その家。
同宿
どうしゅく [0] 【同宿】 (名)スル
〔「どうじゅく」とも〕
(1)同じ家や宿屋に泊まり合わせること。また,その人。「―の客」「道連れになった人と―する」
(2)同じ宿屋。
(3)同じ寺に住み,同じ師匠について学ぶこと。また,その僧。「寺法師の円伊僧正と―して侍りけるに/徒然 86」
同宿する
どうしゅく【同宿する】
stay at the same hotel.同宿人 an inmate of the same hotel;a fellow lodger.
同封
どうふう [0] 【同封】 (名)スル
手紙と一緒に封筒に入れること。「写真を―する」
同封する
どうふう【同封する】
enclose;→英和
inclose.→英和
〜の手紙 the enclosed letter.‖同封書類[物]enclosures.
同居
どうご [0] 【同居】
〔「ご」は呉音〕
〔仏〕 聖者も凡夫もともに住むこと。
同居
どうきょ [0] 【同居】 (名)スル
(1)一つの家に二人以上の人が一緒に住むこと。
⇔別居
「三世代が―する」
(2)ある家族の家にその家族以外の者が住むこと。「兄夫婦の家に―させてもらう」
同居する
どうきょ【同居する】
live[board]with <a person> ; <米> room together (間借り).同居人 <keep> a lodger;a boarder;→英和
<米> a roommate;→英和
a roomer.→英和
同居人
どうきょにん [0] 【同居人】
一緒に住んでいる家族以外の人。同居者。
同居土
どうごど [3] 【同居土】
〔仏〕 天台宗の教義で,三界の中にあり,凡夫と聖者がともに住む世界。同居穢土と同居浄土とがある。凡聖同居土。
同居義務
どうきょぎむ [4] 【同居義務】
夫婦が同一の場所に居住して生活を共にする義務。これに違反すると,悪意の遺棄として離婚原因になる。
同属
どうぞく [0] 【同属】
同じ種類に属すること。
同工
どうこう [0] 【同工】
同じ細工であること。同じやり方であること。
同工異曲
どうこういきょく [5][0] 【同工異曲】
〔韓愈「進学解」〕
(1)音曲・詩文などの技巧は同じであるが,趣が異なること。
(2)ちょっと見ると見かけは違うようでも,内容は同じであること。
同工異曲である
どうこういきょく【同工異曲である】
be practically the same;→英和
There is little to choose <between> .
同席
どうせき [0] 【同席】 (名)スル
(1)同じ席に連なること。列席。「先輩と―する」
(2)同じ席次や地位。
同席する
どうせき【同席する】
sit with <a person> ;be in a person's company.→英和
同席者 those present;the company.
同平章事
どうへいしょうじ ドウヘイシヤウジ 【同平章事】
〔「同中書門下平章事」の略〕
唐代中期から北宋中期まで,宰相にあたる官職の名。中書と門下を合わせた官の意。
同年
どうねん【同年】
[年齢] <We are> (of) the same age.〜に in that[the same]year (同じ年に).
同年
どうねん 【同年】
(1) [0]
同じ年。
(2) [0]
同じ年齢。
(3) [1]
(前に述べた)その年。
(4) [0]
同じ学年。
同年輩
どうねんぱい [3] 【同年輩】
同じ年ごろ。
同床
どうしょう [0] 【同床】 (名)スル
同じ寝床に寝ること。同衾(ドウキン)。
同床異夢
どうしょういむ [5] 【同床異夢】
〔陳亮「与�朱元晦秘書�」による。同じ床(トコ)に寝ていても見る夢は異なる意〕
行動をともにしながら意見や考え方を異にしていること。
同庚
どうこう [0] 【同庚】
〔「庚」は年齢の意〕
おないどし。同年。同甲。
同座
どうざ [0] 【同座・同坐】 (名)スル
(1)同じ会の席に居合わすこと。同席。「名士と―する」
(2)かかわりあい。巻き添え。連座。
(3)同じ劇場・劇団。
同形
どうけい [0] 【同形】
同じかたち。「―の図形」
同形
どうけい【同形(の)】
(of) the same shape.
同役
どうやく [0][1] 【同役】
同じ役目。また,その人。同僚。相役。
同心
どうしん [0] 【同心】 (名)スル
〔「どうじん」とも〕
(1)同じ心・考えであること。また,心を合わせること。「世上の人,―一致して/自由之理(正直)」
(2)心を合わせて事にあたること。特に,戦いで味方すること。「一味―」「宿運つきぬる平家に―して/平家 7」
(3)円などで,中心が同じであること。
(4)江戸幕府の下級役人。諸奉行・所司代・城代・大番頭・書院番頭などに属し,与力の下にあって,庶務・警察のことなどにあたった。町奉行の下で江戸市中の警察事務にあたった町方同心が有名。
(5)戦国・安土桃山時代,侍大将などに率いられる下級の兵卒。
(6)「同心病」に同じ。
同心円
どうしんえん【同心円】
a concentric circle.
同心円
どうしんえん [3] 【同心円】
中心が同じで,半径が異なる円。
同心病
どうしんびょう [0] 【同心病】
歌学でいう歌病の一。一首の中に同じ語または同義の語を重出する欠陥。同心の病。同心。
同心結び
どうしんむすび [5] 【同心結び】
「華鬘(ケマン)結び」に同じ。
同志
どうし [1] 【同志・同士】
(1)主義・主張を同じくすること。また,そういう仲間。同じ志の人。《同志》「―を募る」「―愛」
(2)互いにある共通の関係にある人。名詞の下に付いて,接尾語的にも用いる。《同士》「気の合った―」「好いた―」「女―」「いとこ―」
同志社大学
どうししゃだいがく 【同志社大学】
私立大学の一。1875年(明治8),新島襄によって同志社英学校として創立。1904年(明治37)設立の同志社専門学校が,20年(大正9)大学令により同志社大学となる。48年(昭和23),予科・工専・経専などを合併し新制大学となる。本部は京都市上京区。
同志社女子大学
どうししゃじょしだいがく 【同志社女子大学】
私立大学の一。1876年(明治9)創立の同志社女学校を源とし,1912年の同志社女子専門学校を経て,49年(昭和24)新制大学として設立。本部は京都市上京区。
同性
どうせい [0] 【同性】
(1)性が同じであること。
⇔異性
(2)性質が同じであること。
同性の
どうせい【同性の】
of the same sex.‖同性愛[男性間]homosexual love;[女性間]lesbian love;lesbianism;sapphism.同性愛の homosexual;gay.
同性愛
どうせいあい [3] 【同性愛】
同性の者を性的愛情の対象とすること。また,その関係。
同情
どうじょう【同情】
sympathy;→英和
pity (哀れみ).→英和
〜する sympathize <with> ;→英和
pity;feel (pity) <for> .→英和
〜を表わす(呼ぶ,に訴える) express (arouse,appeal to) a person's sympathy.〜して out of sympathy <with,for> .〜のある(ない) (un)sympathetic;→英和
warm(cold)hearted.‖同情者 a sympathizer.同情スト a sympathy strike.同情票 <win> a sympathy vote.
同情
どうじょう [0] 【同情】 (名)スル
他人の苦しみ・悲しみ・不幸などを同じように感じ,思いやり・いたわりの心をもつこと。かわいそうに思うこと。「―を禁じ得ない」「心から―します」「―をよせる」「―心」
同意
どうい【同意】
agreement.〜する agree <with a person,to a proposal> ;→英和
consent <to a plan,to do,to doing> .→英和
〜を得る obtain a person's consent.
同意
どうい [0] 【同意】 (名)スル
(1)同じ意味。同義。「―の語」
(2)相手と同じ意見・考え。また,同じ考えであることを意思表示すること。「相手の考えに―する」
(3)他の者の行為について賛成ないし是認の意思表示をすること。
同意書面
どういしょめん [4] 【同意書面】
刑事訴訟法上,検察官および被告人が証拠とすることに同意した書面。書面作成時の状況を考慮し,相当と認める時に限り証拠とすることができる。
同意約款
どういやっかん [4] 【同意約款】
労働協約で,人事などについて労使があらかじめ同意する必要があることを定めた条項。
→協議約款
同意義
どういぎ【同意義】
the same meaning.〜の synonymous <with> .→英和
〜に <be used> synonymously <with> .→英和
同意語
どういご【同意語】
a synonym.→英和
同意語
どういご [0][3] 【同意語】
⇒同義語(ドウギゴ)
同感
どうかん [0] 【同感】 (名)スル
同じように考えること。同じように感ずること。「―の意を表す」「君の意見には全く―だ」「彼の主張には―するところが多い」
同感である
どうかん【同感である】
agree <with a person> ;→英和
be of the same opinion <with a person> .
同慶
どうけい [0] 【同慶】
相手と同様,自分にとっても喜ばしいこと。相手のめでたい事を祝っていう。「御―の至り」
同慶の至りです
どうけい【同慶の至りです】
(I offer my hearty) congratulations <on your success> .
同憂
どうゆう [0] 【同憂】
同じ心配を持つこと。憂いをともにすること。「―の士」
同房
どうぼう [0] 【同房】
(1)同じ部屋。また,そこに住むこと。
(2)刑務所の同じ監房。
同所
どうしょ【同所】
the same place[address].
同所
どうしょ [1][0] 【同所】
(1)同じ所。同じ場所。
(2)(前に述べた)その所。その場所。
同所性移植
どうしょせいいしょく [0] 【同所性移植】
臓器移植のうち,その臓器が本来あるべき解剖学的位置に移植すること。
→異所性移植
同数
どうすう [3] 【同数】
数が同じであること。「賛否―」
同数の
どうすう【同数の】
as many <books as> ;of the same number.
同文
どうぶん [0] 【同文】
(1)文字や文章が同じであること。「以下―」
(2)異なる国家・民族で,用いる文字が同じであること。
同文同種
どうぶんどうしゅ [5][0] 【同文同種】
使う文字も人種も同じであること。主に日本と中国との関係を示していう。同種同文。
同文同軌
どうぶんどうき [5][0] 【同文同軌】
〔礼記(中庸)〕
用いる文字を統一し,また車輪の幅を一定にすること。天下が統一されることにいう。
同文通考
どうぶんつうこう 【同文通考】
文字研究書。新井白石著。1760年刊。四巻。漢字・仮名・梵字などの成立や沿革を体系的・実証的に研究したもの。文字考。書契文談。
同文電報
どうぶん【同文電報】
multiple telegrams.以下同文 The rest is the same.→英和
同断
どうだん [0] 【同断】 (名・形動)[文]ナリ
〔「おなじことわり」の漢字表記「同断」を音読みした語〕
同じに断ぜられること。同じ理屈であること。また,そのさま。同然。同様。「以下―」「―に論ずべき事柄ではない」「罪を犯したも―だ」
同族
どうぞく [0] 【同族】
(1)同じ血筋・系統・分類に属しているもの。
(2)本家・分家関係に基づいて生活の連係・共同を行う地域的な家の集団。血縁分家のほか,雇人などの非血縁分家を含み,本家への依存関係が強くみられる。同族団。
同族
どうぞく【同族】
the same family[tribe].‖同族会社 a family partnership;an affiliated concern (同系会社).同族結婚 endogamy.
同族会社
どうぞくがいしゃ [5] 【同族会社】
(1)同族の者だけでその社員が構成されている会社。
(2)親族やその関係者など,特殊な関係にある者が支配している会社。税法上は,一定数の株主およびそれと特殊な関係にある者が,株式または出資金額の半分以上を有する会社。
同族体
どうぞくたい [0] 【同族体】
同族列に属する個々の有機化合物。
→同族列
同族元素
どうぞくげんそ [5] 【同族元素】
化学的性質が似ていて,周期表中で同じ縦の列中に配列されている元素。1 族〜18 族に分けられている。
同族列
どうぞくれつ [4] 【同族列】
化学式中でメチレン基(‐CH�‐)の数だけを異にする有機化合物の一群。同族列の化合物は一般に化学的性質が似ていて,融点・沸点などが規則正しく変化する。メタン系炭化水素・エチレン系炭化水素・飽和脂肪酸など。
同族団
どうぞくだん [4] 【同族団】
⇒同族(ドウゾク)
同日
どうじつ 【同日】
(1) [1]
その日。「―付けをもって発令」
(2) [0]
同じ日。「同月―の生まれ」
(3)物事の程度が同じくらいであること。「苦楽優劣,―に云べからざるに/雑談 10」
同日に
どうじつ【同日に】
on the same[very]day.
同日選挙
どうじつせんきょ [5] 【同日選挙】
異なった選挙を同じ日に行うこと。特に,衆院選と参院選が同日に行われる場合にいうことが多い。ダブル選挙。
同旨
どうし [1] 【同旨】
趣旨が同じであること。同じ趣旨。
同時
どうじ [0][1] 【同時】
(1)時を同じくすること。
(2)時代が同じであること。
同時に
どうじに 【同時に】 (連語)
(1)同じ時刻に。「―出発する」
(2)(接続詞的に用いて)先行の事柄とほとんど時を同じくして後続の事柄が行われることを表す。「選手の入場行進が始まった。―,伝書鳩がいっせいにはなたれた」
(3)(「と同時に」の形で,接続助詞的に用いる)
(ア)…したあとすぐに。…した直後に。…や否や。「家に着くと―降り出した」
(イ)前件が成立する一方で,後件もまた成立することを表す。…とともに。「気分転換に役立つと―健康にも良い」「欠点であると―長所でもある」
同時の
どうじ【同時の】
simultaneous;→英和
concurrent (併発的).→英和
〜に at the same time <as another> ;→英和
simultaneously[concurrently] <with> ;→英和
[一時に]at a time;at once;[一方では]on the other hand.〜に起こる coincide <with> ;→英和
synchronize <with> .→英和
‖同時通訳 <make> simultaneous interpretation[translation];a simultaneous interpreter[translator](人).同時放送 <TV and radio> simulcasts.同時録音 synchronous recording.
同時代
どうじだい [3] 【同時代】
同じ時代。「―を生きる者」
同時代
どうじだい【同時代(に)】
(in) the same age[period] <as> .〜の contemporary <with> .→英和
〜の人 a contemporary.
同時代人
どうじだいじん [4] 【同時代人】
同じ時代に生き,共通の体験・意識をもつと考えられる人々。
同時履行の抗弁
どうじりこうのこうべん 【同時履行の抗弁】
双方が互いに債務を負う契約において,相手方が債務の履行を準備し申し出るまで,自己の債務の履行を拒むこと。
同時死亡の推定
どうじしぼうのすいてい 【同時死亡の推定】
複数の死亡者間における死亡時間の前後が不明な時は,同時に死亡したものと推定すること。相続にまつわる混乱を避けるためのもの。同死の推定。
同時犯
どうじはん [3] 【同時犯】
共犯関係にない二人以上の者が,同一の時間・場所で犯行をなすこと。独立に犯罪が成立する。
同時通訳
どうじつうやく [4] 【同時通訳】 (名)スル
話し手の話す言語を,ほとんど同時に,聞き手の言語に翻訳して伝えること。
同時録音
どうじろくおん [4] 【同時録音】
映画やテレビなどの撮影で,画面を撮影する時に音声も同時に録音すること。
同書
どうしょ【同書】
the same book.〜より(引用) ibidem <ibid.> .→英和
同書
どうしょ [1][0] 【同書】
(1)同じ本。
(2)(前に述べた)その本。
同月
どうげつ [0][1] 【同月】
(1) [0]
同じ月。「―の生まれ」
(2) [1]
その月。「一〇月三日組閣,―三〇日解散」
同朋
どうぼう [0] 【同朋】
(1)友達。友人。朋友。同袍(ドウホウ)。
(2)「同朋衆」に同じ。
同朋大学
どうほうだいがく 【同朋大学】
私立大学の一。1921年(大正10)創立の真宗専門学校を前身とし,50年(昭和25)東海同朋大学として設立。61年現名に改称。本部は名古屋市中村区。
同朋衆
どうぼうしゅう [3] 【同朋衆】
室町・江戸時代,将軍や大名に近侍して,芸能・茶事・雑役を行なった僧体の者。阿弥号を称し,室町期には諸芸に秀でた者が多かったが,江戸幕府では若年寄の支配に属し,もっぱら雑事をつとめた。同朋。
同朋頭
どうぼうがしら [5] 【同朋頭】
江戸幕府の職名。若年寄に属し,同朋衆の長をつとめ,老中・若年寄から諸役人へ渡す公文書の中継ぎなどをした。
同期
どうき 【同期】 (名)スル
(1) [1]
同じ時期。同じ年度。「昨年―」
(2) [1]
入学や卒業,あるいは入社の年度が同じであること。また,その人。同期生。「―の友」
(3) [0]
機械の作動を時間的に連関させること。シンクロナイズさせること。「ストロボをシャッターに―させる」
(4) [0]
二つ以上の周期的運動の周期が一致すること。また,一定の整数比になること。
同期の桜
どうきのさくら [1] 【同期の桜】
〔予科練の同期生を桜にたとえて歌った同名の軍歌から〕
同期生のこと。
同期信号
どうきしんごう [4] 【同期信号】
二つ以上の周期的に変動する振動の位相を等しくしたり一定の位相差にするために外部から与える信号。特にテレビジョンなどで送信部と受信部との映像走査が一致するように送信の際加えられる信号をいう。
同期機
どうきき [3] 【同期機】
定常の運動状態で,電源の周波数と同期した速度で回転する交流回転機。電動機と発電機がある。
同期生
どうきせい [3] 【同期生】
同じ年度に入学あるいは卒業した学生。同期。
同期生である
どうき【同期生である】
be classmates;graduate <from Keio> in the same year.
同校
どうこう [0][1] 【同校】
(1) [0]
同じ学校。
(2) [1]
(前に述べた)その学校。
同根
どうこん [0] 【同根】
(1)根・源(ミナモト)が同一であること。「愛憎の感情は―である」
(2)兄弟。「畠山が―の争ひ果さざれば/読本・雨月(浅茅が宿)」
同格
どうかく [0] 【同格】
(1)資格・格式などが同じであること。「―の役職」
(2)文法で,同一の文中に並び置かれた二つ以上の語や文節が,同一の文法上の機能を果たす関係にあること。「〈ビールの〉〈冷えたの〉を飲む」における関係など。
(3)取引所の格付け表で,品位の同じ株式銘柄。
同格である
どうかく【同格である】
rank[be on a level] <with a person> ;→英和
《文》be in apposition <with> .
同案
どうあん 【同案】
(1) [0]
同じ考え。同じ案。
(2) [1]
その案。
同梱
どうこん [0] 【同梱】 (名)スル
本体と一緒に梱包すること。「―の説明書を参照」「スペアを二本―する」
同棲
どうせい [0] 【同棲】 (名)スル
(1)一つの家に一緒に住むこと。
(2)特に,結婚していない男女が一緒に暮らすこと。「学生のころから―していた」
同棲する
どうせい【同棲する】
cohabit[live together] <with> .→英和
同棲者 a cohabitant.
同業
どうぎょう [0] 【同業】
同じ職業・業種。また,その人。
同業組合
どうぎょうくみあい [5] 【同業組合】
同種の業者が,共同の利益を守り,発展を促すために組織する団体。中世の座・ギルドや現在の協同組合など。
同業者
どうぎょうしゃ [3] 【同業者】
同じ職業・業種の人。同業。
同業者
どうぎょう【同業者】
a man of the same industry[trade,profession];→英和
[集合的]the industry[profession,trade].同業(者)組合 a trade association.
同構え
どうがまえ [3] 【同構え】
「冏構(ケイガマ)え」に同じ。
同様
どうよう [0] 【同様】 (名・形動)[文]ナリ
(1)同じであること。ほとんど同じであること。また,そのさま。「外国にもこれと―な事件が起こっている」「大人も子供もその点は―に扱ってよい」「―の事を他からも聞いた」「以下―」
(2)名詞の下に付いて接尾語的に用い,それと変わりがない様子を表す。同然。「親戚―のつきあい」「我が子―に育てる」「ただ―で売る」
同様の[に]
どうよう【同様の[に]】
⇒同じ.〜[同然]だ be as good as <dead,new> ;be little[no]better than <a beggar> ;might as well <throw money away> as <spend it on bicycle races> .〜に…でない <You have> no more <experience> than <I> .
同権
どうけん [0] 【同権】
権利が同等であること。同じ権利をもつこと。「男女―」
同次
どうじ [1] 【同次】
多項式において,各項の次数が等しいこと。斉次。
同次式
どうじしき [3] 【同次式】
各項の次数が等しい多項式。たとえば �³+2�²�+4�³ などは三次の同次式。
同次式
どうじ【同次式】
《数》a homogeneous expression.
同歯
どうし [1] 【同歯】
(1)歯が同じであること。
(2)〔「歯」は年の意〕
同じ年齢。同年。
同歯性
どうしせい [0] 【同歯性】
一個体に生ずる歯がすべて同じ形態をもつこと。爬虫類・哺乳類以外(ただし,ハクジラ類は例外で同歯性)の動物にみられる。
⇔異歯性
同死
どうし [0] 【同死】
死をともにすること。
同死の推定
どうしのすいてい 【同死の推定】
⇒同時死亡(ドウジシボウ)の推定
同母
どうぼ [1] 【同母】
同じ母から生まれたこと。母が同じであること。
⇔異母
「―弟」
同氏
どうし [1] 【同氏】
その人。前に述べた人。
同気
どうき [1] 【同気】
(1)同じ気質。また,気のあった仲間。同類。「―もとむる肉食群集/安愚楽鍋(魯文)」
(2)兄弟。同胞(ドウホウ)。「親にも超てむつましきは―兄弟の愛也/太平記 29」
同治中興
どうちちゅうこう 【同治中興】
中国,清末の穆宗(ボクソウ)の同治年間(1862-1874)が内政・外交ともに表面的には安定していたことによる呼称。太平天国の乱が平定され,漢人官僚による洋務運動が推進された。
同治帝
どうちてい 【同治帝】
(1856-1875) 中国,清の第一〇代皇帝(在位( 1861-1875))。廟号,穆宗。その治世は同治中興と称されたが,実権は母であり摂政である西大后が握っていた。
同法
どうほう [0] 【同法】
□一□〔歴史的仮名遣い「どうはふ」〕
(1)同じ方法。同じ法律。
(2) [1]
(前に述べた)その法。
□二□〔歴史的仮名遣い「どうほふ」〕
同じ師について仏教を修行する仲間。「古き―に値(アイ)て/今昔 15」
同派
どうは 【同派】
(1) [0]
同じ党派。同じ流派。
(2) [1]
(前に述べた)その派。
同流
どうりゅう [0] 【同流】
(1)水などの同じ流れ。
(2)同じ流派・流儀。
同源
どうげん [0] 【同源・同原】
(1)同一の源・起源をもつこと。
(2)特に,語源が同じであること。
同潤会
どうじゅんかい 【同潤会】
関東大震災後の住宅不足救済のために1924年(大正13)設立された財団法人。代官山をはじめ,東京・横浜各地に中層鉄筋コンクリートのアパートを建設。のちの集合住宅建設に影響を与えた。
同点
どうてん [0] 【同点】
点数が同じであること。同じ点数。
同点になる
どうてん【同点になる】
tie[draw] <with the competitor> ;→英和
end in a tie[draw].同点決勝戦 a play-off.同点ホームラン <hit> a game-tying homer.
同然
どうぜん [0] 【同然】 (名・形動)[文]ナリ
(1)変わりのないこと。同じであること。また,そのさま。同様。同前。「ここまで来れば勝ったも―だ」「わん��鳴けば犬も―な奴/坊っちゃん(漱石)」
(2)「同様(ドウヨウ){(2)}」に同じ。「ただ―の値段」
同然
どうぜん【同然】
⇒同様.
同父
どうふ [1][0] 【同父】
父親が同じであること。
同率
どうりつ【同率】
the same rate[percentage].
同率
どうりつ [0] 【同率】
率が同じであること。「―首位」
同生
どうせい [0] 【同生】
同じ父母から生まれること。また,その者。
同甲
どうこう [0] 【同甲】
〔甲子(カツシ)を同じくする意〕
同じ年齢。同年。
同異
どうい [1] 【同異】
同じことと異なること。異同。
同病
どうびょう [0] 【同病】
同じ病気。
同病相憐む
どうびょう【同病相憐(あわれ)む】
Fellow sufferers pity one another.
同盟
どうめい [0] 【同盟】 (名)スル
(1)(国家・団体・個人が)共通の目的を達成するため,同じ行動をとることを約束すること。また,その約束によって生じた関係。「―して第三国に対抗する」
(2)全日本労働総同盟の略。総評に対抗する右派系労働組合の全国組織。1962年(昭和37),全労会議・総同盟・全官公の三団体が構成した連合組織(同盟会議)が64年組織的に一本化して結成。87年全日本民間労組連合会(=連合)に合流・解散。
同盟する[を結ぶ]
どうめい【同盟する[を結ぶ]】
form[conclude]an alliance[a union] <with> ;→英和
be allied <with> .‖同盟軍 an allied army.同盟国 an ally;an allied power.
同盟休校
どうめいきゅうこう [5] 【同盟休校】
何らかの要求を掲げて,学生が申し合わせて一斉に学校を休むこと。学生ストライキ。
同盟国
どうめいこく [3] 【同盟国】
互いに同盟関係にある国家。
同盟条約
どうめいじょうやく [5] 【同盟条約】
万一,他の国と紛争などの起こった場合には,互いに協力することを約束する条約。
同盟罷工
どうめいひこう [6][5] 【同盟罷工】
⇒ストライキ
同盟罷業
どうめいひぎょう [5] 【同盟罷業】
⇒ストライキ
同盟通信社
どうめいつうしんしゃ 【同盟通信社】
1936年(昭和11)日本電報通信社と新聞聯合社を合併してつくられた独占的通信社。日中戦争・太平洋戦争下,政府から電信電話の利用などの特権を与えられた。敗戦により解散。
同県
どうけん [0] 【同県】
同じ県。その県。「―人」
同着
どうちゃく [0] 【同着】
(決勝点などに)同時に着くこと。
同着だった
どうちゃく【同着だった】
hit the goal at the same time.
同社
どうしゃ [1] 【同社】
(1)同じ会社。その会社。
(2)同じ神社。その神社。
同祖
どうそ [1] 【同祖】
祖先を同じくすること。
同種
どうしゅ [0][1] 【同種】
種類や人種が同じであること。
⇔異種
「―の品物」
同種の
どうしゅ【同種の】
of the same kind[sort].
同種同文
どうしゅどうぶん [0][0] 【同種同文】
「同文同種」に同じ。
同種粒子
どうしゅりゅうし [4] 【同種粒子】
質量,スピンの大きさ,電荷など,一粒子の属性とみなせる量がすべて等しい粒子。本質的に互いに区別できず,古典統計と異なる量子統計に従う。
→量子統計力学
同穴
どうけつ [0] 【同穴】
(1)夫婦が死んで同じ墓穴に葬られること。
→偕老(カイロウ)同穴
(2)同じ穴。また,同類。
同穴海老
どうけつえび [4] 【同穴海老】
海綿動物のカイロウドウケツの格子状の体腔(タイコウ)の中にすむ小形のエビ。体長約3センチメートル。はさみは大きい。幼生時に体壁の小孔から中にはいり,一生海綿の中で過ごす。普通雌雄一対ですむ。
→偕老同穴
同窓
どうそう【同窓】
a classmate;→英和
a schoolmate;→英和
a graduate (卒業生).→英和
同窓会 an old boys'[ <米> alumni]association;an old boys'[ <米> alumni]meeting[reunion](会合).
同窓
どうそう [0] 【同窓】
同じ学校で学んだこと。また,その人。「―生」
同窓会
どうそうかい [3] 【同窓会】
同じ学校の出身者によって組織されている団体。また,その会合。
同笵鏡
どうはんきょう [0] 【同笵鏡】
同じ鋳型または原型から作られた鏡。
同筆
どうひつ [0] 【同筆】
同じ人の筆跡。
同等
どうとう [0] 【同等】 (名・形動)[文]ナリ
(1)等級・程度が同じである・こと(さま)。「全員を―に扱う」
(2)資格・技量が同じである・こと(さま)。「―の力を有する」
(3)
⇒同値(ドウチ)
同等の
どうとう【同等の】
equal.→英和
〜に equally;→英和
on an equal footing.〜にする make equal;equalize;→英和
level.→英和
同系
どうけい [0] 【同系】
系統が同じであること。同じ系統。
⇔異系
同系の
どうけい【同系の】
akin;→英和
of the same stock.同系会社 affiliated companies.
同系交配
どうけいこうはい [5] 【同系交配】
同一系統内での交配。自家受精はその極端な例。
⇔異系交配
同級
どうきゅう [0] 【同級】
(1)同じ学級。「―会」
(2)同じ等級。同じ階級。「―の品」
同級
どうきゅう【同級】
<be in> the same class <with> .‖同級会 a class reunion (卒業生の).同級生 a classmate.
同級生
どうきゅうせい [3] 【同級生】
同じ学級の生徒。クラスメート。
同素
どうそ [1] 【同素】
同じもと。同じ素質。同じ元素。
同素体
どうそたい [0] 【同素体】
同一の元素から成る単体で,互いに分子構造や物理的・化学的性質を異にする物質。酸素とオゾン,黄リンと赤リン,ダイヤモンドと黒鉛など。
同罪
どうざい [0] 【同罪】
同じ罪。また,同じ罪や責任に相当すること。「暴行をだまって見すごしていた者も―だ」
同罪である
どうざい【同罪である】
be equally guilty[to blame].
同義
どうぎ【同義】
⇒同意義.〜の synonymous <with> .→英和
‖同義語 a synonym.
同義
どうぎ [0] 【同義】
同じ意味。同意。
同義語
どうぎご [0][3] 【同義語】
発音や表記は異なるが,意味の同じである語。「あす・あした・明日(みょうにち)」「登山・山登り」「ピンポン・卓球」などの類。同意語。シノニム。
⇔対義語
同義遺伝子
どうぎいでんし [5] 【同義遺伝子】
ある同一の形質を発現させる作用をもち,座位の異なる二つ以上の遺伝子。
→ポリジーン
同職
どうしょく [0] 【同職】
同じ職業。同じ仕事。
同職組合
どうしょくくみあい [5] 【同職組合】
⇒ツンフト
同胞
どうほう【同胞】
[兄弟]brothers;[同国民]brethren;→英和
fellow countrymen.同胞愛 brotherly love;fraternity.→英和
同胞
どうほう [0] 【同胞】
〔「どうぼう」とも〕
(1)祖国を同じくする者同士。同じ国民。同じ民族。「―あい争う」
(2)同じ母から生まれた兄弟姉妹。はらから。
同胞
はらから [0][2] 【同胞】
(1)母を同じくする兄弟姉妹。また,一般に兄弟姉妹。「島にかへる娘二人は―らしく/源おぢ(独歩)」「親族(ウガラ)―/万葉 460」
(2)同じ国民。同胞(ドウホウ)。
同胞教会
どうほうきょうかい 【同胞教会】
〔Church of the Brethren〕
メソジスト教会と同様の制度をとる,福音主義教会の一派。ドイツ人オッテルバインらが一八世紀後半にアメリカで創始。日本へは1895年(明治28)に伝来した。
同腹
どうふく [0] 【同腹】
(1)同じ母親から生まれたこと。また,その人。
⇔異腹
「―の兄弟」
(2)志が同じであること。同じ考え。また,その人。「天が下を志す汝が望も,某と―同性/浄瑠璃・廿四孝」
同腹中
どうふくちゅう 【同腹中】
「同腹{(2)}」に同じ。「うそ��窺ふ―/浄瑠璃・菅原」
同臭
どうしゅう [0] 【同臭】
(1)同じにおい。
(2)「同臭味」に同じ。「―の人も相加はり/蘭学事始」
同臭味
どうしゅうみ [0] 【同臭味】
〔黄庭堅の再答冕仲詩「与�君草木臭味同」より〕
自分と同じ趣味をもつ者。多く,程度の低い意で用いる。同類。同臭。
同舎
どうしゃ [1] 【同舎】 (名)スル
(1)同じ宿舎に泊まること。また,その建物。「―する七人の蛮奴と共に/浮城物語(竜渓)」
(2)(前に述べた)その宿舎。
同舟
どうしゅう [0] 【同舟】 (名)スル
同じ舟に乗ること。「呉越―」
同船
どうせん [0] 【同船】 (名)スル
(1)同じ船。
(2)同じ船に乗ること。乗り合わせること。
同船
もろきふね 【同船】
〔諸木船の意〕
多くの木材を合わせて造った船。合木船。「大舶(ツム)と―と三艘(ミツ)を賜ふ/日本書紀(皇極訓注)」
同船する
どうせん【同船する】
board the same ship.同船客 a fellow passenger.
同色
どうしょく [0] 【同色】
同じ色。
同色染
どうしょくぞめ [0] 【同色染(め)】
同じ色に染めること。特に性質の異なる二種以上の繊維で織られた布を同色に染めることをいう。
同色染め
どうしょくぞめ [0] 【同色染(め)】
同じ色に染めること。特に性質の異なる二種以上の繊維で織られた布を同色に染めることをいう。
同花被
どうかひ [3] 【同花被】
形の上で,花冠と萼(ガク)の区別が不明瞭な花被。イラクサ・クワなどの花。
同苗
どうみょう [0] ―ミヤウ 【同名】 ・ ―メウ 【同苗】
(1)「どうめい(同名)」に同じ。
(2)同じ一族。同族。
同衆
どうしゅう [0] 【同衆】
仲間。同じともがら。
同行
どうこう [0] 【同行】 (名)スル
一緒に連れ立って行くこと。また,その人。「警察へ―する」
→どうぎょう(同行)
同行
どうあん [0] 【同行】
⇒どうぎょう(同行)(3)
同行
どうぎょう [1][0] 【同行】 (名)スル
〔「ぎょう」は呉音〕
(1)数人の者がともに行くこと。また,その人。どうこう。「一日,一媼一僧に逢ひ街上を―す/花柳春話(純一郎)」
(2)連れ立って社寺に参詣すること。また,その人々。巡礼者の道連れ。講中。
(3)信仰を同じくして仏道を修行する人々。浄土真宗ではその信者をいう。禅宗では「どうあん」と読む。
(4)文などの同じ行。
同行する
どうこう【同行する】
go with[accompany] <a person> ;travel together.同行者 a companion;→英和
a fellow traveler.
同行二人
どうぎょうににん [5] 【同行二人】
四国巡礼の遍路などがその被る笠に書きつける語。弘法大師と常にともにあるという意。
同行衆
どうぎょうしゅう [3] 【同行衆】
(1)真宗で,同じ宗門の人々。
(2)同じ仲間。また,同じ講中の人々。
同衾
どうきん [0] 【同衾】 (名)スル
一つの寝具の中に一緒に寝ること。特に,男女が特別な関係を持つこと。ともね。
同衾する
どうきん【同衾する】
sleep[lie] <with> .→英和
同袍
どうほう [0] 【同袍】
〔詩経「豈曰�無�衣,与�子同�袍」〕
ともだち。友人。
同視
どうし [0] 【同視】 (名)スル
同じにみなすこと。同一視。「僕と彼とを―するのは,月とスツポン/当世書生気質(逍遥)」
同訓
どうくん [0] 【同訓】
違った漢字が同一の訓をもつこと。「陰(イン)」「影(エイ)」を「かげ」と読む類。
同訓異字
どうくんいじ [5] 【同訓異字】
「異字同訓」に同じ。
同語
どうご [0] 【同語】
同じ言葉。同じ語。
同語反復
どうごはんぷく [4] 【同語反復】
(1)特に繰り返したからといって何の意味も明瞭さも付け加えないような同じ言葉の繰り返し。
(2)トートロジー{(2)}に同じ。
同説
どうせつ 【同説】
(1) [0]
同じ説。同じ考え。
(2) [1]
(前に述べた)その説。その考え。
同説である
どうせつ【同説である】
be of the same opinion;agree <with a person on the subject> .→英和
同調
どうちょう [0] 【同調】 (名)スル
(1)調子が同じであること。また,同じ調子。
(2)他のものと調子を合わせること。ある人の意見や態度に賛成し,同じ行動をとること。「彼の意見に―する」「―者」
(3)外部から来る振動に共振するように,装置の固有振動数あるいは周波数を調節すること。特に,テレビ・ラジオで目的の周波数に合わせること。
同調する
どうちょう【同調する】
side <with> ;→英和
fall into line <with> ;follow suit.同調者 a sympathizer.→英和
同調回路
どうちょうかいろ [5] 【同調回路】
受信機などで外部の電気振動と同じ振動数に合わせ,これに共振する回路。普通,回路の可変コイルや可変コンデンサーを調節して同調させる。
同調培養
どうちょうばいよう [5] 【同調培養】
生物の生活環・細胞の分裂の周期の時期をそろえるように培養すること。
同調性
どうちょうせい [0] 【同調性】
周囲に同調する気質傾向をいう。
同論
どうろん [0] 【同論】
他の人と同じ議論。同じ意見。
同質
どうしつ [0] 【同質】
質が同じであること。
⇔異質
「―の材料」
同質の
どうしつ【同質の】
of the same quality;homogeneous.→英和
同質異像
どうしついぞう [5] 【同質異像】
⇒多形(タケイ)
同趣
どうしゅ 【同趣】
おもむきを同じくすること。
同車
どうしゃ [0] 【同車】 (名)スル
同じ車に乗ること。同乗。「途中まで―する」
同軌
どうき [1] 【同軌】
〔わだちの幅を同じくする意〕
同一であること。同轍(ドウテツ)。
同軸ケーブル
どうじくケーブル ドウヂク― [5] 【同軸―】
高周波伝送用のケーブルの一。心線の回りを絶縁体でつつみ,その外を銅線などの網でつつんで,さらに外被をかぶせたもの。家庭ではテレビ・ FM 受信機などとアンテナをつなぐのに多く用いられる。コアックス。
同軸ケーブル[図]
同輩
どうはい [0] 【同輩】
年齢・経歴・地位などの同じ者。等輩。「―のよしみ」
同輩
どうはい【同輩】
one's colleague[fellow,equal].
同轍
どうてつ [0] 【同轍】
(1)同様であること。同軌。「―同趣向の稗史をものする/小説神髄(逍遥)」
(2)〔車のわだちの幅を統一するところから〕
天下を統一すること。
同遊
どうゆう [0] 【同遊】 (名)スル
いっしょにあそぶこと。「阪東君と一両日京都で―する/風流懺法(虚子)」
同道
どうどう [0] 【同道】 (名)スル
一緒に連れ立って行くこと。同行。同伴。「友と―する」「―を求める」
同道する
どうどう【同道する】
go with[accompany] <a person> .
同郷
どうきょう【同郷】
<We are[come]from> the same town[city,state].同郷人 a person from one's home town.
同郷
どうきょう [0] 【同郷】
故郷が同じであること。「―のよしみ」
同重体
どうじゅうたい ドウヂユウ― [0] 【同重体】
質量数が等しく,原子番号すなわち陽子数が異なる核種。同重核。アイソバー。
同重核
どうじゅうかく ドウヂユウ― [3] 【同重核】
⇒同重体(ドウジユウタイ)
同量
どうりょう [0] 【同量】
同じ分量。等量。
同門
どうもん [0] 【同門】
同じ師について学ぶこと。同じ流派に属すること。また,その人。あいでし。「―のよしみ」
同音
どうおん [0] 【同音】
(1)同じ高さの音・音声。
(2)音声・発音が同じであること。
(3)一斉に言うこと。口をそろえて言うこと。「異口―」「思はず一所に―に云つた/婦系図(鏡花)」
同音異義語
どうおんいぎご [6] 【同音異義語】
⇒同音語
同音相通
どうおんそうつう [0] 【同音相通】
⇒五音相通(ゴインソウツウ)
同音語
どうおんご [0] 【同音語】
音は同じで,意味の異なる語。「川」と「皮」,「正確」と「性格」など。同音異義語。
同音語
どうおん【同音(異義)語】
a homonym;→英和
a homophone.→英和
同韻
どういん [0] 【同韻】
韻が同じであること。また,その韻。
同韻相通
どういんそうつう [0] 【同韻相通】
⇒通韻(ツウイン)(1)
同額
どうがく [0] 【同額】
同じ金額。同じ値段。
同類
どうるい【同類】
<belong to> the same class[kind,category];an accomplice (共謀者).→英和
同類項《数》a similar[like]term.
同類
どうるい [0] 【同類】
(1)同じ種類。同じたぐい。
(2)同じ仲間。「彼らと―には見られたくない」
(3)「等類{(2)}」に同じ。
同類意識
どうるいいしき [5] 【同類意識】
他の人々を自分の同類と認める意識。アメリカの社会学者ギディングスは,これを社会の結合の本質をなすものとみなした。
同類項
どうるいこう [3] 【同類項】
(1)数係数以外の文字因数が全く同じである項。例えば,2�³−�+3�²−4�−�² での −� と −4�,3�² と −�² とは同類項。
(2)同じたぐいの人間。仲間。
同風
どうふう [0] 【同風】
同じ風習・ならわし。「千里―」
同齢
どうれい [0] 【同齢】
同じ年齢。おないどし。
同齢林
どうれいりん [3] 【同齢林】
樹齢がだいたい同じ樹木からなる森林。
名
めい 【名】
■一■ [1] (名)
(1)なまえ。な。「姓と―」
(2)名詞の上に付いて,すぐれている,評判が高い,などの意を表す。「―文句」「―議長」「―バイオリニスト」
■二■ (接尾)
助数詞。人数を数えるのに用いる。「人(ニン)」よりは丁寧な言い方。「三―行方不明」「何―いるか」
名
みょう ミヤウ [1] 【名】
「名田」の略。
名
な [0] 【名】
(1)人が認識した事物に,他の事物と区別するために言葉で言い表した呼称。名前。
(ア)同じ性質を有する一定範囲の事物をひとまとめにした呼称。「東から吹く風の―を東風(コチ)という」「いかづちは―のみにもあらず,いみじうおそろし/枕草子 153」
(イ)一定範囲の事物に属する個々の物に付けた呼称。「国の―」「―も知れぬ遠き島」
(2)人の呼び名。
(ア)人ひとりひとりに付けた呼び名。姓に対して名前。「生まれた子に―を付ける」「娘の―は花子です」
(イ)姓名。氏名。「私の―は田中花子です」「―を名乗れ」「―をばさかきの造(ミヤツコ)となむいひける/竹取」
(3)その呼び名とともに世にあらわれた評判。
(ア)よい評判。名声。「世に―が高い」「―のある人」
(イ)名誉。「―が傷つく」
(ウ)あまりかんばしくない評判。うわさ。「―が立つ」
(4)実質を伴わない名称。
(ア)名目。体裁。「ホテルとは―ばかりの安宿」
(イ)表向きの理由。口実。「開発の―のもとに自然を破壊する」
(5)名義。「会社の―で申し込む」
(6)古く国語の単語分類に用いた語で,現在の名詞に相当するもの。室町時代の連歌論書にすでに見え,江戸時代の国学者富士谷成章もこれを用いた。
→装(ヨソイ)
→挿頭(カザシ)
→脚結(アユイ)
名
な【名】
(1)[名称]a name;→英和
a title.→英和
(2)[氏名]one's name (姓名);one's surname,one's family name (姓);one's first name,one's given name (名).
(3)[名声]one's name;one's reputation.→英和
〜ばかりの nominal.→英和
〜のある well-known;famous.→英和
〜をつける name <the boy John> .
〜を揚げる gain a reputation.…に〜をかりて under the pretext of.
名うて
なうて [0] 【名うて】
(「なうての」の形で)ある方面で名高いこと。評判の高いこと。名代(ナダイ)。「―の酒豪」
名うての
なうての【名うての】
famous;→英和
notorious (悪名).→英和
名にし負う
なにしおう ナニシオフ 【名にし負う】
端唄・うた沢の一。伊勢物語の歌から詞を取ったもので,隅田川での忍び会いをうたったもの。端唄は歌舞伎の下座に使われる。
名の禄
なのろく 【名の禄】
〔その品位によらず,号によることから〕
律令制で,妃・夫人・嬪(ヒン)に年一回二月に支給される季禄の別名。号禄。
名ばかり
なばかり [2] 【名ばかり】
名前だけで,実質が伴わないこと。形ばかり。「―の役職」「―の夫婦」
名ばかりの
なばかり【名ばかりの】
⇒名.
名コンビ
めいコンビ [3] 【名―】
よく息の合った二人組。
名下
めいか [1] 【名下】
名声の下。
名世
めいせい [0] 【命世・名世】
その時代に最もすぐれていて名高いこと。また,その人。「―の雄」
名主
めいしゅ [1] 【名主】
すぐれた君主。名君。
名主
なぬし [0] 【名主】
江戸時代の村方三役の一。村の長で村政の中心であった。土豪その他の有力者が代官に任命され世襲が普通であったが,享保(1716-1736)頃より一代限りとなったり,入れ札(フダ)で選ぶこともあった。関西では主に庄屋,東北では肝煎(キモイリ)といった。また,町にも町名主がおり町政を担当した。
→みょうしゅ(名主)
名主
みょうしゅ ミヤウ― [1][0] 【名主】
名田の保有者,もしくは名田に賦課される年貢・公事の納入責任を負う者。荘園・国衙(コクガ)領の末端に位置する有力農民として,家族・所従(下人)を使役しつつ農業経営を行なった。
名乗り
なのり [3][0] 【名乗り・名告り】 (名)スル
(1)自分の氏名や身分などを告げること。「互いに―もせずに別れた」
(2)名前に用いる漢字の訓。
(3)戦場や警戒の厳重な場所,大内裏の宿直(トノイ)などで,一定の形式によって自分の姓名・家系・身分などを告げること。また,その声。「朝倉や木の丸殿に我が居れば…―をしつつ行くは誰/神楽歌」
(4)公家・武家の男子が元服の際,幼名にかえ,通称以外に加える名。幼名吉法師,通称三郎などに対する信長の類。
(5)(普通「名ノリ」と書く)能で,シテ・ワキなどが舞台に登場して最初に身分・姓名・人柄,登場の趣旨を述べる言葉。
名乗りをあげる
なのり【名乗りをあげる】
announce[introduce]oneself;come out as a candidate (立候補の).
名乗り出る
なのり・でる [4] 【名乗り出る】 (動ダ下一)
自分からその当人であることを申し出る。「目撃者が―・でる」
名乗り字
なのりじ [3] 【名乗り字】
名乗り{(4)}に用いた漢字。また,名乗り{(4)}。
名乗り座
なのりざ 【名乗り座】
能舞台の,常座(ジヨウザ)の別名。
名乗り顔
なのりがお 【名乗り顔】
名乗りを上げているような顔つき・様子。今にも名乗りを上げそうな様子。「夕月夜黄昏時の郭公―なる声ぞ聞こゆる/万代集」
名乗る
なの・る [2] 【名乗る・名告る】 (動ラ五[四])
(1)自分の名や身分を他人に向かって言う。「受付で―・る」「名を―・れ」
(2)自分がその当人であることを申し出る。「犯人が―・って出る」
(3)自分の名とする。「旧姓を―・る」「二代目を―・る」
(4)虫・鳥などが鳴き声を立てる。「蚊のほそごゑにわびしげに―・りて/枕草子 28」
(5)売り物の名を呼ぶ。「海老・鰯…―・りて過る事も明くれなり/鶉衣」
[可能] なのれる
名乗る
なのる【名乗る】
give one's name <as> ;introduce oneself <as> .
名乗紙
なのりがみ [3] 【名乗紙】
「記紙(キガミ)」に同じ。
名人
めいじん [3] 【名人】
(1)技芸にすぐれた人。その分野で,ひいでた人。「彫刻の―」「木登りの―」
(2)将棋・囲碁で時の最高段位(九段)者に江戸幕府が与えた称号。現在はそれぞれタイトルの名称。
名人
めいじん【名人】
an expert <in,at> ;→英和
a master <of,in> .→英和
名人芸 a masterly feat.
名人気質
めいじんかたぎ [5] 【名人気質】
「名人肌(ハダ)」に同じ。
名人肌
めいじんはだ [3] 【名人肌】
一芸にひいでた人に特有の肌合い。世間の評価や損得よりも,自分の技芸や価値観を大切にする気質。
名人芸
めいじんげい [3] 【名人芸】
十分な修業を積んだ名人にしかできないような高度な技芸。
名付き
なづき 【名付き・名簿】
自分の官位や姓名を記した文書。家臣や門人などになるときに差し出した。「兼輔朝臣の家に―を伝へさせ侍りけるに/後撰(雑二詞)」
名付く
なづ・く 【名付く】
■一■ (動カ四)
名がつく。命名される。「清水寺に参りて出家して真如と―・きけり/平家(四・延慶本)」
■二■ (動カ下二)
⇒なづける
名付け
なづけ [0][3] 【名付け】
(1)生まれた子に名前をつけること。普通,生後七日目につける。命名。
(2)「いいなずけ(許婚)」の略。「在所で―の方より急々に欲しいと申すにつき/浄瑠璃・今宮心中(上)」
名付ける
なづける【名付ける】
name <after one's father> ;→英和
call;→英和
christen (小児の命名);→英和
entitle <a book> .→英和
名付ける
なづ・ける [3] 【名付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 なづ・く
人・物などに名をつける。命名する。「長男は太郎と―・ける」
名付け祝い
なづけいわい [4] 【名付け祝い】
⇒七夜(シチヤ)の祝い
名付け親
なづけおや [0] 【名付け親】
(1)生まれた子に名前をつける人。なおや。
(2)子供の後見人として,命名したり別名を与えたりする仮親。
名付親
なづけおや【名付親】
a godparent;→英和
a godfather;→英和
a godmother.→英和
名代
なだい [0] 【名代】 (名・形動)[文]ナリ
(1)評判が高いこと。名高いこと。また,そのさま。「当地―の銘菓」「竜閑橋や,―な橋だかね/草枕(漱石)」
(2)名目。名義。「わが―にして家を求めても/浮世草子・織留 2」
(3)江戸時代,歌舞伎・操り芝居などの興行師で,奉行所から許可を得て登録された者。
名代
なしろ [0] 【名代】
大化前代,大和朝廷に服属した地方首長の領有民の一部を割いて,朝廷の経済的基盤として設定した部(ベ)。天皇・后妃・皇子などの王名や宮号をにない,その生活の資養にあてられた。子代(コシロ)との区別は明らかではないが,子代は后妃の皇子・王子の資養にあてられた部民と考えられている。御名代。
名代
みょうだい ミヤウ― [0] 【名代】
ある人の代わりをつとめること。また,その人。「父の―で会合に出る」
名代
みょうだい【名代】
⇒代理.
名作
めいさく [0] 【名作】
すぐれた作品。有名な製作物。
名作
めいさく【名作】
a masterpiece;→英和
a great work.
名僧
めいそう [0] 【名僧】
知徳のすぐれた僧。名高い僧。
名僧
めいそう【名僧】
a great priest.
名優
めいゆう【名(女)優】
a great actor (actress).
名優
めいゆう [0] 【名優】
有名な俳優。演技のすぐれた俳優。
名入り
ないり [0] 【名入り】
品物に,名前が書いてあったり染めたりしてあること。「―の手ぬぐい」
名入れ
ないれ [0][3] 【名入れ】
贈り物などにする品物に,会社や個人の名前を入れること。「―辞書」
名刀
めいとう【名刀】
a celebrated sword.
名刀
めいとう [0] 【名刀】
すぐれた刀。名高い刀。
名分
めいぶん [0] 【名分】
(1)身分・立場などに応じて守らなければならない本分。「―が立たない」「佐幕家の進退は一切万事,君臣の―から割出して/福翁自伝(諭吉)」
(2)名と実質。「大義―」
名分の立たぬ
めいぶん【名分の立たぬ】
unjustifiable.
名分論
めいぶんろん [3] 【名分論】
名称と実質の一致を求めて国家社会の秩序を確立しようとする儒家の思想。「論語」や「春秋」三伝に顕著で,のち宋代の学者が強調,日本の「神皇正統記」「大日本史」にも影響を与えた。正名論。
名利
みょうり ミヤウ― [1] 【名利】
名誉と利益。めいり。
名利
めいり [1] 【名利】
名誉と利益。みょうり。「―を追う」
名利
めいり【名利(を追う)】
(run after) fame and fortune.
名刹
めいさつ [0] 【名刹】
名高い寺。由緒ある寺。
名刺
めいし [0] 【名刺】
〔「刺」は名ふだ,の意〕
小形の紙に,氏名・住所・職業・身分などを記したもの。普通,初対面の相手に渡す。
名刺
めいし【名刺】
a (visiting,calling) card.〜を出す give one's card.
名刺入れ
めいしいれ [3] 【名刺入れ】
(1)名刺を入れて携帯する入れ物。
(2)「名刺受け」に同じ。
名刺判
めいしばん [0] 【名刺判】
写真の大きさの一。縦8.3センチメートル,横6センチメートル。
名刺受け
めいしうけ [3] 【名刺受け】
年賀・告別式などで,来客の名刺を受けて入れておく入れ物。名刺入れ。
名前
なまえ [0] 【名前】
(1)ある人や事物を他の人や事物と区別して表すために付けた呼び方。名。「子供の―を考える」「犬に―を付ける」「停留所の―を忘れる」
(2)氏名。「ここに―を書いて下さい」
名前
なまえ【名前】
a name.→英和
⇒名.
名前看板
なまえかんばん [4] 【名前看板】
江戸時代,劇場の表に掲げた看板の一。役者・狂言作者・浄瑠璃太夫など一座の者の名を書いたもので,上方での呼称。江戸では「紋看板」といった。
名前負け
なまえまけ [0] 【名前負け】 (名)スル
名前だけが立派で,実質がそれに相当しないこと。
名剣
めいけん [0] 【名剣】
すぐれた剣。有名な剣。
名勝
めいしょう【名勝(の地)】
a beautiful place.
名勝
めいしょう [0] 【名勝】
(1)景色のよい土地。「天下の―」
(2)特に,文化庁が風致景観がすぐれたものとして指定した地。
→特別名勝
名勝庭園
めいしょうていえん [5] 【名勝庭園】
国が文化財保護法により,すぐれたものとして指定した庭園。
名匠
めいしょう [0] 【名匠】
(1)すぐれた工芸人。名高い工芸人。名工。
(2)すぐれた学者や僧侶。巨匠。
名匠
めいしょう【名匠】
a master craftsman.
名医
めいい [1] 【名医】
すぐれた医者。名高い医者。
名医
めいい【名医】
a great[famous]doctor;a skilled physician.
名取
なとり 【名取】
姓氏の一。
名取
なとり【名取】
a holder of an art name.
名取
なとり [0][3] 【名取】
(1)芸道で,一定の技芸に達した者が師匠や家元から芸名を許されること。また,その人。家元を頂点とする一門の構成員として,教授をすることが認められる。「踊りの―になる」
(2)評判であること。有名であること。「国に―の濡れ者と/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」
名取
なとり 【名取】
宮城県中南部の市。仙台市の南に接し,宅地化が進む。仙台空港や東北地方最大の前方後円墳,雷神山古墳がある。
名取川
なとりがわ 【名取川】
狂言の一。物覚えの悪い僧が,つけてもらった自分の名を忘れぬようにと衣の両袖に墨書する。ところがさしかかった名取川で深みにはまり文字が消えたので,あわてて川の水をすくいまわる。
名取川
なとりがわ 【名取川】
(1)宮城県中南部を東流する川。長さ55キロメートル。奥羽山脈の二口峠付近に発し,仙台湾に注ぐ。((歌枕))「陸奥(ミチノク)にありといふなる―なき名とりては苦しかりけり/古今(恋三)」
(2)狂言名(別項参照)。
名取洋之助
なとりようのすけ 【名取洋之助】
(1910-1962) 写真家。東京生まれ。日本工房を木村伊兵衛らと設立,海外向け宣伝誌「 NIPPON 」を発行。戦後は多くの後進を育成。
名取草
なとりぐさ 【名取草】
ボタンの異名。[書言字考節用集]
名古屋
なごや 【名古屋】
愛知県西部,濃尾平野中央部にある市。県庁所在地。指定都市。近世,尾張徳川氏の城下町。東京と大阪の中間にあり,中京とも呼ばれ中部日本の中心都市。また,中京工業地帯の中核。古くは那古屋と書かれた。
名古屋
なごや 【名古屋】
姓氏の一。
名古屋コーチン
なごやコーチン [4] 【名古屋―】
「名古屋種(シユ)」に同じ。
名古屋事件
なごやじけん 【名古屋事件】
1884年(明治17)発生した自由民権運動激化事件。名古屋地方の自由党員を中心に政府転覆の挙兵を計画。軍資金を略奪し巡査を殺害したが,挙兵に至らずに発覚。三名が死刑,二十余名が懲役刑に処せられた。
名古屋商科大学
なごやしょうかだいがく 【名古屋商科大学】
私立大学の一。1950年(昭和25)設立の光陵短期大学を母体とし,53年設立。本部は愛知県日進町。
名古屋城
なごやじょう 【名古屋城】
名古屋市中区にある城。大永年間(1521-1528)に今川氏が同地に那古野城を築き,のち織田信長が拠(ヨ)るが,同氏が清洲に移ったため廃城。現在の城は1609〜14年,徳川家康の命により諸大名が築いたもので,天守の金の鯱(シヤチ)により,金城と称された。尾張徳川家の居城。本丸の障壁画,桃山時代の庭園のほか,堀・石垣などが現存。天守は復元された。
名古屋外国語大学
なごやがいこくごだいがく 【名古屋外国語大学】
私立大学の一。1987年(昭和62)設立。本部は愛知県日進町。
名古屋大学
なごやだいがく 【名古屋大学】
国立大学の一。1871年(明治4)開設の仮医学校に始まる名古屋医大を改組,1939年(昭和14)名古屋帝国大学となる。49年第八高等学校・名古屋経専・岡崎高師などを併合して新制大学となる。本部は名古屋市千種区。
名古屋女子大学
なごやじょしだいがく 【名古屋女子大学】
私立大学の一。1915年(大正4)創立の名古屋女学校を源とし,64年(昭和39)設立。本部は名古屋市瑞穂区。
名古屋学院大学
なごやがくいんだいがく 【名古屋学院大学】
私立大学の一。1887年(明治20)創立の愛和英語学校を源とし,1964年(昭和39)設立。本部は瀬戸市。
名古屋山三
なごやさんざ 【名古屋山三】
出雲の阿国(オクニ)とともに歌舞伎の創始者とされる伝説的人物。蒲生氏郷(ガモウウジサト)の小姓で,のち浪人し美男のかぶき者として名高かった名越山三郎に擬される。
名古屋工業地帯
なごやこうぎょうちたい 【名古屋工業地帯】
⇒中京工業地帯(チユウキヨウコウギヨウチタイ)
名古屋工業大学
なごやこうぎょうだいがく 【名古屋工業大学】
国立大学の一。1905年(明治38)創立の名古屋高等工業学校と県立工専が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。本部は名古屋市昭和区。
名古屋市立大学
なごやしりつだいがく 【名古屋市立大学】
公立大学の一。名古屋女子医科大学と名古屋薬科大学が統合し,1950年(昭和25)に設立。本部は名古屋市瑞穂区。
名古屋帯
なごやおび [4] 【名古屋帯】
女帯の一。お太鼓に結ぶ部分を並幅,他の部分を半幅に作ったもの。大正初期,名古屋で考案されて,広まった。
名古屋扇
なごやおうぎ [4] 【名古屋扇】
⇒なごやせん(名古屋扇)
名古屋扇
なごやせん [3] 【名古屋扇】
名古屋地方から産出する扇子。骨は密で,地紙に渋をひいた,じょうぶなもの。なごやおうぎ。
名古屋本線
なごやほんせん 【名古屋本線】
名古屋鉄道の鉄道線。愛知県豊橋・新名古屋・岐阜県新岐阜間,99.8キロメートル。
名古屋玄医
なごやげんい 【名古屋玄医】
(1628-1696) 江戸初期の医師。京都の人。字(アザナ)は閲甫・富潤。号は丹水子・宜春庵・桐渓。古医方の創始者。著「医方問余」など。
名古屋甚句
なごやじんく [4] 【名古屋甚句】
名古屋地方の民謡で,お座敷唄。源流は江戸末期にはやった「そうじゃおまへんか節」。明治の中頃,源氏節芝居の幕間に名古屋方言やなぞ解き・三題噺などの歌詞を即興で作って唄ったことから流行。
名古屋種
なごやしゅ [3] 【名古屋種】
ニワトリの一品種。名古屋地方の在来種にコーチン種を交配,改良したもの。羽毛は黄褐色。卵肉兼用種。名古屋コーチン。
名古屋経済大学
なごやけいざいだいがく 【名古屋経済大学】
私立大学の一。1978年(昭和53)市邨学園大学として設立。83年現名に改称。本部は犬山市。
名古屋線
なごやせん 【名古屋線】
近畿日本鉄道の幹線鉄道線。三重県伊勢中川・近鉄名古屋間,78.8キロメートル。近鉄大阪線・山田線と結んで名古屋と大阪,伊勢方面とを連絡する。
名古屋芸術大学
なごやげいじゅつだいがく 【名古屋芸術大学】
私立大学の一。1970年(昭和45)設立。本部は愛知県師勝町。
名古屋行灯
なごやあんどん [4] 【名古屋行灯】
江戸時代に使われた角行灯の一。火袋の枠に細い鉄を用いたもの。
名古屋造形芸術大学
なごやぞうけいげいじゅつだいがく 【名古屋造形芸術大学】
私立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は小牧市。
名古屋鉄道
なごやてつどう 【名古屋鉄道】
大手民営鉄道の一。名古屋を中心とし,愛知と岐阜南部に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ539.3キロメートル。名古屋本線・三河線・常滑線などよりなる。名鉄。
名古屋音楽大学
なごやおんがくだいがく 【名古屋音楽大学】
私立大学の一。1976年(昭和51)設立。本部は名古屋市中村区。
名句
めいく [1] 【名句】
(1)すぐれた俳句。有名な俳句。
(2)有名な文句。
(3)気のきいた文句。「―を吐く」
名句
めいく【名句】
a beautiful passage (文句);beautiful lines (詩歌).
名号
めいごう [0][3] 【名号】
(1)となえる名。また,名声。
(2)「みょうごう(名号)」に同じ。
名号
みょうごう ミヤウガウ [3][0] 【名号】
仏や菩薩の名。特に阿弥陀仏の名や「南無阿弥陀仏」の六字などをいう。尊号。徳号。「―を唱える」
名号連歌
みょうごうれんが ミヤウガウ― [5] 【名号連歌】
追善や祈祷(キトウ)のため,神仏の名号を句頭に置いた冠字(カムリジ)連歌。手向ける神仏の名をとるのが普通。
名君
めいくん [1][0] 【名君】
立派な君主。すぐれた君主。
名吟
めいぎん [0] 【名吟】
(1)すぐれた詩歌・俳句。有名な詩歌・俳句。
(2)すぐれた吟詠。
名告り
なのり [3][0] 【名乗り・名告り】 (名)スル
(1)自分の氏名や身分などを告げること。「互いに―もせずに別れた」
(2)名前に用いる漢字の訓。
(3)戦場や警戒の厳重な場所,大内裏の宿直(トノイ)などで,一定の形式によって自分の姓名・家系・身分などを告げること。また,その声。「朝倉や木の丸殿に我が居れば…―をしつつ行くは誰/神楽歌」
(4)公家・武家の男子が元服の際,幼名にかえ,通称以外に加える名。幼名吉法師,通称三郎などに対する信長の類。
(5)(普通「名ノリ」と書く)能で,シテ・ワキなどが舞台に登場して最初に身分・姓名・人柄,登場の趣旨を述べる言葉。
名告る
なの・る [2] 【名乗る・名告る】 (動ラ五[四])
(1)自分の名や身分を他人に向かって言う。「受付で―・る」「名を―・れ」
(2)自分がその当人であることを申し出る。「犯人が―・って出る」
(3)自分の名とする。「旧姓を―・る」「二代目を―・る」
(4)虫・鳥などが鳴き声を立てる。「蚊のほそごゑにわびしげに―・りて/枕草子 28」
(5)売り物の名を呼ぶ。「海老・鰯…―・りて過る事も明くれなり/鶉衣」
[可能] なのれる
名和
なわ 【名和】
姓氏の一。
名和神社
なわじんじゃ 【名和神社】
鳥取県名和町にある神社。名和長年とその一族・家臣を祀(マツ)る。
名和長年
なわながとし 【名和長年】
(?-1336) 南北朝時代の武将。伯耆(ホウキ)の豪族。通称,又太郎。隠岐を脱出した後醍醐天皇を船上山(センジヨウセン)に迎えて挙兵,鎌倉幕府軍を破る。建武政権に重きをなしたが,のち足利尊氏を京都に迎え撃ち戦死。
名和靖
なわやすし 【名和靖】
(1857-1926) 動物学者。岐阜県生まれ。1896年(明治29)名和昆虫研究所を設立。月刊誌「昆虫世界」を刊行し,昆虫学の普及と農作物の害虫駆除・予防に貢献。
名品
めいひん [0] 【名品】
すぐれた作品・品物。逸品。
名器
めいき [1] 【名器】
すぐれた器物・楽器。有名な器物・楽器。
名国替
なくにがえ [2] 【名国替】
国司任命の際,名替(ナガエ)・国替(クニガエ)を一緒に行うこと。
名園
めいえん [0] 【名園】
立派な庭園。名高い庭園。
名地
めいち [1] 【名地】
有名な土地。名高い土地。
名城
めいじょう [0] 【名城】
すぐれた城。名高い城。
名城大学
めいじょうだいがく メイジヤウ― 【名城大学】
私立大学の一。1928年(昭和3)創立の名古屋高等理工科学校を源とし,49年現名の新制大学として発足。本部は名古屋市天白区。
名城線
めいじょうせん メイジヤウ― 【名城線】
名古屋市営の地下鉄道線。名古屋市大曾根・栄・名古屋港間,14.9キロメートル。
名士
めいし【名士】
a noted[celebrated,distinguished]person.
名士
めいし [1] 【名士】
世間に名を知られている人。著名な人。
名声
めいせい [0] 【名声】
名高い評判。良い評判。ほまれ。
名声
めいせい【名声】
fame;→英和
reputation.→英和
〜ある famous;→英和
celebrated.〜を得る win[gain]fame[a reputation].〜を傷つける injure one's reputation.→英和
名妓
めいぎ [1] 【名妓】
芸や容姿がすぐれた芸者。有名な芸妓。
名媛
めいえん [0] 【名媛】
有名な女性。ゆかしい女性。
名子
なご [1] 【名子】
中世,名主・領主のもとで,住居・耕地などを借り,労役を提供した農民。近世には多く本百姓になったが,地方によっては本百姓との身分的隷属関係が残され,下人・被官・脇(ワキ)の者・家抱(ケホウ)・作り子・高下(タカジタ)などの名称で呼ばれた。
名子親
なごおや [2] 【名子親】
名子の属する家の主人。
名字
みょうじ ミヤウ― [1] 【名字】
(1)(「苗字」とも書く)その家の名。姓。
(2)同じ氏族から出た家々が,その住所・名田などによって付けた名。「源」は氏の名で,その分かれが「新田」「足利」と称した類。
名字
みょうじ【名字】
a family name;a surname.→英和
名字帯刀
みょうじたいとう ミヤウ―タウ [1] 【名字帯刀】
名字を名のり,刀を所持・携行する権利。江戸時代の武士身分を象徴する特権。例外として,功績・善行を認められた農民・町人にも与えられた。
名字御免
みょうじごめん ミヤウ― [1] 【名字御免】
江戸時代,庶民が功労・家柄などによって名字を名のることを許されたこと。
名字拝領
みょうじはいりょう ミヤウ―リヤウ [1] 【名字拝領】
主君の名字を賜って自分の名字とすること。
名字朝臣
みょうじあそみ ミヤウ― 【名字朝臣】
四位の者の名の次に姓(カバネ)の一つである朝臣を書くこと。「親房朝臣」の類。
名宛て
なあて [0] 【名宛て】
(1)書簡や小包・書類などを出す際,それらの受取人の名前を指定すること。また,その名前。あてな。
(2)名ざし。特に,遊女を指名すること。「突出しの其日よりお前を客の―にして/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
名宛て人
なあてにん [0][3] 【名宛て人】
(1)書類・荷物などの受取人として指定された人。
(2)特に,証券などの作成の際,指定される特定人。約束手形の受取人の類。
名宛人
なあてにん【名宛人】
an addressee.→英和
⇒宛名.
名宝
めいほう [0] 【名宝】
名高い宝。すぐれた宝。
名実
めいじつ [0] 【名実】
名称と実体。また,評判と実際。「―ともに日本を代表する作家」
名実ともに
めいじつ【名実ともに】
(both) in name and reality.
名家
めいか【名家】
(1) ⇒名門.
(2) a famous person.⇒大家(たいか).
名家
めいか [1] 【名家】
(1)すぐれた家柄。名門。
(2)あることにすぐれた技術をもつ人。名人。
(3)公卿の家格の一。文官出身で,大納言まで昇進できるもの。羽林(ウリン)家の次,諸大夫家の上に位置する。日野・広橋・烏丸・勧修寺・万里小路(マデノコウジ)など。
(4)中国,春秋戦国時代の諸子百家の一。鄧析・恵施・公孫竜などを代表とする論理学者の一派。名(言葉)と実(実体)の関係を明らかにしようとした。
名寄
なよせ [0] 【名寄(せ)】 (名)スル
(1)名所や人物などの名を寄せ集めること。また,そのもの。「名所―」
(2)金融機関で,同一名義の勘定をまとめること。
名寄
なよろ 【名寄】
北海道北部の市。名寄盆地の農林・畜産物の集散地。製材・製酪・食品工業が発達。
名寄せ
なよせ [0] 【名寄(せ)】 (名)スル
(1)名所や人物などの名を寄せ集めること。また,そのもの。「名所―」
(2)金融機関で,同一名義の勘定をまとめること。
名寄帳
なよせちょう [0] 【名寄帳】
中世・近世の土地台帳の一。年貢負担者ごとにその土地の種類・面積,年貢の額などを書き上げた帳簿。
名対面
なだいめん [2] 【名対面】
(1)宮中で,宿直(トノイ)の官人や滝口の武士が,夜の一定の時刻(多く亥(イ)の刻)に点呼をうけて氏名を名乗ること。名謁(ミヨウエツ)。宿直奏(トノイモウシ)。問籍(モンジヤク)。
(2)戦場で互いに名乗りあうこと。「互いに―して散々に射る。死ぬる者もあり/盛衰記 41」
名将
めいしょう [0] 【名将】
すぐれた武将。名高い将軍。
名将
めいしょう【名将】
a great commander[general (将軍)].
名局
めいきょく [0] 【名局】
囲碁や将棋で,すばらしい対局。また,有名な対局。
名山
めいざん [1] 【名山】
姿が美しく立派な風格の山。名高い山。「日本の―富士」
名峰
めいほう [0] 【名峰】
形の美しい山。有名な山。名山。
名川
めいせん [0] 【名川】
有名な川。名水。
名工
めいこう [0] 【名工】
すぐれた工芸人。名高い工芸人。名匠。
名工
めいこう【名工】
a skillful craftsman;an expert artisan.
名帳
みょうちょう ミヤウチヤウ [0] 【名帳】
(1)過去帳のこと。[日葡]
(2)融通念仏宗で,大念仏に参加した者の名を記した帳面。
名広め
なびろめ [0][4] 【名広め・名披露目】
芸人が襲名したとき,商店が開店するときなどに,その芸名や店名などを世間に知らせ広めること。
名店
めいてん [0] 【名店】
有名な店。
名店街
めいてんがい [3] 【名店街】
名店が並ぶ町すじ。また,デパートなどで,名店を集めた売り場。
名店街
めいてんがい【名店街】
a quarter of famous specialty stores.
名張
なばり 【名張】
三重県中西部,上野盆地南部にある市。上代からの伊勢から大和に通ずる街道の宿駅。美濃波多の古墳群や赤目四十八滝などがある。
名彙
めいい [1] 【名彙】
物の名などを集めた書物。また,それを解説したもの。
名徳
めいとく [0] 【名徳】
名声が高く徳のあること。また,その人。多く僧侶にいう。
名所
めいしょ [0][3] 【名所】
景色や古跡などで有名な地。名勝。「梅の―」
名所
などころ [2] 【名所】
(1)器物・道具などの各部分の名称。「太刀の―」
(2)名のある所。名高い所。名所(メイシヨ)。「紅葉の―」「年比さだかならぬ―を考へ置き侍れば/奥の細道」
(3)姓名と住所。「小さんの―聞きただし/人情本・娘節用」
名所を見物する
めいしょ【名所を見物する】
see[do]the sights <of Kyoto> .…の〜である be famous[noted]for….‖名所旧跡 places of scenic beauty and historic interest.
名所図会
めいしょずえ [4] 【名所図会】
江戸後期に刊行された,各地の名所・街道・寺社などの来歴・伝説・名物などを絵入りで説明した通俗地誌。1780年(安永9)の「都名所図会」が最も古く「江戸名所図会」など多数刊行された。
名所尽くし
めいしょづくし [4] 【名所尽(く)し】
多くの名所を歌に詠み込んだり,絵に描き集めたもの。
名所尽し
めいしょづくし [4] 【名所尽(く)し】
多くの名所を歌に詠み込んだり,絵に描き集めたもの。
名所案内
めいしょあんない [4] 【名所案内】
(1)名所の案内をすること。
(2)旅行者のために,名所の地理・見所とその由緒・名物などを記した印刷物。
名所記
めいしょき [3] 【名所記】
江戸前期に刊行された名所案内記。挿絵を伴うことが多く,のち名所図会に引き継がれる。中川喜雲「京童」,山本泰順「洛陽名所集」などに始まる。
名手
めいしゅ【名手】
⇒名人.
名手
めいしゅ [1] 【名手】
腕前のすぐれた人。名人。「弓の―」
名技
めいぎ [1] 【名技】
すばらしいわざ・演技。
名折れ
なおれ [3][0] 【名折れ】
名誉・名声が傷つくこと。不名誉。「一族の―だ」「―になる」
名折れ
なおれ【名折れ】
(a) disgrace;→英和
(a) shame.→英和
〜になる bring dishonor <on> .
名披露目
なびろめ [0][4] 【名広め・名披露目】
芸人が襲名したとき,商店が開店するときなどに,その芸名や店名などを世間に知らせ広めること。
名指し
なざし [0] 【名指し】 (名)スル
名前を言ってそれとさし示すこと。指名。「―で非難する」「―を受ける」「なじみの芸妓を―する」
名指し人
なざしにん [0] 【名指し人】
(1)指名された人。
(2)指定した手形の受取人。
名指す
なざ・す [2][0] 【名指す】 (動サ五[四])
名前を言ってそれとさし示す。「それと―・して非難する」
[可能] なざせる
名指す
なざす【名指す】
name;→英和
call <a person> by name;→英和
designate.→英和
名教
めいきょう [0] 【名教】
人の行うべき道を示す教え。すぐれた教え。また,儒教の教えをいう。
名数
めいすう [3] 【名数】
(1)同類のものをいくつかまとめ,上に数字をつけて呼ぶ呼び方。「三筆」「四天王」「五山」「七福神」「八景」「十哲」など。
(2)単位の名称や助数詞のついた数。「三人」「五回」「一〇〇円」など。
⇔無名数
名文
めいぶん [0] 【名文】
すぐれた文。また,有名な文章。「―家」
名文
めいぶん【名文】
a beautiful passage.名文家 a master of style;a stylist.→英和
名文句
めいもんく [3] 【名文句】
有名な文句。また,人々を感心させるような文句。
名族
めいぞく [1][0] 【名族】
名高い家柄。名門。
名曲
めいきょく [0] 【名曲】
すぐれた楽曲。有名な楽曲。
名曲
めいきょく【名曲】
a famous piece of music.
名替
ながえ [0] 【名替】
中古,年官によって国の掾(ジヨウ)や目(サカン)などに任ぜられた者がそれを希望しないとき,改めて他の人を任じたこと。
名月
めいげつ [1] 【名月】
陰暦八月十五夜の月。「中秋の―」[季]秋。《―や池をめぐりて夜もすがら/芭蕉》
名望
めいぼう [0] 【名望】
名声と人望。「―ある人」
名望
めいぼう【名望】
(a) reputation;→英和
popularity.→英和
名望家 a man of high reputation.
名望家
めいぼうか [0] 【名望家】
評判が高く人望のある人。
名木
めいぼく [0] 【名木】
(1)由緒があって名高い木。
(2)すぐれた香木。多く伽羅(キヤラ)をいう。
名木
めいぼく【名木】
a time-honored tree;precious wood.
名札
なふだ [0] 【名札】
名前を記した札。「―をつける」
名札
なふだ【名札】
a name card;a name tag (荷物につける).⇒表札.
名松線
めいしょうせん 【名松線】
JR 東海の鉄道線。三重県松阪・伊勢奥津間,43.5キロメートル。雲出川に沿う。
名板貸し
ないたがし [0] 【名板貸し】
自己の氏名や商号を使って営業することを他人に許諾すること。看板貸し。名義貸し。
名栗
なぐり 【名栗】
埼玉県南西部,入間郡の村。南北に名栗川が流れ,林業が盛ん。
名栗川
なぐりがわ 【名栗川】
荒川の支流入間(イルマ)川のうち,飯能から上流部分の称。
名案
めいあん [0] 【名案】
すばらしい思いつき。「―が浮かぶ」
名案
めいあん【名案】
a good[bright]idea.
名桜大学
めいおうだいがく メイアウ― 【名桜大学】
私立大学の一。1993年(平成5)設立。本部は名護市。
名橋
めいきょう [0] 【名橋】
形のすぐれた橋。また,有名な橋。
名機
めいき [1] 【名機】
すぐれた性能を持つ写真機・機械・飛行機など。
名歌
めいか [1] 【名歌】
すぐれた歌。名高い歌。
名残
なごり [3][0] 【名残】
〔「なごり(余波)」と同源〕
(1)物事が過ぎ去ったあとになお残る,それを思い起こさせる気配やしるし。余韻や余情。また,影響。「熱戦の―を残すグラウンド」「昔の―をとどめる古城」「夏の―」
(2)別れたあとに面影などが残って,なお心引かれること。また,別れの際の心残り。「―を惜しむ」「―が尽きない」
(3)物事の最後。終わり。「―の夜」「この世の―」「その日の―なれば限りの風(フウ)なり/花鏡」
(4)去った人や故人を思い出すよすがとなるものや事。故人の形見や子孫。「おぼし出づばかりの―とどめたる身も,いとたけく/源氏(澪標)」「さてかの維時が―は/増鏡(新島守)」
(5)病後などの身体に残る影響。「いと重くわづらひ給ひつれど,ことなる―残らず/源氏(夕顔)」
(6)残り。残余。「弥生中の六日なれば花はいまだ―あり/平家 3」
(7)「名残の折」の略。
名残の宴
なごりのえん 【名残の宴】
別れを惜しんで催す酒盛り。
名残の折
なごりのおり [0] 【名残の折】
連歌や連句を懐紙(カイシ){(2)}に書くときの最後の一折のこと。裏表に分け百韻では表に一四句,裏に八句,歌仙(三六句)では表に一二句,裏に六句を記す。名残。
→懐紙
名残の月
なごりのつき 【名残の月】
(1)夜明けに空に残っている月。有明けの月。残月。
(2)陰暦九月十三夜の月。その年最後の観月。後(ノチ)の名月。
名残の杯
なごりのさかずき 【名残の杯】
別れを惜しんで酒を酌み交わす杯。
名残の花
なごりのはな 【名残の花】
(1)散り残っている(桜の)花。
(2)連句で,名残の折の裏の定座(ジヨウザ)に詠まれる花の句。
名残の茶
なごりのちゃ 【名残の茶】
残り少なくなった茶の名残を惜しんで,旧暦八,九月頃催す茶会。名残の茶事。
名残の表
なごりのおもて 【名残の表】
連歌や連句を懐紙に書くときの最後の一折の表のこと。名表。名オ。
名残の袖
なごりのそで 【名残の袖】
別れの悲しさにあふれる涙でぬれた袖。別離の心残りを惜しむたとえ。名残の袂(タモト)。「別れけむ―もかわかぬに置きやそふらむ秋の夕露/新古今(哀傷)」
名残の裏
なごりのうら 【名残の裏】
連歌や連句を懐紙に書くときの最後の一折の裏のこと。名裏。名ウ。
名残の雪
なごりのゆき 【名残の雪】
(1)春にはいってから降る雪。[季]春。
(2)春になっても消え残っている雪。
名残の霜
なごりのしも 【名残の霜】
八十八夜の頃に降りる霜。別れ霜。忘れ霜。
名残り
なごり【名残り】
(1)[痕跡]traces;vestiges.(2)[別れ]parting;→英和
farewell.→英和
〜惜しい be sorry to part <with a person> .
〜を惜しむ give an affectionate farewell <to> .
名残惜しい
なごりおし・い [5] 【名残惜しい】 (形)[文]シク なごりを・し
別れを惜しむ気持ちが強く,別れるのがつらい。心残りが多くて別れにくい。「―・いが,これでお別れしましょう」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
名残無し
なごりな・し 【名残無し】 (形ク)
(1)残すところがない。あとかたない。「―・く燃ゆと知りせば/竹取」
(2)心残りがない。思い残すところがない。「いみじく―・くも見つるかなと宣へば/枕草子 49」
(3)以前と全く異なる様子である。打って変わったさまである。「よろづ涙留めしのぶべき心地もせずなりて,―・く御簾の内に入れ奉りて/浜松中納言 1」
名残狂言
なごりきょうげん [4] 【名残狂言】
⇒お名残狂言
名残顔
なごりがお [0] 【名残顔】
名残惜しそうな顔つき。
名水
めいすい [0] 【名水】
(1)よい水。茶の湯に適した名高い清水(シミズ)。醒ヶ井(サメガイ)・利休井・宇治橋三の間・住吉などの水。
(2)有名な川。名川。
名流
めいりゅう [0] 【名流】
名高い人たち。名士たち。
名湯
めいとう [0] 【名湯】
怪我や病気の回復などにすぐれた効力をもつ温泉。
名演
めいえん [0] 【名演】
すぐれた演技・演奏。
名瀬
なぜ 【名瀬】
鹿児島県,奄美諸島の大島北西岸にある市。諸島の行政・経済・交通の中心地。大島紬(ツムギ)を特産。
名無し
ななし [0] 【名無し】
名前がないこと。名前がついていないこと。また,そのもの。
名無しの
ななし【名無しの】
nameless;anonymous;→英和
unknown.→英和
名無しの権兵衛 a Mr.What's-his-name.
名無しの権兵衛
ななしのごんべえ [5] 【名無しの権兵衛】
姓名のわからない人をさしてふざけて呼ぶ語。
名無し指
ななしゆび [3] 【名無し指】
薬指(クスリユビ)のこと。無名指(ムメイシ)。
名無し草
ななしぐさ [3] 【名無し草】
名もない草。つまらない雑草。
名物
めいぶつ [1] 【名物】
(1)その土地の有名な産物。名産。
(2)ある地域や社会で風変わりだったり独特だったりして,評判の人や物。「ご当地の―男」「―の裸祭り」
(3)由緒あるすぐれた茶道具。松平不昧(フマイ)によって東山時代のものを大名物,千利休時代のものを名物,小堀遠州の選定したものを中興名物と分類された。
(4)物の,名と性質。また,それを研究する学問。
(5)名高いもの。名器。「玄象にもあひおとらぬ希代の―なりけり/平家 7」
名物
めいぶつ【名物】
a special product (名産);a feature (評判の物).→英和
名物男 a popular figure;a local character.
名物切
めいぶつぎれ [0] 【名物裂・名物切】
鎌倉時代から江戸中期にかけて渡来し,茶器などの袋や出し帛紗(フクサ)として珍重されて,特定の名で呼ばれるきれ。主として中国の宋・元・明・清代の絹織物で,南蛮渡来の木綿織物なども含まれる。金襴・緞子(ドンス)・間道(カントウ)・錦・唐桟(トウザン)・更紗(サラサ)など。輸入の時代によって,古渡り・中渡り・今渡りなどに分ける。
名物裂
めいぶつぎれ [0] 【名物裂・名物切】
鎌倉時代から江戸中期にかけて渡来し,茶器などの袋や出し帛紗(フクサ)として珍重されて,特定の名で呼ばれるきれ。主として中国の宋・元・明・清代の絹織物で,南蛮渡来の木綿織物なども含まれる。金襴・緞子(ドンス)・間道(カントウ)・錦・唐桟(トウザン)・更紗(サラサ)など。輸入の時代によって,古渡り・中渡り・今渡りなどに分ける。
名物記
めいぶつき [4] 【名物記】
由緒ある茶道具などについて解説した書。多くは江戸時代に編纂・出版された。「御飾記」「茶記名物図彙」「古今名物類聚」などが著名。
名犬
めいけん [0] 【名犬】
りこうですぐれた犬。
名状
めいじょう [0] 【名状】 (名)スル
ありさまを言い表すこと。「―しがたい不安」
名状し難い
めいじょう【名状し難い】
〔形〕indescribable;→英和
indefinable;→英和
〔動〕be beyond description.
名玉
めいぎょく [0] 【名玉】
すばらしい宝石。有名な宝石。
名産
めいさん【名産】
a special product.
名産
めいさん [0] 【名産】
その土地の有名な産物。名物。
名田
みょうでん ミヤウ― [0] 【名田】
平安時代以降,口分田の私有化や荒地の開発などを契機として特定の個人のもとに集積された田地。所有者の名を冠し,譲渡・買得などによって伝領された。荘園・国衙(コクガ)領の基本部分を形成し,荘園制の崩壊に至るまで,年貢の賦課単位として機能し続けた。
名画
めいが【名画】
a famous[great]picture;a masterpiece;→英和
a good film (映画).
名画
めいが [1] 【名画】
(1)すぐれた絵画。
(2)すぐれた映画。
名盤
めいばん [0] 【名盤】
有名なレコード。すぐれたレコード。
名目
めいもく [0] 【名目】
〔「みょうもく」とも〕
(1)物の名。名称。「洋薬の―も…おぼえなければならん/安愚楽鍋(魯文)」
(2)実体を表していない,形式だけの名。また,口実。「研究費の―で支給する」
名目
めいもく【名目】
(1)[名称]a name;→英和
a title (称号).→英和
〜上の nominal <wages> .→英和
(2)[口実] <under[on]the> pretext <of,that…> .→英和
名目
みょうもく ミヤウ― [0] 【名目】
(1)「めいもく(名目)」に同じ。
(2)漢字の,習慣などによる特別な読み方。「定考」を「こうじょう」,「横笛」を「ようでう」と読む類。故実読み。
(3)ことわざ。
名目主義
めいもくしゅぎ [5] 【名目主義】
貨幣の本質をその素材価値にではなく,交換や支払いの手段としての機能に求める学説。ノミナリズム。
⇔金属主義
名目値
めいもくち [4] 【名目値】
時価で評価された額。例えば生産量は変わらなくても,インフレで時価が上昇すれば,名目国民総生産は高くなる。
→実質値
名目国民所得
めいもくこくみんしょとく [9] 【名目国民所得】
それが生み出された各年の貨幣価値で表示した国民所得。総生産量が不変でも,インフレなどの貨幣価値の変化に伴って変わる。
名目抄
みょうもくしょう ミヤウモクセウ 【名目抄】
有職故実書。一巻。洞院実煕著。室町時代前期成立。約六〇〇の語彙を分類して,故実読みを記す。禁中方名目抄。
名目的
めいもくてき [0] 【名目的】 (形動)
表向きの理由や体裁だけが備わっているさま。
⇔実質的
「―な規則」
名目的定義
めいもくてきていぎ [7] 【名目的定義】
ある語または概念を,その使用に関して規定するもの。語や概念に対応する事物の本質を明らかにしようとする定義と対比される。
名目読み
みょうもくよみ ミヤウ― [0] 【名目読み】
名目{(2)}による読み方。
名目論
めいもくろん [4] 【名目論】
⇒唯名論(ユイメイロン)
名目貨幣
めいもくかへい [5] 【名目貨幣】
素材の価値と表示された額面額とが一致していないが,法律などにより,表示された額面額で通用する貨幣。
名目賃金
めいもくちんぎん [5] 【名目賃金】
賃金水準の表示にあたり,支払われた貨幣額で表示された賃金。実質的な購買力は物価に影響されるので,名目的な水準しか表せない。
→実質賃金
名目資本
めいもくしほん [5] 【名目資本】
⇒貨幣(カヘイ)資本
名相
めいしょう [0] 【名相】
すぐれた宰相。名高い大臣。
名石
めいせき [0] 【名石】
色や形などのよい石。有名な石。
名神
めいしん [1] 【名神】
名古屋と神戸。
名神
みょうじん ミヤウ― [0] 【名神】
社格の一種。鎮座の年代が古く由緒正しくて霊験ある神社。名神社。
名神祭
みょうじんさい ミヤウ― [3] 【名神祭】
昔,国家の事変などの際,特に定められた名神に奉幣・祈願した臨時の祭り。
名神高速道路
めいしんこうそくどうろ 【名神高速道路】
愛知県小牧市と兵庫県西宮市を結ぶ高速道路。延長189.3キロメートル。1965年(昭和40)全線開通。小牧で東名高速道路・中央自動車道と接続。
名称
めいしょう [0] 【名称】
団体や組織などの社会的に通用する呼び名。「正式の―」「―の変更」
名称
めいしょう【名称】
a name;→英和
an appellation.→英和
名立たし
なだた・し 【名立たし】 (形シク)
評判になりそうである。名が立ちそうである。「―・しく,我が妻子どもとて,さる恥を見せわらはれけむ事よ/落窪 2」
名立たり
なだた・り 【名立たり】 (動ラ変)
〔「名立ちあり」の転〕
有名である。「これは―・りし涼・仲忠ぞな/宇津保(国譲下)」
名立たる
なだたる [3] 【名立たる】 (連体)
〔動詞「名立たり」の連体形から〕
有名な。名高い。「―剣豪」「世界に―名画」
名立て
なだて 【名立て】
評判が立つようにすること。浮き名を流すこと。「秋の野の花の―に女郎花かりにのみ来む人に折らるな/拾遺(秋)」
名立てがましい
なたてがまし・い 【名立てがましい】 (形)[文]シク なたてがま・し
ことさら評判を立てるようである。ことさらめいている。「―・しき天満屋お初/浄瑠璃・卯月の紅葉(上)」
名符
みょうぶ ミヤウ― [0] 【名簿・名符】
主として平安時代に,主従関係が成立する時,服従・奉仕のあかしとして従者から主人へ奉呈される官位・姓名・年月日を記した書き付け。官位の請願・秘伝の授受などに際しても下位者から上位者へ差し出された。名付き。名書(ナブミ)。二字(ニジ)。
名筆
めいひつ [0] 【名筆】
書画にすぐれていること。また,その人や作品。
名筆
めいひつ【名筆】
a beautiful handwriting (書);an excellent picture (画).
名答
めいとう【名答】
a clever[right]answer.御名答 You are quite right.
名答
めいとう [0] 【名答】
適切な答え。すぐれた答え。「ご―」
名節
めいせつ [0] 【名節】
名誉と節操。
名篇
めいへん [0] 【名編・名篇】
すぐれた詩文,または書物。
名簿
めいぼ【名簿】
a list of names.〜を作る make a list <of> .→英和
名簿
めいぼ [0] 【名簿】
姓名などを書き記した帳簿。「会員―」
名簿
みょうぶ ミヤウ― [0] 【名簿・名符】
主として平安時代に,主従関係が成立する時,服従・奉仕のあかしとして従者から主人へ奉呈される官位・姓名・年月日を記した書き付け。官位の請願・秘伝の授受などに際しても下位者から上位者へ差し出された。名付き。名書(ナブミ)。二字(ニジ)。
名簿
なづき 【名付き・名簿】
自分の官位や姓名を記した文書。家臣や門人などになるときに差し出した。「兼輔朝臣の家に―を伝へさせ侍りけるに/後撰(雑二詞)」
名簿式比例代表制
めいぼしきひれいだいひょうせい [0] 【名簿式比例代表制】
比例代表制の一方式。各政党があらかじめ決定し届け出ておいた名簿または名簿上の候補者に対して投票を行うもの。
名籍
なのふだ 【籍・名籍】
〔名の文札(フミイタ)の意〕
名籍を記したもの。戸籍。なのふんだ。「年甫(ハジ)めて十余(アマリ),―に脱(モ)りて課(エツキ)に免(ノガ)るる者衆(オオ)し/日本書紀(欽明訓)」
名籍
みょうせき ミヤウ― [0] 【名籍】
姓名・年齢などを一戸ごとに記載した帳簿。
名籍
めいせき [0] 【名籍】
官位・姓名・年齢などを記した札。
名細し
なぐわ・し 【名細し】 (形シク)
名が美しい。よい名だ。「―・しき吉野の山は/万葉 52」
名編
めいへん [0] 【名編・名篇】
すぐれた詩文,または書物。
名義
めいぎ [3][1] 【名義】
(1)名前。特に,名目上・形式上,当事者とされている者の名。「母―の財産」「―を借りる」
(2)法律上の行為の主体,または権利義務の主体として表示されている名称。
(3)名前と,その名に伴うもの。名分。「―がたたぬ」
(4)表向きの理由。名目。
名義
めいぎ【名義】
the[one's]name.→英和
〜上の nominal.→英和
…の〜で in a person's name.妻の〜に書き換える transfer <property> to one's wife.‖名義書換 transfer.
名義人
めいぎにん [0] 【名義人】
名義{(2)}として表明されている人。
名義抄
みょうぎしょう ミヤウギセウ 【名義抄】
「類聚(ルイジユ)名義抄」の略称。
名義書換
めいぎかきかえ [4][0] 【名義書換】
証券上または帳簿上の権利者とされている人(名義人)の表示を書き換えること。
名義書換代理人
めいぎかきかえだいりにん [0] 【名義書換代理人】
会社にかわって株式の名義書換を行う者。
→証券代行
名義貸し
めいぎがし [0] 【名義貸し】
(1)自分の名義を他人の財産や権利のために貸すこと。
(2)自己の名前は出したくない顧客(特に大口投資家)のために,証券会社が名義だけを貸すこと。原則的に禁止されている。
名聞
みょうもん ミヤウ― [0] 【名聞】
世聞の評判。名誉。めいぶん。
名聞
めいぶん [0] 【名聞】
世間の評判。世間体。みょうもん。「―をはばかる」
名聞利養
みょうもんりよう ミヤウ―ヤウ [0] 【名聞利養】
〔仏〕 名声を得ることと財産をふやすこと。人間の社会的欲望の代表とされる。
名聞苦し
みょうもんぐる・し ミヤウモン― 【名聞苦し】 (形シク)
名声を求めるために夢中になっている。「―・しく仏の御教へにたがふらんとぞ覚ゆる/徒然 10」
名臣
めいしん [0] 【名臣】
すぐれた家臣。立派な家来。
名臣言行録
めいしんげんこうろく メイシンゲンカウロク 【名臣言行録】
中国,宋代の名臣の言行を集めた書。七五巻。宋の朱熹(シユキ),李幼武編。宋名臣言行録。
名舗
めいほ [1] 【名舗】
有名な老舗(シニセ)。
名色
みょうしき ミヤウ― [0] 【名色】
〔仏〕
〔梵 nāma-rūpa〕
精神的な存在と物質的な存在。認識の対象となるものの総称。
→十二因縁
名花
めいか [1] 【名花】
(1)すぐれて美しい花。名高い花。
(2)美女のたとえ。
名花十二客
めいかじゅうにかく [1][3] 【名花十二客】
宋の張景修が一二の名花を一二種の客にたとえたもの。牡丹を貴客,梅を清客,菊を寿客,瑞香(沈丁花)を佳客,丁香(丁子)を素客,蘭を幽客,蓮を静客,酴釄(トビ)を雅客,桂を仙客,薔薇を野客,茉莉(マツリ)を遠客,芍薬を近客とする。南画の画題とされる。
名花十友
めいかじゅうゆう [1] 【名花十友】
宋の曾端白が一〇の名花を一〇種の友にたとえたもの。酴釄(トビ)を韻友,茉莉(マツリ)を雅友,瑞香(沈丁花)を殊友,荷花(蓮)を浄友,巌桂(木犀)を仙友,海棠を名友,菊を佳友,芍薬を艶友,梅を清友,梔子(クチナシ)を禅友とする。南画の画題とされる。
名草
なぐさ [0] 【名草】
よく名の知られた草。
名草
めいそう [0] 【名草】
花の美しさ,薬効などで有名な草。
名草
なぐさ 【名草・菜草】
紀伊国の旧地名。
名草の浜
なぐさのはま 【名草の浜】
和歌山市の南部,紀三井寺(キミイデラ)付近の浜。((歌枕))「跡見れば心―千鳥/後撰(恋二)」
名菓
めいか [1] 【名菓】
すぐれた菓子。有名な菓子。
名著
めいちょ [1] 【名著】
すぐれた著作。名高い著書。
名著
めいちょ【名著】
a fine book[work].
名薬
めいやく [0][1] 【名薬】
よく効く薬として名高い薬。
名親
なおや [0] 【名親】
名づけ親。
名言
めいげん [0] 【名言】
ことの道理をうまく表現した言葉。名句。「―を吐く」
名言
めいげん【名言】
a wise saying.
名訳
めいやく【名訳】
an excellent translation.
名訳
めいやく [0] 【名訳】
すぐれた翻訳。
名評
めいひょう [0] 【名評】
すぐれた批評。
名詞
めいし【名詞】
《文》a noun.→英和
名詞
なことば [2] 【名詞】
⇒めいし(名詞)
名詞
めいし [0] 【名詞】
品詞の一。事物の名を表し,またそれを指し示す自立語。活用がなく,単独で主語となり得るもの。また,「の」「を」「に」などの助詞を伴って連体修飾語・連用修飾語となり,「だ」などを伴って述語にもなる。その下位区分に普通名詞・固有名詞・数詞などの類がある。代名詞とともに体言と総称される。
〔代名詞をも名詞に含める説もあり,この説では,名詞すなわち体言ということになる〕
名詞句
めいしく [3] 【名詞句】
文の一部を構成する一連の語で,全体として一つの名詞と同じはたらきをするもの。「初めての土地へ行くのは楽しいことだ」の「初めての土地へ行くの」「楽しいこと」などの類。
名詞法
めいしほう [0] 【名詞法】
動詞や形容詞の活用形を名詞として使う用法。普通,連用形にこの用法があるが,終止形の場合もある。動詞「遊ぶ」を「遊び」,形容詞「多い」を「多く(の人)」,文語形容詞「辛(カラ)し」を「芥子(カラシ)」として用いるの類。
名詞節
めいしせつ [3] 【名詞節】
文の一部を構成する一連の語で,全体として一つの名詞と同じはたらきをするもののうち,その一連の語の中に主語・述語の関係にある語を含むもの。「彼が努力家であるのはだれもが認めるところだ」の「彼が努力家であるの」「だれもが認めるところ」などの類。
名詩
めいし [1][0] 【名詩】
すぐれた詩。また,有名な詩。
名詮自性
みょうせんじしょう ミヤウセンジシヤウ 【名詮自性】
〔仏〕 名はその物の性質をおのずから表すということ。
名誉
めいよ【名誉】
honor;→英和
credit.→英和
〜ある honorable <position> .→英和
〜にかけて on one's honor.〜を博する win[gain]honor.〜と思う It is a great honor <to do> .〜となる be a credit <to one's school> ;do honor <to> .〜を汚す disgrace[bring discredit on] <one's family> .→英和
‖名誉会長 an honorary president.名誉毀損罪 a libel (文書);(a) slander (口頭).名誉教授 a professor emeritus.名誉市民 an honorary citizen.名誉職 a honorary post.
名誉
めいよ [1] 【名誉】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)すぐれている,価値があると認められる・こと(さま)。ほまれ。「一家の―」「―に思う」「受賞を―なことと思う」「―ある賞」
(2)すぐれていると認められて得た尊厳。体面。面目。「―を保つ」「―を傷つける」
(3)功績をたたえて与えられる称号。身分などを表す名詞に付けて用いる。「―会長」「―市民」
(4)有名であること。名高いこと。善悪ともにいう。「三塔―の悪僧/太平記 8」
(5)すぐれていること。上手なこと。また,そのさま。「さても―の香ききかな/浮世草子・一代男 5」
(6)不思議である・こと(さま)。奇妙。めいよう。「只今迄たしかに十両見えしに。―の事ぞかし/浮世草子・諸国はなし 1」「これは―な,下に穴があいて有る/歌舞伎・壬生大念仏」
■二■ (副)
不思議に。どういうわけか。「―お客へ無心をおつしやれぬ太夫さまぢや/浮世草子・禁短気」
名誉
めいよう 【名誉】
〔「めいよ(名誉)」の転〕
■一■ (名・形動)
不思議である・こと(さま)。奇妙。「はて―な,ごめんだ��,もう酒はいやぢやわいなう/洒落本・通気粋語伝」
■二■ (副)
不思議に。変に。「『ゑんさんが酒をのまつしやらねえは,玉にきずだよ』『―,今の通は下戸さ』/洒落本・通言総籬」
名誉刑
めいよけい [3] 【名誉刑】
人の名誉の剥奪を内容とする刑罰。公権の停止・剥奪などがこれに当たるが,現行刑法は認めていない。
名誉市民
めいよしみん [4] 【名誉市民】
公共の福祉や文化に貢献した人に対し,市が贈る称号。居住者や出身者など,その市に関係のある人が対象となる。
名誉心
めいよしん [3] 【名誉心】
名誉を望み求める心。名誉欲。
名誉挽回
めいよばんかい [1][0] 【名誉挽回】
一度傷ついた名誉を取り戻すこと。名誉回復。
名誉教授
めいよきょうじゅ [4] 【名誉教授】
大学に教授として多年勤めた者で,特に教育・研究に功績があったとして,大学がその退職後に贈る称号。
名誉権
めいよけん [3] 【名誉権】
人格権の一。人がみだりにその名誉を害されない権利。
名誉毀損
めいよきそん [4][1] 【名誉毀損】
他人の名誉を傷つけ,損害をあたえること。(1)民事上は,人の品性・名声・信用などについての社会的評価を違法に侵害すること。不法行為となる。(2)刑事上は不特定または多数の人が知ることが可能な状態で,真偽にかかわらず,なんらかの具体的な事実を摘示して,その人の品性・能力などについての社会的評価を引き下げること。名誉毀損罪の対象となる。
名誉職
めいよしょく [3] 【名誉職】
他に本業をもつことができ,生活費としての俸給を受けない公職。古くは町村長・市会議員など,現在は民生委員・保護司などがこれに当たる。転じて,俸給などを受けず,形だけその職にあるような場合もいう。
名誉革命
めいよかくめい 【名誉革命】
〔Glorious Revolution〕
1688〜89年のイギリスの革命。カトリック国教化をはかるジェームズ二世の専制に対し,議会がオランダからオレンジ公ウィリアムを招請。孤立したジェームズは国外に逃亡,熱心なプロテスタントであるウィリアムが妻メアリ二世とともに王位につき,権利章典が定められ立憲君主制の基礎が確立。無血のうちに達成されたことを評価しての命名。
名誉領事
めいよりょうじ [4] 【名誉領事】
接受国人または接受国に在留する自国人の中から選任され,領事の事務を委嘱された人。
名語記
みょうごき ミヤウゴキ 【名語記】
語源辞書。経尊著。初稿六巻本は1268年,増補の一〇巻本は75年成立。主に鎌倉時代の口語を第二音節までイロハ順に配列し,片仮名漢字まじり文の問答体で語源の説明を記したもの。
名説
めいせつ [0] 【名説】
すぐれた説。有名な説。卓説。
名調子
めいちょうし [3] 【名調子】
味のある独特の語り口。また,調子に乗った弁舌。
名請人
なうけにん [0] 【名請人】
近世の検地の際,一筆の耕地ごとにその所持者と認定され,負担すべき年貢の数量とともに年貢納入の責任者として検地帳に登録された農民。高請人。竿請人。名請百姓。
名論
めいろん [0] 【名論】
すぐれた意見。立派な議論。「―卓説」
名論
めいろん【名論(卓説)】
a sound[convincing]argument.
名謁
みょうえつ ミヤウ― [0] 【名謁】
「名対面(ナダイメン){(1)}」に同じ。
名護
なご 【名護】
沖縄島北部の中心都市。緋寒(ヒカン)桜で知られる名護城址(ジヨウシ)がある。
名護屋
なごや 【名護屋】
佐賀県鎮西町の地名。壱岐海峡に面し,漁業の基地。中世は松浦(マツラ)党の一族名護屋氏の拠点。名護屋城跡がある。
名護屋城
なごやじょう 【名護屋城】
佐賀県鎮西町にあった城。1591年豊臣秀吉が朝鮮出兵の基地として築く。石垣が現存。
名護屋帯
なごやおび [4] 【名護屋帯】
〔豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に導入された技術によることから〕
江戸初期から中期にかけて流行した組紐(クミヒモ)の帯。絹糸を丸組みまたは平組みにし,両端に総(フサ)をつけたもの。幾重にも巻き両輪奈(モロワナ)に結びたらす。男女ともに用いた。
名護屋帯[図]
名護蘭
なごらん [2] 【名護蘭】
ラン科の常緑多年草。暖帯の林内の岩や樹上に着生する。茎は短く,左右に長楕円形で質の厚い葉を出す。夏,葉の間から長い花茎を下垂し,淡紅色の斑点がある淡緑白色の花を四〜一〇個つける。沖縄本島の名護に産するところからの名。
名越
なごし 【名越】
京都三条釜座の釜作りの家。桃山時代の善正は西村道仁とともに天下一を称し,長男三昌浄味は京都名越家の初代として釜作りのほか方広寺大仏殿の大鐘を鋳造。次男の家昌は徳川将軍家に招かれ江戸に下り,江戸名越家を興した。
名越し
なごし [0] 【夏越し・名越し】
「夏越(ナゴ)しの祓(ハラエ)」の略。
名越しの祓
なごしのはらえ 【夏越しの祓・名越しの祓】
六月晦日に各神社で行われる祓の行事。姓名・年齢を書いた形代(カタシロ)を神社に納めたり,水に流したりし,あるいは,参詣者が茅(チ)の輪くぐりをして祓をうける。六月祓(ミナヅキノハラエ)。夏祓(ナツバラエ)。夏越しの御禊。輪越しの祭。[季]夏。
→茅(チ)の輪
名跡
みょうせき ミヤウ― [0] 【名跡】
跡を継ぐべき家名。「―を継ぐ」
名跡
めいせき [0] 【名跡・名蹟】
(1)有名な旧跡。名高い古跡。
(2)有名な筆跡。
→みょうせき(名跡)
名蹟
めいせき [0] 【名跡・名蹟】
(1)有名な旧跡。名高い古跡。
(2)有名な筆跡。
→みょうせき(名跡)
名車
めいしゃ [0] 【名車】
すぐれた自動車。有名な自動車。
名辞
めいじ [0] 【名辞】
〔哲〕
〔term; (ラテン) terminus〕
言語に表現された概念。伝統的論理学の基本単位。実際上概念と同じものとされる。
→項辞
名辞論理学
めいじろんりがく [6] 【名辞論理学】
命題を主語,述語となっている名辞(概念)の外延の包摂・離接関係を表すものとみなし,それに基づいて推論の妥当な形式,法則性をとらえていくもの。例えば「すべての人間は死ぬ」という命題は,「人間」の外延のすべてが「死ぬもの」の外延に包まれることを述べている。伝統的論理学。集合の論理。
→命題論理学
名酒
めいしゅ [0] 【名酒】
よい酒。名高い酒。
名鉄
めいてつ 【名鉄】
⇒名古屋鉄道(ナゴヤテツドウ)
名鑑
めいかん [0] 【名鑑】
同類の人や物の名を集めた書物。「日本刀―」
名鑑
めいかん【名鑑】
a directory.→英和
名門
めいもん [0] 【名門】
(1)由緒のある家柄。立派な家柄。名家。
(2)有名な企業や学校。「私学の―」
名門
めいもん【名門】
a noble family (貴族);a famous[distinguished]family.〜の人 a man of family.‖名門校 a prestigious school[university].
名開き
なびらき [2] 【名開き】
「名広(ナビロ)め」に同じ。
名面
なめん 【名面】
名前。名跡(ミヨウゼキ)。
名頭
ながしら [2] 【名頭】
姓または名の最初の一字。「人の―の字を花もて現したるにぞありける/即興詩人(鴎外)」
名題
なだい [0] 【名題】
(1)歌舞伎・浄瑠璃で,上演される狂言の題名。外題(ゲダイ)。芸題。狂言名題。浄瑠璃名題。
(2)「名題看板」の略。
(3)「名題役者」の略。
名題下
なだいした [0] 【名題下】
歌舞伎役者の階級の一。名題役者の下に位する俳優。下回り。大部屋。
名題役者
なだいやくしゃ [4] 【名題役者】
〔江戸時代,名題看板の絵組みにはいる俳優の意から〕
座頭(ザガシラ)・立女方などを含む,技量優秀な幹部級の俳優の総称。
名題披露
なだいひろう [4] 【名題披露】
歌舞伎役者が名題役者に昇進したときに行う披露。
名題看板
なだいかんばん [4] 【名題看板】
歌舞伎劇場で掛ける表看板。上演狂言の総表題と主要な役者の絵などを書いた大名題看板と,狂言各幕の名題をのせた小名題看板とがある。
名香
みょうごう ミヤウガウ 【名香】
仏前にたく香。「―のいとかうばしく匂ひて/源氏(総角)」
名香
めいこう [0] 【名香】
よいかおりの香。名高い香。特に,香木についていう。
名香合せ
めいこうあわせ [5] 【名香合(わ)せ】
香合わせの一。名香をたいて歌合わせの様式にならい,香り・銘の優劣を競う遊び。
→薫物(タキモノ)合わせ
名香合わせ
めいこうあわせ [5] 【名香合(わ)せ】
香合わせの一。名香をたいて歌合わせの様式にならい,香り・銘の優劣を競う遊び。
→薫物(タキモノ)合わせ
名馬
めいば【名馬】
a good[fine]horse.
名馬
めいば [1] 【名馬】
すぐれた馬。よい馬。
名骨
めいこつ [0] 【名骨・明骨】
サメなどの軟骨を煮て乾かした食品。中国料理の材料。
名高い
なだか・い [3] 【名高い】 (形)[文]ク なだか・し
広く人々に名が知れわたっている。有名である。「前衛で―・い画家」
[派生] ――さ(名)
名高い
なだかい【名高い】
famous <for> ;→英和
well-known;notorious (悪名).→英和
后
きさき [2][0] 【后・妃】
(1)天皇の配偶者。皇后。中宮。また,女御などで天皇の母となった人。律令制では特に称号の第一とされた。
→夫人(3)
→嬪(ヒン)
「二条の―のまだ帝にも仕うまつり給はで/伊勢 3」
(2)王侯の妻。「王様とお―様」
后
きさい 【后】
〔「きさき」の転〕
皇后。中宮。「みかど・―のおぼしおきつるままにもおはしまさば/源氏(総角)」
后がね
きさきがね 【后がね】
〔「がね」は接尾語〕
将来后となるべき人。后の候補者。「幸ひ人の腹の―こそ/源氏(乙女)」
后の宮
きさいのみや 【后の宮】
「きさきのみや」に同じ。
后の宮
きさきのみや 【后の宮】
皇后・中宮の敬称。きさいのみや。「―もり聞かせ給ひて/栄花(月の宴)」
后土
こうど [1] 【后土】
地の神。国つ神。「皇天―」
后妃
こうひ [1] 【后妃】
王侯の妻。きさき。
后宮
こうぐう [3] 【后宮】
(1)皇后の御殿。
(2)皇后。
后宮職
きさいのみやのつかさ 【后宮職】
⇒皇后宮職(コウゴウグウシキ)
后町
きさきまち 【后町】
宮中の常寧殿の別名。きさいまち。[和名抄]
后町の井
きさきまちのい 【后町の井】
后町の廊のかたわらにある井戸。
后町の廊
きさきまちのろう 【后町の廊】
常寧殿から承香殿(シヨウキヨウデン)の馬道(メドウ)に通じる廊。渡り廊下ではなく土間。
后稷
こうしょく 【后稷】
〔「后」は君,「稷」は五穀〕
中国,周王朝の始祖とされる伝説上の人物。姓は姫(キ),名は棄(キ)。母が巨人の足跡を踏んでみごもり,生まれてすぐに棄(ス)てられたので棄という。舜(シユン)につかえて人々に農業を教え,功により后稷(農官の長)の位についた。
后立ち
きさきだち 【后立ち】
皇后や中宮の位につくこと。また,その儀式。立后。「三条太政大臣の大臣の姫君まゐり給ひて―あり/増鏡(藤衣)」
后腹
きさいばら 【后腹】
「きさきばら」に同じ。
后腹
きさきばら 【后腹】
后を母として生まれたこと。きさいばら。「―の女三の宮ゐたまひぬ/源氏(葵)」
吏
り [1] 【吏】
役人。官吏。「―の不善は国王に帰す/太平記 35」
吏人
りじん [1][0] 【吏人】
役人。官吏。
吏僚
りりょう [0] 【吏僚】
役人。官吏。
吏党
りとう [1] 【吏党】
帝国議会発足当時,藩閥政府を支持した政党の蔑称。大成会・国民協会など。
⇔民党
吏務
りむ [1] 【吏務】
役人のつとめ。官吏の職務。
吏卒
りそつ [1] 【吏卒】
下級の役人。小役人。
吏吐
りと [1] 【吏読・吏吐・吏道】
ハングルがつくられる以前に朝鮮で行われた,漢字の音訓による朝鮮語の表記法の総称。狭義には,朝鮮語の構文に合わせて書き下ろした,漢文の漢字語に添える朝鮮語の部分の表記をいう。新羅の神文王の時に薛総(セツソウ)の創案したものといわれ,公文書をはじめ金石文・歌謡の記述などにも用いられた。りとう。
吏員
りいん [1] 【吏員】
公共団体の職員。公吏。官吏。
吏才
りさい [0] 【吏才】
役人としての才覚。官吏としての能力。
吏読
りと [1] 【吏読・吏吐・吏道】
ハングルがつくられる以前に朝鮮で行われた,漢字の音訓による朝鮮語の表記法の総称。狭義には,朝鮮語の構文に合わせて書き下ろした,漢文の漢字語に添える朝鮮語の部分の表記をいう。新羅の神文王の時に薛総(セツソウ)の創案したものといわれ,公文書をはじめ金石文・歌謡の記述などにも用いられた。りとう。
吏読
りとう 【吏読】
⇒りと(吏読)
吏道
りと [1] 【吏読・吏吐・吏道】
ハングルがつくられる以前に朝鮮で行われた,漢字の音訓による朝鮮語の表記法の総称。狭義には,朝鮮語の構文に合わせて書き下ろした,漢文の漢字語に添える朝鮮語の部分の表記をいう。新羅の神文王の時に薛総(セツソウ)の創案したものといわれ,公文書をはじめ金石文・歌謡の記述などにも用いられた。りとう。
吏道
りどう [1] 【吏道】
官吏として守るべき道。
吏部
りぶ [1] 【吏部・李部】
〔「りほう」とも〕
(1)中国の六部の一。隋から清まで,官吏の任免,功績の考査などをつかさどった中央行政官庁。
(2)式部省の唐名。
吏部
りほう 【吏部・李部】
〔「ほう」は漢音〕
⇒りぶ(吏部)
吐き下し
はきくだし [0] 【吐き下し】 (名)スル
吐いたり下したりすること。吐瀉(トシヤ)。
吐き出す
はきだ・す [3][0] 【吐き出す】 (動サ五[四])
(1)口や胃に入れたものを,吐いて口から外に出す。「ガムを―・す」
(2)(狭い所を通して)中から外へ出す。「改札口から―・された人々」
(3)心の中にあることを話してしまう。「不満を―・す」
(4)蓄えてあった金品を提供する。「へそくりを―・す」
[可能] はきだせる
吐き出す
はきだす【吐き出す】
vomit (もどす);→英和
spit out (つばなどを);give[send]out (煙などを);breathe out (息を).
吐き出す
ほきだ・す [0][3] 【吐き出す】 (動サ五[四])
〔「はきだす」の転〕
「はきだす」に同じ。[ヘボン(三版)]
吐き口
はきぐち [2] 【吐(き)口】
水などを流し出す口。はけぐち。
吐き捨てる
はきす・てる [0][4] 【吐き捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 はきす・つ
吐き出して捨てる。「ガムを―・てる」「―・てるように言う」
吐き散らす
はきちら・す [0][4] 【吐き散らす】 (動サ五[四])
所かまわず吐いて,あたりを汚す。また,汚い言葉をやたらに吐く。「つばを―・す」「言いたい放題―・す」
吐き気
はきけ【吐き気】
sickness;→英和
nausea.→英和
〜を催す feel sick[nausea];be disgusted <by> (比喩的).〜を催すような sickening;→英和
disgusting (比喩的).→英和
吐き気
はきけ [3] 【吐(き)気】
胃の中の物をもどしそうな感じ。激しい嫌悪感や不快感にもいう。「―をもよおす」「―がする」
吐き薬
はきぐすり [3] 【吐(き)薬】
⇒催吐薬(サイトヤク)
吐き通す
つきとお・す [3] 【吐き通す】 (動サ五[四])
あくまで言い張る。「うそを―・す」
[可能] つきとおせる
吐く
つく【吐く】
(tell a) lie (うそを);→英和
heave a sigh (ため息を);→英和
draw[take] <a deep> breath (息を).
吐く
は・く [1] 【吐く】 (動カ五[四])
(1)口にふくんだ物・のみこんだ物・息などを,口から外に出す。
⇔吸う
「荒い息を―・く」「痰(タン)を―・く」「悪酔いして―・く」
(2)中にある物を,狭い所を通して外に出す。「黒い煙を―・いて走る蒸気機関車」「浅間山が煙を―・いている」
(3)言葉として言う。「正論を―・く」「弱音を―・く」「才覚―・くともがらと/了俊歌学書」
(4)白状する。「仲間のアジトを―・く」
[可能] はける
[慣用] 気を―・言言(ゲンゲン)火を―・泥を―・火を―
吐く
はく【吐く】
(1) spit (out) (つばなどを);→英和
vomit (嘔吐).→英和
吐きそうになる feel sick.(2)[吹き出す]emit;→英和
send forth;breathe out (息を).
(3)[意見などを]express.→英和
⇒白状.
吐く
つ・く [1][2] 【吐く】 (動カ五[四])
〔「突く」と同源〕
(1)口などから体内の物を吐き出したり吹き出したりする。もどす。「反吐(ヘド)を―・く」「あわて騒いで黄水(オウズイ)―・く者多かりけり/平家 6」
(2)息を吐き出す。「ため息を―・く」
(3)呼吸する。「息が―・けない」「やっと一息―・いたところだ」
(4)「言う」を卑しめていう。言い放つ。「うそを―・く」「親に悪態を―・く」
[可能] つける
吐す
と・す 【吐す】 (動サ変)
はく。もどす。「物を食して―・すものを膈(カク)といふは/滑稽本・浮世風呂(前)」
吐る
たぐ・る 【吐る】 (動ラ四)
(1)吐く。嘔吐する。「口より―・れる物を以て/日本書紀(神代上訓)」
(2)せきをする。せきあげる。また,こみあげる。「胸の―・る折しも/浄瑠璃・嫗山姥」
吐乳
とにゅう [0] 【吐乳】 (名)スル
乳児が,飲んだ乳をはき出すこと。
吐出
としゅつ [0] 【吐出】 (名)スル
吐き出すこと。
吐剤
とざい【吐剤】
an emetic;→英和
a vomit.→英和
吐剤
とざい [0] 【吐剤】
⇒催吐薬(サイトヤク)
吐却
ときゃく 【吐却】 (名)スル
吐き出すこと。もどすこと。「指ヲ咽ニサシ入レテ―シテ/天草本伊曾保」
吐口
はきぐち [2] 【吐(き)口】
水などを流し出す口。はけぐち。
吐呑
とどん [0] 【吐呑】 (名)スル
はいたりのんだりすること。「鼻は空気を―する為の道具である/吾輩は猫である(漱石)」
吐哺捉髪
とほそくはつ [1] 【吐哺捉髪】
〔史記(魯世家)〕
「握髪吐哺(アクハツトホ)」に同じ。
吐哺握髪
とほあくはつ [1] 【吐哺握髪】
「握髪吐哺(アクハツトホ)」に同じ。
吐噶喇列島
とかられっとう 【吐噶喇列島】
鹿児島県南部,薩南諸島の中央,大隅諸島と奄美諸島との間に連なる火山列島。口之島・中之島・臥蛇(ガジヤ)島など。
吐噶喇馬
とからうま [3] 【吐噶喇馬】
ウマの一品種。吐噶喇列島産の在来種。肩高1メートル程度と小形だが耐久力に富む。
吐息
といき【吐息】
⇒溜息.
吐息
といき [0] 【吐息】
落胆したり,ほっとしたりした時に思わずもらす息。ためいき。「―をもらす」「青息―」
吐月峰
とげっぽう [2] 【吐月峰】
〔連歌師宗長が,静岡市柴屋寺の竹林から採った竹で灰吹きを作り,「吐月峰」と名付けたところから〕
灰吹きのこと。
吐根
とこん [0] 【吐根】
アカネ科の小低木。ブラジル原産。東南アジアでも栽培される。高さ30センチメートル内外。花は白色小形で腋生(エキセイ)の花柄に多数頭状につく。液果は暗紫色。根も吐根といい,アルカロイドを含み,催吐・袪痰(キヨタン)薬や,アメーバ赤痢の抗原虫薬とする。
吐気
はきけ [3] 【吐(き)気】
胃の中の物をもどしそうな感じ。激しい嫌悪感や不快感にもいう。「―をもよおす」「―がする」
吐瀉
としゃ [1] 【吐瀉】 (名)スル
はくことと,くだすこと。嘔吐(オウト)と下痢(ゲリ)。はきくだし。「毒物を誤食し之れを―し出さんとせば/日本風景論(重昂)」
吐瀉する
としゃ【吐瀉する】
bring up;vomit.→英和
吐瀉物 matter vomited;(a) discharge.→英和
吐物
とぶつ [0] 【吐物】
吐いた物。
吐糞
とふん [0] 【吐糞】
閉塞部より上の腸管に滞留している,糞臭を帯びた内容物を吐き出すこと。腸閉塞症の末期に見られる症状。「―症」
吐綬鶏
とじゅけい [2] 【吐綬鶏】
(1)シチメンチョウの異名。
(2)中国東南部にすむジュケイの別名。のどにある大きい肉垂が,綬(飾りひも)を吐いているように見えることからこの名がついた。
吐羅楽
とらがく [2] 【度羅楽・吐羅楽】
〔「度羅」はビルマ南部の堕羅とも,済州島のことともいわれる〕
度羅から伝来したという楽舞。奈良時代に唐楽・三韓(サンカン)楽と並んで盛行したが,平安時代の初期から次第に衰えて滅んだ。
吐蕃
とばん 【吐蕃】
七世紀初めから九世紀中頃まで,ラサを都とする今のチベット地方にあった統一王国の,中国での呼び名。唐・インドの文化の影響を受けて栄えたが,のち唐に帰服。宋・元代では単にチベット地方をさしていう。
吐薬
はきぐすり [3] 【吐(き)薬】
⇒催吐薬(サイトヤク)
吐血
とけつ [0] 【吐血】 (名)スル
上部の消化管から出血した血液を吐くこと。胃潰瘍・胃癌・十二指腸潰瘍・食道静脈瘤破裂などによることが多い。吐いた血液は普通,暗赤色を呈する。「突然―して救急車で運ばれて行った」
→喀血(カツケツ)
吐血する
とけつ【吐血する】
spit[vomit]blood.
吐谷渾
とよくこん 【吐谷渾】
中国,五胡十六国時代から唐代にかけて青海地方にあった国。鮮卑系の王がチベット系の羌(キヨウ)族を支配。中継貿易などで栄えたが,663年,吐蕃(トバン)に滅ぼされた。
吐逆
とぎゃく [0] 【吐逆】
少量の胃内容物がゆっくり口腔内に逆流する現象。多くは過食の際に不随意的に起こり,悪心・嘔吐は伴わない。
吐酒石
としゅせき [2] 【吐酒石】
酒石酸のカリウムアンチモン塩のこと。無色の粉末結晶。斜方晶系。催吐・袪痰(キヨタン)薬。また,媒染剤にする。酒石酸アンチモニルカリウム。
吐金草
ときんそう [0] 【吐金草】
キク科の一年草。各地の庭や道端に生える。茎はよく分枝して地をはい,長さ約10センチメートル。葉はへら状楔(クサビ)形で密に互生する。夏,葉腋に緑色の頭花をつける。花をつぶすと黄色の痩果が出るのでこの名がある。ハナヒリグサ。タネヒリグサ。
吐露
とろ [1] 【吐露】 (名)スル
心の中に考えていることを,率直に述べること。本心を打ち明けること。「真情を―する」
吐露する
とろ【吐露する】
express <one's view> ;→英和
speak <one's mind> .→英和
向い
むかい【向い】
the opposite[other]side (向い側).〜の opposite.→英和
〜の家 the house opposite[across the street].川向う(の) across the river.→英和
向い
むかい ムカヒ [0] 【向(か)い・対い】
〔動詞「向かう」の連用形から〕
(1)正面に対すること。面と向かいあうこと。「―にすわる」
(2)道などをへだてて反対側にあること。また,その家。「―の家」
→お向かい
向い付け
むかいづけ ムカヒ― [0] 【向(か)い付け】
俳諧で,支考が唱えた付合方法論「七名八体(シチミヨウハツタイ)」の七名の一。前句に詠まれる人物に対し,別の人物を配する付け方。
向い側
むかいがわ ムカヒガハ [0] 【向(か)い側】
間に物を隔てた,あちらの側。むこうがわ。「道の―」
向い合い
むかいあい ムカヒアヒ [0] 【向(か)い合い】
「向かい合わせ」に同じ。「机をはさんで―に座る」
向い合う
むかいあ・う ムカヒアフ [4] 【向(か)い合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに正面を向いて対する。向き合う。「―・って座る」
[可能] むかいあえる
向い合す
むかいあわ・す ムカヒアハス [5] 【向かい合わす・向い合す】
■一■ (動サ五[四])
向かい合うようにする。「会社で机を―・している」
■二■ (動サ下二)
⇒むかいあわせる
向い合せる
むかいあわ・せる ムカヒアハセル [6] 【向かい合わせる・向い合せる】 (動サ下一)[文]サ下二 むかひあは・す
向かい合うようにする。「―・せて座る」
向い合わせ
むかいあわせ ムカヒアハセ [0][4] 【向(か)い合わせ】
互いに相手と向かい合っている状態。向かい合い。「―の座席になる」「―になる」
向い唐門
むかいからもん ムカヒ― [5][4] 【向(か)い唐門】
唐破風(カラハフ)のついた妻側を入り口とした唐門。むこうからもん。
向かい唐門[図]
向い城
むかいじろ ムカヒ― [0] 【向(か)い城】
敵の城を攻めるため,それに対して構える城。つけじろ。「敵の―に,五百余箇所に東西火をかけて/太平記 17」
向い座
むかいざ ムカヒ― [2][0] 【向(か)い座】
(1)向かい合って座を占めること。また,向かい合っている座席。対座。
(2)囲炉裏端(イロリバタ)で,鍋座(ナベザ)に向かい合う座席。表口に最も近い席で,戸主以外の男性や来客が座る。
向い棚
むかいだな ムカヒ― [2] 【向(か)い棚】
飾り棚の形式で,向かい合いになった小さな棚が左右に付いたもの。
向い潮
むかいしお ムカヒシホ [3][0] 【向(か)い潮】
船の進行方向と逆方向に流れる潮。
⇔追い潮
向い郭
むかいぐるわ ムカヒ― [4] 【向(か)い郭】
城郭の二の丸の虎口(コグチ)の向こうへ張り出した郭。
向い鎚
むかいづち ムカヒ― [2] 【向(か)い鎚】
「相鎚(アイヅチ){(1)}」に同じ。
向い隣
むかいどなり ムカヒ― [4][0] 【向(か)い隣】
道をへだてて向かい合っている家。また近隣。むこうどなり。
向い風
むかいかぜ【向い風】
a head wind.向い風だ The wind is against us.
向い風
むかいかぜ ムカヒ― [3][0] 【向(か)い風】
進行方向から吹いてくる風。逆風(ギヤクフウ)。向こう風。
⇔追い風
向う
むか・う ムカフ [0] 【向(か)う・対う】
〔「向き合ふ」の転〕
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)自分の体の前面を,ある物・人に向ける。「机に―・って本を読む」「舞台に―・って右手」「面と―・う」「風に―・って走る」
(2)その方向へ行こうと目指す。「ハワイに―・って出航する」「目標に―・って進む」
(3)時間が経過して,ある状態や時期に近づく。「寒さに―・う」「病気は快方に―・っている」
(4)相手とする。対する。「親に―・って何だ」
(5)敵対する。抵抗する。手向かう。「素手(スデ)で―・っていく」
(6)匹敵する。相当する。「たまきはる命に―・ふ我(ア)が恋やまめ/万葉 678」
(7)対面する。対座する。「あの姿に腹巻をきて―・はんこと,おもばゆう/平家 2」
[可能] むかえる
■二■ (動ハ下二)
向かうようにする。向けさせる。「車さしまはして,…川に―・へて簾まきあげてみれば/蜻蛉(上)」
向かい
むかい ムカヒ [0] 【向(か)い・対い】
〔動詞「向かう」の連用形から〕
(1)正面に対すること。面と向かいあうこと。「―にすわる」
(2)道などをへだてて反対側にあること。また,その家。「―の家」
→お向かい
向かい付け
むかいづけ ムカヒ― [0] 【向(か)い付け】
俳諧で,支考が唱えた付合方法論「七名八体(シチミヨウハツタイ)」の七名の一。前句に詠まれる人物に対し,別の人物を配する付け方。
向かい側
むかいがわ ムカヒガハ [0] 【向(か)い側】
間に物を隔てた,あちらの側。むこうがわ。「道の―」
向かい合い
むかいあい ムカヒアヒ [0] 【向(か)い合い】
「向かい合わせ」に同じ。「机をはさんで―に座る」
向かい合う
むかいあ・う ムカヒアフ [4] 【向(か)い合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに正面を向いて対する。向き合う。「―・って座る」
[可能] むかいあえる
向かい合う
むかいあう【向かい合う】
face <each other,a person> ;→英和
be opposite <to> .→英和
向かい合って opposite;face to face <with> .
向かい合わす
むかいあわ・す ムカヒアハス [5] 【向かい合わす・向い合す】
■一■ (動サ五[四])
向かい合うようにする。「会社で机を―・している」
■二■ (動サ下二)
⇒むかいあわせる
向かい合わせ
むかいあわせ ムカヒアハセ [0][4] 【向(か)い合わせ】
互いに相手と向かい合っている状態。向かい合い。「―の座席になる」「―になる」
向かい合わせる
むかいあわ・せる ムカヒアハセル [6] 【向かい合わせる・向い合せる】 (動サ下一)[文]サ下二 むかひあは・す
向かい合うようにする。「―・せて座る」
向かい唐門
むかいからもん ムカヒ― [5][4] 【向(か)い唐門】
唐破風(カラハフ)のついた妻側を入り口とした唐門。むこうからもん。
向かい唐門[図]
向かい城
むかいじろ ムカヒ― [0] 【向(か)い城】
敵の城を攻めるため,それに対して構える城。つけじろ。「敵の―に,五百余箇所に東西火をかけて/太平記 17」
向かい座
むかいざ ムカヒ― [2][0] 【向(か)い座】
(1)向かい合って座を占めること。また,向かい合っている座席。対座。
(2)囲炉裏端(イロリバタ)で,鍋座(ナベザ)に向かい合う座席。表口に最も近い席で,戸主以外の男性や来客が座る。
向かい棚
むかいだな ムカヒ― [2] 【向(か)い棚】
飾り棚の形式で,向かい合いになった小さな棚が左右に付いたもの。
向かい潮
むかいしお ムカヒシホ [3][0] 【向(か)い潮】
船の進行方向と逆方向に流れる潮。
⇔追い潮
向かい郭
むかいぐるわ ムカヒ― [4] 【向(か)い郭】
城郭の二の丸の虎口(コグチ)の向こうへ張り出した郭。
向かい鎚
むかいづち ムカヒ― [2] 【向(か)い鎚】
「相鎚(アイヅチ){(1)}」に同じ。
向かい隣
むかいどなり ムカヒ― [4][0] 【向(か)い隣】
道をへだてて向かい合っている家。また近隣。むこうどなり。
向かい風
むかいかぜ ムカヒ― [3][0] 【向(か)い風】
進行方向から吹いてくる風。逆風(ギヤクフウ)。向こう風。
⇔追い風
向かう
むかう【向かう】
(1)[面する]face;→英和
look <on a lake,in a mirror> ;→英和
sit <at one's desk> .→英和
(2)[行く]go <to> ;→英和
leave <for> .→英和
(3)[さからう]oppose;→英和
turn upon.快方に〜 get better.
向かう
むか・う ムカフ [0] 【向(か)う・対う】
〔「向き合ふ」の転〕
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)自分の体の前面を,ある物・人に向ける。「机に―・って本を読む」「舞台に―・って右手」「面と―・う」「風に―・って走る」
(2)その方向へ行こうと目指す。「ハワイに―・って出航する」「目標に―・って進む」
(3)時間が経過して,ある状態や時期に近づく。「寒さに―・う」「病気は快方に―・っている」
(4)相手とする。対する。「親に―・って何だ」
(5)敵対する。抵抗する。手向かう。「素手(スデ)で―・っていく」
(6)匹敵する。相当する。「たまきはる命に―・ふ我(ア)が恋やまめ/万葉 678」
(7)対面する。対座する。「あの姿に腹巻をきて―・はんこと,おもばゆう/平家 2」
[可能] むかえる
■二■ (動ハ下二)
向かうようにする。向けさせる。「車さしまはして,…川に―・へて簾まきあげてみれば/蜻蛉(上)」
向かう所敵なし
向かう所敵なし
非常に強くて,何者にも負けない。行く所敵なし。
向かう鹿(シシ)に矢が立たず
向かう鹿(シシ)に矢が立たず
こちらを向いている鹿に矢を射るような,むごいことはできない。無抵抗な相手をむやみに攻撃することのできないたとえ。
向かっ腹
むかっぱら [0] 【向かっ腹】
〔「むかばら」の転〕
おさえがたい,腹立たしい気持ち。「―を立てる」
向かっ腹を立てる
むかっぱら【向かっ腹を立てる】
lose one's temper;get angry.
向かひ火
むかいび ムカヒ― 【向かひ火】
(1)燃え広がってくる野火の火勢を弱めるため,こちら側からも火をつけること。また,その火。「―を著けて焼き退(ソ)けて/古事記(中訓)」
(2)相手の怒りの勢いを押さえるため,自分も怒ること。「にくげにふすべ恨みなどし給はばなかなかことつけて我も―つくりてあるべきを/源氏(真木柱)」
(3)敵陣のかがり火に対抗し,味方の陣でたくかがり火。「平家は生田森に陣を取つて―を合はす/盛衰記 36」
向かひ腹
むかいばら ムカヒ― 【向かひ腹】
正妻から生まれること。また,その子。「―の,かぎりなくとおぼすは/源氏(賢木)」
向か伏す
むかぶ・す 【向か伏す】 (動サ四)
遠く向こうに伏している。「白雲のおり居―・す限り/祝詞(祈年祭)」
向か歯
むかば 【向か歯】
上の前歯。「奥歯も―もことに大きに生ひて/義経記 3」
向か股
むかもも 【向か股】
ももの前面か向かい合う左右のももとも。「―に泥かきよせて/祝詞(祈年祭)」
向か脛
むかはぎ 【向か脛】
むこうずね。「かの川の―すぎて深からば/拾遺(物名)」
向か腹
むかばら [0] 【向か腹】
「むかっぱら(向腹)」に同じ。「―を立てる」
向き
むき【向き】
(1)[方向]a direction;→英和
a situation (位置).→英和
(2)[適合]…〜の for;→英和
suited[suitable]for.〜を変える turn <to> .→英和
東〜である face east.
向き
むき [1] 【向き】
(1)向くこと。また,向いている方向。「南―の家」「座席の―を変える」
(2)ある意志や考えをもっている人。また,その意志や考えの内容。「御用の―は受付まで」「反対の―もあるが」
(3)行為・行動などの傾向。「理想主義に走る―がある」
(4)その方面に適していること。また,適している方面。「初心者―の辞書」
(5)ちょっとしたことに本気になること。ささいなことにも本気で腹を立てること。「さう―に人に反対する事が/虞美人草(漱石)」
向き不向き
むきふむき [1][1][1] 【向き不向き】
その人に向いていることと向いていないこと。「人には―がある」
向き合い
むきあい [0] 【向き合い】
向き合っていること。向かい合い。「テーブルに―に座る」
向き合う
むきあう【向き合う】
⇒向かい合う.
向き合う
むきあ・う [3] 【向き合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに正面を向いて相対する。「客と―・って座る」
[可能] むきあえる
向き向き
むきむき [1][2] 【向き向き】
(1)さまざまな方向・方面。「御府下近郷すべて御昵近(ゴジツキン)―へ御布令あらせられ/安愚楽鍋(魯文)」
(2)それぞれの好みや適性が異なっていること。「人には―がある/半日(鴎外)」
向き直る
むきなお・る [4] 【向き直る】 (動ラ五[四])
別の方向へ体の向きを変える。「―・る,途端に女は二三歩退いた/草枕(漱石)」
[可能] むきなおれる
向く
むく【向く】
(1) turn <to> ;→英和
look <up,down> .→英和
(2)[面する]face;→英和
look <on the street> .
(3)[指す]point <to> .→英和
(4)[適する]suit <a person> ;→英和
be suited[suitable] <for,to> .
向く
む・く [0] 【向く】
■一■ (動カ五[四])
(1)顔がある物に面する。また,そうなるように動く。「窓の方を―・く」「右―・け右」
(2)物がある方向を指す。物の正面があるものに面する位置にある。「南を―・いている建物」
(3)体や気持ちがある方向・事柄におのずから進む。「足の―・くままに歩きまわる」「気が―・けば夜中まで働く」
(4)その人や物に適する。ふさわしい。「自分に―・いた仕事」「運動に―・いた服装」
(5)(「運が向く」の形で)幸運にめぐりあうようになる。「しだいに運が―・いてきた」
(6)服従する。「此の如くせば則ち虜(アタ)自に―・き伏(シタガ)ひなむ/日本書紀(神武訓)」
〔「向ける」に対する自動詞〕
[可能] むける
■二■ (動カ下二)
⇒むける
向け
−むけ【−向け】
for <export> .→英和
向け
むけ 【向け】
〔動詞「向ける」の連用形から〕
(1)他の語の下に付けて,その方向に送ったりその方面を対象とする意を表す。「南米―の輸出」「子供―の放送」
(2)従わせること。「まつろへの―のまにまに/万葉 4094」
向ける
む・ける [0] 【向ける】 (動カ下一)[文]カ下二 む・く
(1)ある方向・対象に面するように,体や物の角度を変える。「顔を―・ける」「床の間に背を―・けて座る」「銃口を―・ける」「機首を北へ―・ける」
(2)ある方向を目指す。「ハワイに―・けて出航する」「古本屋街に足を―・ける」
(3)ある方面・事柄を行為の対象とする。「国民の関心を外に―・ける」「住民に―・けて訴えかける」「大会に―・けて準備する」「非難を政府に―・ける」
(4)派遣する。さし向ける。「使いの者を―・ける」「係官を現地に―・ける」
(5)品物や金を割り当てる。ふりむける。「全額を図書費に―・ける」
(6)討伐して平定する。「汝いかんぞ能くこの国を―・けましや/日本書紀(神代上訓)」
(7)神仏や死者の霊に金品を供える。捧げる。手向(タム)ける。「亡者ニ水ヲ―・クル/日葡」
〔「向く」に対する他動詞〕
向ける
むける【向ける】
turn <one's eyes to> ;→英和
direct <one's attention to> ;→英和
point <a gun at> .→英和
向こう
むこう ムカフ [2][0] 【向こう】
(1)向かい合っている正面。向かい。前方。「―の家」「お―のお芳ちやんを呼んで来る/平凡(四迷)」
(2)自分からやや離れている方向・方面。あちらの方。「―から先生がやって来る」「みんな―で遊びなさい」「はるか―」
(3)物を隔てた反対側。「山―」「川―」「―の岸に渡る」
(4)離れた土地。外国。「―の人のやうに,出来るものでは無い/うづまき(敏)」
(5)かかわりのある人。相手側。先方。「―の言い分も聞こう」
(6)(今の時点から)この先。今から。これから。「―一週間仕事を休む」
(7)歌舞伎で,花道への出入り口。花道への揚げ幕のある所。
(8)「向こう桟敷(サジキ)」の略。「大―」
〔この語は,動詞「むかう」の終止形または連体形が名詞化した語で,歴史的仮名遣いは「むかふ」であるとされる。なお,連用形「むかひ」のウ音便形とみる説もあり,この説に従えば,歴史的仮名遣いは「むかう」となる〕
向こう
むこう【向こう】
(1)[向う側]the opposite[other]side.(2)[先方]they[he,she];→英和
the other party.〜に見える家 the house over there.川の〜に across the river.→英和
〜についたら when you arrive there.〜10年間 for the next ten years.…の〜を張る compete with….
向こうっ気
むこうっき ムカフ― [0] 【向こうっ気】
「向こう意気」に同じ。
向こうっ面
むこうっつら ムカフ― [0] 【向こうっ面】
顔の前面。また,向かい合っている相手の顔をののしっていう語。「―を張り倒すぞ」
向こう三軒両隣
むこうさんげんりょうどなり ムカフ―リヤウドナリ [4][4][3] 【向こう三軒両隣】
自分の家の向かい側にある三軒の家と,左右二軒の隣家。日頃親しく交際している近隣。隣組の単位ともなった。
向こう付け
むこうづけ ムカフ― [0] 【向こう付け】
(1)懐石料理で,膳部の向こう側に置く刺身・酢の物などの料理。また,それを入れる器。お向こう。
(2)相撲で,頭を相手の胸に付け,相手のまわしを引くこと。
向こう側
むこうがわ ムカフガハ [0] 【向こう側】
(1)向かいの側。また,間に物を隔てた反対側。「―に立っている人」「山の―は雪らしい」
(2)相手方。先方。「―の出方を待つ」
向こう傷
むこうきず ムカフ― [2] 【向こう傷・向こう疵】
敵に正面から立ち向かい体の前面に受けた傷。特に,眉間(ミケン)や額に受けた傷。
⇔後ろ傷
向こう傷
むこうきず【向こう傷】
a scar[wound]on the forehead.→英和
向こう前
むこうまえ ムカフマヘ [2] 【向こう前】
向かい合うこと。また,向かい合う関係にあること。「―にある家」
向こう合せ
むこうあわせ ムカフアハセ [0] 【向こう合(わ)せ】
(1)向かい合っていること。向かい合わせ。「今度は―の北側の室を試みた/坊っちゃん(漱石)」
(2)釣りで,魚が餌(エ)に食いついて自分の動きで鉤にかかること。
向こう合わせ
むこうあわせ ムカフアハセ [0] 【向こう合(わ)せ】
(1)向かい合っていること。向かい合わせ。「今度は―の北側の室を試みた/坊っちゃん(漱石)」
(2)釣りで,魚が餌(エ)に食いついて自分の動きで鉤にかかること。
向こう向き
むこうむき ムカフ― [0] 【向こう向き】
向こうを向いていること。こちらに背を向けていること。「―にすわる」
向こう唐門
むこうからもん ムカフ― [5][4] 【向こう唐門】
⇒むかいからもん(向唐門)
向こう岸
むこうぎし ムカフ― [0] 【向こう岸】
川や瀬戸などの向こう側の岸。対岸。むこうがし。「―まで泳いで渡る」
向こう岸に
むこうぎし【向こう岸に】
<go> across the river;→英和
on the opposite bank.
向こう布
むこうぬの ムカフ― [2] 【向こう布】
ポケット口から裏布が見えないように,袋布の上部につける表と同じ布。
向こう意気
むこういき ムカフ― [4] 【向こう意気】
相手に負けまいとして張り合う気持ち。向こう気。向こうっ気。「―が強い」「―の荒い人」
向こう意気の強い
むこういき【向こう意気の強い】
aggressive;→英和
determined.→英和
向こう持ち
むこうもち ムカフ― [0][5] 【向こう持ち】
費用は先方負担であること。
向こう持ちで
むこうもち【向こう持ちで】
at another's expense.
向こう揚げ幕
むこうあげまく ムカフ― [5] 【向こう揚(げ)幕】
劇場で,花道の出入り口にある揚げ幕。
向こう揚幕
むこうあげまく ムカフ― [5] 【向こう揚(げ)幕】
劇場で,花道の出入り口にある揚げ幕。
向こう桟敷
むこうさじき ムカフ― [4] 【向こう桟敷】
劇場で,舞台正面の二階の桟敷。むこう。
向こう様
むこうさま ムカフ― [4] 【向こう様】
あちらさま。さきさま。先方。「―の御都合を伺ってからにしましょう」
向こう様
むこうざま ムカフ― [0] 【向こう様】 (形動)[文]ナリ
面と向かうさま。向かいざま。「平将軍の再生をあらため給へる君かなと―にほめられて/平治(中)」
向こう横町
むこうよこちょう ムカフ―チヤウ [4] 【向こう横町】
通りの向こう側にある横町。
向こう正面
むこうじょうめん ムカフジヤウ― [4] 【向こう正面】
(1)向かって正面に当たる所。前面。
(2)劇場で,舞台から見て正面の観客席。大向こう。
(3)相撲で,土俵正面(北側)からみて南側の所。裏正面。
(4)競技場で,メーン-スタンドの反対側の客席。また,その前あたり。
向こう歯
むこうば ムカフ― [2] 【向こう歯】
上の前歯。むかば。
向こう気
むこうき ムカフ― [0] 【向こう気】
「向こう意気」に同じ。「―が強い」
向こう河岸
むこうがし ムカフ― [0] 【向こう河岸】
川の対岸。むこうぎし。
向こう疵
むこうきず ムカフ― [2] 【向こう傷・向こう疵】
敵に正面から立ち向かい体の前面に受けた傷。特に,眉間(ミケン)や額に受けた傷。
⇔後ろ傷
向こう目
むこうめ ムカフ― [0] 【向こう目】
竿秤(サオバカリ)の,竿の向こう側にある目盛り。また,その目盛りで量ること。
⇔上目(ウワメ)
向こう脛
むこうずね【向こう脛】
a shin.→英和
向こう脛
むこうずね ムカフ― [0] 【向こう脛】
脛の前面。むかはぎ。
向こう裏
むこううら ムカフ― [0] 【向こう裏】
向かい側の家の裏にある家。
向こう見ず
むこうみず ムカフ― [2] 【向こう見ず】 (名・形動)[文]ナリ
結果がどうなるかも考えずに事を行う・こと(さま)。無鉄砲。「―に突進する」「―な人」
向こう見ずの
むこうみず【向こう見ずの(に)】
reckless(ly).→英和
向こう詰め
むこうづめ ムカフ― [0] 【向こう詰め】
「向こう付け{(1)}」に同じ。
向こう造り
むこうづくり ムカフ― [4] 【向こう造り】
切妻破風(ハフ)のある側を正面とした神社本殿様式。春日造り・大社造りなど。
向こう鉢巻き
むこうはちまき ムカフ― [5] 【向こう鉢巻き】
前頭部に結ぶ鉢巻きの結び方。また,その鉢巻き。いなせな姿とされる。
⇔後ろ鉢巻き
向こう隣
むこうどなり ムカフ― [4] 【向こう隣】
「向かい隣」に同じ。
向こう面
むこうづら ムカフ― [0] 【向こう面】
(1)向かい合っている人の顔の正面。また単に,顔。「すこし―がいいと自惚(ウヌボレ)きつて/安愚楽鍋(魯文)」
(2)対立する相手方。敵方。「家内中―になつて/人情本・梅児誉美 4」
向こう風
むこうかぜ ムカフ― [3][0] 【向こう風】
「向かい風」に同じ。[日葡]
向こう髪
むこうがみ ムカフ― [2] 【向こう髪】
「前髪」に同じ。
向上
こうじょう【向上】
improvement;→英和
rise.→英和
〜する rise;improve.→英和
〜させる raise;→英和
improve;elevate;→英和
better.→英和
‖向上心 aspiration;ambition.
向上
こうじょう カウジヤウ [0] 【向上】 (名)スル
(1)能力・性質・程度などがよりよくなること。
⇔低下
「学力が―する」「品質の―をはかる」
(2)最上。最高。「武田の弓矢―也/甲陽軍鑑(品二六)」
向上の一路
こうじょうのいちろ カウジヤウ― 【向上の一路】
〔仏〕 禅宗の用語。悟りに到達する一筋の道。悟りに向かってひたすら修行すること。
向上心
こうじょうしん カウジヤウ― [3] 【向上心】
自分の能力・性質などをより優れたものにしようとする心。「―に欠ける」
向井
むかい ムカヰ 【向井】
姓氏の一。
向井元升
むかいげんしょう ムカヰ― 【向井元升】
(1609-1677) 江戸前期の医者。肥前の人。去来の父。名は元松,字(アザナ)は以順・素柏。号は観水子・霊蘭。本草学の祖。和漢洋の医学を折衷したほか,南蛮天文学を批判し,「乾坤弁説」を著した。
向井去来
むかいきょらい ムカヰ― 【向井去来】
(1651-1704) 江戸前・中期の俳人。元升(ゲンシヨウ)の子。名は兼時。字(アザナ),元淵。別号,義焉子(ギエンシ)・落柿舎(ラクシシヤ)など。若年で堂上家を致仕し浪人となる。その後,榎本其角との縁で蕉門に入り,「猿蓑」を野沢凡兆と共編で刊行。篤実な人柄で,師説を遵守した。編著「旅寝論」「去来抄」など。
向井流
むかいりゅう ムカヰリウ 【向井流】
水泳術の一派。祖は江戸初期の御船手(オフナテ)奉行向井兵庫頭正綱(1557-1625)。俗に御船手泳ぎともいう。
向切
むこうぎり ムカフ― [0] 【向切】
茶室の炉の切り方で,点前畳(テマエダタミ)の客畳に接した隅に切るもの。
向勢
こうせい カウ― [0] 【向勢】
相対する二本の縦画が互いに外側へふくらむように向き合った書風。「孔子廟堂碑」はその代表的なもの。
⇔背勢
向原寺
こうげんじ カウゲン― 【向原寺】
奈良県明日香村にある浄土真宗の寺。
→むくはらでら(向原寺)
向原寺
むくはらでら 【向原寺】
奈良県明日香村豊浦(トユラ)にあった日本最初の寺。552年,蘇我稲目(ソガノイナメ)が百済(クダラ)王から献じられた仏像・経論を小墾田(オハリダ)の家に安置し,のち向原の家に移して寺としたという。推古朝期(592-628)には豊浦に移り,豊浦寺と称した。現在その跡地に浄土真宗の向原(コウゲン)寺(広厳寺とも)がある。小墾田寺。豊浦寺。建興寺。桜井寺。
向地性
こうちせい カウチ― [0] 【向地性】
植物の根が重力に沿って下方に向かって屈曲する性質。正の屈地性(クツチセイ)。
→屈地性
向坂
さきさか 【向坂】
姓氏の一。
向坂逸郎
さきさかいつろう 【向坂逸郎】
(1897-1985) 経済学者。福岡県生まれ。九大教授。労農派の代表的論客として日本資本主義論争に加わる。戦後,社会主義協会を創設,日本社会党左派に強い影響を与える。著「地代論研究」,訳「資本論」など。
向学
こうがく カウ― [0] 【向学】
学問に志すこと。「―の念」
向学心
こうがくしん カウ― [4][3] 【向学心】
学問に励もうと思う気持ち。
向学心
こうがくしん【向学心】
<burn with the> desire for learning.
向寒
こうかん カウ― [0] 【向寒】
寒(カン)の時期に向かうこと。日増しに寒くなること。手紙文で,時候の挨拶(アイサツ)に用いる。
⇔向暑
「―の候」
向島
むこうじま ムカフジマ 【向島】
東京都墨田区,隅田川東岸の地名。旧区名。中小工場・住宅・商店が密集する。墨堤(ボクテイ)の桜や百花園の月見で知られた。
向島
むかいしま ムカヒシマ 【向島】
広島県南東部,御調(ミツギ)郡の町。尾道市対岸の向島西半分と岩子(イワシ)島からなる。向島は尾道と尾道大橋,岩子島と向島大橋で結ばれる。
向嶽寺
こうがくじ カウガク― 【向嶽寺】
山梨県塩山市にある臨済宗向嶽寺派の本山。山号は塩山。1380年武田信成の創建で,開山は抜隊得勝(バツスイトクシヨウ)。南朝と武田氏の帰依を得た。
向後
こうご カウ― [1] 【向後】
これからのち。今後。きょうこう。「御免なすつて,―屹(キツ)と気を着けまする/夜行巡査(鏡花)」
向後
きょうご キヤウ― [1] 【向後・嚮後】
⇒きょうこう(向後)
向後
きょうこう キヤウ― [0] 【向後・嚮後】
これからのち。以後。今後。きょうご。こうご。
⇔向来(キヨウライ)
「―万端よろしくお願いします」「―かかるわざすべからず/宇治拾遺 14」
向心力
こうしんりょく カウシン― [3] 【向心力】
質点が円運動をするとき,質点に働く力。円の中心に向かう。等速円運動ではその大きさは円の半径が �,質量が �,速さが �なら ��²/� で与えられる。求心力。
⇔遠心力
向性
こうせい カウ― [0] 【向性】
(1)〔心〕
〔version〕
その人の興味や関心がどこに向けられているかということ。主として他人や外界に向けられている場合(外向性)と,自分自身に向けられている場合(内向性)とに分けられる。
→外向性
→内向性
(2)固着生活をする動物のある部分が,外界からの刺激に対して,一定の方向に動くこと。刺激の方向に向かう場合を正,逆を負とする。植物の場合は屈性といい,特に,正の屈性をさす。
→屈性
向性検査
こうせいけんさ カウ― [5] 【向性検査】
〔心〕 外向性・内向性の程度を判定するための,質問形式による性格検査。
向拝
こうはい カウ― [0] 【向拝】
社殿や仏堂の正面に,本屋から張り出して庇(ヒサシ)を設けた部分。参詣人が礼拝する所。御拝(ゴハイ)。
→階隠(ハシカク)し
向拝
ごはい [0] 【向拝・御拝】
(1)「こうはい(向拝)」に同じ。
(2)天皇が毎朝沐浴(モクヨク)ののち,神仏を礼拝する儀。《御拝》
向斜
こうしゃ カウ― [1] 【向斜】
地層が褶曲(シユウキヨク)して谷形になっている部分。
⇔背斜
向斜谷
こうしゃこく カウ― [3] 【向斜谷】
向斜の部分に沿って発達した谷。
向日
むこう ムカフ 【向日】
京都府南部,京都盆地西部の市。丘陵地では竹の子を産する。近年,住宅地化・工業地化が進む。
向日性
こうじつせい【向日性】
《植》heliotropism.→英和
〜の heliotropic.
向日性
こうじつせい カウジツ― [0] 【向日性】
植物が光の刺激に対して正の方向に屈曲する性質。
→屈光性(クツコウセイ)
向日葵
ひまわり【向日葵】
a sunflower.→英和
向日葵
ひまわり [2] 【向日葵】
キク科の大形一年草。北アメリカ原産。茎は直立し,高さ2メートル内外。葉は心臓形。夏,茎頂に径20センチメートルほどの黄色の頭花をつける。種子は食用とし,また油を採る。花は太陽の動きにつれて回るといわれるが,それほど動かない。日輪(ニチリン)草。日車(ヒグルマ)草。日回り草。[季]夏。《―がすきで狂ひて死にし画家/虚子》
向日葵色
ひまわりいろ [0] 【向日葵色】
ヒマワリの花のような鮮やかな黄色。
向暑
こうしょ カウ― [1] 【向暑】
暑さに向かうこと。日増しに暑くなること。主に,手紙文で時候の挨拶(アイサツ)に用いる。
⇔向寒
「―の候」
向来
きょうらい キヤウ― 【向来】
従来。以前から。これまで。こうらい。
⇔向後(キヨウコウ)
向板
むこういた ムカフ― [4] 【向板】
茶室で,向切(ムコウギリ)の炉の向こう側に入れる板。長さは畳の幅と同じ,板幅は45センチメートルほど。
向点
こうてん カウ― [1][0] 【向点】
太陽系がその周囲の恒星に対して運動する方向のこと。
向田
むこうだ ムカフダ 【向田】
姓氏の一。
向田邦子
むこうだくにこ ムカフダ― 【向田邦子】
(1929-1981) 作家。東京生まれ。実践女専卒。人気テレビ-ドラマの脚本から小説に転じた。短編集「思い出トランプ」
向精神薬
こうせいしんやく カウセイシン― [5] 【向精神薬】
中枢神経系に作用し,精神機能に影響を及ぼす薬剤の総称。抗精神病薬・抗不安薬・抗鬱薬などの精神治療薬のほか,覚醒剤・幻覚剤なども含む。麻薬及び向精神薬取締法の対象となる。
向背
こうはい カウ― [0] 【向背】
(1)従うことと背(ソム)くこと。「―つねなき人情」
(2)物事の成り行き。動静。「天下の―を決する」
(3)互いに背を向け合うこと。仲たがいすること。「兄弟の御中―におはせしかば/保元(上)」
向自
こうじ カウ― [1] 【向自】
⇒対自(タイジ)
向象賢
しょうしょうけん シヤウシヤウケン 【向象賢】
(1617-1675) 琉球の政治家・学者。向象賢は唐名で,羽地(ハネジ)朝秀ともいう。1650年「中山世鑑(チユウザンセカン)」を著し,日琉文化融合に尽力。他に著「羽地仕置」がある。
向阿
こうあ カウア 【向阿】
⇒証賢(シヨウケン)
君
−くん【−君】
Mr. <Ota> .
君
くん 【君】 (接尾)
友達や目下の人の姓や名,または姓名などに付けて,親しみや軽い敬意を表す。主に男性の用いる語。「山田―」
〔古くは同輩以上の人に対する敬称として用いた。現在でも,議員同士の間では敬称として用いられる〕
君
ぎみ 【君】 (接尾)
相手の家族を表す語の下について,その人を敬っていう語。「父―」「姉―」
君
きんじ キンヂ 【君】 (代)
二人称。相手を親しんでいう語。きみ。お前さん。「―は同じ年なれど/源氏(乙女)」
君
きみ [0] 【君】
■一■ (名)
(1)
(ア)国を治めている人。天皇。「万乗の―」
(イ)自分の仕えている主人。主君。
⇔臣
「―に忠義を尽くす」
(2)人に対する敬意を表す。
(ア)目上の人や貴人を敬っていう。「人はしも満ちてあれども―はしも多くいませど/万葉 3324」
(イ)女性が親しい男性をいう。「―待つと我(ア)が恋ひ居れば/万葉 488」
(ウ)人名・官名などに,多く「の」「が」を介して付き,その人を敬う意を表す。「師の―」「源氏の―」
(3)〔中世・近世語〕
遊女。遊君。「一生連添ふ女房を―傾城の勤めをさするも/浄瑠璃・忠臣蔵」
(4)(「公」とも書く)古代の姓(カバネ)の一。もと,地方豪族の首長の尊称。
■二■ (代)
二人称。相手を親しんで呼ぶ語。現代語で,男性が同輩およびそれ以下の相手に対して用いる。「―僕の間柄」「―も一緒に来ないか」
〔■二■ は,上代では女性が親しい男性を尊んで呼ぶことが多く,中古以降は男女ともに用いた〕
君
きみ【君】
(1) you (貴君);→英和
old chap[fellow](呼びかけ).
(2) a ruler;→英和
one's lord (主君).
君が世
きみがよ [0] 【君が代・君が世】
(1)天皇の治世を祝う歌。「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌(イワオ)となりて苔のむすまで」。古来,祝賀の歌,酒宴の歌とされていた。古今和歌集に初句を「我が君は」として初見。「和漢朗詠集」流布本などに現在の歌詞と同じものが載る。1893年(明治26),小学校の祝祭日の儀式用唱歌として文部省が告示。以後,事実上の国歌として歌われた。現行曲は宮内省楽人林広守の作曲にドイツ人エッケルトが洋風和声を付したもの。
(2)我が君の御代。特に,天皇の治世にいう。「―にあへるは誰も嬉しきに/新古今(賀)」
(3)あなたの御寿命。「花散らふこの向つ峰(オ)の乎那(オナ)の峰のひじに付くまで―もがも/万葉 3448」
君が代
きみがよ [0] 【君が代・君が世】
(1)天皇の治世を祝う歌。「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌(イワオ)となりて苔のむすまで」。古来,祝賀の歌,酒宴の歌とされていた。古今和歌集に初句を「我が君は」として初見。「和漢朗詠集」流布本などに現在の歌詞と同じものが載る。1893年(明治26),小学校の祝祭日の儀式用唱歌として文部省が告示。以後,事実上の国歌として歌われた。現行曲は宮内省楽人林広守の作曲にドイツ人エッケルトが洋風和声を付したもの。
(2)我が君の御代。特に,天皇の治世にいう。「―にあへるは誰も嬉しきに/新古今(賀)」
(3)あなたの御寿命。「花散らふこの向つ峰(オ)の乎那(オナ)の峰のひじに付くまで―もがも/万葉 3448」
君が代に
きみがよに 【君が代に】 (枕詞)
天皇の御代にあうの意から,「逢坂山」「阿武隈川」などにかかる。「―あぶくま川の埋木も/新古今(雑上)」
君が代の
きみがよの 【君が代の】 (枕詞)
君が代のめでたく長かれと願い,祝うことから,「なが(長)」「長柄」「なが井」「長月」などにかかる。「―長柄の山のかひありと/拾遺(神楽)」
君が代蘭
きみがよらん [4] 【君が代蘭】
ユリ科の常緑低木。メキシコ原産のユッカの一種で観賞用に栽培。茎は太く,高さ2メートルに達する。葉は革質で広線形,茎の上端付近に多数密生する。初夏または秋,1メートルほどの円錐花序に,径5〜7センチメートルの鐘状で黄白色の花を多数つける。
君が差す
きみがさす 【君が差す】 (枕詞)
君の差す御笠(ミカサ)の意から,「三笠の山」にかかる。「―三笠の山のもみぢばの色/古今(雑体)」
君が着る
きみがきる 【君が着る】 (枕詞)
君の着る御笠(ミカサ)の意から,「三笠の山」にかかる。「―三笠の山に居る雲の/万葉 2675」
君ざね
きみざね 【君ざね】
〔「ざね」は接尾語〕
正室。正妻。本妻。「我が―と頼むいかにぞ/大和 124」
君と寝やろか
きみとねやろか 【君と寝やろか】
江戸時代,天明年間(1781-1789)の流行歌。中島棕隠の作という。「君と寝やろか五千石とろか,なんの五千石君と寝よ」という歌詞。
君の名は
きみのなは 【君の名は】
放送劇。菊田一夫作。後宮(アトミヤ)春樹と氏家真知子の悲恋物語。1952年(昭和27)から54年にかけて放送,大人気を博した。
君上
くんじょう [0] 【君上】
主君。きみ。
君主
くんしゅ【君主】
a monarch;→英和
a sovereign;→英和
a ruler.→英和
‖(立憲)君主政体 (constitutional) monarchy.君主独裁 autocracy.
君主
くんしゅ [1] 【君主】
世襲的に国家を代表し,統帥する最高の地位にある人。帝王。天子。皇帝。きみ。
君主制
くんしゅせい [0] 【君主制】
〔monarchy〕
君主によって統治される政治形態。憲法などの制度により制約を受ける制限君主制と,君主の意思が何ものにも制約されない絶対君主制とがある。王政。
→共和制
君主国
くんしゅこく [3] 【君主国】
君主によって統治される国家。
君主論
くんしゅろん 【君主論】
〔原題 (イタリア) Il Principe〕
マキャベリの著作。1513年頃成る。政治的思考を政治倫理から解放し,政治目的のためには道徳を無視し,宗教をもその手段とするといった権謀術数の政治を説き,マキャベリズムの名を生んだ。近代政治学の黎明を告げる名著。
君主道徳
くんしゅどうとく [4] 【君主道徳】
〔(ドイツ) Herrenmoral〕
ニーチェの主張した貴族・支配者の道徳。世俗の善悪の観念や怨恨・心弱さを克己して,生命と権力の充実のままに生きる強者の道徳。
⇔奴隷道徳
君付け
くんづけ [0] 【君付け】 (名)スル
人の名前の下に「君(クン)」を付けて呼ぶこと。普通,対等以下の者に使う。ただし,国会では,公式の用語として議員を君付けで呼ぶ。
君仙子
くんせんし [3] 【君仙子】
薬種としての,ウツギの実の称。
君位
くんい [1] 【君位】
天皇の位。君主の位。
君侯
くんこう [0][1] 【君侯】
諸侯を敬っていう語。
君側
くんそく [0] 【君側】
主君のそば。「―の奸(カン)を除く」
君公
くんこう [1][0] 【君公】
自分の主君の敬称。きみ。
君前
くんぜん [0] 【君前】
主君の前。
君台観左右帳記
くんだいかんそうちょうき クンダイクワンサウチヤウキ 【君台観左右帳記】
室町中期の座敷飾りに関する秘伝書。一巻。中国画家についての説明,座敷飾りの方式・道具類について記す。能阿弥によって整備され,相阿弥によって完成されたと考えられる。
君合国
くんごうこく クンガフ― [3] 【君合国】
⇒同君連合(ドウクンレンゴウ)
君名
きみな [0] 【公名・君名・卿名】
比叡山などで,父親の官名をとった幼童の呼び名。貴族の子弟を弟子とするときに,大蔵卿の君,兵部卿の君などと呼んだ。
君命
くんめい [0][1] 【君命】
主君の命令。
君国
くんこく [0][1] 【君国】
(1)君主と国家。
(2)君主が統治する国。
君子
くんし【君子】
a man of noble character;a (true) gentleman;a wise man.
君子
くんし [1] 【君子】
(1)学識・人格ともに優れ,徳行のそなわった人。「聖人―」
(2)身分・官位の高い人。
(3)画題としての,梅・竹・蘭(ラン)・菊のこと。四君子。
君子人
くんしじん [3] 【君子人】
君子と呼ぶにふさわしい高い徳行のそなわった人。有徳の人。
君子国
くんしこく [3] 【君子国】
(1)徳義を重んじ,礼儀正しい国。
(2)「日本」の美称。「海東に大倭国有り,之れ―と謂ふ/続紀(慶雲一)」
(3)〔唐書(新羅伝)〕
新羅(シラギ)の美称。
君子蘭
くんしらん [3] 【君子蘭】
ヒガンバナ科の多年草,ウケザキクンシランの通称。南アフリカ原産。観賞用に温室で栽培。葉は濃緑色で幅広い剣形。春,花茎の頂に広漏斗状の大形の花を十数個散形花序につける。花色は朱赤・赤紅・黄など。クリビア。[季]春。《―蟻頭をふりて頂に/楸邨》
君家
くんか [1] 【君家】
主君の家。主家。
君寵
くんちょう [0] 【君寵】
主君から受ける寵愛。主君に特別に目をかけられること。「―をほしいままにする」
君影草
きみかげそう [0] 【君影草】
スズランの異名。
君徳
くんとく [0] 【君徳】
君主としての立派な人柄。君主の徳。
君恩
くんおん [0] 【君恩】
主君から受けた恩。君主のめぐみ。
君方
きみがた [2][3] 【君方】 (代)
二人称。「きみ(君)」の複数形。あなたたち。あなた方。君たち。「意志丈は決して―に負けはせん/吾輩は猫である(漱石)」
君様
きみさま 【君様】
(1)貴人を敬っていう語。あなたさま。「―は当世流行る藪医師(グスシ)/仮名草子・竹斎」
(2)男女が自分の意中の人をいう語。かのさま。「まだ夜は夜中よ,しげれとんと―さあいよえ��/松の葉」
(3)遊女を親しんでいう語。「今や��と待つほどに―の足音して/浮世草子・一代男 3」
君権
くんけん [0] 【君権】
君主の権力。
君民
くんみん [0][1] 【君民】
君主と人民。
君民同治
くんみんどうち [5] 【君民同治】
人民の代表者で構成された議会と,君主とが国の政治を分掌すること。君民共治。
君沢形
きみさわがた キミサハ― [0] 【君沢形】
伊豆国君沢郡戸田(ヘタ)港で,ロシア使節プチャーチンが,日本人の船大工や鍛冶屋(カジヤ)の手で1855年に完成したスクーナー型帆船。また,スクーナーの日本での呼称。
君津
きみつ 【君津】
千葉県南西部の市。東京湾に臨み,京葉工業地帯の南端を占める。丘陵地には観光施設が多い。
君父
くんぷ [1] 【君父】
主君と父。
君王
くんのう [3][0] 【君王】
〔「くんおう」の連声〕
君主。帝王。
君王
くんおう [3] 【君王】
⇒くんのう(君王)
君臣
くんしん [0][1] 【君臣】
主君と臣下。「―の道」
君臣
くんしん【君臣】
sovereign and subject;lord and vassal.
君臨
くんりん [0] 【君臨】 (名)スル
(1)君主として国家を統治すること。君主の座にあること。「聖王の―する国」
(2)ある分野で,他の者をおさえて絶対的な力を振るうこと。「財界に―する」
君臨する
くんりん【君臨する】
reign[rule]over <a country> .
君辺
くんぺん [0] 【君辺】
主君のそば。君側。「―に仕える」
君達
きんだち [1] 【公達・君達】
〔「きみたち」の転〕
(1)親王・摂家・清華(セイガ)など上流貴族の子弟。
(2)(代名詞的に用いて)あなた方。あなたさま。「―御かへりみありて,これ交らひつけさせ給へ/落窪 2」
君達
きみたち [2] 【君達】
■一■ (代)
二人称。「きみ」の複数形。男性が同輩およびそれ以下の相手に用いる語。
■二■ (名)
「きみ」の複数。きんだち。「花を折りたる―のいつのほどのひきひきにか/有明の別」
君長
くんちょう [0] 【君長】
君主。また,かしら。
吝い
しわ・い [2] 【吝い】 (形)[文]ク しわ・し
出すべき金などを惜しんでなかなか出そうとしない。けちだ。しみったれだ。「―・い旦那だ」
〔歴史的仮名遣いは「しわし」か「しはし」か不明。近世以降の語〕
[派生] ――さ(名)
吝か
やぶさか [0][2] 【吝か】 (形動)[文]ナリ
(1)ためらうさま。思いきりの悪いさま。「民衆も天才を認めることに―であるとは信じ難い/侏儒の言葉(竜之介)」
(2)(「…にやぶさかでない」の形で)…する努力を惜しまない。喜んで…する。「彼の功績を認めることに―でない」
(3)物惜しみするさま。けちなさま。「―にしては太々とした料理/柳多留 59」
吝かでない
やぶさか【吝かでない】
be ready[willing] <to do> .
吝し
しわ・し 【吝し】 (形ク)
⇒しわい
吝ん坊
しわんぼう [0][2] 【吝ん坊】
非常に物惜しみをする人。けちな人間。けちんぼう。吝嗇家(リンシヨクカ)。
吝嗇
りんしょく【吝嗇】
⇒けちな.
吝嗇
りんしょく [0][1] 【吝嗇】 (名・形動)[文]ナリ
ひどく物惜しみする・こと(さま)。けち。「―家」「酔はざる時には―なる新右衛門/いさなとり(露伴)」
吝太郎
しわたろう [2] 【吝太郎】
けちな人をののしっていう語。
吝惜
りんしゃく [0] 【悋惜・吝惜】
〔「りんじゃく」とも〕
(1)物惜しみすること。りんせき。「御―無ク賜ワルベク候/日葡」
(2)嫉妬。悋気(リンキ)。りんせき。「身づからが夫(ツマ)の宿通ひを深く―申すによつて/狂言・女楽阿弥(天正本)」
吝惜
りんせき [0] 【悋惜・吝惜】 (名)スル
⇒りんしゃく(悋惜)
吟
ぎん [1] 【吟】
(1)声を出して詩や歌を歌うこと。また,詩や歌を作ること。
(2)よんだ詩歌。「病床の―」
(3)謡曲で,うたい方の強弱。「弱(ヨワ)―」
(4)漢詩の一体。古詩の一つの形で,悲愴(ヒソウ)な調子のもの。「白頭―」
吟じる
ぎん・じる [3][0] 【吟じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「吟ずる」の上一段化〕
「吟ずる」に同じ。「詩歌を―・じる」
吟じる
ぎんじる【吟じる】
recite <a Chinese poem> ;→英和
hum (低吟).→英和
吟ず
ぎん・ず 【吟ず】 (動サ変)
⇒ぎんずる
吟ずる
ぎん・ずる [3][0] 【吟ずる】 (動サ変)[文]サ変 ぎん・ず
(1)詩歌など節をつけてうたう。吟詠する。「漢詩を―・ずる」
(2)詩歌をつくる。「一首―・ずる」
吟ふ
さまよ・う サマヨフ 【吟ふ・呻吟ふ】 (動ハ四)
悲しみ嘆く。呻吟(シンギン)する。「妻子(メコ)どもは足(アト)の方に囲み居て憂へ―・ひ/万葉 892」
吟友
ぎんゆう [0] 【吟友】
詩歌を作る仲間。詩友。
吟句
ぎんく [0][1] 【吟句】
吟詠する詩歌の句。
吟味
ぎんみ [1][3] 【吟味】 (名)スル
(1)詳しく念入りに調べること。「―してそろえた食器」「本来の物質を化学上に―し来れば/福翁百話(諭吉)」
(2)詩歌を吟じてよく味わうこと。「いや��是はむさとそしるべき歌とおぼえぬなり。よく��―し給へ/戴恩記」
(3)罪のあるなしや罪状を取り調べること。詮議。
(4)監督。取り締まり。「親達より堅く是を―せよと/浮世草子・新色五巻書」
吟味する
ぎんみ【吟味する】
inquire into <a matter> ;examine;→英和
select <an article> with care.
吟味役
ぎんみやく [3][0] 【吟味役】
江戸時代,裁判で訴訟や犯罪の吟味をする役。また,その役人。吟味掛。吟味方。
吟味掛
ぎんみがかり [4] 【吟味掛】
⇒吟味役(ギンミヤク)
吟味方
ぎんみかた [0][5] 【吟味方】
⇒吟味役(ギンミヤク)
吟味方改役
ぎんみかたあらためやく [9][0] 【吟味方改役】
江戸幕府の職名。勘定吟味役に所属して勘定方の調査した文書を検査する役。
吟味物
ぎんみもの [0] 【吟味物】
江戸時代,刑事事件として吟味筋に裁かれる事件。
吟味物調役
ぎんみものしらべやく [8][0] 【吟味物調役】
江戸幕府の職名。寺社奉行または町奉行の管轄下にあって,訴訟の下調べ・公文書の調査などをする役。
吟味筋
ぎんみすじ 【吟味筋】
江戸時代の訴訟手続きの一。犯罪に際して,奉行所などが被疑者を逮捕あるいは召喚して審理し,判決を下すもの。
⇔出入り筋
吟唱
ぎんしょう [0] ―シヤウ 【吟唱】 ・ ―シヨウ 【吟誦】 (名)スル
漢詩・和歌などを,節をつけてうたうこと。「故郷を去るの歌を常に好んで―した/田舎教師(花袋)」
吟嘯
ぎんしょう [0] 【吟嘯】 (名)スル
(1)詩歌などをうたうこと。
(2)嘆き悲しんで声をあげること。「鉄櫺(テツレイ)の下に―せざるを得ず/花柳春話(純一郎)」
吟嚢
ぎんのう [0] 【吟嚢】
詩の草稿。詩嚢。
吟声
ぎんせい [0] 【吟声】
詩歌を吟ずる声。「朗々たる―」
吟客
ぎんかく [0] 【吟客】
詩歌などを作る風流な人。詩人。
吟曲
ぎんきょく [0] 【吟曲】
音曲をくちずさむこと。[日葡]
吟歩
ぎんぽ [1] 【吟歩】 (名)スル
〔「ぎんほ」とも〕
詩想を練りながら,あるいは詩歌を吟じながら散歩すること。「凉影を踏んで―する/獺祭書屋俳話(子規)」
吟社
ぎんしゃ [1] 【吟社】
詩歌を作るために結成された集団。
吟箋
ぎんせん [0] 【吟箋】
詩や歌を書く用紙。詩箋。
吟興
ぎんきょう [0] 【吟興】
詩歌を作る興味。
吟行
ぎんこう [0] 【吟行】 (名)スル
(1)詩歌を吟じながら歩くこと。
(2)和歌・俳句などを作るために,景色のよい所や名所・旧跡に出かけて行くこと。「―会」
吟詠
ぎんえい [0] 【吟詠】 (名)スル
(1)節をつけて漢詩・和歌などをうたうこと。
(2)詩歌を作ること。また,その詩歌。「此新観念を以て―せんか/獺祭書屋俳話(子規)」
吟誦
ぎんしょう [0] ―シヤウ 【吟唱】 ・ ―シヨウ 【吟誦】 (名)スル
漢詩・和歌などを,節をつけてうたうこと。「故郷を去るの歌を常に好んで―した/田舎教師(花袋)」
吟誦する
ぎんしょう【吟誦する】
recite <a poem> .→英和
吟遊詩人
ぎんゆうしじん【吟遊詩人】
a minstrel (中世の).→英和
吟遊詩人
ぎんゆうしじん ギンイウ― [5] 【吟遊詩人】
中世ヨーロッパで,各地を遍歴し,楽器を奏して詩を朗唱した旅芸人。ジョングルール。
→トルバドゥール
吟醸
ぎんじょう [0] 【吟醸】
酒・醤油・味噌などを,吟味した原料を使って丁寧に醸造すること。
吟醸酒
ぎんじょうしゅ [3] 【吟醸酒】
日本酒のうち,60パーセント以下に精米した白米を原料とし,低温発酵させて醸造した清酒。
吟魂
ぎんこん [0] 【吟魂】
うた心。詩情。詩魂。吟情。
吠える
ほえる【吠える】
bark <at> (犬が);→英和
howl;→英和
roar (猛獣が).→英和
吠える
ほ・える [2] 【吠える・吼える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 ほ・ゆ
(1)犬やけものが威嚇(イカク)などのために大声で鳴く。「犬が―・える」
(2)どなる。わめく。「そう―・えるな」
(3)人が泣く。「おのれは―・ゆるか卑怯なやつぢや/狂言・二千石」
吠え付く
ほえつ・く [0] 【吠え付く】 (動カ五[四])
獣が吠えながら迫ってくる。ほえかかる。
吠え声
ほえごえ [3] 【吠え声】
吠える声。
吠え声
ほえごえ【吠え声】
a bark;→英和
a howl;→英和
a roar.→英和
吠え面
ほえづら [0] 【吠え面】
大声をあげて吠えるように泣く顔。
吠え面をかくな
ほえづら【吠え面をかくな】
You'll pay for this.
吠ゆ
ほ・ゆ 【吠ゆ・吼ゆ】 (動ヤ下二)
⇒ほえる
吠猿
ほえざる [3] 【吠猿・吼猿】
霊長目オマキザル科ホエザル亜科の哺乳類の総称。のどに共鳴袋が発達し,大声を出す。頭胴長55センチメートルほどで,尾も同じくらいある。熱帯林の樹上で生活し,植物質を食べる。中南米に分布。アカホエザル・マントホエザルなど数種がある。
吠瑠璃
べいるり 【吠瑠璃】
〔梵 vaiḍūrya〕
「瑠璃」に同じ。びるり。「酒を―の壺に入れ/幸若・張良」
否
いや【否】
no (答が否定のとき);→英和
yes (答が肯定のとき).→英和
〜でも応でも[〜応なしに]whether one likes it or not.
否
いや [1] 【否】
〔「いや(嫌)」と同源〕
■一■ (感)
(1)問いに対して答えが否定的であることを表す語。いいえ。「『寒い?』『―,寒くない』」「『食べないの?』『―食べるよ』」
(2)自分が先に言った言葉を打ち消す時に使う語。「ぼくの本だ。―,違った」「日本一,―,世界一だ」
→いいえ
■二■ (副)
あるいは。やれ。「尊い山伏を,―『犬で候』の『猿で候』のと言うて/狂言記・柿山伏」
否
ひ【否】
no.→英和
〜とする者が多数であった The noes had it.
否
いな【否】
<say> no[nay].→英和
否
いな [1] 【否】
■一■ (感)
否定や拒否を表す言葉。いや。そうではない。「世界平和はわれわれの,―全人類の希求するところである」「おいらかに―といはましかば,さても止みなまし/落窪 2」
■二■ (名)
(1)不承知。不賛成。「―も応もない」「頼むに―はあるまいと語れば/浄瑠璃・油地獄(中)」
(2)(「か否か」の形で)そうでないこと。「事実か―か徹底して調べる」
→いなや
→いなとよ
否さ
いやさ 【否さ】 (感)
「いや」を強めていう語。
(1)相手の言葉をおさえて,自分の言おうとすることを述べる時に発する語。「―,夕霧を揚詰の客は慥に伊左衛門と聞いて来たわい/歌舞伎・阿波の鳴門」
(2)前言を否定して,言い直す時に発する語。「おかみさんえ,お富さんえ,―,これお富,久し振りだなあ/歌舞伎・与話情」
否とも
いやとも 【否とも】 (副)
いやが応でも。「まだ此の上にも四の五のあれば―にでんど沙汰/浄瑠璃・忠臣蔵」
否とよ
いやとよ 【否とよ】 (感)
相手の言葉に同意しない時にいう語。いやいや。「―,求めがたきは一人の勇士,難を見捨つる法やある/浄瑠璃・布引滝」
否ぶ
いな・ぶ 【否ぶ・辞ぶ】
■一■ (動バ上二)
〔感動詞「いな」に接尾語「ぶ」の付いた語〕
嫌だと言う。断る。辞退する。「人のいふことは,強うも―・びぬ御心にて/源氏(末摘花)」
■二■ (動バ四)
{■一■}に同じ。「―・べども,…度々飲む程に酔ぬ/今昔 24」
否まし
いやま・し 【否まし】 (形シク)
〔動詞「いやむ」の形容詞化〕
いやに思う。いとわしい。「かきおとす事の多さこそ猶―・しく侍れ/愚管 6」
否む
いな・む [2] 【否む・辞む】
〔「いなぶ」の転〕
■一■ (動マ五[四])
(1)嫌だと言う。断る。辞退する。「協力を―・むことはできない」
(2)否定する。《否》「事実であることは―・みがたい」「修正すべき理智の存在を―・みはしない/侏儒の言葉(竜之介)」
[可能] いなめる
■二■ (動マ上二)
嫌だと言う。断る。「勅定ありければ,―・み申すべき事なくて/著聞 9」
否む
いや・む 【否む】 (動マ四)
いやがる。嫌う。「国司むつかりて『…』とて―・み思ひて/宇治拾遺 3」
否めない
いなめ∘ない 【否めない】 (連語)
〔「否(イナ)む」の可能動詞「いなめる」の未然形に打ち消しの助動詞「ない」の付いたもの〕
(1)ことわることはできない。「―∘ない命令」
(2)否定できない。「―∘ない事実」
否や
いなや [1] 【否や】
■一■ (名)
〔■二■ の用法の転〕
(1)不承知。異議。「今さら―は言わせない」
(2)諾否。「―を問う」
■二■ (感)
(1)拒否や否定の気持ちを表す語。いやいや。「思へども思はずとのみ言ふなれば―思はじ思ふかひなし/古今(雑体)」
(2)意外な事態に驚いて,受け入れ難い気持ちで発する語。これはどうしたことだ。何とまあ。「―,かくは思はざりつ/今昔 23」
否や
−いなや【−否や】
as soon as;no sooner…than;hardly[scarcely]…when[before];the moment[instant] <he got home> .→英和
否や
いなや 【否や】 (連語)
⇒やいなや
⇒といなや
否否
いないな [1] 【否否】 (感)
いやいや。いえいえ。「いな」を強めた言い方。
否否
いやいや [1][0] 【否否】 (感)
「いや」を強めた語。いえいえ。「―,そんなはずはない」「『もう一杯いかがですか』『―,もう結構です』」
否定
ひてい [0] 【否定】 (名)スル
(1)そうでないと打ち消すこと。いつわりであるとすること。「うわさを―する」「献金の事実を―する」
(2)〔論〕 提示された命題を偽であるとすること。また,弁証法においては,否定はあらゆる発展にみられる媒介とされる。
(3)命題「 � である」に対して命題「 � でない」をもとの命題の否定という。
(4)「打ち消し{(2)}」に同じ。
⇔肯定
〔negative の訳語〕
否定
ひてい【否定】
(a) denial;→英和
negation.〜する deny.→英和
〜できない undeniable;→英和
indisputable (議論の余地のない).→英和
〜の negative.→英和
否定の否定
ひていのひてい 【否定の否定】
〔哲〕
〔(ドイツ) Negation der Negation〕
ヘーゲル弁証法の根本法則の一。事物や精神はすべて内部に自己矛盾をはらんでおり,それによってまず第一の否定がおこる。さらにその相対的対立そのものを否定して一段高い総合統一に導くのが否定の否定。形式論理学での否定の否定が単なる肯定であるのとは異なり,より豊かな内容規定へと導くものとされる。
否定判断
ひていはんだん [4] 【否定判断】
〔論〕
⇒否定命題
否定命題
ひていめいだい [4] 【否定命題】
〔論〕 主語に対して述語が否定辞と共に結びついている命題。主語から述語を切り離す内容の命題。例えば「 S は P でない」という形式の命題。
否定文
ひていぶん [2][0] 【否定文】
文を性質・内容の面から分類したときの一。「明日は学校へ行かない」「なかなか雨がやまない」というように,否定の内容を表す文。
⇔肯定文
否定的
ひていてき [0] 【否定的】 (形動)
打ち消す内容をもっているさま。否定するようなさま。「結論は―だ」「―な回答」
否定的概念
ひていてきがいねん [6] 【否定的概念】
〔論〕 ある性質の存在を否定的に示す概念。たとえば無知・無意味など。消極的概念。
⇔肯定的概念
否応
いやおう【否応】
yes or no.〜なしに ⇒否(いや).
否応
いやおう [0][3] 【否応】
不承知と承知。「―を言わせない」
否決
ひけつ [0] 【否決】 (名)スル
議案を不適当と認め承認しないことを議決すること。
⇔可決
「不信任案を―する」
否決
ひけつ【否決】
rejection.〜する reject;→英和
decide[vote] <against a bill> .→英和
否目
いやめ 【否目】 (名・形動ナリ)
涙にうるんだ目。また,悲しそうな目つきをしているさま。「―になむなり給へる/源氏(早蕨)」「―なる子供のやうにうちひそまり給ふ/栄花(浅緑)」
否認
ひにん【否認】
denial;→英和
disapproval.〜する deny;→英和
say no;disapprove (非とする).→英和
否認
ひにん [0] 【否認】 (名)スル
(1)ある事実を認めないこと。承認しないこと。
⇔是認
「犯行を―する」
(2)〔心〕 苦痛・不安を避けるために現実を認めないという防衛機制の一。
否認権
ひにんけん [2] 【否認権】
破産法上,破産者が破産宣告を受ける前にその財産についてなした行為が破産債権者に損害を与える場合,破産管財人がその行為を否認し無効にする権利。会社更生法上でも更生手続き開始前の会社の行為について認められる。
否諾
いなせ 【否諾】
〔「せ」は「さ(然)」の転という〕
(1)否か応か。「―とも言ひ放たれず/後撰(恋五)」
(2)無事か否か。安否。「―の便りもし給はぬは/浄瑠璃・出世景清」
否運
ひうん [1][0] 【非運・否運】
運のわるいこと。ふしあわせ。不運。
⇔幸運
含ませ
ふくませ [0] 【含ませ】
「含(フク)め煮(ニ)」に同じ。
含ませる
ふくませる【含ませる】
(1)[しみ込ませる]soak <a thing in[with]water> .→英和
(2)[乳房を]give one's breast <to one's baby> .
⇒含める.
含まる
ほほま・る 【含まる】 (動ラ四)
つぼみがふくらむ。ふふまる。「千葉の野の児手柏(コノテカシワ)の―・れど/万葉 4387」
含まる
ふくま・る [0] 【含まる】 (動ラ五)
中に含まれている。「この感情のうちには親の仇討といふことも―・つてゐる/文学評論(漱石)」
含み
ふくみ【含み】
an implication (含意).〜のある suggestive.→英和
〜を持たせる leave some room <for> .‖含み資産 hidden asset.
含み
ふくみ [3] 【含み】
〔動詞「含む」の連用形から〕
言葉の表面にあらわれないで,中に含み込まれている意味や内容。「―のある言葉」
含み利子
ふくみりし [4] 【含み利子】
株券・債券の売買の際,後払いの利子を含むものとして計算される利子。
含み声
ふくみごえ [4] 【含み声】
口の中でこもっているように聞こえる声。
含み声
ふくみごえ【含み声(で)】
(in) a muffled voice.
含み損
ふくみそん [3][0] 【含み損】
所有している資産の類の値下がりにより,損失が生じる可能性がある状態。
⇔含み益
含み益
ふくみえき [3] 【含み益】
所有している土地や株式,あるいは在庫品などの値上がりにより,実際に収益として手元に入ったわけではないが,利益になる可能性を有していること。
⇔含み損
→含み資産
含み笑い
ふくみわらい【含み笑い】
a suppressed smile;a chuckle.→英和
〜をする chuckle.
含み笑い
ふくみわらい [4] 【含み笑い】 (名)スル
声には出さないで笑うこと。
含み綿
ふくみわた [3] 【含み綿】
俳優などが頬にふくらみをもたせるため,口腔の両側や奥歯の間などに綿を入れること。また,その綿。
含み資産
ふくみしさん [4] 【含み資産】
会社資産の価値が帳簿価格を上回っている場合の,その上回った部分。
含む
ふくむ【含む】
(1)[口に]hold[keep] <a thing> in one's mouth.(2)[含有]contain;→英和
include (包含);→英和
imply (意味を).→英和
(3)[心に]bear[keep] <a matter> in mind;bear malice <to> (恨みを).
含む
ふふ・む 【含む】 (動マ四)
(1)つぼみのままである。「―・めりし花の初めに来し我や/万葉 4435」
(2)口の中に入れる。ふくむ。「搏(ト)りて吾が口に―・めよ/霊異記(下訓注)」
(3)中にはらんで持つ。「溟涬(メイケイ)にして牙(キザシ)を―・めり/日本書紀(神代上訓)」
含む
くく・む [2] 【銜む・含む】
■一■ (動マ五[四])
(1)口にふくむ。ふふむ。「―・んだやうな言語(モノイイ)/夢かたり(四迷)」「―・みたる水をはきすて/宇治拾遺 11」
(2)包む。中に包みもつ。「愛嬌を―・んで/浮雲(四迷)」「むつきに―・まれ給へる/狭衣 4」
(3)覆って飾る。「金銀の金物色色に打ち―・みたる冑きて/平家(三末・延慶本)」
■二■ (動マ下二)
⇒くくめる
含む
ふく・む [2] 【含む】
■一■ (動マ五[四])
(1)中に包みこんでもつ。「水を口に―・む」「花芬馥の気を―・み/平家 3」
(2)ある物がその成分・要素としてもつ。含有する。「金を―・む鉱石」「税・サービス料を―・んだ料金」「とげを―・んだ言葉」
(3)心の中にこめてもつ。「憤リヲ―・ム/日葡」「勅命を―・んで頻に征罰を企つ/平家 7」
(4)事情を理解して考慮に入れる。「この点を―・んで方針を立ててほしい」
(5)ある感情を表情などに表す。「愁いを―・んだまなざし」
(6)ふくらむ。「指貫の裾つ方,少し―・みて/源氏(若菜上)」
〔「含める」に対する自動詞〕
[可能] ふくめる
■二■ (動マ下二)
⇒ふくめる
含む
ほほ・む 【含む】
■一■ (動マ四)
つぼみがふくらんでまだ開かずにいる。ふふむ。[新撰字鏡]
■二■ (動マ下二)
ふくむようにする。ふくませる。「時鳥なかぬなげきの杜(モリ)にきていとども声を―・めつるかな/散木奇歌集」
含むところがある
含むところがあ・る
心の中に恨みや怒りをひそかにいだいている。「彼は僕に何か―・るようだ」
含める
ふく・める [3] 【含める】 (動マ下一)[文]マ下二 ふく・む
(1)ある範囲の中に入れる。含まれるようにする。「手数料を―・めて請求する」
(2)中につつみ持つようにする。「手拭(テヌグイ)に水を―・める」
(3)事情をよく説明して納得させる。「言い―・める」「宣命を―・めさせて/盛衰記 7」
(4)他人の口に入れる。ほおばらせる。「―・むるに珠玉を以てすること無(マナ)/日本書紀(孝徳訓)」
〔「含む」に対する他動詞〕
[慣用] 因果を―・噛んで―
含める
ふくめる【含める】
include;→英和
⇒言い含める.…を含めて including…;→英和
inclusive of….
含め煮
ふくめに [0] 【含め煮】 (名)スル
煮汁の味をよくしみこませてやわらかく煮ること。また,煮たもの。ふくませ。
含め綿
ふくめわた [3] 【含め綿】
綿入れの袖口や裾(スソ)に含ませてその部分をふっくらとさせる綿。
含味
がんみ [1] 【含味】 (名)スル
(1)口中に含んでよく味わうこと。
(2)「玩味(ガンミ){(2)}」に同じ。
含嗽
がんそう [0] 【含嗽・含漱】 (名)スル
うがいをすること。
含嗽剤
がんそうざい [3] 【含嗽剤】
口内およびのどの消毒・洗浄に用いる薬剤。弱い収斂(シユウレン)性と殺菌力とをもつ。ホウ酸・塩素酸カリウム・過酸化水素の溶液など。うがい薬。含嗽。
含意
がんい [1] 【含意】
〔implication〕 (名)スル
(1)表面にはあらわれない意味を文意に持たせること。また,その意味。
(2)〔論〕 命題間の関係の一。任意の命題 �,� について,� が真であれば必ず � が真になる時,� は � を含意するという。条件。包含。内含。
含有
がんゆう [0] 【含有】 (名)スル
ある物の中に成分・内容物として含んでいること。「ビタミン C を―する」
含有する
がんゆう【含有する】
contain;→英和
hold.→英和
アルコール含有量 alcohol content.
含有量
がんゆうりょう [3] 【含有量】
ある物質がある物の中に成分・内容物として含まれている量。含量。
含水
がんすい【含水】
《化》hydrated;hydrous.→英和
‖含水炭素 carbohydrate.含水量 water content.
含水
がんすい [0] 【含水】
水を含むこと。また,水分を含むこと。
含水炭素
がんすいたんそ [5] 【含水炭素】
炭水化物の旧称。その多くは,一般式が C�H��O� で,炭素と水との化合物のように表されるのでこの名があった。
含水爆薬
がんすいばくやく [5] 【含水爆薬】
硝酸アンモニウム・水・燃料兼鋭感剤・粘稠(ネンチユウ)剤などを成分とする爆薬。水を含んでいるため,衝撃・摩擦・火炎などに対してダイナマイトよりも安全性が高い。スラリー爆薬。
含油
がんゆ [1] 【含油】
油を含んでいること。
含油層
がんゆそう [3] 【含油層】
石油を含む地層。砂岩・石灰岩などの孔隙性のある地層が多い。油層。
含油軸受
がんゆじくうけ [4] 【含油軸受(け)】
軸受けの一。潤滑油を含ませた多孔質の焼結合金や樹脂による平軸受け。給油なしに長期間使用できる。オイルレス-ベアリング。
含油軸受け
がんゆじくうけ [4] 【含油軸受(け)】
軸受けの一。潤滑油を含ませた多孔質の焼結合金や樹脂による平軸受け。給油なしに長期間使用できる。オイルレス-ベアリング。
含油頁岩
がんゆけつがん [4] 【含油頁岩】
⇒オイル-シェール
含漱
がんそう [0] 【含嗽・含漱】 (名)スル
うがいをすること。
含糊
がんこ [1] 【含糊】
はきはきしないこと。煮え切らないこと。「―のそしりを受ける」
含糖ペプシン
がんとうペプシン ガンタウ― [5] 【含糖―】
乳幼児用の消化薬。牛や豚の胃粘膜から製したペプシンに乳糖を加えたもので,タンパク消化力がある酵素剤。
含羞
がんしゅう [0] 【含羞】
はにかみ。はじらい。
含羞草
おじぎそう [0] 【含羞草】
マメ科の多年草。ブラジル原産。日本には江戸末期に渡来し,観賞用に一年草として栽培される。葉は夜になると閉じる就眠運動をするほか,触れられたりして刺激を受けると急に閉じて垂れ下がる閉葉運動を行う。夏,淡紅色の小花が球状に群がり咲く。ネムリグサ。[季]夏。
含羞草[図]
含羞草
おじぎそう【含羞草】
a sensitive plant.
含羞草
ねむりぐさ [3] 【眠り草・含羞草】
オジギソウの異名。[季]夏。
含羞草
がんしゅうそう [0] 【含羞草】
オジギソウの別名。
含耀門
がんようもん ガンエウ― 【含耀門】
平安京大内裏の朝堂院二十五門の一。東面の南端にあり,章義門に相対する。朝賀などの儀式の際は,外弁(ゲベン)・大臣以下はこの門より入るのを例とした。
→大内裏
含蓄
がんちく [0] 【含蓄】 (名)スル
(1)中に含みもつこと。「少量(スコシ)の炭素を―する/月世界旅行(勤)」
(2)うちに深い意味がこめられていること。「―のある言葉」
含蓄のある
がんちく【含蓄のある】
significant;→英和
suggestive.→英和
含蜜糖
がんみつとう [0] 【含蜜糖】
原料の糖汁から不純物をのぞいた程度で煮つめて結晶させた,糖蜜成分を含んだままの砂糖。白下(シロシタ)糖・赤砂糖・黒砂糖など。
⇔分蜜糖
含識
がんしき [0] 【含識】
〔仏〕
〔「衆生(シユジヨウ)」の別訳。心識を有する者の意〕
感情や意識をもつと考えられる生きもの。「人間」を意味することが多い。有情(ウジヨウ)。含霊(ゴンリヨウ)。
含量
がんりょう [3] 【含量】
「含有量(ガンユウリヨウ)」に同じ。
听
きん [1] 【听】
洋紙一連が五百枚を単位としていたとき,その重さを表す単位。ポンド。現在は用いない。
吭
ふえ [0] 【吭】
〔「笛(フエ)」と同源〕
のどぶえ。「楠次郎眉間―のはづれ射られて/太平記 26」
吶吶
とつとつ [0] 【訥訥・吶吶】 (ト|タル)[文]形動タリ
口ごもりつつ話すさま。言葉をとぎれとぎれに言うさま。「―と語る」「―たる口調」
吶喊
とっかん [0] 【吶喊】 (名)スル
(1)大声で叫ぶこと。ときの声をあげること。
(2)「突貫{(3)}」に同じ。「墻壁の欠所に―して来た/吾輩は猫である(漱石)」
吶音
とつおん [0] 【訥音・吶音】
構音機能に障害がないのに,ある種の音声の発音が不能または不正確なこと。サ・ス・セ・ソをシャ・シュ・シェ・ショと言うなど,サ行音を正しく発音できない例が最も多い。吶(トツ)。
吸いさし
すいさし【吸いさし】
a half-finished cigarette;a cigar(ette) end.
吸いさし
すいさし スヒ― [0] 【吸いさし】
タバコを途中まで吸ってやめること。また,そのタバコ。吸いかけ。
吸い上げる
すいあ・げる スヒ― [4] 【吸(い)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 すひあ・ぐ
(1)水などを吸い込んで高い方へ上げる。「ポンプで水を―・げる」
(2)他人の利益を取り上げて自分のものとする。「子会社のもうけを―・げる」
吸い上げる
すいあげる【吸い上げる】
suck[pump]up.吸上げポンプ a suction (pump).→英和
吸い上げポンプ
すいあげポンプ スヒアゲ― [5] 【吸(い)上げ―】
ピストンを引くときに水を吸い上げる構造のポンプ。井戸など,比較的浅いところにある水などを吸い上げる。
⇔押し上げポンプ
吸い付き
すいつき スヒ― [0] 【吸(い)付き】
(1)吸いつくこと。
(2)「吸い付き桟(ザン)」の略。
吸い付き桟
すいつきざん スヒ― [0] 【吸(い)付き桟】
接ぎ合わせた板の分離やそりを防ぐために取り付ける桟。桟の側面を鳩尾(キユウビ)状に作り,板にほった蟻(アリ)形の溝にこれを差し込むもの。吸い付き蟻。蟻桟。吸い付き。
吸い付く
すいつく【吸い付く】
adhere[stick] <fast to> ;→英和
be attracted <to> .
吸い付く
すいつ・く スヒ― [3] 【吸(い)付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)口で吸ってぴったりくっつく。「赤ん坊が母親の乳房に―・く」「ヒルが足に―・く」
(2)見えない力でぴったりくっつく。密着する。「釘が磁石に―・く」
[可能] すいつける
■二■ (動カ下二)
⇒すいつける
吸い付ける
すいつける【吸い付ける】
attract (引き寄せる).→英和
吸い付ける
すいつ・ける スヒ― [4] 【吸(い)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 すひつ・く
(1)見えない力によって物を引きつける。「磁石は砂鉄を―・ける」「思わず目が―・けられる」
(2)タバコを口にくわえて,吸いながら火をつける。「烟草を―・けながら,優しい声で云つた/雁(鴎外)」
(3)いつも吸って,慣れている。「外国タバコを―・けている」
吸い付けタバコ
すいつけタバコ スヒツケ― [5] 【吸(い)付け―】
火をつけて,すぐ吸えるようにして相手に渡すタバコ。
吸い出し
すいだし スヒ― [0] 【吸(い)出し】
(1)吸って外に出すこと。「―口(グチ)」
(2)「吸い出し膏薬(ゴウヤク)」の略。
吸い出し膏薬
すいだしごうやく スヒ―ガウ― [5] 【吸(い)出し膏薬】
腫(ハ)れ物の膿(ウミ)を吸い出すために貼る膏薬。吸い膏薬。吸い出し。
吸い出す
すいだす【吸い出す】
suck[draw]out.
吸い出す
すいだ・す スヒ― [3] 【吸(い)出す】 (動サ五[四])
(1)吸って外へ出す。「傷口の毒を口で―・す」
(2)塗り薬の作用により膿(ウミ)を出す。「膏薬(コウヤク)で膿を―・す」
[可能] すいだせる
吸い取り紙
すいとりがみ スヒトリ― [4] 【吸(い)取り紙】
筆記後,紙面上に残ったインクなどの水気を上から押さえて吸い取り,乾燥を早めるための紙。押し紙。
吸い取る
すいとる【吸い取る】
absorb;→英和
suck up;soak up;sponge;→英和
blot (吸取紙で).→英和
吸い取る
すいと・る スヒ― [3] 【吸(い)取る】 (動ラ五[四])
(1)液状のものや粉末などを,吸いこんだり他の物に吸い込ませたりして取り去る。「掃除機でごみを―・る」「試液をスポイトで―・る」「滴を布巾で―・る」
(2)他人の得た利益や金銭などを取り上げる。しぼり取る。「いくら稼いでも税金に―・られる」
[可能] すいとれる
吸い口
すいくち スヒ― [0] 【吸(い)口】
(1)口で吸うようになっている器具の,口にくわえる部分。「キセルの―」
(2)巻きタバコの,口にくわえるために厚紙を巻いた部分。
(3)吸い物に浮かべたり,煮物に添えて,香気と風味を加えるもの。ユズの皮,葉山椒など。香頭(コウトウ)。
吸い呑み
すいのみ スヒ― [0] 【吸(い)飲み・吸い呑み】
細長い口のある,きゅうす形の容器。病人が寝たまま水などを飲むのに使う。
吸い味
すいあじ スヒアヂ [1][0] 【吸(い)味】
吸い物程度の味加減のこと。
吸い寄せる
すいよ・せる スヒ― [4] 【吸(い)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 すひよ・す
(1)吸ってそばへ引き寄せる。
(2)見えない力で物を引き寄せる。「取水口にゴミが―・せられる」「磁石が釘を―・せる」
(3)注目・関心を集めてひきつける。「観客の視線を―・せる」
吸い掛けの
すいかけ【吸い掛けの】
half-finished <cigarette> .
吸い殻
すいがら スヒ― [0] 【吸(い)殻】
タバコの,吸ったあとの燃えさし。「―入れ」
吸い物
すいもの スヒ― [0] 【吸(い)物】
日本料理の汁物。だし汁に魚肉や野菜を具として椀(ワン)に盛る。普通には,醤油仕立てのすまし汁をいう。
吸い物椀
すいものわん スヒ― [4] 【吸(い)物椀】
吸い物を入れる椀。普通,塗り物でふたつきのもの。
吸い物膳
すいものぜん スヒ― [4] 【吸(い)物膳】
吸い物椀(ワン)をのせて客に出す膳。
吸い玉
すいだま スヒ― [0] 【吸(い)玉】
「吸い瓢(フクベ)」に同じ。
吸い瓢
すいふくべ スヒ― [4][3] 【吸い瓢】
悪血・膿(ウミ)などを吸い出すためのガラス製の医療具。中空のガラス器具の一端にゴム球をつけたもの。吸角(キユウカク)。吸い玉。
吸い筒
すいづつ スヒ― [0] 【吸(い)筒】
酒または水を入れて携帯した筒形の容器。水筒。
吸い膏薬
すいごうやく スヒガウヤク [3] 【吸い膏薬】
「吸い出し膏薬」に同じ。
吸い込み
すいこみ スヒ― [0] 【吸(い)込み】
(1)吸い込むこと。
(2)排水などを吸い込ませる穴。
(3)「吸い込み釣り」の略。
吸い込み弁
すいこみべん スヒ― [4] 【吸(い)込み弁】
内燃機関やポンプなどで,シリンダー内に気体や液体を吸入するときに開き,吐き出すときには閉まる弁。吸入弁。吸気管。
吸い込み釣り
すいこみづり スヒ― [0] 【吸(い)込み釣り】
練り餌(エ)に包み込んだ数本の針を吸い込ませるようにしてフナ・コイなどを釣る方法。
吸い込む
すいこむ【吸い込む】
[気体を]inhale;→英和
breathe[draw]in;[液体を]absorb;→英和
suck in.
吸い込む
すいこ・む スヒ― [3] 【吸(い)込む】 (動マ五[四])
(1)気体・液体などを,吸って中に入れる。「新鮮な空気を胸いっぱい―・む」
(2)比喩的に,暗やみ・奥深い所などの中にずっと引き入れる。「その人影は暗やみに―・まれた」「深い谷底に―・まれそうになる」
[可能] すいこめる
吸い飲み
すいのみ スヒ― [0] 【吸(い)飲み・吸い呑み】
細長い口のある,きゅうす形の容器。病人が寝たまま水などを飲むのに使う。
吸う
すう【吸う】
[気体のものを]breathe in;inhale;→英和
[液体のものを]sip <tea> ;→英和
suck <milk> ;→英和
[タバコを]smoke;→英和
puff <at a pipe> .→英和
吸う
す・う スフ [0] 【吸う】 (動ワ五[ハ四])
(1)気体や液体を口・鼻から体内に引き入れる。
⇔吐く
「息を―・ったり吐いたり」「人の血を―・う蚊」「汁ヲ―・ウ/日葡」
(2)タバコを口にくわえて煙を吸う。のむ。「タバコを―・う」
(3)繊維質の物が周囲の液体・気体を組織の内部に取り込む。「スポンジは水をよく―・う」
(4)キスをする。口づけする。口吸う。
(5)引き付ける。「磁石鉄を―・へども/沙石 9」
[可能] すえる
[慣用] 甘い汁を―・旨(ウマ)い汁を―
吸上げる
すいあ・げる スヒ― [4] 【吸(い)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 すひあ・ぐ
(1)水などを吸い込んで高い方へ上げる。「ポンプで水を―・げる」
(2)他人の利益を取り上げて自分のものとする。「子会社のもうけを―・げる」
吸上げポンプ
すいあげポンプ スヒアゲ― [5] 【吸(い)上げ―】
ピストンを引くときに水を吸い上げる構造のポンプ。井戸など,比較的浅いところにある水などを吸い上げる。
⇔押し上げポンプ
吸付き
すいつき スヒ― [0] 【吸(い)付き】
(1)吸いつくこと。
(2)「吸い付き桟(ザン)」の略。
吸付き桟
すいつきざん スヒ― [0] 【吸(い)付き桟】
接ぎ合わせた板の分離やそりを防ぐために取り付ける桟。桟の側面を鳩尾(キユウビ)状に作り,板にほった蟻(アリ)形の溝にこれを差し込むもの。吸い付き蟻。蟻桟。吸い付き。
吸付く
すいつ・く スヒ― [3] 【吸(い)付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)口で吸ってぴったりくっつく。「赤ん坊が母親の乳房に―・く」「ヒルが足に―・く」
(2)見えない力でぴったりくっつく。密着する。「釘が磁石に―・く」
[可能] すいつける
■二■ (動カ下二)
⇒すいつける
吸付ける
すいつ・ける スヒ― [4] 【吸(い)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 すひつ・く
(1)見えない力によって物を引きつける。「磁石は砂鉄を―・ける」「思わず目が―・けられる」
(2)タバコを口にくわえて,吸いながら火をつける。「烟草を―・けながら,優しい声で云つた/雁(鴎外)」
(3)いつも吸って,慣れている。「外国タバコを―・けている」
吸付けタバコ
すいつけタバコ スヒツケ― [5] 【吸(い)付け―】
火をつけて,すぐ吸えるようにして相手に渡すタバコ。
吸入
きゅうにゅう キフニフ [0] 【吸入】 (名)スル
吸い込むこと。特に治療などのため,気体や噴霧状にした薬を吸い込むこと。「酸素―」
吸入
きゅうにゅう【吸入】
inhalation.→英和
〜する inhale.→英和
‖(酸素)吸入器 an (oxygen) inhaler.
吸入器
きゅうにゅうき キフニフ― [3] 【吸入器】
薬液を噴霧状にして口の中に送り込む器具。咳(セキ)などを鎮めるために使う。[季]冬。《―地獄のごとく激すなり/山口誓子》
吸入弁
きゅうにゅうべん キフニフ― [3] 【吸入弁】
⇒吸(ス)い込(コ)み弁(ベン)
吸入薬
きゅうにゅうやく キフニフ― [3] 【吸入薬】
薬液を噴霧状にして吸入させ,狭心症や呼吸器系の炎症などの治療に用いる薬剤。吸入剤。
吸入麻酔
きゅうにゅうますい キフニフ― [5] 【吸入麻酔】
気体の状態の麻酔薬を吸入させて全身麻酔を行う方法。
吸出し
すいだし スヒ― [0] 【吸(い)出し】
(1)吸って外に出すこと。「―口(グチ)」
(2)「吸い出し膏薬(ゴウヤク)」の略。
吸出し膏薬
すいだしごうやく スヒ―ガウ― [5] 【吸(い)出し膏薬】
腫(ハ)れ物の膿(ウミ)を吸い出すために貼る膏薬。吸い膏薬。吸い出し。
吸出す
すいだ・す スヒ― [3] 【吸(い)出す】 (動サ五[四])
(1)吸って外へ出す。「傷口の毒を口で―・す」
(2)塗り薬の作用により膿(ウミ)を出す。「膏薬(コウヤク)で膿を―・す」
[可能] すいだせる
吸収
きゅうしゅう キフシウ [0] 【吸収】 (名)スル
(1)吸い取ること。吸い込むこと。外部にあるものを内に取り込むこと。「土地が水を―する」「大企業に―される」「知識を―する」
(2)
(ア)生体が細胞膜などの膜状物を通して物質を内部に取り入れること。
(イ)消化管壁から血管またはリンパ管へ栄養素および水を取り込むこと。主に小腸粘膜によって行われる。「―が悪い」
(3)電磁波や粒子線が物質中を通過するとき,エネルギーや粒子が物質に取り込まれ,その強度や粒子数が減少すること。
吸収
きゅうしゅう【吸収】
absorption.→英和
〜する absorb;→英和
take into one's mind (比喩的).‖吸収合併 takeover.吸収剤 an absorbent.
吸収スペクトル
きゅうしゅうスペクトル キフシウ― [6] 【吸収―】
〔absorption spectrum〕
物質中に連続スペクトルをもつ光や X 線を通過させたとき,その物質に特有な波長領域が吸収されて暗黒になったスペクトル。気体原子では線スペクトルの位置に表れる何本かの暗線となるが,気体分子や液体・固体などでは幅広い帯状の吸収帯が得られる。
吸収剤
きゅうしゅうざい キフシウ― [3] 【吸収剤】
ある特定の物質を周囲の物質や環境から吸収する薬剤。例えば,大気中の二酸化炭素を吸収するために用いるソーダ石灰など。
吸収合併
きゅうしゅうがっぺい キフシウ― [0] 【吸収合併】
合併によって当事者の一方の会社は存続し,他方はこれに吸収されて消滅する方式の合併。併呑(ヘイドン)合併。存続合併。
⇔新設合併
吸収線
きゅうしゅうせん キフシウ― [0] 【吸収線】
⇒暗線(アンセン)
吸収線量
きゅうしゅうせんりょう キフシウ―リヤウ [5] 【吸収線量】
物質の単位質量当たりに吸収される放射線のエネルギー量。SI 単位はグレイ(Gy)だが,ラド(rad)も使われる。
→照射線量
吸取り紙
すいとりがみ スヒトリ― [4] 【吸(い)取り紙】
筆記後,紙面上に残ったインクなどの水気を上から押さえて吸い取り,乾燥を早めるための紙。押し紙。
吸取る
すいと・る スヒ― [3] 【吸(い)取る】 (動ラ五[四])
(1)液状のものや粉末などを,吸いこんだり他の物に吸い込ませたりして取り去る。「掃除機でごみを―・る」「試液をスポイトで―・る」「滴を布巾で―・る」
(2)他人の得た利益や金銭などを取り上げる。しぼり取る。「いくら稼いでも税金に―・られる」
[可能] すいとれる
吸取紙
すいとりがみ【吸取紙】
blotting paper;a blotter.
吸口
すいくち スヒ― [0] 【吸(い)口】
(1)口で吸うようになっている器具の,口にくわえる部分。「キセルの―」
(2)巻きタバコの,口にくわえるために厚紙を巻いた部分。
(3)吸い物に浮かべたり,煮物に添えて,香気と風味を加えるもの。ユズの皮,葉山椒など。香頭(コウトウ)。
吸口
すいくち【吸口】
a mouthpiece (パイプの);→英和
a cigarette holder (タバコの).吸口付タバコ a filter tip;a tipped cigarette.
吸味
すいあじ スヒアヂ [1][0] 【吸(い)味】
吸い物程度の味加減のこと。
吸器
きゅうき キフ― [1] 【吸器】
寄生菌の菌糸が宿主の細胞内に侵入してつくる特殊な構造。円筒形・分枝形などで,養分吸収のためといわれる。
吸塵
きゅうじん キフヂン [0] 【吸塵】 (名)スル
細かいごみを吸い込むこと。「―力」
吸寄せる
すいよ・せる スヒ― [4] 【吸(い)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 すひよ・す
(1)吸ってそばへ引き寄せる。
(2)見えない力で物を引き寄せる。「取水口にゴミが―・せられる」「磁石が釘を―・せる」
(3)注目・関心を集めてひきつける。「観客の視線を―・せる」
吸引
きゅういん キフ― [0] 【吸引】 (名)スル
(1)物を吸い込むこと。吸い付けること。「ポンプで―する」
(2)引き付けること。
吸引する
きゅういん【吸引する】
absorb;→英和
suck (in);→英和
attract.→英和
吸引分娩
きゅういんぶんべん キフ― [5] 【吸引分娩】
胎児の頭に吸着させた吸引カップを牽引して,分娩させること。
→鉗子分娩(カンシブンベン)
吸根
きゅうこん キフ― [0] 【吸根】
⇒寄生根(キセイコン)
吸殻
すいがら スヒ― [0] 【吸(い)殻】
タバコの,吸ったあとの燃えさし。「―入れ」
吸殻
すいがら【吸殻】
a cigar[cigarette]end.
吸気
きゅうき キフ― [1] 【吸気】
(1)吸う息。吸い込んだ息。
⇔呼気
(2)気体を吸い込むこと。特に内燃機関で,燃料の混合気を気筒内に吸い込むこと。また,その気体。
⇔排気
吸気弁
きゅうきべん キフ― [0] 【吸気弁】
内燃機関の制御弁の一。燃料の吸入時のみ開いて,気筒内にガスを導き,他のサイクルのときは閉じてガスや燃焼後のガスが逆行しないようにする。
吸気管
きゅうきかん キフ―クワン [0] 【吸気管】
⇒吸(ス)い込(コ)み弁
吸気音
きゅうきおん キフ― [3] 【吸気音】
音声学で,吸い込まれる息により発音される音声。日本語で,突然の指名に当惑して発する「スーッ」という音などがこれに当たる。
⇔呼気音
吸水
きゅうすい キフ― [0] 【吸水】 (名)スル
(1)水を吸い取ること。水を吸い上げること。「―性」「―口(グチ)」
(2)植物が体内へ水を取り入れること。主な陸生植物は根から,水生植物やコケ類などは水に接する部分から行う。
吸湿
きゅうしつ キフ― [0] 【吸湿】
湿気を吸いとること。「―剤」
吸湿性
きゅうしつせい キフ― [0] 【吸湿性】
物質が空気中の水分を吸収する性質。
吸湿性の
きゅうしつ【吸湿性の】
hygroscopic.
吸煙
きゅうえん キフ― [0] 【吸煙】 (名)スル
(1)大麻などの煙を吸うこと。
(2)タバコを吸うこと。喫煙。
吸熱反応
きゅうねつはんのう キフネツハンオウ [5] 【吸熱反応】
周囲からの熱の吸収を伴う化学反応。
吸物
すいもの【吸物】
soup.→英和
吸物椀 a soup bowl.
吸物
すいもの スヒ― [0] 【吸(い)物】
日本料理の汁物。だし汁に魚肉や野菜を具として椀(ワン)に盛る。普通には,醤油仕立てのすまし汁をいう。
吸物椀
すいものわん スヒ― [4] 【吸(い)物椀】
吸い物を入れる椀。普通,塗り物でふたつきのもの。
吸物膳
すいものぜん スヒ― [4] 【吸(い)物膳】
吸い物椀(ワン)をのせて客に出す膳。
吸玉
すいだま スヒ― [0] 【吸(い)玉】
「吸い瓢(フクベ)」に同じ。
吸盤
きゅうばん キフ― [0] 【吸盤】
動物が他の動物や物体に吸い付くための器官。周壁の筋肉を収縮させ,内部のくぼみ内の圧力を下げて吸着する。ヒル類やサナダムシ,またタコ・イカの触手,ヤモリの指などに見られる。
吸盤
きゅうばん【吸盤】
《動》a sucker.→英和
吸着
きゅうちゃく【吸着】
adsorption.〜性の adsorptive.
吸着
きゅうちゃく キフ― [0] 【吸着】 (名)スル
(1)吸い付くこと。
(2)一般に,二つの相が接していて,一方の相の構成成分の界面における濃度が,その相の内部における濃度と異なった状態で平衡に達すること。界面で濃度が大きくなるときを正吸着,小さくなるときを負吸着といい,吸着現象の多くは正吸着である。活性炭による脱色・脱臭はこの例。
吸着剤
きゅうちゃくざい キフ― [4][0] 【吸着剤】
他の気体または液体物質を吸着する能力が大きく,物質の分離,濃縮に用いられる物質。活性炭・酸性白土・シリカゲルなどの類。吸着媒。
吸着音
きゅうちゃくおん キフ― [4][3] 【吸着音】
舌打ちをするようにして作られる言語音。肺とは無関係に,口腔だけで調音される点に特徴がある。アフリカの諸語によく観察される。舌打ち音。クリック。
吸筒
すいづつ スヒ― [0] 【吸(い)筒】
酒または水を入れて携帯した筒形の容器。水筒。
吸管虫
きゅうかんちゅう キフクワン― [3] 【吸管虫】
繊毛虫類に属する原生動物の一群の総称。水生で,体長0.04〜0.25ミリメートル。群体を作る種もある。細胞体から多数のとげ状の吸管を出す。出芽と接合で増殖する。幼生は繊毛をもつ。
吸茶
すいちゃ スヒ― [0] 【吸茶】
一碗の茶を数人で飲み回しにすること。多く濃茶(コイチヤ)にいう。
吸蔵
きゅうぞう キフザウ [0] 【吸蔵】 (名)スル
気体が固体に吸収されて,その内部に取り込まれること。例えば白金やパラジウムは水素を吸蔵する。
吸虫類
きゅうちゅうるい キフチユウ― [3] 【吸虫類】
扁形動物門吸虫綱に属する動物の総称。吸盤や鉤(カギ)があり,他の動物の肝臓・肺・膵臓(スイゾウ)などの内臓や体表で寄生生活をする。体は左右相称で扁平。雌雄同体。肝吸虫や日本住血吸虫などヒトに寄生し,疾病の原因となるものもある。
吸血
きゅうけつ キフ― [0] 【吸血】
生き血を吸うこと。
吸血動物
きゅうけつどうぶつ キフ― [5] 【吸血動物】
人間や動物の皮膚から血を吸って自分の栄養とする動物。昆虫類に多く,ノミ・カ・シラミ・ブユ・ナンキンムシなどの類。また,ダニ・ヒルの類やチスイコウモリ・ヤツメウナギなども含まれる。
吸血蝙蝠
きゅうけつこうもり キフ―カウ― [5] 【吸血蝙蝠】
チスイコウモリの別名。
吸血鬼
きゅうけつき【吸血鬼】
a bloodsucker;→英和
a vampire.→英和
吸血鬼
きゅうけつき キフ― [4][3] 【吸血鬼】
(1)人の生き血を吸うという妖怪(ヨウカイ)。バンパイア。
(2)情け容赦なく他人から吸い上げる人。金貸し・搾取者などをたとえていう。
吸角
きゅうかく キフ― [0] 【吸角】
⇒吸(ス)い瓢(フクベ)
吸込み
すいこみ スヒ― [0] 【吸(い)込み】
(1)吸い込むこと。
(2)排水などを吸い込ませる穴。
(3)「吸い込み釣り」の略。
吸込み弁
すいこみべん スヒ― [4] 【吸(い)込み弁】
内燃機関やポンプなどで,シリンダー内に気体や液体を吸入するときに開き,吐き出すときには閉まる弁。吸入弁。吸気管。
吸込み釣り
すいこみづり スヒ― [0] 【吸(い)込み釣り】
練り餌(エ)に包み込んだ数本の針を吸い込ませるようにしてフナ・コイなどを釣る方法。
吸込む
すいこ・む スヒ― [3] 【吸(い)込む】 (動マ五[四])
(1)気体・液体などを,吸って中に入れる。「新鮮な空気を胸いっぱい―・む」
(2)比喩的に,暗やみ・奥深い所などの中にずっと引き入れる。「その人影は暗やみに―・まれた」「深い谷底に―・まれそうになる」
[可能] すいこめる
吸集
きゅうしゅう キフシフ [0] 【吸集】 (名)スル
寄せ集めて,内に取り込むこと。「新しい自我,新しい理想,凡て…周囲の大気中から―する化合元素である/文芸上の自然主義(抱月)」
吸音
きゅうおん キフ― [0] 【吸音】 (名)スル
壁や天井での音の反射波を吸収して反響を防ぐこと。「―材」
→遮音
→防音
吸飲
きゅういん キフ― [0] 【吸飲】 (名)スル
吸ってのむこと。「阿片を―する」
吸飲み
すいのみ スヒ― [0] 【吸(い)飲み・吸い呑み】
細長い口のある,きゅうす形の容器。病人が寝たまま水などを飲むのに使う。
吹かす
ふか・す [2] 【吹かす】 (動サ五[四])
(1)外に吹き出す。特に吸ったタバコの煙をはき出す。「タバコを―・す」「ある商店で大きな蓄音器を―・してゐた/それから(漱石)」
(2)停車した状態で,自動車のエンジンを高速回転させる。「エンジンを―・す」
(3)「…風(カゼ)を吹かす」の形で,ことさら…らしく振る舞うの意を表す。「亭主風を―・す」「兄貴風を―・す」
(4)吹聴する。「我身を―・したるように思しめさんも恥しけれども/仮名草子・竹斎」
吹かす
ふかす【吹かす】
[タバコを]puff <at one's cigar> ;→英和
smoke.→英和
吹かせる
ふか・せる [3] 【吹かせる】 (動サ下一)
吹くようにする。「…風(カゼ)を吹かせる」の形で用いることが多い。「一泡―・せる」「兄貴風を―・せる」「神様ハ風ヲ―・セル/ヘボン」
吹きガラス
ふきガラス [3] 【吹き―】
ガラス器物の成形法の一。紀元前二世紀ごろからフェニキアで行われ,ローマンガラスの発展の基礎となった技法。吹き竿を用い,宙吹きと型吹きの二種がある。ブローイング。
→宙吹き
→型吹き
吹き上がる
ふきあが・る [4] 【吹き上(が)る・噴き上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)風に吹かれて高く上がる。「砂ぼこりが―・る」
(2)水などが高く湧き出る。「噴水が―・る」
吹き上げ
ふきあげ [0] 【吹(き)上げ・噴(き)上げ】
(1)風の吹き上げてくる所。
(2)吹き上がる水。噴水。[季]夏。
(3)室町末から江戸初期の女性の髪の結い方の一。髪をふくらませて髷(マゲ)をあげるもの。
吹き上げる
ふきあ・げる [4] 【吹(き)上げる・噴(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ふきあ・ぐ
(1)風が吹いて物を高く舞い上がらせる。「風が木の葉を―・げる」
(2)水や水蒸気が上にある物を勢いよく持ち上げる。「蒸気がやかんの蓋を―・げる」
(3)液体や気体を穴から勢いよく飛び上がらせる。「鯨が潮を―・げる」「間欠泉が蒸気を―・げる」
(4)風が低い所から高い所に向かって吹く。「谷から風が―・げる」
(5)笛などを高い調子で吹き鳴らす。「尺八の笛などの大声を―・げつつ/源氏(末摘花)」
吹き上げる
ふきあげる【吹き上げる】
blow up (風が);spout (水が).→英和
吹き上る
ふきあが・る [4] 【吹き上(が)る・噴き上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)風に吹かれて高く上がる。「砂ぼこりが―・る」
(2)水などが高く湧き出る。「噴水が―・る」
吹き下ろす
ふきおろ・す [4][0] 【吹(き)下ろす】 (動サ五[四])
風が低い方に向かって吹く。「山から―・す風」
吹き乱す
ふきみだ・す [4][0] 【吹(き)乱す】 (動サ五[四])
風が吹いて物を乱す。
吹き井
ふきい [2] 【吹(き)井・噴(き)井】
「噴井(フケイ)」に同じ。[季]夏。
吹き井戸
ふきいど [3] 【吹(き)井戸・噴(き)井戸】
「噴井(フケイ)」に同じ。
吹き付ける
ふきつ・ける [4][0] 【吹(き)付ける・吹(き)着ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきつ・く
(1)風が強く吹き当たる。「北風の―・ける道」
(2)吹いて付着させる。「塗料を―・ける」
(3)風が物を吹き飛ばして他の物に当てる。また,吹き寄せる。「強風が雪を壁に―・ける」「阿波の地へこそ―・けたれ/平家 11」
(4)そそのかす。たきつける。「何がなと有ること無いこと―・けて/人情本・婦女今川」
吹き付ける
ふきつける【吹き付ける】
blow against <a window> (風が);spray <on a wall> (塗料などを).→英和
吹き倒す
ふきたおす【吹き倒す】
blow down.
吹き倒す
ふきたお・す [4][0] 【吹(き)倒す】 (動サ五[四])
風が吹いて,物を倒す。「強風が垣根を―・す」
[可能] ふきたおせる
吹き値
ふきね [2] 【吹(き)値】
相場が急騰してつけた値段。
吹き値売り
ふきねうり [0] 【吹(き)値売り】
相場が急騰したところで売ること。
吹き入る
ふきい・る [3][0] 【吹(き)入る】
■一■ (動ラ五[四])
風が吹いて中に入って来る。吹き込む。「すき間から冷たい風が―・る」
■二■ (動ラ下二)
⇒ふきいれる
吹き入れる
ふきい・れる [4][0] 【吹(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふきい・る
吹いて物を中に入れる。吹き込む。「生命力を彼の心に―・れたり/求安録(鑑三)」
吹き冷ます
ふきさま・す [4][0] 【吹(き)冷ます】 (動サ五[四])
吹いて冷ます。「スープを―・す」
吹き出し
ふきだし [0] 【吹(き)出し】
(1)季節や地域に特有な風が強く吹き出すこと。「冬の季節風の―」
(2)漫画で,人物の口から吹き出した形に描いた台詞(セリフ)の囲み。
吹き出し
ふきだし【吹き出し】
[漫画の]a balloon.→英和
吹き出す
ふきだす【吹き出す】
(1)[噴出]spout;→英和
spurt out.(2)[笑い出す]burst out laughing.
吹き出す
ふきだ・す [3][0] 【吹(き)出す・噴(き)出す】 (動サ五[四])
□一□(自動詞)
(1)風が吹きはじめる。「午後から風が―・す」
(2)中から外に激しい勢いで出る。「温泉が―・す」「汗が―・す」「不満が一気に―・す」
(3)草や木の芽が勢いよく出る。「木々の芽が一斉に―・す」
(4)我慢できなくなって笑い出す。「思わず―・す」
□二□(他動詞)
(1)内から外へ吹いて出す。「タバコの煙を―・す」
(2)勢いよく芽を出す。「新芽を―・す」
吹き出る
ふき・でる [3][0] 【吹(き)出る・噴(き)出る】 (動ダ下一)
内から外へ勢いよく出てくる。「汗が―・でる」「石油が―・でる」
吹き出物
ふきでもの【吹き出物】
a rash;→英和
a pimple.→英和
〜ができる have pimples <in the face> .
吹き出物
ふきでもの [0] 【吹(き)出物】
皮膚にできる小さなはれもの。できもの。
吹き分ける
ふきわ・ける [4][0] 【吹(き)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきわ・く
(1)(風が,または息などを)吹いて物を分けるようにする。
(2)鉱石を溶かして含有物を分離する。
吹き分ける
ふきわける【吹き分ける】
smelt (金属を).→英和
吹き切る
ふきき・る [3][0] 【吹き切る】 (動ラ五[四])
風が激しく吹いて,物をちぎる。
→ふっきる(吹切)
吹き募る
ふきつの・る [4][0] 【吹(き)募る】 (動ラ五[四])
風がしだいに激しくなる。「夜半になって風はますます―・った」
吹き口
ふきぐち [2] 【吹(き)口】
「歌口(ウタグチ)」に同じ。
吹き回し
ふきまわし [0] 【吹(き)回し】
(1)風向きの具合。風の吹き方。転じて,その時の調子や気分。「どういう風の―か」
(2)風車(カザグルマ)など風が当たると回るようにした細工物。「此の笄の―の紋迄なくして仕舞たと/浄瑠璃・神霊矢口渡」
(3)谷などに起こる旋風。[日葡]
吹き回す
ふきまわ・す [4] 【吹(き)回す】 (動サ五[四])
(1)風がしばしば方向を変えて,回っているかのように吹く。「―・す風が,時々は這入つて来る/灰燼(鴎外)」
(2)風が渦巻いて物を回す。「ふねを海中にまかり入ぬべく―・して/竹取」
吹き増さる
ふきまさ・る 【吹(き)増さる】 (動ラ四)
風が,前よりも激しく吹く。
吹き変える
ふきか・える [4][0] 【吹(き)変える・吹(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ふきか・ふ
(1)貨幣・金属器具などを溶かして,鋳なおす。改鋳する。「金貨を―・える」
(2)替え玉を使う。すり替える。「垣根の外にて袋の内へ―・へて,誠の剣はこれここに/歌舞伎・四天王楓江戸粧」
(3)外国映画の台詞(セリフ)を自国語にかえて吹き込む。
(4)風の向きが変わる。「色々に穂向けの風を―・へて/玉葉(秋上)」
吹き寄せ
ふきよせ [0] 【吹(き)寄せ】
(1)〔とりどりの木の葉が風でひと所に吹きよせられたさまに似るところから〕
(ア)幾種類かの野菜の煮物または揚げ物を,美しく盛り合わせた料理。また,松葉や楓の葉などをかたどった干菓子の盛り合わせ。
(イ)寄席演芸の一。種々の曲種の音曲を少しずつ抜き集めて歌って聞かすもの。音曲吹き寄せ。
(2)〔建〕 垂木(タルキ)や障子の組子,格子などを均等に並べないで,二本または数本を一組みとして並べる方式。
吹き寄せる
ふきよせる【吹き寄せる】
drift.→英和
吹き寄せる
ふきよ・せる [4][0] 【吹(き)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ふきよ・す
(1)風が吹いて物を一か所に寄せ集める。また,吹いて一方におしやる。「風が落ち葉を―・せる」
(2)風が吹いてくる。「松山の松のうら風―・せば/後拾遺(別)」
吹き寄せ汁
ふきよせじる [5] 【吹(き)寄せ汁】
いろいろな具を取り合わせて入れた汁。
吹き払う
ふきはら・う [4][0] 【吹(き)払う】 (動ワ五[ハ四])
(1)風が吹いて物を払いのける。「風が霧を―・う」
(2)吹いて物を払いのける。「ごみを―・う」
吹き払う
ふきはらう【吹き払う】
blow off[away];scatter;→英和
drive away.
吹き抜き
ふきぬき [0] 【吹(き)抜き・吹き貫】
(1)風が吹きぬけていく所。
(2)旗・指物の一種。吹き流しに似て,幾条かの長い布を全円の枠に取り付けたもの。昔,軍陣で用いた。
(3)〔建〕 家屋で,柱の間に壁がなく外部に開放されていること。また,建物の内部で二階または数階貫通して床を設けず,上下がつながった構造になっていること。ふきはなし。ふきぬけ。
(4)肌着をつけずに,直接上着を着ること。「―でござりますゆゑ,寒くてたちきられませぬ/歌舞伎・吾嬬鑑」
吹き抜き(2)[図]
吹き抜き屋台
ふきぬきやたい [5] 【吹(き)抜き屋台】
大和絵で,室内を描写する時に,屋根と天井を省いて,内部を斜め上方から見下ろすように描く構図法。人物と室内描写に広いスペースをあてることができる。絵巻物はこの画法による。
吹き抜け
ふきぬけ [0] 【吹(き)抜け】
(1)風が吹きぬけること。ふきとおし。
(2)「吹き抜き{(3)}」に同じ。
吹き抜ける
ふきぬ・ける [4] 【吹(き)抜ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきぬ・く
風が吹いて通り抜ける。「風が―・ける部屋」
吹き抜ける
ふきぬける【吹き抜ける】
blow through <a room> .
吹き捲る
ふきまく・る [4] 【吹き捲る】 (動ラ五[四])
(1)風が強く吹き続ける。「一日中北風が―・る」
(2)おおげさなことを盛んに言う。「会議の席で大いに―・る」
吹き捲る
ふきまくる【吹き捲る】
[風が]sweep <over> ;→英和
rage.→英和
吹き掛ける
ふきか・ける [4][0] 【吹(き)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきか・く
(1)息などを吹いてかける。「息を―・ける」
(2)大げさにいう。値段を高くいう。ふっかける。「高く―・ける」
(3)しかける。しむける。ふっかける。「喧嘩を―・ける」
(4)風が強く吹きつける。「西風のものすごきが…―・くる也/中華若木詩抄」
吹き掛ける
ふきかける【吹き掛ける】
(1)[息を]breathe on <a mirror> .
(2)[喧嘩を]pick a quarrel <with> .→英和
(3)[高値を]ask an unreasonable price <for> ;charge high <for a thing> .
吹き放し
ふきはなし [0] 【吹(き)放し】
「吹き抜き{(3)}」に同じ。
吹き散らす
ふきちら・す [4][0] 【吹(き)散らす】 (動サ五[四])
(1)風が物を吹いて散らす。「突風がごみを―・す」
(2)盛んに言いふらす。吹聴する。「好加減な事を―・して人を担(カツ)ぐ/吾輩は猫である(漱石)」
吹き散らす
ふきちらす【吹き散らす】
blow off;scatter.→英和
吹き曝し
ふきさらし [0] 【吹き曝し】
さえぎる物がなく,じかに風が吹き当たること。また,その場所。
吹き曝しの
ふきさらし【吹き曝しの】
weather-beaten;exposed (to the wind);uncovered.
吹き曝す
ふきさら・す [4][0] 【吹き曝す】 (動サ五[四])
さえぎるものもなく風の吹き当たるにまかせる。「北風に―・される」
吹き替え
ふきかえ [0] 【吹(き)替え】
(1)貨幣などを鋳なおすこと。改鋳。
(2)外国映画の台詞(セリフ)を,自国語に録音しなおす(吹き込む)こと。
(3)映画で,一般の俳優に代わって危険な場面などの代役をする俳優。替え玉。スタンド-イン。
(4)芝居で,早替わりや一人二役を円滑に進めるため,他の役者がその身代わりとなって同じ扮装で出ること。また,その役者。
(5)歌舞伎の小道具の一。役者の身代わりをつとめさせる人形。多く籠(カゴ)細工に衣裳をつけたもの。
吹き替え
ふきかえ【吹き替え】
a stand-in (映画);a substitute (actor) (劇の);→英和
dubbing (録音の).→英和
吹き替える
ふきか・える [4][0] 【吹(き)変える・吹(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ふきか・ふ
(1)貨幣・金属器具などを溶かして,鋳なおす。改鋳する。「金貨を―・える」
(2)替え玉を使う。すり替える。「垣根の外にて袋の内へ―・へて,誠の剣はこれここに/歌舞伎・四天王楓江戸粧」
(3)外国映画の台詞(セリフ)を自国語にかえて吹き込む。
(4)風の向きが変わる。「色々に穂向けの風を―・へて/玉葉(秋上)」
吹き棹
ふきざお [2] 【吹き竿・吹き棹】
ガラス種を一端につけ,息を吹き込んで成形するのに用いる細長い鉄管。
吹き止む
ふきや・む [3][0] 【吹き止む】 (動マ五[四])
それまで吹いていた風がやむ。「風がいつまでも―・まない」
吹き止む
ふきやむ【吹き止む】
blow over;cease to blow;go down.
吹き流し
ふきながし [0] 【吹(き)流し】
(1)旗・指物の一種。幾条かの長い布を半円形の枠に取り付け,竿の先につけて風に吹きなびくようにしたもの。昔,軍陣などで用いた。
(2){(1)}の形状を模したもの。
(ア)端午の節句に,鯉幟(コイノボリ)とともにあげるもの。鯉幟も本来はこの類に含まれる。[季] 夏。
(イ)空中にあげ,風の方向を知る筒状の布。気象台・飛行場などで使う。
(3)歌舞伎で,女の手ぬぐいのかぶり方の一。広げたまま頭にふわりとかけたもの。
吹き流し(1)[図]
吹き消す
ふきけす【吹き消す】
blow out <a candle> .
吹き消す
ふきけ・す [3][0] 【吹(き)消す】 (動サ五[四])
息を吹きかけたり,風が吹いたりして,火を消す。「蝋燭の火を―・す」
[可能] ふきけせる
吹き渡る
ふきわた・る [0][4] 【吹(き)渡る】 (動ラ五[四])
そこを通って風が吹いて行く。一面に吹く。「川面を―・る風」
吹き溜まり
ふきだまり [0] 【吹き溜まり】
(1)風に吹き寄せられた雪や落ち葉などが集まり溜まっている所。
(2)転じて,落ちぶれた人や社会から脱落した人々が行き場もないまま寄り集まる所。「社会の―」
吹き溜り
ふきだまり【吹き溜り】
a drift;→英和
a snowdrift.→英和
吹き物
ふきもの [2] 【吹(き)物】
(1)笙(シヨウ)・篳篥(ヒチリキ)・笛・尺八など,吹いて鳴らす楽器。
(2)連歌で,天象のうち風・野分・松風など吹くものをいう語。三句隔てる。
吹き玉
ふきだま [0] 【吹(き)玉】
(1)ガラスを吹いて作った玉。ガラス玉。
(2)シャボン玉。
吹き皮
ふきがわ 【吹き皮・鞴】
「ふいご(鞴)」に同じ。「鍛冶の―の料,牛の皮十五張/延喜式(木工寮)」
吹き着ける
ふきつ・ける [4][0] 【吹(き)付ける・吹(き)着ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきつ・く
(1)風が強く吹き当たる。「北風の―・ける道」
(2)吹いて付着させる。「塗料を―・ける」
(3)風が物を吹き飛ばして他の物に当てる。また,吹き寄せる。「強風が雪を壁に―・ける」「阿波の地へこそ―・けたれ/平家 11」
(4)そそのかす。たきつける。「何がなと有ること無いこと―・けて/人情本・婦女今川」
吹き矢
ふきや [2] 【吹(き)矢】
長い筒に,羽根のついた小さな矢を入れ,口で吹いて飛ばすもの。武器や鳥獣を射る道具として使用された。近世以降,的を射て遊ぶ娯楽用ともなった。
吹き立つ
ふきた・つ [3][0] 【吹(き)立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)風が吹きはじめる。「秋風―・ちなむ時必ずあはむ/伊勢 96」
(2)風に吹かれて立つ。また,舞い上がる。「雲をなすわさ田のほなみ―・てて/新後拾遺(雑秋)」
(3)湯などが沸騰する。[日葡]
■二■ (動タ下二)
⇒ふきたてる
吹き立てる
ふきた・てる [4][0] 【吹(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ふきた・つ
(1)吹いて高く上げる。吹きあげる。「シートが風に―・てられる」「かまどには火気(ホケ)―・てず/万葉 892」
(2)笛などを吹き鳴らす。「喇叭(ラツパ)を―・て軍勢を張り/浮城物語(竜渓)」
(3)大言壮語する。大げさに言う。「大議論を初めて,挙句(アゲク)に…大野心まで―・てられた/社会百面相(魯庵)」
吹き竹
ふきだけ [2] 【吹(き)竹】
「火吹き竹」の略。
吹き竿
ふきざお [2] 【吹き竿・吹き棹】
ガラス種を一端につけ,息を吹き込んで成形するのに用いる細長い鉄管。
吹き絵
ふきえ [0] 【吹(き)絵】
型紙を置き,上から絵の具や墨を吹きかけて,型紙のところを白く抜いた絵や模様。
吹き荒ぶ
ふきすさ・ぶ [4][0] 【吹き荒ぶ】 (動バ五[四])
(1)風が激しく吹き荒れる。「―・ぶ嵐の中を進む」
(2)笛をなぐさみに吹く。「笛を懐しう―・びつつのぞき給へれば/源氏(紅葉賀)」
吹き荒ぶ
ふきすさぶ【吹き荒ぶ】
rage;→英和
blow hard.
吹き荒む
ふきすさ・む [4][0] 【吹き荒む】 (動マ五[四])
(1)「ふきすさぶ{(1)}」に同じ。「ます��―・む夕立の/ふらんす物語(荷風)」
(2)「ふきすさぶ{(2)}」に同じ。「牧童が―・む一声の短笛に/千山万水(乙羽)」
吹き荒らす
ふきあらす【吹き荒らす】
sweep <across,over> .→英和
吹き荒れる
ふきあ・れる [4][0] 【吹(き)荒れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふきあ・る
風が激しく吹く。吹きすさぶ。「木枯らしが―・れる」
吹き荒れる
ふきあれる【吹き荒れる】
⇒吹き荒らす.
吹き落とす
ふきおとす【吹き落とす】
blow down.
吹き貫
ふきぬき [0] 【吹(き)抜き・吹き貫】
(1)風が吹きぬけていく所。
(2)旗・指物の一種。吹き流しに似て,幾条かの長い布を全円の枠に取り付けたもの。昔,軍陣で用いた。
(3)〔建〕 家屋で,柱の間に壁がなく外部に開放されていること。また,建物の内部で二階または数階貫通して床を設けず,上下がつながった構造になっていること。ふきはなし。ふきぬけ。
(4)肌着をつけずに,直接上着を着ること。「―でござりますゆゑ,寒くてたちきられませぬ/歌舞伎・吾嬬鑑」
吹き抜き(2)[図]
吹き輪
ふきわ [0] 【吹(き)輪】
江戸時代の女子の髪形の一。髷(マゲ)を高く輪を作るように結うもの。大名の子女が結った。
吹き輪[図]
吹き込み
ふきこみ [0] 【吹(き)込み】 (名)スル
(1)吹き込むこと。
(2)レコード・テープ-レコーダーなどに録音すること。
吹き込む
ふきこ・む [3][0] 【吹(き)込む】 (動マ五[四])
□一□(自動詞)
風が吹いて中に入ってくる。また,風が吹いて雨・雪などが中に入ってくる。「雪が土間に―・む」
□二□(他動詞)
(1)吹いて中に入れる。「風船に息を―・む」「新風を―・む」
(2)前もって教えこむ。教唆する。「悪知恵を―・む」
(3)レコード・テープ-レコーダーなどに録音する。「テープに―・む」
[可能] ふきこめる
吹き込む
ふきこむ【吹き込む】
(1)[風などが]blow in;blow <into a room> ;→英和
breathe into (息を).
(2)[思想を]instill <an idea into a person> ;inspire <a person with a spirit> .→英和
(3)[レコードに]put <a song> on a record;→英和
have <one's song> recorded.
吹き返し
ふきかえし [0] 【吹(き)返し】
(1)風がそれまでと反対の方向に吹くこと。また,その風。
(2)「袘(フキ)」に同じ。
(3)〔「ふきがえし」とも〕
兜(カブト)の左右の錏(シコロ)の両端が上方へ折れ返っている部分の名。
→兜
吹き返す
ふきかえ・す [3] 【吹(き)返す】 (動サ五[四])
(1)風が吹いて,物を裏がえしたり逆の方向に吹き戻したりする。「掃きよせた落ち葉を―・す」「其家の風,暖簾―・しぬ/浮世草子・永代蔵 1」
(2)呼吸を回復する。生きかえる。「息を―・す」
(3)貨幣・金属器具などを溶かして鋳なおす。改鋳する。「銅銭を―・す」
吹き返す
ふきかえす【吹き返す】
[息を]come to (oneself);come round.
吹き通う
ふきかよ・う [4][0] 【吹き通う】 (動ワ五[ハ四])
風が吹いて通る。「風が―・う木かげ」「なほ―・へ宇治の川風/源氏(椎本)」
吹き通し
ふきとおし [0] 【吹(き)通し】
風が吹き抜けること。また,その場所。ふきぬけ。
吹き通す
ふきとお・す [3][0] 【吹(き)通す】 (動サ五[四])
(1)風が吹き抜ける。「新聞が飛ぶほど風が―・すことも/田舎教師(花袋)」
(2)風が絶えず吹く。吹き続ける。「昨日も今日も木枯(コガラシ)の―・して/色懺悔(紅葉)」
吹き降り
ふきぶり【吹き降り】
a driving rain.〜である It is raining and blowing hard.
吹き降り
ふきぶり [0][2] 【吹(き)降り】
強い風とともに雨が降ること。
吹き零れる
ふきこぼ・れる [5][0] 【吹き零れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふきこぼ・る
湯や煮汁が沸騰して鍋などからこぼれる。「味噌汁が―・れる」
吹き頻る
ふきしき・る [4][0] 【吹き頻る】 (動ラ五[四])
風がしきりに吹く。激しく吹く。「木枯らしが一晩中―・る」
吹き飛ばす
ふきとばす【吹き飛ばす】
blow off[away];scatter.→英和
吹き飛ばす
ふきとば・す [4][0] 【吹(き)飛ばす】 (動サ五[四])
(1)風などが強く吹いて飛ばす。「台風で屋根が―・される」
(2)一気に追い払う。一度に払いのける。「暑さを―・す」「悲しみを―・す」
[可能] ふきとばせる
吹き飛ぶ
ふきと・ぶ [3] 【吹(き)飛ぶ】 (動バ五[四])
(1)風に吹かれて物が飛ぶ。「看板が―・ぶ」
(2)心中の思いがすっかり消えてなくなる。「疑いの念が―・ぶ」「夢も希望も―・んだ」
吹き鬢
ふきびん [0] 【吹き鬢】
女性の髪の結い方の一。鬢を大きく張り出したもの。「―の京笄(コウガイ)/浮世草子・一代女 5」
吹き鳴らす
ふきなら・す [4][0] 【吹(き)鳴らす】 (動サ五[四])
吹いて鳴らす。「角笛を―・す」
[可能] ふきならせる
吹く
ふ・く [1][2] 【吹く・噴く】 (動カ五[四])
□一□(自動詞)
(1)風が動く。風が通る。《吹》「南から湿った風が―・く」「木枯らしが―・く」「涼しい風に―・かれる」
(2)内部から気体や液体が勢いよく出る。「額から汗が―・き出る」「煮物が―・いて汁がこぼれる」
(3)物の表面に粉などが生ずる。「白い粉が―・いた干し柿」「緑青(ロクシヨウ)が―・く」
□二□(他動詞)
(1)物に風を当てる。また,そうして物を動かす。「松林を―・く風」「疾き風吹て,世界暗がりて舟を―・きもてありく/竹取」
(2)口をすぼめ,物にむかって息を強く出す。《吹》「蝋燭(ロウソク)の火を―・いて消す」「熱いお茶をふうふう―・いてさます」
(3)息で吹奏楽器を鳴らす。《吹》「笛を―・く」「トランペットでマーチを―・く」「口笛を―・く」
(4)気体・液体・煙などを内部から勢いよく出す。吹き出す。「クジラが潮を―・く」「黒煙を―・き上げる桜島」「エンジンが過熱して火を―・く」
(5)草木が芽を出す。「木々が芽を―・く」
(6)物がその表面に粉などを現し出す。「干し柿が粉を―・く」
(7)事実を誇大に言ったり,ありもしない作り話をしたりする。吹聴する。また,売り値を相場よりも高く言う。ふっかける。《吹》「自分の手柄を―・いてまわる」「日本人だと見りやあ百文の物を壱両ぐらいにやあ―・くだらうから/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(8)ふいごなどで風を送って金属を精錬する。「真金(マガネ)(=黄金)―・く丹生の真朱(マソホ)の色に出て/万葉 3560」
[可能] ふける
[慣用] 羹(アツモノ)に懲りて膾(ナマス)を―・火を―・法螺(ホラ)を―・喇叭(ラツパ)を―/風が吹けば桶屋(オケヤ)が儲(モウ)かる
吹く
ふく【吹く】
(1)[風が]blow.→英和
(2)[吹き鳴らす]play <the flute> ;→英和
sound <a trumpet> ;→英和
blow <a whistle> .
(3) ⇒吹き出す,沸騰する.
(4)[大言する]boast;→英和
<俗> talk big.
吹く髷
ふくわげ [0] 【吹く髷】
丸髷の一種。勝山髷に似た髷形。
吹け
ふけ [2] 【吹け】
(エンジンの) 高速回転のぐあい。「今日は―がいい」
吹けば飛ぶよう
吹けば飛ぶよう
少しの風でも吹き飛んでしまいそうなほど貧弱なさま。貫禄がないさま。「―な安普請」
吹っ
ふっ 【吹っ】 (接頭)
〔動詞「吹く」の連用形「吹き」の転〕
動詞に付いて,激しい勢いでその動作をする意を表す。「―とぶ」「―かける」「―とばす」
吹っ切る
ふっき・る [3] 【吹っ切る】
〔「ふききる」の転〕
■一■ (動ラ五[四])
(1)風などが吹いて,物をちぎる。また,吹きちぎられたように,急に途切れる。「風に炎が―・られる」
(2)腫(ハ)れ物などのうみをすっかり出す。病気が全快する。「便毒(ヨコネ)を―・つて/社会百面相(魯庵)」
(3)跡形もなく,すっかりなくなる。わだかまり,迷いなどを捨て去る。「未練を―・る」
[可能] ふっきれる
■二■ (動ラ下二)
⇒ふっきれる
吹っ切れる
ふっき・れる [4][0] 【吹っ切れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふつき・る
(1)腫(ハ)れ物などが,うみきって口を開き,うみがすっかり出る。
(2)迷い・わだかまりなどがすっかり消えてなくなる。「迷いも―・れた,晴れやかな顔」
吹っ掛ける
ふっかける【吹っ掛ける】
⇒吹き掛ける.
吹っ掛ける
ふっか・ける [4][0] 【吹っ掛ける】 (動カ下一)
〔「ふきかける」の転〕
(1)息などを物に吹き当てる。「息を―・ける」
(2)相手の困るようなことをしかける。「けんかを―・ける」「議論を―・ける」
(3)大げさに言う。法外な要求をする。「値段を―・ける」
吹っ飛ばす
ふっとば・す [4] 【吹っ飛ばす】 (動サ五[四])
〔「ふきとばす」の転〕
(1)勢いよく吹いて飛ばす。「風で―・された」
(2)悲しみや不安などをすっかり取り去る。「不安を―・す」
[可能] ふっとばせる
吹っ飛ぶ
ふっと・ぶ [3] 【吹っ飛ぶ】 (動バ五[四])
〔「ふきとぶ」の転〕
(1)風などに吹かれて勢いよく飛ぶ。「屋根の瓦が―・んだ」
(2)すっかり消えてなくなる。「地価の高騰でマイ-ホームの夢が―・ぶ」「疲れが―・ぶ」
吹上
ふきあげ 【吹上】
(1)埼玉県中北部,北足立郡の町。荒川東岸の低地に位置する。
(2)鹿児島県,薩摩半島西岸の町。東シナ海沿岸は吹上浜。
吹上げ
ふきあげ [0] 【吹(き)上げ・噴(き)上げ】
(1)風の吹き上げてくる所。
(2)吹き上がる水。噴水。[季]夏。
(3)室町末から江戸初期の女性の髪の結い方の一。髪をふくらませて髷(マゲ)をあげるもの。
吹上げる
ふきあ・げる [4] 【吹(き)上げる・噴(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ふきあ・ぐ
(1)風が吹いて物を高く舞い上がらせる。「風が木の葉を―・げる」
(2)水や水蒸気が上にある物を勢いよく持ち上げる。「蒸気がやかんの蓋を―・げる」
(3)液体や気体を穴から勢いよく飛び上がらせる。「鯨が潮を―・げる」「間欠泉が蒸気を―・げる」
(4)風が低い所から高い所に向かって吹く。「谷から風が―・げる」
(5)笛などを高い調子で吹き鳴らす。「尺八の笛などの大声を―・げつつ/源氏(末摘花)」
吹上の浜
ふきあげのはま 【吹上の浜】
和歌山市紀ノ川の河口から雑賀(サイカ)の西浜までの海岸。((歌枕))「うちよする浪のこゑにてしるきかな―の秋の初風/新古今(雑中)」
吹上御苑
ふきあげぎょえん 【吹上御苑】
皇居の内苑。皇居の西部,旧江戸城西の丸の西側に位置。苑内には吹上御所・宮中三殿などがある。
吹上浜
ふきあげはま 【吹上浜】
鹿児島県,薩摩半島西岸の砂浜海岸。串木野市から加世田市まで南北約47キロメートル。キャンプ場・海水浴場などがあり,県立自然公園。
吹下ろす
ふきおろ・す [4][0] 【吹(き)下ろす】 (動サ五[四])
風が低い方に向かって吹く。「山から―・す風」
吹乱す
ふきみだ・す [4][0] 【吹(き)乱す】 (動サ五[四])
風が吹いて物を乱す。
吹井
ふきい [2] 【吹(き)井・噴(き)井】
「噴井(フケイ)」に同じ。[季]夏。
吹井戸
ふきいど [3] 【吹(き)井戸・噴(き)井戸】
「噴井(フケイ)」に同じ。
吹付け
ふきつけ【吹付け】
spraying.
吹付ける
ふきつ・ける [4][0] 【吹(き)付ける・吹(き)着ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきつ・く
(1)風が強く吹き当たる。「北風の―・ける道」
(2)吹いて付着させる。「塗料を―・ける」
(3)風が物を吹き飛ばして他の物に当てる。また,吹き寄せる。「強風が雪を壁に―・ける」「阿波の地へこそ―・けたれ/平家 11」
(4)そそのかす。たきつける。「何がなと有ること無いこと―・けて/人情本・婦女今川」
吹倒す
ふきたお・す [4][0] 【吹(き)倒す】 (動サ五[四])
風が吹いて,物を倒す。「強風が垣根を―・す」
[可能] ふきたおせる
吹値
ふきね [2] 【吹(き)値】
相場が急騰してつけた値段。
吹値売り
ふきねうり [0] 【吹(き)値売り】
相場が急騰したところで売ること。
吹入る
ふきい・る [3][0] 【吹(き)入る】
■一■ (動ラ五[四])
風が吹いて中に入って来る。吹き込む。「すき間から冷たい風が―・る」
■二■ (動ラ下二)
⇒ふきいれる
吹入れる
ふきい・れる [4][0] 【吹(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふきい・る
吹いて物を中に入れる。吹き込む。「生命力を彼の心に―・れたり/求安録(鑑三)」
吹冷ます
ふきさま・す [4][0] 【吹(き)冷ます】 (動サ五[四])
吹いて冷ます。「スープを―・す」
吹出し
ふきだし [0] 【吹(き)出し】
(1)季節や地域に特有な風が強く吹き出すこと。「冬の季節風の―」
(2)漫画で,人物の口から吹き出した形に描いた台詞(セリフ)の囲み。
吹出す
ふきだ・す [3][0] 【吹(き)出す・噴(き)出す】 (動サ五[四])
□一□(自動詞)
(1)風が吹きはじめる。「午後から風が―・す」
(2)中から外に激しい勢いで出る。「温泉が―・す」「汗が―・す」「不満が一気に―・す」
(3)草や木の芽が勢いよく出る。「木々の芽が一斉に―・す」
(4)我慢できなくなって笑い出す。「思わず―・す」
□二□(他動詞)
(1)内から外へ吹いて出す。「タバコの煙を―・す」
(2)勢いよく芽を出す。「新芽を―・す」
吹出る
ふき・でる [3][0] 【吹(き)出る・噴(き)出る】 (動ダ下一)
内から外へ勢いよく出てくる。「汗が―・でる」「石油が―・でる」
吹出物
ふきでもの [0] 【吹(き)出物】
皮膚にできる小さなはれもの。できもの。
吹分ける
ふきわ・ける [4][0] 【吹(き)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきわ・く
(1)(風が,または息などを)吹いて物を分けるようにする。
(2)鉱石を溶かして含有物を分離する。
吹割滝
ふきわりのたき 【吹割滝】
群馬県利根郡利根村の,片品(カタシナ)川の渓谷にある滝。高さ5メートル,幅30メートル。天然記念物。
吹募る
ふきつの・る [4][0] 【吹(き)募る】 (動ラ五[四])
風がしだいに激しくなる。「夜半になって風はますます―・った」
吹口
ふきぐち [2] 【吹(き)口】
「歌口(ウタグチ)」に同じ。
吹嘘
すいきょ [1] 【吹嘘】
〔「嘘」は息を吐き出す意〕
(1)息を吹き出すこと。
(2)「推挙(スイキヨ)」に同じ。
吹回し
ふきまわし [0] 【吹(き)回し】
(1)風向きの具合。風の吹き方。転じて,その時の調子や気分。「どういう風の―か」
(2)風車(カザグルマ)など風が当たると回るようにした細工物。「此の笄の―の紋迄なくして仕舞たと/浄瑠璃・神霊矢口渡」
(3)谷などに起こる旋風。[日葡]
吹回す
ふきまわ・す [4] 【吹(き)回す】 (動サ五[四])
(1)風がしばしば方向を変えて,回っているかのように吹く。「―・す風が,時々は這入つて来る/灰燼(鴎外)」
(2)風が渦巻いて物を回す。「ふねを海中にまかり入ぬべく―・して/竹取」
吹塵録
すいじんろく スイヂン― 【吹塵録】
江戸時代の財政資料集。三五冊。勝海舟編。国郡・人口・軍役・貨幣などの部に分けて,江戸時代の古文書・記録を編纂(ヘンサン)して収録したもの。
吹増さる
ふきまさ・る 【吹(き)増さる】 (動ラ四)
風が,前よりも激しく吹く。
吹変える
ふきか・える [4][0] 【吹(き)変える・吹(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ふきか・ふ
(1)貨幣・金属器具などを溶かして,鋳なおす。改鋳する。「金貨を―・える」
(2)替え玉を使う。すり替える。「垣根の外にて袋の内へ―・へて,誠の剣はこれここに/歌舞伎・四天王楓江戸粧」
(3)外国映画の台詞(セリフ)を自国語にかえて吹き込む。
(4)風の向きが変わる。「色々に穂向けの風を―・へて/玉葉(秋上)」
吹奏
すいそう [0] 【吹奏】 (名)スル
笛・らっぱなどの管楽器を吹いて曲を演奏すること。「国歌を―する」
吹奏する
すいそう【吹奏する】
blow;→英和
play <(on) a flute> .→英和
‖吹奏楽 music for wind instruments.吹奏楽団 a brass band.
吹奏楽
すいそうがく [3] 【吹奏楽】
管楽器に打楽器を加え,大規模な編成によって合奏される音楽。軍楽隊などの実用音楽として発達した。
吹奏楽器
すいそうがっき [5] 【吹奏楽器】
木管楽器・金管楽器などの管楽器。
吹奏楽団
すいそうがくだん [5][6] 【吹奏楽団】
管楽器・打楽器から成る楽団。多く行進曲などを奏する。ブラス-バンド。
吹子
ふいご [0] 【鞴・吹子】
〔「ふきがわ(吹革)」から転じた「ふいごう」の転〕
金属の精錬・加工に用いる火をおこすための送風器。獣皮を縫い合わせた革袋などに始まり,次第に改良された。気密性の箱の中のピストンを往復させて風を送り出すもの,風琴に似た構造をもつものなどがある。足で踏む大型のものは踏鞴(タタラ)と呼ばれる。ふき。ふきがわ。
吹寄せ
ふきよせ [0] 【吹(き)寄せ】
(1)〔とりどりの木の葉が風でひと所に吹きよせられたさまに似るところから〕
(ア)幾種類かの野菜の煮物または揚げ物を,美しく盛り合わせた料理。また,松葉や楓の葉などをかたどった干菓子の盛り合わせ。
(イ)寄席演芸の一。種々の曲種の音曲を少しずつ抜き集めて歌って聞かすもの。音曲吹き寄せ。
(2)〔建〕 垂木(タルキ)や障子の組子,格子などを均等に並べないで,二本または数本を一組みとして並べる方式。
吹寄せる
ふきよ・せる [4][0] 【吹(き)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ふきよ・す
(1)風が吹いて物を一か所に寄せ集める。また,吹いて一方におしやる。「風が落ち葉を―・せる」
(2)風が吹いてくる。「松山の松のうら風―・せば/後拾遺(別)」
吹寄せ汁
ふきよせじる [5] 【吹(き)寄せ汁】
いろいろな具を取り合わせて入れた汁。
吹弾
すいだん [0] 【吹弾】 (名)スル
笛などを吹き,琴などを弾くこと。音楽を演奏すること。「―歌舞」「登楼して―する」
吹払う
ふきはら・う [4][0] 【吹(き)払う】 (動ワ五[ハ四])
(1)風が吹いて物を払いのける。「風が霧を―・う」
(2)吹いて物を払いのける。「ごみを―・う」
吹抜き
ふきぬき [0] 【吹(き)抜き・吹き貫】
(1)風が吹きぬけていく所。
(2)旗・指物の一種。吹き流しに似て,幾条かの長い布を全円の枠に取り付けたもの。昔,軍陣で用いた。
(3)〔建〕 家屋で,柱の間に壁がなく外部に開放されていること。また,建物の内部で二階または数階貫通して床を設けず,上下がつながった構造になっていること。ふきはなし。ふきぬけ。
(4)肌着をつけずに,直接上着を着ること。「―でござりますゆゑ,寒くてたちきられませぬ/歌舞伎・吾嬬鑑」
吹き抜き(2)[図]
吹抜き屋台
ふきぬきやたい [5] 【吹(き)抜き屋台】
大和絵で,室内を描写する時に,屋根と天井を省いて,内部を斜め上方から見下ろすように描く構図法。人物と室内描写に広いスペースをあてることができる。絵巻物はこの画法による。
吹抜け
ふきぬけ [0] 【吹(き)抜け】
(1)風が吹きぬけること。ふきとおし。
(2)「吹き抜き{(3)}」に同じ。
吹抜け
ふきぬけ【吹抜け】
《建》a stairwell;→英和
a well(-hole).→英和
吹抜ける
ふきぬ・ける [4] 【吹(き)抜ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきぬ・く
風が吹いて通り抜ける。「風が―・ける部屋」
吹挙
すいきょ [1] 【推挙・吹挙】 (名)スル
ある官職・地位・仕事などにふさわしい人として,(上の人に)すすめること。推薦。吹嘘。「横綱に―する」
吹掛ける
ふきか・ける [4][0] 【吹(き)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきか・く
(1)息などを吹いてかける。「息を―・ける」
(2)大げさにいう。値段を高くいう。ふっかける。「高く―・ける」
(3)しかける。しむける。ふっかける。「喧嘩を―・ける」
(4)風が強く吹きつける。「西風のものすごきが…―・くる也/中華若木詩抄」
吹放し
ふきはなし [0] 【吹(き)放し】
「吹き抜き{(3)}」に同じ。
吹散らす
ふきちら・す [4][0] 【吹(き)散らす】 (動サ五[四])
(1)風が物を吹いて散らす。「突風がごみを―・す」
(2)盛んに言いふらす。吹聴する。「好加減な事を―・して人を担(カツ)ぐ/吾輩は猫である(漱石)」
吹替え
ふきかえ [0] 【吹(き)替え】
(1)貨幣などを鋳なおすこと。改鋳。
(2)外国映画の台詞(セリフ)を,自国語に録音しなおす(吹き込む)こと。
(3)映画で,一般の俳優に代わって危険な場面などの代役をする俳優。替え玉。スタンド-イン。
(4)芝居で,早替わりや一人二役を円滑に進めるため,他の役者がその身代わりとなって同じ扮装で出ること。また,その役者。
(5)歌舞伎の小道具の一。役者の身代わりをつとめさせる人形。多く籠(カゴ)細工に衣裳をつけたもの。
吹替える
ふきか・える [4][0] 【吹(き)変える・吹(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ふきか・ふ
(1)貨幣・金属器具などを溶かして,鋳なおす。改鋳する。「金貨を―・える」
(2)替え玉を使う。すり替える。「垣根の外にて袋の内へ―・へて,誠の剣はこれここに/歌舞伎・四天王楓江戸粧」
(3)外国映画の台詞(セリフ)を自国語にかえて吹き込む。
(4)風の向きが変わる。「色々に穂向けの風を―・へて/玉葉(秋上)」
吹毛
すいもう [0] 【吹毛】
(1)〔毛を吹いて隠れた疵(キズ)を探す意から〕
強いて人の欠点をさがし出すこと。あらさがし。「―の難も多く侍らん/筑波問答」
→毛を吹いて疵を求む(「毛」の句項目)
(2)〔吹きつけた毛も切る意から〕
よく切れる剣。利剣。「―を提持して,虚空を截断す/太平記 10」
吹流し
ふきながし【吹流し】
a streamer.→英和
吹流し
ふきながし [0] 【吹(き)流し】
(1)旗・指物の一種。幾条かの長い布を半円形の枠に取り付け,竿の先につけて風に吹きなびくようにしたもの。昔,軍陣などで用いた。
(2){(1)}の形状を模したもの。
(ア)端午の節句に,鯉幟(コイノボリ)とともにあげるもの。鯉幟も本来はこの類に含まれる。[季] 夏。
(イ)空中にあげ,風の方向を知る筒状の布。気象台・飛行場などで使う。
(3)歌舞伎で,女の手ぬぐいのかぶり方の一。広げたまま頭にふわりとかけたもの。
吹き流し(1)[図]
吹消す
ふきけ・す [3][0] 【吹(き)消す】 (動サ五[四])
息を吹きかけたり,風が吹いたりして,火を消す。「蝋燭の火を―・す」
[可能] ふきけせる
吹渡る
ふきわた・る [0][4] 【吹(き)渡る】 (動ラ五[四])
そこを通って風が吹いて行く。一面に吹く。「川面を―・る風」
吹物
ふきもの [2] 【吹(き)物】
(1)笙(シヨウ)・篳篥(ヒチリキ)・笛・尺八など,吹いて鳴らす楽器。
(2)連歌で,天象のうち風・野分・松風など吹くものをいう語。三句隔てる。
吹玉
ふきだま [0] 【吹(き)玉】
(1)ガラスを吹いて作った玉。ガラス玉。
(2)シャボン玉。
吹田
すいた 【吹田】
大阪府中北部の市。市の北部の丘陵地に千里ニュータウンがあり住宅地化が進む。金属・製紙・化学工業などが盛ん。万国博記念公園がある。
吹田慈姑
すいたぐわい [4] 【吹田慈姑】
オモダカの栽培品種。クワイに似た小形の塊茎をつけ,食用。大阪府吹田市付近の名産。
吹着ける
ふきつ・ける [4][0] 【吹(き)付ける・吹(き)着ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふきつ・く
(1)風が強く吹き当たる。「北風の―・ける道」
(2)吹いて付着させる。「塗料を―・ける」
(3)風が物を吹き飛ばして他の物に当てる。また,吹き寄せる。「強風が雪を壁に―・ける」「阿波の地へこそ―・けたれ/平家 11」
(4)そそのかす。たきつける。「何がなと有ること無いこと―・けて/人情本・婦女今川」
吹矢
ふきや [2] 【吹(き)矢】
長い筒に,羽根のついた小さな矢を入れ,口で吹いて飛ばすもの。武器や鳥獣を射る道具として使用された。近世以降,的を射て遊ぶ娯楽用ともなった。
吹矢
ふきや【吹矢】
a blowgun;→英和
a blowpipe (arrow).→英和
吹立つ
ふきた・つ [3][0] 【吹(き)立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)風が吹きはじめる。「秋風―・ちなむ時必ずあはむ/伊勢 96」
(2)風に吹かれて立つ。また,舞い上がる。「雲をなすわさ田のほなみ―・てて/新後拾遺(雑秋)」
(3)湯などが沸騰する。[日葡]
■二■ (動タ下二)
⇒ふきたてる
吹立てる
ふきた・てる [4][0] 【吹(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ふきた・つ
(1)吹いて高く上げる。吹きあげる。「シートが風に―・てられる」「かまどには火気(ホケ)―・てず/万葉 892」
(2)笛などを吹き鳴らす。「喇叭(ラツパ)を―・て軍勢を張り/浮城物語(竜渓)」
(3)大言壮語する。大げさに言う。「大議論を初めて,挙句(アゲク)に…大野心まで―・てられた/社会百面相(魯庵)」
吹竹
ふきだけ [2] 【吹(き)竹】
「火吹き竹」の略。
吹笛
すいてき [0] 【吹笛】
笛を吹くこと。
吹管
すいかん【吹管】
a blowpipe.→英和
吹管
すいかん [0] 【吹管】
吹管分析を行うための,黄銅製で L 字形の器具。一端(先口)を炎の中に入れ他端(口当て)から空気を吹き込む。
吹管分析
すいかんぶんせき [5] 【吹管分析】
鉱物の化学成分の簡易分析法。試料粉末と無水炭酸ナトリウムとの混合物を木炭表面に埋め込み,吹管を用いて炎を吹きつけ出来た金属球や酸化物の皮膜の形や色により試料の化学成分を分析する。現在ではほとんど用いられない。
吹絵
ふきえ [0] 【吹(き)絵】
型紙を置き,上から絵の具や墨を吹きかけて,型紙のところを白く抜いた絵や模様。
吹聴
ふいちょう [0] 【吹聴】 (名)スル
〔「風聴」の転か〕
多くの人に言い広めること。言いふらすこと。「自分の手柄を―する」
吹聴する
ふいちょう【吹聴する】
announce;→英和
make <a matter> known;trumpet;→英和
recommend (すいせん).→英和
吹荒れる
ふきあ・れる [4][0] 【吹(き)荒れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ふきあ・る
風が激しく吹く。吹きすさぶ。「木枯らしが―・れる」
吹螺
ほらがい [2] 【法螺貝・吹螺・梭尾貝】
(1)海産の巻貝。貝殻が大きく,殻高約40センチメートル,紡錘形で殻口が大きい。殻表はほぼ平滑で,淡黄褐色の地に暗褐色の斑が多数散在する。肉は食用。紀伊半島以南に分布。ほら。ほらのかい。琉球法螺。陣貝。
(2){(1)}の殻頂を切って歌口をつけ,吹き鳴らすようにしたもの。軍陣で進退の合図に用い,また山伏が山中に入るとき,猛獣を追い払うのに吹いた。法螺。ほらのかい。
法螺貝(1)[図]
吹輪
ふきわ [0] 【吹(き)輪】
江戸時代の女子の髪形の一。髷(マゲ)を高く輪を作るように結うもの。大名の子女が結った。
吹き輪[図]
吹込み
ふきこみ [0] 【吹(き)込み】 (名)スル
(1)吹き込むこと。
(2)レコード・テープ-レコーダーなどに録音すること。
吹込む
ふきこ・む [3][0] 【吹(き)込む】 (動マ五[四])
□一□(自動詞)
風が吹いて中に入ってくる。また,風が吹いて雨・雪などが中に入ってくる。「雪が土間に―・む」
□二□(他動詞)
(1)吹いて中に入れる。「風船に息を―・む」「新風を―・む」
(2)前もって教えこむ。教唆する。「悪知恵を―・む」
(3)レコード・テープ-レコーダーなどに録音する。「テープに―・む」
[可能] ふきこめる
吹返し
ふきかえし [0] 【吹(き)返し】
(1)風がそれまでと反対の方向に吹くこと。また,その風。
(2)「袘(フキ)」に同じ。
(3)〔「ふきがえし」とも〕
兜(カブト)の左右の錏(シコロ)の両端が上方へ折れ返っている部分の名。
→兜
吹返す
ふきかえ・す [3] 【吹(き)返す】 (動サ五[四])
(1)風が吹いて,物を裏がえしたり逆の方向に吹き戻したりする。「掃きよせた落ち葉を―・す」「其家の風,暖簾―・しぬ/浮世草子・永代蔵 1」
(2)呼吸を回復する。生きかえる。「息を―・す」
(3)貨幣・金属器具などを溶かして鋳なおす。改鋳する。「銅銭を―・す」
吹送流
すいそうりゅう [3] 【吹送流】
長期間一定方向に吹く風の力によって生ずる海流。風成海流。
吹通し
ふきとおし [0] 【吹(き)通し】
風が吹き抜けること。また,その場所。ふきぬけ。
吹通す
ふきとお・す [3][0] 【吹(き)通す】 (動サ五[四])
(1)風が吹き抜ける。「新聞が飛ぶほど風が―・すことも/田舎教師(花袋)」
(2)風が絶えず吹く。吹き続ける。「昨日も今日も木枯(コガラシ)の―・して/色懺悔(紅葉)」
吹降り
ふきぶり [0][2] 【吹(き)降り】
強い風とともに雨が降ること。
吹雪
ふぶき【吹雪】
a snowstorm;→英和
a blizzard (大吹雪).→英和
吹雪
ふぶき [1] 【吹雪】
〔動詞「ふぶく(吹雪)」の連用形から〕
強い風を伴って激しく降る雪。地上の積雪も舞い上がって非常に視程が悪くなる気象状態をいう。暴風雪。[季]冬。
吹雪く
ふぶ・く [2] 【吹雪く・乱吹く】 (動カ五[四])
雪を伴って風が激しく吹く。「一晩中,―・いていた」「雨風いみじくふり―・く/蜻蛉(中)」
吹青
すいせい [0] 【吹青】
素地に青色の釉(ウワグスリ)を吹きつけた磁器。中国で,清朝康煕年間(1662-1722),江西省景徳鎮で作られた。
吹飛ばす
ふきとば・す [4][0] 【吹(き)飛ばす】 (動サ五[四])
(1)風などが強く吹いて飛ばす。「台風で屋根が―・される」
(2)一気に追い払う。一度に払いのける。「暑さを―・す」「悲しみを―・す」
[可能] ふきとばせる
吹飛ぶ
ふきと・ぶ [3] 【吹(き)飛ぶ】 (動バ五[四])
(1)風に吹かれて物が飛ぶ。「看板が―・ぶ」
(2)心中の思いがすっかり消えてなくなる。「疑いの念が―・ぶ」「夢も希望も―・んだ」
吹飯の浦
ふけいのうら フケヒ― 【吹飯の浦】
現在の大阪府泉南郡深日(フケ)の海岸とされる。古来,風が吹く意や夜がふける意をこめて和歌に詠まれることが多い。((歌枕))「天津風(アマツカゼ)―にゐるたづは/新古今(雑下)」
吹鳴
すいめい [0] 【吹鳴】 (名)スル
吹きならすこと。「汽笛の―」
吹鳴らす
ふきなら・す [4][0] 【吹(き)鳴らす】 (動サ五[四])
吹いて鳴らす。「角笛を―・す」
[可能] ふきならせる
吻
ふん [1] 【吻】
動物の口の付近から先へ突き出していたり伸縮できたりする部分の総称。構造や機能はさまざまで,吸口器をもつ昆虫類(チョウなど)の口器,哺乳類(ゾウなど)の鼻の延長部分などがある。
吻合
ふんごう [0] 【吻合】 (名)スル
〔上下の唇が合う意〕
(1)二つの事柄がぴったり一致すること。符合。「前後の事情に照すに,しつくりと―する/伊沢蘭軒(鴎外)」
(2)血管や管状構造の臓器,神経がそれぞれ互いに連絡していること。
(3)手術によって管腔臓器の二つの部分をつなぎ合わせること。「―術」
吼える
ほ・える [2] 【吠える・吼える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 ほ・ゆ
(1)犬やけものが威嚇(イカク)などのために大声で鳴く。「犬が―・える」
(2)どなる。わめく。「そう―・えるな」
(3)人が泣く。「おのれは―・ゆるか卑怯なやつぢや/狂言・二千石」
吼く
うた・く 【吼く】 (動カ四)
ほえる。怒り叫ぶ。「その猪怒りて―・き寄り来つ/古事記(下)」
吼やす
ほや・す 【吼やす】 (動サ四)
ほえるようにする。泣かせる。「秘蔵の忰(セガレ)を何故(ナゼ)―・いた/狂言・縄綯(三百番集本)」
吼ゆ
ほ・ゆ 【吠ゆ・吼ゆ】 (動ヤ下二)
⇒ほえる
吼噦
こんかい 【吼噦】
(1)キツネの鳴き声を表す語。こんこん。また,狐のこと。「われの後になくきつね…―のなみだなるらん/狂言・釣狐」
(2)狂言「釣狐(ツリギツネ)」の別名。
吼猿
ほえざる [3] 【吠猿・吼猿】
霊長目オマキザル科ホエザル亜科の哺乳類の総称。のどに共鳴袋が発達し,大声を出す。頭胴長55センチメートルほどで,尾も同じくらいある。熱帯林の樹上で生活し,植物質を食べる。中南米に分布。アカホエザル・マントホエザルなど数種がある。
吽
うん [1] 【吽】
〔仏〕
〔梵 hūṃ〕
悉曇(シツタン)の最終の字音。口を閉じた音で,字音の最後に位置する。
⇔阿(ア)
→吽字(ウンジ)
吽字
うんじ [0] 【吽字】
〔仏〕 梵語字母の最後の字,およびそれによって表される音。密教では,すべての教法がこの一字に集約されていると説く。
⇔阿字
吾
わぬ 【我・吾】 (代)
〔上代東国方言〕
一人称。わたくし。われ。「うべ児なは―に恋ふなも/万葉 3476」
吾
わ [1] 【我・吾】
■一■ (代)
(1)一人称。男女ともに用いる。われ。わたくし。「寝もと―は思ふ汝はあどか思ふ/万葉 3494」
(2)(反照代名詞)その人自身。自分自身。「宇津の山に至りて,―が入らむとする道は,いと暗う細きに/伊勢 9」
(3)二人称。親しみをもって相手に呼びかける。また,軽んじ卑しめていう場合もある。おまえ。「或ル時シャント,イソポニ,―ガ第一ト思ワウ珍物ヲ買イ求メテ来イ,ト下知セラルルニ/天草本伊曾保」
■二■ (接頭)
名詞・代名詞に付く。
(ア)親愛の情を表す。「なほ―翁の年こそ聞かまほしけれ/大鏡(序)」
(イ)相手に対する軽いあなどりの気持ちを表す。「まことに―男は,宣旨とはなんぞ,とて斬たりけるか/平家 4」
吾
あれ 【吾・我】 (代)
一人称。私。われ。「枕(マ)かむとは―はすれどさ寝むとは―は思へど/古事記(中)」
〔中古以降は,この語の代わりに「われ」が用いられるようになる〕
吾
われ [1] 【我・吾】
■一■ (名)
(1)自分。自分自身。「―にもなく」「―に返る」「―を忘れる」
(2)自分のほう。みかた。「―に利あり」
■二■ (代)
(1)一人称。わたし。わたくし。「―は海の子」
(2)二人称。目下の人に対して,また相手をののしっていう。おまえ。「―はなかなか力持ちだな」「―,何をしてるんだ」
〔■二■(2)は,目下の人や身分の低い人に対していう語として,中世以降のもの。「いつ―がおれに酒をくれたぞ/狂言・乞聟」〕
→われと
吾
あ 【吾・我】 (代)
〔上代語。中古以降は「わ」が用いられた〕
一人称。わたし。あれ。「吾妹子に―が恋ひ死なば/万葉 3566」
吾が
わが [1] 【我が・吾が】 (連体)
〔文章や演説などに使う〕
(1)わたくしの。自分の。「―国」「―子」
(2)自分たちに共通のものであることを表す。われわれの。「―日本の前途」
吾が
あが 【吾が】 (連語)
〔「あ」は一人称代名詞。「が」は格助詞〕
(1)(「が」は連体格)私の。自分の。わが。「―胸痛し恋の繁きに/万葉 3767」
(2)(「が」は主格)私が。私は。「安眠(ヤスイ)も寝ずて―恋ひ渡る/万葉 3633」
→あ
→わが
吾が主
あがぬし 【吾が主】 (代)
二人称。親しみと尊敬をこめて相手をよぶ語。「―の御霊(ミタマ)賜ひて/万葉 882」
吾が仏
あがほとけ 【吾が仏】
(1)自分が信仰する仏。自分の持仏。わがほとけ。「―顔くらべせよ極楽のおもて起こしは我のみぞせむ/仲文集」
(2)自分が大切に思う人。頼りとする大事な人。二人称の代名詞のように用いることがある。わがほとけ。
(ア)僧などに呼びかけていう語。「―。京に出で給はばこそあらめ/源氏(手習)」
(イ)自分が敬愛し,大切に思う人に呼びかけていう語。「―,なほおはせよ。けしうはあらじ/宇津保(楼上・下)」
吾が君
あがきみ 【吾が君】 (連語)
(1)親愛の気持ちをこめて相手を呼ぶ語。あなた。「ただいままゐる。しばし。―/枕草子 99」
(2)尊敬の気持ちをこめて主君を呼ぶ語。あなた様。「―の御ためにこそ/宇津保(俊蔭)」
吾が心
あがこころ 【吾が心】 (枕詞)
心が「清澄む」,心が「あかし(=赤心)」,心を「つくす」意から,それらと同音の地名「清澄」「明石」「筑紫」にかかる。わがこころ。「―明石の浦に舟泊めて/万葉 3627」
吾が身
あがみ 【吾が身】 (代)
二人称。そなた。おまえ。近世,女性が用いた。「―と俺としつぽりと抱かれて寝る/歌舞伎・吉祥天女」
吾が輩
わがはい [0] 【我が輩・吾が輩】 (代)
一人称。男性が用いる。
(1)単数。古風で尊大な言い方。われ。わし。余。「―は大いに愉快だ」
(2)複数。われわれ。われら。「事務を取らせて渉(ハカ)の往く者と言つたら,まあ―二三人だ/浮雲(四迷)」
吾亦紅
われもこう [3] 【吾亦紅・吾木香・我毛香】
バラ科の多年草。山野に生える。葉は羽状複葉。夏から秋,高さ約80センチメートルの花茎を立てて上方で枝を分け,それぞれの枝先に暗赤色楕円形の小さい花穂をつける。根茎は黒褐色で太く,漢方で地楡(ジユ)と称し薬用とする。[季]秋。
吾亦紅[図]
吾人
ごじん [1] 【吾人】 (代)
一人称。われわれ。われら。「―は人間に生命ある事を信ずる者なり/内部生命論(透谷)」
吾儕
わなみ 【我儕・吾儕】 (代)
一人称。対等の相手に対して用いる。「―六十に及ぶけふまで/読本・弓張月(残)」
吾兄
あせ 【吾兄】 (代)
二人称。女性から男性を親しんで呼ぶ語。助詞「を」を伴い,歌の場の囃子詞(ハヤシコトバ)として用いた。あなた。「脇机(ワキヅキ)が下の板にもが,―を/古事記(下)」
吾兄
ごけい [1] 【吾兄】 (代)
二人称。主に手紙文で,男性が親しい友人に対して敬意をもって用いる。貴兄。「―も年よればかくなり候を思召/伊沢蘭軒(鴎外)」
吾君
あぎ 【吾君】 (代)
二人称。男性に親しみをもっていう語。あなた。きみ。「いざ―,ふるくま(=人ノ名)が痛手負はずは/古事記(中)」
吾吟我集
ごぎんわがしゅう 【吾吟我集】
狂歌集。一〇巻。石田未得著。1649年成立。題名・序文は古今和歌集をもじったもので,部立もそれにならっている。
吾女
わおんな 【我女・吾女】 (代)
二人称。女性に対して親しみまたは軽んじ侮る気持ちで用いる。おまえ。あんた。「市場にて,布一尺もえ売らいで,さのみ人の聞くに物な言ふそ,―/狂言・吃」
吾妹
わぎも 【吾妹】
〔「わがいも」の転〕
男性が,妻・恋人や親しい女性などに親愛の気持ちを込めて呼びかける語。「いかにさきくやいふかし―/万葉 648」
吾妹子
わぎもこ 【吾妹子】
〔「わぎも」に親愛の意を表す接尾語「こ」の付いた語〕
「わぎも」に同じ。「向ひ居て見れども飽かぬ―に/万葉 665」
吾妹子に
わぎもこに 【吾妹子に】 (枕詞)
吾妹子に会うの意から「楝(アフチ)」,地名「逢坂山」「近江」「淡路」などにかかる。「―あふちの花は散り過ぎず/万葉 1973」「―逢坂山のはだすすき穂には/万葉 2283」「―近江の海の沖つ波/万葉 3237」「―淡路の島は夕されば/万葉 3627」
吾妹子を
わぎもこを 【吾妹子を】 (枕詞)
吾妹子をいざ見む(=早ク見タイ)の意から,地名「いざ見の山」,「早み」にかかる。「―いざ見の山を高みかも/万葉 44」「―早み浜風大和なる/万葉 73」
吾妻
あがつま 【吾妻】
群馬県北西部,吾妻郡の町。榛名山の北西斜面から吾妻渓谷を含む。鳩ノ湯・薬師・川中温泉などがある。
吾妻
あづま 【吾妻】
⇒あずま(東・吾妻)
吾妻
あずま 【吾妻・吾嬬】
私の妻。わが妻。「―はやと詔りたまひき/古事記(中)」
吾妻
あずま アヅマ [1] 【東・吾妻・吾嬬】
(1)都の東方にある諸国,また地方。東国。古くは,逢坂(オウサカ)の関より東の諸国の総称。奈良時代には信濃・遠江(トオトウミ)より東の諸国をいい,のちには箱根より東,特に関東地方をさしていった。
(2)中世に,京都からみて,鎌倉または鎌倉幕府をさしていった語。「峰殿の御しうと,―の将軍の御祖父(オオジ)にて/増鏡(内野の雪)」
(3)江戸時代,上方(カミガタ)からみて,江戸をさしていった語。
(4)「東琴(アズマゴト)」の略。
吾妻八景
あずまはっけい アヅマ― 【吾妻八景】
長唄の曲名。1829年四世杵屋(キネヤ)六三郎作曲。歌舞伎舞踊から独立した純音楽として作られた。江戸の名所風物を唄ったもの。
吾妻問答
あずまもんどう アヅマモンダフ 【吾妻問答】
連歌論書。一巻。宗祇著。1470年頃成立。問答体によって,連歌の歴史・代表作家・会席作法など連歌の基本的問題を述べたもの。別名角田川(スミダガワ)。宗祇問答。
吾妻山
あずまやま アヅマ― 【吾妻山】
福島県と山形県の境をなす火山群の総称。西吾妻山(海抜2035メートル)を最高峰とし,東吾妻山・一切経山・吾妻小富士などが東西に連なる。原生林におおわれ,山腹には五色・姥湯(ウバユ)・白布などの温泉がある。
吾妻川
あがつまがわ 【吾妻川】
群馬県中西部を流れる,利根川の支流。長野県境の鳥居峠に発し,渋川付近で本流に合流。上流に吾妻峡がある。
吾妻橋
あずまばし アヅマ― 【吾妻橋】
隅田川にかかる橋。東京都台東区浅草と墨田区吾妻橋地区を結ぶ。最初の橋は1774年に架橋され,大川橋とも呼ばれた。
吾妻浄瑠璃
あずまじょうるり アヅマジヤウ― [4] 【吾妻浄瑠璃】
⇒江戸浄瑠璃(エドジヨウルリ)
吾妻獅子
あずまじし アヅマ― 【吾妻獅子】
地歌の曲名。手事物。天明・寛政年間(1781-1801)峰崎勾当(コウトウ)作曲。業平東下りを歌い出しに,男女の恋を獅子舞に仮託した内容。
吾妻結び
あずまむすび アヅマ― [4] 【東結び・吾妻結び】
紐(ヒモ)の結び方の一。輪を左右に出し,中を三巻きにして結ぶもの。几帳(キチヨウ)の台・守り袋・簾(スダレ)・のれんなどの紐を結ぶときに用いる。
吾妻線
あがつません 【吾妻線】
JR 東日本の鉄道線。群馬県渋川と大前(オオマエ)間,55.6キロメートル。旧長野原線。吾妻川の渓谷に沿って走る。
吾妻菊
あずまぎく アヅマ― [3] 【東菊・吾妻菊】
(1)キク科の多年草。本州中部以北に自生。高さ30センチメートル,葉はへら状で茎の下部に密につく。全体に短毛がある。四,五月頃茎頂に径3センチメートルほどの頭花を一輪つける。周囲の舌状花は淡紫色,中央の管状花は黄色。[季]春。
(2)ミヤコワスレの別名。
東菊(1)[図]
吾妻錦
あずまにしき アヅマ― [4] 【吾妻錦】
海産の二枚貝。殻長7センチメートル内外。扇形で,殻表には放射状の肋(ロク)が走り,前縁両端に耳状の突起がある。色彩は白・赤・橙(ダイダイ)・紫・黄など変化に富む。美味。日本各地の沿岸に分布。東北・北海道に分布するものをアカザラガイとよぶ。
吾妻錦絵
あずまにしきえ アヅマ―ヱ [6] 【吾妻錦絵・東錦絵】
彩色木版刷りの浮世絵。明和(1764-1772)の頃,鈴木春信(ハルノブ)が始めたもの。錦絵。あずまえ。
吾妻鏡
あずまかがみ アヅマ― 【吾妻鏡・東鑑】
鎌倉幕府の事績を記した編年体の史書。五二巻。鎌倉幕府の編纂になるといわれる。1180年(治承4)から1266年(文永3)までを収める。幕府の公用記録のほかに,「明月記」などの公家日記や古文書類を引用史料として編まれ,変体漢文で記されている。わが国最初の武家記録。
吾嬬
あずま アヅマ [1] 【東・吾妻・吾嬬】
(1)都の東方にある諸国,また地方。東国。古くは,逢坂(オウサカ)の関より東の諸国の総称。奈良時代には信濃・遠江(トオトウミ)より東の諸国をいい,のちには箱根より東,特に関東地方をさしていった。
(2)中世に,京都からみて,鎌倉または鎌倉幕府をさしていった語。「峰殿の御しうと,―の将軍の御祖父(オオジ)にて/増鏡(内野の雪)」
(3)江戸時代,上方(カミガタ)からみて,江戸をさしていった語。
(4)「東琴(アズマゴト)」の略。
吾嬬
あずま 【吾妻・吾嬬】
私の妻。わが妻。「―はやと詔りたまひき/古事記(中)」
吾子
あこ 【吾子】
〔古くは「あご」〕
■一■ (名)
わが子。「―の御宿世にて,おぼえぬ事のあるなり/源氏(須磨)」
■二■ (代)
(1)二人称。自分の子や目下の者を親しんで呼ぶ語。「―をこそは恋しき御形見にも見るべかめれ/源氏(真木柱)」
(2)一人称。中世以降,子供が用いた。「―が飯に打かけて食うた/咄本・昨日は今日」
吾子
ごし [1] 【吾子】 (代)
二人称。同輩に対して用いる。相手を親しんで呼ぶ語。君。あなた。「曰く然らば則ち―の洋字を用ふる其説如何/明六雑誌 1」
吾子
わこ [1] 【吾子】
わが子。あこ。
吾子女
あこめ 【吾子女】
少女を親しんで呼ぶ語。「田中の井戸に光れる田水葱(タナギ),摘め摘め―/催馬楽」
吾御許
わおもと 【我御許・吾御許】 (代)
二人称。女性に対して親しみまたは軽い敬意を込めて用いる。「―はうるさき(=リッパナ)兵の妻とこそ思ひつるに/今昔 28」
吾曹
ごそう [1] 【吾曹】 (代)
〔「曹」はともだちの意〕
一人称。われら。吾人。われわれ。
吾木香
われもこう [3] 【吾亦紅・吾木香・我毛香】
バラ科の多年草。山野に生える。葉は羽状複葉。夏から秋,高さ約80センチメートルの花茎を立てて上方で枝を分け,それぞれの枝先に暗赤色楕円形の小さい花穂をつける。根茎は黒褐色で太く,漢方で地楡(ジユ)と称し薬用とする。[季]秋。
吾亦紅[図]
吾湯市
あゆち 【年魚市・吾湯市】
愛知県西部の古地名。「尾張国の―郡の熱田社に在り/日本書紀(景行訓)」
吾男
わおとこ 【我男・吾男】 (代)
〔「わ」は接頭語〕
二人称。対等以下の相手に対して用いる。おまえ。「前右大将宗盛卿大床に立て,信連を大庭にひ据ゑさせ,まことに―は,宣旨とはなんぞ,とて斬たりけるか/平家 4」
吾輩は猫である
わがはいはねこである 【吾輩は猫である】
小説。夏目漱石作。1905(明治38)〜06年発表。中学の英語教師苦沙弥先生の家を舞台に,飼い猫の目を通して近代日本の姿を風刺した作品。
呂
りょ [1] 【呂】
(1)日本音楽で,声や楽器の低音域。また,ある音に対して一オクターブ低い音。乙(オツ)。
⇔甲(カン)
(2)十二律の各音のうち陰(偶数番目)の六音。
⇔律(7)
(3)中国の音階論の基本となる五声または七声。相対的音程関係は,ファ・ソ・ラ・(シ)・ド・レ・(ミ)の形。日本で考えられた「律」の五声・七声に対していう。
⇔律(8)
「和国は単律の国にて―の音なし/徒然 199」
(4)「呂旋(リヨセン)」の略。
⇔律(9)
呂不韋
りょふい 【呂不韋】
(?-前235) 中国,戦国末の秦の宰相。河南省の豪商で,趙(チヨウ)で人質となっていた秦の子楚(荘襄王)を王位につけ,宰相となる。子楚の子,政(始皇帝)が即位すると,仲父と呼ばれて位を極めた。のち始皇帝の不興を買い自殺。始皇帝の父とする説もある。編著「呂氏春秋」
呂后
ろこう 【呂后】
⇒りょこう(呂后)
呂后
りょこう 【呂后】
(?-前180) 前漢の高祖(劉邦)の皇后。高祖が沛(ハイ)の亭長であったとき妻となり,その天下統一を助けた。高祖死後,政権を独占した。
→呂氏の乱
呂宋助左衛門
るそんすけざえもん 【呂宋助左衛門】
⇒納屋(ナヤ)助左衛門
呂宋壺
ルソンつぼ [2] 【呂宋壺】
桃山時代前後に,海外からルソンを経て舶載された陶製の壺。福建・広東あるいはベトナム産と推定される。伝来当時は茶壺として珍重された。
呂尚
ろしょう 【呂尚】
⇒りょしょう(呂尚)
呂尚
りょしょう 【呂尚】
中国,周初の功臣。文王に見いだされ,周公旦らとともに武王を助けて殷(イン)を滅ぼし,周王朝建国に貢献した。のち斉侯に封ぜられ斉の基礎を築いた。生没年未詳。
→太公望
→六韜(リクトウ)
呂州
ろしゅう 【呂州】 ・ ―シユウ 【呂衆】
〔「風呂衆」の略〕
風呂屋にやとわれて売春をした女。湯女(ユナ)。「女蘭・夫蘭は―の姿・白とながめて白牡丹/浄瑠璃・生玉心中(上)」
呂律
ろれつ [0] 【呂律】
〔「りょりつ」の転〕
ものを言う調子。ことばの調子。「―が怪しくなる」
呂律
りょりつ [1][0] 【呂律】
日本音楽で,呂{(2)(3)(4)}と律{(7)(8)(9)}をあわせた称。転じて,十二律・音律・音階・調子など,さらには広く音楽理論や音楽そのものをさす。律呂。「更に清濁をわかち―を知る事なし/平家 3」
呂律が回らない
ろれつ【呂律が回らない】
be inarticulate;lisp.→英和
呂振羽
りょしんう 【呂振羽】
(1900-1980) 中国の歴史学者。唯物史観的方法論で中国古代史を研究。著「史前期中国社会研究」「殷周時代の中国社会」など。リュイ=チェンユイ。
呂旋
りょせん [0] 【呂旋】
雅楽の理論上の二種の音階の一。相対的音程関係はソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファの形で,中国起源の呂の七声とは一致しない。六調子のうち,壱越(イチコツ)調・太食(タイシキ)調・双調(ソウジヨウ)がこれにあたる。呂(リヨ)。
⇔律旋(リツセン)
呂旋法
りょせんぽう [2] 【呂旋法】
「呂旋」に同じ。
⇔律旋法
呂晩村
りょばんそん 【呂晩村】
(1629-1683) 中国,清初の思想家。名は留良,晩村は号。清朝に仕えず,僧となる。程朱学を奉じ,華夷(カイ)の別をあきらかにした。死後,墓をあばかれ,著書は禁書にされた。著「呂晩村文集」など。
呂本中
りょほんちゅう 【呂本中】
(1084?-1138?) 中国,宋の学者。字(アザナ)は居仁。東莱先生と称せられた。詩文をよくした。著「東莱詩集」「春秋解」「童蒙訓」など。
呂氏の乱
りょしのらん 【呂氏の乱】
前漢の初め,高祖の死後皇后呂后が,一族を重用して漢朝を呂氏一族でほしいままにしたため,紀元前180年呂后が死ぬと,高祖の遺臣や劉氏一族が呂氏一族を全滅させた事件。
呂氏春秋
りょししゅんじゅう リヨシシユンジウ 【呂氏春秋】
中国,秦の呂不韋(リヨフイ)が学者に命じて編集させた書。二六巻。成立年代不明。諸子百家の思想をはじめ天文・地理などの学説や伝説に至るまで網羅する。呂覧(リヨラン)。
呂留良
りょりゅうりょう 【呂留良】
⇒呂晩村(リヨバンソン)
呂祖謙
りょそけん 【呂祖謙】
(1137-1181) 中国,南宋の学者。字(アザナ)は伯恭,号は東莱。朱熹(シユキ)との共著「近思録」のほか,「東莱文集」などの著作がある。
呂色漆
ろいろうるし [4] 【蝋色漆・呂色漆】
蝋色塗りに用いる漆。油分を含まない黒漆。
呂蓮
ろれん 【呂蓮】
狂言の一。旅僧の教化を聞いてふと出家を思い立った男が,妻にも相談せずに頭を丸め,呂蓮と名を付けてもらうが,これを知った妻は驚いて夫を責め,怒りを旅僧に向ける。
呂衆
ろしゅう 【呂州】 ・ ―シユウ 【呂衆】
〔「風呂衆」の略〕
風呂屋にやとわれて売春をした女。湯女(ユナ)。「女蘭・夫蘭は―の姿・白とながめて白牡丹/浄瑠璃・生玉心中(上)」
呂覧
りょらん 【呂覧】
⇒呂氏春秋(リヨシシユンジユウ)
呂調
りょちょう [1] 【呂調】
雅楽で,呂旋に基づく調子。壱越(イチコツ)調・双調(ソウジヨウ)・太食(タイシキ)調の三種があたる。
⇔律調(リツチヨウ)
呆く
ほ・く 【惚く・呆く】
〔「ほぐ」とも〕
■一■ (動カ四)
知覚がにぶる。ぼんやりする。ぼける。「世にも―・きたることとそしり聞こゆ/源氏(常夏)」
■二■ (動カ下二)
⇒ほける
呆け
ぼけ [2] 【惚け・呆け】
(1)ぼけること。また,ぼけている人。「時差―」
(2)漫才で,つっこみに対してとぼけた話をして,客を笑わせる方の役。
(3)老化に伴って起こる痴呆を主とする症状。
呆ける
ほ・ける [2] 【惚ける・呆ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ほ・く
〔「ほげる」とも〕
(1)知覚が衰える。ぼける。「ちょっと―・けたような表情をしたあとから/老妓抄(かの子)」「月頃に―・けにたらむ身の有様/源氏(幻)」
(2)夢中になる。ほうける。「遊びに―・けて忘れていたのが/多情仏心(弴)」
(3)古くなって色があせたり,けば立ってくる。「畳が―・けて/野分(漱石)」
呆け呆け
ほけほけ 【惚け惚け・呆け呆け】 (副)
ぼうっとしているさま。ある事に心を奪われているさま。「いかにも―しみしみとあるが,先づ最上の事也/十問最秘抄」
呆け呆けし
ほけほけ・し 【惚け惚けし・呆け呆けし】 (形シク)
ひどくぼんやりしている。大変にぼけている。「いささか―・しからず仰せらる/宇津保(楼上・上)」
呆る
あき・る 【呆る・惘る】 (動ラ下二)
⇒あきれる
呆れ
あきれ [0] 【呆れ・惘れ】
あきれること。
呆れる
あきれる【呆れる】
be amazed <at> ;be disgusted <with> .呆れた surprising;amazing;horrible.→英和
呆れて with amazement.
呆れる
あき・れる [0] 【呆れる・惘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あき・る
(1)好ましくないことについて,意外さ・はなはだしさに驚く。「―・れるほど気が長い」「―・れてものが言えない」
(2)意外なことに出合って,どうしてよいか分からなくなる。「心地は―・れて我(アレ)か人かにてあれば/蜻蛉(中)」
呆れ果てる
あきれは・てる [5] 【呆れ果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あきれは・つ
(1)ひどくあきれる。あきれてあいそをつかす。「―・てて返す言葉もない」
(2)どうしてよいか途方にくれる。「せん方波に駒を控へ,―・てたる有様なり/謡曲・敦盛」
呆れ甚し
あきれいた・し 【呆れ甚し】 (形ク)
事の意外さに驚きあきれる。全く途方にくれる。「語りたまひし夢の心地して,―・くおぼゆれど/浜松中納言 4」
呆れ返る
あきれかえ・る [4] 【呆れ返る】 (動ラ五[四])
すっかりあきれる。あきれはてる。「あまりのだらしなさに―・る」
呆れ顔
あきれがお [0] 【呆れ顔】
あきれた顔つき。「―で言う」
呆助
ほうすけ [1] 【呆助】
ばか。あほう。ぽんすけ。「腑抜けの―だ/坊っちゃん(漱石)」
呆気
あっけ [0][3] 【呆気】
驚きあきれてぼんやりした状態。
呆気ない
あっけない【呆気ない】
disappointing;→英和
not enough;too little[short].〜勝利 a hollow victory.呆気なく (all) too soon.
呆気ない
あっけな・い [4] 【呆気ない】 (形)[文]ク あつけな・し
〔物足りないの意の「飽く気(ケ)なし」の転。「呆気」は当て字〕
予期や期待に反して簡単・貧弱で物足りない。「―・い幕切れ」「―・く敗れる」
[派生] ――さ(名)
呆気にとられる
あっけ【呆気にとられる】
be amazed;be taken aback.
呆気者
うつけもの [0][5] 【空け者・呆気者】
ぼんやり者。おろか者。
呆然
ぼうぜん [0] 【呆然】 (ト|タル)[文]形動タリ
あっけにとられるさま。あきれはててものも言えないさま。気抜けしたようにぼんやりするさま。「あまりの有り様に―とする」
呈す
てい・す [1] 【呈す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「呈する」の五段化〕
「呈する」に同じ。「疑問を―・す」「活況を―・す」
■二■ (動サ変)
⇒ていする
呈する
てい・する [3] 【呈する】 (動サ変)[文]サ変 てい・す
(1)差し出す。また,贈る。「疑問を―・する」「自著を記念に―・する」
(2)ある状態をあらわす。しめす。「黒褐色を―・する」
呈する
ていする【呈する】
[呈上]present;→英和
offer;→英和
pay <a compliment> ;→英和
[示す]show;→英和
display;→英和
assume (帯びる).→英和
呈上
ていじょう [0] 【呈上】 (名)スル
〔「ていしょう」とも〕
人に物を差し上げること。進呈。「この絵を―致します」
呈出
ていしゅつ [0] 【呈出】 (名)スル
(1)ある状態をあらわし出すこと。示すこと。「此質問は不思議にも反対の結果を―した/吾輩は猫である(漱石)」
(2)差し出すこと。提出。
呈味料
ていみりょう [3] 【呈味料】
食品に含まれる成分のうち,味を感じさせる原因となる物質。呈味物質。
呈示
ていじ [0][1] 【呈示】 (名)スル
差し出して見せること。「身分証明書を―する」
呈示払い
ていじばらい [4] 【呈示払い】
⇒一覧払(イチランバラ)い
呈示証券
ていじしょうけん [4] 【呈示証券】
証券上の権利を行使する際,証券を呈示することを必要とする有価証券。
呈示部
ていじぶ [3] 【呈示部】
⇒提示部(テイジブ)
呈色
ていしょく [0] 【呈色】
色彩を表すこと。色彩が表れ出ること。
呈色反応
ていしょくはんのう [5] 【呈色反応】
ある元素・イオン・化合物が特定の試薬に対して発色・変色する反応。イオン・元素などの定性分析に利用される。発色反応。
呈露
ていろ [1] 【呈露】 (名)スル
かくれていたものが表面に出てくること。またあらわすこと。露呈(ロテイ)。「中世耶蘇教徒の史録は…―せんを恐れて詳説せず/新聞雑誌 60」
呉
くれ 【呉】
姓氏の一。
呉
くれ 【呉】
広島県南部の市。広島湾に面し,江田島に対する。戦前は海軍工廠(コウシヨウ)がおかれた軍港。現在は呉港を中心に重工業が発達。
呉
ご 【呉】
(1)中国,春秋時代の列国の一((?-前473))。長江下流域を領有。楚(ソ)・越と抗争し中原進出をはかったが,闔閭(コウリヨ)の子夫差(フサ)のとき,越王勾践(コウセン)に滅ぼされた。
(2)三国時代の王朝の一(222-280)。都は建業(今の南京)。孫権が江南に樹立。彼の死後衰え,西晋の武帝に滅ぼされた。
(3)五代十国の一(902-937)。淮南(ワイナン)節度使の楊行密が揚州を中心に樹立。徐知誥(ジヨチコウ)に滅ぼされた。
(4)今の江蘇省のうち長江以南一帯の地名。
呉
くれ 【呉】
(1)古く,中国の呉(ゴ)の国をいった語。江南地方をもいい,また,広く中国を意味した。
(2)中国伝来の事物である意の複合語を作る。「―竹」「―楽」
呉々も
くれぐれも【呉々も】
repeatedly (繰り返し);→英和
over and over again;earnestly (切に).→英和
〜お大事に Take good care of yourself.
呉の母
くれのおも 【呉の母・懐香】
茴香(ウイキヨウ)の異名。[和名抄]
呉の藍
くれのあい 【呉の藍】
紅花(ベニバナ)の異名。[和名抄]
呉りゃる
くりゃ・る 【呉りゃる】 (動ラ四)
〔「くれる」に「ある」の付いた「くれある」から変化した「くれやる」の転〕
(1)「くれる」に軽い尊敬の意を添える。くださる。「約束の鳥目を―・れ/狂言記・磁石」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て」の付いた形に付いて,…て下さる,…てくれるの意を表す。「よろこんで―・れと味噌へ一つさし/柳多留 3」
呉る
く・る 【呉る】 (動ラ下二)
⇒くれる
呉れる
くれる【呉れる】
give;→英和
present <me> with.
呉れる
く・れる [0] 【呉れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 く・る
〔命令形は「くれ」が普通〕
(1)他者が話し手または話し手側の人に物を与えることを受け手の側から言う。「君が―・れた万年筆」「また連絡を―・れ」
(2)話し手または話題の人物が他者に物を与える。受け手をややいやしめた言い方。くれてやる。「五銭の白銅を出して,剰銭(ツリ)は―・れて来た/多情多恨(紅葉)」「北の部屋にこめて物な―・れそ/落窪 1」
(3)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」が付いた形に付いて,その動作者が話し手または話題の人物のために何らかの動作をすることを表す。
(ア)他者が話し手または話題の人物に,その利益となることをする意を表す。「おおい,助けて―・れ」「部長が僕らを食事に呼んで―・れた」「これを見て―・れ,大したもんだろう」「ちょっと来て―・れないか」「傘を貸して―・れませんか」
(イ)他者が話し手または話題の人物の不利益となることをする意を表す。「とんでもないことをして―・れたもんだ」「恨んで―・れるなよ」
(ウ)話し手が他人に対して,その者の不利益となることをする意を表す。…てやる。「にっくき親のかたき,どうして―・れようか」
呉れ手
くれて [0] 【呉れ手】
(1)物をくれる人。「小遣いの―がない」
(2)(動詞連用形に「て」のついた形に付いて)物事をしてくれる人。「嫌われ者だから招待して―がいない」
呉三桂
ごさんけい 【呉三桂】
(1612-1678) 中国,明末・清初の武将。初め清軍に対立。明が滅ぶと清に降り,清軍を北京に導き平西王に封ぜられ,清の中国統一に功をたてた。のち雲南に駐し,三藩(サンパン)の乱を起こして帝位に就いたが,病死。
呉下
ごか [1] 【呉下】
中国の呉の国のうち。
→呉下の阿蒙(アモウ)
呉下の阿蒙
ごかのあもう [1][1] 【呉下の阿蒙】
〔魯粛(ロシユク)が呂蒙(リヨモウ)に会った時,その学識が以前より深まり豊かなのに驚いて,君は呉にいた頃の武略に長じているだけの阿蒙(「阿」は発語)ではない,と言ったという「呉書(呂蒙伝・注)」の故事から〕
学識や人物などが,昔のままで進歩のない者。呉下の旧阿蒙。「―と笑はれぬ様/思出の記(蘆花)」
呉佩孚
ごはいふ 【呉佩孚】
(1872?-1939) 中国,北洋軍閥直隷派の領袖(リヨウシユウ)。中国北方を支配したが,北伐軍に追われて,政界を引退した。ウー=ペイフー。
呉俊卿
ごしゅんけい 【呉俊卿】
⇒呉昌碩(ゴシヨウセキ)
呉偉業
ごいぎょう 【呉偉業】
⇒呉梅村(ゴバイソン)
呉呉
くれぐれ 【呉呉】 (副)
〔「呉呉」は当て字〕
何度も繰り返すさま。こまごまと念を入れるさま。「有つる様を―と語りて/長谷寺霊験記」
呉呉も
くれぐれも [3][2] 【呉呉も】 (副)
(1)「くれぐれ」に同じ。「―憎い女は田川夫人だ/或る女(武郎)」
(2)何度も繰り返し,真心をこめて願うさま。「―お体にお気をつけ下さい」「―よろしくお願い申し上げます」
呉器
ごき [1] 【呉器】
高麗茶碗の一。口縁部がやや外に開いた大ぶりな飯碗(メシワン)の形で,高台(コウダイ)が高いもの。抹茶(マツチヤ)茶碗として用いる。形が御器(ゴキ)に似たことによる名。御器。
呉天
ごてん 【呉天】
〔呉国の空の意〕
異郷の旅の空。「―に白髪の恨を重ぬといへども/奥の細道」
呉子
ごし 【呉子】
(1)呉起の尊称。
(2)中国の兵法書。現存六編。呉起の著と伝えられるが,後世の偽作とする説もある。中国の代表的兵法書として「孫子」と並び称される。
呉広
ごこう 【呉広】
(?-前208) 中国,秦末の人。字(アザナ)は叔。秦朝打倒に陳勝(チンシヨウ)とともに諸将に先がけて挙兵。
→陳勝
呉承恩
ごしょうおん 【呉承恩】
(1500頃-1582) 中国,明代の小説家。字(アザナ)は汝忠,号は射陽山人。博学で才気に富み,ユーモアのある雑記で知られた。著「西遊記」「射陽先生存稿」
呉敬梓
ごけいし 【呉敬梓】
(1701-1754) 中国,清代の文人。長編口語小説「儒林外史」の作者。
呉昌碩
ごしょうせき 【呉昌碩】
(1844-1927) 中国清末・近代の文人画家。浙江省の生まれ。名は俊卿,号は缶廬(フウロ)。昌碩は字(アザナ)。篆書(テンシヨ)・篆刻の大家で石鼓文を研究。絵は花卉(カキ)・山水を得意とした。詩集「缶廬集」など。ウー=チャンシュオ。
呉春
ごしゅん 【呉春】
⇒松村(マツムラ)呉春
呉服
ごふく [0] 【呉服】
(1)和服用の織物の総称。特に,絹織物をさすこともある。「―店」
(2)中国,呉の国から日本に伝わった織り方によって作った織物。綾など。くれはとり。「ひとびとも―給はる/宇津保(菊の宴)」
呉服
ごふく【呉服】
<米> dry goods[ <英> drapery].呉服屋 a dry-goods store[a draper's (shop)](店);a dry-goods dealer[a draper](人).
呉服の間
ごふくのま 【呉服の間】
江戸時代,江戸城内の大奥に仕え,将軍・御台所の衣服の事をつかさどった女性。また,その仕事をした部屋。
呉服商
ごふくしょう [3] 【呉服商】
呉服{(1)}を扱うあきない。また,その商人。
呉服尺
ごふくじゃく [0] 【呉服尺】
江戸時代,布地を測るのに用いた単位。曲尺(カネジヤク)の一尺二寸を一尺とする。呉服物差し。1875年(明治8)廃止。
呉服屋
ごふくや [0] 【呉服屋】
呉服を売る店。また,売る人。江戸時代は絹織物を扱うものに限っていった。呉服店。
呉服店
ごふくだな 【呉服店】
「呉服屋」に同じ。
呉服所
ごふくじょ 【呉服所】
江戸時代,宮中・幕府・大名家・公家などの用命を受けた呉服屋。呉服のほか金融にも応じた。
呉服橋門
ごふくばしもん 【呉服橋門】
江戸城の城門の一。今の中央区八重洲にあった。
呉服物
ごふくもの [0] 【呉服物】
和服用の織物・布地の類の称。
呉服物差
ごふくものさし [4] 【呉服物差(し)】
⇒呉服尺(ゴフクジヤク)
呉服物差し
ごふくものさし [4] 【呉服物差(し)】
⇒呉服尺(ゴフクジヤク)
呉梅村
ごばいそん 【呉梅村】
(1609-1671) 中国,明末・清初の詩人。名は偉業。字(アザナ)は駿公。梅村は号。明末に文学結社「復社」に参加。明に殉じようとしたが,強請されて一時,清に仕えた。白居易の詩風を学び叙事詩に優れ,銭謙益・龔鼎孳(キヨウテイジ)とともに江左の三大詩人と称された。詩文集「梅村家蔵藁」
呉楚七国の乱
ごそしちこくのらん 【呉楚七国の乱】
前漢景帝がとった呉・楚・趙など諸王の勢力を抑圧する政策に対し,紀元前154年呉王濞(ビ)を初めとする七王が起こした反乱。三か月で鎮圧され,中央政府の統制力は強化された。
呉楽
ごがく [1] 【呉楽】
⇒くれがく(呉楽)
呉楽
くれがく [2] 【呉楽】
〔古代中国の呉(ゴ)から伝わったというところから〕
伎楽(ギガク)の別名。呉の楽。ごがく。
呉橋
くれはし 【呉橋】
中国風の橋。屋根や欄干のある反り橋か。「須弥山の形及び―を南庭に構(ツ)けと令す/日本書紀(推古訓)」
呉歴
ごれき 【呉歴】
(1632-1718) 中国清代の画家。字(アザナ)は漁山,号は墨井道人。元の黄公望の画風を好み山水画をよくした。
呉汁
ごじる [0] 【呉汁】
(1)水に浸して軟らかくした大豆をすりつぶしていれた味噌汁。
(2)「ご(豆汁)」に同じ。
呉汝綸
ごじょりん 【呉汝綸】
(1840-1903) 中国,清末の学者・文人。桐城派の学者・文章家として著名。曾国藩(ソウコクハン)・李鴻章(リコウシヨウ)の幕僚を務めた。学校制度の確立にも貢献。
呉派
ごは 【呉派】
(1)中国・明代絵画の一流派。南宗画系の画風をもつものを北宗画系(淅派(セツパ))のものから区別していう称。沈周・文徴明・董其昌などがいる。
(2)中国・清代考証学の一派。恵棟を祖とする。宋代の学をしりぞけ,漢代の学を重んじた。
呉煕載
ごきさい 【呉煕載】
(1799-1870) 中国清代の文人。字(アザナ)は譲之。包世臣に師事してその書論を忠実に実践,鄧石如の篆隷篆刻を祖述し,書・画・篆刻もよくした。
呉牛
ごぎゅう [0] 【呉牛】
〔中国,呉の国に産したことから〕
スイギュウの異名。
呉祥瑞
ごしょうずい [2] 【呉祥瑞】
⇒しょんずい(祥瑞)
呉祥瑞
ごしょんずい [2] 【呉祥瑞】
⇒しょんずい(祥瑞)
呉秀三
くれしゅうぞう 【呉秀三】
(1865-1932) 医学者。江戸生まれ。東大教授。日本における精神病学の発展,精神病院の近代化に尽力。翻訳「シーボルト江戸参府紀行」,著「シーボルト」「華岡青洲先生及其外科」
呉竹
くれたけ [0][2] 【呉竹】
〔中国の呉(ゴ)から渡来したものという〕
淡竹(ハチク)の異名。「―は葉細く河竹は葉広し/徒然 200」
呉竹の
くれたけの 【呉竹の】 (枕詞)
竹の節(ヨ),また節(フシ)という意から,「世」「夜」「ふし」「伏見」などにかかる。「―よよのたけとり野山にも/竹取」「―ふし沈みぬる露の身も/金葉(雑下)」
呉竹の台
くれたけのだい 【呉竹の台】
清涼殿の東の庭の北寄りにある,呉竹を植えた所。
→河竹の台
呉線
くれせん 【呉線】
JR 西日本の鉄道線。広島県三原・呉・海田市間,87キロメートル。山陽本線が内陸部を走るのに対して,瀬戸内海沿岸を走る。
呉織
くれはとり 【呉織】
■一■ (名)
〔「はとり」は「はたおり」の転〕
(1)上代,中国の呉(ゴ)から渡来したといわれる織工。
(2){(1)}の伝えた技術による織物。「―といふ綾を二むら包みて遣はしける/後撰(恋三詞)」
■二■ (枕詞)
呉の織女の織る綾(アヤ)の意から,同音の「あや」にかかる。「―あやに恋しくありしかば/後撰(恋三)」
呉茂一
くれしげいち 【呉茂一】
(1897-1977) 西洋古典学者。秀三の長男。東京生まれ。東大教授。「ギリシャ抒情詩選」「イーリアス」「オデュッセイア」をはじめとするギリシャ・ラテン文学の作品を数多く翻訳。「ギリシャ神話」,訳詩集「花冠」など。
呉茱萸
ごしゅゆ [0][2] 【呉茱萸】
ミカン科の落葉小高木。中国原産。古く日本に渡来し,薬用に栽培。葉は卵形の小葉から成る羽状複葉。雌雄異株。夏,枝頂に淡緑白色の小花を多数つけ,平球形で赤褐色の蒴果を結ぶ。果実は香気と辛みがあって健胃・鎮痛・駆虫などの薬用にされる。
呉茱萸
からはじかみ 【呉茱萸・唐薑】
ゴシュユの古名。
呉起
ごき 【呉起】
(?-前381) 中国,戦国時代の政治家・兵法家。衛の人。現行の兵法書「呉子」は後世の仮託説が有力。
→呉子
呉越
ごえつ 【呉越】
(1)中国,五代十国の一。唐の節度使銭鏐(センリユウ)が建てた王朝(907-978)。都は杭州。
(2)春秋時代の呉と越の国。
呉越同舟
ごえつどうしゅう [1] 【呉越同舟】
〔孫子(九地)〕
仲の悪い者どうしが同じ場所に居ること。また,行動をともにすること。
呉越春秋
ごえつしゅんじゅう 【呉越春秋】
春秋時代の呉と越両国の興亡を記した書。一〇巻と六巻本がある。後漢の趙曄(チヨウヨウ)の撰。元の徐天祜(ジヨテンコ)の音注。
呉道子
ごどうし 【呉道子】
⇒呉道玄(ゴドウゲン)
呉道玄
ごどうげん 【呉道玄】
中国唐代の画家。字(アザナ)は道子。玄宗に仕え,人物・山水・神仙・仏釈などを描いて唐朝第一と称せられる。線描と淡彩を特徴とし,速筆で壁画も数多く製作したが,現存しない。生没年未詳。
呉鎮
ごちん 【呉鎮】
(1280-1354) 中国元末期の画家。浙江(セツコウ)省生まれ。字(アザナ)は仲圭,号は梅花道人。生涯仕官せず隠棲。書画・詩を巧みにし,特に墨竹・墨花は著名。黄公望・倪瓚(ゲイサン)・王蒙らとともに元末の四大家の一人。
呉階
くれはし 【呉階】
屋根や欄干のついた階段。「―のもとに車ひきよせ立てたるに/枕草子 120」
呉音
ごおん [0][1] 【呉音】
日本における漢字音の一。漢音の渡来以前に朝鮮半島経由で伝来した,中国南方系の字音に基づくといわれる音。「男女」を「なんにょ」と読む類。漢音を正音と呼ぶのに対して,なまった「南の音」の意で平安中期以後呼ばれるようになったもので,仏教関係や官職名などに広く用いられた。
→漢音
→唐音
→宋音
呉須
ごす [0][1] 【呉須】
(1)磁器の染め付けに用いる藍色の顔料。主成分は酸化コバルトで,ほかに鉄・マンガンなどを含む。天然には,青緑色を帯びた黒色の粘土(呉須土)として産出する。
(2)「呉須手(ゴスデ)」の略。
呉須土
ごすど [0] 【呉須土】
⇒ごす(呉須)(1)
呉須手
ごすで [0] 【呉須手】
中国の明代末期から清代初期に,中国南部の福建・広東地方あたりで焼かれた磁器。呉須染め付け・呉須赤絵・呉須青絵などの総称。奔放な趣の絵模様があり,素地(キジ)は厚く粗雑。雑器であったが日本の茶人に愛好された。中国には,ほとんど遺物がない。
呉須染め付け
ごすそめつけ [3] 【呉須染(め)付け】
呉須手(ゴスデ)のうち,白地に呉須だけで下絵を描いて染め付けた粗雑な磁器。中国,明代の民窯で焼かれ,呉須の発色は悪く青黒い。
呉須染付け
ごすそめつけ [3] 【呉須染(め)付け】
呉須手(ゴスデ)のうち,白地に呉須だけで下絵を描いて染め付けた粗雑な磁器。中国,明代の民窯で焼かれ,呉須の発色は悪く青黒い。
呉須赤絵
ごすあかえ [3] 【呉須赤絵】
磁器の一。呉須手(ゴスデ)のうち,赤を主体とし,緑・トルコ青などで奔放な図柄の上絵付けをしたもの。茶人が愛好した。赤呉須。
呉須青絵
ごすあおえ [3] 【呉須青絵】
磁器の一。呉須手(ゴスデ)のうち,青色を主体とした上絵のあるもの。青呉須。
告
つげ [0] 【告】
告げること。しらせること。特に神仏の託宣。お告げ。「神のお―」
告ぐ
つ・ぐ [0] 【告ぐ】 (動ガ下二)
⇒つげる
告げる
つ・げる [0] 【告げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つ・ぐ
(1)言葉で伝え知らせる。「名前も―・げずに立ち去った」「玄関で来意を―・げる」「別れを―・げる」「霍公鳥(ホトトギス)鳴くと人―・ぐ/万葉 3920」
(2)時刻・季節などの到来を知らせる。「時を―・げる鐘の音」「春を―・げるウグイス」
(3)その状態となったことを示す。「風雲急を―・げる」「長期間の戦争もついに終わりを―・げる」
告げる
つげる【告げる】
tell;→英和
let <a person> know;inform <a person of> ;→英和
announce;→英和
[命じる]bid;→英和
order.→英和
告げ口
つげぐち [0] 【告げ口】 (名)スル
人の秘密や失敗などをこっそり他人に告げること。密告。「上役に―する」
告げ口する
つげぐち【告げ口する】
tell <on> ;→英和
tell tales <about> .告げ口する人 a talebearer.→英和
告げ回る
つげまわ・る [4] 【告げ回る】 (動ラ五[四])
あちこちへ知らせて回る。言いふらす。
告げ文
つげぶみ [0] 【告げ文】
⇒こうもん(告文)
告げ知らせる
つげしら・せる [5] 【告げ知らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 つげしら・す
告げて知らせる。知らせる。「急を―・せる鐘」
告り言
のりごと 【宣り言・告り言・詔】
(天皇の)おおせ。みことのり。「勅(ミコトノリ)を―する時に/日本書紀(敏達訓)」
告る
の・る 【宣る・告る】 (動ラ四)
(1)神や天皇が,神聖なる意向を人々に対し,口で言ったりして表明する。「天つ祝詞の太祝詞事(フトノリトゴト)を―・れ/祝詞(六月晦大祓)」
(2)呪詞や名などみだりに口にすべきでないことをはっきりと言う。「恐(カシコ)みと―・らずありしをみ越路の手向に立ちて妹が名―・りつ/万葉 3730」
告別
こくべつ [0] 【告別】 (名)スル
別れをつげること。いとまごい。「まのあたり―することを得なかつた/伊沢蘭軒(鴎外)」
告別
こくべつ【告別】
leave-taking.〜する take leave <of> ;say good-by.〜の辞 a farewell address.‖告別式 a farewell ceremony[service (死者の)].
告別式
こくべつしき [4] 【告別式】
(1)死者の霊に対して,別れをつげる儀式。
(2)送別の式。離任式。
告天子
ひばり [0] 【雲雀・告天子】
(1)スズメ目ヒバリ科の鳥。全長約17センチメートル。体は褐色で黒い斑点があり,頭頂の羽毛は冠毛を形成する。空高く舞い上がり,幅広い翼をはばたき,停止するように飛びながらよくさえずる。全国の草原・畑地などで周年生息する。[季]春。《―より上にやすらふ峠かな/芭蕉》
(2)〔(1)の足が細いことから〕
やせて骨ばっていること。
→ひばりぼね
雲雀(1)[図]
告天子
こくてんし [3] 【告天子】
⇒こうてんし(告天子)
告天子
こうてんし カウテン― [3] 【告天子】
ヒバリの異名。
告子
こくし 【告子】
中国,戦国時代の人。名は不害。人の性について孟子と論争し,人間の性は本来善でも悪でもなく,導き方で善悪が定まると主張した。生没年未詳。
告文
こくぶん 【告文】
⇒こうもん(告文)
告文
こくぶん【告文】
an announcement;a manifesto.→英和
告文
こうぶん カウ― 【告文】
⇒こうもん(告文)
告文
こうもん カウ― [0] 【告文】
(1)神仏に祈願の意を告げ奉る文。宣命体で書くのをふつうとする。こうぶん。告げ文。
(2)天子が臣下に告げる文。こうぶん。
告朔
こうさく カウ― [0] 【視告朔・告朔】
〔「視」は通例読まない〕
古代,毎月朔日(サクジツ),諸司の進奏する百官の勤怠,上番日数を記した文を天皇が閲覧した儀式。のちには正月・四月・七月・一〇月の月初めにだけ行われ,次いで廃れた。ついたちもうし。こくさく。
告朔
こくさく [0] 【告朔】
(1)古く中国で,諸侯が天子から受けた暦を祖廟に収め,毎月一日に羊を供え祖廟に告げてその月の暦を請い受けて国内に施行したこと。
(2)「こうさく(視告朔)」に同じ。
告朔の餼羊
こくさくのきよう 【告朔の餼羊】
〔「論語(八佾)」〕
告朔の儀式に供える羊の意。儀式の意義が失われ,羊を供える形式だけが残っていたが,虚礼でも,害がなければ儀式だけでも残すのがよいとした孔子の故事。また,実を失って,形式ばかりが残っているたとえ。
告牒
こくちょう [0] 【告牒】
「度牒(ドチヨウ)」に同じ。
告発
こくはつ【告発】
(a) prosecution;an indictment;→英和
charge.→英和
〜する prosecute;→英和
indict;→英和
charge <a person with murder> .‖告発者 a prosecutor.
告発
こくはつ [0] 【告発】 (名)スル
(1)悪事・不正などをあばくこと。
(2)犯人および告訴権者以外の者が捜査機関に対し犯罪事実を申告して,その捜査と被疑者の訴追を求めること。「脱税を―する」
→告訴
告発状
こくはつじょう [0][4] 【告発状】
犯罪を告発するため捜査機関に差し出す書面。
告白
こくはく【告白】
(a) confession;→英和
profession <of faith> .→英和
〜する confess;→英和
admit.→英和
告白
こくはく [0] 【告白】 (名)スル
(1)心の中に秘めていたことを,ありのままに打ち明けること。また,その言葉。「愛を―する」
(2)キリスト教で,自己の信仰を公に言い表すこと。また,自己の罪を神に告げ,罪の赦(ユル)しを求めること。
(3)広く告げ知らせること。広告。「―…予私塾を開き英学を教授す/新聞雑誌 18」
告白教会
こくはくきょうかい [5] 【告白教会】
ドイツ福音主義教会内にあって,ヒトラーの宗教政策に抵抗した教会。ナチスに呼応した「ドイツ-キリスト者」の運動に反対し,信仰と教会の独立を守る闘争を続けた。
告白録
こくはくろく 【告白録】
(1)〔原題 (ラテン) Confessiones〕
アウグスティヌスの著作。回心に至る経緯を記した自伝的部分と,創世記冒頭の注解などからなる。罪の赦(ユル)しの体験を通じて神を賛美する。懺悔(ザンゲ)録。賛美録。
(2)〔原題 (フランス) Les Confessions〕
ルソーの自伝。1765〜70年執筆。死後の1781年,88年刊。己の内面をありのままに掘り下げた半生の回想。その強い自我解放の精神は,のちのロマン主義文学運動の先駆をなした。懺悔録。
告知
こくち【告知】
(a) notice.→英和
〜する notify.→英和
‖告知板 a notice[bulletin]board.納税告知書 a tax bill;tax papers.
告知
こくち [1][0] 【告知】 (名)スル
(1)つげしらせること。一定の意思,または事実を通知すること。「納税期限を―する」「―板」
(2)〔法〕 契約当事者の一方の意思表示により契約を将来にむかって消滅させること。解約。
→解除
告知義務
こくちぎむ [4] 【告知義務】
生命保険・火災保険などにおいて,保険契約者または被保険者が,保険契約締結に際し,重要な事実を告げなければならない,または重要な事実について偽りを告げてはならない義務。開示義務の一種。契約解除の原因となりうる。
告示
こくじ【告示】
a notice[notification];→英和
an announcement.〜する notify;→英和
announce.→英和
‖告示板 a bulletin[notice]board.
告示
こくじ [0] 【告示】 (名)スル
公的な機関がある事項を広く一般に知らせること。また,そのもの。官報・公報などによるのが通例。「内閣―」「―板」
告祭
こくさい [0] 【告祭】
神に事情を告げて祀ること。
告祭文
こくさいもん [0][3] 【告祭文】
〔「こくさいぶん」とも〕
「祭文{(1)}」に同じ。
告解
こっかい コク― [0] 【告解】 (名)スル
カトリック教会で,「ゆるしの秘跡」の旧称。
告訴
こくそ【告訴】
(an) accusation;→英和
a complaint.→英和
〜する accuse <a person of a crime> .→英和
〜を取り下げる withdraw a complaint.→英和
‖告訴状 a letter of complaint.告訴人 an accuser;a complainant.
告訴
こくそ [1] 【告訴】 (名)スル
犯罪による被害者またはそれに準ずる者が,捜査機関に対して犯罪事実を申告し,犯人の処罰を求める意思表示をすること。
→告発
告訴人
こくそにん [0][3] 【告訴人】
告訴をした人。
告訴状
こくそじょう [0][3] 【告訴状】
告訴人が提出する告訴の書面。
告諭
こくゆ [1][0] 【告諭】 (名)スル
告げさとすこと。説き聞かせること。「旨趣を所管の両郡に―したり/新聞雑誌 37」
告身
こくしん 【告身】
「位記(イキ)」に同じ。
告辞
こくじ [0] 【告辞】
告げさとす言葉。「学長―」
告達
こくたつ [0] 【告達】 (名)スル
組織の上位者から,命令や伝達事項などを告げ知らせること。「命令を―する」
告陵使
こくりょうし [3] 【告陵使】
朝廷の大礼や国家的大事などの際,その旨を山陵に報告する勅使。こうりょうし。
呑まれる
のま∘れる 【飲まれる・呑まれる】 (連語)
(1)すっかりはいりこむ。包みこまれる。「フェリーが遭難し,多くの乗客が海に―∘れた」
(2)相手の態度やその雰囲気などに圧倒される。軽くみられる。「相手に―∘れて何も言えなくなる」「大試合の雰囲気に―∘れる」
呑み
のみ [2] 【飲み・呑み】
(1)(酒を)飲むこと。「―に行く」
(2)「飲み口」の略。
(3)「呑み行為(コウイ)」の略。
呑み代
のみしろ [0][2] 【飲(み)代・呑み代】
酒を飲むかね。酒代。
呑み倒す
のみたお・す [4][0] 【飲(み)倒す・呑み倒す】 (動サ五[四])
(1)酒を飲んで,代金を払わないままにする。「―・したままいなくなる」
(2)「飲み潰(ツブ)す」に同じ。「家屋敷を―・す」
呑み出
のみで [0] 【飲み出・呑み出】
飲みごたえのある分量。飲み物の分量が多いこと。「―のあるお銚子」
呑み口
のみくち [2] 【飲(み)口・呑み口】
〔「のみぐち」とも〕
(1)飲んだときの感じ。口あたり。「―がいい酒」
(2)酒などを好んで飲むこと。また,その人。のみて。
(3)杯などの,口をふれる部分。
(4)飲む口つき。のみっぷり。
(5)樽(タル)の中の液体を注ぎ出すためにあけた穴にはめ込んだ管。また,そこに差し込む栓。
呑み屋
のみや [2] 【呑み屋】
(1)呑み行為をする取引所員。
(2)競馬・競輪などの呑み行為の胴元。
呑み手
のみて [3] 【飲(み)手・呑み手】
よく酒を飲む人。のみくち。酒のみ。上戸。
呑み明かす
のみあか・す [4][0] 【飲(み)明かす・呑み明かす】 (動サ五[四])
夜どおし酒を飲み続ける。「友人と一晩―・す」
呑み潰す
のみつぶ・す [0][4] 【飲(み)潰す・呑み潰す】 (動サ五[四])
酒が好きで,酒代で財産をすっかりなくしてしまう。「身代を―・す」
呑み潰れる
のみつぶ・れる [5][0] 【飲み潰れる・呑み潰れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 のみつぶ・る
ひどく酒に酔って,からだの自由がきかなくなる。酔いつぶれる。「連日のように―・れる」
呑み玉
のみぎょく [0] 【呑み玉】
取引所の会員が呑み行為をした,顧客の売買注文。
呑み行為
のみこうい [3] 【呑み行為】
(1)証券取引業者や商品仲買人が顧客からの注文を取引所を通さずに,自らが客の相手方となって取引所外で売買を成立させること。公正な市場価格の形成を妨げるなどの理由で,証券取引法および商品取引法により禁止されている。
(2)競馬・競輪など公営競技のレースで,主催者以外の者が私的に馬券や車券などの売買に該当する行為を行うこと。法律で禁止されている。実際には券の授受は行われず,顧客の注文に対して代金を徴収し,的中したときのみ配当額を払い戻す。
呑み込み
のみこみ [0] 【飲(み)込み・呑み込み】
(1)のみこむこと。
(2)物事を理解すること。納得すること。「―が悪い」「―が早い」
呑み込み仕事
のみこみしごと 【呑み込み仕事】
口約束で引き受ける仕事。「いえ��―に懲りた者ぢや/歌舞伎・韓人漢文」
呑み込み顔
のみこみがお [0] 【呑み込み顔】
事情をすっかり承知したという顔つき。十分納得したようす。
呑み込む
のみこ・む [0][3] 【飲(み)込む・呑み込む】 (動マ五[四])
(1)口の中の物を腹の中へ送り込む。また,かみ砕かないでのどを通す。「唾(ツバ)を―・む」「赤ん坊があめ玉を―・んでしまった」
(2)水の渦などの自然現象や,巨大な施設などを,大きな生き物にたとえていう。
(ア)渦や割れ目の中に人や物を引き込む。「大渦巻が船を―・む」「何人もの登山者を―・んだ大クレバス」
(イ)建造物などが大勢の人々を収容する。「大観衆を―・んだ甲子園球場」「人込みに―・まれる」
(3)理解する。納得する。また,十分に心得る。「そのへんの事情をよく―・んでおいてもらいたい」「こつを―・む」
(4)口から出そうになった言葉やあくびなどをぐっと抑える。「出かかった言葉をぐっと―・んだ」
(5)承諾する。引き受ける。「―・んだとの安請け合ひして/咄本・鹿の子餅」
[可能] のみこめる
呑む
の・む [1] 【飲む・呑む】 (動マ五[四])
(1)口の中の物を腹の中へ入れる。
(ア)水・酒その他の飲み物を口から腹へ入れる。「水を―・む」「ビールを―・む」「今日は一日中―・まず食わずだった」
(イ)酒を飲む。また,酒のために金銭を消費する。「今晩―・みに行かないか」「家屋敷を―・んでしまう」
(ウ)固形物をかみくだかずに腹に入れる。「スイカの種を―・んでしまう」「オブラートに包んで―・む」「八岐(ヤマタ)の大蛇の為に―・まれき/日本書紀(神代上訓)」
(エ)薬を口から腹に入れる。服用する。《飲》「薬を―・む」
(オ)タバコを吸う。喫煙する。「タバコを一日に四〇本も―・む」
(2)流れなどが,中に取り込む。包み込む。受け身の形で使うことが多い。「海岸の民家が津波に―・まれた」「闇に―・まれる」
(3)比喩的に,門や入り口が人などを入れる。「五万の観衆を―・んだ国立競技場」
(4)闘志や気魄(キハク)で相手を圧倒する。「初めから相手を―・んでかかる」「会場の雰囲気に―・まれてしまう」「気を―・まれる」「勢ひ京洛を―・めり/太平記 11」
(5)出そうになるものを押しとどめる。
(ア)(「息をのむ」などの形で)驚くような場面に出くわして,大きく息を吸ったままでいる。「むごたらしさに思わず息を―・む」「固唾(カタズ)を―・んで見守る」
(イ)(「声をのむ」の形で)びっくりして思わず声が出そうになったのをこらえる。「その光景を見て一瞬声を―・んだ」
(ウ)(「涙をのむ」「うらみをのむ」などの形で)不満・怨念(オンネン)・無念などを表面には表さない。残念だ,恨めしいという思いをする。「九回裏で逆転されて無念の涙を―・んだ」「うらみを―・んで異境に散った人々」
(6)相手の要求を,不満をもちながらも受け入れる。受諾する。「賃上げ要求を―・む」「条件を―・む」
(7)刃物などを隠し持つ。「ふところに匕首(アイクチ)を―・んでいる」「どすを―・む」
(8)ごまかして自分のものにする。「さてその跡へ乗り込んで,糸屋の身代―・んだ上/歌舞伎・心謎解色糸」
[可能] のめる
[慣用] 清濁併せ―・爪の垢(アカ)を煎じて―/煮え湯を飲まされる
呑ん兵衛
のんべえ [1] 【飲ん兵衛・呑ん兵衛】
酒をたくさん飲む人を人名めかして呼んだ語。のみすけ。
呑ん太郎
のんたろう 【飲ん太郎・呑ん太郎】
(1)「飲ん兵衛(ベエ)」に同じ。「左次郎とて,生れついての―/滑稽本・八笑人」
(2)料金を払わずに芝居などを見物する人。
(3)のんき者。
呑併
どんぺい [0] 【呑併】 (名)スル
他国を侵略して領地とすること。「兵力を以て欧羅巴(ヨーロツパ)を―せんと/民約論(徳)」
呑兵衛
のんべえ【呑兵衛】
a heavy drinker;a sot.→英和
呑助
のみすけ [2] 【飲(み)助・呑助】
酒が好きでたくさん飲む人を人名めかしていう語。のんべえ。
呑却
どんきゃく [0] 【呑却】 (名)スル
のみこむこと。丸のみにすること。「大蛇人ヲ―ス/日葡」
呑口
のみくち【呑口】
a tap.→英和
〜をあける broach <a cask> .→英和
飲み口がよい taste well.
呑吐
どんと [1] 【呑吐】 (名)スル
呑むことと吐くこと。また,入ったり出たりすること。「古来幾億の生命,此自然が―したる現象に非ずや/欺かざるの記(独歩)」
呑噬
どんぜい [0] 【呑噬】 (名)スル
〔「噬」はかむ意〕
(1)のむこととかむこと。「其猛烈なる―の性を有つために終には弱い鹿に負けます/非戦論の原理(鑑三)」
(2)他国を攻め滅ぼして,その領土を奪い取ること。呑食。「武臣已に功を立て威権己れに帰す則又相―して已ます/新聞雑誌 40」
呑気
のんき [1] 【暢気・呑気・暖気】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)性格がのんびりしているさま。物事にとんちゃくしないさま。「―な性分」「―者(モノ)」
(2)心配事や苦労がないさま。気楽なさま。「今は隠居して―な身分だ」
(3)気が長いさま。落ち着いているさま。「―に構える」
〔「のん」は「暖」の唐音。「暢気・呑気」は当て字〕
[派生] ――さ(名)
■二■ (名)スル
気晴らし。気散じ。「―ヲスル/日葡」「ちつとの間―させましよかと錠押しあくれば/浄瑠璃・夏祭」
呑気節
のんきぶし 【呑気節】
1928年(昭和3)演歌師の石田一松が作って歌い広めた風刺歌。1918年(大正7)に添田唖蝉坊(アゼンボウ)が作った「のんき節」を,「のんきな父さん……ハハのんきだね」とまとめる形式にして多くの歌詞を作り,「のんきな父さん」の名で歌ったもの。
呑竜
どんりゅう 【呑竜】
(1556-1623) 安土桃山時代・江戸初期の浄土宗の僧。武蔵の人。増上寺などに学び,徳川家康の知遇を得て各地に寺を建立。上野(コウズケ)国太田の大光院の開基。この地方の堕胎の風習を悲しみ赤子を育てたので,「子育て呑竜」と呼ばれたという。
呑舟
どんしゅう [0] 【呑舟】
舟をまるのみにすること。
呑酸
どんさん [0] 【呑酸】
胸やけ。
呟き
つぶやき【呟き】
a murmur.→英和
呟き
つぶやき [0][4] 【呟き】
つぶやくこと。また,その言葉。「―をもらす」「―声」
呟く
つぶやく【呟く】
murmur;→英和
mutter;→英和
grumble <at,about> (不平).→英和
呟く
つぶや・く [3] 【呟く】 (動カ五[四])
小声でひとりごとを言う。「不満げに―・く」
呦呦
ようよう エウエウ [0] 【呦呦】 (形動タリ)
鹿の鳴く声の悲しげなさま。転じて,悲しんで泣くさま。「是を見るに堪へず,泣悲む声―たり/太平記 20」
周
しゅう シウ 【周】
(1)中国古代の王朝((前1050?-前256))。姫(キ)姓の国。殷に従属していたが,西伯(文王)の治世のあとを継いでその子武王が殷王紂(チユウ)を滅ぼして建国。鎬京(コウケイ)に都をおき,封建制をしく。前771年犬戎(ケンジユウ)の侵入を招き,洛邑(ラクユウ)に東遷。東遷以前を西周という。以後は東周といい,諸侯が分立する春秋戦国時代に相当する。
(2)唐の則天武后が建てた王朝(690-705)。武周。
→北周
→後周(コウシユウ)
周
しゅう シウ 【周】
■一■ [1] (名)
(1)もののまわり。めぐり。周囲。
(2)〔数〕 多角形・円・楕円などを形づくる線。また,その長さ。
■二■ (接尾)
助数詞。あるもののまわりをまわる回数を数えるのに用いる。「トラックを四―する」
周り
まわり マハリ 【回り・廻り・周り】
■一■ [0] (名)
(1)まわること。また,まわり方。回転。《回・廻》「前―」「小―がきく」「大―する」
(2)ある範囲に行き渡ること。広がること。《回・廻》「火の―が速い」
(3)順に移って行くこと。《回・廻》「得意先―」
(4)周囲。へり。ぐるり。「池の―」「焚火の―に集まる」
(5)付近。近辺。あたり。「―の人の意見をきく」「家の―にはまだ自然が残っている」
(6)ある地点を通って行くこと。また,直接行かないで,別の地点を通ること。《回・廻》「遠―」「北極―」「夫(ソレ)ぢや大変な―だぜ/其面影(四迷)」
(7)それに関連のある事柄。《回・廻》「水―」「足―」
(8)〔もと女房詞〕
飯の菜(サイ)。「お―」
■二■ (接尾)
助数詞。《回・廻》
(1)まわる回数を数えるのに用いる。「時計の短針は二四時間で二―する」
(2)十二支が一巡する12年を単位とした差がある意を表す。「彼は僕より一―下だ」
(3)物事の大きさや程度に段階的な差がある意を表す。「一―小さいサイズはありませんか」「人間のスケールが一―も二―も違う」
周亜夫
しゅうあふ シウ― 【周亜夫】
(?-前143) 中国,前漢の武将。周勃(シユウボツ)の子。匈奴防備にあたり軍規厳正で,文帝より「真将軍」と称賛された。呉楚七国の乱を平定して丞相となる。のち讒(ザン)にあい絶食して死んだ。
周仏海
しゅうふつかい シウ― 【周仏海】
(1897-1948) 中国国民党の理論家。日中戦争中,汪兆銘と対日和平を画策,戦後捕らえられ獄死。著「三民主義の理論的体系」など。チョウ=フォーハイ。
周作人
しゅうさくじん シウ― 【周作人】
(1885-1967) 中国の文学者。浙江省出身。魯迅(ロジン)の弟。日本に留学後,語糸社の結成,日本・ギリシャ・東欧文学の翻訳紹介など多方面に活躍。特に随筆は名文。著書「雨天の書」「瓜豆集」など。チョウ=ツオレン。
周信
しゅうしん シウシン 【周信】
⇒義堂(ギドウ)周信
周倒な
しゅうとう【周倒な】
thorough;→英和
complete;→英和
careful;→英和
meticulous <care> .→英和
周備
しゅうび シウ― [1] 【周備】
あまねく整いそろえていること。「その律法の―完密なること驚くべし/明六雑誌 12」
周全
しゅうぜん シウ― [0] 【周全】 (名・形動)[文]ナリ
すみずみまで整って完全である・こと(さま)。「もとより―なるものならねば/小説神髄(逍遥)」
周公
しゅうこう シウ― 【周公】
中国,周初の政治家。文王の子。姓は姫(キ),名は旦(タン)。兄の武王を助けて殷を滅ぼし,その死後,幼少の成王を補佐して周の基礎を固めた。孔子は礼を整備した聖人として尊敬し,後世,先聖とあがめられた。魯(ロ)の祖。周公旦。
周到
しゅうとう シウタウ [0] 【周到】 (名・形動)[文]ナリ
すみずみまで注意が行き届いて,手抜かりのないさま。綿密。「―な計画」「用意―」
[派生] ――さ(名)
周勃
しゅうぼつ シウ― 【周勃】
(?-前169) 中国,前漢の武将。沛(江蘇省)の人。劉邦(漢の高祖)を助けて漢の建国に尽力。のち呂氏の反乱を討ち文帝を擁立,丞相となった。
周匝
しゅうそう シウサフ [0] 【周匝】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まわりをまわること。まわりをとりまくこと。また,そのまわり。
(2)すみずみまで十分ゆきわたる・こと(さま)。周到。「丁寧―にして必ず弊害無きを審にする/三酔人経綸問答(兆民)」
周口店遺跡
しゅうこうてんいせき シウコウテンヰセキ 【周口店遺跡】
中国,北京の南西54キロメートルにある旧石器時代の遺跡群。第一地点で北京原人が,また山頂洞で新人の化石が発見された。
周回
しゅうかい シウクワイ [0] 【周回】 (名)スル
まわること。めぐること。また,まわり。「何処迄も…進行し世界を―する/八十日間世界一周(忠之助)」
周囲
しゅうい【周囲】
[まわり]a circumference;→英和
[環境]surroundings;environment;→英和
neighborhood.〜の surrounding.→英和
〜の事情 circumstances.〜の人々 those around one.〜を見回す look around.
周囲
しゅうい シウヰ [1] 【周囲】
(1)物のまわり。めぐり。「島の―は六キロある」「家の―」
(2)ある物をとりまいている事物や人々。「―が甘やかすので困る」
(3)円周の長さ。
周壁
しゅうへき シウ― [0] 【周壁】
まわりにめぐらされた壁。
周天
しゅうてん シウ― [0] 【周天】
日・月・星などが天球上の軌道を一周すること。
周密
しゅうみつ シウ― [0] 【周密】 (名・形動)[文]ナリ
細かな点にまで注意が行き届いているさま。「―な計画」
[派生] ――さ(名)
周尺
しゅうしゃく シウ― [0] 【周尺】
中国,周代に用いられた尺。周の尺は短かったという漢人の説から,一尺を曲尺(カネジヤク)で六寸ほどとするものをいう。漢尺は八寸程度。
周布
すふ 【周布】
姓氏の一。
周布政之助
すふまさのすけ 【周布政之助】
(1823-1864) 幕末期の長州藩士。攘夷派の指導者として藩政改革を推進。禁門の変,四国艦隊下関砲撃事件後,山口で自刃した。
周年
しゅうねん【周年】
an anniversary.→英和
10周年 the tenth anniversary <of> .
周年
しゅうねん シウ― [0] 【周年】
(1)まる一年。
(2)数を表す語に付いて,ある物事が始まってから,その数だけの年が過ぎたことを表す。「創立二〇―」
周年栽培
しゅうねんさいばい シウ― [5] 【周年栽培】
季節の推移にかかわりなく,年間を通じて行う栽培。
周延
しゅうえん シウ― [0] 【周延】 (名)スル
〔論〕
〔distribution〕
命題の主張が,命題を構成するある概念の全外延に及ぶこと。「すべての S は P である」という判断では,S のみが周延されているが,「すべての S は P でない」という判断では,S も P も周延されている。拡充。周布。
周忌
しゅうき【周忌】
the <first,seventh> anniversary of a person's death.
周忌
しゅうき シウ― [1] 【周忌】
人の死後,年ごとにめぐってくる忌日。回忌。年忌。「一―」「三―」
周恩来
しゅうおんらい シウ― 【周恩来】
(1898-1976) 中国の革命家・政治家。江蘇省の人。日本留学後,五・四運動を天津で指導。長征に参加し,日中戦争では国共合作・抗日戦に活躍し,中華人民共和国成立後は行政・外交などの要職を歴任。国務院総理・党政治局常務委員。チョウ=エンライ。
周揚
しゅうよう シウヤウ 【周揚】
(1908-1989) 中国の文芸評論家。湖南省出身。本名は周起応。1935年「国防文学」を提唱し,魯迅らと対立した。解放後の文芸・思想運動に指導的役割を果たす。チョウ=ヤン。
周敦頤
しゅうとんい シウ― 【周敦頤】
(1017-1073) 中国,北宋の学者。字(アザナ)は茂叔。濂渓(レンケイ)先生と呼ばれた。仏教や道教を取り入れた儒教の宇宙論を作り,宋学(性理学)の祖といわれる。著「太極図説」「通書」など。
周文
しゅうぶん シウブン 【周文】
室町時代の禅僧・画僧。字(アザナ)は天章,号は越渓。相国寺の僧,のちに室町幕府の御用絵師。漢画様式の水墨画を日本的様式のものに完成。作と伝えられるものに「水色巒光(ランコウ)図」などがある。雪舟はその弟子。生没年未詳。
周文派
しゅうぶんは シウブン― 【周文派】
周文を祖とする画の一派。
周旋
しゅうせん シウ― [0] 【周旋】 (名)スル
(1)売買や雇用などの交渉で,仲に立って世話をすること。なかだち。斡旋(アツセン)。「―業」「適当な人物を―しますよ/破戒(藤村)」
(2)事をなすため立ちまわること。世話をすること。「甲斐��しく酒杯の間に―し/鬼啾々(夢柳)」
(3)あちこちめぐり歩くこと。周遊。「ひろく所々を―して/洒落本・雑文穿袋」
(4)ぐるぐるまわること。めぐりめぐること。「みな本証の仏花を―する故に/正法眼蔵」
周旋
しゅうせん【周旋】
good offices;agency (仲介).→英和
〜する use one's good offices;act as an agent;→英和
recommend.→英和
…の〜で through the good offices[agency]of….‖周旋人 a go-between;an agent.周旋料 commission;brokerage.
周旋屋
しゅうせんや シウ― [0] 【周旋屋】
土地・家屋の売買,人の雇用などを周旋する職業。また,その人。くちいれや。
周昉
しゅうぼう シウバウ [0] 【周昉】
中国唐代の画家。字(アザナ)は仲朗・景元,張萱(チヨウケン)の画風に学び美人画を得意とした。また,仏画では独自の水月観音を創始。生没年未詳。
周易
しゅうえき シウ― [0][1] 【周易】
中国,周代に行われたとされる占い法。三易の一。陰陽説に基づき,陽を�,陰を�で表し,その記号の組み合わせで八卦(ハツケ)を作り,さらに八通りに組み合わせて六十四卦としてそれぞれに名を与え,これによって宇宙万物の生成・発展・消長を説明しようとするもの。太古の聖人伏羲(フツキ)が八卦を作り,周の文王が各卦に説明をつけ(卦辞),周公が解釈し(爻辞(コウジ)),孔子がその原理を明らかにした(十翼)といわれているが,実際には,戦国末から漢代中期にかけて集大成されたもの。後世,易経として五経に加えられた。今日,易といえば周易をさす。易。易経。
→八卦
→六十四卦
周易抄
しゅうえきしょう シウエキセウ 【周易抄】
抄物の一。易経の注釈書。六巻。1477年成立。柏舟宗趙(ハクシユウシユウチヨウ)の講述を横川景三らが書きとめた口語仮名抄。
周書
しゅうしょ シウシヨ 【周書】
中国二十四史の一。北朝の周(北周)のことを記す。唐の令狐徳棻らの撰。本紀八・列伝四二,計五〇巻。北周書。後周書。
周期
しゅうき【周期】
a cycle;→英和
a period.→英和
〜的な periodic(al).→英和
〜的に periodically.→英和
‖周期性 periodicity.周期律《化》the periodic law.
周期
しゅうき シウ― [1] 【周期】
(1)一まわりの期間。
(2)〔物〕 一定時間をおいて常に同じ現象や運動が繰り返される時,その一定時間。
(3)〔化〕 周期表中で,横に配列した一群の元素。
周期光度関係
しゅうきこうどかんけい シウ―クワウドクワンケイ [7] 【周期光度関係】
脈動変光星の変光周期と絶対等級との関係。周期が長いほど絶対等級は明るい。近い銀河や星団中に脈動変光星があれば,その変光周期の測定から絶対等級が求められ,見かけの等級と合わせてその天体までの距離が判明する。
周期彗星
しゅうきすいせい シウ― [4] 【周期彗星】
比較的小さい楕円軌道を描いて運行し,周期的に出現する彗星。75年ごとに出現するハレー彗星はその代表例。
周期律
しゅうきりつ シウ― [3] 【周期律】
元素を原子番号順に並べた時,物理的・化学的性質の似た元素が周期的に現れるという法則。一九世紀後半にニューランズ・マイヤー・メンデレーエフが発見。特に,メンデレーエフが作成した周期表に基づいて未知元素の存在を予言し,のちにそれが実証されるに及んで,近代化学の最も重要な原理となった。元素周期律。
周期的
しゅうきてき シウ― [0] 【周期的】 (形動)
ある現象が一定の時間をおいて同様に繰り返されるさま。「―な痛み」「天気が―に変化する」
周期表
しゅうきひょう シウ―ヘウ [0] 【周期表】
周期律に従って元素を配列した表。初期の周期表では原子量の順に並べたが,現在では原子番号の順に並べている。八個の元素の周期を基準にした短周期型周期表,一八個の元素の周期を基準にした長周期型周期表などがあり,後者が広く使われている。周期表中の横の元素の配列を周期,縦の配列を族という。元素周期表。周期律表。
周期運動
しゅうきうんどう シウ― [4] 【周期運動】
一定の時間ごとに同じ状態が繰り返される運動。
周期関数
しゅうきかんすう シウ―クワン― [4] 【周期関数】
三角関数のように,変数が一定の値だけ変化した時,関数の値がもとの値と同一の値をとる関数。式で書くと �(�)=�(�+�)となる関数 �(�)。また一定の値 � を周期という。
周梨槃特
しゅりはんどく 【周梨槃特】
〔梵 Cūḍapanthaka〕
釈迦の弟子の一人。自分の名前も覚えられない愚か者であったが,のちに悟りを得たという。
周極星
しゅうきょくせい シウキヨク― [4] 【周極星】
天の極のまわりを回っていて地平線下に沈むことがない恒星。その土地の緯度よりも高い赤緯にある。
周樹人
しゅうじゅじん シウ― 【周樹人】
魯迅(ロジン)の本名。
周歳
しゅうさい シウ― [0] 【周歳】
まる一年。満一年。
周氷河地形
しゅうひょうがちけい シウヒヨウガ― [6] 【周氷河地形】
岩石・土壌中の水の凍結・融解の繰り返しによる破砕と移動,河川・雪・風・海氷による浸食など,氷河と森林限界との間の寒冷な地域に特有な浸食作用によってつくられた地形。
周波
しゅうは【周波】
《電》a cycle.→英和
‖周波計 a frequency meter.周波数 frequency.
周波
しゅうは シウ― [1] 【周波】
波動の一循環。
周波数
しゅうはすう シウ― [3] 【周波数】
電波・音波・振動電流など周期波の毎秒の繰り返し数。単位はヘルツ(Hz)。
周波数分割
しゅうはすうぶんかつ シウ― [6] 【周波数分割】
〔frequency division〕
二つ以上の信号を共通の伝送路を使って送信する場合に,信号ごとに異なった周波数帯を用いること。
周波数変調
しゅうはすうへんちょう シウ―ヘンテウ [6] 【周波数変調】
〔frequency modulation〕
搬送波の周波数を信号波の振幅に応じて変化させる変調方式。振幅変調にくらべて雑音を除去しやすく,ステレオ放送が一つの電波でできるなどの特長がある。占有周波数幅が広いので,超短波帯以上で用いられる。FM 。
→振幅変調
周波数弁別器
しゅうはすうべんべつき シウ― [9] 【周波数弁別器】
周波数変調波から音声信号を復調するときに用いる回路。フォスターシレー回路など。
周波数特性
しゅうはすうとくせい シウ― [6] 【周波数特性】
電気回路や機械振動系にある一定の周波数の入力を加えたとき,系に生ずる振動の振幅や位相のこと。また,それらを用いて表現した系の特性をいう。
周流
しゅうりゅう シウリウ [0] 【周流】 (名)スル
(1)水などが回り流れること。
(2)めぐりあるくこと。「―横行の人民も其居を定め/文明論之概略(諭吉)」
周溝墓
しゅうこうぼ シウコウ― [3] 【周溝墓】
弥生時代前期から古墳時代初期にかけて作られた墓制。土壙・木棺の埋葬部,低い墳丘部,墓域を区画する周溝からなる。方形周溝墓・円形周溝墓・前方後円形周溝墓・前方後方形周溝墓と各種あり,家長層の家族墓から族長層の単独葬へ変遷する。
周濂渓
しゅうれんけい シウ― 【周濂渓】
⇒周敦頤(シユウトンイ)
周瑜
しゅうゆ シウ― 【周瑜】
(175-210) 中国,三国時代の呉の武将。字(アザナ)は公瑾。孫権を助け呉の建国の基礎を築いた。208年赤壁の戦いで曹操を破ったが,四川攻略直前に病死。
周産期
しゅうさんき シウサン― [3] 【周産期】
出産前後の期間。おおよそ妊娠第二八週から生後七日くらいまでをいう。
周皮
しゅうひ シウ― [1] 【周皮】
肥大生長をする木本植物の茎や根の表皮の下に二次的につくられる組織。脱落した表皮に代わって体表を保護する。コルク形成層・コルク層・コルク皮層から成る。
周知
しゅうち シウ― [1] 【周知】 (名)スル
広く知れ渡っていること。また,広く知らせること。「―の事実」「趣旨を―させる」
周知の
しゅうち【周知の】
well-known.〜の様に as everybody knows.
周礼
しゅうれい シウレイ 【周礼】
⇒しゅらい(周礼)
周礼
しゅらい 【周礼】
儒家の経典の一。六編。三礼の一。周公旦が制定した礼制を記録したものと伝えられるが,実際の成立は前漢の頃か。統一天下の理想的官制を,天官・地官・春官・夏官・秋官・冬官の六つに分類された三百余の官名について詳細に述べる。冬官一編は失われ,「考工記」を以て補った。秦以前の篆書(テンシヨ)で書かれていたので,古文学派に重視され,今文学派からは,攻撃された。しゅうれい。
周章
しゅうしょう シウシヤウ [0] 【周章】 (名)スル
あわてふためくこと。「看守吏は―し急に我を捕へん為め/鬼啾々(夢柳)」
周章てる
あわ・てる [0] 【慌てる・周章てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あわ・つ
(1)思いがけないことに出くわして,落ち着きを失う。驚きうろたえる。「うそがばれそうになって―・てた」「其夜受禅ありしかば,天下なにとなう―・てたるさまなり/平家 1」
(2)ひどく急いで事をする。「―・てて帰って行った」
周章狼狽
しゅうしょうろうばい シウシヤウラウ― [0] 【周章狼狽】 (名)スル
大いにあわてること。うろたえ騒ぐこと。「事件を聞いて―した」
周章狼狽する
しゅうしょうろうばい【周章狼狽する】
be disconcerted[thrown into confusion].〜して confusedly;in dismay[confusion].
周縁
しゅうえん シウ― [0] 【周縁】
もののまわり。周辺。「駅の―」
周航
しゅうこう シウカウ [0] 【周航】 (名)スル
舟に乗って各地をめぐること。「瀬戸内海―」
周航する
しゅうこう【周航する】
circumnavigate;→英和
sail round.
周良
しゅうりょう シウリヤウ 【周良】
⇒策彦(サクゲン)周良
周覧
しゅうらん シウ― [0] 【周覧】 (名)スル
めぐり歩いて観覧すること。あまねくみること。
周転円
しゅうてんえん シウテンヱン [3] 【周転円】
回転するある円の円周上に中心をもって回転している小円。天動説で惑星の不規則な運行を説明するために導入され,惑星はこの小円上を運動していると考えられた。
周辺
しゅうへん【周辺】
the circumference;→英和
<on> the outskirts <of> (町の).→英和
〜に around.→英和
周辺
しゅうへん シウ― [0] 【周辺】
あるものをとりまいている,まわりの部分。また,あるものの近く。「飛行場の―」「彼の―には優秀な人材が多い」「言語学とその―諸科学」
周辺人
しゅうへんじん シウ― [3] 【周辺人】
⇒マージナル-マン
周辺減光
しゅうへんげんこう シウ―クワウ [5] 【周辺減光】
太陽の光球面が中心より周辺へ行くほど暗く見える現象。周辺ではガス体である光球の表面層の比較的浅く低温の層を見ることになるためで,この現象は大気をもつ惑星にも見られる。縁辺効果。
周辺装置
しゅうへんそうち シウ―サウ― [5] 【周辺装置】
コンピューター-システムで,CPU 以外の装置。入力装置・出力装置・外部記憶装置など。
周辺視
しゅうへんし シウ― [3] 【周辺視】
前方中央の一点を凝視した際,視野の周辺部を見る能力。周辺部ほど視力は低くなるが,暗いところでのかすかな光は周辺部の方がよく捉えられる。
周遊
しゅうゆう シウイウ [0] 【周遊】 (名)スル
各地を旅行してまわること。「天下を―し/日光山の奥(花袋)」
周遊する
しゅうゆう【周遊する】
make a tour[an excursion].→英和
周遊券 an excursion ticket.
周遊券
しゅうゆうけん シウイウ― [3] 【周遊券】
指定された(二か所以上または広い)地域を周遊して発駅に帰着することのできる割引乗車券。
周防
すおう スハウ 【周防】
旧国名の一。山口県南部・東部に相当。防州(ボウシユウ)。周芳(スハ)。
周防内侍
すおうのないし スハウ― 【周防内侍】
平安後期の女流歌人。名は,仲子。周防守平棟仲の女。後冷泉天皇から堀河天皇まで,四代約40年間宮中に仕えた。後拾遺集以下の勅撰集に入集。家集「周防内侍集」。生没年未詳。
周防灘
すおうなだ スハウ― 【周防灘】
瀬戸内海最西部の海域。伊予灘の北西,山口県と九州北東岸に限られ,関門海峡で響(ヒビキ)灘に通じる。
周阿
しゅうあ シウア 【周阿】
(?-1377?) 南北朝後期の連歌師。二条良基(ヨシモト)・救済(キユウセイ)とともに連歌の三賢の一人。救済の有心(ウシン)的句風に対して,知的技巧を得意とした。
呪
のろい【呪】
a curse.→英和
呪
じゅ [1] 【呪】
(1)のろい。まじない。「―を唱える」
(2)〔仏〕 密教で,陀羅尼(ダラニ),真言のこと。
呪い
のろい ノロヒ [0][3] 【呪い・詛い】
のろうこと。呪詛(ジユソ)。「―をかける」「―の言葉を吐く」
呪い
まじない [0][3] 【呪い】
神仏や霊力をもつものに祈って,災いを逃れようとしたり,また他人に災いを及ぼすようにしたりすること。また,その術。呪術。「お―をする」
呪い
まじない【呪い】
a charm;→英和
a spell;→英和
(an) incantation.→英和
魔よけの〜をする exorcise <a person of evil spirits> .→英和
呪い師
まじないし [3] 【呪い師】
まじないを職業とする者。
呪う
のろう【呪う】
curse;→英和
imprecate <evil on a person> .→英和
呪われた cursed.→英和
呪う
まじな・う [0][3] 【呪う】 (動ワ五[ハ四])
〔「蠱(マジ)」に接尾語「なう」が付いた語〕
(1)災いを逃れるため,また他人に災いをかけるため,神仏などに祈る。「災難をまぬがれるよう―・う」「鼻ひたる時,かく―・はねば死ぬるなり/徒然 47」
(2)祈りなどにより病気を治療する。「御胸―・へと,うへの預け奉り給ひつるなり/落窪 2」
[可能] まじなえる
呪う
のろ・う ノロフ [2] 【呪う・詛う】 (動ワ五[ハ四])
〔「告(ノ)る」に継続の助動詞「ふ」の付いた「のらふ」の転〕
(1)恨みのある人などに不幸な事が起こるように神仏に祈る。また,そのようなことを心の中で願う。「人を―・う」「汝,牛を―・ひて殺せり/霊異記(上訓注)」
(2)強くうらむ。「世を―・う」「我が身の不運を―・う」
呪す
しゅ・す 【呪す】 (動サ変)
〔「じゅす」とも〕
のろう。まじないをする。「外道先の如く―・するに/太平記 24」
呪ひ事
のろいごと ノロヒ― 【呪ひ言・呪ひ事】
相手を憎みのろう言葉。また,のろいを込めた仕業(シワザ)。「さて,その―せさせし人も,いくほどなくて殃(ワザワイ)にあひて死にけりとぞ/宇治拾遺 10」
呪ひ言
のろいごと ノロヒ― 【呪ひ言・呪ひ事】
相手を憎みのろう言葉。また,のろいを込めた仕業(シワザ)。「さて,その―せさせし人も,いくほどなくて殃(ワザワイ)にあひて死にけりとぞ/宇治拾遺 10」
呪ふ
とこ・う トコフ 【詛ふ・呪ふ】 (動ハ四)
のろう。「其の竹の葉につつみて,―・はしめて言ひけらく/古事記(中訓)」
呪り
かしり 【呪り】
〔動詞「呪(カシ)る」の連用形から〕
のろうこと。のろい。「亦厳(イツ)の―させよ/日本書紀(神武訓注)」
呪る
かし・る 【呪る】 (動ラ四)
のろう。のろいの呪術をする。「―・りて曰はく/日本書紀(欽明訓)」
呪わしい
のろわし・い ノロハシイ [4] 【呪わしい】 (形)[文]シク のろは・し
〔動詞「のろう」の形容詞化〕
のろいたい気持ちである。「―・い戦争の爪跡(ツメアト)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
呪力
じゅりょく [1] 【呪力】
(1)まじない,またはのろいの力。
(2)特定の人・物・現象などにやどると信じられている超自然的な力。
→マナ
呪医
じゅい [1] 【呪医】
呪薬・呪具・呪文などを用いて病気などの治療をする人。シャーマンを指す場合が多い。
呪印
じゅいん [0] 【呪印】
〔仏〕 真言陀羅尼(ダラニ)と手印。呪文をとなえ手に印を結ぶこと。
呪呪し
のろのろ・し 【呪呪し】 (形シク)
のろわしい。いまいましい。恨めしい。「―・しき事ども多かり/栄花(花山)」
呪師
ずし 【呪師】
「じゅし(呪師)」に同じ。
呪師
のろんじ 【呪師】
⇒じゅし(呪師)(3)
呪師
じゅし [1] 【呪師】
(1)神秘的な力を用いて,まじないや儀式を行う者。呪術師。
(2)密教などで,加持祈祷(キトウ)を行う僧。しゅし。ずし。
(3)「呪師猿楽」の略。のろんじ。
呪師猿楽
じゅしさるがく [3] 【呪師猿楽】
呪師の行う儀式の内容をわかりやすく演技で示した猿楽者の芸能。呪師。
呪師走り
じゅしはしり [3] 【呪師走り】
(1)法会のあとで,呪師が演じる芸能。呪法をわかりやすく示すもので,曲芸的な演技が多い。
(2)奈良興福寺の薪能(タキギノウ)に伝存する四人翁の特殊な演式。
呪文
じゅもん [0] 【呪文】
(1)密教・修験道・陰陽道(オンヨウドウ)などで唱えるまじない。
(2)一定の呪術的行為のもとにそれを唱えると神秘的な力が現れるという言葉・文句。まじない・のろいの文句。「―をとなえる」
呪文
じゅもん【呪文(を唱える)】
(chant) a spell;→英和
(make) an incantation.→英和
呪法
じゅほう [0] 【呪法】
呪文を唱えて行う法式。
呪物
じゅぶつ [1] 【呪物】
呪力や霊験があるとされる物。庶物。諸物。
呪物崇拝
じゅぶつすうはい [1][4] 【呪物崇拝】
人造物や自然物に神秘的価値を認めて,信仰・儀礼の対象とする呪術的・宗教的態度。物神崇拝。フェティシズム。
呪禁
じゅごん [0] 【呪禁】
まじないをして,わざわいをはらうこと。ずごん。
呪禁博士
じゅごんはかせ [4] 【呪禁博士】
典薬寮の職員で,呪禁を教授する者。
呪禁師
じゅごんし [2] 【呪禁師】
病気平癒などのための呪文を唱えることを仕事とした人。律令制では典薬寮の職員。
呪符
じゅふ [1] 【呪符】
(1)災難を防ぎ,守護するとされるお守り札。おふだ。
→護符
(2)災厄をよけ,幸福をもたらすと信じられている,石,木の枝,葉,動物の爪,人形など。
呪縛
じゅばく [0] 【呪縛】 (名)スル
まじないをかけて動けないようにすること。また,心理的に自由をうばうこと。「―を解く」「何物かに―されたような束縛感」
呪縛
じゅばく【呪縛】
<bind a person with,break> a spell.→英和
呪薬
じゅやく [1] 【呪薬】
呪力や自然力を統御する力をもち,病気を治すと考えられている物質。
呪術
じゅじゅつ【呪術】
enchantment;sorcery.→英和
呪術者 a sorcerer;→英和
a sorceress (女).
呪術
じゅじゅつ [1][0] 【呪術】
非人格的・超自然的な存在にはたらきかけて,種々の現象を起こそうとする信仰と慣行。
→邪術
→妖術
呪言
じゅげん [0] 【呪言】
のろいの言葉。のろいごと。
呪詛
ずそ 【呪詛】
「じゅそ(呪詛)」に同じ。「いかに―,悪念深く侍りたうぶらむ/宇津保(嵯峨院)」
呪詛
じゅそ [1] 【呪詛】 (名)スル
〔古くは「しゅそ」「ずそ」とも〕
特定の人に災いがかかるように神仏に祈ること。のろうこと。「未来永劫に試験制度を―する/三四郎(漱石)」
呪詛
じゅそ【呪詛】
⇒呪い,呪う.
呪願
じゅがん [0] 【呪願】
〔仏〕 食事や法会の時,施主の願意を受けて唱えられる短い祈り。また,その文章。
呱々
ここ【呱々】
呱々の声をあげる be born;come into the world.→英和
呱呱
ここ [1] 【呱呱】
生まれたばかりの赤ん坊の泣き声。
味
あじ アヂ [0] 【味】
■一■ (名)
(1)飲食物を舌にのせた時に起こる感じ。飲食物が舌の味蕾(ミライ)を刺激して生じる感覚。
→味覚
「―が良い」「―をつける」「―を見る」「おふくろの―」
(2)体験して得た感じ。感触。「初恋の―」「家庭の―を知らない」「切れ―」
(3)物事を深く知ることによって初めてわかるおもしろみ。深い所に潜んでいるすばらしさ。味わい。「―のある文章」「人生の―」「脇役(ワキヤク)が良い―を出している」
(4)囲碁で,のちに働きを生ずる箇所。また,そのようなさし手。「―を残す」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)気がきいているさま。おつ。「―なことをする」「―なはからい」「縁は異なもの―なもの」
(2)生意気である。こざかしい。訳ありげだ。「―なまねをする」
味
あじ【味】
(a) taste;→英和
(a) flavor(風味);→英和
relish(妙味).→英和
〜が変わる turn sour[stale];get high(肉が食べごろに).〜が良い(悪い) taste good(bad).〜のある(ない) tasteful(-less);→英和
significant(commonplace,dry,dull).→英和
〜の良い(悪い) (un)tasty;(un)palatable.→英和
〜もそっけもない dull and dry;dry as dust.〜を覚える acquire a taste <for> .〜をつける season;→英和
(give a) flavor <to> .〜をみる taste;relish;try the flavor <of> .
味
−み【−味】
a <bitter> flavor;→英和
a touch <of humor> .→英和
赤〜がかった reddish.→英和
味
み 【味】
■一■ (名)
あじ。味覚。
■二■ (接尾)
助数詞。飲食物や薬品などの種類を数えるのに用いる。「五―」
味な
あじな【味な】
clever;→英和
smart;→英和
piquant;→英和
pregnant.→英和
味な
あじな アヂ― [0] 【味な】
〔形動「あじ(味)」の連体形〕
⇒あじ(味)□二□
味の素
あじのもと アヂ― [3] 【味の素】
化学調味料の商標名。主成分はグルタミン酸ナトリウム。池田菊苗が商品化。
味わい
あじわい アヂハヒ [0] 【味わい】
(1)味の具合。風味。「まろやかな―がある」
(2)おもむき。妙味。「―のある話」
味わい
あじわい【味わい】
⇒味.〜のある significant;→英和
expressive.→英和
味わう
あじわ・う アヂハフ [3][0] 【味わう】 (動ワ五[ハ四])
(1)食べ物や飲み物の味の良さを十分に感じとる。飲食物の味を楽しむ。「土地の名産を―・う」「酒を―・う」
(2)物事の深い意味や良さを感じとる。玩味(ガンミ)する。「名曲を―・う」「温泉気分を―・う」
(3)実際に経験して,楽しさや苦しさなどの思いを十分に知る。「失恋の苦しみを―・う」「優勝の味を―・う」
[可能] あじわえる
味わう
あじわう【味わう】
taste;→英和
relish;→英和
appreciate.→英和
味付け
あじつけ【味付け】
seasoning.→英和
〜海苔 seasoned laver.
味付け
あじつけ アヂ― [0] 【味付け】 (名)スル
食べ物に味をつけること。また,味をつけたもの。「あっさりと―する」
味付け海苔
あじつけのり アヂ― [4] 【味付け海苔】
干しのりに,唐辛子などの香味を加えた醤油を塗って,乾かしたもの。
味利き
あじきき アヂ― [0] 【味利き】
酒などの味を試し,そのよしあしを判定すること。また,その人。
味到
みとう [0] 【味到】 (名)スル
内容などを十分に味わいつくすこと。「この感激を知らないものに,どうして戯作三昧の心境が―されよう/戯作三昧(竜之介)」
味加減
あじかげん アヂ― [3] 【味加減】
料理の味の具合。味のつけ方のよしあし。「―をみる」
味噌
みそ [1] 【味噌】
(1)調味料の一。蒸した大豆に食塩と麹(コウジ)を加え,大豆タンパク質を分解させて作ったもの。豆麹を使った豆味噌,麦麹を使った麦味噌,米麹を使った米味噌がある。古くに大陸から伝わり,米食に合った調味料として,またタンパク源として使われてきた。
(2)カニやエビの甲殻中にある,色が{(1)}によく似たもの。蟹黄(カイオウ)。
(3)工夫をこらして特色となる点。趣向をこらしたところ。「これは小型で携帯に便利なのが―だ」
→手前味噌
(4)他の語に付いて,さげすんだり,あざけったりする意を表す。「泣き―」「弱―」「―用人」
(5)子供の遊びなどで,一人前にみなされない子供。みそっかす。
(6)失敗。しくじり。
味噌
みそ【味噌】
miso;soy-bean paste.味噌汁 miso soup;soup made from soy-bean paste.味噌漬 vegetables preserved in miso (野菜).
味噌っ歯
みそっぱ【味噌っ歯】
a decayed milk tooth.
味噌っ歯
みそっぱ [2] 【味噌っ歯】
欠けて黒っぽくなった歯。子供に多い。
味噌っ滓
みそっかす [4] 【味噌っ滓】
〔「みそかす」の転〕
(1)味噌をこした滓。価値のないものにたとえられる。
(2)子供の遊びなどで,一人前にみなされない子供。みそ。
味噌和え
みそあえ [0][3] 【味噌和え】
味噌であえること。また,味噌であえた食品。
味噌役人
みそやくにん 【味噌役人】
「味噌用人」に同じ。
味噌搗き
みそつき [2] 【味噌搗き】
味噌を作るために,よく煮た大豆をつくこと。味噌豆をつくこと。[季]冬。
味噌擂り
みそすり [4] 【味噌擂り】
(1)味噌を擂り鉢ですること。
(2)へつらうこと。また,その人。ごますり。
(3)「味噌擂り坊主」の略。
味噌擂り坊主
みそすりぼうず [5] 【味噌擂り坊主】
(1)寺院で,炊事など下働きをする僧。
(2)僧をののしっていう語。
味噌気
みそけ [3] 【味噌気】
(1)食物に含まれている味噌の味。
(2)自慢ぎみであること。手前味噌の感じがあること。「こんな事をいふと―のやうだが/人情本・娘太平記操之早引」
味噌水
みそうず 【味噌水・糝】
味噌で味付けした雑炊(ゾウスイ)。みそう。「よひよひに餅(モチイ)―いとなみて/沙石 5」
味噌水
みそう 【味噌水】
「みそうず」に同じ。「―を食らふ業も/仮名草子・仁勢物語」
味噌汁
みそしる [3] 【味噌汁】
だし汁に味噌を溶かし込んで味をつけた汁。野菜・豆腐などの実を入れて作る。おみおつけ。おつけ。
味噌滓
みそかす [3] 【味噌滓・味噌糟】
「みそっかす」に同じ。
味噌漉し
みそこし [3][2] 【味噌漉し】
味噌をこして滓(カス)を取り去るのに用いる道具。曲物(マゲモノ)の底に細かい目の網を張る。みそこしざる。
味噌漉し帽子
みそこしぼうし [5] 【味噌漉し帽子】
味噌漉しのような,底の深い帽子。
味噌漬
みそづけ [0] 【味噌漬(け)】
味噌に肉・魚・野菜などを漬けること。また,漬けたもの。
味噌漬け
みそづけ [0] 【味噌漬(け)】
味噌に肉・魚・野菜などを漬けること。また,漬けたもの。
味噌焼
みそやき [0][4] 【味噌焼(き)】
魚・肉などに味噌をつけて焼くこと。また,そうして焼いたもの。
味噌焼き
みそやき [0][4] 【味噌焼(き)】
魚・肉などに味噌をつけて焼くこと。また,そうして焼いたもの。
味噌煮
みそに [0][3] 【味噌煮】
味噌を主な調味料とした煮汁で,魚・野菜などを煮ること。また,そうして煮たもの。
味噌玉
みそだま [0] 【味噌玉】
(1)「玉味噌」に同じ。
(2)つまらぬ者をののしっていう語。「こりや,そな―奴よ/歌舞伎・幼稚子敵討」
味噌用人
みそようにん 【味噌用人】
江戸時代,貧乏旗本などの用人をあざけっていった語。味噌役人。「―は口もまめ足もまめ/柳多留 48」
味噌直
みそなおし [3] 【味噌直】
マメ科の草本状の低木。山野に自生。葉は三出複葉で,小葉は狭長楕円形。八,九月,白色の小花を総状花序につける。古くは,いたんだ味噌に茎葉を入れて味を良くし,また,わいた蛆(ウジ)を殺すのに用いた。味噌草。蛆草(ウジクサ)。漢名,小槐花。
味噌糞
みそくそ [0] 【味噌糞】 (名・形動)
「くそみそ」に同じ。「―にやっつける」「―に論じる」
味噌糟
みそかす [3] 【味噌滓・味噌糟】
「みそっかす」に同じ。
味噌蔵
みそぐら [0] 【味噌蔵】
味噌を貯蔵しておく蔵。
味噌豆
みそまめ [2][0] 【味噌豆】
(1)味噌の原料として煮た大豆。
(2)大豆の異名。
味噌買い橋
みそかいばし ミソカヒ― 【味噌買い橋】
昔話の一。飛騨の長吉は,夢のお告げによって味噌買い橋へ行く。別の男がそこに来ていて,自分は長吉という男の屋敷の杉の根元に金銀があるという夢をみたと話す。長吉はそこを掘って金銀を見つけ長者になるというもの。
味噌部屋
みそべや [0] 【味噌部屋】
味噌・漬物などを貯蔵しておく部屋。
味噌餡
みそあん [0] 【味噌餡】
白餡(アン)に味噌を加えたもの。
味噌麹
みそこうじ [3] 【味噌麹】
味噌の製造に用いる麹。米・麦・大豆で作る。
味官
みかん [0] 【味官】
味覚の器官。
味寝
うまい [0] 【味寝】 (名)スル
気持ちよく熟睡すること。古くは,「安寝(ヤスイ)」が単に安眠であるのに対して,男女が気持ちよく共寝することをいった。「曾祖母と父は酒を好み玉ふ故―し玉ひ/筆まかせ(子規)」「ぬばたまの黒髪敷きて人の寝る―は寝ずて/万葉 3274」
味得
みとく [0] 【味得】 (名)スル
よく味わって,十分に理解すること。「名作を―する」
味方
みかた [0] 【味方・御方・身方】 (名)スル
〔「かた」に尊敬の接頭語「み」の付いたものから。「味方・身方」は当て字〕
(1)自分の属する側。「―に引き入れる」
(2)加勢すること。「弱い方に―する」
味方
みかた【味方】
a friend;→英和
an ally;→英和
one's side (自分の側).→英和
〜になる[をする]support;→英和
stand by;side[take sides] <with> .
味方討ち
みかたうち 【味方討ち】
「同士討ち」に同じ。「―にあふ者多し/常山紀談」
味気ない
あじきな・い アヂキ― [4] 【味気ない】 (形)[文]ク あぢきな・し
〔形容詞「あずきなし」の転。「味気」は当て字〕
(1)「あじけない」に同じ。「―・い話」
(2)それだけのかいがない。つまらない。無益だ。「家をつくるとて宝を費し心を悩ます事は,すぐれて―・くぞ侍る/方丈記」
(3)やり切れない思いだ。やるせない。「見るに―・く,一つ心なる人に向ひたる心地して/狭衣 1」
(4)道理にはずれていて処置なしだ。無法でどうにもならない。「素戔嗚尊(スサノオノミコト)の為行(シワザ)甚だ―・し/日本書紀(神代上訓)」
味気ない
あじけな・い アヂケ― [4] 【味気ない】 (形)[文]ク あぢけな・し
〔「あじきない」の転。「味気」は当て字〕
物事に興味が感じられずつまらない。面白みや風情がない。あじきない。「―・い病床の日々」「―・い話だ」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
味気ない
あじけない【味気ない】
wearisome;weary;→英和
dreary;→英和
dull.→英和
味気なく暮らす live a wearisome life.
味無い
あじな・い アヂ― 【味無い】 (形)
〔近世語〕
(1)「あじけない」に同じ。「我夫(ツマ)よとも我子ともいはれぬやうな,―・い縁が世界に又あらうか/浄瑠璃・彦山権現」
(2)味がない。味がうすい。また,味がわるい。「河漏麪(ソバキリ)の―・いをめで/滑稽本・根無草後編」
味煎
みせん [0] 【味煎】
甘葛(アマズラ)の煎じ汁。昔,砂糖のない時代の甘味料。
味盲
みもう [0] 【味盲】
(1)料理などの味に鈍感な人の戯称。
(2)フェニルチオカルバミド( PTC )という化合物の苦味を感じない人。他の味覚とは無関係だが劣性遺伝する。
味蕾
みらい [0] 【味蕾】
脊椎動物の味覚の受容器。主に舌の上面に存在。味細胞と支持細胞からなる花の蕾(ツボミ)状の微小な器官。ヒトでは約一万個あるといわれ,甘・酸・苦・塩の味をそれぞれ別個の味蕾が受容する。味覚芽。
味藻
あじも アヂ― [0] 【味藻】
アマモの別名。
味見
あじみ アヂ― [0] 【味見】 (名)スル
味加減をみること。「ちょっと―してみる」
味覚
みかく【味覚】
the taste;→英和
<please> one's palate.〜をそそるような appetizing.
味覚
みかく [0] 【味覚】
ものの味を認知する感覚。主として舌にある味蕾(ミライ)が唾液に溶けた化学物質を刺激として受容することで生ずる。甘い・塩からい・酸っぱい・苦いの四種の基本感覚がある。食味は味覚のほか,嗅覚や触覚,温度感覚などが関係する。
〔taste の訳語〕
味覚器
みかくき [3][2] 【味覚器】
味を感ずる器官。脊椎動物では舌や口腔に味蕾(ミライ)としてあり,昆虫では口腔・小顎・下唇・肢先端・触角などにある。味受容器。味覚器官。
→味蕾
味覚神経
みかくしんけい [4] 【味覚神経】
味蕾(ミライ)中の味細胞からの求心性神経繊維。舌神経・鼓索神経・顔面神経および舌咽神経を経て大脳皮質の味覚中枢に至る。
味覚芽
みかくが [3] 【味覚芽】
⇒味蕾(ミライ)
味覚障害
みかくしょうがい [4] 【味覚障害】
味覚機能が低下・消失あるいは過敏になったり,本来の味覚が感じられない状態。
味解
みかい [0] 【味解】 (名)スル
よく理解して,そのよさを十分に味わうこと。
味読
みどく [0] 【味読】 (名)スル
内容を味わいながら丁寧に読むこと。熟読。「古典を―する」
味酒
うまさけ [0][2] 【旨酒・味酒】
■一■ (名)
〔「うまざけ」とも〕
うまい酒。よい酒。また,酒をほめていう語。「勝利の―に酔いしれる」
■二■ (枕詞)
(1)神酒を「みわ」といったことから,「三輪」「三諸(ミモロ)」にかかる。「―三輪の山/万葉 17」
(2)酒の産地として有名なことから,「餌香(エカ)の市」「鈴鹿」にかかる。「―餌香の市に/日本書紀(顕宗訓)」
味酒の
うまさけの 【味酒の】 (枕詞)
「うまさけ{■二■(1)}」に同じ。「―三諸の山に立つ月の/万葉 2512」
味酒を
うまさけを 【味酒を】 (枕詞)
〔「を」は間投助詞〕
(1)「うまさけ{■二■(1)}」に同じ。「―三輪のはふり(=神主)が斎(イワ)ふ杉/万葉 712」
(2)酒を「醸成(カミナ)す」意からいいかけて,「神名火(カムナビ)」にかかる。「―神名火山の/万葉 3266」
味醂
みりん【味醂】
mirin;sweetened sake.
味醂
みりん [0] 【味醂】
蒸したもち米と米麹(コウジ)を焼酎で糖化して作る淡黄色の甘味のある酒。白酒などの原料。また,調味料として用いる。
味醂干
みりんぼし [0] 【味醂干(し)】
イワシ・アジなどの小魚を開き味醂醤油で味をつけて干したもの。焼いて食べる。
味醂干し
みりんぼし [0] 【味醂干(し)】
イワシ・アジなどの小魚を開き味醂醤油で味をつけて干したもの。焼いて食べる。
味醂漬
みりんづけ [0] 【味醂漬(け)】
野菜,または魚などを味醂粕(カス)につけること。また,その食品。
味醂漬け
みりんづけ [0] 【味醂漬(け)】
野菜,または魚などを味醂粕(カス)につけること。また,その食品。
味飯
うまいい 【味飯】
味のよい飯。おいしい飯。「―を水に醸(カ)みなし/万葉 3810」
呵す
か・す 【呵す】 (動サ変)
⇒かする
呵する
か・する [2] 【呵する】 (動サ変)[文]サ変 か・す
(1)しかる。なじる。「愚行を―・する」
(2)息を吹きかけてあたためる。「禿筆(トクヒツ)を―・する(=寒イ時ニ文章ヲ書ク)」
呵り
しかり [0] 【叱り・呵り】
(1)(「おしかり」の形で)しかること。「きついお―を受けた」
(2)江戸時代,庶民に科した最も軽い刑。奉行が白州(シラス)に呼び出し,その罪を叱るだけにとどめたもの。やや重いものを急度叱(キツトシカリ)という。
呵る
しか・る [0][2] 【叱る・呵る】 (動ラ五[四])
(1)(目下の者に対して)相手のよくない言動をとがめて,強い態度で責める。「子供のいたずらを―・る」
(2)怒る。「猪のししといふものの,腹立ち―・りたるはいと恐ろしきものなり/宇治拾遺 10」
(3)陰で悪口を言う。「あのやうなしわい人はあるまいと申して,皆―・りまする/狂言・素襖落(虎寛本)」
[可能] しかれる
呵刈葭
かかいか 【呵刈葭】
〔葭刈(アシカ)る(「悪しかる」をかける)難波の人上田秋成を呵(シカ)る意〕
国学書。本居宣長編。二巻。1787〜90年成立。古代の音韻などに関して秋成と論争した往復文書を編集したもの。あしかりよし。
呵呵
かか [1] 【呵呵】 (副)
大声で笑うさま。あはは。「―大笑」
呵呵大笑
かかたいしょう [1] 【呵呵大笑】 (名)スル
大声でからからと笑うこと。
呵責
かしゃく【呵責】
torture;→英和
torment;→英和
the pangs <of (a guilty) conscience> .
呵責
かしゃく [0] 【呵責】
責め苦しめること。きびしく責めること。「良心の―に堪えない」
呶呶
どど [1] 【呶呶】
■一■ (名)スル
〔「どうどう(呶呶)」の慣用読み〕
くどくどしくいうこと。「局外者の万言を―するに勝りて愉快なるを/獺祭書屋俳話(子規)」
■二■ (ト|タル)[文](形動タリ)
くどくどと言うさま。「天狗あることを信じて―として其虚偽に非るを妄証する者は/明六雑誌 14」
呷る
あお・る アフル [2] 【呷る】 (動ラ五[四])
〔「あおる(煽)」と同源〕
酒や毒などを一気に飲む。仰向いてぐいぐいと飲む。「やけ酒を―・る」「毒杯を―・る」
呷る
あおる【呷る】
[酒など]gulp down;quaff.→英和
呻き
うめき [3] 【呻き】
うめくこと。また,うめく声。「圧制下の民衆の―が聞こえる」
呻き
うめき【呻き(声)】
a groan;→英和
a moan.→英和
呻き声
うめきごえ [4][0] 【呻き声】
うめく声。うめき。
呻く
うめく【呻く】
(give a) groan;→英和
moan.→英和
呻く
すだ・く 【呻く】 (動カ四)
〔「すたく」とも〕
あえぐ。「声いきどしく―・きながら/浄瑠璃・関八州繋馬」
呻く
うめ・く [2] 【呻く】 (動カ五[四])
〔擬声語「う」に「めく」が付いてできた語〕
(1)痛みや苦しみのために思わず低い声を発する。うなる。「患者の―・く声が聞こえる」
(2)感心してため息をつく。嘆息する。「かからであらばやなどぞ―・かせ給ひける/大鏡(後一条)」
(3)苦心して詩歌を作る。苦吟する。「あまたたび誦(ズン)じて,―・きてかへし/大鏡(後一条)」
(4)獣がうなる。「飼ひける牛,夜ごとに必ず―・くこと侍りけり/著聞 20」
(5)金がたくさんある。うなる。「新町に紙入わすれて来た。中に―・く程かね入て置た/浄瑠璃・油地獄(下)」
呻ふ
のどよ・う ノドヨフ 【呻ふ】 (動ハ四)
よわよわしく,力のない声を出す。「ぬえ鳥の―・ひ居るに/万葉 892」
呻吟
しんぎん [0] 【呻吟】 (名)スル
苦しみうめくこと。「句作に―する」「虐政のもとに―して/慨世士伝(逍遥)」
呻吟する
しんぎん【呻吟する】
moan;→英和
groan;→英和
be oppressed <by> .
呻吟ふ
さまよ・う サマヨフ 【吟ふ・呻吟ふ】 (動ハ四)
悲しみ嘆く。呻吟(シンギン)する。「妻子(メコ)どもは足(アト)の方に囲み居て憂へ―・ひ/万葉 892」
呻吟ふ
によ・う ニヨフ 【呻吟ふ】 (動ハ四)
うめく。呻吟(シンギン)する。「手輿つくらせ給ひて―・ふ―・ふ担(ニナ)はれ給ひて/竹取」
呻吟ぶ
によ・ぶ 【呻吟ぶ】 (動バ四)
⇒によう(呻吟)
呼
こ [1] 【呼】
〔call〕
通信網を流れるひとまとまりの情報。
呼ばふ
よば・う ヨバフ 【呼ばふ・喚ばふ・婚ふ】 (動ハ四)
〔動詞「よぶ」の未然形に継続の助動詞「ふ」が付いたものから〕
(1)何度も呼ぶ。呼びつづける。「なくなく―・ひ給ふ事千度ばかり申し給ふ/竹取」
(2)男が女に言いよる。求婚する。「右大将は,常陸の守のむすめをなむ―・ふなる/源氏(東屋)」
呼ばる
よば・る [0] 【呼ばる】 (動ラ五[四])
呼ぶ。「何だか,―・るのは何だかてえに/真景累ヶ淵(円朝)」
呼ばれる
よば・れる [0] 【呼ばれる】 (動ラ下一)
〔動詞「呼ぶ」の未然形に受身の助動詞「れる」が付いて一語化したもの〕
(馳走に招かれる意から)御馳走になる。「一杯―・れよう」
呼ばれる
よばれる【呼ばれる】
be called;be summoned (召喚);be invited <to dinner> .
呼ばわり
よばわり ヨバハリ [0] 【呼ばわり】 (名)スル
(1)呼ばわること。呼ぶこと。
(2)人を表す語の下に付けて,その名で,また,そう決めつけて呼ぶことを表す。「どろぼう―される」「馬鹿―」
呼ばわる
よばわ・る ヨバハル [3] 【呼ばわる】 (動ラ五[四])
大声で呼ぶ。叫ぶ。「木戸番は濁声(ダミゴエ)高く―・りつつ/義血侠血(鏡花)」「不案内な程に,―・つて通らう/狂言・仏師」
呼び
よび [0] 【呼び】
呼ぶこと。招くこと。「お―がかかる」
呼びに来る
よびにくる【呼びに来る】
come[call] <for a person> .→英和
呼びに行く
よびにゆく【呼びに行く】
go <for a doctor> ;→英和
call <a taxi> .→英和
呼びに遣る
よびにやる【呼びに遣る】
send <for a doctor> .→英和
呼び上げる
よびあげる【呼び上げる】
call out;call the roll (名簿を).→英和
呼び上げる
よびあ・げる [4] 【呼(び)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 よびあ・ぐ
(1)大きな声で呼ぶ。また,呼びたてる。「生徒の名前を―・げる」
(2)下にいる人や,しりぞいている人を上に呼ぶ。「座敷に―・げる」
(3)近くへ呼ぶ。呼び寄せる。「げいしや一組ぐらひを柳半や藤本へ―・げて/安愚楽鍋(魯文)」
呼び交わす
よびかわ・す [4] 【呼(び)交わす】 (動サ五[四])
互いに呼び合う。「互いの名を―・す」
呼び付け
よびつけ [0] 【呼(び)付け】
「呼び捨て」に同じ。
呼び付ける
よびつ・ける [4] 【呼(び)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よびつ・く
(1)呼んで自分の所に来させる。「―・けてしかる」
(2)いつも呼んでいる。呼びなれている。「あだ名で―・けている」
呼び付ける
よびつける【呼び付ける】
call;→英和
send for;summon.→英和
呼び値
よびね [0] 【呼(び)値】
取引所で,売りまたは買いの意思表示のため唱える値段。
呼び値
よびね【呼び値】
a nominal price;the price asked (言い値).
呼び入れる
よびい・れる [4] 【呼(び)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 よびい・る
(1)呼んで中へ入れる。呼び込む。「商人を邸内に―・れる」
(2)嫁として迎え入れる。「―・れて間のなき女房/浮世草子・織留 6」
呼び入れる
よびいれる【呼び入れる】
call in.
呼び出し
よびだし [0] 【呼(び)出し】
(1)誘ったり命令したりして,自分の近く,またはある場所へ来させること。また,その誘い・命令・指示など。「裁判所から―が来る」
(2)相撲で,力士の名を呼び上げる役の人。土俵を整備したり,触れ太鼓・やぐら太鼓なども打つ。
(3)「呼び出し電話」の略。
(4)昔の銭湯で,陸湯(オカユ)を汲む枡形(マスガタ)の所。
(5)近世後期,吉原の上級の遊女。張見世に並ばず,茶屋へ出て客を待つ。
(6)近世,深川の岡場所で,茶屋へ呼ばれて客の相手をする私娼。
呼び出し状
よびだしじょう [0] 【呼(び)出し状】
(1)呼び出すための書状。
(2)民事訴訟法上,訴訟関係人に準備手続・口頭弁論・証拠調べなどの期日を告知し,出頭を命ずる旨を記載した書面。
呼び出す
よびだす【呼び出す】
call;→英和
summon (召喚);→英和
call <a person> up (電話に);page (マイクで).→英和
呼び出す
よびだ・す [3] 【呼(び)出す】 (動サ五[四])
呼んで,近くへ来させる。さそい出す。「電話で―・す」
[可能] よびだせる
呼び取る
よびと・る 【呼び取る】 (動ラ四)
呼んで迎える。呼び寄せる。「とかくもいはで―・れ/落窪 3」
呼び名
よびな [0] 【呼(び)名】
(1)ふだん呼びならわしている人や物の名。
(2)実名以外の,平常呼ばれつけている名。通称。
(3)昔,官名・国名などから付けられた女房の名前。清少納言・讃岐典侍など。
呼び名
よびな【呼び名】
a given name;an alias (通称).→英和
呼び塗り
よびぬり [0] 【呼(び)塗り】
壁などに,荒塗りをしたあと,まだ乾かないうちに木舞(コマイ)の裏からも土を塗ること。
呼び塩
よびじお [0] 【呼(び)塩】
塩けの強い魚や野菜などの塩味を薄くするために,薄い塩水に浸して塩抜きすること。
呼び声
よびごえ [0][3] 【呼(び)声】
人などを呼ぶ声。呼び寄せるためにたてる声。
呼び声
よびごえ【呼び声】
a cry;→英和
a call.→英和
〜が高い be much talked about <as> .
呼び売り
よびうり [0] 【呼(び)売り】 (名)スル
品物の名を大声で言いながら,売ること。また,その人。
呼び子
よびこ [0] 【呼(び)子】
人を呼び寄せる合図として吹き鳴らす小形の笛。呼ぶ子。呼ぶ子の笛。
呼び子
よびこ【呼び子】
<blow> a whistle (笛).→英和
呼び寄せる
よびよせる【呼び寄せる】
call <a person> to one;send <for> ;→英和
write (wire) <for a person> (手紙(電報)で).→英和
呼び寄せる
よびよ・せる [4] 【呼(び)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 よびよ・す
呼んで自分のそばに来させる。「国から妻子を―・せる」
呼び屋
よびや [0] 【呼(び)屋】
(1)海外の芸能人などと交渉して国内での興行を契約するのを職業とする人の俗称。
(2)江戸時代,京坂地方の遊里で,下級の遊女を迎えるための茶屋。官許の遊里では,囲い女郎を迎えるものをいい,岡場所では大茶屋以外のすべての茶屋をいう。
呼び慣れる
よびな・れる [4] 【呼(び)慣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 よびな・る
いつもそう呼んでいて慣れている。
呼び戻し
よびもどし [0] 【呼(び)戻し】
相撲の決まり手の名。四つに組み,相手の体をいったん手元に引きつけてから差し手を斜め上方に激しく突き上げ,上手まわしも放して相手をあおむけに倒す技。揺り戻し。仏壇返し。
呼び戻す
よびもどす【呼び戻す】
call back.
呼び戻す
よびもど・す [4] 【呼(び)戻す】 (動サ五[四])
呼んでもとの所へひきもどす。呼びかえす。「支店長を本社に―・す」
[可能] よびもどせる
呼び捨て
よびすて [0] 【呼(び)捨て】
名前を呼ぶとき,様・さん・君などの敬称をつけずに呼ぶこと。よびつけ。「人を―にする」
呼び掛け
よびかけ [0] 【呼(び)掛け】
(1)遠くにいる人などに向かって声をかけること。
(2)賛同や参加を求めて,多くの人々にはたらきかけること。「参加の―に応ずる」
(3)能楽で揚げ幕を出ながら舞台にすでにいる役に,遠くから呼びかけるように言う「のう」という言葉。
呼び掛ける
よびかける【呼び掛ける】
call (to) <a person> ;→英和
speak <to a person> ;→英和
address;→英和
appeal <to the public> .→英和
呼び掛ける
よびか・ける [4] 【呼(び)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よびか・く
(1)遠くにいる人などに向かって声をかける。声を出して呼ぶ。「大声で―・ける」
(2)意見を述べて賛同を求めたり,行動を促したりする。「決起を―・ける」「自粛を―・ける」
呼び接ぎ
よびつぎ [0] 【呼(び)接ぎ】
「寄せ接ぎ」に同じ。
呼び樋
よびどい [0] 【呼び樋】
軒樋(ノキドイ)と竪樋(タテドイ)とを結ぶ樋。上部は漏斗(ロウト)状に広がり,その形から鮟鱇(アンコウ)ともいう。
呼び止める
よびとめる【呼び止める】
call <to a person> to stop;call back.
呼び止める
よびと・める [4] 【呼(び)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 よびと・む
呼びかけて立ち止まらせる。「後ろから―・められた」
呼び水
よびみず [0] 【呼(び)水】
〔本来の水をさそい出すための水の意〕
(1)ポンプで揚水するとき,ポンプまたはそれに連なる吸い込み管の中を水で満たすこと。また,その水。さそい水。迎え水。
(2)ある物事の起こるきっかけとなる事柄。「過酷な弾圧が一揆の―となった」
呼び水をやる
よびみず【呼び水をやる】
prime <a pump> .→英和
呼び水政策
よびみずせいさく [5] 【呼(び)水政策】
⇒誘い水政策
呼び物
よびもの [0] 【呼(び)物】
興行や催し物で,最も人々の人気を集めるもの。人々の関心を集める出し物。「本日の―」
呼び物
よびもの【呼び物】
an attraction;a feature;→英和
a highlight.→英和
呼び立て
よびたて [0] 【呼(び)立て】
呼びたてること。「お―いたしまして申し訳ありません」
呼び立てる
よびたてる【呼び立てる】
call out <to> (大声で呼ぶ);ask <a person> to come (呼び寄せる).
呼び立てる
よびた・てる [4] 【呼(び)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 よびた・つ
(1)大声をあげて呼ぶ。「声を限りに―・てる」
(2)わざわざ呼び寄せる。「その都度母親を―・てて/多情多恨(紅葉)」
呼び習わす
よびならわ・す [5] 【呼(び)習わす】 (動サ五[四])
常にそう呼ぶのを習慣としている。呼び慣れている。
呼び覚ます
よびさま・す [4] 【呼(び)覚ます】 (動サ五[四])
(1)声をかけて目をさまさせる。「眠っている人を―・す」
(2)忘れていたことなどを思い出させる。呼び起こす。「記憶を―・す」
呼び起こす
よびおこす【呼び起こす】
wake up (目ざます);remind one <of a thing> (思い出させる).
呼び起こす
よびおこ・す [4] 【呼び起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)寝ている人に声をかけて目をさまさせる。「夜中に―・される」
(2)忘れていることを思い出させる。呼び覚ます。喚起する。「記憶を―・す」
呼び起す
よびおこ・す [4] 【呼び起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)寝ている人に声をかけて目をさまさせる。「夜中に―・される」
(2)忘れていることを思い出させる。呼び覚ます。喚起する。「記憶を―・す」
呼び込み
よびこみ [0] 【呼(び)込み】
劇場・商店・飲食店・旅館などの前で,往来の人に呼びかけて客として誘い込むこと。また,その人。
呼び込む
よびこむ【呼び込む】
call in.
呼び込む
よびこ・む [3] 【呼(び)込む】
■一■ (動マ五[四])
呼んで中に入れる。引き込む。「客を―・む」
[可能] よびこめる
■二■ (動マ下二)
{■一■}に同じ。「然ては態(ワザ)とも貞盛を―・めて有せめ/今昔 29」
呼び返す
よびかえ・す [3] 【呼(び)返す】 (動サ五[四])
(1)呼んでもとへ戻す。呼びもどす。「地方勤務から―・される」
(2)意識・記憶などを呼びもどす。「―・された記憶」
[可能] よびかえせる
呼び返す
よびかえす【呼び返す】
call back.
呼び連れる
よびつ・れる [4] 【呼(び)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 よびつ・る
さそっていっしょに行く。「皆も来いと―・れて表へかけ出す/たけくらべ(一葉)」
呼び鈴
よびりん【呼び鈴】
<ring> a (door)bell[buzzer].
呼び鈴
よびりん [0] 【呼(び)鈴】
人を呼んだり,合図をしたりするために用いる鈴やベル。
呼び鐘
よびがね [0] 【呼(び)鐘】
(1)召し使いや家人を呼ぶときに鳴らす鐘。
(2)「喚鐘(カンシヨウ)」に同じ。「早参会と―に山科の法橋坊/浄瑠璃・千本桜」
呼び集める
よびあつめる【呼び集める】
call together.
呼び集める
よびあつ・める [5] 【呼(び)集める】 (動マ下一)[文]マ下二 よびあつ・む
方々に散っている人たちを呼んで一か所に集める。「 OB を―・めてチームを作る」
呼ぶ
よぶ【呼ぶ】
(1)[声をかける]call;→英和
call <to a person> ;call <for help> .
(2)[呼び寄せる]send <for a doctor> ;→英和
call[hail] <a taxi> .
(3)[招く]invite[ask] <a person to dinner> ;→英和
attract[draw] <customers> .→英和
(4)[称する]call;name;→英和
term.→英和
呼んで来てくれ Send <a person> to me.呼んでいる be asking <for you> .
呼ぶ
よ・ぶ [0] 【呼ぶ・喚ぶ】 (動バ五[四])
(1)声を出して,相手の名前などを言う。「お父さん,と―・ぶ」
(2)大きな声を出して注意を引く。「助けを―・ぶ」「―・べどさけべど返事がない」「渡り守舟渡せをと―・ぶ声の/万葉 2072」
(3)声をかけてこちらへ来させる。頼んで来てもらう。「ボーイを―・ぶ」「両親を―・んで一緒に暮らす」「医者を―・ぼう」「車を―・んで下さい」「妻―・ぶ鹿の声のさやけさ/万葉 2141」
(4)(行事・催し物などに)客として招く。「結婚式に―・ばれている」「パーティーに友達を―・ぶ」
(5)(「…と呼ぶ」の形で)その人に呼びかけたり,それに言及したりする時に,人々がその名を言う。称する。名づける。「家族は三郎を『さぶちゃん』と―・んでいる」「飛騨山脈は北アルプスと―・ばれる」「東京は昔は『江戸』と―・ばれた」
(6)引き寄せる。集める。まねく。「幸せを―・ぶ鳥」「現地からの報道は深い感動を―・んだ」「今年のカツオは不漁のため高値を―・んでいる」「類は友を―・ぶ」
[可能] よべる
呼ぶ子
よぶこ [0] 【呼ぶ子】
「呼び子」に同じ。
呼ぶ子の笛
よぶこのふえ 【呼ぶ子の笛】
「呼び子」に同じ。
呼ぶ子鳥
よぶこどり 【呼ぶ子鳥】
カッコウのように,鳴き声が人を呼ぶように聞こえる鳥。古今伝授の三鳥の一。[季]春。「大和には鳴きてか来らむ―象(キサ)の中山呼びそ越ゆなる/万葉 70」
呼上げる
よびあ・げる [4] 【呼(び)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 よびあ・ぐ
(1)大きな声で呼ぶ。また,呼びたてる。「生徒の名前を―・げる」
(2)下にいる人や,しりぞいている人を上に呼ぶ。「座敷に―・げる」
(3)近くへ呼ぶ。呼び寄せる。「げいしや一組ぐらひを柳半や藤本へ―・げて/安愚楽鍋(魯文)」
呼交わす
よびかわ・す [4] 【呼(び)交わす】 (動サ五[四])
互いに呼び合う。「互いの名を―・す」
呼付け
よびつけ [0] 【呼(び)付け】
「呼び捨て」に同じ。
呼付ける
よびつ・ける [4] 【呼(び)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よびつ・く
(1)呼んで自分の所に来させる。「―・けてしかる」
(2)いつも呼んでいる。呼びなれている。「あだ名で―・けている」
呼値
よびね [0] 【呼(び)値】
取引所で,売りまたは買いの意思表示のため唱える値段。
呼入れる
よびい・れる [4] 【呼(び)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 よびい・る
(1)呼んで中へ入れる。呼び込む。「商人を邸内に―・れる」
(2)嫁として迎え入れる。「―・れて間のなき女房/浮世草子・織留 6」
呼出し
よびだし【呼出し】
a call;→英和
《法》 <receive> a summons (呼出し状).→英和
‖呼出し電話 a neighbor's telephone.呼出し符号 a call sign.
呼出し
よびだし [0] 【呼(び)出し】
(1)誘ったり命令したりして,自分の近く,またはある場所へ来させること。また,その誘い・命令・指示など。「裁判所から―が来る」
(2)相撲で,力士の名を呼び上げる役の人。土俵を整備したり,触れ太鼓・やぐら太鼓なども打つ。
(3)「呼び出し電話」の略。
(4)昔の銭湯で,陸湯(オカユ)を汲む枡形(マスガタ)の所。
(5)近世後期,吉原の上級の遊女。張見世に並ばず,茶屋へ出て客を待つ。
(6)近世,深川の岡場所で,茶屋へ呼ばれて客の相手をする私娼。
呼出し状
よびだしじょう [0] 【呼(び)出し状】
(1)呼び出すための書状。
(2)民事訴訟法上,訴訟関係人に準備手続・口頭弁論・証拠調べなどの期日を告知し,出頭を命ずる旨を記載した書面。
呼出す
よびだ・す [3] 【呼(び)出す】 (動サ五[四])
呼んで,近くへ来させる。さそい出す。「電話で―・す」
[可能] よびだせる
呼号
こごう [0] 【呼号】 (名)スル
(1)大声で呼ぶこと。
(2)盛んに言いたてること。「火の如き力で―するものは現状打破の声/俳諧師(虚子)」
呼名
こめい [0] 【呼名】
氏名を呼ぶこと。「―点呼」
呼名
よびな [0] 【呼(び)名】
(1)ふだん呼びならわしている人や物の名。
(2)実名以外の,平常呼ばれつけている名。通称。
(3)昔,官名・国名などから付けられた女房の名前。清少納言・讃岐典侍など。
呼吸
こきゅう [0] 【呼吸】 (名)スル
(1)息を吸ったり吐いたりすること。「きれいな空気を―する」「―を整える」
(2)動作の間(マ)の取り方など,物事を巧みに行う要領。こつ。「スタートの―をつかむ」「ひと―置く」
(3)共同で作業をする者どうしの,互いの調和。「二人の―がぴったりと合う」
(4)
(ア)生物が,外界から酸素を取り入れて二酸化炭素を排出すること。外呼吸。また,そのために行う筋肉の運動。
(イ)細胞が,取り入れた酸素によって有機物を分解してエネルギーを獲得する過程。酸素呼吸。細胞呼吸。内呼吸。
(ウ)生物が無酸素状態で有機物を分解してエネルギーを獲得する過程。解糖・発酵など。無気呼吸。
呼吸
こきゅう【呼吸】
(1) <deep> breathing;→英和
breath (息);→英和
respiration.→英和
(2) a knack (こつ);→英和
a trick.→英和
〜する breathe <through the nose> .→英和
〜が合う hit it off together.〜をのみこむ get the knack[hang] <of> .
‖呼吸器(病) (a disease of) the respiratory organs.呼吸困難 <have> difficulty in breathing.人工呼吸 artificial respiration.
呼吸中枢
こきゅうちゅうすう [4] 【呼吸中枢】
呼吸運動を支配する神経中枢。延髄にあって,呼吸運動を統合・調整する。
呼吸商
こきゅうしょう [2] 【呼吸商】
体内で栄養素が酸化されて発生した二酸化炭素と,消費した酸素との容積比。糖質では一,脂肪では約〇・七,タンパク質では約〇・八。呼吸率。RQ 。
呼吸器
こきゅうき [2] 【呼吸器】
外呼吸を行うために分化した器官。高等脊椎動物の肺,魚類の鰓(エラ),クモ類の書肺,昆虫類の気管など。呼吸器官。
呼吸器病
こきゅうきびょう [0] 【呼吸器病】
呼吸器に生ずる疾患の総称。肺結核をさす場合が多い。
呼吸器系統
こきゅうきけいとう [5] 【呼吸器系統】
外呼吸を営む器官の集まり。外鼻・鼻腔・喉頭・気管・気管支・肺胞をいう。狭義には,気管以下肺までをいう。
呼吸困難
こきゅうこんなん [4] 【呼吸困難】
呼吸運動に努力感や空気不足感などの障害が伴う現象。気道の狭窄(キヨウサク),心臓や肺の病気をはじめ,貧血・代謝障害・神経筋疾患などが原因となる。
呼吸式
こきゅうしき [0][2] 【呼吸式】
呼吸運動の形式。胸郭運動による胸式と横隔膜運動による腹式とがある。
呼吸根
こきゅうこん [2] 【呼吸根】
気根の一種。空中に伸び出て通気をはかる。酸素の欠乏しやすい泥沢地などに生えるマングローブ植物やヌマスギ・ミズキンバイにみられ,他の部分の根とは異なるさまざまな形態をもつ。
呼吸根[図]
呼吸樹
こきゅうじゅ [2] 【呼吸樹】
ナマコ類の呼吸器官。総排出腔から,細かく枝分かれした二本の管が体腔内に伸びたもの。肛門から海水を出入させてガス交換を行う。水肺。
呼吸熱
こきゅうねつ [2] 【呼吸熱】
呼吸によって発生する化学エネルギーが熱に変わったもの。恒温動物は,この熱の放出を調節して体温を維持する。
呼吸筋
こきゅうきん [0][2] 【呼吸筋】
呼吸運動にあずかる筋肉。肋間筋や横隔膜など。胸郭の拡大・収縮を行う。
呼吸色素
こきゅうしきそ [5] 【呼吸色素】
生体に含まれる色素で,呼吸に関係するものの総称。多くは鉄・銅などの金属を含む複合タンパク質。赤色のヘモグロビン・ミオグロビン,青色のヘモシアニンなど。
呼吸運動
こきゅううんどう [4] 【呼吸運動】
動物が外呼吸を行うための運動。ヒトでは肋間筋と横隔膜との働きによる。
呼吸酵素
こきゅうこうそ [4] 【呼吸酵素】
細胞内で酸化反応を進める酵素。脱水素酵素・酸化酵素・脱炭酸酵素など。狭義には,ミトコンドリア内のチトクロム酸化酵素をさす。
呼吸鎖
こきゅうさ [2] 【呼吸鎖】
呼吸によって生じた水素がミトコンドリア内の一連の酵素に次々と受け渡され,最後に,外から取り込まれた酸素と結合して水となる過程。また,それに関与する酵素系。
→電子伝達系
呼吸音
こきゅうおん [2] 【呼吸音】
呼吸に伴って気管支・肺から発せられる音。種々の疾患や年齢でその特徴が変化する。
呼和浩特
フフホト 【呼和浩特】
中国,内モンゴル自治区の区都。旧称,帰綏(キスイ)。新旧二城からなり,旧城を帰化城,新城を綏遠(スイエン)といい,合併して帰綏と称した。フホホト。
呼塗り
よびぬり [0] 【呼(び)塗り】
壁などに,荒塗りをしたあと,まだ乾かないうちに木舞(コマイ)の裏からも土を塗ること。
呼塩
よびじお [0] 【呼(び)塩】
塩けの強い魚や野菜などの塩味を薄くするために,薄い塩水に浸して塩抜きすること。
呼声
よびごえ [0][3] 【呼(び)声】
人などを呼ぶ声。呼び寄せるためにたてる声。
呼売り
よびうり [0] 【呼(び)売り】 (名)スル
品物の名を大声で言いながら,売ること。また,その人。
呼子
よびこ [0] 【呼(び)子】
人を呼び寄せる合図として吹き鳴らす小形の笛。呼ぶ子。呼ぶ子の笛。
呼寄せる
よびよ・せる [4] 【呼(び)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 よびよ・す
呼んで自分のそばに来させる。「国から妻子を―・せる」
呼屋
よびや [0] 【呼(び)屋】
(1)海外の芸能人などと交渉して国内での興行を契約するのを職業とする人の俗称。
(2)江戸時代,京坂地方の遊里で,下級の遊女を迎えるための茶屋。官許の遊里では,囲い女郎を迎えるものをいい,岡場所では大茶屋以外のすべての茶屋をいう。
呼応
こおう [0] 【呼応】 (名)スル
(1)呼び掛けに答えること。一つの行動にこたえて他方でも動きが起きること。「中央に―して,地方でも抵抗の動きが見られる」
(2)互いに気脈を通ずること。また,示し合わせて,相応じて物事を行うこと。「前後から―して攻め寄せる」
(3)文中で,上にある種の語句があると,下に一定の語または言い方が必要となること。係り結びもその一種。そのほか,「恐らく」の下には推量の助動詞が来るなどの類。
呼応する
こおう【呼応する】
act in concert <with> .…と〜して in concert[cooperation]with;in response to.
呼慣れる
よびな・れる [4] 【呼(び)慣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 よびな・る
いつもそう呼んでいて慣れている。
呼戻し
よびもどし [0] 【呼(び)戻し】
相撲の決まり手の名。四つに組み,相手の体をいったん手元に引きつけてから差し手を斜め上方に激しく突き上げ,上手まわしも放して相手をあおむけに倒す技。揺り戻し。仏壇返し。
呼戻す
よびもど・す [4] 【呼(び)戻す】 (動サ五[四])
呼んでもとの所へひきもどす。呼びかえす。「支店長を本社に―・す」
[可能] よびもどせる
呼捨て
よびすて [0] 【呼(び)捨て】
名前を呼ぶとき,様・さん・君などの敬称をつけずに呼ぶこと。よびつけ。「人を―にする」
呼捨てにする
よびすて【呼捨てにする】
call <a person> by his first name;drop a Mr.
呼掛け
よびかけ [0] 【呼(び)掛け】
(1)遠くにいる人などに向かって声をかけること。
(2)賛同や参加を求めて,多くの人々にはたらきかけること。「参加の―に応ずる」
(3)能楽で揚げ幕を出ながら舞台にすでにいる役に,遠くから呼びかけるように言う「のう」という言葉。
呼掛ける
よびか・ける [4] 【呼(び)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 よびか・く
(1)遠くにいる人などに向かって声をかける。声を出して呼ぶ。「大声で―・ける」
(2)意見を述べて賛同を求めたり,行動を促したりする。「決起を―・ける」「自粛を―・ける」
呼接ぎ
よびつぎ [0] 【呼(び)接ぎ】
「寄せ接ぎ」に同じ。
呼損
こそん [0] 【呼損】
電話などで,通話相手を呼んだ時,回線がすでに占有され,通話できないこと。
呼格
こかく【呼格】
《文》the vocative case.
呼格
こかく [0] 【呼格】
〔vocative case〕
印欧語の格の一つで,呼びかけに用いる格。ギリシャ語・ラテン語などでは特別の格の形が使われたが,多くの近代語では主格と同形になった。
呼止める
よびと・める [4] 【呼(び)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 よびと・む
呼びかけて立ち止まらせる。「後ろから―・められた」
呼気
こき【呼気】
expiration.→英和
呼気
こき [1] 【呼気】
肺から体外に出す空気。吐(ハ)く息。
⇔吸気
呼気音
こきおん [2] 【呼気音】
音声学で,体外に出される息によって発音される音声をいう。普通の言語音はこれにあたる。
⇔吸気音
呼水
よびみず [0] 【呼(び)水】
〔本来の水をさそい出すための水の意〕
(1)ポンプで揚水するとき,ポンプまたはそれに連なる吸い込み管の中を水で満たすこと。また,その水。さそい水。迎え水。
(2)ある物事の起こるきっかけとなる事柄。「過酷な弾圧が一揆の―となった」
呼水政策
よびみずせいさく [5] 【呼(び)水政策】
⇒誘い水政策
呼物
よびもの [0] 【呼(び)物】
興行や催し物で,最も人々の人気を集めるもの。人々の関心を集める出し物。「本日の―」
呼称
こしょう [0] 【呼称】 (名)スル
名前をつけて呼ぶこと。また,その呼び名。称呼。
呼称
こしょう【呼称】
a name (by which a thing[person]is called).→英和
呼立て
よびたて [0] 【呼(び)立て】
呼びたてること。「お―いたしまして申し訳ありません」
呼立てる
よびた・てる [4] 【呼(び)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 よびた・つ
(1)大声をあげて呼ぶ。「声を限りに―・てる」
(2)わざわざ呼び寄せる。「その都度母親を―・てて/多情多恨(紅葉)」
呼習わす
よびならわ・す [5] 【呼(び)習わす】 (動サ五[四])
常にそう呼ぶのを習慣としている。呼び慣れている。
呼覚ます
よびさま・す [4] 【呼(び)覚ます】 (動サ五[四])
(1)声をかけて目をさまさせる。「眠っている人を―・す」
(2)忘れていたことなどを思い出させる。呼び起こす。「記憶を―・す」
呼買
こばい [0] 【呼買】 (名)スル
市場で,売手と買手が双方から値段を呼び立てて売買すること。
呼起
こき [1] 【呼起】 (名)スル
よびおこすこと。「記憶を―する」
呼込み
よびこみ【呼込み】
a barker (人).→英和
呼込み
よびこみ [0] 【呼(び)込み】
劇場・商店・飲食店・旅館などの前で,往来の人に呼びかけて客として誘い込むこと。また,その人。
呼込む
よびこ・む [3] 【呼(び)込む】
■一■ (動マ五[四])
呼んで中に入れる。引き込む。「客を―・む」
[可能] よびこめる
■二■ (動マ下二)
{■一■}に同じ。「然ては態(ワザ)とも貞盛を―・めて有せめ/今昔 29」
呼返す
よびかえ・す [3] 【呼(び)返す】 (動サ五[四])
(1)呼んでもとへ戻す。呼びもどす。「地方勤務から―・される」
(2)意識・記憶などを呼びもどす。「―・された記憶」
[可能] よびかえせる
呼連れる
よびつ・れる [4] 【呼(び)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 よびつ・る
さそっていっしょに行く。「皆も来いと―・れて表へかけ出す/たけくらべ(一葉)」
呼量
こりょう [0][1] 【呼量】
通信回線を占有する単位時間当たりのトラフィック量。トラフィック密度。
呼鈴
よびりん [0] 【呼(び)鈴】
人を呼んだり,合図をしたりするために用いる鈴やベル。
呼鐘
よびがね [0] 【呼(び)鐘】
(1)召し使いや家人を呼ぶときに鳴らす鐘。
(2)「喚鐘(カンシヨウ)」に同じ。「早参会と―に山科の法橋坊/浄瑠璃・千本桜」
呼集
こしゅう [0] 【呼集】 (名)スル
(軍隊などで散らばっている人々を)呼び集めること。「非常―」
呼集める
よびあつ・める [5] 【呼(び)集める】 (動マ下一)[文]マ下二 よびあつ・む
方々に散っている人たちを呼んで一か所に集める。「 OB を―・めてチームを作る」
呼韓邪単于
こかんやぜんう 【呼韓邪単于】
(?-前31) 匈奴(キヨウド)の単于。兄の郅支(シツシ)単于と匈奴を東西に二分して対立。漢が郅支を滅ぼすと,王昭君を妻に迎え,漢と友好関係を結んだ。
命
めい【命】
[命令]an order;→英和
instructions.…の〜により by order of….
命
いのち [1] 【命】
(1)生物を生かしていく根源的な力。生命。「―の恩人」「―を捧げる」
(2)生涯。一生。「短い―を終えた」
(3)寿命。「―の限り」「―を長らえる」
(4)一番大事なもの。ただ一つのよりどころ。「―とたのむ」「画家にとって絵筆は―だ」
(5)近世,主に遊里で,相思の男女が互いの名前の下に添えて,「吉さま命」などと二の腕に入れ墨をした文字。心変わりのないことを誓うもの。
命
めい [1] 【命】
(1)いのち。生命。「一―をとりとめる」
(2)命令。言いつけ。「―にそむく」
(3)運命。
命
みこと [0] 【命・尊】
〔「御(ミ)事」の意〕
■一■ (名)
神や貴人の名前の下につける尊称。「素戔嗚(スサノオノ)―」
〔日本書紀では,「尊」を最も貴いものに,「命」をその他のものに使う〕
■二■ (代)
中古後期には,人を軽く見たりからかったりした気持ちで用いる。
(1)二人称。おまえさん。あんた。「白事(シレコト)なせそ,―/今昔 28」
(2)三人称。おかた。ひと。「この―は本よりかくえもいはぬ物狂とは知りたれども/今昔 28」
命
いのち【命】
life;→英和
one's span of life (寿命).〜拾いをする have a narrow escape.〜がけで <do something> at the risk of one's life.〜がけの desperate.→英和
〜取りの fatal <disease> .→英和
〜にかかわる be fatal;be a matter of life and death.〜の洗たくをする recreate oneself.〜あっての物種 while there is life,there is hope.
命からがら逃げる
いのちからがら【命からがら逃げる】
escape with bare life.
命じる
めいじる【命じる】
(1) ⇒命令.
(2)[任命]appoint <a person professor> ;→英和
nominate (指名).→英和
命じる
めい・じる [0][3] 【命じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「命ずる」の上一段化〕
「命ずる」に同じ。「接待役を―・じる」
命ずる
めい・ずる [0][3] 【命ずる】 (動サ変)[文]サ変 めい・ず
(1)言いつける。命令する。「部下に―・じて,やらせる」
(2)ある役職を言いつける。任命する。「係長を―・ずる」
(3)名前をつける。命名する。
命の水
いのちのみず [1] 【命の水】
ブランデー。蒸留酒。
〔(フランス) eau-de-vie の訳語から〕
命の洗濯
いのちのせんたく 【命の洗濯】
普段の苦労から解放されて,のんびり保養をすること。いのちの土用干し。「温泉につかって―をする」
命の綱
いのちのつな 【命の綱】
生命をつなぐ大切なもの。生きてゆくのに頼りとするもの。
命の親
いのちのおや [1][1][2] 【命の親】
命を助けてくれた恩人。
命世
めいせい [0] 【命世・名世】
その時代に最もすぐれていて名高いこと。また,その人。「―の雄」
命中
めいちゅう [0] 【命中】 (名)スル
ねらったものにあたること。的中。「的に―する」
命中
めいちゅう【命中(弾)】
a hit.→英和
〜する(しない) hit (miss) <the mark> .
命乞い
いのちごい [0][4] 【命乞い】 (名)スル
(1)殺されるはずの自分または他人の命を助けてくれるように頼むこと。
(2)長寿を神仏に祈ること。
命乞いをする
いのちごい【命乞いをする】
ask[plead]for one's life.
命代はり
いのちがわり 【命代はり】
生命にもかえうるほど大事なもの。「―の銀なれども/浄瑠璃・曾根崎心中」
命令
めいれい【命令】
an order;→英和
a command;→英和
a direction;→英和
instructions (訓令).〜に従う(を実行する) obey (carry out) an order.〜通りにする do as one is told.〜的な(に) imperative(ly);→英和
peremptory(-rily).→英和
〜する order[tell] <a person to do> ;give orders.‖命令法《文》the imperative (mood).
命令
めいれい [0] 【命令】 (名)スル
(1)行うよう言いつけること。上位の者が下位の者にある事をするように言うこと。また,その内容。「上官の―を伝達する」「出発を―する」
(2)国会の議決によらず行政機関が制定する法規。法律を実施するため,または法律の委任に基づいて制定される。政令・省令・外局規則・会計検査院規則・人事院規則など。
(3)行政庁が特定の人に対し,一定の作為・不作為・給付・受忍などを命ずる処分。
(4)上級の行政機関が権限により下級の行政機関に対し発する職務に関する指示。
(5)訴訟法上,裁判官が口頭弁論を経ずに行う裁判。
(6)コンピューターで,コマンドのこと。
命令形
めいれいけい [0] 【命令形】
用言・助動詞の活用形の一。六活用形のうち,第六番目に置かれる。他に命令することを表す形。形容詞・形容動詞の命令形は文語だけにあり,可能動詞と一部の助動詞には命令形がない。
命令文
めいれいぶん [3][0] 【命令文】
文の種類の一。命令・禁止の意を表す文。普通,活用語の命令形を文末に用いる。
命令法
めいれいほう [0] 【命令法】
〔imperative mood〕
インド-ヨーロッパ語の文法での法の一。命令・要求・懇請(否定の場合は禁止)など,相手に対する注文を述べるもの。命令文に用いる。
→仮定法
→直説法
命令的
めいれいてき [0] 【命令的】 (形動)
いかにも命令するような口調であるさま。
命冥加
いのちみょうが [4] 【命冥加】 (名・形動)[文]ナリ
〔神仏の加護で命が助かること〕
幸運にも,危うい命が助かること。「―な男だ」
命冥加な
いのちみょうが【命冥加な】
fortunate;→英和
lucky.→英和
命取り
いのちとり [3][5] 【命取り】
(1)病気など,死の原因となるもの。
(2)地位・名声・財産など人の大事なものを失わせる原因となるものや事柄。「ささいなスキャンダルが―になった」
(3)男の命を縮める美女。
命名
めいめい [0] 【命名】 (名)スル
名前をつけること。「生まれた子に太郎と―する」「―書」「―式」
命名する
めいめい【命名する】
name;→英和
christen.→英和
命名式 a naming ceremony;a christening.→英和
‖命名法 nomenclature.
命命鳥
めいめいちょう [0] 【命命鳥】
〔仏〕 体は一つで,頭が二つあるという想像上の鳥。みょうみょうちょう。
命婦
みょうぶ ミヤウ― [1] 【命婦】
(1)律令制で,婦人の称号の一。五位以上の位階を有する婦人を内命婦,五位以上の官人の妻を外命婦(ゲミヨウブ)という。平安中期頃からは,中級の官位の女官や中臈(チユウロウ)の女房の総称となった。この種の命婦は,父や夫の官名によって,靭負(ユゲイ)の命婦・大輔(タイフ)の命婦などと呼ばれた。
(2)中世,稲荷(イナリ)の神の使いである狐(キツネ)の異名。
命宮
めいきゅう [0] 【命宮】
人相判断術で,両眉の間。
命尽く
いのちずく 【命尽く】
命がけ。
命懸け
いのちがけ [0][5] 【命懸け】
生命を捨ててもよい覚悟で事にあたること。「―の救出作業」「―で働く」
命拾い
いのちびろい [4] 【命拾い】 (名)スル
(1)危ういところで命を落とさずにすむこと。「間一髪で―する」
(2)(比喩的に)危機を脱すること。「捕手の落球で打者は―した」
命数
めいすう [3] 【命数】
(1)命の長さ。寿命。「―が尽きる」
(2)宿命。運命。天命。
(3)数学で,ある数に名をつけること。
命数法
めいすうほう [0] 【命数法】
数学で,数に名前をつける方法。十進法における,十・百・千・万・億など。
→記数法
命日
めいにち【命日】
the anniversary of a person's death.
命日
めいにち [1] 【命日】
故人の死んだ日に当たる日。毎月のその日,あるいは毎年のその日。忌日(キニチ)。
命根
めいこん [0] 【命根】
いのちのもと。また,いのち。
命毛
いのちげ [3] 【命毛】
筆の穂の一番長い毛。筆の芯(シン)になる毛。力毛。
命玉
いのちだま [0] 【命玉】
(1)猟師が獲物を撃つためではなく,自分を守るために持っている弾丸。
(2)数珠(ジユズ)の玉の中で一番大きな玉。いのちのたま。親玉。
命知らず
いのちしらず [4] 【命知らず】 (名・形動)
(1)生命の危険を恐れずに物事をすること。また,そのような人やさま。「―の若者たち」
(2)丈夫で長持ちすること。「手紬(ツムギ)の碁盤縞は―とて親仁の着られしが/浮世草子・永代蔵 1」
命知らず
いのちしらず【命知らず】
a daredevil.→英和
〜の reckless.→英和
命終
みょうじゅう ミヤウ― [1] 【命終】 (名)スル
〔「みょうじゅ」とも〕
命が尽きること。死ぬこと。「一日一夜浄戒を持て後,―しぬ/今昔 1」
命綱
いのちづな [3] 【命綱】
(1)生命の安全をはかるため用いる綱。
(ア)足場の悪い高い所で働く時,体を縛っておく綱。
(イ)潜水夫が水に潜る時,身につけていく綱。
(ウ)難破船に投げ渡す綱。
(エ)荒天時に乗員の歩行の安全をはかって船の甲板上に張りめぐらす綱。
(2)生きるよすがとなるもの。
命脈
めいみゃく【命脈】
life.→英和
まだ〜を保っている be still alive.
命脈
めいみゃく [0] 【命脈】
(絶えることなく続く)いのち。生命。「―を保つ」「―をつなぐ」「―が尽きる」
命辛辛
いのちからがら [1] 【命辛辛】 (副)
辛うじて命だけは失わずに。やっとのことで。「―逃げ出す」
命運
めいうん【命運】
⇒運命.
命運
めいうん [0] 【命運】
そのこと(もの)の存続にかかわる重大な運命。「―が尽きる」「国家の―」
命限
いのちぎり 【命限】
いのちかぎり。いのちがけ。「何事も―と申あはせて/浮世草子・一代男 6」
命限り
いのちかぎり [4] 【命限り】
(1)(副詞的に用いて)生命のつづくだけ。生命をかけて。「―と戦う」
(2)寿命のある間。生きている間中。
命題
めいだい [0] 【命題】
(1)題をつけること。また,その題。
(2)〔論〕
〔proposition〕
判断を言語的に表現したもの。論理学では真偽を問いうる有意味な文をさす。また,その文が表現する意味内容をさす場合もある。
命題
めいだい【命題】
《論》a proposition.→英和
命題論理学
めいだいろんりがく [7] 【命題論理学】
命題の内部構造にまでは立ち入らず,要素となる命題を否定・連言・選言・含意・等値によって結合して得られる複合命題の真偽や推論形式の妥当性を調べる論理学の基礎的分野。ここで最小単位とされた命題の内部構造にまで分析を進めると,述語論理学へと発展する。
咀嚼
そしゃく [0] 【咀嚼】 (名)スル
(1)食物をかみ砕くこと。
(2)文章や言葉をよく考えて十分に理解し,味わうこと。「内容を―する」
咀嚼
そしゃく【咀嚼】
chewing;digestion (物事の).→英和
〜する chew;→英和
digest.→英和
‖咀嚼力 digestive power.
咀嚼器
そしゃくき [3] 【咀嚼器】
(1)咀嚼に関与する動物の器官の総称。口・歯や,節足動物の口器など。
(2)ワムシ類の咽頭下部の嚢(ノウ)中にある器官。食物の破砕・捕捉をつかさどり,属・種によって固有の形態を示す。
咀嚼筋
そしゃくきん [0] 【咀嚼筋】
下顎(カガク)骨と側頭骨に付着し,顎関節を動かして咀嚼運動を行う筋肉。四種の筋肉から成り,すべて三叉神経の支配をうける。
咀砕機
そさいき [2] 【咀砕機】
岩石・鉱石などを砕くのに用いる粉砕機。クラッシャー。
咄
はなし [3] 【話・咄・噺】
(1)話すこと。口に出して語ること。「―がとぎれる」「―が上手だ」「ひそひそ―」
(2)話された内容。「実のある―」「つまらない―」
(3)話題。「―を変える」「その―はやめよう」
(4)うわさ。評判。「耳寄りな―」「次の選挙に出るという―だ」
(5)話し合って決めるべき事柄。
(ア)相談ごと。「―をもち込む」「―に乗る」
(イ)交渉ごと。「―をまとめる」「―をつける」
(6)人に語り聞かせる,ある内容や筋をもった事柄。
(ア)昔ばなしや説話など。「土地に伝わる―」「桃太郎の―」
(イ)講演。演説。
(ウ)落語。小咄。《咄・噺》「人情―」「芝居―」
(エ)談話。「大臣の―」
(7)物の道理。「―のわかる人」
(8)いきさつ。事情。「その―というのを聞かせなさい」
(9)つくりごと。うそ。「あんなのはただの―さ」
(10)(形式名詞のように用いて)こと。ことがら。「こんなことで苦労するとはつまらない―だ」
咄
とつ [1] 【咄】 (感)
(1)舌打ちの音やしかる声を表す語。ちょっ。「―,この乾屎橛(カンシケツ)/草枕(漱石)」
(2)呼びかける語。
(3)驚きあやしむ語。さてさて。
咄す
はな・す [2] 【話す・咄す】 (動サ五[四])
(1)あるまとまった内容を声に出して言って,相手に伝える。「昨日の事を―・してごらん」「大声で―・す」
(2)ある言語で会話をする。「フランス語で―・す」
(3)互いに自分の考えを出し合ってじっくりと語り合う。「彼は―・してみるとなかなかしっかりした男だ」「―・せばわかる」
(4)交際する。「年久しく―・したる人なりしが/仮名草子・竹斎」
(5)〔近世遊里語〕
女郎を買う。「鹿恋(カコイ)女郎を―・すくらゐの男は/浮世草子・禁短気」
[可能] はなせる
咄咄
とつとつ [0] 【咄咄】
■一■ (副)
(1)舌うちをするさま。「之を讃美せざるは,―日本人の本色にあらず/日本風景論(重昂)」
(2)怒ったり,おどろいたりするさま。「―,何等の物乎(モノカ),と先づ驚かさるる異形の屏風巌/金色夜叉(紅葉)」
■二■ (形動タリ)
驚いて嘆声を発するさま。また,叱咤(シツタ)したり舌打ちしたりするさま。「舎利弗(シヤリホツ),一音をいだして―と叱し給ふに/太平記 24」
咄咄怪事
とつとつかいじ 【咄咄怪事】
(1)きわめて奇怪なこと。「―もあるもので/浮雲(四迷)」
(2)非常に不都合ではなはだけしからぬこと。
咄嗟
とっさ [0] 【咄嗟】
〔「咄」は舌打ちをしてしかること,「嗟」は嘆息の意〕
きわめて短い時間。あっという間。一瞬。「―の間の出来事だった」「―の場合に役に立つ」
咄嗟に
とっさに [0] 【咄嗟に】 (副)
瞬時に反応するさま。すぐさま。「―身をかわした」
咄嗟の間に合わぬ
とっさ【咄嗟の間に合わぬ】
won't do in an emergency.→英和
〜に at once;right away;promptly.→英和
咄家
はなしか [0] 【咄家・噺家】
落語などの口演を職業とする人。落語家。
咄家
はなしか【咄家】
⇒落語(家).
咄本
はなしぼん [0] 【咄本・噺本】
江戸時代,笑い話を集めた書物の総称。軽口本・落咄本などがある。半紙本から小本まで多様で,「醒睡笑」「鹿の巻筆」など多数が出版された。
咆哮
ほうこう ハウカウ [0] 【咆哮】 (名)スル
ほえること。獣などがたけりほえること。また,その声。「獅子の―」「憐むべき文明の国民は日夜に此鉄柵に噛み付いて―して居る/草枕(漱石)」
和
のど 【閑・和】 (形動ナリ)
穏やかで,静かなさま。のどか。「立つ波も―には立たぬ/万葉 3339」「明日香川…流るる水も―にかあらまし/万葉 197」
和
わ [1] 【和】
(1)対立や疎外がなく,集団がまとまっている状態。仲よく,協力しあう気持ち。「―を保つ」
(2)争いをやめること。仲直り。「―を結ぶ」
(3)うまく調和のとれていること。つり合いのとれていること。
(4)〔数〕 二つ以上の数を加えた結果の数。
⇔差
和
にこ 【和・柔】
〔「にこし」「にこやか」などの語根〕
他の語の上に付いて,柔らかな,柔和な,の意を表す。にき。「―毛(ゲ)」「―草」
和
にぎ 【和・熟】
⇒にき(和・熟)
和
にき 【和・熟】
〔中世以降は「にぎ」〕
名詞の上に付いて接頭語的に用いて,詳しい,柔らかな,細かい,穏やかな,などの意を表す。にこ。「―たえ」「―て」「―みたま」
和
わ【和】
[合計]the sum (total);→英和
⇒和解,平和.〜を結ぶ make[conclude]peace <with> .〜を乞う sue for peace.2と2の〜 ⇒足す.
和
わ 【倭・和】
中国・朝鮮で用いられた日本の古称。また,日本の自称。
和
なぎ [2] 【凪・和】
なぐこと。風がやんで,波がなくなり,海面が穏やかになった状態。
⇔時化(シケ)
「夕―」
和え
あえ アヘ 【和え・韲え】
あえること。名詞に付いて,複合語をつくる。「―物」「胡麻―」
和える
あ・える アヘル [2] 【和える・韲える】 (動ア下一)[文]ハ下二 あ・ふ
(1)野菜・魚介などを,酢・味噌・胡麻(ゴマ)などとまぜる。「酢みそで―・える」
(2)まぜっかえす。ごちゃごちゃにする。「長五郎さんの力持で,大事の帳合を―・へられた/歌舞伎・隅田春」
和える
あえる【和える】
《料理》dress <clams with miso> .→英和
和え作り
あえづくり アヘ― [3] 【和え作り・韲え作り】
魚介・鳥肉などを入れたあえもの。
和え物
あえもの アヘ― [2][0] 【和え物・韲え物】
野菜・魚介などを,酢・味噌・胡麻(ゴマ)などとまぜた料理。
和ぐ
な・ぐ [1] 【凪ぐ・和ぐ】
■一■ (動ガ五[四])
〔「薙(ナ)ぐ」と同源か〕
風や波がおさまる。「海が―・ぐ」「風が―・ぐ」
■二■ (動ガ上二)
(1)心が静まる。「我(ア)が心どの―・ぐる日もなし/万葉 4173」
(2)穏やかになる。「雲もなく―・ぎたる朝の我なれや/古今(恋五)」
〔上代は上二段活用,のち四段活用〕
和し
にこ・し 【和し・柔し】 (形ク)
やわらかい。おだやかである。「毛の―・き物,毛の荒き物/祝詞(広瀬大忌祭)」
和し
なご・し 【和し】 (形ク)
(1)なごやかである。おだやかである。「にはとりの声などさまざま―・う聞こえたり/蜻蛉(下)」
(2)やわらかである。柔軟である。「高麗(コマ)の紙の,はだこまかに―・うなつかしきが/源氏(梅枝)」
和して同ぜず
和して同ぜず
〔論語(子路)〕
人と仲よく交際はしても,おもねって自説を曲げるようなことはしない。
和す
やわ・す ヤハス 【和す】 (動サ四)
〔「やはらか」の「やは」の動詞化〕
(1)静まらせる。やわらげる。「言直し―・しまして/祝詞(大殿祭)」
(2)平定する。服従させる。「ちはやぶる人を―・せとまつろはぬ国を治めと/万葉 199」
和す
か・す クワ― 【和す】 (動サ変)
(1)他のものととけ合った状態にする。調和させる。わする。「虫声の喞々に―・して/蜃中楼(柳浪)」
(2)なごませる。やわらげる。「人ノ心ヲ―・スル/日葡」
和す
なご・す 【和す】 (動サ四)
和らげる。おだやかにさせる。「歌の道,直なればこそ鬼神をも―・しむくなれ/謡曲・梅」
和す
わ・す [1] 【和す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「和する」の五段化〕
「和する」に同じ。「歌声が―・す」
■二■ (動サ変)
⇒わする
和する
わする【和する】
be in harmony <with> (調和);make peace <with> (仲よくする).
和する
わ・する [2] 【和する】 (動サ変)[文]サ変 わ・す
(1)仲よくする。したしむ。「夫婦あい―・する」「隣邦と―・する」
(2)調子を合わせる。声を合わせる。「会長の音頭(オンド)に―・して,万歳を三唱する」
(3)混ぜ合わせる。調和して一つになる。「是れ金明水に―・して醸せるものと/不二の高根(麗水)」「麨(ムギコ)を蘇蜜に―・して其御身に塗り/今昔 3」
(4)おだやかになる。なごむ。「春風の―・するが如く/福翁百話(諭吉)」
(5)他人の漢詩の韻に合わせて漢詩を作る。
(6)外国語の表現を日本語に改める。「ラチンヲ―・シテ日本ノ口ト為スモノナリ/天草本伊曾保」
和ふ
あ・う アフ 【和ふ・韲ふ】 (動ハ下二)
⇒あえる
和ふ
あまな・う 【和ふ・甘なふ】 (動ハ四)
(1)和解する。同意する。「奏(モウ)す所を推(タズ)ね問ひて,相疑ふことを―・はしむ/日本書紀(継体訓)」
(2)甘んじて受ける。満足する。「古人の糟粕を―・つて,空く一生を区々の中に誤る/太平記 1」
(3)言葉をやわらげる。「事ヲ―・イ,面ヲヘツロウ/日葡」
和ぶ
にき・ぶ 【和ぶ】 (動バ上二)
くつろぐ。なれ親しむ。「大王(オオキミ)の命(ミコト)かしこみ―・びにし家を置き/万葉 79」
和まる
のどま・る 【和まる】 (動ラ四)
人の心や世相が落ち着く。のどかになる。「心も―・らず,目もくらき心地して/源氏(蜻蛉)」
和む
にこ・む 【和む】 (動マ四)
なごむ。なごやかになる。「天神地祇共に―・む/日本書紀(崇神訓)」
和む
なごむ【和む】
calm down;be softened.
和む
なご・む [2] 【和む】
■一■ (動マ五[四])
気持ちがおだやかになる。なごやかになる。「優しい笑顔に心が―・む」「あら人神も―・むまで/後拾遺(雑三)」
■二■ (動マ下二)
⇒なごめる
和む
のど・む 【和む】 (動マ下二)
(1)心や気持ちをゆったりさせる。のどかにする。「惑はれ侍る心をえ―・め侍らねば/源氏(葵)」
(2)動作が控えめに行われるようにする。「その七夕の裁ち縫ふ方を―・めて,長き契りにぞあえまし/源氏(帚木)」
(3)時日を延ばす。猶予する。「限りある御命にて此の世尽き給ひぬとも,ただ今すこし―・め給へ/源氏(若菜下)」
和める
なご・める [3] 【和める】 (動マ下一)[文]マ下二 なご・む
おだやかにする。なだめる。しずめる。「神ヲ―・メル/ヘボン(三版)」「さて腹立てなむ,猶―・めさせおはしませ/落窪 2」
和や
なごや 【和や】
〔「や」は接尾語〕
なごやかなこと。やわらかいもの。「蒸し衾(ブスマ)―が下に臥せれども妹とし寝(ネ)ねば肌し寒しも/万葉 524」
→にこや
和や
にこや 【和や・柔や】
肌ざわりがやわらかいこと。また,やわらかなもの。「苧衾(ムシブスマ)―が下に/古事記(上)」
→なごや
和やか
にこやか [2] 【和やか】 (形動)[文]ナリ
(1)うれしそうににこにこしているさま。「―な顔つき」
(2)ものやわらかなさま。優美なさま。「(筆跡ノ)―なる方の御なつかしさは,殊なるものを/源氏(梅枝)」
[派生] ――さ(名)
和やか
なごやか [2] 【和やか】 (形動)[文]ナリ
(1)気分がやわらいでいるさま。おだやか。「―な雰囲気」「―に話し合う」
(2)態度・物腰のやわらかなさま。しなやか。「狩衣姿なる男しのびやかにもてなし,―なれば/源氏(蓬生)」
[派生] ――さ(名)
和やかな
なごやか【和やかな(に)】
peaceful(ly);→英和
mild(ly);→英和
genial (にこやかな).→英和
和やぐ
なごや・ぐ [3] 【和やぐ】 (動ガ五[四])
なごやかになる。穏やかになる。「気持ちが―・いだ」「座が―・ぐ」
和よか
にこよか 【和よか】 (形動ナリ)
(1)ものやわらかなさま。なごやか。「にこ草の―にしも思ほゆるかも/万葉 4309」
(2)にっこり笑うさま。にこやか。「葦垣の中のにこ草―に我と笑まして人に知らゆな/万葉 2762」
和ら
やわら ヤハラ [0] 【柔ら・軟ら・和ら】
■一■ (名)
(1)柔道。柔術。
(2)船が接触した時の衝撃を少なくするため舷側に下げる藁(ワラ)製の球。かませ。じんた。
■二■ (名・形動)
(1)やわらかなこと。多く複合語として用いる。「―だたみ」「―炭(ズミ)」
(2)おだやかで温厚な・こと(さま)。「私が―で申すうち,お返しなさるが,あなたのお為/歌舞伎・四谷怪談」
和らぎ
やわらぎ ヤハラギ [0] 【和らぎ】
やわらぐこと。おだやかになること。また,その状態。
和らぐ
やわら・ぐ ヤハラグ [3] 【和らぐ】
〔形容動詞「やはら」の動詞化〕
■一■ (動ガ五[四])
(1)激しさや厳しさが静まる。穏やかになる。「寒さが―・ぐ」「表情が―・ぐ」
(2)打ち解ける。むつまじくなる。「兄弟よろこび―・ぎて/日本書紀(顕宗訓)」
(3)やわらかになる。「水がかかれば殊の外―・いでよい/狂言記・皸」
■二■ (動ガ下二)
⇒やわらげる
和らぐ
やわらぐ【和らぐ】
soften;→英和
lessen (苦痛などが);→英和
calm[cool]down (心が);moderate (暑さが).→英和
和らげ
やわらげ ヤハラゲ 【和らげ】
難解な事柄を,やさしく説明すること。「フンベツシニクキコトバノ―/天草本伊曾保」
和らげる
やわら・げる ヤハラゲル [4] 【和らげる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 やはら・ぐ
(1)やわらぐようにする。「緊張を―・げる」「男女の中をも―・げ/古今(仮名序)」
(2)わかりやすくする。平易にする。「万葉集を―・げられけるもこの御すすめとぞ/十訓 7」
和らげる
やわらげる【和らげる】
soften;→英和
[苦痛などを]allay;→英和
ease;→英和
lessen;→英和
relieve;→英和
[心を]soothe;→英和
calm (down).→英和
和ら紙
やわらがみ ヤハラ― [3] 【和ら紙】
やわらかな紙。鼻紙などに用いる。吉野紙。
和丈
わじょう 【我丈・和丈】 (代)
二人称。相手を親しんで呼ぶ語。おまえ。「げにも―の不審の通り/浮世草子・元禄太平記」
和三盆
わさんぼん [2] 【和三盆】
日本で作った上等の砂糖。中国から輸入した砂糖(唐三盆)と区別する呼び方。白下糖から糖蜜を抜いて,さらす工程を繰り返して作る。三盆白。
和上
かしょう クワシヤウ [1] 【和尚・和上】
〔「か」は漢音〕
(1)天台宗・華厳宗などで,戒を授ける師の僧。また,高徳の僧。
(2)僧位の称。
〔真言宗・真宗・法相宗・律宗では「わじょう」,禅宗・浄土宗では「おしょう」〕
和上
わじょう [1] 【和尚・和上】
律宗・法相宗・真言宗で,授戒の師となる僧。また,修行をつんだ高僧。
〔禅宗・浄土宗では「おしょう」,華厳宗・天台宗では「かしょう」〕
和上臈
わじょうろう 【我上臈・和上臈】 (代)
二人称。身分の高い女性に対して親しみの気持ちをこめて用いる語。「あら痛はしや候ふ。さすがに―は,常磐腹には三男/謡曲・鞍馬天狗」
和与
わよ [1] 【和与】
〔中世の法律用語〕
(1)訴訟・紛争の当事者による和解・妥協。特に,幕府法廷の裁許以前に,当事者間で和解に達すること。「―して命は生きたれども/盛衰記 37」
(2)中世,神仏への寄進,血縁・非血縁者への贈与。このうち血縁者(養子・弟子を含む)以外に対する自発的な贈与を他人和与という。
和与状
わよじょう [2] 【和与状】
和与{(1)}に達した当事者が,その内容条件を克明に記した文書。担当奉行人の裏書をうけたのち,相互に交換されるのを常とした。
和世
にこよ [0] 【和世】
六月および一二月の大祓のとき,神祇官から天皇の贖物(アガモノ)として奉る和栲(ニキタエ)の衣。
⇔荒世
和中散
わちゅうさん [0] 【和中散】
日本で経験的に用いられている生薬処方。枇杷(ビワ)の葉,縮砂(シユクシヤ),桂枝など九種類の生薬より成る。食中(アタ)りの際に用いられる。
和主
わぬし 【我主・和主】 (代)
二人称。対等またはそれ以下の相手に対して親しみの気持ちをもって用いる。そなた。おぬし。「―の問はれんほどのこと,何事なりとも答へ申さざらんや/徒然 135」
和了
ホーラ [1] 【和了】
〔中国語〕
麻雀で,上がること。自分で牌をもってきて上がる自摸和(ツーモーホー)と,他家の捨て牌で上がる栄和(ロンホー)がある。
和事
わごと [1][0] 【和事】
歌舞伎の演技・演出の一。濡れ事・やつし・恋愛・情痴を演ずるもの。江戸の荒事に対し上方の伝統的な芸。
→荒事
→実事(ジツゴト)
和事師
わごとし [3] 【和事師】
和事をもっぱら演ずる俳優。
和井内
わいない ワヰナイ 【和井内】
姓氏の一。
和井内貞行
わいないさだゆき ワヰナイ― 【和井内貞行】
(1858-1922) 養魚事業家。秋田県生まれ。魚がすまないとされた十和田湖に,北海道支笏(シコツ)湖からヒメマスを移し,養殖に成功した。
和人
わひと 【我人・和人】 (代)
二人称。相手に対して,親しみの気持ちをもって,また,軽んじ卑しめて呼ぶ語。おまえ。「―,我人也/藻塩草」
和人
わじん [0] 【倭人・和人】
古く中国で,日本人の称。
和人ども
わひとども 【我人ども・和人ども】 (代)
二人称。相手に対して,軽んじ卑しめる気持ちで用いる。複数の相手に向かっていうことが多いが,単数の相手にもいう。おまえら。「―が心剛ならば,など軍には勝たずして,負けて落つるぞ/平治(中)」「さいふ―こそ,伊勢の鈴鹿山にて山賊(ヤマダチ)して,妻子をもやしなひ/平家 11」
和仏
わふつ [0] 【和仏】
(1)日本とフランス。
(2)「和仏辞典」の略。
⇔仏和
和仏辞典
わふつじてん [4] 【和仏辞典】
ある日本語に相当するフランス語を求める辞書。
⇔仏和辞典
和俗
わぞく [1] 【和俗】
日本の風俗。日本の言いならわし。
和俗
わぞく 【我俗・和俗】 (代)
二人称。在俗の男性に対して,親しみの気持ちをもって,また,軽んじ卑しめて呼ぶ語。おまえ。「抑―は平家伺候の家人か/盛衰記 36」
和倉温泉
わくらおんせん 【和倉温泉】
石川県七尾市にある温泉。食塩泉。能登半島七尾湾に突出する小半島の先端に位置し,前面に能登島が浮かぶ景勝地。
和傘
わがさ [0][2] 【和傘】
竹の骨に和紙・絹布などを糊(ノリ)で張った傘。雨傘(蛇の目傘・番傘など)と日傘がある。
→洋傘
和僧
わそう 【我僧・和僧】 (代)
二人称。僧侶に対して親しみの気持ちをもって,また,軽んじ卑しめて呼ぶ語。「―は何人ぞ/宇治拾遺 13」「―のぼて物詣(ブツケイ)するやうにて,たばかてうて/平家 12」
和先生
わせんじょう 【我先生・和先生】 (代)
二人称。相手に対して親しみの気持ちをもって,また,軽んじ卑しめて呼ぶ語。そこもと。おまえ。「―は,いかで此の鮭をぬすむぞ/宇治拾遺 1」
和光
わこう [1] 【和光】
(1)仏が本来の智慧(チエ)の力をやわらげること。また,「和光同塵」の略。「仏法の大きなる益をも悟らず,―の深き心をも知らず/沙石(序)」
(2)おだやかな威光。「天神地祇感応の―を添へ/浄瑠璃・用明天皇」
和光
わこう ワクワウ 【和光】
埼玉県南部の市。もと川越街道の宿場町。自動車・電機工業が立地。近年,住宅地として発展。
和光同塵
わこうどうじん [1] 【和光同塵】
(1)〔老子「和�其光�,同�其塵�」〕
すぐれた才能を隠して,俗世間に交わること。
(2)〔仏〕 仏が,仏教の教化を受け入れることのできない人を救済するため,本来の智慧(チエ)の力をやわらげ,人々の受け入れやすい姿をとって現れること。
和光垂迹
わこうすいじゃく [1] 【和光垂迹】
〔仏〕 仏・菩薩などが衆生(シユジヨウ)救済のため,威光を和らげ別の姿をとってこの世に現れること。「和光同塵」を本地垂迹説の立場からいう語。
和光大学
わこうだいがく 【和光大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は町田市。
和党
わとう 【我党・和党】 (代)
二人称。複数の相手に対して親しみの気持ちをもって,また,軽んじ卑しめて呼ぶ語。おまえたち。その方たち。「―たちこそ,させる能もおはせねば,物をも惜しみ給へ/宇治拾遺 3」
和入道
わにゅうどう 【我入道・和入道】 (代)
二人称。出家した者に対して親しみの気持ちをこめて,また,軽んじ卑しめて呼ぶ語。「かく宣ふ―は,いかに王孫とこそ名乗り給へども/盛衰記 5」
和刻本
わこくぼん [0] 【和刻本】
「和版(ワハン)」に同じ。
和協
わきょう [0] 【和協】 (名)スル
「和衷協同(ワチユウキヨウドウ)」の略。
和南
わなん [1] 【和南】
〔梵 vandana〕
〔仏〕
〔「わな」「おな」「おなん」とも。礼・帰礼・恭敬の意〕
目上の人に対して言葉をかけるときに口にする挨拶(アイサツ)の語。
和句解
わくげ 【和句解】
語学書。六巻。松永貞徳著。1662年刊。約一五〇〇語をイロハ順に並べ,音の類似や省略などに基づいて語源を説く。「和語のしるべ」とも。
和合
わごう [0] 【和合】 (名)スル
(1)うちとけて仲よくすること。「家内の―することは/花間鶯(鉄腸)」
(2)結婚すること。男女が性のいとなみをすること。
(3)混ぜ合わせること。「此を取りて―して父の王に奉る/今昔 2」
和合
わごう【和合】
[調和]harmony;→英和
unity;→英和
peace (平和).→英和
〜する live together[get along]harmoniously.
和合人
わごうじん 【和合人】
「滑稽(コツケイ)和合人」の略称。
和合僧
わごうそう [2] 【和合僧】
⇒僧
和合神
わごうじん [2] 【和合神】
文化文政期(1804-1830)に流行した男女の和合をつかさどる神。二体並び,蓬頭(ホウトウ)笑面,緑衣で,一人は左手に鼓をさげ右手に棒を持つ。もと,中国の民間信仰による幸福の神で,寒山拾得の像に象(カタド)るという。
和同
わどう [1] 【和同】
とけあって一つになること。「昼夜―にして漏刻に迷ひ/新撰朗詠集」
和同開宝
わどうかいほう [4] 【和同開珎・和同開宝】
「珎」の字を,「寳(寶の俗字)」のウ冠と貝とを省略したものとみて読んだもの。
→わどうかいちん
和同開珎
わどうかいほう [4] 【和同開珎・和同開宝】
「珎」の字を,「寳(寶の俗字)」のウ冠と貝とを省略したものとみて読んだもの。
→わどうかいちん
和同開珎
わどうかいちん [4] 【和同開珎】
日本最初の銭で,皇朝十二銭の第一。「珎」を珍(チン)の異体文字とする説と,「寳(寶の俗字)」の略体文字として「ほう」と読む説とがある。708年(和銅1)武蔵国から和銅を献上したので政府は年号を和銅と改め,五月に銀銭,八月に銅銭を鋳造した。銀銭は翌年廃止。銅銭は畿内で流通し,京都・山口などに鋳造銭司遺跡がある。
和銅開珎[図]
和名
わめい【和名】
the Japanese name <for> .
和名
わめい [0] 【和名】
日本での呼び名。特に,動植物の学名に対する日本語の名称。普通,片仮名で表記する。
→学名
→漢名
和名
わみょう [0] 【和名・倭名】
日本での呼び名。わめい。
和名抄
わみょうしょう ワミヤウセウ 【和名抄・倭名鈔】
「倭名類聚鈔(ワミヨウルイジユシヨウ)」の略。
和君
わぎみ 【我君・和君】 (代)
二人称。親しみを込めて呼びかける語。あなた。「―はまたいどこへおはしますぞ/今昔 17」
和国
わこく 【倭国・和国】
(1)日本国。日本。「―は単律の国にて,呂の音なし/徒然 199」
(2)漢代以降,中国で日本の称。
和坊主
わぼうず 【我坊主・和坊主】 (代)
二人称。僧侶に対して,軽んじ卑しめる気持ちで用いる。「やい―,此の肩箱を晩の泊り迄持て/狂言・犬山伏(虎寛本)」
和声
わせい [1] 【和声】
音楽で,和音を継続的に連ねたもの。また,その連ね方。特に,一定の法則(和声法)に基づく和音連結を指していう。ハーモニー。
和声
かせい クワ― [1] 【和声】
⇒わせい(和声)
和声
わせい【和声】
《楽》⇒和音.
和声法
わせいほう [0] 【和声法】
和声を作るやりかた。対位法とともに作曲技法の重要な一面をなす。
和声的短音階
わせいてきたんおんかい [8] 【和声的短音階】
短音階の一。和声上の要求により,自然的短音階の第七音を半音高めたもの。
→旋律的短音階
和大黄
わだいおう [2] 【和大黄】
(1)植物ギシギシの古名。
(2)唐(カラ)大黄の根茎を乾燥したもの。健胃剤などとする。
和女
わじょ 【我女・和女】 (代)
二人称。女性に対して親しみの気持ちをこめて用いる語。「―に名残は惜しけれどもよ/狂言謡」
和女房
わにょうぼう 【我女房・和女房】 (代)
二人称。女性に対して親しみの気持ちをこめて用いる。「―の歎きをとぶらはぬと恨み給ふなるは/沙石 3」
和女郎
わじょろう 【我女郎・和女郎】 (代)
二人称。女性に対して親しみの気持ちをこめて用いる語。「―の嫁入りの小袖の数は何々/狂言・吃(虎寛本)」
和妙
にきたえ 【和栲・和妙】
細い繊維で緻密に織った布。また,打ってやわらかくした織物。
⇔荒栲(アラタエ)
「御服(ミソ)は明るたへ・照るたへ・―・荒たへに/祝詞(祈年祭)」
和姦
わかん [0] 【和姦】
男女の合意の上での姦通。
⇔強姦(ゴウカン)
和子
わこ 【和子・若子】
■一■ (名)
良家や目上の人の男の子供。坊っちゃん。「―様は道草か/浄瑠璃・千本桜」
■二■ (代)
二人称。貴人の男の子に対していう語。「まちつとの所ぢや。煩ふまいぞ,これ―/浄瑠璃・新版歌祭文」
和子様
わこさま [1] 【和子様・若子様】
良家の男の子を敬っていう語。わかさま。わかごさま。「―の御差初(サシゾメ)をいつかいつかと存じてござれば/狂言・鐘の音(虎寛本)」
和字
わじ [1] 【和字・倭字】
(1)日本で発生し発達した文字。仮名。
(2)「国字(コクジ)」に同じ。
和字古今通例全書
わじここんつうれいぜんしょ 【和字古今通例全書】
仮名遣い書。八巻。橘成員(タチバナナリカズ)著。1696年刊。契沖の「和字正濫鈔」を難じ,行阿の「仮名文字遣」を範として旧来の定家仮名遣いの立場に基づく仮名遣いを主張する。
和字大観抄
わじたいかんしょう ワジタイクワンセウ 【和字大観抄】
語学書。二巻。文雄(モンノウ)著。1754年刊。仮名遣い・仮名文字・五十音図・いろは歌など仮名について概説する。
和字正濫鈔
わじしょうらんしょう ワジシヤウランセウ 【和字正濫鈔】
語学書。五巻。契沖著。1695年刊。上代・中古初期の文献の仮名遣いを調査して体系的にまとめたもの。実証的な研究方法は後の文献研究の指針となった。本書にまとめられた仮名遣いは後人の補訂を経て,明治以降いわゆる歴史的仮名遣いとして規範化された。
→歴史的仮名遣い
和学
わがく [0] 【和学・倭学】
日本古来の文学・言語・歴史・有職などを研究する学問。国学。皇学。
→漢学
→洋学
和学所
わがくしょ 【和学所】
和学講談所の略称。
和学者
わがくしゃ [3][2] 【和学者】
和学を修めた人。和学を研究している人。
和学講談所
わがくこうだんしょ 【和学講談所】
1793年,塙保己一が幕府公認のもとに創設した,和学の教授や文献史料の収集整理を行う学問所。「群書類従」「武家名目抄」などを編纂(ヘンサン)。1868年廃止。和学所。
和実
わじつ [1] 【和実】
歌舞伎で,和事(ワゴト)と実事(ジツゴト)とを折衷したような役柄。また,その演技。また,和事と実事。
和室
わしつ [0] 【和室】
伝統的な日本風の部屋。畳を敷いた部屋。日本間。
⇔洋室
和宮
かずのみや 【和宮】
(1846-1877) 仁孝天皇の第八皇女。孝明天皇の妹。名は親子。公武合体論に伴って,1862年徳川家茂に降嫁。家茂の死後,剃髪して静寛院宮と号す。江戸城明け渡しに尽くした。
和尊
わみこと 【我尊・和尊】 (代)
二人称。相手に対して,親しみの気持ちあるいは軽い敬意の気持ちで用いる。おまえ。「此の立てる榲(スギ)の木は,―の目には見ゆや/今昔 27」
和小屋
わごや [0] 【和小屋】
小屋梁の上に束を立てて,棟木・母屋・垂木を架けて屋根を支える日本の伝統的な小屋組。大きい梁間には適さないが,施行が簡便で増改築が容易。
和尚
おしょう【和尚】
a Buddhist priest;a bonze.→英和
和尚
かしょう クワシヤウ [1] 【和尚・和上】
〔「か」は漢音〕
(1)天台宗・華厳宗などで,戒を授ける師の僧。また,高徳の僧。
(2)僧位の称。
〔真言宗・真宗・法相宗・律宗では「わじょう」,禅宗・浄土宗では「おしょう」〕
和尚
わじょう [1] 【和尚・和上】
律宗・法相宗・真言宗で,授戒の師となる僧。また,修行をつんだ高僧。
〔禅宗・浄土宗では「おしょう」,華厳宗・天台宗では「かしょう」〕
和尚
おしょう ヲシヤウ [1] 【和尚】
〔梵 upādhyāya の俗語形の音訳〕
(1)戒を授ける師となる僧。また,高徳の僧。師僧。和上。
〔華厳宗・天台宗では「かしょう」,律宗・法相宗・真言宗では「わじょう」と読む〕
(2)寺の住職。また,一般に僧侶。「山寺の―さん」
(3)(武芸や茶道など)その道で優れた人。一芸に秀でた人。
〔「和」の音は,「ワ」は呉音,「カ」は漢音,「オ」は唐音〕
和尚吉三
おしょうきちさ ヲシヤウ― 【和尚吉三】
歌舞伎「三人吉三廓初買(クルワノハツガイ)」の主人公三人吉三のうちの一人で,坊主あがりの盗賊。首領格。
和州
わしゅう 【和州・倭州】
大和(ヤマト)国の別名。
和差算
わさざん [2] 【和差算】
〔数〕 算術における四則応用問題の一。大小二数の和と差を知って,それら二数のおのおのを求める問題。大小算。
和市
わし [1] 【和市】
古代・中世の市場における双方の合意に基づいた売買行為。また,その合意による売買価格。相場。
和布
わかめ [1][2] 【若布・和布・稚海藻・裙蔕菜】
褐藻類コンブ目の海藻。日本沿岸の干潮線下に生じ,養殖もされる。葉は柔らかく粘滑で,羽状に分裂し,長さ60〜100センチメートル,幅30〜40センチメートルになる。茎状部の基部に「めかぶ」と呼ばれる厚い胞子葉がつく。生(ナマ)で,あるいは乾燥したものを水でもどして食用とする。古名ニキメ・メノハ。[季]春。《みちのくの淋代(サビシロ)の浜―寄す/山口青邨》
若布[図]
和布
にきめ 【和布】
ワカメなど,やわらかな海藻類。「瀬門のわかめは人のむた荒かりしかど我とは―/万葉 3871」
和布刈
めかり [0] 【和布刈(り)】
ワカメなどの海藻を刈ること。
和布刈の神事
めかりのしんじ 【和布刈(り)の神事】
山口県下関市の住吉神社,福岡県北九州市門司の和布刈(メカリ)神社で,陰暦大晦日(オオミソカ)の夜半に神楽を奏し,未明に神官が海底のワカメを刈って神前に供える神事。[季]冬。
和布刈り
めかり [0] 【和布刈(り)】
ワカメなどの海藻を刈ること。
和布刈りの神事
めかりのしんじ 【和布刈(り)の神事】
山口県下関市の住吉神社,福岡県北九州市門司の和布刈(メカリ)神社で,陰暦大晦日(オオミソカ)の夜半に神楽を奏し,未明に神官が海底のワカメを刈って神前に供える神事。[季]冬。
和布刈り舟
めかりぶね [4] 【和布刈(り)舟】
ワカメなどの海藻をとる舟。[季]春。
和布刈舟
めかりぶね [4] 【和布刈(り)舟】
ワカメなどの海藻をとる舟。[季]春。
和布蕪
めかぶ [1] 【和布蕪】
「めかぶら(和布蕪){(1)}」に同じ。
和布蕪
めかぶら [2] 【和布蕪】
(1)ワカメの茎の両縁にできるひだ状の成実葉。歯ごたえがあり,ぬめりが強い。めかぶ。
(2)的矢の矢じりの一種。{(1)}を乾かし固めて作ったもの。
和幣
にきて 【和幣】
〔後世「にぎて」とも〕
麻などの繊維で織った,神にささげるための布。のち,絹・紙なども使われた。ぬさ。みてぐら。「下枝に白―・青―を取り垂(シ)でて/古事記(上)」
和平
わへい【和平】
peace.→英和
‖和平工作 a peace move.和平交渉 a peace negotiation.
和平
わへい [1] 【和平】 (名)スル
(1)争いがなく穏やかなこと。平和。「百年もの間―が続く」
(2)戦いをやめ,仲直りすること。「―を申し入れる」
(3)気候が穏やかなこと。
和式
わしき [0] 【和式】
日本風の作り方・やり方。日本式。和風。
⇔洋式
和弦
わげん [0] 【和弦】
⇒和音(ワオン)(1)
和御前
わごぜ 【我御前・和御前】 (代)
二人称。女性を親しんで呼ぶのに用いる。あなた。そなた。「いでいで―があまりにいふ事なれば,見参してかへさん/平家 1」
和御女
わごじょ 【我御女・和御女】 (代)
二人称。女性を親しんで呼ぶのに用いる。「―たちにさす合点,こて��とむつかしい事はいらぬ/浄瑠璃・菅原」
和御寮
わごりょ 【我御料・和御寮】 (代)
〔「わごりょう」の転〕
二人称。対等もしくはそれ以下の相手に対して,親しみをもって呼ぶ語。男女にかかわらず用いる。おまえ。「身共は不案内な。―が案内者ぢや程に,―がよいやうに分別さしめ/狂言・目近籠骨」
和御寮
わごりょう 【我御料・和御寮】 (代)
「わごりょ(我御料)」に同じ。「―は,其の年までも妻をもたぬ程に,やりたいなう/狂言・八幡の前」
和御房
わごぼう 【我御房・和御房】 (代)
二人称。僧侶を親しんで呼ぶ語。「―は命惜しくは無きか/今昔 23」
和御魂
にきみたま 【和御魂】
平和・静穏などの作用をする霊魂・神霊。にきたま。
⇔荒御魂
「―は王身(ミツイデ)に服(シタガ)ひて寿命(ミイノチ)を守らむ/日本書紀(神功訓注)」
和悦
わえつ [0] 【和悦】 (名)スル
心をやわらげて,よろこぶこと。「万物―する」
和戦
わせん [1] 【和戦】
和睦と戦争。また,和睦。「―両様の構え」
和戦
わせん【和戦(両様の構えをする)】
(be prepared for both) war and peace.
和手
にこで 【和手・柔手】
やわらかな手。「向つ嶺(オ)に立てる夫(セ)らが―こそ我が手を取らめ/日本書紀(皇極)」
和敬
わけい [1] 【和敬】
心をおだやかにつつしみ深く保ち,敬いの気持ちをもつこと。
和敬清寂
わけいせいじゃく [0] 【和敬清寂】
茶道で重んじられる精神。和敬は茶会において,主客がもっぱらとすべき精神,清寂は茶室・茶庭・茶器など全般に備わるべき精神をいう。
和数字
わすうじ [2] 【和数字】
「漢数字」に同じ。
⇔洋数字
和文
わぶん [0] 【和文】
(1)日本語で書かれた文章。日本文。国文。邦文。
(2)和語を用い,主として平仮名を用いて書かれた文。平安時代の物語などにみられる優雅な文章。
(3)日本の文字。仮名(カナ)。
和文
わぶん【和文(の)】
(in) Japanese.→英和
和文英訳 a translation from Japanese into English.和文タイプ a Japanese typewriter.
和文体
わぶんたい [0] 【和文体】
平安時代,物語・仮名日記などに見られる文体で,主として女子が平仮名を用いて書いたもの。また,それに倣(ナラ)った文体。漢文体・漢文訓読体などに対していう。
和文英訳
わぶんえいやく [4] 【和文英訳】
日本語の文を英語の文に翻訳すること。
和方
わほう [0] 【和方】
漢方に対して,日本古来の医方。日本古来の医術。
和方家
わほうか [0] 【和方家】
和方による医者。
和時計
わどけい [2] 【和時計】
江戸時代,西洋時計の機構に倣って日本で作られた時計。工夫を加えて不定時法の表示を行うものが作られるに至った。櫓(ヤグラ)時計・尺時計・印籠時計・枕時計など。
和暦
われき [0] 【和暦】
日本で使われた暦。また,日本の年号。
和書
わしょ [1] 【和書】
(1)日本語で書かれた本。
(2)和綴(ト)じの本。和本。
和書
わしょ【和書】
a Japanese book.
和服
わふく【和服】
Japanese clothes.
和服
わふく [0] 【和服】
古くから日本で用いられてきた様式の衣服。着物。
⇔洋服
和朝
わちょう [1] 【和朝・倭朝】
日本の朝廷。また,日本の国。わが国。
和本
わほん【和本】
a book bound in Japanese style (和とじの本).
和本
わほん [0] 【和本】
和紙を和綴(ワト)じにして作った本。
⇔洋本
和机
わづくえ [2] 【和机】
畳や床にすわって使う日本式の机。
和林檎
わりんご [2] 【和林檎】
リンゴ{(2)}の別名。
和栲
にきたえ 【和栲・和妙】
細い繊維で緻密に織った布。また,打ってやわらかくした織物。
⇔荒栲(アラタエ)
「御服(ミソ)は明るたへ・照るたへ・―・荒たへに/祝詞(祈年祭)」
和楽
わらく [0][1] 【和楽】 (名)スル
なごやかに楽しむこと。「風俗改変して人心―するなり/明六雑誌 23」
和楽
わがく [1] 【和楽】
日本古来の音楽。邦楽。
和様
わよう [0] 【和様】
(1)日本古来の様式。日本風。和風。
(2)書道で,中国の書法を基礎に日本で創始された書体。漢字を,柔らかく流麗に書き表したもの。世尊寺流・御家流などの流派がある。
(3)〔建〕 鎌倉時代に中国から伝来した唐様・天竺(テンジク)様の新様式に対する,それ以前からの建築様式の呼称。飛鳥・奈良時代に中国から伝えられ,その後日本化した建築様式。興福寺東金堂など。
→寺院建築
和歌
わか【和歌(をよむ)】
(compose) a tanka[a 31-syllable Japanese poem].
和歌
わか [1] 【和歌・倭歌】
(1)漢詩に対して,奈良時代までに発生した日本固有の詩歌の称。長歌・短歌・旋頭(セドウ)歌・片歌などの総称。後世,他の形式がすたれ,もっぱら短歌をさすようになった。やまとうた。
(2)〔万葉集の題詞から〕
和(コタ)える歌。唱和した歌。かえしうた。
(3)(普通「ワカ」と書く)能で,多く舞の直後に来る謡物。短歌の形式をなす。
和歌三神
わかさんじん [1][0][3] 【和歌三神】
和歌の守護神と仰がれる三柱の神。普通,住吉明神・玉津島明神・柿本人麻呂をいうが,住吉明神・玉津島明神・天満天神,または柿本人麻呂・山部赤人・衣通姫(ソトオリヒメ)とするなど,諸説がある。
和歌九品
わかくほん 【和歌九品】
〔「わかくぼん」とも〕
平安中期の歌論書。一巻。藤原公任著。1009年以後に成立。和歌を九品等に分け,例歌を二首ずつ挙げて批評する。余情を最も重んじている。
和歌八重垣
わかやえがき ワカヤヘガキ 【和歌八重垣】
歌学書。七巻。有賀長伯(アルガチヨウハク)著。1700年刊。和歌を詠む心得や,学び方,会席の作法,禁制用捨の説明など,初心者のための啓蒙書。
和歌囃子
わかばやし [3] 【若囃子・和歌囃子】
囃子の一種。享保年間(1716-1736),武蔵国葛西金町香取明神の神主の能勢環(ノセタマキ)が村内の若者らに教え,祭礼に出したことに始まるという。騒々しいので「ばか囃子」と俗称。葛西(カサイ)囃子。
和歌四天王
わかしてんのう [1][4][6] 【和歌四天王】
和歌に優れた四人。
(1)鎌倉末から南北朝時代にかけての二条派の歌僧,頓阿・慶運・浄弁・吉田兼好の称。為世門の四天王。
(2)江戸後期,京都にいた四人の歌人。澄月(1714-1798)・慈延(1748-1805)・小沢蘆庵・伴蒿蹊(バンコウケイ)の称。平安の四天王。
和歌四式
わかししき 【和歌四式】
奈良・平安時代の四つの歌学書「歌経標式」「喜撰式」「孫姫(ヒコヒメ)式」の和歌三式と「石見女(イワミノジヨ)式」の総称。四家式。
和歌山
わかやま 【和歌山】
(1)近畿地方南西部の県。かつての紀伊国の大部分を占める。西は紀伊水道,南は太平洋に面する。紀伊山地が大部分を占め,北部に和泉山脈,北西部に和歌山平野がある。県庁所在地,和歌山市。
(2)和歌山県北西部の市。県庁所在地。紀ノ川下流域を占める。近世,紀州徳川氏五五万石の城下町。吉野杉の集散地で,製材・木工業が盛ん。臨海部は重化学工業地帯。紀三井寺・和歌浦がある。
和歌山大学
わかやまだいがく 【和歌山大学】
国立大学の一。1922年(大正11)創立の和歌山高商(のち和歌山経専)と和歌山師範・同青年師範が合併し,49年(昭和24)新制大学となる。本部は和歌山市。
和歌山県立医科大学
わかやまけんりついかだいがく 【和歌山県立医科大学】
公立大学の一。創立は1874年(明治7)の和歌山医学校にさかのぼり,1945年(昭和20)設立の県立医学専門学校を母体として,48年設立。52年新制大学となる。本部は和歌山市。
和歌山線
わかやません 【和歌山線】
JR 西日本の鉄道線。奈良県王寺(オウジ)・高田・五条・和歌山間,87.9キロメートル。奈良盆地と紀ノ川流域を結ぶ。
和歌所
わかどころ 【和歌所】
宮中で,和歌の講義・勅撰和歌集の編纂(ヘンサン)をつかさどった役所。951年,村上天皇が梨壺に設置したのにはじまるが,常設の機関ではない。明治になって,御歌所として復活。
和歌浦
わかのうら 【和歌浦】
和歌山市南部の海岸景勝地。和歌川河口を占め,片男波(カタオナミ)の砂嘴(サシ)に囲まれる。東照宮・天満宮・玉津島神社などがあり,北西に新和歌浦・奥和歌浦が連なる。((歌枕))「―に潮満ち来れば潟(カタ)をなみ葦辺(アシヘ)をさして鶴(タズ)鳴き渡る/万葉 919」
和歌童蒙抄
わかどうもうしょう 【和歌童蒙抄】
歌学書。一〇巻。藤原範兼著。一二世紀中頃の成立。万葉集をはじめ諸歌集の歌語を分類注釈した九巻と,雑体・歌の病・歌合判を論じた一巻とから成る。六条家の歌学に影響を与えた。
和殿
わどの 【我殿・和殿】 (代)
二人称。対等またはそれ以下の相手に対して,親しみの気持ちをこめて用いる。そなた。「―のききわかせ給へば,いとどいますこしも/大鏡(道長)」
和毛
にこげ [0] 【和毛】
やわらかな毛。うぶ毛。
和氏の璧
かしのたま クワシ― [1] 【和氏の璧】
〔韓非子(和氏篇)〕
中国の春秋時代,楚(ソ)の人卞和(ベンカ)が見つけたという宝石。連城の璧。かしのへき。
→卞和
和気
わき [1] 【和気】
のどかな気分。むつまじい気分。「―口元に…一種の―を帯びてゐたが/浮雲(四迷)」
和気
かき クワ― [1] 【和気】
「わき(和気)」に同じ。「―香風の中(ウチ)に臥榻(ガトウ)を据ゑて/浮雲(四迷)」
和気
わけ 【和気】
姓氏の一。医道の家として知られる。
和気あいあいたる家庭
わき【和気あいあいたる家庭(会合)】
a happy home (a friendly meeting).
和気広虫
わけのひろむし 【和気広虫】
法均(ホウキン)尼の俗名。
和気清麻呂
わけのきよまろ 【和気清麻呂】
(733-799) 奈良末・平安初期の廷臣。和気氏の祖。藤原仲麻呂の乱に功を立て輔治能真人(フジノノマヒト)の姓を受けた。道鏡が皇位簒奪(サンダツ)を企てると,769年,宇佐八幡宮に使して神託を得,これを妨げた。774年,和気朝臣姓を賜る。平安遷都を建議。
和気靄然
わきあいぜん [1] 【和気靄然】 (ト|タル)[文]形動タリ
なごやかな気分がみなぎっているさま。「大歓喜に充ちて―たるものがあるから/其面影(四迷)」
和気靄靄
わきあいあい [1] 【和気靄靄】 (ト|タル)[文]形動タリ
うちとけたなごやかな気分が満ちているさま。「―とした雰囲気」
和泉
いずみ イヅミ 【和泉】
(1)旧国名の一。大阪府南部に相当。五畿内の一。泉州(センシユウ)。
(2)大阪府南部の市。和泉国の国府がおかれた地。既製服・織物工業などが発達。信太(シノダ)の森がある。
和泉山脈
いずみさんみゃく イヅミ― 【和泉山脈】
大阪府と和歌山県の境を東西に走る山脈。最高峰は岩湧山(イワワキサン)(海抜897メートル)。
和泉式部
いずみしきぶ イヅミ― 【和泉式部】
平安中期の女流歌人。大江雅致(マサムネ)の女(ムスメ)。和泉守橘道貞と結婚,小式部内侍を生む。冷泉院の皇子為尊(タメタカ)親王(977-1002)・敦道(アツミチ)親王(981-1007)の寵(チヨウ)を受け,両親王薨御(コウギヨ)後は,一条天皇中宮彰子に出仕。のち,藤原保昌(958-1036)と再婚,夫の任地で没。恋の哀歓を直截(チヨクセツ)に詠んだ女性として名高い。生没年未詳。著「和泉式部日記」,家集「和泉式部集」
和泉式部日記
いずみしきぶにっき イヅミ― 【和泉式部日記】
日記。一巻。和泉式部作とされるが後人説もある。1008年頃成立か。敦道(アツミチ)親王との恋愛生活をつづったもの。物語的構想で統一されている。和泉式部物語。
和泉流
いずみりゅう イヅミリウ 【和泉流】
狂言流派の一。慶長(1596-1615)の頃,山脇和泉守元宣(モトヨシ)が尾張徳川家に仕えて始めたといわれる。宗家のほかに野村又三郎家・野村万蔵家・三宅藤九郎家がある。
和泉石
いずみいし イヅミ― [3] 【和泉石】
大阪府泉南郡阪南町付近より産する緑灰色の砂岩。石質は硬く,石材とする。
→和泉砂岩
和泉砂岩
いずみさがん イヅミ― [4] 【和泉砂岩】
中生代白亜紀後期に,四国北部より淡路島・和泉山脈を連ねる地方に堆積(タイセキ)した地層中にみられる岩石。砂岩が大部分で,頁岩(ケツガン)・礫岩(レキガン)なども含む。砂岩は和泉石として石材にする。
和法師
わほうし 【我法師・和法師】 (代)
二人称。僧侶に対して,親しみの,あるいは軽んじ卑しめる気持ちで用いる。「―めが人あなづりして…ねたき目見するに/著聞 10」
和洋
わよう [1][0] 【和洋】
日本と西洋。日本風と西洋風。「―とりまぜての献立」
和洋女子大学
わようじょしだいがく ワヤウヂヨシダイガク 【和洋女子大学】
私立大学の一。1897年(明治30)創立の和洋裁縫女学院を源とし,1928年(昭和3)和洋女子専門学校として設立。49年現名の新制大学となる。本部は市川市。
和洋折衷
わようせっちゅう [0][1][4] 【和洋折衷】
日本風と西洋風の様式をとりまぜること。「―の建物」
和洋折衷
わよう【和洋折衷(の)】
(of) semi-European style;a compromise between Japanese and European styles.
和活油
かかつがゆ クワクワツ― [4] 【和活油】
クワ科の常緑低木。暖地に生える。葉は狭楕円形。夏,葉腋に多数の黄色小花を球状につけ,花後球状の集合果を結ぶ。果実は黄赤色に熟し甘くて食べられる。ソンノイゲ。ヤマミカン。
和漆
わしつ [0] 【和漆・倭漆】
東山時代の漆器をいう明国人の付けた名称。大変に珍重され,重要な輸出品であった。
和漢
わかん [1] 【和漢】
(1)日本と中国。
(2)和文と漢文。
(3)「和漢連句」の略。
和漢の
わかん【和漢の(学)】
Japanese and Chinese (classics).
和漢三才図会
わかんさんさいずえ ワカンサンサイヅヱ 【和漢三才図会】
図入り百科事典。一〇五巻。寺島良安著。1712年(正徳2)成立。中国の「三才図会」にならって,和漢の万物を図を掲げ,漢文で解説を付す。
和漢書
わかんしょ [0] 【和漢書】
(洋書に対して)和書と漢書。
和漢朗詠集
わかんろうえいしゅう 【和漢朗詠集】
歌謡集。二巻。藤原公任撰。1013年頃成立。朗詠のための漢詩約五九〇句および和歌約二二〇首を,四季・雑に分け,それぞれをさらに細かく部類して収めたもの。出典は「白氏文集」が最も多い。
和漢洋
わかんよう [2] 【和漢洋】
日本と中国と西洋。「―の学問に精通する」
和漢混交文
わかんこんこうぶん [1][3] 【和漢混交文・和漢混淆文】
和文体と漢文訓読文体とを混用した文体。平安時代後期に発生し,特に鎌倉時代以降の軍記物語などに用いられ,一般にひろまった。
和漢混淆文
わかんこんこうぶん [1][3] 【和漢混交文・和漢混淆文】
和文体と漢文訓読文体とを混用した文体。平安時代後期に発生し,特に鎌倉時代以降の軍記物語などに用いられ,一般にひろまった。
和漢薬
わかんやく [2] 【和漢薬】
西洋医方に対し,和漢の医方で用いられてきた生薬を主とする薬。
和漢連句
わかんれんく [4] 【和漢連句】
連句の一種。和句(五七五または七七)と漢句(五言または七言)をまじえて付け連ねるもの。狭義には,和句を発句(第唱句)とするもののみをいう。発句が和句にはじまるのを和漢,漢句にはじまるものを漢和という。鎌倉時代後期から行われた。和漢。
→漢和(カンナ)連句
和炭
にこずみ [2] 【和炭】
「鍛冶屋炭(カジヤズミ)」に同じ。
和点
わてん [0][1] 【和点・倭点】
⇒訓点(クンテン)
和煦
わく [1] 【和煦】
春の日の暖かなこと。
和熟
わじゅく [0] 【和熟】 (名)スル
仲よくすること。「夫婦が―すれば/くれの廿八日(魯庵)」
和爾雅
わじが 【和爾雅】
辞書。八巻。貝原好古(1664-1700)著。1694年刊。中国の「爾雅」にならって,日本で用いられる漢字・漢語を,天文・地理など,意義によって二四門に分類し,音訓を付し漢文で注解する。
和版
わはん [0] 【和版】
日本で彫刻した版。また,その版で刷った本。中国などの本を日本で覆刻すること。和刻本。
和牛
わぎゅう [0] 【和牛】
日本在来のウシ。体重300キログラムほどで,やや小形の黒牛。現在では,明治以降イギリスなどからの輸入種による改良和種を含めた総称。改良和種には,黒毛和種・褐毛(アカゲ)和種・無角和種・短角和種の四種がある。いずれも役肉兼用種として改良が始まったが,現在は肉用種として育種されている。
和物
わもの [0] 【和物・倭物】
日本製の品。日本風の物。
和犬
わけん [0] 【和犬】
日本固有の犬。日本犬。
⇔洋犬
和独
わどく [0] 【和独】
(1)日本とドイツ。
(2)「和独辞典」の略。
⇔独和
和独辞典
わどくじてん [4] 【和独辞典】
ある日本語に相当するドイツ語を求める辞書。
⇔独和辞典
和玉篇
わぎょくへん 【和玉篇】
⇒わごくへん(和玉篇)
和玉篇
わごくへん 【倭玉篇・和玉篇】
〔「わぎょくへん」とも〕
室町後期から江戸時代を通じて流布した字書。三巻。成立は室町初期かといわれるが,成立年・撰者ともに未詳。中国の字書「大広益会玉篇」にならって漢字を部首分類し,字音・和訓を片仮名で示す。多くの写本・版本があり,部首分類・配列の方式も多様である。
和琴
わごん [0] 【和琴】
神楽(カグラ)・東遊(アズマアソ)びなど雅楽の国風(クニブリ)の歌舞(ウタマイ)に用いる六弦の琴。全長約1.9メートル。柱(ジ)は楓(カエデ)の枝を皮付きのまま用いる。右手の琴軋(コトサキ)(鼈甲(ベツコウ)製の義甲)で掻き鳴らし,また左手の指先でも弾(ハジ)く。大和琴(ヤマトゴト)。東琴(アズマゴト)。
和琴[図]
和瓦
わがわら [2] 【和瓦】
「日本瓦」に同じ。
和生
わなま [0] 【和生】
和風の生菓子。
和産
わさん [0] 【和産】
日本で産出すること。また,そのもの。
和田
わだ 【和田】
姓氏の一。関東御家人。三浦氏一族。義盛は早くから源頼朝に従い幕府内に重きをおいたが,和田合戦に敗れて滅亡。庶流はのち越後で勢力を伸ばした。
和田万吉
わだまんきち 【和田万吉】
(1865-1934) 書誌学者。美濃大垣生まれ。東大教授。日本で最初の図書館学の講座を担当。著「古版地誌解題」「図書館史」
和田三造
わださんぞう 【和田三造】
(1883-1967) 洋画家。兵庫県生まれ。黒田清輝の指導を受ける。文展・帝展で活躍。のち母校の東京美術学校教授。代表作「南風」
和田伝
わだでん 【和田伝】
(1900-1985) 小説家。神奈川県生まれ。早大卒。農民文学作家として,農民の土地への執着,農村の変化などを描く。「沃土」「門と倉」など。
和田山
わだやま 【和田山】
兵庫県中北部,朝来(アサゴ)郡の町。南但馬の中心。山名宗全(ヤマナソウゼン)が築いた竹田城跡がある。
和田岬
わだみさき 【和田岬】
神戸市兵庫区,神戸港の西に突出する岬。幕末,幕府は砲台を築いて要衝とした。周辺は重工業地域。わだのみさき。
和田峠
わだとうげ 【和田峠】
長野県中央部,霧ヶ峰の北西にある峠。海抜1531メートル。中山道の難所。周辺からは黒曜石が産出される。
和田維四郎
わだつなしろう 【和田維四郎】
(1856-1920) 鉱物学者。若狭小浜生まれ。地質調査所所長・東大教授・八幡製鉄所長官などを歴任。地質調査を指導し,近代鉱物学の基礎を確立。著「晶形学」「日本鉱物誌」
和田義盛
わだよしもり 【和田義盛】
(1147-1213) 鎌倉幕府初代の侍所別当。三浦義明の孫。源頼朝没後北条氏と対立,1213年挙兵したが,由比ヶ浜で敗死し,和田氏は滅亡。これによって北条氏の地位が確立した。
和田英
わだえい 【和田英】
(1857-1929) 製糸場技術指導者。信濃の人。富岡製糸場で技術を修得。郷里の民間製糸場で指導にあたる。「富岡日記」を著す。
和田英作
わだえいさく 【和田英作】
(1874-1959) 洋画家。鹿児島県生まれ。渡欧してフランスのコランに師事。帰国後,堅実な作風を示し,母校の東京美術学校長となる。官展の重鎮として活躍。代表作「渡頭の夕暮」
和田英松
わだひでまつ 【和田英松】
(1865-1937) 歴史学者・国文学者。備後の人。帝国大学文科大学卒。史料編纂官。著「官職要解」「皇室御撰之研究」「本朝書籍目録考証」ほか。
和田草
わだそう [0] 【和田草】
ナデシコ科の多年草。山中に生える。根は紡錘形に肥厚。高さ約15センチメートル。葉は狭卵形で,対生し,上部では接近して輪生状に見える。春,茎頂に径約2センチメートルの白色の五弁花を開き,花弁は先が浅くへこむ。
和田雄治
わだゆうじ 【和田雄治】
(1859-1918) 気象学者。陸奥(ムツ)二本松の人。内務省地理局・中央気象台などで,日本の天気予報事業の基礎を築いた。
和睦
わぼく【和睦】
peace (講和);→英和
reconciliation (和解).〜する make[conclude]peace <with> ;be reconciled <with> .
和睦
わぼく [0] 【和睦】 (名)スル
(1)争いをやめて仲直りすること。「隣国と―する」
(2)うちとけて,仲よくすること。「君臣合体,上下―する者也/著聞 3」
和硫
わりゅう [0] 【和硫】
⇒加硫(カリユウ)
和稲
にきしね 【和稲】
もみを取り除いた稲。にこしね。
⇔荒稲(アラシネ)
「―・荒稲に/祝詞(広瀬大忌祭)」
和稲
にこしね 【和稲】
⇒にきしね(和稲)
和笛
やまとぶえ [3][4] 【大和笛・和笛】
神楽笛(カグラブエ)の別名。
和算
わさん [0][1] 【和算】
日本古来の数学。特に江戸時代,関孝和の流れをくむ関流の数学が画期的な発展を示し,方程式論・行列式などを含む点竄術(テンザンジユツ)や,円周率・定積分などを扱う円理など,非常に高い水準をみせたが,明治以降,西洋数学が取り入れられるに及んで衰退。
〔明治期以降の呼称〕
→洋算
和算家
わさんか [0] 【和算家】
和算をよくする人。和算の専門家。
和約
わやく [0] 【和約】
和解の約束。
和紙
わし [1] 【和紙】
日本古来の製法による紙。コウゾ・ミツマタ・ガンピなどの靭皮繊維を原料として,手漉(ス)きによって作られる。鳥の子・奉書紙・檀紙など。強く,吸湿性に富み,工芸用にも使用される。わがみ。
⇔洋紙
和紙
わし【和紙】
Japanese paper.
和綴じ
わとじ [0] 【和綴じ】
日本で工夫された冊子の綴じ方。大和(ヤマト)綴じ・四つ目綴じ・麻の葉綴じ・亀甲(キツコウ)綴じ・高貴綴じなど,種々の形式がある。
⇔洋綴じ
和綴じ=1[図]
和綴じ=2[図]
和綴の
わとじ【和綴の】
<book> bound in Japanese style.
和習
わしゅう [0] 【和習】
(1)日本での習わし。
(2)日本人が漢詩文をつくるときにおかす癖や独特な用法。「―に陥る」
和老
わろう [2][0] 【和老】 (代)
二人称。老人に対し,親しみをこめて呼びかける語。「委細は―承知の筈/桐一葉(逍遥)」
和膚
にこはだ 【和膚】
⇒にきはだ(和膚)
和膚
にきはだ 【和膚・柔膚】
柔らかな肌。にこはだ。「たたなづく―すらを剣大刀身に副(ソ)へ寝ねば/万葉 194」
和臭
わしゅう [0] 【和臭】
いかにも日本風な特色。外国のものを模していても,どこかに残っている日本風な感じ。日本人くささ。日本くささ。
和船
わせん [0] 【和船】
日本固有の形式の木造船。櫓(ロ)または帆ですすむ。内航用として発達したため水密甲板がなく,荒天時に浸水しやすいので外洋の航海には不適。その代表が千石船つまり弁財船(ベザイセン)。内航用帆船として江戸時代の海運の主力となり,商品流通に活躍した。
⇔洋船
和船[図]
和船
わせん【和船】
a Japanese boat.
和花
わばな [0] 【和花】
古くから日本で栽培されている草花。
⇔洋花(ヨウバナ)
和英
わえい [0] 【和英】
(1)日本とイギリス。日本語と英語。
(2)「和英辞典」の略。
和英語林集成
わえいごりんしゅうせい ワエイゴリンシフセイ 【和英語林集成】
和英辞典。巻末に英和を付す。ヘボン著。1867年上海印刷,横浜刊。改訂増補した再版が72年(明治5),さらに大幅な改訂増補がなされた三版が86年に出た。幕末・明治初期の国語資料としても重要視されている。
和英辞典
わえい【和英辞典】
a Japanese-English dictionary.
和英辞典
わえいじてん [4] 【和英辞典】
ある日本語に相当する英語を求める辞書。
⇔英和辞典
和茶
わちゃ [1] 【和茶】
緑茶。日本茶。
和草
にこぐさ 【和草】
やわらかい草。多く序詞中に用いられる。「葦垣の中の―にこよかに/万葉 2762」
和荘兵衛
わそうべえ ワサウベヱ 【和荘兵衛】
滑稽本。前編四巻,遊谷子作,1774年刊。後編四巻,沢井某作,79年刊。長崎の貿易商四海屋和荘兵衛が漂流し,不死国・自在国・大人国・長足国など奇異な国々を遍歴する話。
和菓子
わがし [2] 【和菓子】
洋菓子に対して,日本風の菓子をいう。羊羹(ヨウカン)・最中(モナカ)・餅菓子・饅頭(マンジユウ)・求肥(ギユウヒ)など。
和蕃公主
わばんこうしゅ [4] 【和蕃公主】
中国,前漢・唐代に,政略上,漠北や西域に嫁がされた王族や後宮の女性。王昭君が有名。
和薬
わやく [0] 【和薬】
日本で古くから用いられてきた生薬。和方薬。民間薬との区別は明確でない。
和藤内
わとうない 【和藤内】
(1)人形浄瑠璃「国性爺合戦」の主人公。明国の遺臣鄭成功をモデルとしたもの。父の老一官(鄭芝竜)を助けて,明朝再興に活躍する。延平王(エンペイオウ)。
(2)金魚の品種の一。ワキンとリュウキンの交雑種。
和蘭下り
オランダくだり 【和蘭下り】
江戸時代,長崎在住のオランダ商館長が将軍に拝謁するため毎年3月頃江戸に参府したこと。オランダわたり。
和蘭字彙
オランダじい 【和蘭字彙】
蘭和辞典。写本で伝わっていた「ズーフ-ハルマ」を桂川甫周(ホシユウ)らが校訂して刊行したもの。1855〜58年刊。
→ズーフ-ハルマ
和蘭通詞
オランダつうじ [5] 【和蘭通詞】
江戸時代,長崎の出島に役所を置き,オランダとの貿易交渉で通訳および税関吏の役を兼ねた者。大通詞(オオツウジ)・小通詞などの階級に分かれ,職業は世襲で西・志筑(シヅキ)・本木(モトキ)・馬場の諸家があり,天文学・医学・本草学などの自然科学を学んで日本における蘭学の源流となった。蘭通詞。
和蘭風説書
オランダふうせつがき [0] 【和蘭風説書】
江戸時代,オランダ船がもたらした海外情報をオランダ商館長がまとめ,通詞が和訳して幕府に提出したもの。世界情勢を知る数少ない手掛かりとなった。
和衷
わちゅう [1][0] 【和衷】
心の底から打ち解けること。
和衷協同
わちゅうきょうどう [1][0] 【和衷協同】 (名)スル
心を一つにして事に当たること。和協。「能く―して見物を喜ばせる/社会百面相(魯庵)」
和裁
わさい [0] 【和裁】
和服の裁縫。
⇔洋裁
和裁
わさい【和裁】
Japanese dressmaking.
和装
わそう [0] 【和装】
(1)和服を着ること。また,その服装。
(2)本の体裁を和綴(ト)じにすること。
⇔洋装
和装の
わそう【和装の】
<be dressed> in Japanese clothes (服装);in Japanese-style binding (表装).
和装本
わそうぼん [0] 【和装本】
日本で古くから行われた製本様式。和本仕立ての本。
⇔洋装本
和製
わせい [0] 【和製】
日本で作られたこと。また,そのもの。日本製。「―ポップス」
和製の
わせい【和製の】
homemade;→英和
of Japanese make;made in Japan.‖和製英語 an English word coined in Japan.
和製英語
わせいえいご [4] 【和製英語】
日本で,英語の単語をもとに,英語らしく作った語。テーブル-スピーチ・ナイターなどの類。
〔英語以外の欧米語まで含めていう場合は,「和製外来語」「和製洋語」などという〕
和親
わしん [1][0] 【和親】 (名)スル
仲よくすること。親しくすること。特に,国と国とが友好関係にあること。「―条約」「貴邦と条約を訂結し交通―するを/佳人之奇遇(散士)」
和解
わかい 【和解】
小説。志賀直哉作。1917年(大正6)発表。長年にわたる父との確執,和解の成立までを,ほぼ事実に即して描く。
和解
わげ [1] 【和解】 (名)スル
(1)外国語を日本語で解釈すること。また,難しい語句をわかりやすく説明すること。「願ふは―して給ひね/読本・美少年録」
(2)「わかい(和解){(1)}」に同じ。「君の―を勧むるや誠に謝す可しと雖ども/花柳春話(純一郎)」
和解
わかい [0] 【和解】 (名)スル
(1)争いをやめ,仲直りすること。
(2)〔法〕 民事上の紛争で,紛争当事者が互いに譲歩しあってその争いをやめること。当事者の契約による裁判外の和解と,確定判決と同一の効力を持つ裁判所により行われる裁判上の和解がある。
(3)「わげ(和解)」に同じ。
和解する
わかい【和解する】
be reconciled <with> ;come to[reach]a peaceful settlement (事が).
和訓
わくん [0] 【和訓・倭訓】
漢字・漢語に,その字義に対応する固有の日本語をあてて読むこと。また,その読み方やその語。「山」を「やま」,「人」を「ひと」と読む類。国訓。訓。日本よみ。
和訓栞
わくんのしおり ワクンノシヲリ 【和訓栞】
辞書。九三巻。谷川士清(コトスガ)編。編者没後の1777〜1887年(明治20)刊。前・中・後の三編より成り,前編は古言・雅語を,中編は雅語を中心にして補い,後編は俗語・方言をも含める。第二音節まで五十音順に並べ注釈を施し,出典・用例を示す。収録語数約二万。
和訳
わやく [0] 【和訳】 (名)スル
外国語の文を日本語の文に翻訳すること。「英文―」
和訳
わやく【和訳】
a Japanese translation[version] <of the Bible> .〜する translate <English> into Japanese.
和詩
わし [1] 【和詩・倭詩】
(1)和歌。やまとうた。「兼ねて―を垂る/万葉(三九六七詞)」
(2)日本人が作った漢詩。
(3)江戸時代,漢詩にならって韻を踏んだ,仮名の詩。各務支考(カガミシコウ)の創始といわれ,俳諧的な情趣をもつ。仮名詩。
和語
わご [1] 【和語・倭語】
(1)わが国の言葉。日本語。国語。
(2)漢語・外来語に対して,日本固有のものと考えられる単語。「やま(山)」「かわ(川)」「そら(空)」の類。やまとことば。
和語説略図
わごせつのりゃくず 【和語説略図】
語学書。一舗。東条義門著。1833年刊。「友鏡」の記述に基づき,活用による語形変化を整理し,活用形と助辞との接続関係や係り結びの関係についてまとめた図表。初めて六活用形を立てた。
→活語指南
和読
わどく [0] 【和読・倭読】 (名)スル
漢文を,和音・和訓を用い,日本語の語法に従って上下ひっくりかえしたりして読むこと。和訳して読むこと。
和談
わだん [0] 【和談】 (名)スル
話し合って仲直りすること。和議。「或は―し,或は僻事の方は私に負て/太平記 35」
和諧
かかい クワ― [0] 【和諧】 (名)スル
⇒わかい(和諧)
和諧
わかい [0] 【和諧】 (名)スル
(1)むつみあうこと。調和すること。
(2)離婚訴訟において,当事者が婚姻の維持または円滑な協議離婚のための合意を成立させること。和解。
和議
わぎ【和議】
[平和交渉]negotiations for peace;《法》composition (債権者との).→英和
〜が成立する make a composition <with one's creditor> .
和議
わぎ [1] 【和議】
(1)仲直りの相談。和睦(ワボク)の会議。「―が成立する」
(2)〔法〕 破産宣告を防ぐために債務者と債権者が合意すること。債務者は破産を免れ,債権者は破産の場合より有利な弁済を受けることを目的とする。
→強制和議
和議法
わぎほう 【和議法】
破産を予防するための和議について定めた法律。1922年(大正11)制定。
→和議
和議管財人
わぎかんざいにん [1][0] 【和議管財人】
和議開始とともに裁判所により選任され,債務者の行為を監督する者。
和讃
わさん [1] 【和讃】
声明(シヨウミヨウ)の曲種の一。日本語(韻文)の歌詞による仏徳賛美の歌。梵讃(ボンサン)・漢讃(カンサン)に準じて,平安時代以降盛んに作られた。良源・源信・親鸞・一遍などの作が有名。今様(イマヨウ)歌の源流でもある。
→梵讃
→漢讃
和讒
わざん 【和讒】
(1)一方に取り入るために他方を悪くいうこと。讒言(ザンゲン)。「人の―をかまへて申しつらん/義経記 6」
(2)助言。また,仲介。「―有りて無為に属す/実隆公記」
和辻
わつじ 【和辻】
姓氏の一。
和辻哲郎
わつじてつろう 【和辻哲郎】
(1889-1960) 倫理学者。兵庫県生まれ。京大・東大教授。ニーチェ・キルケゴールの研究から出発,また鋭い美的感覚をもって日本・中国・インド・西洋の思想史・文化史的研究にすぐれた業績を上げる一方,人と人との関係を重視し,間柄を基礎とする倫理学,すなわち人間の学としての倫理学の体系をも構築。著「古寺巡礼」「風土」「倫理学」など。
和達
わだち 【和達】
姓氏の一。
和達ベニオフ面
わだちベニオフめん [7] 【和達―面】
海溝側から大陸側に向かって深くなる深発地震面。和達清夫とベニオフ(H. Benioff 1899-1968)が発見。
和達清夫
わだちきよお 【和達清夫】
(1902-1995) 地球物理学者。名古屋生まれ。東京帝大卒。初代気象庁長官・埼玉大学学長。地震が300キロメートル以上の深所でも発生し,それらの深発地震が海溝から陸側へ下向きに傾いた面上に分布していることを示した。
和郎
わろう 【和郎・我郎】
■一■ (名)
「わろ(和郎){■一■}」に同じ。「おやじ口がしこい―にて/咄本・御前男」
■二■ (代)
「わろ(和郎){■二■}」に同じ。「われにお貸しやれ―が上の小袖を/田植草紙」
和郎
わろ 【和郎】
〔「わらわ(童)」の転〕
■一■ (名)
(1)男の子。また,召し使い。「若い―の奇特な諸芸の心掛頼もしい/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
(2)人をののしっていう語。やつ。野郎。女性に対しても用いる。「此の道知らぬ―は地持ち上げもならぬ阿呆なるべし/浮世草子・禁短気」
■二■ (代)
二人称。おまえ。わろう。「―どもは牛のはみ物事欠かぬやうに,堤べりの草刈れ/浄瑠璃・日本振袖始」
和金
わきん [0] 【和金】
金魚の品種の一。フナ形の最も普通の金魚。色は赤か赤白のまだらが普通で,尾は短く,フナ尾・三つ尾・四つ尾などがある。丈夫で飼いやすい。
和釘
わくぎ [0] 【和釘】
日本で作られた,断面が四角形の角釘。
和銅
わどう 【和銅】
年号(708.1.11-715.9.2)。慶雲の後,霊亀の前。元明天皇の代。
和鋏
わばさみ [3] 【和鋏】
「握り鋏」に同じ。
→洋鋏
和鏡
わきょう [0] 【和鏡】
日本式の鏡。藤原時代以降,和風の独自の形式をもって作られた。和鏡の一種である柄鏡(エカガミ)は室町時代に現れ,江戸時代に盛行。
→仿製鏡(ボウセイキヨウ)
和院
わいん 【和院】 (代)
二人称。僧に対して親しみの気持ちで用いる。「其の程は―は息みて居たれ/今昔 29」
和陶
わとう [0] 【和陶】
日本式の陶器。
和集合
わしゅうごう [2] 【和集合】
〔数〕
⇒むすび(6)
和雇
わこ [1] 【和雇】
律令制で,人夫を雇う方法の一。強制労働的性格の強い雇役{(2)}に対し,形式的には労働契約が行われ,雇役の法定賃金に対し,当時の民間相場に基づいた賃金が支払われた。造宮・造寺など大土木工事の際,労働力集中の必要から採用された。
和雑膾
かんぞうなます カンザフ― 【和雑膾】
「かぞうなます」の転。
和雑膾
かぞうなます クワザフ― [4] 【和雑膾】
夏の料理の一種。種々の鮮魚の切り身を混ぜて,蓼酢(タデス)や塩で味をつけたもの。かんぞうなます。かんじょうなます。
和霊様
われいさま 【和霊様】
江戸初期,冤罪(エンザイ)で処刑された宇和島藩士山家(ヤンベ)清兵衛の祟(タタ)りを鎮めるために,その霊をまつったもの。瀬戸内海沿岸各地で信仰されている。
和露
わろ [1][0] 【和露】
(1)日本とロシア。
(2)「和露辞典」の略。
和露辞典
わろじてん [3] 【和露辞典】
ある日本語に相当するロシア語を求める辞書。和露。
和鞍
わぐら [0] 【倭鞍・和鞍】
(1)洋鞍に対して,日本の伝統的な馬具の総称。
(2)「大和鞍(ヤマトグラ)」に同じ。
和音
わおん【和音】
《楽》harmony.→英和
和音
やまとごえ [0] 【倭音・和音】
(漢音を唐声(カラゴエ)というのに対し)呉音。わおん。
和音
わおん [1] 【和音】
(1)高さの異なる二つ以上の音が同時に鳴ることによって生ずる合成された音響。主に音楽でいう。コード。和弦。かおん。
〔俗に「ハーモニー」とも〕
→和声(ワセイ)
(2)日本流の漢字音。平安時代には,漢音を正音とするのに対して,呉音系をいう。また,漢音・呉音などに対して,日本的に変化した音である慣用音をいうこともある。
和音記号
わおんきごう [4] 【和音記号】
〔音〕 和音の種類・位置・機能などを指示する記号。一般に文字や数字が用いられる。コード-ネームもこれにあたる。
和韻
わいん [0] 【和韻】
漢詩で,他人の詩と同じ韻を使って詩を作ること。
和順
わじゅん [0] 【和順】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)気候が温暖で順調なこと。
(2)性質が穏やかなこと。「正直にして―なるのみ/西国立志編(正直)」
■二■ (名)スル
争いをやめて,相手に従うこと。「忽ちに害心を変じて,―し奉る/東鑑(治承四)」
和風
わふう [0] 【和風】
(1)日本風であること。和式。
⇔洋風
「―の建物」
(2)おだやかな風。春風。かふう。
(3)ビューフォート風力階級 4 の風。
→風力階級
和風
わふう【和風(の)】
Japanese;→英和
(in) Japanese style.
和食
わしょく [0] 【和食】
日本風の食事。日本料理。
⇔洋食
和食
わしょく【和食】
Japanese food[cookery].
和館
わかん 【倭館・和館】
朝鮮,李朝が日本人の接待・交易のために設けた客館。はじめ乃而浦(ナイジホ)(熊川)・富山浦(フザンポ)(釜山)・塩浦(エンポ)(蔚山(ウルサン))の三浦と都の漢城(ソウル)に置くが,のち断続して江戸期には富山浦のみとなる。
和魂
にきたま 【和魂】
〔後世「にぎたま」とも〕
「和御魂(ニキミタマ)」に同じ。「大君の―あへや豊国の/万葉 417」
和魂
わこん [0] 【和魂】
日本人に固有の精神。やまとだましい。
和魂洋才
わこんようさい [1] 【和魂洋才】
〔「和魂漢才」の類推からいう語〕
日本人としての精神を堅持しつつ,西洋の学問・知識を受け入れること。
和魂漢才
わこんかんさい [1] 【和魂漢才】
〔「菅家遺誡」から〕
日本固有の精神と中国渡来の学問。日本固有の精神を失わないで,中国の学問を消化・活用するべきである,の意。
和魯通言比考
わろつうげんひこう ワロツウゲンヒカウ 【和魯通言比考】
〔原題 (ロシア) Yaponsko-Russkii Slovar'〕
和露対訳辞書。ロシア人ゴシケビッチ(Iosif Antonovich Goskevich 1814-1875)が日本人橘耕斎とともに編纂。1857年ペテルブルグ刊。世界最初の刊本日露辞典。
和鳴
わめい [0] 【和鳴】 (名)スル
鳥が鳴きかわすこと。また,鳴きかわす声。「巌樹の間に翺翔―す/日本風景論(重昂)」
咎
とが【咎】
a fault;→英和
blame;→英和
[罪]a crime;→英和
an offense;→英和
a charge.→英和
〜のない blameless;innocent.→英和
…の〜で on the charge of <burglary> .
咎
とが [1] 【咎・科】
(1)人からとがめられるような行為。あやまち。「過失を犯した―は免れることができない」
(2)罰されるべきおこない。つみ。「窃盗の―で尋問を受ける」
(3)非難されるような点。欠点。きず。「呂律(リヨリツ)の物に適(カナ)はざるは,人の―なり。器(ウツワモノ)の失にあらず/徒然 219」
咎む
とが・む 【咎む】 (動マ下二)
⇒とがめる
咎め
とがめ【咎め】
blame;→英和
censure;→英和
<feel> the prick of conscience (良心の); <incur> divine punishment (神の).
咎め
とがめ [3] 【咎め】
(1)とがめること。非難。「良心の―」
(2)処罰。罰。
咎める
とがめる【咎める】
blame <a person for his carelessness> ;→英和
find fault <with a person> ;challenge (誰何(すいか)).→英和
気[良心]が〜 ⇒咎め.
咎める
とが・める [3] 【咎める】 (動マ下一)[文]マ下二 とが・む
〔「咎」の動詞化〕
□一□(他動詞)
(1)悪いこと・望ましくないこととして,注意したり責めたりする。なじる。非難する。「他人の失敗を―・める」
(2)怪しく思って尋ねる。「警官が通行人を―・める」
(3)囲碁・将棋で,相手の緩手や悪手に乗じて攻める。
(4)心をとめる。注意する。「たたけどもたたけども―・むる人もなかりけり/平家 6」
□二□(自動詞)
(1)悪いことをしたと思って心苦しくなる。「気が―・める」「良心が―・める」
(2)傷や腫(ハ)れ物などを刺激して,いっそう悪くなる。「傷ガ―・メル/ヘボン」
咎め立て
とがめだて [0] 【咎め立て】 (名)スル
必要以上に強くとがめること。「失敗をことさらに―する」
咎め立てする
とがめだて【咎め立てする】
⇒咎める.
咎人
とがにん [0] 【咎人・科人】
罪を犯した人。罪人。
咎送り
とがおくり 【咎送り・科送り】
罪障を消滅させること。罪を償うこと。「旦方(ダンポウ)の―をする程に,来世の事は愚僧にまかせ給へ/浮世草子・元禄太平記」
咏
えい [1] 【詠・咏】
(1)詩歌を作ること。また,作った詩歌。「虫の音を聞て―を吟じ/今昔 3」
(2)声を長く引き,節をつけて詩歌を歌うこと。
(3)舞楽で,舞人が舞いつつ詩句を唱えること。
咥える
くわ・える クハヘル [0][3] 【銜える・咥える】 (動ア下一)[文]ハ下二 くは・ふ
(1)歯や唇にはさんで支える。「犬が靴を―・えて行く」「指を―・えて見ている」
(2)従える。伴う。「気に入らいで去なした嫁…よう―・へて戻つたな/浄瑠璃・宵庚申(下)」
咥える
くわえる【咥える】
hold[take]in one's mouth[between one's teeth].咥えタバコで with a cigarette in one's mouth.
咨嗟
しさ [1] 【咨嗟】 (名)スル
なげき嘆息すること。「天地微妙の大消息深呼吸を詠嘆し―したる先哲の著述を/欺かざるの記(独歩)」
咨詢
しじゅん [0] 【諮詢・咨詢】 (名)スル
参考として問い尋ねること。意見をきくこと。諮問。「社会の為に益するの公道に就て其良智に―し/民約論(徳)」
咫
あた 【咫・尺】
上代の長さの単位。親指と中指とを広げた長さ。「八咫(ヤアタ)」「七咫」などの形で助数詞的に用いる。「其の鼻の長さ七―/日本書紀(神代下訓)」
咫
た 【咫】
「あた(咫)」に同じ。「八(ヤ)―の鏡」
咫尺
しせき [1][0] 【咫尺】 (名)スル
〔「せき」は漢音。「咫」は周尺の八寸,「尺」は一尺〕
(1)距離がきわめて近いこと。「―の間」「策を帷幕の内にめぐらして勝つ事を―のもとにえたり/平家 7」
(2)貴人に接近すること。「威厳に―し心中に恐懼したる乎/緑簑談(南翠)」
咫尺千里
しせきせんり 【咫尺千里】
ごく近い距離も見方や考え方によっては,非常に遠く感じられることのたとえ。[日葡]
咬み傷
かみきず【咬み傷】
a bite.→英和
咬み傷
かみきず [2] 【咬み傷】
動物などにかまれてできた傷。咬傷(コウシヨウ)。
咬み合い
かみあい [0] 【噛み合い・咬み合い】
(1)かみ合うこと。けんか。
(2)歯の形をしたものがかみ合うこと。
咬み合いクラッチ
かみあいクラッチ [6] 【咬み合い―】
クラッチの一種。クラッチ面に凹凸を設け,互いにかみ合わせて回転を伝えるもの。摩擦クラッチと異なりスリップしない。
咬む
か・む [1] 【噛む・嚼む・咬む】 (動マ五[四])
(1)上下の歯ではさんで,物をつぶしたり砕いたりする。「よく―・んで食べる」「ガムを―・む」
(2)上下の歯の間にはさんで,傷つけたりする。「舌を―・む」「犬に―・まれる」
(3)二つの歯車の歯が合わさる。「ギアが―・む」
(4)海や川の水が激しく打ち寄せる。「激流が岩を―・む」
(5)仲間として加わる。参画する。「この計画にはぼくも一枚―・んでいる」
(6)〔遊里語〕
説き伏せる。「また平様に―・まれにやならぬ/歌舞伎・韓人漢文」
[可能] かめる
[慣用] 窮鼠(キユウソ)却って猫を―・唇を―・砂を―よう/飼い犬に手をかまれる
咬傷
こうしょう カウシヤウ [0] 【咬傷】
動物などに,かまれたきず。
咬創
こうそう カウサウ [0] 【咬創】
かまれたきず。かみきず。咬傷。
咬合
こうごう カウガフ [0] 【咬合】
上下の歯のかみあわせ。「交叉―」
咬爪症
こうそうしょう カウサウシヤウ [0] 【咬爪症】
爪をかむ癖をもつ状態。爪かみ。
咬牙
こうが カウ― [1] 【咬牙】
歯ぎしりをすること。「切歯―痛憤せざるはなし/佳人之奇遇(散士)」
咬筋
こうきん カウ― [0][1] 【咬筋】
咀嚼(ソシヤク)筋の一。頬骨と下顎骨に付着し,下顎を引き上げて歯を咬み合わせる働きをする。
咲いた桜
さいたさくら 【咲いた桜】
小唄・うた沢・端唄の一。元禄年間(1688-1704)以来,「咲いた桜になぜ駒つなぐ」の歌詞で愛誦される。
咲う
わら・う ワラフ [0] 【笑う・咲う】 (動ワ五[ハ四])
(1)おかしさ・うれしさ・きまり悪さなどから,やさしい目付きになったり,口元をゆるめたりする。また,そうした気持ちで声を立てる。「赤ん坊がにこにこと―・う」「照れ隠しに―・う」
(2)(「嗤う」とも書く)ばかにした気持ちを顔に表す。あざける。嘲笑する。「愚かしさを―・う」「陰で―・っている」「鼻先で―・う」「天の下に―・はれなまし/日本書紀(継体訓)」
(3)つぼみが開く,花が咲く。「花が―・い,鳥が歌う」
(4)果実が熟して割れ目ができる。「栗のいがが―・う」
(5)縫い目がほころびる。「肩の縫目の―・ひ掛けたフロツクコート/社会百面相(魯庵)」
(6)しまりがなくなり,十分に働かなくなる。しっかりとしなくなる。「長い下り坂で膝(ヒザ)が―・ってしまった」
[可能] わらえる
[慣用] 今泣いた烏(カラス)がもう―・鬼が―・目糞(メクソ)鼻糞を―
咲き乱れる
さきみだれる【咲き乱れる】
bloom all over.
咲き乱れる
さきみだ・れる [5] 【咲(き)乱れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さきみだ・る
入りまじって咲く。「さまざまな花が―・れる」
咲き分け
さきわけ [0] 【咲(き)分け】
同じ株の中で異なる色の花が咲くこと。また,その草木。「紅白―の梅」
咲き初める
さきそ・める [4] 【咲(き)初める】 (動マ下一)[文]マ下二 さきそ・む
花が咲きはじめる。「桜が―・める」
咲き初める
さきそめる【咲き初める】
begin to bloom[blossom].
咲き匂う
さきにお・う [4] 【咲き匂う】 (動ワ五[ハ四])
美しい色に咲く。「バラの―・う庭園」
咲き懸かる
さきかか・る [4] 【咲き懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)花が咲き始める。「―・った花が寒気でまたしぼんでしまった」
(2)花が咲いて他の物の上におおいかかる。「大きなる松に藤の―・りて/源氏(蓬生)」
(3)花が次の季節にかけて咲き続ける。「夏にこそ―・りけれ藤のはな/拾遺(夏)」
咲き懸る
さきかか・る [4] 【咲き懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)花が咲き始める。「―・った花が寒気でまたしぼんでしまった」
(2)花が咲いて他の物の上におおいかかる。「大きなる松に藤の―・りて/源氏(蓬生)」
(3)花が次の季節にかけて咲き続ける。「夏にこそ―・りけれ藤のはな/拾遺(夏)」
咲き揃う
さきそろ・う [4] 【咲き揃う】 (動ワ五[ハ四])
花が全部咲く。「百花―・う春」
咲き撓る
さきおお・る 【咲き撓る】 (動ラ四)
枝もたわむほどに咲き茂る。「春されば花―・り/万葉 3266」
咲き残る
さきのこ・る [4] 【咲(き)残る】 (動ラ五[四])
(1)ほかの花が散ったあとまで咲いている。「梅一輪,こずえに―・る」
(2)ほかの花が咲いても,まだ咲かないでいる。遅れて咲く。「爛熳とは…一片でまり―・らぬなり/中華若木詩抄」
咲き渡る
さきわた・る 【咲き渡る】 (動ラ四)
花が一面に咲く。また,咲き続ける。「梅の花絶ゆることなく―・るべし/万葉 830」
咲き溢れる
さきこぼ・れる [5] 【咲き溢れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さきこぼ・る
花がいっぱいに咲く。咲き乱れる。「花が―・れる」
咲き誇る
さきほこ・る [4] 【咲(き)誇る】 (動ラ五[四])
今が盛りであるとばかりに,美しく咲いている。「―・る庭の紅梅」
咲き遅れる
さきおく・れる [5] 【咲(き)遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さきおく・る
花の咲くのが遅れる。「―・れた桜」
咲く
さ・く [0] 【咲く】 (動カ五[四])
(1)花のつぼみが開く。
⇔散る
「花が―・く」
(2)波が砕けて白く見える。白波が立つ。「味鎌の潟に―・く波/万葉 3551」
[可能] さける
[慣用] 話に花が―/死に花を咲かせる・一花咲かせる
咲く
さく【咲く】
bloom;→英和
blossom;→英和
come out.咲いている be out[open];be in <full> bloom;→英和
〔形〕blooming[open] <flower> .
咲く花の
さくはなの 【咲く花の】 (枕詞)
咲いた花は色があせてうつろうことから,「うつろう」にかかる。「常なりし笑まひ眉引き―うつろひにけり/万葉 804」
咲まひ
えまい ヱマヒ 【笑まひ・咲まひ】
(1)ほほえみ。微笑。「なでしこが花見るごとに娘子(オトメ)らが―のにほひ思ほゆるかも/万葉 4114」
(2)花が咲くこと。「春くれど野べの霞につつまれて花の―のくちびるも見ず/永久百首」
咲む
え・む ヱム [1] 【笑む・咲む】 (動マ五[四])
(1)にっこりと笑う。「我が背子はにふぶに―・みて立ちませり見ゆ/万葉 3817」「ほくそ―・む」「ほほ―・む」
(2)つぼみがほころびる。花が咲く。「花の―・めるを見れば/好忠集」
(3)(栗などの)実が熟して裂け開く。「まだ―・みもせぬ白栗を/家鴨飼(青果)」
咲乱れる
さきみだ・れる [5] 【咲(き)乱れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さきみだ・る
入りまじって咲く。「さまざまな花が―・れる」
咲分け
さきわけ [0] 【咲(き)分け】
同じ株の中で異なる色の花が咲くこと。また,その草木。「紅白―の梅」
咲初める
さきそ・める [4] 【咲(き)初める】 (動マ下一)[文]マ下二 さきそ・む
花が咲きはじめる。「桜が―・める」
咲嘩
さっか 【察化】 ・ サククワ 【咲嘩】
盗人・詐欺師の異名。「みごひの―と申て,心もすぐになひ者でござる/狂言・察化」
咲残る
さきのこ・る [4] 【咲(き)残る】 (動ラ五[四])
(1)ほかの花が散ったあとまで咲いている。「梅一輪,こずえに―・る」
(2)ほかの花が咲いても,まだ咲かないでいる。遅れて咲く。「爛熳とは…一片でまり―・らぬなり/中華若木詩抄」
咲笑ふ
えわら・う ヱワラフ 【咲笑ふ】 (動ハ四)
わらう。また,声を立てて笑う。「つつましげならず,物言い,―・ふ/枕草子 184」
咲誇る
さきほこ・る [4] 【咲(き)誇る】 (動ラ五[四])
今が盛りであるとばかりに,美しく咲いている。「―・る庭の紅梅」
咲遅れる
さきおく・れる [5] 【咲(き)遅れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さきおく・る
花の咲くのが遅れる。「―・れた桜」
咳
すわぶき スハブキ 【咳】
せき。しわぶき。「馬のあとで―をすればはねおとす/狂言・止動方角」
咳
せき [2] 【咳】
〔「堰(セキ)」と同源〕
のどや気管が刺激を受けたとき,呼気が急激に吐き出される現象。しわぶき。[季]冬。《―の子のなぞ��あそびきりもなや/中村汀女》
咳
せき【咳】
<have> a cough.→英和
〜にむせる be choked with a cough.
咳かふ
しわぶか∘う シハブカフ 【咳かふ】 (連語)
〔「しはぶく」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
何度かせきをする。しきりとせきをする。「糟湯酒うちすすろひて―∘ひ鼻びしびしに/万葉 892」
咳き
しわぶき シハ― [0][2] 【咳き】 (名)スル
(1)せきをすること。また,せき。
(2)せきばらい。「此の話を,打消すやうに―して/歌行灯(鏡花)」
咳き上げる
せきあげる【咳き上げる】
have a fit of coughing;sob (泣く).→英和
咳き上げる
せきあ・げる [0][4] 【咳き上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 せきあ・ぐ
(1)悲しみや怒りの気持ちが胸にあふれ突き上げてくる。「俄(ニワカ)に胸が―・げるやうに悲しくなつて/疑惑(秋江)」「短気の団七ぐつと―・げ/浄瑠璃・夏祭」
(2)しきりに咳をする。せきこむ。「にはかに―・げてあへなく絶え入り給ひぬ/有明の別」
咳き入る
せきい・る [0][3] 【咳き入る】 (動ラ五[四])
激しく続けて,せきをする。せきこむ。むせる。
咳き病み
しわぶきやみ シハ― 【咳き病み】
せきの出る病気。「今年いかなるにか,―はやりて,人多く失せ給ふ/増鏡(むら時雨)」
咳き込む
せきこむ【咳き込む】
have a fit of coughing.
咳き込む
せきこ・む [3][0] 【咳き込む】 (動マ五[四])
激しく続けて,せきが出る。せきいる。「苦しそうに―・む」
咳く
せく【咳く】
cough;→英和
have a <convulsive> cough.
咳く
すわぶ・く スハブク 【咳く】 (動カ四)
せきをする。しわぶく。「―・きて翁や門をひらくらん(几董)/反古衾」
咳く
せ・く [1] 【咳く】 (動カ五[四])
〔「塞(セ)く」と同源〕
せきをする。「―・イテネラレマセン/ヘボン」
咳く
しわぶ・く シハ― 【咳く】 (動カ四)
(1)せきをする。[季]冬。「裏の病架に―・く声/浄瑠璃・新版歌祭文」
(2)せきばらいをする。「大夫,つまどをならして―・けば/源氏(若紫)」
〔「しは」は唇の意という〕
咳一咳
がいいちがい [1] 【咳一咳】
一声せきばらいをすること。「講師が講壇に立つて―/悪魔(潤一郎)」
咳唾
がいだ [1] 【咳唾】
(1)せきとつば。せきばらいの声。
(2)〔漢書(宣元六王伝)〕
目上の人の言葉を敬っていう語。
咳嗽
がいそう [0] 【咳嗽】 (名)スル
せき。しわぶき。「一歩一歩に喘(アエ)ぎ,―す/自然と人生(蘆花)」
咳払い
せきばらい [3] 【咳払い】 (名)スル
合図や人の注意をひくために,わざと咳をすること。「―して壇上に登る」
咳払いをする
せきばらい【咳払いをする】
clear one's throat;cough.→英和
咳止め
せきどめ【咳止め】
[薬]a cough remedy.
咳止め
せきどめ [0] 【咳止め】
咳を止めること。また,そのための薬。鎮咳(チンガイ)薬。
咳気
がいき 【咳気】
〔「がいけ」とも〕
せきをすること。また,せきの出る症状。風邪。「大かたの―には,薬のかはりにここの諸白(モロハク)にてなほしぬ/浮世草子・織留 1」
咳気
がいけ 【咳気】
「がいき(咳気)」に同じ。[日葡]
咳病
がいびょう 【咳病】
せきのでる病気。しわぶきやみ。
咸宜園
かんぎえん 【咸宜園】
広瀬淡窓(タンソウ)が1817年豊後日田郡堀田村に開いた私塾。広く庶民に開放し,一時は門人三千人にも達した。大村益次郎・高野長英・長三洲らもここに学んだ。1893年(明治26)まで存続。
咸臨丸
かんりんまる 【咸臨丸】
江戸幕府がオランダに依頼して建造した,木造三檣,一〇〇馬力の蒸気機関を積んだ軍艦。1857年竣工。1860年遣米使節随行艦として,艦長勝海舟以下九十余名とアメリカ海軍士官らが乗り組み,日本最初の太平洋横断を果たした。
咸興
かんこう 【咸興】
朝鮮民主主義人民共和国の東部,日本海に臨む港湾都市。化学・金属・肥料工業が発達。ハムフン。
咸豊帝
かんぽうてい 【咸豊帝】
(1831-1861) 中国,清の第九代皇帝(在位 1850-1861)。太平天国の乱,アロー戦争に苦しみ,1860年の英仏連合軍の北京占領により北京条約調印を余儀なくされ,逃亡先の熱河で病死。
咸鏡北道
かんきょうほくどう カンキヤウホクダウ 【咸鏡北道】
朝鮮民主主義人民共和国の北東端部に位置する道。日本海に臨み,豆満江により中国・ロシア連邦に接する。道都は清津。ハムギョン-ブク-ト。
咸鏡南道
かんきょうなんどう カンキヤウナンダウ 【咸鏡南道】
朝鮮民主主義人民共和国の北東部,日本海に面する道。道都は咸興。ハムギョン-ナム-ド。
咸陽
かんよう カンヤウ 【咸陽】
中国,陝西(センセイ)省の都市。渭水(イスイ)の北岸,西安の北西に位置する。戦国時代,秦の都で,現在の市街地の東郊に遺跡がある。穀物・綿花などの集散地。シエンヤン。
咸陽宮
かんようきゅう カンヤウ― 【咸陽宮】
秦の都,咸陽にあった壮大な宮殿。戦国時代に孝公が造営。始皇帝が造営した阿房宮(アボウキユウ)とともに,秦の滅亡の際に項羽によって焼かれた。
咽
のみと 【喉・咽】
〔「飲み門(ト)」の意〕
「のど(喉)」に同じ。
咽
のど [1] 【喉・咽】
〔「のんど」の転〕
(1)口の奥の食道・気管に通ずるところ。咽喉。
(2)首の前面。のどくび。「―を締める」
(3)歌う声。「美しい―を聞かせる」
(4)本の部分の名。製本で,中身の紙を糸などで綴じてある側の部分。
→製本
咽
のんど 【喉・咽】
〔「飲み門(ト)」の転〕
のど。「手拭にて―を縊(クビ)られ/人情本・恩愛二葉草」
咽す
む・す 【噎す・咽す】 (動サ下二)
⇒むせる
咽せる
む・せる [0][2] 【噎せる・咽せる】 (動サ下一)[文]サ下二 む・す
(1)煙・飲食物・香りなどに刺激されて息がつまる。また,のどがふさがれてせき込む。「花の香に―・せる」「酒に―・せる」
(2)泣いて息をつまらせる。「わかれむほどのわりなさを思ひ,―・せたるも/源氏(明石)」
(3)悲しみなどで心がふさがる。「我妹子(ワギモコ)が植ゑし梅の木見るごとに心―・せつつ涙し流る/万葉 453」
咽っぽい
むせっぽ・い [4] 【咽っぽい】 (形)
ほこりや煙がのどを刺激してむせやすい。「煙がたちこめて―・い」
咽び泣き
むせびなき [0] 【噎び泣き・咽び泣き】 (名)スル
むせび泣くこと。おえつ。「独り部屋にこもって―する」
咽び泣く
むせびなく【咽び泣く】
sob.→英和
咽び泣く
むせびな・く [4][0] 【噎び泣く・咽び泣く】 (動カ五[四])
のどをつまらせるようにして泣く。声を殺して泣く。また,楽器や風の音などが,そのような音を立てる。「秋の胡弓の―・く物憂(モノウ)き響き/あめりか物語(荷風)」
咽ぶ
むせぶ【咽ぶ】
⇒噎(む)せる.涙に〜 sob;→英和
be choked with tears.
咽ぶ
むせ・ぶ [0][2] 【噎ぶ・咽ぶ】 (動バ五[四])
〔上代は「むせふ」と清音〕
(1)煙・涙・ほこり・飲食物・香りなどで息がつまり咳(セキ)が出る。むせる。「煙に―・ぶ」
(2)喜びや悲しみがこみあげ,息をつまらせながら泣く。むせび泣く。「悲しみの涙に―・ぶ」「感涙に―・ぶ」
(3)風や水が,むせび泣くような音を立てる。「糸につれて唄出す声は,岩間に―・ぶ水を抑へて/書記官(眉山)」
(4)流れなどがつかえる。「遣り水もいといたく―・びて/源氏(朝顔)」
咽喉
いんこう [0] 【咽喉】
(1)咽頭と喉頭。のど。
(2)重要な通路。必ず通らねばならない要所。
咽喉
いんこう【咽喉(カタル)】
(catarrh of) the throat.→英和
咽頭
いんとう【咽頭】
the pharynx.→英和
〜の pharyngeal.→英和
咽頭炎《医》pharyngitis.→英和
咽頭
いんとう [0] 【咽頭】
上は鼻腔(ビコウ)に,前は口腔の後下部に,下は喉頭(コウトウ)と食道に挟まれた部分。
咽頭炎
いんとうえん [3] 【咽頭炎】
咽頭の炎症。風邪の症状の一。細菌の感染によることもある。咽頭カタル。
咽頭結膜熱
いんとうけつまくねつ [8] 【咽頭結膜熱】
⇒プール熱(ネツ)
咽頭音
いんとうおん [3] 【咽頭音】
口蓋垂から喉頭に至るまでの部分で調音される言語音。アラビア語をはじめセム諸語などにこの音をもつものがみいだされる。
咽頭音化
いんとうおんか [0] 【咽頭音化】
二次的調音として,舌根が咽頭壁に接近することによって生じる言語音。
咿唔
いご [1] 【咿唔】
本を読む声。唔咿(ゴイ)。「再び書を読み―琅々然たり/花柳春話(純一郎)」
哀しい
かなし・い [0][3] 【悲しい・哀しい・愛しい】 (形)[文]シク かな・し
□一□心が痛んで泣きたくなるような気持ちだ。つらく切ない。《悲・哀》「母に死なれて―・い」「誠意が通じなくて―・い」
□二□(古くは「愛し」と書かれた)
(1)身にしみていとしい。切ないほどにかわいい。《愛》「何そこの児(コ)のここだ―・しき/万葉 3373」
(2)心にしみるような趣だ。深い感興を感ずる。「みちのくはいづくはあれど塩釜の浦こぐ舟の綱手―・しも/古今(東歌)」
(3)見事だ。感心するほど立派だ。「―・しくせられたりとて,見あさみけるとなん/著聞 17」
(4)残念だ。くやしい。「物もおぼえぬくさり女に―・しう言はれたる/宇治拾遺 7」
(5)貧苦がつらい。「ひとりあるせがれを行く末の楽しみに,―・しき年をふりしに/浮世草子・永代蔵 1」
〔悲しいにつけ愛(イト)しいにつけ,感情が痛切に迫って心が強く打たれるさまを表す意が原義〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)――み(名)
哀しび
かなしび 【悲しび・哀しび】
悲しむこと。悲しみ。「見奉り置く―をなむ,かへすがへす宣ひける/源氏(桐壺)」
哀しぶ
かなし・ぶ 【悲しぶ・哀しぶ・愛しぶ】
■一■ (動バ四)
「かなしむ」に同じ。「霞をあはれび露を―・ぶ心/古今(仮名序)」
■二■ (動バ上二)
「かなしむ」に同じ。「言問ひせむと惜しみつつ―・びませば/万葉 4408」
〔上代には上二段活用,中古に四段に転じた〕
哀しみ
かなしみ [0][3] 【悲しみ・哀しみ・愛しみ】
(1)かなしむこと。「―に打ち沈む」
(2)いとおしむこと。また,あわれむこと。「祖子(オヤコ)の―深き事を知しめんが為也/今昔 4」
哀しむ
かなし・む [3] 【悲しむ・哀しむ・愛しむ】 (動マ五[四])
(1)悲しい気持ちになる。心が痛む。《悲・哀》「恩師の死を―・む」
(2)いとしいと思う。かわいがる。《愛》「親の身として子を―・まざるはなかりしに/浮世草子・置土産 2」
(3)深く心を動かす。《愛》「かく機縁深くして行き合へる事を―・んで/今昔 26」
[可能] かなしめる
哀れ
あわれ アハレ [1] 【哀れ】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)同情しないではいられない・こと(さま)。かわいそう。気の毒。「―な声で泣く」「遺児の笑顔に―を催す」
(2)人から同情されるような状態にある・こと(さま)。惨め。「―な姿を見られたくない」
〔(1)(2)は「憐れ」とも書く〕
(3)人を悲しみに沈ませるような状態にある・こと(さま)。悲哀。「滅びゆく民族の―」
(4)しみじみとした情趣。味わい。「心澄まして掻き立て給へる箏の琴の音,おもしろう―なる事かぎりなし/浜松中納言 2」
→物の哀れ
(5)心ひかれること。慕わしいこと。いとしさ。「まだ下臈に侍りし時,―と思ふ人侍りき/源氏(帚木)」
(6)感動を受けるさま。立派だ。感心だ。「此れを聞くに貴く―に思ひて,即ち免してけり/今昔 13」「―なるもの,孝ある人の子,よき男のわかきが御嶽精進したる/枕草子 119」
■二■ (感)
(1)賞賛,喜び,愛惜,悲しみなどの感動を表す語。「後も取り見る思ひ妻―/古事記(下)」「旅に臥(コ)やせるこの旅人―/万葉 415」
(2)強い願望を表す語。ぜひにも。どうか。「―御詞を下しおかれませうなれば,有難うござりまする/歌舞伎・毛抜」
(3)はやしことば。「いで我が駒早く行きこせ待乳(マツチ)山―待乳山はれ/催馬楽」
〔うれしいにつけ悲しいにつけ,心の底から自然と発せられる声に由来し,しみじみと心にしみる感じを広く表すのが原義。平安時代には形容動詞の用法も成立し次第に哀愁の情を表す意で用いられることが多くなった。また中世には強い感動を表す際に促音化して「あっぱれ」が生じた〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
哀れ
あわれ【哀れ】
(1)[情趣]charm;→英和
fine sensibility.(2)[悲哀]sadness;→英和
pathos.→英和
(3)[みじめさ]misery.→英和
(4)[憐びん]pity;→英和
compassion.→英和
〜な sad;→英和
pathetic;→英和
pitiful;→英和
poor;→英和
miserable.→英和
哀れし
あわれ・し アハレシ 【哀れし】 (形シク)
あわれである。いたわしい。「歎きしづむ様も―・し/浮世草子・近代艶隠者」
哀れっぽい
あわれっぽい【哀れっぽい】
⇒哀れ(な).
哀れっぽい
あわれっぽ・い アハレツ― [5] 【哀れっぽい】 (形)
哀れをそそるさまである。みじめなさまである。「―・い声で同情をひく」
[派生] ――さ(名)
哀れぶ
あわれ・ぶ アハレブ 【哀れぶ・憐れぶ】
■一■ (動バ四)
「あわれむ」に同じ。「霞を―・び,露をかなしぶ心/古今(仮名序)」
■二■ (動バ上二)
「あわれむ」に同じ。「手のうらにいれて光を―・びむと思へど/加茂女集」
哀れみ
あわれみ アハレミ [0] 【哀れみ・憐れみ・愍れみ・憫れみ】
あわれむ気持ち。同情。慈悲。「―を乞(コ)う」「―をかける」
哀れむ
あわれ・む アハレム [3] 【哀れむ・憐れむ】 (動マ五[四])
(1)かわいそうに思う。気の毒に思う。同情する。「遺児を―・んで引き取る」「人を―・むような目で見る」
(2)慈愛の心で接する。「―・まんと思ふ心は広けれど/金葉(雑上)」
(3)賞美する。めでる。惜しむ。《哀》「燭を背けては共に―・む深夜の月/和漢朗詠(春)」
哀傷
あいしょう [0] 【哀傷】 (名)スル
悲しみ,心をいためること。特に,人の死などを悲しみ惜しむこと。また,その悲しみ。「国人が敗聞の為に実に落胆―せば/経国美談(竜渓)」
哀傷歌
あいしょうか [3] 【哀傷歌】
(1)人の死を悲しみ悼む歌。
(2)古今集以後の勅撰和歌集で,部立ての一。
→挽歌(バンカ)
哀切
あいせつ [0] 【哀切】 (名・形動)[文]ナリ
もの悲しくあわれな・こと(さま)。「―きわまりない物語」「なほ―に過るを覚えぬ/小説神髄(逍遥)」
[派生] ――さ(名)
哀別
あいべつ [0] 【哀別】 (名)スル
別れを悲しむこと。また,悲しい別れ。
哀史
あいし [1] 【哀史】
悲しい出来事をつづった記録。「女工―」
哀号
あいごう [0] 【哀号】 (名)スル
悲しんで激しく泣き叫ぶこと。人の死を悼んで泣き叫ぶこと。
哀咽
あいえつ [0] 【哀咽】 (名)スル
悲しんで声をつまらせること。むせび泣くこと。
哀哀
あいあい [0] 【哀哀】 (ト|タル)[文]形動タリ
深く悲しむさま。あわれなさま。「―たる情自然に発す/欺かざるの記(独歩)」
哀哭
あいこく [0] 【哀哭】 (名)スル
声をあげて悲しみ泣くこと。
哀婉
あいえん [0] 【哀婉】 (名・形動)[文]ナリ
あわれに美しくしとやかな・こと(さま)。「―雅亮すぐれたり/浄土和讃」
哀恤
あいじゅつ [0] 【哀恤・愛恤】 (名)スル
あわれみ恵むこと。「上官たるものが部下を―し無いのに/肉弾(忠温)」
哀悼
あいとう【哀悼】
condolence;sympathy;→英和
mourning.→英和
〜する grieve <for,at> ;→英和
lament <for,over> ;→英和
mourn <over a person's death> .→英和
〜の意を表する express one's regret <over the death of a person> .
哀悼
あいとう [0] 【哀悼】 (名)スル
人の死を悲しみ悼むこと。哀惜。「―の意を表する」「深く―する」
哀情
あいじょう [0] 【哀情】
かなしく思う心。「―を催す」
哀惜
あいせき [0] 【哀惜】 (名)スル
(人の死などを)悲しみ,惜しむこと。「―の念」「空しく鬼籍に入りたることを深く―して/経国美談(竜渓)」
哀惜する
あいせき【哀惜する】
lament <over,for> ;→英和
mourn <over,for> .→英和
哀愁
あいしゅう【哀愁】
sadness;→英和
sorrow;→英和
grief.→英和
〜を感じる feel sad.〜をそそる make <a person> feel sad.
哀愁
あいしゅう [0] 【哀愁】
何とはなしに悲しい気持ち。もの悲しい感じ。「―を帯びたメロディー」
哀愍
あいみん 【哀憫・哀愍】 (名)スル
〔「みん」は呉音〕
「あいびん(哀憫)」に同じ。「願くは我を―して/平家 6」
哀愍
あいびん [0] 【哀憫・哀愍】 (名)スル
かなしみあわれむこと。あわれみ,情けをかけること。あいみん。「―の情」
哀感
あいかん【哀感】
pathos.→英和
哀感
あいかん [0] 【哀感】
もの悲しい感じ。「―をこめて歌う」
哀憐
あいれん [0] 【哀憐】 (名)スル
かなしみ,あわれむこと。
哀憫
あいびん [0] 【哀憫・哀愍】 (名)スル
かなしみあわれむこと。あわれみ,情けをかけること。あいみん。「―の情」
哀憫
あいみん 【哀憫・哀愍】 (名)スル
〔「みん」は呉音〕
「あいびん(哀憫)」に同じ。「願くは我を―して/平家 6」
哀楽
あいらく [0] 【哀楽】
悲しみと楽しみ。「喜怒―」
哀歌
あいか [1] 【哀歌】
悲しい気持ちを表した詩歌。エレジー。
哀歌
あいか【哀歌】
an elegy;→英和
a sad song.
哀歓
あいかん [0] 【哀歓】
悲しみと喜び。「人生の―」
哀歓
あいかん【哀歓】
joys and sorrows.
哀求
あいきゅう [0] 【哀求】 (名)スル
切実に訴えかけること。「食物を売つて呉れないか…,と僕は―した/思出の記(蘆花)」
哀泣
あいきゅう [0] 【哀泣】 (名)スル
悲しんで泣くこと。「―して古人に予の不敏累をなせしを謝せん/露団々(露伴)」
哀痛
あいつう [0] 【哀痛】 (名)スル
心からかなしむこと。「―に不堪(タエズ)候/思出の記(蘆花)」
哀絶
あいぜつ [0] 【哀絶】 (名・形動)[文]ナリ
あわれこの上ない・こと(さま)。「凄絶―なる啼声を放ちて/日本風景論(重昂)」
哀訴
あいそ [1] 【哀訴】 (名)スル
相手の同情心に訴えること。なげき訴えること。哀願。「彼は地主に―して/土(節)」
哀訴
あいそ【哀訴(する)】
(make) an appeal <to a person> .→英和
哀詩
あいし [1] 【哀詩】
悲しい気持ちをうたった詩。
哀話
あいわ [0][1] 【哀話】
悲しくあわれな話。悲話。
哀調
あいちょう【哀調】
a sad melody (曲);a sad[plaintive]tone (調子).〜を帯びた mournful;→英和
plaintive.→英和
哀調
あいちょう [0] 【哀調】
もの悲しく,さびしい感じの調べ。「―をおびた笛の音」
哀辞
あいじ [1] 【哀辞】
人の死を弔う文章。弔辞。「―を述べる」
哀韻
あいいん [0] 【哀韻】
言葉や音楽の,悲しく哀れをさそうような調子。「―を含んだ一節」
哀願
あいがん [0] 【哀願】 (名)スル
切に願い頼むこと。相手の同情心に訴えて頼むこと。「助命を―する」
哀願
あいがん【哀願】
an entreaty;an appeal.→英和
〜する implore[entreat] <a person to do> ;→英和
petition[supplicate] <a person for a thing> .→英和
‖哀願者 a petitioner.
品
しな [0] 【品】
(1)形があって,人の生活に何らかの役割を果たし,持ち運びのできる程度のもの。また,売買の対象とするもの。「記念の―を贈る」「よい―をそろえた店」「これはお勧めできる―です」
(2)質のよしあしなどで区別した,物の等級。内容などの違いによる,物の区別。種類。「あれとは―が違う」「―が落ちる」「手を変え―を変え」
(3)上下の差別。序列。差異。「弓といへば―なきものを/神楽歌」
(4)階段。段。[和名抄]
(5)人の階級。身分。家柄。「口惜しき―に思ひくたし給ふとも/宇津保(俊蔭)」
(6) [1][2]
(「科」とも書く)人や物に備わっている好ましい様子。
(ア)(身分が高いことを示すような)優雅なおかしがたい感じ。また,物の風情・情趣。ひん。「陪従の―おくれたる,柳に挿頭の山吹わりなく見ゆれど/枕草子 220」
(イ)(人の心を引きつけようとする)気取ったしぐさ。また,なまめかしいしぐさ。「此の娘生まれ立ちより―をやりて/浮世草子・禁短気」
(7)事情。次第。事柄。「よい場を持てば―により物干にさへ貸すならひ/浄瑠璃・二つ腹帯」
品
ひん 【品】
■一■ [0] (名)
人や物にそなわる性質のうち,自然と外にあらわれる,好ましい,洗練された様子。品格。風格。「―がよい」「―が悪い」「―がある」「―がない」
■二■ (接尾)
助数詞。料理などの品数を数えるのに用いる。上にくる語によって「ぴん」となる。「一―料理」
品
しな【品】
(1) an article;→英和
goods;→英和
<a large> stock (在庫).→英和
(2)[品質]quality.→英和
〜が切れる be out of stock.〜が良(悪)い be of good (poor) quality.
品
ほん 【品】
■一■ [1] (名)
(1)古代の中国で官人に与えられていた位階。
(2)日本では,親王・内親王に与えられていた位階。一品(イツポン)から四品(シホン)まである。
(3)日本で,位階の別名。位(イ)。
■二■ (接尾)
(1)仏教で,極楽往生する者の能力・性質などを等級に分ける語。上中下に分け,さらにそれぞれを上中下に分ける。
(2)仏典の中の章・節に当たるもの。「法華経―」「方便―」
品
ひん【品】
(1)[品格]elegance;refinement;dignity (威厳).→英和
(2)[品物]an article;→英和
<Japanese> goods;→英和
[料理の一品]a course;→英和
a dish.→英和
〜の良い refined;elegant.→英和
〜の悪い vulgar;→英和
coarse.→英和
品する
ひん・する [3] 【品する】 (動サ変)[文]サ変 ひん・す
物事の品質や優劣について批評する。「衣裳を評し男子を―・し軽躁の風ありけるに/緑簑談(南翠)」
品付け
しなづけ [0] 【品付け】
「品書(シナガ)き」に同じ。
品位
ひんい [1] 【品位】
(1)見る人が自然に尊敬したくなるような気高さ,おごそかさ。品。「―が身にそなわる」「―に欠ける」
(2)金銀の地金や金貨銀貨の中に含まれる金・銀の割合。「金貨の―が落ちる」
(3)鉱石中の金属の割合。「―の高い鉱石」
品位
ほんい [1] 【品位】
律令制で,親王・内親王に与えられた位階。一品から四品まであり,それに応じた品田(ホンデン)・品封(ホンプ)を伴う。
品位
ひんい【品位】
(1) dignity;→英和
grace.→英和
⇒品(ひん).
(2)[品質]quality;→英和
fineness (金・銀の).
〜ある dignified;noble;→英和
graceful.→英和
品位証明
ひんいしょうめい [4] 【品位証明】
造幣局が,金・銀の地金を調べて,その品位{(2)}を証明すること。
品価
ひんか [1] 【品価】
物の値段。ねうち。
品借り料
しながりりょう [4] 【品借り料】
有価証券を借りる場合の料金。信用取引で売り方の株が不足した場合などに発生する。逆日歩。
⇔品貸し料
品切れ
しなぎれ [0] 【品切れ】
売り尽くしてしまい,商品の在庫がなくなること。「―になる」
品切れ
しなぎれ【品切れ】
<掲示> All Sold.〜になる be out of stock[sold out].
品別け
しなわけ [0] 【品別け】 (名)スル
品物を区別すること。また,その区別。「獲物を―する」
品名
ひんめい [0] 【品名】
品物のなまえ。
品品
しなじな [2] 【品品】
(1)いろいろな種類の品。
(2)いろいろな種類。各種。
(3)身分などによって区分されたそれぞれの段階。また,さまざまな段階のあること。「諸の大臣・公卿,百千万の人―にあり/今昔 3」
品品し
しなじな・し 【品品し】 (形シク)
上品だ。品格がすぐれている。「けだかく,―・しう,をかしげなること/宇治拾遺 10」
品字藻
ひんじも [3] 【品字藻】
ウキクサ科の多年草。池や溝に生え,ときに群体をつくる。体は水に浮き,細長い三角形で基部は矢じり形。体の左右に同形の芽を出し,「品」字状になる。生長すると糸状の柄が伸びて元の体と隔たり,同様の増殖を繰り返す。三角菜。[季]夏。
品定め
しなさだめ【品定め】
⇒品評会.
品定め
しなさだめ [3] 【品定め】
(1)品物の優劣や価値を判定すること。品評。「じっくり茶器の―をする」
(2)数人の人たちで,他人の評価をすること。月旦(ゲツタン)。「雨夜(アマヨ)の―」
品封
ほんぷ 【品封】
親王・内親王に,その品位(ホンイ)に応じて与えられた封戸(フコ)。
品川
しながわ シナガハ 【品川】
姓氏の一。
品川
しながわ シナガハ 【品川】
(1)東京都南部,二三区の一。旧品川区・荏原区が合併。住宅・商工業地域。
(2)もと,東海道五十三次の第一宿。
品川台場
しながわだいば シナガハ― 【品川台場】
東京湾の品川沖にあった砲台。1853年の米艦の浦賀来航により,江戸幕府が江川太郎左衛門の献策で江戸防衛のため築く。一一基を予定したが,翌年神奈川条約が締結され,五基完成したところで中止。現在二基が残り,水上公園となっている。御(オ)台場。
品川巻
しながわまき シナガハ― [0] 【品川巻(き)】
海苔(ノリ)を巻いた小型の煎餅(センベイ)。
品川巻き
しながわまき シナガハ― [0] 【品川巻(き)】
海苔(ノリ)を巻いた小型の煎餅(センベイ)。
品川弥二郎
しながわやじろう シナガハヤジラウ 【品川弥二郎】
(1843-1900) 政治家。長州藩出身。吉田松陰に学び,尊攘運動に参加。維新後,松方内閣の内相。第二回総選挙で選挙干渉を強行して,世論により辞任。のち西郷従道と国民協会を創立。
品川萩
しながわはぎ シナガハ― [4] 【品川萩】
マメ科の二年草。高さ約70センチメートル。葉は三小葉からなり,夏,葉腋に黄色の蝶形花を総状に多数つける。中国北部原産の帰化植物で,品川で野生が見られたことからの名。
品彙
ひんい [1] 【品彙】
種類別にしてまとめること。また,そのまとめたもの。たぐい。分類。
品形
しなかたち 【品形】
家柄と顔かたち。品位と容貌(ヨウボウ)。「―こそ生まれつきたらめ/徒然 1」
品性
ひんせい【品性】
character.→英和
〜のりっぱな(卑しい)人 a man of fine (low) character.→英和
品性
ひんせい [1] 【品性】
(1)人柄。品位。「―下劣な男」
(2)〔倫〕 道徳的価値としての性格。
〔character の訳語〕
品持ち
しなもち [0] 【品持ち】
食品が鮮度・品質を保ち続けること。「―が良い」
品掠れ
しながすれ [3] 【品掠れ】
品薄なこと。品枯れ。
品揃え
しなぞろえ [3] 【品揃え】
商品を用意しておくこと。また,その商品の種類。「―の豊富な店」
品数
しなかず [0] 【品数】
品物の種類。「―の多い店」「料理の―」「―をそろえる」
品数が多い
しなかず【品数が多(少な)い】
have a large (small) stock of goods;keep a rich (limited) assortment of goods.
品文字
しなもじ [0] 【品文字】
三つの物が「品」の字のような形に並んでいるさま。また,積んであるさま。品字(ヒンジ)。
品書き
しながき【品書き】
a catalogue;an inventory.→英和
品書き
しながき [0] 【品書き】
品物の名を書き並べること。また,その書き付け。飲食店の値段入りメニューなど。品付け。目録。「壁に―を貼る」
品枯れ
しながれ [0] 【品枯れ】
生産量が需要に及ばず,品物が出回らないこと。品薄なこと。品掠(シナガス)れ。
品柄
しながら [0] 【品柄】
品物の品質。
品格
ひんかく [0] 【品格】
その物から感じられるおごそかさ。品位。「―を保つ」「―が劣る」
品物
しなもの【品物】
an article;→英和
goods.→英和
⇒品(しな).
品物
しなもの [0] 【品物】
(1)物品。また,特に商品。しな。「高価な―をとりそろえる」「店先に―がなくなる」
(2)美人。品者。「都の水でみがき上げ,娘盛りの―が/浄瑠璃・先代萩」
品玉
しなだま [0] 【品玉】
(1)玉や刀などの小道具を手玉に取るなどしてもてあそぶ曲芸。たまとり。弄丸(ロウガン)。刀玉。
(2)手品。また,人の目をごまかすこと。「此中(コノジユウ)おれは虱で―をとるが/咄本・機嫌袋」
品玉(1)[図]
品田
ほんでん [0] 【品田】
親王・内親王に,その品位(ホンイ)に応じて与えられた田地。品位田。
品番
しなばん [0] 【品番】
⇒ひんばん(品番)
品番
ひんばん [0] 【品番】
商品の種類・色・形式などを区別し,整理・管理するためにつける番号。しなばん。
品目
ひんもく [0] 【品目】
品物の種類。品物の目録。「輸出―」
品目
ひんもく【品目】
a list of articles;an item (一品).→英和
品種
ひんしゅ [0] 【品種】
(1)品物の種類。「豊富な―」
(2)
(ア)生物分類上の一段階。種より下の階級の一つで,基本的には同一種であるが,一,二の形質に異なる点のあるものを品種として区別する。
(イ)動植物に人為的な操作を加えてつくった子孫のうち,その特徴が遺伝的に保たれて他と区別される一群の農作物や家畜。
品種
ひんしゅ【品種】
a kind;→英和
a variety (変種);→英和
a breed (動植物の).→英和
品種改良 improvement of breed.
品種改良
ひんしゅかいりょう [4][0] 【品種改良】
純系分離・交雑・突然変異などによって作物や家畜を目的に合った形質に改良すること。
→育種
品等
ひんとう [0] 【品等】
品位と等級。質の程度。
品箱
しなばこ [0] 【品箱】
釣り道具を入れておく箱。仕掛け箱。
品胎
ひんたい [0] 【品胎】
〔口三つで「品」の字になることから〕
胎内に同時に三つの胎児を有する状態。三つ子。
品致
ひんち [1] 【品致】
品物のあじわい。品柄。
品茶
ひんちゃ [0] 【品茶】
〔茶の品定めをする意〕
何種類かの茶を飲んで,その種類を言い当ててあらそう遊戯。
品薄
しなうす [0] 【品薄】 (名・形動)
需要に対し商品が不足ぎみなこと。「―につきお一人様一個に願います」
品薄である
しなうす【品薄である】
be scarce.〜になる run short.
品薄株
しなうすかぶ [4] 【品薄株】
資本金が小さかったり安定株主が多いため,市場に出回っている浮動株が少ない銘柄。
品藻
ひんそう [0] 【品藻】 (名)スル
事物の優劣を論ずること。品評。品隲(ヒンシツ)。
品行
ひんこう [0] 【品行】
(道徳的にみていいとか悪いとかいう判断の対象となる)おこない。身持ち。行状。
品行
ひんこう【品行】
behavior;→英和
conduct.→英和
〜の良い(悪い) well-(ill-)behaved.
品行方正
ひんこうほうせい [0] 【品行方正】 (名・形動)[文]ナリ
おこないがきちんとして正しい・こと(さま)。「―な青年」
品触れ
しなぶれ [0] 【品触れ】 (名)スル
警察が紛失品・贓品(ゾウヒン)などの発見を容易にするため,その特徴を書き出して古物商・質屋などに触れ示すこと。
品評
ひんぴょう [0] 【品評】 (名)スル
作品・作物・産物などの優劣を論じ定めること。しなさだめ。
品評会
ひんぴょうかい【品評会】
a show;→英和
an exhibition.→英和
品評会
ひんぴょうかい [3] 【品評会】
産物・製品などを集めて品評する会。
品詞
ひんし【品詞】
《文》a part of speech.
品詞
ひんし [0] 【品詞】
単語を文法上の形態・機能・意味などの上から分類した区分け。国文法では,現在一般に,名詞・代名詞・動詞・形容詞・形容動詞・連体詞・副詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞などがあげられる。ただし,形容動詞を認めるか否かなど,いくつの品詞にするかという点については,若干の異同がある。
品貸し料
しながしりょう [4] 【品貸し料】
証券会社や機関投資家などが証券金融会社に有価証券を貸し出す場合の貸し料金。信用取引などで株が不足した場合に発生する。
⇔品借り料
品質
ひんしつ [0] 【品質】
〔quality〕
品物の質。
品質
ひんしつ【品質】
quality.→英和
〜が良い be good (in quality);be of good quality.→英和
‖品質管理 quality control.
品質管理
ひんしつかんり [5] 【品質管理】
〔quality control〕
製品の品質を一定のものに安定させ,かつ向上させるための様々な管理。製造現場での品質検査のほか,非生産部門での業務遂行の質を高める総合的品質管理をも含む。QC 。
品部
しなべ [0][2] 【品部】
(1)大化の改新以前,大和朝廷に直属した技術者集団。朝廷に勤めて労役に従事する者と,特定の産物を貢納する者とがあった。ともべ。
(2)律令制下,諸官司に属した技術者集団。大化の改新以後,{(1)}は廃止されたが一部分は残され,官司に配属された。図書寮の紙戸,雅楽寮の楽戸など。
品部
ともべ 【品部】
⇒しなべ(品部)(1)
品隲
ひんしつ [0] 【品隲・品騭】 (名)スル
〔「隲」はさだめる意〕
品物などのよしあしを批評し定めること。品定め。品評。「文芸を―する資格/社会百面相(魯庵)」
品革
しながわ [0] 【品革】
「羊歯革(シダガワ)」の転。
品革縅
しながわおどし [5] 【品革縅】
鎧の縅の一。羊歯革を細く切った緒で縅したもの。
品題
ひんだい [0] 【品題】 (名)スル
(1)品定めをすること。品評。「三人を―したのも/伊沢蘭軒(鴎外)」
(2)題目。
品題
ほんだい [0][1] 【品題】
〔仏〕 経典の内容を品(ホン)に分け,その各品に付けた題。経題。
品騭
ひんしつ [0] 【品隲・品騭】 (名)スル
〔「隲」はさだめる意〕
品物などのよしあしを批評し定めること。品定め。品評。「文芸を―する資格/社会百面相(魯庵)」
哄然
こうぜん [0] 【哄然】 (ト|タル)[文]形動タリ
声をあげてどっと笑うさま。「―として一坐どよめく/罪と罰(魯庵)」
哄笑
こうしょう【哄笑】
loud laughter.〜する laugh loudly.
哄笑
こうしょう [0] 【哄笑】 (名)スル
大声でどっと笑うこと。大笑い。「一同思わず―した」
哈密
ハミ 【哈密】
中国,新疆ウイグル自治区東部にあるオアシス都市。天山山脈の南麓にあり,漢代以来,西域の東西を結ぶ交通路の要衝。メロン・小麦などの栽培が盛ん。羊毛・皮革の集散地。伊吾。
哉
かな 【哉】 (終助)
〔係助詞「か」の文末用法に詠嘆の終助詞「な」が付いてできたもの。中古以降の語〕
体言およびそれに準ずるもの,活用語の連体形に付く。文末にあって,詠嘆・感動の意を表す。…だなあ。…なあ。「うたてある主のみもとに仕うまつりて,すずろなる死をすべかめる―/竹取」「まつ人にあらぬものから初雁のけさ鳴く声のめづらしき―/古今(秋上)」「あぱれ剛の者―/平家 8」
〔(1)上代には「かも」が用いられた。(2)現代語でも,「惜しい」「悲しい」など一部の形容詞に付けて,「…なことに」といった意味の慣用句を作るのにわずかに用いられることがある。「悲しい―,子供の力ではどうすることもできなかった」。また,「素晴らしき―,わが人生」などのように,文語的表現として用いられることもある〕
員
いん ヰン [1] 【員】
(1)人の数。人かず。「同志の―に列する」
(2)名詞の下に付いて接尾語的に用いられ,その役や係の人の意を表す。「検査―」「係―」
員内
いんない ヰン― [1] 【員内】
定員・定数の内。
⇔員外
員刺
かずさし 【数差(し)・員刺(し)・籌刺(し)】
競馬(クラベウマ)・相撲・歌合(ウタアワセ)・賭弓(ノリユミ)などで,勝った側が,数取りの串(クシ)や木の枝を数立てにさすこと。また,その用具や係の人。「内に歌合せさせ給ひき…―の洲浜どもなど/栄花(根合)」
員刺し
かずさし 【数差(し)・員刺(し)・籌刺(し)】
競馬(クラベウマ)・相撲・歌合(ウタアワセ)・賭弓(ノリユミ)などで,勝った側が,数取りの串(クシ)や木の枝を数立てにさすこと。また,その用具や係の人。「内に歌合せさせ給ひき…―の洲浜どもなど/栄花(根合)」
員外
いんがい ヰングワイ [0][1] 【員外】
定められた人数にはいっていないこと。定員外。
⇔員内
員外
いんげ ヰン― [1] 【員外】
⇒いんがい(員外)
員外官
いんがいかん ヰングワイクワン [3] 【員外官】
律令制で,令に定められた定員以外に置かれた官。
員子
いんつう ヰン― 【銀子・員子】
〔「銀子」の唐音から〕
中国から渡来した金・銀。転じて金銭。かね。「―満々たる大尽/歌舞伎・助六」
員子持ち
いんつうもち ヰン― 【員子持ち】
金持ち。富豪。「此事―の本大臣にはきかす事もうるさし/浮世草子・椀久二世(下)」
員数
いんず ヰン― [1] 【員数】
「いんずう(員数)」に同じ。
員数
いんずう【員数(を調べる)】
(count) the (total) number.
員数
いんじゅ ヰン― 【員数】
「いんずう(員数)」に同じ。[日葡]
員数
いんずう ヰン― [3] 【員数】
(1)人や物の数。いんず。いんじゅ。「―をそろえる」
(2)一定の数。「―外」「―が合わない」
員面調書
いんめんちょうしょ ヰンメンテウシヨ [5] 【員面調書】
司法警察員面前調書の略。司法警察員に対してなされた被疑者・参考人の供述を記録して作成した書面。
哥沢
うたざわ ウタザハ [0] 【歌沢・哥沢】
三味線音楽の一種目。幕末期の江戸の端唄大流行の中で歌沢連と称する一同好団体(中心人物は歌沢笹丸,のち大和大掾(ヤマトノダイジヨウ)を受領)が,渋い味の端唄を歌い広めたのに始まる。のちに歌沢寅右衛門の寅派と哥沢芝金(シバキン)の芝派の二派に分かれた。両派を合わせて呼ぶ際には「うた沢」と書く。
哥窯
かよう 【哥窯】
中国,南宋代の青磁窯。浙江省竜泉県に開かれた。紫口鉄足と称される鉄分の多い黒褐色の胎土と貫入が特徴とされる。
哥老会
かろうかい カラウクワイ 【哥老会】
中国,清末に起こった秘密結社。天地会の影響のもと,四川から湖南・湖北に広がった。反清復明を唱え,辛亥(シンガイ)革命に参加。哥弟会。
→会党
→教案
哨兵
しょうへい セウ― [0] 【哨兵】
見張りの兵。歩哨(ホシヨウ)。番兵。
哨務
しょうむ セウ― [1] 【哨務】
見張りの勤務。哨戒の任務。
哨壁
しょうへき セウ― [0] 【哨壁】
切りたったけわしいがけ。
哨戒
しょうかい セウ― [0] 【哨戒】 (名)スル
敵の攻撃に備えて見張りをすること。「徹夜で―する」「―艇」
哨戒する
しょうかい【哨戒する】
patrol.→英和
哨戒機(艇) a patrol plane (boat).
哨戒機
しょうかいき セウ― [3] 【哨戒機】
哨戒のための軍用機。現在では主に,洋上を飛んで潜水艦を対象として哨戒する大型航空機をいう。
哨所
しょうしょ セウ― [1] 【哨所】
歩哨(ホシヨウ)の詰め所。
哨舎
しょうしゃ セウ― [1] 【哨舎】
歩哨が詰める小屋。見張り小屋。
哨船
しょうせん セウ― [0] 【哨船】
見張りの船。哨戒船。監視船。
哨艦
しょうかん セウ― [0] 【哨艦】
哨戒の任にあたる軍艦。
哭き女
なきめ 【泣き女・哭き女】
「なきおんな(泣女)」に同じ。「雉(キギシ)を―とし/古事記(上訓)」
哭す
こく・す 【哭す】 (動サ変)
⇒こくする(哭)
哭する
こく・する [3] 【哭する】 (動サ変)[文]サ変 こく・す
(1)大声をあげて泣き叫ぶ。「村南村北に―・する声たえず/平家 11」
(2)古代中国で,死者をとむらう礼として大声で泣き叫ぶ。
哭ぶ
おら・ぶ 【叫ぶ・哭ぶ】 (動バ四)
大声でさけぶ。わめく。「後れたる菟原壮士(ウナイオトコ)い天仰ぎ叫び―・び/万葉 1809」
哭声
こくせい [0] 【哭声】
泣き叫ぶ声。
哭慟
こくどう [0] 【哭慟】 (名)スル
「慟哭(ドウコク)」に同じ。「いまだ今日の如く―し玉ひしことはなし/露子姫(忍月)」
哭泣
こっきゅう コクキフ [0] 【哭泣】 (名)スル
(1)大声をあげて泣き叫ぶこと。「闔国(コウコク)悲哀―せざるものなし/西国立志編(正直)」
(2)古く中国で,葬式の際死を悲しんで泣き叫ぶ儀礼。
哮り
たけり 【哮り】
声高くほえること。大きなうなり声。「ししはいよいよ―をかき/浄瑠璃・富士の巻狩」
哮り立つ
たけりた・つ [4] 【哮り立つ】 (動タ五[四])
(けものなどが)荒々しくほえさけぶ。盛んにほえる。
哮る
たけ・る [2] 【哮る】 (動ラ五[四])
(動物が)太い声でほえる。「虎が―・る」「大地吼え,大海―・り/自然と人生(蘆花)」
哯吐
つだみ 【哯吐】
乳児が一度飲みこんだ乳を吐き出すこと。「此の君いたく泣き給ひて―などし給へば/源氏(横笛)」
哲人
てつじん [0] 【哲人】
学識が豊かで,すぐれた思想をもつ人。「―ソクラテス」
哲人
てつじん【哲人】
a wise man;a sage;→英和
a philosopher.→英和
哲人政治
てつじんせいじ [5] 【哲人政治】
プラトンの考えた理想国家の政治形態。哲学によりイデアを見るに至った哲人による統治こそがのぞましいとされる。
哲夫
てっぷ [1] 【哲夫】
賢い男子。才徳のすぐれた男。哲子。
哲婦
てっぷ [1] 【哲婦】
賢い婦人。才徳のすぐれた女。
哲学
てつがく【哲学(者)】
philosophy (a philosopher).→英和
〜的(に) philosophical(ly).
哲学
てつがく [2][0] 【哲学】
〔(ギリシヤ) philosophia は知恵への愛・希求の意。西周(ニシアマネ)の訳語。賢哲の希求を表すために「希哲学」と訳したが,後「哲学」とした〕
(1)世界や人間についての知恵・原理を探究する学問。もと臆見や迷妄を超えた真理認識の学問一般をさしたが,次第に個別諸科学が独立し,通常これらと区別される。存在論(形而上学),認識論(論理学),実践論(倫理学),感性論(美学)などの部門をもつ。
(2)自分自身の経験などから得られた基本的な考え。人生観。「社長の経営術には一つの―がある」
哲学史
てつがくし [4][3] 【哲学史】
哲学思想の歴史的変遷。また,それを学問的に記述・考察したもの。
哲学字彙
てつがくじい 【哲学字彙】
日本最初の哲学辞典。井上哲次郎らの編。1881年(明治14)刊。84年再版,1912年三版刊行。
哲学的
てつがくてき [0] 【哲学的】 (形動)
物事を根本的に考えるさま。また,哲学に関係あるさま。「すぐれて―な問題」「―な論議を深める」
哲学者
てつがくしゃ [3][4] 【哲学者】
哲学を専門に研究する人。また,哲学的な人。
哲理
てつり【哲理】
philosophy.→英和
哲理
てつり [1] 【哲理】
哲学上の道理。また,人生の根本にかかわる深遠な道理。
哺
ほ [1] 【哺】
食べ物を口にふくむこと。また,口中の食べ物。
哺める
くく・める [3] 【銜める・哺める】 (動マ下一)[文]マ下二 くく・む
(1)口の中に含ませる。「箸を持つて,婿をはさんでアンとお開き,と―・めて遣るような縁談/婦系図(鏡花)」
(2)事情をよく言い聞かせて,わからせる。いいふくめる。「勿体ない,菅丞相様,―・めるやうに云はしやました/浄瑠璃・菅原」
哺乳
ほにゅう [0] 【哺乳】
乳を飲ませて子を育てること。
哺乳児
ほにゅうじ [2] 【哺乳児】
哺乳期にある幼児。乳児。
哺乳動物
ほにゅう【哺乳動物】
a mammal.→英和
哺乳びん a feeding[nursing]bottle.哺乳類 the Mammalia.
哺乳動物
ほにゅうどうぶつ [4] 【哺乳動物】
哺乳類の動物。
哺乳期
ほにゅうき [2] 【哺乳期】
乳汁またはその代用品を主食とする幼児期。乳児期。
哺乳瓶
ほにゅうびん [2] 【哺乳瓶】
乳児にミルクを与えるのに用いる瓶。瓶の口にゴムなどで作った乳首をつけ,乳児にくわえさせる。
哺乳類
ほにゅうるい [2] 【哺乳類】
脊椎動物門哺乳綱に属する動物の総称。大脳がよく発達し,動物中最も高等。頸椎は普通七個。皮膚は毛でおおわれ,汗腺・皮脂腺・乳腺がある。聴覚器は内耳・中耳・外耳に,歯は門歯・犬歯・前臼歯・後臼歯に分化する。心臓は完全な二心房二心室。恒温動物で,単孔類のみ卵生で,他はすべて胎生。形態・習性は多様で,砂漠・森林・極地・高山などの地上・地下・水中・樹上・空中などあらゆる環境に適応し,進化して分化を遂げ,脊椎動物中最も繁栄している。現生種は単孔類を含む原獣亜綱と有袋類・真獣類を含む獣亜綱に大別され,約四五〇〇種がある。
哺育
ほいく [0] 【哺育】 (名)スル
はぐくみ育てること。特に,動物の親が乳や食物を与えて子供を育てること。「猿の子を人工栄養で―する」
唄
うた [2] 【歌・唄・詩】
(1)言葉に旋律やリズムをつけて,声に出すもの。また,その言葉。《歌・唄》「―を歌う」「はやり―」
(2)和歌。特に,短歌。《歌》「―を詠む」
(3)近代・現代の詩。《詩》「初恋の―」
唄
ばい [1] 【唄】
〔「唄匿(バイノク)」の略〕
声明の曲種の一。歌詞は偈頌(ゲジユ)の類。音節を非常に長く延ばして唱える。「如来唄」「云何(ウンガ)唄」など。法会(ホウエ)の始まりの部分で唄師が独唱し,道場を厳粛にする役割があるとされる。
唄う
うた・う ウタフ [0] 【歌う・謡う・唄う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人が節をつけて声を出す。「歌を―・う」
(2)人以外のものが快い音や美しい声を出す。《歌・唄》「小鳥が―・う」「小川のせせらぎが―・う」
(3)(「詠う」とも書く)詩や歌につくる。感動を込めて述べる。《歌》「愛の美しさを―・った大ロマン」
[可能] うたえる
唄三味線
うたじゃみせん [3] 【唄三味線】
長唄や清元の伴奏用に使う,細棹あるいは中棹の三味線。うたざみせん。
唄器
ばいき [1] 【唄器】
法会(ホウエ)で諷誦(フウジユ)の際に用いる,錫杖(シヤクジヨウ)・磬(ケイ)・鈴などの器具。
唄士
ばいし [1] 【唄師・唄士】
法会(ホウエ)で唄(バイ)を唱える役の僧侶。
唄師
ばいし [1] 【唄師・唄士】
法会(ホウエ)で唄(バイ)を唱える役の僧侶。
唄方
うたかた [0] 【唄方】
長唄など,歌唱と楽器伴奏が分業になっている歌物の三味線音楽で,歌唱を専門とする人。
唄浄瑠璃
うたじょうるり [3] 【唄浄瑠璃】
(1)唄がかった浄瑠璃。浄瑠璃は本来は語り物であるが,その中で唄物的傾向の強い流派。河東節・一中節・宮薗節・新内節・常磐津節・清元節など,義太夫節以外の諸流をさす。
(2)長唄の曲種分類。浄瑠璃的性格をもった長唄。特に一八世紀後半に富士田吉次が作曲・演奏した「安宅松(アタカノマツ)」ほかの数曲をさす。
唄物
うたもの [0] 【歌物・唄物】
(1)「うたいもの{(1)}」に同じ。
(2)箏曲(ソウキヨク)・地歌の曲種分類。楽器の演奏よりも歌唱に重点のある曲。
唆す
そそなか・す 【唆す】 (動サ四)
「そそのかす」に同じ。「主の娘を―・すとは,道しらずめ/浄瑠璃・新版歌祭文」
唆す
そそのかす【唆す】
tempt;→英和
seduce;→英和
instigate;→英和
stir up.
唆す
そそのか・す [4] 【唆す・嗾す】 (動サ五[四])
(1)よくない行動をするように,おだてたり誘ったりする。「子供を―・す」
(2)その気になるように勧める。促す。「霧のいと深きあした,いたく―・され給ひて,ねぶたげなる気色に,うち嘆きつつ出で給ふを/源氏(夕顔)」
唆す
そそのわか・す ソソノハカス 【唆す】 (動サ四)
「そそのかす」に同じ。「人の娘を―・し,懐胎までさす事とは言語道断不埒千万/浮世草子・侍婢気質」
唆る
そそる【唆る】
excite;→英和
incite;→英和
tempt;→英和
arouse <curiosity> ;→英和
stir up <interest> ;whet <one's appetite> .→英和
唇
くちびる【唇】
a lip.→英和
上(下)唇 the upper (lower) lip.赤い唇 red[cherry]lips.
唇
くちびる [0] 【唇・脣】
〔上代は「くちひる」か〕
(1)口のふちの,薄い皮でおおわれた柔らかく感覚の鋭い部分。飲食や言語を発するときに重要な役目をはたす。
(2)花びら。花弁。「花のゑまひの―も見ず/永久百首」
唇内音
しんないおん [3] 【唇内音】
悉曇(シツタン)学で,三内音の一。唇によって調音される音。[p] [b] [m] の類。
→三内音
唇弁
しんべん [0] 【唇弁】
くちびる状の花弁。主にラン科植物の花冠の中央にある,変形した大きな一片。
→蘭
唇形
しんけい [0] 【唇形】
くちびるの形。
唇形科
しんけいか [0] 【唇形科】
シソ科の旧称。
唇形花冠
しんけいかかん [5] 【唇形花冠】
合弁花冠の一種。筒状の花の先が上下二片に分かれて唇のような形をしているもの。シソ科・ゴマノハグサ科の植物に多くみられる。
唇形花冠[図]
唇歯
しんし [1] 【唇歯】
(1)くちびると歯。
(2)くちびると歯のように,互いに密接な利害関係にあること。
唇歯輔車
しんしほしゃ [1][1] 【唇歯輔車】
〔「左氏伝(僖公五年)」による。「輔」は頬骨(ホオボネ),「車」は歯茎の意〕
利害関係が密接で,互いに助け合い補い合っていく間柄にあること。
唇歯音
しんしおん [3] 【唇歯音】
上の前歯と下唇によって調音される音。[f][v]の類。歯唇音。
唇状
しんじょう [0] 【唇状】
くちびるのような形。「―の花弁」
唇脚類
しんきゃくるい [4] 【唇脚類】
節足動物門の一綱。ムカデ・ゲジの類。体は細長く,頭部に毒腺と顎肢(ガクシ)をもち,胴部は一五〜一七〇余の胴節からなり,各胴節には一対の付属肢がある。世界に三〇〇〇種近くが知られる。
唇腺
しんせん [0][1] 【唇腺】
両生類・爬虫類・哺乳類の唇に見られる分泌腺。毒蛇の毒腺は,これが発達したもの。
唇裂
しんれつ [0] 【唇裂】
⇒口唇裂(コウシンレツ)
唇音
しんおん [0][1] 【唇音】
(1)唇を調音器官とする音。両唇音([p] [b] [m] [w])と唇歯音([f] [v])とがある。
(2)中国音韻学で,子音を五種に分類したものの一。唇で調音される音。「並」「明」「非」「奉」などの子音の類。
唇音
しんおん【唇音】
《音声》a labial.→英和
唇音化
しんおんか [0] 【唇音化】 (名)スル
音声学で,両唇の働きで調音されること。また,調音を行う際に,二次的特徴として唇音を伴うもの。例えば,「菓子」をクヮシのように発音する地域では,子音 [k]が唇音化しているといえる。
唇頭
しんとう [0] 【唇頭】
くちびるの先。くちさき。
唐
から [1] 【唐・韓・漢】
(1)中国や朝鮮。また,外国。「―天竺(テンジク)」
(2)中国や朝鮮の,中国や朝鮮から伝わった,舶来のなどの意の複合語を作る。「―芋」「―織り」「―櫛笥(クシゲ)」
唐
もろこし [0] 【唐土・唐】
〔「諸越」の訓読から〕
(1)昔,日本から中国を呼んだ称。唐。唐土。「勅旨(オオミコト)戴き持ちて―の遠き境に遣はされ/万葉 894」
(2)昔,中国から伝来した物についてその名称の上に冠して用いた語。
唐
とう タウ 【唐】
(1)中国の王朝名。
(ア)李淵(高祖)が隋の恭帝の禅譲をうけて建てた統一王朝(618-907)。都は長安。律令制・均田制・租庸調制・府兵制による中央集権体制を確立。文化が大いに興隆,当時世界の一大文明国となり,日本も遣唐使を派遣して文物・制度の導入に努めた。安史(アンシ)の乱以降衰え,朱全忠に滅ぼされた。李唐。
(イ)五代の一。
→後唐(コウトウ)
(ウ)五代十国の一。
→南唐(ナントウ)
(2)転じて,中国のこと。また,外国。
唐の犬
からのいぬ 【唐の犬】
中国種の犬。今の狆(チン)。「あれほど―に似候ひなんうへは/徒然 125」
唐の芋
とうのいも タウ― [0] 【唐の芋】
サトイモの一品種。葉柄は紫色で長い。主に茎と親芋を食用にする。あかいも。
唐の鏡
からのかがみ 【唐の鏡】
(1)中国からもたらされた鏡。からかがみ。
(2)〔(1)を大切に扱うことから〕
江戸時代,大事にしている妻や子供などのこと。「―たあ,弥次さん,おめえのおふくろのことだ/滑稽本・膝栗毛 3」
唐の頭
からのかしら 【唐の頭・唐の首】
外国から渡来した,ヤクなどの尾の毛を束ねた飾り物。また,これをつけた兜(カブト)。染色により,白熊(ハグマ)・赤熊(シヤグマ)・黒熊(コグマ)などと呼んだ。
唐の首
からのかしら 【唐の頭・唐の首】
外国から渡来した,ヤクなどの尾の毛を束ねた飾り物。また,これをつけた兜(カブト)。染色により,白熊(ハグマ)・赤熊(シヤグマ)・黒熊(コグマ)などと呼んだ。
唐めく
からめ・く 【唐めく】 (動カ四)
(1)唐風である。唐の様式である。「―・いたるよそひは/源氏(桐壺)」
(2)異国風である。普通とちがってしゃれている。「いはむ方なく―・きたり/源氏(須磨)」
唐三彩
とうさんさい タウ― [3] 【唐三彩】
中国唐代に作られた軟質陶器。緑・白・黄・茶・赤などのうち,三色の取り合わせで彩色されている場合が多いのでいう。各種容器のほか,男女人物像などがある。奈良三彩はこの手法が伝来したもの。
→三彩
唐三盆
とうさんぼん タウ― [3] 【唐三盆】
中国から輸入されていた上等の砂糖。
→和三盆
唐丸
とうまる タウ― [0] 【唐丸・蜀丸・鶤鶏】
(1)ニワトリの一品種。鳴き声を賞玩する目的で作られた。とさかは単一で羽は黒い。鳴き声は五〜一三秒と長く,やや高音。新潟で改良された。天然記念物。
(2)「唐丸籠(カゴ)」の略。
唐丸籠
とうまるかご タウ― [4] 【唐丸籠】
(1)唐丸{(1)}を飼う円筒形の竹製の籠。
(2)〔(1)に形が似ているところから〕
江戸時代,罪人を護送するのに用いた竹製の籠。目かご。とうまる。
唐丸籠(2)[図]
唐人
とうじん タウ― [0][3] 【唐人】
(1)唐土の人。中国人。からびと。
(2)外国人。異人。毛唐人。主に近世に用いた語。
(3)わけのわからないことを言う者。物の道理のわからぬ者。「この―めらあ,又おりろとぬかしやあがるか/滑稽本・膝栗毛 5」
唐人
からびと 【唐人・韓人・漢人】
〔古くは「からひと」〕
中国,または朝鮮の人。「―も筏(イカダ)浮かべて遊ぶといふ/万葉 4153」
唐人お吉
とうじんおきち タウ― 【唐人お吉】
(1841頃-1890) 伊豆下田の船大工の娘。下田奉行の命によって,アメリカ領事ハリスの妾となったという。のち下田で投身自殺。その境遇を題材として小説や戯曲が多く書かれた。
唐人唄
とうじんうた タウ― [3] 【唐人唄】
中国音をまねた言葉を連ねた流行歌。江戸中期から明治初期にかけてはやった。「かんかんのう」の歌などが有名。
唐人囃子
とうじんばやし タウ― [5] 【唐人囃子】
唐人の姿で,太鼓・笛・鉦(シヨウ)などを奏してはやすこと。また,そのはやし。
唐人屋敷
とうじんやしき タウ― [5] 【唐人屋敷】
江戸時代,長崎にあった中国人の居留地。
唐人殺し
とうじんごろし タウジン― 【唐人殺し】
歌舞伎狂言「漢人韓文(カンジンカンモン)手管始(テクダノハジマリ)」の通称。
唐人町
とうじんまち タウ― [3] 【唐人町】
江戸時代に来日した中国人が集団で居住した町。
唐人相撲
とうじんずもう タウ―ズマフ 【唐人相撲】
狂言「唐相撲(トウズモウ)」の別名。
唐人稗
とうじんびえ タウ― [3] 【唐人稗】
イネ科の一年草。エジプト・スーダン原産。形はモロコシに似,高さ1〜3メートル。秋,長い穂がつく。主に茎葉を飼料とする。アフリカやインドでは穀粒を主食にする。パールミレット。
唐人笛
とうじんぶえ タウ― [3][5] 【唐人笛】
(1)チャルメラの異名。
(2)喇叭(ラツパ)の異名。
唐人笠
とうじんがさ タウ― [5] 【唐人笠】
(1)祭礼で唐人囃子などをするときにかぶる中央が高くとがった笠。頂に紅い布をつける。
(2)冑(カブト)の一種。鉢が高く,つばの広いもの。「大坂軍記云…羅沙の―の御甲/武家名目抄(甲冑)」
唐人豆
とうじんまめ タウ― [3] 【唐人豆】
ナンキンマメの異名。
唐人踊り
とうじんおどり タウ―ヲドリ 【唐人踊り】
「看看(カンカン)踊り」に同じ。
唐人飴
とうじんあめ タウ― [3] 【唐人飴】
(1)もち米に大麦のもやしを入れて作った飴。
(2)唐人の衣装を着け,唐人笛を吹き,歌ったり踊ったりしながら売り歩いた飴売り。文政(1818-1830)の頃から明治初め頃まで見られた。
唐人髷
とうじんまげ タウ― [3] 【唐人髷】
日本髪の髪形の一。髷の部分をふっくらと蝶形に形づくり,中央の元結を掛けるところに髪を襷(タスキ)に掛けたもの。江戸末期から明治にかけて一〇代の娘が結った。
唐人髷[図]
唐作り
からづくり [3] 【唐作り】
中国製であること。また,中国風に作ったもの。
唐六典
とうりくてん タウ― 【唐六典】
中国,唐代の官制の体系を記し,その歴代の沿革および当時の法制を説明した書。三〇巻。唐の玄宗の勅撰。李林甫(リリンポ)らの注。738年成立。
唐冠
とうかん タウクワン [0] 【唐冠】
⇒とうかむり(唐冠)(1)
唐冠
とうかむり タウ― [3] 【唐冠】
(1)近世の兜(カブト)の一。左右に纓(エイ)を二本ずつ飾りつけたもの。とうかん。とうかんむり。
(2)海産の巻貝。殻高35センチメートル,殻径25センチメートル内外の大形の貝。倒円錐形で殻は厚い。殻口は縦に長く,周縁が平らに広がる。紀伊半島以南の暖海に広く分布し,浅海にすむ。
唐冠
とうかんむり タウ― [3] 【唐冠】
⇒とうかむり(唐冠)
唐制
とうせい タウ― [0] 【唐制】
中国の唐の制度。「―にならう」
唐古鍵遺跡
からこかぎいせき 【唐古鍵遺跡】
奈良県磯城(シキ)郡田原本町の唐古と鍵にわたって広がる弥生前期から後期の集落跡。唐古式土器の標式地で,拠点的な大規模環濠集落。
唐名
からな 【唐名】
(1)中国での名称。
(2)日本の官職を唐制の呼び名に当てたもの。太政大臣を相国(シヨウコク),中納言を黄門と称するなど。とうめい。
(3)あだ名。別名。「横車とはな…おのれがやうな女の―よ/浄瑠璃・十二段長生島台」
唐名
とうみょう タウミヤウ [0] 【唐名】
⇒からな(唐名)(2)
唐名
とうめい タウ― [0] 【唐名】
⇒からな(唐名)(2)
唐囀
からさえずり 【唐囀・韓囀】
中国語・朝鮮語などで話すこと。また,意味の通じない話し方のたとえ。からさいずり。「―聞くらん心地して/歌学提要」
唐団扇
とううちわ タウウチハ [4][3] 【唐団扇】
(1)中国風の団扇。瓢箪(ヒヨウタン)形あるいは円形で,柄のついたもの。軍配団扇,相撲の行司の軍配として用いた。
(2)家紋の一。「軍配団扇」に同じ。
唐国
からくに 【唐国・韓国】
中国や朝鮮。「天皇(スメロキ)の遠の朝廷(ミカド)と―に渡る我が背は/万葉 3688」
唐国の
からくにの 【唐国の・韓国の】 (枕詞)
同音の繰り返しで「からし」にかかる。「―辛(カラ)くもここに別れするかも/万葉 3695」
唐国鳥
カラクンちょう 【―鳥・唐国鳥】
〔(オランダ) kalkoen〕
シチメンチョウの異名。「紫陽花は―のやうに咲き/柳多留 155」
唐土
とうど タウ― [1] 【唐土】
中国をさして呼んだ称。もろこし。
唐土
もろこし [0] 【唐土・唐】
〔「諸越」の訓読から〕
(1)昔,日本から中国を呼んだ称。唐。唐土。「勅旨(オオミコト)戴き持ちて―の遠き境に遣はされ/万葉 894」
(2)昔,中国から伝来した物についてその名称の上に冠して用いた語。
唐土だつ
もろこしだ・つ 【唐土だつ】 (動タ四)
中国風である。「みな鬟(ミズラ)結ひて―・たせて/源氏(胡蝶)」
唐土の判官
もろこしのほうがん 【唐土の判官】
遣唐使として随行した判官。大使・副使に次ぐ役。
唐土の歌
もろこしのうた 【唐土の歌】
漢詩。「貫之によませ給へる大和言の葉をも,―をも/源氏(桐壺)」
唐土人
もろこしびと 【唐土人】
中国の人。唐人(カラビト)。
唐土文字
もろこしもじ 【唐土文字】
中国の文字。漢字。
唐土書
もろこしぶみ 【唐土書】
中国の書籍。漢籍。からぶみ。
唐土歌
もろこしうた 【唐土歌】
漢詩。からうた。
⇔大和歌(ヤマトウタ)
唐土船
もろこしぶね 【唐土船】
(1)中国の船。唐船(カラブネ)。「思ほえず袖にみなとの騒ぐかな―の寄りしばかりに/伊勢 26」
(2)中国へ派遣した船。遣唐船。
唐土草
もろこしそう [0] 【唐土草】
サクラソウ科の多年草。本州中部以西の山地に生える。高さ50センチメートル内外。葉は広披針形。初夏,葉腋の花柄に黄色の花を下向きにつける。ヤマクネンボ。
唐塗
からぬり [0] 【唐塗(り)】
青森県津軽地方で作られる漆器の加飾法の一。色漆に卵白を混ぜた絞漆(シボウルシ)と透き漆とを交互に塗り重ね,数回研ぎ出して斑状の文様を表す。
唐塗り
からぬり [0] 【唐塗(り)】
青森県津軽地方で作られる漆器の加飾法の一。色漆に卵白を混ぜた絞漆(シボウルシ)と透き漆とを交互に塗り重ね,数回研ぎ出して斑状の文様を表す。
唐墨
とうぼく タウ― [0] 【唐墨】
中国から渡来したすみ。からすみ。とうずみ。
唐墨
からすみ [0][2] 【唐墨】
中国製の墨。とうぼく。
唐墻
からかき 【韓垣・唐墻】
(1)韓風や唐風の垣。一説に草木・竹の茎・幹で作った垣とも。「臣の子の八重や―/日本書紀(武烈)」
(2)白壁の塀。「中門の―をかけへだてられ/太平記 27」
唐声
からごえ 【唐声・漢声】
漢字の漢音(カンオン)。
⇔大和声(ヤマトゴエ)
唐変木
とうへんぼく タウヘンボク [3] 【唐変木】
気の利かぬ人や偏屈な人をののしっていう語。まぬけ。「―のわからずや」
唐変木
とうへんぼく【唐変木】
a blockhead.→英和
唐大和上東征伝
とうだいわじょうとうせいでん タウダイワジヤウ― 【唐大和上東征伝】
一巻。779年,淡海三船著。苦難の末に果たされた日本渡来の経緯を中心に,鑑真(ガンジン)の伝記を記したもの。
唐大葉子
とうおおばこ タウオホバコ [3] 【唐大葉子】
オオバコ科の多年草。海岸付近の砂地に自生。オオバコの大形種で,夏から秋にかけて白花を穂状につける。
唐大黄
からだいおう [3] 【唐大黄】
タデ科の多年草。中国東北部原産。古く渡来し,薬用植物として栽培される。高さ約1.5メートル。根葉は叢生し,大形の卵形で縁は波状。夏,複総状花序をつける。根茎と根は黄色で肥大し,漢方で下剤として用いる。
唐天
とうてん タウ― [0] 【唐天】
綿ビロード。別珍。
唐天竺
からてんじく [3] 【唐天竺】
中国とインド。非常に遠いところのたとえにいう。「―の果てまでも」
唐子
からこ [0] 【唐子】
(1)中国風の髪形や服装をした子供。
(2)江戸時代,幼児の髪形。頭の左右にわずかに髪を残し他を剃(ソ)る。ちゃんちゃん。
(3)「唐子人形」の略。
唐子(2)[図]
唐子人形
からこにんぎょう [4] 【唐子人形】
中国風の髪形・服装をした童子の人形。唐子。
唐子踊り
からこおどり 【唐子踊り】
中国風の童子のいでたちで踊る踊り。「太夫様がたの―,皆出来ました/歌舞伎・三十石」
唐子髷
からこまげ [3][0] 【唐子髷】
⇒唐輪(カラワ)(2)
唐宋八家
とうそうはっか タウソウ― 【唐宋八家】
唐・宋時代の優れた八人の古文作者。すなわち,唐の韓愈(カンユ)・柳宗元,宋の欧陽脩・蘇洵(ソジユン)・蘇軾(ソシヨク)・蘇轍(ソテツ)・曾鞏(ソウキヨウ)・王安石。唐宋八大家。
唐宋八家文読本
とうそうはっかぶんとくほん タウソウハツカブン― 【唐宋八家文読本】
中国の文集。三〇巻。清の沈徳潜(シントクセン)が明の茅坤(ボウコン)編「唐宋八大家文鈔」および清の儲欣(チンキヨ)編「唐宋八大家類選」から抜粋・整理したもの。1739年刊。唐宋八家の模範的な文章を収載。
唐宋音
とうそうおん タウソウ― [3] 【唐宋音】
⇒唐音(トウオン)(1)
唐寅
とういん タウ― 【唐寅】
(1470-1523) 中国明代の文人画家。字(アザナ)は伯虎,号は六如。詩・書画に没頭,奔放な生活を送る。絵は沈周(シンシユウ)を師とし院体画の流れをくむ。明代四大家の一。
唐小札
からこざね [3] 【唐小札】
当世具足に用いる小札で,裏から打ち出して漆を盛り上げたように見せたもの。
唐小豆
とうあずき タウアヅキ [3] 【唐小豆・相思子】
マメ科のつる性常緑木本。アフリカ原産。茎は長さ3メートル内外となり,羽状複葉を互生。花は赤・紫など。扁平な豆果を結ぶ。種子は赤色で下部が黒い。美しいのでビーズなど装飾用とされる。また,毒性があり毒矢に用い,薬用ともする。
唐尭
とうぎょう タウゲウ 【唐尭】
尭(ギヨウ)の別名。
→陶唐氏(トウトウシ)
唐尺
とうしゃく タウ― [0] 【唐尺】
中国唐代に制定された長さの単位。小と大があり,厳密な長さは不明であるが,小尺の一尺は,曲尺の七寸六分(約23.03センチメートル),大尺はその一・二倍にあたると推定される。日本では律令制で唐小尺を小尺に採用した。
唐居敷
からいしき [3] 【唐居敷】
〔「唐石敷」とも書く〕
門柱や門扉の軸を支える長方形の石または厚板。
唐屋形船
からやかたぶね [6] 【唐屋形船】
屋形を唐破風(カラハフ)造りにした,平安・鎌倉時代の貴族用の豪華な川船。
唐山
とうざん タウザン 【唐山】
中国,河北省北東部の都市。付近に開灤(カイラン)炭田があり,重工業が発達。1976年7月大地震が発生し,死者二十数万人を出した。タンシャン。
唐山
とうざん タウ― [1] 【唐山】
中国のこと。唐土。もろこし。から。
唐崎
からさき 【唐崎・辛崎・韓崎】
大津市北部の琵琶湖岸の景勝地。近江八景の一つ「唐崎の夜雨」で知られる。((歌枕))「楽浪(ササナミ)の志賀の―幸(サキ)くあれど大宮人(オオミヤヒト)の舟待ちかねつ/万葉 30」
唐巻き染
からまきぞめ 【絡巻き染(め)・唐巻き染(め)】
〔糸をからめまいて染めた意とも,中国風の染めの意とも〕
絞り染め。「―の小袖に唐綾威(カラアヤオドシ)の鎧きて/平家 11」
唐巻き染め
からまきぞめ 【絡巻き染(め)・唐巻き染(め)】
〔糸をからめまいて染めた意とも,中国風の染めの意とも〕
絞り染め。「―の小袖に唐綾威(カラアヤオドシ)の鎧きて/平家 11」
唐庇
からびさし [3] 【唐庇】
唐破風(カラハフ)造りにした軒先。また,その建物。
唐庇の車
からびさしのくるま 【唐庇の車】
⇒唐車(カラグルマ)
唐弓
とうゆみ タウ― [0] 【唐弓】
繰り綿を打って柔らかくする道具。木弓に牛や鯨の筋を弦として張ったもの。綿打ち弓。
唐戸
からど [2] 【唐戸】
開き戸のこと。
→板唐戸
→桟唐戸
唐戸[図]
唐扇
とうせん タウ― [0] 【唐扇】
中国製のおうぎ。
唐手
からて [0] 【空手・唐手】
素手で戦う武術の一。また,それをスポーツ化したもの。突き・受け・蹴(ケ)りが基本となる。沖縄で発達した。
唐招提寺
とうしょうだいじ タウセウダイ― 【唐招提寺】
奈良市五条町にある律宗の総本山。759年唐僧鑑真(ガンジン)が創建。金堂をはじめ主要伽藍が整備されたのは彼の死後といわれる。金堂の盧遮那仏(ルシヤナブツ)および諸像は天平仏の名品。また,講堂は平城宮の朝集殿を移したもの。招提寺。
唐揚
からあげ [0][4] 【空揚(げ)・唐揚(げ)】 (名)スル
小魚・鶏肉などを,何もつけないで,または小麦粉やかたくり粉を軽くまぶして油で揚げること。また,そのように揚げたもの。
唐揚げ
からあげ [0][4] 【空揚(げ)・唐揚(げ)】 (名)スル
小魚・鶏肉などを,何もつけないで,または小麦粉やかたくり粉を軽くまぶして油で揚げること。また,そのように揚げたもの。
唐撫子
からなでしこ [4] 【唐撫子】
(1)セキチクの異名。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表も裏も紅色。夏に着用。
唐擬宝珠
とうぎぼうし タウ― [4] 【唐擬宝珠】
ユリ科の多年草。山中に自生し,また庭園に栽培される。葉は大形の卵形。夏,高さ約60センチメートルの花茎に鐘状漏斗形の白色または淡紅紫色の花を二,三〇個つける。大葉擬宝珠。
唐文字
からもじ [0][2] 【唐文字】
漢字。
⇔大和(ヤマト)文字
唐書
とうじょ タウジヨ [0] 【唐書】
「旧唐書(クトウジヨ)」「新唐書」の総称。特に「新唐書」をいう。
唐朝
とうちょう タウテウ [1] 【唐朝】
中国,唐の朝廷。また,唐の時代。
唐木
とうぼく タウ― [0] 【唐木】
〔中国を経て渡来したことから〕
紫檀(シタン)・黒檀・タガヤサンなど東南アジア産の木の総称。からき。
唐木
からき [0] 【唐木】
紫檀(シタン)・黒檀・タガヤサンなど熱帯産の銘木。中国を経由して輸入された。とうぼく。
唐木
からき 【唐木】
姓氏の一。
唐木細工
からきざいく [4] 【唐木細工】
唐木を細工したもの。また,唐木を細工して机などに仕上げること。
唐木綿
とうもめん タウ― [3] 【唐木綿】
外国から輸入された木綿。舶来の綿布。
唐木順三
からきじゅんぞう 【唐木順三】
(1904-1980) 評論家。長野県生まれ。京大卒。西田幾多郎・三木清の影響下に出発,独自の文化史論を展開した。著「中世の文学」「無用者の系譜」「無常」など。
唐木香
もっこう モクカウ [0] 【木香・唐木香】
(1)キク科の多年草。高さは1メートルを超える。インド北部原産で,中国で栽培される。
(2){(1)}の根を乾燥させたもの。芳香と苦味があり,漢方で健胃剤に用いる。
唐本
とうほん タウ― [0] 【唐本】
中国から渡来した書籍。漢籍。
唐机
とうづくえ タウ― [3] 【唐机】
中国製の机。また,中国風の机。
唐来参和
とうらいさんな タウライサンワ 【唐来参和】
(1744?-1810) 江戸中期の狂歌師・戯作者。別号,東来山人・唐来舎など。通称,和泉屋源蔵。武士の出で,本所の娼家和泉屋に入婿。狂歌は蜀山人の門。洒落本「和唐珍解(ホウトンチンケイ)」,黄表紙「莫切自根金生木(キルナノネカラカネノナルキ)」など。
唐松
からまつ [0][2] 【唐松・落葉松】
マツ科の落葉高木。本州の亜高山帯・高山帯に分布し北海道・長野県などに多く植林される。幹は直立し,樹皮は暗褐色で裂け目ができる。葉は線形で,春の芽出しと秋の黄葉が美しい。雌雄同株で,広卵形の松かさを結ぶ。材は建材・杭(クイ)などに使う。富士山に多いのでフジマツともいう。ラクヨウショウ。
唐松草
からまつそう [0] 【唐松草】
キンポウゲ科の多年草。山地の草原に生える。高さ約1メートル。葉は羽状複葉,小葉は倒卵形。夏,分枝した茎頂に白色の小花を密に多数開く。
唐果物
からくだもの 【唐果物】
平安時代に唐から伝わった製法の菓子。米の粉や小麦粉に甘蔓(アマズラ)を加えてこね,果物の形にして,油で揚げたもの。木に飾ったりした。唐菓子(トウガシ)。「―の花いと異なり/宇津保(吹上・上)」
唐桃
からもも 【唐桃】
(1)アンズの古名。「蘇芳・黒柿・―などいふ木どもを/宇津保(吹上・上)」
(2)寿星桃(ジユセイトウ)の別名。
唐桐
とうぎり タウ― [0] 【唐桐】
ヒギリの別名。
唐桑
からくわ [0][2] 【唐桑】
中国から輸入した桑材。木目が美しい。とうぐわ。
唐桟
とうざん タウ― [0] 【唐桟】
桟留(サントメ)。初め舶来のものと区別して呼んだ語。後に桟留一般の称となった。唐桟留。
唐梅
からうめ [2] 【唐梅】
ロウバイの別名。
唐梨
からなし 【唐梨】
(1)ベニリンゴの古名。
(2)植物「かりん{(1)}」の異名。[季]秋。
唐棕梠
とうじゅろ タウ― [3] 【唐棕梠】
シュロの一種。中国原産。庭園に植える。高さ5〜8メートル。葉は頂上付近に密につき,葉身は掌状で,裂片は硬くて垂れ下がらない。
唐棗
からなつめ [3] 【唐棗】
サネブトナツメの異名。
唐棣
はねず [0] 【唐棣・棠棣】
(1)植物の名。ニワウメの古名か。「夏まけて咲きたる―/万葉 1485」
(2)「はねず色」の略。「浄位より已上(カミツカタ)は,並に―を着る/日本書紀(天武下訓注)」
唐棣色
はねずいろ [0] 【唐棣色】
はねずの花のような赤い色。一説に黄色・山吹色とも。「―の赤裳の姿夢に見えつつ/万葉 2786」
唐棣色の
はねずいろの 【唐棣色の】 (枕詞)
はねず色の変わりやすいところから,「うつろひやすし」にかかる。「―うつろひ易き心あれば/万葉 3074」
唐椿
からつばき [3] 【唐椿】
⇒とうつばき(唐椿)
唐椿
とうつばき タウ― [3] 【唐椿】
ツバキ科の常緑小高木。中国原産。観賞用にまれに栽植。葉は長楕円形。春,径10センチメートル内外の花を開く。花は普通,八重咲きで,淡紅色・白色など。からつばき。ナンテンつばき。
唐楓
とうかえで タウカヘデ [3] 【唐楓】
カエデ科の落葉小高木。中国原産。江戸時代に渡来し,街路や公園などに植えられる。葉は対生し,上半が浅く三裂する。四,五月,黄色の小花をつけ,鋭角に開いた翼果を結ぶ。
唐楝
とうせんだん タウ― [3] 【唐楝】
センダン科センダンの一変種。果実は大きく六〜八本の縦の溝(ミゾ)がある。樹皮を条虫駆除などの薬用とする。
唐楽
とうがく タウ― [0] 【唐楽】
(1)「左方(サホウ)唐楽」に同じ。
(2)歌舞伎で,神仏の出現や中国風の異国情緒を表す時に用いられる囃子。
(3)古代日本に唐から伝来した楽舞。九世紀以後は林邑(リンユウ)楽をも合わせて左方(サホウ)唐楽と総称された。
唐様
からよう [0] 【唐様】
(1)中国風。からざま。「出立(イデタチ)を―にするならでは手立なし/風姿花伝」
(2)中国風の書法。特に,江戸中期に伝わった明風の書法。「売り家と―で書く三代目」
(3)「禅宗様(ゼンシユウヨウ)」に同じ。
唐様太刀
からようたち [3] 【唐様太刀】
唐太刀風に日本で作った太刀外装。儀仗用の飾り太刀として発達した。
唐様書き
からようがき [0] 【唐様書き】
中国風の文字をうまく書く人。また,それを職業とする人。
唐橋
からはし [2] 【唐橋】
中国風の欄干を設けた橋。「瀬田の―」
唐橘
からたちばな [4] 【唐橘】
ヤブコウジ科の常緑小低木。暖帯の湿った樹林下に生える。高さ30〜60センチメートル。マンリョウに似るが葉は披針形で全縁。夏,葉腋に数個の白い小花を開く。果実は球形で,赤熟まれに淡黄熟し,冬も落ちないため観賞用に栽培される。タチバナコウジ。
唐檜
とうひ タウ― [0] 【唐檜】
マツ科の常緑高木。深山に自生し,また庭木などとされる。樹皮は暗赤褐色。葉はやや平らな線形で裏面が白色を帯びる。雌雄同株。六月頃開花し,長楕円形の松かさを枝端につける。材を建築・器具・パルプなどに用いる。トラノオモミ。
唐櫃
かろうと カラウト 【唐櫃】
⇒からびつ(唐櫃)
唐櫃
からびつ [0] 【唐櫃】
〔古くは「からひつ」〕
かぶせ蓋(ブタ)のついた箱で,四本または六本の脚のついたもの。衣服・文書などを入れるのに用いられた。平生は室内に置き並べ,また旅にも持って行った。からうづ。からうと。かろうと。
唐櫃[図]
唐櫃奉行
からびつぶぎょう [5] 【唐櫃奉行】
⇒御物奉行(オモノブギヨウ)
唐櫛
とうぐし タウ― [0][1] 【唐櫛】
「梳(ス)き櫛」に同じ。
唐櫛笥
からくしげ 【唐櫛笥】
■一■ (名)
櫛などの化粧道具を入れておく,唐風の美しい箱。「ふるめきたる鏡台の,―・掻上(カカゲ)の箱などとりいでたり/源氏(末摘花)」
■二■ (枕詞)
「唐櫛笥を開(ア)け」から,同音の「明け」にかかる。「―明け暮れ物を思ひつつ/宇津保(あて宮)」
唐櫛笥■一■[図]
唐歌
からうた [2][0] 【唐歌】
漢詩。からのうた。
⇔大和歌(ヤマトウタ)
唐水母
とうくらげ タウ― [3] 【唐水母】
備前(ビゼン)水母の別名。
唐沢山神社
からさわやまじんじゃ カラサハヤマ― 【唐沢山神社】
栃木県佐野市にある神社。祭神は藤原秀郷(ヒデサト)。
唐津
からつ 【唐津】
(1)佐賀県北西部の市。唐津湾に臨み,唐津炭田の積み出し港として発展。旧城下町。古来朝鮮半島への要地であった。
(2)「唐津焼」の略。
唐津屋
からつや [0] 【唐津屋】
(関西以西で)陶器を売る店。瀬戸物屋。
唐津焼
からつやき [0] 【唐津焼】
唐津市を中心として,佐賀県一帯で産する陶器。桃山時代の創始といわれ,さらに,文禄・慶長の役後渡来した朝鮮陶工の開窯(カイヨウ)などにより,元和(1615-1624)頃最盛期を迎えた。朝鮮陶器の影響が強く,素朴で力強い作品が多い。
唐津物
からつもの [0] 【唐津物】
(1)「唐津焼」に同じ。
(2)(関西以西で)陶磁器の総称。
唐津線
からつせん 【唐津線】
JR 九州の鉄道線。佐賀県久保田・西唐津間,42.5キロメートル。佐賀平野と唐津平野を結ぶ。
唐渡り
からわたり [3] 【唐渡り】
(1)中国など,外国から渡来すること。また,その品物。
(2)中国,また外国へ渡航すること。
唐牛蒡
とうごぼう タウゴバウ [3] 【唐牛蒡】
ヤマゴボウの別名。
唐物
とうぶつ タウ― [0] 【唐物】
中国,その他諸外国から輸入された品物。からもの。とうもつ。
唐物
とうもつ タウ― [0] 【唐物】
「とうぶつ(唐物)」に同じ。
唐物
からもの [2][0] 【唐物】
中国およびその他の外国から輸入された品物の総称。舶来品。とうぶつ。とうもつ。
唐物の使ひ
からもののつかい 【唐物の使ひ】
平安時代,唐その他の外国の商船が九州に来た時,その積み荷を検査するために朝廷から派遣された使者。
唐物奉行
からものぶぎょう [5] 【唐物奉行】
室町幕府の職名。明(ミン)から渡来した唐物の鑑定をつかさどる職。
唐物屋
からものや [0][4] 【唐物屋】
(1)江戸時代,唐物を売買した店。また,その商人。とうぶつや。
(2)古道具屋。
唐物屋
とうぶつや タウ― [0] 【唐物屋】
唐物を売る店。舶来の品を売る店。洋品店。
唐物点
からものだて [0] 【唐物点】
唐物茶入れを中心にした茶の湯の点前(テマエ)。水指(ミズサシ)・茶杓(チヤシヤク)・茶碗・建水など使用する道具に約束があり,特に慎重に扱われる。
唐物茶入れ
からものちゃいれ [5] 【唐物茶入れ】
茶入れの一種。宋から元代にかけて中国で作られた陶製の小壺。
唐物語
からものがたり 【唐物語】
説話集。二巻。編者は藤原成範説があるが未詳。鎌倉初期の成立か。「白氏文集」「史記」などの中国の古典から二七話を選び,翻案したもの。
唐犬
からいぬ [0] 【唐犬】
中国産の犬。また,外国産の犬。
唐犬
とうけん タウ― [0] 【唐犬】
近世初期に輸入された犬の一種。大きく力が強く,猟犬とした。オランダ犬。
唐犬権兵衛
とうけんごんべえ タウ―ゴンベヱ 【唐犬権兵衛】
〔唐犬二匹を撲殺したといわれるところからの名〕
江戸初期の町奴。幡随院長兵衛の配下で,のち獄門にかけられたという。
唐犬組
とうけんぐみ タウ― [0] 【唐犬組】
唐犬権兵衛を首領とした江戸の町奴(マチヤツコ)の一団。
唐犬額
とうけんびたい タウ―ビタヒ [5] 【唐犬額】
〔唐犬組の町奴が好んだといわれることから〕
大きく広く抜き上げた額。「大張り小張り―二十六人車座に並べば/浮世草子・好色万金丹」
唐独楽
とうごま タウ― [0][3] 【唐独楽】
竹筒の上下の穴を木でふさぎ,胴に空気穴を明け,竹の心棒を通したもの。心棒に糸を巻きつけて回すと高い音を出す。ごんごんごま。
唐猫
からねこ 【唐猫】
舶来の猫。また,単に猫のことをいう。「―のいと小さくをかしげなるを/源氏(若菜上)」
唐獅子
からじし [3] 【唐獅子】
〔古くは「からしし」。猪(イノシシ)・鹿(カノシシ)と区別していう〕
中国伝来の獅子。ライオンを基に東アジアで形象化され,巻き毛に覆われた,幻想的な形状で表される。古くから美術・工芸の素材として用いられ,特に牡丹(ボタン)と組み合わせた図柄が好まれた。
唐琴
からこと [2] 【唐琴】
中国伝来の琴(キン)・箏(ソウ)の総称。
唐瓜
からうり 【唐瓜】
(1)キュウリの異名。[本草和名]
(2)カボチャの異名。「はつ―/御湯殿上(永禄一)」
(3)マクワウリの異名。「―枝柿かざる事のおかし/浮世草子・五人女 2」
唐画
とうが タウグワ [0] 【唐画】
(1)中国,唐代の絵画。
(2)中国風の絵画。また,中国人の描いた絵画。
唐瘡
とうがさ タウ― 【唐瘡】
〔唐人が伝えた瘡(カサ)の意〕
梅毒(バイドク)のこと。[日葡]
唐皮
からかわ 【唐皮】
(1)虎(トラ)の毛皮。敷皮・尻鞘(シリザヤ)などに用いた。
(2)平家に代々伝わる鎧(ヨロイ)の名。虎の皮で縅(オド)してある。
(3)オランダ渡来の皮革。羊や鹿のなめしがわ。
唐目
とうめ タウ― [0] 【唐目】
一斤を一六〇匁(約6百グラム)とする秤目(ハカリメ)。中国,宋代の秤目が伝わったもの。からめ。
→大和目(ヤマトメ)
唐目
からめ [0][2] 【唐目】
⇒とうめ(唐目)
唐相撲
とうずもう タウズマフ 【唐相撲】
狂言の一。唐土にとどまっていた日本の相撲取りが帰国の名残に所望されて相撲を取り,次々と唐人を投げ倒し,果ては皇帝までも負かしてしまう。唐人相撲。
唐破風
からはふ [0] 【唐破風】
破風の一。中央部は弓形で,左右両端が反りかえった曲線状の破風。門・玄関・神社の向拝の屋根や軒先などに用いる。
唐破風[図]
唐秤
からばかり 【柄秤・権衡・唐秤】
⇒秤(ハカリ)
唐突
とうとつ タウ― [0] 【唐突】 (形動)[文]ナリ
前ぶれもなくだしぬけに物事を行い始めるさま。不意。「―な質問」「―に言い出す」「―の感は否めない」
[派生] ――さ(名)
唐突な
とうとつ【唐突な(に)】
sudden(ly);→英和
abrupt (ly).→英和
唐竹
とうちく タウ― [0] 【唐竹】
タケの一種。稈(カン)は高さ約4メートルでタケのうちでは節間が最も長い。全体の姿が優美で,庭園に観賞用として植えられる。ビゼンナリヒラ。
唐竹
からたけ [2][0] 【漢竹・唐竹】
中国渡来の竹。寒竹(カンチク)・真竹(マダケ)・淡竹(ハチク)・布袋竹(ホテイチク)などをいう。
唐竿
からざお [0] 【殻竿・唐竿・連枷】
〔「からさお」とも〕
稲・麦などの脱穀に用いた農具。柄の先の枢(クルル)に打ち棒をつけ,柄を振り,打ち棒を回転させて筵(ムシロ)の上の穂を打つ。脱穀機が普及するまで用いられた。まいぎね。くるりぼう。麦打ち。
殻竿[図]
唐笛
からぶえ [3] 【唐笛】
唐楽用の横笛の総称。
唐笛
とうてき タウ― [0] 【唐笛】
(1)〔日本で,「唐楽」に用いるところから〕
竜笛の別名。
(2)朝鮮李王家の雅楽で用いられる横笛。長さ約45センチメートル。指孔は六個(古くは八個)。
唐箕
とうみ タウ― [0][1] 【唐箕】
穀物に混じったしいなや塵・籾殻(モミガラ)などを選別して取り除く農具。箱の中に風を送る装置を作り,しいななどを吹き分ける。とうみの。
唐箕[図]
唐箕
とうみ【唐箕】
a winnower.→英和
唐糸
からいと [0] 【唐糸】
(1)中国渡来の絹糸。また,その糸で織った布や組んだひも。
(2)〔糸を引くことから〕
納豆(ナツトウ)。「この茶の子,名は―というてくれなゐ/咄本・醒睡笑」
唐糸
とういと タウ― [0] 【唐糸】
〔もと外国から輸入したものであることから〕
機械紡績綿糸の旧称。
唐糸草
からいとそう [0] 【唐糸草】
バラ科の多年草。本州の高山に自生,また観賞用に植える。花茎は高さ約90センチメートル。根生葉は大きく,茎葉は小形。八,九月,数個の長い花穂を枝先に下垂し,紅紫色の花をつける。糸状の花糸を絹糸に見立てた名称。
唐糸草[図]
唐紅
からくれない [4][5] 【唐紅・韓紅】
〔舶来の紅の意〕
濃い紅色。紅色の美しさをほめていう場合が多い。「千早ぶる神世もきかず竜田川―に水くくるとは/古今(秋下)」
唐紅
とうべに タウ― [0] 【唐紅】
染料のフクシンのこと。
唐納豆
からなっとう [3] 【唐納豆】
「寺納豆(テラナツトウ)」に同じ。
唐紙
からかみ【唐紙】
a paper sliding door.
唐紙
からかみ [2][3] 【唐紙】
(1)中国渡来の紙。また,それに似せて日本で作った紙。模様を摺り出した厚手の紙で,中古には手紙や装飾紙として用いられ,中世以降は主に襖(フスマ)を張るのに用いられた。
(2)「唐紙障子」の略。
唐紙
とうし タウ― [1] 【唐紙】
中国で作られ,奈良時代に写経用に輸入された紙。竹を原料とし,表面が粗くて比較的もろいが,墨汁の吸収がよい。江戸末期,日本で楮(コウゾ)・三椏(ミツマタ)を用いて,これに模した紙(和唐紙という)が作られた。書画用に用いる。
→からかみ
唐紙障子
からかみしょうじ [5] 【唐紙障子】
(絹で張った障子に対して)唐紙で張った襖(フスマ)障子。からかみ。
唐組
からくみ [0] 【唐組】
紐(ヒモ)の組み方の名。平組で,連続した菱形(ヒシガタ)模様を表す。中国から渡来した高級な組緒(クミオ)の組み方。唐打ち。
唐絵
からえ [0] 【唐絵】
中国から伝わった絵。初めは中国人の描いたものをいったが,のち,それを模して日本人が中国の風物を題材として描いたものをもさした。鎌倉・室町期には中国伝来の宋元の水墨画をいったが,その影響を受けた日本画をもいうようになった。
⇔大和絵(ヤマトエ)
唐絹
からぎぬ [3][2] 【唐絹】
中国から渡来した絹。
唐網
とうあみ タウ― [0] 【唐網】
「投網(トアミ)」に同じ。
唐綴じ
からとじ [0] 【唐綴じ】
(1)中国風の書物の綴じ方。胡蝶装(コチヨウソウ)・粘葉装(デツチヨウソウ)など。
⇔大和(ヤマト)綴じ
(2)袋綴じのこと。
唐綾
からあや [0] 【唐綾】
中国から渡来した綾織物。地組織と織目の方向を違えて模様を浮かせたもの。のちには日本でも織られた。
唐綾縅
からあやおどし [5] 【唐綾縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。唐綾で芯(シン)を包んだ緒で縅したもの。
唐綿
とうわた タウ― [0] 【唐綿】
ガガイモ科の一年草。熱帯アメリカ原産。茎は高さ約70センチメートルで,茎・葉を切ると白汁を出す。夏,上方の葉腋に,赤褐色の花を一〇個内外散形につける。花後,袋果を結ぶ。種子には白い長毛がある。観賞用。
唐綿科
とうわたか タウ―クワ [0] 【唐綿科】
ガガイモ科の旧称。
唐縮緬
とうちりめん タウ― [3][0] 【唐縮緬】
モスリン。メリンス。
唐織
からおり [0] 【唐織(り)】
(1)中国から渡来した織物。また,それをまねて日本で織った織物。金襴(キンラン)・緞子(ドンス)・綾(アヤ)など。唐織物。
(2)絹織物の一。三枚綾の組織の地に様々な色の絵緯(エヌキ)を用いて花鳥・菱花などの模様を表した,刺繍(シシユウ)のように見える織物。
(3){(2)}で仕立てた能装束。女装束の上衣。まれには公達(キンダチ)にも用いる。
唐織り
からおり [0] 【唐織(り)】
(1)中国から渡来した織物。また,それをまねて日本で織った織物。金襴(キンラン)・緞子(ドンス)・綾(アヤ)など。唐織物。
(2)絹織物の一。三枚綾の組織の地に様々な色の絵緯(エヌキ)を用いて花鳥・菱花などの模様を表した,刺繍(シシユウ)のように見える織物。
(3){(2)}で仕立てた能装束。女装束の上衣。まれには公達(キンダチ)にも用いる。
唐繻子
とうじゅす タウ― [0][3] 【唐繻子】
中国産の繻子織物。また,それを模したもの。女帯地などに用いる。
唐胡麻
とうごま タウ― [0] 【唐胡麻】
トウダイグサ科の大形一年草。アフリカ原産。熱帯・温帯で広く栽培。葉は大形でヤツデに似る。雌雄同株。秋,円錐花序の上部に雌花,下部に雄花をつけ,とげのある蒴果(サクカ)を結ぶ。種子は楕円形で暗褐色の斑点があり,蓖麻子(ヒマシ)といい蓖麻子油(ヒマシユ)を採る。ヒマ。
唐臼
とううす タウ― [3][0] 【唐臼】
⇒磨(ス)り臼(ウス)
唐臼
からうす [3] 【唐臼・碓】
(1)臼を地中に埋め,柄の端を足で踏み,杵(キネ)を上下させて穀類を搗(ツ)く仕掛けのもの。踏み臼。かるうす。
(2)稲などのもみがらを落とす臼。
唐船
とうせん タウセン 【唐船】
能の一。四番目物。作者未詳。祖慶官人という中国人が船軍(フナイクサ)に負けて箱崎の領主に捕らえられていたが,中国から二人の子供が迎えにくる。日本でもうけた二人の子供の同行が許されないため,投身しようとするが,人情にほだされた領主が日本の子も連れていくことを許したので喜び船出する。
唐船
とうせん タウ― [0] 【唐船】
(1)中国の船。中国式の船。からふね。
(2)鎌倉時代から室町時代に対中国貿易に従事した日本船を,その船型に関係なく呼んだもの。
唐船
からふね 【唐船】
(1)中国の船。もろこしぶね。
(2)中国の様式で造った船。
唐船奉行
からふねぶぎょう [5] 【唐船奉行】
室町幕府の職名。明(ミン)との貿易・外交関係をつかさどった職。唐奉行。
唐艾
からよもぎ 【唐艾】
キクの異名。[新撰字鏡]
唐芋
とういも タウ― [0] 【唐芋】
サツマイモの別名。
唐芋
からいも [0] 【唐芋・唐薯】
〔中国から琉球を経て渡来したとする説に基づく名〕
サツマイモの別名。
唐芥子
とうがらし タウ― [3] 【唐辛子・唐芥子・蕃椒】
(1)ナス科の一年草。南アメリカの熱帯原産。日本には近世初期に渡来。高さ60センチメートル内外。夏,葉腋に白色の花を開く。果実の形は細長いもの,丸いもの,大小様々あり,熟すと赤・黄などとなる。一般に辛味が強く,香辛料や薬用とする。変種のシシトウガラシやピーマンは食用に,ゴシキトウガラシは観賞用にする。辛味の強いタカノツメなどは南蛮(ナンバン)辛子・南蛮・高麗胡椒(コウライゴシヨウ)とも呼ばれる。とんがらし。[季]秋。
(2)「七味唐辛子」の略。
唐辛子(1)[図]
唐花
からはな [0] 【唐花】
(1)文様の名。大陸起源の花文で,蓮(ハス)あるいは牡丹(ボタン)を図案化したものという。奈良時代以来みられ,平安時代には和様化され,単純なものになった。中心から四方へ花弁を対称に配したものが多い。
(2)家紋の一。唐花模様をかたどったもの。
(3)「唐花草」の略か。また,「空花」の意で造花の一種とも。「皆,この会(エ)の供花の―を取りて/今昔 12」
唐花(2)[図]
唐花浮線綾
からはなふせんりょう [6] 【唐花浮線綾】
文様の名。唐花を正面から見た形を中央に一つ,側面から見た形を五つ,周囲に配した浮線綾。
唐花草
からはなそう [0] 【唐花草】
クワ科のつる性多年草。山地に自生。茎と葉柄には逆とげがあって他物にからむ。葉は基部が心臓形で,先端はしばしば三裂する。雌雄異株。夏,淡黄緑色の花を開く。ホップの変種。
唐茄子
とうなす【唐茄子】
a pumpkin;→英和
a squash.→英和
唐茄子
とうなす タウ― [1][0] 【唐茄子】
(1)カボチャの別名。狭義には西洋カボチャの渡来以前に栽培されていた瓢箪(ヒヨウタン)形のカボチャをいう。なんきん。[季]秋。
(2)人をののしっていう語。「あいつも,いけねえ,―だよ/洒落本・辰巳之園」
唐茱萸
とうぐみ タウ― [0] 【唐茱萸】
ナツグミの栽培変種。高さ2〜4メートル。夏に長楕円形の大きな実を枝一杯に垂れ下げる。実は赤く熟し食べられる。タワラグミ。
唐茶
とうちゃ タウ― [0] 【唐茶】
(1)ツバキ科の常緑低木。茶と似ているが全体に茶よりも大きい。茶と同じようにして葉を飲用する。にが茶。
(2)中国渡来の茶。「茶出しに―つまみこむ/浄瑠璃・博多小女郎(上)」
(3)酒の隠語。主に僧の間で使った。「一名これを―といふ。くつと飲んではくつとゆき,ずつと酔ひてはすつと寝る/洒落本・売花新駅」
唐茶
からちゃ [2] 【枯茶・唐茶】
染色の名。黄みを帯びた茶色。丁字茶。
唐草
からくさ [2] 【唐草】
(1)「唐草模様」の略。
(2)ウマゴヤシの別名。
唐草
からくさ【唐草(模様)】
an arabesque pattern.
唐草文
からくさもん [4] 【唐草文】
⇒唐草模様(カラクサモヨウ)
唐草模様
からくさもよう [5] 【唐草模様】
つる草がからみ合うさまを図案化した模様。日本には中国から伝わったといわれる。主題となる植物によって忍冬(ニンドウ)唐草・葡萄(ブドウ)唐草などと呼ぶ。唐草文。
唐草瓦
からくさがわら [5] 【唐草瓦】
〔飾り板に唐草模様のあるものが多いことから〕
軒平(ノキヒラ)瓦の別名。
唐菓子
とうがし タウグワシ [3] 【唐菓子】
「唐果物(カラクダモノ)」に同じ。
唐菖蒲
とうしょうぶ タウシヤウブ [3] 【唐菖蒲】
グラジオラス。[季]夏。
唐菜
とうな タウ― [0] 【唐菜】
アブラナ科の一・二年草。葉は大きく肉厚で柔らかい。主に漬物とする。ふゆな。いんげんな。
唐萵苣
とうぢさ タウ― [0][1] 【唐萵苣】
植物フダンソウの別名。
唐葵
からあおい 【唐葵・蜀葵】
タチアオイの古名。
唐蓑
とうみの タウ― [0][1] 【唐蓑】
農夫が日光や雨を防ぐために,肩から背にかけておおう蓑。
唐薑
からはじかみ 【呉茱萸・唐薑】
ゴシュユの古名。
唐薬
とうやく タウ― [0] 【唐薬】
中国渡来の薬。
唐薯
からいも [0] 【唐芋・唐薯】
〔中国から琉球を経て渡来したとする説に基づく名〕
サツマイモの別名。
唐虞
とうぐ タウ― 【唐虞】
〔尭(ギヨウ)の姓が陶唐氏,舜(シユン)の姓が有虞氏であったことから〕
中国の伝説上の聖王,尭と舜。また,その時代。
唐虞三代
とうぐさんだい タウ― 【唐虞三代】
尭・舜に夏(カ)・殷(イン)・周の三代を加えて,中国上古の太平の世をいう。
唐行き
からゆき [2][0] 【唐行き】
明治から昭和初期にかけて,九州の天草諸島付近から南方など外地へ,多く売春婦として出稼ぎに行った女性。唐行きさん。
唐衣
からぎぬ [3][2] 【唐衣】
〔唐風の衣の意〕
女官が正装するとき着用した短い上衣。奈良時代の背子(ハイシ)の変化したもので,幅の狭い広袖があり,襟を羽織のように折り返して上衣の上に着る。唐の御衣(オンゾ)。
唐衣[図]
唐衣
からころも 【唐衣・韓衣】
■一■ (名)
唐風の衣服。美しい,立派な衣。「―君に打ち着せ見まく欲り/万葉 2682」
■二■ (枕詞)
「着る」「裁つ」「反(カエ)す」「裾(スソ)」などにかかる。「―きつつ馴れにし妻しあれば/伊勢 9」
唐衣橘洲
からごろもきっしゅう 【唐衣橘洲】
(1743-1802) 江戸後期の狂歌師。本名,小島源之助。号,酔竹園。江戸の人。幕臣。四方赤良(ヨモノアカラ)・朱楽菅江(アケラカンコウ)とともに狂歌三大家の一人。狂歌中興の祖。著「狂歌若葉集」「狂歌酔竹集」など。
唐装束
からそうぞく [3] 【唐装束】
(1)唐綾(カラアヤ)・唐絹・唐織物などで作った晴れの装束。
(2)舞楽の襲(カサネ)装束の別名。
唐装束
とうしょうぞく タウシヤウゾク [3] 【唐装束】
唐楽・高麗(コマ)楽などの舞楽に用いる装束。
唐言
からこと 【唐言】
(1)「唐語(カラコトバ)」に同じ。「あなむつかしの―書きたる物/読本・雨月(蛇性の婬)」
(2)「挿(ハサ)み語(コトバ){(2)}」に同じ。「茶屋の女―にて合図をし/黄表紙・栄花夢」
唐詩
とうし タウ― [0][1] 【唐詩】
(1)中国,唐代の詩。各種の詩体が発展し,絶句・律詩の今体詩が確立した。杜甫・李白・韓愈(カンユ)・白居易などの詩人も輩出。
(2)中国古典詩の総称。
唐詩選
とうしせん タウシ― 【唐詩選】
中国,唐代の名詩選。七巻。明の李攀竜(リハンリヨウ)の編とされるが未詳。唐代の詩人一二八人の代表作四六五編を採録。唐詩正統派の格調や声律を伝える。日本には江戸初期に伝来して以後,漢詩入門書として盛行。
唐話纂要
とうわさんよう タウワサンエウ 【唐話纂要】
江戸中期の中国語学習書。岡島冠山著。六巻。1716年頃成る。中国語の語句・会話文の発音と意味を記す。
唐語
からことば 【唐語・韓語】
中国・朝鮮の言葉。また,わからない言葉。外国語。からこと。[日葡]
唐豇
とうささげ タウ― [3] 【唐豇】
インゲンマメの別名。
唐車
からぐるま [3] 【唐車】
大型の牛車(ギツシヤ)。屋根は唐破風(カラハフ)に作り,檳榔(ビロウ)の葉で葺(フ)き,箱の周囲を美しく飾った車。上皇・皇后・東宮・准后・親王・摂政・関白が,晴れの時に用いた。唐の車。唐庇(カラビサシ)の車。
唐車[図]
唐輪
からわ [0] 【唐輪】
(1)子供の髪形の一。鎌倉時代,元服前の童子が髻(モトドリ)から上を二つに分け,頭の上で二つの輪を作るもの。「年十五,六ばかりなる小児(コチゴ)の,髪―にあげたるが/太平記 2」
(2)室町末期以降の女子の髪形。髪を頭の上に束ね,それをいくつかに分けて輪を作り,根元を余りの髪で巻くもの。兵庫髷(ヒヨウゴワゲ)はこれから出たといわれる。唐子まげ。
唐輪(2)[図]
唐辛子
とんがらし [3] 【唐辛子】
「とうがらし(唐辛子)」の転。
唐辛子
とうがらし【唐辛子】
red pepper.
唐辛子
とうがらし タウ― [3] 【唐辛子・唐芥子・蕃椒】
(1)ナス科の一年草。南アメリカの熱帯原産。日本には近世初期に渡来。高さ60センチメートル内外。夏,葉腋に白色の花を開く。果実の形は細長いもの,丸いもの,大小様々あり,熟すと赤・黄などとなる。一般に辛味が強く,香辛料や薬用とする。変種のシシトウガラシやピーマンは食用に,ゴシキトウガラシは観賞用にする。辛味の強いタカノツメなどは南蛮(ナンバン)辛子・南蛮・高麗胡椒(コウライゴシヨウ)とも呼ばれる。とんがらし。[季]秋。
(2)「七味唐辛子」の略。
唐辛子(1)[図]
唐通事
とうつうじ タウ― [3] 【唐通事】
江戸時代,長崎の唐人屋敷・出島に役所を置き,中国人との貿易交渉に通訳兼商務官として携わった者。およそ七〇家が世襲で任に当たった。
唐金
からかね [0][2] 【唐金】
〔中国から製法が伝わったことから〕
青銅のこと。
唐銭
とうせん タウ― [0] 【唐銭】
中国から渡来した銭貨の総称。江戸初期まで通貨として広く流通した。
唐鋏
とうばさみ タウ― [3] 【唐鋏】
二枚の刃を交差させて,中央をねじで固定する型の鋏。全体は X 字形をなす。西洋鋏。
唐鋤
からすき [0][2] 【唐鋤・犂】
柄が曲がって刃が広い鋤。多くは牛や馬に引かせて田畑を耕すのに使う。うしぐわ。
唐鋤[図]
唐鋤星
からすきぼし [4] 【唐鋤星】
〔唐鋤に見立てていう〕
二十八宿の参(シン)宿の和名。オリオン座の中央部に三つ連なって並ぶ星。三つ星。三連星(ミツラボシ)。参星(シンセイ)。
唐錦
からにしき [3] 【唐錦】
■一■ (名)
唐織りの錦。中国産の錦。
■二■ (枕詞)
「裁つ」「織る」「縫ふ」などの語やそれと同音の語にかかる。「―たたまく惜しき物にぞありける/古今(雑上)」
唐錦縅
からにしきおどし [6] 【唐錦縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。唐錦で芯を包んだ緒で縅したもの。
唐鍬
とうが タウ― [0] 【唐鍬】
「とうぐわ(唐鍬)」の転。
唐鍬
とうぐわ タウグハ [0] 【唐鍬】
刃が厚く幅のせまい打ち鍬。頭部は全部鉄製で,開墾・根切りなどに用いる。とうが。
唐鏡
とうきょう タウキヤウ [0] 【唐鏡】
中国,唐代の鏡。円・方・八稜などの形がある。背面の文様は海獣葡萄文・鳥獣文・蓮華文など絵画的である。螺鈿(ラデン)・七宝・金銀平脱などの装飾が施されている。
唐鐙
とうあぶみ タウ― [3] 【唐鐙】
唐鞍に掛ける,輪の形の鐙。
唐門
からもん [0][2] 【唐門】
唐破風(カラハフ)形の屋根をもつ門。平入りのものを平唐門,妻入りのものを向(ムカイ)唐門という。
唐鞍
からくら [0][2] 【唐鞍】
唐風の装飾をこらした儀式用馬具。外国使節の接待,御禊(ゴケイ)の行幸に供奉(グブ)する公家や春日社・賀茂祭の勅使などが用いた。
⇔大和鞍(ヤマトグラ)
唐鞍[図]
唐音
とうおん タウ― [1] 【唐音】
(1)日本漢字音の一。平安中期から江戸時代までに日本に伝来した音の総称。平安中期の中国商人や鎌倉時代の禅僧の伝えた,唐末より宋・元初頃までの音,江戸初期の僧隠元の伝えた明末の音,長崎の通訳の伝えた清代の音などが含まれる。「行灯」を「アンドン」,「普請」を「フシン」と読む類。とういん。唐宋音。
→漢音
→呉音
→宋音
(2)「とういん(唐音){(2)}」に同じ。
唐音
とういん タウ― [0] 【唐音】
(1)「とうおん(唐音){(1)}」に同じ。
(2)中国語のこと。「和藤内はつねづね父が詞の―覚え/浄瑠璃・国性爺合戦」
唐韻
とういん タウヰン 【唐韻】
中国の韻書。孫愐(ソンメン)編。751年成立。「切韻」を改訂増補したもの。去声の一部と入声の部分のみ現存。
唐風
とうふう タウ― [0] 【唐風】
中国の風俗・制度に似ていること。からよう。からふう。「―文化」
唐風
からふう [0] 【唐風】
中国風。中国的な様式。からよう。
唐飛廉
とうひれん タウ― [3] 【唐飛廉】
キク科の多年草。山地に生える。茎は高さ約50センチメートルで,広卵形の葉を互生する。夏から秋にかけ,枝頂に筒状の紫色の頭花をつける。
唐饅頭
とうまんじゅう タウマンヂユウ [3] 【唐饅頭】
焼き菓子の一。砂糖・卵などを混ぜて,こねた小麦粉の皮で餡(アン)を包んで両面を焼いたもの。
唐鳥の跡
からとりのあと 【唐鳥の跡】
〔蒼頡(ソウケツ)が鳥の足跡を見て漢字を作ったという伝説から〕
漢字。また,漢学。
唐鶸
からひわ [0] 【唐鶸】
マヒワの別名。
唐麦
とうむぎ タウ― [3] 【唐麦】
ジュズダマの別名。
唐黍
もろこし [0] 【蜀黍・唐黍】
(1)イネ科の一年草。アフリカ原産。食用・飼料とするため,温帯・熱帯地方で広く栽培される。形状はトウモロコシに似る。夏,茎頂に多数の小穂が円錐状につく。実を精白・製粉して食用とする。高粱(コーリヤン)は本種の一品種。タカキビ。トウキビ。
(2)トウモロコシの別名。トウキビ。[季]秋。
唐黍
とうきび タウ― [3] 【唐黍】
(1)トウモロコシの別名。[季]秋。
(2)モロコシの別名。
唐鼓
とうこ タウ― [1] 【唐鼓】
「堂鼓(ドウコ)」に同じ。
唐鼠黐
とうねずみもち タウ― [5] 【唐鼠黐】
モクセイ科の常緑小高木。中国原産。庭木とする。高さ2〜9メートル。ネズミモチに似るが,葉は卵形で先が細長い。六,七月,白色の小花をつける。果実は黒紫色に熟す。漢名,女貞。
唖
あ [1] 【唖】
話しことばが重度に障害された状態。話しことばをまったく,あるいは,ほとんど発することができない状態をいう。
唖
おし [0] 【唖】
話しことばを発することができない状態。また,その人。
→あ(唖)
唖唖
ああ [1] 【唖唖】 (副)
カラスの鳴く声を表す語。「宿鴉の夢を驚かし―として林中に声あり/花間鶯(鉄腸)」
唖然
あぜん [0] 【唖然】 (ト|タル)[文]形動タリ
予想もしなかった事態に驚きあきれてものも言えないさま。「一同―として言葉も出ない」「余(アマリ)の不意に拍子抜して,…―たるのみ/金色夜叉(紅葉)」
唖然として
あぜん【唖然として】
in (utter) amazement;agape.→英和
〜とする be amazed <at> ;be dumbfounded.
唖者
あしゃ [1] 【唖者】
言葉を話すことのできない人。
唖蝉
おしぜみ [2] 【唖蝉】
鳴かない蝉。雌(メス)の蝉。[季]夏。
唖鈴
あれい [1][0] 【亜鈴・唖鈴】
体操用具。鉄製または木製の棒の両端に重い球を付けたもの。一対一組。主に上半身の筋肉を鍛えるのに用いる。ダンベル。
唖鈴
あれい【唖鈴】
a dumbbell.→英和
唯
たった [0] 【唯】 (副)
〔「ただ」の転〕
(1)(下に数量を表す語を伴って)わずか。ほんの。「―百円しかない」「―これっきり」「―一人」「―の一日も休ませない」
(2)ひたすら。いちずに。「―とかせませ/狂言記・宗論」
唯
ない 【唯】 (感)
応答の語。また,同意を表す語。はい。江戸時代,奴(ヤツコ)などが多く用いた。ねい。「『是そこな奴さま,ここへござんせ雇ひましよ』『― ― ―』/浄瑠璃・反魂香」
唯
ただ [1] 【唯・只】
〔「ただ(直)」と同源〕
■一■ (副)
(1)ある物や事柄に限定され,ほかは問題にならないことを表す。もっぱら。ひたすら。「―君だけが頼りだ」「今は―無事を祈るしかない」「―勉強ばかりしている」
(2)数量の少ないことを強調する語。たった。わずか。「―の百円」「―一つ」「―一目会いたい」「泣き言は―の一度も言わない」
(3)(「ただ+動詞連用形+に+動詞」の形で)もっぱらその行為をするさま。ひたすら。「馬のうへにて―ねぶりにねぶりて/更科紀行」
■二■ (接続)
前に述べたことについて,留保・注釈・条件などを付け加える語。ただし。もっとも。「品質はいいと思う。―少し高すぎる」
唯
たんだ 【唯】 (副)
〔「ただ」の撥音添加〕
「ただ」を強めていう語。「―弱りに弱り/謡曲・隅田川」
唯々諾々として
いいだくだく【唯々諾々として】
quite willingly;obediently.→英和
唯でさえ
ただでさえ 【唯でさえ】 (連語)
普通の状態でも。それでなくても。「―狭い部屋に本がいっぱいで…」
唯なりに
ただなりに 【唯なりに】 (副)
事がある方向に急変するさま。ひたすら。「―花の都,田舎になるこそかなしけれ/平家 5」
唯に
ただに [1] 【唯に】 (副)
単に。ただ。下に「だけ」「のみ」などを伴い,否定の表現と呼応して用いる。「―味方を損なうのみならず,敵を益するものである」
唯一
ゆいつ [1] 【唯一】
⇒ゆいいつ(唯一)
唯一
ゆいいち [1] 【唯一】
「ゆいいつ(唯一)」に同じ。「神ワ―ナルモノ/ヘボン(三版)」
唯一
ゆいいつ [1] 【唯一】
ただ一つだけでそれ以外にはないこと。ゆいつ。ゆいいち。「―の楽しみ」「―の手段」「島では舟が―の交通機関だ」
唯一の
ゆいいつ【唯一の】
only;→英和
sole;→英和
unique.→英和
唯一無二
ゆいいつむに [1][1] 【唯一無二】 (名・形動)[文]ナリ
ただ一つだけあって二つとない・こと(さま)。「―の親友」「―の方策」「世界に―の珍宝」
唯一神教
ゆいいつしんきょう [5] 【唯一神教】
⇒一神教(イツシンキヨウ)
唯一神明造り
ゆいいつしんめいづくり [9] 【唯一神明造り】
〔純粋な神明造りの意から〕
伊勢神宮正殿の様式をいう。
唯一神道
ゆいいつしんとう 【唯一神道】
吉田(ヨシダ)神道のこと。日本古来の道は神道のみに窮まるとして「唯一」という。唯一宗源神道。
唯事
ただごと [0] 【只事・徒事・唯事】
〔古くは「ただこと」とも〕
ありふれたこと。普通の現象。多く下に打ち消しの語を伴う。「彼の様子は―ではない」
唯今
たったいま [4] 【唯今】 (副)
〔「ただいま」の転〕
(1)ほんのいましがた。「今」といってもいいくらいの時に。「―お帰りになりました」
(2)いますぐ。「―ここから消え失せろ」
唯今
ただいま 【只今・唯今】
■一■ [2] (名)
〔「今」を強めた言い方で,「今」よりも丁寧な感じの語〕
(副詞的にも用いる)
(1)今。目下。現在。「―の時刻は正午です」「―問い合わせております」
(2)現在より少し前。ついさっき。「―お帰りになりました」
(3)現在より少しあと。今すぐ。ただちに。「―うかがいます」「―まいります」
■二■ [4][0] (感)
〔「ただ今帰りました」の略〕
外出から帰ったときの挨拶(アイサツ)の言葉。「『―』,『お帰りなさい』」
唯円
ゆいえん ユイヱン 【唯円】
(1)鳥喰(トリバミ)の唯円。親鸞の弟子で二十四輩の一人。武蔵楢山の城主。生没年未詳。
(2)河和田(カワダ)の唯円。親鸞の弟子で「歎異抄」の編著者と目される。常陸(ヒタチ)河和田の泉慶寺を開創。生没年未詳。
唯名定義
ゆいめいていぎ [5] 【唯名定義】
ある概念または名辞の使用に関する約束を言い表すもの。したがって十分な定義とは言いがたい。これに対して概念そのものの意義を明らかにするものを実質的定義と呼ぶことがある。名目的定義。
唯名論
ゆいめいろん【唯名論】
《哲》nominalism.→英和
唯名論
ゆいめいろん [3] 【唯名論】
〔哲〕
〔nominalism〕
中世スコラ哲学の普遍論争における考え方の一。概念的思惟の対象たる普遍を個物に先立つ実在とみる実念論に対して,個物こそが実在であり普遍とは単に物のあとにある名称にすぎないとする。近世哲学の先駆となる。代表者はオッカムなど。ノミナリズム。名目論。
唯唯
ただただ [1] 【只只・唯唯】 (副)
「ただ」を強めていう語。ひたすら。「ご親切―御礼申し上げるばかりです」
唯唯
いい ヰヰ [1] 【唯唯】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
さからわないで他人の言うままになるさま。唯々諾々(イイダクダク)。「―として従う」
■二■ (感)
同意・承諾を表す語。丁寧な返事に用いる語。「衆愚之愕々たるは,一賢之―には如かず/太平記 16」
唯唯諾諾
いいだくだく ヰヰ― [1] 【唯唯諾諾】 (ト|タル)[文]形動タリ
何事にもはいはいと従うさま。他人の言いなりになるさま。「―として命令に従う」
唯心
ゆいしん [0] 【唯心】
(1)〔仏〕
(ア)この世のすべての事物・現象は心が変化して生じたものであり,心の外なる存在はありえないとする華厳経の中心思想。
(イ)仏や真理が自分の心の内部にあるとする考え。
(2)〔哲〕 心や精神的なものを,実在するものあるいは中心的なものと考える立場。
⇔唯物
唯心の弥陀
ゆいしんのみだ 【唯心の弥陀】
⇒己心(コシン)の弥陀(ミダ)
唯心の浄土
ゆいしんのじょうど 【唯心の浄土】
〔仏〕 浄土は自己の心中に存在するものであるということ。唯心浄土。
唯心一刀流
ゆいしんいっとうりゅう 【唯心一刀流】
剣術の一派。江戸初期,伊藤一刀斎景久の門人,古藤田(コフジタ)勘解由左衛門(カゲユザエモン)唯心が創始。
唯心的
ゆいしんてき [0] 【唯心的】 (形動)
精神だけが真に実在すると考えるさま。精神が最も価値あるものと考えるさま。「―な考え」
唯心縁起
ゆいしんえんぎ [5] 【唯心縁起】
〔仏〕 一切諸法は一心から顕現すると説く考え方。
唯心論
ゆいしんろん【唯心論】
《哲》idealism;→英和
spiritualism;→英和
mentalism.→英和
唯心論
ゆいしんろん [3] 【唯心論】
〔spiritualism; idealism〕
〔哲〕 心(精神)が究極的な真実在であるとする存在論や世界観上の立場。プラトン・ライプニッツ・ヘーゲルなどがその代表的哲学者。
⇔唯物論
〔認識論上は観念論と呼び,存在論や世界観上での唯心論と呼び分ける〕
→観念論
唯我独尊
ゆいがどくそん【唯我独尊】
⇒天上.
唯我独尊
ゆいがどくそん [1] 【唯我独尊】
(1)「天上天下(テンジヨウテンゲ)唯我独尊」の略。
(2)世の中で自分ほどえらいものはないと,うぬぼれること。
唯我論
ゆいがろん【唯我論】
《哲》solipsism.→英和
唯我論
ゆいがろん [3] 【唯我論】
⇒独我論(ドクガロン)
唯物
ゆいぶつ [0] 【唯物】
〔哲〕 物質的なものを,実在するもの,あるいは中心的なものと考える立場。
⇔唯心
唯物史観
ゆいぶつしかん [5][6] 【唯物史観】
⇒史的唯物論(シテキユイブツロン)
唯物弁証法
ゆいぶつべんしょうほう [0][7] 【唯物弁証法】
〔哲〕
〔(ドイツ) materialistische Dialektik〕
マルクス主義の方法論。ヘーゲルの弁証法が観念論を基礎としていたのに対し,世界の不断の運動を物質的なものの弁証法的な自己展開とみる立場。弁証法的唯物論。
→弁証法
唯物的
ゆいぶつてき [0] 【唯物的】 (形動)
(1)精神よりも物質を物事の中心にすえて考えるさま。
(2)打算的なさま。
唯物論
ゆいぶつろん [4] 【唯物論】
〔哲〕
〔materialism〕
物質を根本的実在とし,精神や意識をも物質に還元してとらえる考え。唯物論的思想は古代ギリシャ初期,中国・インドなどにも現れているが,近代以後では一八世紀フランスの機械的唯物論,一九世紀のマルクスの弁証法的唯物論などが代表的。マテリアリズム。
⇔唯心論
→観念論
唯物論
ゆいぶつ【唯物論(者)】
materialism (a materialist).→英和
〜的 materialistic.‖唯物史観 historical materialism.唯物弁証法 materialistic dialectics.
唯物論研究会
ゆいぶつろんけんきゅうかい 【唯物論研究会】
1932年(昭和7)唯物論の学問的研究を唱えて,戸坂潤・三枝博音らにより創立された研究団体。機関誌「唯物論研究」を発行。
唯美
ゆいび [1] 【唯美】
美に最高の価値を認めること。
唯美主義
ゆいびしゅぎ [4] 【唯美主義】
⇒耽美主義(タンビシユギ)
唯美派
ゆいびは 【唯美派】
⇒耽美派(タンビハ)
唯美的
ゆいび【唯美的】
aesthetic.→英和
唯美主義(者) aestheticism (an aesthete).
唯諾
いだく ヰ― [0] 【唯諾】 (名)スル
承諾の返事をすること。「何の目的もなく,在来の倫理に―し/文学史骨(透谷)」
唯識
ゆいしき [2][0] 【唯識】
〔仏〕
(1)この世の事物・現象は,客体として実在しているのではなく,人間の心の根源である阿頼耶識(アラヤシキ)が展開して生じたものであるとする思想。法相宗(ホツソウシユウ)の根本教義。
→阿頼耶識
(2)「唯識宗」の略。
唯識二十論
ゆいしきにじゅうろん 【唯識二十論】
仏書。世親著。玄奘訳の唯識派の根本的教義書。
唯識会
ゆいしきえ [4] 【唯識会】
唯識論を講讃する法会。古く,奈良春日神社で修した。唯識講。
唯識宗
ゆいしきしゅう 【唯識宗】
法相宗(ホツソウシユウ)の別名。
唯識派
ゆいしきは 【唯識派】
〔仏〕 中観派と並ぶインド大乗仏教の二大流派の一。唯識説を主張し,瑜伽行(ユガギヨウ)を実践することで心の奥底にある清浄な真理である如来蔵を発現させようとする。弥勒・無着・世親らによって形成され,法相宗に継承された。瑜伽派。
唯識論
ゆいしきろん 【唯識論】
(1)「成唯識論(ジヨウユイシキロン)」の略。
(2)「唯識二十論」の略。
唯識講
ゆいしきこう 【唯識講】
⇒唯識会(ユイシキエ)
唯[只]
ただ【唯[只]】
(1)[無料]〜で free;→英和
gratis.→英和
⇒無料.
(2)[普通]〜の common;→英和
ordinary.→英和
〜の人 a nobody.→英和
〜者ではない be no ordinary fellow.(3)[単に]simply;→英和
solely;only.→英和
〜…すればよい All one has to do is (to) do.‖唯一人で (all) alone;by oneself.
唱え
となえ トナヘ [3][2] 【唱え・称え】
(1)となえること。
(2)呼び名。称号。名称。
唱える
となえる【唱える】
[念仏などを]recite;→英和
repeat;→英和
chant;→英和
[唱導]advocate;→英和
advance;→英和
introduce;→英和
raise <an objection> ;→英和
[万歳などを]cry;→英和
shout;→英和
give <three cheers> .→英和
唱える
とな・える トナヘル [3] 【唱える】 (動ア下一)[文]ハ下二 とな・ふ
(1)特定の文句や経文などを声に出して言う。古くは呪的な力をこめて言ったり読んだりすることをいう。「万歳を―・える」「念仏を―・える」「時に陰神(メカミ)先づ―・へて曰はく/日本書紀(神代上訓)」
(2)人に先立って主張する。提唱する。「絶対反対を―・える」「異を―・える」
唱え言
となえごと トナヘ― [0] 【唱え言】
目に見えない神霊に向かって言う,信仰的要素をもつ言葉。成り木責めの問答や,節分の「福は内,鬼は外」など。
唱する
しょうする【唱する】
read aloud;recite.→英和
唱ふ
とな・う トナフ 【唱ふ・称ふ】 (動ハ下二)
⇒となえる(唱)
⇒となえる(称)
唱名
しょうみょう [0] シヨウミヤウ 【称名】 ・ シヤウミヤウ 【唱名】 (名)スル
仏の名を唱えること。一般には阿弥陀の名号を南無阿弥陀仏と唱えること。称名念仏。
唱和
しょうわ シヤウ― [0][1] 【唱和・倡和】 (名)スル
(1)一方が唱え,他方がこれに合わせて唱えること。「スローガンを―する」
(2)一人がつくった詩歌に応じて詩歌をつくること。詩歌を贈答すること。しょうか。
(3)「答唱(トウシヨウ)」に同じ。
唱和
しょうか シヤウクワ [0][1] 【唱和】
〔「か」は漢音〕
⇒しょうわ(唱和)
唱導
しょうどう シヤウダウ [0] 【唱導】 (名)スル
(1)「唱道」に同じ。
(2)〔仏〕 教えを説き,人を導くこと。日本では,平安後期に,節や抑揚をつけて語る宗教的芸能として発展し,民衆教化のために利用された。
(3)「唱導師」に同じ。
唱導師
しょうどうし シヤウダウ― [3] 【唱導師】
(1)教義を説き,帰依することをすすめる人。
(2)「導師{(2)}」に同じ。
唱文師
しょうもんじ シヤウモン― [3] 【唱門師・唱文師・声聞師】
中世,金鼓(コンク)を打ち経文を唱え,占いや曲舞(クセマイ)を舞うなどして物乞いをした門付(カドヅケ)芸人。身分は非人であるが,室町時代には興福寺に座が結成され,これに属する者は寺の権威によって他の雑芸者を支配した。江戸時代には乞食と同一視されるようになった。しょうもじ。ともじ。
唱曲
しょうきょく シヤウ― [0][1] 【唱曲】
歌曲を歌うこと。また,その歌。
唱歌
しょうか【唱歌】
singing;→英和
a song (歌).→英和
唱歌
しょうか [1] 【唱歌】 (名)スル
〔古くは「しょうが」〕
(1)歌を歌うこと,またその歌。「桑園に―する乙女等の生活を思ひ/欺かざるの記(独歩)」
(2)旧制の学校の教科の一。現在の音楽科に当たる。また,その教材として作られた歌曲。「小学―集」
(3)笛・琴などで奏される譜を口で歌うこと。「あるいは笛を吹き,…あるいは―をし/竹取」
唱法
しょうほう シヤウハフ [0] 【唱法】
歌唱のテクニック。歌唱法。
唱礼
しょうれい シヤウ― [0] 【唱礼】
⇒しょうらい(唱礼)
唱礼
しょうらい シヤウ― [0] 【唱礼】
〔仏〕 仏名・頌(ジユ)・経などを唱えて礼拝すること。
〔真言宗では「しょうれい」という〕
唱衣
しょうえ シヤウ― [1] 【唱衣】
僧の死後,その所持品を同学の僧に分配することができないとき,これを売却して得た金銭を分与すること。
唱道
しょうどう シヤウダウ [0] 【唱道】 (名)スル
人に先んじて,主義などを主張すること。「ストア学派なる者があつて,同一の主義を―した/善の研究(幾多郎)」
唱道する
しょうどう【唱道する】
advocate;→英和
set forth.唱道者 an advocate.
唱酬
しょうしゅう シヤウシウ [0] 【唱酬】 (名)スル
詩歌・文章を互いに贈答すること。唱和。
唱門師
しょうもんじ シヤウモン― [3] 【唱門師・唱文師・声聞師】
中世,金鼓(コンク)を打ち経文を唱え,占いや曲舞(クセマイ)を舞うなどして物乞いをした門付(カドヅケ)芸人。身分は非人であるが,室町時代には興福寺に座が結成され,これに属する者は寺の権威によって他の雑芸者を支配した。江戸時代には乞食と同一視されるようになった。しょうもじ。ともじ。
唱門師
ともじ 【唱門師】
⇒しょうもんじ(唱門師)
唱題
しょうだい シヤウ― 【唱題】
〔仏〕 経の題目を唱えること。特に日蓮宗で,「南無妙法蓮華経」と唱えること。
唱食
しょうじき シヤウ― [0] 【唱食】
禅宗で,食事の時に呪願(ジユガン)を唱えること,またその呪願。
唱首
しょうしゅ シヤウ― [1] 【唱首】
先頭に立って唱える人。首唱者。
唵
おん 【唵】 (感)
〔梵 oṃ〕
インドで古来より聖音とされ,祈りや経典の最初に唱えられる言葉。密教に取り入れられ,真言や陀羅尼(ダラニ)の頭首に置かれる。
唵阿毘羅吽欠
おんあびらうんけん [6] 【唵阿毘羅吽欠】
〔梵 oṃ a vi ra hūṃ khaṃ〕
大日如来に祈るときに唱える言葉。あらゆることが成就されるように,の意。「―と数珠さらさらとおしもめば/謡曲・安宅」
唸り
うなり [3] 【唸り】
(1)うなる音・声。「モーターの―」「―を発する」
(2)凧(タコ)につけて,音を出させる仕掛け。
(3)〔物〕 振動数が少し異なる二音が重なるとき,干渉のため音の強弱が周期的に変わる現象。毎秒の唸りの回数は二音の振動数の差に等しい。音波以外の波動でもみられ,音波では楽器の調律,電波ではヘテロダイン方式などに利用。
唸り
うなり【唸り】
[うめき声]a groan;→英和
a moan;→英和
[ほえ声]a roar;→英和
a howl;→英和
a growl.→英和
唸り声
うなりごえ [4] 【唸り声】
(1)苦しいとき,感心したときなどに発する言葉にはならない低い声。「―をあげる」
(2)動物が相手を威嚇するように発するウーという声。
(3)低く鳴りひびく音。「風の―」「電線の―」
唸り木
うなりぎ [3] 【唸り木】
オーストラリアを含むオセアニアの伝統楽器。長さ30〜50センチメートルの長方形の薄板の一端にひもを取り付けたもの。このひもの端を持って振り回すと,風を切り唸るような音をたてる。この音は神霊・祖霊の声と信じられ,儀礼に用いられる。ブル-ロアラー。
唸り独楽
うなりごま [4] 【唸り独楽】
まわすとビュンビュンと鳴るこま。胴を竹あるいは薄い金属で中空に作り,ところどころに穴をあけてある。
唸る
うなる【唸る】
[うめく]groan;→英和
[猛獣が]roar;→英和
[犬などが]growl;→英和
[弾丸などが]whiz(z);[風が]howl;→英和
[機械が]roar;buzz;→英和
hum (こまなどの).→英和
唸る
うな・る [2] 【唸る】 (動ラ五[四])
〔擬声語「う」に「鳴る」が付いてできた語〕
(1)獣が威嚇するような,低い声を発する。「犬が―・る」
(2)人が苦しくて,言葉にならない低い声を出す。うめく。「病人が―・る」「試験問題がむずかしくて―・る」
(3)立派さや豪華さに感嘆の声を発する。「大向こうを―・らせる名演技」「あまりの豪華さに―・ってしまった」
(4)(浪曲などを)力を入れて語る。「一節(ヒトフシ)―・る」
(5)にぶく低い音が長く尾を引くように鳴る。「モーターが―・り始める」「風で電線が―・る」
(6)たまった力や勢いが外にあふれ出そうになる。「腕が―・る」「金庫には金が―・っている」
(7)びっくりするほど豪勢にする。「今時の大臣―・つた事もせぬ/浮世草子・禁短気」
唾
つ 【唾】
つば。つばき。唾液。「―ガ口ニタマル/日葡」
唾
つば [1] 【唾】
唾液(ダエキ)。つばき。「―を吐く」
唾
つわ ツハ 【唾】
つば。唾液。[日葡]
唾
つばき [3] 【唾】
〔動詞「つばく(唾)」の連用形から。古くは「つはき」〕
口の中の唾液(ダエキ)腺から分泌される粘りのある消化液。つば。唾液。
唾く
つば・く 【唾く・唾吐く】 (動カ四)
〔上代は「つはく」〕
つばきをはく。「其の玉器に―・き入れたまひき/古事記(上訓)」
唾く
つわ・く ツハク 【唾く】 (動カ四)
⇒つばく
唾する
つば・する [1] 【唾する】 (動サ変)[文]サ変 つば・す
つばきをはきかける。「天に―・する」
唾吐く
つば・く 【唾く・唾吐く】 (動カ四)
〔上代は「つはく」〕
つばきをはく。「其の玉器に―・き入れたまひき/古事記(上訓)」
唾壺
だこ [1] 【唾壺】
(1)唾を吐き入れるつぼ。たんつぼ。
(2)タバコ盆の灰吹き。吐月峰(トゲツポウ)。
唾壺(1)[図]
唾棄
だき [1] 【唾棄】 (名)スル
〔つばを吐き捨てる意〕
けがらわしいとして,嫌い軽蔑したりすること。「―すべき男」
唾棄すべき
だき【唾棄すべき】
disgusting.→英和
唾液
だえき【唾液】
saliva.→英和
唾(液)腺 the salivary glands.
唾液
だえき [0] 【唾液】
唾液腺から分泌される,無色で粘りけのある液の混合物。消化酵素プチアリンを含み,デンプンを麦芽糖に分解する。一日の分泌量は1〜1.5リットルで,咀嚼(ソシヤク)を助け水分代謝にも関与。骨代謝に関与するホルモン(パロチン)も含む。つば。つばき。
唾液腺
だえきせん [0][3] 【唾液腺】
唾液を分泌する腺。口腔粘膜に開口している。哺乳類では耳下腺・顎下(ガツカ)腺・舌下腺の三つの大唾液腺と,多数の小唾液腺がある。唾腺。
唾液腺ホルモン
だえきせんホルモン [6] 【唾液腺―】
⇒パロチン
唾液腺染色体
だえきせんせんしょくたい [0][0] 【唾液腺染色体】
双翅目に特徴的な唾液腺細胞の核にみられる巨大化した染色体。核分裂せず DNA 合成のみ繰り返された結果,多糸性染色体となったもの。全長にわたって顕著な横縞が見られ,染色体地図の作成などの細胞遺伝学的研究に利用される。唾腺染色体。
唾石
だせき [0] 【唾石】
唾液腺あるいはその排泄管に唾液中の石灰分が沈着して生じた結石。顎下腺に多くできる。
唾腺
だせん [0] 【唾腺】
⇒唾液腺(ダエキセン)
啀み合い
いがみあい【啀み合い】
a quarrel;→英和
discord.→英和
啀み合う quarrel <with> ;growl at each other (犬などが).
啀み合い
いがみあい [0] 【啀み合い】
互いに敵意をもって対立すること。「境界線争いから―になる」
啀み合う
いがみあ・う [4] 【啀み合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)獣が互いに吠(ホ)えあったり,かみあったりする。
(2)互いに敵対視して争い合う。「兄弟が―・う」
啀む
いが・む 【啀む】 (動マ四)
(1)獣が牙(キバ)をむき出してかみつこうとする。また,ほえつく。「二人をめがけ―・みかかるを/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)激しい語調でどなり立てる。けんか腰で言いかける。「そんならおいらを衒(カタ)るのかと―・みかくれば/浄瑠璃・夏祭」
啄
たく [1] 【啄】
永字八法(エイジハツポウ)の第七筆。
→永字八法
啄ばむ
ついば・む [3] 【啄ばむ】 (動マ五[四])
〔「突き食(ハ)む」の転。中世末期頃まで「ついはむ」と清音〕
鳥がくちばしで物をつついてたべる。「小鳥が木の実を―・む」
啄む
ついばむ【啄む】
pick[peck] <at> .→英和
啄木
たくぼく [0] 【啄木】
(1)キツツキの異名。
(2)琵琶の曲名。承和年間(834-848),藤原貞敏が唐の廉承武(レンシヨウブ)から「流泉」「楊真藻」とともに伝えたという三秘曲の一。
(3)「啄木組み」の略。
啄木
たくぼく 【啄木】
⇒石川(イシカワ)啄木
啄木忌
たくぼくき 【啄木忌】
石川啄木の忌日。四月一三日。
啄木組
たくぼくぐみ [0] 【啄木組(み)】
紐(ヒモ)の組み方の一。白・萌黄(モエギ)・紫などの糸を交えて,まだらに組んだもの。キツツキのついばんだ跡の木肌に似る。掛軸の紐,刀の下げ緒,鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)などに用いる。たくぼく。
啄木組み
たくぼくぐみ [0] 【啄木組(み)】
紐(ヒモ)の組み方の一。白・萌黄(モエギ)・紫などの糸を交えて,まだらに組んだもの。キツツキのついばんだ跡の木肌に似る。掛軸の紐,刀の下げ緒,鎧(ヨロイ)の縅(オドシ)などに用いる。たくぼく。
啄木鳥
けらつつき [3] 【啄木鳥】
キツツキの異名。
啄木鳥
きつつき【啄木鳥】
《鳥》a woodpecker.→英和
啄木鳥
けら [0] 【啄木鳥】
キツツキの別名。
啄木鳥
たくぼくちょう [0][4] 【啄木鳥】
キツツキの異名。
啄木鳥
きつつき [2] 【啄木鳥】
キツツキ目キツツキ科の鳥のうち,アリスイ類以外のものの総称。指は前向きに二本,後ろ向きに二本で,鋭い爪がある。足と尾羽を用いて木の幹に縦にとまり,強いくちばしで幹に穴をあけ,中の虫を長い舌で引き出して食べる。日本にはアカゲラ・ヤマゲラ・クマゲラなど一〇種がいる。ケラ。ケラツツキ。啄木(タクボク)。[季]秋。《―や落葉をいそぐ牧の木々/水原秋桜子》
啄木鳥[図]
商
しょう【商】
《数》a quotient.→英和
商
しょう シヤウ [1] 【商】
(1)品物の売り買い。あきない。また,それを業とする人。
(2)ある数を他の数で割って得た数値。
(3)中国・日本の音楽理論でいう五音(ゴイン)のうち,低い方から数えて二番目の音。
→五音
(4)星座の名。心宿。
(5)中国の王朝の名。殷(イン)。
商い
あきない【商い】
trade;→英和
business.→英和
⇒商売.
商い
あきない [2] 【商い】
(1)品物を売買すること。商売。
(2)売り上げ。「―が少ない」
商い冥利
あきないみょうり [5] 【商い冥利】
(1)「あきないみょうが」に同じ。
(2)商人の誓いの言葉。商人として受ける神仏の加護にかけて。必ず。決して。「今は粉屋の孫右衛門―,女房限つて此の文見せず/浄瑠璃・天の網島(上)」
商い冥加
あきないみょうが [5] 【商い冥加】
商売にいそしむことによって,神仏の加護や助けを受けること。商い冥利。
商い初め
あきないはじめ [5] 【商い初め】
(1)商売のし始め。
(2)一年または一日の最初の商売。
商い口
あきないぐち [3] 【商い口】
(1)商品を売り込む相手。得意先。「―をふやす」
(2)客に接するときの,商人の巧みな話しぶり。「伊吹もぐさの功能を―にぞのべにける/浄瑠璃・栬狩」
商い屋
あきないや [3] 【商い屋】
商店。商家。また,商人。
商い物
あきないもの [0][6] 【商い物】
売り物。商品。
商い船
あきないぶね [5] 【商い船】
(1)商品を運ぶ船。商品を積み,各地を商売してまわる船。廻船。あきんどぶね。
(2)近世,港に停泊中の船や河川を航行する船の乗客に飲食物を売る小船。淀川の食らわんか船もその一種。煮売り船。
商う
あきな・う [3] 【商う】 (動ワ五[ハ四])
商売として品物の売り買いをする。商売する。「反物(タンモノ)を―・う」
[可能] あきなえる
商事
しょうじ シヤウ― [1] 【商事】
(1)商売・企業に関する事柄。特に商法がその法規の適用の対象としている事柄。
(2)「商事会社」の略。
商事会社
しょうじがいしゃ シヤウ―グワイ― [4] 【商事会社】
商行為をすることを業とする目的で設立された会社。
→民事会社
商事会社
しょうじ【商事会社】
a commercial firm;a business concern.
商人
しょうにん シヤウ― [1] 【商人】
(1)商業を営む人。あきんど。
(2)〔法〕 商法上,自己の名をもって商行為を行うことを業とする者,店舗などの設備により物品販売を業とする者,鉱業を営む者および民事会社をいう。
商人
あきうど 【商人】
⇒あきゅうど(商人)
商人
あきゅうど アキウド [2] 【商人】
〔「あきびと」の転〕
商人(シヨウニン)。
商人
あきびと 【商人】
商人。あきんど。「商賈(シヨウコ)の―は百族満ちにぎはひ/海道記」
商人
しょうにん【商人】
a merchant;→英和
a tradesman;→英和
a shopkeeper.→英和
〜になる go into business.‖商人根性 a mercenary spirit.
商人
あきんど [2] 【商人】
〔「あきびと」の転〕
物の売買を職業とする人。しょうにん。あきゅうど。
商人宿
あきんどやど [5] 【商人宿】
主として行商人を泊める安宿。
商会
しょうかい シヤウクワイ [0] 【商会】
商業上の目的で作られた会社や組織。また,商店の称号。
商会
しょうかい【商会】
a firm;→英和
a company.→英和
岸(兄弟)商会 Kishi (Bros.) & Co.
商估
しょうこ シヤウ― [1] 【商賈・商估】
商人。あきんど。また,商店。
商利
しょうり シヤウ― [1] 【商利】
商売上の利益。
商務
しょうむ シヤウ― [1] 【商務】
商業上の事務。また,商業・商売。
商務印書館
しょうむいんしょかん シヤウムインシヨクワン 【商務印書館】
中国,上海に1897年設立された出版社。多くの叢書(ソウシヨ)・辞典などを刊行。収書も積極的で東洋一の蔵書量であったが,上海事変で灰燼に帰した。現在,中国・台湾・香港に分かれて出版活動を行う。
商務官
しょうむかん シヤウ―クワン [3] 【商務官】
在外公館に駐在して通商関係の事務をつかさどる官吏。
商務省
しょうむしょう【商務省】
the Department of Commerce (米国の).
商勢
しょうせい シヤウ― [0] 【商勢】
商取引の状況。市場の様子。商況。
商博
しょうはく シヤウ― [0] 【商博】
「商学博士」の略。
商取引
しょうとりひき【商取引】
a commercial transaction;a business deal.
商取引
しょうとりひき シヤウ― [4][3] 【商取引】
商業上の売買行為。
商号
しょうごう シヤウガウ [0][3] 【商号】
商人が営業上自己を表示するために用いる名称。商法上,会社は必ずその商号を定め,また株式・有限など会社の種類を明示することが要求される。
商号
しょうごう【商号】
a firm name.
商号権
しょうごうけん シヤウガウ― [3] 【商号権】
商号について認められる権利。他人に妨げられないで商号を自由に使用することのできる商号使用権と,他人が不正に同一または類似の商号を使用するのを排除できる商号専用権がある。
→商標
商品
しょうひん【商品】
a commodity;→英和
goods;→英和
merchandize (総称).→英和
‖商品学 study of merchandise.商品券 a gift certificate.商品陳列室 a showroom.商品取引所 a commodity exchange.商品見本 a sample;a pattern (布地); <郵便物表記> Sample Post.商品名 a trade name.商品目録 a catalog(ue).
商品
しょうひん シヤウ― [1] 【商品】
市場で取引されるもの。財貨・サービスなど。
商品作物
しょうひんさくもつ シヤウ― [6] 【商品作物】
市場へ商品として売ることを目的として栽培される農作物。
商品切手
しょうひんきって シヤウ― [5] 【商品切手】
商品券のこと。
商品券
しょうひんけん シヤウ― [3] 【商品券】
百貨店などが発行する一種の有価証券。券面記載額に相当する商品を給付する旨を約するもの。商品切手。
商品化
しょうひんか シヤウ―クワ [0] 【商品化】
物・サービスなどを商品として取引され得るものにすること。
商品化権
しょうひんかけん シヤウ―クワ― [5] 【商品化権】
漫画やアニメーションのキャラクターを商品や広告などに利用して経済的利益を得る権利。
商品取引所
しょうひんとりひきじょ シヤウ― [0][9] 【商品取引所】
特定の商品の先物取引を行う市場。また,その開設を目的とする法人。会員組織によって運営される。繊維・ゴム・生糸・砂糖・穀物などの取引所がある。
商品回転率
しょうひんかいてんりつ シヤウ―クワイテン― [7] 【商品回転率】
一定期間に商品がどれだけ売れたかを示す数字。売上高を平均的在庫高で割った値。高いほど望ましい。
商品手形
しょうひんてがた シヤウ― [5] 【商品手形】
⇒商業手形(シヨウギヨウテガタ)
商品相場
しょうひんそうば シヤウ―サウ― [5] 【商品相場】
商品を取引するときに成立する価格。また,商品取引所での商品の売買取引。
商品経済
しょうひんけいざい シヤウ― [5] 【商品経済】
財やサービスを商品として生産することで社会的再生産の行われる経済。貨幣経済。
商品貨幣
しょうひんかへい シヤウ―クワ― [5] 【商品貨幣】
財貨自体を貨幣として用いるもの。歴史上,貨幣の役割を果たしたことがある家畜・穀物・塩・貝など。物品貨幣。
商圏
しょうけん シヤウ― [0] 【商圏】
ある商店・商店街が商取引を行う地理的範囲。商勢圏。「―を広げる」
商売
しょうばい シヤウ― [1] 【商売】 (名)スル
(1)商品を仕入れて,売ること。あきない。「―して暮らしている」
(2)課せられている任務。つとめ。また,職業。専門の仕事。「本を読むのも―のうちだ」「―がえ」
(3)芸者などの接客業。水商売。
商売
しょうばい【商売】
trade;→英和
business;→英和
commerce;→英和
an occupation (職業).→英和
⇒職業.〜する do[engage in]business;→英和
deal <in> .→英和
〜が上がったりだ be put out of business.〜が繁盛する do a brisk business;→英和
A person's business prospers.〜になる(ならない) (do not) pay.→英和
〜を始める(継ぐ) start (succeed a person) in business.〜をやめる give up one's business.‖商売敵(がたき) a competitor.商売人 a merchant;a tradesman;a professional (玄人(くろうと)).
商売上がり
しょうばいあがり シヤウ― [5] 【商売上(が)り】
かつて芸者・遊女・茶屋女などであった女性。
商売上り
しょうばいあがり シヤウ― [5] 【商売上(が)り】
かつて芸者・遊女・茶屋女などであった女性。
商売人
しょうばいにん シヤウ― [0] 【商売人】
(1)商売をしている人。また,商売の上手な人。あきんど。商人。「いっぱしの―になった」
(2)その道の専門家。くろうと。
(3)水商売の女。商売女。
商売向き
しょうばいむき シヤウ― [0] 【商売向き】
(1)商売・仕事に関すること。「―の話」
(2)商売に適すること。「―の人」
商売女
しょうばいおんな シヤウ―ヲンナ [5] 【商売女】
芸者・遊女など,接客を業としている女性。
商売屋
しょうばいや シヤウ― [3] 【商売屋】
(1)商売をする家。商家。
(2)芸者屋・料理屋など,水商売をする家。
商売往来
しょうばいおうらい シヤウ―ワウ― [5] 【商売往来】
往来物の一。商売に関する言葉や事柄を列挙したもの。江戸初期から明治に至るまで種々のものが刊行された。
商売敵
しょうばいがたき シヤウ― [5] 【商売敵】
商売上の競争相手。あきないがたき。
商売柄
しょうばいがら シヤウ― [0] 【商売柄】
■一■ (名)
(1)商売の種類。商売の性質。「つきあいの多い―だけに」
(2)その職業・立場にある者がもつ独特の性質。その商売で養われた独特の習性。「―目が利(キ)く」
■二■ (副)
その職業・商売をしている者として当然のこととしての意を表す。「―流行に敏感だ」
商売気
しょうばいぎ シヤウ― [0] 【商売気】
何事につけても商売に利用してもうけようとする気質・傾向。また,その商売に特有の気質・傾向。「―を出す」
商売気質
しょうばいかたぎ シヤウ― [5] 【商売気質】
商売人に特有の考え方・感じ方。また,金銭の損得に敏感な性質。
商売筋
しょうばいすじ シヤウ―スヂ [3] 【商売筋】
商売に関係する方面。また,取引先。
商売道具
しょうばいどうぐ シヤウ―ダウ― [5] 【商売道具】
商売を営むうえに必要な道具。また,職業上必要な用具。「書物は学者の―だ」
商大
しょうだい シヤウ― [0] 【商大】
「商科大学」の略。
商子
しょうし シヤウシ 【商子】
中国,秦の商鞅(シヨウオウ)の学説を中心に,戦国時代末の法家学派の政治論をまとめたもの。商鞅の撰とされるが,未詳。二六編現存。商君書。
商学
しょうがく シヤウ― [0] 【商学】
商業学のこと。「―部」
商学部
しょうがく【商学部】
the faculty[department]of commercial science.商学士(修士,博士) a bachelor (master,doctor) of commercial science;Bachelor (Master,Doctor) of Commercial Science (学位).
商家
しょうか【商家】
a shop;→英和
a merchant (人).→英和
商家
しょうか シヤウ― [1] 【商家】
商人の家。「―の出」
商山四皓
しょうざんしこう シヤウザンシカウ 【商山四皓】
中国秦末,国乱を避けて陝西省商山に入った,東園公・綺里季・夏黄公・甪里(ロクリ)の四人の隠士。全員鬚(ヒゲ)や眉が真っ白の老人であった。東洋画の画題として描かれた。
商工
しょうこう【商工(業)】
commerce and industry.‖商工会議所 the Chamber of Commerce and Industry.
商工
しょうこう シヤウ― [0] 【商工】
商業と工業。商人と職人。
商工会議所
しょうこうかいぎしょ シヤウ―クワイギ― [0][8] 【商工会議所】
商工業の発展のために一定地区内の商工業者で組織される公益社団法人。中央機関に日本商工会議所がある。
商工債券
しょうこうさいけん シヤウ― [5] 【商工債券】
商工組合中央金庫が資金調達のために発行する,利付債券。割引発行も許される。
商工業
しょうこうぎょう シヤウ―ゲフ [3] 【商工業】
商業と工業。
商工省
しょうこうしょう シヤウ―シヤウ [3] 【商工省】
商工行政を主管した戦前の中央官庁。1925年(大正14)農商務省から農林省と分離して設置。第二次大戦中,一時軍需省と農商省に改組。戦後,商工省に戻り,1949年(昭和24)通商産業省となる。
商工組合
しょうこうくみあい シヤウ―アヒ [5] 【商工組合】
一定地域の同業種の中小企業者が設立する組合。過当競争対策として,価格・生産などの制限や調整を行う。
商工組合中央金庫
しょうこうくみあいちゅうおうきんこ シヤウ―クミアヒチユウアウキンコ 【商工組合中央金庫】
中小企業者の団体に対する金融の円滑をはかるための金融機関。1936年(昭和11)設置。資本金は,政府および中小企業等協同組合・商工組合などの組合から出資される。商工中金。
商工組合法
しょうこうくみあいほう シヤウ―クミアヒハフ 【商工組合法】
太平洋戦争中の1943年(昭和18)中小商工業者統制のためにつくられた法律。
商布
しょうふ シヤウ― 【商布】
奈良・平安時代,調・庸(ヨウ)以外に,交易のために織った布。
商店
しょうてん シヤウ― [1] 【商店】
商品を売る店。
商店
しょうてん【商店】
<米> a store[ <英> shop].→英和
‖商店街 a shopping street[district].商店主 <米> a storekeeper <英> a shopkeeper.
商店街
しょうてんがい シヤウ― [3] 【商店街】
商店の並んでいる町の一画や通り。
商情
しょうじょう シヤウジヤウ [0] 【商状・商情】
商売のようす。商況。
商慣習
しょうかんしゅう【商慣習】
a commercial practice;business usage.
商慣習
しょうかんしゅう シヤウクワンシフ [3] 【商慣習】
古くから行われている商取引上の習慣。法規としての性質を有しないが,通例尊重されるべきものとされる。
商慣習法
しょうかんしゅうほう シヤウクワンシフハフ [0][5] 【商慣習法】
商取引に関する慣習法。商法の法源の一つで,商取引に関して民法に優先して適用される。
商戦
しょうせん シヤウ― [0] 【商戦】
商売上の競争。「歳末―」
商戦
しょうせん【商戦】
a sales battle.
商才
しょうさい シヤウ― [0] 【商才】
商売で成功するのに必要な才能。「―に長(タ)ける」
商才
しょうさい【商才】
business ability.〜にたけた人 a shrewd businessman.
商業
しょうぎょう【商業】
commerce;→英和
trade;→英和
business.→英和
〜の commercial;→英和
business.→英和
〜化する commercialize.→英和
〜に従事する engage in business.→英和
〜を営む run a business.→英和
‖商業英語 business English.商業会議所 the chamber of commerce.商業高校 a commercial high school.商業主義 commercialism.商業通信(放送) commercial correspondence (broadcasting).
商業
しょうぎょう シヤウゲフ [1] 【商業】
生産者と需要者の間に立って商品流通を担い,利益を得る事業。
商業デザイン
しょうぎょうデザイン シヤウゲフ― [6] 【商業―】
ポスター・パッケージ(包装)・ディスプレー(展示)など,商品の宣伝・販売のために制作されるデザイン。コマーシャル-デザイン。
商業主義
しょうぎょうしゅぎ シヤウゲフ― [5] 【商業主義】
営利を第一の目的とする立場。コマーシャリズム。営利主義。金もうけ主義。
商業会議所
しょうぎょうかいぎしょ シヤウゲフクワイギ― [0][8] 【商業会議所】
商工会議所の前身。
商業使用人
しょうぎょうしようにん シヤウゲフ― [6] 【商業使用人】
〔法〕 一定の商人に従属して対外的な営業取引に従事する者。支配人・部長・店員など。
商業信用
しょうぎょうしんよう シヤウゲフ― [5] 【商業信用】
掛け売買や貨幣の貸借などの形で,商業取引を行う者が相互に授受する信用。
商業信用状
しょうぎょうしんようじょう シヤウゲフ―ジヤウ [0][7] 【商業信用状】
輸出入代金の決算のために発行される信用状。
→信用状
商業写真
しょうぎょうしゃしん シヤウゲフ― [5] 【商業写真】
広告用写真など,商業活動に用いる写真。コマーシャル-フォト。
商業地域
しょうぎょうちいき シヤウゲフ―ヰキ [5] 【商業地域】
都市計画のために建設大臣によって指定される用途地域の一。主に商業用に供され,一定の工場などの建築は禁止される。
商業学
しょうぎょうがく シヤウゲフ― [3] 【商業学】
商業経営を研究対象とする商業経営学と,財やサービスの流通過程を研究する商業経済学を合わせていう語。また,一八世紀のドイツで官房学の一分野として盛んになり,後の経営経済学の前身となった学問。商学。
商業学校
しょうぎょうがっこう シヤウゲフガクカウ [5] 【商業学校】
旧制の実業学校の一。商業に関する知識・技能を習得させることを目的とした。
商業帳簿
しょうぎょうちょうぼ シヤウゲフチヤウ― [5] 【商業帳簿】
商人が営業上の財産や損益の状況を明確にするため,商法上の義務として作成する帳簿。会計帳簿と貸借対照表。
商業手形
しょうぎょうてがた シヤウゲフ― [5] 【商業手形】
売買などの現実の商取引により振り出された手形。商品代金決済のために振り出されるのが通例。商品手形。
⇔融通(ユウズウ)手形
商業放送
しょうぎょうほうそう シヤウゲフハウ― [5] 【商業放送】
⇒民間放送(ミンカンホウソウ)
商業演劇
しょうぎょうえんげき シヤウゲフ― [5] 【商業演劇】
営利を目的に興行される演劇。
商業登記
しょうぎょうとうき シヤウゲフ― [5] 【商業登記】
商法上,商号・代表取締役・支配人など企業内部の事実で取引上特に重要な事項を公示することにより,企業活動の安全と円滑を図ることを目的とする制度。
商業簿記
しょうぎょうぼき シヤウゲフ― [5] 【商業簿記】
商品売買によって生ずる資産や負債の変化,並びに損益の会計に用いる簿記。
商業統計
しょうぎょうとうけい シヤウゲフ― [5] 【商業統計】
商品の流通の状況やその仕組みなど,商業活動に関する統計。通産省が調査し,三年ごとに発表される。
商業美術
しょうぎょうびじゅつ シヤウゲフ― [5] 【商業美術】
商業上の目的をもって制作される美術。広告・デザインなど。
商業証券
しょうぎょうしょうけん シヤウゲフ― [5] 【商業証券】
商取引に利用される有価証券。手形・小切手・貨物引換証・船荷証券・倉庫証券・商品券など。
商業資本
しょうぎょうしほん シヤウゲフ― [5] 【商業資本】
商品の流通過程に投下され,その流通を受け持ち,剰余価値の一部を利潤として獲得する資本。
商業道徳
しょうぎょうどうとく シヤウゲフダウ― [5] 【商業道徳】
商業活動において,円滑な商取引を,すすめるために守らなくてはならない最低の基準。誠実さや信義など一般道徳に準拠するものであり,不正競争・契約不履行・虚偽誇大広告・粗製乱造・暴利,不正な買い占め,売り崩しなどの行為をいましめるもの。
商業都市
しょうぎょうとし シヤウゲフ― [5] 【商業都市】
商業の盛んな都市。商業によって繁栄し,発展する都市。
商業金融
しょうぎょうきんゆう シヤウゲフ― [5] 【商業金融】
商品売買に必要な資金を供給する金融。一般に金融期間は短い。
商業銀行
しょうぎょうぎんこう シヤウゲフ―カウ [5] 【商業銀行】
日本の慣用では普通銀行と同義。本来は短期の預金を集め,それを手形割引を主体とする短期の貸し付けに運用する業務を行う銀行。
商業革命
しょうぎょうかくめい シヤウゲフ― [5] 【商業革命】
大航海にともなって一六世紀に起きたヨーロッパ経済の構造の大変革。それまでの地中海・北海・バルト海交易から,大西洋経由西インド(新大陸)・東インド(東洋)交易に重点が移行した。
商業高等学校
しょうぎょうこうとうがっこう シヤウゲフカウトウガクカウ [9] 【商業高等学校】
新制の高等学校の一。商業科を単科とする高等学校。
商標
しょうひょう シヤウヘウ [0] 【商標】
〔trade mark〕
業として商品を生産・証明・譲渡する者,業として役務を提供・証明する者が,自己の取り扱う商品または役務を他人のそれと区別するために,自己の取り扱う商品または役務に使用する文字・図形・記号などの標章。トレード-マーク。役務の場合にはサービス-マークともいう。
商標
しょうひょう【商標】
a trademark;→英和
a brand.→英和
商標権
しょうひょうけん シヤウヘウ― [3] 【商標権】
工業所有権の一。指定する商品について登録した商標を独占的排他的に使用できる権利。設定登録の日から10年間存続する。
商標法
しょうひょうほう シヤウヘウハフ [0] 【商標法】
商標を保護し,その使用者の業務上の信用の維持を図るための法律。1959年(昭和34)制定。
商標登録
しょうひょうとうろく シヤウヘウ― [5] 【商標登録】
1959年(昭和34)制定の商標法に基づく商標を特許庁に登録出願すること。認められた商標は登録商標という。商標登録により商標使用者は10年間商標権を持つことができ,他者のその商標の使用を拒否できる。
→登録商標
商権
しょうけん シヤウ― [0] 【商権】
商業上の権利。
商権
しょうけん【商権】
<acquire> commercial supremacy;commercial rights.
商機
しょうき シヤウ― [1] 【商機】
(1)取引によい機会。「―に敏である」
(2)商売上の機密。
商機
しょうき【商機(を逸する)】
(miss) a business chance.
商況
しょうきょう シヤウキヤウ [0] 【商況】
取引の状況。商売の景気。商勢。
商況
しょうきょう【商況】
the condition of the market;→英和
the market report (記事).〜は不振(活発)である The trade[market]is dull (brisk).
商法
しょうほう シヤウハフ [1] 【商法】
(1)商売のやり方。「武士の―」「悪徳―」
(2)
(ア)企業およびその活動について規定する法の総称。
(イ)商事についての基本的法規を定める法典。1899年(明治32)公布。総則・会社・商行為・海商の四編よりなる。商法典。
商法
しょうほう【商法】
《法》the commercial code[law].
商法司
しょうほうし シヤウハフ― [3] 【商法司】
1868年(明治1),会計官のもとに設置された,明治政府の国産奨励商業金融機関。商業の振興や取り締まり,殖産興業に当たったが,成果をあげず,翌年廃止。
商港
しょうこう シヤウカウ [0] 【商港】
商船が出入りし,貿易など商業取引の盛んな港。
商物
あきもの 【商物】
商品。また,商売をすること。「此度の―によき徳とるべき祥(サガ)になん/読本・雨月(菊花の約)」
商状
しょうじょう シヤウジヤウ [0] 【商状・商情】
商売のようす。商況。
商用
しょうよう【商用(の)】
business[commercial] <correspondence> .→英和
〜で on business.
商用
しょうよう シヤウ― [0] 【商用】
(1)商売上の用事。「―で出張する」
(2)商業上用いること。
商用周波
しょうようしゅうは シヤウ―シウ― [5] 【商用周波】
電力会社から一般に供給されている電流・電圧の周波数。また,その電流・電圧。日本では50ヘルツまたは60ヘルツ。
商用文
しょうようぶん シヤウ― [0][3] 【商用文】
商売上の用件を書いた文章。
商界
しょうかい シヤウ― [0] 【商界】
商業の社会。商業界。
商略
しょうりゃく シヤウ― [0] 【商略】 (名)スル
(1)商売を有利に進めるための策略。あきないの上でのかけひき。
(2)比べはかること。比べてよしあしを決めること。
商社
しょうしゃ【商社】
a (trading) company;a business firm.
商社
しょうしゃ シヤウ― [1] 【商社】
商品取引を事業の中心とする会社。
〔もと「商人会社」の略。商人仲間,の意〕
→総合商社
商秋
しょうしゅう シヤウシウ [0] 【商秋】
〔「商」は五行では秋にあてることから〕
秋の異名。
商科
しょうか【商科】
a commercial course[department].商科大学 a commercial college; <Kobe> University of Commerce
商科
しょうか シヤウクワ [1] 【商科】
商業学や会計学を研究する学科。また,商学部の通称。「―大学」
商習慣
しょうしゅうかん シヤウシフクワン [3] 【商習慣】
商取引上の習慣。商慣習。
商舗
しょうほ シヤウ― [1] 【商舗】
商店。みせ。
商船
しょうせん【商船】
a merchant vessel;a merchantman;→英和
the mercantile marine (総称).‖商船隊 a merchant fleet.商船大学 a mercantile marine college.
商船
しょうせん シヤウ― [0] 【商船】
貨物・旅客の運送などを行う船舶。客船・貨客船・貨物船などがある。
商船大学
しょうせんだいがく シヤウ― [5] 【商船大学】
商船の乗組員を養成するための国立大学。東京と神戸にある。
商船学校
しょうせんがっこう シヤウ―ガクカウ [5] 【商船学校】
船員養成のため,航海法,船舶の運転,機関に関する知識・操作などについて教授する学校。わが国では商船大学・商船高等専門学校などがある。
商行為
しょうこうい【商行為】
a commercial transaction.
商行為
しょうこうい シヤウカウヰ [3] 【商行為】
営利活動に関する行為。商法は,その行為の性質自体が商行為とされる絶対的商行為,営業として行われることにより商行為とされる営業的商行為,商人が営業として行うことにより商行為とされる付属的商行為に分けて規定する。
商計
しょうけい シヤウ― [0] 【商計】
(1)考えはかること。商量。
(2)商売上のかけひき。商略。「―にたける」
商調
しょうちょう シヤウテウ [0] 【商調】
中国,中世の音階の一。商を主音とし,日本の呂旋音階に近い。
商談
しょうだん【商談】
<have> a business talk <with> .〜をまとめる strike a bargain.→英和
商談
しょうだん シヤウ― [0] 【商談】
取引に関する交渉や相談。「―が成立する」「―をまとめる」
商議
しょうぎ シヤウ― [1] 【商議】 (名)スル
相談すること。協議。「通国民に代りて国事を―する人とす/明六雑誌 12」
商賈
しょうこ シヤウ― [1] 【商賈・商估】
商人。あきんど。また,商店。
商運
しょううん シヤウ― [0] 【商運】
商売に関する運。
商道
しょうどう シヤウダウ [0] 【商道】
商売をする者が当然守らなければならない道義。「―にもとる」
商道徳
しょうどうとく シヤウダウトク [3] 【商道徳】
商人として守るべき道徳。「―にもとる」
商都
しょうと シヤウ― [1] 【商都】
商業の盛んな都市。商業都市。
商量
しょうりょう シヤウリヤウ [0] 【商量】 (名)スル
種々の条件・状況などをはかり考えること。「虚心にこれを斟酌―すべきことなり/西国立志編(正直)」
商陸
しょうりく シヤウ― [0] 【商陸】
ヤマゴボウの漢名。
商陸
いおすき イヲ― 【商陸】
ヤマゴボウの古名。
商陸根
しょうりくこん シヤウ― [4][3] 【商陸根】
ヤマゴボウの根茎を乾燥したもの。漢方で利尿剤として用いる。
商鞅
しょうおう シヤウアウ 【商鞅】
(?-前338) 中国,戦国時代秦の政治家。衛の庶公子。孝公に仕え,富国強兵の大改革(変法)を断行,のちの法治主義の統一国家秦の基礎を作った。孝公の死後,反対派によって車裂きにされた。衛鞅。公孫鞅。
商風
しょうふう シヤウ― [0] 【商風】
〔「商」は秋の意〕
秋に吹く風。秋風。
商館
しょうかん シヤウクワン [0] 【商館】
商業を営む建物。特に外国人経営の商店。「オランダ―」
商館
しょうかん【商館】
a mercantile house;a firm.→英和
オランダ(イギリス)商館 the Dutch (English) Factory <in Nagasaki> .
商高
しょうこう シヤウカウ [0] 【商高】
「商業高等学校」の略。
商魂
しょうこん【商魂】
a commercial spirit.〜逞(たくま)しい enterprising;shrewd in business.
商魂
しょうこん シヤウ― [0] 【商魂】
商売に徹する意欲・気構え。「たくましい―を発揮する」
問
もん 【問】 (接尾)
助数詞。質問・設問などの数を数えるのに用いる。「四―中三―正解」
問
とい トヒ [0] 【問(い)】
(1)問うこと。尋ねること。質問。「―を発する」「客の―に応答する」
(2)問題。設問。「次の―に答えよ」
(3)「問丸(トイマル)」に同じ。
問
とい【問】
<ask a person> a question.→英和
問い
とい トヒ [0] 【問(い)】
(1)問うこと。尋ねること。質問。「―を発する」「客の―に応答する」
(2)問題。設問。「次の―に答えよ」
(3)「問丸(トイマル)」に同じ。
問い上げ
といあげ トヒ― [0] 【弔い上げ・問(い)上げ】
「弔(トムラ)い上げ」に同じ。
問い切り
といきり トヒ― [0] 【問(い)切り】
最終の年忌。17年目.33年目.49年目など地方によって異なる。以後,死者は御先祖様としてまつられる。弔(トムラ)い上げ。
問い合す
といあわ・す トヒアハス [4][0] 【問い合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「問い合わせる」に同じ。「何度―・しても確答が得られない」
■二■ (動サ下二)
⇒といあわせる
問い合せ
といあわせ トヒアハセ [0] 【問い合(わ)せ】
問い合わせること。尋ねて確かめること。「電話での―に応じる」
問い合せる
といあわ・せる トヒアハセル [5][0] 【問い合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とひあは・す
よくわからない点を手紙・電話などで聞いて確かめる。照会する。「正確な日時を電話で―・せる」
問い合わす
といあわ・す トヒアハス [4][0] 【問い合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「問い合わせる」に同じ。「何度―・しても確答が得られない」
■二■ (動サ下二)
⇒といあわせる
問い合わせ
といあわせ トヒアハセ [0] 【問い合(わ)せ】
問い合わせること。尋ねて確かめること。「電話での―に応じる」
問い合わせる
といあわ・せる トヒアハセル [5][0] 【問い合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 とひあは・す
よくわからない点を手紙・電話などで聞いて確かめる。照会する。「正確な日時を電話で―・せる」
問い合わせる
といあわせる【問い合わせる】
inquire <of a person about a matter> ;→英和
make inquiries <about> ;refer <to> ;→英和
apply <to> .→英和
問い掛け
といかけ トヒ― [0] 【問(い)掛け】
問いかけること。質問。
問い掛ける
といかける【問い掛ける】
ask <a person> a question;→英和
shoot a question <at a person> .
問い掛ける
といか・ける トヒ― [4][0] 【問(い)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とひか・く
(1)質問をしかける。尋ねる。「見知らぬ人に―・けられた」
(2)尋ね始める。「―・けて急に口をつぐむ」
問い詰める
といつめる【問い詰める】
press <a person> for an answer.→英和
問い詰める
といつ・める トヒ― [4][0] 【問(い)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 とひつ・む
真実を言うまで厳しく問いただす。詰問する。「どこへ行っていたのかと―・める」
問い質す
といただす【問い質す】
ask[inquire of] <a person about a thing> .→英和
問い質す
といただ・す トヒ― [4] 【問い質す】 (動サ五[四])
(1)はっきりわからない点を尋ねて明らかにする。「念のため―・す」
(2)真実を答えさせようと,きびしく追及する。「資金の出所を―・す」
[可能] といただせる
問い返す
といかえす【問い返す】
ask again[back (反問)].
問い返す
といかえ・す トヒカヘス [3] 【問(い)返す】 (動サ五[四])
(1)一度尋ねたことをもう一度問う。聞き直す。「わからない点を二度も―・した」
(2)相手の質問に答えないで,こちらから聞き返す。「思いがけない返事に―・す」
問う
とう【問う】
ask;→英和
question;→英和
inquire <the reason,of a person about> .→英和
罪に問われる be accused <of a crime> .
問う
と・う トフ [0][1] 【問う】 (動ワ五[ハ四])
(1)知りたいことをたずねる。きく。質問する。「予定を―・われた」「賛否を―・う」「民意を―・う」「国民に信を―・う」「足手をはさみ,さまざまにいため―・ふ/平家 2」
(2)(多くは受身形で用いる)しかるべき力量・能力・価値があるかどうかを問題とする。「指導力が―・われている」「鼎(カナエ)の軽重(ケイチヨウ)が―・われる」「真価が―・われる」
(3)その人に罪・責任があるとしてきびしく責める。「贈賄罪に―・われる」「今日の事態を招いたことの責任を―・う」
(4)問題として取り上げる。「学歴を―・わない」「過去は一切―・わない」「洋の東西を―・わず…」
(5)話しかける。呼びかける。「さねさし相模(サガム)の小野に燃ゆる火の火中(ホナカ)に立ちて―・ひし君はも/古事記(中)」
(6)求婚する。「下どひに我が―・ふ妹を/古事記(下)」
(7)占いをして結果をみる。「門に立ち夕占(ユウケ)―・ひつつ/万葉 3978」
[可能] とえる
問うに落ちず語(カタ)るに落ちる
問うに落ちず語(カタ)るに落ちる
人に聞かれたときは用心して秘密をもらさないが,自分から語るときには油断して本音をもらしてしまう。
問うは一度の恥(ハジ)、問わぬは末代(マツダイ)の恥
問うは一度の恥(ハジ)、問わぬは末代(マツダイ)の恥
「聞くは一時の恥,聞かぬは末代の恥」に同じ。
問ひ弔ひ
といとむらい トヒトムラヒ 【問ひ弔ひ】
追善を営むこと。冥福を祈ること。「七日��の―/滑稽本・根無草後編」
問ひ放く
といさ・く トヒ― 【問ひ放く】 (動カ下二)
遠くから言葉をかける。「言はむすべせむすべ知らに石(イワ)木をも―・け知らず/万葉 794」
問ひ薬
といぐすり トヒ― 【問ひ薬】
(1)治療の方法を探るため,試みに飲ませる薬。「煎じやう常とはかはる―/浮世草子・永代蔵 3」
(2)(転じて)相手の気をひいてみること。鎌(カマ)をかけること。また,その言葉。「女郎の好く―を申せど/浮世草子・一代女 1」
問わず
−とわず【−問わず】
without regard to;regardless <of sex> .晴雨を〜 rain or shine.
問わず語り
とわずがたり トハズ― [4] 【問わず語り】
人が尋ねないのに自分から語ること。「―に身の上話を始めた」
問わず語りに
とわずがたり【問わず語りに】
<speak about a thing> unasked.→英和
問上げ
といあげ トヒ― [0] 【弔い上げ・問(い)上げ】
「弔(トムラ)い上げ」に同じ。
問丸
といまる トヒ― [0] 【問丸】
中世における運送・廻漕を業とする人々の総称。都市・市場・港湾など貢納物・商品が集散する要地に居住して物資の管理・発送,取引の仲介,宿所の経営などを広く行なった。問屋(トイヤ)。津屋(ツヤ)。
問切り
といきり トヒ― [0] 【問(い)切り】
最終の年忌。17年目.33年目.49年目など地方によって異なる。以後,死者は御先祖様としてまつられる。弔(トムラ)い上げ。
問合せの手紙
といあわせ【問合せの手紙】
a letter of inquiry.〜先 a reference (身元などの).→英和
問安
もんあん [0] 【問安】
目上の人の安否をたずねること。「不音のわび,時候の挨拶,―/寿阿弥の手紙(鴎外)」
問対
もんたい 【問対】 (名)スル
問いと答え。また,問答すること。「またその子息と―せし事など/折たく柴の記」
問屋
といや トヒ― [0] 【問屋】
(1)「とんや(問屋){(1)}」に同じ。
(2)「問丸(トイマル)」に同じ。
(3)自己の名をもって他人(委託者)のために物品の販売・買い入れをなすことを業とする者。証券会社など。卸売を業とする問屋(トンヤ)とは異なる。
→間接代理
問屋
とんや [0] 【問屋】
(1)卸売を業とする店。また,その人。中世の問職(トイシキ)・問丸(トイマル)の発達したもので,荷主から商品を委託され,あるいは買い取り,これを仲買に売りさばく商人。近代には,問屋・仲買の区別が乱れ,あわせて卸商・卸問屋となる。「乾物―」「―で商品を仕入れる」
→といや(問屋)(3)
(2)(比喩的に)そのことをもっぱら引き受けてでもいるような人。「病気の―のような人」
問屋
とんや【問屋】
a wholesale store;a wholesale dealer[merchant](人).そうは問屋が卸さない You are expecting too much.
問屋制家内工業
とんやせいかないこうぎょう [9] 【問屋制家内工業】
問屋(商業資本家)が,分散している家内工業者(直接生産者)に原料・労働手段を前貸しして生産を行わせる形態。生産者が原料と製品販売市場から切り離されて賃労働者化する。日本では江戸後期の織物・製糸業に見られた。
問屋場
とんやば 【問屋場】
「といやば(問屋場)」に同じ。
問屋場
といやば トヒ― [0] 【問屋場】
江戸時代,街道の宿駅で人馬の継ぎ立てなど種々の事務を行なった所。伝馬所。とんやば。
問屋役
といややく トヒ― [0] 【問屋役】
問屋場の責任者。
問屋町
といやまち トヒ― [3] 【問屋町】
問屋の並んでいる町。
問屋駕籠
といやかご トヒ― [3] 【問屋駕籠】
江戸時代,街道の各宿場の問屋場に備えられ,旅人の用に供した粗末なかご。
問掛け
といかけ トヒ― [0] 【問(い)掛け】
問いかけること。質問。
問掛ける
といか・ける トヒ― [4][0] 【問(い)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とひか・く
(1)質問をしかける。尋ねる。「見知らぬ人に―・けられた」
(2)尋ね始める。「―・けて急に口をつぐむ」
問民苦使
もんみんくし [5] 【問民苦使】
律令制で,地方行政の実情を監察するために道ごとに派遣された令外(リヨウゲ)の官。758年と795年の二度の派遣が知られる。もみくし。
問注
もんちゅう 【問注】
〔問い注(シル)す意〕
原告と被告両方の言い分を聞き,また質問したりして,それを記すこと。「六波羅にて―すべきにさだまりにけり/著聞 16」
問注所
もんちゅうじょ [5] 【問注所】
鎌倉幕府における訴訟機関の一。1184年設置され,各種訴訟の受理・審査,判決案の上申などを行なった。雑人奉行・引付などの創設によって,その権限は次第に縮小され,室町幕府では記録の保管,文書の点検などを主な任務とした。
問注所執事
もんちゅうじょしつじ [7] 【問注所執事】
問注所の長官。三善氏が世襲,室町時代に町野・太田氏に分かれて世襲した。
問注記
もんちゅうき [3] 【問注記】
鎌倉・室町時代,問注所における原告被告両方の言い分を筆録したもの。
問状
もんじょう [0] 【問状】
鎌倉・室町時代,原告から訴状が出たとき,将軍や執権・管領から被告に出す尋問の書状。といじょう。「―を下さるべしと云々/東鑑(仁治四)」
問状
といじょう トヒジヤウ [0] 【問状】
⇒もんじょう(問状)
問禅
もんぜん [0] 【問禅】
(1)禅寺で説法のとき,聴衆の中から出て,説法者と問答すること。また,その役の僧。
(2)「参禅」に同じ。
問答
もんどう【問答】
questions and answers;a dialog(ue) (対話).〜体の (written) in dialogue.
問答
もんどう [3] 【問答】 (名)スル
(1)問うことと答えること。議論しあうこと。「―を交わす」「君と―している暇はない」
(2)〔仏〕
(ア)禅宗で,弟子が質問し,師が答えること。門弟教育の重要な手段とされる。
(イ)論議や宗派の論争。「蒟蒻(コンニヤク)―」
問答ふ
もんだ・う 【問答ふ】 (動ハ四)
〔名詞「問答」の動詞化〕
問答をする。「とかくの是非をば―・はずして/謡曲・安宅」
問答体
もんどうたい [0] 【問答体】
問答をする形式で書かれた文体。
問答歌
もんどうか [3] 【問答歌】
和歌の唱和形式の一種。問歌と答歌との二組みから成る。万葉集には部立てとしても用いられている。
問答法
もんどうほう [0] 【問答法】
〔(ギリシヤ) dialektikē〕
〔哲〕 対話によって,無知を自覚せしめ(「無知の知」),漠然とした知識を真正な認識に導き高めてゆくこと。ソクラテスの方法として知られる。産婆術。
→弁証法
問答無用
もんどうむよう [3][5] 【問答無用】
あれこれ議論しても何の役にも立たないこと。問答無役。
問籍
もんじゃく [0] 【問籍】
「名対面(ナダイメン){(1)}」に同じ。
問罪
もんざい [0] 【問罪】 (名)スル
罪を問いただすこと。
問罪の師
もんざいのし [6] 【問罪の師】
罪を問いただすために遣わされる軍隊。転じて征討のための軍隊。「―ヲイダス/ヘボン(三版)」
問者
もんじゃ [1] 【問者】
(1)質問をする人。
(2)〔仏〕 問答による試験の儀式で,探題の出した質問を竪者(リツシヤ)に問難する僧。難者。
(3)「問頭(モントウ)」に同じ。
問職
といしき トヒ― [0] 【問職】
荘園の所職の一。荘園領主のもとへ年貢・公事を運送する任に当たったもの。鎌倉以降,いくつかの荘園の問職を兼ね,問丸(トイマル)に発展してゆく者もあった。
→問丸
問訊
もんじん [0] 【問訊】 (名)スル
(1)問いただすこと。訊問。「此一句を聞て―して門前より馬引寄打乗て/太平記 10」
(2)閉口すること。降参すること。「ソノ時アラソウタ人ハ,―シテシャントノ足モトニヒレ伏シ/天草本伊曾保」
(3)〔仏〕 禅宗の礼法で,合掌低頭すること。本来は,その後安否を尋ねるが,実際には省略されるのが普通。
問診
もんしん [0] 【問診】 (名)スル
医師が診断の手がかりを得るために,患者に病状や既往歴・家族歴などをきくこと。
問診する
もんしん【問診する】
question <a person> about his condition.
問詰
もんきつ [0] 【問詰】 (名)スル
厳しく問いただすこと。詰問。
問詰める
といつ・める トヒ― [4][0] 【問(い)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 とひつ・む
真実を言うまで厳しく問いただす。詰問する。「どこへ行っていたのかと―・める」
問話
もんな 【問話】
〔「もんわ」の連声〕
禅宗で修行者が師に公案などについて行う質問。
問話
もんわ 【問話】
⇒もんな(問話)
問責
もんせき【問責】
(a) reproof.→英和
〜する reprove <a person for his behavior> .→英和
問責
もんせき [0] 【問責】 (名)スル
問い責めること。特に責任を問いつめること。「部長を―する」
問責決議案
もんせきけつぎあん [7] 【問責決議案】
参議院において,政府の政治責任や個々の国務大臣の責任を問う決議の案件。衆議院の不信任決議案と異なり,可決されても法的拘束力はない。
問返す
といかえ・す トヒカヘス [3] 【問(い)返す】 (動サ五[四])
(1)一度尋ねたことをもう一度問う。聞き直す。「わからない点を二度も―・した」
(2)相手の質問に答えないで,こちらから聞き返す。「思いがけない返事に―・す」
問難
もんなん [0] 【問難】 (名)スル
問いただし難ずること。「それにつき,是につき,―に応じて/蘭学事始」
問頭
もんとう [0] 【問頭】
律令制下の官制で,明経・文章(モンジヨウ)・明法・算の得業生(トクゴウシヨウ)に課せられた官吏登用試験の試験官。問頭博士(ハカセ)。問者。
問題
もんだい [0] 【問題】
(1)答えさせるための問い。解答を必要とする問い。題。「算数の―を出す」「英語の―を解く」
(2)取り上げて討論・研究してみる必要がある事柄。解決を要する事項。「それは―だ」「―を解決する」「大臣の失言を―にする」「―点を整理する」
(3)取り扱いや処理をせまられている事柄。「就職の―で悩んでいる」「それとこれとは別―だ」
(4)世間の関心や注目が集まっているもの。噂(ウワサ)のたね。「―の人物」
(5)面倒な事件。厄介な事。ごたごた。「―を起こす」
問題
もんだい【問題】
a question;→英和
a problem;→英和
a matter (事柄);→英和
an issue (問題点).→英和
金の〜 a question of money.趣味の〜 a matter of taste.〜である be doubtful[a question].〜外である be beside the question (別問題);be out of the question (話にならない).〜にする call <a matter> in question.〜にしない take no notice <of> .〜[いざこざ]を起こす cause trouble.〜の <a matter> in question.‖問題作(児) a problem play[novel](child).問題集 a collection of problems.問題点 the point at issue.
問題作
もんだいさく [3] 【問題作】
評価が様々に分かれたり,また,既成の価値観でははかれない作品。また,注目や話題を集めた作品。
問題児
もんだいじ [3] 【問題児】
(1)性格・行動が通常と異なる点が多く,教育上特別な配慮と指導を必要とする児童・生徒を大人の側からいう語。
(2)その言動が周囲との調和を欠くため,しばしば問題視される人。「業界の―」
問題劇
もんだいげき [3] 【問題劇】
作者と同時代の当面する重要な社会問題を提示し,注意を喚起する劇。イプセン・ストリンドベリ・ズーダーマン・ショーなどの近代劇に多くの例が見られる。
問題化
もんだいか [0] 【問題化】 (名)スル
論議の対象となること。「水不足が―する」
問題史
もんだいし [3] 【問題史】
特定の問題を中心とした歴史の分析・叙述の方法。
問題外
もんだいがい [3] 【問題外】
問題として取り上げるにも値しないこと。問題にならないこと。論外。
問題意識
もんだいいしき [5] 【問題意識】
ある物事を,解決されるべき状態にあるものとしてとらえる意識。「―が足りない」「―を持つ」
問題視
もんだいし [3] 【問題視】 (名)スル
多くの人に問題として注目されること。「にわかに―されてきた事柄」
啐啄
そったく [0] 【啐啄】
〔「そつ」は「啐(サイ)」の慣用音。雛(ヒナ)がかえろうとするとき,雛が内からつつくのを「啐」,母鳥が外からつつくのを「啄」という〕
(1)禅において,師家と修行者との呼吸がぴったり合うこと。機が熟して弟子が悟りを開こうとしているときにいう。
(2)得難いよい時機。「利家も内々かく思ひ寄りし事なれば―に同じ/太閤記」
啓
けい [1] 【啓】
(1)手紙の最初に用いる語。「拝啓」より敬意が低い。
(2)皇太子・三后に申し上げること。また,その文書。
(3)奈良時代の私文書の様式の一。個人間の往復文書に用いられたもの。
啓す
けい・す 【啓す】 (動サ変)
⇒けいする(啓)
啓する
けい・する [3] 【啓する】 (動サ変)[文]サ変 けい・す
(1)皇太子や皇后・皇太后・太皇太后に申し上げる。
→奏する
(2)身分の高い人に申し上げる。「案内を―・する所也/平家 7」
啓上
けいじょう [0] 【啓上】 (名)スル
「言うこと」のへりくだった言い方。申し上げること。多く書簡で用いる。「一筆―」
啓典
けいてん [0] 【啓典】
神の啓示を記した書。コーラン・福音書など。
啓告
けいこく [0] 【啓告】 (名)スル
もうしあげること。上申。
啓培
けいばい [0] 【啓培】 (名)スル
〔「啓発培養」の略〕
知識を得させ,教え導くこと。教養ある人間に育てること。
啓奏
けいそう [0] 【啓奏】
天皇や皇后に申し上げること。
啓廸
けいてき [0] 【啓廸】 (名)スル
ひらき導くこと。啓発。
啓廸集
けいてきしゅう ケイテキシフ 【啓廸集】
医学書。曲直瀬道三(マナセドウサン)撰述。八巻。1571年(元亀2)成る。中国の医書をもとに簡潔にまとめたもので,後世,医家の規範となった。
啓徳空港
カイタクくうこう 【啓徳空港】
〔Kaitak〕
香港の九竜地区,都心部の北東にある国際空港。1928年英国空軍基地として開設。
啓明
けいめい [0] 【啓明】
明けの明星。金星。
啓明会
けいめいかい 【啓明会】
1919年(大正8)下中弥三郎を中心に埼玉県下の教員によって結成された,日本最初の教員労働組合。翌年日本教員組合啓明会へと発展,26年には教化運動啓明会と改名した。
啓沃
けいよく [0] 【啓沃】 (名)スル
臣下が君主に,正しいと信ずることを申し上げること。「允成が―の功も少くなかつたらしい/渋江抽斎(鴎外)」
啓発
けいはつ [0] 【啓発】 (名)スル
人々の気がつかないような物事について教えわからせること。「大いに―された」
啓発
けいはつ【啓発】
enlightenment;→英和
development.→英和
〜する enlighten.→英和
啓白
けいはく [1][0] 【啓白】
⇒けいびゃく(啓白)
啓白
けいびゃく [1][0] 【啓白】 (名)スル
〔「けいひゃく」「けいはく」とも〕
(1)神仏などに言上すること。特に法会などで,その趣旨や願意を申し述べること。また,その文。「御立願あり。全玄法印是を―す/平家 3」
(2)経文の最初の部分だけを読むこと。
啓白の鐘
けいびゃくのかね 【啓白の鐘】
啓白{(1)}の際に打ち鳴らす鐘。「導師高座の上にて―打鳴しける時より/太平記 23」
啓示
けいじ [0] 【啓示】 (名)スル
(1)明らかに表し示すこと。「その大衆に無限の権力を―する時/西国立志編(正直)」
(2)人の力では知り得ないことを神が教え示すこと。
啓示
けいじ【啓示】
(a) revelation.→英和
〜する reveal.→英和
啓示宗教
けいじしゅうきょう [4] 【啓示宗教】
恩寵(オンチヨウ)や奇跡など,通常の人間理性を超越する神の働きによって成り立つ宗教。
→自然宗教(1)
啓示文学
けいじぶんがく [4] 【啓示文学】
「黙示(モクシ)文学」に同じ。
啓蒙
けいもう [0] 【啓蒙】 (名)スル
人々に新しい知識を与え,教え導くこと。「庶民を―する」
啓蒙
けいもう【啓蒙】
enlightenment.→英和
〜する enlighten;→英和
edify.→英和
〜的 enlightening.→英和
‖啓蒙運動 an enlightenment movement.啓蒙思想 the philosophy of the Enlightenment.
啓蒙の弁証法
けいもうのべんしょうほう 【啓蒙の弁証法】
〔原題 (ドイツ) Dialektik der Aufklärung〕
社会理論書。ホルクハイマーとアドルノの共著。1947年刊。啓蒙的理性がその道具的・抑圧的性格のため,神話・野蛮を克服するどころか必然的にそれへと逆転することを示し,鋭い文明批判を行なった。
啓蒙専制君主
けいもうせんせいくんしゅ [9] 【啓蒙専制君主】
一八世紀ヨーロッパにおいて,啓蒙思想の影響下に後進的な自国の近代化を推進した専制君主。プロイセンのフリードリヒ二世,ロシアのエカテリーナ二世が代表的。
啓蒙思想
けいもうしそう [5] 【啓蒙思想】
一八世紀フランスを中心としてヨーロッパ全域に広がった革新的思想。キリスト教会などの伝統的権威から解放された理性の使用を公衆に促し,人類の普遍的進歩を図った。フランスではデカルト的体系への批判を伴った。フランスのボルテール・百科全書派,イギリスのロック・ヒュームが代表。啓蒙主義。
啓蒙的
けいもうてき [0] 【啓蒙的】 (形動)
(1)人々に新しい知識を与え,教え導こうとするさま。
(2)初学者向きにわかりやすく教えるさま。「―な本」
啓蟄
けいちつ [0] 【啓蟄】
二十四節気の一。太陽の黄経が三四五度になったときをいい,現行の太陽暦で三月六日頃。二月節気。また,このころ冬ごもりをしていた虫が穴から出てくることをいう。[季]春。《―の土くれ躍り掃かれけり/吉岡禅寺洞》
啓行
けいこう [0] 【啓行】 (名)スル
(1)先導すること。先払い。
(2)旅立つこと。
啓達
けいたつ [0] 【啓達】 (名)スル
文書で申し入れること。また,手紙を出すこと。
啓閉
けいへい [0] 【啓閉】
(1)開くことと閉じること。
(2)立春・立夏(=啓)と立秋・立冬(=閉)。
啓開
けいかい [0] 【啓開】 (名)スル
ひらくこと。特に,水中の障害物を除いて,船が航行できるようにすること。
啓陣
けいじん 【啓陣】
平安時代,皇后・皇太子の行啓の際に六衛府の官人が護衛に立つこと。
啓龕
けいがん [0] 【啓龕】
「開帳(カイチヨウ){(1)}」に同じ。
啖ず
だん・ず 【啖ず】 (動サ変)
むさぼり食う。食らう。「此れ,鬼の人に変じて来りて―・ぜるか/今昔 20」
啖呵
たんか [1][0] 【啖呵】
(1)喧嘩(ケンカ)・口論の時,相手に向かって言う威勢のいい,鋭い言葉。
(2)香具師(ヤシ)などが品物を売る時の口上。
〔「弾呵(ダンカ)」か。「痰火(タンカ)」の転とする説もある〕
啖呵を切る
たんか【啖呵を切る】
swear;→英和
bluff.→英和
啖呵売り
たんかうり [3] 【啖呵売り】
口上を述べ立てて物を売ること。また,香具師(ヤシ)。
啖呵師
たんかし [3] 【啖呵師】
口上を述べ立てて物を売る人。香具師(ヤシ)。
啜ふ
すすろ・う ススロフ 【啜ふ】 (動ハ四)
〔動詞「啜る」に継続の助動詞「ふ」の付いた「すすらふ」の転〕
何度かすする。続けてすする。「糟湯酒うち―・ひて/万葉 892」
啜り上げる
すすりあ・げる [5] 【啜り上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 すすりあ・ぐ
鼻汁を吸い込む。また,そのような動作を繰り返しながら泣く。「忍音に―・げてゐる/其面影(四迷)」
啜り泣き
すすりなき【啜り泣き】
sobbing;a sob.→英和
啜り泣く sob;whimper.→英和
啜り泣き
すすりなき [0] 【啜り泣き】
すすり泣くこと。また,その声。
啜り泣く
すすりな・く [4][0] 【啜り泣く】 (動カ五[四])
息を小刻みに鼻から吸い込むようにして,声に出さないで泣く。「―・くやうな仮声(コワイロ)が更に聞えた/土(節)」
啜り込む
すすりこ・む [4] 【啜り込む】 (動マ五[四])
音をたてて吸い入れる。「うどんを―・む」「はな水を―・む」
啜る
すする【啜る】
sip <tea> ;→英和
sup;→英和
sniff (洟(はな)を).→英和
啜る
すす・る [0] 【啜る】 (動ラ五[四])
(1)めん類・茶などを,吸いこむように口に入れる。「かゆを―・る」
(2)出かかった鼻汁を息と共に吸いこむ。「はなを―・る」
[可能] すすれる
啼く
な・く [0] 【鳴く・啼く】 (動カ五[四])
〔「泣く」と同源〕
鳥・獣・虫などが声を出す。「小鳥が―・く」「虫が―・く」
[可能] なける
[慣用] 蚊の―ような声・かんこ鳥が―/鶯(ウグイス)鳴かせたこともある・雉子(キジ)も鳴かずば打たれまい
啼兎
なきうさぎ [3] 【啼兎】
ウサギ目の哺乳動物。外見はウサギよりもネズミに近い。頭胴長15センチメートル内外。耳は短く約2センチメートル。尾はない。体の背面は,夏は赤茶色で冬は灰色または茶褐色,腹面は淡黄白色。寒冷地の乾燥した岩場に群れをなして営巣する。ピーピーと鳴く。アジア大陸東北部・サハリン・北海道に分布。ハツカウサギ。
啼哭
ていこく [0] 【啼哭】 (名)スル
大声をあげて泣き叫ぶこと。「子は父に別れ,弟は兄に殿(オク)れて,―する声家々に充ち満ちたり/太平記 18」
啼声
ていせい [0] 【啼声】
なきごえ。なくこえ。
啼泣
ていきゅう [0] 【啼泣】 (名)スル
声をあげて泣くこと。「胸塞り声咽(ムセ)び―する状/八十日間世界一周(忠之助)」
啼鳥
ていちょう [0] 【啼鳥】
鳴く鳥。さえずる鳥。鳴禽(メイキン)。
啾啾
しゅうしゅう シウシウ [0] 【啾啾】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)すすり泣くさま。うれい泣くさま。「―たる鬼哭が聞える/趣味の遺伝(漱石)」
(2)鳥や虫が低い声で鳴くさま。[色葉字類抄]
喀痰
かくたん [0] 【喀痰】 (名)スル
痰をはくこと。また,その痰。
喀痰検査
かくたんけんさ [5] 【喀痰検査】
喀痰を細菌学的・細胞学的に検査すること。細胞学的検査は喀痰細胞診とも呼ばれ,肺癌や肺結核などの診断に用いる。
喀血
かっけつ カク― [0] 【喀血】 (名)スル
肺・気管支などの血を口から吐くこと。消化器からの出血は吐血という。
喀血
かっけつ【喀血(する)】
(have) hemoptysis.
喁喁
ぎょうぎょう [0] 【喁喁】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)口をぱくぱくさせるさま。また,どうしてよいかわからず苦しむさま。「豕は唯―の音を揚ぐるのみ/三酔人経綸問答(兆民)」「人間生活の状態を観よ,蠢々―として,何のおもしろみもなく/文学史骨(透谷)」
(2)人々があおぎ慕うさま。
喃
のう ナウ 【喃】 (感)
人に呼びかけるときに用いる語。もし。「是は―,母御/太平記 11」
喃喃
のうのう ナウナウ 【喃喃】 (感)
(1)人に呼びかけるときに発する語。もしもし。これこれ。「―御僧,何しにその宿りへは立ち寄り給ひ候ふぞ/謡曲・定家」
(2)軽い感動を表す語。ああ。やれやれ。「―うれしいことや/狂言・鏡男」
喃喃
なんなん [0][3] 【喃喃】 (ト|タル)[文]形動タリ
小声でつまらないことをいつまでもしゃべり続けるさま。「喋々(チヨウチヨウ)―」「―と語りつづけた/ふらんす物語(荷風)」
喃語
なんご [0] 【喃語】 (名)スル
〔「喃」はくどくどと語る意〕
(1)男女がむつまじくささやき合うこと。また,その言葉。「妓を擁して―する/火の柱(尚江)」
(2)〔心〕 乳児期の,まだ言語とはいえない意味のない音声。言語習得の最初期における発声。
善
ぜん【善】
<do> good;→英和
goodness;→英和
<practice> virtue.→英和
善は急げ Strike while the iron is hot.
善
ぜん [1] 【善】
(1)よいこと。道理にかなったこと。また,そのようなおこない。
⇔悪
(2)〔哲・倫〕 一定の使用・行為・道徳・秩序などにおいて,人や物の性質(価値)がよいこと,望ましくすぐれていること。また,それらをよくあらしめる根拠。真・美とならぶ基本的価値の一。倫理学の対象とされ,人間のあらゆる営みが目指すところ,あるいは営みを律する義務の源泉とされる。
善い
い・い [1] 【好い・良い・善い】 (形)
〔形容詞「よい」の終止形・連体形ヨイが近世にエイ(エエ)を経て転じたもの。現代の話し言葉では終止形・連体形には,普通,イイが用いられ,改まった場面ではヨイが用いられる。特に,俗語的な表現ではもっぱらイイが用いられる〕
「よい」に同じ。「赤いのと青いのとあるけど,どっちが―・い(=ドチラヲ選ブカ)?」「宝くじの一等が当たると―・いなあ」「―・い暮らし(=豊カナ暮ラシ)がしたい」「もうそろそろ着いても―・いころだ(=着イテ当然ノ時刻ダ)」「この車はあと―・いとこ(=長クテモ)三年しかもたないだろう」「―・いかい(=ヨクワカッテイルノカ),これが―・いと言ったのは君自身なんだよ」「―・いざまだ」「―・い年して(=フサワシイ年齢デハナイノニ)何ですか,そのかっこうは」
[慣用] 気が―・気味が―・小気味が―・調子が―・人が―・間が―・虫が―・要領が―
善い
え・い 【良い・善い・好い】 (形)[文]ク え・し
〔近世江戸語〕
よい。「行かずとも―・い/洒落本・遊子方言」
→えし
善い
よ・い [1] 【良い・善い・好い】 (形)[文]ク よ・し
〔望ましい状態を広くいう語。終止形・連体形としては,口頭語では「いい」,文章語では「よい」を用いることが多い〕
(1)品質的に上等である。「―・い酒」「―・い時計」
(2)美的にすぐれている。美しい。「景色が―・い」「器量が―・い」
(3)能力的にすぐれている。優秀だ。「腕が―・い」
(4)身分・家柄が高い。経済的に恵まれている。「―・い家に生まれる」「―・い暮らし」
(5)倫理・道徳にかなっている。正当だ。「―・いと信じてやる」「―・いおこない」
(6)規範・標準に合っている。適格である。「バットの持ち方が―・い」「姿勢が―・い」
(7)人柄が好ましい。善良だ。「あの人は―・い人だ」
(8)親密だ。むつまじい。「仲が―・い」
(9)目的にかなっている。ふさわしい。好都合だ。「―・い時に来てくれた」「けがにはこの薬が―・い」
(10)めでたい。吉である。「今日の―・き日」「門出―・しとて勇みけり/盛衰記 36」
(11)利益になる。得だ。「―・い話がある」「―・い商売だ」
(12)快い。快適だ。「―・い湯だ」「ああ―・い気持ちだ」
(13)十分だ。整っている。「もう―・いかい」「覚悟は―・いか」
(14)(「…して(も)よい」「…と(も)よい」などの形で)さしつかえない。かまわない。「外出しても―・いですか」「それで―・い」「飲みての後は散りぬとも―・し/万葉 821」
(15)動詞の連用形に付いて,…しやすい,たやすく…することができる,などの意を表す。「書き―・い万年筆」「この家は住み―・い間取りになっている」
〔(1)〜(12) ⇔悪い〕
→よく(良)
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
善い哉
よいかな 【善い哉】 (連語)
ほめたたえる言葉。よいことであるかな。ああ,いいぞ。よきかな。
善う
よう [1] 【良う・善う・能う】 (副)
〔「よく」のウ音便〕
(1)十分に。巧みに。上手に。「まだ―は書かずとて/源氏(若紫)」
(2)大層。はなはだ。「いと―似給へり/源氏(桐壺)」
(3)しばしば。たびたび。「おめえたちやあ―喧嘩あするぜえなあ/滑稽本・浮世風呂(前)」
(4)下に推量または反語の語句を伴って,容易にあり得ないことの意を表す。どうして。なかなか。「―,われがやうな者が,ゆるさうわいな/狂言記・胸突」
(5)下に打ち消しの語句を伴って,不可能の意を表す。…することができない。「これほどの所を―飛ばいで,あのなりは/狂言記・飛越新発意」
善か
よか 【良か・善か】
(1)形容詞「よし」の未然形「よけ」の上代東国方言。「伊香保ろの沿いの榛原ねもころに奥をなかねそまさかし―ば/万葉 3410」
(2)形容詞「よし」の連体形「よかる」の変化した「よかん」の撥音の表記されないもの。「女神には衣縫ひてたてまつるこそ―なれ/蜻蛉(下)」
(3)〔近世西国方言〕
形容詞「よい」の連用形・終止形・連体形の転。「門出―,―。―便聞かうばい/浄瑠璃・博多小女郎(上)」
善かれ
よかれ [1][2] 【善かれ】
〔形容詞「よし」の命令形〕
よくあってほしい。うまくいってくれ。「―と思ってしたことがかえってあだになった」
善かれかし
よかれかし [2] 【善かれかし】
〔「かし」は助詞〕
「よかれ」を強めた言い方。「―と思ってしたのだ」
善かれ悪しかれ
よかれあしかれ【善かれ悪しかれ】
right or wrong;good or bad;for better or (for) worse.
善かれ悪しかれ
よかれあしかれ [1][3][6] 【善かれ悪しかれ】 (副)
よくても悪くても。どっちにしても。結局。「―,一度は会わなければならないのだ」
善か善か飴
よかよかあめ [4] 【善か善か飴】
物売りの一。明治の中期頃,飴を入れた盤台を頭上にのせて,太鼓を打ち鳴らし「よかよか」とはやしながら売り歩いたもの。
善がり声
よがりごえ [4][0] 【善がり声】
快感から思わず発する声。
善がる
よが・る [2] 【善がる・良がる】 (動ラ五[四])
(1)よいと思う。満足に思う。うれしがる。得意になる。悦に入る。「滅多に高価なる洋服を被(カウム)り…以て―・りたがるしれものもありけり/当世書生気質(逍遥)」
(2)快感を声や表情に表す。「―・るはず是は九州肥後の国/柳多留 49」
善く
よく [1] 【良く・能く・善く】 (副)
〔形容詞「よい」の連用形から〕
(1)十分に。念を入れて。手落ちなく。ていねいに。「―調べる」「―洗えば落ちる」
(2)非常に。大変に。「―晴れた日」「―できる人」「―食べる奴だ」「―走る」
(3)たびたび。しばしば。「―忘れる」「―言うところの他人の空似だ」
(4)困難なことをしたものだという気持ちを表す。
(ア)そのおこないをほめるとき使う。けなげにも。よくぞ。「こんな日に―来られたね」「―ぞやった」
(イ)逆説的に,そのおこないを非難する意味で使う。ぬけぬけと。ずうずうしくも。あきれたことに。「―そんなことが言えるね」「―もやったな」
(5)うれしい,ありがたいという気持ちを表す。「―いらっしゃいました」「―ぞ言ってくれました」
〔「こそ」の上に来ると「ようこそ」となることがある〕
(6)事にあたって能力を立派に発揮するさまを表す。じょうずに。みごとに。「―文学を解する」「―困難に勝つ」
善くする
よく・する [1] 【善くする・能くする】 (動サ変)[文]サ変 よく・す
(1)巧みにする。上手にする。「詩を―・する」
(2)することができる。なしうる。「凡人の―・するところではない」
(3)(「よくしたものだ」「よくしたもので」の形で)都合よくいくものだ。「世の中は―・したもので,楽あれば苦ありさ」
(4)もれなくする。十分にする。「家思ふと心進むな風まもり―・していませ荒しその道/万葉 381」
善くぞ
よくぞ [1] 【善くぞ】 (副)
〔「ぞ」は助詞〕
よくを強めた言い方。「―言ってくれた」「夕涼―男に生れける/五元集」
善くて
よくて 【良くて・善くて】 (連語)
〔形容詞「よい」の連用形に接続助詞「て」の付いたもの〕
よい状態を想定しても。せいぜい。よくても。「今年の収穫は―去年の半分だ」
善くも
よくも [1] 【善くも】 (副)
ひどい仕打ちに驚いたり非難したりするときの気持ちを表す語。よくまあ。よくぞ。「―だましたな」「―そんなでたらめが言えたものだ」
善く善く
よくよく [0] 【善く善く・能く能く】 (副)
〔「よく」を重ねて意味を強めた語〕
(1)念には念を入れて。十分に。「―考えてみれば,自分が悪かった」
(2)程度がはなはだしいさま。「―困って訪ねて来たのだろう」「―のお人好し」「―詰らないだらう/虞美人草(漱石)」
(3)他にどうしようもなくやむをえぬさま。よっぽど。「―のことでもなければ来ない」
善げ
よげ 【善げ】 (形動ナリ)
よいさま。よさそうなさま。「拍子の―にきこえければ/宇治拾遺 1」
〔現代語では,「心地よげ」など,複合語としてのみ用いられる〕
善さ
よさ [1] 【善さ・良さ】
いいこと。いい程度。「人柄の―」
善し
よ・し 【良し・善し・好し】 (形ク)
⇒よい
善し
え・し 【良し・善し・好し】 (形ク)
〔「よし」の古形〕
よい。いい。「何の伝言(ツテコト)直(タダ)にし―・けむ/日本書紀(天智)」
善し悪し
よしわるし [3] 【善し悪し】
「よしあし」に同じ。「世話をやきすぎるのも―だ」
善し悪し
よしあし【善し悪し】
good and[or]bad;right and[or]wrong;merits and demerits (長短);validity (妥当性);quality (質).→英和
善し悪し
よしあし [1][2] 【善し悪し】
(1)善いことと悪いこと。善悪。「ものの―の区別がつかない」
(2)よい点も悪い点もあって,すぐには判断できないこと。一得一失のあること。よしわるし。「直ちに実行するのは―だ」
善の綱
ぜんのつな [1] 【善の綱】
(1)開帳・常念仏・万日供養などの際に,仏像の手などにかけて引く綱。一般に五色の糸が用いられる。
(2)葬式のとき,棺桶につないで引く紅白または白色の綱。縁の綱。
善事
ぜんじ [1] 【善事】
(1)いいこと。
(2)めでたいこと。慶事。
善事
ぜんじ【善事】
a good thing[deed (行為)].
善人
ぜんにん【善人】
a good[virtuous]man.
善人
ぜんにん [3][0] 【善人】
(1)善良な人。おこないの正しい人。
⇔悪人
(2)気のいい人。好人物。
善作
ぜんさ 【善作】
よいおこない。正しいおこない。「つねに―をなして身をひげする事/こんてむつすむん地」
善信
ぜんしん 【善信】
⇒親鸞(シンラン)
善信尼
ぜんしんに 【善信尼】
日本最初の尼僧。六世紀後半頃の人。司馬達等の娘で俗名は島女。排仏派の圧迫の中で仏教を守り,のちに百済に渡って戒律を学び,帰国後桜井寺に住して尼僧を度した。生没年未詳。
善光寺
ぜんこうじ ゼンクワウ― 【善光寺】
(1)長野市にある寺。山号,定額山。七世紀初めの創建という。本尊は阿弥陀如来。古くから特定の宗派に属することなく,独自の信仰的存在として信仰を集め,善光寺詣でが盛んに行われた。現在は僧寺の大勧進(天台宗)と尼寺の大本願(浄土宗)が共同管理している。
(2)甲府市にある浄土宗の寺。山号,定額山。1558年武田信玄が信濃善光寺の本尊を移して開いたという。新善光寺。
善光寺地震
ぜんこうじじしん ゼンクワウ―ヂシン 【善光寺地震】
1847年(弘化4)5月,長野県善光寺平を震源に起きたマグニチュード七・四の地震。死者約一万人(大半は善光寺御開帳に集まった参詣人),家屋の倒壊焼失約一万五千。山崩れで長野盆地は大洪水となった。
善光寺平
ぜんこうじだいら ゼンクワウ―ダヒラ 【善光寺平】
長野盆地の通称。
善処
ぜんしょ [1] 【善処】 (名)スル
(1)事態に応じて適切な処置をとること。「前向きに―する」
(2)「善所」に同じ。
善処
ぜんしょ [1] 【善所・善処】
〔仏〕 来世に生まれるよい所。天上・人間界または諸仏の浄土。
善処する
ぜんしょ【善処する】
take proper measures <against> ;deal adequately <with> ;make the best <of> ;→英和
tide over <difficulties> .
善友
ぜんゆう [0] 【善友】
よい友達。よき友。良友。
善吏
ぜんり [1] 【善吏】
善良な役人。
善否
ぜんぴ [1] 【善否】
よいこととよくないこと。よしあし。
善哉
ぜんざい 【善哉】
〔■三■ が原義〕
■一■ [3][1] (名)
汁粉(シルコ)の一種。関東では,餅に濃いあんをかけたもの,関西ではつぶしあんで作った汁粉をいう。善哉餅。
■二■ (形動ナリ)
喜び祝うさま。「―なれや地蔵坊/狂言・地蔵舞」
■三■ (感)
〔仏典で,仏が弟子の言葉に賛成してほめる語〕
よい言動をほめる語。よいかな。それでよい。「明神も御声を上げて,―,―,と感じ給へば/謡曲・白髭」
善哉
ぜんざい【善哉】
⇒汁粉.
善哉餅
ぜんざいもち [3] 【善哉餅】
⇒善哉■一■
善因
ぜんいん [0] 【善因】
〔仏〕 よい報いを招く因となる,よいおこない。
善因善果
ぜんいんぜんか [5] 【善因善果】
〔仏〕 よいおこないには必ずよい果報があるということ。
⇔悪因悪果
善報
ぜんぽう [0] 【善報】
〔仏〕 善行の結果生じてくる好ましい事柄。
⇔悪報
善女
ぜんにょ [1] 【善女】
仏法に帰依した女。善女人。
善女人
ぜんにょにん [3] 【善女人】
「善女」に同じ。
善導
ぜんどう ゼンダウ 【善導】
(613-681) 中国,唐初の僧で,浄土教の大成者。道綽(ドウシヤク)の弟子。著書に「観無量寿経疏」などがあり,日本の法然・親鸞に影響を与えた。
善導
ぜんどう [0] 【善導】 (名)スル
よい方へ教え導くこと。「非行少年を―する」
善導する
ぜんどう【善導する】
lead[guide]properly.
善導流
ぜんどうりゅう ゼンダウリウ 【善導流】
善導の広めた他力念仏宗。中国浄土教三伝の一。
善巧
ぜんぎょう [0] 【善巧】
〔仏〕 法を説いて人々を教え導くことがたくみなこと。
善巧方便
ぜんぎょうほうべん [5] 【善巧方便】
〔仏〕 臨機応変に,さまざまな方法を用いて衆生(シユジヨウ)をたくみに導き救うこと。「金剛蔵王の―にて/十訓 5」
善後
ぜんご [1] 【善後】
あとの始末をよくすること。あとのためによくすること。「―ノ策/ヘボン(三版)」
善後借款
ぜんごしゃっかん 【善後借款】
1913年4月,英・仏・独・露・日本の五か国が中国の袁世凱政権にあたえた2500万ポンドにおよぶ借款。
善後策
ぜんごさく [3] 【善後策】
事件などのあとをうまくおさめるための方策。あと始末の手段。「―を講ずる」
善後策
ぜんごさく【善後策】
<devise,work out> remedial measures.
善心
ぜんしん [0][3] 【善心】
(1)人の道にかなったよい心。善良な心。
(2)〔仏〕 仏教上の善を行おうとする心。
善悪
ぜんあく [1] 【善悪】
〔連声(レンジヨウ)して「ぜんなく」「ぜんまく」とも〕
■一■ (名)
善と悪。また,善人と悪人。よしあし。「―をわきまえる」
■二■ (副)
よきにつけ,あしきにつけ。どうあろうとも。是非とも。「さては―為義まづ命を捨て/保元(中)」
善悪
ぜんあく【善悪】
good and evil;right and wrong.〜の別を知る know right from wrong.
善悪
ぜんまく [1] 【善悪】
〔仏〕「ぜんあく」の連声。
善悪
ぜんなく [1] 【善悪】
「ぜんあく(善悪)」の連声。
善悪不二
ぜんあくふに [1][1] 【善悪不二】
〔仏〕 善も悪も別々のものではなく,仏法の平等無差別の絶対真理に帰着するということ。
善悪無記
ぜんあくむき [1][1] 【善悪無記】
〔仏〕 すべての性質を分け,善と悪と善でも悪でもないものとの三つとしたもの。
善意
ぜんい【善意】
a favorable sense (意味);good intentions (意図);《法》good faith;bona fides.〜の well-intentioned;bona fide.〜に in good faith.
善意
ぜんい [1] 【善意】
(1)よい心。善良な心。
(2)他人のためによかれと思う心。好意。「―でした行為」
(3)物事をすべてよいように受け取る心。いい意味。「―に解釈する」
(4)〔法〕 法律上の効果を生じうる一定の事実を知らないこと。私法上,一般に善意の行為は保護され,責任は軽減されることが多い。
⇔悪意
善意の第三者
ぜんいのだいさんしゃ 【善意の第三者】
〔法〕 当事者間に存在する特定の事情を知らない第三者。
善意占有
ぜんいせんゆう [4] 【善意占有】
占有する権利がないにもかかわらず,あると誤信して占有すること。10年間の占有の継続により取得時効が可能である。
⇔悪意占有
善意取得
ぜんいしゅとく [4] 【善意取得】
⇒即時取得(ソクジシユトク)
善感
ぜんかん [0] 【善感】 (名)スル
種痘などがうまくつくこと。
善戦
ぜんせん [0] 【善戦】 (名)スル
十分に力を発揮して戦うこと。
⇔苦戦
「横綱を相手に―する」「―むなしく敗れる」
善戦する
ぜんせん【善戦する】
put up a good fight;fight[play (ゲームで)]well.
善所
ぜんしょ [1] 【善所・善処】
〔仏〕 来世に生まれるよい所。天上・人間界または諸仏の浄土。
善政
ぜんせい [0] 【善政】
人民に幸福をもたらすよい政治。正しい政治。
⇔悪政
「―をしく」
善政を施す
ぜんせい【善政を施す】
govern well[wisely].
善施太子
ぜんせたいし 【善施太子】
釈迦が前生においてサンジャヤ王の王子に生まれ,徹底した布施の実践を行なったときの名。須達拏(シユダツナ)太子。
善書
ぜんしょ [1] 【善書】
(1)よい書物。
(2)文字をじょうずに書くこと。また,その人。能書。「棭斎の門下で―を以て聞えた/渋江抽斎(鴎外)」
(3)中国の勧善書の総称。明代から多く作られるようになった。
→功過格(コウカカク)
善本
ぜんぽん [0] 【善本】
(1)内容のよい本。特に書誌学で,時代が古く,本文の系統が原本に近い写本または刊本。
(2)〔仏〕 よい結果を招くような善根功徳。あるいはすべての善の根本。浄土真宗では阿弥陀の名号のこと。
善果
ぜんか [1] 【善果】
よいおこないの結果としてのよいむくい。よい果報。
⇔悪果
善柔
ぜんじゅう [0] 【善柔】
(1)内心にまごころなく,外面の柔和なこと。また,その人。「且苦言を悪み―を好し我欲を達する/明六雑誌 43」
(2)善良だが気が弱いこと。
善根
ぜんこん [0] 【善根】
〔「ぜんごん」とも〕
〔仏〕
(1)よい報いを受ける原因となるおこない。
(2)諸善を生み出す根本。
善根を施す
ぜんこん【善根を施す】
do good.
善根宿
ぜんこんやど [5] 【善根宿】
諸国行脚の修行者・遍路,困っている旅行者を無料で泊める宿。施行(セギヨウ)宿。おかげ宿。
善業
ぜんごう [0] 【善業】
〔仏〕 よい報いを生むもとになるおこない。五戒・十善などの仏教上のおこない。
⇔悪業
善様
よさま 【好様・善様】 (形動ナリ)
よい様子。よいさま。
⇔あしざま
「人の御ためには―の事をしも言ひ出でぬ世なれば/源氏(葵)」
善無畏
ぜんむい ゼンムヰ 【善無畏】
(637-735) 真言宗伝持八祖の第五。インド,マガダ国の王族。716年唐に入り,玄宗に信任されて,「大日経」「蘇悉地羯羅経」などを漢訳。金剛智とともに中国密教の基礎を築いた。
善玉
ぜんだま [0] 【善玉】
〔江戸時代の草双紙で,心学の考えに基づいて人物の顔を丸く描き,その中に善人には「善」,悪人には「悪」とだけ書いてその類型を示したことから〕
善人。
⇔悪玉
善玉
ぜんだま【善玉】
a good man[genius].善玉悪玉 good and bad.
善用
ぜんよう [0] 【善用】 (名)スル
よい方に使うこと。うまく使うこと。
⇔悪用
「才能を―する」
善用する
ぜんよう【善用する】
make good use <of> .
善男
ぜんなん [0] 【善男】
仏法に帰依した男。善男子。
善男善女
ぜんなんぜんにょ [5] 【善男善女】
仏法に帰依した男女。また,一般に信仰心のあつい人々や,寺社に参拝する人々をいう。
善男善女
ぜんなんぜんにょ【善男善女】
pious people.
善男子
ぜんなんし [3] 【善男子】
「善男(ゼンナン)」に同じ。
善界
ぜがい 【善界・是界・是我意】
能の一。五番目物。竹田法印定盛作。唐の天狗の首領善界坊が,日本の仏法を妨げようと来朝し比叡山に向かうが,飯室の僧正との行力競べに敗れる。
善知識
ぜんちしき [3] 【善知識】
〔仏〕
(1)人々を導いて仏道・悟りに導き入れる僧や友人。知識。
⇔悪知識
(2)真宗で法主(ホツス)のこと。
(3)僧を敬っていう語。
善知鳥
ぜんちちょう [0] 【善知鳥】
⇒うとう(善知鳥)
善知鳥
うとう [1][0] 【善知鳥】
チドリ目ウミスズメ科の海鳥。ハトほどの大きさで背面は黒褐色,くちばしは橙色。繁殖期にはくちばしの上部に角のような突起を生じ,砂地に穴を掘って産卵する。北海道・本州北部の離島に群生。
〔アイヌ語起源の名とする説もある〕
善知鳥
うとう 【善知鳥・烏頭】
能の曲名。四番目物。世阿弥作とも。陸奥(ムツ)外ヶ浜の猟師の亡霊が,善知鳥を殺した罪で地獄におち,化鳥の責め苦にあっていることを愁訴する。
善知鳥安方
うとうやすかた [1][6] 【善知鳥安方】
伝説上の鳥の名。陸奥(ムツ)の国の外ヶ浜にすみ,親鳥が「うとう」と鳴くと,子が「やすかた」とこたえるという。「陸奥(ミチノク)の外の浜なる呼子鳥,鳴くなる声は―/謡曲・善知鳥」
善知鳥安方忠義伝
うとうやすかたちゅうぎでん 【善知鳥安方忠義伝】
読本。一五巻。第一輯山東京伝作,1806年刊。第二,三輯松亭金水作,49,60年刊。歌川豊国ら画。将門の子良将と滝夜叉姫が,妖術をもって父の遺志を果たそうと暗躍する。
善神
ぜんしん [0] 【善神】
〔仏〕 善を施す神。正法を守護する神。
善祥
ぜんしょう [0] 【善祥】
めでたいきざし。瑞祥。
善竹
ぜんちく 【善竹】
姓氏の一。
善竹弥五郎
ぜんちくやごろう 【善竹弥五郎】
(1883-1965) 能楽師。狂言方大蔵流。初名,茂山久治。京都生まれ。関西風の庶民的な芸風を完成した。
善管注意義務
ぜんかんちゅういぎむ ゼンクワン― [8] 【善管注意義務】
⇒善良な管理者の注意義務(「善良」の句項目)
善縁
ぜんえん [0] 【善縁】
〔仏〕 仏道の縁となる,よい事柄。
善美
ぜんび [1] 【善美】 (名・形動)[文]ナリ
よくて美しいこと。美しく立派なこと。また,そのさま。「―を尽くした建築」「―なる門牆/明六雑誌 5」
善者
ぜんしゃ [1] 【善者】
善(ヨ)い人。善人。「いかなる賢人―なりとていまだ情欲を有(モタ)ぬは稀なり/小説神髄(逍遥)」
善良
ぜんりょう [0] 【善良】 (名・形動)[文]ナリ
正直で性質のよいこと。実直で素直なこと。また,そのさま。「―な市民」
[派生] ――さ(名)
善良な
ぜんりょう【善良な】
good;→英和
virtuous;→英和
honest.→英和
善行
ぜんこう【善行】
good conduct; <do> a good deed.
善行
ぜんこう [0] 【善行】
よいおこない。道徳にかなったおこない。「―を積む」
善見城
ぜんけんじょう 【善見城】
⇒喜見城(キケンジヨウ)
善言
ぜんげん [0] 【善言】
よい言葉。理にかなった言葉。
善財童子
ぜんざいどうじ 【善財童子】
〔梵 Sudhana-śreṣṭhidāraka〕
「華厳経(入法界品)」に説かれる修行者。文殊(モンジユ)から普賢(フゲン)まで五三人の善知識を歴訪して教えを受け,西方極楽浄土への往生を願うに至る。仏道修行の段階を示すものとされ,純心な童子の姿で,文学・絵画にも描かれる。
善趣
ぜんしゅ [1] 【善趣】
〔仏〕 よい行いをした人が死後に生まれ変わるよい世界。六道のうち,人・天の二道,または人・天・阿修羅(アシユラ)の三道。善道。
⇔悪趣
善通寺
ぜんつうじ 【善通寺】
(1)香川県中西部の市。善通寺の門前町として発展。ほかにも札所古刹が多い。
(2)香川県善通寺市にある真言宗善通寺派の本山。山号,五岳山。空海誕生の地。空海が唐から帰朝後,父佐伯善通の屋敷跡に堂宇を建てたのに始まるという。鎌倉時代,宥範(ユウハン)の再興。四国八十八所の第七五番札所。
善通寺派
ぜんつうじは 【善通寺派】
古義真言宗系の一派。善通寺を本山とする。派祖は増俊(ソウシユン)。
善逝
ぜんぜい [0] 【善逝】
〔「ぜんせい」とも。梵 sugata の意訳。音訳,修伽陀〕
〔仏〕 仏の十号の一。迷いの世界を脱し,真理の境界に至った者。仏。
善道
ぜんどう [0] 【善道】
(1)正しい道。
(2)「善趣(ゼンシユ)」に同じ。
善阿
ぜんな 【善阿】
鎌倉後期の連歌師。地下(ジゲ)連歌の中心として活躍。句風は万葉風。連歌式目の制定に関与。弟子に救済らがいる。生年未詳。1312年以後没か。
善隣
ぜんりん [0] 【善隣】
隣家や隣国と仲良くすること。また,その隣家や隣国。
善隣の誼
ぜんりん【善隣の誼(よしみ)】
neighborly friendship.善隣政策 a good neighbor policy.
善隣国宝記
ぜんりんこくほうき 【善隣国宝記】
史書。三巻。瑞渓周鳳(ズイケイシユウホウ)著。中国・朝鮮との古代からの交渉史の略説と,1398年から1486年までの外交文書を収録する。1470年成立。70年以降は後人の加筆か。
善隣外交
ぜんりんがいこう [5] 【善隣外交】
隣国との親善をはかって協調関係を築いていこうとする外交政策。特に,1930年代前半にアメリカが採った中南米諸国に対する不干渉・自決承認の政策をいう。
善]い
いい【好[良・善]い】
good;→英和
fine;→英和
nice;→英和
excellent;→英和
well;→英和
all right;enough.→英和
〜男 a handsome[nice]man.〜気味だ Serve <him> right! 〜子だから ⇒好(い)い子.〜こと(妙案)がある I've got it.健康に〜 be good for the[one's]health.→英和
コーヒーより紅茶の方が〜 I prefer tea to coffee.〜迷惑だ It's a nuisance.→英和
⇒いい年.
喇叭
らっぱ【喇叭(をふく)】
(blow) a trumpet[bugle (軍隊の)].→英和
‖喇叭手 a trumpeter;a bugler.喇叭ズボン bell-bottomed trousers[bell-bottoms].喇叭飲みをする drink <beer> from a bottle.
喇叭
らっぱ [0] 【喇叭】
(1)金管楽器の総称。また,特に無弁のナチュラル-トランペットのこと。「進軍―」
(2)朝顔形に末端の開いた拡声器。
(3)「らっぱ飲み」の略。
〔語源未詳。梵語 rava から,(オランダ) roeper から,あるいは,中国語「喇叭」からか,など諸説がある〕
喇叭ズボン
らっぱズボン [4] 【喇叭―】
すそに向かってらっぱ形に広がるズボン。
喇叭手
らっぱしゅ [3] 【喇叭手】
軍隊で,喇叭を吹く役の兵士。らっぱ吹き。
喇叭水仙
らっぱずいせん【喇叭水仙】
a daffodil.→英和
喇叭水仙
らっぱずいせん [4] 【喇叭水仙】
スイセンの一種。ヨーロッパ原産。明治末年に渡来,観賞用に広く栽培される。花はスイセンのうちでは大きく,花冠は淡黄色で濃黄色らっぱ状の副冠がある。
喇叭管
らっぱかん [0] 【喇叭管】
⇒卵管(ランカン)
喇叭管炎
らっぱかんえん [4] 【喇叭管炎】
⇒卵管炎(ランカンエン)
喇叭節
らっぱぶし 【喇叭節】
明治時代のはやり唄。1904年(明治37)演歌師の添田唖蝉坊(ソエダアゼンボウ)の作。唄の最後に円太郎馬車のらっぱをまねた「トコトットット」という囃子詞(ハヤシコトバ)をつける。のちに「炭坑節」「真室川音頭」などを生んだ。
喇叭虫
らっぱむし [3] 【喇叭虫】
原生動物繊毛虫綱の一属の総称。体長0.1〜2ミリメートル。体はらっぱ形。体色はピンク・青・緑・白・褐色など。伸縮性に富み,体表に繊毛が密生する。基部で物に付着するが,泳ぐこともできる。十数種が知られ,すべて淡水産。池沼や溝などにすむ。
喇叭飲み
らっぱのみ [0] 【喇叭飲み】 (名)スル
びん詰めの飲み物をびんをじかに口につけて飲むこと。「ビールを―する」
喉
のんど 【喉・咽】
〔「飲み門(ト)」の転〕
のど。「手拭にて―を縊(クビ)られ/人情本・恩愛二葉草」
喉
のど【喉】
(1) the throat.→英和
〜がかわく be[feel]thirsty.〜を痛める have a sore throat.〜を鳴らす purr (猫が).→英和
(2) ⇒声.
喉
のど [1] 【喉・咽】
〔「のんど」の転〕
(1)口の奥の食道・気管に通ずるところ。咽喉。
(2)首の前面。のどくび。「―を締める」
(3)歌う声。「美しい―を聞かせる」
(4)本の部分の名。製本で,中身の紙を糸などで綴じてある側の部分。
→製本
喉
こん 【喉】
■一■ (名)
〔女房詞〕
肴(サカナ)。[大上臈御名之事]
■二■ (接尾)
助数詞。魚を数えるのに用いる。「よそから下された鱸(スズキ)を三―の内を,一―洗へと言へ/狂言・鱸庖丁」
喉
のみと 【喉・咽】
〔「飲み門(ト)」の意〕
「のど(喉)」に同じ。
喉ちんこ
のどちんこ [3] 【喉ちんこ】
口蓋垂(コウガイスイ)の俗称。のどびこ。
喉仏
のどぼとけ【喉仏】
the Adam's apple.
喉仏
のどぼとけ [3] 【喉仏】
のどの中間にある甲状軟骨が外に突き出て高くなっているところ。成年男子にはっきりみられる。のどぼね。
喉元
のどもと [0] 【喉元】
(1)のどの胸に近いあたり。のどのあたり。
(2)ものの重要な部分。「日本経済の―をおさえる」
喉元思案
のどもとじあん [5] 【喉元思案】
目先のことにとらわれたあさはかな思案。浅慮。
喉内音
こうないおん [3] 【喉内音】
悉曇(シツタン)学で,三内音の一。喉(ノド)の部分で調音される音。[k][ɡ][ŋ]の類。
→三内音
喉彦
のどひこ【喉彦】
the uvula.→英和
喉彦
のどびこ [2][0] 【喉彦】
〔「のどひこ」とも〕
口蓋垂(コウガイスイ)の俗称。のどちんこ。
喉笛
のどぶえ [0][3] 【喉笛】
のどの気管の通っている部分。また,喉仏(ノドボトケ)のことをもいう。のどび。「―に咬(カ)みつく」
喉笛
のどぶえ【喉笛】
the windpipe.→英和
喉腐
のどくさり [3] 【喉腐】
ネズミゴチの別名。
喉自慢
のどじまん [3] 【喉自慢】
(1)歌の上手なことを自慢すること。また,その人。
(2)歌唱力を競い合うコンクール。
喉自慢大会
のどじまん【喉自慢大会】
a[an amateurs']singing contest.
喉舌
こうぜつ [0] 【喉舌】
(1)のどと,した。
(2)〔詩経(大雅,烝民)〕
中国で,君王の命を取り次ぐ人。
喉舌の官
こうぜつのかん [6] 【喉舌の官】
(1)中国で,宰相の異名。
(2)日本で,大納言の異名。
喉越し
のどごし [0] 【喉越し】
飲食物がのどを通っていくときの感じ。「―のよいビール」
喉輪
のどわ [0] 【喉輪】
(1)甲冑(カツチユウ)の付属具。月形という半月状の鉄板に小札(コザネ)の板を二段下げたもの。月形を首にかけのどから胸板の上のすき間を守るもの。
(2)「喉輪攻め」に同じ。
喉輪(1)[図]
喉輪攻め
のどわぜめ [0] 【喉輪攻め】
相撲で,相手ののどに手を矢筈(ヤハズ)形に当てて押す技。立ち上がりや突っ張り合いのときに用いる。のどわ。
喉音
こうおん [1] 【喉音】
(1)「声門音(セイモンオン)」に同じ。
(2)中国古代の音韻学で,子音を五種に分類したものの一。喉頭部分を調音点にして発する音。「暁」「匣」「影」「喩」などの子音をさす。
喉頭
こうとう [0] 【喉頭】
咽頭と気管の間の部分。甲状軟骨・喉頭蓋軟骨をはじめとする六個の軟骨で囲まれている気道の一部をなし,中央部に声帯を有する。
喉頭
こうとう【喉頭】
the larynx.→英和
‖喉頭炎(カタル) laryngitis (laryngeal catarrh).喉頭癌 cancer of the larynx.
喉頭カタル
こうとうカタル [5] 【喉頭―】
⇒喉頭炎(コウトウエン)
喉頭化音
こうとうかおん [5] 【喉頭化音】
⇒放出音(ホウシユツオン)
喉頭炎
こうとうえん [3] 【喉頭炎】
喉頭の炎症。咳(セキ)・刺激感・しわがれ声・痰(タン)などの症状が出る。喉頭カタル。
喉頭癌
こうとうがん [3] 【喉頭癌】
喉頭部に発生する悪性腫瘍。
喉頭結核
こうとうけっかく [5] 【喉頭結核】
喉頭部の結核症。肺結核から続発することが多い。しわがれ声・嚥下痛(エンゲツウ),痰(タン)などの分泌過多,咳を主徴とする。
喉頭蓋
こうとうがい [3] 【喉頭蓋】
喉頭の前上方にある軟骨を支柱とする舌状の突起。食べ物をのみ込むとき,喉頭を塞いで気管に入ることを防ぐ。会厭(エエン)。
喉頭鏡
こうとうきょう [0] 【喉頭鏡】
声帯を中心とした喉頭部を観察するための器具。通常,柄の先に円形で小形の鏡が取りつけてある。気管内挿管の際にも用いられる。
喉頭隆起
こうとうりゅうき [5] 【喉頭隆起】
成年男子の頸部正面中央に見られる隆起で甲状軟骨の突起した部分。のどぼとけ。
喉頭音
こうとうおん [3] 【喉頭音】
⇒声門音(セイモンオン)
喉頸
のどくび [2] 【喉頸】
(1)のどのあたり。「―を締める」
(2)大切なところ。急所。「敵の―を押さえる」「―を扼(ヤク)する」
喉風邪
のどかぜ [2] 【喉風邪】
のどに不快感や痛みのある程度の風邪。
喉骨
のどぼね [2] 【喉骨】
「喉仏(ノドボトケ)」に同じ。
喊声
かんせい [0] 【喊声】
突撃する時などに発するわめき声。鬨(トキ)の声。鯨波(ゲイハ)。「―を発する」
喋くる
しゃべく・る [3] 【喋くる】 (動ラ五[四])
ぺらぺらとよくしゃべる。「よく―・る奴だ」
喋り
しゃべり [3] 【喋り】
しゃべること。また,口数の多いこと。おしゃべり。しゃべくり。「―手」
喋り付ける
しゃべりつ・ける [0][5] 【喋り付ける】 (動カ下一)
人に向かって,さかんにしゃべる。また,いつもしゃべる。「先程から画家を捉(ツカマ)へて―・けて/肖像画(四迷)」
喋り捲る
しゃべりまく・る [0][5] 【喋り捲る】 (動ラ五[四])
さかんにしゃべる。しゃべりたてる。「一人で―・る」
喋り散らす
しゃべりちら・す [0][5] 【喋り散らす】 (動サ五[四])
思いつくままにあれこれと口軽に話す。「あることないことを―・す」
喋る
しゃべる【喋る】
talk;→英和
chat(ter);→英和
prate;→英和
[告げ口]tell <on> ;→英和
divulge <a secret> .→英和
うっかり〜 slip out.下らぬ事を〜 talk nonsense.喋り散らす spread gossip <about> .喋りまくる talk away.
喋る
しゃべ・る [2] 【喋る】 (動ラ五[四])
(1)話す。ものを言う。「だれにも―・るなよ」
(2)口数多く話す。「よく―・る奴だ」[日葡]
[可能] しゃべれる